特許第6809385号(P6809385)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6809385転写紙再生装置およびそれを備えた転写捺染装置並びにインクジェット記録装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6809385
(24)【登録日】2020年12月14日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】転写紙再生装置およびそれを備えた転写捺染装置並びにインクジェット記録装置
(51)【国際特許分類】
   D06P 5/24 20060101AFI20201221BHJP
   D06P 5/30 20060101ALI20201221BHJP
   D21C 5/02 20060101ALI20201221BHJP
   B44C 1/17 20060101ALI20201221BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20201221BHJP
   B41J 2/17 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   D06P5/24 Z
   D06P5/30
   D21C5/02
   B44C1/17 J
   B41J2/01 101
   B41J2/17 201
   B41J2/01 501
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-113963(P2017-113963)
(22)【出願日】2017年6月9日
(65)【公開番号】特開2018-204159(P2018-204159A)
(43)【公開日】2018年12月27日
【審査請求日】2019年6月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣島 進
(72)【発明者】
【氏名】大庭 忠志
【審査官】 横山 敏志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−162924(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/109703(WO,A1)
【文献】 特開平07−237781(JP,A)
【文献】 特開平10−058638(JP,A)
【文献】 特開2009−255455(JP,A)
【文献】 特開2013−013873(JP,A)
【文献】 特開2015−147826(JP,A)
【文献】 特開2015−108206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06P1/00−7/00
B41J2/01
B41J2/17
B44C1/17
D21C5/02
Japio−GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇華性インクを用いて描画された画像を記録シートに転写した後の未再生転写紙を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構によって搬送される前記未再生転写紙を加熱することにより前記未再生転写紙に残存する前記昇華性インクを気化させ、前記未再生転写紙に残存する前記昇華性インクを減少させるヒーターと、
前記ヒーターにより気化された前記昇華性インクを空気流と共に吸引する吸引機構と、
前記吸引機構内に配置され、前記昇華性インクを冷却して固化させる冷却機構と、
前記冷却機構によって固化された前記昇華性インクを回収する回収機構と、
を備えた転写紙再生装置。
【請求項2】
前記吸引機構は、
前記空気流を発生させる吸引ファンと、
前記吸引ファンによって発生する空気流が通過するダクトと、
を有し、
前記ダクトは、前記未再生転写紙に対向する空気流入口から前記吸引ファンが連結される空気流出口に向かって断面積が狭くなる逆テーパー形状であることを特徴とする請求項1に記載の転写紙再生装置。
【請求項3】
前記冷却機構は、前記吸引機構に回転可能に支持され、内部に冷媒が流通する中空状のインク冷却棒であり、
前記回収機構は、
前記インク冷却棒の表面に付着した前記昇華性インクを掻き取るスクレーパーと、
前記スクレーパーによって掻き落とされた前記昇華性インクを貯留する回収トレイと、
を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写紙再生機構。
【請求項4】
前記インク冷却棒は、前記冷媒として内部に水を流通させることにより表面温度が10℃〜15℃に保持されることを特徴とする請求項3に記載の転写紙再生装置。
【請求項5】
前記ヒーターは、前記未再生転写紙を200℃〜220℃に加熱することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の転写紙再生装置。
【請求項6】
長尺状の記録シートを繰り出すシート繰出部と、
