特許第6808076号(P6808076)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6808076
(24)【登録日】2020年12月10日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】材料洗浄装置及び調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20201221BHJP
【FI】
   A47J27/00 103D
【請求項の数】16
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-566163(P2019-566163)
(86)(22)【出願日】2017年8月21日
(65)【公表番号】特表2020-521583(P2020-521583A)
(43)【公表日】2020年7月27日
(86)【国際出願番号】CN2017098376
(87)【国際公開番号】WO2019010755
(87)【国際公開日】20190117
【審査請求日】2019年11月29日
(31)【優先権主張番号】201720842745.1
(32)【優先日】2017年7月12日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】周忠宝
(72)【発明者】
【氏名】潘典国
(72)【発明者】
【氏名】楊保民
(72)【発明者】
【氏名】劉小力
(72)【発明者】
【氏名】周亞
(72)【発明者】
【氏名】何柏鋒
【審査官】 土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−273240(JP,A)
【文献】 特開2004−358342(JP,A)
【文献】 特開2000−237049(JP,A)
【文献】 中国実用新案第206252417(CN,U)
【文献】 中国実用新案第206166760(CN,U)
【文献】 国際公開第2016/024237(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具に用いられる材料洗浄装置であって、
上部には材料供給口と、洗浄用キャビティへ気流を送ることにより材料投入を補助する空気供給口とが設けられ、底部には材料排出口が設けられる洗浄用キャビティと、
前記材料供給口と連通し、前記洗浄用キャビティに洗浄対象材料を搬送する材料搬送管と、
入力端が水源及び空気源に接続可能に設置され、出力端が前記洗浄用キャビティ内まで延伸し、且つ前記洗浄用キャビティに対して上下に移動可能に設置される洗浄用導入管と、
前記材料排出口に設けられるとともに前記洗浄用導入管の出力端に接続され、それにより前記洗浄用導入管が前記材料排出口を連動して開閉させる、洗浄用密封アセンブリと、
を含み、
前記洗浄用密封アセンブリには、前記洗浄用導入管の出力端及び前記洗浄用キャビティの内部空間と連通する搬送孔が設けられる
ことを特徴とする材料洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄用密封アセンブリは、
前記搬送孔が設けられ、且つ前記材料排出口の形状に適合するハウジングと、
前記ハウジングの頂部に取り付けられ、且つ前記洗浄用導入管の出力端に接続されるとともに前記洗浄用導入管及び前記ハウジングの内部空間と連通するジョイントと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の材料洗浄装置。
【請求項3】
前記洗浄用密封アセンブリは、
前記ハウジングの底部に取り付けられ、前記ジョイントに対向して設けられ、噴水口が前記調理器具の調理室と連通し、且つ前記ジョイントとの相対移動が可能である噴霧ヘッドをさらに含み、
前記洗浄用導入管は、上下に移動するとき、前記ハウジングを連動して上下に移動させると同時に、前記ジョイントを連動して前記噴霧ヘッドに対して相対移動させることにより、前記ハウジングが前記材料排出口を閉じるとき、前記噴霧ヘッドを前記ジョイントから隔離させるとともに、前記ハウジングが前記材料排出口を開くとき、前記噴霧ヘッドを前記ジョイントと連通させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の材料洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄用密封アセンブリは、
前記ハウジング内に位置し、前記ハウジングが前記材料排出口を開くとき、前記ジョイントを前記噴霧ヘッドと連通させる弾性部材をさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の材料洗浄装置。
【請求項5】
前記ジョイントは、前記ハウジングに移動可能に取り付けられ、且つその下端には位置制限突起が設けられ、
前記噴霧ヘッドは、前記ハウジングに固定的に取り付けられ、
前記弾性部材は、前記ジョイントに嵌設され、且つその上下の両端がそれぞれ前記ハウジング及び前記位置制限突起に当接して圧縮状態にあり、
前記洗浄用導入管が上方へ移動すると、前記ハウジングは前記材料排出口を閉じ、前記洗浄用導入管が下方へ移動すると、前記ハウジングは前記材料排出口を開く、
ことを特徴とする請求項4に記載の材料洗浄装置。
【請求項6】
前記ハウジングは、
前記ジョイントが取り付けられ、且つ前記搬送孔が設けられる上蓋と、
前記上蓋の下端に接続される底蓋と、
を含み、
前記噴霧ヘッドが、前記底蓋に取り付けられて前記底蓋を貫通し、
前記上蓋及び/又は前記底蓋の形状は、前記材料排出口に適合する、
ことを特徴とする請求項5に記載の材料洗浄装置。
【請求項7】
前記上蓋は、
前記ジョイントが取り付けられ、且つ下端面には、前記ジョイントの外側に嵌設され、前記ジョイントとの間に隙間を有し、且つ前記底蓋に接続される第1の環状板が設けられる頂蓋と、
前記第1の環状板の外側に嵌設され、前記頂蓋の下端面と前記底蓋の上端面との間に位置し、且つ前記材料排出口の形状に適合する密封蓋とを含み、
前記第1の環状板には連通孔が設けられており、
前記密封蓋が弾性体であり、且つ前記密封蓋には、前記連通孔と連通する前記搬送孔が設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の材料洗浄装置。
【請求項8】
前記底蓋の上端面には第2の環状板が設けられ、前記第2の環状板が前記第1の環状板に接続されることにより、前記底蓋を前記頂蓋に接続し、
前記密封蓋内には第3の環状板が設けられ、前記第3の環状板が前記第2の環状板の外側に嵌設されて前記第2の環状板の外面に密着し、
前記搬送孔は前記第3の環状板の上方に位置する、
ことを特徴とする請求項7に記載の材料洗浄装置。
【請求項9】
前記密封蓋内には、前記第2の環状板の上端面に当接する位置制限面がさらに設けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の材料洗浄装置。
【請求項10】
前記底蓋に取り付けられ、前記噴霧ヘッドの入口に嵌設されるシールをさらに含む、
ことを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項に記載の材料洗浄装置。
【請求項11】
前記搬送孔の数は複数であり、複数の前記搬送孔は前記ハウジングの円周方向に沿って均一に配置され、及び/又は
前記搬送孔は前記ハウジングの上部に設けられ、且つ前記ハウジングの上部の断面積は上から下へ徐々に大きくなり、及び/又は
前記ハウジングの上部は回転体であり、且つ前記回転体の断面積は上から下へ徐々に変化し、前記搬送孔は、前記回転体に設けられ、全体として細長い形状を呈しており、前記回転体の壁面に沿って回転し、斜めに延伸する、
ことを特徴とする請求項2〜9のいずれか一項に記載の材料洗浄装置。
【請求項12】
駆動部材と、前記駆動部材に接続される伝達アセンブリとを含む駆動装置をさらに含み、
前記伝達アセンブリは、前記洗浄用導入管に接続されて前記洗浄用導入管を連動して上下に移動させることにより、前記洗浄用導入管が前記洗浄用密封アセンブリを連動して上下に移動させる、
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の材料洗浄装置。
【請求項13】
前記伝達アセンブリと協働し、前記伝達アセンブリの移動幅を制限する位置制限部材をさらに含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の材料洗浄装置。
【請求項14】
前記伝達アセンブリは、
前記駆動部材の出力軸に接続される歯車と、
前記洗浄用導入管を連動して上下に移動させるように、前記歯車と噛み合って前記洗浄用導入管に接続され、且つ垂直方向に沿って延伸するラックスライダーとを含み、
前記ラックスライダーの上方への移動幅を制限するように、前記位置制限部材が前記ラックスライダーの上方に位置する、
