特許第6810550号(P6810550)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6810550
(24)【登録日】2020年12月15日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】固定翼飛行機の切り離し及び捕捉
(51)【国際特許分類】
   B64D 5/00 20060101AFI20201221BHJP
   B64C 13/20 20060101ALI20201221BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20201221BHJP
   B64C 27/08 20060101ALI20201221BHJP
   B64C 13/18 20060101ALI20201221BHJP
   G05D 1/10 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   B64D5/00
   B64C13/20 Z
   B64C39/02
   B64C27/08
   B64C13/18 D
   G05D1/10
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-152675(P2016-152675)
(22)【出願日】2016年8月3日
(65)【公開番号】特開2017-30739(P2017-30739A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2019年6月24日
(31)【優先権主張番号】14/816,318
(32)【優先日】2015年8月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504019881
【氏名又は名称】ロッキード マーティン コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】LOCKHEED MARTIN CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ダスティン ギャンブル
(72)【発明者】
【氏名】マシュー カラン
【審査官】 長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05000398(US,A)
【文献】 特表2007−535438(JP,A)
【文献】 米国特許第02843337(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 5/00
B64C 13/18
B64C 13/20
B64C 27/08
B64C 39/02
G05D 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人多回転翼ヘリコプターを固定翼飛行機に結合する段階と、
前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して前記固定翼飛行機を発射サイトから切り離し高度まで上昇させる段階と、
前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して前記固定翼飛行機を切り離し速度まで加速する段階と、
前記切り離し速度の到達時に前記固定翼飛行機を前記無人多回転翼ヘリコプターから切り離す段階と、
前記無人多回転翼ヘリコプターを前記発射サイトに戻す段階と、
前記無人多回転翼ヘリコプターを前記発射サイトから上昇させ、前記無人多回転翼ヘリコプターを加速する段階と、
前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して前記固定翼飛行機を捕捉する段階と、
前記無人多回転翼ヘリコプター及び前記捕捉した固定翼飛行機をホバリングまで減速する段階と、
前記無人多回転翼ヘリコプター及び前記捕捉した固定翼飛行機を前記発射サイトまで降下させる段階と、を含み、
前記固定翼飛行機を捕捉する前記段階は、捕捉シーケンスを前記固定翼飛行機と前記無人多回転翼ヘリコプターの間で調整する段階を含み、前記捕捉シーケンスは、
前記無人多回転翼ヘリコプターと前記固定翼飛行機が同期ベクトル及び速度を有するまで前記固定翼飛行機の上方の高度で前記無人多回転翼ヘリコプターを飛行させ、次に、前記無人多回転翼ヘリコプターの高度を下げ、前記固定翼飛行機を前記無人多回転翼ヘリコプターへ接続する段階と、
前記無人多回転翼ヘリコプターと前記固定翼飛行機が同期ベクトル及び速度を有するまで前記固定翼飛行機の上方の高度で前記無人多回転翼ヘリコプターを飛行させる前に、前記固定翼飛行機の所望の捕捉速度、前記固定翼飛行機の所望の捕捉高度、及び前記固定翼飛行機の所望の捕捉ベクトルを、前記固定翼飛行機と前記無人多回転翼ヘリコプターとの間で通信する段階と、を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して前記固定翼飛行機を切り離し速度まで加速する段階は、該固定翼飛行機の推進システムを利用して該無人多回転翼ヘリコプターの加速を高める段階を更に含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記固定翼飛行機の切り離し時に、前記無人多回転翼ヘリコプターは、該固定翼飛行機から離れるように上昇して該固定翼飛行機との下降気流干渉を回避することを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記無人多回転翼ヘリコプターは、遠隔に位置するパイロットによって制御されることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
