(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
【0013】
本形態に係るパチンコ機Pは、
図1又は
図2に示すように、島に固定される四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する機枠1と、この機枠1にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられる四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する本体枠2と、この本体枠2にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられ、正面に開口部(特に図示しておらず)が形成された前扉3と、を備えている。
【0014】
機枠1の左下部には、
図2に示すように、音声出力装置10としてのスピーカが設けられている。また、本体枠2の中空部には、遊技領域12を形成するための遊技盤11が収容されている。また、前扉3には、開口部を覆う透明板4と、透明板4の下方に位置し遊技球を受容可能な上皿6及び受皿7と、受皿7の右方に取り付けられ遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、透明板4の左右上方にそれぞれ1個ずつ取り付けられた音声出力装置10としてのスピーカと、が設けられている。
また、
図1に示すように、前扉3の外周には、種々の色や発光パターンで発光することにより演出を行う前扉演出ランプDLが設けられており、前扉3の外周における左上部には、種々の色で発光することで、所定の発生条件の成立により生じる種々の特定状態を報知する状態報知ランプELが設けられている。前扉演出ランプDL及び状態報知ランプELはいずれも、複数色の発光が可能なLEDにより構成されている。
【0015】
このパチンコ機Pでは、機枠1に対して本体枠2を閉じ、さらに、前扉3を閉じると、遊技盤11の前方に間隙を挟んで透明板4が位置することとなる。これにより、透明板4を介して、後方に位置する遊技盤11を視認することができるようになっている。
【0016】
また、上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれるようになっている。上皿6は、所定量の遊技球を受容可能となっているが、この上皿6が遊技球で一杯になると、その後に貸し出されたり、払い出されたりする遊技球は受皿7に導かれるようになっている。また、受皿7の底面には、特に図示していないが、貯留されている遊技球を排出するための排出孔と、排出孔を開閉可能な開閉板と、が設けられている。常態において、排出孔は開閉板により閉じられているものの、開閉板と一体に取り付けられた開閉レバー8(
図1参照)を横方向に移動させることで、開閉板も同方向に移動し、排出孔が開放される。これにより、遊技球を排出孔から落下させて、受皿7の外に排出することができるようになっている。
【0017】
また、操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が発射装置(特に図示しておらず)に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた強度で、発射装置によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。このように発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。
【0018】
ここで、遊技領域12は、機枠1に対し本体枠2及び前扉3を閉じた状態で遊技盤11と透明板4との間に形成される空間のうち、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bにより略円形状に仕切られた部分であって、遊技球が流下可能な領域である。
この遊技領域12は、
図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
【0019】
また、この遊技領域12内には、
図3に示すように、遊技球の流下方向を不規則にするための風車及び多数の釘と、遊技球が入球可能な一般入賞口14と、始動領域としての第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16と、遊技球が通過可能なゲート20と、所定条件を満たすことで作動する第1アタッカー装置17及び第2アタッカー装置54と、遊技球を遊技領域12外へ導くアウト口19と、遊技の進行等に伴って演出を行う演出装置としての演出表示装置21、盤面演出ランプGL及び役物演出装置YSと、が設けられている。
【0020】
本形態に係るパチンコ機Pは、一般入賞口14として、
図3に示すように、遊技領域12の左側下部に設けられた第1一般入賞口14aと、遊技領域12の右側下部に設けられた第2一般入賞口14bとを備えている。一般入賞口14へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では5個)の賞球が払い出される。なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
【0021】
第1始動入賞口15は、
図3に示すように、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置に設けられている。第1始動入賞口15へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球が入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。これに対して、第2始動入賞口16は、
図3に示すように、遊技領域12の中央から右寄りの位置(すなわち、第2遊技領域12b内)に設けられている。第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
【0022】
また、第2始動入賞口16には、
図3に示すように、左右に開閉可能な可動片16b(普通電動役物)が設けられている。そして、可動片16bが閉じているときには第2始動入賞口16が閉状態となっており、第2始動入賞口16への遊技球の入球は不可能又は困難である。これに対して、可動片16bが開くと、第2始動入賞口16が開状態となるとともに、この可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16へ向けて案内するガイド部材として機能することにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
【0023】
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、所定個数の賞球が払い出されるとともに、大当たりの抽選が行われ、予め定められた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄が決定される。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行の可否、特別遊技の内容(たとえば、特別遊技中のラウンド遊技における第2大入賞口55の開閉パターン)等が対応付けられており、決定された特別図柄の種類に応じて、特別遊技の実行等の遊技利益を受けられるようになっている。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球の数は3個、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球の数は1個となっている。
【0024】
ゲート20は、
図3に示すように、第2始動入賞口16の上方に設けられている。このゲート20を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。そして、当該抽選の結果が当たりであった場合、上述の第2始動入賞口16に設けられた可動片16bが所定時間開かれるようになっている。
【0025】
第1アタッカー装置17は、
図3に示すように、第2始動入賞口16の下方に設けられている。この第1アタッカー装置17は、遊技球が入球可能な第1大入賞口18と、この第1大入賞口18を開閉する第1開閉扉18bと、を備えている。この第1開閉扉18bは、第1大入賞口18を開放する開位置と、第1大入賞口18を閉鎖する閉位置との間を変位可能となっている。
そして、常態においては、第1開閉扉18bが閉位置に位置し(すなわち、第1開閉扉18bが閉じられ)第1大入賞口18は閉鎖されているため、当該第1大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、後述の第2入賞口55が開放される特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技(本形態では、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンド)において、第1開閉扉18bが開位置に位置し(すなわち、第1開閉扉18bが開き)第1大入賞口18が開放されるとともに、第1開閉扉18bが遊技球を第1大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、第1大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。
また、当該第1大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では15個)の賞球が払い出される。
なお、特に図示していないが、第1大入賞口18内には、第1大入賞口18へ入球した遊技球を第1大入賞口18の外部(遊技盤11の背面側)へ排出するための第1大入賞口排出口も設けられている。
【0026】
第2アタッカー装置54は、
図3に示すように、第1アタッカー装置17の下方に設けられている。この第2アタッカー装置54は、遊技球が入球可能な第2大入賞口55と、この第2大入賞口55を開閉する第2開閉扉55bと、を備えている。この第2開閉扉55bは、第2大入賞口55を開放する開位置と、第2大入賞口55を閉鎖する閉位置との間を変位可能となっている。
そして、常態においては、第2開閉扉55bが閉位置に位置し(すなわち、第2開閉扉55bが閉じられ)第2大入賞口55は閉鎖されているため、当該第2大入賞口55への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、特定のラウンド遊技(本形態では、4ラウンド及び5ラウンド)において、第2開閉扉55bが開位置に位置し(すなわち、第2開閉扉55bが開き)第2大入賞口55が開放されるとともに、第2開閉扉55bが遊技球を第2大入賞口55へ導く受皿部材として機能することにより、第2大入賞口55への遊技球の入球が可能となる。
また、当該第2大入賞口55へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では15個)の賞球が払い出される。
【0027】
図4に示すように、第2アタッカー装置54の内部には、第2大入賞口55へ入球した遊技球が進入可能な特定領域57及び一般領域58が設けられている。また、第2アタッカー装置54の内部は、左端から右端へ向けて次第に低くなるように傾斜している。
また、
図4(a)〜(c)に示すように、第2アタッカー装置54の内部には、特定領域57を開閉可能なシャッター部59が設けられている。このシャッター部59は、遊技盤11に対して突没可能な板部材となっており、特別遊技の実行中は、予め定められた作動パターンで突没を繰り返すようになっている。そして、シャッター部59が遊技盤11から突出しているときには特定領域57が閉状態となり、第2アタッカー装置54内の底部を転動してきた遊技球は、特定領域57へ進入することができず、一般領域58へ進入することとなる。これに対して、シャッター部59が遊技盤11に没入しているときには特定領域57が開状態となり、第2アタッカー装置54内の底部を転動してきた遊技球は、特定領域57又は一般領域58のいずれかに進入することとなる。このように、第2アタッカー装置54の内部に進入した(第2大入賞口55へ入球した)遊技球が特定領域57へ進入するか否かは、第2アタッカー装置54内に遊技球が進入するタイミング、シャッター部59の突没のタイミング等に委ねられることとなる。
なお、シャッター部59は上述のような構成に限定されるものではなく、たとえば、特定領域57と一般領域58とを交互に開閉するような構成としてもよい。また、シャッター部59は設けなくてもよい。
【0028】
また、
図4(b)及び(c)に示すように、第2アタッカー装置54には、特定領域57へ進入した遊技球を第2大入賞口55外へ排出するための特定領域排出口57bと、一般領域58へ進入した遊技球を第2大入賞口55外へ排出するための一般領域排出口58bと、が設けられている。すなわち、特定領域57へ進入した遊技球は、特定領域57と特定領域排出口57bとをつなぐ排出通路57cに導かれて当該特定領域排出口57bへ至り、第2大入賞口55の外部(遊技盤11の背面側)へ排出されるようになっている。これに対して、一般領域58へ進入した遊技球は、一般領域58と一般領域排出口58bとをつなぐ排出通路58cに導かれて当該一般領域排出口58bへ至り、第2大入賞口55の外部(遊技盤11の背面側)へ排出されるようになっている。
【0029】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、決定された特別図柄の種類に応じて、特定のラウンド遊技における第2開閉扉55bの開閉の態様(開閉パターン)が異なるように設定されている。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、特定のラウンド遊技中に所定数(本形態では1個)の遊技球が特定領域57へ進入した場合、特別遊技の終了後の遊技状態が、遊技者にとって有利な遊技状態である高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定されるようになっている。これに対して、特定のラウンド遊技中に所定数の遊技球が特定領域57へ進入しなかった場合(すなわち、第2大入賞口55へ入球した遊技球がすべて一般領域58へ進入した場合)、特別遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(通常遊技状態)に設定されるようになっている。
第2開閉扉55bの開閉パターン、及び、遊技状態の設定に関しては、後程詳述する。
【0030】
アウト口19は、
図3に示すように、遊技領域12の最下部に設けられており、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16及び大入賞口18のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。そして、アウト口19に受け入れられた遊技球は、遊技盤11の背面側に導かれ回収される。
【0031】
演出表示装置21は、
図3に示すように、遊技領域12の略中央に設けられている。本形態に係るパチンコ機Pでは、この演出表示装置21として液晶表示装置が用いられている。また、この演出表示装置21には、動画や静止画等の画像を表示するための表示部21aが設けられており、この表示部21aには、背景画像が表示されるほか、演出図柄(特に図示しておらず)が変動表示され、各演出図柄の停止表示態様により後述する大当たりの抽選の結果を遊技者に報知する変動演出が行われるようになっている。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
【0032】
盤面演出ランプGLは、
図3に示すように、遊技領域12の上部に設けられており、種々の色や発光パターンで発光することにより演出を行う演出装置である。盤面演出ランプGLは、複数色の発光が可能なLEDにより構成されている。なお、盤面演出ランプGLの設置位置や設置個数は特に限定されるものではない。
【0033】
役物演出装置YSは、所定の態様で可動することにより演出を行う演出装置である。本形態に係るパチンコ機Pは、
図2に示すように、役物演出装置YSとして、第1役物演出装置YS1及び第2役物演出装置YS2を備えている。
第1役物演出装置YS1は、駆動モータM1(
図7参照)により、遊技領域12の中央上部に対応する初期位置から、遊技領域12のほぼ中央に対応する可動位置までの範囲内で上下に移動可能となっている。また、第2役物演出装置YS2は、駆動モータM2(
図7参照)により、遊技領域12の左部に対応する初期位置から、当該初期位置よりも右寄りの可動位置までの範囲内で左右に移動可能となっている。第1役物演出装置YS1及び第2役物演出装置YS2はいずれも、常態においてはそれぞれの初期位置に停留しており、種々のタイミング(たとえば、所定の演出の実行時点等)で、可動位置まで移動する。
【0034】
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。この演出操作装置9は、回転操作が可能な操作ダイヤル9aと押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。
【0035】
また、
図3に示すように、遊技盤11の右下部であって、かつ、遊技領域12の外側には、遊技についての種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄表示装置32及び普通図柄保留表示装置33が設けられている。
【0036】
また、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pには、遊技球貸出装置Rが電気的に接続されているが、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、
図1に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。
【0037】
また、遊技盤11の裏面側には、
図5に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100が透明箱型の主制御基板ケース150に収納された状態で取り付けられており、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200が透明箱型の発射払出制御基板ケース250に収納された状態で取り付けられており、各種演出を制御する副制御基板300が透明箱型の副制御基板ケース350に収納された状態で取り付けられており、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400が透明箱型の遊技球貸出制御基板ケース450に収納された状態で取り付けられている。
【0038】
また、この遊技盤11の裏面側には、各基板に電源を供給するための電源基板600が設けられており、この電源基板600には電源スイッチ650が設けられている。
電源スイッチ650はオン又はオフに切り替えることが可能となっており、電源スイッチ650がオンになると電源基板600から各基板に電源が供給され、電源スイッチ650がオフになると電源基板600から各基板への電源の供給が停止する。
なお、本明細書においては、電源スイッチ650がオンになり電源が供給されることを「電源がオン」、「パチンコ機Pの電源がオン」になるともいい、電源スイッチ650がオフになり電源の供給が停止することを「電源がオフ」、「パチンコ機Pの電源がオフ」になるともいうものとする。
【0039】
(主制御基板100の概要)
以下、主制御基板100について詳述する。
本形態における主制御基板100は、
図6に示すように、長方形板状の基板であって、配線パターンが片面にのみ設けられた片面基板(1層基板)となっている。
なお、主制御基板100は、配線パターンが両面に設けられた両面基板(2層基板)を採用してもよい。また、主制御基板100としては、配線パターンが設けられた基板を複数層重ねて構成された多層基板(たとえば、4層基板)を採用することも考えられるが、たとえば中間層に違法な配線パターンが設けられた場合に当該違法な配線パターンの発見が困難となることから、1層基板や2層基板を採用するのが望ましい。
【0040】
また、主制御基板100の表面には、
図6に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102、及び、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103を一体に構成したワンチップ型のメインIC104その他複数のICと、メインIC104から送信されるデータの受信に基づいて遊技に関する情報(出玉率、特別電動役物比率、役物比率等)を表示するためのメイン情報表示装置105と、各種ハーネスやケーブル等を接続する複数のコネクタ106と、パチンコ機Pの各種制御状態が定められた複数のモード(後述の遊技可能モード、設定確認モード、設定変更モード)の中からいずれかを設定するために用いられる設定スイッチ108と、メインRAM103に記憶されている各種情報のクリア及び出玉に関する設定が定められた設定値の変更に用いられるRAMクリアスイッチ109とが、設けられている。
【0041】
メイン情報表示装置105は、横並びに配設された4つのデシマルポイント付き7セグメント表示器により構成されている。本形態におけるメイン情報表示装置105は、受信したデータについて独自に演算処理を行うCPU等の処理装置を内蔵しておらず、メインIC104から受信したデータに基づく表示のみを行うものとなっている。
なお、メイン情報表示装置105は、4つの7セグメント表示器を横並びに配設して構成するのではなく、縦並びに配設して構成してもよいし、2行2列に配設して構成してもよい。また、メイン情報表示装置105を構成する7セグメント表示器の数は3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。また、メイン情報表示装置105は、7セグメント表示器により構成するのではなく、液晶表示器やドットマトリクス表示器等により構成してもよい。また、メイン情報表示装置105は、メインIC104から受信したデータを独自に処理する装置が内蔵されていなければ他の装置を内蔵してもよく、たとえば、メイン情報表示装置105の作動をコントロールするためのドライバ回路等を内蔵してもよい。
【0042】
本形態に係るパチンコ機Pでは、工場出荷後やリセット後の初期状態において遊技が開始されると、メインRAM103の所定の記憶領域に、発射球数や払い出された賞球数等のデータが記憶される。具体的には、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、第1大入賞口18及び第2大入賞口55への遊技球の入球に基づく賞球数の総数(以下、総賞球数という)、第1大入賞口18及び第2大入賞口55への遊技球の入球に基づく賞球数の総数(以下、特別電動役物総賞球数という)、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、第1大入賞口18及び第2大入賞口55への遊技球の入球に基づく賞球数の総数(以下、役物総賞球数という)等が記憶される。
そして、このメインRAM103に記憶されたデータに基づいて、出玉率、特別電動役物比率、役物比率等の遊技に関する情報がメイン情報表示装置105に表示されるようになっている。
ここで、出玉率は、発射球数に対する総賞球数の割合であり、総賞球数/発射球数により算出される値である。また、特別電動役物比率は、総賞球数に対する特別電動役物総賞球の割合であり、特別電動役物総賞球数/総賞球数により算出される値である。また、役物比率は、総賞球数に対する役物総賞球数の割合であり、役物総賞球数/総賞球数により算出される値である。
【0043】
なお、メインRAM103には、払い出された賞球数に関する他のデータ(たとえば、一般入賞口14への遊技球の入球に基づく賞球数の総数等)を記憶できるようにしてもよい。また、メイン情報表示装置105には、上述以外の他の遊技に関する情報を表示できるようにしてもよい。
また、本明細書においては、上述のメインRAM103に記憶される発射球数や払い出された賞球数等のデータを「遊技性能データ」ともいい、また、上述の出玉率等の遊技に関する情報を「遊技性能表示情報」ともいう。
【0044】
設定スイッチ108には、鍵穴を備えた操作部(特に図示しておらず)が設けられており、この鍵穴に所定の鍵を差し込んだ状態で回転操作が可能に形成されている。常態においては、設定スイッチ108はオフになっているが、回転操作が行われると、設定スイッチ108がオンになる。
【0045】
RAMクリアスイッチ109には、押下操作が可能な押下ボタン109a(
図6参照)が設けられており、この押下ボタン109aが押下操作されていないときは、RAMクリアスイッチ109はオフになっているが、押下ボタン109aが押下操作されると、RAMクリアスイッチ109がオンになる。
【0046】
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、出玉に関する設定として、設定値1から設定値6までの複数段階が定められており、この設定値の違いにより、後述する大当たりの当選確率が異なるようになっている。たとえば、設定値1よりも設定値6の方が、大当たりの当選確率が大きくなるように設定されており、大当たりの当選確率が高ければ、賞球を獲得できる可能性も高くなるので、設定値を調整することにより、そのパチンコ機Pにおいて想定される賞球の払い出し量が変化する。また、後述する大当たりの当選確率を定めた大当たり決定乱数判定テーブル110は、設定値1〜6のそれぞれに対応して設けられており、設定値が変更されたときには、設定値ごとに設けられた大当たり決定乱数判定テーブル110がまるごと変更されることとなる。
【0047】
また、本形態に係るパチンコ機Pには、各種制御状態が定められたモードとして、遊技を実行可能な遊技可能モード、設定されている設定値を確認可能な設定確認モード、設定されている設定値を変更可能な設定変更モード、並びに、遊技の実行、設定値の確認及び変更が不可能な遊技停止モードが設けられている。
【0048】
パチンコ機Pの電源がオフからオンになると(電断から復帰すると)、電源がオフとなる前(電断発生直前)に滞在していたモード、電源がオンとなった時点(電断復帰時)における設定スイッチ108のオン又はオフ、RAMクリアスイッチ109のオン又はオフ、後述する本体枠開放検出センサ2aのオン又はオフ(すなわち、本体枠2の開放又は閉鎖)、電源がオフとなった時点で行われるメインRAM103のバックアップ処理に関する異常の発生の有無、メインRAM103における異常の発生の有無に応じて、いずれかのモードが設定される。
そして、設定変更モードが設定された状態で、押下ボタン109aを操作する(RAMクリアスイッチ109がオンになる)ことにより、設定値を変更できる(切り替えることができる)ようになっている。パチンコ機Pに設定される設定値は、メインRAM103に記憶されるようになっており、設定値が変更される場合には、メインRAM103に記憶されている設定値が変更されることとなる。
【0049】
なお、本形態におけるメインRAM103には、上述の遊技性能データや設定値の他、遊技の進行に係る各種データ(後述する第1特図保留数、第2特図保留数、特図遊技の進行状況を示す実行フェーズデータ、普図保留数、普図遊技の進行状況を示す普図実行フェーズデータ等)が記憶されるようになっている。
また、主制御基板100の表面に設けられる装置や電子部品は、上述のものに限定されるものではなく、たとえば、メイン情報表示装置105への各種情報の表示の実行や表示内容の切り換えを行うためのスイッチ等を設けてもよい。また、メインRAM103に記憶されている情報のクリア及び設定値の変更はいずれも、RAMクリアスイッチ109により行われるようになっているが、これに限定されるものではない。たとえば、RAMクリアスイッチ109とは別個独立の設定変更スイッチを設け、RAMクリアスイッチ109はメインRAM103に記憶されている情報のクリアに用いるように設定し、設定変更スイッチは設定値の変更に用いるように設定してもよい。
【0050】
(パチンコ機Pの制御手段の構成)
次に、パチンコ機Pの作動を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は、
図7に示すように、主制御基板100、発射払出制御基板200、副制御基板300、遊技球貸出制御基板400及び電源基板600により構成されている。
また、
図7に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200、副制御基板300及び電源基板600が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400が接続されている。さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
【0051】
主制御基板100は、主にパチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものであり、具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、及び、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技を制御する。
この主制御基板100は、
図7に示すように、メインCPU101と、メインROM102と、メインRAM103と、を備えている。そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
【0052】
また、
図7に示すように、主制御基板100には、一般入賞口14へ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサと、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを検出する第1始動入賞口検出センサ15aと、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したことを検出する第2始動入賞口検出センサ16aと、第1大入賞口18へ遊技球が入球したことを検出する第1大入賞口検出センサ18aと、第2大入賞口55へ遊技球が入球したことを検出する第2大入賞口検出センサ55aと、特定領域57へ遊技球が進入したことを検出する特定領域検出センサ57aと、一般領域58へ遊技球が進入したことを検出する一般領域検出センサ58aと、アウト口19へ遊技球が受け入れられたことを検出するアウト口検出センサ19aと、ゲート20を遊技球が通過したことを検出するゲート検出センサ20aと、設定スイッチ108と、RAMクリアスイッチ109と、遊技盤11に向けられる磁気を検出する磁気検出センサと、遊技盤11に照射される電波を検出する電波検出センサと、パチンコ機Pを揺らす等の不正行為により生じる振動を検出する振動検出センサ72と、が接続されている。
【0053】
また、一般入賞口検出センサとしては、第1一般入賞口14aへ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14c、及び、第2一般入賞口14bへ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14dが、それぞれ別個に接続されている。
磁気検出センサとしては、第1始動入賞口15の周辺に向けられる磁気を検出する磁気検出センサ70a、第2始動入賞口16の周辺に向けられる磁気を検出する磁気検出センサ70b、第1大入賞口18の周辺に向けられる磁気を検出する磁気検出センサ70c、及び、第2大入賞口55の周辺に向けられる磁気を検出する磁気検出センサ70dが、それぞれ別個に接続されている。
電波検出センサとしては、遊技盤11の上部に照射される電波を検出する電波検出センサ71a、遊技盤11の中央に照射される電波を検出する電波検出センサ71b、及び、遊技盤11の下部に照射される電波を検出する電波検出センサ71cが、それぞれ別個に接続されている。
【0054】
そして、これらの各検出センサから出力される検出信号や各スイッチのオン又はオフを示す信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
【0055】
なお、磁気検出センサ70a,70b,70c,70dは、磁気を検出するとオンとなり各センサに対応する磁気検出信号を主制御基板100に出力し、磁気の検出中は、磁気検出信号が連続して出力される。主制御基板100においては、入力された磁気検出信号の種類により、いずれの箇所に向けられた磁気であるのかを把握することができる。そして、磁気検出センサ70a,70b,70c,70dは、磁気を検出しなくなるとオフとなり主制御基板100への磁気検出信号の出力を停止する。
また、電波検出センサ71a,71b,71cは、電波を検出するとオンとなり各センサに対応する電波検出信号を主制御基板100に出力し、電波の検出中は、電波検出信号が連続して出力される。主制御基板100においては、入力された電波検出信号の種類により、いずれの箇所に照射された電波であるのかを把握することができる。そして、電波検出センサ71a,71b,71cは、電波を検出しなくなるとオフとなり主制御基板100への電波検出信号の出力を停止する。
また、振動検出センサ72は、パチンコ機Pが振動していることを検出するとオンとなり振動検出信号を主制御基板100に出力し、振動の検出中は、振動検出信号が連続して出力される。そして、振動検出センサ71は、パチンコ機Pの振動を検出しなくなるとオフとなり主制御基板100への振動検出信号の出力を停止する。
【0056】
また、特に図示していないが、特定領域検出センサ57aは、特定領域57と特定領域排出口57bとをつなぐ排出通路57c(
図4(b)及び(c)参照)内に設けられており、一般領域検出センサ58aは、一般領域58と一般領域排出口58bとをつなぐ排出通路58c(
図4(b)及び(c)参照)内に設けられている。そして、上述の如く、特定領域57へ進入した遊技球は特定領域排出口57bから第2大入賞口55の外部へ排出され、一般領域58へ進入した遊技球は一般領域排出口58bから第2大入賞口55の外部へ排出されるようになっている。したがって、第2大入賞口55から排出される遊技球は、必ず、特定領域検出センサ57a及び一般領域検出センサ58aにより検出されることとなる。すなわち、特定領域検出センサ57a及び一般領域検出センサ58aは、第2大入賞口55から遊技球が排出されたことを検出するセンサとして機能するようにもなっている。
【0057】
さらに、主制御基板100には、制御の対象となる機器として、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cと、第1大入賞口18の第1開閉扉18bを開閉駆動する第1大入賞口ソレノイド18cと、第2大入賞口55の第2開閉扉55bを開閉駆動する第2大入賞口ソレノイド55cと、シャッター部59を突没駆動するシャッター部ソレノイド59cと、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特図保留表示装置38と、第2特図保留表示装置39と、普通図柄保留表示装置33と、メイン情報表示装置105と、が接続されている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16、第1大入賞口18、第2大入賞口55の開閉制御やシャッター部59の突没制御が行われ、また、各表示装置の表示制御が行われるようになっている。
【0058】
発射払出制御基板200は、特に図示していないが、主制御基板100と同様に、CPU、ROM及びRAMを備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
【0059】
図7に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球の発射を制御するための機器として、操作ハンドル5に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ5aと、操作ハンドル5の操作角度(回転角度)を検出する操作ボリューム5bと、遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ5cと、上皿6に受容されている遊技球を発射装置(図示しておらず)に送る球送りソレノイド60と、遊技球を発射する発射モータ61と、が接続されている。また、タッチセンサ5a、操作ボリューム5b及び発射停止スイッチ5cから出力される制御信号が、発射払出制御基板200に入力されるようになっている。
【0060】
そして、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61を通電して遊技球を発射させる制御が行われる。これに対して、発射停止スイッチ5cからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61の通電を止めて遊技球の発射を停止させる制御が行われる。
【0061】
