特許第6809687号(P6809687)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 群創光電股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許6809687-表示パネル 図000002
  • 特許6809687-表示パネル 図000003
  • 特許6809687-表示パネル 図000004
  • 特許6809687-表示パネル 図000005
  • 特許6809687-表示パネル 図000006
  • 特許6809687-表示パネル 図000007
  • 特許6809687-表示パネル 図000008
  • 特許6809687-表示パネル 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6809687
(24)【登録日】2020年12月14日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20201221BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20201221BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20201221BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20201221BHJP
   H05B 33/06 20060101ALI20201221BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20201221BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   G09F9/30 330
   H01L29/78 616S
   G09F9/30 365
   G02F1/1368
   H05B33/14 A
   H05B33/06
   H05B33/12 E
   G02B5/20 101
   H01L29/78 616T
   H01L29/78 617K
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-3142(P2016-3142)
(22)【出願日】2016年1月12日
(65)【公開番号】特開2016-130851(P2016-130851A)
(43)【公開日】2016年7月21日
【審査請求日】2019年1月7日
(31)【優先権主張番号】104101041
(32)【優先日】2015年1月13日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】510134581
【氏名又は名称】群創光電股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Innolux Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(72)【発明者】
【氏名】顏 崇紋
(72)【発明者】
【氏名】梁 馨宜
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲とく▼裕
【審査官】 新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−019490(JP,A)
【文献】 特開平08−088369(JP,A)
【文献】 特開2013−069778(JP,A)
【文献】 特開平10−223905(JP,A)
【文献】 特開2011−210904(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0207583(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2010−0000403(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
G02B 5/20
G02F 1/1368
H01L 29/786
H01L 51/50
H05B 33/06
H05B 33/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、前記表示領域に隣接した非表示領域とを含む基板と、
前記基板の前記非表示領域に配置された薄膜トランジスタと、
を含み、
前記薄膜トランジスタは、
前記基板の上方に配置された半導体層と、
前記半導体層の上方に配置された第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層の上方に配置された第1の金属層と、
前記第1の絶縁層の上方に配置された第2の絶縁層と、
前記第1の金属層の両側に隣接して配置される第1のビアホール列および第2のビアホール列であって、前記第1のビアホール列は、複数の第1のビアホールを含み、前記第2のビアホール列は、複数の第2のビアホールを含む、第1のビアホール列および第2のビアホール列と、
前記第2の絶縁層の上方に配置され、第1の部分と第2の部分を含む第2の金属層であって、前記第1の部分は、前記複数の第1のビアホールを介して前記半導体層を電気的に接続し、前記第2の部分は、前記複数の第2のビアホールを介して前記半導体層を電気的に接続する、第2の金属層と、を含み、
前記第1の部分の端部と前記第1の金属層の端部との間の最短距離は、第1の距離であり、前記第2の部分の端部と前記第1の金属層のもう1つの端部との間の最短距離は、第2の距離であり、前記第2の距離は、前記第1の距離より大きく、
前記第1のビアホールの1つに対応する前記第2の金属層の部分の幅は、2つの前記第1のビアホールの間の領域に対応する前記第2の金属層の部分の幅より小さい、
表示パネル。
【請求項2】
