(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記現在の車線で前記目標車両の後方に位置する他の車両が存在することを検出した場合、前記目標車両より後の他の車両を無視するように構成されている無視決定ユニットをさらに備える請求項16に記載の目標車両。
前記目標車両の走行道路の車線の数が3以上であり、かつ前記目標車両が現在左側車線に位置する場合、調整係数に基づいて前記目標車両の車速情報を修正処理し、修正速度情報を得るように構成されている修正決定ユニットをさらに備え、
前記車線決定ユニットは、さらに、前記修正速度情報と車線制限速度情報とに基づいて、前記特定車線の、前記第2のモデルに関連する第2種の効用値を再決定するように構成されている、
請求項16に記載の目標車両。
目標車両であって、プロセッサと、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを記憶するメモリとを備え、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、前記請求項1〜10のいずれか1項に記載の車線選択方法を実行する目標車両。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、解決手段の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0015】
本発明の各実施例を実現する移動端末について図面を参照して説明する。以下の説明では、素子を表すための「モジュール」、「部品」、又は「ユニット」のようなサフィックスは、本発明の実施例の説明のためになるよう使用されるだけであり、それ自体は特定の意味を持たない。したがって、「モジュール」と「部品」は、混合して使用することができる。
【0016】
以下の詳細な説明では、本発明を徹底的に理解するために、多くの具体的な詳細が述べられているが、当業者にとっては、これらの具体的な詳細がない場合に本発明を実践できることは明らかである。他の場合、開示された公知の方法、プロセス、コンポーネント、回路、及びネットワークは、不必要に実施例の各態様を不明瞭にすることを避けるために詳細に説明されていない。
【0017】
また、本明細書では、「第1」、「第2」などの用語を何回も使用して、各種の素子(又は各種の閾値、又は各種の応用、又は各種の命令、又は各種の動作)を説明しているが、これらの素子(又は閾値、又は応用、又は命令、又は動作)は、これらの用語によって制限されない。これらの用語は、1つの素子(又は閾値、又は応用、又は命令、又は動作)と他の素子(又は閾値、又は応用、又は命令、又は動作)とを区別するためのものにすぎない。例えば、第1の動作は第2の動作と称されてもよく、第2の動作は第1の動作と称されてもよく、本発明の範囲を逸脱することなく、第1の動作と第2の動作はいずれも動作であり、両者は同じ動作ではないだけである。
【0018】
本発明の実施例におけるステップは、必ずしも説明されたステップ順序に処理されない。必要に応じて、ステップを選択的にシャッフルしたり、実施例におけるステップを削除したり、あるいは実施例におけるステップを追加したりしてもよい。本発明の実施例におけるステップの説明は、選択可能な順序の組み合わせにすぎず、本発明の実施例の全てのステップ順序の組み合わせを代表するものではない。実施例におけるステップ順序は、本発明に対する制限とは考えられない。
【0019】
本発明の実施例における「及び/又は」という用語は、関連する列挙項目のうちの1つ又は複数を含む任意のすべての可能な組み合わせを意味する。さらに説明すべきものとして、本明細書で使用される場合、「含む/備える」は、説明される特徴、整数、ステップ、動作、素子、及び/又はコンポーネントの存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、素子、及び/又はコンポーネント、及び/又はそれらの群の存在又は追加を除外しない。
【0020】
本明細書の「目標車両」とは、無人運転シナリオで自動運転する自動車であり、又は自車と呼ばれてもよい。
【0021】
本発明の実施例に係るスマート端末(例えば移動端末)は、様々な形態で実施されてもよい。例えば、本発明の実施例で説明される
スマート端末は、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコン、デジタル放送受信機、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、タブレットコンピュータ(PAD)、ポータブルメディアプレーヤー(PMP:Portable Media Player)、ナビゲーション装置などのような移動端末と、デジタルTV、デスクトップコンピュータなどのような固定端末とを含んでもよい。以下、端末が移動端末であると仮定する。しかしながら、当業者であれば理解できるものとして、特に移動目的に利用される素子に加えて、本発明の実施形態による構造は、固定タイプの端末にも適用可能である。
【0022】
図1は、本発明の各実施例に係る移動端末を実現するための選択可能なハードウェア構成の模式図である。移動端末100は、車載端末又は携帯電話端末に限定されない。本実施例では、前記移動端末は目標車両内に置かれる。
【0023】
移動端末100は、車載端末である場合、GPS測位ユニット111、無線通信ユニット112、無線インターネットユニット113、警報通信ユニット114、地図ユニット121、音声ユニット122、ユーザ入力ユニット130、第1の取得ユニット140、第2の取得ユニット141、車線決定ユニット142、出力ユニット150、表示ユニット151、オーディオ出力ユニット152、記憶ユニット160、インターフェースユニット170、処理ユニット180、電源ユニット190などを備えてもよい。
図1は、各種のコンポーネントを有する移動端末を示しているが、理解すべきものとして、示されたすべてのコンポーネントの実施を要求しない。より多く又はより少ないコンポーネントを代替的に実施してもよい。以下、車載端末の素子について詳細に説明する。
【0024】
GPS測位ユニット111は、衛星から伝達された情報を受信して、車載端末の位置情報を確認又は取得し、例えば、伝達された情報に基づいて、シングル衛星測位やダブル衛星測位などを行い、ナビゲーション経路に対する車両の位置やナビゲーション経路上のいずれかの車線に対する車両の位置などを決定する。具体的には、3つ以上の衛星からの距離情報及び正確な時間情報を算出し、算出された情報に三角測量法を適用することで、経度、緯度、高度により三次元の現在位置情報を正確に算出する。現在、位置及び時間情報を算出するための方法では、3つの衛星が使用される。また、他の1つの衛星を使って、算出された位置及び時間情報の誤差を補正する。また、GPS測位ユニット111は、現在位置情報をリアルタイムで連続的に算出することにより、速度情報を算出して、現在の車両の速度情報を得ることもできる。
【0025】
無線通信ユニット112は、車載端末と無線通信システム又はネットワークとの間の無線通信を可能にする。例えば、無線通信ユニットによる通信の形式は様々であり、放送の形式、Wi−Fi通信の形式、移動通信(2G、3G、又は4G)の形式などで、バックグラウンドサーバと通信やり取りを行ってもよい。ここで、放送の形式で通信やり取りを行う場合、放送チャネルを介して、外部放送管理サーバから、放送信号及び/又は放送関連情報を受信してもよい。放送チャネルは、衛星チャネル及び/又は地上チャネルを含んでもよい。放送管理サーバは、放送信号及び/又は放送関連情報を生成して送信するサーバ、若しくは、以前に生成された放送信号及び/又は放送関連情報を受信して、それを端末に送信するサーバであってもよい。放送信号は、TV放送信号、ラジオ放送信号、データ放送信号などを含んでもよい。また、放送信号は、TV又はラジオ放送信号と組み合わせた放送信号をさらに含んでもよい。放送関連情報は、移動通信ネットワークを介して提供されてもよい。放送信号は、様々な形式で存在してもよく、例えば、デジタルマルチメディア放送(DMB:Digital Multimedia Broadcasting)の電子番組ガイド(EPG:Electronic Program Guide)、デジタルビデオ放送ハンドヘルド(DVB−H:Digital Video Broadcasting−Handheld)の電子サービスガイド(ESG:Electronic Service Guide)などの形式で存在してもよい。放送信号及び/又は放送関連情報は、記憶ユニット160(又は他のタイプの記憶媒体)に記憶されてもよい。Wi−Fiは、パーソナルコンピュータ、移動端末(例えば、車載端末、携帯電話端末)などの端末を無線方式で相互接続する技術である。Wi−Fi通信形式を採用すると、Wi−Fiホットスポットにアクセスして、さらにWi−Fiネットワークに接続することができる。Wi−Fiホットスポットは、インターネット接続にアクセスポイントをインストールすることにより作成されるものである。このアクセスポイントは、無線信号を短距離で伝送し、一般的に300フィートをカバーする。Wi−Fi対応の車載端末は、Wi−Fiホットスポットを検出すると、Wi−Fiネットワークに無線で接続することができる。移動通信(2G、3G又は4G)形式を採用すると、基地局(例えば、アクセスポイント、ノードBなど)、外部端末、及びサーバのうちの少なくとも1つに無線信号を送信し、及び/又はそれらから無線信号を受信する。このような無線信号は、音声通話信号、ビデオ通話信号、若しくは、テキスト及び/又はマルチメディアメッセージに基づいて送信及び/又は受信される様々なタイプのデータを含んでもよい。
【0026】
無線インターネットユニット113は、インターネットに接続するために、車載端末の、無線を含めた様々なデータ伝送通信技術に対応可能である。このユニットは、車載端末に内部的又は外部的に結合してもよい。このユニットに係る無線インターネットアクセス技術は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Networks)、無線ブロードバンド(Wibro)、ワイマックス(Wimax)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA:High Speed Downlink Packet Access)などを含んでもよい。
【0027】
