特許第6810439号(P6810439)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6810439-開閉支持装置 図000002
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  • 特許6810439-開閉支持装置 図000006
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6810439
(24)【登録日】2020年12月15日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】開閉支持装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 27/62 20060101AFI20201221BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20201221BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20201221BHJP
   H04N 1/10 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   G03B27/62
   G03G21/16 133
   G03G21/16 147
   H04N1/00 519
   H04N1/10
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-60926(P2015-60926)
(22)【出願日】2015年3月24日
(65)【公開番号】特開2016-180862(P2016-180862A)
(43)【公開日】2016年10月13日
【審査請求日】2018年3月22日
【審判番号】不服2019-16729(P2019-16729/J1)
【審判請求日】2019年12月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】513014628
【氏名又は名称】株式会社ナチュラレーザ・ワン
(74)【代理人】
【識別番号】100076831
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 捷雄
(72)【発明者】
【氏名】小川 覚司
【合議体】
【審判長】 瀬川 勝久
【審判官】 松川 直樹
【審判官】 近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−055624(JP,A)
【文献】 特開2010−282158(JP,A)
【文献】 実開昭58−038149(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C11/00-11/12
G03B27/58-27/64
H04N1/04 1/04-1/207
G03G13/00 15/00 21/16-21/18
E05F1/00-13/04 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、この装置本体に対して開閉される原稿圧着板との間に設けられたところの前記原稿圧着板の開閉支持装置であって、
少なくとも背面部とこの背面部から屈曲形成されたところの側面部とこの側面部から屈曲形成されたところのそれ自身を前記装置本体へ取り付ける固定部とを有する取付部材と、
前記原稿圧着板を取り付ける取付固定部とこの取付固定部から屈曲形成して構成された軸接続部とを有し、この軸接続部をヒンジシャフトを介して前記取付部材の前記側面部へ揺動可能に連結された支持部材と、
前記取付部材の前記背面部と前記側面部で構成された収容部内に収納固定されたところの少なくとも背面板とこの背面板から屈曲形成して構成された側板と天板とを有し、前記取付部材に設けた収容部内に収容された案内部材と、
前記取付部材の前記側面部と前記案内部材の前記側板の間に上下方向へ移動可能に設けられ、各一端部を前記支持部材の軸接続部に前記ヒンジシャフトの連結位置より後方側に位置して第1リンクシャフトで連結され、各他端部を前記案内部材の前記側板に設けた長孔内を通した第2リンクシャフトに連結された一対のリンク部材と、
下端部側を前記第2リンクシャフトに係合させ、前記案内部材に設けられた収容部内に上下方向へ移動可能に収容されたスプリング受け部材と、
前記スプリング受け部材と前記案内部材の前記天板との間に弾設された圧縮コイルスプリングと、で構成したことを特徴とする、開閉支持装置。
【請求項2】
