特許第6809708号(P6809708)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 6809708-レバーディテント解除機構 図000002
  • 6809708-レバーディテント解除機構 図000003
  • 6809708-レバーディテント解除機構 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6809708
(24)【登録日】2020年12月14日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】レバーディテント解除機構
(51)【国際特許分類】
   G05G 7/00 20060101AFI20201221BHJP
   G05G 5/03 20080401ALI20201221BHJP
   F16H 63/38 20060101ALI20201221BHJP
   F16H 63/34 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   G05G7/00 C
   G05G5/03 A
   F16H63/38
   F16H63/34
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2017-34576(P2017-34576)
(22)【出願日】2017年2月27日
(65)【公開番号】特開2018-142065(P2018-142065A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2019年12月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000203634
【氏名又は名称】多摩川精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100166235
【弁理士】
【氏名又は名称】大井 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100179914
【弁理士】
【氏名又は名称】光永 和宏
(74)【代理人】
【識別番号】100179936
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 明日香
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 洋太
【審査官】 鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】 実開平07−007106(JP,U)
【文献】 特開平02−260015(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/058758(WO,A1)
【文献】 特開2001−250458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05G 7/00
F16H 63/34
F16H 63/38
G05G 5/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ(70)の回転軸(71)に対して、直接的又は間接的に接続されたスリップクラッチ(74)と、前記スリップクラッチ(74)に直接的又は間接的に接続されディテントプレート(80)付のディテントレバー(3)と、前記ディテントプレート(80)の外周に少なくとも1個設けられた突起(40)と、前記ディテントプレート(80)に隣接するディテントシャフト(41)と、前記ディテントシャフト(41)の後端側(41a)に設けられたバネ(21)及び電磁クラッチ(101)と、を備え、
前記電磁クラッチ(101)のオフ時には、前記ディテントシャフト(41)の先端部(41b)は前記突起(40)と係合し、前記電磁クラッチ(101)のオン時には、前記ディテントシャフト(41)の先端部(41b)は前記突起(40)と非係合となり、前記ディテントレバー(3)は前記モータ(70)により回転できるように構成されていることを特徴とするレバーディテント解除機構。
【請求項2】
前記先端部(41b)は、テーパ状にとがっており、前記ディテントシャフト(41)の後端側(41a)に接続された軸(41c)が前記電磁クラッチ(101)の可動板(95)に接続され、前記電磁クラッチ(101)のオン時に前記ディテントシャフト(41)が前記バネ(21)のバネ力に抗して後退するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のレバーディテント解除機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レバーディテント解除機構に関し、特に、手動操作時には、ディテント機能が働き、オートスロットル時には、モータからの駆動力でディテントレバー又はディテントプレート等が回動できるようにするための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたこの種のレバーディテント解除機構としては、種々あるが、例えば、特許文献1の自動変速機用シフト装置の構成を図3として挙げることができる。
すなわち、図3のディテント機構41において、基板1上に設けられたノッチ40には、軸支部2に回動自在に設けられたシフトレバー3が矢印Aの方向に往復回動できるように構成されている。
