【実施例】
【0027】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0028】
本実施例は、
図1に示すような測定面Aに当接する基準面1が底面に設けられている中空直方体形状の器体2に、この器体2の側面3から視認し得るようにして気泡管測定器4が設けられていると共に、この気泡管測定器4が前記基準面1と直交状態に配設されていて、基準面1を前記測定面Aとしての壁面などの立面Aに当接した際に、前記気泡管測定器4が立面Aの法線方向となる水平方向に配設されて気泡管測定器4の気泡5の位置により前記測定面Aの垂直度を測定し得るように構成され(
図3参照)、また、前記器体2に、前記気泡管測定器4を反射してこの気泡管測定器4の反射像Iを前記基準面1の反対側に存する器体2の上面6から視認し得るミラー部7を有するミラー視認機構8が設けられている。
【0029】
また、前記気泡管測定器4を有する取付体11が前記器体2内に装着されることで、前記器体2の側面3に設けられている第一窓孔12から気泡管測定器4を視認可能に構成されており、前記ミラー視認機構8は、前記取付体11に前記気泡管測定器4の近傍から器体2の上面6側へと連通する導光部13が設けられ、この導光部13の途中に前記ミラー部7が所定角度で配設されていて、前記器体2の上面6に設けられている第二窓孔14から前記ミラー部7に映る前記気泡管測定器4の反射像Iを視認可能に構成されている。
【0030】
本実施例の気泡管測定器4は、やや厚みのある略円板形状体に透明樹脂で成形された気泡管支持体16に、測定用気泡管17が埋設状態に設けられている。
【0031】
更に詳しくは、気泡管支持体16は、
図2に示すように、略円板形を呈する対向側面のうちの一方が分離可能な蓋板18に構成されていると共に、この蓋板18を開放した内部の直径方向に中空形状の気泡管収容部19が設けられており、この気泡管収容部19内に前記測定用気泡管17が収容されて蓋板18で閉塞されることによって気泡管支持体16に測定用気泡管17が埋設状態に設けられている。図中符号20は蓋板18を位置決め装着するための位置決め片である。
【0032】
また、この気泡管測定器4は、前記気泡管支持体16の外周の一部が、後述の嵌合孔22の受面に当接させる平坦形状の位置合せ面21に形成されている。
【0033】
本実施例のこの気泡管測定器4の前記器体2への設置構造は、この気泡管測定器4が装着された前記取付体11が器体2に取付けられることによって設置されている。
【0034】
取付体11は、
図2に示すように、前記器体2内に挿入して装着可能な略直方体形状であって、器体2に対し1/2以下の長さを有する形状に透明樹脂で成形され、更に対向側面間を貫通する略円形の嵌合孔22を有する形状に成形されていて、この嵌合孔22に、前記測定用気泡管17が埋設状態に設けられている前記気泡管測定器4が側面側から嵌合装着されている。
【0035】
また、この嵌合孔22には、内周面の一部に前記位置合せ面21が当接重合する平坦受面23が設けられ、この位置合せ面21と平坦受面23とを互いに当接重合させて前記気泡管測定器4を嵌合孔22に嵌合すると、嵌合孔22(取付体11)に対し気泡管測定器4が回り止め状態で装着されるように構成されていると共に、この回り止め装着状態で、気泡管測定器4の測定用気泡管17の管長方向が、取付体11の長さ方向と直交状態で配設するように前記位置合せ面21の形成位置等が設定構成されている。
【0036】
この取付体11の器体2への取付構造について説明すると、器体2は、長さ方向の両端部が開口する角筒形状に形成されており、この器体2の一端側開口部から取付体11が器体2内に挿入されて装着されている。
【0037】
また、この取付体11の上部にネジ孔24が形成され、このネジ孔24に、前記器体2の上面6に形成されているネジ通し孔25を介して挿通される取付ネジ26を螺着することにより、取付体11が器体2内で固定されており、この取付体11の器体2への固定状態では、気泡管測定器4の測定用気泡管17(の管長方向)が前記基準面1と直交状態に配設されると共に、器体2の側面3に設けられている円形の第一窓孔12から、気泡管測定器4の側面側を視認し得るように構成されている。図中符号27は器体2の一端側開口部を閉塞するキャップである。
【0038】