ことを特徴とする請求項13に記載の材料洗浄装置。
【請求項15】
調理器具であって、
調理室を有する調理本体と、
洗浄用キャビティの材料排出口が前記調理室と連通し、前記洗浄用キャビティ内に送り込まれた材料を洗浄し、洗浄後の材料を前記調理室に送り込む請求項1〜14のいずれか一項に記載の材料洗浄装置とを含む、
ことを特徴とする調理器具。
【請求項16】
前記調理本体は、
釜体及び蓋体を含み、
前記調理室を囲むように前記蓋体で前記釜体に蓋をし、
前記材料洗浄装置は前記蓋体に設けられる、
ことを特徴とする請求項15に記載の調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年7月12日に中国特許庁に出願された、出願番号が第201720842745.1号であり、発明の名称が「材料洗浄装置及び調理器具」である中国特許出願に基づき優先権を主張し、その内容の全てを援用することにより本願に取り入れる。
【0002】
本発明は、キッチン用家電技術分野に関し、具体的には、材料洗浄装置及び当該材料洗浄装置を含む調理器具に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、自動炊飯器のようなスマート調理器具には、材料自動洗浄機能を有したものがあり、材料が風力の作用で材料供給口を介して上蓋付き洗米ボックスに入り、洗浄が完了した後、さらに材料供給口を介して気流を送り込み、当該気流を利用して材料を内鍋に送り込む。材料供給口は、材料の供給に使用されるだけではなく、吸気にも使用されるため、送風部材と材料搬送部材を一緒に配置する必要があり、製品の全体的な配置に対する要求が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術的問題の少なくとも一つを解決するために、本発明の一つの目的は、材料洗浄装置を提供することである。
【0005】
本発明のもう一つの目的は、前記の材料洗浄装置を含む調理器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を実現するために、本発明の第1態様の技術的手段は、調理器具に用いられる材料洗浄装置であって、上部には材料供給口と、洗浄用キャビティへ気流を送ることにより材料投入を補助する空気供給口とが設けられ、底部には材料排出口が設けられる前記洗浄用キャビティと、前記材料供給口と連通し、前記洗浄用キャビティに洗浄対象材料を搬送する材料搬送管と、入力端が水源及び空気源に接続可能に設置され、出力端が前記洗浄用キャビティ内まで延伸し、且つ前記洗浄用キャビティに対して上下に移動可能に設置される洗浄用導入管と、前記材料排出口に設けられるとともに前記洗浄用導入管の出力端に接続され、それにより前記洗浄用導入管が前記材料排出口を連動して開閉させる、洗浄用密封アセンブリとを含み、前記洗浄用密封アセンブリには、前記洗浄用導入管の出力端及び前記洗浄用キャビティの内部空間と連通する搬送孔が設けられる、材料洗浄装置を提供する。
【0007】
本発明の第1態様の技術的手段で提供する材料洗浄装置は、洗浄用キャビティに材料供給口、空気供給口、及び材料排出口が設けられており、材料供給口が材料搬送管に接続され、自動的に材料を洗浄用キャビティ内に送り込むことができ、これにより材料の自動搬送を実現する。空気供給口は、空気源(例えば、空気ポンプ、空気ブロワーなど)に接続可能に設置され、気流と重力の作用で材料を材料排出口から排出することができ、これにより材料の自動投入を実現する。材料排出口には洗浄用導入管と連通する洗浄用密封アセンブリが設けられており、洗浄用導入管が三方継手を介して空気源及び水源に接続されることにより、洗浄用キャビティに、材料の洗浄に用いられる水流と、材料及び水がうねり、摩擦、回転などの動きをするよう促進するために用いられる気流とを送り、これにより材料の洗浄を実現する。すなわち、気流撹拌で空気や水を吹き付けて米を水洗いする効果を実現し、機械撹拌に比べて、気流撹拌は構造がより簡単で、洗浄がより衛生的で、且つ洗浄用密封アセンブリが、材料排出口を開閉する材料排出弁機能も有するため、製品の集積度を向上させ、製品のサイズが小さくなり、製品の構造が簡素化される。また、材料供給口と空気供給口とを別々に設置する構造は、両者を1つに統合する技術的手段と比べて、空気圧式材料投入の機能を満たす上に、材料供給用動力源の選択範囲(例えば、材料の搬送に風力を使用できる以外、重力、水力又はその他の外力を使用しても材料の自動搬送を実現できる)を広げるだけではなく、空気供給口に接続される空気源の位置の選択範囲(例えば、炊飯器を例とすると、炊飯器本体の内部に位置してもよく、炊飯器の蓋に位置してもよい)も拡大し、これにより、異なる製品の具体的な構造及びマーケット指向に応じて合理的に設計することができ、調理器具の性能及び構造をさらに最適化する。
【0008】
また、本発明で提供する上記技術的手段の材料洗浄装置は、さらに以下のような付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0009】
上記技術的手段において、前記洗浄用密封アセンブリは、前記搬送孔が設けられ、且つ前記材料排出口の形状に適合するハウジングと、前記ハウジングの頂部に取り付けられ、且つ前記洗浄用導入管の出力端に接続されるとともに前記洗浄用導入管及び前記ハウジングの内部空間と連通するジョイントとを含む。
【0010】
洗浄用密封アセンブリは、ハウジング及びジョイントを含み、ハウジングは材料排出口の形状に適合するため、材料排出口を開閉することができ、密封機能を実現し、ジョイントは、ハウジングの頂部に取り付けられ、洗浄用導入管の出力端に接続(ネジ接続など)され、且つハウジングの内部空間及び洗浄用導入管と連通し、これにより洗浄用導入管が洗浄用密封アセンブリに水及び空気を供給することを保証し、ハウジングに搬送孔が設けられることにより、洗浄用密封アセンブリが洗浄用キャビティへ水流及び気流を送ることを保証する。さらに、ジョイントは、ハウジングと一体型構造を形成してもよく、ジョイントがハウジング内部に水及び空気を供給することを保証できればよい。
【0011】
上記技術的手段において、前記洗浄用密封アセンブリは、前記ハウジングの底部に取り付けられ、前記ジョイントに対向して設けられ、噴水口が前記調理器具の調理室と連通し、且つ前記ジョイントとの相対移動が可能である噴霧ヘッドをさらに含み、前記洗浄用導入管は、上下に移動するとき、前記ハウジングを連動して上下に移動させると同時に、前記ジョイントを連動して前記噴霧ヘッドに対して相対移動させることにより、前記ハウジングが前記材料排出口を閉じるとき、前記噴霧ヘッドを前記ジョイントから隔離させるとともに、前記ハウジングが前記材料排出口を開くとき、前記噴霧ヘッドを前記ジョイントと連通させる。
【0012】
洗浄用密封アセンブリは噴霧ヘッドをさらに含み、当該噴霧ヘッドは、ハウジングの底部に取り付けられ、ジョイントに対向して設けられ、その噴水口が調理室と連通するため、調理室にミストを噴射することができ、調理中のこぼれを防止して気泡を破壊する作用を奏する。したがって、洗浄用密封アセンブリは、密封機能、空気供給機能、及び水供給機能を有する上に、こぼれを防止する機能をさらに有し、これにより洗浄用密封アセンブリの集積度を向上させ、製品の構造が簡素化される。
【0013】
具体的には、噴霧ヘッドが、ジョイントに対して相対移動してジョイントと連通すると、調理室にミストを噴射して、こぼれの防止、気泡の破壊を行い、こぼれを防止する機能を実現し、このとき、ハウジングがちょうど材料排出口を開き、且つ噴霧ヘッドを用いてより均一にミストを噴射することができるため、こぼれを防止して気泡を破壊する効果がより高い。噴霧ヘッドがジョイントに対して相対移動し、ひいてはジョイントから隔離されると、噴霧ヘッドが閉じられ(一定の圧力を有する水流のみ噴霧ヘッドに入ることができ、さらに噴射され、したがって噴霧ヘッドがジョイントから隔離されたとき、噴霧ヘッドは閉じた状態にある)、このとき、ハウジングが材料排出口を閉じ、材料洗浄装置が洗浄プロセスを行うことができ、且つ噴霧ヘッドが閉じられて噴霧ヘッドでの水漏れによる水の損失又は空気の損失を避け、洗浄プロセスが正常に行われることを保証する。
【0014】
ジョイントが噴霧ヘッドに対して相対移動を行う具体的な方法については、噴霧ヘッドをハウジングに固定し、ジョイントをハウジングに移動可能に取り付けて、ジョイントのハウジングに対する移動によりそれの噴霧ヘッドとの相対移動を実現してもよく、ジョイントをハウジングに固定し、噴霧ヘッドをハウジングに移動可能に取り付けて、噴霧ヘッドのハウジングに対する移動によりそれとジョイントとの相対移動を実現してもよく、無論、噴霧ヘッド及びジョイントの両者をハウジングに移動可能に取り付けて、両者のハウジングに対する移動により、噴霧ヘッドとジョイントとの相対移動を実現してもよい。
【0015】
