(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記形状を用いて、前記ガラスリボンの属性が決定され、該属性に基づいて、前記ガラスリボンの品質が分類されることを特徴とする、請求項5〜8いずれか1項記載の方法。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
詳細な説明に記載の幾つかの例示的な態様の基本的理解を得るために、本開示の簡単な概要を以下に説明する。
【0005】
本開示の第1の態様において、実質的に柱面を成す鏡面反射面の形状を決定するための方法が、校正データを取得するステップ(I)、及び対象構造体に関する対象データを取得するステップ(II)を有している。本方法は、対象データから、対象構造体のフィーチャーを表す、対象線を規定するステップ(III)、及び鏡面反射面における、対象構造体の反射像を捕捉するステップ(IV)を更に有している。本方法は反射像から反射データを取得するステップ(V)、及び反射データから、対象構造体のフィーチャーの反射を表す、反射線を規定するステップ(VI)を更に有している。本方法は、対象線と反射線との対応関係を決定するステップ(VII)、及び対応関係と校正データを用いて、鏡面反射面の形状を決定するステップ(VIII)も有している。
【0006】
第1の態様の1つの実施例において、ステップ(VIII)が形状回復アルゴリズムを実行することを含んでいる。
【0007】
第1の態様の別の実施例において、ステップ(III)が、対象データからの複数のデータ点であって、対象構造体のフィーチャーに関連付けられるデータ点に関する回帰分析を行うことを含んでいる。
【0008】
第1の態様の別の実施例において、ステップ(VI)が、反射データからの複数のデータ点であって、対象構造体のフィーチャーの反射に関連付けられるデータ点に関する回帰分析を行うことを含んでいる。
【0009】
第1の態様の更に別の実施例において、対象構造体のフィーチャーが、対象構造体のエッジである。
【0010】
第1の態様の更に別の実施例において、鏡面反射面が平面に沿って延び、対象構造体のフィーチャーが、平面に対して実質的に平行である。
【0011】
第1の態様の更に別の実施例において、鏡面反射面が平面に沿って延び、対象構造体のフィーチャーが、平面に対して実質的に垂直である。
【0012】
第1の態様の更に別の実施例において、鏡面反射面が、素材板の主面を備えている。
【0013】
第1の態様の更に別の実施例において、形状によって鏡面反射面の断面プロファイルが近似される。
【0014】
第1の態様の更に別の実施例において、本方法は、鏡面反射面の複数の形状を決定するステップであって、各々の形状が鏡面反射面の断面プロファイルを近似するステップを更に有している。例えば、本方法は、複数の形状に基づいて、鏡面反射面の表面プロファイルを近似するステップを更に有している。
【0015】
第1の態様は、単独で提供することも、前述の第1の態様の実施例の1つ又は任意の組合せと組み合わせて提供することもできる。
【0016】
本開示の第2の態様において、多量の溶融ガラスから延伸されたガラスの形状を決定する方法が、校正データを取得するステップ(I)、及び対象構造体に関する対象データを取得するステップ(II)を有している。本方法は、対象データから、対象構造体のフィーチャーを表す、対象線を規定するステップ(III)、及びガラスリボンにおける、対象構造体の反射像を捕捉するステップ(IV)を更に有している。本方法は、反射像から反射データを取得するステップ(V)、及び反射データから、対象構造体のフィーチャーの反射を表す、反射線を規定するステップ(VI)を更に有している。本方法は、対象線と反射線との対応関係を決定するステップ(VII)、及び対応関係と校正データを用いて、ガラスリボンの形状を決定するステップ(VIII)も有している。
【0017】
第2の態様の1つの実施例において、ステップ(VIII)が形状回復アルゴリズムを実行することを含んでいる。
【0018】
第2の態様の別の実施例において、ステップ(III)が、対象データからの複数のデータ点であって、対象構造体のフィーチャーに関連付けられるデータ点に関する回帰分析を行うことを含んでいる。
【0019】
第2の態様の別の実施例において、ステップ(VI)が、反射データからの複数のデータ点であって、対象構造体のフィーチャーの反射に関連付けられるデータ点に関する回帰分析を行うことを含んでいる。
【0020】
第2の態様の更に別の実施例において、ガラスリボンが延伸方向に連続的に移動する。
【0021】
第2の態様の更に別の実施例において、形状を用いて、ガラス成形方法の上流パラメータが制御される。
【0022】
第2の態様の更に別の実施例において、形状を用いて、下流工程のパラメータが制御される。
【0023】
第2の態様の更に別の実施例において、形状を用いて、ガラス成形方法の上流パラメータ、及び下流工程のパラメータが制御される。
【0024】
第2の態様の更に別の実施例において、形状を用いて、ガラスリボンの属性が決定され、属性に基づいて、ガラスリボンの品質が分類される。
【0025】
第2の態様は、単独で提供することも、前述の第2の態様の実施例の1つ又は任意の組合せと組み合わせて提供することもできる。
【0026】
これ等及びその他の態様は、添付図面を参照しながら、以下の詳細な説明を読むことによってより良く理解される。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、例示的な実施の形態を示す添付図面を参照しながら、実施例について更に詳細に説明する。図面全体を通し、可能な限り、同一又は同様の部品には、同じ参照番号を使用している。しかし、態様は多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載の実施の形態に限定されると解釈されるべきではない。
【0029】
本開示の態様は、形状を決定するための方法、具体的には、実質的に柱面を成す鏡面反射面の形状を決定するための方法を含んでいる。鏡面反射面は、入射光ビームを面法線に対し同じ角度で反射する特性を示すことができる。例えば、入射角は反射角に等しい。更に、入射ビーム、反射ビーム、及び面法線はすべて同一面内に存在することができる。デフレクトメトリの原理、より具体的には、反射率測定法を用いて、歪から鏡面反射面の形状を決定することができるか、又は鏡面反射から鏡面反射面の形状を決定することができる。例えば、既知の幾何学形状の構造体を考えたとき、鏡面反射面における、その構造体の歪んだ反射を用いて、その歪んだ反射を生じさせた、鏡面反射面の幾何学的特性を推定することができる。構造体の反射は、表面の湾曲、欠陥、異常、又は凹凸に起因することを含む、様々な理由によって歪み得る。反射を分析し、例えば、既知の幾何学形状の構造体のフィーチャーと鏡面反射面における、既知の幾何学形状の構造体の対応する反射との対応関係を決定することにより、対応関係から得られる表面の形状を逆算又は復元することができる。この形状を、任意の数のアプリケーション、制御、又は計算に用いて、例えば、実際の鏡面反射面の三次元プロファイルをシミュレート又は近似することができる。