従って、前記シフトレバー3のPないし1のシフト位置に対応した7個のV型ノッチ40が設けられ、前記ディテントバネ21の前端のローラ23がシフトレバー3の各シフト位置に対応したノッチ40にバネ21の弾発力で係合するように構成されている。前記各ノッチ40,40・・・・及びローラ23付ディテントバネ21によって前記ディテント機構41が構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−323413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のディテント機構は、以上のように構成されているため、次のような課題が存在していた。
すなわち、図3の従来のディテント機構においては、自動変速機構のディテント機構が示されているが、通常は、シフトレバー3に設けられているノブ(図示せず)を押すことにより、前記ディテント機構41が自由状態となって、PからDまで一気に切換えができるが、シフトレバー3をディテント機構から離し、レバーのみを電動で回動させ、このシフトレバー3に接続された被駆動体としてのフラップ等を電動化をすることは困難であった。
【0005】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、手動操作時には、ディテント機能が働き、オートスロットル時には、モータからの駆動力でディテントレバー又はディテントプレート等が回動できるようにしたレバーディテント解除機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるレバーディテント解除機構は、モータの回転軸に対して、直接的又は間接的に接続されたスリップクラッチと、前記スリップクラッチに直接的又は間接的に接続されディテントプレート付のディテントレバーと、前記ディテントプレートの外周に少なくとも1個設けられた突起と、前記ディテントプレートに隣接するディテントシャフトと、前記ディテントシャフトの後端側に設けられたバネ及び電磁クラッチと、を備え、前記電磁クラッチのオフ時には、前記ディテントシャフトの先端部は前記突起と係合し、前記電磁クラッチのオン時には、前記ディテントシャフトの先端部は前記突起と非係合となり、前記ディテントレバーは前記モータにより回転できるようにした構成であり、また、前記先端部は、テーパ状にとがっており、前記ディテントシャフトの後端側に接続された軸が前記電磁クラッチの可動板に接続され、前記電磁クラッチのオン時に前記ディテントシャフトが前記バネのバネ力に抗して後退するようにした構成である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によるレバーディテント解除機構は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、モータの回転軸に対して、直接的又は間接的に接続されたスリップクラッチと、前記スリップクラッチに直接的又は間接的に接続されディテントプレート付のディテントレバーと、前記ディテントプレートの外周に少なくとも1個設けられた突起と、前記ディテントプレートに隣接するディテントシャフトと、前記ディテントシャフトの後端側に設けられたバネ及び電磁クラッチと、を備え、前記電磁クラッチのオフ時には、前記ディテントシャフトの先端部は前記突起と係合し、前記電磁クラッチのオン時には、前記ディテントシャフトの先端部は前記突起と非係合となり、前記ディテントレバーは前記モータにより回転できるように構成されていることにより、電磁クラッチオフ時にはレバーが手動操作でき、電磁クラッチオン時には、レバーがフリーとなり、例えばオートスロットルが可能となり、飛行機等のオートスロットル動作と手動操作が容易化できる。
また、前記先端部は、テーパ状にとがっており、前記ディテントシャフトの後端側に接続された軸が前記電磁クラッチの可動板に接続され、前記電磁クラッチのオン時に前記ディテントシャフトが前記バネのバネ力に抗して後退するように構成されていることにより、電磁クラッチの可動板の動作のみで簡単に、ディテント動作と非ディテント動作の切換えが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明によるレバーディテント解除機構の電磁クラッチオフ時を示す概略構成図である。
図2図1の電磁クラッチをオンとした時の状態を示す概略構成図である。
図3】従来のディテント機構を示す断面を含む要部の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明によるレバーディテント解除機構は、ディテント解除機構は、ディテントプレートの動きを電磁クラッチのオン/オフのみでディテント機構のオン/オフを制御でき、簡単な構成でレバーディテントの解除を制御することである。
【実施例】
【0010】
以下、図面と共に本発明によるレバーディテント解除機構の好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分には、同一符号を用いて説明する。
図1は、本発明によるレバーディテント解除機構の電磁クラッチ101及びモータ70がオフの時の状態を示している。
すなわち、符号70で示されるモータは、その回転軸71が第1減速機72を介してスリップクラッチ74の入側75に接続されている。
【0011】
前記スリップクラッチ74の出側76は、第2減速機77に接続され、前記第2減速機77は、ディテントレバー3を有するディテントプレート80の軸心81に接続されている。