前記第2の距離は、約0.1μm〜1.0μmだけ、前記第1の距離より大きい、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第1の部分の前記端部と前記第2の部分の前記端部との間の最短距離は、第3の距離であり、前記第3の距離は、前記第1のビアホール列の長さより小さい、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1の金属層は、アーチ状端部を含む、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記複数の第1のビアホールは、等間隔に配置され、前記複数の第2のビアホールは、等間隔に配置される、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第1の金属層は、第1の分岐部と第2の分岐部を含み、前記第1の分岐部は、前記第2の金属層の前記第1の部分と隣接し、前記第2の分岐部は、前記第2の金属層の前記第2の部分と隣接し、
前記第1の分岐部と前記第2の金属層の前記第1の部分との間の最短距離は、第1の距離であり、前記第2の分岐部と前記第2の金属層の前記第2の部分との間の最短距離は、第2の距離であり、
前記表示パネルは、前記第1の金属層の前記第1の分岐部と前記第2の分岐部との間に配置された第3のビアホール列を更に含み、前記第3のビアホール列は、複数の第3のビアホールを含み、
前記第2の金属層は、第3の部分を更に含み、前記第3の部分は、前記複数の第3のビアホールを介して前記半導体層を電気的に接続し、
前記第3の部分の端部と前記第1の分岐部の端部との間の最短距離は、第3の距離であり、前記第3の部分のもう1つの端部と前記第2の分岐部の端部との間の最短距離は、第4の距離であり、前記第3の距離は、前記第4の距離より大きい、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記第3の距離は、約0.1μm〜1.0μmだけ、前記第4の距離より大きい、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第2の距離は、前記第4の距離より大きく、前記第3の距離は、前記第1の距離より大きい、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第2の部分の前記端部と前記第3の部分の前記端部との間の最短距離は、第5の距離であり、前記第5の距離は、前記第3のビアホール列の長さより小さい、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第3のビアホールの1つに対応する前記第2の金属層の部分の幅は、2つの前記第3のビアホールの間の領域に対応する前記第2の金属層の部分の幅より小さい、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項11】
カラーフィルター基板と、
前記基板と前記カラーフィルター基板との間に配置された液晶層とを更に含む、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項12】
上基板と、
前記基板と前記上基板との間に配置された有機発光層とを更に含む、請求項1に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2015年1月13日に出願された台湾特許出願第104101041号についての優先権を主張するものであり、これらの全ては引用によって本願に援用される。
【0002】
本開示は、薄膜トランジスタおよび薄膜トランジスタを含む表示パネルに関し、特に、金属層を有する薄膜トランジスタおよび薄膜トランジスタを含む表示パネルに関するものである。
【背景技術】
【0003】
表示装置は、各種製品の表示素子としてより広く用いられてきている。液晶分子は、異なるアライメント構成で異なる光偏向または光の屈折効果を有し、液晶表示装置は、この特性を用いて光の透過性を制御し、画像を生成する。従来のねじれネマティック液晶表示装置は、良好な光透過特性を有する。しかしながら、それらの画素設計と構造、および液晶分子の光学特性により、それらは充分な開口率または視野角を提供することができない。
【0004】
この問題を解決するために、広視野角および高開口率を有する各種の液晶表示装置、例えば、横電界方式(in−plane switching)の液晶表示装置、およびフリンジフィールドスイッチング液晶表示装置が開発されている。しかしながら、これらの液晶表示装置は、信頼性が低く、製品寿命が短い可能性がある。
【0005】
従って、信頼性と製品寿命を向上させる表示装置が必要となる。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、基板と薄膜トランジスタ基板を含む表示パネルを提供する。基板は、表示領域と、表示領域に隣接した非表示領域とを含む。薄膜トランジスタは、基板の非表示領域に配置される。薄膜トランジスタは、基板の非表示領域に配置される。薄膜トランジスタは、半導体層、第1の絶縁層、第1の金属層、第2の絶縁層、第1のビアホール列、第2のビアホール列、および第2の金属層を含む。半導体層は、基板の上方に配置される。第1の絶縁層は、半導体層の上方に配置される。第1の金属層は、第1の絶縁層の上方に配置される。第2の絶縁層は、第1の絶縁層の上方に配置される。第1のビアホール列と第2のビアホール列は、第1の金属層の両側に隣接して配置される。第1のビアホール列は、複数の第1のビアホールを含む。第2のビアホール列は、複数の第2のビアホールを含む。複数の第1のビアホールと複数の第2のビアホールは、第1の絶縁層の側壁、第2の絶縁層の側壁、および半導体層の表面によって画定される。第2の金属層は、第2の絶縁層の上方に配置される。第2の金属層は、第1の部分と第2の部分を含む。第1の部分は、複数の第1のビアホールを介して半導体層に電気的に接続される。第2の部分は、複数の第2のビアホールを介して半導体層に電気的に接続される。第1の部分の端部と第1の金属層の端部との間の最短距離は、第1の距離である。第2の部分の端部と第1の金属層のもう1つの端部との間の最短距離は、第2の距離である。第2の距離は、第1の距離より大きい。
【0007】
本開示は、カラーフィルター基板、および基板とカラーフィルター基板との間に配置された液晶層を含む表示パネルも提供する。
【0008】
本開示は、上基板、および基板と上基板との間に配置された有機発光層を含む表示パネルも提供する。
【0009】
詳細な説明は、添付の図面と併せて以下の実施形態に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面とともに以下の詳細な説明、および実施例を検討することで、本開示はより完全に理解できる。