【0030】
図1〜3は柱面の例を示す図である。
図1は、曲線12を通る一連の平行線11によって画成される、例示的な柱面10aを示す図である。
図2は、準線14として知られている曲線に沿って、直線13を移動させることによって画成することができる、別の例示的な柱面10bを示す図である。更に別の例において、
図3は、開始準線15aが終了準線15bと平行になるように、開始準線15aを方向16に投影することによって画成することができる、柱面10cを示す図である。本明細書が提供する方法を用いて、実質的に柱面を成す鏡面反射面の形状を決定することができる。例えば、柱面の数学的又は理論的な特徴づけを満足又は僅かにずれた表面の形状を決定することができる。1つの実施例において、実質的に柱面を成す鏡面反射面が、素材のリボン、又は素材のリボンから分割された素材板等の、素材板の主面を含むことができる。例えば、実質的に柱面を成す鏡面反射面は、ガラスのリボン、又はガラスのリボンから分割されたガラス板等の、ガラス板の主面を含むことができる。別の実施例において、実質的に柱面を成す鏡面反射面が、光ファイバ又は他の物体の外周面を含むことができる。
【0031】
物体が実質的に柱面を成す鏡面反射面を有する場合、本方法を用いて実質的に柱面を成す鏡面反射面の形状だけでなく、実質的に柱面を成す鏡面反射面を有する物体の形状も決定することができる。以下、説明のために、実質的に柱面を成す鏡面反射面と言った場合、かかる表面は、遊離した表面又は物体の表面として存在することができると理解されたい。前述のように、本明細書に記載の方法を用いて、かかる表面及び/又はかかる表面を有する物体の形状を決定することができる。
【0032】
本方法は、校正データを取得するステップを有している。校正データは、データを直接又は間接的にコンピュータにコーディングする、検出器を用いてデータを観察する、センサを用いてデータを測定する、又は校正データを抽出することができるデータを包含する画像を捕捉することを含む、様々な方法で取得することができる。校正データの例には、本方法において、又は本方法によって用いられる、システム、構成要素、又は構造体のいずれかの特性又は複数の特性を表わす座標又は他の情報が含まれる。例えば、校正データは、カメラ、レンズ、又は焦点等のシステムの構成要素の空間的位置、鏡面反射面に関する情報、対象構造体及びその特徴、又はその他任意のパラメータ、初期状態、又はそれに関連するデータを含むことができる。別の実施例において、校正データは、様々なシステム構成要素、構造体、及び変数間の空間的位置又は関係を決定及び規定するために使用できる、基準点又は座標を含むことができる。例えば、校正データは、変換マトリックス又は他の数学的計算により、実空間における三次元座標から二次元の座標に変換することができる。更に別の実施例において、校正データを操作、結合、分析、又は処理して、校正データに対し更に分析、操作、及び/又は計算を行うことができる。
【0033】
本方法は、対象構造体に関する対象データを取得するステップを更に有している。対象データは、データを直接又は間接的にコンピュータにコーディングする、検出器を用いてデータを観察する、センサを用いてデータを測定する、又は対象データを抽出することができるデータを包含する画像を捕捉することを含む、様々な方法で取得することができる。対象データの例には、対象構造体に関連する空間的位置又はその他の基準特性及び/又はそれに関連する特徴を表す座標、及び対象構造体に関連する任意のその他の情報がある。例えば、対象データは、任意の数の特性又は対象構造体及び/又は対象構造体に関連する特徴と様々なシステム構成要素、構造体、及び変数との関係を決定及び規定するために使用できる基準点を含むことができる。更に、これらの基準点は、変換マトリックス又は他の数学的計算により、実空間における三次元の座標から、二次元の座標に変換することができる。更に別の実施例において、対象データを操作、結合、分析、又は処理して、対象データに対し更に分析、操作、及び/又は計算を行うことができる。
【0034】
図4〜6に示すように、鏡面反射面20は、平面21に沿って延びることができ、対象構造体30のフィーチャー35を平面21に対して実質的に平行とすることができる。別の実施例において、
図7〜9に示すように、鏡面反射面20は、平面21に沿って延びることができ、対象構造体31のフィーチャー36を平面21に対して実質的に垂直とすることができる。対象構造体は、構造体に関連する複数の特徴又は特性のいずれかを含む、任意の1つ又は複数の配列、形状、構造、又は大きさを有することができる。対象構造体は、様々な材料のいずれかで構成することができる。1つの実施例において、対象構造体は、様々な環境における使用に対し望ましい特性を有する、1つ又は複数の材料から構成することができる。更に別の実施例において、光源によって、対象構造体を独立照明又は従属照明することができる。更に別の実施例において、例えば、構造体が何時如何なる時でも、自動又は手動で変更、操作、又は制御できる特徴又は特性を有することができるという点で、対象構造体は動的であり得る。
【0035】
対象構造体30のフィーチャー35が、鏡面反射面20に対して実質的に平行である、
図4〜6に示す実施例において、対象構造体のフィーチャー35は、鏡面反射面20の幅45に沿って、且つ鏡面反射面20から距離46離隔し、鏡面反射面20に対して実質的に平行に延びることができる。対象構造体30の実施的に平行なフィーチャー35は、鏡面反射面20の高さ48に沿った高さ位置47に位置することもできる。
【0036】
図7〜9の実施例に示すように、対象構造体31のフィーチャー36は、鏡面反射面のエッジ24から距離54離隔し、且つ鏡面反射面20の面26から距離56離隔して、鏡面反射面20に対して実質的に垂直に延びることができる。対象構造体31の実質的に垂直なフィーチャー36は、鏡面反射面20の高さ58に沿った高さ位置57に位置することもできる。更に別の実施例において、対象構造体31の実質的に垂直なフィーチャー36’は、鏡面反射面20の面法線23に対し、角度59を成すことができる。
【0037】
図10に示すように、本方法は、対象データ41から、対象構造体30のフィーチャー35を表す、対象線40を規定するステップを更に有している。対象構造体30のフィーチャー35は、対象構造体30の任意の特徴又は特性であってよい。1つの実施例において、対象構造体のフィーチャー35は、対象構造体30のエッジであってよい。例えば、対象構造体30が、