前記リンク部材の前記支持部材側への取付けは、前記支持部材の前記軸接続部へ取り付けた前記第1リンクシャフトに連結させることを特徴とする、請求項1に記載の開閉支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複写機の原稿圧着板などの蓋体を装置本体に対して開閉支持する際に用いて好適な開閉支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、スキャナー或いは印刷機等のコンタクトガラスに被せられ、コンタクトガラスに載せられた原稿を圧着する原稿圧着板がある。この原稿圧着板は、装置本体側に固定された開閉装置で支持される。この開閉装置は、一種のヒンジ機構を有し、原稿圧着板をヒンジ軸まわりに回動可能に軸支した構成であり、原稿圧着板を閉じた状態では、装置本体の上面上に原稿圧着板を圧着させた状態となり、上方に開放した状態では、コンタクトガラスを露出させた状態とすることができる機構となっている。
【0003】
そのような開閉装置は、装置本体に取り付けられる取付部材と、この取付部材にヒンジシャフトを介して回動可能に設けられていると共に原稿圧着板を支持する支持部材と、支持部材と取付部材との間に設けられ、支持部材を開成方向へ付勢する弾性手段とを備えている。この弾性手段によって支持部材を介して原稿圧着板が開成方向に回転付勢されているので、原稿圧着板を開成方向に回転するときには、弾性手段の弾力により本来の重量を感じさせることなく原稿圧着板を開くことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−282158号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような構成を有する開閉装置の内、装置本体の側面に取り付けられる開閉装置は、従来、図5(A)に示されているような構成のものがある。この従来の構成の開閉支持装置では、原稿圧着板を回動支持するヒンジシャフトに対して、バネから原稿載置台側に上向きの力が加わる構成となっており、ヒンジシャフトが装置本体に対し後方に位置していることから、原稿圧着板の開成時に装置本体と原稿圧着板との間に隙間が生じるという問題点のあるほか、バネによる力点がヒンジシャフトの前側に位置することになることから、バネによる十分な回転付勢を得るためにはバネ荷重の大きなものを用意しなければならず、開閉支持装置の小型化の障害となっていた。
【0006】
この発明は、ヒンジシャフトの位置を装置本体側に設けることで、装置本体と原稿圧着板との間に極力隙間が生じないように工夫した上で、従来公知の開閉支持装置のものよりバネ荷重の小さなものを用意すれば足りるように成すことにより、小型化を図ることのできる原稿圧着板の開閉支持装置を提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上のような問題を解決する本発明は、装置本体と、この装置本体に対して開閉される原稿圧着板との間に設けられたところの前記原稿圧着板の開閉支持装置であって、少なくとも背面部とこの背面部から屈曲形成されたところの側面部とこの側面部から屈曲形成されたところのそれ自身を前記装置本体へ取り付ける固定部とを有する取付部材と、前記原稿圧着板を取り付ける取付固定部とこの取付固定部から屈曲形成して構成された軸接続部とを有し、この軸接続部をヒンジシャフトを介して前記取付部材の前記側面部へ揺動可能に連結された支持部材と、前記取付部材の前記背面部と前記側面部で構成された収容部内に収納固定されたところの少なくとも背面板とこの背面板から屈曲形成して構成された側板と天板とを有し、前記取付部材に設けた収容部内に収容された案内部材と、前記取付部材の前記側面部と前記案内部材の前記側板の間に上下方向へ移動可能に設けられ、各一端部を前記支持部材の軸接続部に前記ヒンジシャフトの連結位置より後方側に位置して第1リンクシャフトで連結され、各他端部を前記案内部材の前記側板に設けた長孔内を通した第2リンクシャフトに連結された一対のリンク部材と、下端部側を前記第2リンクシャフトに係合させ、前記案内部材に設けられた収容部内に上下方向へ移動可能に収容されたスプリング受け部材と、前記スプリング受け部材と前記案内部材の前記天板との間に弾設された圧縮コイルスプリングと、で構成したことを特徴とする。
【0008】