また、発射払出制御基板200には、
図7に示すように、遊技球の払い出しを制御するための機器として、遊技球貯留部(特に図示しておらず)に貯留されている遊技球を賞球として払い出す払出モータ62と、払い出された遊技球を検出して計数する払出計数スイッチ63と、発射モータ61により遊技球が発射されたことを検出する発射球検出センサ64とが接続されている。そして、主制御基板100から送信される払出数コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この払出数コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球(賞球)が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
【0062】
さらに、発射払出制御基板200には、
図7に示すように、本体枠2の開放状態を検出する本体枠開放検出センサ2aと、前扉3の開放状態を検出する前扉開放検出センサ3aと、受皿7の満タン状態を検出する受皿満タン検出センサ7aと、が接続されている。
【0063】
本体枠開放検出センサ2aは、本体枠2が開放されていることを検出するとオンとなり本体枠開放検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、本体枠2の開放中は、本体枠開放検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、本体枠開放検出信号が入力されると、本体枠開放コマンドを主制御基板100に送信する。
これに対して、本体枠開放検出センサ2aは、本体枠2が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり本体枠開放検出信号の出力を停止する。そして、発射払出制御基板200は、本体枠開放検出信号の入力が止まると、本体枠2が閉じられたと判断し、主制御基板100への本体枠開放コマンドの送信を停止する。
【0064】
前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出するとオンとなり扉開放検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、前扉3の開放中は、扉開放検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、扉開放検出信号が入力されると、扉開放コマンドを主制御基板100に送信する。
これに対して、前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり扉開放検出信号の出力を停止する。そして、発射払出制御基板200は、扉開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、主制御基板100への扉開放コマンドの送信を停止する。
【0065】
受皿満タン検出センサ7aは、受皿7の所定位置に設けられている。受皿7に賞球として払い出される遊技球が所定量以上貯留されて満タン状態になると、貯留された遊技球が上述の所定位置に達することとなる。
受皿満タン検出センサ7aは、遊技球が上述の所定位置に達したことを検出するとオンとなり受皿検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、貯留された遊技球が上述の所定位置に達している間は、受皿検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、受皿検出信号が入力されると、受皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。
これに対して、受皿満タン検出センサ7aは、遊技球が上述の所定位置に達したことを検出しなくなるとオフとなり受皿検出信号の出力を停止する。そして、発射払出制御基板200は、受皿検出信号の入力が止まると、受皿7の満タン状態が解除されたと判断し、主制御基板100への受皿満タンコマンドの送信を停止する。
【0066】
また、上述の如く、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400が接続されている。
図7に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
【0067】
球貸ボタン36が押下操作されると、球貸スイッチ36aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、遊技球の貸し出しを要求する貸出要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが貸出要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rにより、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理がなされるとともに、減算された価値情報に対応する個数の遊技球を払い出す制御がなされる。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御がなされる。
【0068】
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、
図7に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
【0069】
また、サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、各種ランプの点灯等を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)、役物演出装置YSの可動を制御するための作動制御基板(特に図示しておらず)に、演出実行用のコマンドを送信する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
【0070】
また、副制御基板300には、画像制御基板を介して演出表示装置21が接続され、音声制御基板を介して音声出力装置10が接続されている。また、副制御基板300には、電飾制御基板を介して、前扉演出ランプDLと、状態報知ランプELと、盤面演出ランプGLと、操作ダイヤル9aの回転操作を検出する回転操作検出センサ9cと、操作ボタン9bの押下操作を検出する押下操作検出センサ9dとが接続されている。さらに、副制御基板300には、作動制御基板を介して、駆動モータM1,M2が接続されている。
【0071】
画像制御基板は、特に図示していないが、画像CPU、画像ROM及び画像RAM等を備えている。この画像制御基板の画像ROMには、演出表示装置21に表示される図柄、背景等の画像データが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、画像CPUが、画像ROMから読み出した画像データを画像RAMに記憶することによって、演出表示装置21による画像表示を制御する。
【0072】
音声制御基板は、特に図示していないが、サウンドチップ(CPU)、サウンドROM及びサウンドRAM等を備えている。サウンドROMには、音声出力装置10から出力される音声、BGM等のサウンドデータが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、サウンドROMから読み出したサウンドデータをサウンドRAMに記憶することによって、音声出力装置10からの音声出力を制御する。
【0073】
電飾制御基板は、副制御基板300からのコマンドに基づき、前扉演出ランプDL、状態報知ランプEL、盤面演出ランプGLの点灯、消灯を制御する。また、電飾制御基板は、操作ダイヤル9aの回転操作に基づき回転操作検出センサ9cから出力される回転操作検出信号、又は、操作ボタン9bの押下操作に基づき押下操作検出センサ9dから出力される押下操作検出信号が入力されると、所定のコマンドを副制御基板300に送信する。
【0074】
作動制御基板は、副制御基板300からのコマンドに基づき、駆動モータM1、駆動モータM2の駆動を制御する。そして、駆動モータM1が駆動することにより、第1演出役物装置YS1が上下方向に可動し、駆動モータM2が駆動することにより、第2演出役物装置YS2が上下方向に可動する。
【0075】
電源基板600は、主制御基板100を介して各基板に電力を供給するものである。この電源基板600にはバックアップ電源(特に図示しておらず)が設けられている。
また、主制御基板100には、供給される電力の電圧値を検知するための電断検知回路が設けられている。この電断検知回路は、供給される電力の電圧値が所定値以下となった場合(たとえば、電源スイッチ650がオフとなった場合や不測の電源断が発生した場合)に電断が発生したと判断して、主制御基板100へ電断発生信号を出力するとともに、電圧値が所定値よりも大きくなった場合(たとえば、電源スイッチ650がオンとなった場合や不測の電源断から復帰した場合)には電断から復帰したと判断して、主制御基板100への電断発生信号の出力を停止する。
【0076】
そして、メインCPU101は、電断発生信号を検出した(電断が発生した)場合には、メインRAM103へのアクセスを禁止し、メインRAM103の記憶領域に記憶されている遊技の進行に係る各種データ(第1特図保留数、第2特図保留数、特図遊技の進行状況を示す実行フェーズデータ、普図保留数、普図遊技の進行状況を示す普図実行フェーズデータ)や設定値等を保持するバックアップ処理を行う。また、電断発生信号を検出しなくなった(電断から復帰した)場合には、電断の発生時に保持されたデータのチェックサムと電断からの復帰時にメインRAM103の記憶領域に記憶されているデータのチェックサムとを比較することにより、電断の発生時におけるメインRAM103の記憶データと電断からの復帰時におけるメインRAM103の記憶データとに不整合が生じているか否かが判断される。
そして、不整合が生じていないと判断された場合、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセスの禁止を解除するとともに、電断からの復帰時における演出の制御に必要なデータの内容を示す各種コマンドを副制御基板300へ送信するようになっている。
【0077】
ここで、電断発生時の処理が複雑になるのを防止すべく、本形態における副制御基板300には電断検知回路が設けられておらず、当該副制御基板300においては上述のようなバックアップ処理は行われない。そのため、電断から復帰した際には、サブCPU301がメインCPU101から送信される上述の各種コマンドに基づいて演出の制御を行うことにより、当該時点で適切な演出が実行できるようになっている。
【0078】
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、押下ボタン109aが押下操作されたまま(RAMクリアスイッチ109がオンとなった状態で)電源がオンとなった場合には、メインRAM103に記憶されているデータのうち設定値以外(すなわち、遊技性能データ及び遊技の進行に係る各種データ)をクリアする初期化処理が実行されるようになっている。
なお、この場合にクリアするデータとしては、遊技の進行に係る各種データのみとしてもよい。すなわち、遊技性能データ及び設定値はクリアせずに記憶したままとしてもよい。そして、遊技性能データに関しては、特定の操作を行うことでクリアできるようにしてもよい。
【0079】
また、メインCPU101は、電断発生信号を検出しなくなった(電断から復帰した)際、後述する遊技可能モード又は設定変更モードが設定されたときにはこの時点で、また、後述する設定確認モードが設定されたときには当該設定確認モードが終了した時点で、役物演出装置YS(第1役物演出装置YS1、第2役物演出装置YS2)を初期位置に停止させるイニシャル処理を実行するためのイニシャル処理実行信号を副制御基板300へ送信するようになっている。そして、このイニシャル処理実行信号が受信されると、副制御基板300において、役物演出装置YSのイニシャル処理が実行される。
具体的には、このイニシャル処理が実行されると、第1役物演出装置YS1及び第2役物演出装置YS2がいずれも可動位置まで移動した後、初期位置まで移動するようになっている。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、イニシャル処理が開始されてから終了するまでの時間が25秒となっている。
【0080】
(パチンコ機Pの遊技の概要)
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態のパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態という)、又は、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確時短遊技状態という)のいずれかの遊技状態が設定される。
【0081】
ここで、低確率遊技状態は、後述する大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が所定の値に設定された遊技状態である。また、高確率遊技状態は、大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が低確率遊技状態よりも高い値に設定された遊技状態である。すなわち、低確率遊技状態中よりも高確率遊技状態中のほうが、大当たりの抽選によって大当たりに当選しやすくなっている。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
【0082】
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に入球すると、大当たりの抽選が行われる。そして、この大当たりの抽選によって大当たりに当選すると、第1大入賞口18又は第2大入賞口55が開放され、当該第1大入賞口18又は当該第2大入賞口55へ遊技球を入球させることが可能となる特別遊技が実行され、さらに、特別遊技中における特定領域57への遊技球の進入の有無に応じて、当該特別遊技の終了後の遊技状態がいずれかの遊技状態に設定されるようになっている。
【0083】
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球、第1一般入賞口14aへの入球が可能となっている。また、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、第1大入賞口18への入球、第2大入賞口55への入球、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、第2一般入賞口14bへの入球が可能となっている。そして、通常遊技状態中は、遊技球が第1始動入賞口15又は第1一般入賞口14aへ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、第1大入賞口18又は第2大入賞口55へ遊技球が入球し、或いは遊技球がゲート20を通過及び第2始動入賞口16又は第2一般入賞口14bへ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
具体的には、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われ、通常遊技状態が設定されると、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われる。
【0084】
また、大当たりの抽選は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための各種テーブルに基づいて、行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、並びに、上述の変動演出のパターン(以下、変動演出パターンという)を決定するための変動モード番号、変動パターン番号の決定に用いられるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、変動演出パターンの決定に用いられる乱数は上述の3種類に限定されるものではなく、たとえば、これらの乱数に加えて他の乱数を用いてもよいし、これらの乱数のうちいずれか1又は複数の乱数を用いてもよい。
【0085】
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数についてそれぞれ乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶されるようになっている。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
【0086】
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。たとえば、第1保留記憶領域のいずれの記憶部にも第1特図乱数が記憶されていない状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第2記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部及び第2記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第3記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第3記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第4記憶部に記憶される。そして、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、この入球に係る第1特図乱数は記憶されない。
【0087】
同様に、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、第2特図乱数が、第2保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。具体的な記憶の処理については、上述の第1特図乱数の記憶と同様であるため、説明を省略する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」ともいい、また、第1特図保留数や第2特図保留数を単に「保留数」ともいう。
【0088】
また、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に係るテーブルとして、大当たり決定乱数判定テーブル110、当たり図柄乱数判定テーブル111、リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113、及び、変動パターン抽選テーブル114を有している。
なお、大当たりの抽選に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
【0089】
大当たり決定乱数判定テーブル110は、大当たりか否かの判定を行うためのものであって、大別して、低確率遊技状態において参照される低確率判定テーブルと、高確率遊技状態において参照される高確率判定テーブルと、を備えている。
また、
図8(a)〜(l)に示すように、低確率判定テーブル及び高確率判定テーブルにはそれぞれ、設定中の設定値に応じた6種類ずつが設けられている。
具体的には、低確率判定テーブルには、設定値が「1」である場合に参照される第1低確率判定テーブル110a、設定値が「2」である場合に参照される第2低確率判定テーブル110b、設定値が「3」である場合に参照される第3低確率判定テーブル110c、設定値が「4」である場合に参照される第4低確率判定テーブル110d、設定値が「5」である場合に参照される第5低確率判定テーブル110e、及び、設定値が「6」である場合に参照される第6低確率判定テーブル110fが設けられている。
高確率判定テーブルには、設定値が「1」である場合に参照される第1高確率判定テーブル110g、設定値が「2」である場合に参照される第2高確率判定テーブル110h、設定値が「3」である場合に参照される第3高確率判定テーブル110i、設定値が「4」である場合に参照される第4高確率判定テーブル110j、設定値が「5」である場合に参照される第5高確率判定テーブル110k、及び、設定値が「6」である場合に参照される第6高確率判定テーブル110lが設けられている。
【0090】
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜65535の数値範囲内で1個の大当たり決定乱数が取得される。そして、パチンコ機Pに設定されている設定値、及び、大当たりの抽選を行う時点の遊技状態に応じて、上述のいずれかの大当たり決定乱数判定テーブル110が選択され、取得された大当たり決定乱数と選択された大当たり決定乱数判定テーブル110とに基づいて大当たりの抽選が行われる。
【0091】
図8(a)に示すように、第1低確率判定テーブル110aによれば、大当たり決定乱数が10001〜10205であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、10206〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第1低確率判定テーブル110aにおける大当たりの当選確率はおよそ1/319.7となる。
【0092】
図8(b)に示すように、第2低確率判定テーブル110bによれば、大当たり決定乱数が10001〜10208であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、10209〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第2低確率判定テーブル110bにおける大当たりの当選確率はおよそ1/315.1となる。
【0093】
図8(c)に示すように、第3低確率判定テーブル110cによれば、大当たり決定乱数が10001〜10212であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、10213〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第3低確率判定テーブル110cにおける大当たりの当選確率はおよそ1/309.1となる。
【0094】
図8(d)に示すように、第4低確率判定テーブル110dによれば、大当たり決定乱数が10001〜10215であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、10216〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第4低確率判定テーブル110dにおける大当たりの当選確率はおよそ1/304.8となる。
【0095】
図8(e)に示すように、第5低確率判定テーブル110eによれば、大当たり決定乱数が10001〜10219であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、10220〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第5低確率判定テーブル110eにおける大当たりの当選確率はおよそ1/299.2となる。
【0096】
図8(f)に示すように、第6低確率判定テーブル110fによれば、大当たり決定乱数が10001〜10223であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、10224〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第6低確率判定テーブル110aにおける大当たりの当選確率はおよそ1/293.9となる。
【0097】
図8(g)に示すように、第1高確率判定テーブル110gによれば、大当たり決定乱数が10001〜11024であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、11025〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第1高確率判定テーブル110gにおける大当たりの当選確率は1/64.0となる。
【0098】
図8(h)に示すように、第2高確率判定テーブル110hによれば、大当たり決定乱数が10001〜11040であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、11041〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第2高確率判定テーブル110hにおける大当たりの当選確率はおよそ1/63.0となる。
【0099】
図8(i)に示すように、第3高確率判定テーブル110iによれば、大当たり決定乱数が10001〜11057であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、11058〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第3高確率判定テーブル110iにおける大当たりの当選確率はおよそ1/62.0となる。
【0100】
図8(j)に示すように、第4高確率判定テーブル110jによれば、大当たり決定乱数が10001〜11074であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、11075〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第4高確率判定テーブル110jにおける大当たりの当選確率はおよそ1/61.0となる。
【0101】
図8(k)に示すように、第5高確率判定テーブル110kによれば、大当たり決定乱数が10001〜11092であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、11093〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第5高確率判定テーブル110kにおける大当たりの当選確率はおよそ1/60.0となる。
【0102】
図8(l)に示すように、第6高確率判定テーブル110lによれば、大当たり決定乱数が10001〜11110であった場合に大当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜10000、11111〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この第6高確率判定テーブル110lにおける大当たりの当選確率はおよそ1/59.0となる。
【0103】
以上のように、対応付けられた設定値が同一の高確率判定テーブル及び低確率判定テーブルを比較すると、高確率判定テーブルは、低確率判定テーブルに比べて、大当たりの当選確率がおよそ5倍となるように設定されている。
【0104】
また、低確率判定テーブルにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数は、当該低確率判定テーブルと同一の設定値が対応付けられた高確率判定テーブルにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数に含まれるように設定されている。すなわち、低確率判定テーブルにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数は、同一の設定値が対応付けられた高確率判定テーブルにおいても大当たりと判定されることとなる。
【0105】
当たり図柄乱数判定テーブル111は、特別図柄の種別を決定するためのものであって、
図9(a)及び(b)に示すように、第1特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第1始動入賞口判定テーブル111aと、第2特図乱数によって大当たりに当選した場合に参照される第2始動入賞口判定テーブル111bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たりに当選した場合に、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1始動入賞口判定テーブル111a又は第2始動入賞口判定テーブル111bのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
【0106】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄という)として2種類の特別図柄(X1、X2)が設けられており、また、ハズレの場合に決定される特別図柄(以下、ハズレ図柄という)として2種類の特別図柄(Y1、Y2)が設けられている。
【0107】
図9(a)に示すように、第1始動入賞口判定テーブル111aによれば、当たり図柄乱数が0〜99であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が100〜199であった場合に特別図柄X2が決定される。すなわち、この第1始動入賞口判定テーブル111aにおいては、特別図柄X1が決定される確率及び特別図柄X2が決定される確率はいずれも、50%となっている。
【0108】
また、
図9(b)に示すように、第2始動入賞口判定テーブル111bによれば、当たり図柄乱数が0〜159であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が160〜199であった場合に特別図柄X2が決定される。すなわち、この第2始動入賞口判定テーブル111bにおいては、特別図柄X1が決定される確率は80%、特別図柄X2が決定される確率は20%となっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、いずれの当たり図柄乱数判定テーブル111であっても、同一の大当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、各テーブルにおいて異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
【0109】
また、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Y1が決定される。また、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Y2が決定される。
すなわち、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
【0110】
リーチグループ決定乱数判定テーブル112、リーチモード決定乱数判定テーブル113及び変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号の決定に用いられるテーブルである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号が決定されるとともに、決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成される。そして、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の具体的な態様(たとえば、演出表示装置21の表示部21aに表示する画像等)を決定する。変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、変動演出の変動時間及び態様の決定に用いられるコマンドである。
【0111】
そして、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するために用いられるリーチモード決定乱数判定テーブル113が属するグループを決定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、変動モード番号及び変動パターン番号を決定するにあたり、その前段階として、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブル112により、グループの種別が決定される。
このリーチグループ決定乱数判定テーブル112は、遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、
図10(a)〜(c)に示すように、遊技状態が非時短遊技状態であってかつ第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112についてのみ詳述し、他のリーチグループ決定乱数判定テーブル112の説明は省略する。
【0112】
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行う時点の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数に応じて、リーチグループ決定乱数判定テーブル112が選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別が決定される。
【0113】
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得された第1特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該抽選時の第1特図保留数が0又は1であった場合には、第1判定テーブル112aが選択され、当該抽選時の第1特図保留数が2以上であった場合には、第2判定テーブル112bが選択される(
図10(a)及び(b)参照)。
また、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該抽選時の第2特図保留数が0〜3であった場合に(すなわち、第2特図保留数がいかなる個数であっても)、第3判定テーブル112cが選択される(
図10(c)参照)。
【0114】
そして、
図10(a)に示すように、第1判定テーブル112aによれば、リーチグループ決定乱数が0〜3999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が4000〜8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「第4グループ」が決定される。
また、
図10(b)に示すように、第2判定テーブル112bによれば、リーチグループ決定乱数が0〜5999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が6000〜8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「第4グループ」が決定される。
さらに、
図10(c)に示すように、第3判定テーブル112cによれば、リーチグループ決定乱数が0〜7999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000〜10006であった場合に「第2グループ」が決定される。
【0115】
また、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブル113が決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブル112は、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たりであった場合には参照されない。
【0116】
リーチモード決定乱数判定テーブル113は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブル114を決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブル113は、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用判定テーブルと、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用判定テーブルと、を備えている。
【0117】
また、ハズレ用判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに複数設けられている。ここでは、
図11(a)〜(d)に示すように、「第1グループ」が決定された場合に参照される第1グループ用判定テーブル113a、「第2グループ」が決定された場合に参照される第2グループ用判定テーブル113b、「第3グループ」が決定された場合に参照される第3グループ用判定テーブル113c、「第4グループ」が決定された場合に参照される第4グループ用判定テーブル113dについて説明し、他のハズレ用判定テーブルの説明は省略する。
【0118】
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜2038の数値範囲内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、及び、変動パターン抽選テーブル114が決定される。
