特許第6809828号(P6809828)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6809828電源制御装置、送信装置及び電源制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6809828
(24)【登録日】2020年12月14日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】電源制御装置、送信装置及び電源制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/16 20060101AFI20201221BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20201221BHJP
   H04B 1/40 20150101ALI20201221BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20201221BHJP
【FI】
   H04B1/16 M
   H04W52/02 111
   H04B1/40
   H04W84/12
【請求項の数】8
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-136829(P2016-136829)
(22)【出願日】2016年7月11日
(65)【公開番号】特開2018-11118(P2018-11118A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2019年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 悠希
【審査官】 鴨川 学
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−175516(JP,A)
【文献】 特開2012−175534(JP,A)
【文献】 特表2009−509464(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/16
H04B 1/40
H04W 52/02
H04W 84/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された信号の継続時間の所定の時間又は時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定する判定部と、
前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、所定の回路への電力供給を開始する処理部と、
を備え
前記継続時間がフレーム長変調信号のフレーム長であり、
前記特徴が、前記フレーム長変調信号に重ね合せた重ね合せ信号の備える要素である、
電源制御装置。
【請求項2】
前記フレーム長変調信号の信号部のみに前記重ね合せ信号を重ね合せる、請求項1に記載された電源制御装置。
【請求項3】
前記特徴が、所定の時間間隔で繰り返される、請求項1又は請求項2に記載された電源制御装置。
【請求項4】
前記特徴が、前後の信号電圧と比較した信号電圧の相対的な増加又は減少である、請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一に記載された電源制御装置。
【請求項5】
入力された信号の継続時間の所定の時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定し、前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、所定の回路への電力供給を開始する、電源制御装置に対し、前記属否及び前記存否が肯定的に判定され得る信号を送付し、
前記継続時間がフレーム長変調信号のフレーム長であり、
前記特徴が、前記フレーム長変調信号に重ね合せた重ね合せ信号の備える要素である、
送信装置。
【請求項6】
前記判定され得る信号を、前記属否が判定され得るフレーム長のフレーム長変調信号に前記特徴を備えさせることにより生成する、請求項5に記載された送信装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一に記載された電源制御装置と請求項5又は請求項6の送信装置とを備える、電源制御システム。
【請求項8】
入力された信号の継続時間の所定の時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定し、
前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、所定の回路への電力供給を開始し、
前記継続時間がフレーム長変調信号のフレーム長であり、
前記特徴が、前記フレーム長変調信号に重ね合せた重ね合せ信号の備える要素である、
電源制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源制御に関する。
【背景技術】
【0002】
電気機器の省電力化のためには、非使用時に、電気機器における電力の供給部分を狭める、いわゆるスリープ状態にすることが有効である。
【0003】
