特許第6811871号(P6811871)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6811871絶縁型高所作業車及びその絶縁型作業床の自動幅制限方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6811871
(24)【登録日】2020年12月17日
(45)【発行日】2021年1月13日
(54)【発明の名称】絶縁型高所作業車及びその絶縁型作業床の自動幅制限方法
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/24 20060101AFI20201228BHJP
   B66F 11/04 20060101ALI20201228BHJP
   B66F 9/06 20060101ALI20201228BHJP
【FI】
   B66F9/24 F
   B66F11/04
   B66F9/06 K
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-542577(P2019-542577)
(86)(22)【出願日】2017年4月20日
(65)【公表番号】特表2020-515483(P2020-515483A)
(43)【公表日】2020年5月28日
(86)【国際出願番号】CN2017081205
(87)【国際公開番号】WO2018170982
(87)【国際公開日】20180927
【審査請求日】2019年8月1日
(31)【優先権主張番号】201710182996.6
(32)【優先日】2017年3月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519281055
【氏名又は名称】徐州海倫哲専用車輌股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】XUZHOU HANDLER SPECIAL VEHICLE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】李 培啓
(72)【発明者】
【氏名】丁 剣平
(72)【発明者】
【氏名】苑 登波
(72)【発明者】
【氏名】鄭 磊
(72)【発明者】
【氏名】張 澤華
【審査官】 羽月 竜治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−067319(JP,A)
【文献】 特開2003−104700(JP,A)
【文献】 実開平02−129400(JP,U)
【文献】 米国特許第06170607(US,B1)
【文献】 特開2005−112532(JP,A)
【文献】 特開平11−130394(JP,A)
【文献】 特開昭50−063647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00−11/04
B66C 23/00−23/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体アセンブリ、回転台、ブームブラケットアセンブリ、絶縁性の作業床及び前記作業床の前記回転台に対する相対位置を制限する位置制限装置を含み、前記回転台は旋回支持及び旋回駆動を介して車体アセンブリに取り付けられ、前記ブームブラケットアセンブリは下部ブームと上部ブームを含み、下部ブームはベースブーム(1)とベース伸縮ブーム(2)を含み、上部ブームは二段ブーム(3)と二段伸縮ブーム(4)を含み、ベースブーム(1)の基端前記回転台とヒンジ接続するように取り付けられ、ベースブーム(1)には補助絶縁セクション(11)が設置され、ベース伸縮ブーム(2)は少なくとも一つ設置され、ベースブーム(1)内に伸縮可能に設置され、二段ブーム(3)の基端はベース伸縮ブーム(2)の先端にヒンジ接続され、二段伸縮ブーム(4)は少なくとも一つ設置され、二段ブーム(3)内に伸縮可能に設置され、二段伸縮ブーム(4)の先端はメイン絶縁ブーム(41)であり、メイン絶縁ブーム(41)は自動レベリング装置を介して前記作業床と接続される絶縁型高所作業車であって、
前記位置制限装置は、下部ブーム傾斜角検出センサー(5)、下部ブーム長さ検出センサー(6)、上部ブーム長さ変化検出センサー(7)、上部ブーム長さ検出センサー(8)及び電気制御ユニットを含み、
下部ブーム傾斜角検出センサー(5)は、補助絶縁セクション(11)よりもベースブーム(1)の基端寄りに設けられた金属セクションに設置され、
下部ブーム長さ検出センサー(6)、上部ブーム長さ変化検出センサー(7)及び上部ブーム長さ検出センサー(8)はそれぞれ、絶縁性の距離測定ワイヤと前記距離測定ワイヤの測定リールユニットを含み、前記各距離測定ワイヤの基端はそれぞれに対応する前記測定リールユニット固定され且つ巻き付けられ前記各測定リールユニットはそれぞれ前記金属セクションに設置され、上部ブーム長さ変化検出センサー(7)と上部ブーム長さ検出センサー(8)は、前記距離測定ワイヤをガイドする絶縁性のガイドローラーをさらに含み、2つの前記ガイドローラーは、ベース伸縮ブーム(2)の先端のヒンジ接続箇所取り付けられ、下部ブーム長さ検出センサー(6)の前記距離測定ワイヤの先端は、ベース伸縮ブーム(2)の先端に接続され、上部ブーム長さ変化検出センサー(7)の前記距離測定ワイヤの先端、対応する前記ガイドローラーを介して、二段ブーム(3)の基端に接続され、上部ブーム長さ検出センサー(8)の前記距離測定ワイヤの先端、対応する前記ガイドローラーを介して、メイン絶縁ブーム(41)の基端に接続され前記各測定リールユニットは、当該測定リールユニットから引き出されている前記距離測定ワイヤの先端までの長さを測定し、
