(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記下層カラーグラフィック層の第1の部分は、前記下層カラーグラフィック層の第2の部分とは異なるプリント材料組成を有している、請求項1に記載の3次元オブジェクト。
前記下層カラーグラフィック層は、前記中間カラーグラフィック層の1以上の顔料とは異なる1以上の顔料を含んでおり、前記下層カラーグラフィック層は、前記上層カラーグラフィック層の1以上の顔料とは異なる1以上の顔料を含んでいる、請求項14に記載の3次元オブジェクト。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、3次元プリンティングシステム100(単にプリンティングシステム100とも称する)の実施形態の模式図である。プリンティングシステムのある実施形態は、プリンティングシステムの様々な装置間で1以上の機能を分散する構成を含むことができる。図示のように、プリンティングシステム100は、プリンティング装置102、計算システム104およびネットワーク106を備えていてもよい。別の実施形態においては、プリンティングシステムは、単一の装置または構成要素であってもよい(図示なし)。
【0022】
プリンティング装置のある実施形態は、カラープリンティングが可能な構成を含むことができる。ある実施形態において、プリンティングシステムは、CMYKプリンティングを使用してもよい。別の実施形態において、他の適切なプリンティング方法を使用して、カラープリンティングを実行してもよい。
【0023】
CMYKプリンティングを使用してカラープリンティングを実行する実施形態において、カラープリンティングを容易にするために、任意の適切な装置、プロトコル、規格および方法を使用してもよい。ここで使用されているように、「CMYK」とは、カラープリンティングにおける4つの顔料を指し、「C」はシアン顔料、「M」はマゼンタ顔料、「Y」はイエロー顔料、「K」はキー顔料を指す。ある場合において、キー顔料は、黒色顔料であってもよい。CMYKプリンティングを使用するプリンティング装置の例としては、2015年1月1日発行のMillerの上記特許文献1、発明の名称「Additive Color Printing(加色カラープリンティング)」(2013年6月26日出願の米国特許出願番号13/927551)があり、この出願は、参照によりここに組み込まれており、以下「カラープリンティング出願」と称する。ある実施形態において、プリンティングシステム100は、カラープリンティングを容易にするために、カラープリンティング出願に開示されているシステム、構成要素、装置および方法の1以上の特徴を含むことができる。例えば、プリンティング装置は、1以上の顔料を含むプリント材料の液滴を基材上に供給することによって画像をプリントするように構成されていてもよい。ここで使用されているように、液滴とは、任意の適切な量のプリント材料を指していてもよい。例えば、液滴は、1ミリリットルのプリント材料であってもよい。別の実施形態において、プリンティングシステムは、他のシステム、構成要素、装置および方法を使用してもよい。
【0024】
プリンティングシステムが、プリンティングシステムの様々な装置間で1以上の機能を分散する構成を含む実施形態において、任意の適切な構成を使用してもよい。ある実施形態において、プリンティングシステム100は、プリンティング装置102からの情報の制御および/または受領を行う構成を含むことができる。この様な構成としては、計算システム104およびネットワーク106を含むことができる。一般的に、用語「計算システム」は、単一のコンピュータの計算リソース、単一のコンピュータの計算リソースの一部および/または相互通信する2以上のコンピュータを指す。これらのリソースは、1人以上の人間のユーザによって操作することができる。ある実施形態において、計算システム104は、1以上のサーバを含んでいてもよい。ある実施形態において、プリントサーバは、プリンティング装置102の制御および/または通信に主に関与する一方で、別のコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップまたはタブレット)によりユーザとのインタラクションを容易にするものであってもよい。計算システム104は、限定はしないが、揮発性メモリおよび不揮発性メモリなど、磁気的、光学的および/または光磁気メモリを含む1以上の記憶装置も含むこともできる。
【0025】
ある実施形態において、プリンティング装置102からの情報の制御および/または受領を行う構成を容易にするために、任意の適切なハードウェアまたはハードウェアシステムを使用してもよい。ある実施形態において、計算システムを使用する場合、計算システム104は、中央処理装置185、観察インタフェース186(例えば、モニタまたはスクリーン)、入力装置187(例えば、キーボードおよびマウス)、および3次元オブジェクトをプリントするためのカラーグラフィックデザイン情報189を作成するためのソフトウェアを含んでいてもよい。ここで使用されているように、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックデザイン情報で表されるカラーグラフィックと同一の外見を有する3次元オブジェクトの形成を容易にするために、任意の適切な情報を含んでいてもよい。カラーグラフィックとしては、ロゴ、トレードマーク、カスタム仕様の画像および名前などが例示される。ある例において、カラーグラフィックは、特定の顧客のための個人向け仕様の仕上げであってもよい。別の実施形態において、他の形態のハードウェアシステムを使用してもよい。
【0026】
一般的に、3次元オブジェクト用のカラーグラフィックデザインを設計するソフトウェアのための構成を容易にするために、任意の適切な情報を使用してもよい。少なくともある実施形態において、プリントされた構造体のカラーグラフィックデザインを設計するソフトウェアは、構造体の形状に関する情報だけでなく、構造体の様々な部分をプリントするために必要な材料に関する情報も含んでいてもよい。別の実施形態においては、異なる情報を使用してもよい。
【0027】
一般的に、プリンティング装置102(または、プリンティング装置102と通信する関連のプリントサーバ)により解釈可能な情報へとデザインを変換するために、任意の適切なデザイン構造体を使用してもよい。ある実施形態において、3次元プリンティングまたは付加プロセスを使用して形成された1以上の構造体を提供するために、プリンティングシステム100を以下のように操作してもよい。計算システム104を使用して、構造体をデザインしてもよい。あるタイプのCADソフトウェアなどのソフトウェアを使用して、これを達成してもよい。プリンティング装置102(または、プリンティング装置102と通信する関連のプリントサーバ)により解釈可能な情報へとデザインを変換してもよい。ある実施形態において、ステレオリソグラフィファイル(STLファイル)などの3次元プリント可能ファイルにデザインを変換してもよい。別の場合において、デザインを異なるデザイン構造体に変換してもよい。
【0028】
プリンティングシステムが、プリンティングシステム100の様々な装置間で1以上の機能を分散する構成を含むある実施形態において、プリンティングシステム100の装置間の通信を容易にするために、任意の適切なプロトコル、フォーマットおよび方法を使用してもよい。ある実施形態において、ネットワーク106を使用して、これらの通信を行う。別の場合において、これらの通信を、プリンティングシステム100の装置間で直接行ってもよい。
【0029】
ある実施形態において、ネットワークは、計算システム104とプリンティング装置102との情報交換を容易にする任意の有線または無線の構成を使用してもよい。ある実施形態において、ネットワーク106は、ネットワークインタフェース制御装置、リピータ、ハブ、ブリッジ、スイッチ、ルータ、モデムおよびファイヤウオールなど、様々な構成要素をさらに含んでいてもよい。ある実施形態において、ネットワーク106は、プリンティングシステム100の2以上のシステム、装置および/または構成要素間の無線通信を容易にする無線ネットワークであってもよい。無線ネットワークとしては、限定はしないが、無線パーソナルエリアネットワーク(例えば、Bluetooth(登録商標)など)、無線ローカルエリアネットワーク(IEEE802.11 WLAN規格を利用するネットワークなど)、無線メッシュネットワーク、モバイル装置ネットワーク、その他の種類の無線ネットワークが例示される。別の場合において、ネットワーク106は、ツイスタペア線、同軸ケーブルおよび光ファイバにより信号を促進するネットワークなどの有線ネットワークとすることもできる。さらに別の場合において、有線および無線ネットワークおよび/またはコネクションを組み合わせて使用することもできる。
【0030】
プリンティングシステムのある実施形態は、1以上の物品上に直接プリント構造体をプリント可能な構成を含むことができる。用語「物品」とは、フットウェア物品(例えば、靴)およびアパレル物品(例えば、シャツ、ズボンなど)の両方を含むことを意図する。この開示全体で使用されているように、用語「フットウェア物品」および「フットウェア」は、任意のフットウェア、およびアッパーなどのフットウェアに関わる任意の素材を含み、ベースボールシューズ、バスケットボールシューズ、クロストレーニングシューズ、サイクリングシューズ、フットボールシューズ、テニスシューズ、サッカーシューズおよびハイキングブーツを含む様々な種類の運動用フットウェアに適用してもよい。ここで使用されているように、用語「フットウェア物品」および「フットウェア」は、ドレスシューズ、ローファー、サンダル、スリッパ、ボートシューズおよびワークブーツなど、非運動用、フォーマルまたは装飾用と一般的に考えられている種類のフットウェアも含む。
【0031】
開示の実施形態は、フットウェア物品の文脈で説明されているが、様々な実施形態を、3次元プリンティングを含む衣服、アパレルまたは装備の任意の物品に等しく適用してもよい。例えば、様々な実施形態を、帽子、キャップ、シャツ、ジャージ、ジャケット、ソックス、ショーツ、ズボン、下着、運動用サポート衣類、手袋、リスト/アームバンド、スリーブ、ヘッドバンド、任意の編成素材、任意の織成素材、任意の不織素材、スポーツ装備などに適用してもよい。したがって、ここで使用されているように、用語「アパレル物品」は、任意のフットウェア物品および帽子、キャップ、シャツ、ジャージ、ジャケット、ソックス、ショーツ、ズボン、下着、運動用サポート衣類、手袋、リスト/アームバンド、スリーブ、ヘッドバンド、任意の編成素材、任意の織成素材、任意の不織素材などを含むアパレルまたは衣類の任意の物品を指してもよい。
【0032】
図1を参照して、
図1は、物品130のセットを含む実施形態を示すが、別の実施形態においては、異なる物品を使用してもよい。図示のように、物品130のセットは、フットウェア物品136、サッカーボール134および脛骨ガード132を含む。別の実施形態において、物品130のセットは、異なる態様であってもよい。
【0033】
一般的には、3次元オブジェクトを受けるために、物品の任意の適切な表面を基材として使用してもよい。ある実施形態において、物品は、平坦形状の表面を含む。
図1を参照して、脛骨ガード132は、平坦形状の表面および/または裏面を有していてもよい。別の実施形態において、物品は、3次元形状の表面を含んでいてもよい。例えば、フットウェア物品136の側面が、3次元形状を有していてもよい。別の実施例において、サッカーボール134の上面が、3次元形状を有していてもよい。別の実施形態において、プリンティング装置および/またはプリンティングシステムは、他の表面上にプリントしてもよい。
【0034】
プリンティングシステムのある実施形態は、物品上に直接プリントが可能な構成を含むことができる。別の場合において、まず3次元オブジェクトを剥離層上にプリントし、そして物品上に転写してもよい。
【0035】
ある実施形態において、物品の使用を容易にするために、任意の適切な素材を使用して物品を形成してもよい。ある実施形態において、プリンティング装置102は、布地、天然布帛、合成布帛、編み地、織成素材、不織素材、メッシュ、皮革、合成皮革、ポリマー、ゴムおよび発泡素材、またはこれらの組み合わせなど、様々な素材の表面上にプリント可能であってもよく、基材とプリント材料の底部との間に剥離層を挟む必要が無く、プリントする基材表面を完全に平坦またはほぼ平坦とする必要がない。
【0036】
ある実施形態において、物品は、カスタム仕様可能であってもよい。ここで使用されているように、カスタム仕様可能な物品は、加工されていても未完成であってもよい。
図1を参照して、フットウェア物品136の加工は、フットウェアとして使用するための耐久性を向上するために、アッパーを特定の形状に切断したり、アッパーを処理したりすることであってもよい。ある実施例において、アッパーを折り畳んでソールに取り付けてもよい。別の実施例において、アッパーは平坦な形状であってもよい(
図5参照)。
図1の実施例において、フットウェア物品136は、大量生産デザインで仕上げなくてもよい。その代わりに、フットウェア物品136は、特定の顧客用の個人仕様のスタイルで仕上げるために適切な白色または灰色を有していてもよい。
【0037】
CMYKプリンティングを使用するこれらの例において、CMYKは、
図2のCMYKベン図に例示されるように、顔料を様々に組み合わせでプリントして混合することによって、可視スペクトルにおける任意のカラーを生成したり近似させたりしてもよい。
図2を参照して、シアン110、マゼンタ112およびイエロー114のカラー用の顔料を混合して、図示のようにレッド118、グリーン120およびブルー122のうちの1以上のカラーを生成してもよい。さらなる顔料の混合を用いて、レッド118、グリーン120およびブルー122、シアン110、マゼンタ112およびイエロー114以外の多数のカラーを生成してもよい。
【0038】