例えば、特許文献1乃至3において、無線LAN(Local Area Network)機器において、ユーザが使うときにだけ即座に起動できるウェイクアップ受信機を搭載した無線受信機が開示されている。この方式では、無線端末は、伝送する無線LAN信号のフレーム長により起動を所望するアクセスポイント個別のID(Identifier)を表現するフレーム長変調を行う。そして、無線アクセスポイントは、ウェイクアップ受信機により、受信した無線LAN信号のフレーム長をIDに変換する。そして、無線アクセスポイントは、変換したIDが自身のIDとマッチした場合に、スリープ状態を解除する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−175516号公報
【特許文献2】特開2013−085087号公報
【特許文献3】特開2015−177516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フレーム長変調方式は、所定の振幅の信号の有無のみにより、フレーム長を求めるものである。従い、フレーム長変調方式は、電波干渉による影響を受けやすい。そのため、無線アクセスポイントは、その無線アクセスポイント向けではない他のフレームの割り込み等によるIDの誤検知により、スリープ状態を解除してしまう可能性がある。そのために、特許文献1乃至3が開示する方法は、無線アクセスポイントに無駄な消費電力が発生する場合があることが課題である。
【0006】
本発明は、無駄な消費電力の発生を抑えることのできる電源制御装置等の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電源制御装置は、判定部と処理部とを備える。前記判定部は、入力された信号の継続時間の所定の時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定する。前記処理部は、前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、所定の回路への電力供給を開始する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電源制御装置等は、無駄な消費電力の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の無線LANシステムの構成例を表す概念図である。
図2】無線LAN端末の構成例を表す概念図である。
図3】信号生成部の構成例を表す概念図である。
図4】無線LANアクセスポイントの構成例を表す概念図である。
図5】電源制御部の構成例を表す概念図である。
図6】本実施形態の無線LAN端末が行う処理フロー例を表す概念図である。
図7】ウエイクアップ信号の例を表す概念図である。
図8図6に表すS101の詳細処理フロー例を表す概念図である。
図9図6に表すS102の詳細処理フロー例を表す概念図である。
図10】電源制御部が行うウエイクアップ処理を表す概念図である。
図11図10に表すS411の詳細処理フロー例を表す概念図である。
図12】本発明の電源制御装置の最小構成を表す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[構成と動作]
図1は、本実施形態の無線LANシステムの例である無線LANシステム11の構成を表す概念図である。
【0011】
無線LANシステム11は、無線LAN端末100と無線LANアクセスポイント110とを備える。
【0012】
無線LAN端末100は、スリープ状態にある無線LANアクセスポイント110をウエイクアップさせるためのウエイクアップ信号を作成する。ここで、「スリープ状態」は、無線LANアクセスポイント110の多くの部分に電源からの電力が供給されていない状態をいう。また、「ウエイクアップ」はスリープ状態から、スリープ状態において電力が供給されていなかった部分に電力が供給された状態に、移行することをいう。
【0013】
無線LAN端末100は、無線LAN端末100が送信するウエイクアップ信号を、無線LANアクセスポイント110が保持するID(Identifier)を表すフレーム長のフレーム長変調信号に対し重ね合せ信号を重ね合せることにより生成する。
【0014】
ここで、重ね合せ信号は、ウエイクアップ信号が誤ったものではないことを、無線LANアクセスポイント110に知らせるための信号である。[発明が解決しようとする課題]の項で説明したように、フレーム長変調方式は、電波干渉による影響が大きい。そのため、無線アクセスポイントは、その無線アクセスポイント向けではない他の信号の無線フレームの割り込み等によりIDの誤検知により、スリープ状態を解除してしまう可能性がある。重ね合せ信号は、IDの誤検知によるスリープ状態解除の発生を抑えるための信号である。
【0015】
ウエイクアップ信号の例及びその生成方法の例については後述する。
【0016】
無線LAN端末100は、無線LANアクセスポイント110への情報信号の送信に先立ち、無線空間に対し、生成したウエイクアップ信号を送信する。ここで、情報信号は、ウエイクアップ信号以外の信号をいう。当該ウエイクアップ信号は無線LANアクセスポイント110にも到達する。
【0017】
無線LAN端末100は、ウエイクアップ信号の送信後、無線LANアクセスポイント110宛の情報信号を無線空間に送信する。
【0018】