警報通信ユニット114は、バックグラウンドサーバに警報信号を送信し、車両異常情報を通報するように構成されている。具体的には、GPS測位ユニットによって得られた現在の車両位置情報をこの車両異常情報とともにパッケージングして、バックグラウンドサーバ、例えば、警報や監視センターに伝送して処理させる。地図ユニット121は、地図情報を記憶するように構成されている。地図情報は、オンラインでダウンロードされて、オフラインで使用される地図情報であってもよく、リアルタイムでダウンロードされる地図情報であってもよい。地図情報は、適時に更新されてもよい。音声ユニット122は、音声動作を実行するように構成されており、一方では、ユーザの音声指示を受信でき、他方では、現在の車両位置、ナビゲーション情報、及び、車両異常情報のバックグラウンド処理結果を参照して、音声報知を行い、ユーザに道路状況などへの注意を促すことができる。
【0028】
車載端末は、2G、3G、又は4G、無線技術などを適用でき、高速データ伝送に対応可能であり、音及びデータ情報を同時に伝送できる。オープンインターフェース、無限のアプリケーションによって、車載端末は、各種I/O機器と容易に連携して使用されることができる。
【0029】
ユーザ入力ユニット130は、ユーザが入力した指示に基づいて入力データを生成して、車載端末の各種動作を制御することができる。ユーザ入力ユニット130は、ユーザによる様々なタイプの情報の入力を可能にし、キーボード、マウス、タッチパッド(例えば、接触による抵抗、圧力、容量などの変化を検出するタッチセンサーコンポーネント)、スクロールホイール、ジョイスティックなどを含んでもよい。特に、表示ユニット151にタッチパッドを層状に重ねた場合には、タッチスクリーンを形成することができる。
【0030】
第1の取得ユニット140は、交差点車線変更を決定するための第1のモデルと、走行速度を決定するための第2のモデルとに基づいて、車線変更選択のための決定モデルを取得するように構成されている。第2の取得ユニット141は、目標車両の走行情報と、目標車両の周辺車両の走行情報を表す目標車両に関する目標情報とをリアルタイムで取得するように構成されている。車線決定ユニット142は、リアルタイムで取得された前記目標情報と、目標車両の走行情報とに基づいて、前記決定モデルにより目標車線を得るように構成されている。
【0031】
インターフェースユニット170は、少なくとも1つの外部装置と車載端末との接続に使用可能なインターフェースとして用いられる。例えば、外部装置は、有線又は無線のヘッドホンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線のデータポート、メモリカードポート、識別ユニットを有する装置に接続するためのポート、オーディオ入出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。識別ユニットは、ユーザによる車載端末の使用を検証するための各種の情報を記憶し、ユーザ識別モジュール(UIM:User Identify Module)、加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module)、汎用加入者識別モジュール(USIM:Universal Subscriber Identity Module)などを含んでもよい。また、識別ユニットを有する装置(以下、「識別装置」と呼ぶ)は、スマートカードの形式をとることができるので、識別装置は、ポート又は他の接続装置を介して車載端末に接続することができる。インターフェースユニット170は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信し、受信した入力を車載端末内の1つ又は複数の素子に伝送することに用いられてもよいし、若しくは、車載端末と外部装置との間でデータを伝送することに用いられてもよい。
【0032】
また、車載端末が外部ベースと接続されている場合、インターフェースユニット170は、それを介して、ベースから車載端末に電力を供給することを可能にする経路として用いられてもよいし、若しくは、それを介して、ベースから入力される各種の指示信号を車載端末に伝送することを可能にする経路として用いられてもよい。ベースから入力される各種の指示信号や電力は、車載端末がベースに正しく取り付けられているかを識別するための信号として用いられてもよい。出力ユニット150は、視覚、オーディオ、及び/又は触覚の方式で出力信号(例えば、オーディオ信号、ビデオ信号、振動信号など)を提供するように構成されている。出力ユニット150は、表示ユニット151と、オーディオ出力ユニット152などを備えてもよい。
【0033】
表示ユニット151は、車載端末で処理される情報を表示してもよい。例えば、車載端末は、関連するユーザインターフェース(UI:User Interface)又はグラフィカルユーザインターフェース(GUI:Graphcal User Interface)を表示してもよい。車載端末がビデオ通話モード又は画像キャプチャモードにある場合、表示ユニット151は、キャプチャされた画像及び/又は受信された画像、ビデオや画像及び関連機能を示すUIやGUIなどを表示してもよい。
【0034】
また、表示ユニット151とタッチパッドとを層状に重ね合わせてタッチスクリーンが形成される場合、表示ユニット151は、入力装置及び出力装置として用いられてもよい。表示ユニット151は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、薄膜トランジスタLCD(TFT−LCD:Thin Film Transistor−LCD)、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light−Emitting Diode)ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、三次元(3D)ディスプレイなどの少なくとも1つを含んでもよい。これらのディスプレイの一部は、ユーザが外部から見ることができるように透明状に構成されてもよい。これは透明ディスプレイと呼ばれてもよい。典型的な透明ディスプレイは、例えば、透明有機発光ダイオード(TOLED)ディスプレイなどであってもよい。特定の所望の実施形態によれば、車載端末は、2つ以上の表示ユニット(又は他の表示装置)を含んでもよい。例えば、車載端末は、外部表示ユニット(図示せず)と、内部表示ユニット(図示せず)とを含んでもよい。タッチスクリーンは、タッチ入力圧力、並びに、タッチ入力位置及びタッチ入力面積の検出に用いられてもよい。
【0035】
オーディオ出力ユニット152は、車載端末が呼出信号受信モード、通話モード、記録モード、音声識別モード、放送受信モードなどのモードにある場合、受信された、又は記憶ユニット160に記憶されているオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音として出力してもよい。また、オーディオ出力ユニット152は、車載端末が実行する特定の機能に関するオーディオ出力(例えば、呼出信号受信音、メッセージ受信音など)を提供してもよい。オーディオ出力ユニット152は、スピーカ、ブザーなどを含んでもよい。
【0036】
記憶ユニット160は、処理ユニット180によって実行される処理や制御動作のソフトウェアプログラムなどを記憶してもよく、若しくは、既に出力され又は出力しようとするデータ(例えば、電話帳、メッセージ、静止画、ビデオなど)を一時的に記憶してもよい。また、記憶ユニット160は、タッチスクリーンにタッチを加えた場合に出力される各種方式の振動やオーディオ信号に関するデータを記憶してもよい。
【0037】
記憶ユニット160は、少なくとも1種の記憶媒体を含んでもよい。前記記憶媒体は、フラッシュメモリ、ハードディスク、マルチメディアカード、カード型メモリ(例えば、SDやDXメモリなど)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM:Static Random Access Memory)、読み取り専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM:Programmable Read Only Memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクなどを含む。また、車載端末は、ネットワーク接続により記憶ユニット160の記憶機能を実行するネットワーク記憶装置と連携することが可能である。
【0038】
処理ユニット180は、通常、車載端末の全体的な動作を制御する。例えば、処理ユニット180は、音声通話、データ通信、ビデオ通話などに関する制御や処理を実行する。また、例えば、処理ユニット180は、タッチスクリーンで実行される手書き入力や図面描画入力を文字や画像として識別するためのパターン認識処理を実行してもよい。
【0039】
電源ユニット190は、処理ユニット180の制御で、外部電力や内部電力を受信し、各素子やコンポーネントを動作させるために必要な適切な電力を供給する。
【0040】
ここで説明される各実施形態は、例えば、コンピュータソフトウェア、ハードウェア、又はこれらの任意の組み合わせを使用したコンピュータ可読媒体で実施されてもよい。ハードウェアによる実施について、ここで説明される実施形態は、特定用途向け集積回路(ASIC:Appliation Specific Integrated Circurit)、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processing)、デジタル信号処理装置(DSPD:Digital Signal Processing Device)、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ここで説明する機能を実行するように設計された電子ユニットのうちの少なくとも1つを使用することにより実施されてもよい。場合によっては、このような実施形態は、処理ユニット180において実施されることができる。ソフトウェアによる実施について、プロセス又は機能のような実施形態は、少なくとも1つの機能又は動作を実行することが可能な独立したソフトウェアユニットによって実施されてもよい。ソフトウェアコードは、任意の適切なプログラミング言語で作成されたソフトウェアアプリケーション(又はプログラム)によって実施されてもよい。ソフトウェアコードは、記憶ユニット160に記憶され、処理ユニット180によって実行されてもよい。ここで、記憶ユニット160の具体的なハードウェアエンティティは、メモリであってもよく、処理ユニット180の具体的なハードウェアエンティティは、コントローラであってもよい。
【0041】
ここまで、車載端末に代表される移動端末における上記のユニット構造をその機能に応じて説明している。
【0042】
図1に示すような移動端末100は、フレーム又はパケットを介してデータを送信する例えば有線や無線の通信システム、及び衛星に基づく通信システムなどを利用して動作するように構成されてもよい。
