(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記可動体制御手段は、前記復帰動作時に、前記第一可動体が前記第一所定位置に存在するタイミングと前記第二可動体が前記第二所定位置に存在するタイミングとが重複しないように、前記第一可動体及び前記第二可動体を動作させ、
前記第一表示及び前記第二表示は、共に、前記操作促進表示内の異なる部分の表示であり、かつ一方に包含されていない表示である、
請求項1又は2に記載の遊技機。
前記可動体制御手段は、前記復帰動作時に、前記第一可動体が前記第一所定位置に存在するタイミングと前記第二可動体が前記第二所定位置に存在するタイミングとが重複するように、前記第一可動体及び前記第二可動体を動作させ、
前記第一表示及び前記第二表示は、前記操作促進表示内の異なる部分の表示であり、かつ一方に包含されていない表示であり、更に、前記復帰動作時における、前記第一可動体が前記第一所定位置に存在しており、かつ前記第二可動体が前記第二所定位置に存在している状態において、前記第一可動体及び前記第二可動体のいずれにも重ならない共通の部分表示を含み、
前記共通の部分表示は、前記第二の操作の内容を遊技者に認識可能とする表示である、
請求項1又は2に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、
図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、賞球又はメダルの獲得量(遊技球又はメダルの払い出し)に関して有利であることを指す。
【0011】
<概要>
本実施形態に係る遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態の特徴の概要を説明する。
本実施形態に係る遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機又は回胴式遊技機であり、所定の状態において操作手段に対する操作として第一の操作とその第一の操作よりも有利な第二の操作とが存在し得る。
ここで「所定の状態」には、パチンコ遊技機における大当り遊技状態、普図高確状態、いわゆる小当りラッシュ状態、右打ちよりも左打ちが推奨される状態(例えば通常状態等)や、回胴式遊技機におけるストップボタンに対する停止操作の指示を報知するアシスト状態等がある。パチンコ遊技機での当該所定の状態では、操作ハンドル31(操作手段)に対する第一の操作及び第二の操作の組合せとして左打ち操作及び右打ち操作が存在し得る。また、回胴式遊技機での当該所定の状態では、ストップボタンに対する第一の操作及び第二の操作の組合せとして停止操作の指示報知に従ってストップボタンを押す操作とその指示報知に従わずにストップボタンを押す操作とが存在し得る。
【0012】
本実施形態に係る遊技機10は、特徴的な構成として、表示手段と、複数の可動体と、可動体制御手段と、を少なくとも備える。
表示手段は、上述の所定の状態で電断した後に復電した場合の少なくとも一部で、当該復電後の復帰動作時に、第一の操作よりも有利な第二の操作を促す操作促進表示を表示可能である。表示手段は、後述の演出表示装置80のような画像を表示可能な表示装置であってもよいし、後述の演出ランプ35のような発光表示部であってもよい。
ここで「操作促進表示」とは、このような表示手段に表示される第二の操作を促す表示であり、後述する右打ち表示SS1又はSS2のような表示装置に対する表示であってもよいし、右打ち表示を促す発光表示部の点灯表示であってもよい。
【0013】
複数の可動体としては、後述の例では、それぞれ演出に用いられる、可動装飾体22、サブ表示部82及び演出用可動体83が例示されている。もちろん、回胴式遊技機が備える演出用の複数の可動体(リールを除く)であってもよい。
また、複数の可動体の各々は、後述される演出用可動体83のようにその可動体の本体のみが移動する可動体だけでなく、本体に対して更に移動可能な一以上の可動部を持つ可動体であってもよい。
複数の可動体は、第一可動体及び第二可動体を含むが、第一可動体が本体で第二可動体がその本体に設けられた可動部であってもよい。
【0014】
可動体制御手段は、復電後の復帰動作時に、当該複数の可動体を動作させる。即ち、可動体制御手段は、復電後の復帰動作時に複数の可動体のイニシャル動作を実行する。
具体的には、可動体制御手段は、復電後の復帰動作時に、第一初期位置から出発し第一初期位置とは異なる第一所定位置を経由して第一初期位置に戻る第一動作パターンで第一可動体を動作させ、第二初期位置から出発し第二初期位置とは異なる第二所定位置を経由して第二初期位置に戻る第二動作パターンで第二可動体を動作させる。
ここで可動体の「初期位置」(第一初期位置及び第二初期位置)とは、可動体演出やイニシャル動作が行われていない通常時に可動体が継続的に停止している位置である。但し、第一可動体が本体で第二可動体が可動部である場合には、第二可動部の初期位置は本体である第一可動部に対する相対的な位置となる。
「所定位置」(第一所定位置及び第二所定位置)は、初期位置と異なる、可動体が移動可能な位置であればよく、複数存在していてもよいし、後述する演出位置のように初期位置から移動する先となる停止位置であってもよい。
ここで、第一初期位置と第二初期位置とは異なる位置となるが、第一所定位置と第二所定位置とは同一位置であってもよいし異なる位置であってもよい。このように少なくとも第一初期位置と第二初期位置とが異なるため、第一動作パターンと第二動作パターンとも異なるパターンとなる。
【0015】
上述したような一以上の可動部を持つ可動体の動作パターンとしては、例えば、本体が初期位置Aから或る所定位置まで移動し、その後、一以上の可動部が同時又は逐次に本体に対する初期位置Bから更なる所定位置までそれぞれ移動した後、また初期位置Bにそれぞれ戻り、その後、本体が当該所定位置から初期位置Aに戻る動作パターンがある。
また、第一可動体が本体で第二可動体が可動部である場合には、第一動作パターンは本体の動作パターンとなり、第二動作パターンは可動部の動作パターンとなる。
【0016】
後述の例のように、遊技機10では、遊技者の興趣を向上させるべく、演出用の可動体が複数設けられ、各可動体が表示手段の前方を大きく動くように構成されることが多い。このため、当該復帰動作時に行われる可動体のイニシャル動作において、表示手段の中でいずれの可動体にも遮蔽され得ない領域はごくわずかとなる。
そのような中、本実施形態では、当該復帰動作時の第一動作パターンで第一可動体が第一所定位置に存在している状態において、操作促進表示は、一部が正対視で第一可動体と重なる一方で、残りの一部である第一表示が、正対視で第一可動体と重ならないよう、表示され、復帰動作時の第二動作パターンで第二可動体が第二所定位置に存在している状態において、操作促進表示は、一部が、正対視で第二可動体と重なる一方で、残りの一部である第二表示が、正対視で第二可動体と重ならないよう、表示される。
そして、当該第一表示及び第二表示は、共に、第二の操作の内容を遊技者に認識可能とする表示となっている。
ここで「正対視」とは、表示手段に対する視線方向と表示手段の法線方向が略平行となる状態で、遊技者が表示手段を見ることを意味する。
また「遊技者」は、遊技機10の利用者であり、ホール関係者等も含む広い概念で用いられる。
「第二の操作の内容」は、言い換えると、操作促進表示が促す操作(第二の操作)がどのような操作であるのかを示すものである。
【0017】
ここで、第一可動体及び第二可動体が操作促進表示と重なる部分が同一である場合には、第一表示及び第二表示は同一となるため、操作促進表示における第一可動体と重ならない部分である第一表示と、第二可動体と重ならない部分である第二表示とは、同一であってもよいし、相互に異なっていてもよい。
後述の例では、操作促進表示として右打ち表示SS1(
図11参照)が例示されており、この操作促進表示の一部と重なる可動体として下可動体83a及び右可動体83c(
図12及び
図13参照)が例示されている。即ち、後述の例では、復帰動作時の動作パターンで右可動体83cが
図12の位置に存在している状態において、右打ち表示SS1は、一部が正対視で右可動体83cと重なる一方で、残りの一部である第一表示(「右」及び「打」の半分)が正対視で右可動体83cと重ならないよう表示されており、復帰動作時の第二動作パターンで下可動体83aが
図13の位置に存在している状態において、右打ち表示SS1は、一部が正対視で下可動体83aと重なる一方で、残りの一部である第二表示(「打」の半分と「ち」と右矢印の記号)が正対視で下可動体83aと重ならないよう表示されている。そして、第一表示及び第二表示は共に、第二の操作の内容(右打ちであること)を遊技者に認識可能とする表示となっている。
他の例として、操作促進表示が或る発光表示部の点灯で実現される場合には、その発光表示部の一部と重なる所定位置を含む動作パターンで動作可能な第一及び第二可動体があればよい。この場合、復帰動作時の第一動作パターンで第一可動体が第一所定位置に存在している状態において、その発光表示部は、一部が正対視で第一可動体と重なる一方で、残りの一部である第一表示が正対視で第一可動体と重ならないよう表示されており、復帰動作時の第二動作パターンで第二可動体が第二所定位置に存在している状態において、その発光表示部は、一部が正対視で第二可動体と重なる一方で、残りの一部である第二表示が正対視で第二下可動体と重ならないよう表示されており、第一表示及び第二表示は共に、第二の操作の内容を遊技者に認識可能とする表示となっていればよい。
【0018】
また、復帰動作時において、操作促進表示は、第一可動体及び第二可動体の動作の開始より前に表示され、その復帰動作時において、操作促進表示が表示されてから第一可動体及び第二可動体のいずれか早いほうの動作が開始されるまでの期間は、当該複数の可動体の動作を開始させてから完了させるまでの動作期間よりも長くなっている。
後述の例では、復帰動作時において、右打ち表示SS1は、第一可動体及び第二可動体に相当する右可動体83c及び下可動体83aの動作の開始より前に表示され、当該復帰動作時において、右打ち表示SS1が表示されてから右可動体83c及び下可動体83aのいずれか早いほう(右可動体83c)の動作が開始されるまでの期間は、当該複数の可動体が動作パターンを開始させてから完了させるまでの動作期間よりも長くなっている。
他の例として、操作促進表示が或る発光表示部の点灯で実現される場合には、その発光表示部が、その発光表示部の一部と重なる所定位置を含む動作パターンで動作可能な第一可動体及び第二可動体の動作より前に点灯され、当該復帰動作時において、その発光表示部が点灯されてから第一可動体及び第二可動体のいずれか早いほうの動作が開始されるまでの期間が、全ての可動体が動作パターンを開始させてから完了させるまでの動作期間よりも長くなっていればよい。
【0019】
このようにすれば、可動体が或る動作パターンで動作する復電後の復帰動作時においても、複数の可動体の動作に阻害されることなく、遊技者に操作促進表示を確実に視認させることができる。操作促進表示は有利な方の第二の操作を促す表示であるため、それを遊技者に視認させることで、遊技者を有利な状況へと導くことができ、遊技者の興趣の向上にも繋がることになる。
更に、操作促進表示をそれを遮蔽する第一可動体及び第二可動体のイニシャル動作よりも先に表示させ、かつ操作促進表示を十分に表示した後、その第一可動体又は第二可動体のイニシャル動作を開始することで、復電復帰時において複数の可動体のイニシャル動作に阻害されることなく、遊技者等に操作促進表示を確実に視認させることができる。