上記技術的手段において、前記洗浄用密封アセンブリは、前記ハウジング内に位置し、前記ハウジングが前記材料排出口を開くとき、前記ジョイントを前記噴霧ヘッドと連通させる弾性部材をさらに含む。
【0016】
ハウジング内には弾性部材が設けられるため、ハウジングが材料排出口を閉じると、弾性部材は弾性変形して弾性力による位置エネルギーを蓄え、このとき、洗浄用導入管及び洗浄用キャビティはそれぞれジョイント及びハウジングに作用力を加えて、噴霧ヘッドを閉じるようにジョイントと噴霧ヘッドとを分離させることができ、ハウジングが材料排出口を開くと、洗浄用キャビティがハウジングに加えた作用力がなくなり、弾性部材は、弾性力による位置エネルギーを放出して変形から復元し、さらにジョイントを噴霧ヘッドに当接させ、ジョイントを噴霧ヘッドと連通させることにより、噴霧ヘッドを開くと同時に、ジョイントと洗浄用キャビティの内部接続を中断するため、洗浄用導入管から流出する水は噴霧ヘッドによりミストの形で調理室内に入り、気泡を破壊し、こぼれを防止する。したがって、ハウジング内に弾性部材を設置することにより、噴霧ヘッドが自動的に開くことを実現し、密封機能及びこぼれ防止機能の実現を保証するだけではなく、製品の構造を簡素化し、構想も非常に巧妙である。好ましくは、弾性部材は、弾性が高く、変形量が大きく、且つ安価であるバネである。
【0017】
無論、弾性部材は、スプリングピースなどの他の弾性構造であってもよく、ここでは逐一列挙しない。ハウジング内に弾性部材を設置せず、その他の構造によって、ジョイントと噴霧ヘッドとの相対移動を実現してもよく、さらにジョイントと噴霧ヘッドとの連通又は中断を実現し、例えば、洗浄用キャビティの下方に噴霧ヘッドに接続される弾性部材を設置し、洗浄用導入管が上方へ移動して材料排出口を閉じると、弾性部材が引き伸ばされて変形することにより、噴霧ヘッドをジョイントから分離する。洗浄用導入管が下方へ移動して材料排出口を開くと、弾性部材は変形から復元するか又は圧縮されて変形することにより、ジョイントが噴霧ヘッドと連通し、また他の方案もあるが、ここでは逐一列挙しない。これらの技術的手段は、いずれも本発明の設計思想と主旨から逸脱せず、本発明の目的を実現できるため、いずれも本発明の保護範囲内のものである。
【0018】
上記技術的手段において、前記ジョイントは、前記ハウジングに移動可能に取り付けられ、且つその下端には位置制限突起が設けられ、前記噴霧ヘッドは、前記ハウジングに固定的に取り付けられ、前記弾性部材は、前記ジョイントに嵌設され、且つその上下の両端がそれぞれ前記ハウジング及び前記位置制限突起に当接して圧縮状態にあり、前記洗浄用導入管が上方へ移動すると、前記ハウジングは前記材料排出口を閉じ、前記洗浄用導入管が下方へ移動すると、前記ハウジングは前記材料排出口を開く。
【0019】
ジョイントがハウジングに移動可能に取り付けられることにより、ジョイントはハウジングに対して移動することができ、ジョイントと噴霧ヘッドとの相対移動を保証する。ジョイントの下端には位置制限突起が設けられ、ジョイントがハウジングから抜け落ちないことを保証する。弾性部材はジョイントに嵌設され、且つその上下の両端がそれぞれハウジング及び位置制限突起に当接することにより、弾性部材が抜け落ちないことを保証するだけでなく、弾性部材の変形方向がジョイントの移動方向と一致することも保証して、弾性部材の使用上の信頼性をさらに向上させる。弾性部材が圧縮状態にあることで、ハウジングが材料排出口を開くとき、弾性部材がジョイントに下向きの作用力を加えることを保証し、噴霧ヘッドがハウジングに固定的に取り付けられているため、弾性部材はジョイントを噴霧ヘッドに密着させることができ、噴霧ヘッドとジョイントとの連通を実現する。洗浄用導入管が上方へ移動するとき、ハウジングが材料排出口を閉じ、それにより洗浄用キャビティ及び洗浄用導入管がそれぞれハウジング及びジョイントに下向き及び上向きの作用力を加えるため、ハウジング及びジョイントは、弾性部材に押圧力を加えて、弾性部材をさらに圧縮変形させると同時に、ジョイントと噴霧ヘッドとの分離を実現し、これにより噴霧ヘッドを閉じ、洗浄用キャビティと連通する。洗浄用導入管が下方へ移動するとき、ハウジングが材料排出口を開き、それにより洗浄用キャビティがハウジングに加えた作用力がなくなるため、弾性部材が変形から復元して、ハウジングを上方へ押圧し、ハウジングが噴霧ヘッドを連動してジョイントに対して上方へ移動させることにより、ジョイントを噴霧ヘッドに密着させ、これにより噴霧ヘッドを開いて、調理室と連通する。
【0020】
上記技術的手段において、前記ハウジングは、前記ジョイントが取り付けられ、且つ前記搬送孔が設けられる上蓋と、前記上蓋の下端に接続される底蓋とを含み、前記噴霧ヘッドが前記底蓋に取り付けられて前記底蓋を貫通し、前記上蓋及び/又は前記底蓋の形状は前記材料排出口に適合する。
【0021】
ハウジングは、上蓋及び底蓋を含み、ジョイント及び噴霧ヘッドはそれぞれ上蓋及び底蓋に取り付けられ、上蓋には搬送孔が設けられ、搬送孔がハウジングの上部に位置することで、搬送孔が洗浄用キャビティの内部に位置し、さらに洗浄用キャビティの内部空間と連通することを保証する。噴霧ヘッドが底蓋を貫通することで、噴霧ヘッドの噴水口が調理室と連通し、さらに調理室にミストを噴射することを保証する。ハウジングは、ジョイント、弾性部材、及び噴霧ヘッドのメンテナンスと脱着を容易にするように2つの部分から構成され、上蓋、底蓋、又は上蓋及び底蓋の形状は材料排出口に適合し、いずれもハウジングの材料排出口に対する効果的な密封を保証できる。
【0022】
上記技術的手段において、前記上蓋は、前記ジョイントが取り付けられ、且つ下端面には、前記ジョイントの外側に嵌設され、前記ジョイントとの間に隙間を有し、且つ前記底蓋に接続される第1の環状板が設けられる頂蓋と、前記第1の環状板の外側に嵌設され、前記頂蓋の下端面と前記底蓋の上端面との間に位置し、且つ前記材料排出口の形状に適合する密封蓋とを含み、前記第1の環状板には連通孔が設けられており、前記密封蓋は弾性体であり、且つ前記密封蓋には、前記連通孔と連通する前記搬送孔が設けられる。
【0023】
上蓋は、頂蓋及び密封蓋を含み、頂蓋にジョイントが取り付けられることにより、洗浄用密封アセンブリと洗浄用導入管との接続を実現する。頂蓋の下端面には第1の環状板が設けられ、第1の環状板は、ジョイントの外側に嵌設され、ジョイントとの間に隙間を有し、且つ第1の環状板には連通孔が設けられ、ジョイントが噴霧ヘッドから隔離されると、ジョイントの内部通路が第1の環状板とジョイントとの間の隙間を介して連通孔と連通する。密封蓋は第1の環状板の外側に嵌設され、頂蓋の下端面と底蓋の上端面との間に位置し、且つ密封蓋は弾性体であるため、頂蓋の下端面及び底蓋の上端面は密封蓋に垂直方向の押圧力及び一定の水平方向の静止摩擦力を加えて、さらに密封蓋の垂直方向の移動及び水平方向の移動を制限し、第1の環状板により密封蓋が水平に抜け出ないことが確保され、ハウジングの完全性を保証する。また、密封蓋は材料排出口の形状に適合し、即ち、密封蓋により材料排出口を閉じ、密封蓋が弾性体であるため、材料排出口を閉じるときに一定の弾性変形が生じて、材料排出口にさらに密着し、効果的な密封作用を奏し、ハウジングと材料排出口との間にシールリングなどのシールを設置して材料排出口の密封性を向上させる必要がないため、材料洗浄装置の構造を簡素化する。また、弾性体は剛体よりも加工成形が容易であるため、搬送孔が密封蓋に設けられることにより、製品の加工プロセスを簡素化し、且つ搬送孔が連通孔と連通するため、ジョイントが噴霧ヘッドから隔離されるとき、それから流出する気流及び水流が連通孔を経由して搬送孔に入り、さらに洗浄用キャビティ内まで送られる。
【0024】
好ましくは、密封蓋はシリコン蓋であり、シリコンは、密封蓋が一定の形を維持できるように一定の剛性を有し、密封蓋に適量の弾性変形が生じて組立要件及び密封要件を満たすように一定の弾性も有する。
【0025】
上記技術的手段において、前記底蓋の上端面には第2の環状板が設けられ、前記第2の環状板が前記第1の環状板に接続されることにより、前記底蓋を前記頂蓋に接続し、前記密封蓋内には第3の環状板が設けられ、前記第3の環状板が前記第2の環状板の外側に嵌設されて前記第2の環状板の外面に密着し、前記搬送孔は前記第3の環状板の上方に位置する。
【0026】
底蓋の上端面には、第1の環状板に接続(例えば、ネジ接続、係止接続など)される第2の環状板が設けられることにより、底蓋と頂蓋の固定接続を実現する。密封蓋内には第3の環状板が設けられ、第3の環状板は第2の環状板の外側に嵌設され、第2の環状板の外面に密着するため、第2の環状板は密封蓋に対して効果的な位置制限作用を奏し、密封蓋が半径方向に沿って移動することを避け、頂蓋の下端面及び底蓋の上端面が密封蓋に対して上下の位置制限を行い、第2の環状板が密封蓋に対して水平位置制限を行い(ハウジングが円形である場合、頂蓋、底蓋、及び第2の環状板が密封蓋に加えた静止摩擦力により密封蓋の円周方向への回転を制限することもでき)、これにより密封蓋の使用上の信頼性を保証する。搬送孔は、第3の環状板の上方に位置するため、第3の環状板が搬送孔を塞ぐことを避けて、搬送孔と連通孔との連通を保証する。