【0043】
図2を参照しながら、本発明の実施例による移動端末100が動作可能な通信システムについて説明する。
【0044】
このような通信システムは、異なるエアインターフェース及び/又は物理層を使用してもよい。例えば、通信システムで使用されるエアインターフェースは、例えば、周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multiple Access)、時分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple Access)、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)、及び汎用移動体通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)(特に、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution))、グローバル移動通信システム(GSM(登録商標))などを含む。限定でない例として、以下の説明はCDMA通信システムに関するが、このような教示は同様に他のタイプのシステムにも適用される。
【0045】
図2を参照すると、CDMA無線通信システムは、複数の移動端末100と、複数の基地局(BS:Base Station)270と、基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)275と、移動交換センター(MSC:Mobile Switching Center)280とを含んでもよい。MSC280は、公衆電話交換ネットワーク(PSTN:Public Switched Telephone Network)290とインターフェースを形成するように構成されている。また、MSC280は、バックホール回線を介してBS270に結合可能なBSC275とインターフェースを形成するように構成されている。バックホール回線は、例えば、E1/T1、ATM、IP、PPP、フレーム中継、HDSL、ADSL、又はxDSLなどを含む若干の既知のインターフェースのいずれかに従って構成されてもよい。理解すべきものとして、
図2に示すようなシステムは、複数のBSC275を含んでもよい。
【0046】
各BS270それぞれは、1つ又は複数のパーティション(又は領域)にサービス可能である。多指向性アンテナ又は特定の方向を指すアンテナによりカバーされる各パーティションそれぞれは、BS270から放射状に離れる。あるいは、各パーティションそれぞれは、ダイバーシティ受信のための2つ以上のアンテナによりカバーされてもよい。各BS270それぞれは、複数の周波数割り当てをサポートするように構成されてもよく、各周波数割り当ては、特定のスペクトル(例えば、1.25MHz、5MHzなど)を有する。
【0047】
パーティションと周波数割り当ての交差は、CDMAチャネルと呼ばれてもよい。BS270は、基地局トランシーバサブシステム(BTS:Base Transceiver Station)又は他の等価用語とも呼ばれてもよい。このような場合、「基地局」という用語は、単一のBSC275及び少なくとも1つのBS270を統括的に表すために用いることができる。基地局は、「セルラーステーション」とも呼ばれてもよい。又は、特定のBS270の各パーティションは、複数のセルラーステーションと呼ばれてもよい。
【0048】
図2に示すように、放送送信機(BT:Broadcast Transmitter)295は、システム内で動作する移動端末100に放送信号を送信する。
図1に示すような放送受信ユニット111は、移動端末100に設定され、BT295から送信された放送信号を受信する。
図2には、いくつかの衛星300が示されている。例えば、グローバル測位システム(GPS)衛星300を使用してもよい。衛星300は、複数の移動端末100のうちの少なくとも1つの位置を特定するのを助ける。
【0049】
図2には、複数の衛星300が示されているが、理解すべきものとして、有用な測位情報を得るために、任意の数の衛星を利用してもよい。
図1に示すような位置情報ユニット115は、通常、衛星300と協力して所望の測位情報を得るように構成されている。GPS追跡技術の代わりに、又はGPS追跡技術以外に、移動端末の位置を追跡することができる他の技術を使用してもよい。さらに、少なくとも1つのGPS衛星300は、衛星DMB伝送を選択的又は追加的に処理してもよい。
【0050】
無線通信システムの典型的な動作として、BS270は、各種の移動端末100からの逆方向リンク信号を受信する。移動端末100は、通常、通話、メッセージ送受信、及び他のタイプの通信に参加する。特定の基地局で受信された各逆方向リンク信号は、特定のBS270内で処理される。得られたデータは、関連するBSC275に転送される。BSCは、通話リソースの割り当てと、BS270間のソフトハンドオーバプロセスの協調を含む移動管理機能とを提供する。また、BSC275は、受信されたデータをMSC280にルーティングし、PSTN290とインターフェースを形成するための追加的なルーティングサービスを提供する。同様に、PSTN290はMSC280とインターフェースを形成し、MSCはBSC275とインターフェースを形成する。また、BSC275は、BS270を相応的に制御して、順方向リンク信号を移動端末100に送信する。
【0051】
移動端末における通信ユニット110の
無線通信ユニット112は、移動端末が内蔵する、移動通信ネットワーク(例えば、2G/3G/4Gなどの移動通信ネットワーク)へのアクセスに必要なデータ(ユーザ識別情報と認証情報とを含む)に基づいて、移動通信ネットワークにアクセスして、移動端末ユーザのウェブページ閲覧、ネットワークマルチメディア再生などのサービスのために移動通信データを伝送する(上りの移動通信データと下りの移動通信データとを含む)。
【0052】
通信ユニット110の無線インターネットユニット113は、無線ホットスポットの関連プロトコル機能を実行することにより、無線ホットスポットの機能を実現する。無線ホットスポットは、複数の移動端末(移動端末以外の任意の移動端末)のアクセスをサポートし、
無線通信ユニット112と移動通信ネットワークとの間の移動通信接続を多重化することにより、移動端末ユーザのウェブページ閲覧、ネットワークマルチメディア再生などのサービスのために移動通信データを伝送する(上りの移動通信データと下りの移動通信データとを含む)。移動端末は、実質的には、移動端末と通信ネットワークとの間の移動通信接続を多重化して移動通信データを伝送するので、移動端末が消費する移動通信データの流量は、通信ネットワーク側の課金エンティティにより移動端末の通信料金に計上される。これにより、移動端末が契約して使用する通信料金に含まれる移動通信データのデータ流量を消費する。
【0053】
図3は本発明の実施例における情報やり取りを行う各ハードウェアエンティティの模式図であり、
図3には端末機器1とサーバ2とが含まれる。端末機器1は、端末機器11−14により構成される。端末機器は、有線ネットワーク又は無線ネットワークを介してサーバと情報やり取りを行う。端末機器は、目標車両に搭載された車載端末又はユーザが持つ移動端末であってもよい。端末機器は、走行中の車両に配置されている。各車両においても、端末機器を配置してもよい。これにより、端末機器とバックグラウンドサーバとのデータやり取りを介して、無人運転のための各種の制御情報を得る。まず、自動運転と無人運転の相違点を明確にする必要がある。ユーザが自発的に運転する過程は、半自動であり、自動ナビゲーションの路線を見積もってユーザ自身の判断を入れることができるので、長い応答時間が許される。一方、無人運転は、全自動であり、長すぎる応答時間が許されず、応答時間をできるだけ低く確保する必要がある。無人運転シナリオでは、最適な車線の選択は、車線を変更する車線変更挙動に関係する。車線変更挙動は、DLCとMLCとの2種類を含む。DLCとは、走行速度を改善するためのものであるが、MLCとは、交差点などの影響で自車線から離れなければならないことを言う。例えば、まず、MLCを考慮する必要があるかどうかを判断する必要があり、一定の条件を満たしてからDLCを考慮する。これにより、このような判断メカニズムによって運転者の運転行為をシミュレーションする。しかしながら、このような判断メカニズムに下記の問題がある。即ち、DLCとMLCとを切り離して分析する判断メカニズムは、DLCとMLCとの2つのモデルを完全に切り離すことになる。一方で、シナリオ切り替えの移行が十分に自然でなく、前回の左への車線変更がまだ実行されていないが、次に右へ車線を変更すると決定する場合があり得る。つまり、このような従来の判断メカニズムは、本実施例で検討される無人運転シナリオに比べて、特に車線変更の選択上に、大きな違いがあり、応答時間ができるだけ低いという要求を確保できず、無人運転シナリオに適用されない。他方で、この判断メカニズムに基づく決定結果は、実際の適用において、現在の車両の車速による影響が大きいため、結果が十分に安定しない。例えば、車速が少し変化すると、繰り返して切り替える場合があり得る。精確な車線変更選択も実現できず、応答時間ができるだけ低いという要求も確保できない。また、このような従来の判断メカニズムでは、すべての車線に対して平等に処理し、左側車線からの追い越しなどのニーズを受け入れられない。
【0054】
本発明の実施例によれば、端末機器の処理ロジック10は、
図3に示すように、目標車両の周辺車両の走行情報を表す目標車両に関する目標情報を取得するS1と、目標車両情報を取得するS2と、交差点車線変更を決定するための第1のモデルと、走行速度を決定するための第2のモデルとに基づいて、車線変更選択のための決定モデルを得るS3と、リアルタイムで取得された、目標車両情報と目標車両に関する目標情報とを含むデータ、例えば、現在の車両の情報、及び現在の車両に関連する車両の情報をこの決定モデルに入力して演算を行い、制御指示を得、前記制御指示に従って車線選択を実行するS4と、を含む。
【0055】
ここから分かるように、使用される演算ロジックは、目標車両に搭載された車載端末又はユーザが持つ移動端末において生成され、対応する処理を実行してもよい。サーバは、目標車両に必要な、現在の車両及び現在の車両に関連する他の車両を含めた各種のデータソースを提供する。これらのデータは、目標車両に搭載された車載端末又はユーザが持つ移動端末に記憶されてもよい。車線選択は、制御指示に従って実行される。本発明の実施例は、演算ロジックがサーバ内にある場合に限らないが、サーバが、要求を受信した後、演算ロジックを実行し、制御指示に従って車線選択を実行させるように、制御指示をリアルタイムで車両に送信する。しかしながら、ネットワークやり取りの多重リスクにより、演算ロジックをサーバに置くと、ネットワークやり取りによるデータやり取りの遅延に起因して、本実施例の無人運転シナリオにおける応答時間が増加する恐れがあり、無人運転のリスクが増加し、リスクコントロールに不利になる。演算ロジックを目標車両に搭載された車載端末又はユーザが持つ移動端末に置くと、処理の難しさをある程度増加させるが、制御指示の送信がネットワークデータやり取りの影響を受けず、リアルタイムで車両の車線変更選択を操作・制御することができるので、無人運転シナリオにおける応答時間をかなりの程度確保でき、車線変更選択の精確さも確保できる。