図10に示すように、幾何学形状である場合、対象構造体30のフィーチャー35は、幾何学形状のエッジであってよい。対象構造体30のフィーチャー35は、対象構造体の任意の場所に存在することができ、鏡面反射面20に対し、様々な角度及び/又は様々な方向に延びることができる。
【0038】
例えば、周知のエッジ検出技法を用いて、対象構造体のエッジ又は他の特徴又は特性に対応するデータ点を数学的に規定することができる。様々な数学的手法が周知であり、それ等を用いて、対象データから対象線を規定することができる。1つの実施例において、本ステップは、対象データからの複数のデータ点であって、対象構造体のフィーチャーに関連付けることができるデータ点に関する回帰分析を行うことを含むことができる。任意の回帰分析法又は他の数学的手法を用いて、これ等のデータ点から、対象線を決定することができる。
【0039】
図10に示すように、本方法は、鏡面反射面20における、対象構造体30の反射像50を捕捉するステップを更に有している。反射像50は、カメラ又はその他の画像やビデオ記録装置等の、画像捕捉装置51を用いて捕捉することができる。捕捉したのち、反射像50の分析を行うことができ、又はコンピュータ52に転送することによって、画像に含まれるデータの抽出、処理、及び/若しくは分析を行うことができる。
【0040】
更に
図10に示すように、本方法は、反射像50から、反射データ55を取得するステップを更に有している。反射データ55は、反射像50を抽出、処理、及び/又は分析して反射データ55を取得することを含む、様々な方法で取得することができる。反射データ55の例には、対象構造体の反射像50に関連する空間的位置又はその他の基準特性、及び/又はそれに関連する反射フィーチャーを表す座標、及び反射像50に関連する任意のその他の情報がある。例えば、反射データ55は、任意の数の特性又は対象構造体の反射像50及び/又はそれに関連する反射フィーチャーと様々なシステム構成要素、構造体、及び変数との関係を決定及び規定するために使用できる基準点を含むことができる。更に、これらの基準点は、変換マトリックス又は他の数学的計算により、実空間における三次元の座標から、二次元の座標に変換することができる。更に別の実施例において、反射データ55を操作、結合、分析、又は処理して、反射データに対し、更に分析、操作、及び/又は計算を行うことができる。
【0041】
更に
図10に示すように、本方法は、反射データ55から、対象構造体30のフィーチャー35の反射を表す反射線60を規定するステップを更に有している。前述のように、対象構造体30のフィーチャー35は、対象構造体30の任意の特徴又は特性であってよい。従って、対象構造体30のフィーチャー35の反射は、対象構造体30の任意の特徴又は特性の対応する反射であってよい。前述のように、1つの実施例において、対象構造体30のフィーチャー35は、対象構造体30のエッジであってよい。従って、対象構造体のフィーチャーの反射は、反射像50から抽出された反射データ55から規定される、反射線60によって表わされる、対象構造体のエッジの対応する反射であってよい。例えば、対象構造体が幾何学形状である場合、対象構造体のフィーチャーは、幾何学形状のエッジであってよく、フィーチャーの反射は、幾何学形状のエッジの対応する反射であってよい。
【0042】
例えば、周知のエッジ検出技法を用いて、対象構造体のエッジ又は他の特徴若しくは特性に対応するデータ点を数学的に規定することができる。様々な数学的手法が周知であり、それ等を用いて、反射データから反射線を規定することができる。1つの実施例において、本ステップは、反射データからの複数のデータ点であって、対象構造体のフィーチャーの反射に関連付けることができるデータ点に関する回帰分析を行うことを含んでいる。任意の回帰分析法又は他の数学的手法を用いて、これ等のデータ点から、対象反射線を決定することができる。
【0043】
本方法は、対象線40と反射線60との対応関係を決定するステップを更に有している。対応関係は、例えば、対象線40のすべて又は一部と、反射線60のすべて又は一部との比較、相関、又はその他任意の1つ又は複数の関係を含むことができる。例えば、対象線40を分析することができる。別の実施例において、反射線60を分析することができる。更に別の実施例において、対象線40及び反射線60を分析することができる。対応関係は、コンピュータ又は手動処理、数学的計算、又はその他の方法による演算を含む、様々な方法のうちの任意の方法で決定することができる。1つの実施例において、対応関係は、対象構造体30の対象データ41からの対象線40と比較した、反射像50の反射データ55からの反射線60の歪みの決定を含むことができる。
【0044】
本方法は、対応関係及び校正データを用いて鏡面反射面20の形状を決定するステップを更に有している。1つの実施例において、対応関係の全部または一部を使用することができる。別の実施例において、校正データの全部または一部を使用することができる。更に別の実施例において、対応関係の全部または一部を使用することができると共に、校正データの全部または一部を使用することができる。例えば、本ステップは、形状回復アルゴリズムの実行を含むことができる。形状回復アルゴリズムは、任意のデータを用いて、鏡面反射面20の形状を決定することができる。例えば、鏡面反射面20の形状は、復元、回復、逆算、あるいは、対応関係及び校正データに基づいて、対象構造体30の捕捉反射像50を生成することになる、鏡面反射面の輪郭又はプロファイルを推定することによって決定することができる。
【0045】
図11に示すように、1つの実施例において、形状によって、鏡面反射面20の断面プロファイル70を近似することができる。断面プロファイル70は、例えば、鏡面反射面20と交差する平面75における、鏡面反射面の断面であってよい。別の実施例において、鏡面反射面を有する物体が薄く、長さ及び幅より実質的に小さい厚さを有する場合、断面プロファイル70は、鏡面反射面と交差する平面75に存在する線又は曲線71として近似することができる。更に別の実施例において、本方法は、鏡面反射面20の複数の形状72を決定するステップを更に有することができる。例えば、複数の形状72の各々の形状73によって、鏡面反射面20の断面プロファイル70又は曲線71を近似することができる。
【0046】
図12に示す、更に別の実施例において、本方法は、複数の形状72に基づいて、鏡面反射面20の表面プロファイル74を近似するステップを更に有することができる。表面プロファイル74は、例えば、複数の形状72を、それらの間の関係に基づいて、空間的に順序付けして配置することによって決定することができる。1つの実施例において、複数の形状72をデジタル的に組み立てることにより、鏡面反射面20の全表面プロファイル77を近似することができる、レンダリングされた画像を生成することができる。例えば、鏡面反射面が、素材板の主面を含む場合、形状によって、素材板の一部又は全部の実際の形状を近似又はシミュレートすることができる。