上昇させる段階、加速する段階、切り離す段階、及び戻す段階は、前記無人多回転翼ヘリコプターによって自律的に行われることを特徴とする請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、一般的に飛行機輸送に関し、より具体的には、固定翼飛行機の切り離し及び捕捉に関する。
【背景技術】
【0002】
固定翼飛行機は、多くの商業的、軍事的、及び民間任務を遂行する。空中にある状態で、固定翼飛行機は、長距離の巡航ではエネルギ効率的かつ効果的である。しかし、固定翼飛行機は、典型的には、離陸するために加速し、かつ着陸するために減速するのに十分な滑走路空間を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の開示により、固定翼飛行機の切り離し及び捕捉に関連付けられた欠点及び問題を低減又は排除することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態において、システムは、無人多回転翼ヘリコプター及び固定翼飛行機を含む。多回転翼ヘリコプターは、固定翼飛行機を支持かつ保持するために固定翼飛行機に結合するように構成することができる。多回転翼ヘリコプターは、次に、固定翼飛行機を発射サイトから切り離し高度まで上昇させることができる。多回転翼ヘリコプターはまた、固定翼飛行機を切り離し速度まで加速し、切り離し速度の到達時に、固定翼飛行機を切り離すことができる。無人多回転翼ヘリコプターは、次に、発射サイトに戻ることができる。
【0005】
例示的実施形態において、方法は、無人多回転翼ヘリコプターを固定翼飛行機に結合する段階を含む。本方法は、固定翼飛行機を発射サイトから切り離し高度まで上昇させる段階と、固定翼飛行機を切り離し速度まで加速する段階とを更に含むことができる。切り離し速度の到達時に、本方法は、固定翼飛行機を無人多回転翼ヘリコプターから切り離す段階を含むことができる。本方法は、次に、多回転翼ヘリコプターを発射サイトに戻す段階を含むことができる。
【0006】
ある一定の実施形態の技術的利点は、固定翼飛行機から着陸装置(ランディングギア)のような無関係機器を除去することを可能にすることを含む。固定翼飛行機を切り離しかつ捕捉するために多回転翼ヘリコプターに依存することにより、固定翼飛行機は、より軽くてより燃料効率的にすることができ、より長い飛行時間及び/又は追加ペイロードを可能にする。切り離し及び捕捉システムによって与えられる別の利点は、固定翼飛行機を発射して着陸させるのに必要な面積の低減を可能にし、それによって飛行機を利用することができる条件及び運用を拡張することができる(例えば、へリポート、小さい凸凹した土地、及びビルから)。更に他の利点は、発射装置(ランチャー)及びネット回収システムによって固定翼飛行機が被る損傷の低減を含むことができる。
【0007】
他の技術的利点は、以下の図面、説明、及び特許請求の範囲から当業者には容易に明らかであろう。しかし、特定の利点を上に挙げているが、様々な実施形態は、挙げた利点の全て、一部を含むか、又は全く含まない場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ある一定の実施形態により無人多回転翼デバイスを使用して固定翼飛行機を切り離すための例示的システムを示す図である。
図2】ある一定の実施形態により無人多回転翼デバイスを使用して固定翼飛行機を捕捉するための例示的システムを示す図である。
図3A】ある一定の実施形態による無人多回転翼デバイスの斜視図である。
図3B】ある一定の実施形態による無人多回転翼デバイスの斜視図である。
図3C】ある一定の実施形態による無人多回転翼デバイスの斜視図である。
図4】ある一定の実施形態により無人多回転翼デバイスを使用して固定翼飛行機を切り離しかつ捕捉する例示的方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の開示のよりよい理解を容易にするために、ある一定の実施形態の以下の例を示す。以下の例は、開示の範囲を限定又は定めると読むべきではない。本発明の開示の実施形態及びその利点は、同様の番号を使用して同様の及び対応する部分を示す図1〜4を参照することによって最もよく理解される。
【0010】
無人固定翼飛行機は、多くの商業的、軍事的、及び民間任務を遂行する。例えば、軍隊は、固定翼飛行機を利用して長距離偵察任務を行うが、農業従事者は、自律飛行機に依存して大きい土地の区画を測量することができる。それらの飛行機は、自律的に飛び又はパイロットによって遠隔制御することができる。空中にある状態で、固定翼飛行機は、長距離の巡航においてエネルギ効率的かつ効果的である。しかし、固定翼飛行機は、離陸するために加速し、かつ着陸するために減速するのに十分な滑走路空間を必要とする。
【0011】
限られた滑走路空間によって提示される問題を克服するために、いくつかの滑走路に依存しない技術が試みられている。例えば、レール発射機は、飛行機を空中に迅速に推進することができ、一方、ネット又は他の受け入れデバイスは、飛行機をそれが戻る時に捕捉することができる。しかし、レール発射機は、かさ高くて配備することが困難である。更に、飛行速度で戻る時に、ネットシステムは、飛行機がより高速でネットに飛んで入るので飛行機に損傷を与える場合がある。
【0012】