前記シート繰出部から繰り出された前記記録シートに昇華性インクを用いて画像が描写された転写紙を積重し、前記転写紙に印字された画像を前記記録シートに転写する転写部と、
前記転写部によって画像が転写された後の前記記録シートから剥離した未再生転写紙を回収する転写紙回収部と、
前記記録シートから剥離された前記未再生転写紙に残存する前記昇華性インクを除去する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の転写紙再生装置と、
を備えた転写捺染装置。
【請求項7】
前記未再生転写紙を繰り出す転写紙繰出部と、
前記転写紙繰出部から繰り出された前記未再生転写紙に残存する前記昇華性インクを除去する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の転写紙再生装置と、
前記転写紙再生装置を通過して再生された転写紙に前記昇華性インクを吐出して画像を描写する記録部と、
前記記録部よって画像が描写された前記転写紙を回収する転写紙回収部と、
を備えたインクジェット記録装置。
【請求項8】
昇華性インクを用いて描画された画像を記録シートに転写した後の、前記昇華性インクが残存する未再生転写紙を加熱して、前記昇華性インクを気化させる気化工程と、
気化した前記昇華性インクを含む気体を前記未再生転写紙上から移動させる移送工程と、
を含み、前記未再生転写紙に残存する前記昇華性インクを減少させる転写紙再生方法。
【請求項9】
前記移送工程により移動された前記昇華性インクを含む前記気体を冷却し、前記昇華性インクを固化させて回収する回収工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の転写紙再生方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録装置によって転写紙に記録された画像を記録シートに転写した後の転写紙を再生する転写紙再生装置およびそれを備えた転写捺染装置並びにインクジェット記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
長尺の布帛を捺染処理する方法として、インクジェットプリンターを用いて素材に直接描画する直描式の捺染法と、分散染料インク(昇華インク)を搭載したインクジェットプリンターで専用紙(転写紙)に印字し、熱転写機によって転写紙に載ったインクを気化させて素材(主にポリエステル)にインクのみを浸透させる転写捺染法とが知られている。
【0003】
転写捺染法は、布帛に対して高画質、高精細に画像を転写することができること、インクジェットプリンターを用いた描画は転写紙に対して行われるため、描画が適正でなかった場合でも布帛を廃棄する必要がないこと等の長所を有している。
【0004】
例えば特許文献1には、転写紙を布帛の両面に積重して加熱処理または加圧・加熱処理し、各転写紙の転写層を布帛Rの両面に転写する転写部と、転写部の下流側に設けられ、蒸気加熱処理によって、転写層の染料を布帛に定着させる定着部と、布帛と各転写紙の積層体における各転写紙の基材を、それぞれ剥離して回収する転写紙回収部とを含む捺染処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−162924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のような転写捺染法を用いる捺染処理装置では、転写層を布帛に転写した後の転写紙には多い場合で半分以上のインクが残存している。そのため、使用済の転写紙に再び画像を描画して転写紙とすることはできなかった。また、使用済の転写紙を再生紙の原料として再利用しようとしても、残存インクが染み出して再生紙が着色してしまうことから、一度使用された転写紙は再生することなく廃棄していた。しかし、転写紙の廃棄には手間とコストがかかるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、画像を記録シートに転写した後の転写紙を簡単な構成で再生可能な転写紙再生装置およびそれを備えた転写捺染装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、搬送機構と、ヒーターと、吸引機構と、冷却機構と、回収機構と、を備えた転写紙再生装置である。搬送機構は、昇華性インクを用いて描画された画像を記録シートに転写した後の未再生転写紙を搬送する。ヒーターは、搬送機構によって搬送される未再生転写紙を加熱することにより未再生転写紙に残存する昇華性インクを気化させる。吸引機構は、ヒーターにより気化された昇華性インクを空気流とともに吸引する。冷却機構は、吸引機構内に配置され、昇華性インクを冷却して固化させる。回収機構は、冷却機構によって固化された昇華性インクを回収する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の第1の構成によれば、記録シートに画像を転写した後の未再生転写紙に残存する昇華性インクを簡単に除去できる。そのため、未再生転写紙に再び画像を描画することにより転写紙を再利用することができ、転写紙のコストを削減することができる。また、未再生転写紙を原料として再生紙を製造する際の再生紙の着色も防止できる。従って、使用済の転写紙の廃棄量も大幅に減少するため環境対応にも優れ、転写紙の保管スペースや廃棄に要するコストも削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の転写紙再生装置を備えた転写捺染装置の全体構造を示す概略図
