(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
コネクタが、逆止弁と一体化されたか、逆止弁に連結された本体を含み、本体が、少なくとも1つのハウジングの少なくとも一部からコネクタを通る空気の流れのための空気流ポートを形成する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
逆止弁が、マウスピースインターフェイスの開口部に嵌合し、それによりリザーバの開口部に嵌合するように寸法決めされた可撓性ダイヤフラムを含むダイヤフラム逆止弁であり、ダイヤフラムが、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、可撓性ダイヤフラムの容器に面する側に対する少なくとも閾値正圧差に応答して撓んで開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にするように構成された自然に閉じた通路を画定する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
逆止弁が、容器によって移動可能な弁部材を含み、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にする、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
逆止弁が、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にするように構成されたばね付勢弁部材を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
逆止弁が、容器からリザーバ内への一方向のみのエアロゾル前駆体組成物の流れを可能にするように構成されたチャネルを画定するテスラバルブまたは一連のテスラバルブである、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
エアロゾル送達装置にエアロゾル前駆体組成物を再充填する方法であって、エアロゾル送達装置が、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵するための再充填可能なリザーバを画定する少なくとも1つのハウジングを含み、少なくとも1つのハウジングが、内部で開口部がリザーバの開口部を画定するマウスピースインターフェイスを含み、エアロゾル送達装置が、マウスピースインターフェイスに取り外し可能に連結されたマウスピースをさらに含み、少なくとも1つのハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れに応答して、リザーバに貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物の成分を活性化および気化させるように構成された加熱要素を含み、空気が、それによって形成された蒸気と組み合わされてエアロゾルを形成し、方法が、
少なくとも1つのハウジングの内面の整合タブと嵌合可能なコネクタの外面のスロットを使用することによって、エアロゾル送達装置のコネクタをマウスピースインターフェイスと位置合わせさせ、それと連結させることを含み、ここでマウスピースはコネクタの上でマウスピースインターフェイスに取り外し可能に連結され、
リザーバを再充填するためにエアロゾル前駆体組成物の容器にコネクタを密封可能に接続することを含み、ここでコネクタは、マウスピースインターフェイスの開口部に嵌合し、それによりリザーバの開口部に嵌合するように寸法決めされた逆止弁を含み、逆止弁は、マウスピースが取り除かれて逆止弁が露出され、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、容器からリザーバ内へのエアロゾル前駆体組成物の流れを制御し、さらに、
エアロゾル前駆体組成物を容器から逆止弁を通してリザーバ内に移送して、それによってリザーバを再充填することを含む、方法。
コネクタが、逆止弁と一体化されたか、逆止弁に連結された本体を含み、本体が、少なくとも1つのハウジングの少なくとも一部からコネクタを通る空気の流れのための空気流ポートを形成する、請求項7に記載の方法。
逆止弁が、マウスピースインターフェイスの開口部に嵌合し、それによりリザーバの開口部に嵌合するように寸法決めされた可撓性ダイヤフラムを含み、自然に閉じた通路を画定するダイヤフラム逆止弁であり、
エアロゾル前駆体組成物を移送することが、可撓性ダイヤフラムの容器に面する側に少なくとも閾値正圧差を生じさせて、それによって通路が撓んで開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にすることを含む、請求項7に記載の方法。
逆止弁が移動可能な弁部材を含み、コネクタと容器とを密封可能に接続することが、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、容器が弁部材を移動させて通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にすることを含む、請求項7に記載の方法。
逆止弁が、ばね付勢弁部材を含み、コネクタと容器とを密封可能に接続することが、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、弁部材が通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にすることを含む、請求項7に記載の方法。
逆止弁が、容器からリザーバ内への一方向のみのエアロゾル前駆体組成物の流れを可能にするように構成されたチャネルを画定するテスラバルブまたは一連のテスラバルブであり、
エアロゾル前駆体組成物を移送することが、エアロゾル前駆体組成物を容器からチャネルを通してリザーバ内に移送することを含む、請求項7に記載の方法。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、エアロゾル送達装置、そのような装置の形成方法およびそのような装置の要素に関する。したがって、本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0005】
例示的な実施形態1:エアロゾル送達装置であって、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵するための再充填可能なリザーバを画定する少なくとも1つのハウジングと、少なくとも1つのハウジング内に収容され、少なくとも1つのハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れに応答して、エアロゾル前駆体組成物の成分を活性化および気化させるように構成された加熱要素であって、空気が、それによって形成された蒸気と組み合わされてエアロゾルを形成する加熱要素と、少なくとも1つのハウジングに連結され、リザーバを再充填するためにエアロゾル前駆体組成物の容器と密封可能に接続可能なコネクタとを含み、コネクタは、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、容器からリザーバ内へのエアロゾル前駆体組成物の流れを制御するように構成された逆止弁を含むエアロゾル送達装置。
【0006】
例示的な実施形態2:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せのエアロゾル送達装置であって、コネクタが、逆止弁と一体化されたか、逆止弁に連結された本体を含み、本体が、少なくとも1つのハウジングの少なくとも一部からコネクタを通る空気の流れのための空気流ポートを形成するエアロゾル送達装置。
【0007】
例示的な実施形態3:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せのエアロゾル送達装置であって、逆止弁が、リザーバの開口部に嵌合するように寸法決めされた可撓性ダイヤフラムを含むダイヤフラム逆止弁であり、ダイヤフラムが、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、可撓性ダイヤフラムの容器に面する側に対する少なくとも閾値正圧差(threshold positive pressure differential)に応答して撓んで開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にするように構成された自然に閉じた通路を画定するエアロゾル送達装置。
【0008】