前記電気制御ユニットは、作業床位置計算回路、および、位置制限制御回路を含み、前記作業床位置計算回路は、前記下部ブーム傾斜角検出センサー(5)の検出した下部ブームの傾斜角と、下部ブーム長さ検出センサー(6)、上部ブーム長さ変化検出センサー(7)及び上部ブーム長さ検出センサー(8)の前記各測定リールユニットが測定した前記距離測定ワイヤの長さとを用いて、前記作業床の前記回転台に対する実際の位置を算出し、前記位置制限制御回路は、前記実際の位置が予め設定された範囲以上である場合、運転者の操作を制限することを特徴とする絶縁型高所作業車。
【請求項2】
記下部ブーム傾斜角検出センサー(5)、下部ブーム長さ検出センサー(6)、上部ブーム長さ変化検出センサー(7)及び上部ブーム長さ検出センサー(8)はそれぞれベースブーム(1)の内部に取り付けられ、前記上部ブーム長さ変化検出センサー(7)と上部ブーム長さ検出センサー(8)の前記距離測定ワイヤの先端はそれぞれ上部ブームの内部に設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の絶縁型高所作業車。
【請求項3】
前記下部ブーム長さ検出センサー(6)の絶縁距離測定ワイヤ、前記上部ブーム長さ変化検出センサー(7)の下部ブーム内部に位置する絶縁距離測定ワイヤ、及び前記上部ブーム長さ検出センサー(8)の下部ブーム内部に位置する絶縁距離測定ワイヤは、それぞれ下部ブームの中心軸線と平行に設置され、前記上部ブーム長さ検出センサー(8)の上部ブーム内部に位置する絶縁距離測定ワイヤは上部ブームの中心軸線と平行に設置される、ことを特徴とする請求項2に記載の絶縁型高所作業車。
【請求項4】
前記上部ブーム長さ変化検出センサー(7)の前記ガイドローラーと上部ブーム長さ検出センサー(8)の前記ガイドローラーは同心に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の絶縁型高所作業車。
【請求項5】
前記上部ブーム長さ変化検出センサー(7)の前記ガイドローラーと上部ブーム長さ検出センサー(8)の前記ガイドローラーは、寸法が同じであり且つ同軸に取り付けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の絶縁型高所作業車。
【請求項6】
前記上部ブーム長さ変化検出センサー(7)の前記距離測定ワイヤの先端は、二段ブーム(3)の基端の前記ヒンジから離れた内側面に接続される、ことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の絶縁型高所作業車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高所作業車及びその作業床の幅制限方法に関し、特に、絶縁型高所作業車及びその絶縁型作業床の自動幅制限方法に関し、高所作業車の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
高所作業車とは、作業員及び使用機材を高所に運び、高所にある設備に対して取り付け、メンテナンス、洗浄を行う専用の特殊車両である。足場を組むか、又はハシゴを使うなどの従来の作業方法に比べて、作業性、作業効率及び安全性などに優れており、電力、交通、石油化学工業、通信、造園等のインフラ業界で幅広く使用されている。
【0003】
経済と社会の発展に伴い、電力供給におけるメンテナンスと迅速な対応へのニーズは益々高まっている。絶縁型高所作業車は迅速な対応が可能であり、効率的で、昇降が容易で、作業範囲が広く、電気絶縁性能に優れる等のメリットがあり、帯電作業が可能であるため、電力、通信等の業界で幅広く使用されている。一般的に、絶縁型高所作業車の表面に絶縁塗装が施され、絶縁性作動油を使用し、定格電圧によって10kv、35kv、63kv、110kv、220kv等の絶縁レベルに分類される。
【0004】
従来の技術では、超高度絶縁型高所作業車はダブル折り畳み+ダブル伸縮型のハイブリッドブームブラケット構造を利用し、且つ帯電作業における対地絶縁性能の要件を満たすために、一般的には絶縁材料で製造された上部伸縮ブームの末端ブーム(作業バケットと接続するブーム)をメイン絶縁端とする。低空の帯電体から地面にいる作業者を保護するために、一般的に下部伸縮ブームのベースブーム(回転台と接続するブーム)の回転台の近くに補助絶縁セクションが設置されるが、補助絶縁セクションを設置すると、上部伸縮ブームの仰角と伸び量に関する信号を検出する電子センサーを上部伸縮ブームに取り付けることができなくなるだけでなく、ブームブラケットの作業状態で幅制御のリアルタイムのモニタリングを行うことができない。これまでの折り畳み式絶縁型高所作業車には絶縁ブームの幅に対する制限機能がなく、通常は作業者が作業床の上で経験に基づいて判断し、手動でブームブラケットに障害物を乗り越えさせるか、又は回避させるなどの安全対策を行ってきたが、これら作業員の経験にのみ依存した安全対策にはリスクが存在し、作業員が現場の状況や作業車の操作に慣れていない場合、車体が不安定になり、危険な状況や車体の転覆が生じる可能性がある。