【0056】
上記の
図3の例は、本発明の実施例を実現するシステムアーキテクチャの一実例にすぎない。本発明の実施例は、上記の
図3で説明したシステム構成に限定されるものではない。上記の
図3で説明したシステムアーキテクチャに基づいて、本発明の方法の各実施例を提案する。
【0057】
本発明の実施例の車線選択方法は、
図4に示す通りである。前記方法は、下記のステップを含む。交差点車線変更を決定するための第1のモデルと、走行速度を決定するための第2のモデルとに基づいて、車線変更選択のための決定モデルを得る(101)。一実例として、1)第1のモデルは、MLCであり、現在の車両が交差点まで走行するのに必要な時間tが車線変更に必要な時間よりも大きいかどうかを評価するものである。MLCを採用することは、交差点車線変更を決定するためである。例えば、現在は、交差点などの影響で、自車線から離れなければならない。2)第2のモデルはDLCである。DLCの決定は、レーン選択(lane selection)とギャップアクセプタンス(Gap acceptance)との2段階に分けられる。ここで、lane selectionでは、車速、車線制限速度などの総合情報に基づいて、隣の車線に車線を変更する必要があるかどうかを判定するが、Gap acceptanceでは、隣の車線の前後の車の距離に基づいて、十分な車線変更空間があるかどうかを判断する。この2つの条件が同時に満たされてこそ、車線変更を決定することができる。DLCを採用することは、走行速度を改善するためである。例えば、前の車と後の車との距離が近い場合、減速する必要があり、前の車と後の車との距離で追い越すことができる場合、加速する。目標車両の走行情報と、目標車両の周辺車両の走行情報を表す目標車両に関する目標情報とをリアルタイムで取得する(102)。目標情報は、1)周辺車両の地理的位置情報(指摘すべきものとして、この情報は絶対位置情報である)、2)周辺車両の目標車両に対する距離情報(指摘すべきものとして、地理的位置情報とは違って相対位置情報である)、3)周辺車両のギアがニュートラルに入っている(例えば、道端に駐車しながら休憩する)時の周辺環境、周辺車両の速度情報、4)選択可能な車線が複数ある時に、周辺車両が現在どの車線を走行しているか、などを含むが、これらに限定されない。一実例として、運転中に、自車の車速、前の車の車速、車の距離、並びに、隣の車線の車速及び車の距離に基づいて、車線変更挙動ができるかどうかを決定し、自車の走行速度を改善することを目的とする。リアルタイムで取得された前記目標情報と、目標車両の走行情報とに基づいて、前記決定モデルにより目標車線を得る(103)。一実例として、自車線、左右車線の複数の効用値(utility)を算出し、最後に複数のutilityの中でutilityが最大となる車線を車線選択用の変更車線として選択する。
【0058】
さらに、前記目標車両に関する目標情報と、リアルタイムで取得された目標車両情報と、前記決定モデルとに基づいて、制御指示を得、前記制御指示に従って、無人運転中の車線選択を実行してもよい。車両の自動走行や手動加速シナリオでは、運転者は、最も合理的な車線を選択して走行させる。本発明の実施例による無人運転シナリオでは、車両は、運転者と同じような、最適な車線を自発的に選択する能力を備えてこそ、複数車線の高速道路や都市道路を走行でき、さもないと、道路に出ることができない。本発明の実施例によれば、周囲の車両とナビゲーション経路とを統合した車線選択方式であり、DLC及びMLCに基づいてモデル化することで、DLC及びMLCを、新規作成された決定モデルに統合する。自車線、左右車線のutilityをそれぞれ算出し、最終的に、utilityが最大となる車線を車線変更選択用の変換車線として選択することにより、無人運転車両が自発的に車線を選択する問題を解決した。本発明の実施例では、DLCとMLCとの利点が効果的に結合され、より最適化された決定モデルが得られる。この決定モデルを採用すると、交差点から遠いほど、DLCモデルが主要な役割を果たし、交差点から近いほど、MLCモデルによる影響が大きくなり、一定の距離範囲で選択された目標車線の安定性が保証され、繰り返して切り替えることはない。
【0059】
別の実例として、1)目標車両の車線変更回数(例えば、nlanechange)と、目標車両から交差点までの距離値(例えば、distanceToJunction)と、一回車線変更の最小距離値(例えば、d0)とに基づいて、各車線の、前記第1のモデルに関連する第1種のutilityを決定する。本実施例では、前記第1種のutilityは、目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線にそれぞれ対応する値を含む。例えば、数式U_MLC=p2×pow(nlanechange/(distanceToJunction/d0),p3)によって、該種類のutilityを算出してもよい。ここで、p2及びp3は重み値である。pow関数は、2番目の引数を1番目の引数のべきとするべき乗であり、時間系列に対して作用するバイナリ演算関数である。選択的に、MLCのような第1のモデルは、指数モデルを使用してもよい。このような処理には、下記の利点がある。MLCの影響力は、該目標車両から交差点までの距離値が次第に小さくなるにつれて急速に増大し、最終的に交差点の近くで絶対的に主導的な役割を果たし、さらにDLCのような第2のモデルによる影響を無視することができ、この間の移行が滑らかで自然である。このような設計は、実際の車線変更法則に適合する。2)目標車両の車速情報(例えば、laneSpeed)と車線制限速度情報(例えば、SPEED_LIMIT)とに基づいて、前記第2のモデルに関連する第2種のutilityを決定する。本実施例では、目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線にそれぞれ対応して、前記第2種の効用値を算出する。例えば、数式U_DLC=p1×laneSpeed/SPEED_LIMITによって、該種類のutilityを算出してもよい。ここで、p1は重み値である。3)前記第1種のutilityと前記第2種のutilityとに基づいて、車線総合utilityを得、前記車線総合utilityは、目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線にそれぞれ対応する車線総合utilityを含み、即ち、数式Utility=(int)U_DLC−(int)U_MLCによって、該車線総合utilityを得る。ここで、まずU_DLC及びU_MLCに整数を取ってから、総合utilityを算出する。このような処理の利点は、車速、距離などの重要な要素の段階化に相当することであり、最大の利点は、一定の車速範囲及び距離範囲内でutilityの数値の安定性を維持することができ、さらに車線変更結果の安定性を保証し、繰り返して切り替えることがないことである。
【0060】
最後に、前記目標車両に関する目標情報と、リアルタイムで取得された目標車両情報と、前記決定モデルとに基づいて、制御指示を得、前記制御指示に従って、無人運転中の車線選択を実行する。一実例として、自車線、左右車線の複数のutilityを算出し、最終的に複数のutilityの中でutilityが最大となる車線を車線選択用の変更車線として選択する。つまり、目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線にそれぞれ対応する車線総合utilityの中で、車線総合utilityが最大となる車線を選択し、前記車線総合utilityが最大となる車線を車線変更選択用の目標車線として決定する。
【0061】
本発明の実施例の車線選択方法では、目標車両の車線変更回数と、目標車両から交差点までの距離値とに基づいて、前記第1のモデルに関連する第1種の効用値を決定する前に、道路網の状況に基づいて候補車線を得るようにしてもよい。この候補車線は、候補目標車線とも呼ばれてもよい。この候補は、最終的に選択される車線変更先の目標車線とは限らず、初期の演算要求のために予め作成される参照物にすぎない。候補目標車線は、最終的に交差点での分岐が必要な最終的な目標車線であってもよいが、ここでの可能性に限られない。
【0062】
本発明の実施例では、前記道路網の状況は、交差点(十字路、二叉路、三叉路など)及び前記交差点につながる次の道路から構成される。実際の適用では、交差点と次の道路との接続関係に基づいて、MLC目標車線を決定する。現在位置の選択待ちの車線の中から、接続性に基づいて、交差点に到達して次の道に入ることが可能な車線を目標車線として選択する。例えば、自車が現在車線1にあり、交差点を右折する必要がある場合、車線2を目標車線として選択する。交差点を直進する場合、要求に該当する選択待ちの車線が複数あり得る。この場合、その中から、現在の車線に最も近い車線を目標車線として選定する。目標車両が現在位置する自車線と前記候補車線との第1の方向(例えば、Y軸)での距離に基づいて、前記目標車両の車線変更回数を得る。つまり、最終的な目標車線を決定した後に、現在の各車線から最終的な
目標車線までの車線変更回数を算出することができる。第1の方向(例えば、Y軸)に対して、本明細書における第2の方向は、X軸であってもよい。X軸は車線の中心線に沿って前に進む方向である場合、Y軸はX軸に垂直な方向となる。一実施例では、第1の方向及び第2の方向を平面直角座標系において表現すると、平面直角座標系には2つの座標軸があり、横軸はX軸であり、右方向を正方向とし、縦軸はY軸であり、上方向を正方向とする。
【0063】
目標車両が現在位置する自車線上の位置と前記交差点とのX軸上の距離に基づいて、現在の車両位置から交差点までの距離を算出し、前記目標車両から交差点までの距離値(例えば、distanceToJunction)を得る。目標車両の現在の車速と車線変更時間とに基づいて、一回の車線変更を完成するために必要な前記一回車線変更の最小距離値(例えば、d0)を得る。
【0064】
本発明の実施例の車線選択方法では、目標車両の車速情報と車線制限速度情報とに基づいて、前記第2のモデルに関連する第2種のutilityを決定する前に、検出された目標車両の周辺車両の速度情報に基づいて、前記目標車両の車速情報を算出してリアルタイムで調整する。