図1】本開示のいくつかの実施形態に係る、薄膜トランジスタ基板の上面図である。
図2A】本開示のいくつかの実施形態に係る、非表示領域に配置された能動素子の上面図である。
図2B図2Aのライン2B−2Bに沿った断面図である。
図3】本開示のもう1つの実施形態に係る、非表示領域に配置された能動素子の上面図である。
図4A】本開示の更にもう1つの実施形態に係る、非表示領域に配置された能動素子の上面図である。
図4B図4Aのライン4B−4Bに沿った断面図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る、表示パネルの断面図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態に係る、表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の薄膜トランジスタ、および薄膜トランジスタを含む表示パネルが、以下の説明に詳述される。以下の発明を実施するための形態では、説明のために、多数の特定の詳細および実施形態が本開示の完全な理解を提供するために述べられている。以下の詳細な説明に述べられた特定素子と構成は、本開示を明確に説明するために、述べられている。しかしながら、本明細書で述べられる例示的な実施形態は、説明のためだけに使用されていることは明らかであり、発明の概念は、例示的な実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。また、異なる実施形態の図面でも、本開示を明確に説明するために、同様の、および/または対応する数字を用いて同様の、および/または対応する素子を示すことができる。しかしながら、異なる実施形態の図面の同様の、および/または対応する数字の使用は、異なる実施形態間の相関関係を示唆するものではない。また、本明細書では、例えば、「第2の材料層上/の上方(on/over)に配置された第1の絶縁バンプ」などの表現は、第1の絶縁バンプと第2の材料層の直接接触を示すことができるか、あるいは、第1の絶縁バンプと第2の材料層との間に1つ以上の中間層を有する非接触状態を示すことができる。上述の状況では、第1の絶縁バンプは、第2の材料層に直接接触しない可能性がある。
【0012】
留意すべきことは、本開示の図面の素子または装置は、当業者に知られる任意の形状または構成に存在することが可能であるということである。また、「もう1つの層の上に重なる(overlying)層」、「もう1つの層の上方に配置された(disposed above)層」、「もう1つの層上に配置された(disposed on)層」、および「もう1つの層の上方に配置された(disposed over)層」は、その層が他の層に直接接触していることを示しているか、あるいは、その層が他の層に直接接触していないことを示しており、その層と他の層との間に配置された1つ以上の中間層があることを示す可能性がある。
【0013】
また、本明細書では、相対的表現が用いられる。例えば、「下部(lower)」、「底部(bottom)」、「上部(higher)」、または「頂部(top)」は、もう1つと関連する1つの素子の位置を記述するのに用いられる。理解すべきは、装置が上下反転された場合、「下部(lower)」の素子は、「上部(higher)」の素子となるということである。
【0014】
用語「約(about)」と「ほぼ(substantially)」は、一般的に所定値の+/−20%を意味し、より一般的には所定値の+/−10%を意味し、より一般的には所定値の+/−5%を意味し、より一般的には所定値の+/−3%を意味し、より一般的には所定値の+/−2%を意味し、より一般的には所定値の+/−1%を意味し、更により一般的には所定値の+/−0.5%を意味する。本開示の所定値は、近似値である。特定の説明がない場合、所定値は、「約(about)」または「ほぼ(substantially)」を含む。
【0015】
留意すべきことは、第1、第2、第3などの用語は、本明細書では各種の素子、構成要素、領域、層、および/または部分を説明するのに用いられることができ、これらの素子、構成要素、領域、層、および/または部分は、これらの用語によって制限されるものではないということである。これらの用語は、単に1つの素子、構成要素、領域、層、または部分を識別するのに用いられる。それ故、第1の素子、構成要素、領域、層、または部分は、本開示の教示から逸脱しない限りにおいては、第2の素子、構成要素、領域、層、または部分と呼ばれてもよい。
【0016】
例外が特筆されない限り、本明細書で使われる全ての技術的及び科学的用語は、本開示が属する技術における当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を持つ。更に理解されることであろうが、一般に使用される辞書で定義されているような用語は、関連した技術および背景、あるいは本開示の文脈と一致した意味を持つものとして解釈されるべきであり、本明細書で明確にそのように定義されない限り、理想化された、あるいは、過度に形式的な意味で解釈されない。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態では、表示装置の信頼性と製品寿命を向上させるように、薄膜トランジスタのソースとゲートとの間の距離は、ドレインとゲートとの間の距離と異なる。
【0018】
図1は、本開示のいくつかの実施形態に係る、薄膜トランジスタ基板10の上面図である。図1に示されるように、薄膜トランジスタ基板10は、基板20を含む。基板20は、これらに限定されるものではないが、ガラス基板、セラミック基板、プラスチック基板、または他の任意の適切な透明基板などの透明基板を含むことができる。また、基板20は、表示領域30と、表示領域30に隣接した非表示領域40とを含む。表示領域30は、薄膜トランジスタ基板10内のトランジスタを含む画素が配置されて表示する領域を示している。トランジスタは、これに限定されるものではないが、薄膜トランジスタを含むことができる。非表示領域40は、薄膜トランジスタ基板10内の表示領域30を除く領域を示している。この実施形態では、非表示領域40は、表示領域30を囲んでいる。
【0019】