上記に示すように、CMYKプリンティングのある実施形態は、2以上の顔料の混合を可能とする構成を含むことができる。ある実施形態において、2以上の顔料を供給前に混合してもよい。例えば、イエロー114用の顔料とシアン110用の顔料とを混合してグリーン120を生成してもよい。この実施例において、グリーン120用の顔料を前もって混合してプリント用のカートリッジに収容してもよい。別の場合において、プリンティング中に2以上の顔料を混合してもよい。例えば、イエロー114用の顔料およびシアン110用の顔料を基材上に直接供給し、基材上で混合してグリーン120を生成してもよい。別の実施形態において、その他の2以上の顔料の混合を用いてもよい。
【0039】
CMYKのある実施形態は、シアン、マゼンタおよびイエロー用の顔料を混合することによって黒色をプリントしてもよい。
図2を参照して、シアン110、マゼンタ112およびイエロー114用の顔料を混合して黒色116を生成してもよい。ある実施形態において、シアン、マゼンタおよびイエロー用の顔料を混合して生成した黒色は、観察者にとって、非常に濃い飽和した黒色ではなく、薄い黒色として視覚的に見える場合がある。したがって、混合により生成された黒色が観察者にとって薄い黒色として視覚的に見えるこれらの例において、CMYKプリンティング装置は、黒色116を生成するために前もって混合された顔料を収容する別のカートリッジまたは容器を含んでいてもよい。
【0040】
ある実施形態において、プリントされたCMYKプリント材料の1以上の層で下地の白色ベースをマスキングすることによって、反射する可視光で見たときの下地の白色ベースの白度が低下するという意味で、CMYKプリント材料は、本質的に減色混合であると考えられる。別の実施形態において、CMYKプリント材料は、反射する可視光で見たときの下地の白色ベースの白度を高める白色を含めてもよい。
【0041】
ある実施形態において、カラープリンティングを容易にするために、任意の適切なプリント材料を使用してもよい。ある実施形態において、CMYKプリント材料は、水性であってもよい。別の実施形態において、CMYKプリント材料は、油性であってもよい。ある実施形態において、CMYKプリント材料は、構造的プリント材料を含んでいてもよい。別の実施形態において、CMYKプリント材料は、顔料のみを含んでいてもよい。
【0042】
CMYKプリント材料が構造的プリント材料を含んでいる実施形態において、構造的材料は、任意の適切な特性を有していてもよい。ある実施形態において、CMYKプリント材料は、クリアおよび/または透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。ある実施形態において、CMYKプリント材料は、不透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。ある実施形態において、CMYKプリント材料は、半透明の構造的プリント材料を含んでいてもよい。別の実施形態において、構造的材料は、透明な構造的材料および/または半透明の構造的材料の組み合わせを有していてもよい。
【0043】
CMYKプリンティングの実施形態を示す
図3を参照して、プリンティング装置102は、プリントヘッドアセンブリ140を含むものとして図示されている。プリントヘッドアセンブリは、任意の数のカートリッジを含んでいてもよい。ある実施形態において、プリントヘッドアセンブリ140は、シアンプリント材料を有するカートリッジ142、マゼンタプリント材料を有するカートリッジ144、イエロープリント材料を有するカートリッジ146、キー(「K」)または黒色プリント材料を有するカートリッジ148、白色(「W」)プリント材料を有するカートリッジ150およびクリア(「CL」)プリント材料を有するカートリッジ152を含んでいてもよい。別の実施形態において、プリントヘッドアセンブリは、他のカートリッジを使用してもよい。ある実施形態に合致する
図3には、各材料に対して1つのカートリッジが示されているが、プリンティング装置102は、プリントヘッドアセンブリ140の1以上のプリント材料に対して、1を超える数のカートリッジを含んでいてもよい。すなわち、プリンティング装置102は、第2のクリアのカートリッジを含んでいてもよい(図示なし)。別の実施形態において、プリンティング装置102は、他のカートリッジを含んでいてもよい。
【0044】
プリンティング装置のある実施形態は、任意の適切なカラーをクリアおよび/または透明とする構成を含むことができる。ある実施形態において、可視スペクトルのカラーは、クリアおよび/または透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。
図3を参照して、カートリッジ142に収容されているシアンプリント材料は、クリアおよび/または透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。この実施例において、カートリッジ144に収容されているマゼンタプリント材料は、クリアおよび/または透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。この実施例において、カートリッジ146に収容されているイエロープリント材料は、クリアおよび/または透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。別の実施形態において、クリアおよび/または透明な構造的プリント材料を含んでいるカラーの数を増減してもよい。
【0045】
プリンティング装置のある実施形態は、任意の適切なカラーを不透明とする構成を含むことができる。ある実施形態において、可視スペクトルのカラーをプリントするため使用するプリント材料は、不透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。
図3を参照して、カートリッジ150に収容されている白色プリント材料は、不透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。この実施例において、カートリッジ148に収容されているキープリント材料は、不透明な構造的プリント材料を含んでいてもよい。この様な例において、プリント材料は、任意の適切な顔料、例えば、透明な顔料、不透明な顔料、半透明な顔料などを含んでいてもよい。ある実施形態において、可視スペクトルにおけるカラーは、不透明な1以上の顔料を使用してプリントしてもよい。
図3を参照して、カートリッジ150に収容されている白色プリント材料は、不透明な白色顔料を含んでいてもよい。この実施例において、カートリッジ148に収容されているキープリント材料は、不透明なキー顔料および/または不透明な黒色顔料を含んでいてもよい。この様な例において、プリント材料は、任意の適切な構造的プリント材料、例えば、透明な構造的プリント材料、不透明な構造的プリント材料、半透明な構造的プリント材料などを含んでいてもよい。別の実施形態において、他の構成によりカラーが不透明となるようにしてもよい。
【0046】
プリンティング装置のある実施形態は、2以上の顔料の混合を可能とする構成を含むことができる。ある実施形態において、プリンティング装置は、プリンティング中に2以上の顔料を混合するようにしてもよい。
図3を参照して、プリンティング装置102は、カートリッジ146からのイエロープリント材料およびカートリッジ142からのシアンプリント材料を含有する液滴170を基材160上に直接供給するようにしてもよい。この実施例において、液滴170を基材160上で混合してグリーンプリント材料を調製してもよい。別の場合において、プリンティング装置102は、供給前に2以上の顔料を混合するようにしてもよい。例えば、イエロープリント材料の顔料およびシアンプリント材料の顔料を混合してグリーンプリント材料を生成してもよい(図示なし)。この実施例において、グリーンプリント材料を前もって混合して、プリントのためのプリントヘッドアセンブリ140のカートリッジに収容してもよい(図示なし)。別の実施形態は、2以上の顔料の混合を可能とする構成を省略してもよい。
【0047】
プリンティング装置のある実施形態は、画像、グラフィック、デザインおよびテキストなどの特徴物の基材上へのプリンティングを容易にするために、基材を横切る方向にプリントヘッドアセンブリを移動させる構成を含んでいてもよい。ある実施形態において、プリンティング装置は、プリントヘッドアセンブリを基材に沿って移動するようにしてもよい。別の実施形態において、プリンティング装置は、プリントヘッドアセンブリに関連して基材を移動するようにしてもよい。
【0048】
プリンティング装置がプリントヘッドアセンブリを移動する実施形態において、プリンティング装置は、任意の適切な数の軸に平行な方向にプリントヘッドアセンブリを移動するようにしてもよい。ある実施形態において、プリンティング装置は、プリンティング表面に沿ってプリントヘッドアセンブリを移動するようにしてもよい。
図3を参照して、プリンティング装置102は、基材160上へのプリンティングを容易にするために、プリントヘッドアセンブリ140を基材160に沿って移動するようにしてもよい。この実施例において、プリンティング装置102は、プリントヘッドアセンブリ140を第1の軸156に平行および/または第2の軸158に平行に移動するようにしてもよい。図示のように、第1の軸156は、基材160に平行および/または第2の軸158に直角に延びるようにしてもよい。この実施例において、第2の軸158は、基材160に平行および/または第1の軸156に直角に延びるようにしてもよい。ある実施形態において、プリンティング装置は、プリントヘッドアセンブリを上下移動するようにしてもよい。
図3を参照して、プリンティング装置102は、第3の軸154に沿ってプリントヘッドアセンブリ140を上下移動するようにしてもよい。図示のように、第3の軸154は、基材160の法線であり、第1の軸156および/または第2の軸158に直角であってもよい。別の実施形態において、プリンティング装置は、異なる態様で基材に対してプリントヘッドアセンブリを移動するようにしてもよい。
【0049】
プリンティング装置が基材を移動する実施形態において、プリンティング装置は、任意の適切な数の軸に平行な方向に基材を移動するようにしてもよい。ある実施形態において、プリンティング装置は、プリントヘッドアセンブリに対して水平に基材を移動するようにしてもよい。
図3を参照して、プリンティング装置102は、第1の軸156に平行および/または第2の軸158に平行に基材160を移動するようにしてもよい。ある実施形態において、プリンティング装置は、プリントヘッドアセンブリに対して垂直に基材を移動するようにしてもよい。
図3を参照して、プリンティング装置102は、プリントヘッドアセンブリ140に対して第3の軸154に平行な方向に基材160を上下移動するようにしてもよい。別の実施形態において、プリンティング装置は、異なる態様でプリントヘッドアセンブリに対して基材を移動するようにしてもよい。
【0050】
図4は、例示的な実施形態にかかる、3次元オブジェクトを基材上にプリントするプロセスのブロック図を示す。
図5〜
図12に基づいて、
図4の様々な工程について論じる。ある実施形態において、
図4の工程は、CMYKプリンティングを使用する。別の場合において、他の方法、手法および/またはプロセスを使用してもよい。ある実施形態において、
図1に示すシステムを使用して、
図4の各工程を実行するようにしてもよい。別の場合において、他のシステムおよび/または装置を使用してもよい。工程の数を増減して使用してもよいと理解すべきである。
図5〜
図12に示すプロセスは、説明を目的とするものである。
【0051】
ある実施形態において、ステップ202と同様に、カラーグラフィックデザイン情報をプリンティング装置により受け取るようにしてもよい。ここで使用されているように、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックと視覚的に同一の3次元オブジェクトのプリンティングを容易にするための任意の適切な情報を指すものであってもよい。この様な情報は、以下にさらに説明するように、1以上のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、人間のユーザにより提供されてもよい。
図5を参照して、顧客またはデザイナなどの人間のユーザが、計算システム104を使用して、個人的な嗜好に応じてカラーグラフィックデザイン情報189を生成するようにしてもよい。ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報の少なくとも一部が、計算装置により自動的に生成されてもよいと理解すべきである。この実施例において、計算システム104は、プリンティング装置102を使用してカラーグラフィックデザイン情報189を送信してもよく、プリンティング装置102は、計算システム104にローカルに接続されていてもよいし、ネットワーク106を使用して計算システム104にリモートに接続されていてもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、プリンティング装置により異なる態様で受け取られてもよい。
【0052】
一般的に、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックを表すために、任意の適切な数のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。ここで使用されているように、グラフィック情報セットは、それ自体が、そして/または、1以上の他のグラフィック情報セットと組み合わせて、カラーグラフィックデザイン情報により表されるカラーグラフィックと視覚的に同一である任意の適切な画像を指すものであってもよい。ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックを表すための単一のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。
