特許第6811313号(P6811313)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6811313
(24)【登録日】2020年12月16日
(45)【発行日】2021年1月13日
(54)【発明の名称】カメラおよび撮影アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/02 20210101AFI20201228BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20201228BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20201228BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20201228BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20201228BHJP
【FI】
   G03B17/02
   G02B7/02 Z
   G03B17/56 B
   H04N5/225 700
   H04N5/222 100
【請求項の数】31
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-515993(P2019-515993)
(86)(22)【出願日】2016年9月27日
(65)【公表番号】特表2019-530898(P2019-530898A)
(43)【公表日】2019年10月24日
(86)【国際出願番号】CN2016100449
(87)【国際公開番号】WO2018058333
(87)【国際公開日】20180405
【審査請求日】2019年5月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】潘 大虎
(72)【発明者】
【氏名】徐 興旺
(72)【発明者】
【氏名】陳 子寒
【審査官】 三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06992722(US,B2)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0112607(US,A1)
【文献】 国際公開第2016/045009(WO,A1)
【文献】 中国実用新案第203883919(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/02
G02B 7/02
G03B 17/56
H04N 5/222
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、前記ハウジング内に設けられた回路基板と、レンズモジュールと、を含むカメラであって、接続ピラーをさらに含み、
前記接続ピラーは、第1の接続区間と、第2の接続区間と、前記第1の接続区間と前記第2の接続区間との間に位置する当接部を含み、一体成形されており、
前記第1の接続区間は、前記ハウジング内に挿接して係合され、前記当接部が、前記レンズモジュールを前記ハウジング内に当接させることで、前記接続ピラーの一端は、前記レンズモジュールを前記ハウジング内に固定し、
前記回路基板は、前記接続ピラーの他端である前記第2の接続区間の前記第1の接続区間から遠い末端に載せられ、前記レンズモジュールと間隔をあけて設けられていることを特徴とするカメラ。
【請求項2】
前記レンズモジュールは、映像感知基板を含み、前記映像感知基板は、前記回路基板と間隔をあけて設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
前記回路基板は、コネクタをさらに含み、前記コネクタは、前記映像感知基板と前記回路基板を互いに電気的に接続することを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
【請求項4】
前記コネクタは、第1のコネクタと、第2のコネクタと、を含み、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、それぞれ前記映像感知基板および前記回路基板を互いに電気的に接続することを特徴とする請求項3に記載のカメラ。
【請求項5】
前記コネクタは、第3のコネクタをさらに含み、前記第3のコネクタの一端は、前記回路基板上に接続され、他端は、前記ハウジングから延伸していることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項6】
前記コネクタは、フレキシブルプリント基板であることを特徴とする請求項3に記載のカメラ。
【請求項7】
