(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御装置は、更に、算出された前記設置可能範囲情報と、作業計画時における前記クレーンの位置情報とに基づいて前記設置可能範囲内で作業計画時における前記クレーンの位置に最も近い修正設置位置情報を算出する修正設置位置算出手段を有することを特徴とする請求項1に記載のクレーン。
前記制御装置は、更に、前記設置可能範囲情報と、始点位置情報とに基づいて、設置可能範囲内の任意の位置にクレーンを設置した場合における始点位置で吊荷を吊る際のクレーンの姿勢情報を算出する姿勢情報算出手段を有する請求項1から3のいずれか一項に記載のクレーン。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、作業現場の状況に合わせて設置位置を選択できるクレーンの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、作業現場で作業を行うクレーンであって、前記クレーンは、車両と、起伏自在かつ伸縮自在のブームと、前記ブームの先端に取り付けられた三次元センサと、制御装置とを備え、前記制御装置は、クレーンの性能情報を記憶する記憶部を備え、作業計画時における前記クレーンの位置情報と、吊荷のサイズ及び重量情報と、始点位置情報と、終点位置情報と、を入力する入力手段と、前記三次元センサによって計測された作業現場の三次元情報を入力する三次元情報入力手段と、前記作業計画時における前記クレーンの位置情報と、前記三次元センサによって計測された作業現場の三次元情報とに基づいて、作業計画時における前記クレーンの位置にクレーンが設置可能か否かを判定する設置位置判定手段と、前記設置位置判定手段によって、作業計画時における前記クレーンの位置にクレーンが設置できないと判断されたとき、前記吊荷のサイズ及び重量情報と、クレーンの性能情報とに基づいて前記クレーンの作業可能範囲情報を算出する作業可能範囲算出手段と、前記クレーンの作業可能範囲情報と、前記作業現場の三次元情報と、前記始点位置情報と、前記終点位置情報とに基づいて、前記クレーンの設置可能範囲情報を算出する設置可能範囲算出手段を有するものである。
【0009】
また、前記制御装置は、更に、算出された前記設置可能範囲情報と、前記クレーンの性能情報とに基づいて
、前記設置可能範囲内で
前記吊荷の搬送作業を行う際の燃費が最も低くなる修正設置位置情報を算出する
修正設置位置算出手段を有する。
【0010】
また、前記制御装置は、更に、算出された前記設置可能範囲情報と、作業計画時における前記クレーンの位置情報とに基づいて前記設置可能範囲内で作業計画時における前記クレーンの位置に最も近い修正設置位置情報を算出する修正設置位置算出手段を有するものである。
【0011】
また、前記制御装置は、更に、前記設置可能範囲情報と、始点位置情報とに基づいて、設置可能範囲内の任意の位置にクレーンを設置した場合における始点位置で吊荷を吊る際のクレーンの姿勢情報を算出する姿勢情報算出手段を有するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
クレーンにおいては、設置可能範囲情報を算出することで、作業現場の経時的な変化に対応して、作業計画時におけるクレーンの位置から設置可能範囲へクレーンを移動させて効率よく搬送作業を行うことができる。
【0014】
クレーンにおいては、設置可能範囲内でエネルギー効率が最小となる修正設置位置へクレーンを移動させて更に効率よく搬送作業を行うことができる。
【0015】
クレーンにおいては、設置可能範囲内で作業計画時における前記クレーンの位置に最も近い修正設置位置へクレーンを移動させることで、作業計画に近い搬送作業を行うことができる。
【0016】
クレーンにおいては、始点位置で吊荷を吊る際のクレーンの姿勢を算出することで、始点位置での搬送作業が容易となる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の一実施形態としてクレーン1を説明する。
【0019】
図1に示すように、クレーン1は、不特定の場所に移動可能な移動式クレーンである。クレーン1は、車両2、クレーン装置6を有する。
【0020】