【0119】
具体的には、たとえば、上述したグループの種別の抽選により「第1グループ」が決定された場合に第1グループ用判定テーブル113aが選択され、「第2グループ」が決定された場合に第2グループ用判定テーブル113bが選択され、「第3グループ」が決定された場合に第3グループ用判定テーブル113cが選択され、「第4グループ」が決定された場合に第4グループ用判定テーブル113dが選択される(
図11(a)〜(d)参照)。
【0120】
そして、
図11(a)に示すように、第1グループ用判定テーブル113aによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に(すなわち、リーチモード決定乱数がいかなる値であっても)、「00H」(最後尾に「H」が付された英数字は16進数表記。以下、同様)という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第1変動テーブル114aが選択される。
また、
図11(b)に示すように、第2グループ用判定テーブル113bによれば、リーチモード決定乱数が0〜1999であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第2変動テーブル114bが選択される。また、リーチモード決定乱数が2000〜2038であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第2変動テーブル114bが選択される。
また、
図11(c)に示すように、第3グループ用判定テーブル113cによれば、リーチモード決定乱数が0〜2038であった場合に(すなわち、リーチモード決定乱数がいかなる値であっても)、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第3変動テーブル114cが選択される。
さらに、
図11(d)に示すように、第4グループ用判定テーブル113dによれば、リーチモード決定乱数が0〜1899であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第3変動テーブル114cが選択される。また、リーチモード決定乱数が1900〜2038であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第4変動テーブル114dが選択される。
【0121】
また、大当たり用判定テーブルは、大当たりの抽選時(すなわち、大当たりの当選時)の遊技状態、及び、大当たりとなった場合に決定された大当たり図柄の種別ごとに複数設けられている。
ここでは、
図12(a)及び(b)に示すように、非時短遊技状態において特別図柄X1が決定された場合に参照される第1大当たり用判定テーブル113e、及び、非時短遊技状態において特別図柄X2が決定された場合に参照される第2大当たり用判定テーブル113fについて説明し、他の大当たり用判定テーブルの説明は省略する。
【0122】
本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選し特別図柄の種別が決定された場合に、決定された特別図柄の種別、及び、大当たりの抽選時の遊技状態に対応する大当たり用判定テーブルが選択される。そして、上述したハズレ用判定テーブルに基づく決定の場合と同様に、取得されたリーチモード決定乱数と選択された大当たり用判定テーブルとに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114が決定される。
【0123】
具体的には、非時短遊技状態において大当たりに当選し特別図柄X1が決定された場合に、第1大当たり用判定テーブル113eが選択され、非時短遊技状態において大当たりに当選し特別図柄X2が決定された場合に、第2大当たり用判定テーブル113fが選択される(
図12(a)及び(b)参照)。
【0124】
そして、
図12(a)に示すように、第1大当たり用判定テーブル113eによれば、リーチモード決定乱数が0〜199であった場合に、「32H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第30変動テーブル114eが選択される。また、リーチモード決定乱数が200〜1299であった場合に、「33H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第31変動テーブル114fが選択される。また、リーチモード決定乱数が1300〜2038であった場合に、「34H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第31変動テーブル114fが選択される。
また、第2大当たり用判定テーブル113fによれば、リーチモード決定乱数が0〜1399であった場合に、「33H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第32変動テーブル114gが選択される。また、リーチモード決定乱数が1400〜2038であった場合に、「34H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第32変動テーブル114gが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの抽選時の遊技状態、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの抽選時の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
【0125】
変動パターン抽選テーブル114は、変動演出パターン(変動演出の態様、変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。
ここでは、
図13(a)〜(g)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル114a、第2変動テーブル114b、第3変動テーブル114c及び第4変動テーブル114d、並びに、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル114e、第31変動テーブル114f及び第32テーブル114gについて説明し、他の変動パターン抽選テーブル114の説明は省略する。
【0126】
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。そして、取得された変動パターン乱数と、上述の変動モード番号とともに決定された変動パターン抽選テーブル114とに基づいて、変動パターン番号が決定される。
たとえば、
図13(a)に示すように、第1変動テーブル114aによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。また、
図13(d)に示すように、第4変動テーブル114dによれば、変動パターン乱数が0〜119であった場合に「03H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が120〜249であった場合に「04H」という変動パターン番号が決定される。
【0127】
また、
図13(e)に示すように、第30変動テーブル114eによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定される。また、
図13(g)に示すように、第32変動テーブル114gによれば、変動パターン乱数が0〜199であった場合に「33H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が200〜249であった場合に「34H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動パターンテーブル114によっても、所定の変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(
図13参照)。
【0128】
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時(すなわち、後述する特別図柄の変動表示の開始時(変動演出の開始時))に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態及び保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)等に応じて、変動モード番号及び変動パターン番号が決定される。上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号は、変動演出パターンを決定するためのものであり、変動モード番号及び変動パターン番号により、変動演出の態様及び変動時間が定められるようになっている。ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出が前半部分と後半部分に分けられている。そして、変動演出の前半部分の態様及び変動時間は、変動モード番号により決定され、変動演出の後半部分の態様及び変動時間は、変動パターン番号により決定されるようになっている。
【0129】
次に、特図遊技における変動演出の変動時間の決定処理や、特別遊技の制御について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pは、上述の決定処理や特別遊技の制御を行うためのテーブルとして、変動時間決定テーブル115、特別電動役物作動テーブル116、及び、遊技状態設定テーブル117等を備えている。
【0130】
変動時間決定テーブル115は、変動時間を決定するためのものである。
本形態に係るパチンコ機Pは、この変動時間決定テーブル115として、各変動モード番号に対応する変動演出の前半部分の変動時間(以下、前半変動時間という)が定められた第1変動時間決定テーブル115a、及び、各変動パターン番号に対応する変動演出の後半部分の変動時間(以下、後半変動時間という)が定められた第2変動時間決定テーブル115bを備えている(
図14(a)及び(b)参照)。
そして、変動モード番号が決定されると、この決定された変動モード番号及び第1変動時間決定テーブル115aに基づき、対応する前半変動時間が決定される。また、変動パターン番号が決定されると、この決定された変動パターン番号及び第2変動時間決定テーブル115bに基づき、対応する後半変動時間が決定される。そして、このように決定された前半変動時間と後半変動時間の合計値が、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の全体の変動時間に相当する。
たとえば、決定された変動モード番号が「03H」及び変動パターン番号が「04H」であった場合には、変動モード番号「03H」に対応して「13秒」の前半変動時間が決定され、変動パターン番号「04H」に対応して「60秒」の後半変動時間が決定される。そして、これらの合計値「73秒(=13秒+60秒)」が、変動演出の全体の変動時間となる。
【0131】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、変動モード番号及び変動パターン番号が決定されると、この決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、この決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成され、副制御基板300に送信される。そして、副制御基板300においては、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の態様が決定されるようになっている。具体的には、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様が決定されるようになっている。
なお、変動演出の態様については、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するのではなく、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出は、前半部分と後半部分とに分けるのではなく、より多くの部分に分けて、変動モードコマンドや変動パターンコマンドに基づいて、それぞれの部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出の態様は、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンド又は変動パターンコマンドのいずれかのみに基づいて決定してもよい。
【0132】
また、上述のように決定された変動時間に基づいて、演出表示装置21では変動演出が行われるとともに、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31)では特別図柄の変動表示が行われる。具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15の場合には、決定された変動時間の間、第1特別図柄表示装置30が点滅表示され、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16の場合には、決定された変動時間の間、第2特別図柄表示装置31が点滅表示される。そして、変動時間の経過後、決定された特別図柄が停止表示される。
【0133】
特別電動役物作動テーブル116は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するためのものであり、特別遊技の実行中に第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cを通電(作動)させるために参照されるものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、
図15(a)及び(b)に示すように、特別電動役物作動テーブル116として、特別図柄X1が決定された場合に参照される第1作動テーブル116aと、特別図柄X2が決定された場合に参照される第2作動テーブル116bと、が設けられている。
【0134】
本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技中において、第1大入賞口18又は第2大入賞口55のいずれかが開放されるラウンド遊技が計10回実行されるようになっている。
第1大入賞口18が開放されるラウンド遊技は、第1アタッカー装置17の第1開閉扉18bが開くことにより第1大入賞口18が開放されてから、第1大入賞口18へ所定の終了個数の遊技球が入球するか、若しくは、予め定められた開放時間が経過することによって、開放されていた第1大入賞口18が閉鎖されて終了する。また、第2大入賞口55が開放されるラウンド遊技は、第2アタッカー装置54の第2開閉扉55bが開くことにより第2大入賞口55が開放されてから、第2大入賞口55へ所定の終了個数の遊技球が入球するか、若しくは、予め定められた開放時間が経過することによって、開放されていた第2大入賞口55が閉鎖されて終了する。
【0135】
具体的には、特別図柄X1が決定されると、
図15(a)に示すように、第1作動テーブル116aを参照して特別遊技が実行される。この第1作動テーブル116aにおいては、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンドの各ラウンド遊技は、第1大入賞口18が29.0秒開放するか又は第1大入賞口18に終了個数である10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了し、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技は、第2大入賞口55が29.0秒開放するか又は第2大入賞口55に終了個数である10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するように設定されている。
【0136】
また、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第1大入賞口18が1回開放されるように設定されている。そして、この1回の開放における開放時間が29.0秒に設定されている。すなわち、上述のラウンド遊技においては、第1大入賞口ソレノイド18cが通電制御されることにより、第1開閉扉18bが、閉位置から開位置に変位して開位置に29.0秒位置した後、開位置から閉位置へ変位するという態様(開閉パターン)で作動するようになっている。
これに対して、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55が1回開放されるように設定されている。そして、この1回の開放における開放時間が29.0秒に設定されている。すなわち、上述のラウンド遊技においては、第2大入賞口ソレノイド55cが通電制御されることにより、第2開閉扉55bが、閉位置から開位置に変位して開位置に29.0秒位置した後、開位置から閉位置へ変位するという態様で作動するようになっている。
【0137】
また、第1作動テーブル116aにおいては、各ラウンド遊技が終了してから、次のラウンド遊技が開始されて第1大入賞口18又は第2大入賞口55が開放されるまでのインターバル時間が2.0秒に設定されている。
【0138】
また、特別図柄X2が決定されると、
図15(b)に示すように、第2作動テーブル116bを参照して特別遊技が実行される。この第2作動テーブル116bにおいては、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンドの各ラウンド遊技は、第1大入賞口18が29.0秒開放するか又は第1大入賞口18に終了個数である10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了し、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技は、第2大入賞口55が1.0秒開放するか又は第2大入賞口55に終了個数である10個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するように設定されている。
【0139】
また、第1作動テーブル115aと同様に、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第1大入賞口18が1回開放され、この1回の開放における開放時間が29.0秒となるように設定されている。第1開閉扉18bの作動態様も、上述と同様である。
これに対して、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55は、0.1秒開放された後1.0秒閉鎖されるというパターンが10回繰り返される。すなわち、上述のラウンド遊技においては、第2大入賞口ソレノイド55cが通電制御されることにより、第2開閉扉55bが、閉位置から開位置に変位して開位置に0.1秒位置した後、開位置から閉位置へ変位して閉位置に1.0秒位置するという態様での作動を10回繰り返すようになっている。
【0140】
また、第2作動テーブル115bにおいても、各ラウンド遊技が終了してから、次のラウンド遊技が開始されて第1大入賞口18又は第2大入賞口55が開放されるまでのインターバル時間が2.0秒に設定されている。
【0141】
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別図柄X1が決定された場合には、特別遊技における4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中に、第2大入賞口55が29.0秒連続して開放されるため、この29.0秒の開放の間に、ほぼ確実に所定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができるようになっている。これに対して、特別図柄X2が決定された場合には、特別遊技における4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中に、第2大入賞口55は0.1秒の開放を繰り返すようになっているが、この0.1秒の開放の間に第2大入賞口55へ遊技球を入球させることは極めて困難であるため、遊技球を特定領域57へ進入させることはほぼ不可能となっている。
すなわち、特別図柄X2が決定された場合には、特別図柄X1が決定された場合よりも、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中に、特定領域57へ遊技球を進入させることが困難となっている。
【0142】
遊技状態設定テーブル117は、特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技中に特定領域57へ所定数(本形態では1個)の遊技球が進入したか否かに応じて、特別遊技の終了後の遊技状態が決定されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、
図16(a)及び(b)に示すように、遊技状態設定テーブル117として、特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合に参照される第1状態設定テーブル117aと、特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合に参照される第2状態設定テーブル117bと、が設けられている。
【0143】
具体的には、
図16(a)に示すように、特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入した場合には、決定された特別図柄の種類に関係なく、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定され、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)は10000回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、高確率遊技状態が継続する。
また、
図16(a)に示すように、上述の場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定され、時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)は10000回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、時短遊技状態が継続する。
なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/59となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率遊技状態及び時短遊技状態が継続することとなる。
【0144】
また、
図16(b)に示すように、特別遊技中に特定領域57へ所定数の遊技球が進入しなかった場合には、決定された特別図柄の種類に関係なく、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定され、これと同時に、非時短遊技状態に設定される。すなわち、特別遊技の終了後は通常遊技状態が設定される。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別図柄X1が決定された場合には、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中に所定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができる。したがって、特別図柄X1が決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定される。これに対して、特別図柄X2が決定された場合には、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中に所定数の遊技球を特定領域57へ進入させることができない。したがって、特別図柄X2が決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態が通常遊技状態に設定される。
【0145】
なお、特別遊技の終了後の遊技状態は、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別に基づいて決定してもよい。たとえば、特別図柄X1又はX2のいずれか一方が決定された場合に、特別遊技の終了後の遊技状態を高確率時短遊技状態に設定し、いずれか他方が決定された場合に、通常遊技状態や、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態に設定してもよい。
【0146】
次に、普図遊技に関する処理について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル118に基づいて、行われる。
【0147】
そして、遊技球がゲート20を通過すると、上述の当たり決定乱数が取得されるとともに、当該乱数値がメインRAM103の普図保留記憶領域に4個を上限として記憶されるようになっている。具体的には、この普図保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、ゲート20の通過順に、第1記憶部から記憶されるようになっている。また、既にいくつかの記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、空きの記憶部のうち最も番号の小さい記憶部に当たり決定乱数が記憶されるようになっている。そして、普図保留記憶領域に既に4個の当たり決定乱数が記憶されている場合に、遊技球がゲート20を通過しても、この通過に係る当たり決定乱数は普図保留記憶領域に記憶されない。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されることを「普図保留」ともいう。
【0148】
また、当たり決定乱数判定テーブル118は、普通図柄の抽選により当たりか否かの判定を行うためのものであって、
図17(a)及び(b)に示すように、非時短遊技状態において参照される非時短判定テーブル118aと、時短遊技状態において参照される時短判定テーブル118bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0〜65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であれば、非時短判定テーブル118aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された非時短判定テーブル118aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短判定テーブル118bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された時短判定テーブル118bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
【0149】
この非時短判定テーブル118aによれば、当たり決定乱数が1であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、2〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この非時短判定テーブル118aにおいて当たりとなる確率は1/65536となる。
また、時短判定テーブル118bによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル118bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
【0150】
また、本形態に係るパチンコ機Pは、普通図柄の変動や可動片16bの開閉の制御に係るテーブルとして、普通図柄変動パターン決定テーブル119、及び、第2始動入賞口開放制御テーブル120等を備えている。
【0151】
普通図柄変動パターン決定テーブル119は、普通図柄の変動パターンを決定するためのものである。普通図柄の変動パターンには、それぞれ普通図柄の変動時間が対応付けられている。そして、上述のように、ゲート20を遊技球が通過することにより普通図柄の抽選が行われると、この普通図柄変動パターン決定テーブル119に基づいて普通図柄の変動パターン(すなわち、普通図柄の変動時間)が決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、
図18に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合には普通図柄の変動時間が3秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には普通図柄の変動時間が0.6秒に決定される。そして、普通図柄の変動時間が決定されると、この決定された普通図柄の変動時間の間、普通図柄表示装置32(
図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
【0152】
また、第2始動入賞口開放制御テーブル120は、第2始動入賞口16に設けられた可動片16bの作動を制御するために参照されるものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル120に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、
図19に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、
図18に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが2.4秒(=1.2秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計2.4秒開放される。
【0153】
以上のように、非時短遊技状態と時短遊技状態とには、それぞれ、第2始動入賞口16を開閉するための条件が定められており、この条件の内容により、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動入賞口16に遊技球が入球しやすくなっている。すなわち、時短遊技状態においては、遊技球がゲート20を通過する限りにおいて、次々と普通図柄の抽選が行われ、第2始動入賞口16が頻繁に開放されるため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら、大当たりの抽選の機会を獲得できることとなる。
【0154】
(電断復帰時におけるモードの設定の概要)
上述したように、パチンコ機Pの電源がオフからオンになると(電断から復帰すると)、電源がオフとなる前(電断発生直前)に滞在していたモード、電源がオンとなった時点(電断復帰時)における設定スイッチ108のオン又はオフ、RAMクリアスイッチ109のオン又はオフ、本体枠開放検出センサ2aのオン又はオフ(本体枠2の開放又は閉鎖)、電源がオフとなった時点で行われるメインRAM103のバックアップ処理に関する異常(以下、バックアップ異常という)の発生の有無、メインRAM103における異常(以下、RAM異常という)の発生の有無に応じて、いずれかのモードが設定される。
以下、電断復帰時におけるモードの設定について、
図20〜
図21を参照して具体的に説明する。
【0155】
なお、電断復帰時において、電断発生時のメインRAM103の記憶データと電断復帰時のメインRAM103の記憶データとに不整合が生じていた場合に、バックアップ異常が発生したと判断され、上述の不整合が生じていなかった場合に、バックアップ異常が発生していないと判断される。また、新規にメインROM102やメインRAM103等を取り付けてパチンコ機Pの電源をオンにした場合には、バックアップ処理が実行されていないため、必ずバックアップ異常が発生することとなる。また、一過性の事情(たとえば、一時的にいずれかの装置に異常が生じたことによりデータの読み込みや保持に失敗した場合等)によりバックアップ異常が発生した場合には、電源を入れ直して再度バックアップ処理を実行するか、又は、押下ボタン109aを押下操作したまま電源をオンにして初期化処理を実行することで、発生したバックアップ異常を解除可能となる。
【0156】
また、チップの破損等によりメインRAM103の所定の記憶領域内においてデータを喪失した場合や当該所定の記憶領域内においてデータの読み書きが不可能となっていた場合に、RAM異常が発生したと判断される。なお、RAM異常の発生の判断対象となるのは当該所定の記憶領域内のみであり、当該所定の記憶領域外においてデータを喪失した場合やデータの読み書きが不可能となっていた場合には、RAM異常が発生したとは判断されない。また、上述と同様に、一過性の事情によりRAM異常が発生した場合には、電源を入れ直すか、又は、押下ボタン109aを押下操作したまま電源をオンにして初期化処理を実行することで、発生したRAM異常を解除可能となる。
【0157】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、工場出荷直後に最初に電源をオンにしたときには、電断発生直前に遊技停止モードに滞在していたものとして、電断復帰時のモードが設定される。なお、電断発生直前に遊技停止モードに滞在していたものとするのではなく、他のモードに滞在していたものとして、電断復帰時のモードを設定してもよい。
【0158】
(1)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、電断発生直前の滞在モードが設定される。すなわち、電断復帰時に設定されるモードは、電断発生直前の滞在モードのままとなる。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、原則として、設定スイッチ108がオンとなっている間のみ、設定変更モード又は設定確認モードに滞在するようになっている。上述の場合には、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであったときには電断復帰時に設定変更モードが設定され、電断発生直前の滞在モードが設定確認モードであったときには電断復帰時に設定確認モードが設定されるが、設定スイッチ108はオフであるため、設定変更モード又は設定確認モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定(遊技可能モードに変更)されることとなる。したがって、電断復帰後は、外見から、設定変更モード又は設定確認モードが設定されていると認識するのは困難であり、遊技可能モードが設定されていると認識される。
【0159】
(2)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合にも、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、電断発生直前の滞在モードが設定される。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
また、この場合に、電断復帰時に設定変更モード又は設定確認モードが設定されたときには、その後すぐに遊技可能モードが設定されることはない。
【0160】
(3)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モードであったときには、電断復帰時に、初期化処理(遊技性能データ及び遊技の進行に係る各種データのクリア)が行われた後、遊技可能モードが設定される。また、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであったときには、電断復帰時に、初期化処理が行われた後、設定変更モードが設定される。また、電断発生直前の滞在モードが遊技停止モードであったときには、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、初期化処理により遊技の進行に係る各種データがクリアされるため、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであって、かつ設定値の変更中であったとき、電断復帰後の初期化処理では設定値はクリアされないため、電断復帰後に設定された設定変更モードにおいても、電断発生直前に変更中の設定値(メインRAM103に記憶されている設定値)がそのまま維持される。そして、設定変更モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定される。これにより、設定変更モードが終了するため、後述するように変更中の設定値が確定することとなる。
【0161】