【0027】
上記技術的手段において、前記密封蓋内には、さらに前記第2の環状板の上端面に当接する位置制限面が設けられる。
【0028】
密封蓋内に位置制限面を設置することにより、第2の環状板の上端面が位置制限面に当接するため、位置制限面が第2の環状板の上端面に密着することができ(密封蓋が弾性体であるため)、良好な密封作用を奏し、これにより流通孔から流出する水流又は気流が第2の環状板と第3の環状板との間から漏れることを避け、洗浄用密封アセンブリ内部の密封性を効果的に向上させ、さらに第2の環状板と第3の環状板との間を隙間嵌めに設計して、脱着を容易にし、また、第2の環状板と密封蓋が互いに位置制限することにより、ハウジングの安定性をさらに向上させる。
【0029】
上記いずれかの技術的手段において、前記材料洗浄装置は、前記底蓋に取り付けられ、前記噴霧ヘッドの入口に嵌設されるシールをさらに含む。
【0030】
噴霧ヘッドの入口にシールが設置され、ジョイントが噴霧ヘッドと合体し連通するとき、シールに押し付けられることが可能であり、さらに噴霧ヘッドがジョイントと連通するときに両者間の密封性を向上させ、水流が噴霧ヘッドに入るのに十分な圧力を有することを保証し、さらに噴霧ヘッドの噴霧効率、気泡を破壊する効率を向上させる。好ましくは、シールはシールゴムリングとする。
【0031】
上記いずれかの技術的手段において、前記搬送孔の数は複数であり、複数の前記搬送孔は前記ハウジングの円周方向に沿って均一に配置され、及び/又は、前記搬送孔は前記ハウジングの上部に設けられ、且つ前記ハウジングの上部の断面積は上から下へ徐々に大きくなり、及び/又は、前記ハウジングの上部は回転体であり、且つ前記回転体の断面積は上から下へ徐々に変化し、前記搬送孔は、前記回転体に設けられ、全体として細長い形状を呈しており、前記回転体の壁面に沿って回転し、斜めに延伸する。
【0032】
搬送孔の数は複数であり、洗浄用密封アセンブリの気流及び水流を送る効率を向上させ、複数の搬送孔はハウジングの円周方向に沿って均一に配置され、一方では、気流が流出する均一性を向上させて、洗浄用キャビティ内の材料をより均一に撹拌することができ、これにより洗浄効率を向上させ、他方では、ハウジング全体が均衡の取れた力を受け、洗浄用密封アセンブリの安定性を向上させる。
【0033】
搬送孔はハウジングの上部に設けられ、搬送孔と洗浄用キャビティとの効果的な連通を保証し、ハウジングの上部の断面積は上から下へ徐々に大きくなるため、搬送孔が上向きに傾斜することにより、気流を上向きに斜めに噴出させることができ、材料と水のうねりを促進しやすく、さらに空気撹拌の効率を向上させ、洗浄効率を向上させる。
【0034】
ハウジングの上部は、断面積が上から下へ徐々に変化して、上部全体がテーパー状又はボウル状になる回転体であり、回転体には、全体が細長い形状になり、回転体の壁面に沿って回転し、斜めに延伸する搬送孔が設けられ、一方では、水流と気流を回転しながら噴出させることが可能であり、こうすると、搬送孔同士間は隔離されるが、異なる搬送孔から送られる気流は一体に連なることが可能であり、カバーできる範囲がより広く、つまり、限られた数の搬送孔で円周方向範囲内の材料を撹拌することを実現でき、360°死角のない状態を実現し、これにより洗浄効率を向上させる。他方では、気流を噴出するとき、さらに一定の水平成分速度を有するため、材料と水を駆動して回転させることもでき、これにより洗浄効率を向上させる。また、搬送孔のサイズを格段に大きくすることができ、さらに空気搬送効率と水搬送効率を向上させ、搬送孔の数を減らし(例えば、1列の搬送孔を設けるだけで要件を満たせる)、そして外観をより美しくする。また、上記上蓋が頂蓋及び密封蓋を含む技術的手段において、搬送孔が密封蓋に設けられ、且つ上向きに延伸して密封蓋の上端面を貫通する。
【0035】
上記いずれかの技術的手段において、前記材料洗浄装置は、駆動部材と、前記駆動部材に接続される伝達アセンブリとをさらに含み、前記伝達アセンブリは、前記洗浄用導入管に接続されて前記洗浄用導入管を連動して上下に移動させることにより、前記洗浄用導入管が前記洗浄用密封アセンブリを連動して上下に移動させる。
【0036】
上記技術的手段において、前記材料洗浄装置は、前記伝達アセンブリと協働し、前記伝達アセンブリの移動幅を制限する位置制限部材をさらに含む。
【0037】
上記技術的手段において、前記伝達アセンブリは、前記駆動部材の出力軸に接続される歯車と、前記洗浄用導入管を連動して上下に移動させるように、前記歯車と噛み合って前記洗浄用導入管に接続され、且つ垂直方向に沿って延伸するラックスライダーとを含み、前記位置制限部材は、前記ラックスライダーの上方への移動幅を制限するように、前記ラックスライダーの上方に位置する。
【0038】
駆動装置で洗浄用導入管を駆動して上下に移動させ、製品の自動化度をさらに高め、駆動装置が洗浄用導入管を駆動して上下に移動させるとき、洗浄用導入管が洗浄用密封アセンブリを連動して上下に移動させ、さらに材料排出口を開閉する。位置制限部材は伝達アセンブリと協働して、伝達アセンブリの移動幅を制限でき、さらに洗浄用導入管が上下に過度に移動して製品の構造を破壊すること又は他の悪影響(例えば、洗浄用導入管が上方へ過度に移動して、洗浄用密封アセンブリと洗浄用キャビティとの間に摩擦、摩耗、さらには変形などが発生する)を及ぼすことを避ける。
【0039】
具体的には、駆動装置は、駆動部材及び伝達アセンブリを含み、伝達アセンブリは歯車及びラックスライダーを含み、歯車は駆動部材(モータなど)の出力軸に接続され、モータシャフトの回転に伴って回転し、ラックスライダーは歯車と噛み合って垂直方向に沿って延伸するため、歯車が回転するとき、ラックスライダーを連動して垂直方向に沿って上下に移動させ、さらに洗浄用導入管の上下移動を実現する。位置制限部材は、ラックスライダーの上方に位置するため、ラックスライダーが上方へ移動する幅に対して位置制限することができ、さらに洗浄用導入管が上方へ過度に移動することにより洗浄用密封アセンブリと洗浄用キャビティとの間に摩擦、摩耗、さらには変形などを生じさせることを避ける。無論、伝達アセンブリは、歯車・ラックスライダーのような構造に限定されず、他の形態であってもよく、ここでは逐一列挙しない。
【0040】
本発明の第2態様の技術的手段は、調理室を有する調理本体と、洗浄用キャビティの材料排出口が前記調理室と連通し、前記洗浄用キャビティ内に送り込まれた材料を洗浄し、洗浄後の材料を前記調理室に送り込む第1態様の技術的手段のいずれか1つに記載の材料洗浄装置とを含む、調理器具を提供する。
【0041】
本発明の第2態様の技術的手段で提供する調理器具は、第1態様の技術的手段のいずれか1つに記載の材料洗浄装置を含むため、上記いずれか1つの技術的手段が有する全ての有益な効果を有し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0042】
上記技術的手段において、前記調理本体は、釜体及び蓋体を含み、前記調理室を囲むように前記蓋体で前記釜体に蓋をし、前記材料洗浄装置は前記蓋体に設けられる。
【0043】
洗浄用キャビティの材料排出口を開くときに調理室と連通するように、材料洗浄装置を蓋体に設置することにより、洗浄用キャビティ内の材料がスムーズに調理室内に入って調理され、構造がよりコンパクトで、合理的になる。
【0044】
好ましくは、材料洗浄装置の洗浄用キャビティと調理器具の蓋体は一体型構造とし、こうすると、製品の組立効率を向上させるだけでなく、且つ吸気管、排気ダクト、給水ダクト、及び汚水ダクトと洗浄用キャビティとの間の組立、マッチングの精度及び密封接続の信頼性をさらに保証でき、製品の使用上の信頼性を保証する点において有利である。
【0045】
上記いずれかの技術的手段において、前記調理器具は炊飯器である。
【0046】
無論、炊飯器に限らず、電気圧力鍋、電気煮鍋、電気蒸し鍋などであってもよい。
【発明の効果】
【0047】
本発明のほかの態様や利点は以下の説明によって明確になり、又は本発明を実施することで理解できる。
【0048】
本発明の上記及び/又は他の態様や利点は以下の図面を結合した実施例の説明から明確になり、容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本発明の一部の実施例に係る調理器具の部分上面構造模式図である。
図2図1に示す調理器具の正面構造模式図である。
図3図2におけるA−Aに沿う第1状態での断面構造模式図である。
図4図3のB部の拡大構造模式図である。
図5図2におけるA−Aに沿う第2状態での断面構造模式図である。
図6図5のC部の拡大構造模式図である。