【0065】
無人運転車両の目標車線選択では、応答時間をできるだけ短く確保するために、無人運転車両がより高い頻度で周囲の車両の走行状況を判断する必要があり、例えば、目標車両の周辺車両の速度情報に注意を払う必要があり、この速度情報に基づいて目標車両の速度を動的にリアルタイムで調整し、例えば、目標車両の速度を推定し、検出された周囲の車両の速度に基づいて、自車線、左側車線、右側車線の走行速度をそれぞれ推定してもよい。これにより、無人運転シナリオにおける目標車両の走行安全、及びその後に目標車線を決定した後の車線変更安全を確保する。無人運転車両と自動運転車両とのシナリオの最大の違いは、ユーザ自身の判断を入れるかどうかである。自動運転車両のシナリオでは、自動ナビゲーションの路線を見積もってから、ユーザ自身の判断を入れることができる。自動運転は、実際にはユーザの自発的な運転に対する補助機能である。一方、無人運転は、決定モデルに依存し、全自動であり、応答時間をできるだけ低く確保する必要があり、このようにしてこそ、無人運転シナリオにおける目標車両の走行安全、及びその後に目標車線を決定した後の車線変更安全を確保でき、危険が発見されたら、車線変更を放棄する。
【0066】
本発明の実施例の車線選択方法では、目標車両の中心点(例えば、目標車両の車軸上の任意点、又は車両全体の中心点)から現在の車線の中心線までの垂直距離を取得し、前記垂直距離が閾値より小さいかどうかを判断し、閾値より小さい場合、目標車両が前記現在の車線に属すると決定し、前記現在の車線の所定の規則に基づいて前記車線制限速度情報を得る。例えば、車両の中心点から車線の中心線までの垂直距離dにより、車両がどの車線に属するかを判定する。dが一定の閾値より小さい場合、例えばd<2.0mの場合、車両はこの車線に属する。
【0067】
指摘すべきものとして、本明細書での車線速度は、車両の現在の車線における走行速度を参考にして得られたものである。特殊な一例では、現在の車線には目標車両である1つの車両しかないシナリオでは、車線速度は、目標車両の現在の車線における走行速度に等しい。これに応じて、車線制限速度情報は、目標車両の車線速度と関係がある。これは、道路の速度制限標識が示す制限速度指標とは異なる。例えば、交通規則で規定されている高速道路の制限速度は通常60〜120km/hであり、高速道路のある区間の標識が示す制限速度指標は90km/hである。
【0068】
本明細書における車線速度及び車線制限速度情報は、目標車両の周辺車両の走行状況(例えば、車速情報)に基づいてリアルタイムで動的に調整されたものであり、上記の規定された固定値である制限速度指標ではない。以下、これについて2つの実施例を挙げて説明する。
【0069】
一、本発明の実施例の車線選択方法では、前記現在の車線の所定の規則に基づいて前記車線制限速度情報を得る過程において、前記現在の車線で前記目標車両を含めた少なくとも2台の車を検出した場合、その中で最小となる速度を車線速度として記録し、少なくとも2台の車の中で最小となる速度、即ち、該車線速度を前記車線制限速度情報とする。ここで、車線速度について、現在の車線での目標車両の周辺車両の走行速度に応じて、自分の走行速度を調整することができる。例えば、車線速度が80キロ/時間である現在の車線では、前記目標車両の走行方向に1台の車(車両Bと表記)があり、現在の車速が70キロ/時間であるが、該目標車両そのもの(車両Aと表記)は、現在の車速が75キロ/時間である。車両Bが車両Aの前方にあるため、追突などの交通安全問題が発生しないように、車線制限速度情報として、車両A及び車両Bの中で最小値を取り、即ち、70キロ/時間を車線制限速度情報とする。
【0070】
二、本発明の実施例の車線選択方法では、前記現在の車線の所定の規則に基づいて前記車線制限速度情報を得る過程において、前記現在の車線で前記目標車両の走行方向に他の車両がないことを検出した場合、車線速度を前記車線制限速度情報とする。一実例として、車線に自車の車体前の車両がない場合、車線速度が車線の最大制限速度に等しいことを記録する。ここで、車線速度について、交通規則の規定、例えば、道路の速度制限標識が示す制限速度指標に従って、実行してもよい。例えば、車線速度が120キロ/時間である現在の車線で、前記目標車両の走行方向にいかなる車両もなく、即ち、該目標車両自体(車両Aと表記)の前方にいかなる車両もなく、交通安全上の隠れた危険が存在する可能性が非常に低いため、車線制限速度情報として、車線速度を取り、即ち、120キロ/時間を車線制限速度情報とする。
【0071】
本発明の実施例の車線選択方法では、前記現在の車線で前記目標車両の後方に他の車両が存在することを検出した場合、前記目標車両より後の他の車両を無視する。各車線の統計過程において、もし他の車両である車両BのX座標(又は横座標と呼ぶ)が、目標車両である自車両AのX座標(又は横座標と呼ぶ)より小さく、X軸が車線の中心線に沿って前に進む方向である場合、目標車両より後の車両を無視する。その有益な効果は、下記の通りである。無人運転では、運転安全か車線変更安全を考慮しても、目標車両が目標車両の前の車両に追突しないように、目標車両の前の車両の走行速度にもっと注意を払う必要があるが、目標車両の後の車両にあまり注意を払う必要はない。目標車両の後の車両を無視すると、注意を払う必要がない要素を排除して決定モデルの演算精度を向上させることに加えて、決定モデルの演算速度を向上させることもできる。この実施例によって説明したいのは、決定ポリシーのうち、前記端末より後の他の車両を無視するための無視ポリシーである。決定ポリシーには、他のポリシーも含まれてもよい。例えば、交差点までの距離の判断には、予め最小距離を設定する必要がある。これにより、車線変更するかどうかを確認したり、減速ポリシーを取ったりする。
【0072】
本発明の実施例の車線選択方法では、前記
目標車両の走行道路の車線の数が3以上であり、かつ前記端末が現在左側車線にある場合(左側車線は、説明の便宜上の代わり言葉にすぎず、複数の車両が長時間占用する快速車線を含むが、これに限定されない。)、車両が一番左の車線を長期的に占用しないようにするために、調整係数に基づいて前記端末の車速情報を修正処理し、修正速度情報を得る必要がある。前記修正速度情報と車線制限速度情報とに基づいて、前記第2のモデルに関連する第2種のutilityを決定する。例えば、車線の数≧3であり、自車が一番左の車線にある場合、laneSpeedを算出する際に、統計をもとに割引係数を与え、k×laneSpeed(一般的にはk=0.9)を車線速度としてその後のU_DLCの算出に用いる。このような処理の利点は、同じ状況で、車両が一番左の車線を長期的に占用しないことが保証されることである。
【0073】
本発明の実施例の車線選択方法では、前記制御指示に従って、無人運転中の車線選択を実行する過程において、1)前記制御指示が、自車線を走行することを維持するものである場合、前記目標車線に変更する車線変更処理を実行しなく、2)前記制御指示が、左側車線に車線を変更するものである場合、前記左側車線を前記目標車線として、前記目標車線に変更する車線変更処理を実行し、3)前記制御指示が、右側車線に車線を変更するものである場合、前記右側車線を前記目標車線として、前記目標車線に変更する車線変更処理を実行する。これらの手段で車線変更タイプの判定を実現する。最終的な車線変更タイプは、それぞれ、自車線維持、左側への車線変更、右側への車線変更の3つである。
【0074】
一実例では、自車線、左側車線、右側車線の順にutilityを算出し、utilityが最大となる車線を車線変更先の目標車線として選定してもよい。この順序によって、追い越し時に優先的に左側車線から追い越すことが保証される。utilityが同じである場合、優先的に自車線を維持する。1)現在の車線のutilityを算出し、車線変更タイプを自車線維持として記録し、uMaxを更新し、2)左側車線のutilityを算出して、u_leftと記録し、u_left>
uMaxの場合、LaneChange=左側への車線変更と記録し、uMax=u_leftのように更新し、3)右側車線のutilityを算出し、u_rightと記録し、u_right>
uMaxの場合、LaneChange=右側への車線変更と記録するようにしてもよい。
【0075】
上記の各実施例では、無人運転シナリオを例にして、車載端末、又は移動端末を携帯した目標車両は、目標車線の評価及び選択を完成できる。しかしながら、上記の各実施例では、直ちに車線変更を実行することができるかどうかに注意を払っていない。
【0076】
理解できるように、前記制御指示に従って、無人運転中の車線選択を実行し、前記目標車線を得た後に、さらに、目標車線自身の走行状況と周囲の静的や動的障害物とを考慮して、他の所定の規則に適合するかどうかを判断し、他の所定の規則に適合する場合、直ちに目標車両の現在の無人運転が位置する自車線から前記目標車線に変更し、他の所定の規則に適合しない場合、前記目標車線に変更する車線変更処理を実行しない。つまり、目標車線が選定された後、車線変更を正常に実行できるかどうかは、システムの後続のモーションプランによって決まる。車両システムは、周りの静的障害物や動的障害物が車線変更に影響するかどうかを高い頻度で判断し、車線変更安全を保証する。危険があれば、車線変更を放棄する。
【0077】
本発明の実施例の車線選択システムは、
図5に示すように、端末41(目標車両に搭載された車載端末又はユーザが持つ移動端末)とサーバ42とを備える。ここで、目標車両は、サーバから提供されたデータソースによって演算ロジックを実行して、対応する車線選択処理を実行する。サーバは、目標車両に必要な、現在の車両及び現在の車両に関連する他の車両を含めた各種のデータソースを提供するように構成されている。これらのデータは、目標車両に搭載された端末機器(車載端末又はユーザが持つ移動端末)に記憶されてもよい。さらに、車線選択は、目標車両から送信された制御指示に従って実行されてもよい。端末41は、交差点車線変更を決定するための第1のモデルと、走行速度を決定するための第2のモデルとに基づいて、車線変更選択のための決定モデルを得るように構成されている第1の取得ユニット411と、目標車両の走行情報と、目標車両の周辺車両の走行情報を表す目標車両に関する目標情報とをリアルタイムで取得するように構成されている第2の取得ユニット412と、リアルタイムで取得された前記目標情報と、目標車両の走行情報とに基づいて、前記決定モデルにより目標車線を得るように構成されている車線決定ユニット413と、を含む。ここで、目標車両に関する目標情報は、目標車両の周辺車両の走行情報を表す。
【0078】