以下、本実施形態に係る遊技機10についてより具体的に説明する。
【0020】
<遊技機10の構造について>
まず、
図1から
図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図であり、
図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、
図5は、遊技機10の背面図である。
なお、
図1から
図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
【0021】
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称す)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
【0022】
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
【0023】
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
【0024】
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
【0025】
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、及びプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替える又は遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、及びそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
【0026】
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
【0027】
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力又は点灯若しくは消灯することができる。
【0028】
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の上方に配設されているサブ表示部82で構成されている。
ここで、メイン表示部81は固定式の液晶表示装置であり、サブ表示部82は図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
【0029】
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる装飾図柄の変動表示を表示することができ、更に他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
【0030】
サブ表示部82は、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。サブ表示部82の初期位置は、メイン表示部81を基準として上側にあり、サブ表示部82は、この初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
【0031】
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、サブ表示部82)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
【0032】
メイン表示部81より前方には、複数の演出用可動体83が設けられている。これら演出用可動体83は、ソレノイド、モータなどのようなアクチュエータからの動力により所定の態様でそれぞれ動作可能である。各演出用可動体83の動作を実現し得る構造や動作態様等については何ら制限されない。
本実施形態では、演出用可動体83として下可動体83a、左可動体83b及び右可動体83cが設けられている。なお、本実施形態では、上述したとおり、サブ表示部82及び可動装飾体22も動作可能であるため、演出用可動体83と共に、可動体であるといえる。
【0033】
各演出用可動体83の初期位置は、
図4に示される位置である。具体的には、下可動体83aの初期位置はメイン表示部81の下側であり、左可動体83bの初期位置はメイン表示部81の左上側であり、右可動体83cの初期位置はメイン表示部81の右上側である。
これら各演出用可動体83は、それぞれの初期位置から所定の位置まで動作可能とされている。各演出用可動体83の動作の詳細については後述する。
【0034】
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄及び普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は
図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
【0035】
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特
図1」、第2特別図柄は「特
図2」と略称される場合がある。
【0036】
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
【0037】
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特
図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特
図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
【0038】
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
【0039】
遊技盤50の前面には、
図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側及び上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51及び内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
【0040】
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
【0041】
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
【0042】
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0043】
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30秒)が経過したことに基づいても終了する。
【0044】
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物65が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。
【0045】
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0046】
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応付けられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0047】
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特
図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
【0048】
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0049】
一般入賞口67(67a、67b)は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67への入賞に対して決められた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。なお、
図5には、図面領域の問題から一般入賞口センサ73が一つのみ示されているが、一般入賞口センサ73は各一般入賞口67a及び67bのそれぞれに付設されている。
また、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。
【0050】
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
【0051】
このように、遊技機10は、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与すると換言できる。
【0052】
遊技盤50の背面には、
図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、及び払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409が装着され、第1副制御基板ケース209及び第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケース及びカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケース及びカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
【0053】
電源制御基板には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40が設けられている。
このように、遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40)の操作が困難となる。
【0054】
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、更に、タンクレール47及び払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
【0055】
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
【0056】
<遊技機10の制御構成について>
次に、
図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。
図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、
図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
【0057】
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
【0058】
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態又は遊技可能状態)、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態、大当り遊技中であるか否か、特
図1及び特
図2の停止図柄、図柄変動の保留情報、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
