(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6810856
(24)【登録日】2020年12月16日
(45)【発行日】2021年1月13日
(54)【発明の名称】靴底回収装置
(51)【国際特許分類】
A43D 999/00 20060101AFI20201228BHJP
【FI】
A43D999/00
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-221705(P2019-221705)
(22)【出願日】2019年12月6日
【審査請求日】2020年5月18日
(31)【優先権主張番号】201910928622.3
(32)【優先日】2019年9月28日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519317594
【氏名又は名称】青島龍泰科服飾有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】718003500
【氏名又は名称】鄒 静文
(72)【発明者】
【氏名】姚莉萍
【審査官】
今村 亘
(56)【参考文献】
【文献】
中国実用新案第208550189(CN,U)
【文献】
特開2008−056843(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43D 999/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を含み、前記本体の中には上方に開口した作業空間が設置され、前記作業空間の中には固定板が設置され、前記固定板と前記作業空間の左右端壁との間には第一コンロッドが連結され、
前記固定板の中には上方に開口した前後に貫通する装着溝が形成され、前記装着溝の中には古い靴が装着されることができ、前記古い靴はソールと前記ソールの頂面に位置するアッパーとを含み、前記本体の中には前記ソールと前記アッパーとを分離できる引っ張り機構が一つ設置され、
前記作業空間の前端壁の中には電磁石が固定的に設置され、前記固定板の前側には前後方向に延在する鉄柱が設置され、前記鉄柱の中には後方に開口した第一スライド孔が設置され、前記電磁石の後端面には前記第一スライド孔の中に延在する固定ロッドが左右対称的に且つ固定的に設置され、前記鉄柱の前側には前記ソールの中に穴を開けることができる穿孔機構が設置され、
前記作業空間の後側端壁には前方に開口した凹溝が左右対称的に形成され、前記凹溝の間には第二スライド孔が連通するように設置され、前記第二スライド孔の後端壁には後方に開口した貫通孔が連通するように設置され、前記貫通孔の後側には第一ホースが連通するように設置され、前記第一ホースの中に高温蒸気が流通しており、前記凹溝の中には前記鉄柱と前記ソールとを加熱できる加熱機構が設置されていることを特徴とする靴底回収装置。
【請求項2】
前記引っ張り機構は前記装着溝を含み、前記装着溝の中には第一スライド板が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、二つの前記第一スライド板と前記装着溝の左右端壁との間には第一ばねが連結され、二つの前記装着溝の間に前記ソールが挟まれることを特徴とする請求項1に記載の靴底回収装置。
【請求項3】
前記装着溝の底壁には前記ソールの中に刺される第一針先が固定的に設置され、前記第一針先の中には左右に貫通する第三スライド孔が設置され、前記第三スライド孔の中には第二針先が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、二つの前記第二針先の間には第二ばねが連結されていることを特徴とする請求項2に記載の靴底回収装置。
【請求項4】
前記第三スライド孔の前端壁には前後に貫通する第四スライド孔が設置され、前記第四スライド孔の中には前記電磁石と反発し合った永久磁石がスライド可能に設置され、前記永久磁石と前記第二針先との間に作動油が添加されることを特徴とする請求項3に記載の靴底回収装置。
【請求項5】