【0047】
本方法のステップのいずれも、同じ又は異なる任意の時間周波数で実行することができる。例えば、
図13に示すように、校正データを取得するステップ501、対象データを取得するステップ502、対象データから対象線を規定するステップ503、反射像を捕捉するステップ504、反射データを取得するステップ505、反射線を規定するステップ506、対応関係を決定するステップ507、並びに対応関係及び校正データを用いて、鏡面反射面の形状を決定するステップ508を有する方法ステップ500は、同じ又は異なる任意の時間周波数で実行することができる。1つの実施例において、いずれのステップも、少なくとも1秒に1回の割合で実行することができる。別の実施例において、いずれのステップも、時間周波数の周期がゼロに近づくような速度で、繰り返すことができる。例えば、いずれのステップも、時間的に実質的に連続する速度で実行することができる。更に別の実施例において、いずれのステップも、任意の数の変数によって規定される速度で実行することができる。更に、いずれのステップも1回実行することができる。1つの実施例において、1つ以上のステップを1回実行することができる一方、他のステップを複数回実行することができる。
【0048】
校正データを取得するステップ501、対象データを取得するステップ502、対象データから対象線を規定するステップ503、反射像を捕捉するステップ504、反射データを取得するステップ505、反射線を規定するステップ506、対応関係を決定するステップ507、並びに対応関係及び校正データを用いて、鏡面反射面の形状を決定するステップ508を有する、
図13に示す方法ステップ500のいずれも、様々なコンピュータ、数値、数学、線形、非線形、科学、デジタル、電子、又は他の手法を使用することができる。更に、任意の構成、推定、操作、又は計算を一緒に又は単独で、本明細書に記載の方法のステップのいずれに対しても実行することができる。
【0049】
例えば、捕捉又は取得した画像を、画像分析を用いて分析し、画像に含まれているデータを画像から抽出することができる。別の実施例において、対象構造体の特定の領域、鏡面反射面の特定の領域、及び/又は鏡面反射面における対象構造体の反射像を表すことができる関心領域を規定することができる。関心領域はユーザによって規定することができ、直接又は間接的にコンピュータにプログラムするか、又はソフトウェアルーチン又はその他のプロシージャーを用いて、自動的に決定することができる。更に別の実施例において、導関数畳み込みを用いて、対象構造体の名目上のフィーチャーに垂直な方向の変化を強調することができる。導関数畳み込みは、例えば、データ点間のデータ点の値の変化率を示すことができる。更に別の実施例において、導関数畳み込みを用いて、対象データを表す対象線の大まかな近似、及び反射データを表す反射線の位置を特定することができる。この処理によって、例えば、対象構造体のフィーチャーに垂直なデータ点の値に対する最大の変化を表す、極大絶対値の点が特定される。更に別の実施例において、データ点にフィルタをかけて、対象構造体のフィーチャーの一般的な方向又は方向の傾向から外れ過ぎている点を除去又は外れ値と見なすことができる。更に別の実施例において、サブピクセル補間を用いて、最大の導関数の極大絶対値を有するデータ点を決定することができる。このことから、このデータ点の各々の側の少なくとも2つの点を用いて、多項式をデータ点に当てはめることができ、実際のピーク位置を決定することができる。例えば、対象構造体のフィーチャー、又は鏡面反射面における、フィーチャーに対応する反射に関連付けることができる、取得した各々のデータ点に対し、この補間を実行することができる。更に別の実施例において、統合的方法論を用いることができ、積分点を規定することができる。鏡面反射面の多数の形状によって、同じ反射がもたらされる可能性があるので、積分点を用いて、鏡面反射面全体にわたる統合の開始点を確立することができる。更に別の実施例において、微分方程式回復法の初期条件を規定することができる。更に別の実施例において、三次元点処理法を用いて、校正データ、対象データ、又は反射データのデータ点に対応する三次元の座標を、対象構造体の位置、及びそれに対応する反射を規定することができる、二次元の座標に変換することができる。別の実施例において、データのフィルタリングを実行することができ、校正データ、対象データ、又は反射データが処理され、すべての外れ値が除去される。1つの実施例において、このフィルタリング処理が、例えば、対象構造体のフィーチャー、及び/又は鏡面反射面における、対応する反射に関連付けることができるデータ点に、多項式線を当てはめることを含んでいる。別の実施例において、当てはめた線から所定距離の範囲外のすべてのデータ点が、外れ値として特定される。外れ値はデータセットから除去することも、データセットに保持することもできる。更に別の実施例において、線を当てはめる処理、外れ値を特定する処理、及び外れ値をデータセットから除去又は保持する処理は、同じ又は異なる多項式フィッティング及び/又は同じ又は異なる外れ値棄却限界を用いて、任意の回数繰り返すことができる。
【0050】
本開示の別の態様は、
図14に示すように、多量の溶融ガラス121から延伸された、ガラスリボン103の形状を決定する方法を含んでいる。製造された後、ガラスリボン103は、様々な用途に用いることができるガラス板104に分離することができる。例えば、ガラスリボン103から製造されたガラス板104は、表示用途等に用いることができる。具体的な例において、ガラス板104は、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、又はその他の表示装置の製造に用いることができる。
【0051】
ガラスリボンは、本開示に従ってガラスリボンを製造するための、スロットドロー、フロート、ダウンドロー、フュージョンダウンドロー、又はアップドロー等の、様々な装置によって製造することができる。各々の装置は、バッチ材料を多量の溶融ガラスに溶融するように構成された、溶融容器を有することができる。各々の装置は、少なくとも、溶融容器の下流に配置された第1の調整ステーション、及び第1の調整ステーションの下流に配置された第2の調整ステーションを更に有している。
【0052】