図5を参照して、カラーグラフィックデザイン情報189に含まれているカラーグラフィックは、単一の画像および/または単独の画像ファイルなど、単一のグラフィック情報セットにより表されるものであってもよい。ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、複数のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。例えば、カラーグラフィックデザイン情報189に含まれている第1のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの第1の部分を表していてもよい。この実施例において、カラーグラフィックデザイン情報189に含まれている第2のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの第2の部分を表していてもよい。この実施例において、カラーグラフィックデザイン情報189に含まれている第3のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックデザイン情報189に含まれているカラーグラフィックの第3の部分を表していてもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザインは、異なる数のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。
【0053】
一般的に、カラーグラフィックデザイン情報は、任意の適切なフォーマット、プロトコルおよび/またはトポロジーを使用してもよい。ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報のグラフィック情報セットは、デジタル画像または画像ファイルであってもよい。例えば、グラフィック情報セットは、ラスタフォーマット、ベクトルフォーマット、複合フォーマットおよび/またはステレオフォーマットを使用した画像ファイルであってもよい。ラスタフォーマットとしては、joint photographic experts group(JPEG)、tagged image file format(TIFF)、graphics interchange format(GIF)、bitmap image file(BMP)、portable networks graphics(PNG)などを例示してもよい。ベクトルフォーマットとしては、computer graphics metafile(CGM)、Gerber format(GERBER)、scalable vector graphics(SVG)などを例示してもよい。複合フォーマットとしては、portable document format(PDF)、encapsulated PostScript、PostScriptなどを例示してもよい。ステレオフォーマットとしては、JPEG stereo(JPS)、portable network graphics(PSN)などを例示してもよい。ある画像ファイルは、多数のグラフィック情報セットが単一の画像ファイルに記憶されるように、多数の層をサポートしてもよいと理解される。別の実施形態において、カラーグラフィックデザインは、異なる態様であってもよい。
【0054】
ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、1以上の顔料の目標カラー組成を示すものであってもよい。ここで使用されているように、目標カラー組成とは、CMYKプリンティングの各カラー用のプリント材料の量を指すものであってもよい。例えば、目標カラー組成は、シアンプリント材料20滴、マゼンタプリント材料20滴、イエロープリント材料20滴、キープリント材料20滴、クリアプリント材料20滴および/または白色プリント材料20滴を含んでいてもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザインは、目標カラー組成を異なる態様で示すものであってもよい。
【0055】
ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、グラフィック情報セットの各ピクセル用の目標カラーを含んでいてもよい。例えば、グラフィック情報セットは、グリーンの目標カラーを有する第1のピクセルおよびレッドの目標カラーを有する第2のピクセルを含んでいてもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザインは、異なる態様であってもよい。
【0056】
ある実施形態において、グラフィック情報セットのピクセルの目標カラーは、基材の対応領域の目標カラー組成を示すものであってもよい。例えば、基材のグリーンの領域を形成するために、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を使用して、グリーンの目標カラーを有する第1のピクセルをプリントし、基材のレッドの領域を形成するために、シアンプリント材料20滴およびマゼンタプリント材料20滴を使用して、レッドの目標カラーを有する第2のピクセルをプリントするようにしてもよい。別の実施形態において、基材の各領域の目標カラー組成を異なる態様で決定してもよい。
【0057】
例示目的で、様々な実施形態により、目標カラー組成が、グリーンカラーとなるシアン顔料およびイエロー顔料の組み合わせとして示されている。したがって、目標カラーは、任意の適切なカラーであり、目標カラー組成は、任意の適切な顔料の組み合わせであってもよいと理解すべきである。例えば、目標カラー組成は、
図2に示すCMYKベン図により例示されるプリント材料の様々な組み合わせの1つであってもよい。
【0058】
ある実施形態において、プリンティング装置は、ステップ204(
図4参照)と同様に、3次元オブジェクトのプリントのための基材を受け取るようにしてもよい。ある実施形態において、プリンティング装置は、基材を手動操作で受け取るようにしてもよい。
図5を参照して、プリンティング装置102によりフットウェア物品136上に直接プリントするために、人間のユーザが、プリンティング装置102のプラットフォーム506上にフットウェア物品136を載置するようにしてもよい。別の実施形態において、プリンティング装置は、基材を自動的に受け取るようにしてもよい。例えば、1以上のローダ(図示なし)を使用して、プリンティング装置102上へのフットウェア物品136の載置を自動化し、フットウェア物品136(または別の基材)をプリンティング装置102上に載置するようにしてもよい。
【0059】
ある実施形態は、基材上でのプリンティングを容易にするために基材の処理を可能にする構成を含むことができる。ある実施形態において、基材の処理は、形状付与を含んでいてもよい。ある実施形態において、基材の処理は、物品の露出表面の処理または仕上げを含んでいてもよい。ある実施形態において、基材の処理は、CMYKプリンティングを使用して、3次元オブジェクトを受けるための基材を準備することを含んでいてもよい。別の実施形態において、基材の処理を省略してもよい。
【0060】
基材の処理が、CMYKプリンティングを使用して、3次元オブジェクトを受けるための基材を準備することを含む実施形態において、3次元オブジェクトを受ける基材を準備するために、任意の適切なCMYKプリンティングを使用してもよい。ある実施形態において、3次元オブジェクトを受ける基材を準備するためのCMYKプリンティングは、平坦なプリント表面を形成するために基層をプリントすることを含んでいてもよい。例えば、プリンティング装置は、3次元オブジェクトを受ける平坦な表面を有するオプションの基層(図示なし)を形成するために、CMYKプリンティングを使用してもよい。別の実施形態において、3次元オブジェクトを受ける基材を準備するために、CMYKプリンティングを使用して基材を異なる態様で処理してもよい。
【0061】
平坦なプリント表面を形成するために、CMYKプリンティングを使用してオプションの基層をプリントするこれらの実施形態において、任意の適切な材料で基層を形成してもよい。ある実施形態において、クリアプリント材料を使用してオプションの基層を形成してもよい。ある実施形態において、白色プリント材料を使用してオプションの基層を形成してもよい。別の実施形態において、基層を形成するために他のプリント材料を使用してもよい。
【0062】
ある実施形態において、プリンティング装置は、ステップ206(
図4参照)と同様に、下層カラーグラフィック層をプリントするようにしてもよい。例えば、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、そして/または、上記で論じたようにシアンプリント材料、マゼンタプリント材料、イエロープリント材料、キープリント材料、クリアプリント材料、白色プリント材料および/またはこれらの組み合わせを使用して、下層カラーグラフィック層を形成するようにしてもよい。別の実施形態において、下層カラーグラフィック層を形成するために、他の材料および/または手法を使用してもよい。
【0063】
ある実施形態において、下層カラーグラフィック層をプリントするためのプリント材料の選択を容易にするために、カラーグラフィックの少なくとも一部を表すグラフィック情報セットを使用してもよい。ある実施形態において、グラフィック情報セットは、カラーグラフィック(
図12参照)と同じ顔料セットを有していてもよい。例えば、第1のグラフィック情報セットは、第2のグラフィック情報セットの明るいグリーンと組み合わせたときに、カラーグラフィックの暗いグリーンの目標カラーとなるような明るいグリーンを含んでいてもよい。別の実施形態において、グラフィック情報セットは、カラーグラフィック(
図20参照)の顔料の第1のサブセットまたは部分を含んでいてもよく、別のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの顔料の第2のサブセットまたは部分を含んでいてもよい。別の実施形態において、グラフィック情報セットを省略してもよい。
【0064】
ある実施形態において、下層カラーグラフィック層のある領域をグラフィック情報セットのピクセルにマッピングしてもよい。
図5〜
図6を参照して、プリンティングシステム100は、カラーグラフィックデザイン情報189のピクセル504を下層カラーグラフィック層620の第1の領域610に割り当ててもよい。ピクセルは、任意の適切な寸法および形状であってもよく、ピクセルは、領域に対して任意の適切な比(例えば、1−1、2−1、1−2)を有していてもよいものと理解すべきである。別の実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報を異なる態様で使用して、下層カラーグラフィック層をプリントしてもよい。
【0065】
ある実施形態において、グラフィック情報セットを使用して、下層カラーグラフィック層をプリントしてもよい。この様な場合、プリンティングシステムは、グラフィック情報セットのピクセルに割り当てられたカラーと視覚的に同等または同一となるプリント材料を選択してもよい。
図6を参照して、プリンティングシステム100は、顔料の組み合わせがピクセル504(
図5参照)に割り当てられたカラーと視覚的に同等となるようなシアンプリント材料602およびイエロープリント材料604を選択してもよい。すなわち、例えば、プリンティングシステム100は、プリント材料の組み合わせがピクセル504に割り当てられたグリーン用の目標カラー組成と視覚的に同等となるようなシアンプリント材料602およびイエロープリント材料604を含んでいてもよい。別の実施形態において、ある領域用のプリント材料を異なる態様で選択してもよい。
【0066】
ある実施形態は、下層カラーグラフィック層をプリントするために、プリントヘッドアセンブリの多数のカートリッジからのプリント材料の供給を可能とする構成を含むことができる。別の実施形態において、プリントヘッドアセンブリの単一のカートリッジからプリント材料を供給してもよい。
【0067】
プリントヘッドアセンブリの多数のカートリッジからプリント材料を供給する実施形態において、下層カラーグラフィック層をプリントするために、プリント材料の任意の適切な組み合わせを使用してもよい。
図6を参照して、下層カラーグラフィック層620の第1の領域610をシアンプリント材料602およびイエロープリント材料604から形成してもよい。別の実施形態において、第1の領域610は、プリント材料の他の組み合わせを含んでいてもよい。
【0068】
ある実施形態は、プリントヘッドアセンブリの多数のカートリッジから供給されるプリント材料の混合を可能にする構成を含むことができる。ある実施形態において、プリント材料を基材の上方で混合するようにしてもよい。
図6を参照して、シアンプリント材料602およびイエロープリント材料604は、フットウェア物品136の第1の領域610に接触する前に混合してもよい。ある実施形態において、プリント材料を基材上で混合するようにしてもよい。
図6を参照して、フットウェア物品136の第1の領域610上でシアンプリント材料602およびイエロープリント材料604を混合するようにしてもよい。別の実施形態において、CMYKプリント材料の1以上の組み合わせを前もって混合して単一のカートリッジから供給するようにしてもよい(図示なし)。
【0069】
ある実施形態は、プリントヘッドアセンブリからの任意の適切なプリント材料の供給を可能とする構成を含んでいてもよい。ある実施形態において、プリント材料は、光硬化性であってもよい。
図6を参照して、シアンプリント材料602および/またはイエロープリント材料604は、光硬化性であってもよい。この実施例において、プリンティング装置102は、シアンプリント材料602および/またはイエロープリント材料604を液体状でフットウェア物品136の第1の領域610上に供給するようにしてもよい。ある実施形態において、プリント材料は、紫外線硬化性であってもよい。