(4)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合にも、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モードであったときには、電断復帰時に、初期化処理が行われた後、遊技可能モードが設定される。また、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであったときには、電断復帰時に、初期化処理が行われた後、設定変更モードが設定される。また、電断発生直前の滞在モードが遊技停止モードであったときには、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更モードにおいても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定されることはなく設定変更モードは終了しないため、この時点では変更中の設定値は確定しない。
【0162】
(5)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、電断発生直前の滞在モードが設定される。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
また、設定変更モード又は設定確認モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定される。
【0163】
(6)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モードであったときには、電断復帰時に、設定確認モードが設定される。また、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであったときには、電断復帰時に、設定変更モードが設定される。また、電断発生直前の滞在モードが遊技停止モードであったときには、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時に設定確認モードが設定され、その後、設定スイッチ108がオフになると特別遊技が再開される。
また、設定変更モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定されることはない。
【0164】
(7)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モードであったときには、電断復帰時に、初期化処理が行われた後、遊技可能モードが設定される。また、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであったときには、電断復帰時に、初期化処理が行われた後、設定変更モードが設定される。また、電断発生直前の滞在モードが遊技停止モードであったときには、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更モードにおいても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定される。これにより、設定変更モードが終了するため、変更中の設定値が確定することとなる。
【0165】
(8)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであっても、電断復帰時に、初期化処理が実行された後、設定変更モードが設定される。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更モードにおいても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定されることはなく設定変更モードは終了しないため、この時点では変更中の設定値は確定しない。
【0166】
(9)電断復帰時に、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合(設定スイッチ108、RAMクリアスイッチ109、本体枠開放検出センサ2aがいずれもオンであった場合を除く)
すなわち、電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合にはいずれも、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであっても、電断復帰時に、初期化処理が実行された後、遊技停止モードが設定される(
図20参照)。
【0167】
(10)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、
図20に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであっても、電断復帰時に、初期化処理が実行された後、設定変更モードが設定される。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、この場合(電断発生直前にバックアップ異常が発生していた場合)には、電断復帰時に実行される初期化処理において、遊技性能データ及び遊技の進行に係る各種データのクリアのみならず、設定値のクリアも行われるようになっている。そのため、電断発生直前の滞在モードが設定変更モードであって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更モードにおいて、電断発生直前に変更中の設定値(メインRAM103に記憶されている設定値)は維持されず、メインRAM103に記憶されている設定値が、初期値として予め定められた設定値(本形態では「1」)に変更された状態となる。なお、設定変更モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定されることはなく設定変更モードは終了しないため、この時点では設定値は確定しない。
【0168】
(11)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生有りであった場合
この場合には、
図21に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、電源復帰時にバックアップ異常が発生した場合及び電源復帰時に初期化処理が実行された場合に、RAM異常の発生の有無が判断されるようになっている。そのため、電源復帰時に初期化処理が実行されず、かつバックアップ異常が発生していなかったときには、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見(検出)できない場合がある。この場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(1)の場合と同様の電断復帰時のモード設定の処理が行われる。
【0169】
(12)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生有りであった場合
この場合にも、
図21に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(2)の場合と同様の電断復帰時のモード設定の処理が行われる。
【0170】
(13)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生有りであった場合
この場合にも、
図21に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、RAM異常の発生の判断対象となるのは当該所定の記憶領域内のみであり、当該所定の記憶領域外においてデータを喪失した場合やデータの読み書きが不可能となっていた場合には、RAM異常が発生したとは判断されない。このようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(3)の場合と同様の電断復帰時のモード設定の処理が行われる。
【0171】
(14)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生有りであった場合
この場合にも、
図21に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(4)の場合と同様の電断復帰時のモード設定の処理が行われる。
【0172】
(15)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生有りであった場合
この場合にも、
図21に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(5)の場合と同様の電断復帰時のモード設定の処理が行われる。
【0173】
(16)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生有りであった場合
この場合にも、
図21に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(6)の場合と同様の電断復帰時のモード設定の処理が行われる。
【0174】
(17)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生有りであった場合
この場合にも、
図21に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(7)の場合と同様の電断復帰時のモード設定の処理が行われる。
【0175】
(18)電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生有りであった場合
この場合にも、
図21に示すように、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであったときにも、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(8)の場合と同様の電断復帰時のモード設定の処理が行われる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、RAM異常が発生した場合には、設定変更モードが設定される条件(設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン)が成立したときであっても、設定変更モードの設定に優先されて遊技停止モードが設定されることとなる。
【0176】
(19)電断復帰時に、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生有りであった場合
すなわち、電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合にはいずれも、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであっても、電断復帰時に、遊技停止モードが設定される(
図21参照)。
【0177】
そして、上述の(1)〜(19)の処理が実行されることにより、電源復帰時に設定確認モード又は設定変更モードが設定された場合には、メイン情報表示装置105において、メインRAM103に記憶されている設定値が表示される。また、電源復帰時に遊技可能モードが設定された場合には、メイン情報表示装置105において、メインRAM103に記憶されている遊技性能データに基づく遊技性能表示情報が表示される。また、電源復帰時に遊技停止モードが設定された場合には、メイン情報表示装置105において、遊技停止モードが設定された旨を示すコードが表示される。
なお、電源復帰時に設定確認モード又は設定変更モードが設定された後すぐに遊技可能モードが設定された場合には、メイン情報表示装置105に一瞬、設定値が表示された後、遊技可能モードの設定に伴って遊技性能表示情報が表示されることとなる。
【0178】
また、電源復帰時に、設定スイッチ108がオンであることに基づき設定確認モード又は設定変更モードが設定された場合には、その後、設定スイッチ108がオフになると、設定中の設定確認モード又は設定変更モードを遊技可能モードに切り替える処理が実行され、遊技可能モードが設定されることとなる。そして、遊技可能モードが設定されることにより、メイン情報表示装置105の表示も対応する内容に切り替わることとなる。
【0179】
また、設定変更モードの設定中においては、本体枠開放検出センサ2aが本体枠2の開放を検出していることを条件として、押下ボタン109aが押下操作されRAMクリアスイッチ109がオンになるごとに、メインRAM103に記憶されている設定値が1段階ずつ変更されるようになっている。具体的には、メインRAM103に記憶されている設定値が1インクリメントした値に変更される。
たとえば、メインRAM103に記憶されている設定値が「2」であった場合において、本体枠2が開放されている状態で押下ボタン109aが押下操作されると、メインRAM103に記憶される設定値が「3」に変更されることとなる。そして、本体枠2が開放されている状態で押下ボタン109aが押下操作されるごとに、メインRAM103に記憶される設定値が「4」「5」「6」と変更され、「6」の次には「1」に変更される。なお、メインRAM103に記憶される設定値が変更されるごとに、メイン情報表示装置105における設定値の表示も変更されるようになっている。
そして、設定スイッチ108がオフになると、これ以降はメインRAM103に記憶されている設定値の変更が不可となる。すなわち、この時点でメインRAM103に記憶されている設定値が、新たな設定値として確定することとなる。
【0180】
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、主制御基板100の記憶領域(サブRAM103)に関する異常であるバックアップ異常が発生した場合には、遊技の進行が停止する遊技停止モードが設定されるものの、この遊技停止モードにおいて設定変更モードが設定された場合には、その後、遊技の進行が可能となる遊技可能モードが設定されるようになっている。また、主制御基板100の記憶領域に関する異常であるRAM異常が発生した場合には遊技停止モードが設定されるものの、RAM異常が解消しない限りは、他のモードが設定されないようになっている。
したがって、本形態に係るパチンコ機Pによれば、主制御基板100に関する異常の発生といった遊技に大きな影響を与えかねない不適切な事象が生じたまま、遊技が進行してしまうのを確実に防止することができる。
【0181】
(特定状態の概要)
本形態に係るパチンコ機Pでは、所定の発生条件の成立により種々の特定状態が生じるようになっている。この特定状態には、主制御基板100における発生条件の成立により生じる特定状態と、副制御基板300における発生条件の成立により生じる特定状態とがある。そして、この特定状態が生じた場合には、状態報知ランプELや前扉演出ランプDLの所定の態様での点灯、液晶表示装置21の所定の態様での表示、音声出力装置10による所定の音声出力等により、生じた特定状態の種類を報知する特定状態報知が行われるとともに、当該特定状態が主制御基板100における発生条件の成立による特定状態であった場合には、当該特定状態に応じた外部情報が主制御基板100から外部情報端子基板500へ送信されることにより、ホールコンピュータに対して特定状態が生じた旨が通知されるようになっている。
【0182】
具体的には、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の特定状態報知が行われる特定状態として、主制御基板異常エラー、バックアップ異常エラー、設定変更状態、RAMクリア実行状態、設定確認状態、不正入賞エラー、入賞頻度異常エラー、大入賞口過剰入賞エラー、電波エラー、磁気エラー、特定領域異常通過エラー、大入賞口入出球不一致エラー、大入賞口異常検出エラー、振動エラー、始動入賞口異常入賞エラー、扉開放エラー、盤面センサエラー、アウト口検出センサエラー、ベース異常エラー、可動体エラー、満タンエラー、特定領域未通過エラー、電断復帰状態、役物演出装置エラーの計24種類が設けられている。そして、役物演出装置エラーが、副制御基板300における発生条件の成立による特定状態であり、役物演出装置エラー以外の特定状態が、主制御基板100における発生条件の成立による特定状態である。
以下、各特定状態について、より具体的に説明する。
【0183】
(1)主制御基板異常エラー
主制御基板異常エラーは、電断復帰時や特別図柄の変動表示の開始時等の予め定められた判断時点で、RAM異常が発生していたこと及びメインRAM103に記憶されている設定値が設定可能範囲(1〜6)外となっていたこと(以下、設定値異常の発生という)の少なくともいずれか一方が成立していた場合に生じる。そして、この主制御基板異常エラーは、設定変更モードが設定され、かつRAM異常の発生及び設定異常の発生が無かった場合に解除される。
また、この主制御基板異常エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が外部情報端子基板500へ送信される。
【0184】
(2)バックアップ異常エラー
バックアップ異常エラーは、電断復帰時に、バックアップ異常が発生していた場合に生じる。そして、このバックアップ異常エラーは、設定変更モードが設定され、かつRAM異常の発生及び設定異常の発生が無かった場合に解除される。
また、このバックアップ異常エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が外部情報端子基板500へ送信される。
【0185】
(3)設定変更状態
設定変更状態は、電断復帰時に、設定変更モードが設定された場合に生じる。そして、設定変更状態は、設定変更モードが終了し(設定スイッチ108がオフとなり)遊技可能モードが設定された場合に解除される。
また、この設定変更状態が生じた場合には、設定変更モードの設定中である旨を示す外部情報(設定変更中情報)が予め定められた最小出力時間(本形態では、0.128秒)以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0186】
(4)RAMクリア実行状態
RAMクリア実行状態は、電断復帰時に、メインRAM103の初期化処理が行われた場合(押下ボタン109aを押下操作しRAMクリアスイッチ109をオンにした状態で電源をオンにした場合)に生じ、当該初期化処理が終了すると解除される。
また、このRAMクリア実行状態が生じた場合には、初期化処理が行われた旨を示す外部情報(初期化情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0187】
(5)設定確認状態
設定確認状態は、電断復帰時に、設定確認モードが設定された場合に生じる。そして、設定確認状態は、設定確認モードが終了し(設定スイッチ108がオフとなり)遊技可能モードが設定された場合に解除される。
また、この設定確認状態が生じた場合には、設定確認モードの設定中である旨を示す外部情報(設定確認中情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0188】
(6)不正入賞エラー
不正入賞エラーは、特別遊技の実行中以外に遊技球が大入賞口(第1大入賞口18又は第2大入賞口55)へ所定個数(本形態では5個)以上入球した場合、又は、第2始動入賞口16の開放中以外に遊技球が第2始動入賞口16へ所定個数(本形態では5個)以上入球した場合に生じる。
また、この不正入賞エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(不正入賞エラー発生情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0189】
(7)入賞頻度異常エラー
入賞頻度異常エラーは、予め定められた規定時間(本形態では、60秒)内に、遊技球が一般入賞口14(第1一般入賞口14a、第2一般入賞口14b)又は始動入賞口(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)へ所定個数(本形態では、15個)以上入球した場合に生じる。
また、この入賞頻度異常エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(入賞頻度異常エラー発生情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0190】
(8)大入賞口過剰入賞エラー
大入賞口過剰入賞エラーは、1回の特別遊技における2以上のラウンド遊技において、遊技球が大入賞口(第1大入賞口18、第2大入賞口55)へ「終了個数(10個)+追加上限個数(5個)」以上入球した場合に生じる。
また、この大入賞口過剰入賞エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(大入賞口過剰入賞エラー発生情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0191】
(9)電波エラー
電波エラーは、いずれかの電波検出センサ71a,71b,71cにより電波が検出された場合、又は、いずれかの電波検出センサ71a,71b,71cが断線や破損することにより異常が発生した場合に生じ、電波が検出されなくなった場合や異常が解消した場合に解除される。
また、この電波エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0192】
(10)磁気エラー
磁気エラーは、いずれかの磁気検出センサ70a,70b,70c,70dにより磁気が検出された場合、又は、いずれかの磁気検出センサ70a,70b,70c,70dが断線や破損することにより異常が発生した場合に生じ、磁気が検出されなくなった場合や異常が解消した場合に解除される。
また、この磁気エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が外部情報端子基板500へ送信される。
【0193】
(11)特定領域異常通過エラー
特定領域異常通過エラーは、特別図柄X2の決定に基づく特別遊技の特定のラウンド遊技(4ラウンド、5ラウンド)において、遊技球が第2大入賞口55に設けられた特定領域57へ進入した場合、すなわち、特定領域57への遊技球の進入が困難な特定のラウンド遊技中に特定領域57へ遊技球が進入した場合に生じる。
また、この特定領域異常通過エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が外部情報端子基板500へ送信される。
【0194】
(12)大入賞口入出球不一致エラー
大入賞口入出球不一致エラーは、特別遊技の終了時において、当該特別遊技が開始されてから終了するまでの間における、第2大入賞口55へ入球した遊技球の数及び第2大入賞口55から排出された遊技球の数が一致しなかった場合に生じる。
また、この大入賞口入出球不一致エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(大入賞口入出球不一致エラー発生情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0195】
(13)大入賞口異常排出エラー
大入賞口異常排出エラーは、特別遊技の実行中において、第2大入賞口55への遊技球の入球が検出されていないにもかかわらず、第2大入賞口55からの遊技球の排出が検出された場合に生じる。
また、この大入賞口異常排出エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(大入賞口異常排出エラー発生情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0196】
(14)振動エラー
振動エラーは、振動検出センサ72によりパチンコ機Pが振動していることが検出された場合に生じ、振動が検出されなくなった場合に解除される。
また、この振動エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0197】
(15)始動入賞口異常入賞エラー
始動入賞口異常入賞エラーは、予め定められた規定時間(本形態では、5秒)以内に、遊技球が同一の始動入賞口(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)へ所定個数(本形態では、15個)以上入球した場合に生じる。
また、この始動入賞口異常入賞エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
なお、この始動入賞口異常入賞エラーは、遊技球が入球可能であって、入球した遊技球を、下流に配置された第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ交互に振り分け可能な入賞口装置を備えたパチンコ機Pにおいても適用することができる。このようなパチンコ機Pにおいては、遊技球が同一の始動入賞口(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)へ連続して所定個数(たとえば、5個)以上入球した場合に、始動入賞口異常入賞エラーが生じるように設定してもよい。
【0198】
(16)扉開放エラー
扉開放エラーは、前扉3の開放が検出された場合に生じ、前扉3の開放が検出されなくなった場合(前扉3の閉鎖が検出された場合)に解除される。
また、この扉開放エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(扉開放中情報)が外部情報端子基板500へ送信される。
【0199】
(17)盤面センサエラー
盤面センサエラーは、遊技盤11に取り付けられた所定のセンサ(本形態では、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、第1大入賞口検出センサ18a、第2大入賞口検出センサ55a、特定領域検出センサ57a、一般領域検出センサ58a、ゲート検出センサ20a)が主制御基板100に接続されていない場合に生じ、所定のセンサが主制御基板100に接続された場合に解除される。
また、この盤面センサエラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が外部情報端子基板500へ送信される。
なお、盤面センサエラーの対象となるセンサは、上述のものに限定されず、これらのうちの一部のセンサのみを対象としてもよいし、他のセンサを対象としてもよい。
【0200】
(18)アウト口検出センサエラー
アウト口検出センサエラーは、アウト口検出センサ19aが主制御基板100に接続されていない場合に生じ、アウト口検出センサ19aが主制御基板100に接続された場合に解除される。
また、このアウト口検出センサエラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が外部情報端子基板500へ送信される。
【0201】
(19)ベース異常エラー
ベース異常エラーは、全入賞口(第1一般入賞口14a、第2一般入賞口14b、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、第1大入賞口18、第2大入賞口55)へ入球した遊技球の総数と、アウト口19へ受け入れられた遊技球の総数との差が所定個数(本形態では、50個)以上となった場合に生じる。
また、このベース異常エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(ベース異常エラー発生情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0202】
(20)可動体エラー
可動体エラーは、主制御基板100により作動が制御される可動体(本形態では、可動片16b、シャッター部59)について、可動されない等の異常が発生した場合に生じ、当該異常が解消した場合に解除される。
また、この可動体エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(エラー検知中情報)が外部情報端子基板500へ送信される。
なお、可動体エラーの対象となる可動体は、上述のものに限定されず、これらのうちの一部の可動体のみを対象としてもよいし、他の可動体を対象としてもよい。たとえば、始動入賞口へ遊技球が入球することで大入賞口を開閉する羽根部材が開放され、開放中に当該大入賞口へ入球した遊技球が、当該大入賞口内に設けられた特別領域へ進入することで特別遊技が実行されるパチンコ機(いわゆる羽根物)においては、上述の羽根部材に異常が発生した場合に、可動体エラーが生じるように設定してもよい。
【0203】
(21)満タンエラー
満タンエラーは、受皿7が満タン状態となった場合に生じ、受皿7が満タン状態でなくなった場合(受皿7の満タン状態が解除された場合)に解除される。
また、この満タンエラーが生じた場合には、外部情報が外部情報端子基板500へ送信されないようになっている。
【0204】
(22)特定領域未通過エラー
特定領域未通過エラーは、特別図柄X1の決定に基づく特別遊技の特定のラウンド遊技(4ラウンド、5ラウンド)において、遊技球が第2大入賞口55に設けられた特定領域57へ進入しなかった場合、すなわち、特定領域57への遊技球の進入が容易な特定のラウンド遊技中であるにもかかわらず特定領域57へ遊技球が進入しなかった場合に生じる。
また、この特定領域未通過エラーが生じた場合には、この旨を示す外部情報(特定領域未通過情報)が上述の最小出力時間以上外部情報端子基板500へ送信される。
【0205】
(23)電断復帰状態
電断復帰状態は、電源がオフからオンになった場合(すなわち、電断復帰時)に生じる。
また、この電断復帰状態が生じた場合には、外部情報が外部情報端子基板500へ送信されないようになっている。
【0206】
(24)役物演出装置エラー
役物演出装置エラーは、副制御基板300により作動が制御される役物演出装置YSである第1役物演出装置YS1及び第2役物演出装置YS2の少なくともいずれか一方に、駆動モータが作動しない等の異常が発生した場合に生じ、当該異常が解消した場合に解除される。
また、上述の如く、役物演出装置エラーは副制御基板300における発生条件の成立による特定状態であるため、この役物演出装置エラーが生じた場合には、外部情報が外部情報端子基板500へ送信されることはない。
なお、役物演出装置エラーの対象となる役物演出装置YSは、上述のものに限定されず、これらのうちの一部の役物演出装置YSのみを対象としてもよいし、他の役物演出装置YSを対象としてもよい。たとえば、前扉3に役物演出装置YSを設けたパチンコ機においては、この前扉3に設けられた役物演出装置YSに異常が発生した場合に、役物演出装置エラーが生じるように設定してもよい。
【0207】
(パチンコ機Pにおける処理の概要)
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行に伴って主制御基板100で実行される処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板600により電力が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、
図22のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
【0208】
ステップ100において、メインCPU101は、電断復帰時処理を実行する。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、メインCPU101は、電断復帰時に設定される設定変更モードを制御する設定変更モード制御処理を実行する。そして、次のステップ102に進む。
【0209】
ステップ102において、メインCPU101は、電断復帰時に設定される設定確認モードを制御する設定確認モード制御処理を実行する。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、メインCPU101は、電断復帰時に設定される遊技可能モードを制御する遊技可能モード制御処理を実行する。そして、次のステップ104に進む。
【0210】
ステップ104において、メインCPU101は、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ105に進む。
【0211】
ステップ105において、メインCPU101は、変動演出パターンを決定するための乱数(以下、変動演出用乱数という)である、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を更新する。そして、ステップ105の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップ104とステップ105の処理を繰り返し実行する。
【0212】
次に、上述したステップ100の電断復帰時処理について、
図23のフローチャートを参照して説明する。
ステップ130において、メインCPU101は、メインROM102から起動プログラムを読み込む等、電断復帰時(電源スイッチ650がオンとなった場合、不測の電源断から復帰した場合)における各種処理を実行するために必要な初期設定処理を実行する。そして、次のステップ131に進む。
ステップ131において、メインCPU101は、電断復帰後に上述の各種処理の実行を開始するまでの待機時間である電断監視時間を、電断監視時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ132に進む。
【0213】
ステップ132において、メインCPU101は、電断発生信号を検出しているか否かを判定する。そして、電断発生信号を検出していると判定した場合、ステップ131に戻る。一方、電断発生信号を検出していないと判定した場合、次のステップ133に進む。
ステップ133において、メインCPU101は、上述のステップ131で設定された電断監視時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ132に戻る。一方、経過したと判定した場合、次のステップ134に進む。なお、電断監視時間タイマカウンタには減算タイマを採用しており、上述の電断発生信号の検出の判定が実行されるごとにタイマカウンタが1ずつ減算され、0となった場合に電断監視時間が経過したと判定されるようになっている。
【0214】
ステップ134において、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセスを許可する。この処理が行われることにより、これ以降、メインRAM103への各種データの記憶やメインRAM103からの各種データの読み出し(ロード)が可能となる。そして、次のステップ135に進む。
ステップ135において、メインCPU101は、モードの設定等の各種処理を行うモード設定処理を実行する。そして、次のステップ136へ進む。
【0215】
ステップ136において、メインCPU101は、初期化処理の実行条件を満たしているか否かを判定する。すなわち、RAMクリアスイッチ109がオンの状態で電源がオン(電源スイッチ650がオン)になったか、バックアップ異常が発生したか(電源断発生時におけるメインRAM103の記憶データと電断復帰時におけるメインRAM103の記憶データとに不整合が生じたか)、RAM異常が発生したかを確認する。そして、RAMクリアスイッチ109がオンの状態で電源がオンになった場合やバックアップ異常が生じた場合であって、RAM異常が発生していなかったときに、初期化処理の実行条件を満たしていると判定する。これに対して、RAMクリアスイッチ109がオフの状態で電源がオンになった場合、バックアップ異常が発生していなかった場合、RAM異常が発生していた場合には、初期化処理の実行条件を満たしていないと判定する。
そして、初期化処理の実行条件を満たしていないと判定した場合、ステップ139に進む。一方、初期化処理の実行条件を満たしていると判定した場合、次のステップ137に進む。
【0216】
ステップ137において、メインCPU101は、初期化処理を実行する。そして、次のステップ138に進む。
ステップ138において、メインCPU101は、初期化処理が実行されたことを示すRAMクリアコマンドを発射払出制御基板200や副制御基板300へ送信する。そして、ステップ140に進む。
【0217】
また、上述のステップ136で初期化処理の実行条件を満たしていないと判定した場合に進むステップ139において、メインCPU101は、電断から復帰したことを示す電断復帰コマンドを発射払出制御基板200や副制御基板300へ送信する。そして、次のステップ140に進む。
ステップ140において、メインCPU101は、電断復帰時における演出の制御に必要なデータの内容を示すコマンドを副制御基板300へ送信する。そして、電断復帰時処理を終了する。
【0218】
次に、主制御基板100の電断退避処理を説明する。
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、供給される電源の電圧が所定値以下となると、上述の主制御基板100のメイン処理に割り込んで、
図24のフローチャートに示す電断退避処理が実行される。
【0219】
ステップ150において、メインCPU101は、電断発生信号を検出しているか否かを判定する。そして、電断発生信号を検出していると判定した場合、ステップ152に進む。一方、電断発生信号を検出していないと判定した場合、次のステップ151に進む。