本発明はさらに、前記リンク部材の前記支持部材側への取付けは、前記支持部材の前記軸接続部へ取り付けた前記第1リンクシャフトに連結させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、弾性部材によって付与される付勢力の力点は、ヒンジシャフトの外側に位置するので、力点とヒンジシャフトとの距離を十分に採ることができ、従来よりも小型の弾性部材で十分な回転付勢を得ることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、スプリング受け部材の移動方向が案内部材によって規制されるので、弾性部材からの付勢力を確実に支持部材に作用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】複写機の全体斜視図である。
図2】本発明の開閉支持装置の複写機ヘの取り付け状態を示す部分斜視図である。
図3】本発明の開閉支持装置の分解斜視図である。
図4】本発明の開閉支持装置の動作状態を示す斜視図及び断面側面図である。
図5】本発明の構成と従来の構成とを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明に係る実施例を複写機の原稿圧着板開閉支持装置として説明するが、本発明に係る原稿圧着板開閉支持装置は、複写機以外のプリンタ、スキャナー、印刷機等のOA機器にも原稿圧着板の重量、機能、構造を考慮した若干の設計変更を加えるのみで、そのまま実施できるものである。また、原稿圧着板以外のものの開閉体(例えばインクカートリッジ収容部のカバー、便器の便座や蓋など)の開閉支持装置としても、そのまま実施できるものである。装置本体は、本発明に係る開閉支持装置を用いる複写機、プリンタ、スキャナー、或は印刷機の全てに当てはまるものである。
【0013】
図1は、画像形成装置とも称せられる複写機の全体斜視図である。なお、図中において、複写機の前後方向をY軸方向、左右方向をX軸方向、鉛直方向をZ軸方向として、以下説明する。この複写機1は、装置本体2と原稿圧着板3を備え、この装置本体2上のコンタクトガラス4上へ原稿(図示せず)を圧着させるために用いられる本発明に係る開閉支持装置5は、とくに図1に示したように、装置本体2の後部上端に、原稿圧着板3の後部の2点を開閉可能に連結させるものである。尚、原稿圧着板3は、図示はしてないが公知構成の原稿自動送り装置付きのものと、そうでないものとの二種類からなり、本発明に係る開閉支持装置5は、どちらの原稿圧着板にも適用できるものであるが、好ましくは原稿自動送り装置付きでない軽くてそれ自身が中折れするなどして厚物原稿にも対処できるように構成した原稿圧着板の開閉支持装置5である。
【0014】
図2は、開閉支持装置5の複写機1ヘの取り付け状態を示す斜視図である。開閉支持装置5は、取付部材6と、取付部材6に揺動軸であるヒンジシャフト70を介して揺動自在に支持された支持部材7とを備えている。取付部材6は、図2に示されているように、装置本体2の背面側の側面上端部に取り付けられ、上端部にヒンジシャフト70が挿通している。該ヒンジシャフト70は、支持部材7の基端部にも挿通し、取付部材6に対して支持部材7を回動自在に接続している。支持部材7の揺動端部は、原稿圧着板3の後端面に形成された取付穴31に挿入され、取付穴31内で原稿圧着板3に固定されている。このような構成において、支持部材7がヒンジシャフト70を中心に回動することで、図2(A)に示されているように、原稿圧着板3は、コンタクトガラス4を覆う閉成状態と、図2(B)に示されているように、立ち上がってコンタクトガラス4が露出した状態との間で揺動開閉させられるものである。
【0015】
図3は、開閉支持装置5の分解斜視図である。開閉支持装置5は、取付部材6と、支持部材7と、案内部材8と、支持部材7と案内部材8とを連結するリンク機構9とを備えている。取付部材6は、案内部材8とリンク機構9を収容するハウジングであって、背面部61と、背面部61の両端において略直角に接続された左右の側面部62a、62bと、背面部61と側面部62a、62bの下端に接続された底面部64とを備え、背面部61と左右の側面部62a、62bと、底面部64とによって、内側に画成された収納部65に、後述する案内部材8が収納される。案内部材8は、背面部61に形成された一対の孔611、611を挿通する固定ピン612、612によって、取付部材6に固定される。
【0016】
側面部62a、62bには、正面側開口端に、外側に屈曲形成された固定部63a、63bがそれぞれ形成されており、固定部63a、63bには、装置本体2の背側面にねじ込まれる固定ネジの挿通孔631a、631a及び631b、631bがそれぞれ形成されている。
【0017】