図14は、本開示に従ってガラスリボンを製造するための、単なる1つの例示的な装置の概略図であって、本装置は、後にガラス板104に加工される、ガラスリボン103を溶融延伸するためのフュージョンドロー装置101を備えている。フュージョンドロー装置101は、原料貯蔵槽109からバッチ材料107を受け取るように構成された溶融容器105を有することができる。バッチ材料107は、モータ113を動力源とするバッチ供給装置111によって導入することができる。モータ113を駆動するための、任意のコントローラ115を構成して、矢印117で示すように、所望の量のバッチ材料107を溶融容器105に導入することができる。ガラス材料プローブ119を用いて、立て管123内のガラス融液121のレベルを測定し、通信線125を介して、測定情報をコントローラ115に通信することができる。
【0053】
フュージョンドロー装置101は、溶融容器105の下流に位置し、第1の接続管129を介して溶融容器105に接続された、清澄容器127(例えば、清澄管)等の第1の調整ステーションも有することができる。一部の実施例において、接続管129を介し、第1の溶融容器105から清澄容器127に、ガラス融液を重力供給することができる。例えば、重力はガラス融液に作用して、溶融容器105から清澄容器127まで、第1の接続管129の内部通路を強制通過させることができる。清澄容器127内において、様々な手法によって、ガラス融液から気泡を除去することができる。
【0054】
フュージョンドロー装置は、清澄容器127の下流に位置することができる、撹拌容器131(例えば、撹拌室)等の第2の調整ステーションも有することができる。撹拌容器131を用いて、均一なガラス融液組成を提供することができ、撹拌容器を用いなければ、清澄容器を出た清澄化されたガラス融液に存在し得る不均一な筋を抑制又は除去することができる。図示のように、溶清澄容器127は、第2の接続管135を介して、撹拌容器131に接続することができる。一部の実施例において、第2の接続管135を介し、清澄容器127から撹拌容器131に、ガラス融液を重力供給することができる。例えば、重力はガラス融液に作用して、溶融清澄容器127から撹拌容器131まで、第2の接続管135の内部通路を強制通過させることができる。
【0055】
フュージョンドロー装置は、撹拌容器131の下流に位置することができる、供給容器133(例えば、ボウル)等の別の調整ステーションを更に有することができる。供給容器133は、成形装置に供給されるガラスを調整することができる。例えば、供給容器133は、ガラス融液を調整して、常に一定量のガラス融液を、成形装置に供給するためのアキュムレータ及び/又は流量調整器として機能することができる。図示のように、撹拌容器131は、第3の接続管137を介して、供給容器133に接続することができる。一部の実施例において、第3の接続管1375を介し、撹拌容器131から供給容器133に、ガラス融液を重力供給することができる。例えば、重力はガラス融液に作用して、撹拌容器131から供給容器133まで、第3の接続管137の内部通路を強制通過させることができる。
【0056】
更に図示するように、下降管139を配置して、供給容器133から成形容器143の注入口141に、ガラス融液121を供給することができる。図示のように、溶融容器105、清澄容器127、撹拌容器131、供給容器133、及び成形容器143は、フュージョンドロー装置101に沿って連続配置することができる、ガラス融液調整ステーションの例である。
【0057】
溶融容器105は、概して、耐火(例えば、セラミック)煉瓦等の耐火材料から成っている。フュージョンドロー装置101は、概して、白金、又は白金−ロジウム、白金−イリジウム、及びこれ等の組合せ等の白金含有金属から成る構成要素を更に有することができるが、これ等の構成要素はモリブデン、パラジウム、レニウム、タンタル、チタン、タングステン、ルテニウム、オスミウム、ジルコニウム、これ等の合金、及び/又は二酸化ジルコニウム等の耐火材料から成ることもできる。白金を含有する構成要素は、第1の接続管129、清澄容器127(例えば、清澄管)、第2の接続管135、立て管123、撹拌容器131(例えば、撹拌室)、第3の接続管137、供給容器133(例えば、ボウル)、下降管139、及び注入口141のうちの1つ以上を含むことができる。成形容器143も耐火材料から成り、ガラスリボン103を成形するように設計されている。
【0058】
図15は、
図14のフュージョンドロー装置101の2−2線斜視断面図である。図示のように、成形容器143は、対向する端部間に延びる一対の下方に傾斜した成形面部分207、209を備えた成形ウェッジ201を有している。一対の下方に傾斜した成形面部分207、209は延伸方向211に沿って合流し、根底部213を形成している。延伸面215が、根底部213を通して延び、延伸面215に沿って、ガラスリボン103を、延伸方向211、例えば下流方向、に延伸することができる。図示のように、延伸面215は、根底部213を二等分することができるが、延伸面215は、根底部213に対し別の向きに延びることもできる。
【0059】
図14に示すように、フュージョンドロー装置101は、多量の溶融ガラス121から延伸された、ガラスリボン103の形状を決定するための方法を実行するシステム300を有することができる。また、本方法を実行して、光ファイバ及び他のガラス要素を含む、鏡面反射特性を有する他の物体の形状を決定することもできる。多量の溶融ガラス121から延伸された、ガラスリボン103の形状を決定するための方法について、以下説明する。1つの実施例において、ガラスリボン103を連続して延伸方向211に移動させることができる。別の実施例において、ガラスリボンの形状を用いて、ガラス成形装置101の上流のパラメータ301を制御することができる。更に別の実施例において、ガラスリボンの形状を用いて、下流工程302のパラメータを制御することができる。更に別の実施例において、ガラスリボンの形状を用いて、ガラス成形装置101の上流パラメータ301及び下流工程302のパラメータを制御することができる。更に別の実施例において、ガラスリボンの形状を用いて、ガラスリボンの属性を決定することができ、属性に基づいてガラスリボンの品質を分類することができる。
【0060】