本発明の実施例によれば、まず、目標車両の周辺車両の走行情報を表す目標車両に関する目標情報を取得する。目標情報は、1)周辺車両の地理的位置情報(指摘すべきものとして、この情報は絶対位置情報である)、2)周辺車両の現在の目標車両に対する距離情報(指摘すべきものとして、地理的位置情報とは違って相対位置情報である)、3)周辺車両のギアがニュートラルに入っている(例えば、道端に駐車しながら休憩する)時の周辺環境、周辺車両の速度情報、4)選択可能な車線が複数ある時に、周辺車両が現在どの車線を走行しているか、などを含む。一実例として、運転中に、自車の車速、前の車の車速、車の距離、並びに、隣の車線の車速及び車の距離に基づいて、車線変更挙動ができるかどうかを決定し、自車の走行速度を改善することを目的とする。その後、交差点車線変更を決定するための第1のモデルと、走行速度を決定するための第2のモデルとに基づいてモデル化することで、車線変更選択のための決定モデルを得る。一実例として、1)第1のモデルは、MLCであり、現在の車両が交差点まで走行するのに必要な時間tが車線変更に必要な時間よりも大きいかどうかを評価するものである。MLCを採用することは、交差点車線変更を決定するためである。例えば、現在は、交差点などの影響で、自車線から離れなければならない。2)第2のモデルはDLCである。DLCの決定は、lane selectionとGap acceptanceとの2段階に分けられる。ここで、lane selectionでは、車速、車線制限速度などの総合情報に基づいて、隣の車線に車線を変更する必要があるかどうかを判定するが、Gap acceptanceでは、隣の車線の前後の車の距離に基づいて、十分な車線変更空間があるかどうかを判断する。この2つの条件が同時に満たされてこそ、車線変更を決定することができる。DLCを採用することは、走行速度を改善するためである。例えば、前の車と後の車との距離が近い場合、減速する必要があり、前の車と後の車との距離で追い越すことができる場合、加速する。
【0079】
前記車線決定ユニットは、さらに、リアルタイムで取得された前記目標情報と、目標車両の走行情報とに基づいて、前記決定モデルにより目標車両に関連する特定車線に対応する効用値を算出し、効用値が最大となる車線を目標車線とするように構成されている。ここで、前記特定車線は、少なくとも、目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線を含む。一実例として、自車線、左右車線の複数の効用値(utility)を算出し、最後に複数のutilityの中でutilityが最大となる車線を車線選択用の変更車線として選択する。
【0080】
車両の自動走行や手動加速シナリオでは、運転者は、最も合理的な車線を選択して走行させる。本発明の実施例による無人運転シナリオでは、車両は、運転者と同じような、最適な車線を自発的に選択する能力を備えてこそ、複数車線の高速道路や都市道路を走行でき、さもないと、道路に出ることができない。本発明の実施例によれば、周囲の車両とナビゲーション経路とを統合した車線選択方式であり、DLC及びMLCに基づいてモデル化することで、DLC及びMLCを、新規作成された決定モデルに統合する。自車線、左右車線のutilityをそれぞれ算出し、最終的に、utilityが最大となる車線を車線変更選択用の変換車線として選択することにより、無人運転車両が自発的に車線を選択する問題を解決した。本発明の実施例では、DLCとMLCとの利点が効果的に結合され、より最適化された決定モデルが得られる。この決定モデルを採用すると、交差点から遠いほど、DLCモデルが主要な役割を果たし、交差点から近いほど、MLCモデルによる影響が大きくなり、一定の距離範囲で選択された目標車線の安定性が保証され、繰り返して切り替えることはない。
【0081】
本発明の実施例の一実施形態では、前記車線決定ユニットは、さらに、目標車両の車線変更回数と、目標車両から交差点までの距離値と、一回車線変更の最小距離値とに基づいて、前記第1のモデルに関連する第1種のutilityを決定するように構成されている。前記第1種のutilityは、目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線にそれぞれ対応する第1種のutilityを含む。目標車両の車速情報と、車線制限速度情報とに基づいて、特定車線の、前記第2のモデルに関連する第2種の効用値を決定する。前記第2種の効用値は、目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線にそれぞれ対応する第2種のutilityを含む。前記第1種のutilityと前記第2種のutilityとに基づいて、特定車線の車線総合効用値を得る。前記車線総合utilityは、目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線にそれぞれ対応する車線総合utilityを含む。目標車両が現在位置する自車線、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線にそれぞれ対応する車線総合utilityの中で、車線総合utilityが最大となる車線を選択し、前記車線総合utilityが最大となる車線を車線変更選択用の目標車線として決定する。
【0082】
本発明の実施例の一実施形態では、前記車線決定ユニットは、さらに、道路網の状況に基づいて候補車線を得るように構成されている。前記道路網の状況は、交差点及び前記交差点につながる次の道路から構成される。前記目標車両は、目標車両が現在位置する自車線と前記候補車線との第1の方向での距離に基づいて、前記目標車両の車線変更回数を得るように構成されている車線変更回数決定ユニットと、目標車両が現在位置する自車線上の位置と前記交差点との第2の方向での距離に基づいて、前記目標車両から交差点までの距離値を得るように構成されている距離値決定ユニットと、目標車両の現在の車速と車線変更時間とに基づいて、一回の車線変更を完成するために必要な前記一回車線変更の最小距離値を得るように構成されている一回車線変更距離値決定ユニットと、をさらに備える。
【0083】
本発明の実施例の一実施形態では、前記目標車両は、検出された目標車両の周辺車両の速度情報に基づいて、前記目標車両の車速情報を算出してリアルタイムで調整するように構成されている車速検出ユニットと、
目標車両の中心点から現在の車線の中心線までの垂直距離を取得し、前記垂直距離が閾値より小さいか否かを判断し、閾値より小さい場合、目標車両が前記現在の車線に属すると決定し、前記現在の車線の所定の規則に基づいて前記車線制限速度情報を得るように構成されている制限速度決定ユニットと、をさらに備える。
【0084】
本発明の実施例の一実施形態では、前記制限速度決定ユニットは、さらに、前記現在の車線で前記目標車両を含めた少なくとも2台の車を検出した場合、少なくとも2台の車の中で最小となる速度を前記車線制限速度情報とするように構成されている。
【0085】
本発明の実施例の一実施形態では、前記制限速度決定ユニットは、さらに、前記現在の車線で前記目標車両の走行方向に他の車両がないことを検出した場合、車線速度を前記車線制限速度情報とするように構成されている。
【0086】
本発明の実施例の一実施形態では、前記目標車両は、前記現在の車線で前記目標車両の後方に他の車両が存在することを検出した場合、前記目標車両より後の他の車両を無視するように構成されている無視決定ユニットをさらに備える。
【0087】
本発明の実施例の一実施形態では、前記目標車両は、前記
目標車両の走行道路の車線の数が3以上であり、かつ前記目標車両が現在左側車線にある場合、調整係数に基づいて前記目標車両の車速情報を修正処理し、修正速度情報を得るように構成されている修正決定ユニットをさらに備える。前記
車線決定ユニットは、さらに、前記修正速度情報と車線制限速度情報とに基づいて、前記第2のモデルに関連する第2種のutilityを決定するように構成されている。
【0088】
本発明の実施例の一実施形態では、前記車線決定ユニットは、さらに、前記制御指示が、自車線を走行することを維持するものである場合、前記目標車線に変更する車線変更処理を実行しなく、前記制御指示が、左側車線に車線を変更するものである場合、前記左側車線を前記目標車線として、前記目標車線に変更する車線変更処理を実行し、前記制御指示が、右側車線に車線を変更するものである場合、前記右側車線を前記目標車線として、前記目標車線に変更する車線変更処理を実行するように構成されている。
【0089】
本発明の実施例の一実施形態では、前記目標車両は、前記制御指示に従って、車線選択を実行し、前記目標車線を得た後に、所定の規則に適合する場合、直ちに目標車両が現在位置する自車線から前記目標車線に変更し、所定の規則に適合しない場合、前記目標車線に変更する車線変更処理を実行しないように構成されている車線変更実行決定ユニットをさらに含む。
【0090】
ここで、データ処理のためのプロセッサは、処理を実行する際に、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、DSP又はFPGAを用いて実現することができる。記憶媒体には、動作命令が含まれ、該動作命令は、コンピュータ実行可能なコードであってもよい。前記動作命令によって、上記の本発明の実施例の
車線選択方法のフローにおける各ステップを実現する。
【0091】
ここで指摘すべきものとして、上記の端末やサーバに関する説明は、上記の方法に対する説明と同様であり、有益な効果も方法と同じであり、説明を省略する。本発明の端末やサーバの実施例に披露されていない技術的詳細について、本発明の方法フローの実施例で説明した内容を参照されたい。
【0092】
本発明の実施例について、現実的な適用シナリオを例にして以下のように説明する。
【0093】
運転挙動モデル化は、主に縦方向と横方向との2つの側面を含む。縦方向運転挙動は、主にブレーキング、フォローなどを含む。横方向運転挙動は、主に車線変
更である。車線変更挙動は、運転者が、自身の運転特性から、周囲の車両の車速、ニュートラルなどの周辺環境情報の刺激に対して、自身の運転目標ポリシーを調整して完成するような、情報判断と動作実行とを含む総合的な挙動過程である。このような挙動は、非常に複雑であり、ひいては数学モデルで説明しにくいと考えられる。車線変更モデルは、DLCモデルとMLCモデルの2種類に分けられてもよい。DLCとは、走行速度を改善するためのものであるが、MLCとは、交差点などの影響で自車線から離れなければならないことを言う。まず、MLCを考慮する必要があるかどうかを判断する。例えば、現在の車両が交差点まで走行するのに必要な時間tが車線変更に必要な時間よりも大きいかどうかを評価する。もし走行道路において一番右の車線に変更しなければならない場合、現在の車線と比べてn車線変更が必要であり、1車線変更ごとに時間t0を必要とすれば、t>n×t0の場合、DLCを考慮するだけでよいが、t≦n×t0の場合、MLCとDLCとを同時に考慮する必要があり、それらが衝突するとき、MLCの結果に従う。DLCの決定では、lane selectionについて、車速、車線制限速度などの総合情報に基づいて、隣の車線に車線を変更する必要があるかどうかを判定するが、Gap acceptanceについて、隣の車線の前後の車の距離に基づいて、十分な車線変更空間があるかどうかを判断する。この2つの条件が同時に満たされてこそ、車線変更を決定することができる。走行中、運転者は、通常、自車の車速、前の車の車速、車の距離、並びに、隣の車線の車速及び車の距離に基づいて、車線変更操作ができるかどうかを決定し、自車の走行速度を改善することを目的とする。