図2】本発明の一実施形態に係る転写紙再生装置の内部構造を示す側面断面図
図3図2に示す転写紙再生装置のインク冷却棒周辺の部分拡大図
図4】本発明の転写紙再生装置を単独で用いる場合の構成を示す側面断面図
図5】本発明の転写紙再生装置を備えたインクジェット記録装置の全体構造を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の転写紙再生装置を備えた転写捺染装置100の全体構造を示す概略図である。転写捺染装置100は、乾式転写捺染法によって布帛Rを捺染する装置であって、図1に示すように、転写部2と、布帛回収部6と、転写紙回収部7と、を含む。
【0012】
転写紙Pは、インクジェットプリンター(図示せず)を用いて基材上に昇華性インクを吐出して画像を描画することにより作製される。
【0013】
長尺状の記録シートである布帛Rは、転写部2の搬送方向上流側(図1の左側)に設けられる布帛繰出部1に設置される。布帛繰出部1は、ロール状の布帛Rが装着される回転軸11と、回転軸11を所定の回転方向(図1の時計回り方向)に回転駆動する図示しないモーターとを備える。布帛Rは、モーターが駆動されることにより回転軸部11の回転に伴って搬送方向下流側に繰り出される。
【0014】
布帛Rは、少なくともポリエステルからなる織物、編物、または不織布である。
【0015】
転写部2は、転写紙Pを布帛Rの片面に積重した、布帛Rと転写紙Pとの積層体Lを加圧・加熱処理し、転写紙Pの画像を布帛Rに転写する。転写部2は、転写紙繰出部21と、加圧・加熱ローラー22と、画像が転写される前の積層体Lを搬送するための搬送ローラー23と、画像が転写された後の積層体Lを搬送するための搬送ローラー24とを備える。
【0016】
転写紙繰出部21は、布帛繰出部1に対して上方に設けられ、ロール状の転写紙Pが装着される。モーター(図示せず)を駆動することによって転写紙Pが繰り出されたとき、転写紙Pの転写面が布帛Rに対向するように取り付けられる。
【0017】
加圧・加熱ローラー22は、内部に熱源を有する加熱ローラーと、加熱ローラーに圧接される加圧ローラーとを備える。搬送ローラー23から搬送されてきた積層体Lは、加圧・加熱ローラー22のニップ部を通過する際に加圧・加熱処理が施され、転写紙Pの画像が布帛Rの表面に転写される。
【0018】
布帛回収部6は転写部2の下流側に設けられ、転写部2において転写工程が施された布帛R1を巻き取りながら回収する。
【0019】
転写紙回収部7は、転写部2の下流側に隣接して設けられ、転写部2から搬送されてくる転写処理が施された後の積層体Lから剥離した使用済の転写紙(未再生転写紙)P′を巻き取りながら回収する。
【0020】
また、未再生転写紙P′の搬送方向に対し転写紙回収部7の上流側直近には、未再生転写紙P′の残存インクを除去して未再生転写紙P′を再生する転写紙再生装置8を備えている。転写紙回収部7は、前述の転写紙繰出部21と共に、転写紙再生装置8によって再生される未再生転写紙P′を搬送する搬送機構を兼ねている。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態に係る転写紙再生装置8の内部構造を示す側面断面図である。転写紙再生装置8は、ヒーター81、ダクト82、吸引ファン83、インク冷却棒84、スクレーパー85、および回収トレイ86を備える。
【0022】
ヒーター81は、定着処理が施された後の積層体L(図1参照)から剥離した未再生転写紙P′を加熱して未再生転写紙P′に残存する昇華性インクを気化させる。未再生転写紙P′の温度が200℃未満であると昇華性インクを気化させることができない。一方、220℃を超える温度まで未再生転写紙P′を加熱してもエネルギーを無駄に消費するだけで昇華性インクの気化効率は向上しない。そのため、未再生転写紙P′はヒーター81によって200℃〜220℃に加熱されることが好ましい。
【0023】
ダクト82は、未再生転写紙P′の搬送方向(図2の右から左方向)に対してヒーター81の下流側に、未再生転写紙P′を挟んでヒーター81と反対側(上方)に配置されている。ダクト82は、未再生転写紙P′と対向する部分に空気流入口82aが形成され、空気流入口82aから最も遠い側の端部に空気流出口82bが形成されている。また、ダクト82は空気流入口82aから空気流出口82bに向かって徐々に断面積が小さくなる逆テーパー形状である。
【0024】
吸引ファン83は、ダクト82の空気流出口82bに連結されており、ダクト82内の空気を吸引して外部に排出する。ダクト82および吸引ファン83は、ヒーター81により気化された昇華性インクを空気流とともに吸引する吸引機構90を構成する。
【0025】
インク冷却棒84は、ダクト82内の空気流の流れ方向に対して空気流出口82bの上流側直近に配置されている。インク冷却棒84は、ヒーター81の熱によって気化された昇華性インクを冷却して固化させる冷却機構である。