例えば、属性は成形処理中にガラスリボンに生じ得る、内包物、傷、又はその他のあらゆる欠陥若しくは凹凸等の形状異常を含むことができる。このような異常によって、ガラスリボンが要求仕様特性又はパラメータから外れる可能性があり、ガラスリボン又はガラス板が拒絶又は別の用途に特定される可能性がある。別の実施例において、属性は、ガラスリボンの運動、又はガラスリボンの形状若しくは組成変化を証するものであってよい。ガラスリボンの様々な場所、及び成形及び/又は処理工程全体を通した様々な時間に、これ等の属性を監視することによって、成形及び/又は処理工程を制御することができ、様々なガラス成形及び/又は処理パラメータを調整又は一致させることができる。これ等の属性は定期的、繰り返し、又は連続的に監視することができ、例えば、これ等の属性を用いて、プロット、グラフ、チャート、データベース、又は数値データ等の様々な出力情報を生成することができる。別の実施例において、ガラスリボンから切断された特定のガラス板に、属性を関連付けることができる。特性が要求仕様から外れている場合、当該特定のガラス板は、その後破棄することができ、必要があれば更に処理するか、又は属性に基づいて、特定の用途用として特定、若しくは特定の場所へ割り振られる。更に別の実施例において、属性を用いて、ガラスリボンの品質及び/又はガラス板の品質が望ましい品質又は特性となる、安定した生産に対応する動作条件を決定することができる。更に別の実施例において、ガラスリボンの品質及び/又はガラス板の品質が、望ましい品質又は特性を示すガラスリボン又はガラス板の品質と異なる、望ましくない生産に対応する動作条件を決定することができる。更に別の実施例において、ガラス成形装置の特定の構成要素、システム、又は機能が適切又は不適切に機能しているとき、属性を用いて、コンピュータ又はユーザに通知することができる。例えば、本明細書に開示した方法によって算出される形状から決定される、ガラスリボンの特定の属性に基づいて、システムの特定の要素が交換又は修理を要する事例、又は溶融ガラスを製造するための様々な入力を調整して、例えば、ガラスリボン及び/又はガラス板の品質を向上させることができる事例を決定することができる。更に、属性間の相関を決定することができる。かかる相関はある期間のわたり決定することができ、本方法によって決定又は他の制御から供給されるガラス成形工程、ガラスリボン、及び/又はガラス板に関わる、種々の多くのパラメータのいずれも含むことができる。更に別の実施例において、ガラスリボン及び/又はガラス板の形状を用いて、ガラス成形、ガラスリボンの特性、及びガラス板の特性の変化を把握することができる。形状を監視及び/又は分析して、例えば、本明細書に記載の方法に関連する品質、効率、又はその他の特徴、パラメータ、若しくは態様を向上させることができる。
【0061】
本方法は、校正データを取得する方法を有している。前述のように、校正データは、データを直接又は間接的にコンピュータにコーディングする、検出器を用いてデータを観察する、センサを用いてデータを測定する、又は校正データを抽出することができるデータを包含する画像を捕捉することを含む、様々な方法で取得することができる。校正データの例には、本方法において、又は本方法によって用いられる、システム、構成要素、又は構造体のいずれかの特性又は複数の特性を表わす座標又は他の情報が含まれる。例えば、校正データは、カメラ、レンズ、又は焦点等のシステムの構成要素の空間的位置、ガラスリボンに関する情報、対象構造体及びその特徴、又はその他任意のパラメータ、初期状態、又はそれに関連するデータを含むことができる。別の実施例において、校正データは、様々なシステム構成要素、構造体、及び変数間の位置又は関係を決定、及び規定するために使用できる基準点又は座標を含むことができる。例えば、校正データは、変換マトリックス又は他の数学的計算により、実空間における三次元座標から二次元の座標に変換することができる。更に別の実施例において、校正データを操作、結合、分析、又は処理して、校正データに対し更に分析、操作、及び/又は計算を行うことができる。
【0062】
本方法は、対象構造体に関する対象データを取得するステップを更に有している。前述のように、対象データは、データを直接又は間接的にコンピュータにコーディングする、検出器を用いてデータを観察する、センサを用いてデータを測定する、又は対象データを抽出することができるデータを包含する画像を捕捉することを含む、様々な方法で取得することができる。対象データの例には、対象構造体に関連する空間的位置又はその他の基準特性及び/又はそれに関連する特徴を表す座標、及び対象構造体に関連する任意のその他の情報がある。例えば、対象データは、任意の数の特性又は対象構造体及び/又は対象構造体に関連する特徴と様々なシステム構成要素、構造体、及び変数との関係を決定及び規定するために使用できる基準点を含むことができる。更に、これらの基準点は、変換マトリックス又は他の数学的計算により、実空間における三次元の座標から、二次元の座標に変換することができる。更に別の実施例において、対象データを操作、結合、分析、又は処理して、対象データに対し更に分析、操作、及び/又は計算を行うことができる。1つの実施例において、対象構造体は、対象構造体としての役割を果たすことに加え、ガラス成形及び処理に関する別の機能を果たすことができる、ガラス成形装置101内の既存の構造体であってよい。別の実施例において、対象構造体は、本明細書に記載の方法において、対象構造体として機能させることを唯一の目的として、ガラス成形装置101に導入された専用の構造体であってよい。
【0063】
図15に示すように、ガラスリボン103は、平面215に沿って延びることがで、対象構造体330のフィーチャー335は、平面215に対して実質的に平行であってよい。
図16に示す、別の実施例において、ガラスリボン103は、平面215に沿って延びることがで、対象構造体331のフィーチャー336は、平面215に対して実質的に垂直であってよい。対象構造体330、331は、構造体に関連する複数の特徴又は特性のいずれかを含む、任意の1つ又は複数の配列、形状、構造、又は大きさを有することができる。対象構造体は、様々な環境で使用される、様々な材料のいずれかで構成することができる。例えば、ガラス成形装置101において、対象構造体は、高温環境に耐える適切な材料で構成することができる。更に別の実施例において、光源によって、対象構造体を独立照明又は従属照明することができる。例えば、対象構造体330、331は、フュージョンドロー装置101内に存在することができ、窓又は他の開口部を含めて、対象構造体を照明する光源のビューポートを提供することができる。窓又は他の開口部は、フュージョンドロー装置内に存在している既存の窓若しくは開口部、又は対象構造体を照明する光源のビューポートを提供することを唯一の目的として含められた専用の窓若しくは開口部であってよい。更に別の実施例において、例えば、構造体が何時如何なる時でも、自動又は手動で変更、操作、又は制御できる特徴又は特性を有することができるという点で、対象構造体は動的であり得る。
【0064】
対象構造体330のフィーチャー335が、ガラスリボン103に対して実質的に平行である、
図15に示す1つの実施例において、対象構造体330のフィーチャー335は、ガラスリボン103の幅345に沿って、且つガラスリボン103から距離346離隔して、ガラスリボンに対して実質的に平行に延びることができる。対象構造体330の実質的に平行なフィーチャー335は、ガラスリボン103の高さ348に沿った高さ位置347に位置することもできる。
【0065】
対象構造体331のフィーチャー336が、ガラスリボン103に対して実質的に垂直である、