【0005】
中国公開特許公報CN104724645Aに、絶縁高所作業床の幅制限システムが開示され、その中で、幅変化シリンダーの油圧圧力及びシリンダー内部の液体流量を遠隔監視し、伸縮ブームの伸縮量及び地面に対する角度を確定することにより、高所作業床の作業幅の検出と制御を行うことが開示されている。しかし、油圧圧力と流量の検出は電力供給の影響を受け、検出精度はセンサーの精度の影響を受け、さらにブームブラケットの連続した変化に対応して出力された信号を継続的に記憶する必要があるため、データスループットが膨大になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、絶縁型高所作業車及びその絶縁型作業床の自動幅制限方法を提供し、それは上部絶縁折り畳みブームブラケットに幅制限電気ユニットを取り付けることなく折り畳みブームブラケットの自動幅制限を実現し、それにより作業車全体の安定性を保証し、絶縁型作業床の作業幅が制限を超過することによる作業車の転覆やブームブラケットの破損を防止する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を実現するために、本絶縁型高所作業車は、車体アセンブリ、回転台、ブームブラケットアセンブリ、絶縁性の作業床及び作業床の回転台に対する相対位置を制限する位置制限装置を含む。
前記回転台は、旋回支持及び旋回駆動を介して車体アセンブリに取り付けられる。
【0008】
前記ブームブラケットアセンブリは下部ブームと上部ブームを含み、下部ブームはベースブームとベース伸縮ブームを含み、上部ブームは二段ブームと二段伸縮ブームを含む。ベースブームの基端は回転台とヒンジ接続され、ベースブームに補助絶縁セクションが設置される。ベース伸縮ブームは少なくとも一つ設置され、ベースブーム内に伸縮可能に設置される。二段ブームの一端はベース伸縮ブームの末端の端部にヒンジ接続される。二段伸縮ブームは少なくとも一つ設置され、二段ブーム内に伸縮可能に設置される。二段伸縮ブームの末端はメイン絶縁ブームであり、メイン絶縁ブームは自動レベリング装置を介して作業床と接続される。
【0009】
前記位置制限装置は、下部ブーム傾斜角検出センサー、下部ブーム長さ検出センサー、上部ブーム長さ変化検出センサー、上部ブーム長さ検出センサー及び電気制御ユニットを含む。
下部ブーム傾斜角検出センサーは、補助絶縁セクションよりもベースブームの基端寄りに設けられた金属セクションに設置される。
【0010】
下部ブーム長さ検出センサー、上部ブーム長さ変化検出センサー及び上部ブーム長さ検出センサーはそれぞれ絶縁性の距離測定ワイヤと距離測定ワイヤリール測定ユニットを含む。各距離測定ワイヤの基端は、それぞれに対応する測定リールユニットに固定され且つ巻き付けられている。各測定リールユニットは、それぞれ金属セクションに設置される。上部ブーム長さ変化検出センサーと上部ブーム長さ検出センサーは、距離測定ワイヤをガイドする絶縁性のガイドローラーをさらに含み、2つのガイドローラーは、ベース伸縮ブームの先端のヒンジ接続箇所に取り付けられる。下部ブーム長さ検出センサーの距離測定ワイヤの先端はベース伸縮ブームの先端に接続される。上部ブーム長さ変化検出センサーの絶縁距離測定ワイヤの先端、対応るガイドローラーを介して二段ブームの基端に接続される。上部ブーム長さ検出センサーの距離測定ワイヤの先端、対応するガイドローラーを介して、メイン絶縁ブーム基端に接続される。
【0011】
電気制御ユニットは、作業床位置計算回路、および、位置制限制御回路を含む。作業床位置計算回路は、下部ブーム傾斜角検出センサーの検出した下部ブームの傾斜角と、下部ブーム長さ検出センサー、上部ブーム長さ変化検出センサー及び上部ブーム長さ検出センサーの各測定リールユニットが測定した距離測定ワイヤの長さとを用いて、作業床の回転台に対する実際の位置を算出する。位置制限制御回路は、実際の位置が予め設定された範囲以上である場合、運転者の操作を制限する。
【0012】
本発明のさらなる改善案として、前記の下部ブーム傾斜角検出センサー、下部ブーム長さ検出センサー、上部ブーム長さ変化検出センサー及び上部ブーム長さ検出センサーはベースブームの内部に取り付けられ、前記上部ブーム長さ変化検出センサーと上部ブーム長さ検出センサー距離測定ワイヤの他端はそれぞれ上部ブームの内部に設置される。
【0013】
本発明のさらなる改善案として、前記下部ブーム長さ検出センサーの距離測定ワイヤ、前記上部ブーム長さ変化検出センサーの下部ブーム内部に位置する距離測定ワイヤ、前記上部ブーム長さ検出センサーの下部ブーム内部に位置する距離測定ワイヤは、それぞれ下部ブームの中心軸線に対して平行に設置される。前記上部ブーム長さ検出センサーの上部ブーム内部に位置する距離測定ワイヤは上部ブームの中心軸線に対して平行に設置される。
【0014】
本発明のさらなる改善案として、前記上部ブーム長さ変化検出センサーのガイドローラーと上部ブーム長さ検出センサーのガイドローラーは同心に取り付けられる。
【0015】
本発明のさらなる改善案として、前記上部ブーム長さ変化検出センサーのガイドローラーと上部ブーム長さ検出センサーのガイドローラーは、寸法が同じであり且つ同軸に取り付けられる。
【0016】