図7】本発明の一部の実施例に係る洗浄用導入管と洗浄用密封アセンブリとの組立構造模式図である。図3及び図4における曲線矢印は気流又は水流の噴射方向を表す。図5及び図6における曲線矢印は気流又は材料の流動方向を表す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明確に理解できるように、以下、図面及び具体的な実施形態を参照しながら本発明についてさらに詳しく説明する。なお、矛盾しない限り、本願の実施例及び実施例中の特徴を組み合せることができる。
【0051】
本発明を充分に理解するように、以下の説明で多くの具体的な詳細を説明するが、本発明はここで説明する形態と異なる形態で実施することもできるため、本発明の保護範囲は以下で開示する具体的な実施例に限定されない。
【0052】
以下、図1図7を参照しながら本発明の一部の実施例に係る材料洗浄装置及び調理器具について説明する。
【0053】
図1図6に示すように、本発明の第1態様の実施例で提供する材料洗浄装置は、調理器具に用いられ、洗浄用キャビティ10と、材料搬送管20と、洗浄用導入管30と、洗浄用密封アセンブリ40とを含む。
【0054】
具体的には、洗浄用キャビティ10の上部には材料供給口及び空気供給口11が設けられ、洗浄用キャビティ10の底部には材料排出口12が設けられ、空気供給口11は、洗浄用キャビティ10に気流を送ることにより材料投入を補助し、材料搬送管20は材料供給口と連通し、洗浄用キャビティ10に洗浄対象材料を搬送し、洗浄用導入管30の入力端は、水源及び空気源に接続可能に設置され、洗浄用導入管30の出力端は、洗浄用キャビティ10内まで延伸し、且つ洗浄用キャビティ10に対して上下に移動可能に設置され、洗浄用密封アセンブリ40は、材料排出口12に設けられるとともに洗浄用導入管30の出力端に接続され、それにより洗浄用導入管30が材料排出口12を連動して開閉させ、且つ洗浄用密封アセンブリ40には洗浄用導入管30の出力端及び洗浄用キャビティ10の内部空間と連通する搬送孔4121が設けられる。
【0055】
本発明の第1態様の実施例で提供する材料洗浄装置は、洗浄用キャビティ10に材料供給口、空気供給口11、及び材料排出口12が設けられており、図1図2図3、及び図5に示すように、材料供給口は、材料搬送管20に接続されて、自動的に材料を洗浄用キャビティ10内に送り込み、これにより材料の自動搬送を実現し、図1及び図2に示すように、空気供給口11は、吸気管61を介して空気源(例えば、空気ポンプ、空気ブロワー60など)に接続され、気流と重力の作用により材料排出口12から材料を排出することができ、これにより材料の自動投入を実現し、図1図3、及び図5に示すように、材料排出口12には洗浄用導入管30と連通する洗浄用密封アセンブリ40が設けられており、洗浄用導入管30は、三方継手31を介して空気源及び水源に接続され、洗浄用キャビティ10に、材料の洗浄に用いられる水流と、材料及び水がうねり、摩擦、回転などの動きをするよう促進するために用いられる気流とを送り、これにより材料の洗浄を実現し、つまり気流撹拌で空気を吹き入れて米を水洗いする効果を実現し、機械撹拌と比べて、気流撹拌は構造がより簡単で、洗浄がより衛生的で、且つ洗浄用密封アセンブリ40は、さらに、材料排出口12を開閉する材料排出弁機能も有するため、製品の集積度が向上し、製品のサイズが小さくなり、製品の構造を簡素化する。また、図1及び図2に示すように、材料供給口と空気供給口11とを別々に設置し、これは両者を1つに統合する実施例と比べて、空気圧式材料投入機能を満たす上で、材料供給用動力源の選択範囲(例えば、材料の搬送に風力を使用できる以外、重力、水力又はその他の外力を使用しても材料の自動搬送を実現できる)を広げるだけではなく、空気供給口11に接続される空気源の位置の選択範囲(例えば、炊飯器を例として、炊飯器本体の内部に位置しても、炊飯器の蓋に位置してもよい)も拡大し、これにより、異なる製品の具体的な構造及びマーケット指向に応じて合理的に設計することができ、調理器具の性能及び構造をさらに最適化する。
【0056】
また、図4及び図6に示すように、洗浄用密封アセンブリ40は、搬送孔4121が設けられ、且つ材料排出口12の形状に適合するハウジング41と、ハウジング41の頂部に取り付けられ、且つ洗浄用導入管30の出力端に接続され、洗浄用導入管30及びハウジング41の内部空間と連通するジョイント42とを含む。
【0057】
洗浄用密封アセンブリ40は、ハウジング41及びジョイント42を含み、図4に示すように、ハウジング41は、材料排出口12の形状に適合するため、材料排出口12を開閉することができ、密封機能を実現し、ジョイント42は、ハウジング41の頂部に取り付けられ、洗浄用導入管30の出力端に接続(ネジ接続など)され、且つハウジング41の内部空間及び洗浄用導入管30と連通し、これにより洗浄用導入管30が洗浄用密封アセンブリ40に水及び空気を供給することを保証し、ハウジング41には搬送孔4121が設けられて、洗浄用密封アセンブリ40が洗浄用キャビティ10に水流及び気流を送ることを保証する。さらに、ジョイント42は、ハウジング41と一体型構造を形成してもよく、ジョイント42がハウジング41内部に水及び空気を供給することを保証すればよい。
【0058】
また、洗浄用密封アセンブリ40は、図4及び図6に示すように、ハウジング41の底部に取り付けられ、ジョイント42に対向して設置され、その噴水口が調理器具の調理室と連通し、且つジョイント42に対して相対移動することができる噴霧ヘッド43をさらに含み、洗浄用導入管30は、上下に移動するとき、ハウジング41を連動して上下に移動させると同時に、ジョイント42を連動して噴霧ヘッド43に対して相対移動させることにより、ハウジング41が材料排出口12を閉じるとき、噴霧ヘッド43をジョイント42から隔離させるとともに、ハウジング41が材料排出口12を開くとき、噴霧ヘッド43をジョイント42と連通させる。
【0059】
洗浄用密封アセンブリ40は、噴霧ヘッドをさらに含み、噴霧ヘッド43は、ハウジング41の底部に取り付けられ、ジョイント42に対向して設置され、その噴水口は調理室と連通するため、調理室にミストを噴射することができ、調理中のこぼれを防止し、気泡を破壊する作用を奏する。したがって、洗浄用密封アセンブリ40は、密封機能、空気供給機能、及び水供給機能を有する上に、こぼれを防止する機能をさらに有し、これにより洗浄用密封アセンブリ40の集積度を向上させ、製品の構造を簡素化する。
【0060】
具体的には、噴霧ヘッド43が、ジョイント42に対して相対移動を行い、さらにジョイント42と連通すると、調理室にミストを噴射して、こぼれの防止、気泡の破壊を行って、こぼれを防止する機能を実現し、図5及び図6に示すように、このとき、ハウジング41はちょうど材料排出口12を開き、且つ噴霧ヘッド43を用いてより均一にミストを噴射することができるため、こぼれを防止し、気泡を破壊する効果がより高い。噴霧ヘッド43が、ジョイント42に対して相対移動を行い、さらにジョイント42から隔離されると、噴霧ヘッドが閉じられ(一定の圧力を有する水流のみ噴霧ヘッド43に入ることができ、さらに噴射され、したがって噴霧ヘッド43がジョイント42から隔離されたとき、噴霧ヘッドは閉じた状態にある)、このとき、図3及び図4に示すように、ハウジング41が材料排出口12を閉じ、材料洗浄装置が洗浄プロセスを行うことができ、且つ噴霧ヘッド43が閉じられて噴霧ヘッド43での水漏れによる水の損失又は空気の損失を避け、洗浄プロセスが正常に行われることを保証する。
【0061】
ジョイント42が噴霧ヘッド43に対して相対移動を行う具体的な方法については、噴霧ヘッド43をハウジング41に固定し、ジョイント42をハウジング41に移動可能に取り付けて、ジョイント42のハウジング41に対する移動によりそれと噴霧ヘッド43との相対移動を実現してもよく、ジョイント42をハウジング41に固定し、噴霧ヘッド43をハウジング41に移動可能に取り付けて、噴霧ヘッド43のハウジング41に対する移動によりそれとジョイント42との相対移動を実現してもよく、無論、噴霧ヘッド43及びジョイント42の両者をハウジング41に移動可能に取り付けて、両者のハウジング41に対する移動により噴霧ヘッド43とジョイント42との相対移動を実現してもよい。
【0062】
また、洗浄用密封アセンブリ40は、図4及び図6に示すように、ハウジング41内に位置し、ハウジング41が材料排出口12を開くとき、ジョイント42を噴霧ヘッド43と連通させる弾性部材をさらに含む。
【0063】