【0059】
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。
そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域とRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
【0060】
本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
【0061】
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
【0062】
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、普通電動役物ソレノイド62及び特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。
【0063】
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線及び1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
【0064】
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37及びカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
【0065】
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ画像及び音響を指示する画像制御コマンド、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データ、演出用可動体83、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像及び音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
【0066】
また、第1副制御基板200は、演出ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
【0067】
また、第1副制御基板200は、演出用可動体83、可動装飾体22及びサブ表示部82に動力を与える各アクチュエータを制御するコントローラと電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データ含むコマンドを送信する。
そして、当該コントローラは、第1副制御基板200から送信されるコマンドを受信し、そのコマンドに含まれる可動制御データに従って、各アクチュエータを制御することで、演出用可動体83、可動装飾体22又はサブ表示部82を動作させ得るように構成されている。
【0068】
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
【0069】
払出制御基板400は、CPU401、ROM402及びRAM403(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
【0070】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、及び電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、及び払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、及び払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0071】
<遊技機10の機能構成について>
次に、
図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。
図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、
図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、必要に応じて、機能構成を説明する際に、
図8参照することとする。
【0072】
主制御基板100は、
図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段180、及び電断処理実行手段175を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
【0073】
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンドや復電復帰コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
【0074】
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
【0075】
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一又は複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
【0076】
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、及び普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特
図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を、特
図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特
図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特
図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特
図1保留カウンタ」と称する)を備え、特
図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特
図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特
図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特
図1保留カウンタよりも1少ない特
図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特
図2及び普図に関しても、特
図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特
図2の保留カウンタを特
図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
【0077】
また、メイン保留制御手段120は、特
図1又は特
図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特
図1保留カウンタ及び特
図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特
図1に対応する作動保留情報及び特
図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特
図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
また、大当り遊技中に保留されている特図の作動保留情報であって、当該大当り遊技の終了後に使用される特図の作動保留情報(本実施形態のように優先変動を採用している場合には、特
図2の保留に限る)を使用した場合の特図当否判定の結果が大当り(後述する確変大当りであることが好ましい)となることを、「保留連」と称する場合がある。
【0078】
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、及び特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一又は同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、更に、本実施形態では、普図高確中の特
図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定コマンドの送信を規制している。
【0079】
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、及び特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特
図1及び特
図2のいずれも図柄変動中でないこと、特
図1及び特
図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
【0080】
ここで、
図8は、主制御基板100における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、
図8で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、以下の抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、以降の抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」又は「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。同様に、抽選に使用される乱数範囲の最大値に1を加えた抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。
【0081】
特図当否判定手段131は、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当たり、はずれのいずれに該当するかを抽選によって決定する。
図8(a)は、特
図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、特
図1において特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)には、200/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなり、特
図1において特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)には、500/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの64736/65536の確率ではずれとなる。
【0082】
図7(b)は、特
図2当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特
図1当否判定の場合と同様に、0〜65535である。そのため、特
図2の特図低確では、200/65536の確率で大当り、残りの65336/65536の確率ではずれとなり、特
図2の特図高確では、500/65536の確率で大当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなる。特
図2の当否判定では、特
図1の当否判定とは異なり、小当りは導出されない。
