【課題を解決するための手段】
【0007】
第1のプラットフォームがエアフォイルと共に一体的に形成される本序文で示されているタイプのブレードでは、この目的は、ブレードの軸方向の範囲(extent)の第1の部分において、第1のプラットフォームの壁を通過する羽根車の軸線に対して垂直な平面内の区域(section)が、基本的に、エアフォイルの第1の側における第1の直線セグメントと、エアフォイルの第2の側における第2の直線セグメントとによって構成されており、及び、第1及び第2のセグメントの各々がエアフォイルの両側において半径方向に対して
(90°
−180°/N
)の角度を形成することによって実現される。
【0008】
ブレードの軸方向の範囲の第1の部分は、特に、エアフォイルから上流に、又は、エアフォイルから下流に延びてもよい(場合によっては、さらに、ブレードに対して軸方向に位置合わせされている形で延びてもよい)。ブレードのこの第1の軸方向に延びる部分は、特に、ブレードの前縁の連結フィレット(connection fillet)を越えて上流に延びるか、及び/又は、ブレードの後縁の下流連結フィレットを越えて下流に延びてもよい。
【0009】
したがって、上記定義の通りの2つのブレードが互いに隣接して配置される時に(第1のブレードと第2のブレード)、2つのブレードが羽根車の形に組み合わされる時と同一の位置において、その2つのブレードのエアフォイルの間に位置した「エアフォイル間」空間内において、羽根車の軸線に対して垂直であり且つブレードの第1の部分内に軸方向に位置している平面内において、第1のブレードの区域が、第2のブレードの区域を実質的に構成するセグメントと整合しているセグメント(第1のセグメントと見なされてもよい)によって実質的に構成されている。したがって、2つのブレードの第1のプラットフォーム壁の羽根車の軸線に対して垂直である平面内の区域が、互いに整合している2つの直線セグメント、即ち、第1のブレードに関する第1のセグメントと、第2のブレードに関する第2のセグメントとを有する。好ましくは、第1のセグメントと第2のセグメントは、互いに隣接している端部を有する。
【0010】
第1及び第2のセグメントは2つのベクトルを画定し、この2つのベクトルは、羽根車の軸線に対して垂直な平面の上に射影される時に、ブレードを通過する羽根車の子午線面に関して対称である。
【0011】
これら2つのベクトルはブレードの2つの側に関するそれぞれの「製造方向」を画定する。ブレードの軸方向範囲の第1の部分内のエアフォイルの両側におけるこれらの方向におけるプラットフォーム壁区域の直線状の形状によって、プラットフォーム壁は、様々な製造方法(鋳造、火花侵食機械加工、機械加工等)を使用して、製造が比較的に容易である。
【0012】
さらに、有利なことに、ブレードの軸方向範囲の第1の部分内では、第1のプラットフォームの壁が、2つの隣り合うブレードの間の境界において完全な連続性を有する。
【0013】
上述したブレード形状は、さらに、第1及び第2のセグメントがブレードの外向きの半径方向に対して鋭角を形成するということを意味する。
【0014】
一実施態様では、ブレードの軸方向範囲の全体において、第1のプラットフォームの壁を通過する羽根車の軸線に対して垂直な平面上の区域が、実質的に、エアフォイルの第1の側における第1の直線セグメントと、エアフォイルの第2の側における第2の直線セグメントとによって構成されており、及び、第1及び第2のセグメントの各々がエアフォイルの両側において
(90°
−180°/N
)の角度を形成する。
【0015】
一実施態様では、ブレードの第2の端部は第2のプラットフォームを有する。ブレードの軸方向範囲の第2の部分において、第2のプラットフォームの壁を通過する羽根車の軸線に対して垂直な平面上の区域が、実質的に、エアフォイルの第1の側における第3の直線セグメントと、エアフォイルの第2の側における第4の直線セグメントとによって構成されており、及び、前記第3の直線セグメント及び前記第4の直線セグメントの各々がエアフォイルの両側において半径方向に対して
(90°
−180°/N
)の角度を形成する。
【0016】
好ましくは、ブレードの軸方向範囲の第1及び第2の部分は互いに同一である。
【0017】
この実施態様では、したがって、ブレードの製造が特に簡素化される。明確に述べると、ブレードプラットフォーム壁の上記形状の故に、先端及び根元プラットフォーム壁はブレードの端部において互いに平行である。即ち、羽根車の軸線に対して垂直である平面内の先端及び根元プラットフォーム壁の区域は、ブレードの圧力側と吸引側との両方において、先端及び根元プラットフォーム壁のためのそれぞれのセグメントによって実質的に構成されており、及び、これら2つのセグメントは互いに対して平行である。
【0018】
したがって、ブレードの両側では、先端及び根元製造方向が互いに平行である。製造方法、及び、したがって、概して、製造機械設備一式が、比較的に簡素であることが可能である。
【0019】