限られた滑走路空間で運用しながら固定翼飛行機の利益を利用するために、本発明の開示の実施形態は、ヘリコプターのような無人多回転翼デバイスを利用して固定翼飛行機を空中に持ち揚げ、切り離し速度に達するまで飛行機と共に加速し、その時点で、多回転翼ヘリコプターは、飛行機を切り離して発射区域に戻ることができる。固定翼飛行機を捕捉するために、多回転翼デバイスは、ここでもまた飛行機の巡航高度まで上り、飛行機の巡航速度に移行し、飛行機に再接続し、ホバリングまで減速し、発射サイトに降下することができる。このようにして、固定翼飛行機は、滑走路が利用可能であるか否かに関係なく、あらゆる場所から発射されて着陸することができる。
【0013】
固定翼飛行機を切り離しかつ捕捉するために多回転翼ヘリコプターを使用することで、現在のシステムによって達成していないいくつかの技術的利点を提供する。開示のある一定の実施形態は、着陸装置のような無関係機器を固定翼飛行機から除去することを可能にする。それによって飛行機をより軽くかつより燃料効率的にすることを可能にすることができる。無関係機器を除去することで、より長い飛行時間及又は追加ペイロードを可能にすることもできる。別の利点は、ある一定の実施形態が、固定翼飛行機を発射して着陸するのに必要な面積の低減を可能にし、それによって飛行機が利用可能である条件及び運用を拡張することができる(例えば、へリポート、凸凹した土地の区画、及びビルから)こととすることができる。これに加えて、一部の実施形態は、発射装置及びネット回収システムによる固定翼飛行機が被る損傷を低減することができる。図1図4は、それら及び他の利点を提供することができる無人多回転翼切り離し及び捕捉システムに対して追加の詳細を与えるものである。
【0014】
図1は、無人多回転翼デバイス120を使用して固定翼飛行機130を切り離すための例示的システム100を示している。図示の実施形態において、多回転翼デバイス120は、発射サイト110上で固定翼飛行機130に結合される。発射サイト110は、多回転翼デバイス120が固定翼飛行機130と共に離陸し及び/又は戻ることを可能にするあらゆる適切な場所を表している。一部の実施形態において、発射サイト110は、滑走路を収容することができない区域を表す場合がある。例えば、発射サイト110は、船上のへリポート、ビルの屋上、凸凹地形、人口密集イベント、又は離陸するために加速し、かつ着陸する時に減速するのに滑走路空間を必要とする飛行機に適さないいずれかの他の場所である場合がある。
【0015】
固定翼飛行機130を配備するために、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130を持ち上げて上昇させ、結合発射経路140を辿ることができる。いくつかのファクタが、結合発射経路140の高度及び方向を決定する場合がある。それらのファクタは、固定翼飛行機130の飛行経路及び任務、周囲環境条件(例えば、近くのビル、フェンス、その他)、規制(例えば、「連邦航空規制」又は条例)、風及び気候パターン、及び固定翼飛行機130及び/又は多回転翼デバイス120の設計限界値(例えば、バッテリ容量、翼長、その他)を含む場合がある。結合発射経路140はまた、上昇速度及び吊り上げ機能のような多回転翼デバイス120の機能に基づいて変化する場合がある。
【0016】
例示的実施形態において、固定翼飛行機130に結合された多回転翼デバイス120は、発射サイト110から垂直に離陸することができる。多回転翼デバイス120は、1分間当たり500フィート(fpm)の速度で1000フィートの切り離し高度まで上ることができる。この上昇速度では、多回転翼デバイス120が、約2分かかる場合がある。
【0017】
一部の実施形態において、切り離し高度に到達した状態で、多回転翼デバイス120は、切り離し経路150に従って前方方向に移行することができる。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、切り離し経路150の方向に結合発射経路140中のある角度で上昇することができる。多回転翼デバイス120は、切り離し速度に達するまで切り離し経路150に従って加速し続けることができる。
【0018】
固定翼飛行機130のサイズ及び機能に応じて、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機が切り離された後に飛行を維持することを可能にするあらゆる切り離し速度まで加速することができる。例えば、固定翼飛行機130は、農作物ダスターとして農薬を分配することができる。これは、固定翼飛行機130が長距離偵察任務を行っていてより速い速度(例えば、100〜120km/h)で巡航する必要がある時よりも遅い切り離し速度(例えば、30〜40km/h)を必要とすると考えられる。
【0019】
一部の実施形態において、固定翼飛行機130は、それ自体の推進システムを利用して多回転翼デバイス120の加速を高めることができる。これは、切り離し速度まで加速するのに必要な時間を短縮することができ、かつ固定翼飛行機130が十分な速度で作動して切り離された状態で飛行を維持することを保証することができる。
【0020】
切り離し速度の到達時に、多回転翼デバイス120は、切り離し場所160で固定翼飛行機130を切り離すことができる。ある一定の実施形態において、多回転翼デバイス120は、切り離し速度で固定翼飛行機130と共に移動することができるが、予め決められた座標のようなある目的地に到達するまで固定翼飛行機130を切り離さない。
【0021】