例示的な実施形態4:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せのエアロゾル送達装置であって、逆止弁が、容器によって移動可能な弁部材を含み、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にするエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的な実施形態5:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せのエアロゾル送達装置であって、逆止弁が、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にするように構成されたばね付勢弁部材を含むエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的な実施形態6:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せのエアロゾル送達装置であって、逆止弁が、容器からリザーバ内への一方向のみのエアロゾル前駆体組成物の流れを可能にするように構成されたチャネルを画定するテスラバルブまたは一連のテスラバルブであるエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的な実施形態7:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せのエアロゾル送達装置であって、コネクタが、コネクタを少なくとも1つのハウジングと位置合わせさせ、それと連結するように誘導するために、少なくとも1つのハウジングの整合タブと嵌合可能なスロットをさらに含むエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的な実施形態8:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せのエアロゾル送達装置であって、エアロゾル送達装置が、マウスピースの取り外し時にコネクタが露出するように、コネクタの上で少なくとも1つのハウジングに取り外し可能に連結されたマウスピースをさらに含むエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的な実施形態9:エアロゾル送達装置にエアロゾル前駆体組成物を再充填する方法であって、エアロゾル送達装置が、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵するための再充填可能なリザーバを画定する少なくとも1つのハウジングを含み、少なくとも1つのハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れに応答して、リザーバに貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物の成分を活性化および気化させるように構成された加熱要素を含み、空気が、それによって形成された蒸気と組み合わされてエアロゾルを形成し、方法が、エアロゾル送達装置のコネクタと、エアロゾル前駆体組成物の容器と、を密封可能に接続してリザーバを再充填することを含み、ここでコネクタは、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、容器からリザーバ内へのエアロゾル前駆体組成物の流れを制御する逆止弁を含み、さらに、エアロゾル前駆体組成物を容器から逆止弁を通してリザーバ内に移送して、それによってリザーバを再充填することを含む方法。
【0014】
例示的な実施形態10:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せの方法であって、コネクタが、逆止弁と一体化されたか、逆止弁に連結された本体を含み、本体が、少なくとも1つのハウジングの少なくとも一部からコネクタを通る空気の流れのための空気流ポートを形成する方法。
【0015】
例示的な実施形態11:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せの方法であって、逆止弁が、リザーバの開口部に嵌合するように寸法決めされた可撓性ダイヤフラムを含み、自然に閉じた通路を画定するダイヤフラム逆止弁であり、エアロゾル前駆体組成物を移送することが、可撓性ダイヤフラムの容器に面する側に少なくとも閾値正圧差を生じさせて、それによって通路が撓んで開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にすることを含む方法。
【0016】
例示的な実施形態12:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せの方法であって、逆止弁が移動可能な弁部材を含み、コネクタと容器とを密封可能に接続することが、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、容器が弁部材を移動させて通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にすることを含む方法。
【0017】
例示的な実施形態13:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せの方法であって、逆止弁が、ばね付勢弁部材を含み、コネクタと容器とを密封可能に接続することが、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、弁部材が通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にすることを含む方法。
【0018】
例示的な実施形態14:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せの方法であって、逆止弁が、容器からリザーバ内への一方向のみのエアロゾル前駆体組成物の流れを可能にするように構成されたチャネルを画定するテスラバルブまたは一連のテスラバルブであり、エアロゾル前駆体組成物を移送することが、エアロゾル前駆体組成物を容器からチャネルを通してリザーバ内に移送することを含む方法。
【0019】
例示的な実施形態15:先行もしくは後続のいずれかの例示的な実施形態またはそれらのいずれかの組合せの方法であって、エアロゾル送達装置が、コネクタの上で少なくとも1つのハウジングに取り外し可能に連結されたマウスピースをさらに含み、方法が、コネクタと容器とを密封可能に接続する前にコネクタが露出するように、少なくとも1つのハウジングからマウスピースを取り外すことをさらに含む方法。
【0020】
本開示のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が明示的に結合されているか、そうでなければ本明細書に説明されている特定の例示的な実施形態に列挙されているかどうかにかかわらず、本開示に説明されている2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の前後関係が明らかに他のことを指示しない限り、その態様および例示的な実施形態のいずれかにおいて、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が組合せ可能に見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0021】
したがって、この概要は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、いくつかの例示的な実施形態を要約する目的のためにのみ提供されることが理解されるであろう。したがって、上述の例示的な実施形態は単なる例であり、決して本開示の範囲または精神を狭めると解釈されるべきではないことが理解されるであろう。他の例示的な実施形態、態様および利点は、いくつかの説明された例示的な実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0022】
本開示は上述の一般的な用語で説明しており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに詳細に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に述べられる実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」などは、前後関係が他に明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。
【0025】