図15に示す1つの実施例において、対象構造体331のフィーチャー336は、ガラスリボンのエッジ324から距離354離隔し、且つガラスリボン103の面326から距離356離隔して、ガラスリボン103に対して実質的に垂直に延びることができる。対象構造体331の実質的に垂直なフィーチャー336は、ガラスリボン103の高さ358に沿った高さ位置357に位置することができる。更に別の実施例において、対象構造体331の実質的に垂直なフィーチャー336’は、ガラスリボン103の面法線323に対し、角度359を成すことができる。
【0066】
図17に示すように、本方法は、対象データ341から、対象構造体330のフィーチャー335を表す、対象線340を規定するステップを更に有している。対象構造体330のフィーチャー335は、対象構造体330の任意の特徴又は特性であってよい。1つの実施例において、対象構造体のフィーチャー335は、対象構造体330のエッジであってよい。例えば、対象構造体330が、
図17に示すように、幾何学形状である場合、対象構造体のフィーチャー335は、幾何学形状のエッジであってよい。対象構造体330のフィーチャー335は、対象構造体の任意の場所に存在することができ、ガラスリボン103に対し、様々な角度及び/又は様々な方向に延びることができる。
【0067】
前述のように、周知のエッジ検出技法を用いて、対象構造体のエッジ又は他の特徴又は特性に対応するデータ点を数学的に規定することができる。様々な数学的手法が周知であり、それ等を用いて、対象データから対象線を規定することができる。1つの実施例において、本ステップは、対象データからの複数のデータ点であって、対象構造体のフィーチャーに関連付けることができるデータ点に関する回帰分析を行うことを含むことができる。任意の回帰分析法又は他の数学的手法を用いて、これ等のデータ点から、対象線を決定することができる。
【0068】
図17に示すように、本方法は、ガラスリボン103における、対象構造体330の反射像350を捕捉するステップを更に有している。前述のように、反射像350は、カメラ又はその他の画像やビデオ記録装置等の、画像捕捉装置351を用いて捕捉することができる。捕捉したのち、反射像350の分析を行うことができ、又はコンピュータ352に転送することによって、画像に含まれるデータの抽出、処理、及び/若しくは分析を行うことができる。
【0069】
図18に示すように、1つ以上の画像捕捉装置351を用いて、1つ以上の対象構造体330の1つ以上の反射像350を捕捉することができる。
図18に示す、別の実施例において、ガラスリボン103の様々な場所で、1つ以上の反射像350を捕捉することができる。更に別の実施例において、反射像350は、対象構造体のフィーチャーのいずれか又はすべての反射だけでなく、対象構造体のいずれか又はすべての反射を含むことができる。例えば、カメラ等の画像捕捉装置351が、ガラスリボン103の約半分の幅にわたり、反射像350を捕捉するように、画像捕捉装置351を、ガラスリボン103の脇に配置することができる。別の実施例において、第2のカメラ等の第2の画像捕捉装置351を、第2の画像捕捉装置もガラスリボンの約半分の幅にわたり、反射像を捕捉するように、ガラスリボンの反対側の、第1の画像捕捉装置と同じ又は同様の高さ位置に配置することができる。第1の画像捕捉装置及び第2の画像捕捉装置は、例えば、ガラスリボンの全幅にわたり、対象構造体の反射像を捕捉することができる。更に別の実施例において、ガラスリボンの重複領域を含む反射像を捕捉するように、第1の画像捕捉装置及び第2の画像捕捉装置を構成することができる。重複領域は、例えば、校正又はガラスリボンの同じ空間的位置に対応する多数のデータ点が有益である、他の構成の計算に用いることができる。
【0070】
更に別の実施例において、ガラスリボン103に関連した、画像捕捉装置又は複数の画像捕捉装置の位置又は角度に基づいて、反射像350の特性又は態様を捕捉することができる。更に別の実施例において、障害物や制約によって、反射像を理想的に捕捉するための位置に、画像捕捉装置を配置できない可能性がある。画像捕捉装置の位置及び/角度を手動又は自動で調整して、かかる障害物又は制約に対応できるようにすると共に、画像捕捉装置を取り外し、フュージョンドロー装置101にアクセスして、装置の検査、清掃、及び修理ができるように、例えば、画像捕捉装置351を、調整可能な機構に取り付けることができる。更に別の実施例において、同じ又は異なる画像捕捉装置を配置して、ガラスリボン103、対象構造体330、331、及びガラス成形装置101若しくは処理ステップにおいて、又はガラス成形装置101若しくは処理ステップによって使用される、他の構成要素の画像を捕捉することができる。更に別の実施例において、ガラスリボン103、対象構造体330、331、又は他の構成要素が、フュージョンドロー装置101内の前述の既存又は専用のビューポート窓を通して見えるように、画像捕捉装置351を配置することができる。更に、画像捕捉装置は、光又は照明を提供して、ガラスリボン103の反射特性を向上させるだけでなく、光によって対象構造体及びガラスリボンを照明して、画像捕捉の品質を向上させる光源に近接して配置することができる。
【0071】
更に
図17に示すように、本方法は反射像350から反射データ355を取得するステップを有している。前述のように、反射データ355は、反射像350を抽出、処理、及び/又は分析して反射データ355を取得することを含む、様々な方法で取得することができる。反射データ355の例には、対象構造体の反射像350に関連する空間的位置又はその他の基準特性、及び/又はそれに関連する反射フィーチャーを表す座標、及び反射像350に関連する任意のその他の情報がある。例えば、反射データ355は、任意の数の特性又は対象構造体の反射像50及び/又はそれに関連するフィーチャーと様々なシステム構成要素、構造体、及び変数との関係を決定及び規定するために使用できる基準点を含むことができる。更に、これらの基準点は、変換マトリックス又は他の数学的計算により、実空間における三次元の座標から、二次元の座標に変換することができる。更に別の実施例において、反射データ355を操作、結合、分析、又は処理して、反射データに対し、更に分析、操作、及び/又は計算を行うことができる。
【0072】
更に
図17に示すように、本方法は、反射データ355から、対象構造体330のフィーチャー335の反射を表す反射線360を規定するステップを更に有している。前述のように、対象構造体330のフィーチャー335は、対象構造体330の任意の特徴又は特性であってよい。従って、対象構造体330のフィーチャー335の反射は、対象構造体330の任意の特徴又は特性の対応する反射であってよい。前述のように、1つの実施例において、対象構造体330のフィーチャー335は、対象構造体330のエッジであってよい。従って、対象構造体330のフィーチャー335の反射は、反射像350から抽出された反射データ355から規定される、反射線360によって表わされる、対象構造体のエッジの対応する反射であってよい。例えば、対象構造体が幾何学形状である場合、対象構造体のフィーチャーは、幾何学形状のエッジであってよく、フィーチャーの反射は、幾何学形状のエッジの対応する反射であってよい。