本発明のさらなる改善案として、前記上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁距離測定ワイヤの他端は、二段ブームの終端部のヒンジ部から離れた内側面箇所に接続される。
絶縁型高所作業車の作業床の自動幅制限方法であって、
【0017】
a.データの取得:データ取得フィードバック回路を作動させ、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーが下部ブーム傾斜角検出センサーを介して下部ブームの俯角・仰角をリアルタイムに取得するとともに、下部ブーム長さ検出センサー、上部ブーム幅変化検出センサー、上部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットを介して各絶縁距離測定ワイヤの伸び量をリアルタイムに検出するステップと、
【0018】
b.データの計算:絶縁型作業床幅計算出力回路を作動させ、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーがフィードバックされたデータ及び設定されたプログラムに基づき絶縁型作業床の実際の作業幅を計算するステップと、
【0019】
c.データ比較及び出力:データ比較回路と幅制限制御回路を作動させ、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーが絶縁型作業床の実際の作業幅及び設定された絶縁型作業床の最大作業幅を比較してその結果を出力するステップと、
【0020】
d.幅制限制御:実際の作業幅が設定された最大作業幅より小さい場合、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーはコントローラーに信号を出力して、運転者が作業幅を増加させる操作を許可し、実際の作業幅が設定された最大作業幅以上である場合、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーはコントローラーに信号を出力して、運転者が作業幅を増加させるすべての操作を制限するステップと、を含む。
本発明の絶縁型作業床の実際の作業幅を決める手段として、以下のステップを含む。
【0021】
ベース伸縮ブームと二段伸縮ブームが完全に収縮した初期状態における下部ブームの初期長さをL0下とし、上部ブームの初期長さをL0上とし、下部ブームと水平面との初期角度をAとする場合、下部ブーム傾斜角検出センサーの角度表示値はAになる。
【0022】
上部ブームと下部ブームとの初期角度をAとし、下部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤが引き出された初期長さをLとし、上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁距離測定ワイヤが引き出された初期長さをLとし、上部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤが引き出された初期長さをLとする。
下部ブームが持ち上げられた場合、下部ブームと水平面との角度をA’とする。
【0023】
上部ブームが下部ブームよりも持ち上げられた場合、上部ブームと下部ブームとの角度をA’とし、上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁距離測定ワイヤの長さをL’とし、上部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤの長さをL’とする。
下部ブームのベース伸縮ブームの第nブームが一定の距離伸び出した後、下部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤの長さをL’とする。
【0024】
下部ブーム全体の長さ、上部ブームと下部ブームとの角度が初期状態に保持され、上部ブームの二段伸縮ブームの第mブームが一定の距離伸び出した後、上部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤの長さをL’’とする。
【0025】
上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットにおける絶縁距離測定ワイヤの出口箇所から、絶縁距離測定ワイヤと上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーの接点cまでの距離をL31とし、上部ブーム幅変化検出センサーの二段ブームの終端部と接続する絶縁距離測定ワイヤの末端から、絶縁距離測定ワイヤと上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーの接点dまでの距離をL33とする場合、上部ブームと下部ブームが初期状態にある時、上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁距離測定ワイヤが上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーに巻き付けられた長さL32は、
32=L−L31−L33であり、
【0026】