図1に示されるように、複数のサブ画素50は、表示領域30に配置され、ゲート駆動回路60とソース駆動回路70は、非表示領域40に配置される。ゲート駆動回路60は、走査パルス信号を表示領域30のサブ画素50に提供することができ、且つソース駆動回路70は、ソース信号を表示領域30のサブ画素50に提供することができ、上述の走査パルス信号と連携して表示領域30の各サブ画素50を制御し、画像を表示する。
【0020】
特に、少なくとも1つの能動素子100は、ゲート駆動回路60に配置され、少なくとも1つの能動素子100は、ソース駆動回路70に配置されることができる。例えば、能動素子100Aは、ゲート駆動回路60に配置され、能動素子100Bは、ソース駆動回路70に配置される。能動素子100は、これに限定されるものではないが、薄膜トランジスタを含むことができる。画像を表示しているとき、ゲート駆動回路60に配置された1つの能動素子100Aは、走査パルス信号を1つの配線80を介して同時に複数のサブ画素50に提供する。例えば、能動素子100Aは、同時に走査パルス信号をサブ画素行50Rの全てのサブ画素50に提供する。また、ソース駆動回路70に配置された1つの能動素子100Bは、ソース信号を1つの配線90を介して同時に複数のサブ画素50に提供する。例えば、能動素子100Bは、同時にソース信号をサブ画素列50Cの全てのサブ画素50に提供する。
【0021】
図2A図2Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る、能動素子200を示している。図2Aは、能動素子200の上面図であり、図2Bは、図2Aのライン2B−2Bに沿った断面図である。能動素子200は、薄膜トランジスタ基板の非表示領域上に配置される。特に、能動素子200は、図1Aに示された薄膜トランジスタ基板10の非表示領域40のゲート駆動回路60および/またはソース駆動回路70に配置されることができる。1つの実施形態では、能動素子200は、薄膜トランジスタ200である。
【0022】
能動素子200は、基板202の上方に配置されたバッファ層204と、バッファ層204の上方に配置された半導体層206を含むことができる。基板202は、図1Aに示された基板20である。基板202は、これらに限定されるものではないが、ガラス基板、セラミック基板、プラスチック基板、または他の任意の適切な透明基板などの透明基板を含むことができる。バッファ層204は、半導体層206の薄質を向上させることができる。バッファ層204は、これらに限定されるものではないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはその組み合わせを含むことができる。半導体層206は、これらに限定されるものではないが、例えば、単結晶構造、多結晶構造、または非晶質構造を有するシリコンまたはゲルマニウムなどの元素半導体、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、インジウムガリウム亜鉛酸化物、窒化ガリウム、炭化ケイ素、ヒ化ガリウム、リン化ガリウム、リン化インジウム、ヒ化インジウム、またはアンチモン化インジウムを含むことができる化合物半導体、SiGe合金、GaAsP合金、AlInAs合金、AlGaAs合金、GaInAs合金、GaInP合金および/またはGaInAsP合金、或いはその組み合わせを含むことができる合金半導体を含むことができる。
【0023】
また、能動素子200は、半導体層206の上方に配置された第1の絶縁層208、第1の絶縁層208の上方に配置された第1の金属層210、および第1の金属層210の上方に配置された第2の絶縁層212を更に含む。
【0024】
第1の絶縁層208は、ゲート誘電体層となり、これらに限定されるものではないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、high−k材料、他の任意の適切な誘電体材料、またはその組み合わせを含むことができる。high−k材料は、これらに限定されるものではないが、金属酸化物、金属窒化物、金属シリサイド、遷移金属酸化物、遷移金属窒化物、遷移金属シリサイド、遷移金属酸窒化物、金属アルミン酸塩、珪酸ジルコニウム、アルミン酸ジルコニウムを含むことができる。例えば、high−k材料の材料は、これらに限定されるものではないが、LaO、AlO、ZrO、TiO、Ta、Y、SrTiO(STO)、BaTio(BTO)、BaZrO、HfO、HfO、HfZrO、HfLaO、HfSiO、HfSiON、LaSiO、AlSiO、HfTaO、HfTiO、HfTaTiO、HfAlON、(Ba、Sr)TiO(BST)、Al、他の任意の適切なhigh−k誘電体材料、またはその組み合わせを含むことができる。ゲート誘電体層は、化学気相蒸着またはスピンオンコーティングによって形成されることができる。化学気相蒸着は、これらに限定されるものではないが、低圧化学蒸着(LPCVD)、低温化学蒸着(LTCVD)、急速熱化学蒸着(RTCVD)、プラズマ化学気相蒸着(PECVD)、原子層蒸着(ALD)、または他の任意の適切な方法を含むことができる。
【0025】
第1の金属層210は、ゲート電極となり、これらに限定されるものではないが、銅、アルミニウム、モリブデン、タングステン、チタン、タンタル、プラチナ、またはハフニウムを含むことができる。ゲート電極の材料は、上述の化学蒸着(CVD)、スパッタリング、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、または他の任意の適切な方法によって形成されることができる。
【0026】
第2の絶縁層212は、第1の金属層210(ゲート電極)と後続の第2の金属層218(ソース電極および/またはドレイン電極となる)との間の中間誘電体層となる。第2の絶縁層212は、これらに限定されるものではないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、high−k材料、または他の任意の適切な誘電体材料、またはその組み合わせを含むことができる。好ましい一実施形態では、第2の絶縁層212は、平坦な上面を有する。第2の絶縁層212は、上述の化学蒸着(CVD)によって形成されることができる。
【0027】