以下に説明されるように、本開示の例示的な実施形態は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用して(好ましくは、材料をかなりの程度燃焼させることなく、および/または材料を著しく化学変化させることなく)材料を加熱し、そのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式装置と見なされるのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、エアロゾルが主にタバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるという意味では、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素を使用しても煙が生成されず、むしろそれらの好ましいシステムを使用すると、その中に組み込まれた特定の成分の揮発または気化に起因する蒸気が生成される。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコに由来する成分を組み込み、ひいてはエアロゾル形態のタバコ由来成分を送達する。
【0026】
特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部品は、そのいかなる成分も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらし得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が伝統的なタイプの喫煙品を使用するのと同じように、その部品を保持し使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸い、選択された時間間隔で一服し、吹かす等々を行うことができる。
【0027】
本開示のエアロゾル送達システムはまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように適合させることができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁液)であり得る。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態またはタイプの蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0028】
本開示のエアロゾル送達システムは、一般に、ハウジングと呼ばれ得る外側本体またはシェル内に設けられる多くの構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変更可能であり、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は変更可能である。エアロゾル送達装置は、多くの場合、紙巻タバコまたは葉巻などの特定の従来の喫煙装置の態様を模倣するように構成されている。これに関して、エアロゾル送達装置は、典型的には、実質的に円筒形の構成を画定する。典型的には、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよいか、細長いハウジングが、2つ以上の分離可能な本体から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、それ自体、形状が実質的に管状であり得、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る細長いシェルまたは本体を含むことができる。エアロゾル送達装置は、多くの場合、端面を重ね合わせた関係で取り付けられて、実質的に円筒形の構成を画定する制御本体およびカートリッジを含む。
【0029】
このような構成は、従来の喫煙品に類似した外観や雰囲気を提供し得るが、これらの構成は、特定の不利益を被る可能性がある。例えば、円筒形に構成されたエアロゾル送達装置は、使用されていない場合にエアロゾル送達装置を所望の位置に保持するために、使用可能な取付け点を画定し得ない。さらに、円筒形の構成では、マウスピースが周囲の環境に露出され、ひいては汚染の影響を受けやすくなる可能性がある。したがって、従来の喫煙品に関連する形状とは異なる構成のエアロゾル送達装置を提供することが望ましい場合がある。
【0030】
一例では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つのハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合され、分離可能な2つ以上のハウジングを含むことができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、再充電可能なバッテリおよび/またはコンデンサなどの蓄電池、およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを含む制御本体を一端に有し、使い捨て部分(例えば、使い捨て可能な香味含有カートリッジ)を収容する外側本体またはシェルを他端に取り外し可能に連結可能に有することができる。
【0031】
本開示のエアロゾル送達システムは、最も好ましくは、電力源(すなわち、電源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源からの物品の他の構成要素(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段)、ヒータまたは発熱部材(例えば、単独または1つ以上の追加要素と組み合わせて、一般に「噴霧器」と呼ばれ得る電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e−リキッド(e−liquid)」および「e−ジュース(e−juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、十分な熱を加えるとエアロゾルを生じることができる液体)ならびにエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置を吸引することを可能にするマウスエンド領域および先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸入によりそこから引き出され得るように、物品を通る形成された空気流路)の何らかの組合せを含む。
【0032】
様々な例では、エアロゾル送達装置は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを含むことができる。リザーバは、バルク流体用の空隙空間であってもよく、または特に、多孔質材料(例えば、剛性の多孔質材料または主に繊維質材料)から形成することができ、したがって、多孔質基材と呼ばれ得る。
【0033】
エアロゾル送達装置のリザーバとして有用な繊維質基材は、複数の繊維またはフィラメントから形成された織布または不織布材料であってよく、天然繊維および合成繊維の一方または両方から形成することができる。例えば、繊維質基材は、ガラス繊維材料を含んでもよい。特定の例では、酢酸セルロース材料を使用することができる。他の例示的な実施形態では、炭素材料を使用することができる。さらなる例示的な実施形態では、有機綿、ポリエチレンテレフタレート、多孔質セラミックもしくはガラスまたは多孔質焼結体を使用することができる。リザーバは、実質的に容器の形態であってよく、その中に含まれる繊維質材料を含んでもよい。他の実施形態では、リザーバは、ガラス、プラスチック、または本明細書に明示的に述べられていない他の材料から形成されてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置は、ディスプレイを介して1つ以上の発光ダイオードまたはグラフィカルユーザインターフェイスを含んでもよいインジケータを含むことができる。インジケータは、コネクタ回路を介して制御構成要素と通信することができ、例えば、フローセンサによって検出されるようにユーザがマウスエンドを吸引する間に発光することができる。
【0035】
本開示のエアロゾル送達システム内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、様々なエアロゾル送達システム構成要素の選択および配置は、本開示の背景技術の項で参照される代表的な製品などの市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して理解することができる。
【0036】
本開示の例示的な実施形態に従って、
図1Aは、エアロゾル送達装置100の正面図を示し、
図1Bは、エアロゾル送達装置の改変された断面図を示す(まとめて
図1)。図示されるように、エアロゾル送達装置は、制御本体102およびタンク104を含んでもよい。特に、