【0083】
このように、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。また、本実施形態における特
図2当否判定では、小当りが導出されないようになっている。
【0084】
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段131によって大当りが導出された場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(c)は、特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特
図1では、大当りが導出された際に、50/100の確率で図柄A、50/100の確率で図柄Bが停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、ラウンド数(R数)が9であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数(R数)が8であり、且つ大当り遊技終了後に特図低確、普図高確(詳細は後述)となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。よって、図柄Aは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄Bよりも有利な図柄である。
【0085】
図8(d)は、特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特
図1停止図柄抽選と同様に、0〜99である。そのため、特
図2では、大当りが導出された際に、65/100の確率で図柄a、35/100の確率で図柄bとなる。
ここで、図柄aは、ラウンド数(R数)が16であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数(R数)が8であり、大当り遊技終了後に特図低確、普図高確となる通常図柄である。よって、図柄bよりも図柄aの方が有利度が高いと言える。
なお、ラウンド数が16である場合、ラウンドごとに大入賞口55に概ね10球の遊技球が入賞し、1球入賞するごとに15球の賞球が付与されるため、当該大当りでは、概ね2400発の遊技球が付与される。
【0086】
本実施形態は、特
図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特
図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特
図1の図柄変動よりも特
図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
【0087】
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段によって大当りが導出されなかった場合には、特
図1の小当り時は図柄C、特
図1のはずれ時は図柄D、特
図2のはずれ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
【0088】
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターン(変動時間)を決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態(詳細は後述)と今回の特図当否判定手段131の抽選結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定する。
特図変動パターン導出手段133は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0089】
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、及び普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
【0090】
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定ではずれとなった場合には、特
図1、2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
【0091】
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
【0092】
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間の長さは適宜任意の長さとしてよいが、本実施形態では、大当り開始デモに係るデモ時間を普図高確における最長の開放パターン(開放パターンが一パターンである場合には、当該開放パターン)に係る時間よりも長い時間とし、大当り終了デモに係るデモ時間は、普図低確における最長の普図の変動時間(変動時間が一種類である場合には、当該変動時間)よりも長い時間としている。
【0093】
図柄表示制御手段145は、特
図1の特図変動パターン(変動時間)に従って、特
図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターン(変動時間)に従って、特
図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特
図1及び特
図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
【0094】
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
【0095】
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
【0096】
また、電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
【0097】
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
【0098】
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
【0099】
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。なお、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。
ここで、本実施形態では、上述したとおり、第2流路Yから遊技球が転動した場合に、第2始動口59及び大入賞口55に入賞し易いため、普図高確の状態及び大当り遊技中では、左打ちよりも右打ちのほうが有利な操作といえる。即ち、本実施形態に係る遊技機10は、所定の状態(大当り遊技中、普図高確状態)において操作手段(操作ハンドル31)に対する操作として第一の操作(左打ち操作)とその第一の操作よりも有利な第二の操作(右打ち操作)とが存在し得るということができる。
以降、左打ちよりも右打ちのほうが有利な当該所定の状態を右打ち推奨状態と表記する。なお、右打ち推奨状態は、大当り遊技中及び普図高確状態に限定されず、普図低確状態で小当りによる特別電動役物の開放時における大入賞口への入賞により出球が増えるいわゆる小当りラッシュ状態等、他の状態を含んでもよい。
【0100】
更に、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。具体的には、特図変動パターン導出状態を大別すると、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図低確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、及び特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Cがあり、大当り遊技中を除いて特図抽選状態及び普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。
【0101】
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、及び特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0102】
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0103】
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。例えば、メインエラー制御手段165は、上球受け皿27に貯留された遊技球が貯留可能状態を超えたことがセンサ(図示せず)で検知された場合に、それを示すエラー情報(貯留不可エラー情報)を含むエラーコマンドを生成する。
なお、メインエラー制御手段165は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
【0104】
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0105】
電断処理実行手段175は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムをRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、及び当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
【0106】
復電処理実行手段180は、電源投入(復電)に伴って、復電復帰処理を実行する。
復電復帰処理において、復電処理実行手段180は、RAM103の遊技に係る領域に対してRAM異常チェックを実行する。RAM異常チェックでは、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)が判定され、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、当該遊技に係る領域のチェックサムが導出され、そのチェックサムとその領域に係るバックアップ情報領域に記憶されているチェックサムとが一致しているか否かが判定され、一致していれば、当該チェック結果が正常とされ、一致しない場合には異常とされる。
【0107】
RAM異常チェックで正常と判断されると、復電処理実行手段180は、復電復帰コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。復電復帰コマンドには、RAM103の遊技に係る領域に格納される情報(電断時における、特図抽選状態、普図抽選状態、大当り遊技中であるか否か、特
図1及び特
図2の停止図柄、図柄変動の保留情報、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数等)が含まれる。
一方で、RAM異常チェックで異常と判断された場合、復電処理実行手段180は、RAM103の遊技に係る領域の情報を初期化する。これにより、直前の特図抽選状態や普図抽選状態、特図変動パターン導出状態などは初期化され、例えば、特図抽選状態が特図低確とされ、普図抽選状態が普図低確とされ、特図変動パターン導出状態が特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態Aとされる。
