【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、少なくとも35重量%シリカ、好ましくは、少なくとも40重量%シリカ、より好ましくは、少なくとも45重量%シリカまたは少なくとも50重量%シリカを備える、シリカ溶融物を、好ましくは、溶融炉の底部内に配列される少なくとも1つの浸漬式燃料バーナを備え、飛灰および/または籾殻灰等の微細シリカ粉末が、バブリング溶融物レベル(bubbling melt level)を下回って、および/または溶融炉内の溶融物のレベルを下回って給送される、浸漬式燃焼溶融炉内で調製することを提案する。溶融物の少なくとも一部は、溶融炉から引き出され、冷却に応じてガラス化され、ガラス化された生成物を生産し得る。ガラス化された生成物は、次いで、必要に応じて、さらに処理され、具体的組成物の調製、建設要素、道路建設等において用途を見出し得る。さらに、ガラス製造プロセス、より具体的には、ガラス溶融プロセスにおけるガラス化された原材料(本質的に、シリカ)としての使用を見出し得る。ガラス化された生成物は、飛灰または籾殻灰等の微細粉末状材料より操作、輸送、および使用が容易かつ環境に優しい。本発明はさらに、そのような微細シリカ粉末を処分する方法と、それを埋め立てゴミ処理するのではなく、それのための使用を見出す方法とを提供する。
【0006】
シリカ溶融物の調製のためのプロセスは、第WO2015/014919号、第WO2015/014920号、または第WO2015/014921号(それぞれ、参照することによって本明細書に組み込まれる)のいずれかに開示される方法および/または溶融炉を使用して実施されてもよい。
【0007】
標準的ガラス溶融炉内に、例えば、溶融物の上部にわたって装荷するために、飛灰または籾殻灰のような微細粉末状シリカと原材料を混合することは、溶融物からの燃焼排ガスが軽量粉末状材料を溶融炉機器から同伴するため、不適切と考えられる。浸漬式燃焼溶融炉を検討すると、微細粉末状シリカを備える原材料バッチを溶融物レベルの上方から装填することは、溶融物浴の高乱流と、軽量粉末状材料をシステムから引き出す傾向にある、上昇燃焼排ガス流動とのため、さらに好適ではないと考えられる。依然として、浸漬式燃焼バーナの底部バーナを通る燃料としての低炭素含有量を示す、噴出飛灰または籾殻灰は、そのような浸漬式燃焼バーナ内で発生される高ガス速度のため、灰をシステムから吐出する可能性がある。
【0008】
浸漬式燃焼溶融炉が、公知である。これらの溶融炉は、バーナ火炎および/または燃焼生成物が、溶融物を通して通過し、エネルギーを直接溶融物に伝達するように、溶融物レベルを下回って、好ましくは、溶融炉底部内に配列される1つまたはそれを上回るバーナノズルを有するという事実によって特徴付けられる。浸漬式燃焼溶融炉はさらに、溶融物中における効率的混合を確実にし、温度プロファイルおよび組成物の観点から、溶融物を均質にする。これはまた、溶融物の中への原材料の吸収に有利に働き、それによって、粉塵粒子が、煙突を通して逃散するリスクを減少させ、新しい原材料への熱伝達を改良する。これは、下流処理および/または形成のための引き出しに先立って溶融炉内で要求される滞留時間を短縮する。
【0009】
現在、微細シリカ粉末は、有利には、バブリング溶融物レベルを下回って、および/または溶融物レベルを下回って、好ましくは、スクリュー給送機または油圧給送機によって、いかなる事前の調整または調製も伴わずに、溶融炉の底部内に配列される浸漬式バーナを備える浸漬式燃焼溶融炉の中に導入され得ることが見出されている。
【0010】
本文脈では、「バブリング溶融物レベルを下回って」とは、溶融炉の動作の間、溶融物のバブリングおよび/または発泡状の質量によって到達される、溶融炉底部からの最高点を下回ることを意味するものと理解される。
【0011】