切り離し場所160において、多回転翼デバイス120は、切り離し機構を起動して固定翼飛行機130を分離させることができる。一部の実施形態において、固定翼飛行機130が、多回転翼デバイス120の代わりに切り離し機構を起動することができる。ある一定の実施形態において、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130は、切り離し時に確実に両デバイスが個々に機能する準備ができているように切り離しシーケンスを調整することができる。
【0022】
固定翼飛行機130を切り離した後に、多回転翼デバイス120は、切り離し後経路170を辿ることができる。切り離し後経路170は、多回転翼デバイス120と固定翼飛行機130の間の干渉を低減することができる。例えば、多回転翼デバイス120は、切り離し後経路170に従って固定翼飛行機130から離れて上昇し、多回転翼デバイス120の回転翼から固定翼飛行機130と下降気流干渉を引き起こすことを回避することができる。
【0023】
固定翼飛行機130の切り離し(及びあらゆる切り離し後操縦)の後に、多回転翼デバイス120は、単独復帰経路180に従って発射サイト110に戻ることができる。図示の実施形態は、発射サイト110に戻る多回転翼デバイス120を示すが、一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、異なる場所に戻る場合がある。例えば、一部の実施形態において、複数の固定翼飛行機130を配備する必要がある場合がある。多回転翼デバイス120は、第1の固定翼飛行機130を第1の発射サイト110から発射し、第2の固定翼飛行機130を切り離すために、第2の異なる発射サイト110まで単独復帰経路180を辿ることができる。このようにして、単一多回転翼デバイス120は、複数の固定翼飛行機を複数の場所から発射することができる。
【0024】
発射サイト110に戻った後に、多回転翼デバイス120は、アイドリングし及び/又は戻ってくる固定翼飛行機130を捕捉する信号を待つことができる。図2は、無人多回転翼デバイス120を使用して固定翼飛行機130を捕捉するための例示的システム200を示している。
【0025】
固定翼飛行機130を捕捉する信号の受信時に、多回転翼デバイス120は、単独発射経路210に従って発射サイト110から上昇することができる。一部の実施形態において、固定翼飛行機130を捕捉する信号は、あらゆる遠隔場所から手動で送ることができる。一部の実施形態において、捕捉信号は、固定翼飛行機130から送ることができる。例えば、固定翼飛行機130が多回転翼デバイス120の予め決められた範囲(例えば、1、5、10km、その他)にある時に、固定翼飛行機130は、捕捉信号を多回転翼デバイス120に通信することができる。次に、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130を捕捉するプロセスを開始することができる。
【0026】
図1に説明する発射経路の考察に加えて、単独発射経路210は、固定翼飛行機130の戻り距離及び機首方位、バッテリ寿命、及び多回転翼デバイス120によって利用される捕捉機構のようないくつかの追加のファクタの影響を受ける場合がある。例えば、固定翼飛行機130は、偵察任務から戻っている場合があり、発射サイト110から10キロメートルにある場合がある。多回転翼デバイス120は、飛行時間を制限する場合がある利用可能なバッテリ電源に基づいてその捕捉シーケンスを開始する前に固定翼飛行機が5キロメートル内になるまで待つことができる。
【0027】
一部の実施形態において、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130は、飛行経路を調整して飛行中に結合するように各々いくつかのセンサ及び通信デバイスを含むことができる。多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130は、以下に限定されるものではないが、GPSプロセッサ、ナビゲーション及び自動操縦プログラミング、通信機器、及び信号プロセッサを含むあらゆる適切な数のセンサ及び/又は通信デバイスを使用することができる。更に、多回転翼デバイス120及び/又は固定翼飛行機130は、空中捕捉プロセスを容易にするために1又は2以上のレーザセンサ、磁石、及びカメラを利用することができる。
【0028】
例示的実施形態において、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130は、捕捉シーケンス212を調整することができる。以下に限定されるものではないが、捕捉速度、捕捉高度、及び捕捉ベクトルを含むあらゆる適切な情報は、多回転翼デバイス120と固定翼飛行機130の間で通信することができる。捕捉速度は、各デバイスが捕捉シーケンス212中に移動すべき速度を示すことができる。捕捉高度は、各デバイスが捕捉シーケンス212中に移動すべき高度を表すことができる。捕捉ベクトルは、各デバイスが捕捉シーケンス212中に飛行する移動の方向及び/又は大きさを示すことができる。
【0029】
多回転翼デバイス120と固定翼飛行機130の間の捕捉プロセスの調整は、マスター/マスター、マスター/スレーブ、又はいずれかの他の適切な通信アーキテクチャとしてモデル化することができる。例えば、一部の実施形態において、固定翼飛行機130は、固定翼飛行機130が多回転翼デバイス120を指図するマスター/スレーブ構成で行動することができる。図示のように、固定翼飛行機130は、固定翼飛行機130が多回転翼デバイス120の10km内にある状態で、固定翼飛行機130を捕捉する捕捉信号を多回転翼デバイス120に送ることができる。固定翼飛行機130は、単独発射経路210及び捕捉経路220に関する飛行計画を送信することができる。固定翼飛行機130はまた、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130が結合された状態で、多回転翼デバイス120が戻るための発射サイト110を指定することができる。