前記本体の上方には長ロッドが設置され、前記長ロッドの底面には前記アッパーに刺さる釣り針が固定的に設置され、前記アッパーは前記釣り針に引っ掛けられることができ、前記作業空間の底壁には第一モータが固定的に設置され、前記第一モータの頂端にはスクリューが回転可能に設置され、前記作業空間の中には第二スライド板がスライド可能に設置され、前記第二スライド板と前記長ロッドとの間には第二コンロッドが連結され、前記第二スライド板の中には前記スクリューと噛み合ったネジ山孔が設置されていることを特徴とする請求項4に記載の靴底回収装置。
【請求項6】
前記穿孔機構は前記鉄柱を含み、前記鉄柱の後端面には第二モータが固定的に設置され、前記第二モータの前端にはビットが伝動可能に設置され、前記鉄柱の前端面には前記電磁石と反発し合った環状磁石が固定的に設置され、前記固定ロッドと前記第一スライド孔の後端壁との間には第三ばねが連結されていることを特徴とする請求項1に記載の靴底回収装置。
【請求項7】
前記加熱機構は前記凹溝を含み、前記第二スライド孔の中には前記凹溝の中に延在できる通気管が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、前記凹溝の中に延在する前記通気管の一端は斜面であり、二つの前記通気管の間には第四ばねが連結されていることを特徴とする請求項1に記載の靴底回収装置。
【請求項8】
前記第一スライド孔の後側端壁には前記電磁石の鉛直中心部に開口した入気口が設置され、前記通気管は前記第四ばねの弾力によって前記入気口の中に延在できることを特徴とする請求項7に記載の靴底回収装置。
【請求項9】
前記鉄柱の中には排気口が設置され、前記排気口は開口がそれぞれ前記作業空間の左右端壁に向いており、前記排気口と前記入気口との間には管路が連通するように設置され、前記排気口には第二ホースが連通するように設置されていることを特徴とする請求項8に記載の靴底回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は廃品回収分野を取り上げて、具体的には靴底回収装置である。
【背景技術】
【0002】
周知のように、靴底は靴の地面と接触している部分である。現在、市場において販売されている靴底のほとんどは天然ゴムまたは合成ゴムによって作られ、ゴム材料は地面と接触する時に強い摩擦力を提供すると同時に摩耗ももたらし、ラバーソールは滑らかになった後に滑り止め特性を持たなくなり、靴もボロボロになって回収する必要があるが、アッパーとソールの材料が異なるため、別々に回収する必要がある。従来の回収設備は基本的に靴底の外部を加熱し、この加熱方法は不均一であるため、靴底とアッパーを分離させる時に粘着状況が発生し、再加工をしなければならなく、回収作業の効率を下げ、非常に不便である。従って、上記の問題を解決するために、靴底回収装置を設計する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第105035854号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は靴底回収装置を提供し、アッパーとソールを分離させ、また、本願装置の自動化レベルが高い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は以下の技術プランを通じて実現する。
【0006】
本願発明の靴底回収装置は、本体を含み、前記本体の中には上方に開口した作業空間が設置され、前記作業空間の中には固定板が設置され、前記固定板と前記作業空間の左右端壁との間には第一コンロッドが連結され、
前記固定板の中には上方に開口した前後に貫通する装着溝が形成され、前記装着溝の中には古い靴が装着されることができ、前記古い靴はソールと前記ソールの頂面に位置するアッパーとを含み、
前記本体の中には前記ソールと前記アッパーとを分離できる引っ張り機構が一つ設置され、
前記作業空間の前端壁の中には電磁石が固定的に設置され、前記固定板の前側には前後方向に延在する鉄柱が設置され、前記鉄柱の中には後方に開口した第一スライド孔が設置され、前記電磁石の後端面には前記第一スライド孔の中に延在する固定ロッドが左右対称的に且つ固定的に設置され、前記鉄柱の前側には前記ソールの中に穴を開けることができる穿孔機構が設置され、