更に図2A図2Bを参照すると、能動素子200は、第1のビアホール列(via hole series)214Sと第2のビアホール列216Sを更に含む。第1のビアホール列214Sと第2のビアホール列216Sは、第1の金属層210の両側(または第1の金属層の第1の分岐部210の両側)にそれぞれ隣接して配置される。第1のビアホール列214Sは、複数の第1のビアホール214を含み、第2のビアホール列216Sは、複数の第2のビアホール216を含む。第1のビアホール214と第2のビアホール216は、図2Bに示されるように、第2の絶縁層212と第1の絶縁層208を順次に貫通し、半導体層206の表面206Sを露出させる。第1のビアホール214と第2のビアホール216は、第1の絶縁層208の側壁、第2の絶縁層212の側壁、半導体層206の表面Sによって画定される。図2Aに示されるように、複数の第1のビアホール214は、等間隔に配置され、複数の第2のビアホール216は、等間隔に配置される。
【0028】
更に図2A図2Bを参照すると、能動素子200は、第2の絶縁層212の上方に配置され、第1のビアホール214と第2のビアホール216に充填する第2の金属層218を更に含む。具体的に言うと、第2の金属層218は、第1の部分218Aと第2の部分218Bを含む。第1の部分218Aと第2の部分218Bは、第1の金属層210の両側(または第1の金属層の第1の分岐部210の両側)にそれぞれ隣接して配置される。第1の部分218Aと第2の部分218Bは、ソース電極とドレイン電極となることができる。例えば、1つの実施形態では、第1の部分218Aは、ソース電極となり、第2の部分218Bは、ドレイン電極となる。しかしながら、他の実施形態では、第1の部分218Aは、ドレイン電極となり、第2の部分218Bは、ソース電極となる。第1の金属層210(ゲート電極となる)の下方にある半導体層206は、第2の金属層218(ソース電極とドレイン電極となる)の第1の部分218Aと第2の部分218Bとの間にチャネルCH2を有する。チャネルCH2の長さは、長さL2である。
【0029】
更に図2A図2Bを参照すると、第2の金属層218の第1の部分218Aは、第1のビアホール列214Sの1つに対応して配置され、複数の第1のビアホール214内に充填されて半導体層206に電気的に接続する。第2の金属層218の第2の部分218Bは、第2のビアホール列216Sに対応して配置され、複数の第2のビアホール216内に充填されて半導体層206に電気的に接続する。具体的に言うと、第2の金属層218の第1の部分218Aは、第1のビアホール214の第1の絶縁層208の側壁、第2の絶縁層212の側壁、および半導体層206の表面206Sを覆う。第2の金属層218の第2の部分218Bも第2のビアホール216の第1の絶縁層208の側壁、第2の絶縁層212の側壁、および半導体層206の表面206Sを覆う。第2の金属層218の第1の部分218Aと第2の部分218Bは、両方とも第1のビアホール214と第2のビアホール216を完全に充填しない。しかしながら、留意すべきことは、もう1つの実施形態では、第2の金属層218の第1の部分218Aと第2の部分218Bは、第1のビアホール214と第2のビアホール216を完全に充填することができるということである。従って、発明の概念および範囲は、図2A図2Bに示される例示的な実施形態に制限されるものではない。
【0030】
更に図2A図2Bを参照すると、第2の金属層218の第1の部分218Aの端部218AEと第1の金属層210の端部210Eとの間の最短距離は、距離D1であり、第2の金属層218の第2の部分218Bの端部218BEと第1の金属層210のもう1つの端部210Eとの間の最短距離は、距離D2である。距離D2は、距離D1より大きい。図2Bに示されるように、距離D2は、距離D3だけ距離D1より大きい。言い換えると、距離D2は、距離D1に距離D3を加えたのと等しい(D2=D1+D3)。
【0031】
留意すべきことは、ビアホールの1つに対応する第2の金属層218の部分の幅(即ち幅W1または幅W3)と2つの隣接するビアホール間の領域に対応する第2の金属層218の部分の幅(即ち幅W2または幅W4)との間に幅の差(即ちW2−W1またはW4−W3)があるため、図2Aの距離D1とD2は、この幅の差(即ちW2−W1またはW4−W3)により、図2Bの距離D1とD2と異なる。しかしながら、この幅の差は、距離D1とD2よりかなり小さいため、本開示を明確に説明するために、図2Aの距離D1とD2は、図2Bの距離D1とD2とほぼ同じであるとする。
【0032】
更に図2Aを参照すると、ゲート電極となる第1の金属層210の縦軸の延伸方向は、方向A1であり、方向A2は、方向A1に略垂直または直交する方向を示している。上述の最短距離D1は、方向A2に沿った端部218AEと端部210Eとの間の最短距離を示している。同様に、上述の最短距離D2は、方向A2に沿った端部218BEともう1つの端部210Eとの間の最短距離を示している。より具体的に言うと、端部218AEと端部210Eは、基板202に投影されることができ、方向A2に沿った2つの投影された端部間の最短距離は、距離D1である。同様に、端部218BEと端部210Eは、基板202に投影されることができ、方向A2に沿った2つの投影された端部間の最短距離は、距離D2である。
【0033】
本開示のチャネルCH2の長さは、距離D3だけ伸ばされるため、装置の抵抗が増加されて電流が低減され、装置の温度を低下させて表示装置の信頼性と製品寿命を向上させることになる。具体的に言うと、チャネルCH2の長さは、第2の部分218Bと第1の金属層210との間で距離D3だけ伸ばされ、第1の部分218Aと第1の金属層210との間のチャネルCH2の長さは、一定に保持される。従って、ホットキャリア効果が低減されることができ、表示装置の信頼性と寿命を向上させることができる。
【0034】
距離D2は、約0.1μm〜1.0μm(即ち、距離D3)、例えば約0.2μm〜0.7μmだけ、距離D1より大きい。留意すべきことは、距離の差(即ち、距離D3)が大き過ぎる、例えば、1.0μmより大きい場合、装置の抵抗は、過度に増加され、装置の性能が減少されるということである。しかしながら、距離の差(即ち、距離D3)が小さ過ぎる、例えば、0.1μmより小さい場合、電流は、効果的に減少されることができない。
【0035】