例証的実施形態では、微細シリカ粉末は、溶融物レベルを下回って導入され、液体溶融物が、溶融炉の動作の間、溶融炉側壁と継続的に接触する、溶融炉の底部からある高さにあることを意味する。
【0012】
浸漬式燃焼溶融炉内に含有される溶融物は、有利には、乱流状態に維持される。浸漬式燃焼は、溶融物の中に高圧で注入される燃焼ガスのため、およびそれによって溶融物中で発生される対流流動のため、高撹拌および乱流を溶融物浴中に発生させることが公知である。好ましくは、浸漬式バーナは、乱流溶融物の体積が、より少なくとも8%、いかなるバーナ点火も伴わずに有するであろう体積より、好ましくは、少なくとも10%、さらに好ましくは、少なくとも15%高いように制御される。液体溶融物の中へのガス注入およびそれによって溶融物中に発生される対流流動は、その密度を減少させることが見出されている。酸素燃料バーナの好適な制御は、所望の密度減少または体積増加を発生させる。好ましくは、プロセスは、有意な発泡層または発泡層が全く溶融物レベルの上部にわたって発生されないように稼働される。そのような発泡層は、溶融炉内のエネルギー伝達、故に、その効率のために不利であることが見出されている。
【0013】
明確性および完全性のために、バーナが点火していないときに溶融物が有するであろうレベルが、溶融物組成物に基づいて計算され、および/または溶融物を溶融炉内で凍結させることによって立証されてもよい。乱流溶融物のレベルは、1または5分等の所与の時間期間にわたって溶融レベルを平均する、公知のレーザポインタまたは類似デバイス等の適切な測定デバイスによって判定されてもよい。
【0014】
溶融物浴の増加された体積または減少された密度は、溶融物中の乱流レベルの反映と見なされる。すなわち、溶融物の乱流が多いほど、より多くのガス泡が、溶融物中に吸収され、したがって、溶融物を「曝気」する。溶融物レベルの上部にわたる減少された発泡層はさらに、ガス注入によって発生されるガス泡が、その表面上に蓄積するのではなく、溶融物浴中に維持されることを反映する。
【0015】
飛灰は、炭素およびシリカに加え、少量の多くの異なる酸化物、金属、および他の材料を備え得る。これは、籾殻灰にも当てはまる。本発明は、微細粉末状シリカ原材料を融剤とともに、さらなる鉱物材料のいかなる有意な添加も伴わずに、溶融することを想起する。用語「有意」とは、本文脈において使用されるように、飛灰−融剤組成物の重量比5%未満、または3%未満、好ましくは、2%未満、より好ましくは、1%未満を意味するものと理解されたい。融剤は、ガラス製造産業において公知である。それらは、溶融粘度およびエネルギー需要を減少させ、より低い温度で所望の粘度を達成するために使用される。例証として、融剤は、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウム、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、および酸化ホウ素、ならびにそれらの組み合わせから選択されてもよい。
【0016】
ガラス溶融の技術分野において経験および技術を有する者は、最終的に得られるガラス化された組成物の所望の用途に照らして、適切な融剤の選択が可能である。融剤としての役割を果たす、いくつかの酸化物は、実際には、ある最終用途では、所望されない場合がある。実施例として、B
2O
3は、好ましい融剤であるが、溶融微細シリカ粉末を用いて調整されるガラスのある最終用途では、ホウ素は、望ましくない場合がある。そのような事例では、K
2Oおよび/またはNa
2Oならびに/もしくはCaO等の異なる融剤が、使用されてもよい。
【0017】
同様に、融剤の含有量は、組成物の0.5〜25重量%、好ましくは、0.5〜20重量%、または1.0〜15重量%と様々であり得る。
【0018】