復電処理実行手段180は、初期化された当該遊技に係る情報を含む復電復帰コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0108】
第1副制御基板200は、
図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段250、復電処理実行手段255、サブ情報記憶手段260、及びサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、
図5を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
【0109】
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
【0110】
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、及び大当り演出制御手段227を備える。
【0111】
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードには、通常モード、低確時短モード及び確変モードが含まれ、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには確変モード、特図変動パターン導出状態Cには低確時短モードが対応付けられる。
【0112】
演出ルート決定手段222は、変動開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報(例えば、特図変動パターン)や上述の演出モード等に基づいて、今回の図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。
演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
【0113】
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特
図1保留カウンタと特
図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特
図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特
図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
【0114】
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
【0115】
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出ルート決定手段222は、決定された演出ルートの各段階において、実行する演出の内容(演出パターン)を、当該演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
【0116】
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出内容決定手段225によって決定された演出内容等に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。なお、以下の説明では、特に断りがない限り、装飾図柄の最終的な停止を、単に、装飾図柄の停止と表現する場合がある。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、及び数字の「7」を模した「7図柄」があり、以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
【0117】
また、装飾図柄制御手段226は、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させて決定している。具体的には、図柄Aと図柄aには、奇数図柄揃い(例えば、「1図柄」−「1図柄」−「1図柄」)を対応させ、図柄Bと図柄aには、偶数図柄揃い(例えば、「2図柄」−「2図柄」−「2図柄」)を対応させ、図柄Cと図柄Dと図柄cにはバラケ目(いずれの図柄揃いもない図柄の組合せ)を対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
本明細書において、一つの図柄列(本実施形態では、中央の図柄列)において装飾図柄が変動表示されており、且つ当該図柄列を除いた図柄列に同一の装飾図柄が停止している状態をリーチ状態と表記する。
【0118】
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
本実施形態における終了デモ演出では、今回の大当りで獲得した賞球の総数(より具体的には、今回の大当り中に大入賞口55(一般入賞口67を含んでもよい)への入賞によって付与された賞球の総数)を報知する演出が実行される。
【0119】
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、通常演出制御手段220等によって読み出された演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドが生成され、当該コマンドがサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納される。
【0120】
通常演出制御手段220は、右打ち推奨状態の所定期間において、右打ちを促す右打ち表示をメイン表示部81に表示させる。
図9は、大当り遊技中のラウンド演出と共に表示される右打ち表示を示す図である。
本実施形態では、大当り遊技中は大入賞口55への入賞のために右打ち操作が推奨されるため、大当りの開始デモ演出において右打ちの開始を促す表示が大きく一時的に表示された後、ラウンド演出実行中に
図9に示されるような右打ち表示SS2がラウンド演出を阻害しない右上隅に小さく表示される。このため、
図9に示される右打ち表示SS2は、右打ちの開始を促す表示に対して、右打ちの継続を促す表示ということもできる。
右打ち表示SS2は、普図高確状態(低確時短モード又は確変モード)でも同様に、表示されてもよい。
【0121】
大当り演出制御手段227により決定される大当り演出の内容に応じてラウンド演出の一部として可動体が動作する場合もあるが、通常演出制御手段220は、可動体の動作に応じてメイン表示部81内の表示位置を変えて、
図9に示される右打ち表示SS2を表示させてもよい。例えば、右打ち表示SS2は、可動体の動作で遮蔽されないように位置を変えてもよい。
【0122】
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。例えば、サブエラー制御手段230は、上述した貯留不可エラー情報を含むエラーコマンドが送信された場合に、その貯留不可エラーを報知するためのエラー演出(本実施形態では「球を抜いて下さい」表示)を実行するための演出データを読み出す。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
【0123】
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
【0124】
可動役物制御手段250は、演出用可動体83、可動装飾体22及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを演出用可動体83、可動装飾体22及びサブ表示部82の各コントローラへ送信する。
【0125】
復電処理実行手段255は、復電後、主制御基板100から送信された復電復帰コマンドに伴い、次のような復電復帰処理を行う。
まず、復電処理実行手段255は、復電後の復帰状態であることを報知する表示(本実施形態では「電源復旧中」表示)をメイン表示部81に出力させる。加えて、復電処理実行手段255は、復電復帰コマンドに含まれる遊技に係る情報に基づいて、その情報が右打ち推奨状態(本実施形態では普図高確状態又は大当り遊技中)を示す場合には、右打ちを促す右打ち表示をメイン表示部81に出力させる。
【0126】
更に、復電処理実行手段255は、可動体のイニシャル動作を開始させる。本実施形態では、復電処理実行手段255は、初期位置から出発し各演出位置を経由して初期位置に戻る動作パターンで、サブ表示部82及び演出用可動体83を動作させ、更に、特定の動作パターンで可動装飾体22を動作させる。これら可動体の動作は、例えば、イニシャル動作に関する演出データを可動役物制御手段250に送ることで実行され得る。
ここで演出位置とは、可動体演出において初期位置から移動した可動体の移動先となる位置である。
このため、復電処理実行手段255及び可動役物制御手段250は、復帰動作時に、初期位置から出発しその初期位置とは異なる所定位置を経由して初期位置に戻る動作パターンで可動体を動作させる可動体制御手段ということができる。
【0127】
図10は、演出用可動体83の動作例を示す図である。
図10では、下可動体83a、左可動体83b及び右可動体83cがそれぞれ演出位置に存在する場合が示されている。また、サブ表示部82の演出位置は破線で示されている。
本実施形態では、このように、サブ表示部82及び右可動体83cの動作パターンにおける各演出位置はそれぞれ初期位置から最も離れた位置とされており、イニシャル動作時の動作パターンにおいて、可動体は、初期位置から出発して当該演出位置まで移動し、その演出位置で一時停止して、折り返し初期位置に戻る。よって、イニシャル動作時の動作パターンは、初期位置から停止位置を経由して初期位置に戻るパターンであるということもできる。
なお、
図10におけるサブ表示部82及び演出用可動体83の配置はあくまで説明の便宜のために示されているに過ぎず、実際のイニシャル動作では、演出用可動体83同士が衝突しないように、少なくとも下可動体83aと右可動体83cとの動作タイミングはずらされている。
【0128】
このような可動体のイニシャル動作により、各可動体の動作を確認することができる。復電処理実行手段255は、各可動体の初期位置を検知するセンサ(図示せず)を用いて、イニシャル動作において各可動体が予め定められた時間内に初期位置に戻らない場合に、可動体エラーと判断するようにしてもよい。
復電処理実行手段255により復電復帰処理における、各種表示と可動体のイニシャル動作との実行タイミングや位置関係等の詳細については後述する。
【0129】
本実施形態では、復電処理実行手段255は、主制御基板100からの復電復帰コマンドに応じて復電復帰処理を行ったが、第1副制御基板200のRAM203や第2副制御基板300のRAM303について電断時にバックアップするようにしてもよい。
第1副制御基板200のRAM203がバックアップされる場合、例えば、RAM203の或る領域に格納される、演出モード(通常モード、特殊モード、低確時短モードなど)、演出ルート、演出内容等に関する情報が電断時にバックアップされ、復電時に復帰される。この場合、演出モード制御手段221は、電断時の演出モード(特殊モード、通常モードなど)に基づいて、復電時の演出モードを決定することができるし、復電処理実行手段255は、復電復帰時に主制御基板100からの復電復帰コマンドに関わらず、電断時の演出モードに基づいて右打ち表示を行うことができる。
【0130】
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0131】