図6を参照して、シアンプリント材料602および/またはイエロープリント材料604は、紫外線硬化性であってもよい。別の実施形態において、プリント材料は、異なる態様であってもよい。例えば、プリント材料は、熱可塑性プラスチックを含んでいてもよい。
【0070】
プリントヘッドアセンブリから供給されたプリント材料が紫外線硬化性である実施形態において、任意の適切な方法を使用してプリント材料を硬化するようにしてもよい。ある実施形態において、プリンティングシステムは、硬化ランプを含む構成としてもよい。別の実施形態において、プリンティングシステムは、紫外線硬化性プリント材料を硬化するように構成された別の装置を含む構成としてもよい。
【0071】
プリンティングシステムが硬化装置を含み、光硬化性プリント材料を使用するように構成された実施形態において、硬化装置は、プリント材料を硬化するために任意の適切な光を照射するようにしてもよい。ある実施形態において、硬化装置は、紫外線を照射する。
図7を参照して、硬化装置702は、下層カラーグラフィック層620の第1の部分722を硬化するために、紫外線704をフットウェア物品136の第1の領域610に向けて照射する。別の実施形態において、他のプリント材料を使用してもよく、そして/または、硬化装置を省略してもよい。
【0072】
ある実施形態において、硬化装置は、プリント材料を硬化して、任意の量のプリント材料を液体状から固体状に相転移させる構成としてもよい。ある実施形態において、硬化装置は、基材のある領域上に供給されたすべてのプリント材料を硬化して、プリント材料を液体状から固体状に相転移させる構成としてもよい。別の実施形態において、硬化装置は、基材のある領域上に供給されたプリント材料の一部のみを硬化して、プリント材料を液体状から固体状に相転移させる構成としてもよい。
【0073】
プリンティングシステムがプリント材料を混合するように構成された実施形態において、硬化装置は、任意の適切なタイミングでプリント材料を硬化するようにしてもよい。ある実施形態において、硬化装置は、プリント材料を混合した後にプリント材料を硬化する。
図6〜
図7を参照して、硬化装置702は、シアンプリント材料602を混合した後にシアンプリント材料602および/またはイエロープリント材料604を硬化するようにしてもよい。ある実施形態において、硬化装置は、基材に再び形状付与した後にプリント材料を硬化する(図示なし)。別の実施形態において、硬化装置は、他のタイミングでプリント材料を硬化する。
【0074】
ある実施形態において、カラーグラフィック層の各部分は、異なるプリント材料組成を有していてもよい。
図8を参照して、下層カラーグラフィック層620は、第1の領域610においてシアンプリント材料602およびイエロープリント材料604(
図6参照)を供給、硬化することによって形成された第1の部分722を含んでいてもよい。この実施例において、
図8〜
図9を参照して、下層カラーグラフィック層620は、第2の領域862においてクリアプリント材料802およびマゼンタプリント材料804を供給、硬化することによって形成された第2の部分924をさらに含んでいてもよい。マゼンタプリント材料の使用は単に例示であり、下層カラーグラフィック層の第2の部分を形成するために、任意の適切なカラーまたは非カラー(例えば、クリア)を使用してもよいと理解すべきである。別の実施形態において、カラーグラフィック層の各部分を同等のプリント材料で形成するようにしてもよい。
【0075】
ある実施形態において、グラフィック層は、異なるプリント材料組成を有する部分を任意の適切な数だけ含んでいてもよい。ある実施形態において、3以上の部分を使用して下層カラーグラフィック層を形成してもよい。
図9〜
図10を参照して、下層カラーグラフィック層620は、第3の領域928においてシアンプリント材料902およびイエロープリント材料904を供給、硬化することによって形成された第3の部分1026をさらに含んでいてもよい。シアンプリント材料およびイエロープリント材料の使用は例示であり、下層カラーグラフィック層の様々な部分を形成するために、任意の適切なカラーまたは非カラー(例えば、クリア)を使用してもよいと理解すべきである。別の実施形態において、1または2の部分を使用してもよく、そして/または、カラーグラフィック層の各部分を同等のプリント材料で形成してもよい。
【0076】
ある実施形態は、任意の適切な数の副層を使用してカラーグラフィック層を形成することができる。例えば、
図6〜
図9を参照して、下層カラーグラフィック層620は、プリントヘッドアセンブリおよび/または硬化ランプの一回の通過を利用して形成される単一の層であってもよい。別の実施形態において、カラーグラフィック層は、プリントヘッドアセンブリおよび/または硬化ランプの複数回の通過を利用して多数の副層で形成されていてもよい。
【0077】
ある実施形態は、下層カラーグラフィック層を可視化することができる。ある場合において、下層カラーグラフィック層を可視化するために、構造層を透明としてもよい。別の実施形態において、他の方法を利用して、下層カラーグラフィック層を可視化してもよい。
【0078】
ある実施形態において、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、そして/または、上記で論じたようにクリアプリント材料を使用して、透明構造層を形成するようにしてもよい。別の実施形態において、他の材料および/または手法を使用して、透明構造層を形成してもよい。
【0079】
CMYKプリンティング手法を使用して透明構造層を形成する実施形態において、プリント材料の任意の適切な組み合わせを使用してもよい。
図11を参照して、ステップ208(
図4参照)と同様に、下層カラーグラフィック層620上にクリアプリント材料を供給することによって、そして、クリアプリント材料を硬化することによって、透明構造層1104をプリントしてもよい。図示のように、ある実施形態において、透明構造層1104の形成後も、下層カラーグラフィック層620を可視状態に保持してもよい。別の実施形態において、他のプリント材料を使用してもよい。
【0080】
ある実施形態において、任意の適切な数の副層および/または硬化ランプの任意の適切な回数の通過を利用して透明構造層を形成するようにしてもよい。
図11を参照して、プリントヘッドアセンブリおよび/または硬化ランプの1回の通過を利用して、透明構造層1104を単一の副層で形成してもよい。別の実施形態において、プリントヘッドアセンブリおよび/または硬化ランプの多数回の通過を利用して、構造層を多数の副層で形成してもよい(図示なし)。
【0081】
ある実施形態において、透明構造層は、カラーグラフィック層の厚さよりも大きな厚さを有していてもよい。
図12を参照して、透明構造層1104は、下層カラーグラフィック層620の厚さ1222および/または上層カラーグラフィック層1208の厚さ1224よりも大きな厚さ1220を有していてもよい。別の実施形態において、透明構造層は、下層カラーグラフィック層の厚さおよび/または上層カラーグラフィック層の厚さ以下の厚さを有していてもよい(図示なし)。
【0082】
ある実施形態において、プリンティング装置は、ステップ210(
図4参照)と同様に、上層カラーグラフィック層をプリントするようにしてもよい。ある実施形態において、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、そして/または、上記で論じたようにシアンプリント材料、マゼンタプリント材料、イエロープリント材料、キープリント材料、クリアプリント材料、白色プリント材料および/またはこれらの組み合わせを使用して、上層カラーグラフィック層を形成してもよい。別の実施形態において、上層カラーグラフィック層を形成するために、他の材料および/または手法を使用してもよい。ある実施形態において、上層カラーグラフィック層の形成のために使用するプリント材料の組み合わせは、グラフィック情報セットから選択してもよい。別の実施形態において、使用するプリント材料の組み合わせを異なる態様で選択してもよい。
【0083】
ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックの一部を表す単一のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。この様な例において、単一のグラフィック情報セットを使用して下層カラーグラフィック層をプリントし、その単一のグラフィック情報セットを使用して上層カラーグラフィック層をプリントしてもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックの第1の部分を表す第1のグラフィック情報セットおよびカラーグラフィックの第2の部分を表す第2のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。この様な例において、第1のグラフィック情報セットを使用して下層カラーグラフィック層をプリントし、第2のグラフィック情報セットを使用して上層カラーグラフィック層をプリントしてもよい。ある実施形態において、人間のユーザが各グラフィック情報セットを生成してもよく、別の実施形態において、プリンティングシステムが単一のグラフィック情報セットおよび/またはカラーグラフィックデザイン情報から各グラフィック情報セットを自動的に生成するように構成されていてもよいと理解すべきである。
【0084】
カラーグラフィックの第2の部分を表す第2のグラフィック情報セットを使用する実施形態において、第2のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの第1の部分を表す第1のグラフィック情報セットの1以上の特徴を有していてもよい。例えば、第2のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックと同一の顔料またはカラーグラフィックと異なる顔料を含有していてもよい。別の実施例において、第2のグラフィック情報セットは、目標カラー組成の顔料の一部または副セットを示すカラーを含んでいてもよく、または、第2のグラフィック情報セットは、目標カラー組成の全体を示すカラーを含んでいてもよい。別の実施形態において、第2のグラフィック情報セットは、第1のグラフィック情報セットとは異なるものであってもよい。
【0085】
ある実施形態において、第2のグラフィック情報セットおよび第1のグラフィック情報セットは、同一の顔料を有していてもよい。例えば、第2のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの各顔料を含んでいてもよく、第1のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの各顔料を含んでいてもよい。別の実施形態において、第2のグラフィック情報セットおよび第1のグラフィック情報セットは、異なる顔料を有していてもよい。
【0086】
ある実施形態において、第2のグラフィック情報セットは、第1のグラフィック情報セットと視覚的に同等であってもよい。例えば、第2のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を使用してプリントされる明るいグリーンカラーを有していてもよい。この実施例において、第1のグラフィック情報セットも、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を使用してプリントされる明るいグリーンカラーを有していてもよい。別の実施形態において、第2のグラフィック情報セットの目標カラー組成の一部および第1のグラフィック情報セットの目標カラー組成の一部は、異なるものであってもよい。例えば、第2のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料30滴およびイエロープリント材料30滴を使用してプリントされる暗いグリーンカラーを有していてもよい。この実施例において、第1のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料10滴およびイエロープリント材料10滴を使用してプリントされる明るいグリーンカラーを有していてもよい。
【0087】
ある実施形態において、第2のグラフィック情報セットと第1のグラフィック情報セットとの組み合わせは、カラーグラフィックデザインと視覚的に同等であってもよい。例えば、第2のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を使用してプリントされる明るいグリーンカラーを有していてもよい。この実施例において、第2のグラフィック情報セットは、明るすぎて、シアンプリント材料50滴およびイエロープリント材料50滴を使用してプリントされる暗いグリーンの目標カラーを有するカラーグラフィックデザインと視覚的に同等とはならないものであってもよい。しかし、第1のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料30滴およびイエロープリント材料30滴を使用してプリントされる明るいグリーンカラーを有していてもよい。このように、第2のグラフィック情報セットと第1のグラフィック情報セットとの組み合わせは、一緒に見たときに、カラーグラフィックデザイン情報で表されるカラーグラフィックと視覚的に同等となるものであってもよい。したがって、第2のグラフィック情報セットを使用してプリントされる上層カラーグラフィック層および第1のグラフィック情報セットを使用してプリントされる下層カラーグラフィック層は、カラーグラフィックで表される目標カラー組成と視覚的に同等であってもよい。別の実施形態において、第2のグラフィック情報セットと第1のグラフィック情報セットとの組み合わせは、カラーグラフィックとは視覚的に異なるものであってもよい。
【0088】
一般的に、プリント材料および/または顔料の任意の適切な組み合わせを使用して、トップ層を形成してもよい。