無線LANアクセスポイント110は、無線LANアクセスポイント110宛のウエイクアップ信号の到達を検出するまでは、スリープ状態にある。ただし、スリープ状態であっても、ウエイクアップ信号を検知する部分には、電力が供給されている。そして、無線空間を通じてある信号が到達すると、無線LANアクセスポイント110は、到達した信号が無線LANアクセスポイント110宛のウエイクアップ信号かどうかを判定する。無線LANアクセスポイント110は、当該判定を、前記重ね合せ信号の有無の判定、及び、ウエイクアップ信号のフレーム長が無線LANアクセスポイント110のIDを表すか否かの判定により行う。
【0019】
無線LANアクセスポイント110は、受信した信号が無線LANアクセスポイント110宛のウエイクアップ信号であることを判定した場合は、ウエイクアップを行う。そして、ウエイクアップ後に無線LAN端末100から送られた情報信号を受信する。
【0020】
無線LANアクセスポイント110は、例えば、ウエイクアップ信号を検出する部分以外の部分が所定時間動作しない場合は、前述のスリープ状態になる。
【0021】
図2は、図1に表す無線LAN端末100の例である無線LAN端末100aの構成を表す概念図である。
【0022】
無線LAN端末100aは、信号生成部101と、電源102と、通信部103と、処理部104と、アンテナ105とを備える。
【0023】
信号生成部101と通信部103とアンテナ105は、ウエイクアップ信号を無線LANアクセスポイント110に対して送信する部分である送信部106を構成する。
【0024】
信号生成部101は、図1の説明で述べたウエイクアップ信号の生成を行う。
【0025】
電源102は、信号生成部101、通信部103及び処理部104に対し、これらが動作するための電力を供給する。
【0026】
通信部103は、アンテナ105を通じて、無線による情報の送信を行う。当該送信には、信号生成部101が生成するウエイクアップ信号の送信や、処理部104が生成する情報信号の送信が含まれる。通信部103は、アンテナ105を通じての信号の受信を行っても構わない。
【0027】
処理部104は、前記情報信号の生成を含む、ウエイクアップ信号の生成及び信号の送信以外の処理を行う。
【0028】
図3は、図2に表す信号生成部101の例である信号生成部101bの構成を表す概念図である。
【0029】
信号生成部101bは、処理部1012と記録部1013とを備える。
【0030】
処理部1012は、ウエイクアップ信号を生成する処理を行う。当該ウエイクアップ信号を生成する処理の例は後述する。処理部1012は、生成したウエイクアップ信号を図2に表す通信部103及びアンテナ105経由で、無線空間に送信する。処理部1012は、また、必要に応じて記録部1013に情報を記録させる。
【0031】
記録部1013は、処理部1012が指示する情報を記録する。記録部は1013は、また、処理部1012が指示する情報を処理部1012に送る。
【0032】
図4は、図1に表す無線LANアクセスポイント110の例である無線LANアクセスポイント110aの構成を表す概念図である。
【0033】
無線LANアクセスポイント110aは、電源111と、電源制御部112と、電源113と、処理部114と、通信部115と、アンテナ116とを備える。
【0034】
電源111は、スリープ状態において電源制御部112に対し、電力を供給する。電源111はウエイクアップ時においては、電源制御部112に対し電力を供給しなくても構わない。電源111がウエイクアップ時において電源制御部112に対し電力を供給しない場合は、無線LANアクセスポイント110aは一層の省電力化を図ることができる。
【0035】
電源制御部112は、スリープ状態において、アンテナ116を通じて送られた信号を受信する。そして、電源制御部112は、到達した信号が無線LANアクセスポイント110a宛のウエイクアップ信号かどうかを判定する。電源制御部112は、受信した信号が無線LANアクセスポイント110a宛のウエイクアップ信号であることを判定した場合は、電源113に対し、処理部114及び通信部115に対する電力供給開始を指示する。
【0036】
処理部114は、通信部115及びアンテナ116を通じて送信する情報信号の生成や、アンテナ116及び通信部115を介して受信した情報の処理等を行う。
【0037】
通信部115は、アンテナ116を介して、情報信号の送受信を行う。
【0038】
図5は、図4に表す電源制御部112の例である電源制御部112bの構成を表す概念図である。
【0039】
電源制御部112bは、受信部1121と、処理部1122と、記録部1123とを表す。
【0040】
受信部1121は、図4に表すアンテナ116に接続されており、アンテナ116を通じて送られる信号を受信する。受信部1121は、受信した信号を処理部1122に送る。
【0041】
処理部1122は、受信部1121から送られる信号に対して処理を行う。当該処理の例は後述する。処理部1122は、必要に応じて、記録部1123に情報を記録させる。
【0042】
記録部1123は、処理部1122が指示する情報を記録する。記録部1123は、また、処理部1122が指示する情報を処理部1122に送る。
【0043】
図6は、図2に表す無線LAN端末100aが行う処理の処理フロー例を表す概念図である。
【0044】
まず、S101の処理として、信号生成部101は、図1に表す無線LANアクセスポイント110の保持するIDを表すフレーム長を有するフレーム長変調信号を生成する。S101の処理の詳細例は後述する。
【0045】
次に、S102の処理として、信号生成部101は、S101において生成したフレーム長変調信号に、重ね合せ信号を重ね合せる。S102の処理の詳細例は後述する。重ね合せ信号を重ね合せたフレーム長変調信号は通信部103に送られる。