車両2は、クレーン装置6を搬送するものである。車両2は、複数の車輪3を有し、エンジン4を動力源として走行する。車両2には、アウトリガ5が設けられている。アウトリガ5は、車両2の幅方向両側に油圧によって延伸可能な張り出しビームと地面に垂直な方向に延伸可能な油圧式のジャッキシリンダとから構成されている。車両2は、アウトリガ5を車両2の幅方向に延伸させるとともにジャッキシリンダを接地させることにより、クレーン1の作業可能範囲A(
図5参照)を広げることができる。
【0021】
クレーン装置6は、吊荷Wをワイヤロープによって吊り上げるものである。クレーン装置6は、旋回台7、伸縮ブーム8、ジブ9、メインフックブロック10、サブフックブロック11、伸縮シリンダ12、起伏シリンダ13、メインウインチ14、メインワイヤロープ15、サブウインチ16、サブワイヤロープ17、ステレオカメラ18、キャビン19、制御装置50(
図2参照)等を具備する。
【0022】
旋回台7は、クレーン装置6を旋回可能に構成するものである。旋回台7は、円環状の軸受を介して車両2のフレーム上に設けられる。円環状の軸受は、その回転中心が車両2の設置面に対して垂直になるように配置されている。旋回台7は、円環状の軸受の中心を回転中心として一方向と他方向とに回転自在に構成されている。また、旋回台7は、油圧式の旋回モータ71(
図2参照)によって回転されるように構成されている。
【0023】
伸縮ブーム8は、車両2のフレーム上で水平回転可能且つ揺動自在に構成されている。伸縮ブーム8は、複数のブーム部材であるベースブーム部材8a、セカンドブーム部材8b、サードブーム部材8c、フォースブーム部材8d、フィフスブーム部材8e、トップブーム部材8fから構成されている。伸縮ブーム8は、各ブーム部材を伸縮シリンダ12で移動させることで軸方向に伸縮自在に構成されている。
【0024】
ジブ9は、クレーン装置6の揚程や作業半径を拡大するものである。ジブ9は、伸縮ブーム8のベースブーム部材8aに設けられたジブ支持部8gによってベースブーム部材8aに沿った姿勢で保持されている。ジブ9の基端は、トップブーム部材8fのジブ支持部8gに連結可能に構成されている。ジブ9は、ジブ支持部8gに図示しないピンを打ち込むことによりトップブーム部材8fの先端に連結可能に構成されている。
【0025】
メインフックブロック10は、吊荷Wを吊るものである。メインフックブロック10には、メインワイヤロープ15が巻き掛けられる複数のフックシーブと、吊荷Wを吊るメインフック10aとが設けられている。サブフックブロック11は、吊荷Wを吊るものである。サブフックブロック11には、吊荷Wを吊るサブフック11aが設けられている。
【0026】
起伏シリンダ13は、伸縮ブーム8を起立及び倒伏させ、伸縮ブーム8の姿勢を保持するものである。起伏シリンダ13はシリンダ部とロッド部とからなる油圧シリンダから構成されている。
【0027】
油圧ウインチであるメインウインチ14は、メインワイヤロープ15の繰り入れ(巻き上げ)及び繰り出し(巻き下げ)を行うものである。メインウインチ14は、メインワイヤロープ15が巻きつけられるメインドラム141がメイン用油圧モータ142によって回転されるように構成されている。
【0028】
油圧ウインチであるサブウインチ16は、サブワイヤロープ17の繰り入れ及び繰り出しを行うものである。サブウインチ16は、サブワイヤロープ17が巻きつけられるサブドラム161がサブ用油圧モータ162によって回転されるように構成されている。
【0029】
伸縮ブーム8のトップブーム部材8fの先端又はジブ9の先端には、ステレオカメラ18が設けられている。
【0030】
キャビン19は、操縦席を覆うものである。キャビン19は、旋回台7における伸縮ブーム8の側方に設けられている。キャビン19の内部には、操縦席が設けられている。操縦席には、タッチパネルである表示部20が設けられている。
【0031】
このように構成されるクレーン1は、車両2を走行させることで任意の位置にクレーン装置6を移動させることができる。また、クレーン1は、起伏シリンダ13で伸縮ブーム8を任意の起伏角度に起立させて、伸縮ブーム8を任意の伸縮ブーム長さに延伸させたりジブ9を連結させたりすることでクレーン装置6の揚程や作業半径を拡大することができる。
【0032】
また、クレーン1は、制御装置50を有する。制御装置50は、クレーン1の設置位置を算出する装置である。