【0073】
例えば、周知のエッジ検出技法を用いて、対象構造体のエッジ又は他の特徴若しくは特性に対応するデータ点を数学的に規定することができる。様々な数学的手法が周知であり、それ等を用いて、反射データから反射線を規定することができる。1つの実施例において、本ステップは、反射データからの複数のデータ点であって、対象構造体のフィーチャーの反射に関連付けることができるデータ点に関する回帰分析を行うことを含んでいる。任意の回帰分析法又は他の数学的手法を用いて、これ等のデータ点から、対象線を決定することができる。
【0074】
本方法は、対象線340と反射線360との対応関係を決定するステップを更に有している。前述のように、対応関係は、例えば、対象線340のすべて又は一部と、反射線360のすべて又は一部との比較、相関、又はその他任意の1つ又は複数の関係を含むことができる。例えば、対象線340を分析することができる。別に実施例において、反射線360を分析することができる。更に別の実施例において、対象線340及び反射線360を分析することができる。対応関係は、コンピュータ又は手動処理、数学的計算、又はその他の方法による演算を含む、様々な方法のうちの任意の方法で決定することができる。1つの実施例において、対応関係は、対象構造体330の対象データ341からの対象線340と比較した、反射像350の反射データ355からの反射線360の歪みの決定を含むことができる。
【0075】
本方法は、対応関係及び校正データを用いて、ガラスリボン103の形状を決定するステップを更に有している。1つの実施例において、対応関係の全部または一部を使用することができる。別の実施例において、校正データの全部または一部を使用することができる。更に別の実施例において、対応関係の全部または一部を使用することができると共に、校正データの全部または一部を使用することができる。例えば、本ステップは、形状回復アルゴリズムの実行を含むことができる。形状回復アルゴリズムは、任意のデータを用いて、ガラスリボン103の形状を決定することができる。例えば、ガラスリボン103の形状は、復元、回復、逆算、あるいは、対応関係及び校正データに基づいて、ガラスリボンの捕捉反射像350を生成することになる、ガラスリボンの輪郭又はプロファイルを推定することによって決定することができる。
【0076】
図11に示すように、1つの実施例において、形状によって、ガラスリボン103の断面プロファイル70を近似することができる。断面プロファイル70は、例えば、ガラスリボン103と交差する平面75における、ガラスリボン103の断面であってよい。別の実施例において、ガラスリボンが薄く、長さ及び幅より実質的に小さい厚さを有する場合、断面プロファイル70は、ガラスリボン103と交差する平面75に存在する線又は曲線71として近似することができる。ガラスリボン103、ガラス板104、又は物体若しくは対象構造体の反射が、両方の面において生じ得る、他の透明材料については、フレネル反射係数を考慮して形状を決定することができる。更に別の実施例において、本方法は、ガラスリボン103の複数の形状72を決定するステップを更に有することができる。例えば、複数の形状72の各々の形状73によって、ガラスリボン103の断面プロファイル70又は曲線71を近似することができる。
【0077】
図12に示す、更に別の実施例において、本方法は、複数の形状72に基づいて、ガラスリボン103の表面プロファイル74を近似するステップを更に有することができる。表面プロファイル74は、例えば、複数の形状72を、それらの間の関係に基づいて、空間的に順序付けして配置することによって決定することができる。1つの実施例において、複数の形状72をデジタル的に組み立てて、ガラスリボン103の全表面プロファイル77を近似することができる、レンダリングされた画像を生成することができる。例えば、形状によって、ガラスリボン103の一部又は全部の実際の形状及び/又はガラスリボンから切断されたガラス板104の一部又は全部の実際の形状を近似又はシミュレートすることができる。
【0078】
前述のステップのいずれも同じ又は異なる任意の時間周波数で実行することができる。例えば、
図13に示すように、校正データを取得するステップ501、対象データを取得するステップ502、対象データから対象線を規定するステップ503、反射像を捕捉するステップ504、反射データを取得するステップ505、反射線を規定するステップ506、対応関係を決定するステップ507、並びに対応関係及び校正データを用いて、鏡面反射面の形状を決定するステップ508を有する方法ステップ500は、同じ又は異なる任意の時間周波数で実行することができる。1つの実施例において、いずれのステップも、少なくとも1秒に1回の割合で実行することができる。別の実施例において、いずれのステップも、時間周波数の周期がゼロに近づくような速度で、繰り返すことができる。例えば、いずれのステップも、時間的に実質的に連続する速度で実行することができる。更に別の実施例において、いずれのステップも、任意の数の変数によって規定される速度で実行することができる。1つの実施例において、いずれのステップも、ガラス板毎に1回に一致する速度で実行することができる。別の実施例において、いずれのステップも、ガラス板の大きさ、製造中若しくは既に製造されたガラス板の品質、又はガラス成形装置及び他の工程に貢献若しくは変更する可能性がある、その他の要因に基づいて調整された速度で実行することができる。更に、いずれのステップも1回実行することができる。1つの実施例において、1つ以上のステップを1回実行することができる一方、他のステップを複数回実行することができる。
【0079】
校正データを取得するステップ、対象データを取得するステップ、対象データから対象線を規定するステップ、反射像を捕捉するステップ、反射データを取得するステップ、反射線を規定するステップ、対応関係を決定するステップ、並びに対応関係及び校正データを用いて、ガラスリボンの形状を決定するステップを有する、本方法のいずれのステップに対しても、様々なコンピュータ、数値、数学、線形、非線形、科学、デジタル、電子、又は他の手法を使用することができる。任意の構成、推定、操作、又は計算を一緒に又は単独で、本明細書に記載の方法のステップのいずれに対しても実行することができる。
【0080】
本特許請求した発明の精神及び範囲を逸脱せずに、様々な改良及び変更が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。