各側面部62a、62bは、上端部の対向する位置に揺動軸であるヒンジシャフト70を軸支する軸支部620a、620bが突出形成されている。軸支部620a、620bには、ヒンジシャフト70が挿通する軸支孔621a、621bが形成されている。軸支部620a、620bは、側面部62a、62bの前側端よりも、若干前側(Y軸において、負方向)に突出して設けられ、軸支孔621a、621bの位置も側面部62a、62bの前側端よりも、若干前側に位置する。このような位置にヒンジシャフト70を支持することで、原稿圧着板3の支持位置を装置本体2に、可能な範囲で近接させ、原稿圧着板3の開成付勢するための回動トルクを削減することができる。
【0018】
上記軸支部620a、620bによって、支持部材7が回動自在に軸支される。支持部材7は、板状の取付固定部71と、取付固定部71の両端辺おいて対向位置をそれぞれ屈曲形成して構成された一対の軸接続部72a、72bとを備えている。取付固定部71には、3つの取付孔75a、75b、75cが形成され、原稿圧着板3の背側端面に形成された取付穴31に挿入された際に、取付孔75a、75b、75cを挿通するネジによって、原稿圧着板3側に締着される。取付固定部71には、背面側端に強度補強のための凹部76、76がプレス形成されている。なお、両端部で屈曲形成された軸接続部72a、72bによっても、強度が補強されている。
【0019】
軸接続部72a、72bには、それぞれ対向する位置に2つの孔が形成されている。1つはヒンジシャフト70が挿通する軸受孔73a、73bであり、もう1つは、後述するリンク機構9のリンク部材92a、92bを接続するための第1リンクシャフト90が挿通するシャフト孔74a、74bである。
【0020】
シャフト孔74a、74bは、軸受孔73a、73bを中心として、取付固定部71の反対側に配置されている。軸受孔73a、73bには、回り止め付の軸受76a、76bを介してヒンジシャフト70が挿通し、シャフト孔74a、74bには、回り止め付の軸受93a、93bを介して第1リンクシャフト90が挿通する。このようにして、支持部材7は、ヒンジシャフト70を中心に回動し、その際、シャフト孔74a、74bは、原稿圧着板3の揺動方向とは逆方向に揺動する。
【0021】
案内部材8は、既述の通り、取付部材6の収納部65内に収納固定されている。案内部材8は、背面側で取付部材6の背面部61と重なる背面板82と、背面板82の左右両端を直角に屈曲形成して構成された側板83a、83bと、背面板82と側板83a、83bの上端に接続された天板84とを備えている。また、側板83a、83bの前側端辺には、相互に対向する側(内側)に折り曲げて形成されたレール部85a、85bが形成され、レール部85a、85bの相互に対向する端辺851a、851bは、平行なレールとなっている。
【0022】
また、側板83a、83bの対向する位置には、それぞれ案内手段としての長孔86a、86bが形成されている。この長孔86a、86bには、第2リンクシャフト94が挿通する。背面板82、側板83a、83b及び天板84で形成された収容部87内には、弾性部材である一対の圧縮コイルスプリング81a、81bと、移動部材としてのスプリング受け部材88が収容される。圧縮コイルスプリング81a、81bは、天板84とスプリング受け部材88との間に圧縮された状態で介挿される。スプリング受け部材88のXY平面における断面形状の外法は、収容部87のXY平面における断面形状の内法と略同じである。これにより、スプリング受け部材88は、収容部87内を滑らかに移動でき、かつ部材の姿勢を一定に維持しつつ移動できるように、収容部87によって案内される。
【0023】
スプリング受け部材88の上面884には、圧縮コイルスプリング81bが当接する位置に、圧縮コイルスプリング81a、81bの横断面形状に合致する形の凹部が形成され、スプリング受け部884a、884bが設けられている。このような形状のスプリング受け部884a、884bによって、圧縮コイルスプリング81a、81bが安定して保持される。スプリング受け部材88の前側面881には、両端に凹部882a、882bが形成されており、これらの幅は、レール部85a、85bの幅と略同じ長さに設定されており、この凹部882a、882bにレール部85a、85bが重なり、端辺851a、851bの間に、凹部882a、882bの間の凸部が嵌まり込む。このようなレール部85a、85bの作用によって、スプリング受け部材88は、さらに滑らかに往復動することができる。
【0024】
スプリング受け部材88の下端部には、X軸方向に溝が形成され、第2リンクシャフト94を保持するシャフト保持部883が設けられている。以上のような構成において、スプリング受け部材88は、第2リンクシャフト94によって上方へ押し上げられ、圧縮コイルスプリング81a、81bによって、下方へ押し下げられる。
【0025】
