(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出コイルは、前記磁気コアに互いに逆方向に巻かれ直列に接続された少なくとも一対のコイルに代えて、前記磁気コアに互いに同方向に巻かれた少なくとも一対のコイル(26b、26c)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の金属検出機。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0023】
(第1実施形態)
まず、本発明に係る金属検出機の第1実施形態における構成について
図1〜
図3を用いて説明する。
【0024】
図1に示すように、本実施形態における金属検出機1は、異物である金属の検出処理を行う金属検出処理装置10と、搬送手段としてのコンベア40と、を備え、被検査物5中の金属6の有無を検出するものである。
【0025】
金属検出処理装置10は、金属検出部20と、金属検出回路30と、を備えている。コンベア40は、図示した搬送方向に被検査物5を搬送する搬送手段としての無端環状のコンベアベルト41と、搬送ローラ42及び43と、を備えている。コンベアベルト41は、被検査物5を載置し搬送方向に搬送する搬送面41aを有する。
【0026】
金属検出回路30は、
図2に示すように、発振器31、増幅手段としての増幅器32(32a〜32d)、検波部33(33a〜33d)、ADC(アナログデジタル変換器)34(34a〜34d)、判定手段としての判定部35(35a〜35d)、結果表示部36、周波数設定部37を備えている。
【0027】
金属検出部20は、磁界を発生する励磁コイル21と、被検査物5中の金属6を検出する検出コイル22と、を備えている。検出コイル22は、励磁コイル21の形成面とほぼ平行な方向、かつ、搬送方向にほぼ直交する方向(「搬送面41aの幅方向」という場合がある)に4列に並んで配置されている。なお、本実施形態では、検出コイル22を4列とした例を挙げるが、本発明はこれに限定されず、例えば1列であってもよい。また、図面では、搬送面41aの幅方向を単に「幅方向」と記載して示している。
【0028】
励磁コイル21は、矩形状の形状を有している。励磁コイル21は、搬送面41a(
図1参照)の近傍の、搬送面41aとほぼ平行な平面内に環状に巻かれている。検出コイル22は、励磁コイル21から所定距離だけ離れ、励磁コイル21と対向した平面内に設けられている。互いに対向する励磁コイル21及び検出コイル22が形成された各形成面は、被検査物5が搬送されて移動する搬送面41aを挟んでいる。すなわち、励磁コイル21は、被検査物5が移動する領域を挟み互いに対向する2つの平面のいずれか一方の平面内に環状に巻かれている。また、検出コイル22は、2つの平面のいずれか他方の平面内に設けられている。
【0029】
励磁コイル21の巻き数は、例えば1〜5ターン程度である。励磁コイル21は、発振器31に接続され、被検査物5が通過する領域に磁界を発生するようになっている。なお、励磁コイル21の形状は矩形状に限定されず、円形状、楕円形状等であってもよい。
【0030】
図3に示すように、検出コイル22は、細長い矩形平板状の複数の磁気コア22aと、この磁気コア22aに巻かれた一対のコイル22b及び22cと、を備えている。
【0031】
磁気コア22aは、扁平形状の磁性体、例えばアモルファス磁性体で形成され、長手方向が搬送方向に沿うよう配置されている。また、磁気コア22aは、搬送面41aの幅方向に板厚方向を有し、その板厚方向に複数積層されている。なお、磁気コア22aは、1枚の構成であってもよい。
【0032】
コイル22b及び22cは、それぞれ、積層された磁気コア22aに、互いに逆方向に巻かれて直列に接続されており、一対の逆直列接続コイルの構成を有する。コイル22bの一端は増幅器32(
図2参照)の入力端子に接続されている。コイル22bの他端は、コイル22cの一端に接続されている。コイル22cの他端はグランドに接続されている。
【0033】
図2に戻り、発振器31は、例えば、周波数が数kHz〜10MHzの電流を生成し、金属検出部20の励磁コイル21及び検波部33に供給するようになっている。この発振器31は、電流供給手段の一例である。
【0034】
増幅器32は、増幅器32a〜32dで構成され、それぞれが1つの入力端子及び1つの出力端子を有する。
【0035】
増幅器32a〜32dは、それぞれ、入力端子がコイル22bの一端に接続され、対をなす2つのコイル22b及び22cからの信号電圧の差をとって増幅するようになっている。
【0036】