【0030】
図示の実施形態において、多回転翼デバイス120は、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130が飛行する特定の速度及びベクトルを定める捕捉シーケンス212を調整することができる。多回転翼デバイス120は、捕捉シーケンス212で示されたように捕捉経路220に沿って移動して捕捉速度まで加速又は減速することができる。例えば、多回転翼デバイス120は、両デバイスが同期ベクトル及び速度を有するまで固定翼飛行機130の上方の高度で飛行することができる。次に、多回転翼デバイス120は、高度を下げて、例えば、1又は2以上のレーザセンサ、磁気結合器、フック、及び/又はカメラを使用して固定翼飛行機130と接続することができる。
【0031】
多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130は、あらゆる適切なデバイスを利用して固定翼飛行機130への多回転翼デバイス120の結合及び捕捉を容易にすることができる。例えば、一部の実施形態において、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機は、互いに結合するように具体的に調整することができる(例えば、雄雌コネクタを使用して)。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、汎用捕捉機構を有して固定翼飛行機130を捕捉することができる。例えば、多回転翼デバイス120は、調整可能な挟持アームを有し、固定翼飛行機130の翼の上に及び/又は固定翼飛行機130の胴体にラッチすることができる。このようにして、多回転翼デバイス120は、様々な翼長、幅、及びサイズを有する一連の固定翼飛行機130モデルを捕捉することができる。
【0032】
多回転翼デバイス120が固定翼飛行機130を捕捉した状態で、多回転翼デバイス120は、次に、2つのデバイスを減速して結合復帰経路230に沿って元の発射サイト110へ下りることができる。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130を捕捉してホバリングに達するまで結合復帰経路230に沿って減速することができる。次に、多回転翼デバイス120は、発射サイト110上へと下方に下りることができる。一部の実施形態において、固定翼飛行機130は、その推進システムを利用して減速プロセスに役に立つことができる。このようにして、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130は、両方とも制御された安全な方式で発射サイト110に戻ることができる。
【0033】
開示の範囲から逸脱することなく、システム100及び200の修正、追加、又は削除を行うことができる。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、遠隔に位置する制御領域のパイロットによって制御することができる。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、自律的に作動して固定翼飛行機130を切り離し及び/又は捕捉することができる。例えば、多回転翼デバイス120は、事前プログラムされた結合発射経路140に従って特定の速度範囲で特定の高度まで上ることができる。次に、多回転翼デバイス120は、自動操縦プログラムにより固定翼飛行機130を切り離して発射サイト120に戻ることができる。
【0034】
別の例として、固定翼飛行機130を運用することができる場所を最大にするために、ある一定の実施形態において、固定翼飛行機130は、利用可能な時に滑走路を利用するための着陸装置を含み、滑走路が利用できない場合に多回転翼デバイス120に依存することができる。これは、固定翼飛行機130が滑走路に対して十分な面積を有する第1の場所から発射しているが、滑走路をサポートすることができない第2の場所に移動している場合に(又はその逆も可能である)有用とすることができる。従って、第2の場所は、多回転翼デバイス120の捕捉及び切り離し機能に基づいて、固定翼飛行機130に依然として依存し、かつこれを利用することができる。
【0035】
図3A図3Cは、ある一定の実施形態による無人多回転翼デバイス120の斜視図である。図3Aは、プロペラクラスター310a〜310d(総称して「プロペラクラスター310」)の例示的実施形態を示す多回転翼デバイス120の図である。図示の実施形態において、多回転翼デバイス120は、飛行及び操縦するための4セットのプロペラクラスター310a〜310dを有する。各プロペラクラスター310は、1又は2以上の回転翼312a〜312c(総称して「回転翼312」)を有することができる。図示の実施形態において、各プロペラクラスター310は、3つの回転翼312を有する。
【0036】