図12を参照して、上層カラーグラフィック層1208は、第1の領域1202、第2の領域1204および第3の領域1206を含むことにより、3次元オブジェクト1210を形成するようにしてもよい。この実施例において、透明構造層1104上にシアンプリント材料およびイエロープリント材料を供給することによって、第1の領域1202をプリントしてもよい。この実施例において、透明構造層1104上にクリアプリント材料およびマゼンタプリント材料を供給することによって、第2の領域1204をプリントしてもよい。この実施例において、透明構造層1104上にシアンプリント材料およびイエロープリント材料を供給することによって、第3の領域1206をプリントしてもよい。図示のように、ある実施形態において、上層カラーグラフィック層1208および透明構造層1104を形成した後も、下層カラーグラフィック層620を可視状態に保持してもよい。別の実施形態において、上層カラーグラフィック層を、異なるプリント材料および/または顔料で形成してもよい。
【0089】
ある実施形態において、上層カラーグラフィック層は、下層カラーグラフィック層の1以上の特徴を有していてもよい。例えば、上層カラーグラフィック層を光硬化性材料で形成し、硬化ランプによって硬化するようにしてもよい。別の実施例において、上層カラーグラフィック層は、多数のカートリッジからのプリント材料の供給を可能とするものであってもよい。ある実施例において、構造層の上方および/または構造層の上で直接プリント材料を混合することによって、上層カラーグラフィック層を形成するようにしてもよい。さらに別の実施例において、上層カラーグラフィック層は、異なるプリント材料組成を有する部分を有していてもよい。別の実施例において、任意の適切な数の副層および/または任意の適切な回数の硬化ランプの通過を利用して、上層カラーグラフィック層を形成してもよい。別の実施形態において、上層カラーグラフィック層および下層カラーグラフィック層は、異なる態様であってもよい。
【0090】
図13を参照して、ある実施形態に合致して、フットウェア物品1300などの物品は、1以上の3次元オブジェクトを含んでいてもよい。ある実施形態において、
図1〜
図12を参照してここで論じるプリンティング手法にしたがって、3次元オブジェクトをプリントしてもよい。例えば、上層カラーグラフィック層1208(
図12参照)の形成に使用される手法および/またはプリント材料と同様の手法および/またはプリント材料を使用して、3次元オブジェクト1305の上層カラーグラフィック層1324を形成してもよい。別の実施例において、透明構造層1104(
図11参照)の形成に使用される手法および/またはプリント材料と同様の手法および/またはプリント材料を使用して、3次元オブジェクト1305の透明構造層1322を形成してもよい。さらなる実施例において、下層カラーグラフィック層620(
図6参照)の形成に使用される手法および/またはプリント材料と同様の手法および/またはプリント材料を使用して、3次元オブジェクト1305の下層カラーグラフィック層1320を形成してもよい。別の実施形態において、フットウェア物品1300は、異なる方法、手法および/または材料を使用してプリントしてもよい。
【0091】
ある実施形態は、フットウェア物品の摩損の発生を減らすための構成を含んでいてもよい。ある場合において、この様な摩損は、3次元オブジェクト1305の仕上がりにおける引っ掻き傷、摩耗または傷の形態であってもよい。3次元オブジェクト1305の仕上がりのこの様な損傷は、望ましくないが、フットウェア物品1300に要求される過酷な使用において不可避でもある。したがって、フットウェア物品1300の使用期間中にこの様な損傷をできるだけ見えないようにすることが望ましい。ある場合において、ここに開示されているプリンティング手法のうちの1以上を実行することによって、損傷をできるだけ見えないようにしてもよい。別の実施形態において、フットウェア物品の摩損の発生を減らすために、他の構成を使用してもよい。
【0092】
ある実施形態に合致して、さらに
図13を参照して、例示的な摩損をフットウェア物品1300における摩耗部1310により示す。下層カラーグラフィック層1320、透明構造層1322および上層カラーグラフィック層1324を透過した光線は、摩耗部1310、下層カラーグラフィック層1320および透明構造層1322を透過した光線に対して高コントラストの差とはならない可能性がある。先に論じたように、観察者は、3次元オブジェクト1305の1層を超える層から反射された光線と、摩耗部1310により露出した領域から反射された光線との組み合わせを見ることになる。すなわち、3次元オブジェクト1305は、摩耗部1310が、3次元オブジェクト1305の全体的なカラーよりも若干明るいカラーまたは若干暗いカラーで現れることを可能にする多数のカラーグラフィック層を含むようにしてもよい。
図14に示すように、これは、白色層1422の上に配置された単一のカラーグラフィック層1420のみを有するフットウェア物品1400から同様に反射した光を見るときに観察されるものとは対照的である。
【0093】
図14を参照して、別の例示的な摩損をフットウェア物品1400における摩耗部1410で示す。フットウェア物品1400は、白色層1422および単一のカラーグラフィック層1420を有する3次元オブジェクト1405を含んでいてもよい。図示のように、単一のカラーグラフィック層1420は、3次元オブジェクト1405の露出表面を形成する。3次元オブジェクト1405を透過する光線は、結果的に3次元オブジェクト1405と摩耗部1410との高コントラストの差となるようにしてもよい。観察者は、摩耗部1410により露出した開口部を透過し、白色層1422で反射して観察者側に戻ってきた光を見るようにしてもよい。光が、摩耗部1410の1以上の部分を透過し、摩耗部1410の1以上の部分から反射するようにしてもよい。この様に、3次元オブジェクト1405および摩耗部1410を見たときに、摩耗部1410が、白色層1422の露出により3次元オブジェクト1405に対して高コントラストの差で現れるようにしてもよい。
図14にも示すように、摩耗部1410は、3次元オブジェクト1405の残余部分に対して白色痕として現れるようにしてもよい。
【0094】
ある実施形態に合致して、開示の手法にしたがってカラー耐久性を達成してもよい。すなわち、開示の手法を使用してプリントされた表面の引っ掻き傷、摩耗などの傷による損傷を、観察時に、既存の手法を使用してプリントされた表面に負った同様の損傷よりも目立たないようにしてもよい。開示の手法によるカラープリンティングをより高耐久性にしてもよく、損傷がより目立たなくなるようにしてもよい。
【0095】
ある実施形態は、浸蝕および/または摩耗からの保護を可能とする構成を含むことができる。ある場合において、浸蝕および/または摩耗からの保護は、保護透明層の使用により可能となってもよい。別の場合において、浸蝕および/または摩耗からの保護は、他の手法、材料および/または方法を使用することによって可能となってもよい。
【0096】
保護透明層を使用するこれらの例において、任意の適切な材料および/または手法を使用して保護透明層を形成してもよい。ある実施形態において、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、そして/または、上記で論じたようにクリアプリント材料を使用して、保護透明層を形成してもよい。
図15を参照して、フットウェア物品1500は、フットウェア物品1500がオプションの保護透明層1508をさらに含んでいることを除いて、フットウェア物品1300とほぼ同様である。この実施例において、オプションの保護透明層1508は、上層カラーグラフィック層1324の浸蝕を防止するものであってもよい。
図15に示すように、オプションの保護透明層1508が、摩耗からの保護を提供するものであってもよい。例えば、摩耗部1502は、上層カラーグラフィック層1324に延びているが、
図13の上層カラーグラフィック層1324内に延びている摩耗部1310よりも小さな部分であってもよい。別の実施形態において、保護透明層を省略してもよいし(
図13参照)、そして/または、浸蝕および/または摩耗からの保護のための他の構成を用いてもよい。
【0097】
ある実施形態において、保護透明層は、カラーグラフィック層の厚さよりも大きな厚さを有していてもよい。
図15を参照して、オプションの保護透明層1508は、厚さ1509を有していてもよい。この実施例において、厚さ1509は、上層カラーグラフィック層1324の厚さ1507よりも大きくてもよい。別の実施形態において、保護透明層は、カラーグラフィック層(
図19参照)の厚さと同じ厚さを有していてもよい。さらに別の実施形態において、保護透明層は、カラーグラフィック層の厚さよりも小さな厚さを有していてもよい(図示なし)。
【0098】
ある実施形態において、非白色基材を使用してもよい。ここで使用されているように、非白色基材は、1以上の非白色顔料を含む基材の露出表面を含んでいてもよい。例えば、非白色基材は、灰白色、灰色または黒色を示す部分を少なくとも有する露出表面を含んでいてもよい。別の実施例において、非白色基材は、可視カラースペクトルにおいて任意の非白色カラーを含む外観を有する露出表面を含んでいてもよい。ある実施形態において、非白色基材は、非白色基材の様々な位置において異なるカラー特性を有するものであってもよい。例えば、非白色基材の第1の部分は、明白色の外観を有し、非白色基材の第2の部分は、灰白色、暗白色または灰色の外観を有していてもよい。別の実施形態において、非白色基材は、異なる態様であってもよい。
【0099】
一般的に、非白色基材は、任意の適切な素材で形成されていてもよい。この様な素材としては、布地、天然布帛、合成布帛、編み地、織成素材、不織素材、メッシュ、皮革、合成皮革、ポリマー、ゴム、発泡素材、またはこれらの任意の組み合わせが例示される。
図16を参照して、得られるフットウェア物品の要求強度を達成するために、繊維または糸を使用して非白色基材1612を形成してもよい。別の実施形態において、非白色基材を他の素材で形成してもよい。
【0100】
一般的に、3次元オブジェクトが一貫した外観を有するように、任意の適切な方法、手法および/または材料を使用して、白色層を形成してもよい。ある実施形態において、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、そして/または上記で論じたように白色プリント材料を使用して、白色層を形成してもよい。
図17を参照して、白色層1702を非白色基材1612上に形成してもよい。この実施例において、プリンティング装置102は、白色プリント材料を非白色基材1612上に供給することによって、そして、供給後に白色材料を硬化することによって、白色層1702をプリントするようにしてもよい。別の実施形態において、他の方法、手法および/またはプリント材料を使用して、白色層を形成してもよい。
【0101】
一般的に、白色層上に任意の適切な組み合わせの層を形成してもよい。ある実施形態において、下層カラーグラフィック層、透明構造層および上層カラーグラフィック層を白色層上に形成してもよい。ある実施形態において、下層カラーグラフィック層、透明構造層、中間カラーグラフィック層、中間透明構造層および上層カラーグラフィック層を白色層上に形成してもよい(
図21参照)。ある実施形態において、下層カラーグラフィック層、不透明構造層、中間カラーグラフィック層、中間不透明構造層および上層カラーグラフィック層を白色層上に形成してもよい(
図22参照)。別の実施形態において、層の数を増減して、白色層上に形成してもよい。
【0102】
下層カラーグラフィック層を白色層とともに使用する実施形態において、任意の適切な手法を使用して下層カラーグラフィック層を形成してもよい。ある実施形態において、
図1〜
図12に基づいて上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、下層カラーグラフィック層を形成してもよい。
図18を参照して、下層カラーグラフィック層620(
図6参照)の形成に使用した手法および/またはプリント材料と同様の手法および/またはプリント材料を使用して、下層カラーグラフィック層1804を形成してもよい。この実施例において、プリンティング装置は、シアンプリント材料およびイエロープリント材料を使用して、下層カラーグラフィック層1804の領域1852および下層カラーグラフィック層1804の領域1854をプリントするようにしてもよい。この実施例において、プリンティング装置は、マゼンタプリント材料およびクリアプリント材料を使用して、下層カラーグラフィック層1804の領域1856および下層カラーグラフィック層1804の領域1858をプリントするようにしてもよい。別の実施形態において、下層カラーグラフィック層を異なる態様で形成してもよい。
【0103】
透明構造層を白色層とともに使用する実施形態において、任意の適切な手法を使用して透明構造層を形成してもよい。ある実施形態において、
図1〜
図12に基づいて上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、透明構造層を形成してもよい。
図18を参照して、透明構造層1104(
図11参照)の形成に使用した手法および/またはプリント材料と同様の手法および/またはプリント材料を使用して、透明構造層1806を形成してもよい。この実施例において、プリンティング装置は、クリアプリント材料を使用して透明構造層1806をプリントするようにしてもよい。別の実施形態において、透明構造層を異なる態様で形成してもよい。
【0104】
上層カラーグラフィック層を白色層とともに使用する実施形態において、任意の適切な手法を使用して上層カラーグラフィック層を形成してもよい。ある実施形態において、
図1〜
図12に基づいて上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、上層カラーグラフィック層を形成してもよい。