図1は、互いに連結された制御本体およびタンクを示す。制御本体およびタンクは、機能的な関係で恒久的にまたは取り外し可能に位置合わせされてもよい。様々な機構がタンクを制御本体に接続して、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらしてもよい。いくつかの例では、エアロゾル送達装置は、タンクおよび制御本体が組み立てられた構成にある場合、いくつかの例示的な実施形態では、実質的に棒状、実質的に管状または実質的に円筒形状であってよい。他の例では、追加の形状および寸法、例えば、長方形または三角形の断面、多面体形状などが包含される。タンクおよび制御本体は、一体型のハウジングもしくは外側本体または別個のそれぞれのハウジングもしくは外側本体を含んでもよく、それらは多数の異なる材料のいずれかから形成されてもよい。ハウジングは、好適な構造的に安定した材料の任意の組合せから形成されてもよい。いくつかの例では、ハウジングは、ステンレス鋼、アルミニウムなどのような金属または合金のうち少なくとも1つから形成されてもよい。他の好適な材料には、様々なプラスチック(例えば、ポリカーボネート)、プラスチック上の金属めっき、ガラスなどが挙げられる。
【0037】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置100の制御本体102またはタンク104の一方または両方は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称され得る。エアロゾル送達装置は、制御本体またはタンク内に配置されるか、そうでなければそれに連結される様々な他の構成要素を含んでもよい。これらの構成要素は、様々な方法のいずれかで制御本体とタンクとの間に分散されてもよい。例えば、制御本体は、交換可能なバッテリまたは取り外し可能なバッテリまたは再充電可能なバッテリを有してもよく、したがって、典型的な交流電気コンセントへの接続、車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタなどを介したコンピュータへの接続、または光起電力電池(時に太陽電池と呼ばれる)もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続を含む任意のタイプの再充電技術と組み合わされてもよい。例えば、一端にUSBコネクタと、対向端に制御本体コネクタとを含むアダプタが、その全体が参照により本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に開示されている。
【0038】
1つの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置100を形成する制御本体102およびタンク104は、恒久的におよび/または取り外し可能に互いに連結されてもよい。使い捨てであるように構成されてもよく、および/または恒久的な連結のために構成された第1および第2の外側本体を含んでもよいエアロゾル送達装置の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に開示されている。別の例示的な実施形態では、タンクおよび制御本体は、単一部品の取り外し不可能な形態で構成されてもよく、本明細書に開示された構成要素、態様および特徴を組み込んでもよい。しかしながら、別の例示的な実施形態では、例えば、タンクが再充填または交換されてもよいように、制御本体およびタンクは分離可能に構成されてもよい。
【0039】
図1Bは、エアロゾル送達装置100のさらに特定の例を示し、ここで構成要素は、好適な制御本体102およびタンク104内に存在し得る構成要素を表し、本開示に包含される制御本体およびタンク構成要素の範囲を限定することを意図するものではない。
【0040】
タンク104は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバ108を囲み、ヒータ110(時に加熱要素と呼ばれる)を含むタンクシェル106から構成することができる。様々な構成では、この構造はカートリッジと呼ばれてもよい。したがって、「タンク」、「カートリッジ」などの用語は、エアロゾル前駆体組成物のリザーバを囲み、ヒータを含むシェルまたは他のハウジングを指すために区別なく使用されてもよい。
【0041】
いくつかの例では、タンク104のリザーバ108は、再充填可能なリザーバを含んでもよい。リザーバは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、リザーバは、特に、多孔質材料(例えば、繊維質材料)から形成することができ、したがって、多孔質基材(例えば、繊維質基材)と呼ばれてもよい。エアロゾル送達装置のリザーバとして有用な繊維質基材は、複数の繊維またはフィラメントから形成された織布または不織布材料であってよく、天然繊維および合成繊維の一方または両方から形成することができる。例えば、繊維質基材は、ガラス繊維材料を含んでもよい。特定の例では、酢酸セルロース材料を使用することができる。他の例示的な実施形態では、炭素材料を使用することができる。リザーバは、実質的に容器の形態であってよく、その中に含まれる繊維質材料を含んでもよい。他の実施形態では、リザーバは、ガラス、セラミック、プラスチック、または本明細書に明示的に述べられていない他の材料から形成されてもよい。
【0042】
リザーバ108は、リザーバハウジング内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物をヒータ110に毛細管作用で吸い上げるか、そうでなければ輸送するように適合された液体輸送要素と流体連通してもよい。いくつかの例では、弁が、リザーバとヒータとの間に配置され、リザーバからヒータに送られるか送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されてもよい。
【0043】
電流が印加されると熱を発生するように構成された様々な例の材料を使用して、ヒータ110を形成してもよい。これらの例におけるヒータは、コイルなどの抵抗加熱要素であってよい。コイルを形成してもよい材料の例には、チタン(Ti)、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二珪化モリブデン(MoSi
2)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al)
2)、黒鉛または黒鉛系材料(例えば、炭素系発泡体および糸)およびセラミック(例えば、正温度係数セラミックまたは負温度係数セラミック)が挙げられる。加熱要素は、液体輸送要素の周りに配置されたメッシュ、スクリーンまたは格子構造を確立するワイヤ構造を含んでもよい。ワイヤメッシュ、スクリーンまたは格子を形成してもよい材料の例には、チタン、白金、銀、パラジウム、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二珪化モリブデン(MoSi
2)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al)
2)、黒鉛または黒鉛系材料およびセラミック(例えば、正温度係数セラミックまたは負温度係数セラミック)が挙げられる。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なヒータまたは加熱部材の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明されている装置に組み込むことができる。
【0044】
内部に画定された開口部を有するマウスピース112が、(例えば、マウスエンドで)タンクシェル106に連結されて、タンク104からの形成されたエアロゾルの放出を可能にしてもよい。
【0045】
タンク104はまた、集積回路、メモリ部品、センサなどを含んでもよい1つ以上の電子部品を含んでもよい。電子部品は、有線または無線手段によって制御本体の制御構成要素および/または外部装置と通信するように適合されてもよい。電子部品は、タンクまたはその基部114内のどこにでも配置することができる。
【0046】