【0026】
図3は、図2に示す転写紙再生装置8のインク冷却棒84周辺の部分拡大図である。インク冷却棒84は中空状の金属製パイプであり、内部に冷媒として水を流通させることにより表面温度が10℃〜15℃に保持されている。また、インク冷却棒84はダクト82に回転可能に支持されており、駆動機構(図示せず)によって所定方向(図3の反時計回り方向)に回転する。
【0027】
未再生転写紙P′に残存する昇華性インクは、ヒーター81(図2参照)の熱によって気化された後、吸引ファン83により発生する空気流に乗って空気流入口82aからダクト82内を通って空気流出口82bに導かれる。そして、空気流出口82bの上流側直近に配置されたインク冷却棒84の表面で冷却されて再び固化し、インク冷却棒84の表面にインク粒Iとなって付着する。
【0028】
インク冷却棒84の表面温度が15℃以上であると昇華性インクを十分に冷却することができず回収効率が低下する。一方、インク冷却棒84の表面温度が10℃未満になると、未再生転写紙P′から昇華性インクと共に気化した水蒸気がインク冷却棒84の表面で結露する。そのため、昇華性インクと共に水分が後述する回収トレイ86に回収されてしまい、昇華性インクのみを効率よく回収できない。従って、インク冷却棒84の表面温度は10℃〜15℃に保持することが好ましい。
【0029】
スクレーパー85は、先端部がインク冷却棒84の回転方向に対し下流側(カウンター方向)からインク冷却棒84の表面に当接しており、インク冷却棒84の表面に付着したインク粒Iを掻き落とす。回収トレイ86は、スクレーパー85によって掻き落とされたインク粒Iを貯留する。スクレーパー85および回収トレイ86は、インク冷却棒84によって冷却固化された昇華性インクを回収する回収機構91を構成する。
【0030】
上記の構成によれば、積層体Lから剥離した未再生転写紙P′に残存する昇華性インクを簡単に除去できるため、転写紙回収部7で回収された未再生転写紙P′に再び画像を描画することにより転写紙Pとして再利用することができ、転写紙Pのコストを削減することができる。また、転写紙回収部7で回収された未再生転写紙P′を原料として再生紙を製造する場合にインクが染み出して再生紙が着色するおそれもなくなる。従って、未再生転写紙P′の廃棄量が大幅に減少するため環境対応にも優れ、未再生転写紙P′を保管しておく必要もないため、未再生転写紙P′の保管スペースや廃棄に要するコストも削減することができる。
【0031】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、転写部2と、定着部3と、洗浄部4と、乾燥部5と、布帛回収部6と、転写紙回収部7と、を含む転写捺染装置100に転写紙再生装置8を搭載した例について示したが、昇華性インクを使用する他の構成の転写捺染装置100にも同様に適用可能である。
【0032】
また、転写紙再生装置8は、転写捺染装置100に搭載する構成に限らず、単独で用いる構成も可能である。即ち、図4に示すように、ロール状の未再生転写紙P′をセットする転写紙繰出部21と、未再生転写紙P′を巻き取る転写紙回収部7とで構成される搬送機構を備えた転写紙再生装置8とすることで、複数の転写捺染装置100で使用した未再生転写紙P′に残存する昇華性インクをまとめて除去することができる。昇華性インクが除去された未再生転写紙P′は、再び画像を描画することにより転写紙Pとして再利用するか、或いは再生紙の原料として使用される。
【0033】
或いは、図5に示すように、未再生転写紙P′を繰り出す転写紙繰出部21と、昇華性インクを用いて未再生転写紙P′に画像を描写する記録部102と、記録部102で画像が描写された転写紙Pを乾燥する転写紙乾燥部103と、画像を描写した後の転写紙Pを巻き取る転写紙回収部7とを有するインクジェット記録装置101において、転写紙繰出部21と記録部102の間に転写紙再生装置8を配置することもできる。この構成によれば、画像を描写する前の基材として、未使用紙に代えて未再生転写紙P′をセットして転写紙Pを製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、インクジェット記録装置によって記録された画像を記録シートに転写した後の転写紙を再生する転写紙再生装置に利用可能である。本発明の利用により、画像を記録シートに転写した後の未再生転写紙に残存する昇華性インクを簡単な構成で除去可能な転写紙再生装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0035】
1 布帛繰出部(シート繰出部)
2 転写部
6 布帛回収部
7 転写紙回収部(搬送機構)
8 転写紙再生装置
21 転写紙繰出部(搬送機構)
81 ヒーター
82 ダクト
82a 空気流入口
82b 空気流出口
83 吸引ファン
84 インク冷却棒(冷却機構)
85 スクレーパー
86 回収トレイ
90 吸引機構
91 回収機構
100 転写捺染装置
101 インクジェット記録装置
102 記録部
P 転写紙
P′ 未再生転写紙
R 布帛(記録シート)
図1
図2
図3
図4
図5