図18を参照して、上層カラーグラフィック層1208(
図12参照)の形成に使用した手法および/またはプリント材料と同様の手法および/またはプリント材料を使用して、上層カラーグラフィック層1808を形成してもよい。この実施例において、プリンティング装置は、シアンプリント材料およびイエロープリント材料を使用して、上層カラーグラフィック層1808の領域1852および上層カラーグラフィック層1808の領域1854をプリントするようにしてもよい。この実施例において、プリンティング装置は、マゼンタプリント材料およびクリアプリント材料を使用して、上層カラーグラフィック層1808の領域1856および上層カラーグラフィック層1808の領域1858をプリントするようにしてもよい。別の実施形態において、上層カラーグラフィック層を異なる態様で形成してもよい。
【0105】
ある実施形態は、非白色基材上にプリントされた3次元オブジェクトの浸蝕および/または摩耗からの保護を可能とする構成を含むことができる。ある場合において、オプションの保護透明層の使用により浸蝕および/または摩耗からの保護が可能であってもよい。別の場合において、他の手法、材料および/または方法を使用することにより、浸蝕および/または摩耗からの保護が可能であってもよい。
【0106】
非白色基材上にプリントされた3次元オブジェクトの浸蝕および/または摩耗からの保護を可能とするために保護透明層を使用する実施形態において、任意の適切な材料および/または手法を使用して保護透明層を形成してもよい。例えば、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、そして/または、
図15に基づいて上記で論じたようにクリアプリント材料を使用して、保護透明層を形成してもよい。
図19を参照して、保護透明層1908は、上層カラーグラフィック層1808の浸蝕を防ぐものであってもよい。さらに、保護透明層1908は、浸蝕からの保護を提供するものであってもよい。別の実施形態において、保護透明層を省略してもよく(
図18参照)、そして/または、浸蝕および/または摩耗からの保護のために他の構成を使用してもよい。
【0107】
ある実施形態において、保護透明層は、カラーグラフィック層の厚さと同じ厚さを有していてもよい。
図19を参照して、保護透明層1908は、上層カラーグラフィック層1808の厚さ1907と同じ厚さ1909を有している。別の実施形態において、保護透明層は、カラーグラフィック層の厚さよりも大きな厚さを有していてもよい(
図15参照)。さらに別の実施形態において、保護透明層は、カラーグラフィック層の厚さよりも小さな厚さを有していてもよい(図示なし)。
【0108】
ある実施形態は、3次元オブジェクトの外観を改善するための構成を含んでいてもよい。ある場合において、カラーグラフィックの第2の部分を表す第2のグラフィック情報セットおよびカラーグラフィックの第1の部分を表す第1のグラフィック情報セットは、審美効果を提供するために、異なる顔料を有していてもよい。別の場合において、第2のグラフィック情報セットおよび第1のグラフィック情報セットは、同一の顔料を有していてもよい(
図12参照)。
【0109】
一般的に、あるグラフィック情報セットは、他のグラフィック情報セットから除外された1以上の顔料を有していてもよい。ある実施形態において、第2のグラフィック情報セットは、第1のグラフィック情報セットから除外された1以上の顔料を有していてもよい。同様に、ある実施形態において、第1のグラフィック情報セットは、第2のグラフィック情報セットから除外された1以上の顔料を有していてもよい。例えば、プリンティングシステムは、カラーグラフィックのあるピクセルがグリーンであるときに、第1のグラフィック情報セットのあるピクセルをイエローに指定し、第2のグラフィック情報セットのあるピクセルをシアンに指定してもよい。この実施例において、プリンティング装置は、第1のグラフィック情報セットであるイエローおよび第2のグラフィック情報セットであるシアンの組み合わせが、カラーグラフィックであるグリーンと視覚的に同等となるように、イエロープリント材料を使用してそのピクセルに対応する下層カラーグラフィック層の領域をプリントし、シアンプリント材料を使用して別のカラーグラフィック層をプリントするようにしてもよい。別の実施形態において、1以上の顔料の単一の組み合わせが、カラーグラフィックデザイン情報の各グラフィック情報セットに含まれていてもよい。
【0110】
ある実施形態において、プリントされたカラーグラフィック層は、異なるプリント材料および/または顔料を含んでいてもよい。この様な構成は、任意の適切な3次元オブジェクトにおいて実施されてもよいと理解すべきである。例えば、3次元オブジェクト2002は、保護透明層をさらに含んでいてもよい(図示なし)。別の実施例において、3次元オブジェクト2002は、白色層をさらに含んでいてもよい(図示なし)。別の実施例において、3次元オブジェクト2002(
図20参照)は、透明基層をさらに含んでいてもよい(図示なし)。
図20を参照して、3次元オブジェクト2002の下層カラーグラフィック層2004をイエロープリント材料で形成してもよい。この実施例において、3次元オブジェクト2002の第1の領域2012における上層カラーグラフィック層2010を、シアンプリント材料で形成してもよい。この実施例において、透明構造層2006により、観測者は、第1の領域2012において、上層カラーグラフィック層2010および下層カラーグラフィック層2004の顔料の組み合わせである、例えばグリーンを見ることになる。別の実施形態において、プリント材料の異なる組み合わせを使用してもよい。
【0111】
ある実施形態は、カラーグラフィック層のプリントの単純化を可能とする構成を含んでいる。ある例において、あるカラーグラフィック層のプリント材料および/または顔料を維持する一方、他のカラーグラフィック層のプリント材料および/または顔料を変更することによって、プリンティングを単純化してもよい。
図20を参照して、第2の領域2014は、第2の領域2014における上層カラーグラフィック層2010をシアンプリント材料ではなくマゼンタプリント材料で形成することを除き、第1の領域2012と同様であってもよい。図示のように、3次元オブジェクト2002は、第1の領域2012においてグリーンに見えてもよく、第2の領域2014においてブルーに見えてもよい。この様にして、下層カラーグラフィック層2004の顔料を(例えば、イエロープリント材料に)維持する一方、3次元オブジェクト2002は異なるカラーを有するように見せかけて、プリンティングを単純化してもよい。別の実施形態において、他の方法、手法および技術を使用して、プリンティングを単純化してもよい。
【0112】
ある実施形態は、3次元オブジェクトの各部の摩耗に対する耐久性を可能とする構成を含んでいてもよい。ある実施形態において、3次元オブジェクトの各部分の摩耗に対する耐久性向上を容易にするために、1以上の中間カラーグラフィック層を使用してもよい。図示では単一の中間カラーグラフィック層が描かれているが、任意の適切な数の中間カラーグラフィック層を使用してもよいと理解すべきである。ここで使用されているように、1以上の中間カラーグラフィック層とは、構造層により分離されている顔料を有する1以上の層を指すものであってもよい。さらに説明されているように、この様な構造層は、透明、不透明および/または半透明であってもよい。別の実施形態において、3次元オブジェクトの各部分の摩耗に対する耐久性向上を容易にするために、他の構成を含んでいてもよい。例えば、3次元オブジェクトは、保護層を含んでいてもよい。
【0113】
ある実施形態において、1以上の中間カラーグラフィック層を上層カラーグラフィック層と下層カラーグラフィック層との間に配置してもよい。
図21を参照して、中間カラーグラフィック層2106を上層カラーグラフィック層2110と下層カラーグラフィック層2102との間に配置してもよい。別の実施形態において、1以上の中間カラーグラフィック層を他の態様で配置してもよい。
【0114】
ある実施形態において、中間カラーグラフィック層の形成のために使用するプリント材料の組み合わせを、カラーグラフィックデザイン情報のグラフィック情報セットにしたがって選択してもよい。ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックの一部を表す単一のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。この様な例において、単一のグラフィック情報セットを使用して下層カラーグラフィック層をプリントしてもよく、その単一のグラフィック情報セットを使用して上層グラフィック層をプリントしてもよく、その単一のグラフィック情報セットを使用して中間カラーグラフィック層をプリントしてもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックの第1の部分を表す第1のグラフィック情報セット、カラーグラフィックの第2の部分を表す第2のグラフィック情報セットおよびカラーグラフィックの中間部分を表す第3のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。この様な例において、下層カラーグラフィック層は、第1のグラフィック情報セットを使用してプリントしてもよく、中間グラフィック層は、第3のグラフィック情報セットを使用してプリントしてもよく、上層グラフィック層は、第2のグラフィック情報セットを使用してプリントしてもよい。
【0115】
カラーグラフィックの中間部分を表す第3のグラフィック情報セットを使用する実施形態において、第3のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの第1の部分を表す第1のグラフィック情報セットおよび/またはカラーグラフィックの第2の部分を表す第2のグラフィック情報セットの1以上の特徴を有していてもよい。例えば、第3のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックと同一の顔料またはカラーグラフィックとは異なる顔料を含有していてもよい。別の実施例において、第3のグラフィック情報セットは、目標カラー組成の一部のみを使用してプリントされるカラーを有していてもよく、または、第3のグラフィック情報セットは、目標カラー組成全体を使用してプリントされるカラーを有していてもよい。別の実施形態において、第3のグラフィック情報セットは、第1のグラフィック情報セットおよび/または第2のグラフィック情報セットと異なっていてもよい。
【0116】
ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報に含まれる各グラフィック情報セットは、同一の顔料を有していてもよい。例えば、第3のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの各顔料を含んでいてもよく、第1のグラフィック情報セットは、そのカラーグラフィックの各顔料を含んでいてもよく、第2のグラフィック情報セットは、そのカラーグラフィックの各顔料を含んでいてもよい。別の実施形態において、様々なグラフィック情報セットが、異なる顔料を有していてもよい。
【0117】
ある実施形態において、カラーグラフィックの中間部分を表す第3のグラフィック情報セットは、カラーグラフィックの第1の部分を表す第1のグラフィック情報セットおよび/またはカラーグラフィックの第2の部分を表す第2のグラフィック情報セットと視覚的に同等であってもよい。例えば、第3のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を示すものであってもよい。この実施例において、第1のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を示すものであってもよく、第2のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を示すものであってもよい。別の実施形態において、第3のグラフィック情報セット、第2のグラフィック情報セットおよび/または第1のグラフィック情報セットは、視覚的に異なる態様であってもよい。
【0118】
一般的に、カラーグラフィックデザイン情報に含まれている各グラフィック情報セットの組み合わせは、カラーグラフィックデザインと視覚的に同等であってもよい。上層カラーグラフィック層、中間カラーグラフィック層および下層カラーグラフィック層を使用する実施形態において、第3のグラフィック情報セット、第2のグラフィック情報セットおよび第1のグラフィック情報セットの組み合わせは、カラーグラフィックデザインと視覚的に同等であってもよい。例えば、第3のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を示すものであってもよい。この実施例において、第2のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料20滴およびイエロープリント材料20滴を示すものであってもよい。この実施例において、第2のグラフィック情報セットおよび第3のグラフィック情報セットの組み合わせは、明るすぎて、シアンプリント材料70滴およびイエロープリント材料70滴を示すカラーグラフィックと視覚的に同等とはならないものであってもよい。しかし、第1のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料30滴およびイエロープリント材料30滴を示すものであってもよい。このように、第1のグラフィック情報セット、第2のグラフィック情報セットおよび第3のグラフィック情報セットの組み合わせが、カラーグラフィックデザインと視覚的に同等となるようにしてもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報に含まれている各グラフィック情報セットの組み合わせは、カラーグラフィックとは視覚的に異なるものであってもよい。