上部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットにおける絶縁距離測定ワイヤの出口箇所から、絶縁距離測定ワイヤと上部ブーム長さ検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーの接点aまでの距離をL21とし、上部ブーム長さ検出センサーのメイン絶縁端の終端部と接続する絶縁距離測定ワイヤの末端から、絶縁距離測定ワイヤと上部ブーム長さ検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーの接点bまでの距離をL23とする場合、上部ブームと下部ブームが初期状態にある時、上部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤが上部ブーム長さ検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーに巻き付けられた長さL22は、
22=L−L21−L23であり、
【0027】
上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーのワイヤ溝におけるピッチ直径をRとし、上部ブーム長さ検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーのワイヤ溝におけるピッチ直径をRとし、
【0028】
上部ブームと下部ブームが初期状態から他の位置まで移動した場合、下部ブームと水平面との角度をA’とし、この時、上部ブーム幅変化検出センサーの絶縁距離測定ワイヤが上部ブーム長さ検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーに巻き付けられた長さL32’は
32’=L32−(R/R)・(L22’−L22)であり、
この時、上部ブーム長さ検出センサーの絶縁距離測定ワイヤが上部ブーム長さ検出センサーの絶縁ワイヤガイドローラーに巻き付けられた長さL22’は、
22’=L2’−[L21+(L’−L)]−L23であり、
この時、上部ブームの下部ブームに対する角度の変化は、
’−A=((L22’−L22)×180)/(π・R)であり、
この時、下部ブームの長さはL=L0下+(L’−L)であり、
上部ブームの長さは
=L0上+[L’−L−(L’−L)−L32’]であり、
但し、絶縁型高所作業床の実際の作業幅Rが、
0°≦A’≦90°、A’<A’であれば、
R=|L・cosA’−L・cos(A’−A’)|であり、
0°≦A’≦90°,A’>A’であれば、
R=|L・cosA’−L・cos(A’−A’)|であり、
90°<A’<180°、A’<A’であれば、
R=L・cosA’+L・cos(180°−A’−A’)であり、
90°<A’<180°、A’>A’であれば、
R=L・cosA’+L・cos(A’−A’)である。
【0029】
従来技術に比較すると、本絶縁型高所作業車の作業床幅制限装置は下部ブーム傾斜角検出センサー、下部ブーム長さ検出センサー、上部ブーム幅変化検出センサー及び上部ブーム長さ検出センサーを含み、且つ下部ブーム長さ検出センサー、上部ブーム幅変化検出センサー及び上部ブーム長さ検出センサーはそれぞれ絶縁距離測定ワイヤと絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットを含み、下部ブーム傾斜角検出センサーと各絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットはそれぞれ補助絶縁セクションの後方且つ回転台のヒンジ接続箇所の近くに位置するベースブームの根元の金属セクションに設置され、各絶縁距離測定ワイヤの引き出し長さをリアルタイムに測定することにより、絶縁型作業床の実際の作業幅に換算して算出し、実際の作業幅が設定された最大作業幅より小さい場合、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーはコントローラーに信号を出力して、運転者が作業幅を増加させる操作を許可して、実際の作業幅が設定された最大作業幅以上である場合、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーは、コントローラーに信号を出力して、運転者が作業幅を増加させるすべての操作を制限する。したがって、本発明は、上部絶縁折り畳みブームブラケットに幅制限電気ユニットを取り付けることなく折り畳みブームブラケットの自動幅制限を実現し、作業車全体の安定性を保証し、絶縁型作業床が作業幅の制限を超過することによる作業車の転覆やブームブラケットの破損を防止するため、絶縁型高所作業車に最適である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1は、本発明に係る作業床幅制限装置をブームブラケットアセンブリに取り付ける構造を示す概略図である。
図2は、本発明に係る下部ブーム長さ検出センサーの取り付け及び測定長さを示す概略図である。
図3は、本発明に係る上部ブーム幅変化検出センサーの取り付け及び測定長さを示す概略図である。
図4は、本発明に係る上部ブーム長さ検出センサーの取り付け及び測定長さを示す概略図である。
図5は、本発明に係る絶縁型作業床の幅が変化した後の下部ブーム長さ検出センサーの測定長さを示す概略図である。
図6は、本発明に係る絶縁型作業床の幅が変化した後の上部ブーム幅変化検出センサーの測定長さを示す概略図である。
