(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る決定装置、決定方法および決定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る決定装置、決定方法および決定プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.実施形態〕
〔1−1.実施形態に係る提示処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る提示処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る提示システム1による提示処理の一例を示す説明図である。
図1の例では、ユーザU1が関心を有する分野に属するコンテンツの更新情報を、ユーザU1が有する端末装置10に提示する提示処理が行われる。
【0011】
図1に示すように、提示システム1には、端末装置10と、情報提供装置50と、提示装置100(決定装置の一例に相当)とが含まれる。端末装置10、情報提供装置50、提示装置100は、それぞれネットワークと有線または無線により通信可能に接続される。
【0012】
端末装置10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、PC(Personal Computer)や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置である。例えば、端末装置10は、コンテンツに更新があった場合に、かかるコンテンツの更新情報を受信して表示する。一例としては、端末装置10は、ユーザU1が関心を有する分野に属するコンテンツ(例えば、端末装置10にインストールされているアプリケーションによって取得されるコンテンツ)の更新情報を受信して表示する。
【0013】
情報提供装置50は、コンテンツを提供するサーバ装置である。例えば、情報提供装置50は、「アイドル」や「運行情報」などといった各種の分野に属するコンテンツを提供する。一例としては、情報提供装置50は、提示装置100を介して、コンテンツの更新情報を端末装置10に提供する。
【0014】
提示装置100は、コンテンツの更新に関する情報を端末装置10に提示するサーバ装置である。例えば、提示装置100は、ユーザU1が関心を有する分野に属するコンテンツの更新情報に関するプッシュ通知を端末装置10に表示させる指示情報を送信する。
【0015】
ここで、プッシュ通知は、ユーザに対して更新情報を適切に提示することが望まれる。例えば、プッシュ通知は、ユーザU1にとって表示することが好ましい更新情報を提示し、ユーザU1にとって表示することが好ましくない更新情報は提示しないことが望まれる。そこで、提示装置100は、ユーザU1が関心を有する分野に関する情報に基づいた提示方式でコンテンツの更新情報を提示する提示処理を実行する。
【0016】
初めに、ユーザU1にとって表示することが好ましくない更新情報の場合について説明する。言い換えると、ユーザU1にとって内容を他者に知られたくない更新情報の場合について説明する。具体的には、まず、提示装置100は、分野「アイドル」に属するコンテンツの更新情報を取得する(ステップS11)。ここでは、提示装置100は、
図1に示すように、「7月11日 17:00更新 アイドルWのコンサート映像を8月10日から配信開始」といった更新情報UD1を情報提供装置50から取得するものとする。
【0017】
その後、提示装置100は、ユーザU1が関心を有する分野「アイドル」に関する情報を取得する。具体的には、提示装置100は、ユーザU1が関心を有する分野「アイドル」に関する情報として、分野「アイドル」におけるユーザU1にとっての秘密度を取得する。
【0018】
ここで、秘密度は、例えば、ユーザがかかる分野に属するコンテンツを閲覧している時間や場所に基づいて算出される指標である。一例としては、秘密度は、ユーザが日中ではなく深夜の時間帯にコンテンツを閲覧していることが多いほど高く算出される。他の例では、秘密度は、ユーザが職場ではなく自宅でコンテンツを閲覧していることが多いほど高く算出される。
【0019】
続いて、提示装置100は、取得された分野「アイドル」に関する情報に基づいて、かかる分野「アイドル」に対応するコンテンツの更新情報UD1の提示方式を決定する。具体的には、提示装置100は、取得された分野「アイドル」におけるユーザU1にとっての秘密度に基づいて、コンテンツの更新情報UD1の提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、取得された分野「アイドル」におけるユーザU1にとっての秘密度が所定の閾値以上の場合に、少なくともかかる分野「アイドル」に対応するコンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。ここでは、分野「アイドル」は、ユーザU1にとっての秘密度が所定の閾値以上であるものとする。この場合、提示装置100は、「アイドル」の分野に属するコンテンツの更新情報UD1については、内容を伏せて更新情報の件数のみを提示する提示方式に決定する。
【0020】
そして、提示装置100は、更新情報の件数を提示するプッシュ通知の指示情報を端末装置10に対して送信する(ステップS12)。これにより、端末装置10は、
図1に示すように、「1件の更新情報があります。」といった更新情報の件数のみを提示するプッシュ通知Pu1を表示する。
【0021】
次に、ユーザU1にとって表示することが好ましい更新情報の場合について説明する。言い換えると、ユーザU1にとって内容を他者に知られてもよい更新情報の場合について説明する。具体的には、まず、提示装置100は、分野「運行情報」に属するコンテンツの更新情報を取得する(ステップS21)。ここでは、提示装置100は、
図1に示すように、7月11日17:00更新 路線Xが信号故障の影響によりA駅からB駅間で17:00から運行停止」といった更新情報UD2を情報提供装置50から取得するものとする。
【0022】
その後、提示装置100は、ユーザU1が関心を有する分野「運行情報」に関する情報として、分野「運行情報」におけるユーザU1にとっての秘密度を取得する。続いて、提示装置100は、取得された分野「運行情報」におけるユーザU1にとっての秘密度に基づいて、コンテンツの更新情報UD2の提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、取得された分野「運行情報」におけるユーザU1にとっての秘密度が所定の閾値未満の場合に、更新情報の要約を提示する提示方式に決定する。ここでは、分野「運行情報」は、ユーザU1にとっての秘密度が所定の閾値未満であるものとする。この場合、提示装置100は、「運行情報」の分野に属するコンテンツの更新情報UD2については、運行が停止した時間、路線や区間などを表示する提示方式に決定する。
【0023】
そして、提示装置100は、運行情報の一部を表示するプッシュ通知の指示情報を端末装置10に対して送信する(ステップS22)。これにより、端末装置10は、