検波部33は、検波部33a〜33dで構成されている。検波部33a〜33dは、それぞれ、発振器31と、増幅器32a〜32dの出力端子とに接続され、発振器31の出力に同期させて増幅器32a〜32dの各出力信号を同期検波するようになっている。
【0037】
ADC34は、ADC34a〜34dで構成されている。ADC34a〜34dは、それぞれ、検波部33a〜33dの出力信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換するようになっている。
【0038】
判定部35は、判定部35a〜35dで構成されている。判定部35a〜35dは、それぞれ、ADC34a〜34dの出力端子に接続され、これらの出力信号に基づいて、予め設定された判定用閾値を参照して被検査物5中の金属6の有無を判定するようになっている。
【0039】
結果表示部36は、判定部35a〜35dによる金属6の有無の判定結果を例えば液晶画面に表示するようになっている。
【0040】
周波数設定部37は、想定される被検査物5中の金属6の種類に基づいて、発振器31の発振周波数を設定できるものである。この周波数設定部37は、周波数設定手段の一例である。
【0041】
具体的には、想定される被検査物5中の金属6が磁性体の金属(例えば鉄)の場合には、周波数設定部37により、発振器31の周波数が所定の低い周波数に設定される。一方、想定される被検査物5中の金属6が非磁性体の金属(例えばSUS304)の場合には、周波数設定部37により、発振器31の周波数が所定の高い周波数に設定される。なお、想定される被検査物5中の金属6の種類と、それらを検出しやすい周波数との関係を実験により予め求めて例えば5とおりの周波数を決めておき、金属6の種類に基づいて適宜周波数を変える構成とすれば、検出感度及び作業性を向上させることができる。
【0042】
次に、金属検出部20の金属検出の原理について、
図4を用いて説明する。
図4(a)は、金属検出部20の平面図であって、励磁コイル21の上方から検出コイル22を見た図である。
図4(b)は、
図4(a)における搬送方向の断面図である。
図4(c)は、被検査物5が金属6を含む場合の搬送方向の断面図である。なお、説明を簡単にするため、励磁コイル21の内側に1つの磁気コア22aを有する1つの検出コイル22があるものとする。ここで、励磁コイル21の内側とは、検出コイル22が設けられた面に励磁コイル21を投影した場合、投影された励磁コイル21に囲まれた領域をいう。
【0043】
図4(a)、(b)に示すように、検出コイル22は、励磁コイル21の内側に、搬送面41aの幅方向に板厚方向を有する磁気コア22aの長手方向が搬送方向に沿って配置されている。また、コイル22b及び22cは、互いに逆方向に巻かれて直列に接続されている。
【0044】
すなわち、励磁コイル21が発生する磁界の方向と、検出コイル22の感度軸とが直交している。検出コイル22は、励磁コイル21に交流電流を流しても誘起電圧を生じないよう配置位置が調整されている。通常、検出コイル22は、励磁コイル21の左側のコイル21aと右側のコイル21bとの間の中央に配置すれば誘起電圧が生じない。ここで、誘起電圧が生じないとは、誘起電圧がゼロボルトであることのみを意味するものではなく、金属6を検出できる程度に誘起電圧が低い状態にあることをいう。
【0045】
また、金属検出機1は、上記の配置に加え、検出コイル22を差動構成に接続しているため、高い平衡性が実現でき、高感度の検出を可能としている。
【0046】
さらに、金属検出機1は、磁気コア22aの板厚方向を搬送面41aの幅方向としているので、励磁コイル21が発生する磁束の通過可能な断面積が極めて狭くなって、磁気コア22aに渦電流が発生し難い構造である。その結果、磁気コア22aの板厚方向が搬送面41aと直交するものと比べ、金属検出機1は、(1)励磁コイル21のパワーが渦電流により消費され難くなるので、低消費電力を図ることができ、(2)磁気コア22aに渦電流が発生し難くなるので、検出コイル22の出力信号のバランスがとり易くなり、出力信号の安定化を図ることができる。
【0047】
さらに、金属検出機1は、磁気コア22aをその板厚方向に積層することにより、磁性体の体積を増やすことができるので、金属の検出感度をより向上させることができる。
【0048】
なお、コイル22bとコイル22cとの間や、検出コイル22から外部への接続部で用いるコイル線は、磁界の影響を避けるため、ツイストペア線にするのが好ましい。
【0049】
