【実施例1】
【0020】
本発明の実施例1について、
図1〜
図4を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1における塗工装置の構成を説明する図である。
図2は、
図1のa矢視の断面図である。
図3は、
図1のb矢視の断面図である。
図4は、シム板15の平面図である。
【0021】
塗工装置1は、ロールツーロールで送られる基材2に、塗液3を塗布するための装置である。この塗工装置1により塗液3を塗布して形成した塗工膜は、後工程で乾燥されて利用される。基材2上に形成される塗工膜の厚さ管理は重要である。例えば、この塗工膜が電池の極板に用いられる場合、電池の充放電量に直接影響を与えるため、塗工膜厚管理は非常に重要である。この塗工装置1によれば、後述するように、塗液3は、基材2の送り方向MDに沿って均一な厚さ(均一な塗膜量)で塗布される。なお、基材2の幅方向TDは、基材2の送り方向に直交する方向であり、
図1におけるY軸方向がこれに相当する。
【0022】
基材2の材質は特に限定するものではなく、金属箔や樹脂等様々なものを選択することができる。また、幅方向TD(Y方向)の長さは限定するものではなく、500〜1500mm等のものを選択することができる。
【0023】
ここで、本発明における塗液3は、せん断速度に対する粘度変化を有している液体(すなわち、非ニュートン流体)を対象としている。塗液3がせん断速度に対する粘度変化を有しているために、後述するように、塗液温度を制御することにより粘度が変化して流速が変化する。これにより塗布する塗液量が変化する。つまり、塗液温度を制御することにより、塗布する塗液量を制御し、塗工膜厚を均一に制御することができる。
【0024】
塗工装置1は、基材2の幅方向TDに沿って長く構成されたダイ10と、このダイ10に塗液3を供給する供給手段20とを備えている。ダイ10において、その長手方向(
図1におけるY軸方向)を幅方向という。ダイ10の幅方向の長さは500〜1500mm程度である。この塗工装置1では、ダイ10に対向するローラ5が設置されており、ダイ10の幅方向とローラ5の回転中心線の方向とは平行である。基材2は、このローラ5に案内され、基材2とダイ10(後述のスリット12の先端)との間隔(隙間)が一定に保たれ、この状態で塗液3の塗布が行われる。
【0025】
実施例1におけるダイ10は、先細り形状である第一リップ13aを有する第一分割体13と、先細り形状である第二リップ14aを有する第二分割体14とを、これらの間にシム板15と塗液温度制御手段41の一部とを挟んで、組み合わせた構成からなる。
図2は、
図1のa矢視の断面図である。
図3は、
図1のb矢視の断面図であり、シム板15を、
図4に示している。ダイ10は、その内部に、幅方向に長い空間からなるマニホールド11と、このマニホールド11と繋がるスリット12とが形成され、また、第一リップ13aと第二リップ14aとの間には、スリット12の解放端である吐出口18が形成されている。すなわち、第1のマニホールド11と吐出口18とは、スリット12を経由して繋がっている。この構成により、供給手段20により供給された塗液3は、先ずマニホールド11に溜められ、次に、スリット12を経由して吐出口18から吐出される。
【0026】
塗液温度制御手段41は、
図2、
図3に示すように、複数の加熱機構41aがダイの幅方向に配列されていて、幅方向を複数領域に分割した分割領域毎に塗液3の温度を制御するように構成されている。各加熱機構41aは、その一部が第一分割体13と第二分割体14とにスリット15とともに挟み込まれて固定されるとともに、その大部分がマニホールド11の空間内に露出して塗液3の温度を効率的に制御することができる。また、複数の加熱機構41aが配列される塗液温度制御手段41の幅方向の寸法は後述のシム板15と同じ寸法Wを有し、幅方向と直交する長さは、マニホールド11の空間内中央付近まで到達する長さを有している。複数の加熱機構41aはペルチェ素子で構成されていて、幅方向の寸法は50〜100mm程度である。加熱機構41aの数は特に限定するものではないが、数個〜20個程度としている。この複数の加熱機構41aにより、マニホールド11の幅方向を複数領域に分割した分割領域毎に塗液3の温度を制御することができる。
【0027】
塗液3は、せん断速度に対する粘度変化を有しており、温度によって粘度カーブが変化することがわかっている。そこで、塗液温度制御手段41(複数の加熱機構41a)で塗液3の温度を制御(具体的には、常温〜60℃の範囲で制御)することにより、塗液温度制御手段41を通過中の塗液粘度が変化し、流速が変化(塗工流量が変化)する。したがって、ダイ10の幅方向の複数領域に分割した分割領域毎に塗液の温度を制御することで不均一な塗液量を是正して、均一な厚さに塗工膜を形成することができる。
【0028】