図1Bに示すように、制御本体102は、制御構成要素118(例えば、プリント回路基板(PCB)、集積回路、メモリ部品、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサなど)、電源120、および発光ダイオード(LED)などの1つ以上のインジケータ122を含むことができる制御本体シェル116から形成することができ、このような構成要素は、可変に位置合わせすることができる。電源は、例えば、バッテリ(使い捨て式または再充電可能)、スーパーキャパシタなどを含んでもよい。LEDに加えて、またはLEDの代替として、追加のインジケータ(例えば、触覚フィードバック構成要素、音声フィードバック構成要素など)を含めることができる。発光ダイオード(LED)構成要素などの視覚的刺激またはインジケータをもたらす追加の代表的なタイプの構成要素ならびにそれらの構成および使用は、参照により本明細書に組み込まれるSprinkelらの米国特許第5154192号明細書、Newtonの米国特許第8499766号明細書およびScatterdayの米国特許第8539959号明細書ならびに2014年2月5日に出願されたSearsらの米国特許出願番号第14/173,266号明細書に記載されている。
【0047】
制御構成要素118は、電源120からの電力をヒータ110に導いて、タンク104に保持されたエアロゾル前駆体組成物を加熱して、ユーザがタンクのマウスピース112を吸引する間に生じ得る蒸気を生成するように構成されてもよい。制御構成要素118は、多数の電子部品を含んでもよく、いくつかの例では、電子部品を支持し電気的に接続する電子回路基板またはプリント回路基板(PCB)から形成されてもよい。好適な電子部品の例には、マイクロプロセッサまたはプロセッサコア、集積回路(IC)、メモリなどが挙げられる。
【0048】
いくつかの例では、制御構成要素118は、統合されたプロセッサコアおよびメモリを有するマイクロコントローラを含んでもよく、1つ以上の統合された入力/出力周辺機器をさらに含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、1つ以上のネットワーク、コンピューティング装置または他の適切にイネーブルされた装置との無線通信を可能にするために通信インターフェイスに連結されてもよい。好適な通信インターフェイスの例は、2015年3月4日に出願されたMarionらの米国特許出願番号第14/638,562号明細書に開示されており、その内容はその全体が参照により組み込まれる。エアロゾル送達装置が無線通信するように構成されてもよい好適な方法の例は、2014年7月10日に出願されたAmpoliniらの米国特許出願番号第14/327,776号明細書および2015年1月29日に出願されたHenry,Jr.らの米国特許出願番号第14/609,032号明細書に開示されており、その各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0049】
制御本体102およびタンク104は、それらの間の流体係合を容易にするように適合された構成要素を含んでもよい。
図1Bに示すように、制御本体はコネクタ124を含むことができる。タンクの基部114は、コネクタに係合するように適合させることができ、コネクタ内に嵌合するように適合された突起を含むことができる。このような係合は、制御本体とタンクとの間の安定した接続を容易にするとともに、制御本体内のバッテリ120および制御構成要素118とタンク内のヒータ110との間の電気的接続を確立することができる。さらに、制御本体シェル116は、吸気口を含むことができ、吸気口はシェル内のノッチであってよく、ここでノッチは、周囲空気がコネクタの周りを通過してシェル内に入り、次いでコネクタを通過し、突起を介してタンク内に入ることを可能にするコネクタに接続する。
【0050】
本開示による有用なコネクタおよび基部は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に記載されている。しかしながら、様々な他の例の構造、形状および構成要素を使用して、基部をコネクタに連結してもよい。いくつかの例では、タンク104の基部と制御本体102のコネクタとの間の接続が実質的に恒久的であってよいのに対して、他の例では、それらの間の接続は、例えば、制御本体が、使い捨ておよび/または再充填可能であってよい1つ以上の追加のタンクとともに再利用され得るように、解放可能であってよい。
【0051】
図1Bに示されるリザーバ108は、容器であってもよいし、本明細書に説明されているようにリザーバであってもよい。例えば、リザーバは、この例では、タンクシェル106の内部を取り囲むチューブの形状に実質的に形成することができる。エアロゾル前駆体組成物をリザーバに保持することができる。例えば、リザーバによって液体成分を保持することができる。リザーバは、液体輸送要素と流体接続することができる。液体輸送要素は、この例では、金属ワイヤコイルの形態であるヒータ110に、毛細管作用によって、リザーバ内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を輸送することができる。このように、ヒータは液体輸送要素を伴った加熱構成にある。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なリザーバおよび輸送要素の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明されている装置に、このようなリザーバおよび/または輸送要素を組み込むことができる。特に、後述する加熱部材と輸送要素との特定の組合せが、装置に組み込まれてもよい。
【0052】
使用時に、ユーザがエアロゾル送達装置100を吸引すると、フローセンサによって空気流が検出され、ヒータ110が作動してエアロゾル前駆体組成物の成分が気化される。いくつかの実施形態では、手動ボタンのみを使用するか、手動ボタンをフローセンサと組み合わせて使用してヒータを作動させてもよい。あるいは、フローセンサの代わりに手動ボタンを押してヒータを作動させてもよい。エアロゾル送達装置のマウスピース112を吸引すると周囲空気が吸気口に入り、コネクタ124と、基部114の突起内の中央開口部とを通過する。タンク104では、吸引された空気が形成された蒸気と組み合わさって、エアロゾルを形成する。エアロゾルは、ヒータから吹き飛ばされるか、吸入されるか、そうでなければ吸引され、エアロゾル送達装置のマウスピースの開口部から出る。
【0053】
エアロゾル送達装置100には、入力要素126が含まれていてもよい。入力要素は、ユーザが装置の機能を制御し、および/またはユーザに対して情報を出力することを可能にするために含まれていてもよい。例えば、ユーザは、入力要素を利用して、エアロゾル前駆体組成物を気化し、および/またはオンオフ機能を作動させてもよい。入力要素は、ユーザからの入力を受け取るように構成された押しボタンまたは他のスイッチを含んでもよい。入力要素を作動させると、エアロゾル送達装置が、エアロゾル送達装置の状態に対応する出力を生成してもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、音、振動または光を出力してもよい。装置の機能を制御するための入力として、任意の構成要素または構成要素の組合せが利用されてもよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれる2014年2月28日に出願されたWormらの米国特許出願番号第14/193,961号明細書に記載されているように、1つ以上の押しボタンが使用されてもよい。同様に、参照により本明細書に組み込まれる2015年3月10日に出願されたSearsらの米国特許出願番号第14/643,626号明細書に記載されているように、タッチスクリーンが使用されてもよい。さらなる例として、エアロゾル送達装置の特定の動きに基づくジェスチャ認識に適合した構成要素が、入力として使用されてもよい。参照により本明細書に組み込まれる2014年12月9日に出願されたHenryらの米国特許出願番号第14/565,137号明細書を参照されたい。
【0054】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置自体の入力要素126に加えて、またはその代わりに、モバイルコンピュータ(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ)などのコンピューティング装置が、入力要素として使用されてもよい。特に、エアロゾル送達装置100は、USBコードまたは類似のプロトコルの使用を介して、コンピュータまたは他の装置に配線されてもよい。エアロゾル送達装置はまた、無線通信を介して入力として作用するコンピュータまたは他の装置と通信してもよい。例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる2014年7月10日に出願されたAmpoliniらの米国特許出願番号第14/327,776号明細書に記載されているように、読み出し要求を介して装置を制御するためのシステムおよび方法を参照されたい。そのような実施形態では、コンピューティング装置に接続してアプリケーションソフトウェアを使用して、エアロゾル送達装置に制御命令を入力してもよく、そのような制御命令は、例えば、ニコチン含有量および/または含有される追加の香味の含有量を選択することによって、特定の組成のエアロゾルを形成する能力を含む。