更に図2Aを参照すると、第2の金属層218の第1の部分218Aの端部218AEと第2の部分218Bの端部218BEとの間の最短距離は、距離D4であり、距離D4は、第1のビアホール列214Sの長さL3より短い。具体的に言うと、距離D4は、第2の金属層218の第1の部分218Aの端部218AEと第2の部分218Bの端部218BEとの間の最短距離を示している。より具体的に言うと、端部218AEと端部218BEは、基板202に投影されることができ、方向A2に沿った2つの投影された端部間の最短距離は、距離D4である。上述の第1のビアホール列214Sの長さL3は、第1の金属層210の縦軸の延伸方向A1に沿った第1のビアホール列214Sで、互いから最も離れた2つの第1のビアホール214の端部の間の最大距離を示している。同様に、距離D4も第2のビアホール列216Sの長さL4より小さい。長さL4は、長さL3と類似する方法によって定義されており、簡略化のため、再度説明しない。
【0036】
また、図2Aに示すように、第1の金属層210は、アーチ状端部E1を有する。第2の金属層218の第1の部分218Aは、アーチ状端部E2を有し、第2の金属層218の第2の部分218Bも、アーチ状端部E3を有する。アーチ状端部は、電荷が金属の尖端に凝集するのを防ぐことができ、能動素子200が静電気によってダメージを受ける可能性を減少することができる。
【0037】
また、第1のビアホール214の1つに対応する第2の金属層218の第1の部分218Aの部分の幅W1は、2つの第1のビアホール214の間の領域に対応する第2の金属層218の第1の部分218Aの部分の幅W2より小さい。同様に、第2のビアホール216の1つに対応する第2の金属層218の第2の部分218Bの部分の幅W3は、2つの第2のビアホール216の間の領域に対応する第2の金属層218の第2の部分218Bの部分の幅W4より小さい。この幅の変化は、第2の金属層218の電流を更に均一に分散させることでき、表示装置の製品寿命を更に向上させることができる。
【0038】
留意すべきことは、図1A図2Bに示される実施形態では、ゲート電極となる第1の金属層は、単一の縦方向電極のみ有するが、図3の実施形態に示されるように、当業者なら、第1の金属層が複数の縦方向電極を有することができることを理解するであろうということである。従って、図1A図2Bに示される例示的な実施形態は、説明のために過ぎず、発明の概念は、図1A図2Bに示されるように、例示的な実施形態に限定されることなく、各種の形態で実施することができる。留意すべきことは、これらの表示パネルに対応する同様または同類の素子、或いは層は、同様の参照番号で示されることである。同様の参照番号で示された同様または同類の素子、或いは層は、同じ意味を有しており、簡略化のため、再度説明しない。
【0039】
図3は、本開示のもう1つの実施形態に係る、非表示領域に配置された能動素子300の上面図である。図3に示された実施形態と図1A図2Bに示された実施形態との間の違いは、第1の金属層310が第1の分岐部310Aと第2の分岐部310Bを含むことである。第1の分岐部310Aは、第2の金属層318の第1の部分318Aと隣接し、第2の分岐部310Bは、第2の金属層318の第2の部分318Bと隣接する。第1の金属層310の第1の分岐部310Aと第2の金属層318の第1の部分318Aとの間の最短距離は、上述の距離D1であり、第1の金属層310の第2の分岐部310Bと第2の金属層318の第2の部分318Bとの間の最短距離は、上述の距離D2である。また、第1の金属層310の第1の分岐部310Aと第2の分岐部310Bとの間に配置される第2の金属層318はない。第1の分岐部310Aと第2の分岐部310Bを含む第1の金属層310は、その下方のチャネルを制御するより良い能力を有することができる。
【0040】
留意すべきことは、図1A図3に示される実施形態では、ソース電極および/またはドレイン電極となる第2の金属層は、2つの部分のみ有するが、当業者なら、図4A図4Bの実施形態に示されるように、第2の金属層が3つの部分を有することができることを理解するであろうということである。従って、図1A図3に示される例示的な実施形態は、説明のために過ぎず、発明の概念は、図1A図3に示されるように、例示的な実施形態に限定されることなく、各種の形態で実施することができる。
【0041】
図4Aは、本開示のもう1つの実施形態に係る、非表示領域に配置された能動素子400の上面図であり、図4Bは、図4Aのライン4B−4Bに沿った断面図である。図4A図4Bに示された実施形態と図1A図3に示された実施形態との間の違いは、能動素子400の第2の金属層418が第1の部分418A、第2の部分418B、および第3の部分418Cを含むことである。また、能動素子400は、3つのビアホール列を含む。
【0042】
具体的に言うと、能動素子400は、基板202の上方に順次に配置されたバッファ層404、半導体層406、第1の絶縁層408、第1の金属層410、および第2の絶縁層412を含むことができる。第1の金属層410は、第1の分岐部410Aと第2の分岐部410Bを含み、第1の分岐部410Aと第2の分岐部410Bは、互いに電気的に接続される。
【0043】
また、能動素子400は、第1のビアホール列414S、第2のビアホール列416S、および第3のビアホール列417Sを更に含む。第1のビアホール列414Sは、第1の金属層410の第1の分岐部410Aの外側に隣接して配置される。第3のビアホール列417Sは、第1の分岐部410Aと第2の分岐部410Bとの間に配置される。図4Aに示されるように、第2のビアホール列416Sは、第1の金属層410の第2の分岐部410Bの外側に隣接して配置される。また、第1のビアホール列414Sは、複数の第1のビアホール414を含み、第2のビアホール列416Sは、複数の第2のビアホール416を含み、第3のビアホール列417Sは、複数の第3のビアホール417を含む。第1のビアホール414、第2のビアホール416、および第3のビアホール417は、第2の絶縁層412と第1の絶縁層408を順次に貫通し、半導体層406の表面406Sを露出させる。
【0044】
更に図4A図4Bを参照すると、能動素子400は、第2の絶縁層412の上方に配置され、第1のビアホール414、第2のビアホール416、第3のビアホール417に充填する第2の金属層418を更に含む。具体的に言うと、第2の金属層418は、第1のビアホール列414S、第2のビアホール列416S、および第3のビアホール列417Sにそれぞれ対応して配置される第1の部分418A、第2の部分418B、および第3の部分418Cを含む。第2の金属層418の第1の部分418A、第2の部分418B、および第3の部分418Cは、第1のビアホール414、第2のビアホール416、第3のビアホール417にそれぞれ充填され、半導体層406に電気的に接続する。