前記映像感知基板上に映像センサが設けられており、前記映像センサは、前記レンズモジュールの光軸と位置を合わせて設けられていることを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
【請求項8】
前記ハウジングは、収容部を含み、前記収容部内に収容スペースが形成されており、前記接続ピラーは、前記収容部内に設けられており、前記レンズモジュールおよび前記回路基板は、前記収容スペース内に収容されていることを特徴とする請求項1−7のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項9】
前記収容部は、第1の収容部と、第2の収容部と、を含み、前記レンズモジュールは、鏡筒と、前記鏡筒に接続した鏡座と、を含み、前記鏡筒は、前記第2の収容部内に位置し、前記鏡座は、前記第1の収容部内に位置することを特徴とする請求項8に記載のカメラ。
【請求項10】
前記収容部内に支持部が形成されており、前記鏡座は、前記支持部上に支持されており、前記接続ピラーを介して前記支持部に固定接続されていることを特徴とする請求項9に記載のカメラ。
【請求項11】
前記支持部の面上に挿入穴が形成されており、前記接続ピラーは、前記挿入穴に対応し、前記鏡座を前記支持部上に固定することを特徴とする請求項10に記載のカメラ。
【請求項12】
記第1の接続区間は、前記挿入穴に挿接して係合されことを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
【請求項13】
前記挿入穴は、ネジ穴であり、前記第1の接続区間は、外ネジ山を有するスタッドボルトであり、前記第1の接続区間は、前記支持部にネジ山接続されていることを特徴とする請求項12に記載のカメラ。
【請求項14】
記当接部は、前記鏡座を前記支持部上に当接することを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
【請求項15】
前記当接部は、前記第1の接続区間と前記第2の接続区間との間に形成された環形フランジであることを特徴とする請求項14に記載のカメラ。
【請求項16】
前記第2の接続区間は、内ネジ穴が設けられた柱状体であり、前記回路基板は、前記内ネジ穴に対応した緊結部材を介して前記接続ピラー上に固定されていることを特徴とする請求項12に記載のカメラ。
【請求項17】
前記第2の接続区間の前記第1の接続区間から離れた端面上に、実装工具に対応した溝がさらに形成されていることを特徴とする請求項12に記載のカメラ。
【請求項18】
前記溝は、マイナス溝、プラス溝、三角形溝、矩形溝のうちのいずれか1つであることを特徴とする請求項17に記載のカメラ。
【請求項19】
前記支持部は、前記収容部内壁から突出した環状フランジであるか、または、前記支持部は前記収容部内壁から突出した互いに分離した複数の突出構造であることを特徴とする請求項10に記載のカメラ。
【請求項20】
前記レンズモジュールの映像感知基板は、緊結部材を介して前記鏡座の前記鏡筒から離れた側の面に固定接続されていることを特徴とする請求項9に記載のカメラ。
【請求項21】
前記映像感知基板上に、前記接続ピラーに対応した退避部が形成されており、前記レンズモジュールを前記ハウジング内に組み込むときに、前記退避部は、前記映像感知基板が前記接続ピラーを避けるようにすることができることを特徴とする請求項20に記載のカメラ。
【請求項22】
前記退避部は、前記接続ピラーの側部形状に対応した切欠きであることを特徴とする請求項21に記載のカメラ。
【請求項23】
前記ハウジングは、蓋体を含み、前記蓋体は、前記接続ピラーに対応する緊結部材を介して前記収容部に接続して前記ハウジングを密閉し、前記緊結部材は、前記蓋体を貫通して対応する前記接続ピラーの前記第2の接続区間の前記第1の接続区間から遠い末端に接続することを特徴とする請求項8に記載のカメラ。
【請求項24】
前記接続ピラーの周側に段部が形成されており、前記回路基板は、第2の回路基板をさらに含み、前記第2の回路基板は前記段部上に支持され固定されており、前記第2の回路基板と前記レンズモジュールおよび前記回路基板との間は、いずれも間隔をあけて並べられていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項25】
スペーサをさらに含み、前記スペーサは、前記回路基板と前記レンズモジュールとを隔てることを特徴とする請求項1−23のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項26】
スペーサをさらに含み、前記スペーサは、第1のスペーサと、第2のスペーサと、を含み、前記第1のスペーサは、前記レンズモジュールの映像感知基板と前記回路基板との間に設けられ、前記第2のスペーサは、前記回路基板と前記蓋体との間に設けられていることを特徴とする請求項23に記載のカメラ。