【0055】
いくつかの例では、エアロゾル送達装置100は、多数の追加のハードウェア実装機能またはソフトウェア制御機能を含んでもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、バッテリ入力、バッテリ端子への負荷、および充電入力を検出するように構成されたバッテリ保護回路を含んでもよい。バッテリ保護回路は、短絡保護および低電圧ロックアウトを含んでもよい。エアロゾル送達装置はまた、周囲温度測定のための構成要素を含んでもよく、その制御構成要素118は、充電開始前または充電中に、周囲温度が特定の温度(例えば、0℃)を下回るか、特定の温度(例えば、45℃)を超えた場合に、バッテリ充電を禁止するために少なくとも1つの機能要素を制御するように構成されてもよい。
【0056】
バッテリ120からの電力供給は、電力制御機構に従って装置100を用いた各吸煙の経過にわたって変化してもよい。装置は、ユーザまたは偶発的な作用が装置に連続的に吸煙させようとする場合に、制御構成要素118が、少なくとも1つの機能要素を制御して、ある期間(例えば、4秒)後に自動的に吸煙を終了させてもよいように、「長期吸煙」安全タイマを含んでもよい。さらに、装置を用いた吸煙の間の時間は、ある時間(例えば、100ミリ秒)よりも長く制限されてもよい。ウォッチドッグ安全タイマは、エアロゾル送達装置上で実行されるその制御構成要素またはソフトウェアが不安定になり、適切な時間間隔(例えば、8秒)内にタイマに情報を提供しない場合、エアロゾル送達装置を自動的にリセットしてもよい。フローセンサの欠陥、そうでなければ故障の場合には、不慮の加熱を防止するためにエアロゾル送達装置を恒久的に使用不能にするなど、追加の安全保護が提供されてもよい。4秒の最大吸煙時間後に装置を停止することなく連続的に作動させる圧力センサが故障した場合に、吸煙リミットスイッチが装置を停止させてもよい。
【0057】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当該技術分野において述べられ市販されている構成要素から選択することができる。本開示に従って使用することができるバッテリの例は、Peckerarらの米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0058】
エアロゾル送達装置100は、吸引中にヒータ110への電力量を制御するための制御構成要素118または別の制御機構を組み込むことが最も好ましい。いくつかの実施形態では、制御構成要素は、エアロゾル送達装置に対して様々な出力設定の制御を実施してもよい。例えば、エアロゾル送達装置内のエアロゾル生成を調節するために、少なくとも低、中、高出力の設定を制御してもよい。代表的なタイプの電子部品、それらの構造および構成、それらの特徴ならびにそれらの一般的な操作方法は、Gerthらの米国特許第4735217号明細書、Brooksらの米国特許第4947874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5372148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6040560号明細書、Nguyenらの米国特許第7040314号明細書、Panの米国特許第8205622号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2009/0230117号明細書、Colletらの米国特許出願公開第2014/0060554号明細書、Ampoliniらの米国特許出願公開第2014/0270727号明細書および2014年3月13日に出願されたHenryらの米国特許出願番号第14/209,191号明細書に記載されており、これらのいずれもその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
エアロゾル送達装置100は、エアロゾル生成が所望される場合(例えば、使用中に吸引された場合)、ヒータ110への電力の供給を制御するためのフローセンサまたは別のセンサもしくは検出器を組み込むこともできる。このように、例えば、使用中にエアロゾル送達装置が吸引されていない場合に加熱要素への電力供給をオフにし、吸引中に加熱要素による熱の発生を作動させるか引き起こすために電力供給をオンにする様式または方法が提供される。追加の代表的なタイプの感知または検出機構、それらの構造および構成、それらの構成要素ならびにそれらの一般的な操作方法は、Sprinkel,Jr.の米国特許第5261424号明細書、McCaffertyらの米国特許第5372148号明細書およびFlickのPCT国際公開第2010/003480号パンフレットに記載されており、これらのいずれもその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的なタイプの基材、リザーバまたは他の構成要素は、Newtonの米国特許第8528569号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書、2013年8月28日に出願されたDavisらの米国特許出願番号第14/011,992号明細書および2014年2月3日に出願されたBlessらの米国特許出願番号第14/170,838号明細書に記載されており、これらのいずれもその全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに、様々なウィッキング材料ならびに特定のタイプの電子タバコ内のそれらのウィッキング材料の構成および操作は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2014/0209105号明細書に記載されている。
【0061】
電子タバコとして特徴付けられるエアロゾル送達システムでは、エアロゾル前駆体組成物は、タバコまたはタバコ由来成分を組み込むことが最も好ましい。ある点では、タバコは、微粉砕されたか、粉砕されたか、粉末状のタバコ薄片などのタバコの部分または片として提供されてもよい。別の点では、タバコは、多くのタバコの水溶性成分を組み込んだ噴霧乾燥抽出物などの抽出物の形態で提供されてもよい。あるいは、タバコ抽出物は、タバコ由来の少量の他の抽出成分も組み込んだ比較的高濃度のニコチン含有抽出物の形態を有してもよい。別の点では、タバコに由来する特定の香味料などの比較的純粋な形態で、タバコ由来成分が提供されてもよい。ある点では、タバコに由来し、高度に精製された形態または本質的に純粋な形態で使用され得る成分は、ニコチン(例えば、医薬品グレードのニコチン)である。
【0062】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または風味料を含む様々な成分を含んでもよい。エアロゾル前駆体組成物に含まれ得る様々な成分は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7726320号明細書に記載されている。追加の代表的なタイプのエアロゾル前駆体組成物は、Sensabaugh,Jr.らの米国特許第4793365号明細書、Jakobらの米国特許第5101839号明細書、Biggsらの米国特許第6779531号明細書、Zhengらの米国特許出願公開第2013/0008457号明細書およびR.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)によるChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobaccoに記載されており、これらのいずれもその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0063】
代表的なタイプのエアロゾル前駆体成分および製剤もまた、Robinsonらの米国特許第7217320号明細書、Chongらの第2013/0213417号明細書、Collettらの米国特許出願公開第2014/0060554号明細書、Lipowiczらの米国特許出願公開第2015/0020823号明細書およびKollerの米国特許出願公開第2015/0020830明細書ならびにBowenらの国際公開第2014/182736号パンフレットに述べられ、特徴付けられており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。使用されてもよい他のエアロゾル前駆体には、R.J.Reynolds Vapor CompanyのVUSE(R)製品、Imperial Tobacco Group PLCのBLU(TM)製品、Mistic EcigsのMISTIC MENTHOL製品およびCN Creative Ltd.のVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体が挙げられる。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0064】