前記作業空間の後側端壁には前方に開口した凹溝が左右対称的に形成され、前記凹溝の間には第二スライド孔が連通するように設置され、前記第二スライド孔の後端壁には後方に開口した貫通孔が連通するように設置され、前記貫通孔の後側には第一ホースが連通するように設置され、前記第一ホースの中に高温蒸気が流通しており、前記凹溝の中には前記鉄柱と前記ソールとを加熱できる加熱機構が設置されている。
【0007】
さらに、前記引っ張り機構は前記装着溝を含み、前記装着溝の中には第一スライド板が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、二つの前記第一スライド板と前記装着溝の左右端壁との間には第一ばねが連結され、二つの前記装着溝の間に前記ソールが挟まれる。
【0008】
さらに、前記装着溝の底壁には前記ソールの中に刺される第一針先が固定的に設置され、前記第一針先の中には左右に貫通する第三スライド孔が設置され、前記第三スライド孔の中には第二針先が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、二つの前記第二針先の間には第二ばねが連結されている。
【0009】
さらに、前記第三スライド孔の前端壁には前後に貫通する第四スライド孔が設置され、前記第四スライド孔の中には前記電磁石と反発し合った永久磁石がスライド可能に設置され、前記永久磁石と前記第二針先との間に作動油が添加される。
【0010】
さらに、前記本体の上方には長ロッドが設置され、前記長ロッドの底面には前記アッパーに刺さる釣り針が固定的に設置され、前記アッパーは前記釣り針に引っ掛けられることができ、前記作業空間の底壁には第一モータが固定的に設置され、前記第一モータの頂端にはスクリューが回転可能に設置され、前記作業空間の中には第二スライド板がスライド可能に設置され、前記第二スライド板と前記長ロッドとの間には第二コンロッドが連結され、前記第二スライド板の中には前記スクリューと噛み合ったネジ山孔が設置されている。
【0011】
さらに、前記穿孔機構は前記鉄柱を含み、前記鉄柱の後端面には第二モータが固定的に設置され、前記第二モータの前端にはビットが伝動可能に設置され、前記鉄柱の前端面には前記電磁石と反発し合った環状磁石が固定的に設置され、前記固定ロッドと前記第一スライド孔の後端壁との間には第三ばねが連結されている。
【0012】
さらに、前記加熱機構は前記凹溝を含み、前記第二スライド孔の中には前記凹溝の中に延在できる通気管が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、前記凹溝の中に延在する前記通気管の一端は斜面であり、二つの前記通気管の間には第四ばねが連結されている。
【0013】
さらに、前記第一スライド孔の後側端壁には前記電磁石の鉛直中心部に開口した入気口が設置され、前記通気管は前記第四ばねの弾力によって前記入気口の中に延在できる。
【0014】
さらに、前記鉄柱の中には排気口が設置され、前記排気口は開口がそれぞれ前記作業空間の左右端壁に向いており、前記排気口と前記入気口との間には管路が連通するように設置され、前記排気口には第二ホースが連通するように設置されている。
【発明の効果】
【0015】
本願発明の有益効果は:本願装置はアッパーとソールとを分離させることができ、従来の方法と比べて、より全面的に且つ均一的にソールを加熱でき、後続作業においてアッパーとソールとを分離させるための牽引力を減らせ、同時に分離したあとのソールは完全性があり、品質が良く、その他、装置がアッパーとソールとを分離させる前にソールを装着溝の中にしっかりと固定できるため、引っ張る時にソールとアッパーとをともに引き上げることを避け、装置の分離効果が良く、安全で頼もしい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
下記に
図1〜6をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明装置の正面図であり、以下に述べる上下左右前後の方向と
図1の自身投影関係の上下左右前後の方向とが一致である。
【0017】