図4(c)に示すように、金属検出部20の上部を金属6が通過すると、励磁コイル21が発生した磁界によって金属6中に新たな磁界が発生する。この場合、金属6が導体か磁性体かによりメカニズムが異なる。磁性体の場合は、金属6が磁化し新たな磁界を発生し、導体の場合は金属6に渦電流が発生し新たな磁界を発生する。コイル22bとコイル22cの中央付近を金属6が通過するとき、
図4(c)に示す状態では、新たに発生した磁界は、コイル22bには搬送方向の逆方向に、コイル22cには搬送方向に流れる。その結果、新たな磁界によって発生した誘起電圧が検出コイル22に発生し、検出コイル22の誘起電圧が増幅器32によって加算され、検波部33において同期検波されることによってスパイク状の電圧信号(
図2参照)が生じることとなる。
【0050】
次に、検出コイル22の変形例について
図5を用いて説明する。前述の説明では、検出コイル22が、1つの磁気コア22aにコイル22b及び22cが巻かれた構成を有していた。本発明は、これに限定されず、複数の磁気コアを搬送方向に並べて配置した構成とすることもできる。以下、2つの磁気コアを搬送方向に並べた例を挙げて説明する。
【0051】
図5(a)は、検出コイル23及び24がほぼ搬送方向に沿って1列に配置された例を示している。検出コイル23及び24は、それぞれ、磁気コア23a及び24aを有している。磁気コア23a及び24aは、個別に巻かれたコイル23b及び24bを有している。コイル23b及び24bは、互いに逆方向に巻かれて直列に接続されている。
図5(b)は、検出コイル23及び24がほぼ搬送方向に沿って配置され、検出コイル24が搬送方向に対して所定角度で傾いて配置された構成を示している。
図5(c)は、検出コイル23及び24がともに搬送方向に対してほぼ同じ角度で傾いて1列になるよう配置された構成を示している。
図5(d)は、検出コイル23及び24が、搬送方向に対して互いに異なる角度で傾いて配置された構成を示している。
【0052】
なお、金属6(
図1参照)は、実際には様々な形状(例えば針状)が想定される。金属6が完全な球体ではない場合には、磁化した金属6が発生する磁界に指向性が生じる。その場合、検出コイルを
図5に示したように構成することで、本実施形態における金属検出機1は、検出感度を向上することができる。
【0053】
次に、本実施形態における金属検出機1の動作について
図1及び
図2を用いて説明する。
【0054】
発振器31は、周波数設定部37によって設定された周波数、例えば100kHzの周波数の電流を生成し、金属検出部20の励磁コイル21、検波部33に供給する。その結果、励磁コイル21は、被検査物5が通過する領域に磁界を発生する。
【0055】
励磁コイル21が磁界を発生している状態で、金属6を含む被検査物5が検出コイル22の上部近傍を通過すると、金属6により新たな磁界が発生する。この新たな磁界によって発生した誘起電圧が検出コイル22に発生する。
【0056】
増幅器32は、対をなす2つのコイル22b及び22cが発生した各誘起電圧を加算して増幅し、検波部33に出力する。
【0057】
検波部33は、発振器31からの発信信号に基づいて、増幅器32が増幅した信号を同期検波することによってスパイク状の電圧信号をADC34に出力する。
【0058】
ADC34は、検波部33からの電圧信号をアナログ値からデジタル値の信号に変換して判定部35に出力する。
【0059】
判定部35は、ADC34の出力信号と、予め設定された判定用閾値とに基づいて被検査物5中の金属6の有無を判定し、その判定結果のデータを結果表示部36に出力する。
【0060】
結果表示部36は、判定部35による判定結果を例えば液晶画面に表示する。ここで、結果表示部36は、検出コイル22ごとに判定結果を表示する構成を有し、被検査物5中の金属6が検出された位置を識別表示するのが好ましい。
【0061】
次に、本実施形態における金属検出機1の変形例について説明する。なお、前述の金属検出機1と同様な構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0062】
[変形例1]
図6は、変形例1における金属検出処理装置を示している。この金属検出処理装置の金属検出部20は、1つの検出コイル25を備えている。検出コイル25は、搬送面41a(
図1参照)の幅方向の長さと同等程度にコア22aが複数積層されたものである。積層された磁気コア22aには、コイル22b及び22cが互いに逆方向に巻かれて直列に接続されている。コイル22b及び22cには1つの増幅器32が接続されている。この構成により、変形例1における金属検出処理装置は、増幅器32から判定部35までをそれぞれ1つずつで構成することができるので、回路構成の簡易化を図ることができる。
【0063】
[変形例2]
次に、変形例2について