実施例1における塗液温度制御手段41の制御は、マニホールド11の幅方向中央付近の塗液温度を低く制御し、マニホールド11の幅方向両端部付近の塗液温度を高く制御し、両端部付近の塗液量を多く制御する。これは、一般に両端部付近は塗液3の固形成分が沈殿や凝集し易く流れにくい、また、中央付近は塗液3の固形成分が沈殿や凝集がなく流れやすいためにおこる塗液量の不均一を是正するためである。
【0029】
なお、マニホールド11の両端部において、塗液3の固形成分が沈殿や凝集し易くなる理由は、これら両端部には、マニホールド11の幅方向端面を構成する壁が存在していることから、第1のマニホールド11の中央部から供給され幅方向両側へ広がる塗液3は、両端部において流速が低下しやすく、塗液3が滞留しやすいためである。特に、粘度が高い塗液(例えば、粘度が数千から数万cP(せん断速度=1の場合))では、両端部において滞留しやすく固形成分が沈殿や凝集しやすい。
【0030】
スリット12は、マニホールド11と同様に幅方向に長く形成されており、スリット12の幅方向寸法は、後述するシム板15の内寸W(
図4参照)によって決定され、スリット12の幅方向寸法と略同一の幅方向寸法の塗液3を、基材2上に塗布することができる。スリット12の隙間寸法(高さ寸法)は、例えば0.4〜1.5mmである。実施例1では、スリット12の隙間方向が上下方向であり、幅方向が水平方向となる姿勢でダイ10は設置されている。つまり、マニホールド11とスリット12とが水平方向に並んで配置される姿勢でダイ10は設置されている。したがって、マニホールド11に溜められている塗液3をスリット12および吐出口18を通じて基材2へと流す方向は水平方向となる。
【0031】
なお、実施例1においては、ダイ10を水平に設置して塗液3を水平方向に流すように構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、ダイ10を垂直に設置して上向き又は下向きに塗液3を流すように構成してもよいし、ダイ10を水平面から傾けて設置して、斜めに塗液3を流すように構成してもよい。つまり、ダイ10の設置方向は任意に設定できる。また、ダイ10の吐出口18に対向した位置にローラ5がなくてもよい。少なくとも基材2が吐出口18に対向して配置されていればよい。
【0032】
ダイ10の幅方向の中央部には、流入部16が設けられており、この流入部16は、ダイ10の外部からマニホールド11へ繋がる貫通孔(流入口)からなる。供給手段20は、この流入部16に一端部が接続されている流入パイプ21と、塗液3を貯留しているタンク22と、このタンク22内の塗液3を、流入パイプ21を通じてダイ10へ供給するためのポンプ23とを有している。以上より、供給手段20は、マニホールド11に流入部16から塗液3を供給することができる。なお、実施例1では、
図1に示すように、流入部16は、マニホールド11の底部17と繋がっており、この底部17から塗液3を流入させる構成としている。
【0033】
そして、マニホールド11は、供給手段20から供給された塗液3を溜めることができ、マニホールド11に溜められている塗液3を、スリット12を通って吐出口18からロールツーロールで送られる基材2に対して、塗液温度制御による粘度制御を行いながら吐出し、この基材2に対して塗液3を連続的に塗布することができる。スリット12の隙間寸法はその幅方向に一定であり、基材2上に塗布される塗液3の厚さは幅方向に一定となる。
【0034】
実施例1においては、塗液温度制御手段41を複数の加熱機構41aで構成した。塗液3を加熱して基材2に吐出して塗工膜を形成すると、後工程の乾燥工程における昇温時間の短縮が望める。しかしながら、必ずしも複数の加熱機構41aで塗液温度制御手段41を構成することに限定されず適宜変更が可能である。例えば、塗液温度制御手段41を冷却機能からなる複数の吸熱機構で構成してもよいし、加熱機構と吸熱機構を組み合わせて構成してもよい。
【0035】
塗液温度制御手段41を冷却機能からなる複数の吸熱機構で構成する場合は、ダイ10に供給される塗液3を事前に加熱しておくとよい。また逆に、液温度制御
手段41を複数の加熱機構で構成する場合は、ダイ10に供給される塗液3を事前に冷却しておくようにしてもよい。
【0036】
また、実施例1においては、塗液温度制御手段41をマニホールド11の空間内に設ける構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、第一分割体13又は第二分割体14の内部におけるマニホールド11近傍に設けてもよいし、第一分割体13及び第二分割体14双方の内部におけるマニホールド11近傍に設けてもよい。
【0037】
また、実施例1においては、複数の加熱機構41aをペルチェ素子で構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、マイカヒーターや他の伝熱素子を用いてもよい。