一部の実施形態において、プロペラクラスター310は、各々独立に制御されて飛行速度及び方向を制御することができる固定ピッチブレードとすることができる。一部の実施形態において、プロペラクラスター310は、可変ピッチを有して垂直加速度及び上昇速度を制御することができる。各々が3つの回転翼312を有する4つのプロペラクラスター310と共に示されているが、多回転翼デバイス120は、あらゆる適切な数のプロペラクラスター310及び/又は1クラスター当たり回転翼312を有することができる。
【0037】
例えば、多回転翼デバイス120は、各プロペラクラスター毎に単一の回転翼を有する4つのプロペラクラスター310を有することができる。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、多回転翼デバイス120の制御要件に応じて追加のプロペラクラスター310を有することができる。
【0038】
図3Bは、多回転翼デバイス120の正面図である。図3Bは、着陸支持体320a〜320b及び結合機構330を備えた多回転翼デバイス120を示している。
【0039】
着陸支持体320a及び320b(総称して「着陸支持体320」)は、多回転翼デバイス120が、固定翼飛行機130が着陸装置を使用することを必要としない発射サイト110に着陸し及び/又は発射サイト110から離陸することを可能にすることができる。例えば、着陸支持体320は、発射サイト310上に静止している時に、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130の両方を支持するほど十分に長い長さとすることができる。一部の実施形態において、支持体320は、格納式であり、多回転翼デバイス120が発射サイト110上に着陸する時だけ展開される。飛行する時に、多回転翼デバイス120は、支持体320を格納してエアロダイナミクスを改善することができる。
【0040】
結合機構330は、固定翼飛行機130を捕捉して支持するのに適切なあらゆる機構を表している。図1及び図2で上述のように、結合機構は、多回転翼デバイス120が空中の固定翼飛行機130を捕捉して固定翼飛行機130を発射サイト110に移送することを可能にする。一部の実施形態において、結合機構330は、多回転翼デバイス120を固定翼飛行機130に固定するいくつかのフック及びラッチを含むことができる。一部の実施形態において、結合機構330は、1又は2以上のレーザセンサ、磁石、及びカメラを含み、多回転翼デバイス120と固定翼飛行機130の間の距離及び結合をモニタすることができる。
【0041】
図3Cは、固定翼飛行機130に結合された多回転翼デバイス120の平面図である。図示の実施形態において、プロペラクラスター310は、固定翼飛行機130の各翼と胴体の間に位置決めされる。例えば、プロペラクラスター310a及び310bは、固定翼飛行機130の翼の前側及び胴体の両側に位置決めされる。プロペラクラスター310c及び310dは、固定翼飛行機130の翼の後側及び胴体の両側にある。固定翼飛行機130から離れた領域にプロペラクラスター310a〜310cを位置付けることで、多回転翼デバイス120を固定翼飛行機130に結合する時に下降気流干渉を制限することによって飛行効率及び信頼性を改善することができる。
【0042】
プロペラクラスター310、回転翼312、着陸支持体320、及び結合機構330に加えて、多回転翼デバイス120は、あらゆる適切な電源を含むことができる。例えば、多回転翼デバイス120は、再充電可能及び/又は交換可能バッテリシステムを通じてバッテリ給電することができる。
【0043】
開示の範囲から逸脱することなく、システム300の修正、追加、又は削除を行うことができる。例えば、多回転翼デバイス120の一部の実施形態は、固定翼飛行機130を切り離しかつ捕捉する飛行のための単一回転翼を有することができる。
【0044】
多回転翼デバイス120及び/又は固定翼飛行機130の構成要素は、インタフェース、論理部、メモリ、及び他の適切な要素を含むことができる。インタフェースは入力を受け入れ、出力を送り、入力及び/又は出力を処理し、他の適切な作動を実行する。インタフェースは、ハードウエア及びソフトウエアを含むことができる。論理部は、構成要素の作動を実行する。例えば、論理部は、命令を実行して入力から出力を発生させる。論理部は、ハードウエア、ソフトウエア、及び他の論理部を含むことができる。論理部は、コンピュータ可読媒体又はいずれかの他の適切な有形媒体のような1又は2以上の非一時的有形媒体に符号化することができ、コンピュータによって実行された時に作動を実行することができる。プロセッサのようなある一定の論理部は、構成要素の作動を管理することができる。プロセッサの例は、1又は2以上のコンピュータ、1又は2以上のマイクロプロセッサ、1又は2以上のアプリケーション、及び他の論理部を含む。
【0045】
図4は、無人多回転翼デバイス120を使用して固定翼飛行機130を切り離しかつ捕捉するための例示的方法400の図である。段階410において、無人多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130に結合される。多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130は、展開されるのを待って発射サイト110上に配備することができる。
【0046】