代替発明プロセスでは、微細粉末状シリカは、浸漬式燃焼溶融炉内において、前述で開示されるように、ガラス溶融物または石溶融物の中に導入されてもよい。これは、微細粉末状シリカが、該溶融炉の中に給送され、付加的ガラス化原材料もまた、該溶融炉に給送されることを意味する。付加的ガラス化原材料は、溶融物の上方から放出されてもよい。代替では、付加的ガラス化原材料は、溶融物のバブリングレベルを下回って、または溶融物レベルを下回って配列される給送機を介して、装荷されてもよい。
【0019】
溶融チャンバ壁は、有利には、冷却され、冷却液体、好ましくは、水を循環させることによって分離される二重鋼鉄壁を備え得る。特に、円筒形溶融チャンバの場合、そのようなアセンブリは、構築が比較的に容易であって、高機械応力に抵抗可能である。溶融炉の円筒形形状は、外壁上の応力平衡を促進する。壁が冷却される、例えば、水冷されるにつれて、溶融物は、好ましくは、固化し、保護層を溶融炉壁の内側に形成する。溶融炉アセンブリは、いかなる内部難燃裏打ちも要求し得ず、したがって、少ないまたは低コスト保守を必要とする。溶融炉壁の内面は、有利には、溶融炉の内側に向かって突出する、タブまたはパステルもしくは他の小型要素を具備し得る。これらは、内部溶融炉壁上に固化された溶融物の層を構成および固定し、熱抵抗を有する裏打ちを発生させ、溶融炉の二重壁内の冷却液体への熱の伝達を減少させることに役立ち得る。
【0020】
溶融炉は、熱回収機器を具備してもよい。溶融炉からの高温蒸発気は、原材料を予熱するために使用されてもよい、またはそれらの中に含有される熱エネルギーは、別様に回収されてもよい。飛灰は、依然として、ある炭素濃度を示し得ることに留意されたい。そのような炭素は、溶融物プロセスの過程において酸化され、それによって、部分的に、溶融物に伝達され、および部分的に、燃焼排ガスとともに逃散する、熱を発生させる。
【0021】
同様に、溶融炉の2つの壁の間を循環する、冷却液体中に含有される熱エネルギーもまた、原材料加熱または他の目的のために回収されてもよい。
【0022】
全体的に、浸漬式燃焼溶融炉のエネルギー効率は、他の溶融炉と比較して、有意に改良される。
【0023】
当業者に明白となるであろうように、燃焼排ガス組成物は、有利には、制御され、燃焼排ガスは、有利には、環境内への逃散に先立って処理され得る。
【0024】
溶融物は、継続的にまたはバッチ式に溶融炉から引き出されてもよい。溶融物出口は、好ましくは、原材料入口と反対に配列される。溶融物の断続放出の場合、放出開口部が、例えば、セラミックピストンによって制御されてもよい。代替では、溶融炉内の溶融物レベルを制御する、サイフォンタイプ放出が、使用されてもよい。
【0025】
浸漬式バーナは、好ましくは、液体圧力を克服し、火炎および燃焼生成物の押進させられた上向きの進行を生成するために十分である、燃焼生成物の高圧噴流を溶融物の中に注入する。とりわけ、バーナノズルからの退出口における、燃焼および/または可燃性ガスの速度は、≧60m/秒、≧100m/秒もしくは≧120m/秒、および/または≦350m/秒、≦330m/秒、≦300もしくは≦200m/秒であってもよい。好ましくは、燃焼ガスの速度は、約60〜300m/秒、好ましくは、100〜200、より好ましくは、110〜160m/秒の範囲内である。
【0026】
溶融物の温度は、1200℃〜1600℃であってもよい。すなわち、少なくとも1350℃もしくは1400℃および/または1550℃もしくは1520℃以下であってもよい。
【0027】
好ましい実施形態によると、浸漬式燃焼は、略垂直回転中心軸を有し、溶融物表面において主要な中心に内向きに収束する流動を備える、略トロイド溶融物流動パターンが溶融物中に発生され、溶融物が、垂直回転中心軸に近接して下向きに移動し、溶融物表面に戻るように上昇移動において再循環され、したがって、略トロイド流動パターンを画定するように行われる。
【0028】
そのようなトロイド流動パターンの発生は、溶融物の非常に効率的な混合および溶融物の中への微細粉末状シリカを含む原材料の吸収を確実にし、温度プロファイルおよび組成物の観点から、溶融物を均質にする。