図1に示すように、運行情報を提供するアプリケーションのアイコンIC2と、「7月11日17:00 X線のA駅からB駅運行停止」といった情報とを提示するプッシュ通知Pu2を表示する。
【0024】
このように、実施形態に係る提示装置100は、ユーザが関心を有する分野に関する情報を取得する。また、提示装置100は、取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合に基づいて、当該分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。
【0025】
これにより、提示装置100は、ユーザが関心を有する分野に基づいてコンテンツの更新情報の提示方式を決定して端末装置10に表示させることができるので、ユーザに対して更新情報を適切に提示することができる。例えば、提示装置100は、ユーザにとって秘密にしたい分野に属するコンテンツの更新情報の内容が表示されてしまうことを防ぐことができるので、ユーザのプライベートを守ることができる。一方、提示装置100は、ユーザにとって秘密にしなくてもよい分野に属するコンテンツの更新情報の内容を表示することができるので、ユーザに更新情報の内容をリアルタイムに伝えることができる。
【0026】
なお、
図1では、提示システム1に、1台の端末装置10と、1台の情報提供装置50と、1台の提示装置100とが含まれる例を示したが、提示システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の情報提供装置50や、複数台の提示装置100が含まれてもよい。
【0027】
〔1−2.実施形態に係る決定装置の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る提示装置100の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る提示装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、提示装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、提示装置100は、提示装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0028】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。具体的には、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、ネットワークを介して、端末装置10や情報提供装置50との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部110は、端末装置10に対してコンテンツの更新情報に関する指示情報の送信を行なう。他の例では、通信部110は、情報提供装置50からコンテンツの更新情報の受信を行なう。
【0029】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、ユーザ情報記憶部121と、秘密度情報記憶部122とを有する。
【0030】
(ユーザ情報記憶部121について)
ユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報記憶部121は、ユーザ毎に、ユーザが関心を有する分野に関する情報を記憶する。ここで、
図3に、実施形態に係るユーザ情報記憶部121の一例を示す。
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」および「関心分野」といった項目を有する。
【0031】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、「ユーザID」には、ユーザを一意に識別可能な固有の識別子である英数字などが記憶される。「関心分野」は、ユーザが関心を有する分野を示す。具体的には、「関心分野」には、一般的なキーワードを除いた固有名詞が記憶される。例えば、「関心分野」には、ユーザが端末装置10にインストールしたアプリケーションや、ユーザの検索履歴、Webページの閲覧履歴、商品購入履歴、掲示板やSNS(Social Networking Service)への投稿履歴、アプリケーションの使用履歴などといった各種の行動履歴などに基づいてユーザが関心を有すると推定される分野が記憶される。一例としては、「関心分野」には、毎日検索に使用されているキーワードや直近に高頻度で検索されているキーワード、一定期間高い検索数を維持しているキーワードなどがKW選定方法などによって抽出されて記憶される。
【0032】
すなわち、
図3では、ユーザID「U1」によって識別されるユーザU1は、「アイドル」および「運行情報」といった分野に関心を有する例を示している。また、ユーザID「U2」によって識別されるユーザU2は、「スポーツ」、「お金」、「政治」および「アニメ」といった分野に関心を有する例を示している。
【0033】
(秘密度情報記憶部122について)
秘密度情報記憶部122は、秘密度に関する情報を記憶する。具体的には、秘密度情報記憶部122は、ユーザ毎に、各分野におけるユーザが秘密にしたい度合いに関する情報を記憶する。ここで、
図4に、実施形態に係る秘密度情報記憶部122の一例を示す。
図4に示すように、秘密度情報記憶部122は、「ユーザID」および「秘密度」といった項目を有する。
【0034】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、「ユーザID」には、ユーザを一意に識別可能な固有の識別子である英数字などが記憶される。「秘密度」は、ユーザが秘密にしたい度合いを示す。具体的には、「秘密度」には、各分野に対してユーザが秘密にしたい度合いを示す「0」から「100」までの数値が記憶される。例えば、「秘密度」には、ユーザがかかる分野に属するコンテンツを閲覧している時間や場所に基づいて算出される数値が記憶される。一例としては、「秘密度」には、ユーザが日中ではなく深夜の時間帯にコンテンツを閲覧していることが多いほど高い値が算出されて記憶される。他の例では、「秘密度」には、ユーザが職場ではなく自宅でコンテンツを閲覧していることが多いほど高い値が算出されて記憶される。なお、ユーザが関心を有さない分野における「秘密度」には、ブランクを示す「−」が記憶される。
【0035】
すなわち、
図4では、ユーザID「U1」によって識別されるユーザU1の分野「アイドル」に対する秘密度は、「90」である例を示している。また、ユーザID「U1」によって識別されるユーザU1の分野「運行情報」に対する秘密度は、「10」である例を示している。また、ユーザID「U1」によって識別されるユーザU1は、分野「スポーツ」に対して関心を有していない例を示している。
【0036】
(制御部130について)
制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、提示装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(決定プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0037】