【0119】
ある実施形態において、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、そして/または、上記で論じたようにシアンプリント材料、マゼンタプリント材料、イエロープリント材料、キープリント材料、クリアプリント材料、白色プリント材料および/またはこれらの組み合わせを使用して、1以上の中間カラーグラフィック層をプリントしてもよい。
図21を参照して、シアンプリント材料およびイエロープリント材料を供給することによって、中間カラーグラフィック層2106をプリントしてもよい。別の実施形態において、1以上の中間カラーグラフィック層を形成するために、他の材料および/または手法を使用してもよい。
【0120】
ある実施形態において、1以上の中間カラーグラフィック層は、それぞれ下層カラーグラフィック層および/または上層カラーグラフィック層の1以上の特徴を有していてもよい。例えば、1以上の中間カラーグラフィック層を光硬化性材料で形成し、硬化ランプで硬化してもよい。別の実施例において、1以上の中間カラーグラフィック層は、多数のカートリッジからのプリント材料の供給を可能にするものであってもよい。ある実施例において、プリント材料を構造層の上方および/または構造層の上で直接混合することによって、1以上の中間カラーグラフィック層を形成してもよい。さらに別の実施例において、1以上の中間カラーグラフィック層は、異なるプリント材料組成を有する部分を有していてもよい。別の実施例において、任意の適切な数の副層および/または任意の適切な回数の硬化ランプの通過を利用して、1以上の中間カラーグラフィック層を形成してもよい。別の実施形態において、1以上の中間カラーグラフィック層は、上層カラーグラフィック層および/または下層カラーグラフィック層とは異なる態様であってもよい。
【0121】
ある実施形態において、各中間カラーグラフィック層は、対応する透明構造層とともにプリントしてもよい。例えば、
図21に示すように、3次元オブジェクト2100は、1以上の内層透明構造層2104の最上層の上にプリントされた中間カラーグラフィック層2106を含んでいてもよい。この実施形態において、内層透明構造層2104は、内層透明構造層2103および内層透明構造層2105を含んでいる。別の実施形態において、1、2または3以上の内層透明構造層を使用することができる。この実施例において、中間カラーグラフィック層2106は、対応する1以上の上層(または外層)透明構造層2108とともにプリントしてもよい。この実施形態において、上層透明構造層2108は、上層透明構造層2107および上層透明構造層2109をさらに含んでいる。別の実施形態において、1、2または3以上の上層透明構造層を使用することができる。3次元オブジェクトは、任意の適切な数の中間カラーグラフィック層および対応する透明構造層のペアを含んでいてもよいと理解すべきである。別の実施形態において、対応する透明構造層を省略してもよい。
【0122】
一般的に、任意の適切な材料および/または手法を使用して、内層透明構造層および/または外層透明構造層を形成してもよい。ある実施形態において、内層透明構造層および/または外層透明構造層は、
図11に基づいて上記で論じた透明構造層の1以上の特徴を有していてもよい。例えば、内層透明構造層および/または外層透明構造層をクリアプリント材料で形成し、硬化ランプで硬化してもよい。別の実施例において、内層透明構造層および/または外層透明構造層は、多数のカートリッジからのプリント材料の供給を可能とするものであってもよい。ある実施例において、プリント材料を構造層の上方および/または構造層の上で直接混合することによって、内層透明構造層および/または外層透明構造層を形成してもよい。別の実施例において、任意の適切な数の副層および/または任意の適切な回数の硬化ランプの通過を利用して、内層透明構造層および/または外層透明構造層を形成してもよい。別の実施形態において、内層透明構造層および/または外層透明構造層および透明構造層は、異なる態様であってもよい。
【0123】
3次元オブジェクトを形成するために中間カラーグラフィック層を使用する実施形態において、3次元オブジェクトは、3次元オブジェクトの形成を容易にするために、任意の適切な数およびタイプの層を有していてもよい。ある実施形態において、3次元オブジェクトは、下層カラーグラフィック層、内層透明構造層、中間カラーグラフィック層、外層透明構造層および上層カラーグラフィック層を含んでいてもよい。別の実施形態において、3次元オブジェクトは、異なる態様であってもよい。
【0124】
ある実施形態において、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される下層カラーグラフィック層は、
図10に描かれている下層カラーグラフィック層620の1以上の特徴を有していてもよい。例えば、
図21を参照して、3次元オブジェクト2100の下層カラーグラフィック層2102をシアンプリント材料およびイエロープリント材料で形成し、硬化ランプで硬化してもよい。別の実施例において、多数のカートリッジからのプリント材料を使用して、下層カラーグラフィック層2102を形成してもよい。別の実施例において、構造層の上方および/または構造層の上で直接プリント材料を混合することによって、下層カラーグラフィック層2102を形成してもよい。さらに別の実施例において、下層カラーグラフィック層2102は、異なるプリント材料組成を有する領域を有していてもよい。別の実施例において、任意の適切な数の副層および/または任意の適切な回数の硬化ランプの通過を利用して、下層カラーグラフィック層2102を形成してもよい。別の実施形態において、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトにおいて使用されている下層カラーグラフィック層は、異なる態様であってもよい。
【0125】
ある実施形態において、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される上層カラーグラフィック層は、
図12に描かれている上層カラーグラフィック層1208の1以上の特徴を有していてもよい。
図21を参照して、上層カラーグラフィック層2110をシアンプリント材料およびイエロープリント材料で形成し、硬化ランプで硬化してもよい。別の実施例において、多数のカートリッジからのプリント材料を使用して、上層カラーグラフィック層2110を形成してもよい。別の実施例において、構造層の上方および/または構造層の上で直接プリント材料を混合することによって、上層カラーグラフィック層2110を形成してもよい。さらに別の実施例において、上層カラーグラフィック層2110は、異なるプリント材料組成を有する領域を有していてもよい。別の実施例において、任意の適切な数の副層および/または任意の適切な回数の硬化ランプの通過を利用して、上層カラーグラフィック層2110を形成してもよい。別の実施形態において、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される上層カラーグラフィック層は、異なる態様であってもよい。
【0126】
ある実施形態は、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトの浸蝕および/または摩耗からの保護を可能とする構成を含むことができる。ある場合において、浸蝕および/または摩耗からの保護は、オプションの保護透明層の使用により可能となってもよい。別の場合において、浸蝕および/または摩耗からの保護は、他の手法、材料および/または方法を使用することによって可能となってもよい。
【0127】
中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトの浸蝕および/または摩耗からの保護を可能とするために保護透明層を使用する実施形態において、任意の適切な材料および/または手法を使用して、保護透明層を形成してもよい。ある実施形態において、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトにおいて形成された保護透明層は、中間カラーグラフィック層を省略した3次元オブジェクトにおいて形成された保護透明層(
図15参照)と同様であってもよい。例えば、CMYKプリンティング手法を使用して、保護透明層を形成してもよい。別の実施例において、保護透明層は、任意の適切な厚さを有していてもよい。
図21を参照して、保護透明層2112をクリアプリント材料で形成してもよい。別の実施形態において、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトにおいて形成された保護透明層は、中間カラーグラフィック層を省略した3次元オブジェクトにおいて形成された保護透明層とは異なる態様であってもよい。
【0128】
ある実施形態は、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトを非白色基材上にプリント可能である。ある場合において、3次元オブジェクトが、一貫した外観を有するように、白色層を非白色基材上にプリントしてもよい。別の場合において、他の方法、手法および/または材料を使用して、非白色基材上にプリントしてもよい。
【0129】
中間カラーグラフィック層とともに白色層を使用する実施形態において、非白色基材上へのプリントが可能なように、任意の適切な方法、手法および/または材料を使用して、白色層を形成してもよい。
図21を参照して、3次元オブジェクト2100は、オプションで白色層2114を含んでいてもよい。この実施例において、非白色基材2115に白色プリント材料を供給することによって、そして、供給後に白色プリント材料を硬化することによって、白色層2114を形成してもよい。別の実施形態において、他の方法、手法および/またはプリント材料を使用して、白色層を形成してもよい。
【0130】
ある実施形態は、中間カラーグラフィック層を有する3次元オブジェクトの非平坦基材上へのプリントが可能である。ある場合において、3次元オブジェクトが所望のプロファイルを有することが可能なように、透明基層を非平坦基材上にプリントしてもよい。任意の適切な基材、例えば、平坦基材上にオプションで透明基層を形成してもよい(図示なし)と理解すべきである。別の場合において、他の方法、手法および/または材料を使用して、非平坦基材上にプリントしてもよい。
【0131】
中間カラーグラフィック層とともに透明基層を使用する実施形態において、非平坦基材上へのプリンティングが可能となるように、任意の適切な方法、手法および/または材料を使用して、透明基層を形成してもよい。例えば、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、透明基層を形成してもよい。
図21を参照して、3次元オブジェクト2100は、オプションで透明基層2116を含んでいてもよい。この実施例において、非平坦基材2117上にクリアプリント材料を供給することによって、そして、供給後にクリアプリント材料を硬化することによって、透明基層2116を形成してもよい。別の実施形態において、他の方法、手法および/またはプリント材料を使用して、透明基層を形成してもよい。
【0132】
ある実施形態は、上層の摩耗の後に観察者にとって下地層を可視状態とする構成を含むことができる。ある実施形態において、上層の摩耗の後に観察者にとって下地層を可視状態とするために、不透明構造層によりカラーグラフィック層を分離してもよい。別の実施形態において、上層の摩耗の後に観察者にとって下地層を可視状態とする別の構成を使用してもよい。
【0133】
上層の摩耗の後に観察者にとって下地層を可視状態とするために不透明構造層を使用する実施形態において、任意の適切な方法、手法および/または材料を使用して不透明構造層を形成してもよい。例えば、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、そして/または、上記で論じたように白色プリント材料を使用して、不透明構造層を形成してもよい。別の実施形態において、他の方法、手法および/またはプリント材料を使用して、不透明構造層を形成してもよい。
【0134】
一般的に、任意の適切なプリント材料を使用して、不透明構造層を形成してもよい。ある実施形態において、白色顔料を使用して不透明構造層を形成してもよい。
図22を参照して、1以上の内層不透明構造層2206(例えば、層2205および層2207)を下層カラーグラフィック層2204上に形成してもよい。この実施例において、プリンティング装置は、白色プリント材料を供給することによって、そして、供給後に白色プリント材料を硬化することによって、1以上の内層不透明構造層2206を形成するようにしてもよい。別の実施形態において、異なる顔料および/またはプリント材料を使用して、不透明構造層を形成してもよい。
【0135】
一般的に、任意の適切な数の不透明構造層を使用してもよい。
図22を参照して、3次元オブジェクト2200は、1以上の外層不透明構造層2210を含んでいてもよい。ある実施形態において、2を超える不透明構造層を使用してもよい。別の実施形態において、単一の不透明構造層を使用してもよい。
【0136】
ある実施形態において、同様の方法、手法および/または材料を使用して、不透明構造層を形成してもよい。
図22を参照して、1以上の内層不透明構造層2206を下層カラーグラフィック層2204上に形成するために使用した方法、手法および/または材料を使用して、1以上の外層不透明構造層2210(例えば、層2207および層2209)を中間カラーグラフィック層2208上に形成してもよい。この実施例において、プリンティング装置は、白色プリント材料を供給することによって、そして、供給後に白色プリント材料を硬化することによって、1以上の外層不透明構造層2210をプリントするようにしてもよい。別の実施形態において、不透明構造層のうちの1以上を、他の不透明構造層(図示なし)とは異なる態様で形成してもよい。