【0046】
そして、S103の処理として、通信部103は、図2に表すアンテナ105を介して、重ね合せ信号を重ね合せたフレーム長変調信号を無線空間に送信する。
【0047】
S101乃至S103の処理と並行して、S104の処理として、処理部104は無線LANアクセスポイント110に送信するための情報信号の生成を行う。生成された情報信号は、通信部103に送られる。
【0048】
そして、通信部103は、S104の処理により生成された情報信号を、無線LANアクセスポイント110に向けて送信する。
【0049】
図7は、ウエイクアップ信号の例を表す概念図である。図7(a)はフレーム長変調信号、図7(b)は重ね合せ信号、図7(c)はフレーム長変調信号に重ね合せ信号を重ね合せた信号である。図7の各図における横軸の一目盛は、無線LANアクセスポイント110におけるサンプリング時間である。
【0050】
図7(a)に表すように、フレーム長変調信号は、横軸の1目盛目から立ち上がり、1目盛から12目盛までは電圧値0.1であり、13目盛以降は電圧値ゼロの信号である。
【0051】
なお、図7(a)において、横軸の各目盛における電圧値を結ぶ線は、単に横軸の各目盛における値を結んだだけのものである。横軸の目盛間における実際の電圧値は直線が表すものに等しくない場合もあり得る。この点は、図7(b)及び図7(c)においても同じである。
【0052】
横軸の目盛ごとの電圧値において、図7(a)において電圧値の立ち上がりが完了した時刻(電圧値が0.1になった時刻)から立ち下がりが完了した時刻(電圧値がゼロになった時刻)までの時間をフレーム長とする。そして、フレーム長は、無線LANアクセスポイント110のIDを表すようにする。
【0053】
図7(b)に表すように、重ね合せ信号は、図7(a)に表す電圧値が0.1の時間(横軸の1目盛から12目盛の範囲)において、横軸の3目盛に1回、電圧値が0.3であり、それ以外の横軸の目盛では電圧値がゼロの信号である。
【0054】
図7(c)は、図7(a)に表す信号と図7(b)に表す信号とを重ね合せた信号である。
【0055】
図7(b)は、横軸の3目盛に1回電圧値が0.3になる重ね合せ信号を表すが、横軸の何目盛に一回電圧値の上乗せがあるか及びその電圧値は適宜選択できる。
【0056】
以下、特に断りがない限り、図7(b)に表す重ね合せ信号を用いる場合を例に説明する。
【0057】
図8は、図2に表す信号生成部101が行う図6に表すS101の処理の詳細処理フロー例を表す概念図である。
【0058】
なお、信号生成部101が図3に表す信号生成部101bである場合には、下記説明における記録又は保持の主体(記録部)は図3に表す記録部1013である。また、記録及び保持以外の処理は処理部1012が行う。これらは、後述の図9の説明においても同じである。
【0059】
まず、信号生成部101は、S201の処理として、無線LANアクセスポイント110が保持するIDを信号生成部101の記録部から読みだす。当該IDは、当該記録部に予め入力されている。
【0060】
次に、信号生成部101は、IDをフレーム長を表す時間である時間Tに変換する。前記記録部は、例えば、予め、IDとフレーム長との対応データを保持しており、信号生成部101は当該対応データにより、IDを時間Tに変換する。
【0061】
そして、S203の処理として、信号生成部101は、時間tをゼロに設定する。時間tは図7(a)の横軸に対応する時間である。
【0062】
そして、S204の処理として、信号生成部101は、tにt+ΔTを代入する。ここで、ΔTは、図7(a)の横軸の一目盛に相当する時間である。
【0063】
そして、S205の処理として、時間tが時間Tより大きいかを判定する。
【0064】
信号生成部101は、S205において、時間tが時間Tより大きいことを判定しなかった場合は、S206の処理を行う。
【0065】
一方、信号生成部101は、S205において、経過時間tが時間Tより大きいことを判定した場合は、図8に表す処理を終了する。
【0066】
信号生成部101は、S206の処理を行う場合は、同処理として、その時間tの電圧値VをVsとし、時間tと関連付けて、前記記録部に記録する。ここで、Vsは予め設定された電圧値である。例えば、図7(a)に表すフレーム長変調信号の場合は、Vsは0.1である。
【0067】
図9は、図6に表すS102の処理の詳細処理フロー例を表す概念図である。
【0068】
まず、S301として、信号生成部101は、時間tをゼロを設定する。ここで、時間tは図7(a)の横軸に対応する時間である。
【0069】
次に、信号生成部101は、時間tにt+ΔTを代入する。ここで、ΔTは、図7(a)の横軸の一目盛に相当する時間である。
【0070】
そして、S303の処理として、信号生成部101は、図6のS101の処理で作成したフレーム長変調信号からその時間tについての電圧値を読み出す。
【0071】
そして、信号生成部101は、S305の処理として、電圧値V=Vf+Vsを、経過時間tと関連付けて記録する。ここで、電圧値Vsは、図8のS206の処理で用いた電圧値Vsである。電圧値Vsは、図7(a)に表す例によると0.1である。また、電圧値Vfはフレーム長変調信号に上乗せする電圧値である。電圧値Vfは、図7(c)では0.3である。電圧値Vfは予め設定されている。
【0072】
そして、信号生成部101は、S306の処理として、時間tにゼロを代入する。
【0073】