制御部130は、
図2に示すように、取得部131と、決定部132と、出力部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する提示処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0038】
(取得部131について)
取得部131は、ユーザが関心を有する分野に関する情報を取得する。具体的には、取得部131は、ユーザが関心を有する分野に関する情報として、分野におけるユーザにとっての秘密度合を取得する。例えば、取得部131は、分野に対するユーザの秘密度を秘密度情報記憶部122から取得する。一例としては、取得部131は、ユーザがかかる分野に属するコンテンツを閲覧している時間や場所に基づいて算出される秘密度を取得する。
【0039】
また、取得部131は、ユーザが関心を有する分野に属するコンテンツの更新情報を取得する。具体的には、取得部131は、RSS(RDF Site Summary)情報を参照し、ユーザが関心を有する分野に属するコンテンツに更新があった場合に、かかるコンテンツを提供する情報提供装置50から更新情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザが関心を有する分野に対応するコンテンツの更新情報を情報提供装置50から取得する。一例としては、取得部131は、ユーザが関心を有するコンテンツの更新情報として、ユーザ情報記憶部121に記憶されたキーワードをRSS情報に含むコンテンツの更新情報を取得する。
【0040】
(決定部132について)
決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合に基づいて、かかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。言い換えると、決定部132は、取得部131によって取得された分野の秘密度合に応じてコンテンツの更新情報の提示の仕方を変える。
【0041】
例えば、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値以上の場合に、少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。言い換えると、決定部132は、更新情報がユーザにとって秘密にしたい分野である場合に、更新情報の内容を表示しない提示方式に決定する。一例としては、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値以上の場合に、更新情報がある旨を通知する提示方式に決定する。一態様としては、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値以上の場合に、更新情報の件数を提示するプッシュ通知に提示方式を決定する。
【0042】
一方、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値未満の場合に、少なくともコンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。言い換えると、決定部132は、更新情報がユーザにとって秘密にしなくてもよい分野である場合に、更新情報の内容を表示する提示方式に決定する。一例としては、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値未満の場合に、更新情報の要約を提示する提示方式に決定する。一態様としては、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値未満の場合に、更新情報の見出しを提示するプッシュ通知に提示方式を決定する。
【0043】
(出力部133について)
出力部133は、決定部132によって決定された提示方式に基づいて指示情報を出力する。具体的には、出力部133は、取得部131によってユーザが関心を有する分野に属するコンテンツの更新情報が取得された場合に、秘密度に基づいて決定された提示方式に基づく指示情報を出力する。例えば、出力部133は、決定部132によって少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定された場合には、少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せたプッシュ通知を表示させる指示情報を端末装置10に送信する。一例としては、出力部133は、更新情報の件数のみを提示するプッシュ通知を表示させる指示情報を端末装置10に送信する。他の例では、出力部133は、決定部132によって少なくともコンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定された場合には、少なくともコンテンツの更新情報の一部を表示するプッシュ通知を表示させる指示情報を端末装置10に送信する。一例としては、出力部133は、更新情報の見出しと、かかる更新情報に関するアイコンとを提示するプッシュ通知を表示させる指示情報を端末装置10に送信する。
【0044】
〔1−3.実施形態に係る提示処理手順〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る提示システム1による処理の手順について説明する。
図5は、実施形態に係る提示システム1による提示処理手順を示すフローチャートである。
【0045】
図5に示すように、提示装置100は、ユーザが関心を有するコンテンツの更新情報を取得する(ステップS101)。例えば、提示装置100は、ユーザが関心を有する分野に属するコンテンツに更新があった場合に、かかるコンテンツを提供する情報提供装置50から更新情報を取得する。ここで、提示装置100は、ユーザが関心を有するコンテンツの更新情報を取得していない場合には(ステップS101;No)、ユーザが関心を有するコンテンツの更新情報を取得するまで待機する。
【0046】
一方、提示装置100は、ユーザが関心を有するコンテンツの更新情報を取得した場合には(ステップS101;Yes)、コンテンツが属する分野に関する情報として秘密度を取得する(ステップS102)。例えば、提示装置100は、ユーザが関心を有する分野におけるユーザにとっての秘密度を秘密度情報記憶部122から取得する。
【0047】
ここで、提示装置100は、取得した秘密度が所定の閾値以上である場合には(ステップS103;Yes)、コンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する(ステップS104)。例えば、提示装置100は、取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値以上の場合に、ユーザが関心を有するコンテンツの更新情報がある旨を通知する提示方式に決定する。
【0048】
一方、提示装置100は、取得された秘密度が所定の閾値未満である場合には(ステップS103;No)、コンテンツの更新情報の内容の一部を表示する提示方式に決定する(ステップS105)。例えば、提示装置100は、取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値未満の場合に、更新情報の要約を提示する提示方式に決定する。