【0045】
能動素子400では、第1の金属層410は、能動素子400のゲート電極となる。第2の金属層418の第1の部分418Aと第2の部分418Bは、能動素子400のソース電極またはドレイン電極の一方となり、第2の金属層418の第3の部分418Cは、ソース電極またはドレイン電極の他方となる。例えば、1つの実施形態では、第1の部分418Aと第2の部分418Bは、能動素子400のソース電極となり、第3の部分418Cは、ドレイン電極となる。しかしながら、他の実施形態では、第1の部分418Aと第2の部分418Bは、能動素子400のドレイン電極となり、第3の部分418Cは、ソース電極となる。
【0046】
図4A図4Bに示されるように、第2の金属層418の第1の部分418Aの端部418AEと第1の金属層410の第1の分岐部410Aの端部410AEとの間の最短距離は、距離D1であり、第2の金属層418の第3の部分418Cの端部418CEと第1の金属層410の第1の分岐部410Aの端部410AEとの間の最短距離は、距離D5である。距離D5は、距離D1より大きい。
【0047】
同様に、第2の金属層418の第3の部分418Cの端部418CEと第1の金属層410の第2の分岐部410Bの端部410BEとの間の最短距離は、距離D6であり、第2の金属層418の第2の部分418Bの端部418BEと第1の金属層410の第2の分岐部410Bの端部410BEとの間の最短距離は、距離D2である。距離D2は、距離D6より大きく、距離D5は、距離D6より大きい。距離D5は、約0.1μm〜1.0μm(即ち、距離D7)、例えば約0.2μm〜0.7μmだけ距離D1より大きい。
【0048】
留意すべきことは、ビアホールに対応する第2の金属層418の部分の幅と2つの隣接するビアホールの間の領域に対応する第2の金属層418の部分の幅との間に幅の差があるため、図4Aの距離D1、D2、D5、およびD6は、この幅の差により、図4Bの距離D1、D2、D5、およびD6と異なるということである。しかしながら、この幅の差は、距離D1、D2、D5、およびD6よりかなり小さいため、本開示を明確に説明するために、図4Aの距離D1、D2、D5、およびD6は、図2Bの距離D1、D2、D5、およびD6とD2とほぼ同じであるとする。
【0049】
また、留意すべきことは、図4A図4Bの距離D1とD2は、図2A図2Bに示される実施形態の距離D1とD2と類似する方法によって定義されているということで、簡略化のため、再度説明しない。
【0050】
本開示のチャネルの長さは、距離D7だけ伸ばされるため、装置の抵抗が増加されて電流が低減され、装置の温度を低下させて表示装置の信頼性と製品寿命を向上させることになる。具体的に言うと、チャネルの長さは、第2の金属層418の第3の部分418Cと第1の金属層410の第1の分岐部410Aとの間の距離D7だけ伸ばされ、第2の金属層418の第1の部分418Aと第1の金属層410の第1の分岐部410Aとの間のチャネルの長さは、一定に保持される。従って、ホットキャリア効果が低減されることができ、表示装置の信頼性と寿命を向上させることができる。同様に、チャネルの長さが、第2の金属層418の第2の部分418Bと第1の金属層410の第2の分岐部410Bとの間で距離D7だけ伸ばされ、第2の金属層418の第3の部分418Cと第1の金属層410の第2の分岐部410Bとの間のチャネルの長さが、一定に保持されるため、ホットキャリア効果も低減されることができる。
【0051】
また、ゲート−ソース間容量は、能動素子400のドレイン−ゲート間容量と等しいことが好ましい。例えば、1つの実施形態では、第2の金属層418の第1の部分418Aと第2の部分418Bは、ソース電極となり、第3の部分418Cは、ドレイン電極となる。第1の分岐部410Aおよび第2の分岐部410Bを含む第1の金属層410は、ゲート電極となる。
【0052】
第1のソース−ゲート間容量は、第1の部分418A(ソース電極となる)と第1の分岐部410A(ゲート電極となる)との間に存在し、第2のソース−ゲート間容量は、第2の部分418B(ソース電極となる)と第2の分岐部410B(ゲート電極となる)との間に存在する。第1のドレイン−ゲート間容量は、第2の金属層418の第3の部分418C(ドレイン電極となる)と第1の分岐部410A(ゲート電極となる)との間に存在し、第2のドレイン−ゲート間容量は、第2の金属層418の第3の部分418C(ドレイン電極となる)と第2の分岐部410B(ゲート電極となる)との間に存在する。第1のソース−ゲート間容量と第2のソース−ゲート間容量の和は、第1のドレイン−ゲート間容量と第2のドレイン−ゲート間容量の和と等しいことが好ましい。
【0053】
能動素子400のソース−ゲート間容量がドレイン−ゲート間容量と等しいため、装置の性能は向上することができる。具体的に言うと、ソースとドレインは、電極間の電流方向によってのみ定義され、第2の金属層418の第1の部分418A、第2の部分418B、および第3の部分418Cの全ては、ソースまたはドレインとなることができる。従って、能動素子400のソース−ゲート間容量がドレイン−ゲート間容量と等しい場合、第1の部分418A、第2の部分418B、および第3の部分418Cがソースとドレインとの間で変更されたとき、容量差による誤差が生じない。従って、装置の性能は向上され得る。
【0054】
また、本開示は、上述の能動素子を含む上述の薄膜トランジスタ基板を含む表示パネルも提供する。図5は、本開示のいくつかの実施形態に係る、表示パネル500の断面図である。図5に示されるように、表示パネル500は、薄膜トランジスタ基板502、上基板504、および表示媒体層506を含む。本開示の実施形態では、表示パネル500は、液晶表示パネルであることができる。上基板504は、カラーフィルター基板を含むことができる。表示媒体層506は、液晶層を含むことができる。本開示のもう1つの実施形態では、表示パネル500は、有機発光表示パネルであることができる。上基板504は、透明基板を含むことができ、表示媒体層506は、有機発光層を含むことができる。本開示のまたもう1つの実施形態では、表示パネル500は、有機発光表示パネルであることができる。上基板504は、カラーフィルター基板を含むことができ、表示媒体層506は、有機発光層を含むことができる。