【請求項27】
前記スペーサは、柔軟性または弾性材料を用いて作製されていることを特徴とする請求項25または26に記載のカメラ。
【請求項28】
前記スペーサは、発泡体であることを特徴とする請求項27に記載のカメラ。
【請求項29】
安定化雲台と、請求項1−28のいずれか一項に記載のカメラと、を含み、前記カメラは前記安定化雲台に接続されていることを特徴とする撮影アセンブリ。
【請求項30】
前記ハウジングは、第1の接続部と、第2の接続部と、を含み、前記第1の接続部は、前記安定化雲台の軸方向駆動モータを接続するために用いられ、前記第2の接続部は、前記安定化雲台のホルダと枢着するために用いられることを特徴とする請求項29に記載の撮影アセンブリ。
【請求項31】
前記安定化雲台は、3軸雲台であることを特徴とする請求項29に記載の撮影アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラおよび前記カメラを有する撮影アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラの機能が強大になるのに伴い、カメラ内部の電子素子も多くなり、カメラによっては、内部に2つ以上の回路基板を設けて前記電子素子を実装する必要がある。従来のカメラは、一般に、複数の回路基板がハウジング上に簡単にロックされており、空間利用が十分に合理的ではなく、カメラの体積が大きくなり、持ち運びに不利である。また、回路基板が複数あると、組み付けに対する要求が高くなり、組み付け過程が面倒になり、組み付け過程において回路基板上の回路、電子素子の少なくともひとつの破損がもたらされやすくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑み、上記問題を防止するカメラおよび撮影アセンブリを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ハウジングと、前記ハウジング内に設けられた回路基板と、レンズモジュールと、を含むカメラ。前記カメラは、接続ピラーをさらに含み、前記接続ピラーの一端は、前記レンズモジュールを前記ハウジング内に固定し、前記回路基板は、前記接続ピラーの他端に載せられ、前記レンズモジュールと間隔をあけて設けられている。
【0005】
安定化雲台と、前記雲台に接続されたカメラと、を含む撮影アセンブリ。前記カメラは、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられた回路基板と、レンズモジュールと、を含む。前記カメラは、接続ピラーをさらに含み、前記接続ピラーの一端は、前記レンズモジュールを前記ハウジング内に固定し、前記回路基板は、前記接続ピラーの他端に載せられ、前記レンズモジュールと間隔をあけて設けられている。
【0006】
先行技術に対して、前記カメラおよび前記カメラを有する撮影アセンブリは、前記接続ピラーを用いて前記回路基板を固定し、前記ハウジング内の空間を合理的に利用できるだけでなく、さらに回路基板の実装を簡便、迅速にすることができ、実装過程において回路基板、回路基板上の電子素子の少なくともひとつの破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第1の実施形態のカメラの立体図である。
図2図1のカメラの分解図である。
図3図1のカメラの部分構造の立体図である。
図4図1のカメラの部分構造の立体図である。
図5】本発明の第2の実施形態のカメラの部分構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次の具体的な実施形態を上記した図面と合わせて、本発明についてさらに説明する。
【0009】
以下、本発明の実施例における図面と合わせ、本発明の実施例における技術手法について、明確かつ完全に記述するが、記述する実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的作業を行わない前提の下で得たその他すべての実施例は、いずれも本発明の保護する範囲に属す。
【0010】
なお、アセンブリが別のアセンブリに「固定」されているという場合、別のアセンブリ上に直接あっても、そのうちのアセンブリに存在していてもよい。アセンブリが別のアセンブリに「接続」されているという場合、別のアセンブリに直接接続されていても、そのうちのアセンブリに同時に存在していてもよい。アセンブリが別のアセンブリに「設けられている」という場合、別のアセンブリに直接設けられていても、そのうちのアセンブリに同時に存在していてもよい。本文で使用する用語「鉛直な」、「水平な」、「左」、「右」および類似の表現は、説明の目的のためのものに過ぎない。