段階420において、多回転翼デバイス120は、発射サイト110から切り離し高度まで固定翼飛行機130を上昇させることができる。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130を配備する切り離し信号の固定翼飛行機130からの受信時に上昇プロセスを開始する。切り離し信号の受信時に、多回転翼デバイス120は、結合発射経路140を辿ることができる。段階430において、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130を切り離し速度まで加速する。多回転翼デバイス120は、切り離し経路150に沿って加速することができ、一方で同じく予め決められた切り離し高度(例えば、1000ft)まで上ることができる。一部の実施形態において、固定翼飛行機は、それ自体の推進システムを利用することによって切り離し速度までの加速を補助する。
【0047】
段階440において、多回転翼デバイス120は、切り離し速度の到達時に固定翼飛行機130を切り離す。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130は、各デバイスが切り離し時に飛行するのに作動可能であるように切り離しを同期させることができる。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130を切り離した後に迅速に飛行経路を調節して固定翼飛行機130の飛行経路に干渉するのを回避することができる。固定翼飛行機130を切り離した後に、段階450において、多回転翼デバイス120は、発射サイト110に戻ることができる。
【0048】
段階460において、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130が捕捉のために戻っているか否かを決定する。一部の実施形態において、固定翼飛行機130がまだ戻っていない場合に、多回転翼デバイス120は、アイドリングして固定翼飛行機130が捕捉に対して待機であるか否かをモニタし続けることができる。多回転翼デバイス120が、固定翼飛行機130が捕捉に対して待機であると決定した場合に、又は多回転翼デバイス120が、固定翼飛行機130又は別のソースから捕捉信号を受信した場合に、シーケンスは段階462に進むことができる。
【0049】
段階462において、多回転翼デバイス120は、発射サイト110から捕捉高度まで上昇する。段階464において、多回転翼デバイス120は、捕捉速度まで加速することができる。一部の実施形態において、多回転翼デバイス120は、捕捉高度及び捕捉速度を固定翼飛行機130と調整することができる。段階470において、多回転翼デバイス120は、固定翼飛行機130を捕捉することができる。各デバイスは、1又は2以上のセンサ及びナビゲーション/通信機器を使用して捕捉シーケンス212を容易にすることができる。一部の実施形態において、捕捉速度及び高度は、遠隔場所で調整することができる。
【0050】
段階480において、多回転翼デバイス120は、捕捉された固定翼飛行機130と共にホバリングまで減速することができる。これは、多回転翼デバイス120及び固定翼飛行機130が、固定翼飛行機130に損傷を与えることのない制御方式で減速することを可能にすることができる。段階490において、多回転翼デバイス120は、捕捉された固定翼飛行機130と共に発射サイト110に下りることができる。
【0051】
様々な実施形態は、上述の段階の一部、全てを行うことができ、又は全く行わない場合もある。更に、ある一定の実施形態は、異なる順番で又は並行してそれらの段階を行うことができる。更に、1又は2以上の段階は、繰り返すことができる。システム100のあらゆる適切な構成要素は、本方法の1又は2以上の段階を行うことができる。
【0052】
本発明の開示の範囲は、当業者が理解すると考えられる本明細書に説明するか又は図示する例示的実施形態の全ての変化、置換、変形、代替物、及び修正物を包含する。本発明の開示の範囲は、本明細書に説明するか又は図示する例示的実施形態に限定されない。更に、本発明の開示は、特定の構成要素、要素、機能、作動、又は段階を含むように本明細書でそれぞれの実施形態を説明かつ図示しているが、それらの実施形態のいずれも、当業者が理解すると考えられる本明細書のどこかに説明するか又は図示する構成要素、要素、機能、作動、又は段階のいずれかのあらゆる組合せ又は並べ換えを含むことができる。更に、特定の機能を実施するように適応化され、配置され、それが可能であり、構成され、可能にされ、作動可能であり、又は作動的である装置又はシステム、又は装置又はシステムの構成要素への添付の特許請求の範囲における言及は、それ又はその特定の機能が起動され、オンにされ、又はアンロックされるか否かに関わらず、その装置、システム、又は構成要素がそのように適応化され、配置され、それが可能であり、構成され、可能にされ、作動可能であり、又は作動的である限り、その装置、システム、構成要素を包含する。以下に本発明の実施態様を記載する。
(実施態様1)無人多回転翼ヘリコプターと、固定翼飛行機と、を含むシステムであって、前記無人多回転翼ヘリコプターは、前記固定翼飛行機に結合して該固定翼飛行機を支持かつ保持し、前記固定翼飛行機を発射サイトから切り離し高度まで上昇させ、前記固定翼飛行機を切り離し速度まで加速し、前記切り離し速度の到達時に前記固定翼飛行機を切り離し、かつ前記発射サイトに戻る、ように構成されていることを特徴とするシステム。
(実施態様2)前記固定翼飛行機は、推進システムを利用して前記無人多回転翼ヘリコプターの加速を高めるように構成されていることを特徴とする実施態様1に記載のシステム。
(実施態様3)前記固定翼飛行機の切り離し時に、前記無人多回転翼ヘリコプターは、該固定翼飛行機から離れるように上昇して該固定翼飛行機との下降気流干渉を回避するように更に構成されていることを特徴とする実施態様1に記載のシステム。