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された各種コマンド(演出制御コマンドや復電復帰コマンド)を受信し、受信したコマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。なお、各画像制御コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0132】
<復電後の復帰動作>
以下、復電処理実行手段255の復電復帰処理で実現される遊技機10における復電後の復帰動作について、
図11、
図12及び
図13を用いて説明する。
図11は、復電復帰時のメイン表示部81の表示例を示す図であり、
図12は、復電復帰時の可動体のイニシャル動作の或る一タイミングを示す図であり、
図13は、復電復帰時の可動体のイニシャル動作の或る一タイミングを示す図である。
【0133】
図11には、復電復帰時にメイン表示部81に表示される、復帰中表示DD(「電源復旧中」表示)、貯留不可エラー表示TD(「球を抜いて下さい」表示)及び右打ち表示SS1が示されている。
上述した通り、復帰中表示DDは、復電処理実行手段255の復電復帰処理により表示される、復電後の復帰状態であることを報知する表示である。なお、復帰中表示DDの表示内容は、
図11に例示される「電源復旧中」に限定されず、復電復帰中であることを報知する内容であればよい。
【0134】
右打ち表示SS1は、右打ち推奨状態(本実施形態では大当り遊技中又は普図高確状態)で電断しその後の復電復帰時における復電処理実行手段255の復電復帰処理により表示される、右打ちを促す表示である。
このため、メイン表示部81は、所定の状態(右打ち推奨状態)で電断した後に復電した場合の少なくとも一部で、当該復電後の復帰動作時に、第二の操作(右打ち)を促す操作促進表示(右打ち表示SS1)を表示可能な表示手段であるということができる。
【0135】
ここで、
図11の例では、右打ち表示SS1は、3つの文字(「右」、「打」及び「ち」)と右矢印の記号との組合せが並ぶ一塊の表示である。ここでは右矢印は記号とするが、右矢印は図柄とされてもよい。右打ち表示における「図柄」とは、指の絵といった図形や模様を意味する。
但し、右打ち表示SS1の表示内容は、
図11の例に限らず、右打ちを促すことができれば具体的な表示内容は限定されない。例えば、右打ち表示SS1は、複数の文字が一列又は複数列に並ぶ一塊の表示とされてもよいし、
図9に示される右打ち表示SS2のように図柄の上に複数の文字が重畳された一塊の表示とされてもよい。
即ち、当該操作促進表示(右打ち表示SS1)は、文字、図柄若しくは記号のいずれか複数の組合せ、又は複数の文字が並ぶ一塊の表示であればよい。
【0136】
ここで、
図11に示される右打ち表示SS1と
図9に示される右打ち表示SS2とを比較すると、右打ち表示SS1の方が全体として大きいサイズで表示されている。
右打ち表示SS1は、右打ち推奨状態で電断しその後の復電復帰時に表示されるのに対して、右打ち表示SS2は、上述したとおり、大当り遊技中のラウンド演出と共に或いは普図高確状態において表示され得る。
このため、画像表示手段(メイン表示部81)は、所定の状態(右打ち推奨状態)において、第二の操作(右打ち)を促す第二の操作促進表示(右打ち表示SS2)を表示可能であり、第一の操作促進表示(右打ち表示SS1)は、第二の操作促進表示(右打ち表示SS2)よりも表示サイズが大きいということができる。
このように当該操作促進表示の表示サイズを変えることで、復電復帰時には遊技者に当該操作促進表示を確実に視認させることができると共に、所定の状態(右打ち推奨状態)では小さく表示することで、遊技者に違和感を持たれないようにすることができる。
また、上述したように、当該所定の状態(右打ち推奨状態)において表示される操作促進表示(右打ち表示SS2)は、可動体の動作に応じて表示位置を変えてもよいが、復電復帰時に表示される操作促進表示(右打ち表示SS1)は、メイン表示部81の所定位置(
図11に示される位置)に固定的に表示されることが好ましい。
これにより、復電復帰時には確実に操作促進表示を把握させることができる。
【0137】
貯留不可エラー表示TD(「球を抜いて下さい」表示)は、上球受け皿27に貯留された遊技球が貯留可能状態を超えたことの検知に伴い表示される、貯留不可エラーを示すエラー演出表示である。貯留不可エラー表示TDは、復電復帰時にその検知が行われた場合には、
図11の例に示されるように、復帰中表示DD及び右打ち表示SS1と少なくとも一部の表示タイミングが重なるように、表示される場合がある。
【0138】
このため、メイン表示部81は、所定の状態(右打ち推奨状態)で電断した後に復電した場合の少なくとも一部で、当該復電後の復帰動作時に、操作促進表示(右打ち表示SS1)とは異なる他の表示(復帰中表示DD又は貯留不可エラー表示TD)を表示可能であるということができる。
また、当該他の表示(復帰中表示DD又は貯留不可エラー表示TD)は、複数の文字が並ぶ一塊の表示であり、操作促進表示(右打ち表示SS1)の表示期間と少なくとも一部が重複する期間で表示されるともいえる。
【0139】
復電復帰時には、
図12及び
図13に示されるように、このような復帰中表示DD、右打ち表示SS1等が表示されている状態で可動体のイニシャル動作が実行される場合がある。
本実施形態における可動体のイニシャル動作では、可動装飾体22、サブ表示部82、演出用可動体83の順でイニシャル動作が実行される。具体的には、可動装飾体22の動作(例えば振動動作)が実行され、その後、サブ表示部82の動作が、
図12に示される初期位置から
図10の破線で示される演出位置まで移動しその位置から初期位置まで戻る動作パターンで実行され、その後、演出用可動体83の動作が実行される。
演出用可動体83については、左可動体83b及び右可動体83cの動作が、同時に、
図11に示される初期位置から
図12で示される演出位置まで移動しその位置から初期位置に戻る動作パターンで実行され、その後、下可動体83aの動作が、
図12に示される初期位置から
図13に示される演出位置まで移動しその位置から初期位置に戻る動作パターンで実行される。
【0140】
このようなイニシャル動作では可動体はメイン表示部81の前方を動作するため、可動体の動作でメイン表示部81の表示が正対視において遮蔽されるタイミングがある。
ここで「正対視」とは、メイン表示部81に対する視線方向とメイン表示部81の表示面の法線方向が略平行となる状態で、遊技者がメイン表示部81を見ることを意味する。
本実施形態では、
図12に示されるように、右可動体83cが演出位置に存在している状態で、右打ち表示SS1の一部が遮蔽されている。
しかしながら、そのような状態で、右打ち表示SS1は、正対視において、一部が右可動体83cと重なりながら、「右」全部と「打」の半分とが遮蔽されず露出しているため、右打ち表示SS1が示す右打ちすべきことは遊技者が認識可能となっている。
更に、本実施形態では、
図13に示されるように、右打ち表示SS1は、下可動体83aのイニシャル動作でも遮蔽され得る。具体的には、下可動体83aが演出位置(
図13に示される位置)に存在している状態で、右打ち表示SS1における「右」及び「打」の半分が正対視で下可動体83aと重なっている。
しかしながら、そのように、右打ち表示SS1は、正対視において、一部が下可動体83aと重なりながら、「打」の残りの半分と「ち」と右矢印の記号とが遮蔽されず露出しているため、右打ち表示SS1が示す右打ちすべきことは遊技者が認識可能となっている。
【0141】
即ち、復帰動作時の動作パターンで可動体(右可動体83c又は下可動体83a)が所定位置(演出位置)に存在している状態において、操作促進表示(右打ち表示SS1)は、一部が正対視で可動体(右可動体83c又は下可動体83a)と重なる一方で、第二の操作の内容(右打ち)を遊技者が認識可能なように表示されているといえる。
このようにすることで、可動体のイニシャル動作が行われる電源投入時においても、可動体の動作に阻害されることなく、遊技者に操作促進表示を確実に視認させることができる。
【0142】
更に言えば、復帰動作時の動作パターンで可動体(右可動体83c又は下可動体83a)が所定位置(演出位置)に存在している状態において、正対視で可動体(右可動体83c又は下可動体83a)と重なることで操作促進表示(右打ち表示SS1)における一以上の文字、図柄又は記号(文字「ち」及び右矢印の記号、又は文字「右」)が視認困難となっている一方で、正対視で可動体(右可動体83c又は下可動体83a)と重ならず操作促進表示(右打ち表示SS1)における第二の操作の内容(右打ち)を観念させる少なくとも一つの文字、図柄又は記号(「右」及び「打」の半分、又は「打」の半分と「ち」と右矢印の記号)が視認容易となっているともいえる。
これにより、可動体は操作促進表示を部分的に隠すが、第二の操作の内容を観念させる部分が視認容易となっていることで、可動体のイニシャル動作の実行中においても、操作促進表示を確実に視認させることができる。
【0143】
ここで、本実施形態では、イニシャル動作における右可動体83cの動作パターンにおいて、
図12に示される演出位置が、右可動体83cが最も広く右打ち表示SS1を遮蔽する位置となっているが、初期位置及び演出位置でもない他の位置で右可動体83cが最も広く右打ち表示SS1を遮蔽するような動作パターンとされてもよい。
同様に、イニシャル動作における下可動体83aの動作パターンにおいて、
図13に示される演出位置が、下可動体83aが最も広く右打ち表示SS1を遮蔽する位置となっているが、初期位置及び演出位置でもない他の位置で下可動体83aが最も広く右打ち表示SS1を遮蔽するような動作パターンとされてもよい。
このため上記「所定位置」は、その可動体が最も広く操作促進表示を遮蔽する位置とされてもよい。即ち、操作促進表示(右打ち表示SS1)は、可動体(右可動体83c又は下可動体83a)の復帰動作時の動作パターンの全期間において、正対視で可動体(右可動体83c又は下可動体83a)と重ならない少なくとも一部を有し、この少なくとも一部が、第二の操作の内容(右打ち)を観念させる一以上の文字、図柄、又は記号(「右」及び「打」の一部、又は「打」の半分と「ち」と右矢印の記号)を含むようにされてもよい。
このように可動体のイニシャル動作時の全動作期間において、第二の操作の内容(右打ち)を遊技者に認識可能とする操作促進表示の重要な一部が可動体により遮蔽されないようにすることで、可動体のイニシャル動作の実行中においても、操作促進表示を確実に視認させることができる。
【0144】
また、右打ち表示SS1は異なる複数の可動体(右可動体83c及び下可動体83a)のイニシャル動作で上述のように遮蔽されるため、次のように表記することもできる。
即ち、遊技機10は、第一可動体(右可動体83c)及び第二可動体(下可動体83a)と、復帰動作時に、第一初期位置から出発しその第一初期位置とは異なる第一所定位置(
図12の演出位置)を経由して第一初期位置に戻る第一動作パターンで第一可動体(右可動体83c)を動作させ、第二初期位置から出発しその第二初期位置とは異なる第二所定位置(
図13の演出位置)を経由して第二初期位置に戻る第二動作パターンで第二可動体(下可動体83a)を動作させる可動体制御手段(復電処理実行手段255及び可動役物制御手段250)とを備える。そして、復帰動作時の第一動作パターンで第一可動体(右可動体83c)が第一所定位置(