【0011】
別段の定義がある場合を除き、本文で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明の技術分野の技術要員が通常理解する意味と同じである。本文中の本発明の明細書において使用される用語は、具体的な実施例を記述する目的のためのものに過ぎず、本発明を限定することを意図したものではない。本文で使用する用語「少なくともひとつ」は、一つまたは複数個の列記された関連する項目のあらゆる組み合わせを含む。
【0012】
図1から図4に示されているものは、本発明の第1の実施形態のカメラ100であり、前記カメラ100は、画像、動画の少なくともひとつの撮影に用いられ、前記カメラ100は、直接、撮影者が手持ちで撮影しても、安定化雲台200と組み合わせて用いてもよい。前記カメラ100は、前記安定化雲台200とともに撮影アセンブリを構成し、キャリア(図示せず)上に搭載され、前記キャリアは、任意の固定の物体であっても、移動可能な物体であってもよく、例えば、建築物、車両、人体、動物の体などであり、本実施形態では、前記キャリアは無人航空機であり、前記撮影アセンブリは、前記無人航空機上に搭載され空撮作業を行うことができる。
【0013】
前記安定化雲台200は、前記カメラ100の撮影を安定化すること、前記カメラ100の方向、角度を調整することの少なくともひとつを行うことができる。前記安定化雲台200は、3軸、2軸または単軸雲台であってもよい。本実施形態では、前記安定化雲台200は3軸雲台であり、前記安定化雲台200は、3軸(Pitch、Roll、Yaw)方向上で前記カメラ100を調節することができ、前記安定化雲台200は、前記3軸方向に駆動する軸方向駆動モータを有する。図示された実施形態において、前記安定化雲台200のうちの1つの軸方向駆動モータのみが示されている。
【0014】
前記カメラ100は、画像、動画の少なくともひとつを取得するために用いられ、前記カメラ100は、デジタル一眼レフカメラ、監視カメラ、コンパクトデジタルカメラ、ビデオカメラまたは画像/動画取得機能を有するその他の電子機器とすることができる。ある実施形態において、前記カメラは、例えば、画像分割、画像合成、美顔、ホワイトバランス、手ぶれ補正などの画像処理機能を有する。
【0015】
前記カメラ100は、ハウジング10と、レンズモジュール20と、回路基板30と、を含む。前記レンズモジュール20は、前記ハウジング10に接続され、前記回路基板30は、前記ハウジング10内に収容されている。
【0016】
前記ハウジング10は、前記レンズモジュール20、前記回路基板30、および前記回路基板30上に設けられた各種電子素子を収容するために用いられる。前記ハウジング10は、収容部11と、蓋体12と、を含み、前記回路基板30は前記収容部11内に収容され、前記蓋体12は、前記収容部11上に被せ、前記ハウジング10を封じ、前記回路基板30、および前記回路基板30上に設けられた各種電子素子を保護することができる。
【0017】
前記収容部11は中空構造であり、前記回路基板30および前記レンズモジュール20を収容するための収容スペース11aが内部に形成されている。本実施形態では、前記収容部11は、第1の収容部111と、第2の収容部112と、を含み、前記第1の収容部111は、略四角の槽状を呈し、底壁1111と、前記底壁1111に接続した側壁1112と、を含み、前記底壁1111は、前記側壁1112と共同で第1の収容スペース(図示せず)を囲んでいる。前記側壁1112は、略四角の枠状を呈し、本実施形態では、前記側壁1112は、前記底壁1111に略垂直に接続されている。前記第2の収容部112は、中空の略柱状であり、前記底壁1111上に突出して設けられている。前記第2の収容部112の内部に第2の収容スペース(図示せず)が形成されており、前記第1の収容スペースおよび前記第2の収容スペースが共同で前記収容スペース11aを構成する。
【0018】
本実施形態では、前記第2の収容部112と前記第1の収容部111は一体成形されているが、前記第1の収容部111と前記第2の収容部112は、それぞれ成形し、ネジ山接続、係合、接着などの方式で互いに接続してもよいと理解することができる。
【0019】
本実施形態では、前記収容部11は、第1の接続部113と、第2の接続部114と、を含み、前記第1の接続部113は、前記安定化雲台200の軸方向駆動モータを接続するために用いられ、前記第2の接続部114は、略軸状を呈し、安定化雲台200のホルダ(図示せず)と枢着するために用いられる。前記第1の接続部113および前記第2の接続部114は、前記ハウジング10の互いに背を向けた両側に位置し、具体的には、前記第1の接続部113および前記第2の接続部114は、前記第1の収容部111の2つの対向する前記側壁1112上にそれぞれ形成されている。