【0049】
その後、提示装置100は、決定した提示方式に基づいて指示情報を送信する(ステップS106)。例えば、提示装置100は、少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定された場合には、少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せたプッシュ通知を表示させる指示情報を端末装置10に送信する。他の例では、提示装置100は、少なくともコンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定された場合には、少なくともコンテンツの更新情報の一部を提示するプッシュ通知を表示させる指示情報を端末装置10に送信する。
【0050】
〔1−4.実施形態の効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提示装置100は、取得部131と、決定部132とを有する。取得部131は、ユーザが関心を有する分野に関する情報を取得する。決定部132は、取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合に基づいて、当該分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。
【0051】
これにより、提示装置100は、ユーザが関心を有する分野に基づいてコンテンツの更新情報の提示方式を決定して端末装置10に表示させることができるので、ユーザに対して更新情報を適切に提示することができる。例えば、提示装置100は、ユーザにとって秘密にしたい分野に属するコンテンツの更新情報の内容が表示されてしまうことを防ぐことができるので、ユーザのプライベートを守ることができる。一方、提示装置100は、ユーザにとって秘密にしなくてもよい分野に属するコンテンツの更新情報の内容を表示することができるので、ユーザに更新情報の内容をリアルタイムに伝えることができる。
【0052】
また、実施形態に係る提示装置100において、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、各分野の秘密度合に応じて更新情報を出し分けることができるので、ユーザに対して更新情報を適切に提示することができる。
【0053】
また、実施形態に係る提示装置100において、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合が所定の閾値以上の場合に、少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。これにより、提示装置100は、ユーザにとって秘密にしたいコンテンツの場合には更新情報の内容を伏せることができるので、ユーザのプライベートを守ることができる。
【0054】
また、実施形態に係る提示装置100において、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合が所定の閾値以上の場合に、更新情報がある旨を通知する提示方式に決定する。これにより、提示装置100は、コンテンツに更新があった場合には内容を表示せずに更新がある旨をユーザに知らせることができるので、ユーザが秘密にしたい内容が表示されることで他者に知られない安心感を与えることができる。
【0055】
また、実施形態に係る提示装置100において、決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合が所定の閾値未満の場合に、少なくともコンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。これにより、提示装置100は、ユーザにとって秘密にしなくてもよいコンテンツの場合には更新情報の内容の一部を表示することができるので、ユーザに更新情報の内容をリアルタイムに伝えることができる。
【0056】
〔2.変形例〕
上述した実施形態に係る提示装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の提示装置100の他の実施形態について説明する。
【0057】
〔2−1.行動履歴に基づく提示方式〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、各種の情報に基づいて提示方式を決定してもよい。
【0058】
具体的には、提示装置100の決定部132は、ユーザの行動履歴に基づく秘密度合に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、ユーザの行動履歴として、ユーザの検索履歴、閲覧履歴、購買履歴、アプリケーションの利用履歴またはSNSへの投稿履歴に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。言い換えると、秘密度合は、ユーザの検索履歴、閲覧履歴、購買履歴、アプリケーションの利用履歴、SNSへの投稿履歴などに基づいて算出される。
【0059】
一態様としては、提示装置100は、コンテンツの更新情報が、ユーザが現在時刻から所定の時間内に検索したキーワードや閲覧したWebページに頻出するキーワード、購入した商品に関するキーワードに関連する情報である場合に、かかるコンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。コンテンツの更新情報がユーザと直近に関わった情報である場合には、更新情報を表示した方がユーザにとって便利である場合が多いと考えられるからである。一方、提示装置100は、コンテンツの更新情報がユーザと直近に関わっていない情報である場合に、かかるコンテンツの更新情報を伏せる提示方式に決定する。
【0060】
他の態様としては、提示装置100は、コンテンツの更新情報を提供するアプリケーションをユーザが現在時刻から所定の時間内に使用していた場合に、かかるコンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。直近にユーザが使用していたアプリケーションの更新情報については表示した方がユーザにとって便利であると考えられるからである。一方、提示装置100は、コンテンツの更新情報を提供するアプリケーションをユーザが直近に使用していない場合には、かかるコンテンツの更新情報を伏せる提示方式に決定する。
【0061】
他の態様としては、提示装置100は、ユーザが実名を用いることが一般的なSNSに投稿した内容に関連する更新情報である場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。このような更新情報は、ユーザにとって他者に知られてもよい情報であると考えられるからである。一方、提示装置100は、ユーザがニックネームなどの仮名を用いることが一般的なSNSや匿名性の掲示板に投稿した内容に関連する更新情報である場合には、コンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。このような更新情報は、ユーザにとって他者に知られたくない情報であると考えられるからである。また、提示装置100は、メッセージアプリなどで他のユーザと共有した内容に関連する更新情報である場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定してもよい。