ステップ151において、メインCPU101は、割り込みを許可するための処理を行う。そして、電断退避処理を終了する。
【0220】
また、上述のステップ150で電断発生信号を検出していると判定した場合に進むステップ152において、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセスを禁止する。この処理が行われることにより、これ以降、メインRAM103への各種データの記憶やメインRAM103からの各種データの読み出し(ロード)が不可能となり、メインRAM103の記憶データが保持されることとなる。そして、次のステップ153に進む。
ステップ153において、メインCPU101は、電断監視時間を、電断監視時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ154に進む。
【0221】
ステップ154において、メインCPU101は、電断発生信号を検出しているか否かを判定する。そして、電断発生信号を検出していると判定した場合、ステップ153に戻る。一方、電断発生信号を検出していないと判定した場合、次のステップ155に進む。
ステップ155において、メインCPU101は、上述のステップ153で設定された電断監視時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ154に戻る。一方、経過したと判定した場合、電断退避処理を終了し、上述の電断復帰時処理を実行する。電断監視時間の経過の判定は、上述の電断復帰時処理における判定と同様に行われる。
なお、電断が発生した場合には、上述のステップ153からステップ155までをループしている間、パチンコ機Pの作動が停止することとなる。
【0222】
次に、上述したステップ135のモード設定処理について、
図25のフローチャートを参照して説明する。
ステップ160において、メインCPU101は、設定スイッチ108がオンであるか否か、RAMクリアスイッチ109がオンであるか否か、本体枠開放検出センサ2aがオンであるか否か、バックアップ異常が発生したか否か、及び、RAM異常が発生したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、次のステップ161に進む。
ステップ161において、メインCPU101は、上述のステップ160における判定処理を結果に基づいて、遊技可能モード、設定変更モード、設定確認モード又は遊技停止モードのいずれかを設定する。そして、次のステップ162に進む。
【0223】
ステップ162において、メインCPU101は、上述のステップ161で設定されたモードに応じた処理を実行する。たとえば、メイン情報表示装置105に、設定されたモードに応じた表示内容(設定値、コード、遊技性能データに基づいた遊技性能表示情報等)を表示させる。また、設定されたモードが遊技可能モード又は設定変更モードであった場合には、イニシャル処理を実行するためのイニシャル処理実行信号を副制御基板300へ送信する。そして、モード設定処理を終了する。
【0224】
次に、上述したステップ101の設定変更モード制御処理について、
図26のフローチャートを参照して説明する。
ステップ170において、メインCPU101は、設定変更モードが設定されているか否かを判定する。そして、設定変更モードが設定されていないと判定した場合、設定変更モード制御処理を終了する。一方、設定変更モードが設定されていると判定した場合、次のステップ171に進む。
ステップ171において、メインCPU101は、設定スイッチ108がオフであるか否かを判定する。そして、設定スイッチ108がオフであると判定した場合、ステップ175に進む。一方、設定スイッチ108がオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、次のステップ172に進む。
【0225】
ステップ172において、メインCPU101は、RAMクリアスイッチ109がオンであるか否かを判定する。そして、そして、RAMクリアスイッチ109がオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ171に戻る。一方、RAMクリアスイッチ109がオンであると判定した場合、次のステップ173に進む。
ステップ173において、メインCPU101は、本体枠開放検出センサ2aがオンであるか否か(すなわち、本体枠2が開放している否か)を判定する。そして、本体枠開放検出センサ2aがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ171に戻る。一方、本体枠開放検出センサ2aがオンであると判定した場合、次のステップ174に進む。
【0226】
ステップ174において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている設定値を変更する。具体的には、現時点において記憶されている設定値を1インクリメントした設定値に変更する。そして、ステップ171に戻る。
また、上述のステップ171で設定スイッチ108がオフであると判定した場合に進むステップ175において、メインCPU101は、設定変更モードを終了し遊技可能モードを設定する。そして、次のステップ176に進む。
【0227】
ステップ176において、メインCPU101は、遊技可能モードの設定に伴う各種処理(メイン情報表示装置105における表示の変更等)を実行する。そして、設定変更モード制御処理を終了する。
【0228】
次に、上述したステップ102の設定確認モード制御処理について、
図27のフローチャートを参照して説明する。
ステップ180において、メインCPU101は、設定確認モードが設定されているか否かを判定する。そして、設定確認モードが設定されていないと判定した場合、設定確認モード制御処理を終了する。一方、設定確認モードが設定されていると判定した場合、次のステップ181に進む。
ステップ181において、メインCPU101は、設定スイッチ108がオフであるか否かを判定する。そして、設定スイッチ108がオフでないと判定した場合、ステップ181に戻る。一方、設定スイッチ108がオフであると判定した場合、次のステップ182に進む。
【0229】
ステップ182において、メインCPU101は、設定確認モードを終了し遊技可能モードを設定する。そして、次のステップ183に進む。
ステップ183において、メインCPU101は、遊技可能モードの設定に伴う各種処理を実行する。たとえば、イニシャル処理を実行するためのイニシャル処理実行信号を副制御基板300へ送信する。そして、設定確認モード制御処理を終了する。
【0230】
次に、上述したステップ103の遊技可能モード制御処理について、
図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップ190において、メインCPU101は、遊技可能モードが設定されているか否かを判定する。そして、遊技可能モードが設定されていないと判定した場合、遊技可能モード制御処理を終了する。一方、遊技可能モードが設定されていると判定した場合、次のステップ191に進む。
ステップ191において、メインCPU101は、遊技可能モードの設定に伴う各種処理を実行する。そして、遊技可能モード制御処理を終了する。
【0231】
次に、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、
図29のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
【0232】
ステップ200において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ201に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、当たり図柄乱数の更新を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
【0233】
ステップ202において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、第1大入賞口検出センサ18a、第2大入賞口検出センサ55a、特定領域検出センサ57a、一般領域検出センサ58a、一般入賞口検出センサ14c,14d、アウト口検出センサ19aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技及び特別遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
【0234】
ステップ204において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、特定状態の発生や解除に関する制御を行うための特定状態制御処理を実行する。そして、次のステップ206に進む。
【0235】
ステップ206において、一般入賞口検出センサ14c,14d、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、第1大入賞口検出センサ18a、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合に、当該メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。なお、発射払出制御基板200により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払い出しコマンドが送信され、メインCPU101は、当該払い出しコマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、第1大入賞口18や第2大入賞口55の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等の作成を実行する。そして、次のステップ208に進む。
【0236】
ステップ208において、メインCPU101は、上述のステップ207で作成した各データの信号を出力するポート出力、及び、演出用伝送データ格納領域に記憶されたコマンドを送信するコマンド送信等の処理を行う出力制御処理を実行する。そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
【0237】
次に、上述したステップ202のセンサ検出時処理について、
図30のフローチャートを参照して説明する。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球したことに基づいて大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
【0238】
ステップ302において、メインCPU101は、遊技球が第2始動入賞口16へ入球したことに基づいて大当たりの抽選を行うための第2始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、メインCPU101は、遊技球が第1大入賞口18へ入球したことに基づいて所定の処理を行うための第1大入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ304に進む。
【0239】
ステップ304において、メインCPU101は、遊技球が第2大入賞口55へ入球したことに基づいて所定の処理を行うための第2大入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ305に進む。
ステップ305において、メインCPU101は、遊技球が特定領域57へ進入したことに基づいて所定の処理を行うための特定領域検出時処理を実行する。そして、次のステップ306に進む。
【0240】
ステップ306において、メインCPU101は、遊技球が一般領域58へ進入したことに基づいて所定の処理を行うための一般領域検出時処理を実行する。そして、次のステップ307に進む。
ステップ307において、メインCPU101は、遊技球が一般入賞口14(第1一般入賞口14a、第2一般入賞口14b)へ入球したことに基づいて所定の処理を行うための一般入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ308に進む。
【0241】
ステップ308において、メインCPU101は、遊技球がアウト口19へ受け入れられたことに基づいて所定の処理を行うためのアウト口検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
【0242】
次に、上述したステップ300のゲート検出時処理について、
図31のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
【0243】
ステップ402において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
【0244】
次に、上述したステップ301の第1始動入賞口検出時処理について、
図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
【0245】
ステップ502において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ503に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
【0246】
ステップ504において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
【0247】
ステップ506において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ507に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ508に進む。
【0248】
ステップ508において、メインCPU101は、第1始動入賞口15へ入球した遊技球の数をカウントするための第1始動入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ509に進む。
なお、特に図示していないが、この第1始動入賞口入球カウンタの値は、予め定められた消去実行タイミング(たとえば、特別遊技の開始時等)においてクリアされるようになっている。また、この第1始動入賞口入球カウンタの値は、入賞頻度異常エラー、始動入賞口異常入賞エラー、ベース異常エラー等が発生したか否かの判断、メイン情報表示装置105に表示される遊技性能表示情報の作成等に用いられる。
ステップ509において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
【0249】
次に、上述したステップ302の第2始動入賞口検出時処理について、
図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
【0250】
ステップ602において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」インクリメントする。そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
【0251】
ステップ604において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
【0252】
ステップ606において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新されたリーチモード決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ607に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ608に進む。
【0253】
ステップ608において、メインCPU101は、第2始動入賞口16へ入球した遊技球の数をカウントするための第2始動入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ609に進む。
なお、特に図示していないが、この第2始動入賞口入球カウンタの値は、予め定められた消去実行タイミング(たとえば、特別遊技の開始時等)においてクリアされるようになっている。また、この第2始動入賞口入球カウンタの値は、不正入賞エラー、入賞頻度異常エラー、始動入賞口異常入賞エラー、ベース異常エラー等が発生したか否かの判断、メイン情報表示装置105に表示される遊技性能表示情報の作成等に用いられる。
ステップ609において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
【0254】
次に、上述したステップ303の第1大入賞口検出時処理について、
図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップ610において、メインCPU101は、第1大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1大入賞口検出時処理を終了する。一方、第1大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ611に進む。
ステップ611において、メインCPU101は、第1大入賞口18へ入球した遊技球の数をカウントするための第1大入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、第1大入賞口検出時処理を終了する。
なお、特に図示していないが、この第1大入賞口入球カウンタの値は、予め定められた消去実行タイミング(たとえば、特別遊技の終了時等)においてクリアされるようになっている。また、この第1大入賞口入球カウンタの値は、不正入賞エラー、大入賞口過剰入賞エラー、ベース異常エラー等が発生したか否かの判断、メイン情報表示装置105に表示される遊技性能表示情報の作成等に用いられる。
【0255】
次に、上述したステップ304の第2大入賞口検出時処理について、
図35のフローチャートを参照して説明する。
ステップ620において、メインCPU101は、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2大入賞口検出時処理を終了する。一方、第2大入賞口検出センサ55aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ621に進む。
ステップ621において、メインCPU101は、第2大入賞口55へ入球した遊技球に数をカウントするための第2大入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、第2大入賞口検出時処理を終了する。
なお、特に図示していないが、この第2大入賞口入球カウンタの値は、予め定められた消去実行タイミング(たとえば、特別遊技の終了時等)においてクリアされるようになっている。また、この第2大入賞口入球カウンタの値は、不正入賞エラー、大入賞口過剰入賞エラー、大入賞口入出球不一致エラー、大入賞口異常排出エラー、ベース異常エラー等が発生したか否かの判断、メイン情報表示装置105に表示される遊技性能表示情報の作成等に用いられる。
【0256】
次に、上述したステップ305の特定領域検出時処理について、
図36のフローチャートを参照して説明する。
ステップ630において、メインCPU101は、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、特定領域検出時処理を終了する。一方、特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ631に進む。
ステップ631において、メインCPU101は、第2大入賞口55の外部へ排出される遊技球の数をカウントするための第2大入賞口排出球カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ632に進む。
【0257】
ステップ632において、メインCPU101は、特定領域検出センサ57aからの検出信号が所定回数(本形態では、1回)入力されたか否かを判定する。そして、特定領域検出センサ57aからの検出信号が所定回数入力されていないと判定した場合、特定領域検出時処理を終了する。一方、特定領域検出センサ57aからの検出信号が所定回数入力されたと判定した場合、次のステップ633に進む。
ステップ653において、メインCPU101は、特定領域57へ所定数の遊技球が進入したことを示す進入フラグをオンにする。そして、特定領域検出時処理を終了する。
なお、特に図示していないが、この第2大入賞口排出球カウンタの値は、予め定められた消去実行タイミング(たとえば、特別遊技の終了時等)においてクリアされるようになっている。また、この第2大入賞口排出球カウンタの値は、大入賞口入出球不一致エラー、大入賞口異常排出エラー等が発生したか否かの判断、メイン情報表示装置105に表示される遊技性能表示情報の作成等に用いられる。また、進入フラグは、特定領域未通過エラーが発生してか否かの判断等に用いられる。
【0258】
次に、上述したステップ306の一般領域検出時処理について、
図37のフローチャートを参照して説明する。
ステップ640において、メインCPU101は、一般領域検出センサ58aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、一般領域検出センサ58aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、一般領域検出時処理を終了する。一方、一般領域検出センサ58aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ641に進む。
ステップ641において、メインCPU101は、第2大入賞口排出球カウンタの値を1インクリメントする。そして、一般領域検出時処理を終了する。
【0259】
次に、上述したステップ307の一般入賞口検出時処理について、
図38のフローチャートを参照して説明する。
ステップ650において、メインCPU101は、一般入賞口検出センサ14cからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、一般入賞口検出センサ14cからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ステップ652に進む。一方、一般入賞口検出センサ14cからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ651に進む。
ステップ651において、メインCPU101は、第1一般入賞口へ入球した遊技球の数をカウントするための第1一般入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ652に進む。
【0260】
ステップ652において、メインCPU101は、一般入賞口検出センサ14dからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、一般入賞口検出センサ14dからの検出信号が入力されていないと判定した場合、一般入賞口検出時処理を終了する。一方、一般入賞口検出センサ14dからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ653に進む。
ステップ653において、メインCPU101は、第2一般入賞口へ入球した遊技球の数をカウントするための第2一般入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、一般入賞口検出時処理を終了する。
なお、特に図示していないが、第1一般入賞口入球カウンタ及び第2一般入賞口入球カウンタの値は、予め定められた消去実行タイミング(たとえば、特別遊技の開始時等)においてクリアされるようになっている。また、第1一般入賞口入球カウンタ及び第2一般入賞口入球カウンタの値は、入賞頻度異常エラー、ベース異常エラー等が発生したか否かの判断、メイン情報表示装置105に表示される遊技性能表示情報の作成等に用いられる。
【0261】
次に、上述したステップ308のアウト口検出時処理について、
図39のフローチャートを参照して説明する。
ステップ660において、メインCPU101は、アウト口検出センサ19aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、アウト口検出センサ19aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、アウト口検出時処理を終了する。一方、アウト口検出センサ19aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ661に進む。
ステップ661において、メインCPU101は、アウト口19へ受け入れられた遊技球の数をカウントするためのアウト口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、アウト口検出時処理を終了する。
なお、特に図示していないが、アウト口入球カウンタの値は、予め定められた消去実行タイミング(たとえば、初期化処理の実行時点等)においてクリアされるようになっている。また、アウト口入球カウンタの値は、ベース異常エラー等が発生したか否かの判断、メイン情報表示装置105に表示される遊技性能表示情報の作成等に用いられる。
【0262】
次に、上述したステップ203の特図関連制御処理について、
図40のフローチャートを参照して説明する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)又は特別遊技終了処理(ステップ705)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
【0263】
次に、上述したステップ701の特別図柄変動開始処理について、
図41のフローチャートを参照して説明する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
【0264】
ステップ802において、メインCPU101は、第1保留記憶領域の記憶部に第1特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第1特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合、ステップ811に進む。一方、第1特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ803に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
【0265】
また、上述のステップ801で第2特図乱数が記憶されていると判定した場合に進むステップ804において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第2保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第2保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、メインRAM103に記憶されている設定値及び現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
【0266】
ステップ806において、メインCPU101は、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上述のステップ805における抽選の結果が大当たりであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への遊技球の入球によるものか(すなわち、第1始動入賞口15か、又は、第2始動入賞口16か)を確認した上で、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブル111を選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別を決定する。一方、上述のステップ805における抽選の結果がハズレであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第1始動入賞口15への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Y1を決定し、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第2始動入賞口16への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Y2を決定する。そして、決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM103の所定の一時記憶領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ807に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
【0267】
ステップ807において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ808に進む。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
【0268】
ステップ809において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31で特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示装置30が点滅表示を開始し、また、第2特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示装置31が点滅表示を開始する。ここで、点滅表示とは、各表示装置において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
【0269】
ステップ810において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、特別図柄変動開始処理を終了する。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21においてデモ表示を行うためのデモ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、特別図柄の変動表示が行われることなく所定のデモ開始時間(たとえば、30秒)が経過した場合に、演出表示装置21にデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別変動開始処理を終了する。
【0270】
次に、上述したステップ808の変動演出パターン決定処理について、
図42のフローチャートを参照して説明する。
ステップ900において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ903に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ901に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ902に進む。
【0271】
ステップ902において、メインCPU101は、上述のステップ901で確認した大当たり図柄、及び、遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)を選択する。そして、ステップ907に進む。
また、上述のステップ900で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ903において、メインCPU101は、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別(すなわち、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか)を確認するとともに、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ904に進む。
【0272】
ステップ904において、メインCPU101は、上述のステップ903で確認した始動入賞口の種別、遊技状態及び保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル112を選択する。そして、次のステップ905に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と上述のステップ904で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ906に進む。
【0273】
ステップ906において、メインCPU101は、上述のステップ905で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)を選択する。そして、次のステップ907に進む。
ステップ907において、メインCPU101は、上述のステップ902で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ906で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を決定し、この決定された変動モード番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ908に進む。
【0274】
ステップ908において、メインCPU101は、上述のステップ907で決定された変動パターン抽選テーブル114を選択する。そして、次のステップ909に進む。
ステップ909において、メインCPU101は、上述のステップ908で選択された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ910に進む。
【0275】
ステップ910において、メインCPU101は、変動時間決定テーブル115と、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号及び変動パターン番号とに基づいて、変動時間の変動時間を決定する。また、メインCPU101は、この決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ911に進む。
ステップ911において、メインCPU101は、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、所定の一時記憶領域に記憶された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。さらに、メインCPU101は、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、変動演出パターン決定処理を終了する。
【0276】
次に、上述したステップ702の特別図柄変動停止処理について、
図43のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
【0277】
ステップ1001において、メインCPU101は、ステップ910で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
【0278】
ステップ1003において、メインCPU101は、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1005に進む。
【0279】
ステップ1005において、メインCPU101は、特図関連制御処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットする。そして、特別図柄変動停止処理を終了する。
【0280】
次に、上述したステップ703の停止後処理について、
図44のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間タイマカウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
【0281】
ステップ1102において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1103に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1104に進む。
【0282】
ステップ1104において、メインCPU101は、高確回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU101は、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、高確遊技フラグをオフにする処理も実行される。また、高確遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1105に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1111に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1106に進む。