【0020】
前記ハウジング10は、接続ピラー13と、支持部14と、をさらに含み、前記接続ピラー13は、前記収容部11および前記蓋体12を接続するために用いられる。本実施形態では、前記接続ピラー13は、前記第1の収容部111内に設けられており、かつ前記側壁1112の近くに設けられている。本実施形態では、前記接続ピラー13の数は4個であり、かつそれぞれ前記収容部11の隅に設けられている。前記接続ピラー13の数は、実際の必要性の違いにより適宜変えることができ、例えば、前記接続ピラー13の数は、2個、3個、5個、6個などとしてもよいと理解することができる。
【0021】
前記接続ピラー13は、第1の接続区間131と、第2の接続区間132と、前記第1の接続区間131と前記第2の接続区間132との間に位置する当接部133と、を含む。本実施形態では、前記第1の接続区間131は外ネジ山を有するスタッドボルトである。前記第2の接続区間132は、内ネジ穴1321が設けられた柱状体である。前記第2の接続区間132の端面上には、溝1322がさらに形成されており、前記溝1322は、実装工具(例えばドライバー)に対応しており、前記実装工具を用いて前記接続ピラー13を実装することができる。本実施形態では、前記溝1322はマイナス溝であるが、異なる実装工具に対応し、前記溝1322は、プラス溝、三角形溝、矩形溝などとしてもよいと理解することができる。入れ替え可能な実施形態において、前記第2の接続区間132の端面上に、上述形状の突起を形成してもよい。
【0022】
本実施形態では、前記当接部133は、前記第1の接続区間131と前記第2の接続区間132との間に形成された環形フランジであり、前記当接部133と前記第1の接続区間131および前記第2の接続区間132は一体成形されている。前記当接部133の形状は、異なる必要性に応じて適宜変えることができ、図示された実施形態に限られないと理解することができ、ここでは1つ1つ詳述しない。
【0023】
本実施形態では、前記第2の接続区間132の直径は、前記第1の接続区間131の直径よりも大きい。前記第2の接続区間132の直径が所定の値よりも大きいとき、前記第2の接続区間132自体が当接部を充当することができ、当接部133を別途設けなくてもよいと理解することができる。
【0024】
前記支持部14の数は、前記接続ピラー13に対応し、前記レンズモジュール20を実装し、前記接続ピラー13に接続するために用いられる。本実施形態では、前記支持部14は、前記第1の収容部111の隅の位置に形成されている。前記支持部14は、前記底壁1111の面に突出して形成されている。前記支持部14の数は、実際の必要性に応じて合理的に設けることができ、例えば、2個、3個、4、5個、6個などとしてもよいと理解することができる。前記支持部14は、全体を環状突出構造としてもよいと理解することができる。前記支持部14が突出する高さは、実際の状況に応じて具体的に調整することができ、ここでは制限しない。
【0025】
前記支持部14は、前記ハウジング10の他の位置に形成してもよく、例えば、前記側壁1112上に形成しても、前記側壁1112および前記底壁1111上に同時に形成してもよいと理解することができる。
【0026】
前記支持部14の各々の面上に、挿入穴141が1つ形成されており、前記挿入穴141の各々が前記接続ピラー13に対応している。本実施形態では、前記挿入穴141は、前記第1の接続区間131の外ネジ山に対応したネジ穴である。
【0027】
前記蓋体12上には、前記接続ピラー13に対応する接続穴121が設けられており、前記蓋体12を前記収容部11上に被せるときに、前記接続穴121は、それぞれ前記接続ピラー13上の内ネジ穴1321と位置が揃えられる。
【0028】
前記レンズモジュール20は、撮影場面の光線を捕捉して、前記光線を映像センサ(図示せず)上に集束させて結像するために用いられる。前記レンズモジュール20は、単焦点レンズモジュール、ズームレンズモジュール、広角レンズモジュール、超広角レンズモジュール(魚眼レンズモジュール)または望遠レンズモジュールなどとしてもよい。
【0029】
本実施形態では、前記レンズモジュール20は、鏡筒21と、前記鏡筒21に接続した鏡座22と、前記鏡座22上に設けられた映像感知基板23と、を含む。前記鏡筒21および前記映像感知基板23は、それぞれ前記鏡座22の互いに背を向けた両側に接続されている。
【0030】
前記鏡筒21内には、光学レンズが設けられており、撮影場面の光線を捕捉して、前記光線を映像センサ上に集束させるために用いられる。前記光学レンズ以外に、前記鏡筒内には、フォーカス機構、フィルタ、スペーサ、遮光シートなどの光学素子をさらに設けることができると理解することができ、1つ1つ詳述しない。