【0062】
他の態様としては、提示装置100は、ユーザが普段とは異なる行動をしていた場合に、コンテンツの更新情報を伏せる提示方式に決定する。普段と異なるユーザの行動は、他者に知られたくない情報である可能性が高いと考えられるからである。なお、提示装置100は、ユーザが普段とは異なる行動をしていた場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定してもよい。ユーザが普段とは異なる行動をした場合には、ユーザが新しく興味を抱いた情報であり表示した方が便利な場合も考えられるからである。
【0063】
他の例では、提示装置100は、ユーザの行動履歴として、ユーザが行動する時間、ユーザが滞在する場所またはユーザが他のユーザとやり取りした情報に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。言い換えると、秘密度合は、ユーザが行動する時間、ユーザが滞在する場所、ユーザが他のユーザとやり取りした情報などに基づいて算出される。
【0064】
一態様としては、提示装置100は、ユーザが端末装置10を操作することが相対的に少ない時間帯である場合には、コンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。操作することが相対的に少ない時間帯は、仕事などで他者と関わっている場合が多いと考えられ、更新情報を表示すると他者に知られる可能性が高いからである。一方、提示装置100は、ユーザが端末装置10を操作することが相対的に多い時間帯である場合には、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。操作することが相対的に多い時間帯は、一人で過ごしている場合が多いと考えられ、更新情報を表示しても他者に知られる可能性が低いからである。
【0065】
他の態様としては、提示装置100は、ユーザが滞在する場所が自宅やトイレなどの密室などといった他者に閲覧される可能性が相対的に低い場所である場合には、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。一方、提示装置100は、ユーザが滞在する場所が職場や公共の交通機関などといった他者に閲覧される可能性が相対的に高い場所である場合には、コンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。
【0066】
他の態様としては、提示装置100は、ユーザが他のユーザに対して送信したメッセージの内容に関連する更新情報である場合には、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。他のユーザに対して送信したメッセージの内容に関連する更新情報は、ユーザにとって秘密にしなくてもよい情報であると考えられるからである。
【0067】
このように、変形例に係る提示装置100は、ユーザの行動履歴に基づく秘密度合に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、ユーザの過去の行動に応じて提示方式を決定することができるので、ユーザに対して更新情報を適切に提示することができる。
【0068】
また、変形例に係る提示装置100は、ユーザの行動履歴として、ユーザの検索履歴、閲覧履歴、購買履歴、アプリケーションの利用履歴またはSNSへの投稿履歴に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、ユーザの過去の行動に応じて提示方式を高い精度で決定することができるので、ユーザに対して更新情報をより適切に提示することができる。
【0069】
また、変形例に係る提示装置100は、ユーザの行動履歴として、ユーザが行動する時間、ユーザが滞在する場所またはユーザが他のユーザとやり取りした情報に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、時間帯や場所、メッセージの内容を考慮して提示方式を決定することができるので、ユーザに対して更新情報をより適切に提示することができる。
【0070】
〔2−2.他のユーザの属性に基づいて決定〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野に関する情報に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、他のユーザに関する情報に基づいて提示方式を決定してもよい。
【0071】
具体的には、提示装置100の決定部132は、SNS上でユーザと繋がりのある他のユーザの属性に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、端末装置10を有するユーザと同じ属性を有する他のユーザが相対的に多い場合には、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。一方、提示装置100は、端末装置10を有するユーザと同じ属性を有する他のユーザが相対的に少ない場合には、コンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。
【0072】
このように、変形例に係る提示装置100は、SNS上でユーザと繋がりのある他のユーザの属性に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、SNS上でユーザと繋がりのある他のユーザの属性に合わせて提示方式を決定することができるので、ユーザに対して更新情報をより適切に提示することができる。
【0073】
〔2−3.通知設定に基づいて提示方式を決定〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野に関する情報に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、通知設定に基づいて提示方式を決定してもよい。
【0074】
具体的には、提示装置100の決定部132は、ユーザの更新情報の通知に関する設定状況に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、ユーザによって設定された更新情報の表示内容量および表示位置に従って、更新情報の内容の一部を指定された位置に提示する提示方式に決定する。
【0075】
ここで、提示装置100は、ユーザ自身の設定状況に限らず、他のユーザの設定状況に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定してもよい。例えば、提示装置100は、他のユーザの更新情報の通知に関する設定状況を参照し、最も多く設定されている方式にコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。
【0076】