図7は、本発明に係る絶縁型作業床の幅が変化した後の上部ブーム長さ検出センサーの測定長さを示す概略図である。
図8は、本発明に係る絶縁型高所作業車の絶縁型作業床の自動幅制限方法の制御フローチャートである。
【符号の説明】
【0031】
1. ベースブーム
11. 補助絶縁セクション
2. ベース伸縮ブーム
3. 二段ブーム
4. 二段伸縮ブーム
41. メイン絶縁端
5. 下部ブーム傾斜角検出センサー
6. 下部ブーム長さ検出センサー
7. 上部ブーム幅変化検出センサー
8. 上部ブーム長さ検出センサー。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図面を参照しながら、本発明についてさらに説明する。
本絶縁型高所作業車は、車体アセンブリ、回転台、ブームブラケットアセンブリ、絶縁性の作業床及び作業床の回転台に対する相対位置を制限する位置制限装置(以下、作業床幅制限装置を含む。
【0033】
前記回転台は、旋回支持及び旋回駆動を介して車体アセンブリに取り付けられる。
図1に示すように、前記ブームブラケットアセンブリは下部ブームと上部ブームを含み、下部ブームはベースブーム1とベース伸縮ブーム2を含み、上部ブームは二段ブーム3と二段伸縮ブーム4を含む。ベースブーム1の一端は回転台とヒンジ接続するように取り付けられ、ベースブーム1には補助絶縁セクション11が設置される。ベース伸縮ブーム2は少なくとも一つ設置され、ベースブーム1内に伸縮可能に設置される。二段ブーム3の一端はベース伸縮ブーム2の末端の端部にヒンジ接続される。二段伸縮ブーム4は少なくとも一つ設置され、二段ブーム3内に伸縮可能に設置される。二段伸縮ブーム4の末端はメイン絶縁端41であり、メイン絶縁端41は自動レベリング装置を介して前記絶縁作業床と接続される。
【0034】
前記作業床幅制限装置は、下部ブーム傾斜角検出センサー5、下部ブーム長さ検出センサー6、上部ブーム長さ変化検出センサー(以下、上部ブーム幅変化検出センサー7、上部ブーム長さ検出センサー8及び電気制御ユニットを含む。

【0035】
下部ブーム傾斜角検出センサー5は、補助絶縁セクション11の後方且つ回転台ヒンジ接続箇所の近くに位置するベースブーム1の根元の金属セクションに設置される。
【0036】
下部ブーム長さ検出センサー6、上部ブーム幅変化検出センサー7及び上部ブーム長さ検出センサー8はそれぞれ絶縁距離測定ワイヤと絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットを含む。絶縁ワイヤが力を受けて緊張してもその長さ及び直径はいずれも変化せず、各絶縁距離測定ワイヤの一端はそれぞれそれに対応する絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットに固定し且つ巻き付けて取り付けられる。各絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットはいずれも補助絶縁セクション11の後方且つ回転台のヒンジ接続箇所の近くに位置するベースブーム1の根元の金属セクションに設置される。絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットは自動巻き戻し構造を有する。上部ブーム幅変化検出センサー7と上部ブーム長さ検出センサー8は絶縁ワイヤガイドローラーを更に含み、2つの絶縁距離測定ワイヤガイドローラーは、いずれもベース伸縮ブーム2の末端端部のヒンジ接続箇所に架け渡して取り付けられる。
【0037】
下部ブーム長さ検出センサー6の絶縁距離測定ワイヤの他端はベース伸縮ブーム2の末端端部に接続され、ベース伸縮ブーム2が伸長する過程で、下部ブーム長さ検出センサー6の絶縁距離測定ワイヤは牽引される。上部幅変化検出センサー7の絶縁距離測定ワイヤの他端はそれに対応する絶縁ワイヤガイドローラーによって二段ブーム3の終端部に接続するようにガイドされ、二段ブーム3が反転する過程で、上部幅変化検出センサー7の絶縁距離測定ワイヤが牽引される。上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤの他端はそれに対応する絶縁ワイヤガイドローラーによってメイン絶縁端41の終端部に接続するようにガイドされ、二段伸縮ブーム4が伸長する過程で、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤが牽引される。
【0038】
電気制御ユニットは、セントラルプロセッサー、データ取得フィードバック回路、絶縁作業床幅計算出力回路、データ比較回路、幅制限制御回路及びコントローラーを含む。セントラルプロセッサーはそれぞれ下部ブーム傾斜角検出センサー5、コントローラーに電気的に接続され、さらに下部ブーム長さ検出センサー6と上部ブーム幅変化検出センサー7及び上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットにそれぞれ電気的に接続され、コントローラーは車載油圧システムに電気的に接続される。
【0039】