【0029】
有利には、溶融ステップは、溶融物を流動パターンに曝すことによって、前述のように、少なくとも1つの底部バーナを備える浸漬式燃焼溶融炉内において、飛灰および/または籾殻灰等の微細シリカ粉末を溶融させるステップを含み、前記流動パターンは、算出流体動態分析によってシミュレーションされたときに、略トロイド溶融物流動パターンを溶融物中に示し、主要な中心に内向きに収束する流動ベクトルを溶融物表面に備え、トロイドの回転中心軸が略垂直である。
【0030】
該トロイド流動パターンの垂直回転軸では、流動ベクトルは、下向き成分を有し、該軸に近接する溶融物の有意な下向き移動を反映する。溶融炉底部に向かって、流動ベクトルは、配向を変化させ、外向き、次いで、上向き成分を示す。
【0031】
好ましくは、流体動態モデルは、コードANSYS R14.5であり、固体バッチ材料から変換の過程で発生される液体溶融物およびガスに及ぶ多相流動場と、バッチ/溶融物変換とを考慮する。
【0032】
トロイド溶融物流動パターンは、略環状バーナゾーン内の溶融炉底部に配列される浸漬式燃焼バーナを使用して、略垂直上向きに指向される速度成分を燃焼ガスに付与することで得られ得る。有利には、バーナは、約250〜1250mm、有利には、500〜900mm、好ましくは、約600〜800、さらに好ましくは、約650〜750mmの隣接バーナ間の距離を伴って配列される。隣接する火炎が融合しないことが、好ましい。
【0033】
前述のトロイド溶融物流動パターンを得るためのバーナ配列および制御は、溶融物中における適切な混合と、溶融物体積を十分に増加(または溶融物密度を減少)させ、本発明の目的に到達するために要求される乱流とを確実にし得ることが見出されている。発泡形成は、特に、溶融物の上部に到達するガス泡が、トロイド流動パターンの結果、溶融物中で再吸収および混合されるため、減少される。
【0034】
浸漬式バーナにわたって、またはそれに隣接して上向きに移動する溶融物の各バーナ軸および/または速度ベクトルは、垂直から、例えば、とりわけ、溶融炉の中心に向かって、≧1°、≧2°、≧3°、もしくは≧5である、および/または≦30°、好ましくは、≦15°、より好ましくは、≦10°である角度だけ、若干、傾斜されてもよい。そのような配列は、流動を改良し得、出口開口部から、および/または溶融炉の中心に向かって、溶融物流動を指向し、したがって、トロイド流動および溶融中への微細粉末状シリカ粒子を含む原材料の混入に有利に働く。
【0035】
一実施形態によると、各中心バーナ軸は、溶融炉の中心垂直軸およびバーナ中心を通して通過する垂直平面に対してある旋回角度だけ、傾斜される。旋回角度は、≧1°、≧2°、≧3°、≧5°および/または≦30°、≦20°、≦15°、もしくは≦10°であってもよい。好ましくは、各バーナの旋回角度は、ほぼ同一である。ある旋回角度における各バーナ軸の配列は、若干、接線速度成分を上向き噴出火炎に付与し、したがって、トロイド流動パターンに加え、旋回移動を溶融物に付与する。
【0036】
バーナゾーンは、略環状ゾーンとして画定される。関連ゾーン内において、例えば、楕円形または長円線上のバーナ配列が、可能性として考えられるが、バーナは、好ましくは、略円形バーナ線上に配列される。
【0037】
好ましくは、流動パターンは、溶融物表面に内向きに収束する流動を備え、その後、トロイドの回転中心軸に近接する下向きに配向された流動が続く。該回転中心軸は、有利には、溶融炉の垂直対称軸に対応する。対称軸とは、中心対称軸を意味し、溶融炉が、いかなる単一の画定された対称軸も有していない横断面を示す場合、溶融炉断面が内接される、円の対称軸を意味する。下向きに配向される流動は、溶融炉の底部における外向きに配向される流動およびバーナに近接する略環状上向き流動が続き、バーナゾーンに向かい、溶融物表面に戻る上昇移動における溶融物の再循環を反映し、したがって、略トロイド流動パターンを画定する。