次にリンク機構9について説明する。リンク機構9は、第1リンクシャフト90と、第2リンクシャフト94と、第1リンクシャフト90と第2リンクシャフト94とを連結するリンク部材92a、92bとを備えている。第1リンクシャフト90の両端には、リンク部材92a、92bの一端に設けられた孔922a、922bが回動自在に接続されており、リンク部材92a、92bの他端に設けられた孔921a、921bには、第2リンクシャフト94の両端が回動自在に接続されている。第2リンクシャフト94は、長孔86a、86b内を挿通しており、側板83a、83bとの間には、ワッシャ95a、95bが介挿されている。
【0026】
以上のようなリンク機構9において、原稿圧着板3を開閉操作すると、原稿圧着板3の揺動方向に対して、逆方向に第1リンクシャフト90が移動する。例えば、原稿圧着板3を上げると、第1リンクシャフト90は下がる。原稿圧着板3を下げると、第1リンクシャフト90は上がる。
【0027】
以上のような構成において、本発明の開閉支持装置5の作用を、図4に示されている斜視図及び側面図に基づいて説明する。図4において、上段の図(図4(A))が斜視図であり、下段の図(図4(B))は取付部材6を断面とした状態における側面図である。図4左側の図は、原稿圧着板3が閉じられた状態における開閉支持装置5の状態を示すものである。この状態においては、原稿圧着板3は、コンタクトガラス4に被せられた状態、つまり最も下側に位置した状態となっている。この状態において、支持部材7に接続された第1リンクシャフト90は、最も上方に位置し、同時に第2リンクシャフト94も最も上方に位置する。つまり、第2リンクシャフト94が接続されているスプリング受け部材88は、圧縮コイルスプリング81a、81bを最も圧縮した状態に位置している。従って、原稿圧着板3には、開成方向に作用する回転付勢が最も大きな状態となっている。ここで、原稿圧着板3を持ち上げると、図4における中央の図のように、支持部材7が上方に回動する。この際、第1リンクシャフト90が、支持部材7の上方回動とともに、下方(Z軸負方向)へ移動する。同時に第2リンクシャフト94は、長孔86a、86b内を下方へ(Z軸負方向)移動する。圧縮コイルスプリング81a、81bの弾性力によって発生する回動付勢によって、原稿圧着板3の開成操作は省力化される。
【0028】
さらに、原稿圧着板3を押し上げ、最も開放された状態とすると、図4における右側の図のように、支持部材7は、略直立状態となり、第1リンクシャフト90は、最下位値に移動する。同時に、第2リンクシャフト94も長孔86a、86bに沿って最下位値に移動し、圧縮コイルスプリング81a、81bは圧縮状態を維持しつつ最も伸びた状態となる。
【0029】
図5は、本発明の構成(B)と、従来の構成(A)を示す模式図である。従来の構成(A)では、ヒンジシャフト70cと装置本体2cとの間に圧縮コイルスプリング81cを配置し、ヒンジシャフト70cと装置本体2cの間で、スプリング81cによる弾性力を作用させる構成であったため、ヒンジシャフト70cと装置本体2cとの距離Laを長く採る必要があった。また、通常、圧縮コイルスプリングの弾性力によってヒンジシャフトを中心に発生する回動付勢力は、ヒンジシャフトの中心から力点までの距離が長いほど強くなるものであるが、従来の構成(A)のこの距離Maより本発明の構成(B)の距離Mbの方が長いことから、本発明のものの方が回転付勢力が強いことになる。それ故、従来の構成(A)のものは、原稿圧着板を開くと、支持部材7cと装置本体2cとの間の間隙が広くなり、かつ、圧縮コイルスプリング81cにバネ荷重の大きなものを用いる必要があった。これに対し本発明の構成(B)では、ヒンジシャフト70と装置本体2との間の距離Lbが、上記した構成(A)のLaよりも短くなり、さらに上記距離Mbが、従来の構成(A)距離Ma長くなったことから、バネ荷重の小さな圧縮コイルスプリング81で足りることになり、装置の小型化をも図ることができたものである。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は以上のように構成したので、開成時における原稿圧着板と装置本体との間の間隙を減少させ、小型でも十分に原稿圧着板に対する回動付勢力を得ることのできる開閉支持装置として、複写機やプリンタ、スキャナー、或は印刷機などに用いることができるものである。
【符号の説明】
【0031】
1 複写機
2 装置本体
3 原稿圧着板
31 取付穴
4 コンタクトガラス
5 開閉支持装置
6 取付部材
7 支持部材
70 ヒンジシャフト
8 案内部材
81a、81b 圧縮コイルスプリング
88 スプリング受け部材
9 リンク機構
90 第1リンクシャフト
92a、92b リンク部材
94 第2リンクシャフト
図1
図2
図3
図4
図5