【0038】
このように、マニホールド11の空間内若しくは第一分割体13又は第二分割体14の内部におけるマニホールド11近傍に設けて、スリット12から離れた場所で塗液3の温度制御を行うことにより、スリット12が熱の影響を受けることが少なく、スリット12の隙間が大きくなったり小さくなったりして塗工膜の厚さが不均一になることを防止できる。
【0039】
このように実施例1においては、基材に塗液を塗工して塗工膜を形成する塗工装置であって、幅方向に長く塗液を溜める空間からなるマニホールドと、当該マニホールドと繋がった当該幅方向に広いスリットを経由して塗液を前記基材に対して吐出する吐出口とが形成されたダイと、前記マニホールドに連通している流入部から前記マニホールドに塗液を供給する供給手段と、前記幅方向を複数領域に分割した分割領域毎に塗液の温度を制御する塗液温度制御手段と、を備えたことを特徴とする塗工装置により、塗液温度を制御することによって塗液の粘度を変えて吐出量を変化させることができ、ダイに供給した塗液をタンクに戻すことなく均一な厚さの塗工膜を形成することができる。
【0040】
また、実施例1においては、基材に塗液を塗工して塗工膜を形成する塗工方法であって、幅方向に長いダイにおける当該幅方向に長い空間からなるマニホールドに供給部から塗液を供給して塗液を溜め、当該マニホールドと繋がった当該幅方向に広いスリットを経由して、塗液を前記基材に対して吐出口から吐出するとともに、塗液温度制御手段により、前記幅方向を複数領域に分割した分割領域毎に塗液の温度を制御することを特徴とする塗工方法により、塗液温度を制御することによって塗液の粘度を変えて吐出量を変化させることができ、ダイに供給した塗液をタンクに戻すことなく均一な厚さの塗工膜を形成することができる。
【実施例2】
【0041】
本発明の実施例2は、塗工装置のダイにおいて、スリットを構成する対向して配置された2つの分割体のうち、少なくとも一方の分割体のスリット近傍に塗液温度制御手段を設けた点で実施例1と異なる。実施例2について、
図5、
図6を参照して説明する。
図5は、本発明の実施例2におけるダイの構成を説明する図である。
図6は、
図5のc矢視の断面図である。
【0042】
実施例2における塗工装置101のダイ110は、塗液温度制御手段41に加えて、塗液温度制御手段151を備えている。塗液温度制御手段151は、複数の加熱機構151aと複数の吸熱機構151bとからなっている。すなわち、複数の加熱機構151aは、第一分割体13におけるスリット12の近傍に設けられている。具体的には、幅方向を複数領域に分割した分割領域毎に塗液の温度を制御するように、幅方向(Y方向)に複数の加熱機構151aを第一分割体13におけるスリット12からわずかに内部に入った場所に埋め込んでいる。すなわち、スリット12を構成する第一分割体13の表面に凹凸があると塗液3の流れが阻害され塗液量に影響するため、スリット12を構成する面が平滑になるように加熱機構151aを第一分割体13の内部に埋め込んでいる。
【0043】
また同様に、複数の吸熱機構151bは、第二分割体14におけるスリット12の近傍に設けられている。具体的には、幅方向を複数領域に分割した分割領域毎に塗液の温度を制御するように、幅方向(Y方向)に複数の吸熱機構151bを第二分割体14におけるスリット12からわずかに内部に入った場所に埋め込んでいる(
図5、
図6参照)。
【0044】
実施例2における塗液温度制御手段151の制御は、スリット12の幅方向中央付近の塗液温度を低く制御し、スリット12の幅方向両端部付近の塗液温度を高く制御して両端部付近の塗液量が多くなるように制御する。これは、一般にスリットの両端部付近は塗液3の固形成分が沈殿や凝集し易く流れにくい、また、中央付近は塗液3の固形成分が沈殿や凝集がなく流れやすいためにおこる塗液量の不均一を是正するためである。
【0045】
なお、実施例2においては、塗液温度制御手段41に加えて、塗液温度制御手段151を備えるように構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、塗液温度制御手段41を設けずに、塗液温度制御手段151のみを設ける構成としてもよい。また、スリット12を構成する第一分割体13及び第二分割体14に塗液温度制御手段151を設けるように構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、一方の分割体にのみ複数の加熱機構又は複数の吸熱機構からなる塗液温度制御手段を設けるように構成してもよい。つまり、スリット12を構成する対向して配置された2つの分割体のうち、少なくとも一方の分割体におけるスリット近傍に塗液温度制御手段が設けられればよい。
【0046】