【0038】
溶融物表面における内向きに収束する流動ベクトルは、有利には、0.1〜3m/秒から成る速度を示す。垂直回転中心軸に近接する下向きに配向される速度ベクトルは、好ましくは、有意な大きさであって、比較的に高速の下向きへの材料流動を反映する。下向き速度ベクトルは、0.1〜3m/秒であってもよい。溶融炉の少なくとも一部分における、とりわけ、溶融物表面(特に、溶融物表面において内向きに収束する流動ベクトル)における、および/または垂直回転中心軸もしくはそれに近接する、溶融炉内の溶融物および/または原材料は、≧0.1m/秒、≧0.2m/秒、≧0.3m/秒、もしくは≧0.5m/秒である、および/または≦2.5m/秒、≦2m/秒、≦1.8m/秒、もしくは≦1.5m/秒である、速度に到達し得る。
【0039】
好ましいトロイド流動パターンは、非常に効率的混合を確実にし、温度プロファイルおよび組成物の観点から、溶融物を均質にする。また、溶融物の中への原材料の吸収に有利に働き、それによって、微細粉末状灰が煙突を通して逃散するリスクを減少させ、新しい原材料および溶融物への熱伝達を改良する。これは、原材料が溶融物循環を短縮するリスクを回避または少なくとも減少させながら、引き出しに先立って溶融炉内で要求される滞留時間を短縮する。前述のように、溶融物の上部における発泡形成は、減少され、ガス泡は、溶融物中に維持され、したがって、所望に応じて、溶融物密度を減少させる。
【0040】
一好ましい実施形態では、バーナは、該溶融チャンバの側壁から約250〜750mmの距離において、溶融炉底部内に配列される。これは、前述の好ましい流動に有利に働き、溶融チャンバ側壁への火炎誘引を回避する。バーナと側壁との間の距離が短すぎると、側壁を損傷する、または不必要に応力をかけ得る。バーナと壁との間のある溶融物流動は、有害ではない場合があり、さらに、望ましくあり得るが、距離が長すぎると、望ましくない溶融物流動を発生させる傾向になり、溶融炉の中心において溶融物をあまり混合しない、デッドゾーンを生成し、溶融物の減少された均質性につながり得る。
【0041】
浸漬式バーナ間の距離は、有利には、所望のトロイド流動パターンを溶融物中に提供するだけではなく、また、隣接する火炎が融合することを回避するように選定される。本現象は、溶融物の温度および粘度、バーナの圧力および他の特性等の多くのパラメータに依存するが、約1200〜2000mmから成るバーナ円直径を選択することが有利であることが見出されている。バーナタイプ、動作圧力、および他のパラメータに応じて、大きすぎる直径は、火炎の発散につながり、狭すぎる直径は、火炎の融合につながるであろう。
【0042】
好ましくは、少なくとも6つのバーナが、提供され、例えば、より好ましくは、6〜10のバーナ、さらに好ましくは、6〜8つのバーナが、溶融炉寸法、バーナ寸法、動作圧力、および他の設計パラメータに応じて、バーナ円線上に配列される。
【0043】
各バーナまたは複数のバーナ群のそれぞれ、例えば、対向バーナは、個々に、制御されてもよい。原材料放出口に近接するバーナは、隣接するバーナと異なる、好ましくは、より高いガス速度および/または圧力で制御され、したがって、溶融炉の中に装填されている新しい原材料への改良された熱伝達を可能にし得る。より高いガス速度は、一時的にのみ、すなわち、新しい原材料のバッチ式装填の場合、溶融炉内に含有される溶融物の中への関連装填物の吸収のために要求される時間期間の間だけ、要求されてもよい。
【0044】
また、溶融物の出口を妨害しないために、溶融物出口に近接して位置するバーナをより低いガス速度/圧力で制御することが望ましくあり得る。
【0045】
溶融チャンバは、好ましくは、略円筒形断面である。しかしながら、楕円形断面、または、4つを上回る辺、好ましくは5つを上回る辺を示す多角形断面を有してもよい。