【0055】
図2A図2Bに示された実施形態の能動素子200、図3に示された実施形態の能動素子300、または図4A図4Bに示された実施形態の能動素子400は、薄膜トランジスタ基板502の非表示領域に配置されることができる。カラーフィルター基板504は、透明基板および透明基板の上方に配置されたカラーフィルター層(図示されていない)を含むことができる。カラーフィルター層は、これに限定されるものではないが、赤色カラーフィルター層、緑色カラーフィルター層、青色カラーフィルター層、または任意の他の好適なカラーフィルター層を含むことができる。液晶層506は、これに限定されるものではないが、ネマティック液晶、スメクティック液晶、コレステリック液晶、青色相液晶、または他の好適な液晶層を含むことができる。
【0056】
薄膜トランジスタ基板502に配置された能動素子200、300、または400は、装置の抵抗を増加させ、電流を減少させることができるため、装置の温度は減少されることができて、ホットキャリア効果が低減されることができる。従って、表示パネル500の信頼性と製品寿命を向上させることができる。
【0057】
また、本開示は、この表示パネルによって製造された表示装置も提供する。図6は、本開示のいくつかの実施形態に係る、表示装置600の断面図である。図6に示されるように、表示装置600は、バックライトモジュール602およびバックライトモジュール602上に配置された表示パネル500を含む。バックライトモジュール602は、これに限定されるものではないが、発光ダイオードバックライトモジュールまたは任意の他の好適なバックライトモジュールを含むことができる。留意すべきことは、表示パネル500が有機発光表示パネルの場合、バックライトモジュールは不要となり、省くことができるということである。表示パネル500の能動素子が、装置の抵抗を増加させ、電流を減少させることができるため、装置の温度は減少されることができて、ホットキャリア効果が低減されることができる。従って、表示装置600の信頼性と製品寿命を向上させることができる。
【0058】
要約すると、本開示の実施形態では、ソースとゲートとの間の距離が、非表示領域に配置された薄膜トランジスタのドレインとゲートとの間の距離と異なるため、装置の温度が減少されることができて、ホットキャリア効果が低減されることができるように、装置の抵抗は増加されることができて、電流は減少されることができる。従って、表示装置の信頼性と製品寿命を向上させることができる。
【0059】
本開示の本実施形態及びそれらの利点が詳細に説明されてきたが、本開示の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいては、添付の特許請求の範囲によって定義されるように、本開示の精神および範囲を逸脱せずに、種々の変更、代替、および改変が本明細書で行われ得るということを理解すべきである。例えば、本明細書に述べられた特徴、機能、プロセス、および材料の多くを、本開示の範囲から逸脱することなく、変更することができるということは、当業者には容易に理解されるだろう。また、本願の範囲は、本明細書中に述べられたプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、及びステップの特定の実施形態に限定されることを意図するものではない。当業者が本開示の開示から容易に理解するように、本明細書で述べられた対応する実施形態と、実質的に同様の機能を実行するか、あるいは実質的に同様の結果を達成する、現存の、または後に開発される、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、またはステップは、本開示に従って利用されることができる。よって、添付の特許請求の範囲は、そのようなプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、またはステップを含むよう意図される。
【符号の説明】
【0060】
10 薄膜トランジスタ基板
20 基板
30 表示領域
40 非表示領域
50 サブ画素
50C サブ画素列
50R サブ画素行
60 ゲート駆動回路
70 ソース駆動回路
80 配線
90 配線
100 能動素子
100A 能動素子
100B 能動素子
200 能動素子
202 基板
204 バッファ層
206 半導体層
206S 表面
208 第1の絶縁層
210 第1の金属層
210E 端部
212 第2の絶縁層
214 第1のビアホール
214S 第1のビアホール列
216 第2のビアホール
216S 第2のビアホール列
218 第2の金属層
218A 第1の部分
218AE 端部
218B 第2の部分
218BE 端部
300 能動素子
306 半導体層
310 第1の金属層
310A 第1の分岐部
310B 第2の分岐部
314 第1のビアホール
314S 第1のビアホール列
316 第2のビアホール
316S 第2のビアホール列
318 第2の金属層
318A 第1の部分
318B 第2の部分
218BE 端部
400 能動素子
402 基板
404 バッファ層
406 半導体層
406S 表面
408 第1の絶縁層
410 第1の金属層
410A 第1の分岐部
410AE 端部
410B 第2の分岐部
410BE 端部
412 第2の絶縁層
414 第1のビアホール
414S 第1のビアホール列
416 第2のビアホール
416S 第2のビアホール列
417 第3のビアホール
417S 第3のビアホール列
418 第2の金属層
418A 第1の部分
418AE 端部
418B 第2の部分
418BE 端部
418C 第3の部分
418CE 端部
500 表示パネル
502 薄膜トランジスタ基板
504 上基板
506 表示媒体層
600 表示装置
602 バックライトモジュール
A1、A2 方向
E1,E2、E3 アーチ状端部
D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7 距離
L2、L3、L4 長さ
W2、W3、W4 幅
CH2 チャネル
2B−2B ライン
2B−2B ライン
4B−4B ライン
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6