図2に示すように、制御装置50は、CPUなどの演算部21とROM及びRAMなどの記憶部22を有している。演算部21は、クレーン1の性能情報を記憶部22から取得する。記憶部22には、クレーン1の性能情報が記憶されている。ここで、クレーン1の性能情報とは、クレーン1の起伏角度範囲、負荷率、作業半径に関する情報を含む。また、制御装置50には、三次元センサであるステレオカメラ18と、表示部20と、操作装置94と、位置センサ95と接続されている。ステレオカメラ18は、伸縮ブーム8の先端に配置されている。表示部20は、制御装置50によって算出された設置位置や姿勢を表示する装置であり、キャビン19の内部に配置されている。操作装置94は、表示部20に表示された複数の情報から一の情報を選択するための装置であり、例えば、タッチパネルで構成されている。位置センサ95は、クレーン1の位置を測定する装置であり、車両2に取り付けられている。位置センサ95は、例えば、GNSSアンテナを有する衛星測位装置である。
また、制御装置50は、旋回モータ71と接続されている。また、制御装置50は、図示せぬ電磁弁を介して伸縮シリンダ12、起伏シリンダ13、メイン用油圧モータ142、サブ用油圧モータ162とそれぞれ接続されている。
【0033】
次に、制御装置50を用いた設置可能範囲B、修正設置位置及び姿勢の算出方法について
図3及び
図4を用いて説明する。
設置可能範囲Bとは、任意の時点における作業現場において、クレーン1を設置することができる範囲であり、より詳細には、障害物H、作業車両J、及び構造物Kに干渉することなくクレーン1を設置することができる範囲である。
まず、複数の情報を入力する(ステップS100)。複数の情報は、作業計画時におけるクレーン1の位置情報と、吊荷Wのサイズ及び重量情報と、始点位置情報と、終点位置情報と、を含む。作業計画時におけるクレーン1の位置情報はグローバル座標系に変換した情報である。始点位置情報は、吊荷Wの始点位置PS(
図5参照)に関する情報であって、グローバル座標系に変換した三次元情報である。また、終点位置情報は、吊荷Wの終点位置PE(
図5参照)に関する情報であってグローバル座標系に変換した三次元情報である。
【0034】
次に、作業現場の三次元情報を検出する(ステップS200)。作業現場の三次元情報は、三次元センサであるステレオカメラ18によって計測される。例えば、伸縮ブーム8を伸ばし、ステレオカメラ18を360度旋回させて作業現場全体を計測する。三次元情報は、グローバル座標系に変換した三次元情報である。このように、作業現場の三次元情報と、クレーン1の位置情報と、始点位置情報と、終点位置情報とをグローバル座標系に変換した三次元情報として取得することで、一つの座標系の中でクレーン1、作業現場、始点位置PS、及び終点位置PEを定義することができる。
【0035】
次に、作業計画時におけるクレーン1の位置情報と、ステレオカメラ18によって計測された作業現場の三次元情報とに基づいて、作業計画時におけるクレーン1の位置PP(
図5参照)にクレーン1が設置可能か否かを判定する(ステップS250)。すなわち一つの座標系の中で定義されたクレーン1の位置と、作業現場の三次元情報とを比較して、クレーン1の位置に障害物H、作業車両J、及び構造物Kが存在するか否かについて判断することでクレーン1が設置可能か否かを判定する。
【0036】
作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1が設置可能である場合には、作業計画時におけるクレーン1の位置PPを設置位置として返し(ステップS255)、ステップS500へ移行する。
図5に示すように、作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1が設置できない場合には、ステップS300へ移行する。
【0037】
次に、クレーン1の設置可能範囲Bを算出するステップS300について、
図4を用いて具体的に説明する。
【0038】
まず、吊荷Wのサイズ及び重量情報と、クレーン1の性能情報とに基づいてクレーン1の作業可能範囲A(
図6参照)に関する情報である作業可能範囲情報を算出する(ステップS310)。作業可能範囲Aとは、任意の位置にクレーン1を設置した時に、吊荷Wを搬送することができる範囲であり、具体的には、吊荷Wを搬送する際に必要な起伏角度がクレーン1の性能情報として記憶された起伏角度範囲内であり、吊荷Wを搬送する際に必要な負荷率がクレーン1の性能情報として記憶された負荷率以内であり、かつ、吊荷Wを搬送する際に必要な作業半径がクレーン1の性能情報として記憶された作業半径R以内である範囲である。