また、この取付体11は、前記ミラー視認機構8を介して気泡管測定器4を器体2の上面6に設けられている長方形状の第二窓孔14からも視認可能となるように、前記嵌合孔22(に嵌合装着されている気泡管測定器4)の側方(
図1,
図2における気泡管測定器4左側近傍)から第二窓孔14へと連通する前記導光部13(導光路13)を内部に有する形状に形成されている。
【0039】
また、この導光部13には、取付部11の前記嵌合孔22に臨設する下方位置から斜め上方に向かって傾斜し前記第二窓孔14の一端側(
図1における左側)孔縁へと至る傾斜面部28が形成され、この傾斜面部28に沿って帯板状のミラー部7(反射鏡7)が貼設されている。
【0040】
従って、器体2の側面3の第一窓孔12から気泡管測定器4を視認できるだけでなく、
図4のように気泡管測定器4の前記測定用気泡管17が前記ミラー部7で反射され、このミラー部7に映る気泡管測定器4(の測定用気泡管17)の反射像Iが、導光部13・第二窓孔14を介して器体2の上面6から視認できる(測定できる)前記ミラー視認機構8が構成されている(
図4参照)。
【0041】
本実施例は、前記器体2に、前記気泡管測定器4に向かって照明光を照射する光源9が設けられている。
【0042】
具体的には、光源9は電池が内装される電源ボックス29に設けられ、この電源ボックス29が器体2に取付けられることによって器体2に光源9が設けられている。
【0043】
また、電源ボックス29は、前記器体2内に挿入して装着可能な略直方体形状であって、器体2に対し1/2以下の長さを有する形状に形成され、この電源ボックス29の長さ方向の一端部(
図1における左側端部)に前記光源9としての砲弾型LEDが突設され、他端部は、一回り径大に形成されて、この他端部は器体2内に挿入不可能な形状に形成されていると共に、この他端部に光源9の点灯・消灯を制御する電源スイッチ15が設けられている。
【0044】
この電源ボックス29の器体2への取付構造は、電源ボックス29の対向側面に没動可能な係止突部30が設けられている一方、この係止突部30が係合する係合孔31が器体2の他端側の側面3に設けられていて、電源ボックス29の一端側(光源9の存する側)を器体2の他端側(
図1における右側)開口部から挿入して、係止突部30を係合孔31に係合することで抜止状態に取付けられており、この取付状態では、前記電源スイッチ15を有する電源ボックス29の他端部は器体2の他端部より外部へ表出していて電源スイッチ15を操作可能に構成されている。尚、電源ボックス29は、前記係止突部30を没動させて係合孔31から係脱することで、器体2から取り外して電池交換等が可能である。
【0045】
また、電源ボックス29を器体2に取付けた際に、前記光源9と前記取付体11とが間隔を置いて配設されるように各部の取付位置や寸法等が設定構成されていると共に、光源9の照明光が前記気泡管測定器4の測定用気泡管17に向かって照射されるように、光源9の電源ボックス29への取付け位置が設定構成されている。
【0046】
本実施例は、気泡管測定器4と光源9との間に、光源9からの照明光を減光若しくは遮断する減光部10が配設されて、前記ミラー部7に向かう方向の照明光が減光若しくは遮断されるように構成され、この減光部10を介して直接若しくは間接照射された前記気泡管測定器4が、前記ミラー視認機構8を介して器体2の上面6から視認されるように構成されている。
【0047】
具体的には、前記気泡管測定器4の気泡管支持体16に、前記気泡管収容部19と隣接状態にして前記蓋板18により閉塞される中空形状の減光材収容部32が設けられ、この減光材収容部32内にシート状の減光材10が配設されて、この減光材10が前記減光部10として構成されている。即ち、本実施例では、減光部10は測定用気泡管17と隣接状態にして気泡管測定器4に設けられており、シート状であることから、かさばらずに省スペースに配設できている。尚、この減光部10は、取付体11に設けられていても良い。
【0048】
また、この減光部10としては、例えば光を遮ったり半分だけ透過させたり拡散させたり散乱させたりする紙製や合成樹脂製等の適宜な公知の減光材や遮光材を採用すると良い。
【0049】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。