ハウジング41には弾性部材が設けられるため、ハウジング41が材料排出口12を閉じると、弾性部材は弾性変形して弾性力による位置エネルギーを蓄え、このとき、洗浄用導入管30及び洗浄用キャビティ10はそれぞれジョイント42及びハウジング41に作用力を加えて、噴霧ヘッド43を閉じるようにジョイント42と噴霧ヘッド43とを分離させることができ、これは図4に示す通りであり、ハウジング41が材料排出口12を開くと、洗浄用キャビティ10がハウジング41に加えた作用力がなくなり、弾性部材は、弾性力による位置エネルギーを放出して変形から復元し、さらにジョイント42を噴霧ヘッド43に当接させ、ジョイント42を噴霧ヘッド43と連通させることにより、噴霧ヘッド43を開き、これは図6に示す通りであり、同時にジョイント42と洗浄用キャビティ10の内部接続を中断するため、洗浄用導入管30から流出する水は噴霧ヘッド43によりミストの形で調理室内に入って、気泡を破壊し、こぼれを防止する。したがって、ハウジング41内に弾性部材を設置することにより、噴霧ヘッド43が自動的に開くことを実現し、密封機能及びこぼれ防止機能の実現を保証するだけではなく、製品の構造を簡素化し、構想も非常に巧妙である。好ましくは、弾性部材は、図3図6に示すように、弾性が高く、変形量が大きく、且つ安価であるバネ44である。
【0064】
無論、弾性部材は、スプリングピースなどの他の弾性構造であってもよく、ここでは逐一列挙はしない。ハウジング41内に弾性部材を設置せず、その他の構造によって、ジョイント42と噴霧ヘッド43との相対移動を実現してもよく、さらにジョイント42と噴霧ヘッド43との連通又は中断を実現し、例えば、洗浄用キャビティ10の下方に噴霧ヘッド43に接続される弾性部材を設置し、洗浄用導入管30が上方へ移動して材料排出口12を閉じると、弾性部材が引き伸ばされて変形することにより、噴霧ヘッド43をジョイント42から分離する。洗浄用導入管30が下方へ移動して材料排出口12を開くと、弾性部材は変形から復元するか又は圧縮されて変形することにより、ジョイント42が噴霧ヘッド43と連通し、また他の方案もあるが、ここでは逐一列挙はしない。これらの実施例は、いずれも本発明の設計思想と主旨から逸脱せず、本発明の目的を実現できるため、いずれも本発明の保護範囲内のものである。
【0065】
また、ジョイント42は、ハウジング41に移動可能に取り付けられ、且つその下端には位置制限突起421が設けられ、図4及び図6に示すように、噴霧ヘッド43は、ハウジング41に固定的に取り付けられ、弾性部材は、ジョイント42に嵌設され、且つその上下の両端がそれぞれハウジング41及び位置制限突起421に当接して圧縮状態にあり、図4に示すように、洗浄用導入管30が上方へ移動すると、ハウジング41は材料排出口12を閉じ、図6に示すように、洗浄用導入管30が下方へ移動すると、ハウジング41は材料排出口12を開く。
【0066】
ジョイント42がハウジング41に移動可能に取り付けられることにより、ジョイント42はハウジング41に対して移動でき、ジョイント42と噴霧ヘッド43との相対移動を保証する。ジョイント42の下端には位置制限突起421が設けられ、ジョイント42がハウジング41から抜け落ちないことを保証する。弾性部材はジョイント42に嵌設され、且つその上下の両端がそれぞれハウジング41及び位置制限突起421に当接することにより、弾性部材が抜け落ちないことを保証するだけでなく、弾性部材の変形方向がジョイント42の移動方向と一致することも保証して、弾性部材の使用上の信頼性をさらに向上させる。弾性部材が圧縮状態にあることで、ハウジング41が材料排出口12を開くとき、弾性部材がジョイント42に下向きの作用力を加えることを保証し、噴霧ヘッド43がハウジング41に固定的に取り付けられているため、弾性部材はジョイント42を噴霧ヘッド43に密着させることができ、噴霧ヘッド43とジョイント42との連通を実現する。図3及び図4に示すように、洗浄用導入管30が上方へ移動するとき、ハウジング41が材料排出口12を閉じ、それにより洗浄用キャビティ10及び洗浄用導入管30がそれぞれハウジング41及びジョイント42に下向き及び上向きの作用力を加えるため、ハウジング41及びジョイント42は弾性部材に押圧力を加えて、弾性部材がさらに圧縮変形されると同時に、ジョイント42と噴霧ヘッド43との分離を実現し、これにより噴霧ヘッド43を閉じ、洗浄用キャビティ10と連通する。図5及び図6に示すように、洗浄用導入管30が下方へ移動するとき、ハウジング41が材料排出口12を開き、それにより洗浄用キャビティ10がハウジング41に加えた作用力がなくなるため、弾性部材が変形から復元して、ハウジング41を上方へ押圧し、ハウジング41が噴霧ヘッド43を連動してジョイント42に対して上方へ移動させることにより、ジョイント42を噴霧ヘッド43に密着させ、これにより噴霧ヘッド43を開き、調理室と連通する。
【0067】
また、図4及び図6に示すように、ハウジング41は、ジョイント42が取り付けられ、且つ搬送孔4121が設けられる上蓋と、上蓋の下端に接続され、噴霧ヘッド43が取り付けられ且つ貫通される底蓋413とを含み、上蓋及び/又は底蓋413の形状は材料排出口12に適合する。
【0068】
ハウジング41は、上蓋及び底蓋413を含み、ジョイント42及び噴霧ヘッド43はそれぞれ上蓋及び底蓋413に取り付けられ、上蓋には搬送孔4121が設けられ、搬送孔4121がハウジング41の上部に位置することで、搬送孔4121が洗浄用キャビティ10の内部に位置し、さらに洗浄用キャビティ10の内部空間と連通することを保証し、噴霧ヘッド43が底蓋413を貫通することで、噴霧ヘッド43の噴水口が調理室と連通することができ、さらに調理室にミストを噴射することを保証し、且つ、ハウジング41は、ジョイント42、弾性部材、及び噴霧ヘッド43のメンテナンスと脱着を容易にするように2つの部分から構成され、上蓋、底蓋413、又は上蓋及び底蓋413の形状は材料排出口12に適合し、いずれもハウジング41の材料排出口12に対する効果的な密封を保証できる。
【0069】
好ましくは、図4及び図6に示すように、上蓋は、頂蓋411及び密封蓋412を含む。図4に示すように、頂蓋411にはジョイント42が取り付けられ、且つその下端面に、ジョイント42の外側に嵌設され、ジョイント42との間に隙間を有し、且つ底蓋413に接続される第1の環状板4111が設けられ、第1の環状板4111には連通孔4112が設けられ、図3及び図4に示すように、密封蓋412は第1の環状板4111の外側に嵌設され、頂蓋411の下端面と底蓋413の上端面との間に位置し、且つ材料排出口12の形状に適合し、図4及び図6に示すように、密封蓋412は弾性体であり、密封蓋412には、連通孔4112と連通する搬送孔4121が設けられる。
【0070】
上蓋は、頂蓋411及び密封蓋412を含み、頂蓋411にジョイント42が取り付けられることにより、洗浄用密封アセンブリ40と洗浄用導入管30との接続を実現する。頂蓋411の下端面には、ジョイント42の外側に嵌設され、ジョイント42との間に隙間を有し、且つ連通孔4112が設けられる第1の環状板4111が設けられ、ジョイント42が噴霧ヘッド43から隔離されると、ジョイント42の内部通路が第1の環状板4111とジョイント42との間の隙間を介して連通孔4112に連通する。密封蓋412は、第1の環状板4111の外側に嵌設され、頂蓋411の下端面と底蓋413の上端面との間に位置し、且つ密封蓋412は弾性体であるため、頂蓋411の下端面及び底蓋413の上端面は密封蓋412に垂直方向の押圧力及び一定の水平方向の静止摩擦力を加えることができ、さらに密封蓋412の垂直方向の移動及び水平方向の移動を制限し、第1の環状板4111により密封蓋412が水平に抜け出ないことが確保され、ハウジング41の完全性を保証する。また、密封蓋412は材料排出口12の形状に適合し、即ち、密封蓋412で材料排出口12を閉じ、密封蓋412が弾性体であるため、それが材料排出口12を閉じるときに一定の弾性変形が生じて、材料排出口12にさらに密着し、効果的な密封作用を奏し、材料排出口12の密封性を向上させるために、ハウジング41と材料排出口12との間にシールリングなどのシールを設置する必要がないため、材料洗浄装置の構造を簡素化する。また、弾性体は剛体よりも加工成形が容易であるため、搬送孔4121が密封蓋412に設けられることにより、製品の加工プロセスを簡素化し、且つ搬送孔4121が連通孔4112と連通するため、ジョイント42を噴霧ヘッド43から隔離するとき、それから流出する気流及び水流は連通孔4112を経由して搬送孔4121に入り、さらに洗浄用キャビティ10内まで送られる。
【0071】
好ましくは、密封蓋412はシリコン蓋であり、シリコンは、密封蓋412が一定の形を維持できるように一定の剛性を有し、密封蓋412に適量の弾性変形が生じて組立要件及び密封要件を満たすように一定の弾性も有する。
【0072】
さらに、図4及び図6に示すように、底蓋413の上端面には、第1の環状板4111に接続される第2の環状板4131が設けられることにより、底蓋413が頂蓋411に接続され、図4及び図6に示すように、密封蓋412内には、第2の環状板4131の外側に嵌設されて第2の環状板4131の外面に密着する第3の環状板4122が設けられ、且つ搬送孔4121は第3の環状板4122の上方に位置する。
【0073】