前記ディテントプレート80の軸心81には、ディテントレバー3が設けられており、このディテントレバー3を矢印Aの方向に往復回転させることができるように構成されている。
【0012】
前記ディテントプレート80の外周には、少なくとも1個又は複数の突起40が形成され、この突起40は、1個に限らず複数個でもできる。
前記ディテントプレート80の隣接位置には、ディテントシャフト41が配設され、このディテントシャフト41の後端側41aには、固定ケース90との間にバネ21が縮小した状態でディテントシャフト41の軸心81の回りに配設されている。
【0013】
前記ディテントシャフト41の先端部41bは、前記突起40と係合するように構成されていることにより、ディテントプレート80の回転を停止させることができるように構成されている。
【0014】
また、前記ディテントシャフト41の後端側41aに設けられた軸41cは、前記固定ケース90を可動自在に貫通して可動板95に固定されている。
前記可動板95は図示しない筐体に設けられた固定板100に対して第1ギャップGを介して可動式に配設され、前記可動板95と前記固定板100とによって電磁クラッチ101が構成されている。
【0015】
次に、前述の構成において、図1及び図2の構成の動作について述べる。
まず、図1において、前記モータ70が停止し、かつ、周知の前記電磁クラッチ101がオフの状態においては、前記第1ギャップG図2で示す第2ギャップGよりも広くなっているため、前記可動板95が矢印Bの方向に沿って前記固定ケース90と前記後端部41a間のバネ21の付勢によって、前記ディテントシャフト41の先端部41bが前記ディテントプレート80の外周の突起40と係合するため、前記レバー3の回転は防止される。
【0016】
次に、図1の状態で、モータ20を回転させると、その回転は、前記第1減速機72から前記スリップクラッチ74及び第2減速機77を介して前記ディテントプレート80に伝達される。
前述の状態では、前記モータ70のオンと同時に前記電磁クラッチ101がオンとなっているため、前記可動板95は前記固定板100側に対して、図示しない電磁手段を介して磁気吸引され、前記第2ギャップGが前記第1ギャップGよりも小さくなる。
【0017】
前述の動作により、前記ディテントシャフト41は、前記各ギャップG,GのG−G分の距離だけ、前記固定板100側へ後退するため、前記突起40と前記先端部41bとの係合(図1の状態)が解除(図2の状態)され、前記ディテントプレート80は前記モータ70の回転に応じて前記レバー3及びディテントプレート80の回転を行うことができるように構成されている。
【0018】
また、前述のレバーディテント解除機構は、例えば、飛行機等のオートスロットルに適用することができ、前述の図2のようにモータ70によってディテントプレート80を回転することができるため、このモータ70の回転制御を、図示しないスロットル制御部によって制御することができ、飛行機等の自動速度制御を行うことができ、ディテントレバー3による手動操作は不要となる。
【0019】
また、前述の図1の状態のように、前記モータ70及び電磁クラッチ101がオフで、前記ディテントプレート80が所定範囲のみしか回転できない状態では、前記ディテントレバー3の手動操作によって手動スロットル操作を行うことができる。
【0020】
尚、本発明によるレバーディテント解除機構の要旨とするところは、次の通りである。
すなわち、モータ70の回転軸71に対して、直接的又は間接的に接続されたスリップクラッチ74と、前記スリップクラッチ74に直接的又は間接的に接続されディテントプレート80付のディテントレバー3と、前記ディテントプレート80の外周に少なくとも1個設けられた突起40と、前記ディテントプレート80に隣接するディテントシャフト41と、前記ディテントシャフト41の後端側41aに設けられたバネ21及び電磁クラッチ101と、を備え、前記電磁クラッチ101のオフ時には、前記ディテントシャフト41の先端部41bは前記突起40と係合し、前記電磁クラッチ101のオン時には、前記ディテントシャフト41の先端部41bは前記突起40と非係合となり、前記ディテントレバー3は前記モータ70により回転できるようにした構成であり、また、前記先端部41bは、テーパ状にとがっており、前記ディテントシャフト41の後端側41aに接続された軸41cが前記電磁クラッチ101の可動板95に接続され、前記電磁クラッチ101のオン時に前記ディテントシャフト41が前記バネ21のバネ力に抗して後退するようにした構成である。
尚、前述の構成では、第1、第2減速機72,77を用いた場合について述べたがダイレクトモータによって省略できる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明によるレバーディテント解除機構は、レバー付きのディテントプレートの突起に係合するディテントシャフトの出入りを電磁クラッチで行っているため、モータと電磁クラッチのオン/オフで簡単にオートスロットと手動スロットを行うことができる。
【符号の説明】
【0022】
3 ディテントレバー
21 バネ
40 突起
41 ディテントシャフト
41a 後端側
41b 先端部
41c 軸
70 モータ
71 回転軸
72 第1減速機
74 スリップクラッチ
75 入側
76 出側
77 第2減速機
80 ディテントプレート
81 軸心
90 固定ケース
95 可動板
100 固定板
101 電磁クラッチ
第1ギャップ
第2ギャップ
図1
図2
図3