【0094】
上記の実施例では、単にMLCモデル又はDLCモデルを用いて車線変更選択を行うと、タイムリーな応答及び精確な車線変更選択という目的を達成することができない。以下の実施例では、DLCとMLCとを1つのモデルに統一し、自車線、左右車線のutilityをそれぞれ算出し、最後にutilityが最大となる車線を変更先車線として選択する。
【0095】
本発明の実施例について、無人運転シナリオを例にして、以下のように説明する。
【0096】
図6〜
図8は、無人運転シナリオにおいて本発明の実施例を用いる場合に使用されるキーパラメータ、決定モデルの構造、及び実際の適用においてサンプリングされる車線変更選択状況の模式図である。ここで、
図6は車線変更挙動決定のキーパラメータの模式図であり、ここで、Sは現在の車線での前車との間隔であり、L
1は目標車線の前クリアディスタンスであり、L
2は目標車線の後クリアディスタンスであり、V
1は車線変更車両の速度であり、V
2は現在の車線での前車の速度であり、V
3は隣の車線での前車の速度であり、V
4は隣の車線での後車の速度である。
図7は、車線変更選択のための決定モデルの構造の模式図であり、
図8は、実際の適用においてサンプリングされる車線変更選択状況の模式図である。
【0097】
上記の
図6〜
図8に示す内容に基づいて、本実施例では、主に、従来の車線変更モデルとは異なる無人運転車両の目標車線選択に注目する。この段階では、無人運転車両は、目標車線の評価及び選択のみに注目し、直ちに車線変更を実行できるかどうかに注目しない。目標車線が選定された後、車線変更を正常に実行できるかどうかは、その後のモーションプラン(motion plan)によって決まる。無人運転車両は、周りの静的障害物や動的障害物が車線変更に影響するかどうかを高い頻度で判断し、車線変更安全を保証する。危険があれば、車線変更を放棄する。
図9に示す車線変更選択過程を例にして、以下のように説明する。
【0098】
図9の車線変更選択過程には、以下の内容が含まれる。
【0099】
第1のステップ:交差点に基づいて最終的な目標車線を決定し、即ち、MLCに基づく目標車線を見つける(find goal lane for MLC)。
【0100】
具体的には、交差点と次の道路との接続関係に基づいて、MLC目標車線を決定する。現在位置の選択待ちの車線の中から、接続性に基づいて、交差点に到達して次の道に入ることが可能な車線をgoal laneとして選択する。例えば、自車が現在車線1にあり、交差点を右折する必要がある場合、車線2をgoal laneとして選択する。交差点を直進する場合、要求に該当する選択待ちの車線が複数あり得る。この場合、その中から、現在の車線に最も近い車線を目標車線(goal lane)として選定する。
【0101】
最終的な目標車線を決定した後に、現在の各車線から最終的な
目標車線までの車線変更回数(例えば、nlanechange)を算出することができる。車線の中心線に沿って前に進む方向がX軸であると仮定し、現在の車両の位置から交差点までの距離を算出し、その距離をdistanceToJunctionとして記録する。
【0102】
第2のステップ:車線の車速を推定し、即ち、DLCに基づく車線の車速を算出する(estimate lane speed for DLC)。
【0103】
検出された周囲の車両の速度に基づいて、自車線、左側車線、右側車線の走行速度(例えば、laneSpeed)をそれぞれ推定する。
【0104】
まず、車両の中心点から車線の中心線までの垂直距離dにより、車両がどの車線に属するかを判定する。dが一定の閾値より小さい場合、例えばd<2.0mの場合、車両はこの車線に属する。
【0105】
各車線の統計過程では、自車より後の車両を無視する(x座標が自車のx座標より小さい場合、無視する)。複数の車がある場合、その中で最小となる速度を車線速度として記録し、車線に自車の車体前の車両がない場合、車線速度が車線の最大制限速度に等しい(例えば、SPEED_LIMIT)と記録する。
【0106】
車線の数≧3であり、自車が一番左の車線にある場合、laneSpeedを算出する際に、統計をもとに割引係数を与え、k×laneSpeed(一般的にはk=0.9)を車線速度としてその後のU_DLCの算出に用いる。このように、同じ状況で、車両が一番左の車線を長期的に占用しないことが保証される。
【0107】
第3のステップ:車線のUtility、即ち、MLCに基づくUtilityとDLCに基づくUtilityとを統合した総合Utilityを算出する。
【0108】
数式1によって、特定車線に対して、車線速度laneSpeedと、最大制限速度SPEED_LIMITとに基づいて、DLCに関連するutilityを算出する。
【0109】
[数式1]
U_DLC=p1×laneSpeed/SPEED_LIMIT
数式2によって、車線変更回数nlanechangeと、車両から交差点までの距離distanceToJunctionと、一回の車線変更に必要な最小距離d0とに基づいて、MLCに関連するutilityを算出する。
【0110】
[数式2]
U_MLC=p2×pow(
nlanechange/(distanceToJunction/d0),p3)
ここで、d0は、現在の車速と車線変更時間とに基づいて推定された、一回の車線変更を完成するために必要な最小距離であり、算出方法が数式3に示す通りである。
【0111】
[数式3]
d0=MAX(dmin,vehicleSpeed×t0)
ここで、dmin及びt0は定数であり、実際の必要に応じて値を取ることができ、vehicleSpeedは自車の速度であり、t0は経験に基づいて推定された、一回の車線変更を完成するために必要な時間である。dmin=50m、t0=10sのように推奨する。
【0112】
p1、p2、p3は、それぞれ重み係数であり、必要に応じて調整することができ、一般的にはp1=10、p2=2.0、p3=2.0を取る。
【0113】
車線総合Utilityの算出方法は、数式4に示す通りである。
【0114】
[数式4]
Utility=(int)U_DLC−(int)U_MLC
注意すべきものとして、まず、U_DLC及びU_MLCにそれぞれ整数を取ってから、総合utilityを算出する。このようにすることは、車速、距離などの重要な要素の段階化に相当し、最大の利点は、一定の車速範囲及び距離範囲内でutilityの数値の安定性を維持することができ、さらに車線変更結果の安定性を保証し、繰り返して切り替えることがないことである。
【0115】
MLCに指数モデルを使用することにより、その影響力は、distanceToJunctionが次第に小さくなるにつれて急速に増大し、最終的に交差点の近くで絶対的に主導的な役割を果たし、さらにDLCによる影響を無視することができ、この間の移行は滑らかで自然である。このような設計は、実際の車線変更法則に適合する。
【0116】
第4のステップ:車線変更タイプの判定
最終的な車線変更タイプLaneChangeは、それぞれ、自車線維持、左側への車線変更、右側への車線変更の3つである。
【0117】
自車線、左側車線、右側車線の順にutilityを算出し、utilityが最大となる車線を車線変更先の目標車線として選定する。この順序によって、追い越し時に優先的に左側車線から追い越すことが保証される。utilityが同じである場合、優先的に自車線を維持する。
【0118】
第1のステップで、現在の車線のutilityを算出し、車線変更タイプを自車線維持として記録し、uMaxを更新する。
【0119】
第2のステップで、左側車線のutilityを算出し、u_leftと記録する。u_left>
uMaxの場合、LaneChange=左側への車線変更と記録し、uMax=u_leftのように更新する。
【0120】
第3のステップで、右側車線のutilityを算出し、u_rightと記録する。u_right>
uMaxの場合、LaneChange=右側への車線変更と記録する。
【0121】
本発明の実施例によれば、DLCとMLCとが効果的に結合され、移行が自然であり、車線変更挙動がより安定である。DLC及びMLCによる車線選択への影響が効果的に結合され、交差点に近いほど、MLCが果たす役割が大きくなり、移行が滑らかで自然であり、客観的法則に合致する。車速や交差点までの距離などの肝心な要素が階段化処理され、車線変更結果の安定性が保証され、ジッタ現象が発生することはない。左側追い越し優先原則が保証されるが、一番左の車線が長期的に占用されない。採用された決定モデルに使用される特定の判定順序や規則によれば、類似の条件の下で左側から追い越すことが保証され、車線の数が多い道路の場合、車両が一番左の追い越し車線を長期的に占用することはない。このように、交通規則により合って、中国の道路の客観的状況に合う。
【0122】
本発明の実施例の端末(目標車両に搭載された車載端末又はユーザが持つ移動端末)は、
図10に示す通りである。前記端末は、プロセッサ61と、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを記憶するためのメモリとを含む。メモリの一表現形態は、
図10に示すようなコンピュータ記憶媒体63であってもよい。前記端末は、データ通信のためのバス62をさらに含む。
【0123】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
交差点車線変更を決定するための第1のモデルと、走行速度を決定するための第2のモデルとに基づいて、車線変更選択のための決定モデルを得、
目標車両の走行情報と、目標車両の周辺車両の走行情報を表す目標車両に関する目標情報とをリアルタイムで取得し、
リアルタイムで取得された前記目標情報と、目標車両の走行情報とに基づいて、前記決定モデルにより目標車線を得る、ことを実行する。
【0124】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
リアルタイムで取得された前記目標情報と、目標車両の走行情報とに基づいて、前記決定モデルにより、目標車両に関する特定車線に対応する効用値を算出し、