図12の演出位置)に存在している状態において、操作促進表示(右打ち表示SS1)は、一部が正対視で第一可動体(右可動体83c)と重なる一方で、残りの一部である第一表示(「右」及び「打」の半分)が、正対視で第一可動体(右可動体83c)と重ならないよう、表示され、復帰動作時の第二動作パターンで第二可動体(下可動体83a)が第二所定位置(
図13の演出位置)に存在している状態において、操作促進表示(右打ち表示SS1)は、一部が、正対視で第二可動体(下可動体83a)と重なる一方で、残りの一部である第二表示(「打」の半分、「ち」及び右矢印の記号)が、正対視で第二可動体(下可動体83a)と重ならないよう、表示され、第一表示(「右」及び「打」の半分)及び第二表示(「打」の半分、「ち」及び右矢印の記号)は、共に、第二の操作の内容(右打ち)を遊技者に認識可能とする表示である。
これにより、復帰動作時に複数の可動体が動作する場合においても、それら可動体の動作に阻害されることなく、遊技者に操作促進表示を確実に視認させることができる。
【0145】
更に、本実施形態では、各イニシャル動作の演出位置において、右可動体83c及び下可動体83aは、右打ち表示SS1内の相互に異なる箇所を遮蔽している。具体的には、右可動体83cは、「打」の半分と「ち」と右矢印の記号とに重なり、下可動体83aは、「右」と「打」の半分とに重なる。また、右可動体83cのイニシャル動作完了後に下可動体83aのイニシャル動作が開始される。
このため、可動体制御手段(復電処理実行手段255及び可動役物制御手段250)は、復帰動作時に、第一可動体(右可動体83c)が第一所定位置(
図12の演出位置)に存在するタイミングと第二可動体(下可動体83a)が第二所定位置(
図13の演出位置)に存在するタイミングとが重複しないように、第一可動体(右可動体83c)及び第二可動体(下可動体83a)を動作させ、第一表示(「右」及び「打」の半分)及び第二表示(「打」の半分、「ち」及び右矢印の記号)は、共に、操作促進表示(右打ち表示SS1)内の異なる部分の表示であり、かつ一方に包含されていない表示であるといえる。
更に、第一表示(「右」及び「打」の半分)及び第二表示(「打」の半分、「ち」及び右矢印の記号)は、第二の操作の内容(右打ち)を観念させ、かつ相互に異なる一以上の文字、図柄又は記号を含むともいえる。
このように、右打ち表示SS1が文字等により構成される一塊の表示でありながら、右打ちであることを遊技者に認識可能とする部分を複数持つことで、操作促進表示(右打ち表示SS1)全体の見栄えを維持しつつ、複数の可動体の動作に阻害されることなく、遊技者に操作促進表示を確実に視認させることができる。
【0146】
但し、操作促進表示と第一及び第二可動体との関係は、本実施形態における右打ち表示SS1と右可動体83c及び下可動体83aとの関係に限定されない。例えば、右打ち表示SS1における右可動体83cが演出位置で遮蔽する部分と下可動体83aが演出位置で遮蔽する部分とで一部が重なっていてもよい。
【0147】
また、本実施形態とは異なるが、イニシャル動作において右可動体83c及び下可動体83aが同一タイミングで演出位置に存在する動作パターンが用いられる場合に、右打ち表示SS1が右可動体83c及び下可動体83aのいずれにも重ならない部分を有しており、その部分が右打ちであることを遊技者に認識可能とする表示であってもよい。
即ち、可動体制御手段(復電処理実行手段255及び可動役物制御手段250)は、復帰動作時に、第一可動体(右可動体83c)が第一所定位置に存在するタイミングと第二可動体(下可動体83a)が第二所定位置に存在するタイミングとが重複するように、第一可動体(右可動体83c)及び第二可動体(下可動体83a)を動作させ、第一可動体と重ならない第一表示及び第二可動体と重ならない第二表示は、操作促進表示内の異なる部分の表示であり、かつ一方に包含されていない表示であり、更に、復帰動作時における、第一可動体(右可動体83c)が第一所定位置に存在しており、かつ第二可動体(下可動体83a)が第二所定位置に存在している状態において、第一可動体(右可動体83c)及び第二可動体(下可動体83a)のいずれにも重ならない共通の部分表示を含み、その共通の部分表示は、第二の操作の内容(右打ち)を遊技者に認識可能とする表示であるようにしてもよい。
【0148】
右打ち表示SS1の他に、可動体のイニシャル動作で遮蔽される他の表示、復帰中表示DD及び貯留不可エラー表示TDがある。
本実施形態では、貯留不可エラー表示TDは、
図13に示されるように、イニシャル動作の動作パターンのうち下可動体83aが演出位置(
図13に示される位置)に存在している状態で遮蔽されている。更に言えば、下可動体83aが演出位置に存在している状態で、貯留不可エラー表示TDは、そのほとんど全部が(わずかに一部が見えている程度で)下可動体83aと重なっており、報知する貯留不可エラーが遊技者に視認困難となっている。
このため、メイン表示部81は、所定の状態(右打ち推奨状態)で電断した後に復電した場合の少なくとも一部で、その復電後の復帰動作時に、操作促進表示(右打ち表示SS1)とは異なる他の表示(貯留不可エラー表示TD)を表示可能であり、当該他の表示(貯留不可エラー表示TD)は、複数の文字が並ぶ一塊の表示であり、操作促進表示(右打ち表示SS1)の表示期間と少なくとも一部が重複する期間で表示され、かつ、復帰動作時の動作パターンで可動体(下可動体83a)が所定位置(
図13の演出位置)に存在している状態において、当該複数の文字が可動体(下可動体83a)と重なり、視認困難となるということができる。
【0149】
このように本実施形態では、イニシャル動作において下可動体83aは、右打ち表示SS1については右打ちであることを認識可能な程度にしか遮蔽しないが、貯留不可エラー表示TDについてはそのほとんどを遮蔽する。これにより、当該他の表示(貯留不可エラー表示TD)で、貯留不可エラーといった何らかの情報を遊技者等に提示することができるが、可動体のイニシャル動作では、右打ち表示SS1を優先的に視認させることができる。
【0150】
また、第一可動体(下可動体83a)の復帰動作時の第一動作パターンは、正対視で、第一可動体(下可動体83a)が操作促進表示(右打ち表示SS1)の一部に重なる位置と、第一可動体(下可動体83a)が他の表示(復帰中表示DD又は貯留不可エラー表示TD)の少なくとも一部と重なる位置とを含む一方で、第二可動体(右可動体83c)の復帰動作時の第二動作パターンは、正対視で、第二可動体(右可動体83c)が操作促進表示(右打ち表示SS1)の一部に重なる位置を含むが、第二可動体(右可動体83c)が当該他の表示(復帰中表示DD又は貯留不可エラー表示TD)の少なくとも一部と重なる位置を含まないと換言することもできる。
更に本実施形態における可動体のイニシャル動作では、右可動体83cの動作完了後に、下可動体83aの動作が開始される。即ち、可動体制御手段(復電処理実行手段255及び可動役物制御手段250)は、復帰動作時において、第二可動体(右可動体83c)を第一可動体(下可動体83a)よりも先に動作させるということもできる。
このようにイニシャル動作において、隠す表示が少ない第二可動体(右可動体83c)を隠す表示が多い第一可動体(下可動体83a)よりも先に動作させることで、復電復帰時の表示を認識させ易くすることができる。
【0151】
次に、復電復帰時における各種表示と可動体のイニシャル動作との実行タイミングについて
図14を用いて説明する。
図14は、復電復帰時における各種表示と可動体のイニシャル動作との実行タイミングを示すタイミングチャートであり、
図14(a)は右打ち推奨状態かつ貯留不可エラー発生状態で電断した後の復電復帰時を示し、
図14(b)は右打ち推奨状態ではない状態で電断した後の復電復帰時を示している。
【0152】
図14(a)に示されるとおり、右打ち推奨状態かつ貯留不可エラー発生状態で電断した後に復電すると、復帰中表示DD及び右打ち表示SS1が略同時に表示される。その後、しばらくして、貯留不可エラー表示TDが表示され、直後に可動体のイニシャル動作が開始される。上述したとおり、本実施形態における可動体のイニシャル動作は、可動装飾体22、サブ表示部82、左可動体83b及び右可動体83c、下可動体83aの順で逐次実行される。
例えば、復帰中表示DD及び右打ち表示SS1は、復電後数秒(2、3秒程度)で表示され、可動体のイニシャル動作は、右打ち表示SS1が表示されてから30秒から40秒程度で開始され、全ての可動体のイニシャル動作は15秒程度で終了する。
【0153】
本実施形態ではこのように、右打ち表示SS1は、右打ち表示SS1を遮蔽する右可動体83c及び下可動体83aのイニシャル動作の開始より前に表示され、右打ち表示SS1が表示されてから右可動体83c又は下可動体83aのイニシャル動作が開始されるまでの期間は、全ての可動体のイニシャル動作が開始されてから完了するまでの動作期間よりも長くなっている。
このため、遊技機10は一以上の可動体を備えており、当該一以上の可動体は、復帰動作時の動作パターンで所定位置(
図12の演出位置)に存在している状態において、正対視で操作促進表示(右打ち表示SS1)の一部と重なる特定可動体(右可動体83c)を含み、当該復帰動作時において、操作促進表示(右打ち表示SS1)は、特定可動体(右可動体83c)の動作の開始より前に表示され、当該復帰動作時において、操作促進表示(右打ち表示SS1)が表示されてから特定可動体(右可動体83c)の動作が開始されるまでの期間は、一以上の可動体が動作パターンを開始させてから完了させるまでの動作期間よりも長くなっているということができる。
このように操作促進表示をそれを遮蔽する可動体のイニシャル動作よりも先に表示させ、かつ操作促進表示を十分に表示した後、その可動体のイニシャル動作を開始することで、復電復帰時において可動体のイニシャル動作に阻害されることなく、遊技者等に操作促進表示を確実に視認させることができる。
【0154】
また、貯留不可エラー表示TDについては、可動体のイニシャル動作の開始よりも前に表示されており、右打ち表示SS1の開始タイミングよりも可動体の開始タイミングのほうが近くなっている。
このため、復帰動作時において、操作促進表示(右打ち表示SS1)及び他の表示(貯留不可エラー表示TD)は、特定可動体(右可動体83c又は下可動体83a)の動作の開始より前に表示され、当該復帰動作時において、操作促進表示(右打ち表示SS1)と他の表示(貯留不可エラー表示TD)との開始タイミングの時間差は、操作促進表示(右打ち表示SS1)又は他の表示(貯留不可エラー表示TD)のいずれか遅いほうが表示されてから特定可動体(右可動体83c又は下可動体83a)の動作が開始されるまでの期間よりも長いということもできる。
このように、操作促進表示(右打ち表示SS1)を十分に表示させた後に、他の表示(貯留不可エラー表示TD)及び特定可動体(右可動体83c又は下可動体83a)のイニシャル動作を開始することで、他の表示(貯留不可エラー表示TD)に視線が移ったり可動体に遮蔽されたりする前に、操作促進表示を確実に視認させることができる。
【0155】
一方で、右打ち推奨状態ではない状態で電断した後に復電した場合には、復帰中表示DDは上述の場合と同様に復電後数秒で表示され、右打ち表示SS1は表示されず、その後、可動体のイニシャル動作が開始される。
ここで、
図14(a)の場合における復電から右可動体83c又は下可動体83aのイニシャル動作の開始までの期間が、
図14(b)の場合におけるその期間よりも長くなっている。例えば、右打ち推奨状態ではない状態で電断した後に復電した場合には、復電から10秒から20秒程度で可動体のイニシャル動作が開始される。