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1〜6を参照し、本願発明の靴底回収装置は、本体12を含み、前記本体12の中には上方に開口した作業空間11が設置され、前記作業空間11の中には固定板13が設置され、前記固定板13と前記作業空間11の左右端壁との間には第一コンロッド50が連結され、
前記固定板13の中には上方に開口した前後に貫通する装着溝15が形成され、前記装着溝15の中には古い靴が装着されることができ、前記古い靴はソール28と前記ソール28の頂面に位置するアッパー26とを含み、
前記本体12の中には前記ソール28と前記アッパー26とを分離できる引っ張り機構90が一つ設置され、前記作業空間11の前端壁の中には電磁石25が固定的に設置され、前記固定板13の前側には前後方向に延在する鉄柱42が設置され、前記鉄柱42の中には後方に開口した第一スライド孔45が設置され、前記電磁石25の後端面には前記第一スライド孔45の中に延在する固定ロッド46が左右対称的に且つ固定的に設置され、前記鉄柱42の前側には前記ソール28の中に穴を開けることができる穿孔機構92が設置され、前記作業空間11の後側端壁には前方に開口した凹溝22が左右対称的に形成され、前記凹溝22の間には第二スライド孔38が連通するように設置され、前記第二スライド孔38の後端壁には後方に開口した貫通孔37が連通するように設置され、前記貫通孔37の後側には第一ホース36が連通するように設置され、前記第一ホース36の中に高温蒸気が流通しており、前記凹溝22の中には前記鉄柱42と前記ソール28とを加熱できる加熱機構91が設置されている。
【0019】
前記引っ張り機構90は前記装着溝15を含み、前記装着溝15の中には第一スライド板16が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、二つの前記第一スライド板16と前記装着溝15の左右端壁との間には第一ばね14が連結され、二つの前記装着溝15の間に前記ソール28が挟まれる。
【0020】
前記装着溝15の底壁には前記ソール28の中に刺される第一針先29が固定的に設置され、前記第一針先29の中には左右に貫通する第三スライド孔30が設置され、前記第三スライド孔30の中には第二針先31が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、二つの前記第二針先31の間には第二ばね32が連結されている。
【0021】
前記第三スライド孔30の前端壁には前後に貫通する第四スライド孔33が設置され、前記第四スライド孔33の中には前記電磁石25と反発し合った永久磁石35がスライド可能に設置され、前記永久磁石35と前記第二針先31との間に作動油34が添加される。
【0022】
前記本体12の上方には長ロッド10が設置され、前記長ロッド10の底面には前記アッパー26に刺さる釣り針27が固定的に設置され、前記アッパー26は前記釣り針27に引っ掛けられることができ、前記作業空間11の底壁には第一モータ17が固定的に設置され、前記第一モータ17の頂端にはスクリュー18が回転可能に設置され、前記作業空間11の中には第二スライド板19がスライド可能に設置され、前記第二スライド板19と前記長ロッド10との間には第二コンロッド21が連結され、前記第二スライド板19の中には前記スクリュー18と噛み合ったネジ山孔20が設置され、使用者はまず前記古い靴を前記装着溝15の中に入れ、この時に前記第一針先29は前記ソール28の中に刺さり、そして使用者が前記釣り針27を前記アッパー26の中に刺し、前記釣り針27は前記アッパー26に引っ掛かり、前記電磁石25は通電して磁力を生み出したあと、前記電磁石25は前記永久磁石35を反発し、前記永久磁石35は反発で後方へスライドし、そして前記作動油34によって二つの前記第二針先31を駆動して互いに離れさせ、二つの前記第二針先31は互いに離れたあとに前記ソール28の中に刺さり、この時に前記ソール28と前記固定板13とはともに固定されるため、前記アッパー26を引っ張る時に、前記ソール28と前記アッパー26との間に牽引力が生み出され、前記ソール28が加熱されて溶けることによって前記アッパー26と前記ソール28との接着部に接着性がなくなり、この時に使用者は前記第一モータ17を作動させ、前記第一モータ17は前記スクリュー18を駆動して回転させ、前記スクリュー18は前記ネジ山孔20によって前記第二スライド板19を駆動して上方へスライドさせ、前記第二スライド板19は前記第二コンロッド21によって前記長ロッド10と前記釣り針27とを駆動して上昇させ、前記釣り針27が前記アッパー26に引っ掛かるため、前記釣り針27は前記アッパー26を駆動して上昇させ、前記アッパー26は上昇したあとに前記ソール28から分離し、そして単独に前記装着溝15の中に残された前記ソール28を回収すれば良い。