【0039】
次に、クレーン1の作業可能範囲情報と、作業現場の三次元情報と、始点位置情報と、終点位置情報とに基づいて、クレーン1の設置可能範囲B(
図8参照)に関する情報である設置可能範囲情報を算出する(ステップS320)。クレーン1の設置可能範囲Bは、クレーン1の作業可能範囲A内に始点位置PS及び終点位置PEを含むように含めることができ、かつ、障害物H、作業車両J、及び構造物Kが存在する位置を除いた範囲である。
【0040】
次に、
図6、
図7及び
図8を用いて、作業可能範囲Aに基づくクレーン1の設置可能範囲Bの算出について説明する。なお、ここでは、説明を容易にするために平面二次元情報に基づく設置可能範囲Bの算出について示すものである。
図6に示すように、作業可能範囲Aは、クレーン1の重心Gを中心とした作業半径Rの円で表される。
図7に示すように、始点位置PSを中心とする作業半径Rと同じ半径を有する円C1と、終点位置PEを中心とする作業半径Rと同じ半径を有する円C2との重なる重複範囲Dを作成する。次に
図8に示すように、重複範囲Dと障害物H、作業車両J、及び構造物Kと重なる範囲を除いた範囲を設置可能範囲Bとするものである。このように、ステップS320で算出された設置可能範囲Bに関する設置可能範囲情報を返すことでステップS300の設置可能範囲算出制御が終了し、ステップS400へ移行する。
【0041】
次に、ステップS320で算出された設置可能範囲情報と、クレーン1の性能情報とに基づいて設置可能範囲B内でエネルギー効率が最小となる修正設置位置P1(
図8参照)に関する情報である修正設置位置情報を算出する(ステップS400)。
詳細には、搬送作業に必要なアクチュエータ(伸縮シリンダ12、起伏シリンダ13、旋回モータ71、メイン用油圧モータ142、サブ用油圧モータ162)の動作に分解され、燃費の低い順に優先順位が決定される。また、優先順位の高いアクチュエータに関する最適な動作だけではなく、複数のアクチュエータに関する最適な動作が優先される。例えば、旋回モータ71の燃費が最も低くなる動作であっても、伸縮シリンダ12、起伏シリンダ13の燃費が非常に高くなる場合には修正設置位置P1とはならない。
【0042】
次に、ステップS400において、設置可能範囲情報と、始点位置情報とに基づいて、算出されたクレーン1の修正設置位置P1にクレーン1を設置した場合における始点位置PSで吊荷Wを吊る際のクレーン1の姿勢情報を算出する(ステップS500)。クレーン1の姿勢情報は、始点位置PS及びクレーン1の設置位置に基づいて一義的に決定される。
【0043】
次に、ステップS255またはステップS400と、S500とにおいて算出された設置位置情報及びクレーン1の姿勢情報が表示部20に表示される(ステップS600)。表示部20に表示される情報は、設置位置、クレーン1の三次元情報、作業現場の三次元情報、及びクレーン1の姿勢である。
【0044】
次に、制御装置50を用いて設置位置及び姿勢を算出する際のクレーン1を用いた作業について説明する。
【0045】
まず、作業者は、ステップS100において、作業計画時におけるクレーン1の位置情報と、吊荷Wのサイズ及び重量情報と、始点位置情報と、終点位置情報とを入力する。次に、ステップS200において、作業現場の三次元情報を検出し、ステップS250において、作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1を設置可能か否かが判断される。作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1を設置可能であれば、作業者は、クレーン1を作業計画時におけるクレーン1の位置PPに設置したままで作業を行う。
【0046】
また、
図5に示すように、作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1を設置可能でなければ、ステップS300において
図8に示すように、設置可能範囲Bが算出される。
次に、ステップS400において、設置可能範囲B内のエネルギー効率が最小となる修正設置位置P1が算出される。また、ステップS500において、
図8に示すように、修正設置位置P1にクレーン1を設置した場合の始点位置PSでのクレーン1の搬送姿勢が算出される。