下部ブーム傾斜角検出センサー5、下部ブーム長さ検出センサー6、上部ブーム幅変化検出センサー7及び上部ブーム長さ検出センサー8を保護し、不意に破損して検出できなくなることを防止し、且つ外観のために、本発明はさらなる改善案として、前記下部ブーム傾斜角検出センサー5、下部ブーム長さ検出センサー6、上部ブーム幅変化検出センサー7及び上部ブーム長さ検出センサー8はいずれもベースブーム1の内部に架け渡して取り付けられ、前記上部ブーム幅変化検出センサー7と上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤの他端はいずれも上部ブームの内部に取り付けられる。
【0040】
長さ情報の取得を容易にし、且つ取得された情報の正確さを保証するために、本発明はさらなる改善案として、前記下部ブーム長さ検出センサー6の絶縁距離測定ワイヤ、前記上部ブーム幅変化検出センサー7の下部ブーム内部に位置する絶縁距離測定ワイヤ、前記上部ブーム長さ検出センサー8の下部ブーム内部に位置する絶縁距離測定ワイヤがそれぞれ下部ブームの中心軸線と平行に設置される。前記上部ブーム長さ検出センサー8の上部ブーム内部に位置する絶縁距離測定ワイヤは、上部ブームの中心軸線と平行に設置される。
【0041】
取り付けと、長さ情報の取得を容易にするために、本発明はさらなる改善案として、前記上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁ワイヤガイドローラーと上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁ワイヤガイドローラーが同心に取り付けられる。
【0042】
取り付けと、長さ情報の取得を容易にするために、本発明はさらなる改善案として、前記上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁ワイヤガイドローラーと上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁ワイヤガイドローラーが、寸法が同じで且つ同軸に取り付けられる。
【0043】
上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁距離測定ワイヤと絶縁ワイヤガイドローラーとの接触面積を減少し、絶縁ワイヤガイドローラーによる絶縁距離測定ワイヤの摩耗を低減するために、本発明はさらなる改善案として、前記上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁距離測定ワイヤの他端が、二段ブーム3の終端部のヒンジ接続箇所から離れた内側面箇所に接続される。
【0044】
本絶縁型高所作業車は幅変化制御の過程で作業床幅制限装置は常時作動しており、図8に示すように、まずデータ取得フィードバック回路を作動させ、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーが下部ブーム傾斜角検出センサー5を介して下部ブームの俯角・仰角をリアルタイムに取得し、同時に下部ブーム長さ検出センサー6、上部ブーム幅変化検出センサー7、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットを介して各絶縁距離測定ワイヤの伸び量をリアルタイムに検出する。次いで、絶縁型作業床幅計算出力回路を作動させ、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーが、フィードバックされたデータ及び設定されたプログラムに基づき絶縁型作業床の実際の作業幅を計算する。次に、データ比較回路と幅制限制御回路を作動させ、電気制御ユニットのセントラルプロセッサーが絶縁型作業床の実際の作業幅及び設定された絶縁型作業床の最大作業幅を比較してその結果を出力する。電気制御ユニットのセントラルプロセッサーは、実際の作業幅が設定された最大作業幅より小さい場合、コントローラーに信号を出力して、運転者が作業幅を増加させる操作を許可し、実際の作業幅が設定された最大作業幅以上であれば、コントローラーに信号を出力して、運転者が作業幅を増加させるすべての操作を制限する。
【0045】
ベース伸縮ブーム2と二段伸縮ブーム4が完全に収縮した初期状態における下部ブーム部期長さをL0下とし、上部ブームの初期長さをL0上とし、下部ブームと水平面との角度をAとする場合、下部ブーム傾斜角検出センサー(5)の角度表示値はAとなる。
【0046】
図2に示すように、上部ブームと下部ブームとの初期角度をAとし、下部ブーム長さ検出センサー6の絶縁距離測定ワイヤが引き出された初期長さをLとし、上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁距離測定ワイヤが引き出された初期長さをLとし、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤが引き出された初期長さをLとする。
下部ブームが持ち上げられた場合、下部ブームと水平面との角度をA’とする。
【0047】
上部ブームが下部ブームよりも持ち上げられた場合、上部ブームと下部ブームとの角度をA’とし、上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁距離測定ワイヤの長さをL’とし、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤの長さをL’とする。
【0048】
図5に示すように、下部ブームのベース伸縮ブーム2の第nブームが一定の距離が伸び出した後、下部ブーム長さ検出センサー6の絶縁距離測定ワイヤの長さをL’とする。