【0023】
前記穿孔機構92は前記鉄柱42を含み、前記鉄柱42の後端面には第二モータ24が固定的に設置され、前記第二モータ24の前端にはビット23が伝動可能に設置され、前記鉄柱42の前端面には前記電磁石25と反発し合った環状磁石49が固定的に設置され、前記固定ロッド46と前記第一スライド孔45の後端壁との間には第三ばね44が連結され、
使用者は前記第二モータ24を作動させたあと、前記第二モータ24は前記ビット23を駆動して回転させ、そして使用者は前記電磁石25を通電させ、前記電磁石25は通電することで磁力を生み出して前記環状磁石49を反発し、前記環状磁石49は前記鉄柱42を駆動して前記固定ロッド46で後方へスライドさせ、前記鉄柱42は前記第二モータ24と前記ビット23とを駆動して後方へスライドさせ、この時に回転している前記ビット23は後方へスライドして前記ソール28と接触し、且つ前記ソール28に前後に貫通する孔を開け、同時に前記鉄柱42はこの孔に挿入される。
【0024】
前記加熱機構91は前記凹溝22を含み、前記第二スライド孔38の中には前記凹溝22の中に延在できる通気管39が左右対称的に、且つスライド可能に設置され、前記凹溝22の中に延在する前記通気管39の一端は斜面であり、二つの前記通気管39の間には第四ばね40が連結されている。
【0025】
前記第一スライド孔45の後側端壁には前記電磁石25の鉛直中心部に開口した入気口41が設置され、前記通気管39は前記第四ばね40の弾力によって前記入気口41の中に延在できる。
【0026】
前記鉄柱42の中には排気口47が設置され、前記排気口47は開口がそれぞれ前記作業空間11の左右端壁に向いており、前記排気口47と前記入気口41との間には管路43が連通するように設置され、前記排気口47には第二ホース48が連通するように設置され、
前記鉄柱42は後方へスライドして前記凹溝22の中に延在する時、前記ビット23は前記第二スライド孔38の斜面を押し、この時に二つの前記第二スライド孔38は互いに近づき、そして前記鉄柱42は引き続き後方へスライドして前記ビット23と前記凹溝22の後端壁とを当接させるとき、前記入気口41と前記第二スライド孔38とは面一であり、即ち前記第二スライド孔38は前記第四ばね40の弾力によって前記入気口41の中に延在し、高温蒸気は前記第二スライド孔38を経由して前記入気口41の中に入り、そして前記管路43を経由して前記排気口47及び前記第二ホース48から排出され、高温蒸気は前記管路43を経由したとき、前記鉄柱42を加熱し、加熱された前記鉄柱42は前記ソール28を溶けさせることができ、この時に前記ソール28は次第に溶けることで前記アッパー26と前記ソール28との接着部に接着性がなくなる。
【0027】
装置全体の作動手順は以下の通りである。
【0028】
1、 使用者はまず前記古い靴を前記装着溝15の中に入れ、この時に前記第一針先29は前記ソール28の中に刺さり、そして使用者が前記釣り針27を前記アッパー26の中に刺し、前記釣り針27は前記アッパー26に引っ掛かり、装置の操作が簡単で便利である。
【0029】
2、 前記古い靴を入れたあと、使用者が前記第二モータ24を作動させ、前記第二モータ24は前記ビット23を駆動して回転させ、そして使用者は前記電磁石25を通電させ、前記電磁石25は通電することで磁力を生み出して前記環状磁石49と前記永久磁石35とを反発し、前記環状磁石49は前記鉄柱42を駆動して前記固定ロッド46で後方へスライドさせ、前記鉄柱42は前記第二モータ24と前記ビット23とを駆動して後方へスライドさせ、この時に回転している前記ビット23は後方へスライドして前記ソール28と接触し、且つ前記ソール28に前後に貫通する孔を開け、同時に前記鉄柱42はこの孔に挿入され、自動化レベルが高い。
【0030】