そして、ステップS500において、設置位置及び設置位置にクレーン1を設置した場合の始点位置PSでのクレーン1の搬送姿勢が表示部20に表示される。ここで、設置位置は、ステップS255において、作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1を設置可能であると判断されたときは、作業計画時におけるクレーン1の位置PPであり、作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1を設置可能でないと判断されたときは、修正設置位置P1が表示される。
【0047】
また、
図9に示すように、別の修正設置位置の算出方法としてステップS300で算出された設置可能範囲情報と、作業計画時におけるクレーン1の位置情報とに基づいて設置可能範囲B内で作業計画時におけるクレーン1の位置PPに最も近い修正設置位置P1に関する情報である修正設置位置情報を算出してもよい(ステップS400)。
修正設置位置P1は、作業計画時におけるクレーン1の位置PPの重心位置GPPと修正設置位置P1の重心位置GP1とが最も短くなる位置に設定される。このように構成することにより、作業計画に近い搬送作業を行うことができる。
【0048】
以上より、本クレーン1の特徴とその効果についてまとめると次のようになる。
【0049】
<特徴1>
クレーン1は、作業現場で作業を行うクレーン1であって、クレーン1は、車両2と、起伏自在かつ伸縮自在の伸縮ブーム8と、伸縮ブーム8の先端に取り付けられた三次元センサ(ステレオカメラ18)と、制御装置50とを備え、制御装置50は、クレーン1の性能情報を記憶する記憶部22を備え、作業計画時における前記クレーン1の位置情報と、吊荷Wのサイズ及び重量情報と、始点位置情報と、終点位置情報と、を入力する入力手段(記憶部22・操作装置94)と、三次元センサ(ステレオカメラ18)によって計測された作業現場の三次元情報を入力する三次元情報入力手段(ステレオカメラ18)と、作業計画時におけるクレーン1の位置情報と、三次元センサ(ステレオカメラ18)によって計測された作業現場の三次元情報とに基づいて、作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1が設置可能か否かを判定する設置位置判定手段(演算部21)と、設置位置判定手段によって、作業計画時におけるクレーン1の位置PPにクレーン1が設置できないと判断されたとき、吊荷Wのサイズ及び重量情報と、クレーン1の性能情報とに基づいてクレーン1の作業可能範囲情報を算出する作業可能範囲算出手段(演算部21)と、クレーン1の作業可能範囲情報と、作業現場の三次元情報と、始点位置情報と、終点位置情報とに基づいて、クレーン1の設置可能範囲情報を算出する設置可能範囲算出手段(演算部21)を有するものである。
このように構成することにより、設置可能範囲情報を算出することで、作業現場の経時的な変化に対応して、作業計画時におけるクレーン1の位置PPから設置可能範囲Bへクレーン1を移動させて効率よく搬送作業を行うことができる。
【0050】
<特徴2>
また、制御装置50は、更に、算出された前記設置可能範囲情報と、クレーン1の性能情報とに基づいて設置可能範囲B内でエネルギー効率が最小となる修正設置位置情報を算出する修正設置位置算出手段(演算部21)を有するものである。
このように構成することにより、設置可能範囲B内でエネルギー効率が最小となる修正設置位置P1へクレーン1を移動させて更に効率よく搬送作業を行うことができる。
【0051】
<特徴3>
また、制御装置50は、更に、算出された設置可能範囲情報と、作業計画時におけるクレーン1の位置情報とに基づいて設置可能範囲B内で作業計画時におけるクレーン1の位置PPに最も近い修正設置位置情報を算出する修正設置位置算出手段(演算部21)を有するものである。
このように構成することにより、設置可能範囲B内で作業計画時におけるクレーン1の位置PPに最も近い修正設置位置P1へクレーン1を移動させることで、作業計画に近い搬送作業を行うことができる。
【0052】
<特徴4>
前記制御装置50は、更に、設置可能範囲情報と、始点位置情報とに基づいて、設置可能範囲B内の任意の位置にクレーン1を設置した場合における始点位置PSで吊荷Wを吊る際のクレーン1の姿勢情報を算出する姿勢情報算出手段(演算部21)を有するものである。
このように構成することにより、始点位置PSで吊荷Wを吊る際のクレーン1の姿勢を算出することで、始点位置PSでの搬送作業が容易となる。