効用値が最大となる車線を目標車線とする、ことをさらに実行する。
【0125】
前記特定車線は、少なくとも、目標車両が現在位置する自車線と、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線とを含む。
【0126】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
目標車両の車線変更回数と、交差点までの距離値と、一回車線変更の最小距離値とに基づいて、特定車線の、前記第1のモデルに関連する第1種の効用値を決定し、
目標車両の車速情報と、車線制限速度情報とに基づいて、特定車線の、前記第2のモデルに関連する第2種の効用値を決定し、
前記第1種の効用値と前記第2種の効用値とに基づいて、特定車線の車線総合効用値を得る、ことをさらに実行する。
【0127】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
交差点及び前記交差点につながる次の道路から構成される道路網の状況に基づいて、候補車線を得、
目標車両が現在位置する自車線と前記候補車線との第1の方向での距離に基づいて、前記目標車両の車線変更回数を得、
目標車両が現在位置する自車線上の位置と前記交差点との第2の方向での距離に基づいて、前記目標車両から交差点までの距離値を得、
目標車両の現在の車速と車線変更時間とに基づいて、一回の車線変更を完成するために必要な最小距離値を得る、ことをさらに実行する。
【0128】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
検出された目標車両の周辺車両の速度情報に基づいて、前記目標車両の車速情報を算出してリアルタイムで調整し、
目標車両の中心点から現在の車線の中心線までの垂直距離を取得し、前記垂直距離が閾値より小さいかどうかを判断し、前記垂直距離が閾値より小さい場合、目標車両が前記現在の車線に属すると決定し、前記現在の車線の所定の規則に基づいて前記車線制限速度情報を得る、ことをさらに実行する。
【0129】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
前記現在の車線で前記目標車両を含めた少なくとも2台の車を検出した場合、少なくとも2台の車の中で最小となる速度を前記車線制限速度情報とする、ことをさらに実行する。
【0130】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
前記現在の車線で前記目標車両の走行方向に他の車両がないことを検出した場合、車線速度を前記
車線制限速度情報とする、ことをさらに実行する。
【0131】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
前記現在の車線で前記目標車両の後方に他の車両が存在することを検出した場合、前記目標車両より後の他の車両を無視する、ことをさらに実行する。
【0132】
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、
目標車両の走行道路の車線の数が3以上であり、かつ前記目標車両が左側車線にある場合、調整係数に基づいて前記目標車両の車速情報を修正処理し、修正速度情報を得、
前記修正速度情報と車線制限速度情報とに基づいて、前記特定車線の、前記第2のモデルに関連する第2種の効用値を再決定する、ことをさらに実行する。
【0133】
本発明の実施例のコンピュータ記憶媒体には、コンピュータ実行可能な命令が記憶され、該コンピュータ実行可能な命令は、
交差点車線変更を決定するための第1のモデルと、走行速度を決定するための第2のモデルとに基づいて、車線変更選択のための決定モデルを得、
目標車両の走行情報と、目標車両の周辺車両の走行情報を表す目標車両に関する目標情報とをリアルタイムで取得し、
リアルタイムで取得された前記目標情報と、目標車両の走行情報とに基づいて、前記決定モデルにより目標車線を得る、ことを実行させる。
【0134】
該コンピュータ実行可能な命令は、
リアルタイムで取得された前記目標情報と、目標車両の走行情報とに基づいて、前記決定モデルにより、目標車両に関する特定車線に対応する効用値を算出し、
効用値が最大となる車線を目標車線とする、ことをさらに実行させる。
【0135】
前記特定車線は、少なくとも、目標車両が現在位置する自車線と、目標車両に隣接する左側車線及び右側車線とを含む。
【0136】
該コンピュータ実行可能な命令は、
目標車両の車線変更回数と、交差点までの距離値と、一回車線変更の最小距離値とに基づいて、特定車線の、前記第1のモデルに関連する第1種の効用値を決定し、
目標車両の車速情報と、車線制限速度情報とに基づいて、特定車線の、前記第2のモデルに関連する第2種の効用値を決定し、
前記第1種の効用値と前記第2種の効用値とに基づいて、特定車線の車線総合効用値を得る、ことをさらに実行させる。
【0137】
該コンピュータ実行可能な命令は、
交差点及び前記交差点につながる次の道路から構成される道路網の状況に基づいて、候補車線を得、
目標車両が現在位置する自車線と前記候補車線との第1の方向での距離に基づいて、前記目標車両の車線変更回数を得、
目標車両が現在位置する自車線上の位置と前記交差点との第2の方向での距離に基づいて、前記目標車両から交差点までの距離値を得、
目標車両の現在の車速と車線変更時間とに基づいて、一回の車線変更を完成するために必要な最小距離値を得る、ことをさらに実行させる。
【0138】
該コンピュータ実行可能な命令は、
検出された目標車両の周辺車両の速度情報に基づいて、前記目標車両の車速情報を算出してリアルタイムで調整し、
目標車両の中心点から現在の車線の中心線までの垂直距離を取得し、前記垂直距離が閾値より小さいかどうかかを判断し、前記垂直距離が閾値より小さい場合、目標車両が前記現在の車線に属すると決定し、前記現在の車線の所定の規則に基づいて前記車線制限速度情報を得る、をさらに実行させる。
【0139】
該コンピュータ実行可能な命令は、
前記現在の車線で前記目標車両を含めた少なくとも2台の車を検出した場合、少なくとも2台の車の中で最小となる速度を前記車線制限情報とする、ことをさらに実行させる。
【0140】
該コンピュータ実行可能な命令は、
前記現在の車線で前記目標車両の走行方向に他の車両がないことを検出した場合、車線速度を前記
車線制限速度情報とする、ことをさらに実行させる。
【0141】
該コンピュータ実行可能な命令は、
前記現在の車線で前記目標車両の後方に他の車両が存在することを検出した場合、前記目標車両より後の他の車両を無視する、ことをさらに実行させる。
【0142】
該コンピュータ実行可能な命令は、
目標車両の走行道路の車線の数が3以上であり、かつ前記目標車両が左側車線にある場合、調整係数に基づいて前記目標車両の車速情報を修正処理し、修正速度情報を得、前記修正速度情報と車線制限速度情報とに基づいて、前記特定車線の、前記第2のモデルに関連する第2種の効用値を再決定する、ことをさらに実行させる。
【0143】
理解すべきものとして、本願で提供されるいくつかの実施例に開示された機器及び方法は、他の方式で実現されてもよい。以上説明した機器の実施例は、模式的なものにすぎない。例えば、前記ユニットの分割は、論理的な機能の分割にすぎず、実際に実現する際に別の分割方式であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントを組み合わせたり、他のシステムに組み入れたりしてもよいし、一部の特徴を無視したり、実行しなかったりしてもよい。また、示されまたは説明された各構成部分の互いの結合、又は直接結合、又は通信接続は、若干のインターフェースを介するものであってもよく、機器又はユニットの間接結合または通信接続は、電気的、機械的、又は他の形式であってもよい。
【0144】
上記に分離した部品として説明されたユニットは、物理的に分離したものであってもなくてもよい。ユニットとして示された部品は、物理的なユニットであってもなくてもよく、即ち、1つの場所に位置してもよいし、ネットワーク上の複数のユニットに分散してもよい。実際の必要に応じて、その中の一部又は全部のユニットを選択して、本実施例に係る発明の目的を達成してもよい。
【0145】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットをすべて1つの処理ユニットに組み入れてもよいし、各ユニットそれぞれを個別に1つのユニットとしてもよいし、2つ以上のユニットを1つのユニットに組み入れてもよい。上述した組み入れたユニットは、ハードウェアの形で実現されてもよいし、ハードウェア+ソフトウェア機能ユニットの形で実現されてもよい。
【0146】
当業者であれば理解できるように、上記の方法の実施例を実現する手順の全部又は一部は、プログラムから関連のハードウェアへ指示することにより実行されてもよい。前記プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このプログラムが実行されると、上記の方法の実施例を含む手順を実行させる。前記記憶媒体は、移動記憶機器、ROM、RAM、磁気ディスクや光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することが可能な各種の媒体を含む。
【0147】
あるいは、本発明の上記組み入れたユニットは、ソフトウェア機能ユニットの形で実現され、かつ独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本発明の実施例の構成は、本質的な又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形で具現されることができ、このコンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器などであってもよい)に、本発明の各実施例に係る方法の全部又は一部を実行させるための若干の命令を含む。前記記憶媒体は、移動記憶機器、ROM、RAM、磁気ディスクや光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することが可能な各種の媒体を含む。
【0148】
上記は本発明の具体的な実施形態にすぎないが、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではない。本技術分野を熟知しているいかなる技術者が本発明に開示された技術範囲内で容易に想到し得る変更又は置換えも、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。それゆえ、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に従うべきである。