一実施様態では、第1のプラットフォームは、ブレードの前縁を実質的に延長する端縁、及び/又は、ブレードの後縁を実質的に延長する端縁を有する。
【0020】
この場所又はこれらの場所における端縁の存在が、ブレードの周囲の流体の流れを過剰に乱すことがないが、ブレードを製造するために簡素な形状の機械設備一式を使用することを可能にするということが発見されている。
【0021】
本発明は、さらに、上記定義の通りのN個のブレードを有する羽根車と、特にこうした羽根車を有する低圧タービンを有する2スプール型ターボマシン(two−spool turbomachine)である、ターボマシンとを提供する。
【0022】
本発明の第2の目的は、特に従来技術のブレードに比較して、製造が特に容易であるブレードを画定することを可能にする、ブレードのためのプラットフォーム壁のモデリング方法を提案することである。
【0023】
この目的は、ブレードプラットフォーム壁が、次の段階、即ち、
− コンピュータを使用して、ブレードの軸方向範囲の第1の部分において、及び、場合によっては、ブレードの軸方向範囲の全体において、羽根車の軸線に対して垂直である平面上のプラットフォーム壁の区域が、エアフォイルの第1の側における第1の直線セグメントと、エアフォイルの第2の側における第2の直線セグメントとを形成し、及び、第1及び第2のセグメントの各々がエアフォイルの両側において半径方向に対して
(90°
−180°/N
)の角度を形成するように、及び、ブレードのプラットフォームが、エアフォイルと共に一体的に形成されている形に見えるように、プラットフォームのデジタルモデルを作成する段階、を使用してモデリングされる時に実現される。
【0024】
術語「半径方向」は、本明細書では、ブレードのエアフォイルにおいて半径方向である方向を意味するために使用されている。
【0025】
この方法は、上記定義の通りのブレードのデジタルモデルを得ることを可能にする。
【0026】
ブレードの第1のプラットフォームの壁のデジタルモデルが作成されることを可能にするために、この方法は、
− 羽根車の軸線を基準として、エアフォイルに関する理論表面を決定する段階と、
− ブレードに関する第1の構造カーブ(construction curve)を決定する段階とを含んでもよい。
【0027】
その次に、この第1の構造カーブは、プラットフォーム壁支持表面を構成することを可能にする。
【0028】
例えば、第1の構造カーブが次のように作成されてもよい。この方法は、理論エアフォイル表面が決定される段階を含んでもよい。及び、その次に、第1の構造カーブが、この第1の構造カーブが上流から下流に理論エアフォイル表面を延長し、及び、理論エアフォイル表面を通過し、且つ、理論エアフォイル表面と理論プラットフォーム壁表面との間の交点と概ね同じ距離だけ半径方向に軸線から離れているように、第1の構造カーブが決定される。
【0029】
さらに、好ましくは、理論エアフォイル表面の外側において第1の構造カーブが理論プラットフォーム壁表面内に含まれているように、第1の構造カーブを決定することが可能である。
【0030】
これらの措置が、作成されるプラットフォームがプラットフォーム壁に関する理論表面に近いように、第1の構造カーブを画定することを簡単にする。この表面は、空気力学的に理想的であるプラットフォームを原則的に有するという目的のために計算されるプラットフォーム壁表面である。したがって、この計算されたプラットフォーム壁は高レベルの空気力学的性能を有する。
【0031】
さらに、好ましくは、プラットフォーム壁に関する理論表面との第1の構造カーブの交点が厳密に2つの箇所によって構成されるように、第1の構造カーブを画定することが可能である。
【0032】
さらに、好ましくは、少なくとも1つの方向、即ち、上述した製造方向に関して、プラットフォーム壁に関する理論表面の付近に、圧力側と吸引側の両方において、鋭角又は直角である、エアフォイルの理論表面に対する法線と上記方向との間の角度が存在するように、第1の構造カーブを画定することが可能である。
【0033】
この条件を満たすために、第1の構造カーブは、特に、意図された製造方向に対して法線が垂直である箇所において理論エアフォイル表面に交差してもよい。
【0034】
第1の構造カーブを計算する上述の方法は、第1のプラットフォームの壁を計算するために適切な補助を与える第1の構造カーブを得ることを可能にする。
【0035】
その次に、この第1の構造カーブは、プラットフォーム壁を計算する時に使用される。
【0036】
様々な方法が、プラットフォーム壁が作成されることを可能にすることができる。
【0037】
例えば、第1の構造カーブの軸方向範囲の全体にわたって、軸線に対して垂直な平面内のプラットフォーム壁支持表面の区域が直線セグメントによって構成されるように画定されている、プラットフォーム壁支持表面を作成することによって開始することが可能である。
【0038】