底蓋413の上端面には、第1の環状板4111に接続(例えば、ネジ接続、係止接続など)される第2の環状板4131が設けられ、底蓋413と頂蓋411の固定接続を実現し、密封蓋412内には、第2の環状板4131の外側に嵌設されて、第2の環状板4131の外面に密着する第3の環状板4122が設けられるため、第2の環状板4131は密封蓋412に対して効果的な位置制限作用を奏し、密封蓋412が半径方向に沿って移動することを避け、頂蓋411の下端面及び底蓋413の上端面が密封蓋412に対して上下の位置制限を行い、第2の環状板4131が密封蓋412に対して水平位置制限を行い(ハウジング41が円形である場合、頂蓋411、底蓋413、及び第2の環状板4131が密封蓋412に加えた静止摩擦力により密封蓋412の円周方向への回転を制限することもできる)、これにより密封蓋412の使用上の信頼性を保証する。搬送孔4121は、第3の環状板4122の上方に位置するため、第3の環状板4122が搬送孔4121を塞ぐことを避けて、搬送孔4121と連通孔4112との連通を保証する。
【0074】
好ましくは、図4に示すように、密封蓋412内には、第2の環状板4131の上端面に当接する位置制限面4123がさらに設けられる。
【0075】
密封蓋412内に位置制限面4123を設置することにより、第2の環状板4131の上端面が位置制限面4123に当接するため、位置制限面4123が第2の環状板4131の上端面に密着することができ(密封蓋412が弾性体であるため)、良好な密封作用を奏し、これにより流通孔から流出する水流又は気流が第2の環状板4131と第3の環状板4122との間から漏れることを避け、洗浄用密封アセンブリ40内部の密封性を効果的に向上させ、さらに第2の環状板4131と第3の環状板4122との間を隙間嵌めに設計して、脱着を容易にし、また、第2の環状板4131と密封蓋412が互いに位置制限することにより、ハウジング41の安定性をさらに向上させる。
【0076】
また、図4及び図6に示すように、材料洗浄装置は、底蓋413に取り付けられ、噴霧ヘッド43の入口に嵌設されるシールをさらに含む。
【0077】
噴霧ヘッド43の入口にシールが設けられ、ジョイント42が噴霧ヘッド43に合体し連通するとき、シールに押し付けられることが可能であり、さらに噴霧ヘッド43がジョイント42と連通するときに両者間の密封性を向上させ、水流が噴霧ヘッド43に入るのに十分な圧力を有することを保証し、さらに噴霧ヘッド43の噴霧効率、気泡を破壊する効率を向上させる。好ましくは、シールはシールゴムリング45である。
【0078】
上記の実施例のいずれかにおいて、図7に示すように、搬送孔4121の数は複数であり、複数の搬送孔4121は、ハウジング41の円周方向に沿って均一に配置される。
【0079】
搬送孔4121の数は複数であり、洗浄用密封アセンブリ40の気流及び水流を送る効率を向上させ、複数の搬送孔4121はハウジング41の円周方向に沿って均一に配置され、一方では、気流が流出する均一性を向上させて、洗浄用キャビティ10内の材料をより均一に撹拌することができ、これにより洗浄効率を向上させ、他方では、ハウジング41全体が均衡の取れた力を受け、洗浄用密封アセンブリ40の安定性を向上させる。
【0080】
好ましくは、図7に示すように、ハウジング41の上部は、断面積が上から下へ徐々に変化する回転体であり、回転体には、全体が細長い形状になり、回転体の壁面に沿って回転し、斜めに延伸する搬送孔4121が設けられる。
【0081】
ハウジング41の上部は、断面積が上から下へ徐々に変化して、上部全体がテーパー状又はボウル状になる回転体であり、回転体には、全体が細長い形状になり、回転体の壁面に沿って回転し、斜めに延伸する搬送孔4121が設けられ、一方では、水流と気流が回転しながら噴出されることが可能であり、こうすると、搬送孔4121同士は隔離されるが、異なる搬送孔4121から送られる気流は一体に連なることが可能であり、カバーできる範囲がより広く、つまり、限られた数の搬送孔4121で円周方向範囲内の材料を撹拌することを実現でき、360°死角のない状態を実現し、これにより洗浄効率を向上させる。他方では、気流を噴出するときに、さらに一定の水平成分速度を有するため、材料と水を駆動して回転させることもでき、これにより洗浄効率を向上させる。また、搬送孔4121のサイズを格段に大きくすることができ、さらに空気搬送効率と水搬送効率を向上させ、搬送孔4121の数を減らし(例えば、1列の搬送孔4121を設けるだけで要件を満たせる)、また外観がより美しい。また、上記上蓋が頂蓋411及び密封蓋412を含む実施例において、搬送孔4121が密封蓋412に設けられ、且つ上向きに延伸して密封蓋412の上端面を貫通する。
【0082】
好ましくは、図7に示すように、搬送孔4121は、上部の断面積が上から下へ徐々に大きくなるハウジング41の上部に設けられる。
【0083】
搬送孔4121がハウジング41の上部に設けられ、搬送孔4121と洗浄用キャビティ10との効果的な連通を保証し、ハウジング41の上部の断面積が上から下へ徐々に大きくなるため、搬送孔4121が上向きに傾斜することにより、気流を上向きに斜めに噴出でき、材料と水のうねりを促進しやすく、さらに空気撹拌の効率を向上させ、洗浄効率を向上させる。
【0084】
上記の実施例のいずれかにおいて、図3及び図5に示すように、材料洗浄装置は、さらに、駆動部材と、駆動部材に接続される伝達アセンブリを備える駆動装置50とを含み、駆動部材は洗浄用導入管30に接続され、洗浄用導入管30を連動して上下に移動させることにより、洗浄用導入管30が洗浄用密封アセンブリ40を連動して上下に移動させる。
【0085】
さらに、材料洗浄装置は、位置制限部材54をさらに含み、図3及び図5に示すように、伝達アセンブリと協働し、伝達アセンブリの移動幅を制限する。
【0086】
上記実施例において、伝達アセンブリは、図3に示すように、駆動部材の出力軸に接続される歯車52と、洗浄用導入管30を上下に移動させるように、歯車52と噛み合って洗浄用導入管30に接続され、且つ垂直方向に沿って延伸するラックスライダー53とを含み、位置制限部材54は、ラックスライダー53の上方への移動幅を制限するように、ラックスライダー53の上方に位置する。
【0087】
駆動装置50で洗浄用導入管30を駆動して上下に移動させ、製品の自動化度をさらに向上させ、駆動装置50が洗浄用導入管30を駆動して上下に移動させるとき、洗浄用導入管30が洗浄用密封アセンブリ40を連動して上下に移動させ、さらに材料排出口12を開閉する。位置制限54は伝達アセンブリと協働して、伝達アセンブリの移動幅を制限でき、さらに洗浄用導入管30が上下に過度に移動して製品の構造を破壊するか又は他の悪影響(例えば、洗浄用導入管30が上方へ過度に移動して、洗浄用密封アセンブリ40と洗浄用キャビティ10との間に摩擦、摩耗、さらには変形などが発生する)を及ぼすことを避ける。
【0088】
具体的には、駆動装置50は、駆動部材及び伝達アセンブリを含み、伝達アセンブリは、歯車52及びラックスライダー53を含み、歯車52は、駆動部材(モータ51など)の出力軸に接続され、モータ51シャフトの回転に伴って回転し、ラックスライダー53は、歯車52と噛み合って垂直方向に沿って延伸するため、歯車52が回転するとき、ラックスライダー53を連動して垂直方向に沿って上下に移動させ、さらに洗浄用導入管30の上下移動を実現する。位置制限54は、ラックスライダー53の上方に位置するため、ラックスライダー53が上方へ移動する幅に対して位置制限することができ、さらに洗浄用導入管30が上方へ過度に移動することにより洗浄用密封アセンブリ40と洗浄用キャビティ10との間に摩擦、摩耗、さらには変形などが生じることを避ける。無論、伝達アセンブリは、歯車52・ラックスライダー53のような構造に限定されず、他の形態であってもよく、ここでは逐一列挙しない。
【0089】
本発明の第2態様の実施例は、調理器具を提供し、前記調理器具は、調理本体及び第1態様の実施例のいずれか一項に記載の材料洗浄装置を含む。調理本体は、調理室を有し、洗浄用キャビティ10の材料排出口12が調理室と連通し、洗浄用キャビティ10内に送り込まれた材料を洗浄し、洗浄後の材料を調理室に送り込む。
【0090】
本発明の第2態様の実施例に係る調理器具は、第1態様の実施例のいずれか1つの材料洗浄装置を含むため、上記いずれの実施例が有する全ての有益な効果を有し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0091】
上記実施例において、調理本体は、釜体200及び蓋体100を含み、調理室を囲むように蓋体100で釜体200に蓋をし、材料洗浄装置は蓋体100に設置される。
【0092】
洗浄用キャビティ10の材料排出口12を開くときに調理室と連通するよう、材料洗浄装置を蓋体100に設置することにより、洗浄用キャビティ10内の材料がスムーズに調理室内に入って調理され、構造がよりコンパクトで、合理的になる。