このように、変形例に係る提示装置100は、ユーザの更新情報の通知に関する設定状況に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、ユーザの設定に従ってコンテンツの更新情報の提示方式を決定することができるので、ユーザが所望する方式で更新情報を提示することができる。
【0077】
〔2−4.出力先に応じた更新情報の出し分け〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野に関する情報に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、出力先の端末装置に応じてコンテンツの更新情報を出し分けてもよい。
【0078】
具体的には、提示装置100の決定部132は、コンテンツの更新情報を出力する出力先の端末装置に基づいて、かかるコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、出力先の端末装置が時計型の端末装置である場合には、秘密度に関わらず、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。時計型の端末装置は、スマートフォンと比較して画面が小さく他者に見られにくいからである。
【0079】
このように、変形例に係る提示装置100は、コンテンツの更新情報を出力する出力先の端末装置に基づいて、かかるコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、出力先の端末装置に応じて更新情報を出し分けることができるので、ユーザにとって都合のよい端末に更新情報を提示することができる。
【0080】
〔2−5.時間に基づいて提示方式を決定〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野に関する情報に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、時間に基づいて更新情報の提示方式を決定してもよい。
【0081】
具体的には、提示装置100の決定部132は、現在時刻に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、現在時刻が、ユーザが自宅に滞在していると推定される時間帯である場合には、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。一方、提示装置100は、現在時刻が、ユーザが職場や公共の交通機関に滞在していると推定される時間帯である場合には、コンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。他の例では、提示装置100は、現在時刻が深夜の時間帯である場合には、音声を発せずにバックグラウンド下で更新情報を提示する提示方式に決定する。
【0082】
他の例では、提示装置100は、ユーザの生活リズムに合わせてコンテンツの更新情報の提示方式を決定してもよい。例えば、提示装置100は、夜間に働くユーザに対しては、現在時刻が夜間の時間帯である場合に、コンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する。また、提示装置100は、日中に自宅で過ごすユーザに対しては、現在時刻が日中の時間帯である場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。
【0083】
他の例では、提示装置100は、コンテンツの更新情報を取得するアプリケーションをユーザが使用している最中の場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。アプリケーションをユーザが使用している最中は、端末装置10がユーザの管理下にあるため更新情報を秘密にしなくてもよいと考えられるからである。
【0084】
このように、変形例に係る提示装置100は、現在時刻に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、時間帯に応じてコンテンツの更新情報の提示方式を決定することができるので、ユーザに対して更新情報をより適切に提示することができる。
【0085】
〔2−6.場所に基づいて提示方式を決定〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野に関する情報に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、端末装置10が位置する場所に基づいて提示方式を決定してもよい。
【0086】
具体的には、提示装置100の決定部132は、出力先の端末装置10が位置する場所を示す位置情報に基づいて、コンテンツの更新情報をかかる端末装置10に表示する提示方式を決定する。この場合、例えば、端末装置10は、GPSなどによって計測される位置情報を提示装置100に送信する。これにより、提示装置100は、端末装置10から位置情報を受信する。そして、提示装置100は、受信した位置情報に基づいて提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、位置情報がユーザの自宅を示す場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。
【0087】
他の例では、提示装置100は、端末装置10が位置する場所が密室である場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。一例としては、提示装置100は、端末装置10が車の中やトイレなどといった場所に位置する場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。
【0088】
このように、変形例に係る提示装置100は、出力先の端末装置10が位置する場所を示す位置情報に基づいて、コンテンツの更新情報をかかる端末装置10に表示する提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、ユーザの滞在場所に応じて提示方式を決定することができるので、ユーザにとって都合のよい場所に滞在しているときに更新情報の内容を提示することができる。
【0089】
〔2−7.検知情報に基づいて提示方式を決定〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野に関する情報に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、検知情報に基づいて提示方式を決定してもよい。
【0090】