図7、
図8を用いて説明する。この変形例2は、本実施形態における励磁コイル21、検出コイル22の配置に関するものである。なお、前述した搬送面41aがある側を上側ベルト41bと呼び、その下側にあるベルトを下側ベルト41cと呼ぶ。
【0064】
図7は、励磁コイル21及び検出コイル22が、搬送面41aに対して平行な互いに対向する2つの平面内にそれぞれ設けられた構成例を模式的に示している。
【0065】
図7(a)に示すように、励磁コイル21を上側ベルト41bの上側に、検出コイル22を下側ベルト41cの下側に配置する構成とすることもできる。
【0066】
また、
図7(b)に示すように、検出コイル22を上側ベルト41bの上側に、励磁コイル21を上側ベルト41bの下面(搬送面41aと反対側の面)の近傍に配置する構成とすることもできる。
【0067】
また、
図7(c)に示すように、検出コイル22を上側ベルト41bの上側に、励磁コイル21を下側ベルト41cの下面の近傍に配置する構成とすることもできる。
【0068】
図8は、励磁コイル21及び検出コイル22が、搬送面41aに対して垂直な互いに対向する2つの平面内にそれぞれ設けられた構成例を模式的に示している。
【0069】
図8に示すように、搬送方向に向かって、励磁コイル21がコンベアベルト41の左側に、検出コイル22がコンベアベルト41の右側に配置する構成とすることもできる。
【0070】
なお、
図8において、搬送方向に向かって、コンベアベルト41の左側に検出コイル22を配置し、コンベアベルト41の右側に励磁コイル21を配置する構成としてもよい。
【0071】
[変形例3]
次に、変形例3について
図9、
図10を用いて説明する。この変形例3は、本実施形態における搬送手段としてのコンベア40に代わるものである。
【0072】
図9は、滑り台状の搬送部45を搬送手段として備えた金属検出機の主要部を示している。搬送部45は、非金属の材料、例えば樹脂で形成されている。被検査物5は、重力により加速されながら搬送部45を滑り落ちていく。
【0073】
図9に示すように、搬送部45を挟んで、例えば、搬送部45側に検出コイル22を配置し、その対向側に励磁コイル21を配置することにより、搬送手段が滑り台状であっても、
図1に示した実施形態と同様に被検査物5中の金属6を検出することができる。
【0074】
図10は、例えば筒状の通過部46を搬送手段として備えた金属検出機の主要部を示している。通過部46は、非金属の材料、例えば樹脂で形成されている。被検査物5は、重力により加速されながら通過部46の内部を自然落下していく。
【0075】
図10に示すように、通過部46を挟んで、励磁コイル21と検出コイル22とを対向配置することにより、被検査物5を自然落下させる場合であっても、
図1に示した実施形態と同様に被検査物5中の金属6を検出することができる。
【0076】
[変形例4]
次に、変形例4について
図11を用いて説明する。
図11は、
図1に示した本実施形態の幅方向の断面を模式的に示した図である。
【0077】
変形例4における金属検出機は、励磁コイル保持部47及び回転軸48を備えている。
【0078】
励磁コイル保持部47は、励磁コイル21を保持するものである。
【0079】
回転軸48は、励磁コイル保持部47に設けられ、励磁コイル21が設けられた平面と検出コイル22が設けられた平面との角度θを調整可能になっている。図示の例では、励磁コイル21と検出コイル22との間隔が、図中右側より左側が狭くなるよう調整されている。
【0080】
この構成により、変形例4における金属検出機は、想定される被検査物中の金属の位置が図中左側であると想定される被検査物に対して、励磁コイル21と検出コイル22とが平行である場合よりも図中左側の磁界を強めることができる。その結果、変形例4における金属検出機は、図中左側に存在が想定される被検査物中の金属の検出感度の向上を図ることができる。
【0081】
また、この構成により、変形例4における金属検出機は、搬送面41a上に搬送される被検査物の形状に応じて励磁コイル21を傾けることができる。図示の例では、被検査物の高さが図中右側より左側が低いものに適用されるのが好ましい。
【0082】
[変形例5]
前述の実施形態では、互いに逆方向に巻かれて直列に接続されたコイル22b及び22cを例に挙げて説明した(
図2、
図3参照)。これに代わる変形例5の構成を
図12に示す。
【0083】
図12に示すように、変形例5における検出コイル26は、細長い矩形平板状の複数の磁気コア26aと、この磁気コア26aに巻かれた一対のコイル26b及び26cと、を備えている。
【0084】