そして、信号生成部101は、S306−2の処理として、nに1を代入する。ここで、nは後述のS307の処理で用いられる値である。
【0074】
そして、信号生成部101は、S307の処理として、時間tにnとΔTとの積を代入する。
【0075】
そして、信号生成部101はS308の処理として、図6のS101の処理で作成したフレーム長変調信号からその時間tについての電圧値Vを読み出す。
【0076】
そして、信号生成部101はS309の処理として、S308の処理により読み出した電圧値Vが電圧値Vsより小さいかを判定する。
【0077】
信号生成部101は、S309の処理により、電圧値Vが電圧値Vsより小さいことを判定した場合は、図9に表す処理を終了する。
【0078】
一方、信号生成部101は、S309の処理により、電圧値Vが電圧値Vsより小さいことを判定しなかった場合は、S310の処理を行う。
【0079】
信号生成部101は、S310の処理を行う場合は、時間tが3ΔTの整数倍かを判定する。
【0080】
信号生成部101は、S310の処理により、時間tが3ΔTの整数倍であることを判定した場合は、S311の処理を行う。
【0081】
一方、信号生成部101は、S310の処理により、時間tが3ΔTの整数倍であることを判定しなかった場合は、S312の処理を行う。
【0082】
信号生成部101は、S311の処理を行う場合は、同処理として、電圧値V=Vf+Vsを、時間tと関連付けて記録する。
【0083】
そして、信号生成部101は、S313の処理を行う。
【0084】
信号生成部101は、S312の処理を行う場合は、同処理として、電圧値V=Vsを、時間tと関連付けて記録する。
【0085】
そして、信号生成部101は、S313の処理を行う。
【0086】
信号生成部101は、S313の処理を行う場合は、同処理として、nにn+1を代入する。
【0087】
そして、信号生成部101は、前述の、S307の処理を行う。
【0088】
図10は、図4に表す電源制御部112が行うウエイクアップ処理を表す概念図である。
【0089】
なお、電源制御部112が図5に表す電源制御部112bである場合には、下記説明における記録又は保持の主体(記録部)は図5に表す記録部1123である。また、記録及び保持以外の処理は処理部1122が行う。これらは図11の説明においても同じである。
【0090】
図10に表す処理の前提として、電源制御部112は、スリープ状態において時々刻々と、アンテナ116を通じて信号を受信し、受信した信号の電圧値を測定しているものする。そして、電源制御部112は、受信した信号を記録部に記録しているものとする。
【0091】
次に説明するS400乃至S407の処理は、受信した信号が図1に表す無線LANアクセスポイント110宛のフレーム長変調信号であることを仮定して、フレーム長変調信号からフレーム長を求める処理である。
【0092】
まず、電源制御部112は、S400の処理として、図10に表す処理を終了するかを判定する。電源制御部112は、当該判定を、例えば外部からの終了信号の入力の有無を判定することにより行う。
【0093】
電源制御部112は、S400の処理により図10に表す処理を終了することを判定した場合は、図10に表す処理を終了する。
【0094】
一方、電源制御部112は、S400の処理により図10に表す処理を終了することを判定しなかった場合は、S401の処理を行う。
【0095】
そして、電源制御部112は、S401の処理として、経過時間tをゼロに設定する。
【0096】
そして、電源制御部112は、S402の処理として、経過時間t=ΔTが経過したかを判定する。ここで、ΔTはサンプリング間隔を表す時間である。電源制御部112は、当該判定を、例えば外部から入力されるクロック信号により行う。
【0097】
電源制御部112は、S402の処理により、経過時間t=ΔTが経過したことを判定した場合は、S403の処理を行う。
【0098】
一方、電源制御部112は、S402の処理により経過時間t=ΔTが経過したことを判定しなかった場合は、S402の処理を再度行う。
【0099】
電源制御部112は、S403の処理を行う場合は、同処理として、受信電圧Vrが閾値Vt1より小さいかを判定する。閾値Vt1は、無線LAN端末100aが送信するウエイクアップ信号の電圧が図8(a)に表すように0.1の場合に想定される受信電圧Vrよりも小さい値である。ただし、閾値Vt1は、受信電圧Vrに含まれるノイズの影響を抑えられる程度には大きい値であることが好ましい。閾値Vt1は予め設定されているものとする。S403の処理は、受信電圧Vrが閾値Vt1より小さい場合は、ウエイクアップ電圧ではないと判断するために行う処理である。
【0100】
電源制御部112は、S403の処理により受信電圧Vrが閾値Vt1より小さいことを判定した場合は、前述のS401の処理を行う。
【0101】
電源制御部112は、S403の処理により受信電圧Vrが閾値Vt1より小さいことを判定しなかった場合は、S404の処理を行う。
【0102】
電源制御部112は、S404の処理を行う場合は、同処理として、経過時間tをゼロに設定する。
【0103】
そして、電源制御部112は、S404aの処理として、nの値を1に設定する。nは後述のS405及びS406aの処理において用いられる値である。
【0104】
そして、電源制御部112は、S405の処理として、時間t=nΔTが経過したかを判定する。
【0105】