具体的には、提示装置100の決定部132は、出力先の端末装置10によって検知される検知情報に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、端末装置10によって検知される検知情報のうち姿勢情報に基づいてコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。この場合、端末装置10は、ジャイロセンサなどによって計測される姿勢情報を提示装置100に送信する。これにより、提示装置100は、端末装置10から姿勢情報を受信する。そして、提示装置100は、受信した姿勢情報に基づいて提示方式を決定する。例えば、提示装置100は、端末装置10の画面が床方向を向いている姿勢である場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。言い換えると、提示装置100は、ユーザが寝そべっている姿勢である場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。このような姿勢の場合には、ユーザがくつろげる自宅などに滞在している可能性が高いので、更新情報を表示しても他者に見られる可能性が低いと考えられるからである。他の例では、提示装置100は、ユーザが横たわっている姿勢である場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。
【0091】
他の例では、提示装置100は、端末装置10によって検知される検知情報のうち光センサによって検知される照度に基づいてコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。この場合、例えば、提示装置100は、光センサによって検知される照度が所定の閾値未満の場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。照度が所定の閾値未満の場合には、電気が消灯されており他者に更新情報を見られる可能性が低いと考えられるからである。一方、提示装置100は、照度が所定の閾値以上の場合に、コンテンツの更新情報を表示する提示方式に決定する。
【0092】
他の例では、提示装置100は、端末装置10によって検知される検知情報のうち速度センサによって検知される移動速度に基づいてコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。この場合、例えば、提示装置100は、速度センサによって検知される移動速度が所定の閾値以上の場合に、コンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定する。一方、提示装置100は、移動速度が所定の閾値未満の場合に、コンテンツの更新情報を伏せる提示方式に決定する。
【0093】
このように、変形例に係る提示装置100は、出力先の端末装置10によって検知される検知情報に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、検知情報に応じて提示方式を決定することができるので、端末装置10の状況に応じてコンテンツの更新情報を適切に提示することができる。
【0094】
〔2−8.秘密度〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、秘密度は、各分野に出現するキーワードに基づいて算出されてもよい。
【0095】
具体的には、秘密度は、一般的なニュースサイトなどに配信されるニュースと共起しないキーワードを多く含む分野ほど高い値が算出される。具体的には、一般的なニュースにはほとんど出現しないキーワードを多く含む分野ほど高い値が算出される。言い換えると、秘密度は、一般的な話題では出現しないマニアックなキーワードを多く用いる分野ほど高い値が算出される。一例としては、秘密度は、人の癖や生死、犯罪などに関するキーワードを多く用いる分野ほど高い値が算出される。
【0096】
なお、秘密度は、各分野に属するコンテンツに対するユーザのアクセス頻度に基づいて算出されてもよい。例えば、秘密度は、各分野に属するコンテンツにユーザが高い頻度でアクセスしているほど低い値が算出されてもよい。
【0097】
このように、変形例に係る提示装置100は、各分野におけるキーワードに基づいて算出される秘密度に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。これにより、提示装置100は、一般的に出現頻度が低いキーワードを多く含む分野の秘密度を高く算出することができるので、高い精度の秘密度に基づいてコンテンツの更新情報の提示方式を決定することができる。
【0098】
〔2−9.秘密度の補正〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度に基づいてかかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、秘密度は、各種の要素に基づいて補正されてもよい。例えば、秘密度は、ユーザが有するユーザ属性に基づいてユーザ毎に個別に補正されてもよい。例えば、秘密度は、秘密度を形成する各要素に対してユーザに応じた重み付けを行なった上で算出されてもよい。また、秘密度は、各分野の秘密度における他のユーザの全体的な傾向を学習した学習結果に基づいて補正されてもよい。これにより、提示装置100は、より高い精度の秘密度に基づいて更新情報の提示方式を決定することができるので、コンテンツの更新情報をより適切に提示ことができる。
【0099】
〔2−10.提示方式〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合が所定の閾値以上の場合に、少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、プッシュ通知に限らず、コンテンツの更新情報の提示方式を各種の態様に決定してもよい。
【0100】
具体的には、提示装置100の決定部132は、取得部131によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度が所定の閾値以上の場合に、コンテンツの更新情報を表示せずに音を鳴らしたりバイブレーション機能によって振動させたりする提示方式に決定する。これにより、提示装置100は、更新情報の内容を表示せずに存在をユーザに知らせることができるので、ユーザのプライベートを守ることができる。なお、提示装置100は、秘密度が所定の閾値以上の場合には、コンテンツの更新情報を表示せず、かつ、音や振動なども発せずにサイレントな状態を維持してもよい。言い換えると、提示装置100は、秘密度が所定の閾値以上の場合には、更新情報について何ら通知しなくてもよい。
【0101】
〔2−11.適用対象〕
上記の実施形態では、提示装置100が、取得部131によって取得されたユーザが関心を有する分野に関する情報に基づいて、かかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する例を挙げて説明した。ここで、提示装置100は、各種のコンテンツに適用してもよい。例えば、提示装置100は、ユーザが関心を有する分野に限らず、ユーザが関心を有する分野と関連する分野やユーザが関心を有さない分野に属するコンテンツなどに適用してもよい。
【0102】
〔3.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0103】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0104】
例えば、