(実施態様4)前記無人多回転翼ヘリコプターは、遠隔に位置するパイロットによって制御されることを特徴とする実施態様1に記載のシステム。
(実施態様5)前記無人多回転翼ヘリコプターは、自律的に作動することを特徴とする実施態様1に記載のシステム。
(実施態様6)前記無人多回転翼ヘリコプターは、前記発射サイトから捕捉高度まで上昇し、捕捉速度まで加速し、前記固定翼飛行機を捕捉し、前記捕捉した固定翼飛行機をホバリングまで減速し、かつ前記捕捉した固定翼飛行機を前記発射サイトまで降下させる、ように更に構成されていることを特徴とする実施態様1に記載のシステム。
(実施態様7)前記多回転翼ヘリコプター及び前記固定翼飛行機は、前記固定翼飛行機と前記多回転翼ヘリコプターの間で、捕捉速度と、捕捉高度と、捕捉ベクトルとを含む捕捉シーケンスを調整するように構成された1又は2以上のセンサ及び1又は2以上の通信デバイスを更に含むことを特徴とする実施態様6に記載のシステム。
(実施態様8)無人多回転翼ヘリコプターを固定翼飛行機に結合する段階と、前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して前記固定翼飛行機を発射サイトから切り離し高度まで上昇させる段階と、前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して前記固定翼飛行機を切り離し速度まで加速する段階と、前記切り離し速度の到達時に前記固定翼飛行機を前記無人多回転翼ヘリコプターから切り離す段階と、前記無人多回転翼ヘリコプターを前記発射サイトに戻す段階と、を含むことを特徴とする方法。
(実施態様9)前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して前記固定翼飛行機を切り離し速度まで加速する段階は、該固定翼飛行機の推進システムを利用して該無人多回転翼ヘリコプターの加速を高める段階を更に含むことを特徴とする実施態様8に記載の方法。
(実施態様10)前記固定翼飛行機の切り離し時に、前記無人多回転翼ヘリコプターは、該固定翼飛行機から離れるように上昇して該固定翼飛行機との下降気流干渉を回避することを特徴とする実施態様8に記載の方法。
(実施態様11)前記無人多回転翼ヘリコプターは、遠隔に位置するパイロットによって制御されることを特徴とする実施態様8に記載の方法。
(実施態様12)上昇させる段階、加速する段階、切り離す段階、及び戻す段階は、前記無人多回転翼ヘリコプターによって自律的に行われることを特徴とする実施態様8に記載の方法。
(実施態様13)前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して、前記発射サイトから捕捉高度まで上昇する段階と、前記無人多回転翼ヘリコプターを使用して、捕捉速度まで加速する段階と、前記多回転翼ヘリコプターを使用して前記固定翼飛行機を捕捉する段階と、前記無人多回転翼ヘリコプター及び前記捕捉した固定翼飛行機をホバリングまで減速する段階と、前記無人多回転翼ヘリコプター及び前記捕捉した固定翼飛行機を前記発射サイトまで降下させる段階と、を更に含むことを特徴とする実施態様8に記載の方法。
(実施態様14)前記固定翼飛行機を捕捉する段階は、捕捉速度と、捕捉高度と、捕捉ベクトルとを含む捕捉シーケンスを前記固定翼飛行機と前記多回転翼ヘリコプターの間で調整する段階、を更に含むことを特徴とする実施態様13に記載の方法。
(実施態様15)無人多回転翼ヘリコプターであって、前記無人多回転翼ヘリコプターを飛行機に結合するように構成された結合機構と、前記飛行機を発射サイトから投射高度まで持ち上げ、かつ、前記飛行機を切り離し速度まで加速するように構成された少なくとも1つのプロペラクラスターと、を含み、前記結合機構は、前記切り離し速度の到達時に前記飛行機を切り離すように更に構成されていることを特徴とする無人多回転翼ヘリコプター。
(実施態様16)前記無人多回転翼ヘリコプターは、パイロットによって遠隔的に制御されることを特徴とする実施態様15に記載の無人多回転翼ヘリコプター。
(実施態様17)自律的に作動することを特徴とする実施態様15に記載の無人多回転翼ヘリコプター。
(実施態様18)前記少なくとも1つのプロペラクラスターは、前記固定翼飛行機の切り離し時に該固定翼飛行機から離して無人多回転翼ヘリコプターを上昇させるように更に構成されていることを特徴とする実施態様15に記載の無人多回転翼ヘリコプター。
(実施態様19)前記少なくとも1つのプロペラクラスターは、無人多回転翼ヘリコプターを前記発射サイトから捕捉高度まで上昇させ、無人多回転翼ヘリコプターを捕捉速度まで加速する、ように更に構成され、前記結合機構は、前記固定翼飛行機を捕捉するように更に構成され、前記少なくとも1つのプロペラクラスターは、無人多回転翼ヘリコプター及び捕捉した固定翼飛行機をホバリングまで減速し、かつ無人多回転翼ヘリコプター及び捕捉した固定翼飛行機を前記発射サイトまで降下させる、ように更に構成されていることを特徴とする実施態様15に記載の無人多回転翼ヘリコプター。
(実施態様20)捕捉速度と、捕捉高度と、捕捉ベクトルとを含む捕捉シーケンスを前記固定翼飛行機と調整するように構成された複数のセンサと通信システム、を更に含むことを特徴とする実施態様19に記載の無人多回転翼ヘリコプター。
【符号の説明】
【0053】
110 発射サイト
120 無人多回転翼デバイス
130 固定翼飛行機
140 結合発射経路
180 単独復帰経路
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4