電源制御部112は、S405の処理により時間t=nΔTが経過したことを判定した場合は、S406の処理を行う。
【0106】
一方、電源制御部112は、S405の処理により時間t=nΔTが経過したことを判定しなかった場合は、S405の処理を再度行う。
【0107】
電源制御部112は、S406の処理を行う場合は、同処理として、受信電圧Vrが閾値Vt1より小さいかを判定する。
【0108】
電源制御部112は、S406の処理により受信電圧Vrが閾値Vt1より小さいことを判定した場合は、S407の処理を行う。
【0109】
一方、電源制御部112は、S406の処理により受信電圧Vrが閾値Vt1より小さいことを判定しなかった場合は、S406aの処理を行う。
【0110】
電源制御部112は、S406aの処理を行う場合は、同処理として、nにn+1を代入する。
【0111】
そして、電源制御部112は、S405の処理を行う。
【0112】
一方、電源制御部112は、S407の処理を行う場合は、同処理として、時間TMに経過時間tを代入する。時間TMは後述のS422の処理で用いる値である。
【0113】
そして、電源制御部112は、S400の処理とS408−1の処理とを行う。
【0114】
S408−1乃至S408−3の処理は、S407の処理により求めた時間TM(フレーム長)が電源制御部112のIDを表すものであるかを判定する処理である。
【0115】
電源制御部112は、S408−1の処理を行う場合は、時間TMに相当するIDがあるかを判定する。電源制御部112は、当該判定を、例えば、記録部が保持する、時間TMとIDの対応リストを参照することにより行う。
【0116】
なお、S403のNo乃至S407の処理により求めた時間TMの値は、S403のNoの判定を行ったタイミングによりずれが生じることがあり得る。従い、時間TMに相当するIDがあるかを判定する処理は、時間TMの所定の範囲に対応するIDがあるかを判定する処理になる。前記判定を前記対応リストを参照することにより行う場合は、前記対応リストは、時間TMの所定の範囲とIDとの対応リストである。そして、前記対応リストに含まれる任意の二つのIDの各々に対応する時間TMの範囲は、互いに重ならないように設定されているべきである。
【0117】
電源制御部112は、S408−1の処理により時間TMに相当するIDがあることを判定した場合は、S408−2の処理を行う。
【0118】
一方、電源制御部112は、S408−1の処理により時間TMに相当するIDがあることを判定しなかった場合は、その時点のS408−1以降の処理を終了する。ここで、「その時点の」と記述したのは、S408−1以降の処理はS407の処理が行われるたびに開始されるが、新たに開始されるS408−1以降の処理までは終了しないという趣旨である。
【0119】
電源制御部112は、S408−2の処理を行う場合は、同処理として、時間TMをIDに変換する。
【0120】
そして、電源制御部112は、S408−3の処理として、S408−2の処理により変換したIDが、電源制御部112が記録部に保持する無線LANアクセスポイント110のIDと一致するかを判定する。
【0121】
電源制御部112は、S408−3の処理により変換したIDが無線LANアクセスポイント110のIDと一致することを判定した場合には、S410の処理を行う。
【0122】
一方、電源制御部112は、S408−3の処理により変換したIDが無線LANアクセスポイント110のIDと一致することを判定しなかった場合には、その時点のS408−1以降の処理を終了する。
【0123】
以下に説明する、S410乃至S434の処理は、受信した信号が無線LANアクセスポイント宛のウエイクアップ信号か否かを判定し、当該ウエイクアップ信号であると判定した場合にウエイクアップを行う処理である。
【0124】
電源制御部112は、S410の処理を行う場合は、同処理として、記録部が保持する最新の0<t<TMの範囲の受信電圧を読み込む。
【0125】
そして、電源制御部112は、S411の処理として、最新の0<t<TMの範囲の受信電圧の最初のピークを特定する。当該特定のための詳細処理フロー例は後述する。
【0126】
そして、電源制御部112は、S412の処理として、最初のピークの時間を時間t=0に設定する。
【0127】
そして、電源制御部112は、S413の処理として、t=0におけるVr(t)が閾値Vt2より大きいかを判定する。ここで、閾値Vt2は予め定められているものとする。
【0128】
電源制御部112は、S413の処理によりVr(0)が閾値Vt2より大きいことを判定した場合は、S421の処理を行う。
【0129】
一方、電源制御部112は、S413の処理によりVr(0)が閾値Vt2より大きいことを判定しなかった場合は、その時点のS408−1以降の処理を終了する。
【0130】
電源制御部112は、S421の処理を行う場合は、同処理として、経過時間tにt+3ΔTを代入する。
【0131】
そして、電源制御部112は、S422の処理として、経過時間tがS407の処理において設定した時間TMより小さいかを判定する。
【0132】
電源制御部112は、S422の処理により、経過時間tが時間TMより小さいことを判定した場合は、前述のS413の処理を行う。
【0133】
一方、電源制御部112は、S422の処理により、経過時間tが時間TMより小さいことを判定しなかった場合は、S434の処理を行う。
【0134】