このため、復電後の復帰動作時には、少なくとも、操作促進表示(右打ち表示SS1)が表示されかつ複数の可動体が(イニシャル)動作する第一の場合(右打ち推奨状態で電断した後の復電復帰時)と、操作促進表示(右打ち表示SS1)が表示されずかつ複数の可動体が(イニシャル)動作する第二の場合(右打ち推奨状態ではない状態で電断した後の復電復帰時)とがあり、第一の場合における復電から第一可動体(右可動体83c)及び第二可動体(下可動体83a)のいずれか早いほう(右可動体83c)の動作の開始までの期間が、第二の場合における復電から複数の可動体の中で最も早く動作を開始する可動体(可動装飾体22)又は第一可動体(右可動体83c)及び第二可動体(下可動体83a)のいずれか早いほう(右可動体83c)の動作の開始までの期間よりも長くなっているといえる。
【0156】
このように、操作促進表示がなされる場合には操作促進表示を十分に表示した後に、その操作促進表示を遮蔽する可動体のイニシャル動作を開始し、操作促進表示がなされない場合にはできる限り早めに可動体のイニシャル動作を開始することで、操作促進表示を確実に視認させつつ、操作促進表示がなされない場合にはスムーズに復帰することができる。
但し、操作促進表示がなされない第二の場合には操作促進表示の遮蔽を考えなくてもよいため、次のように変形させることもできる。即ち、第一の場合における復電から特定可動体(右可動体83c又は下可動体83a)の動作の開始までの期間が、第二の場合における復電から当該一以上の可動体の中で最も早く動作を開始する可動体(可動装飾体22)の動作の開始までの期間よりも長くなるようにしてもよい。
【0157】
また、
図14(a)では、貯留不可エラー表示TDが表示される例が示されたが、貯留不可エラー表示TDが表示されない場合にも、可動体イニシャル動作は同様のタイミングで実行される。即ち、貯留不可エラーが発生していない状態かつ右打ち推奨状態で電断した後に復電すると、復帰中表示DD及び右打ち表示SS1が略同時に表示され、その後、しばらくして可動体のイニシャル動作が開始される。
更に、
図14(a)の例に制限されず、貯留不可エラー表示TDと可動体イニシャル動作との実行順は逆にされてもよい。
【0158】
<他の変形例>
以上の説明で記載されていない変形例について、以下に列挙する。
まず、上述の実施形態における可動体はあくまでも例示であり、可動体の数やその動き、初期位置等はその実施形態の内容に限定されない。同様に、復電後の復帰動作時にメイン表示部81に表示される復帰中表示DD、貯留不可エラー表示TD及び右打ち表示SS1の表示内容、表示態様(色や大きさ等)、表示位置についても、その実施形態の内容に限定されない。
【0159】
また、上述の実施形態では、遊技機10における設定値の設定変更機能に関しては言及しなかったが、遊技機10は、遊技球を発射し、発射された遊技球が所定の領域を通過したことに基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かの判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている設定値によって大当りに当選する確率が定まる遊技機であってもよい。
この場合、電断時にバックアップされるRAM103の遊技に係る領域には、設定中の設定値も含まれ、その電断後の復電復帰時においてRAM異常チェックで正常と判断された場合には、そのバックアップされていた設定値が設定されることになる。
また、設定基板に設けられた設定キースイッチ及びRAMクリアスイッチに対する操作により復電時の復帰状態が、設定変更状態又は設定確認状態に設定される。設定変更状態が設定された場合には設定キースイッチの操作で設定値が変更可能となり、設定値が変更された場合にはRAMクリア処理が実行されて、各種遊技に係る情報が初期化される。設定確認状態が設定された場合には主制御基板モニタに現在の設定値が表示される。
復電復帰時には設定キースイッチ及びRAMクリアスイッチに対する操作によりこのような設定変更状態又は設定確認状態が設定された後に、上述したような復電復帰処理が実行されればよい。
そして、設定確認状態が設定された後に上述の復電復帰処理が実行される場合には、直前の電断時が右打ち推奨状態であった場合には、上述の右打ち表示SS1が表示され得るが、設定変更状態が設定された後に上述の復電復帰処理が実行される場合には、直前の電断時が右打ち推奨状態であった場合であっても、RAMクリアが実行されることで、遊技状態が初期化される(例えば大当り遊技中から通常遊技状態とされる)ため、右打ち表示SS1は表示されない。
【0160】
また、上述の実施形態では、右打ち推奨状態で電断した後に復電した場合の少なくとも一部で表示される右打ちを促す操作促進表示が主に例に挙げられたが、左打ち推奨状態で電断した後に復電した場合には、左打ちを促す操作促進表示が表示されてもよい。この場合においても、上述した右打ちを促す操作促進表示と同様に処理されればよい。
左打ち推奨状態は、第1流路Xから遊技球が転動した場合に有利な状態であり、右打ちよりも左打ちのほうが有利な操作となる状態であり、例えば、通常状態等がその左打ち推奨状態として例示される。
【0161】
上述の実施形態は、上述の説明に限定されるものではなく、種々の変形、改良等が可能である。
【0162】
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)所定の状態において操作手段に対する操作として第一の操作と該第一の操作よりも有利な第二の操作とが存在し得る遊技機であって、
前記所定の状態で電断した後に復電した場合の少なくとも一部で、該復電後の復帰動作時に、前記第二の操作を促す操作促進表示を表示可能な表示手段と、
第一可動体及び第二可動体を含む複数の可動体と、
前記復帰動作時に、前記複数の可動体を動作させる可動体制御手段と、
を備え、
前記可動体制御手段は、前記復帰動作時に、第一初期位置から出発し該第一初期位置とは異なる第一所定位置を経由して該第一初期位置に戻る第一動作パターンで前記第一可動体を動作させ、第二初期位置から出発し該第二初期位置とは異なる第二所定位置を経由して該第二初期位置に戻る第二動作パターンで前記第二可動体を動作させ、
前記復帰動作時の第一動作パターンで前記第一可動体が前記第一所定位置に存在している状態において、前記操作促進表示は、一部が正対視で前記第一可動体と重なる一方で、残りの一部である第一表示が、正対視で前記第一可動体と重ならないよう、表示され、
前記復帰動作時の第二動作パターンで前記第二可動体が前記第二所定位置に存在している状態において、前記操作促進表示は、一部が、正対視で前記第二可動体と重なる一方で、残りの一部である第二表示が、正対視で前記第二可動体と重ならないよう、表示され、
前記第一表示及び前記第二表示は、共に、前記第二の操作の内容を遊技者に認識可能とする表示であり、
前記復帰動作時において、前記操作促進表示は、前記第一可動体及び前記第二可動体の動作の開始より前に表示され、
前記復帰動作時において、前記操作促進表示が表示されてから前記第一可動体及び前記第二可動体のいずれか早いほうの動作が開始されるまでの期間は、前記複数の可動体の動作を開始させてから完了させるまでの動作期間よりも長くなっている、
遊技機。
(2)所定の状態において操作手段に対する操作として第一の操作と該第一の操作よりも有利な第二の操作とが存在し得る遊技機であって、
前記所定の状態で電断した後に復電した場合の少なくとも一部で、該復電後の復帰動作時に、前記第二の操作を促す操作促進表示を表示可能な表示手段と、
第一可動体及び第二可動体を含む複数の可動体と、
前記復帰動作時に、前記複数の可動体を動作させる可動体制御手段と、
を備え、
前記可動体制御手段は、前記復帰動作時に、第一初期位置から出発し該第一初期位置とは異なる第一所定位置を経由して該第一初期位置に戻る第一動作パターンで前記第一可動体を動作させ、第二初期位置から出発し該第二初期位置とは異なる第二所定位置を経由して該第二初期位置に戻る第二動作パターンで前記第二可動体を動作させ、
前記復帰動作時には、少なくとも、前記操作促進表示が表示されかつ前記複数の可動体が動作する第一の場合と、前記操作促進表示が表示されずかつ前記複数の可動体が動作する第二の場合とがあり、
前記第一の場合における復電から前記第一可動体及び前記第二可動体のいずれか早いほうの動作の開始までの期間が、前記第二の場合における復電から前記複数の可動体の中で最も早く動作を開始する可動体の動作の開始までの期間よりも長くなっており、
前記第一の場合における前記復帰動作時の第一動作パターンで前記第一可動体が前記第一所定位置に存在している状態において、前記操作促進表示は、一部が正対視で前記第一可動体と重なる一方で、残りの一部である第一表示が、正対視で前記第一可動体と重ならないよう、表示され、
前記第一の場合における前記復帰動作時の第二動作パターンで前記第二可動体が前記第二所定位置に存在している状態において、前記操作促進表示は、一部が、正対視で前記第二可動体と重なる一方で、残りの一部である第二表示が、正対視で前記第二可動体と重ならないよう、表示され、
前記第一表示及び前記第二表示は、共に、前記第二の操作の内容を遊技者に認識可能とする表示である、
遊技機。
(3)前記可動体制御手段は、前記復帰動作時に、前記第一可動体が前記第一所定位置に存在するタイミングと前記第二可動体が前記第二所定位置に存在するタイミングとが重複しないように、前記第一可動体及び前記第二可動体を動作させ、
前記第一表示及び前記第二表示は、共に、前記操作促進表示内の異なる部分の表示であり、かつ一方に包含されていない表示である、
(1)又は(2)に記載の遊技機。
(4)前記操作促進表示は、文字、図柄若しくは記号のいずれか複数の組合せ、又は複数の文字が並ぶ一塊の表示であり、
前記第一表示及び前記第二表示は、前記第二の操作の内容を観念させ、かつ相互に異なる一以上の文字、図柄又は記号を含む、
(2)に記載の遊技機。
(5)前記可動体制御手段は、前記復帰動作時に、前記第一可動体が前記第一所定位置に存在するタイミングと前記第二可動体が前記第二所定位置に存在するタイミングとが重複するように、前記第一可動体及び前記第二可動体を動作させ、
前記第一表示及び前記第二表示は、前記操作促進表示内の異なる部分の表示であり、かつ一方に包含されていない表示であり、更に、前記復帰動作時における、前記第一可動体が前記第一所定位置に存在しており、かつ前記第二可動体が前記第二所定位置に存在している状態において、前記第一可動体及び前記第二可動体のいずれにも重ならない共通の部分表示を含み、
前記共通の部分表示は、前記第二の操作の内容を遊技者に認識可能とする表示である、
(1)又は(2)に記載の遊技機。
(6)前記表示手段は、前記所定の状態で電断した後に復電した場合の少なくとも一部で、該復電後の復帰動作時に、前記操作促進表示とは異なる他の表示を表示可能であり、
前記第一可動体の前記復帰動作時の前記第一動作パターンは、正対視で、前記第一可動体が前記操作促進表示の一部に重なる位置と、前記第一可動体が前記他の表示の少なくとも一部と重なる位置とを含む一方で、
前記第二可動体の前記復帰動作時の前記第二動作パターンは、正対視で、前記第二可動体が前記操作促進表示の一部に重なる位置を含むが、前記第二可動体が前記他の表示の少なくとも一部と重なる位置を含まない、
(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
(7)前記可動体制御手段は、前記復帰動作時において、前記第二可動体を前記第一可動体よりも先に動作を開始させる、
(6)に記載の遊技機。