【0283】
ステップ1106において、メインCPU101は、大当たり当選時の遊技状態を副制御基板300に伝達するための大当たり当選時遊技状態コマンドをセットする。そして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ1108に進む。
【0284】
ステップ1108において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1109に進む。
ステップ1109において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X1及び特別図柄X2のいずれであっても、ラウンド数として「10」をセットする。そして、次のステップ1110に進む。
【0285】
ステップ1110において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1105で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1111において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1112に進む。
【0286】
ステップ1112において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
【0287】
次に、上述したステップ704の特別遊技制御処理について、
図45のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1108でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1202に進む。
【0288】
ステップ1202において、メインCPU101は、この特別遊技制御処理において全ラウンド遊技が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1207に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1203に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、各ラウンド遊技における第1大入賞口18や第2大入賞口55の開閉制御等を行うラウンド遊技制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
【0289】
ステップ1204において、メインCPU101は、全ラウンド遊技が終了したか否かを判定する。そして、全ラウンド遊技が終了していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、全ラウンド遊技が終了したと判定した場合、次のステップ1205に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、所定数の遊技球が特定領域57を通過したか否かを示す特定領域通過状態指定コマンド演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、ここで記憶された特定領域通過状態指定コマンドは、上述のステップ208の出力制御処理により副制御基板300へ送信される。そして、次のステップ1206に進む。
【0290】
ステップ1206において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
【0291】
また、上述のステップ1202でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1207において、メインCPU101は、上述のステップ1206でセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1208に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1209に進む。
【0292】
ステップ1209において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
【0293】
次に、上述したステップ1203のラウンド遊技制御処理について、
図46のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1250において、メインCPU101は、最初のラウンド遊技(すなわち、1ラウンド)が開始された時点であるか否かを判定する。そして、1ラウンドが開始された時点でないと判定した場合、ステップ1253に進む。一方、1ラウンドが開始された時点であると判定した場合、次のステップ1251に進む。
ステップ1251において、メインCPU101は、ラウンド遊技が開始される旨を示す開始フラグをオンにする。そして、次のステップ1252に進む。
【0294】
ステップ1252において、メインCPU101は、ラウンド遊技が終了した旨を示す終了フラグをオフにする。そして、次のステップ1253に進む。
ステップ1253において、メインCPU101は、開始フラグがオンであるか否かを判定する。そして、開始フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ1261に進む。一方、開始フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1254に進む。
【0295】
ステップ1254において、メインCPU101は、開始フラグをオフにする。そして、次のステップ1255に進む。
ステップ1255において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1256に進む。
【0296】
ステップ1256において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄がX1であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄がX1でない(すなわち、X2である)と判定した場合、ステップ1258に進む。一方、停止表示されている特別図柄がX1であると判定した場合、次のステップ1257に進む。
ステップ1257において、メインCPU101は、ラウンド遊技中において第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cを通電制御するために参照する特別電動役物作動テーブル116として、第1作動テーブル116aを取得する。そして、ステップ1259に進む。
【0297】
また、上述のステップ1256で停止表示されている特別図柄がX1でないと判定した場合に進むステップ1258において、メインCPU101は、特別電動役物作動テーブル116として、第2作動テーブル116bを取得する。そして、次のステップ1259に進む。
ステップ1259において、メインCPU101は、上述のステップ1257又はステップ1258で取得された特別電動役物作動テーブル116を参照して、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開放時間(すなわち、第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cの通電時間)を開放時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1260に進む。
なお、ここで開放時間タイマカウンタにセットされた開放時間は、上述のステップ200のタイマ更新処理で減算されるようになっている。
【0298】
ステップ1260において、メインCPU101は、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉制御(すなわち、第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cの通電制御)を開始する。
具体的には、メインCPU101は、取得された特別電動役物作動テーブル116及び上述の開放時間タイマカウンタの値に基づいて、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉制御を行う。
たとえば、停止表示されている特別図柄がX1である場合、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第1大入賞口18が29.0秒開放される。これに対して、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55が29.0秒開放される
また、停止表示されている特別図柄がX2である場合、1ラウンド〜3ラウンド、及び、6ラウンド〜10ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第1大入賞口18が29.0秒開放される。これに対して、4ラウンド及び5ラウンドの各ラウンド遊技中においては、第2大入賞口55について、0.1秒開放及び1.0秒閉鎖が繰り返し10回行われる。
そして、次のステップ1261に進む。
【0299】
ステップ1261において、メインCPU101は、終了フラグがオンであるか否かを判定する。そして、終了フラグがオンであると判定した場合、ステップ1267に進む。一方、終了フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ1262に進む。
ステップ1262において、メインCPU101は、開放時間タイマカウンタにセットされた開放時間の経過、若しくは、第1大入賞口18又は第2大入賞口55への終了個数(10個)の遊技球の入球のいずれかの条件を満たしたか否かを判定する。そして、いずれの条件も満たしていないと判定した場合、ラウンド遊技制御処理を終了する。一方、いずれかの条件を満たしたと判定した場合、次のステップ1263に進む。
【0300】
ステップ1263において、メインCPU101は、終了フラグをオンにする。そして、次のステップ1264に進む。
ステップ1264において、メインCPU101は、ラウンド遊技の終了を示すラウンド遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1265に進む。
【0301】
ステップ1265において、メインCPU101は、第1大入賞口18又は第2大入賞口55の開閉制御(第1大入賞口ソレノイド18c又は第2大入賞口ソレノイド55cの通電制御)を終了する。そして、次のステップ1266に進む。
ステップ1266において、メインCPU101は、上述のステップ1257又はステップ1258で取得された特別電動役物作動テーブル116を参照して、各ラウンド遊技の終了後に設定されるインターバル時間をインターバルタイマカウンタにセットする。具体的には、いずれのラウンド遊技の終了後も、2.0秒のインターバル時間がセットされる。なお、ここでインターバルタイマカウンタにセットされたインターバル時間は、上述のステップ200のタイマ更新処理で減算されるようになっている。そして、ラウンド遊技制御処理を終了する。
【0302】
また、上述のステップ1261で終了フラグがオンであると判定した場合に進むステップ1267において、メインCPU101は、上述のステップ1266でセットされたインターバル時間が経過したか否かを判定する。そして、インターバル時間が経過していないと判定した場合、ラウンド遊技制御処理を終了する。一方、インターバル時間が経過したと判定した場合、次のステップ1268に進む。
ステップ1268において、メインCPU101は、終了フラグをオフにする。そして、次のステップ1269に進む。
ステップ1269において、メインCPU101は、開始フラグをオンにする。そして、ラウンド遊技制御処理を終了する。
【0303】
次に、上述したステップ705の特別遊技終了処理について、
図47のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、進入フラグがオンであるか否かを判定する。そして、進入フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ1307に進む。一方、進入フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1302に進む。
【0304】
ステップ1302において、メインCPU101は、高確遊技フラグをオンにする。これにより、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定される。そして、次のステップ1303に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、高確回数として10000をセットする。そして、次のステップ1304に進む。
【0305】
ステップ1304において、メインCPU101は、時短遊技フラグをオンにする。これにより、特別遊技の終了後の遊技状態が時短遊技状態に設定される。そして、次のステップ1305に進む。
ステップ1305において、メインCPU101は、時短回数として10000をセットする。そして、次のステップ1306に進む。
【0306】
ステップ1306において、メインCPU101は、進入フラグをオフにする。そして、ステップ1309に進む。
また、上述のステップ1301で進入フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ1307において、メインCPU101は、高確遊技フラグをオフにする。これにより、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定される。そして、次のステップ1308に進む。
【0307】
ステップ1308において、メインCPU101は、時短遊技フラグをオフにする。これにより、特別遊技の終了後の遊技状態が非時短遊技状態に設定される。そして、次のステップ1309に進む。
ステップ1309において、メインCPU101は、上述のステップ1302、ステップ1304、ステップ1307、ステップ1308で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドには、ステップ1302又はステップ1307で設定された高確遊技フラグのオン又はオフの情報、ステップ1304又はステップ1308で設定された時短遊技フラグのオンの情報、高確回数の情報、時短回数の情報が含まれている。そして、次のステップ1310に進む。
【0308】
ステップ1310において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
【0309】
次に、上述したステップ204の普図関連制御処理について、
図48のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
【0310】
次に、上述したステップ1401の普通図柄変動開始処理について、
図49のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
【0311】
ステップ1502において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1503に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、次のステップ1504に進む。
【0312】
ステップ1504において、メインCPU101は、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル118(非時短判定テーブル118a又は時短判定テーブル118bのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短判定テーブル118aを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。これに対して、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短判定テーブル118bを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1505に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。一方、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。
【0313】
ステップ1506において、メインCPU101は、当たり図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでないと判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、次のステップ1508に進む。
【0314】
ステップ1508において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、普通図柄変動パターン決定テーブル119を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「3秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「0.6秒」をセットする。そして、次のステップ1509に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1510に進む。
【0315】
ステップ1510において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1511に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
【0316】
次に、上述したステップ1402の普通図柄変動停止処理について、
図50のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、上述のステップ1508で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
【0317】
ステップ1602において、メインCPU101は、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1603に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
【0318】
ステップ1604において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットする。そして、普通図柄変動停止処理を終了する。
【0319】
次に、上述したステップ1403の普通図柄停止後処理について、
図51のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該普図停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該普図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
【0320】
ステップ1702において、メインCPU101は、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1704に進む。一方、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1703に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
【0321】
また、上述のステップ1702で停止表示されている普通図柄が当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1704において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
【0322】
次に、上述したステップ1404の可動片制御処理について、
図52のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
【0323】
ステップ1802において、メインCPU101は、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれであったかを確認する。そして、次のステップ1803に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル120を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
【0324】
また、上述のステップ1801で可動片16bが作動制御中であると判定した場合に進むステップ1804において、メインCPU101は、上述のステップ1803でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。そして、通電時間(開放時間)を経過していないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、通電時間(開放時間)を経過したと判定した場合、次のステップ1805に進む。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片16bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
【0325】
ステップ1806において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
【0326】
次に、上述したステップ205の特定状態制御処理について、
図53のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1900において、メインCPU101は、特定状態の発生を制御する発生制御処理を実行する。そして、次のステップ1901に進む。
ステップ1901において、メインCPU101は、特定状態の解除を制御する解除制御処理を実行する。そして、特定状態制御処理を終了する。
【0327】
次に、上述したステップ1900の発生制御処理について、
図54のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、メインCPU101は、いずれかの特定状態に対応する発生条件が成立しているか否かを判定する。そして、いずれの特定状態に対応する発生条件も成立していないと判定した場合、発生制御処理を終了する。一方、いずれかの特定状態に対応する発生条件が成立していると判定した場合、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、メインCPU101は、上述の特定状態に対応する発生条件が成立した旨を示す特定状態発生コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、当該特定状態の発生が副制御基板300に伝達されることとなる。そして、次のステップ2002に進む。
ステップ2002において、メインCPU101は、上述の特定状態に対して所定の外部情報を送信する旨が定められていた場合に、当該外部情報を外部情報端子基板500に送信する外部情報送信処理を実行する。なお、上述の特定状態に対して外部情報を送信する旨が定められていなかった場合には、メインCPU101はここでは何も行わない。そして、発生制御処理を終了する。
【0328】
次に、上述したステップ1901の解除制御処理について、
図55のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2100において、メインCPU101は、いずれかの特定状態が解除されるための解除条件(たとえば、主制御基板異常エラーであれば、設定変更モードが設定され、かつRAM異常の発生及び設定異常の発生が無かったこと等)が成立しているか否かを判定する。そして、いずれの特定状態に対応する解除条件も成立していないと判定した場合、解除制御処理を終了する。一方、いずれかの特定状態に対応する解除条件が成立していると判定した場合、次のステップ2101に進む。
ステップ2101において、メインCPU101は、上述の特定状態に対応する解除条件が成立した旨を示す特定状態解除コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、当該特定状態の解除が副制御基板300に伝達されることとなる。そして、解除制御処理を終了する。
【0329】
(パチンコ機Pにおける演出の概要)
上述の如く、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技及び普図遊技、並びに、特別遊技が進行する。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300において、遊技の進行に伴う演出の制御が行われる。
また、上述の如く、所定の発生条件の成立により特定状態が生じた場合には、生じた特定状態の種類を報知する特定状態報知が行われるようになっている。以下、特定状態報知について具体的に説明する。
(特定状態報知の概要)
本形態における特定状態報知は、予め定められた特定状態報知開始条件が成立することで開始され、予め定められた特定状態報知終了条件が成立することで終了するようになっている。そして、この特定状態報知では、状態報知ランプELや前扉演出ランプDL等が所定の態様で点灯し、液晶表示装置21において所定の態様での表示が行われ、音声出力装置10により所定の音声出力が行われることで、生じた特定状態が報知されるようになっている。
なお、詳細については後述するが、本形態に係るパチンコ機Pでは、各特定状態について定められている特定状態報知開始条件は、当該特定状態の発生条件と同一となっている。すなわち、特定状態が生じることが特定状態報知開始条件として定められている。したがって、主制御基板100における発生条件の成立による特定状態については、主制御基板100から特定状態発生コマンドを受信することで、特定状態報知が開始されることとなる。
【0330】
図56に示すように、本形態におけるサブROM302には、特定状態ごとに、状態報知ランプELの点灯の態様、前扉演出ランプDLの点灯の態様、盤面演出ランプGLの点灯の態様、音声出力装置10による音声出力の態様、演出表示装置21における表示の態様、特定状態報知開始条件、特定状態報知終了条件、及び、後述する優先順位等の制御データを定めた特定状態報知設定テーブル121が設けられている。サブCPU301は、この特定状態報知設定テーブル121を参照して、特定状態報知の実行を制御する。
以下、
図56を参照して、各特定状態に対応する特定状態報知の制御データの内容を具体的に説明する。
【0331】
(1)主制御基板異常エラー
主制御基板異常エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、RAM異常の発生及び設定値異常の発生の少なくともいずれか一方が成立したこと(すなわち、主制御基板異常エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が主制御基板異常エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、設定変更モードが設定され、かつRAM異常の発生及び設定異常の発生が無かったこと(すなわち、主制御基板異常エラーの解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)が定められており、サブCPU301が主制御基板異常エラーに対応する特定状態解除コマンドを受信することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告の強弱が相対的に弱い警告音(以下、警告音弱という)が出力されるとともに、「主制御基板異常エラーです」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「主制御基板異常エラーです 係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、主制御基板異常エラーの優先順位は「1番」(最も高い優先順位)となっている。
【0332】
(2)バックアップ異常エラー
バックアップ異常エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、バックアップ異常の発生(すなわち、バックアップ異常エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301がバックアップ異常エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、設定変更モードが設定され、かつRAM異常の発生及び設定異常の発生が無かったこと(すなわち、バックアップ異常エラーの解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)が定められており、サブCPU301がバックアップ異常エラーに対応する特定状態解除コマンドを受信することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音弱が出力されるとともに、「バックアップ異常エラーです」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「バックアップ異常エラーです 係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、バックアップ異常エラーの優先順位は「2番」(2番目の優先順位)となっている。
【0333】
(3)設定変更状態
設定変更状態に基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、設定変更モードの設定(すなわち、設定変更状態の発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が設定変更状態に対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、設定変更モードが終了し遊技可能モードが設定されたこと(すなわち、設定変更状態の解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)が定められており、サブCPU301が設定変更状態に対応する特定状態解除コマンドを受信することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音弱が出力されるとともに、「設定変更中です」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「設定変更中です」という文字の表示が行われる。
また、設定変更状態の優先順位は「3番」(3番目の優先順位)となっている。
【0334】
(4)RAMクリア実行状態
RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、初期化処理の実行(すなわち、RAMクリア実行状態の発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301がRAMクリア実行状態に対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(本形態では、31秒)が経過したことが定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により「メモリをクリアしました」という音声が出力される。なお、この音声については、パチンコ機Pの機種ごとに様々な種類の音声を採用することができる。さらに、演出表示装置21においては、予め定められたデフォルト画面(本形態では、「電源復帰中」という文字の表示が行われる画面)が表示される。
また、RAMクリア実行状態の優先順位は「4番」(4番目の優先順位)となっている。
【0335】
なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時にRAMクリアスイッチ109がオンになっていることを条件として、設定変更モードが設定される。また、電断復帰時にRAMクリアスイッチ109がオンになっていることを条件として、初期化処理も実行される。したがって、電断復帰時に設定変更モードが設定された場合には必ず、初期化処理が実行されることとなる。
【0336】
ここで、設定変更モード中はメインRAM103に記憶されている設定値を変更することができる。設定値は遊技の有利度に大きな影響を及ぼす情報であることから、特定状態として設定変更状態が生じた場合には、この旨を確実に把握可能とするために、設定変更状態が生じた後にある程度の期間に亘り報知が行われるようにすることが望ましい。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pでは、設定変更状態が生じた場合には、設定変更状態に基づく特定状態報知が終了した時点からRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知を所定時間(31秒)実行するようになっている。
この設定変更状態が生じた場合における特定状態報知については、後程、詳述する。
【0337】
なお、電断復帰時に遊技可能モードが設定されるとともに、初期化処理が実行された場合には、上述の通り、初期化処理の実行を契機としてRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が行われる。
【0338】
(5)設定確認状態
設定確認状態に基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、設定確認モードの設定(すなわち、設定確認状態の発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が設定変更状態に対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、設定確認モードが終了し遊技可能モードが設定されたこと(すなわち、設定確認状態の解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(本形態では、31秒)以上経過したことが定められている。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音弱が出力されるとともに、「設定確認中です」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「設定確認中です」という文字の表示が行われる。
また、設定確認状態の優先順位は「5番」(5番目の優先順位)となっている。
【0339】
ここで、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時に、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであったことを条件として、設定確認モードが設定され設定確認状態が生じ、設定確認状態に基づく特定状態報知が実行される。併せて、電断復帰により電断復帰状態が生じ、電断復帰状態に基づく特定状態報知も実行される。後述するが、本形態に係るパチンコ機Pでは、特定状態が重複して生じる場合には、高い優先順位が設定された特定状態に基づく特定状態報知が優先的に実行されるようになっている。
そして、設定確認モードが終了し遊技可能モードが設定された場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知における一部の報知(前扉演出ランプDLの点灯、演出表示装置21の表示)のみ終了し、その後、この報知については、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行されることとなる。また、設定確認モードが終了し遊技可能モードが設定され、かつ特定状態報知が開始されてから所定時間以上経過した場合に、設定確認状態に基づく特定状態報知における他の報知(状態報知ランプELの点灯、盤面演出ランプGLの消灯、音声の出力)が終了し、その後、この報知については、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行されることとなる。
この設定確認状態が生じた場合における特定状態報知については、後程、詳述する。
【0340】
(6)不正入賞エラー