【0137】
3次元オブジェクトをプリントするために不透明構造層を使用する実施形態において、任意の適切なカラーグラフィック層で3次元オブジェクトを形成してもよい。ある実施形態において、3次元オブジェクトは、下層カラーグラフィック層、中間カラーグラフィック層および上層カラーグラフィック層を含んでいてもよい。ある実施形態において、3次元オブジェクトは、下層カラーグラフィック層、多数の中間カラーグラフィック層および上層カラーグラフィック層を含んでいてもよい。ある実施形態において、3次元オブジェクトは、上層カラーグラフィック層および下層カラーグラフィック層を含んでいてもよい。別の実施形態において、不透明構造層を有する3次元オブジェクトは、異なる態様であってもよい。
【0138】
ある実施形態において、不透明構造層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される下層カラーグラフィック層は、
図10に描かれている下層カラーグラフィック層620の1以上の特徴を有していてもよい。
図22を参照して、3次元オブジェクト2200の下層カラーグラフィック層2204をシアンプリント材料およびイエロープリント材料で形成して、硬化ランプで硬化してもよい。別の実施例において、多数のカートリッジからのプリント材料を使用して下層カラーグラフィック層2204を形成してもよい。別の実施例において、構造層の上方および/または構造層の上で直接プリント材料を混合することによって、下層カラーグラフィック層2204を形成してもよい。さらに別の実施例において、下層カラーグラフィック層2204は、異なるプリント材料組成を有する領域を有していてもよい。別の実施例において、任意の適切な数の副層および/または任意の適切な回数の硬化ランプの通過を利用して、下層カラーグラフィック層2204を形成してもよい。別の実施形態において、不透明構造層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される下層カラーグラフィック層は、異なる態様であってもよい。
【0139】
ある実施形態において、不透明構造層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される中間カラーグラフィック層は、
図21に描かれている中間カラーグラフィック層2106の1以上の特徴を有していてもよい。例えば、
図22を参照して、3次元オブジェクト2200の中間カラーグラフィック層2208をシアンプリント材料およびイエロープリント材料で形成し、硬化ランプで硬化してもよい。別の実施例において、多数のカートリッジからのプリント材料を使用して、中間カラーグラフィック層2208を形成してもよい。別の実施例において、構造層の上方および/または構造層の上で直接プリント材料を混合して、中間カラーグラフィック層2208を形成してもよい。さらに別の実施例において、中間カラーグラフィック層2208は、異なるプリント材料組成を有する領域を有していてもよい。別の実施例において、任意の適切な数の副層および/または任意の適切な回数の硬化ランプの通過を利用して、中間カラーグラフィック層2208を形成してもよい。別の実施形態において、不透明構造層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される中間カラーグラフィック層は、異なる態様であってもよい。
【0140】
ある実施形態において、中間カラーグラフィック層に、対応する不透明構造層を形成してもよい。
図22を参照して、3次元オブジェクト2200は、1以上の対応する外層不透明構造層2210を有する中間カラーグラフィック層2208を含んでいてもよい。中間カラーグラフィック層および対応する不透明構造層の対を1対のみ
図22に示しているが、3次元オブジェクトは、任意の適切な数の中間カラーグラフィック層および対応する不透明構造層の対を含んでいてもよいと理解すべきである。別の実施形態において、対応する不透明構造層を省略してもよい。
【0141】
ある実施形態において、不透明構造層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される上層カラーグラフィック層は、
図12に示す上層カラーグラフィック層1208の1以上の特徴を有していてもよい。
図22を参照して、上層カラーグラフィック層2212は、シアンプリント材料およびイエロープリント材料で形成し、硬化ランプで硬化してもよい。別の実施例において、多数のカートリッジからのプリント材料を使用して上層カラーグラフィック層2212を形成してもよい。別の実施例において、構造層の上方および/または構造層の上で直接プリント材料を混合して、上層カラーグラフィック層2212を形成してもよい。さらに別の実施例において、上層カラーグラフィック層2212は、異なるプリント材料組成を有する領域を有していてもよい。別の実施例において、任意の適切な数の副層および/または任意の適切な回数の硬化ランプの通過を利用して、上層カラーグラフィック層2212を形成してもよい。別の実施形態において、不透明構造層を有する3次元オブジェクトにおいて使用される上層カラーグラフィック層は、異なる態様であってもよい。
【0142】
ある実施形態において、1以上の不透明構造層は、3次元オブジェクトのカラーグラフィック層を分離するようにしてもよい。
図22は、1以上の内層不透明構造層2206(例えば、層2205および層2207)は、下層カラーグラフィック層2204および中間カラーグラフィック層2208を分離している。この実施例において、1以上の外層不透明構造層2210は、中間カラーグラフィック層2208および上層カラーグラフィック層2212を分離している。この構成において、層が摩滅して、下地のカラーグラフィック層を露出するようにしてもよい。別の実施形態において、3次元オブジェクト内で不透明構造層を異なる態様で配置してもよい。
【0143】
一般的に、任意の適切な手法を使用して、不透明構造層を有する3次元オブジェクトのカラーグラフィック層をプリントしてもよい。ある実施形態において、カラーグラフィックの一部を表す単一のグラフィック情報セットを使用して、カラーグラフィック層をプリントしてもよい。この様な例において、その単一のグラフィック情報セットを使用して下層カラーグラフィック層をプリントしてもよく、その単一のグラフィック情報セットを使用して中間カラーグラフィック層をプリントしてもよく、その単一のグラフィック情報セットを使用して上層グラフィック層をプリントしてもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報は、カラーグラフィックの第1の部分を表す第1のグラフィック情報セット、カラーグラフィックの第2の部分を表す第2のグラフィック情報セットおよびカラーグラフィックの中間部分を表す第3のグラフィック情報セットを含んでいてもよい。この様な例において、第1のグラフィック情報セットを使用して下層カラーグラフィック層をプリントしてもよく、第3のグラフィック情報セットを使用して中間グラフィック層をプリントしてもよく、第2のグラフィック情報セットを使用して上層グラフィック層をプリントしてもよい。
【0144】
ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報に含まれている様々なグラフィック情報セットは、互いに視覚的に同等であってもよい。例えば、第3のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料70滴およびイエロープリント材料70滴を使用してプリントされるカラーを含んでいてもよい。この実施例において、第1のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料70滴およびイエロープリント材料70滴を使用してプリントされるカラーを含んでいてもよく、第2のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料70滴およびイエロープリント材料70滴を使用してプリントされるカラーを含んでいてもよい。別の実施形態において、異なるグラフィック情報セットは、視覚的に異なっていてもよい。
【0145】
ある実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報に含まれている様々なグラフィック情報セットは、カラーグラフィックと視覚的に同等または同一であってもよい。例えば、第3のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料70滴およびイエロープリント材料70滴を使用してプリントされるカラーを含んでいてもよい。この実施例において、第2のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料70滴およびイエロープリント材料70滴を使用してプリントされるカラーを含んでいてもよい。この実施例において、第1のグラフィック情報セットは、シアンプリント材料70滴およびイエロープリント材料70滴を使用してプリントされるカラーを含んでいてもよい。この実施例において、第1のグラフィック情報セット、第2のグラフィック情報セットおよび第3のグラフィック情報セットは、それぞれカラーグラフィックと視覚的に同等であってもよい。別の実施形態において、カラーグラフィックデザイン情報に含まれる様々なグラフィック情報セットは、カラーグラフィックと視覚的に異なっていてもよい。
【0146】
ある実施形態において、中間カラーグラフィック層、上層カラーグラフィック層および下層カラーグラフィック層は、同じ顔料の組み合わせを有していてもよい。
図22を参照して、3次元オブジェクト2200の下層カラーグラフィック層2204をシアンプリント材料およびイエロープリント材料で形成してもよく、中間カラーグラフィック層2208をシアンプリント材料およびイエロープリント材料で形成してもよく、上層カラーグラフィック層2212をシアンプリント材料およびイエロープリント材料で形成してもよい。この実施例において、1以上の内層不透明構造層2206を白色プリント材料で形成してもよく、1以上の外層不透明構造層2210を白色プリント材料で形成してもよい。別の実施形態において、不透明構造層を有する3次元オブジェクトのカラーグラフィック層は、異なる顔料の組み合わせを有していてもよい。
【0147】
ある実施形態において、不透明構造層は、カラーグラフィック層の厚さよりも小さな厚さを有していてもよい。
図22を参照して、1以上の内層不透明構造層2206は、下層カラーグラフィック層2204の厚さ2284よりも小さな厚さ2286を有していてもよい。別の実施形態において、不透明構造層は、カラーグラフィック層と同等以上の厚さを有していてもよい。
【0148】
不透明構造層を使用する実施形態において、摩耗耐性の向上を容易にするために、保護透明層を設けてもよい。
図22を参照して、3次元オブジェクト2200は、保護透明層2214をオプションで含んでいてもよい。保護透明層が含まれているこれらの例において、保護透明層は、透明構造層を有する3次元オブジェクトに使用される保護透明層とほぼ同様であってもよい。例えば、
図22の保護透明層2214をクリアプリント材料で形成してもよく、保護透明層2214は、
図15の保護透明層1508および/または
図21の保護透明層2112とほぼ同様であってもよい。別の実施形態において、保護透明層を異なる態様で形成してもよい。
【0149】
ある実施形態において、非白色基材上へのプリントを可能とするために、不透明構造層を有する3次元オブジェクトを白色層とともにプリントしてもよい。
図22を参照して、3次元オブジェクト2200は、白色層2202をオプションで含んでいてもよい。白色層2202を使用するこれらの例において、白色層2202は、透明構造層を使用する3次元オブジェクト用に使用する白色層とほぼ同様であってもよい。例えば、
図22の白色層2202は、
図17の白色層1702および/または
図21の白色層2114とほぼ同様であってもよい。この例において、非白色基材2203上に白色プリント材料を供給することによって、そして、供給後に白色プリント材料を硬化することによって、白色層2202を形成してもよい。別の実施形態において、白色層を省略してもよい。
【0150】
ある実施形態は、不透明構造層を有する3次元オブジェクトの非平坦基材上へのプリントが可能である。ある場合において、3次元オブジェクトが所望のプロファイルを有するように、非平坦基材上に透明基層をプリントしてもよい。任意の適切な基材、例えば、平坦基材上に透明基層をオプションで形成してもよい(図示なし)と理解すべきである。別の場合において、他の方法、手法および/または材料を使用して非平坦基材にプリントしてもよい。
【0151】
透明基層を不透明構造層とともに使用する実施形態において、非平坦基材上へのプリントを可能とするために、任意の適切な方法、手法および/または材料を使用して、透明基層を形成してもよい。例えば、上記で論じたようにCMYKプリンティング手法を使用して、透明基層を形成してもよい。
図22において、3次元オブジェクト2200は、透明基層2216をオプションで含んでいてもよい。この実施例において、非平坦基材2217上にクリアプリント材料を供給することによって、そして、供給後にクリアプリント材料を硬化することによって、透明基層2216を形成してもよい。別の実施形態において、他の方法、手法および/またはプリント材料を使用して、透明基層を形成してもよい。
【0152】
様々な実施形態について説明してきたが、説明は、限定ではなく例示を意図するものであり、本実施形態の範囲内においてさらに数多くの実施形態や実施態様が可能であることは当業者に明らかであろう。特に制限が無い限り、任意の実施形態の任意の特徴を、任意の他の実施形態の任意の特徴または要素と組み合わせて使用したり、代用したりしてもよい。したがって、添付の請求項およびその均等物を考慮することを除き、実施形態は制限されない。また、添付の請求項の範囲内で種々の改良および変更を行ってもよい。