コイル26b及び26cは、それぞれ、積層された磁気コア26aに、互いに同方向に巻かれている。コイル26bの一端は差動増幅器38の一方の入力端子に接続されている。コイル26bの他端はグランドに接続されている。コイル26cの一端は差動増幅器38の他方の入力端子に接続されている。コイル26cの他端はグランドに接続されている。
【0085】
差動増幅器38の出力端子は、検波部33に接続されている。検波部33以降の構成は、
図1、
図6等に示した構成と同じである。
【0086】
前述の構成により、変形例5における検出コイル26は、前述した互いに逆方向に巻かれて直列に接続されたコイル22b及び22cと同等な機能を有することとなる。
【0087】
以上のように、本実施形態における金属検出機1は、互いに対向する2つの平面のいずれか一方の平面内に環状に巻かれた励磁コイル21と、2つの平面のいずれか他方の平面内に設けられた検出コイル22と、を備えるため、1つの励磁コイルの内側に検出コイルが設けられた従来のものよりも、金属を検出可能とする感度領域を広げることができるので、被検査物中の金属の検出感度の向上を図ることができる。
【0088】
(第2実施形態)
本実施形態における金属検出機の構成について
図13を用いて説明する。
【0089】
図13に示すように、本実施形態における金属検出機は、第1実施形態における金属検出処理装置10(
図2参照)に代えて金属検出処理装置50を備えた点が異なっている。したがって、第1実施形態と重複する構成の説明は省略する。
【0090】
金属検出処理装置50は、金属検出部60、金属検出回路70を備えている。金属検出部60は、励磁コイル21、検出コイル61を備えている。金属検出回路70は、発振器31、増幅手段としての増幅器32(32a〜32b)、検波部33(33a〜33b)、ADC34(34a〜34b)、判定手段としての判定部35(35a〜35b)、結果表示部36を備えている。
【0091】
検出コイル61は、搬送方向とほぼ一致する方向に配置されている。なお、本実施形態では、搬送方向とほぼ直交する方向に1つの検出コイル61を配置した例を挙げているが、本発明はこれに限定されず、複数の検出コイルを配置する構成としてもよい。
【0092】
検出コイル61は、第1実施形態における変形例1(
図6参照)と同様に積層されたコア22aと、積層された磁気コア22aに巻かれた二対のコイル62a及び62b、コイル63a及び63bと、を有する。
【0093】
一方の一対のコイルであるコイル62a及び62bにおいて、コイル62aの一端は増幅器32bの入力端子に接続され、コイル62aの他端はコイル62bの一端に接続され、コイル62bの他端はグランドに接続されている。
【0094】
他方の一対のコイルであるコイル63a及び63bにおいて、コイル63aの一端は増幅器32aの入力端子に接続され、コイル63aの他端はコイル63bの一端に接続され、コイル63bの他端はグランドに接続されている。
【0095】
本実施形態では、検出コイル61が二対のコイル62a及び62b、コイル63a及び63bを有し、一方の一対のコイル62aと62bとのコイル間隔と、他方の一対のコイル63aと63bとのコイル間隔とが互いに異なっている。すなわち、一方の一対のコイル62a及び62bのコイル間隔は、他方の一対のコイル63a及び63bのコイル間隔よりも広い。
【0096】
この構成により、本実施形態における金属検出処理装置50は、互いに異なるコイル間隔の二対のコイル62a及び62bとコイル63a及び63bとにより、より広範な感度領域に感度を有することとなる。具体的には、金属検出処理装置50は、一方の一対のコイル62a及び62bにより比較的遠方での金属検出感度を有し、他方の一対のコイル63a及び63bにより比較的近辺での金属検出感度を有する。
【0097】
したがって、本実施形態における金属検出機は、第1実施形態の効果に加えて、被検査物5中の金属6の検出感度の向上及び省スペース化を図ることができるとともに、低コスト化を図ることもでき、さらに、より広範な感度領域に感度を有する。
【0098】
なお、第2実施形態では、二対のコイルを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、三対以上のコイルを磁気コア22aに設けた構成であってもよい。この構成を備えた金属検出機は、二対のコイルを用いたものよりも、より広範な感度領域に感度を有することとなる。
【0099】
また、第2実施形態で説明した二対のコイルを、第1実施形態の変形例5で説明したように、互いに同方向に巻かれた二対のコイルとし、これらのコイルの出力を差動増幅器で増幅する構成としても同様な効果が得られる。