【0031】
前記鏡座22は、前記鏡筒21および前記映像感知基板23を固定し、前記鏡筒21を通過した光線を映像センサ上に投射して結像させることができる。本実施形態では、前記鏡座22は、略方形を呈し、前記支持部14に対応する接続片221を含む。前記接続片221は、前記支持部14の周側に突出し、前記接続片221の各々に貫通穴2211が設けられている。前記接続片221は、対応する前記支持部14上に支持することができ、かつ前記貫通穴2211は、対応する挿入穴141と位置が揃えられる。
【0032】
前記映像感知基板23は、前記レンズモジュール20の映像センサを載せる回路基板である。前記映像感知基板23上に、前記接続ピラー13に対応する退避部231が形成されており、具体的には、前記退避部231は、前記接続ピラー13の側部形状に対応した切欠であり、前記退避部231は、前記レンズモジュール20を前記ハウジング10内に実装するときに、前記映像感知基板23が前記接続ピラー13と位置的に干渉しないようにし、鏡座22の実装に便利なようにするとともに、実装過程および使用過程において前記鏡筒21に傾斜が生じたときに、前記映像感知基板23がそれに伴って一緒に傾斜することができずに前記映像感知基板23、前記映像感知基板23上の電子素子の少なくともひとつに破損がもたらされることを防止する。前記映像感知基板23は、前記鏡座22の前記鏡筒21から離れた側の面に支持され、本実施形態では、前記映像感知基板23は、第1の緊結部材24を介して前記鏡座22と固定接続されており、前記第1の緊結部材24はボルトであり、かつ数は4個である。前記第1の緊結部材24の数は4個に限られず、4個より少なくても多くてもよく、前記映像感知基板23は、緊結部材を介さずに前記鏡座22と接続されていてもよく、例えば、粘着、係合などの方式で前記映像感知基板23を前記鏡座22上に接続してもよいと理解することができる。上記の映像センサは、前記映像感知基板23の前記レンズモジュール20を向いた側の面に設けられており、かつ前記映像センサは、前記レンズモジュール20の光軸と位置を合わせて設けられている。
【0033】
前記回路基板30は、電気信号を処理し、伝送するために用いられ、前記回路基板30には、映像センサ、プロセッサ、コントローラ、メモリ、コンデンサ、抵抗、プリント回路、慣性計測装置(IMU)などの電子素子(図示せず)が設けられており、上記電子素子は、前記カメラ100の画像処理、撮影制御、データ記憶、データ伝送などの機能を実現するために用いられる。
【0034】
前記回路基板30は、前記接続ピラー13の前記レンズモジュール20から離れた側の端面上に支持され、前記レンズモジュール20と間隔をあけて設けられている。本実施形態では、前記回路基板30は、略矩形を呈し、前記回路基板30上には、前記接続ピラー13に対応した通し穴31が設けられており、前記回路基板30が前記接続ピラー13上に支持されているとき、前記通し穴31は、対応する前記内ネジ穴1321と位置が揃えられる。
【0035】
前記カメラ100は、コネクタ40をさらに含み、前記コネクタ40は、前記映像感知基板23と前記回路基板30を電気的に接続するか、および/または前記映像感知基板23および前記回路基板30と他の設備(例えば、雲台、キャリア等)を電気的に接続するかの少なくともひとつのために用いられる。具体的には、前記コネクタ40は、第1のコネクタ401と、第2のコネクタ402と、第3のコネクタ403と、を含む。前記第1のコネクタ401および前記第2のコネクタ402は、前記映像感知基板23および前記回路基板30を電気的に接続し、前記第3のコネクタ403の一端は、前記回路基板30上に接続され、他端は、前記ハウジング10から延伸し、他の設備と電気的に接続される。本実施形態では、前記第1のコネクタ401、前記第2のコネクタ402、および前記第3のコネクタ403は、いずれもフレキシブルプリント基板であり、実装、接続をさらに便利にする。前記第1のコネクタ401、前記第2のコネクタ402、および前記第3のコネクタ403は、フラットケーブルなどの他のタイプのコネクタであってもよく、図示された実施形態に限られないと理解することができる。
【0036】
前記カメラ100は、スペーサ50をさらに含み、前記スペーサ50は、異なる高さの電子素子を隔てるために用いられ、ダンパ作用を有する一方で、絶縁作用を奏し、電子素子の短絡を防止する。前記スペーサ50は、第1のスペーサ51と、第2のスペーサ52と、を含み、前記第1のスペーサ51は、前記映像感知基板23と前記回路基板30との間に設けられ、前記第2のスペーサ52は、前記回路基板30と前記蓋体12との間に設けられている。前記スペーサ50は、柔軟性または弾性材料を用いて作製され、本実施形態では、前記第1のスペーサ51および前記第2のスペーサ52の材料は同じであり、いずれも発泡体である。