プラットフォーム壁支持表面は、適切なプラットフォーム壁を構成するために使用される表面である。エアフォイルの両側において、特に、(ブレード間の隙間を無視する場合に)2つの互いに隣接するブレードの間の境界(limit)を実質的に画定するカーブである限定カーブ(limitation curve)においてプラットフォーム壁支持表面を限定する(制限する)ための限定(制限)操作によって、プラットフォーム壁がプラットフォーム壁支持表面から作成される。
【0039】
上述した第1の構造カーブは、したがって、様々な形でプラットフォーム壁支持表面を作成するために使用されることが可能である。
【0040】
一実施様態では、プラットフォーム壁支持表面は、次の操作、即ち、
− 第1の構造カーブに対して羽根車の軸線を中心として360°/Nの角度を経由した回転を加えることによって、ブレードのための第2の構造カーブを画定する操作と、
− 第1及び第2の構造カーブに突き当たり(bear against)ながら移動する直線セグメントを掃引(sweep)することによって、プラットフォーム壁支持表面(第1のプラットフォーム壁支持表面)を画定する操作
とを行うことによって作成される。
【0041】
術語「突き当たること(bearing against)」は、本明細書では、直線セグメントが両方の構造カーブと常に接触した状態を保つということを意味する。
【0042】
直線セグメントは、羽根車の軸線に対して垂直である平面内に常に留まりながら移動する。
【0043】
したがって、プラットフォーム壁は、このプラットフォーム壁支持表面の一部分を含むように作成される。このプラットフォーム壁は、特に、互いに隣接するブレードの間の境界を画定する限界カーブにおいてプラットフォーム壁支持表面を限定することによって、プラットフォーム壁支持表面から得られる。
【0044】
構造カーブの(羽根車の軸線に対する)軸方向の範囲全体において、第1及び第2の構造カーブに対して突き当たりながら第1及び第2の構造カーブ上を移動する直線セグメントを掃引することによって、プラットフォーム壁支持表面が作成されるので、プラットフォーム壁支持表面の区域は、この軸線に対して垂直であり且つ直線セグメントによって構成されている平面に従う。
【0045】
構造によって、上記定義の通りのプラットフォーム壁支持表面は、理論エアフォイル表面の一方の側だけを延び、即ち、圧力側に向かって、又は、吸引側に向かって延びる。理論エアフォイルの第2の側にプラットフォーム壁支持表面を作成するために、例えば、次の操作、即ち、
− (第2の構造カーブを作成するために使用された第1の回転と第2の回転とが互いに反対方向に行われる場合に)−360°/Nの角度を経由した軸線に対する第2の回転を第1のプラットフォーム壁支持表面に対して加えることによって、第2のプラットフォーム壁支持表面を作成する操作を行うことが可能である。
【0046】
その次に、プラットフォーム壁は、軸方向に第1の構造カーブの少なくとも一部分において、理論エアフォイル表面の両側に位置している第1及び第2のプラットフォーム壁支持表面のそれぞれに2つの部分を含むように画定される。
【0047】
プラットフォーム壁を作成することは、特に、プラットフォーム壁の部分を形成しない表面部分を第1及び第2のプラットフォーム壁支持表面から排除することを必要とする。このことは、特に、
− 理論エアフォイル表面の内側に位置しており、及び/又は、
− 理論エアフォイル表面と、理論プラットフォーム壁支持表面の1つに理論エアフォイル表面を連結する連結フィレットとの間に位置している、プラットフォーム壁支持表面部分に関係する。
【0048】
プラットフォーム壁は、エアフォイルの両側において限定カーブによってプラットフォーム壁表面を限定することによって完成させられる。
【0049】
本発明は、さらに、ターボマシン羽根車のためのブレードの第1の端部が、そのブレードのエアフォイルに面するプラットフォーム壁表面を有する第1のプラットフォームを有し、及び、プラットフォーム壁を画定するために上記定義の通りのプラットフォーム壁モデリング方法が使用され、及び、第1のプラットフォームがエアフォイルと一体的に形成される、ターボマシン羽根車のためのブレードを製造する方法も提供する。
【0050】
この方法では、ブレードは、主に鋳造によって作られることが好ましい。
【0051】
本発明は、さらに、CATIA(登録商標)CADツールを使用することによって、上記定義の通りのプラットフォーム壁モデリング方法を行うことにも関する。
【0052】
最後に、本発明は、さらに、上記定義の通りのプラットフォーム壁モデリング方法の諸段階をコンピュータが実行することを可能にするための命令を含むコンピュータプログラムと、上記定義の通りのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読データ媒体と、上記定義の通りのデータ媒体とを含むコンピュータとを提供する。
【0053】
非限定的な具体例として示されている実施形態の以下の詳細な説明を了解することによって、本発明が適切に理解されることが可能であり、及び、本発明の利点がより明確になるだろう。この説明は添付図面を参照しながら行われる。