電源制御部112は、S434の処理を行う場合は、図4に表す電源113に対しウエイクアップ信号を送付する。電源制御部112からウエイクアップ信号を受けた電源113は、図4に表す処理部114及び通信部115に対し電力供給を開始する。
【0135】
そして、電源制御部112は、その時点のS408−1以降の処理を終了する。
【0136】
図11は、図10に表すS411の処理の詳細処理フロー例を表す概念図である。
【0137】
電源制御部112は、まず、S501の処理として、図10に表すS410の処理により読み出した0<t<TMの範囲のVr(t)に対して連続化処理を行う。S410の処理により読み出した0<t<TMの範囲のVr(t)は、ΔTごとの時間tと関連付けられた不連続なVr(t)の集合である。S501の処理は、不連続なVr(t)の集合を連続的なデータにする連続化処理である。電源制御部112は、S501の処理として、例えば、隣合うVr(t)間を直線で結ぶ処理を行う。あるいは、電源制御部112は、S501の処理として、不連続なVr(t)の集合についての、スプライン曲線を求める処理を行ってもよい。連続化処理により、Vr(t)は所定の式により表現される。
【0138】
次に、電源制御部112は、S502の処理として、Vr(t+ΔT1)−Vr(t)が閾値Vt3より大きいかを判定する。閾値Vt3は予め定められた正の数とする。また、時間ΔT1は、前述のサンプリング間隔ΔTと比較して十分に短い時間である。
【0139】
電源制御部112は、S502の処理により差がVt3より大きいことを判定した場合は、S504の処理を行う。
【0140】
一方、電源制御部112は、S502の処理により差がVt3より大きいことを判定しなかった場合は、S503の処理を行う。
【0141】
電源制御部112は、S503の処理を行う場合には、同処理として、時間tにt+ΔT1を代入する。
【0142】
そして、電源制御部112は、S502の処理を行う。
【0143】
電源制御部112は、S504の処理を行う場合には、時間tにt+ΔT1を代入する。
【0144】
そして、電源制御部112は、S505の処理として、Vr(t+ΔT1)−Vr(t)が閾値−Vt3より小さいかを判定する。
【0145】
電源制御部112は、S505の処理により前記差が閾値−Vt3より小さいことを判定した場合は、S506の処理を行う。
【0146】
一方、電源制御部112は、S505の処理により前記差が閾値−Vt3より小さいことを判定しなかった場合は、図11に表す処理を終了する。
【0147】
電源制御部112は、S506の処理を行う場合は、同処理として、S506の処理時(時間t)におけるVr(t)を最初のピークとして特定する。
【0148】
以上説明したように、無線LANシステム11は、無線LAN端末100が無線空間に送る、無線LANアクセスポイント110のIDを表すフレーム長のフレーム長変調信号に、ある周期の信号からなる重ね合せ信号を重ね合せる。そして、フレーム長が無線LANアクセスポイント110は受信した信号のフレーム長が無線LANアクセスポイント110のIDを表すものであるかの判定に加え、その信号が重ね合せ信号を重ね合せたものであるかを判定する。そして、無線LANアクセスポイント110は、受信した信号のフレーム長が自己のIDを表し、かつ、その信号が重ね合せ信号を重ね合せたものである場合に、ウエイクアップを行う。そのため、無線LANシステム11は、他の信号の無線フレームの割り込み等によりIDの誤検知により、スリープ状態を解除してしまうことの発生を抑え、無駄な消費電力の発生を抑えることができる。
[効果]
本実施形態の無線LANシステムは、無線LAN端末が無線空間に送る、フレーム長が無線LANアクセスポイントのIDを表すフレーム長変調信号に、所定の周期の信号からなる重ね合せ信号を重ね合せる。そして、前記フレーム長が無線LANアクセスポイントは受信した信号のフレーム長が自己のIDを表すものであるかの判定に加え、その信号が重ね合せ信号を重ね合せたものであるかを判定する。そして、前記無線LANアクセスポイントは、受信した信号のフレーム長が自己のIDを表し、かつ、その信号が重ね合せ信号を重ね合せたものである場合に、ウエイクアップする。そのため、本実施形態の無線LANシステムは、他の信号の無線フレームの割り込み等によりIDの誤検知により、スリープ状態を解除してしまう可能性を抑え、無駄な消費電力の発生を抑えることができる。
【0149】
以上では、ウエイクアップ信号においてフレーム長変調信号に重ね合せる重ね合せ信号の電圧値が周期的に前後の電圧値と比較して増加する信号の場合について説明した。しかしながら、重ね合せ信号は、周期的に前後の電圧値と比較して電圧値が減少する信号であっても構わない。さらに、重ね合せ信号は、必ずしも周期的な信号でなくても構わない。さらには、ウエイクアップ信号が結果的にフレーム長変調信号に重ね合せ信号を重ね合せたように見えるものであれば、ウエイクアップ信号の作成方法は任意である。さらには、ウエイクアップ信号は、フレーム長を有し、所定の特徴を備えるものであれば上記以外のものでも構わない。さらに、当該特徴は必ずしも一つである必要はなく複数であっても構わない。また、当該特徴が複数ある場合に、電力供給のために、必ずしも当該複数の特徴のすべてについて確認される必要はない。
【0150】
図12は、本発明の電源制御装置の最小構成である電源制御装置112xを表す概念図である。
【0151】
電源制御装置112xは、判定部1121xと処理部1122xとを備える。
【0152】