【0037】
前記スペーサ50は、ゴム、スポンジ等の材料を用いて作製してもよく、前記第1のスペーサ51と前記第2のスペーサ52の材料は異なっていてもよいと理解することができる。
【0038】
組み立ての際には、まず前記映像感知基板23を前記鏡座22上に固定し、前記レンズモジュール20を前記収容部11内に組み込み、前記鏡筒21は、前記第2の収容部112内に位置し、前記鏡座22は、前記第1の収容部111内に位置し、前記鏡座22の接続片221は、前記支持部14上に支持され、前記貫通穴2211は、対応する挿入穴141に位置が揃えられる。前記接続ピラー13の第1の接続区間131は、対応する前記貫通穴2211および挿入穴141を貫通して前記支持部14に接続され、前記当接部133は、前記鏡座22を前記支持部14に当接させ、前記鏡座22を前記ハウジング10内に固定する。前記回路基板30を前記収容部11内に組み込み、前記回路基板30は、前記接続ピラー13上に支持され、前記回路基板30と前記映像感知基板23との間は、前記第1のスペーサ51を介して絶縁され間隔をあけて設けられ、前記通し穴31は、対応する前記内ネジ穴1321に位置が揃えられる。前記コネクタ40は、前記映像感知基板23および前記回路基板30に接続されている。前記蓋体12は、前記収容部11に被せられ、前記接続穴121は、それぞれ前記回路基板30の通し穴31および前記接続ピラー13上の内ネジ穴1321に位置が揃えられる。最後に、前記蓋体12を前記収容部11上に固定する。本実施形態では、前記蓋体12および前記回路基板30は、第2の緊結部材60を介して前記接続ピラー13に固定接続されている。具体的には、前記第2の緊結部材60はボルトであり、前記第2の緊結部材60は、対応する前記接続穴121および前記通し穴31を貫通して、対応する前記接続ピラー13とネジ山接続されており、前記蓋体12と前記回路基板30との間は、前記第2のスペーサ52を介して絶縁され、間隔をあけて設けられている。
【0039】
前記ハウジング10の外形は、図示された実施形態に限られず、球形、楕円球形などのその他の形状であってもよいと理解することができる。
【0040】
図5に示すものは、本発明の第2の実施形態のカメラ100’の部分構造の模式図であり、前記カメラ100’は、第1の実施形態のカメラ100と略類似しており、また、前記カメラ100’の接続ピラー13’周側に段部134が形成されており、前記カメラ100は、第2の回路基板32をさらに含み、前記第2の回路基板32は、前記段部134上に支持され固定されており、前記第2の回路基板32と前記回路基板30および前記映像感知基板23との間は、いずれも間隔をあけて並べられている。本実施形態のカメラ100’内には、さらに多くの回路基板を、間隔をあけて積層設置することができ、前記カメラ100’の内部空間をさらに充分に利用し、カメラの体積を小さくする。
【0041】
他の回路基板を実装するために、前記段部134は複数であってもよいと理解することができる。
【0042】
前記撮影アセンブリは、前記接続ピラーを用いて前記回路基板を固定し、前記ハウジング内の空間を合理的に利用できるだけでなく、さらに回路基板の実装を簡便、迅速にすることができ、実装過程において回路基板、回路基板上の電子素子の少なくともひとつの破損を防止することができる。
【0043】
当業者は、本発明の技術的効果を逸脱しない限り、本発明の趣旨内でその他の変更などを行い、本発明の設計に用いることができると理解することができる。これらの本発明の趣旨に基づき行われる変更は、いずれも本発明で保護を要求する範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0044】
10 ハウジング
11 収容部
11a 収容スペース
12 蓋体
13、13’ 接続ピラー
14 支持部
20 レンズモジュール
21 鏡筒
22 鏡座
23 映像感知基板
24 第1の緊結部材
30 回路基板
31 通し穴
32 第2の回路基板
40 コネクタ
50 スペーサ
51 第1のスペーサ
52 第2のスペーサ
60 第2の緊結部材
100、100’ カメラ
111 第1の収容部
112 第2の収容部
113 第1の接続部
114 第2の接続部
121 接続穴
131 第1の接続区間
132 第2の接続区間
133 当接部
134 段部
141 挿入穴
200 安定化雲台
221 接続片
231 退避部
401 第1のコネクタ
402 第2のコネクタ
403 第3のコネクタ
1111 底壁
1112 側壁
1321 内ネジ穴
1322 溝
2211 貫通穴
図1
図2
図3
図4
図5