エアロゾル送達システム内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部品が許容可能な感覚および望ましい性能特性を提供するような量である。例えば、多くの点でタバコの煙の出現に似ている目に見える主流エアロゾルを生成するために、十分な量のエアロゾル形成材料(例えば、グリセリンおよび/またはプロピレングリコール)が使用されることが非常に好ましい。エアロゾル生成システム内のエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部品あたりの所望の吸煙の数などの因子に応じて決まってもよい。典型的には、エアロゾル送達システム内、特にエアロゾル生成部品内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、約5g未満、一般に約2.5g未満、多くの場合約2g未満、頻繁に約1g未満である。
【0065】
LEDおよび関連部品、聴覚要素(例えば、スピーカ)、振動要素(例えば、振動モータ)などのような、視覚的刺激またはインジケータをもたらす追加の代表的なタイプの構成要素が、エアロゾル送達装置100に使用されてもよい。好適なLED部品の例ならびにそれらの構成および使用は、Sprinkelらの米国特許第5154192号明細書、Newtonの米国特許第8499766号明細書、Scatterdayの米国特許第8539959号明細書および2014年2月5日に出願されたSearsらの米国特許出願番号第14/173,266号明細書に記載されており、これらのいずれもその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0066】
本開示のエアロゾル送達装置に組み込むことができるさらに他の特徴、制御部または構成要素は、Harrisらの米国特許第5967148号明細書、Watkinsらの米国特許第5934289号明細書、Countsらの米国特許第5954979号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6040560号明細書、Honの米国特許第8365742号明細書、Fernandoらの米国特許第8402976号明細書、Kataseの米国特許出願公開第2005/0016550号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2010/0163063号明細書、Tuckerらの米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Levenらの米国特許出願公開第2013/0298905号明細書、Kimらの米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書およびDePianoらの米国特許出願公開第2014/0261408号明細書に記載されており、これらのいずれもその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
図2は、いくつかの例では
図1のエアロゾル送達装置100に対応し得る好適なエアロゾル送達装置200の斜視図を示す。図示するように、エアロゾル送達装置は、
図1の制御本体102およびタンク104にそれぞれ対応し得る制御本体202およびタンク204を含むことができる。制御本体は、ユーザの手の中に快適に収まるように構成された人間工学的形状を規定してもよい。しかしながら、ハウジングの形状は限定されず、本明細書に記載の様々な要素を収容する任意の形状であってよい。いくつかの実施形態では、ハウジングは、明確に非円筒形であってよい。
【0068】
先に説明したように、タンク204は、内部でリザーバ208を囲むタンクシェル206から形成することができる。いくつかの例示的な実施形態では、リザーバは再充填可能なリザーバであってよく、リザーバを再充填するためにエアロゾル前駆体組成物の容器が設けられてもよい。タンクと容器との間に密封された連結が構成されて、容器とエアロゾル送達装置との間のエアロゾル前駆体組成物の移送を可能にし得るように、タンクと容器とは、互いに取り外し可能に、密閉可能に接続可能であってよい。
【0069】
図3および
図4は、いくつかの例では
図2のタンク204に対応し得る、エアロゾル送達装置のタンク300の一部を示す。図示するように、タンクは、
図2のタンク204のタンクシェル216、リザーバ218およびヒータ222のそれぞれに対応し得るタンクシェル302、リザーバ304およびヒータ306を含んでもよい。さらに具体的に
図3に示すように、エアロゾル送達装置は、タンクシェル(ハウジング)に連結され、リザーバを再充填するためにエアロゾル前駆体組成物の容器と密封可能に接続可能なコネクタ308を含んでもよい。コネクタは、多数の異なる方法のいずれかで、エアロゾル前駆体組成物の好適な容器と密封可能に接続するように適合されてもよい。ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合など、様々な機構がコネクタを容器に接続してもよい。
【0070】
いくつかの例では、容器は、コネクタ308が密封可能に接続可能であってよいノズルを含んでもよい。これに関して、いくつかの例では、コネクタは、標準(例えば、1センチメートル)ノズルを受け入れるように構成されるか、対応する製造業者固有のノズルと嵌合するように構成されてもよい。
図4に示すように、コネクタは、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、容器からリザーバ内へのエアロゾル前駆体組成物の流れを制御するように構成された逆止弁402と一体的であるか連結された本体400を含んでもよい。逆止弁は、エアロゾル前駆体組成物が一方向のみに流れるようにすることによって、エアロゾル前駆体組成物の流れを制御してもよい。
【0071】
いくつかの例では、コネクタ308の本体400は、タンクシェル302からコネクタを通る空気の流れのための空気流ポート404a、404bを形成してもよい。さらに具体的には、空気流ポートは、エアロゾル送達装置の使用中など、コネクタと容器との係合が解除された際のタンクシェルを通る空気の流れのためのものであってよい。本明細書で使用される場合、ポートとは、液体、空気などを輸送してもよい幅細で細長い通路を指してもよい。図示されるように、1つの例示的な実施形態では、空気流ポートは、空気の円滑な移送を可能にするように実質的に円筒形状であってよい。図示されるように、エアロゾルの移送を優先的に可能にし、エアロゾル前駆体がマウスエンドから移送されるのを防止するために、ポートを通る流路が曲がりくねっている(例えば、1回または複数回のねじれを含む)ように、空気流ポートが配置されてもよい。他の例示的な実施形態では、追加の形状および寸法、例えば、長方形または三角形の断面、多面体形状などが包含されてもよい。
【0072】
いくつかの例示的な実施形態では、コネクタ308は、コネクタをタンクシェルと位置合わせさせ、さらに具体的には、タンクシェルのマウスピースインターフェイス410と位置合わせさせ、それと連結するように誘導するために、本体400によって画定され、タンクシェル302の整合タブ408と嵌合可能なスロット406をさらに含んでもよい。
【0073】
図3および
図4に示すように、1つの例示的な実施形態では、逆止弁402は、リザーバ304の開口部412、さらに具体的には、リザーバ304の開口部を画定するマウスピースインターフェイス410内の開口部に嵌合するように寸法決めされた可撓性ダイアグラムを含むダイヤフラム逆止弁である。ダイヤフラム逆止弁は、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、可撓性ダイヤフラムの容器に面する側に対する少なくとも閾値正圧差に応答して、撓んで開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にするように構成された自然に閉じた通路414を画定してもよい。これらの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物を移送することは、エアロゾル前駆体組成物を容器からダイヤフラム逆止弁の通路を通してリザーバ内に移送することを含む。コネクタと容器との係合を解除し、それによって圧力を解放すると、ダイヤフラム逆止弁は自動的に元の閉鎖位置に撓んで戻ってもよい。これらの例示的な実施形態では、逆止弁は、シリコーン、ゴムまたは他の好適な材料から形成されてもよい。