判定部1121xは、入力された信号の継続時間の所定の時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定する。
【0153】
処理部1122xは、前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、図示しない所定の回路への電力供給を開始する。
【0154】
なお、前記時間範囲には範囲の幅がゼロの場合が含まれるものとする。
【0155】
処理部1122xは、前記信号の継続時間が、所定の時間範囲へ属することだけでなく、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存在を確認した場合に前記所定の回路への電力供給を開始する。そのため、電源制御装置112xは、電波干渉等による他の信号の割り込み等による、入力されたA信号についての識別情報の誤検知の発生を抑えることができる。
【0156】
そのため、電源制御装置112xは、上記構成により、[発明の効果]の項に記載した効果を奏する。
【0157】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で更なる変形、置換、調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成や要素の構成は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。
【0158】
また、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記述され得るが、以下には限られない。
【0159】
(付記A1)
入力された信号の継続時間の所定の時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定する判定部と、
前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、所定の回路への電力供給を開始する処理部と、
を備える電源制御装置。
【0160】
(付記A1.1)
前記継続時間がフレーム長変調信号のフレーム長である、付記A1に記載された電源制御装置。
【0161】
(付記A2)
前記特徴が、前記フレーム長変調信号に重ね合せた重ね合せ信号の備える要素である、付記A1.1に記載された電源制御装置。
【0162】
(付記A3)
前記フレーム長変調信号の信号部のみに前記重ね合せ信号を重ね合せる、付記A2に記載された電源制御装置。
【0163】
(付記A4)
前記特徴が、所定の時間間隔で繰り返される、付記A1乃至付記A3のうちのいずれか一に記載された電源制御装置。
【0164】
(付記A5)
前記特徴が、前後の信号電圧と比較した信号電圧の相対的な増加又は減少である、付記A1乃至付記A4のうちのいずれか一に記載された電源制御装置。
【0165】
(付記A6)
前記電力供給が、無線LAN(Local Area Network)アクセスポイントの所定の部分への電力の供給である、付記A1乃至付記A5のうちのいずれか一に記載された電源制御装置。
【0166】
(付記B1)
入力された信号の継続時間の所定の時間又は時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定し、前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、所定の回路への電力供給を開始する、電源制御装置に対し、前記属否及び前記存否が肯定的に判定され得る信号を送付する送信装置。
【0167】
(付記B2)
前記判定され得る信号を、前記属否が判定され得るフレーム長のフレーム長変調信号に前記特徴を備えさせることにより生成する、付記B1に記載された送信装置。
【0168】
(付記B3)
無線LAN(Local Area Network)端末に備えられた、付記B1又は付記B2に記載された送信装置。
【0169】
(付記C1)
付記A1乃至付記A6のうちのいずれか一に記載された電源制御装置と付記B1乃至付記B3のうちのいずれか一に記載された送信装置とを備える、電源制御システム。
【0170】
(付記D1)
入力された信号の継続時間の所定の時間又は時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定し、
前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、所定の回路への電力供給を開始する、
電源制御方法。
【0171】
(付記E1)
入力された信号の継続時間の所定の時間又は時間範囲への属否と、前記信号の波形についての所定の少なくとも一つの特徴のうちのいずれかの存否と、を判定する処理と、
前記属否及び前記存否の判定結果がいずれも肯定的である場合に、所定の回路への電力供給を開始する処理と、
を含む処理をコンピュータに実行させる電源制御プログラム。
【符号の説明】
【0172】
11 無線LANシステム
100、100a 無線LAN端末
101、101b 信号生成部
102、111、113 電源
103 通信部
104、114、1012、1122、1122x 処理部
105、116 アンテナ
106 送信部
110、110a 無線LANアクセスポイント
112、112b 電源制御部
112x 電源制御装置
115 通信部
1013、1123 記録部
1121 受信部
1121x 判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12