【0049】
下部ブーム全体の長さ、上部ブームと下部ブームとの角度が初期状態に保持され、上部ブームの二段伸縮ブーム4の第mブームが一定の距離伸び出した後、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤの長さをL’’とする。
【0050】
図3に示すように、上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットにおける絶縁距離測定ワイヤの出口箇所から、絶縁距離測定ワイヤと上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁ワイヤガイドローラーの接点cまでの距離をL31とし、上部ブーム幅変化検出センサー7の二段ブーム3の終端部と接続する絶縁距離測定ワイヤの末端から、絶縁距離測定ワイヤと上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁ワイヤガイドローラーの接点dまでの距離をL33とする場合、上部ブームと下部ブームが初期状態にある時、上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁距離測定ワイヤが上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁ワイヤガイドローラーに巻き付けられた長さL32は、
32=L−L31−L33であり、
【0051】
図4に示すように、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤリール測定ユニットにおける絶縁距離測定ワイヤの出口箇所から、絶縁距離測定ワイヤと上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁ワイヤガイドローラーの接点aまでの距離をL21とし、上部ブーム長さ検出センサー8のメイン絶縁端41の終端部と接続する絶縁距離測定ワイヤの末端から、絶縁距離測定ワイヤと上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁ワイヤガイドローラーとの接点bまでの距離をL23とする場合、上部ブームと下部ブームが初期状態にある時、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤが上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁ワイヤガイドローラーに巻き付けられた長さL22は、
22=L−L21−L23であり、
【0052】
上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁ワイヤガイドローラーにおけるワイヤ溝のピッチ直径をRとし、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁ワイヤガイドローラーのワイヤ溝のピッチ直径をRとする。
【0053】
図6に示すように、上部ブームと下部ブームが初期状態から他の位置まで移動した場合、下部ブームと水平面との角度をA’とし、この時、上部ブーム幅変化検出センサー7の絶縁状離測定ワイヤが上部ブーム長さ検出センサー7の絶縁ワイヤガイドローラーに巻き付けられた長さL32’は、
32’=L32−(R/R)・(L22’−L22)であり、
【0054】
図7に示すように、この場合、上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁距離測定ワイヤが上部ブーム長さ検出センサー8の絶縁ワイヤガイドローラーに巻き付けられた長さL22’は、
22’=L2’−[L21+(L’−L)]−L23であり、
上部ブームと下部ブームとの間の角度の変化は、
’−A=((L22’−L22)×180)/(π・R)であり、
下部ブームの長さは、
=L0下+(L’−L)であり、
この時上部ブームの長さは、
=L0上+[L’−L−(L’−L)−L32’]であり;
絶縁型高所作業床の実際の作業幅Rは、
0°≦A’≦90°、A’<A’であれば、
R=|L・cosA’−L・cos(A’−A’)|であり、
0°≦A’≦90°,A’>A’であれば、
R=|L・cosA’−L・cos(A’−A’)|であり、
90°<A’<180°、A’<A’であれば、
R=L・cosA’+L・cos(180°−A’−A’)であり、
90°<A’<180°、A’>A’であれば、
R=L・cosA’+L・cos(A’−A’)である。
【0055】
本絶縁型高所作業車の作業床の最大作業幅をRとし、セントラルプロセッサーが絶縁作業床幅計算出力回路に基づき、フィードバックされた実際の作業幅Rが設定された最大作業幅Rより小さいと計算した場合、セントラルプロセッサーは、コントローラーに信号を出力して、運転者が作業幅を増加させる操作を許可し、セントラルプロセッサーが絶縁作業床幅計算出力回路に基づき、フィードバックされた実際の作業幅Rが設定された最大作業幅R以上であると計算した場合、セントラルプロセッサーは、コントローラーに信号を出力して、運転者が作業幅を増加させるすべての操作を制限する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8