不正入賞エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、特別遊技の実行中以外に遊技球が大入賞口(第1大入賞口18又は第2大入賞口55)へ所定個数(5個)以上入球したこと、又は、第2始動入賞口16の開放中以外に遊技球が第2始動入賞口16へ所定個数(5個)以上入球したこと(すなわち、不正入賞エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が不正入賞エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(60秒)が経過したことが定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告の強弱が相対的に強い警告音(以下、警告音通常という)が出力されるとともに、「不正入賞を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「不正入賞を検出しました」という文字の表示が行われる。
また、不正入賞エラーの優先順位は「6番」(6番目の優先順位)となっている。
【0341】
(7)入賞頻度異常エラー
入賞頻度異常エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、予め定められた規定時間(60秒)内に、遊技球が一般入賞口14(第1一般入賞口14a、第2一般入賞口14b)又は始動入賞口(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)へ所定個数(15個)以上入球したこと(すなわち、入賞頻度異常エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が入賞頻度異常エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(60秒)が経過したことが定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「入賞頻度異常を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「入賞頻度異常を検出しました」という文字の表示、異常が検出された箇所(第1一般入賞口14a、第2一般入賞口14b、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)の表示、及び、「係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、入賞頻度異常エラーの優先順位は「7番」(7番目の優先順位)となっている。
【0342】
(8)大入賞口過剰入賞エラー
大入賞口過剰入賞エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、1回の特別遊技における2以上のラウンド遊技において、遊技球が大入賞口(第1大入賞口18、第2大入賞口55)へ「終了個数(10個)+追加上限個数(5個)」以上入球したこと(すなわち、大入賞口過剰入賞エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が大入賞口過剰入賞エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(60秒)の経過が定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「過剰入賞を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「過剰入賞を検出しました」という文字の表示が行われる。
また、大入賞口過剰入賞エラーの優先順位は「8番」(8番目の優先順位)となっている。
【0343】
(9)電波エラー
電波エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、いずれかの電波検出センサ71a,71b,71cにより電波が検出されたこと、又は、いずれかの電波検出センサ71a,71b,71cが断線や破損することにより異常が発生したこと(すなわち、電波エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が電波エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、電波が検出されなくなってから又は異常が解消してから(すなわち、電波エラーの解除条件が成立し、この特定状態が解除されてから)予め定められた所定時間(60秒)が経過したことが定められており、サブCPU301が電波エラーに対応する特定状態解除コマンドを受信してから上述の所定時間が経過することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「電波を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「電波を検出しました」という文字の表示、電波や異常が検出された箇所(電波検出センサ71a,71b,71c)の表示、及び、「係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、電波エラーの優先順位は「9番」(9番目の優先順位)となっている。
【0344】
(10)磁気エラー
磁気エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、いずれかの磁気検出センサ70a,70b,70c,70dにより磁気が検出されたこと、又は、いずれかの磁気検出センサ70a,70b,70c,70dが断線や破損することにより異常が発生したこと(すなわち、磁気エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が磁気エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、電源がオフになることが定められている。すなわち、特定状態報知が開始された後に電源がオフになると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「磁石を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「磁石を検出しました」という文字の表示、磁気や異常が検出された箇所(磁気検出センサ70a,70b,70c,70d)の表示、及び、「係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、磁気エラーの優先順位は「10番」(10番目の優先順位)となっている。
【0345】
(11)特定領域異常通過エラー
特定領域異常通過エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、特別図柄X2の決定に基づく特別遊技の特定のラウンド遊技(4ラウンド、5ラウンド)において、遊技球が第2大入賞口55に設けられた特定領域57へ進入したこと(すなわち、特定領域異常通過エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が特定領域異常通過エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、電源がオフになることが定められている。すなわち、特定状態報知が開始された後に電源がオフになると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力に関しては、特定状態報知が開始される前に出力されていた音声が変化することなく、そのまま音声出力装置10により出力され続ける。さらに、演出表示装置21において、「特定領域異常通過を検出しました 係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、特定領域異常通過エラーの優先順位は「11番」(11番目の優先順位)となっている。
【0346】
(12)大入賞口入出球不一致エラー
大入賞口入出球不一致エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、特別遊技の終了時において、当該特別遊技が開始されてから終了するまでの間における、第2大入賞口55へ入球した遊技球の数及び第2大入賞口55から排出された遊技球の数が一致しなかったこと(すなわち、大入賞口入出球不一致エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が大入賞口入出球不一致エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(60秒)が経過したことが定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「入出球不一致を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「大入賞口入出球不一致を検出しました」という文字の表示が行われる。
また、大入賞口入出球不一致エラーの優先順位は「12番」(12番目の優先順位)となっている。
【0347】
(13)大入賞口異常排出エラー
大入賞口異常排出エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、特別遊技の実行中において、第2大入賞口55への遊技球の入球が検出されていないにもかかわらず、第2大入賞口55からの遊技球の排出が検出されたこと(すなわち、大入賞口異常排出エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が大入賞口異常排出エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(60秒)が経過したことが定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「異常排出を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「大入賞口異常排出を検出しました」という文字の表示が行われる。
また、大入賞口異常排出エラーの優先順位は「13番」(13番目の優先順位)となっている。
【0348】
(14)振動エラー
振動エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、振動検出センサ72によりパチンコ機Pが振動していることが検出されたこと(すなわち、振動エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が振動エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(60秒)が経過したことが定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「振動を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「振動を検出しました」という文字の表示が行われる。
また、振動エラーの優先順位は「14番」(14番目の優先順位)となっている。
【0349】
(15)始動入賞口異常入賞エラー
始動入賞口異常入賞エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、予め定められた規定時間(5秒)以内に、遊技球が同一の始動入賞口(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16)へ所定個数(15個)以上入球したこと(すなわち、始動入賞口異常入賞エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が始動入賞口異常入賞エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(60秒)が経過したことが定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により「始動口異常入賞を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「始動口異常入賞を検出しました」という文字の表示が行われる。
また、始動入賞口異常入賞エラーの優先順位は「15番」(15番目の優先順位)となっている。
【0350】
(16)扉開放エラー
扉開放エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、前扉3の開放が検出されたこと(すなわち、扉開放エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が扉開放エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、前扉3の開放が検出されなくなったこと(すなわち、扉開放エラーの解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)が定められており、サブCPU301が扉開放エラーに対応する特定状態解除コマンドを受信することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「扉が開いています」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「扉が開いています」という文字の表示が行われる。
また、扉開放エラーの優先順位は「16番」(16番目の優先順位)となっている。
【0351】
(17)盤面センサエラー
盤面センサエラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、遊技盤11に取り付けられた所定のセンサ(第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、第1大入賞口検出センサ18a、第2大入賞口検出センサ55a、特定領域検出センサ57a、一般領域検出センサ58a、ゲート検出センサ20a)が主制御基板100に接続されていないこと(すなわち、盤面センサエラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が盤面センサエラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、所定のセンサが主制御基板100に接続されたこと(すなわち、盤面センサエラーの解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)が定められており、サブCPU301が盤面センサエラーに対応する特定状態解除コマンドを受信することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「盤面センサエラーです」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「盤面センサエラー 係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、盤面センサエラーの優先順位は「17番」(17番目の優先順位)となっている。
【0352】
(18)アウト口検出センサエラー
アウト口検出センサエラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、アウト口検出センサ19aが主制御基板100に接続されていないこと(すなわち、アウト口検出センサエラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301がアウト口検出センサエラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、アウト口検出センサ19aが主制御基板100に接続されたこと(すなわち、アウト口検出センサエラーの解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)が定められており、サブCPU301がアウト口検出センサエラーに対応する特定状態解除コマンドを受信することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「アウト口センサエラーです」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「アウト口センサエラー 係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、アウト口検出センサエラーの優先順位は「18番」(18番目の優先順位)となっている。
【0353】
(19)ベース異常エラー
ベース異常エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、全入賞口(第1一般入賞口14a、第2一般入賞口14b、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、第1大入賞口18、第2大入賞口55)へ入球した遊技球の総数と、アウト口19へ受け入れられた遊技球の総数との差が所定個数(50個)以上となったこと(すなわち、ベース異常エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301がベース異常エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、特定状態報知が開始されてから予め定められた所定時間(60秒)が経過したことが定められている。すなわち、特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「ベース異常を検出しました」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「ベース異常を検出しました」という文字の表示が行われる。
また、ベース異常エラーの優先順位は「19番」(19番目の優先順位)となっている。
【0354】
(20)可動体エラー
可動体エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、主制御基板100により作動が制御される可動体(可動片16b、シャッター部59)について、可動されない等の異常が発生したこと(すなわち、可動体エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が可動体エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、異常が解消したこと(すなわち、可動体エラーの解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)が定められており、サブCPU301が可動体エラーに対応する特定状態解除コマンドを受信することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが赤色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音通常が出力されるとともに、「可動体エラーです」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「可動体エラー」という文字の表示、異常が検出された箇所(可動片16b、シャッター部59)の表示、及び、「係員を呼んでください」という文字の表示が行われる。
また、可動体エラーの優先順位は「20番」(20番目の優先順位)となっている。
【0355】
(21)満タンエラー
満タンエラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、受皿7が満タン状態となったこと(すなわち、満タンエラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が満タンエラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、受皿7が満タン状態でなくなったこと(すなわち、満タンエラーの解除条件が成立し、この特定状態が解除されたこと)が定められており、サブCPU301が満タンエラーに対応する特定状態解除コマンドを受信することにより終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯する。また、前扉演出ランプDL及び盤面演出ランプGLは、特定状態報知が開始される前の態様のまま点灯する。また、音声出力装置10により「球を抜いてください」という音声が出力される。なお、この音声については、パチンコ機Pの機種ごとに様々な種類の音声を採用することができる。さらに、演出表示装置21において、「球を抜いてください」という文字の表示が行われる。
また、満タンエラーの優先順位は「21番」(21番目の優先順位)となっている。
【0356】
(22)特定領域未通過エラー
特定領域未通過エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、特別図柄X1の決定に基づく特別遊技の特定のラウンド遊技(4ラウンド、5ラウンド)において、遊技球が第2大入賞口55に設けられた特定領域57へ進入しなかったこと(すなわち、特定領域未通過エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が特定領域未通過エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、次の大当たりに当選すること又は電源がオフになることが定められている。すなわち、特定状態報知が開始された後に大当たりに当選するか又は電源がオフになると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが緑色で点灯する。また、盤面演出ランプGLは、特定状態報知が開始される前の態様のまま点灯する。また、音声出力に関しては、特定状態報知が開始される前に出力されていた音声が変化することなく、そのまま音声出力装置10により出力され続け、演出表示装置21における表示に関しても、特定状態報知が開始される前に表示されていた画像等が変化することなく、そのまま表示され続ける。
また、特定領域未通過エラーの優先順位は「22番」(22番目の優先順位)となっている。
【0357】
(23)電断復帰状態
電断復帰状態に基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、電源がオフからオンになったこと(すなわち、電断復帰状態の発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が電断復帰状態に対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、役物演出装置YS(第1役物演出装置YS1、第2役物演出装置YS2)を初期位置に停止させるイニシャル処理が終了することが定められている。すなわち、特定状態報知が開始された後にイニシャル処理が終了すると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、状態報知ランプELが青色で点灯、前扉演出ランプDLが青色で点灯、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力に関しては、特定状態報知が開始される前に出力されていた音声が変化することなく、そのまま音声出力装置10により出力され続ける。さらに、演出表示装置21においては、デフォルト画面が表示される。
また、電断復帰状態の優先順位は「23番」(23番目の優先順位)となっている。
【0358】
なお、上述の如く、電断復帰時に設定確認モードが設定され設定確認状態が生じ、当該設定確認状態に基づく特定状態報知が実行された場合には、設定確認モードの終了により設定確認状態が終了する。これに伴って、設定確認状態に基づく特定状態報知における一部の報知が終了し、その後、当該報知については、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行される。
【0359】
(24)役物演出装置エラー
役物演出装置エラーに基づく特定状態報知については、特定状態報知開始条件として、副制御基板300により作動が制御される役物演出装置YSである第1役物演出装置YS1及び第2役物演出装置YS2の少なくともいずれか一方に、駆動モータが作動しない等の異常が発生した(すなわち、役物演出装置エラーの発生条件が成立し、この特定状態が生じたこと)が定められており、サブCPU301が役物演出エラーに対応する特定状態発生コマンドを受信することにより開始される。
また、特定状態報知終了条件として、電源がオフになることが定められている。すなわち、特定状態報知が開始された後に電源がオフになると、上述の特定状態報知が終了する。
また、この特定状態報知中は、第1役物演出装置YS1のみ異常が発生した場合には状態報知ランプELが青色で点灯し、第2役物演出装置YS2のみ異常が発生した場合には状態報知ランプELが緑色で点灯し、第1役物演出装置YS1及び第2役物演出装置YS2の両方に異常が発生した場合には状態報知ランプELが黄色で点灯する。また、前扉演出ランプDL及び盤面演出ランプGLは、特定状態報知が開始される前の態様のまま点灯する。また、音声出力に関しては、特定状態報知が開始される前に出力されていた音声が変化することなく、そのまま音声出力装置10により出力され続け、演出表示装置21における表示に関しても、特定状態報知が開始される前に表示されていた画像等が変化することなく、そのまま表示され続ける。
また、役物演出装置エラーの優先順位は「24番」(24番目の優先順位)となっている。
【0360】
(特定状態が重複して生じた場合における特定状態報知の制御の概要)
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、各特定状態が生じる原因となる発生条件は特定状態ごとに異なる内容となっており、これらの発生条件はそれぞれ別個に成立することがある。そのため、いずれかの特定状態が生じ当該特定状態に基づく特定状態報知が行われているときに、他の特定状態が重複して生じることが起こり得る。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pでは、複数の特定状態が重複して生じた場合には、各特定状態に定められている優先順位の高いものから順に特定状態報知が行われるようになっている。
【0361】
(具体例1)
たとえば、入賞頻度異常エラーに基づく特定状態報知の実行中(すなわち、状態報知ランプELが青色で点灯し、前扉演出ランプDLが赤色で点灯し、盤面演出ランプGLが消灯し、音声出力装置10により警告音通常及び「入賞頻度異常を検出しました」との音声が出力され、演出表示装置21において「入賞頻度異常を検出しました」との文字の表示、異常が検出された箇所の表示、「係員を呼んでください」との文字の表示が行われているとき)に、不正入賞エラーが生じたものとする。
【0362】
この場合、特定状態報知設定テーブル121によれば、入賞頻度異常エラーの優先順位は「7番」、不正入賞エラーの優先順位は「6番」であり、不正入賞エラーの方が入賞頻度エラーよりも優先順位が高いため、実行中の入賞頻度異常エラーに基づく特定状態報知に代わり、不正入賞エラーに基づく特定状態報知が実行されることとなる。すなわち、状態報知ランプELの青色の点灯、前扉演出ランプDLの赤色の点灯、盤面演出ランプGLの消灯、警告音通常の出力はそのまま継続して行われるものの、上述の音声の出力に代わり、「不正入賞を検出しました」との音声の出力が音声出力装置10により行われ、上述の文字の表示に代わり、「不正入賞を検出しました」との文字の表示が演出表示装置21において行われる(
図56参照)。
【0363】
その後、不正入賞エラーの特定状態報知終了条件が成立し、当該不正入賞エラーに基づく特定状態報知が終了すると、この時点では既に入賞頻度異常エラーの特定状態報知終了条件が成立しており当該入賞頻度異常エラーに基づく特定状態報知は終了しているため、当該入賞頻度異常エラーに基づく特定状態報知は再開されない。
【0364】
(具体例2)
また、たとえば、大入賞口異常排出エラーに基づく特定状態報知の実行中(すなわち、状態報知ランプELが青色で点灯し、前扉演出ランプDLが赤色で点灯し、盤面演出ランプGLが消灯し、音声出力装置10により警告音通常及び「異常排出を検出しました」との音声が出力され、演出表示装置21において「大入賞口異常排出を検出しました」との文字の表示が行われているとき)に、特定領域異常通過エラーが生じたものとする。
【0365】
この場合、特定状態報知設定テーブル121によれば、大入賞口異常排出エラーの優先順位は「13番」、特定領域異常通過エラーの優先順位は「11番」であり、特定領域異常通過エラーの方が大入賞口異常排出エラーよりも優先順位が高いため、実行中の大入賞口異常排出エラーに基づく特定状態報知に代わり、特定領域異常通過エラーに基づく特定状態報知が実行されることとなる。
すなわち、状態報知ランプELの青色の点灯、前扉演出ランプDLの赤色の点灯、盤面演出ランプGLの消灯はそのまま継続して行われる。また、特定領域異常通過エラーに基づく特定状態報知では、音声出力に関しては、当該特定状態報知が開始される前に出力されていた音声が変化することなく、そのまま音声出力装置10により出力され続けるため、大入賞口異常排出エラーに基づく特定状態報知で出力されていた警告音通常及び「異常排出を検出しました」との音声の出力が継続して行われる。また、上述の文字の表示に代わり、「特定領域異常通過を検出しました 係員をよんでください」との文字の表示が演出表示装置21において行われる(
図56参照)。
【0366】
その後、特定領域異常通過エラーの特定状態報知終了条件が成立し、当該特定領域異常通過エラーに基づく特定状態報知が終了した場合において、大入賞口異常排出エラーの特定状態報知終了条件が成立していなかったときには、当該大入賞口異常排出エラーに基づく特定状態報知が再開されることとなる。これに対して、上述の場合において、大入賞口異常排出エラーの特定状態報知終了条件が成立していたときには、当該大入賞口異常排出エラーに基づく特定状態報知は終了しているため、当該不正入賞エラーに基づく特定状態報知は再開されない。
【0367】
(具体例3)
また、たとえば、電波エラーに基づく特定状態報知の実行中(すなわち、状態報知ランプELが青色で点灯し、前扉演出ランプDLが赤色で点灯し、盤面演出ランプGLが消灯し、音声出力装置10により警告音通常及び「電波を検出しました」との音声が出力され、演出表示装置21において「電波を検出しました」との文字の表示、電波の検出箇所の表示及び「係員を読んでください」との文字の表示が行われているとき)に、振動エラーが生じたものとする。
【0368】
この場合、特定状態報知設定テーブル121によれば、電波エラーの優先順位は「9番」、振動エラーの優先順位は「14番」であり、電波エラーの方が振動エラーよりも優先順位が高いため、実行中の電波エラーに基づく特定状態報知が継続して行われることとなる。
その後、電波エラーの特定状態報知終了条件が成立し、当該電波エラーに基づく特定状態報知が終了した場合において、振動エラーの特定状態報知終了条件が成立していなかったときには、当該振動エラーに基づく特定状態報知が行われることとなる。これに対して、上述の場合において、振動エラーの特定状態報知終了条件が成立していたときには、当該振動エラーに基づく特定状態報知は終了しているため、当該振動エラーに基づく特定状態報知は行われない。
【0369】
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、複数の特定状態が重複して生じた場合には、各特定状態に定められている優先順位の高いものから順に特定状態報知が行われるようになっている。また、この優先順位は、不正行為や装置の異常により生じ得る特定状態(大入賞口入出球不一致エラー、電波エラー、可動体エラー等)、設定値に関して所定の制御が行われる特定状態(設定変更状態、設定確認状態)、主制御基板100の記憶領域(サブRAM103等)に関する異常の発生により生じ得る特定状態の順に次第に高くなるように設定されている。
したがって、本形態に係るパチンコ機Pによれば、公平かつ適切な遊技の進行を妨げる可能性が高い、より重要な特定状態を迅速に発見することができる。
【0370】
(設定変更状態が生じた場合における特定状態報知)
本形態に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時に初期化処理が実行された場合には、この初期化処理の実行によりRAMクリア実行状態が生じ、当該RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が実行されるが、電断復帰時に設定変更モードが設定された場合には、初期化処理が実行された時点からRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知を実行するのではなく、設定変更状態に基づく特定状態報知が終了した時点からRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が所定時間(31秒)実行されるようになっている。
すなわち、電断復帰時に設定変更モードが設定されると、まず設定変更状態に基づく特定状態報知が実行される。具体的には、状態報知ランプELが青色で点灯し、前扉演出ランプDLが赤色で点灯し、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音弱及び「設定変更中です」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において、「設定変更中です」という文字の表示が行われる。
【0371】
その後、設定変更モードが終了すると、上述の如く、RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が所定時間(31秒)実行される。具体的には、設定変更状態に基づく特定状態報知に引き続き、状態報知ランプELが青色で点灯し、前扉演出ランプDLが赤色で点灯し、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により「メモリをクリアしました」という音声が出力され、演出表示装置21において、デフォルト画面が表示される。
【0372】
そして、上述の所定時間が経過すると、RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が終了する。このときに他の特定状態が生じていた場合には、優先順位に従って当該特定状態に基づく特定状態報知が実行される。
【0373】
なお、電断復帰時に設定変更モードが設定された場合には、この電断復帰により電断復帰状態も生じ、当該電断復帰状態に基づく特定状態報知を実行されることとなるが、設定変更状態及びRAMクリア実行状態は電断復帰状態よりも優先順位が高いため、当該電断復帰状態に基づく特定状態報知の代わりに、設定変更状態に基づく特定状態報知及びRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が実行される。
また、電断復帰状態に基づく特定状態報知は、上述の如く、イニシャル処理が終了することで終了するが、電断復帰時に設定変更モードが設定された場合には、当該イニシャル処理は電断復帰時から25秒で終了するため、設定変更状態に基づく特定状態報知及びRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が終了した時点(設定変更状態に基づく特定状態報知が終了してから所定時間(31秒)が経過した時点)では、電断復帰状態に基づく特定状態報知は終了しているため、当該電断復帰状態に基づく特定状態報知は行われない。
なお、電断復帰後すぐに設定変更モードが終了し、設定変更状態に基づく特定状態報知が終了した場合であっても、RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知は所定時間(31秒)実行されるため、設定変更状態が生じた場合には、設定変更状態に基づく特定状態報知及びRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が併せて所定時間(31秒)以上実行されることとなる。
【0374】
以上のように設定したことにより、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、遊技の有利度に大きな影響を及ぼす設定値を変更可能な設定変更モードが設定され設定変更状態が生じた場合には、必ず、所定時間以上の報知(設定変更状態に基づく特定状態報知、RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知)が行われるため、設定変更状態が生じた旨を確実に把握可能とすることができる。
【0375】
(RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知中に電断復帰した場合の処理)
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、設定変更状態に基づく特定状態報知が終了しRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知の実行中に、電断及び電断復帰が発生した場合(電源のオフ及びオンが行われた場合)において、当該電断復帰時にRAMクリアスイッチ109がオフになっていたときには、電断の発生前に実行されていたRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知は再開されず、電断復帰により生じた電断復帰状態に基づく特定状態報知が実行されるようになっている。