【0074】
代替的な実施形態では、逆止弁402は、シリコーン、ゴムまたは他の好適な材料などの熱可塑性エラストマーによって被覆されていてもよい可撓性金属または合金から構成されてもよい。別の実施形態では、逆止弁402は、自己密封および/または自己回復の弾性材料であってよく、エアロゾル前駆体は、逆止弁を通って挿入され得る円錐形、円筒形または針状の特徴部を介して送達されてもよく、その結果、円錐形、円筒形および/または針状の特徴部を取り除くと、逆止弁材料の自己密封および/または自己回復の性質ために、逆止弁開口部がそれ自体を閉鎖し、これによりエアロゾル前駆体の逃げを防止してもよい。
【0075】
いくつかの例示的な実施形態では、逆止弁402は、磁気機構を介して動作可能に連結された2つ以上の構成要素であってよいか、それらを含んでもよく、構成要素は、連結された際に磁気シールを達成する。これらの実施形態では、磁気シールが破壊されると、エアロゾル前駆体の移送を可能にする開口部が形成される。2つ以上の構成要素は、プラスチック、熱可塑性エラストマーまたは他の好適な材料などの別の材料内に含有され得る磁気構成要素(例えば、磁石)であってよいか、それらを含んでもよい。磁気構成要素は、例えば、磁気構成要素にわたる電圧の変化が、磁気構成要素が密閉された位置に保持される力を減少させる電磁石であってよい。これらの実施形態では、密封されたインターフェイスを形成してエアロゾル前駆体をリザーバに移送することを可能にする密封された磁気構成要素の配置によって、エアロゾル前駆体が送達されてもよい。
【0076】
図3および
図4の例示的な実施形態は、逆止弁402がダイヤフラム逆止弁であるコネクタ308を示しているが、コネクタは、本明細書で明示的に述べられていない1つ以上の一方向弁を含む様々な他の形態によって具体化されてもよいことに留意されたい。例えば、
図5Aおよび
図5Bは、容器によって移動可能な弁部材を含み、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、通路を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にする好適な逆止弁500の一例を強調する。さらに具体的には、例えば、逆止弁500は、
図5Bに示すように、エアロゾル前駆体組成物の移送から逆止弁の通路504を遮断し、コネクタが容器に密封可能に接続された際に容器のノズル506によってディスクが移動されたことに応答して、スイングオープンしてリザーバ内へのエアロゾル前駆体組成物の流れを可能にするように寸法決めされた移動可能な弁部材またはディスク502を含むスイング逆止弁であってよい。
【0077】
図6Aおよび
図6Bは、好適な逆止弁600の別の例を強調しており、逆止弁は、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、通路604を開き、それによってエアロゾル前駆体組成物の流れが通路を通ることを可能にするように構成されたばね付勢弁部材602を含む。ばね付勢部材を含む好適な逆止弁の一例は、ボール逆止弁である。したがって、ばね付勢部材は、球状ボールを含んでもよい。
図6Aに示すように、押圧可能なばね606が自然に伸ばされ、ボールがエアロゾル前駆体組成物の移送から通路を遮断し、それによってエアロゾル前駆体組成物のリザーバ(例えば、リザーバ304)内への流れを遮断するようにしてもよい。
図6Bに示すように、コネクタが容器に密封可能に接続されると、ばねが押圧されてもよく、ボールがそれによって通路を開いて、エアロゾル前駆体組成物のリザーバ内への流れを可能にするように構成されてもよい。
【0078】
図7は、好適な逆止弁700のさらに別の例を示し、逆止弁は、容器からリザーバ内への一方向のみのエアロゾル前駆体組成物の流れを可能にするように構成されたチャネル702を画定するテスラバルブである。テスラバルブは、方向依存性流動抵抗を特徴づける本体を含んでもよく、エアロゾル前駆体組成物の一方向の流れは、少なくとも部分的に方向依存性流動抵抗に基づく。
図7に示すように、エアロゾル前駆体組成物は、容器との係合中に、リザーバ内への順方向流れ方向702aに従ってもよい。エアロゾル送達装置が逆さまになっている場合、逆方向702bに流れるエアロゾル前駆体組成物は、コネクタの形状の結果として異なる流動抵抗に遭遇し、それによって方向依存性流動抵抗が、エアロゾル前駆体組成物がリザーバから流出するのを防止してもよい。テスラバルブは、移動部品を含まなくてもよく、それによってエアロゾル送達装置のモールドまたは流体モジュールに組み込まれてもよい。いくつかの例では、テスラバルブは、マイクロスケールの適用例に組み込まれてもよく、移動部品を有する逆止弁(例えば、逆止弁400、500、600)よりも高い信頼性を有し得る。他の例では、複数のテスラバルブを直列に連結して、エアロゾル前駆体の方向依存性の流れを改善してもよい。
【0079】
上述に示し、さらに
図8に示すように、マウスピース800は、エアロゾル送達装置の少なくとも1つのハウジング304に取り外し可能に連結されてもよい。さらに具体的には、マウスピースは、コネクタ308の上でマウスピースインターフェイス410に連結され、マウスピースの取り外し時に逆止弁402が露出されるようにしてもよい。マウスピースは、
図2のマウスピース224に対応し得る。いくつかの例では、コネクタはマウスピースの下に配置されてもよく、マウスピースの取り外し時に、コネクタが容器に直接係合されてもよい。
【0080】
図9は、本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル前駆体組成物をエアロゾル送達装置に再充填する方法900での様々な操作を示す。エアロゾル送達装置は、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵するための再充填可能なリザーバを画定する少なくとも1つのハウジングを含んでもよく、少なくとも1つのハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れに応答して、リザーバに貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物の成分を活性化および気化させるように構成された加熱要素を含む。それによって形成された蒸気と空気を組み合わせて、エアロゾルを形成してもよい。ブロック902に示すように、本方法は、エアロゾル送達装置のコネクタと、エアロゾル前駆体組成物の容器とを密封可能に接続して、リザーバを再充填することを含んでもよい。コネクタは、コネクタが容器に密封可能に接続された際に、容器からリザーバ内へのエアロゾル前駆体組成物の流れを制御する逆止弁を含んでもよい。ブロック904に示すように、本方法はまた、エアロゾル前駆体組成物を容器から逆止弁を通してリザーバ内に移送して、それによってリザーバを再充填することを含んでもよい。
【0081】
物品の使用の上述の説明は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして当業者には明らかであり得る軽微な変更を介して、本明細書に説明される様々な例示的な実施形態に適用され得る。しかしながら、上述の使用の説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示の開示に必要なすべての要件に従うために提供される。
図1から
図9に示されたか、そうでなければ上述に説明された物品に示された要素はいずれも、本開示によるエアロゾル送達装置に含まれ得る。
【0082】
上述の説明および関連する図面に示された教示の利益を有するこれらの開示に関連する当業者には、本明細書に述べられた開示の多くの変更および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることが理解されるべきである。さらに、上述の説明および関連する図面は、要素および/または機能の特定の例の組合せに照らして例示的な実施形態を説明しているが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態によって要素および/または機能の異なる組合せが提供されてもよいことが理解されるべきである。これに関して、例えば、添付の特許請求の範囲のいくつかに述べられ得るように、明示的に説明されたもの以外の要素および/または機能の異なる組合せも考えられる。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。