【0093】
好ましくは、材料洗浄装置の洗浄用キャビティ10と調理器具の蓋体100は一体型構造とし、こうすると、製品の組立効率を向上させるだけでなく、且つ吸気管61、排気ダクト、給水ダクト、及び汚水ダクトと洗浄用キャビティ10との間の組立、協働精度及び密封接続の信頼性をさらに保証でき、製品の使用上の信頼性を保証する点において有利である。
【0094】
上記の実施例のいずれかにおいて、調理器具は炊飯器である。
【0095】
無論、炊飯器に限らず、電気圧力鍋、電気煮鍋、電気蒸し鍋などであってもよい。
【0096】
以下、全自動炊飯器を例として、本願に係る材料洗浄装置及び調理器具の動作原理について説明する。
【0097】
全自動炊飯器は、内鍋の上方にある蓋体100を有し、蓋体100の内蓋に洗米ボックス(即ち、洗浄用キャビティ10)が取り付けられ、洗米ボックスは吸気口及び材料供給口を有し、材料供給口は蓋体100の米供給管(即ち、材料搬送管20)に接続され、吸気口は蓋体100の送風管(即ち、吸気管61)を介して蓋体の空気ブロワー60に接続され、蓋体100には、さらに三方継手31が取り付けられ、三方継手31の給水口がホースを介して機器本体の給水水路に接続され、吸気口が機器本体の空気ポンプに接続され、三方継手31の出口が接続ホース32を介して水・空気供給管(即ち、洗浄用導入管30)に接続され、水・空気供給管の底部は洗米機(即ち、洗浄用密封アセンブリ40)に接続され、洗米機は、洗米機の蓋体100(即ち、頂蓋411)、洗米機の下蓋(即ち、底蓋413)、可動ジョイント42(即ち、ジョイント42)、バネ44、噴霧ヘッド43、噴霧ヘッド43シーラント(即ち、シールゴムリング45)、及び洗米機シーラント(即ち、密封蓋412)を有し、可動ジョイント42は上下に移動でき、洗米機シーラントには給水及び空気の吹き込みに用いられる貫通孔(即ち、搬送孔4121)がある。
【0098】
洗米ボックスには、さらにモータ51、歯車52、及びラック部分を有するスライダー(即ち、ラックスライダー53)が取り付けられ、モータ51は歯車52を連動して回転させ、歯車52の回転がラックを連動して上下に移動させ、これにより洗米及び米投入を行う洗米機の位置を実現し、また、上端にスライダーの上方への移動上限を規制するための固定ブロック(即ち、位置制限部材54)を有し、スライダーが下方へ移動してその底部が底部にあるプラスチック材に当接することで下限を規制する。
【0099】
洗米ボックスによる洗米の具体的な動作原理は以下のとおりである。
【0100】
洗米するとき、まず、モータ51の正転が歯車52を連動して動かし、歯車52がラックを連動して上方へ移動させると、洗米機が第1位置になり、これは図3に示す通りであり、水・空気供給管により可動ジョイント42が引き上げられてバネ44を上方に向けて圧縮し、可動ジョイント42は、噴霧シリコンから離れ、水・空気供給管を経由して洗米機の貫通孔と連通し、これは図4に示す通りであり、このとき、米は材料供給口から洗米ボックスに入った後、先に水・空気供給管から適量の水を注入し、次に空気ポンプで空気を吹き込み、水と米の混合物の中で空気は気泡を形成してうねり、続いて水ポンプで洗米後の水を抽出し、これにより洗米プロセスが実現され、上記洗米は1回行っても、数回行ってもよい。
【0101】
洗米が完了した後、モータ51の反転が歯車52を連動して動かし、歯車52がラックを連動して下方へ移動させると、洗米機が第2位置になり、これは図5に示す通りであり、このとき、バネ44が可動ジョイント42を押して噴霧シリコンを圧縮し、これにより水・空気供給管と噴霧ヘッド43との連通を実現し、これは図6に示す通りであり、このとき、洗米ボックスの吸気口から高速空気が吹き込まれ、高速空気は螺旋状に沈下して、きれいに洗浄された米を内鍋に送り込む。
【0102】
米を炊くとき、噴霧ヘッド43でミストを噴出して気泡を破壊し、こぼれを防止してもよく、これは図5に示す通りである。
【0103】
要するに、本発明に係る材料洗浄装置は、洗浄用キャビティには材料供給口、空気供給口、及び材料排出口が設けられており、材料供給口が材料搬送管に接続され、自動的に材料を洗浄用キャビティ内に送り込むことができ、これにより材料の自動搬送を実現する。空気供給口は、空気源(例えば、空気ポンプ、空気ブロワーなど)に接続可能に設置され、気流と重力の作用で材料を材料排出口から排出することができ、これにより材料の自動投入を実現する。材料排出口には洗浄用導入管と連通する洗浄用密封アセンブリが設けられており、洗浄用導入管が三方継手を介して空気源及び水源に接続されることにより、洗浄用キャビティに、材料の洗浄に用いられる水流と、材料及び水がうねり、摩擦、回転などの動きをするように促進するために用いられる気流とを送り、これにより材料の洗浄を実現する。すなわち、気流撹拌で空気を吹き入れて米を水洗いする効果を実現し、機械撹拌に比べて、気流撹拌は構造がより簡単で、洗浄がより衛生的で、且つ洗浄用密封アセンブリは、材料排出口を開閉する材料排出弁機能も有するため、製品の集積度を向上し、製品のサイズが小さくなり、製品の構造が簡素化される。また、材料供給口と空気供給口とを別々に設置する構造は、両者を1つに統合する技術的手段と比べて、空気圧式材料投入機能を満たす上に、材料供給用動力源の選択範囲(例えば、材料の搬送に風力を使用できる以外、重力、水力又はその他の外力を使用しても材料の自動搬送を実現できる)を広げるだけでなく、空気供給口に接続される空気源の位置の選択範囲(例えば、炊飯器を例とすると、炊飯器本体の内部に位置してもよく、炊飯器の蓋に位置してもよい)も拡大し、これにより、異なる製品の具体的な構造及びマーケット指向に応じて合理的に設計することができ、調理器具の性能及び構造をさらに最適化する。
【0104】
本発明において、用語「第1」、「第2」、「第3」は目的を説明するためのものであり、相対的な重要性の指示又は示唆として解釈されるべきではない。特に断らない限り、用語「複数」は2つ又は2つ以上である。用語「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語はいずれも広義に理解されるべきであり、例えば、「接続」は固定的に接続されてもよく、また着脱可能に接続されてもよく、又は一体的に接続されてもよい。「連結」は直接連結されてもよいし、また中間媒体を介して間接的に連結されてもよい。当業者であれば、具体的な状況によって上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0105】
本明細書の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」などの用語で示す方位又は位置関係は図面に示す方位又は位置関係であり、本発明を説明し易くし、又は説明を簡単にするためだけに用いられ、示している装置又はユニットは必ず特定の方向を有し、特定の方位構造と操作を有することを表す又は暗示することではないことを理解されるべきであり、そのため、本発明に対する限定とみなされるべきではない。
【0106】
本明細書の説明において、用語である「一実施例」、「一部の実施例」、「具体的な実施例」などの記述は、該実施例又は例示に記載された具体的な特徴、構造、材料又は特性を参照して本発明の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意図する。本明細書において、上記用語の例示的記述は同一の実施例又は例示を必ずしも意味しない。さらに、記載された具体的な特徴、構造、材料又は特性をいずれかの1つ又は複数の実施例又は例示において適当な方式で組み合わせることができる。
【0107】
以上は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明に様々な修正や変更が可能である。本発明の精神及び原則内での全ての修正、均等置換、改善などは、本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
図1図7における符号と部材名称との間の対応関係は、以下の通りである。
10 洗浄用キャビティ
11 空気供給口
12 材料排出口
20 材料搬送管
30 洗浄用導入管
31 三方継手
32 接続ホース
40 洗浄用密封アセンブリ
41 ハウジング
411 頂蓋
4111 第1の環状板
4112 連通孔
412 密封蓋
4121 搬送孔
4122 第3の環状板
4123 位置制限面
413 底蓋
4131 第2の環状板
42 ジョイント
421 位置制限突起
43 噴霧ヘッド
44 バネ
45 シールゴムリング
50 駆動装置
51 モータ
52 歯車
53 ラックスライダー
54 位置制限部材
60 空気ブロワー
61 吸気管
100 蓋体
200 釜体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7