なお、RAMクリアスイッチ109がオンになっていたときには、新たにRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が実行される。
【0376】
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、副制御基板300においては電断発生時にバックアップ処理は行われないため、電断の発生前に実行されていた特定状態報知に関する情報を保持することができないものの、以上のように設定したことにより、設定変更状態が生じた場合には、イニシャル処理が終了するまで電断復帰状態に基づく特定状態報知が実行されるため、設定変更状態が生じた旨を確実に把握可能とすることができる。
【0377】
なお、副制御基板300においても電断発生時にバックアップ処理を実行するように設定することで、上述のように電断復帰状態に基づく特定状態報知を実行するのではなく、電断の発生前に実行されていたRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知を再開するようにしてもよい。
【0378】
(設定確認状態が生じた場合における特定状態報知)
上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時に設定確認モードが設定された場合には、設定確認状態及び電断復帰状態が重複して生じるが、設定確認状態は電断復帰状態よりも優先順位が高いため、設定確認状態に基づく特定状態報知が優先的に実行される。また、設定確認状態が終了した場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知の一部の報知(前扉演出ランプDLの点灯、演出表示装置21の表示)のみ終了し、その後、この報知については電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行される。また、設定確認状態が終了し、かつ特定状態報知が開始されてから所定時間以上(31秒)経過した場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知の他の報知(状態報知ランプELの点灯、盤面演出ランプGLの消灯、音声の出力)が終了し、その後、この報知については電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行される。
したがって、設定確認状態が生じた場合には、当該設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間(31秒)が経過したか否か、及び、設定確認状態の終了の有無(設定確認状態の終了時点)に応じて、実行される特定状態報知の態様が異なるようになっている。以下、詳細に説明する。
【0379】
(1)設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過するまでの間において、設定確認状態が終了し(設定確認モードが終了し)、かつ、イニシャル処理が終了した(電断復帰状態に基づく特定状態報知が終了した)場合(
図57参照)
すなわち、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから間もなく(本形態では、6秒経過する前に)設定確認状態が終了した場合である。上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時に設定確認モードが設定された場合には、当該設定確認モードの終了後にイニシャル処理が開始される。また、イニシャル処理は25秒間実行される。したがって、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから6秒以内に設定確認状態が終了した場合には、当該設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過するまでの間に、設定確認状態及びイニシャル処理の両方が終了することとなる。
【0380】
そして、(1)の場合には、電断復帰時に設定確認モードが設定され、まず設定確認状態に基づく特定状態報知が実行される。具体的には、状態報知ランプELが青色で点灯し、前扉演出ランプDLが赤色で点灯し、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音弱及び「設定確認中です」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において「設定確認中です」という文字の表示が行われる。
【0381】
その後、設定確認状態が終了すると、当該設定確認状態に基づく特定状態報知における前扉演出ランプDL及び演出表示装置21による報知のみが終了し、これらの報知は、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行される。これに対して、状態報知ランプEL、盤面演出ランプGL及び音声出力装置10による報知は、当該設定確認状態に基づく特定状態報知の態様のまま継続して行われる。
具体的には、前扉演出ランプDLが青色で点灯し、演出表示装置21においてデフォルト画面が表示される。また、状態報知ランプELについては青色での点灯が継続し、盤面演出ランプGLについては消灯が継続し、音声出力装置10により警告音弱及び「設定確認中です」という音声の出力が継続して行われる。
【0382】
また、(1)の場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過する前にイニシャル処理が終了し、電断復帰状態に基づく特定状態報知が終了する。したがって、当該イニシャル処理が終了すると、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行されていた前扉演出ランプDL及び演出表示装置21の報知は終了することとなる。なお、これらの報知は、イニシャル処理の終了に基づいて終了するのではなく、他の終了条件の成立に基づいて終了してもよい。
また、状態報知ランプEL、盤面演出ランプGL及び音声出力装置10の報知は、電断復帰状態よりも優先順位の高い設定確認状態に基づく特定状態報知の態様により実行されている。そして、(1)の場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知の態様による報知が終了する前に、電断復帰状態に基づく特定状態報知は終了するため、状態報知ランプEL、盤面演出ランプGL及び音声出力装置10の報知が電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行されることはない。
【0383】
そして、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、既に設定確認状態は終了しているため、設定確認状態に基づく特定状態報知が終了する。すなわち、上述の所定時間が経過すると、状態報知ランプELの青色での点灯、盤面演出ランプGLの消灯、音声出力装置10による警告音弱及び「設定確認中です」という音声の出力はいずれも終了することとなる。
【0384】
(2)設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過するまでの間において設定確認状態が終了し、かつ所定時間が経過した後にイニシャル処理が終了した場合(
図58参照)
すなわち、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから一定時間経過後(本形態では、6秒経過後)所定時間が経過するまでの間に設定確認状態が終了した場合である。上述の如く、イニシャル処理の実行時間は25秒であるため、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから6秒経過後、所定時間(31秒)が経過するまでの間に設定確認状態が終了した場合には、当該設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過するまでの間に設定確認状態が終了し、当該所定時間が経過した後にイニシャル処理が終了することとなる。
【0385】
そして、(2)の場合にも、電断復帰時に設定確認モードが設定され、まず設定確認状態に基づく特定状態報知が実行される。具体的には、状態報知ランプELが青色で点灯し、前扉演出ランプDLが赤色で点灯し、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音弱及び「設定確認中です」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において「設定確認中です」という文字の表示が行われる。
【0386】
その後、設定確認状態が終了すると、当該設定確認状態に基づく特定状態報知における前扉演出ランプDL及び演出表示装置21による報知のみが終了し、これらの報知は、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行される。これに対して、状態報知ランプEL、盤面演出ランプGL及び音声出力装置10による報知は、当該設定確認状態に基づく特定状態報知の態様のまま継続して行われる。
具体的には、前扉演出ランプDLが青色で点灯し、演出表示装置21においてデフォルト画面が表示される。また、状態報知ランプELについては青色での点灯が継続し、盤面演出ランプGLについては消灯が継続し、音声出力装置10により警告音弱及び「設定確認中です」という音声の出力が継続して行われる。
【0387】
また、(2)の場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過した後にイニシャル処理が終了し、電断復帰状態に基づく特定状態報知が終了する。したがって、所定時間が経過した後に当該イニシャル処理が終了すると、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様により実行されていた前扉演出ランプDL及び演出表示装置21の報知は終了することとなる。なお、これらの報知は、イニシャル処理の終了に基づいて終了するのではなく、他の終了条件の成立に基づいて終了してもよい。
【0388】
また、状態報知ランプEL、盤面演出ランプGL及び音声出力装置10の報知は、電断復帰状態よりも優先順位の高い設定確認状態に基づく特定状態報知の態様により実行されている。そして、(2)の場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過すると、既に設定確認状態は終了しているため、設定確認状態に基づく特定状態報知は終了するものの、この所定時間が経過した後にイニシャル処理が終了するため、この所定時間が経過してからイニシャル処理が終了するまでの間は、電断復帰状態に基づく特定状態報知が実行されることとなる。
したがって、上述の所定時間が経過すると、状態報知ランプELの青色での点灯、盤面演出ランプGLの消灯、音声出力装置10による警告音弱及び「設定確認中です」という音声の出力はいずれも終了するものの、この後は、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様によりこれらの報知が実行される。すなわち、状態報知ランプELは青色で点灯し、盤面演出ランプGLは消灯する。
【0389】
なお、設定確認状態に基づく特定状態報知でも、状態報知ランプELは青色で点灯し、盤面演出ランプGLは消灯していたため、これらについては外見上の変化はなく、青色による点灯及び消灯が継続しているように見えることとなる。
また、電断復帰状態に基づく特定状態報知では、当該特定状態報知が開始される前に出力されていた音声がそのまま出力されるようになっているものの(
図56参照)、上述のように、設定確認状態に基づく特定状態報知の終了とともに音声出力装置10による出力は終了してしまうため、音声出力装置10による出力は行われない。
【0390】
そして、イニシャル処理が終了すると、状態報知ランプEL及び盤面演出ランプGLの報知も終了することとなる。
【0391】
(3)設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過した後に、設定確認状態が終了し、かつ、イニシャル処理が終了した場合(
図59参照)
すなわち、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過した後に設定確認状態が終了したことで、当該所定時間の経過後に、設定確認状態及びイニシャル処理の両方が終了した場合である。
そして、(3)の場合にも、電断復帰時に設定確認モードが設定され、まず設定確認状態に基づく特定状態報知が実行される。具体的には、状態報知ランプELが青色で点灯し、前扉演出ランプDLが赤色で点灯し、盤面演出ランプGLが消灯する。また、音声出力装置10により警告音弱及び「設定確認中です」という音声が出力される。さらに、演出表示装置21において「設定確認中です」という文字の表示が行われる。
【0392】
(3)の場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過した時点では、設定確認状態が終了していないため、設定確認状態に基づく特定状態報知は継続して実行される。そして、その後に設定確認状態が終了すると、この時点で、設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間以上が経過しているため、設定確認状態に基づく特定状態報知が終了するものの、この時点から25秒経過後にイニシャル処理が終了するため、設定確認状態が終了してからイニシャル処理が終了するまでの間は、電断復帰状態に基づく特定状態報知が実行されることとなる。
【0393】
したがって、設定確認状態が終了すると、状態報知ランプELの青色での点灯、前扉演出ランプDLの赤色での点灯、盤面演出ランプGLの消灯、音声出力装置10による警告音弱及び「設定確認中です」という音声の出力、演出表示装置21における「設定確認中です」という文字の表示はいずれも終了する。
そして、この後は、電断復帰状態に基づく特定状態報知の態様によりこれらの報知が実行される。すなわち、状態報知ランプELは青色で点灯し、前扉演出ランプDLは青色で点灯し、盤面演出ランプGLは消灯し、音声出力装置10による出力は行われず、演出表示装置21においてはデフォルト画面が表示される。
【0394】
そして、イニシャル処理が終了すると、電断復帰状態に基づく特定状態報知が終了する。すなわち、状態報知ランプEL、前扉演出ランプDL、盤面演出ランプGL及び演出表示装置21の報知がすべて終了する。
【0395】
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、遊技の有利度に大きな影響を及ぼす設定値を確認可能な設定確認モードが設定され設定確認状態が生じた場合には、この設定確認状態中に報知が行われ、設定確認状態が終了した場合であっても所定時間が経過するまで報知が行われるため、設定確認状態が生じた旨を確実に把握可能とすることができる。
【0396】
次に、上述のような各種処理を実行するための副制御基板300における制御処理について説明する。
まず、副制御基板300のメイン処理について、
図60に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ3000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ3001に進む。
ステップ3001において、サブCPU301は、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
【0397】
次に、副制御基板300のタイマ割込処理について、
図61に示すフローチャートを参照して説明する。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301はタイマ割込処理プログラムを読み込んで、
図61に示すタイマ割込処理を開始する。
【0398】
ステップ3100において、サブCPU301は、副制御基板300で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を実行する。そして、次のステップ3101に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ3101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ3102に進む。
【0399】
ステップ3102において、サブCPU301は、特定状態報知を制御する特定状態報知制御処理を実行する。そして、次のステップ3103に進む。
ステップ3103において、サブCPU301は、設定変更状態を制御する設定変更状態制御処理を実行する。そして、次のステップ3104に進む。
【0400】
ステップ3104において、サブCPU301は、RAMクリア実行状態を制御するRAMクリア実行状態制御処理を実行する。そして、次のステップ3105に進む。
ステップ3105において、サブCPU301は、設定確認状態において対象の装置(前扉演出ランプDL、液晶表示装置21)による報知を制御する第1設定確認状態制御処理を実行する。そして、次のステップ3106に進む。
【0401】
ステップ3106において、サブCPU301は、設定確認状態において対象の装置(状態報知ランプEL、盤面演出ランプGL、音声出力装置10)による報知を制御する第2設定確認状態制御処理を実行する。そして、次のステップ3107に進む。
ステップ3107において、サブCPU301は、実行中の変動演出等の進行状況に応じて、演出操作装置9の操作の受け付け可否を判定するとともに、回転操作検出センサ9c及び押下操作検出センサ9dからの操作信号が入力されたか否かを判定する。そして、回転操作検出センサ9c又は押下操作検出センサ9dから操作信号が入力されたときに、演出操作装置9の操作受け付け中であった場合には、演出操作装装置9が操作されたことを画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板、作動制御基板等の各種制御基板に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。そして、次のステップ3108に進む。
【0402】
ステップ3108において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされている各種コマンドを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板、作動制御基板等の各種制御基板へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
【0403】
次に、上述したステップ3102の特定状態報知制御処理について、
図62のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3200において、サブCPU301は、いずれかの特定状態報知開始条件が成立したか否かを判定する。そして、特定状態報知開始条件が成立していないと判定した場合、ステップ3205に進む。一方、特定状態報知開始条件が成立したと判定した場合、次のステップ3201に進む。
ステップ3201において、サブCPU301は、上述の特定状態報知開始条件に対応する特定状態報知が実行されている旨を示す実行中フラグがオンであるか否かを判定する。そして、実行中フラグがオンであると判定した場合、特定状態報知制御処理を終了する。一方、実行中フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ3202に進む。
【0404】
ステップ3202において、サブCPU301は、上述の特定状態報知開始条件に対応する特定状態報知を実行するための特定状態報知実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた特定状態報知実行コマンドは、上述のステップ3108において各種制御基板に送信され、これらの制御基板により、対応する特定状態報知の実行に係る制御が行われることとなる。そして、次のステップ3203に進む。
ステップ3203において、サブCPU301は、上述の特定状態報知開始条件に対応する特定状態報知について優先順位に従った報知の実行を制御するための処理が実行される。具体的には、サブCPU301は、特定状態報知の実行が重複することとなった場合には、重複した特定状態報知のうち最も高い優先順位が定められた特定状態報知を優先的に実行させる。これにより、各種ランプ、音声出力装置10、演出表示装置21等の演出装置において最も高い優先順位が定められた特定状態報知が実行されることとなる。なお、重複した特定状態報知のうち他の特定状態報知については、バックグラウンドで進行するようになっており、最も高い優先順位が定められた特定状態報知が終了した後は、バックグラウンドで進行している特定状態報知のうち最も高い優先順位が定められた特定状態報知が実行されることとなる。そして、次のステップ3204に進む。
【0405】
ステップ3204において、サブCPU301は、対応する実行中フラグをオンにする。そして、特定状態報知制御処理を終了する。
また、上述のステップ3200で特定状態報知開始条件が成立していないと判定された場合に進むステップ3205において、サブCPU301は、いずれかの特定状態報知終了条件が成立したか否かを判定する。そして、特定状態報知終了条件が成立していないと判定した場合、特定状態報知制御処理を終了する。一方、特定状態報知終了条件が成立したと判定した場合、次のステップ3206に進む。
【0406】
ステップ3206において、サブCPU301は、上述の特定状態報知終了条件に対応する実行中フラグがオンであるか否かを判定する。そして、実行中フラグがオンないと判定した場合、特定状態報知制御処理を終了する。一方、実行中フラグがオンであると判定した場合、次のステップ3207に進む。
ステップ3207において、サブCPU301は、上述の特定状態報知終了条件に対応する特定状態報知を終了するための特定状態報知終了コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた特定状態報知終了コマンドは、上述のステップ3108において各種制御基板に送信され、これらの制御基板により、対応する特定状態報知の終了に係る制御が行われることとなる。そして、次のステップ3208に進む。
【0407】
ステップ3208において、サブCPU301は、対応する実行中フラグをオフにする。そして、特定状態報知制御処理を終了する。
【0408】
次に、上述したステップ3103の設定変更状態制御処理について、
図63のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3300において、サブCPU301は、設定変更モードの設定により生じた設定変更状態が終了したか否かを判定する。そして、設定変更状態が終了していないと判定した場合、設定変更状態制御処理を終了する。一方、設定変更状態が終了したと判定した場合、次のステップ3301に進む。
ステップ3301において、サブCPU301は、RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知を実行するためのRAMクリア特定状態報知実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされたRAMクリア特定状態報知実行コマンドは、上述のステップ3108において各種制御基板に送信され、これらの制御基板により、RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知の実行に係る制御が行われることとなる。そして、設定変更状態制御処理を終了する。
【0409】
次に、上述したステップ3104のRAMクリア実行状態制御処理について、
図64のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3400において、サブCPU301は、RAMクリア実行状態に基づく特定状態報知の実行中であるか否かを判定する。そして、実行中でないと判定した場合、RAMクリア実行状態制御処理を終了する。一方、実行中であると判定した場合、次のステップ3401に進む。
ステップ3401において、サブCPU301は、電源がオンとなったことにより電断復帰状態が生じたか否かを判定する。そして、電断復帰状態が生じていないと判定した場合、RAMクリア実行状態制御処理を終了する。一方、電断復帰状態が生じたと判定した場合、次のステップ3402に進む。
【0410】
ステップ3402において、サブCPU301は、RAMクリアスイッチ109がオンであるか否かを判定する。そして、RAMクリアスイッチ109がオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、RAMクリア実行状態制御処理を終了する。一方、RAMクリアスイッチ109がオンであると判定した場合、次のステップ3403に進む。
ステップ3403において、サブCPU301は、電断復帰状態に基づく特定状態報知を実行するための電断復帰状態特定状態報知実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた電断復帰状態特定状態報知実行コマンドは、上述のステップ3108において各種制御基板に送信され、これらの制御基板により、電断復帰状態に基づく特定状態報知の実行に係る制御が行われることとなる。そして、RAMクリア実行状態制御処理を終了する。
【0411】
次に、上述したステップ3105の第1設定確認状態制御処理について、
図65のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3500において、サブCPU301は、設定確認状態において対象の装置(前扉演出ランプDL、液晶表示装置21)により所定の特定状態報知(設定確認状態に基づく特定状態報知、電断復帰に基づく特定状態報知)が実行されているか否かを判定する。そして、実行されていないと判定した場合、第1設定確認状態制御処理を終了する。一方、実行されていると判定した場合、次のステップ3501に進む。
ステップ3501において、サブCPU301は、上述の対象の装置による設定確認状態に基づく特定状態報知の実行が終了した旨を示す第1確認終了フラグがオンであるか否かを判定する。そして、第1確認終了フラグがオンであると判定した場合、ステップ3505に進む。一方、第1確認終了フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ3502に進む。
【0412】
ステップ3502において、サブCPU301は、設定確認状態が終了したか否かを判定する。そして、設定確認状態が終了していないと判定した場合、第1設定確認状態制御処理を終了する。一方、設定確認状態が終了したと判定した場合、次のステップ3503に進む。
ステップ3503において、サブCPU301は、上述の対象の装置による設定確認状態に基づく特定状態報知を終了するための設定確認状態特定状態報知終了コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた設定確認状態特定状態報知終了コマンドは、上述のステップ3108において各種制御基板に送信され、これらの制御基板により、上述の対象の装置による設定確認状態に基づく特定状態報知の終了に係る制御が行われることとなる。そして、次のステップ3504に進む。
【0413】
ステップ3504において、サブCPU301は、第1確認終了フラグをオンにする。そして、第1設定確認状態制御処理を終了する。
また、上述のステップ3501で第1確認終了フラグがオンであると判定した場合に進むステップ3505において、サブCPU301は、イニシャル処理が終了したか否かを判定する。そして、イニシャル処理が終了していないと判定した場合、第1設定確認状態制御処理を終了する。一方、イニシャル処理が終了したと判定した場合、次のステップ3506に進む。
【0414】
ステップ3506において、サブCPU301は、上述の対象の装置による電断復帰状態に基づく特定状態報知を終了するための電断復帰状態特定状態報知終了コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた電断復帰状態特定状態報知終了コマンドは、上述のステップ3108において各種制御基板に送信され、これらの制御基板により、上述の対象の装置による電断復帰状態に基づく特定状態報知の終了に係る制御が行われることとなる。そして、次のステップ3507に進む。
ステップ3507において、サブCPU301は、第1確認終了フラグをオフにする。そして、第1設定確認状態制御処理を終了する。
【0415】
次に、上述したステップ3106の第2設定確認状態制御処理について、
図66のフローチャートを参照して説明する。
ステップ3600において、サブCPU301は、設定確認状態において対象の装置(状態報知ランプEL、盤面演出ランプGL、音声出力装置10)により所定の特定状態報知(設定確認状態に基づく特定状態報知、電断復帰に基づく特定状態報知)が実行されているか否かを判定する。そして、実行されていないと判定した場合、第2設定確認状態制御処理を終了する。一方、実行されていると判定した場合、次のステップ3601に進む。
ステップ3601において、サブCPU301は、上述の対象の装置による設定確認状態に基づく特定状態報知の実行が終了した旨を示す第2確認終了フラグがオンであるか否かを判定する。そして、第2確認終了フラグがオンであると判定した場合、ステップ3605に進む。一方、第2確認終了フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ3602に進む。
【0416】
ステップ3602において、サブCPU301は、設定確認状態が終了し、かつ設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間(31秒)が経過したか否かを判定する。そして、設定確認状態は終了していない又は上述の所定時間が経過していないと判定した場合、第2設定確認状態制御処理を終了する。一方、設定確認状態が終了し、かつ上述の所定時間が経過したと判定した場合、次のステップ3603に進む。
ステップ3603において、サブCPU301は、上述の対象の装置による設定確認状態に基づく特定状態報知を終了するための設定確認状態特定状態報知終了コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた設定確認状態特定状態報知終了コマンドは、上述のステップ3108において各種制御基板に送信され、これらの制御基板により、上述の対象の装置による設定確認状態に基づく特定状態報知の終了に係る制御が行われることとなる。そして、次のステップ3604に進む。
【0417】
ステップ3604において、サブCPU301は、第2確認終了フラグをオンにする。そして、第2設定確認状態制御処理を終了する。
また、上述のステップ3601で第2確認終了フラグがオンであると判定した場合に進むステップ3605において、サブCPU301は、イニシャル処理が終了し、かつ設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間(31秒)が経過したか否かを判定する。そして、イニシャル処理は終了していない又は上述の所定時間が経過していないと判定した場合、第2設定確認状態制御処理を終了する。一方、イニシャル処理が終了し、かつ上述の所定時間が経過したと判定した場合、次のステップ3606に進む。
【0418】
ステップ3606において、サブCPU301は、上述の対象の装置による電断復帰状態に基づく特定状態報知を終了するための電断復帰状態特定状態報知終了コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた電断復帰状態特定状態報知終了コマンドは、上述のステップ3108において各種制御基板に送信され、これらの制御基板により、上述の対象の装置による電断復帰状態に基づく特定状態報知の終了に係る制御が行われることとなる。そして、次のステップ3607に進む。
ステップ3607において、サブCPU301は、第2確認終了フラグをオフにする。そして、第2設定確認状態制御処理を終了する。
【0419】
次に、上述の実施の形態の変形例について説明する。
上述の実施の形態では、電断発生直前に滞在していたモード、電断復帰時における設定スイッチ108のオン又はオフ、RAMクリアスイッチ109のオン又はオフ、本体枠開放検出センサ2aのオン又はオフ、バックアップ異常の発生の有無、RAM異常の発生の有無に応じて、電断復帰時におけるモードの設定が行われるようになっていたが、モードの設定を行う際の判断条件はこれらに限定されるものではない。たとえば、前扉開放検出センサ3a等の他のセンサのオン又はオフを判断条件として追加してもよい。また、上述の判断条件のうちいずれかの判断条件(たとえば、本体枠開放検出センサ2aのオン又はオフ)については除外してもよい。
【0420】
また、上述の実施の形態では、電断復帰時のみ設定確認モードや設定変更モードが設定されるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、パチンコ機Pの電源がオンとなっているときに、所定の操作を行うことで設定確認モードや設定変更モードが設定されるようにしてもよい。
【0421】
また、上述の実施の形態では、電断復帰時に設定変更モードが設定された場合には、初期化処理が実行された時点からRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知を実行するのではなく、設定変更状態に基づく特定状態報知が終了した時点からRAMクリア実行状態に基づく特定状態報知が所定時間実行されるようになっているが、このような制御が行われるのは設定変更モードが設定された場合に限定されるものではない。
たとえば、電断復帰時に設定確認モードが設定された場合にも同様の制御が行われるようにしてもよい。具体的には、電断復帰時に設定確認モードが設定された場合には、設定確認状態に基づく特定状態報知が終了した時点から電断復帰状態に基づく特定状態報知が所定時間実行されるようにしてもよい。
【0422】
また、上述の実施の形態では、電断復帰時に設定確認モードが設定された場合には、
設定確認状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過したか否か、及び、設定確認状態の終了の有無(設定確認状態の終了時点)に応じて、実行される特定状態報知の態様が異なるようになっているが、このような制御が行われるのは設定確認モードが設定された場合に限定されるものではない。
たとえば、電断復帰時に設定変更モードが設定された場合にも同様の制御が行われるようにしてもよい。具体的には、電断復帰時に設定変更モードが設定された場合には、設定変更状態に基づく特定状態報知が開始されてから所定時間が経過したか否か、及び、設定変更状態の終了の有無に応じて、実行される特定状態報知の態様が異なるようにしてもよい。
【0423】
また、上述の実施の形態では、所定の発生条件の成立により生じる特定状態として24種類が設けられていたが、これらすべてを必ず設ける必要はなく、パチンコ機の機種仕様に応じた特定状態のみを設けることができる。たとえば、特定領域57を備えた大入賞口を有していないパチンコ機においては、特定領域57に関連する特定領域異常通過エラー、大入賞口入出球不一致エラー、大入賞口異常排出エラー、特定領域未通過エラーは設けなくてもよい。
【0424】
また、上述の実施の形態では、設定値ごとに大当たりの当選確率が異なるように設定されていたが、これに限定されるものでなく、設定値ごとに特別図柄の種別の決定確率や変動パターンの決定確率等が異なるように設定してもよい。
なお、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
【0425】
なお、上述の実施の形態におけるメインRAM103は、本発明の記憶領域に相当する。また、上述の実施の形態における主制御基板100は、本発明の制御装置に相当する。また、上述の実施の形態における設定変更モード制御処理を実行するメインCPU101は、本発明の設定手段に相当する。また、上述の実施の形態における遊技停止モードは、本発明の遊技停止状態に相当する。また、上述の実施の形態における遊技可能モードは、本発明の遊技可能状態に相当する。また、上述の実施の形態における設定変更モードは、本発明の設定変更状態に相当する。また、上述の実施の形態におけるモード設定処理を実行するメインCPU101は、本発明の状態設定手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるバックアップ異常は、本発明の特定異常に相当する。また、上述の実施の形態におけるパチンコ機Pは、本発明の遊技機に相当する。また、上述の実施の形態におけるRAM異常は、本発明の特別異常に相当する。