図2に示したユーザ情報記憶部121や秘密度情報記憶部122は、提示装置100が保持せずに、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、提示装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、ユーザ情報や秘密度に関する情報を取得する。
【0105】
また、上記実施形態において提示装置100は、出力処理は行わず、決定処理のみを行う決定装置であってもよい。この場合、提示装置100は、出力部133を有しない。そして、出力部133を有する出力装置が、提示装置100によって決定された提示方式に基づいて、コンテンツの更新に関する指示情報を端末装置10に対して出力する。
【0106】
また、上記実施形態において提示装置100は、各種のタイミングでコンテンツの更新情報の提示方式を決定してもよい。例えば、提示装置100は、コンテンツの更新情報を取得したタイミングに限らず、ユーザが関心を有する分野を特定したタイミングでかかる分野に属するコンテンツの更新情報の提示方式を決定してもよい。
【0107】
また、上記実施形態において提示装置100は、情報提供装置50の機能を有してもよい。言い換えると、提示装置100と情報提供装置50とは、1つの装置であってもよい。この場合、提示装置100は、コンテンツに関する情報を保持する。そして、提示装置100は、コンテンツに更新があった場合に、決定部132によって決定された提示様式に基づいて、コンテンツの更新に関する指示情報を端末装置10に対して出力する。
【0108】
また、上記実施形態において提示装置100は、端末装置10によって実現されてもよい。この場合、端末装置10は、提示装置100が有する取得部131と決定部132と出力部133とに相当する機能を備える。この点について、
図6を用いて一例を説明する。
図6は、変形例に係る端末装置の構成例を示す図である。
図6に示すように、端末装置10は、一例としては、通信部11と、表示部12と、制御部13とを有する。
【0109】
通信部11は、例えば、NIC等によって実現される。具体的には、通信部11は、ネットワークと有線または無線で接続され、ネットワークを介して、情報提供装置50との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、情報提供装置50からコンテンツの更新情報の受信を行なう。
【0110】
表示部12は、各種の情報を表示するための表示デバイスである。具体的には、表示部12は、液晶ディスプレイ等によって実現される。例えば、表示部12は、情報提供装置50から受信するコンテンツの更新情報を表示する。
【0111】
制御部13は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(決定プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0112】
制御部130は、
図6に示すように、取得部31と、決定部32と、出力部33とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。ここで、取得部31、決定部32、出力部33は、上述した取得部131、決定部132、出力部133に相当する機能部である。
【0113】
取得部31は、ユーザが関心を有する分野に関する情報を取得する。具体的には、取得部31は、ユーザが関心を有する分野に関する情報として、分野におけるユーザにとっての秘密度合をサーバから取得する。また、取得部31は、ユーザが関心を有する分野に属するコンテンツの更新情報を情報提供装置50から取得する。
【0114】
決定部32は、取得部31によって取得された分野に関する情報に基づいて、かかる分野に対応するコンテンツの更新情報の提示方式を決定する。具体的には、決定部32は、取得部31によって取得された分野におけるユーザにとっての秘密度合に基づいて、コンテンツの更新情報の提示方式を決定する。
【0115】
出力部33は、決定部32によって決定された提示方式に基づいて更新情報を出力する。具体的には、出力部33は、取得部31によってユーザが関心を有する分野に属するコンテンツの更新情報が取得された場合に、秘密度に基づいて決定された提示方式に基づく更新情報を表示部12に出力する。例えば、出力部33は、決定部32によって少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せる提示方式に決定された場合には、少なくともコンテンツの更新情報の一部を伏せたプッシュ通知を表示部12に出力する。他の例では、出力部33は、決定部32によって少なくともコンテンツの更新情報の一部を表示する提示方式に決定された場合には、少なくともコンテンツの更新情報の一部を表示するプッシュ通知を表示部12に出力する。
【0116】
これにより、端末装置10は、ユーザが関心を有する分野の秘密度合に基づく提示方式でコンテンツの更新情報を画面に表示することができるので、ユーザに対して更新情報を適切に提示することができる。また、端末装置10は、提示装置100から更新情報の表示に関する指示情報を受信しなくても、秘密度合に基づく提示方式でコンテンツの更新情報を画面に表示することができる。
【0117】
また、上述してきた実施形態に係る提示装置100は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、提示装置100を例に挙げて説明する。
図7は、提示装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0118】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。RAM1200は、各種の情報を一時的に記憶する。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0119】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0120】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0121】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disk)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0122】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る提示装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0123】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の概要の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0124】
また、上述した提示装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0125】
また、特許請求の範囲に記載した「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。