3、前記電磁石25は前記永久磁石35を反発し、前記永久磁石35は反発で後方へスライドし、そして前記作動油34によって二つの前記第二針先31を駆動して互いに離れさせ、二つの前記第二針先31は互いに離れたあとに前記ソール28の中に刺さり、この時に前記ソール28と前記固定板13とはともに固定されるため、前記アッパー26を引っ張る時に、前記ソール28と前記アッパー26との間に牽引力が生み出され、装置は前記アッパー26と前記ソール28とを分離させる時に前記ソール28を前記装着溝15の中にしっかりと固定できるため、引っ張る時に前記ソール28と前記アッパー26とをともに引き上げることを避け、装置の分離効果が良く、安全で頼もしい。
【0031】
4、前記鉄柱42は後方へスライドして前記凹溝22の中に延在する時、前記ビット23は前記第二スライド孔38の斜面を押し、この時に二つの前記第二スライド孔38は互いに近づき、そして前記鉄柱42は引き続き後方へスライドして前記ビット23と前記凹溝22の後端壁とを当接させるとき、前記入気口41と前記第二スライド孔38とは面一であり、即ち前記第二スライド孔38は前記第四ばね40の弾力によって前記入気口41の中に延在する。
【0032】
5、高温蒸気は前記第二スライド孔38を経由して前記入気口41の中に入り、そして前記管路43を経由して前記排気口47及び前記第二ホース48から排出され、高温蒸気は前記管路43を経由したとき、前記鉄柱42を加熱し、加熱された前記鉄柱42は前記ソール28を溶けさせることができ、この時に前記ソール28は次第に溶けることで前記アッパー26と前記ソール28との接着部に接着性がなくなり、従来の方法と比べて、本願装置はより全面的に且つ均一的に前記ソール28を加熱でき、後続作業において前記アッパー26と前記ソール28とを分離させるための牽引力を減らせ、同時に分離したあとの前記ソール28は完全性があり、品質が良い。
【0033】
6、前記ソール28は熱によって溶けることで前記アッパー26と前記ソール28との接着部に接着性がなくなる時、使用者は前記第一モータ17を作動させ、前記第一モータ17は前記スクリュー18を駆動して回転させ、前記スクリュー18は前記ネジ山孔20によって前記第二スライド板19を駆動して上方へスライドさせ、前記第二スライド板19は前記第二コンロッド21によって前記長ロッド10と前記釣り針27とを駆動して上昇させ、前記釣り針27が前記アッパー26に引っ掛かるため、前記釣り針27は前記アッパー26を駆動して上昇させ、前記アッパー26は上昇したあとに前記ソール28から分離し、そして単独に前記装着溝15の中に残された前記ソール28を回収すれば良い。
【0034】
7、前記ソール28を回収したあと、使用者は前記第二モータ24と前記電磁石25とを停電させ、この時に前記鉄柱42は前記第三ばね44の弾力によって初期位置に戻り、本願装置は再び前記古い靴を入れて靴底を回収することができ、連続的に作業を行うことができるため、生産効率が高い。
【0035】
以上の実施例はあくまで本発明の技術的原理と特徴を説明するためのものであり、本分野の技術者に本発明を理解できることと実施できることを目的とし、本発明を限定するためのものではなく、本発明の意義と原則のもとで行われたいかなる修正と、等価置換と改善などは本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【要約】
【課題】本願発明は靴底回収装置を開示した。
【解決手段】
本体を含み、前記本体の中には上方に開口した作業空間が設置され、前記作業空間の中には固定板が設置され、前記固定板と前記作業空間の左右端壁との間には第一コンロッドが連結され、前記固定板の中には上方に開口した前後に貫通する装着溝が形成され、前記装着溝の中には古い靴が装着されることができ、本願装置はアッパーとソールとを分離させることができ、従来の方法と比べて、より全面的に且つ均一的にソールを加熱でき、後続作業においてアッパーとソールとを分離させるための牽引力を減らせ、同時に分離したあとのソールは完全性があり、品質が良く、その他、装置がアッパーとソールとを分離させる前にソールを装着溝の中にしっかりと固定できるため、引っ張る時にソールとアッパーとをともに引き上げることを避け、装置の分離効果が良く、安全で頼もしい。
【選択図】
図1