また、実施例2においては、スリット12を構成する面を平滑にするために、複数の加熱機構151aを第一分割体13におけるスリット12からわずかに内部に入った場所に埋め込み、複数の吸熱機構151bを第二分割体14におけるスリット12からわずかに内部に入った場所に埋め込んでいるが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、加熱機構151a及び吸熱機構151bの表面が平滑であるなら、第一分割体13及び第二分割体14の内部に埋め込まず、スリット12を構成する面に直接設けてもよい。
【0047】
ここで、塗液温度制御手段151は、スリット近傍に設けられているため、吐出する塗液温度を直接的に制御しやすい反面、前述したように、熱の影響を受けてスリットの隙間寸法が変化して塗工膜厚が不均一になる恐れがある。そのため、行き過ぎた加熱又は吸熱がないように、塗液やスリットの温度を計測しながら加熱温度又は吸熱温度を制御することが望ましい。
【0048】
このように実施例2においては、スリットを構成する対向して配置された2つの分割体のうち、少なくとも一方の分割体におけるスリット近傍に前記塗液温度制御手段が設けられた構成により、吐出直前の塗液温度を制御することができ、塗液の粘度を効果的に変化させることができる。
【実施例3】
【0049】
本発明の実施例3は、基材上へ塗布した塗液の膜厚(塗工膜厚)を測定するセンサを備えている点で実施例1と異なっている。実施例3について、
図7を参照して説明する。
図7は、本発明の実施例3における塗工装置の構成を説明する図である。
【0050】
図7に示すように、塗液3の膜厚(塗工膜厚)を測定するセンサ236を備えている。センサ236は、幅方向に沿って複数設けられており、幅方向に複数の膜厚計測結果を得ることができる。センサ236は、非接触式の光学式変位センサで構成している。そして、基材2上の塗液3の膜厚を、幅方向に沿って複数カ所計測し、複数の計測結果は、塗工装置201が備えている制御部(コンピュータ)37に出力される。制御部237はセンサ236からの幅方向に複数の計測結果に基づくフィードバック制御を行い、塗液温度制御手段41を調整する。つまり、幅方向における複数の塗液3の膜厚の計測結果に応じて、制御部237は、塗液温度制御手段41を構成する複数の加熱機構41aそれぞれに対して制御信号を出力し、幅方向に複数の領域に分割した分割領域毎に複数の加熱機構41aそれぞれの加熱温度を調整して塗液温度を制御する。これにより、幅方向に分割した複数の分割領域毎に塗液3の粘度が変化することにより分割領域毎に流速が変化して、塗液3の膜厚を幅方向に一定に保つことが可能となる。
【0051】
センサ236の計測結果に基づくフィードバック制御とは、具体的には、計測した塗工膜の厚さが所定値よりも小さければ、当該分割領域に該当する加熱機構41aに対して加熱温度を上昇させるように制御し、所定値よりも大きければ、当該分割領域に該当する加熱機構41aに対して加熱温度を下降させるように制御する。これにより、塗工膜厚の小さい領域に対して塗液の粘度を上げて塗液量を増やすようにできるとともに、塗工膜厚の大きい領域に対して塗液の粘度を下げて塗液量を減らすようにでき、幅方向の全域にわたって均一な塗工膜厚とすることができる。
【0052】
ここで、加熱機構41aの配置位置及び数とセンサ236の計測位置及び計測点数とは一致していなくてもよい。センサ236の計測位置に最も近い位置における分割領域の加熱機構41aを制御するように構成すればよい。
【0053】
なお、実施例3においては、センサ236を幅方向に複数設ける構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、ロボット等の移動手段にセンサ236を設けて、幅方向に移動させて複数ヵ所の膜厚を計測する構成としてもよい。
【0054】
なお、前述した塗液温度制御手段151のようなスリット近傍に複数の加熱機構151a又は複数の吸熱機構151bが設けられた場合は、センサ236からの計測結果に基づくフィードバック制御を行い、それぞれの加熱機構151aの加熱温度又は吸熱機構151bの吸熱温度を制御して塗液温度を制御する構成としてもよい。
【0055】
また、実施例3においては、センサ236を光学式変位センサで構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、センサ236をX線式膜厚計やβ線式膜厚計で構成してもよいし、超音波膜厚計で構成してもよい。X線式膜厚計やβ線式膜厚計で構成する場合は、基材2及び塗液3を挟んで投光器と受光器とを設置すればよい。
【0056】
このように実施例3においては、塗工膜の厚さを計測する塗工膜厚計測手段を備え、塗液温度制御手段は、当該塗工膜厚計測手段で計測した塗工膜厚に基づいて、塗液の温度を制御することにより、塗工膜厚に基づいて複数の領域毎に吐出量を変えることができ、塗工膜厚の均一性を向上させることができる。