【文献】
WANG, Yili et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry,2007年,Vol.15, No.3,p.1311-1322
【文献】
ELLIS, Christopher D. et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2006年,Vol.16, No.18,p.4728-4732
【文献】
GENG, Hui Min et al.,European Journal of Organic Chemistry,2014年,Vol.2014, No.28,p.6227-6241
【文献】
CHENNAMADHAVUNI, Divya et al.,Tetrahedron Letters,2015年,Vol.56, No.23,p.3583-3586
【文献】
BENSON, Stefan et al.,Angewandte Chemie, International Edition,2011年,Vol.50, No.37,p.8739-8744
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について実施形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当上記分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【0011】
以下に本明細書において用いられる各用語の意味を説明する。各用語は特に断りのない限り、単独で用いられる場合も、または他の用語と組み合わせて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
「からなる」という用語は、構成要件のみを有することを意味する。
「含む」という用語は、構成要件に限定されず、記載されていない要素を排除しないことを意味する。
【0012】
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を包含する。特にフッ素原子、および塩素原子が好ましい。
【0013】
「アルキル」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−へプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。
「アルキル」の好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルが挙げられる。さらに好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルが挙げられる。
【0014】
「アルケニル」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、プレニル、ブタジエニル、ペンテニル、イソペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル等が挙げられる。
「アルケニル」の好ましい態様として、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルが挙げられる。
【0015】
「アルキニル」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。さらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等を包含する。
「アルキニル」の好ましい態様として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルが挙げられる。
【0016】
「アルキレン」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分枝状の2価の炭化水素基を包含する。例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等が挙げられる。
【0017】
「芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素基を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」の好ましい態様として、フェニルが挙げられる。
【0018】
「芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素環を意味する。例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられる。
「芳香族炭素環」の好ましい態様として、ベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。
【0019】
R
14およびR
15が一緒になって形成する芳香族炭素環としては、例えば以下の環Q
Aが挙げられる。
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、環Q
Aとしては、例えば6員の芳香族炭素環が挙げられる。)
【0020】
「非芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素基または環状非芳香族不飽和炭化水素基を意味する。2環以上の「非芳香族炭素環式基」は、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
単環の非芳香族炭素環式基としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環式基としては、例えば、インダニル、インデニル、アセナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル等が挙げられる。
【0021】
「非芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素環または環状非芳香族不飽和炭化水素環を意味する。2環以上の非芳香族炭素環は、単環または2環以上の非芳香族炭素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環」は、以下のように架橋している環、またはスピロ環も包含する。
【0022】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
単環の非芳香族炭素環としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロヘキサジエン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環としては、例えば、インダン、インデン、アセナフタレン、テトラヒドロナフタレン、フルオレン等が挙げられる。
【0023】
R
1AおよびR
1Bが一緒になって形成する非芳香族炭素環としては、例えば以下の環が挙げられる。
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0024】
R
14およびR
15が一緒になって形成する非芳香族炭素環としては、例えば以下の環Q
Bが挙げられる。
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、環Q
Bとしては、例えば5〜8員の非芳香族炭素環が挙げられる。)
【0025】
「芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環式基を意味する。2環以上の芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環式基としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル等が挙げられる。
二環式芳香族複素環式基としては、例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等が挙げられる。
例えば、以下の基が挙げられる。
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Rは水素原子、CH
3,CH
2CF
3を表し、結合手の一方が一つの環に結合している場合は、該環の結合可能ないずれの環構成原子に結合手を有していてもよいことを表し、結合手の一方が2つの環に結合している場合は、該2つの環の結合可能ないずれの環構成原子に結合手を有していてもよいことを表す。)
3環以上の芳香族複素環式基としては、例えば、カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等が挙げられる。
【0026】
「芳香族複素環」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環を意味する。
2環以上の芳香族複素環は、単環または2環以上の芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピリドン、トリアゾール、トリアジン、テトラゾール、フラン、チオフェン、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール等が挙げられる。
2環の芳香族複素環としては、例えば、インドール、イソインドール、インダゾール、インドリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、ナフチリジン、キノキサリン、プリン、プテリジン、ベンズイミダゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンズオキサジアゾール、ベンズイソチアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチフォフェン、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、トリアゾロピリジン、イミダゾチアゾール、ピラジノピリダジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環としては、例えば、カルバゾール、アクリジン、キサンテン、フェノチアジン、フェノキサチイン、フェノキサジン、ジベンゾフラン等が挙げられる。
【0027】
R
14およびR
15が一緒になって形成する芳香族複素環としては、例えば以下の環Q
Cが挙げられる。
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、環Q
Cとしては、例えばO、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、5または6員の芳香族複素環が挙げられる。)
【0028】
「非芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環式基を意味する。2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の非芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」、および/または「芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。さらに、2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「非芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
単環の非芳香族複素環式基としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサニル、チイラニル、オキシラニル、オキセタニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、チアニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロジアゼピニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ジオキソラニル、ジオキサジニル、アジリジニル、ジオキソリニル、オキセパニル、チオラニル、チイニル、チアジニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環式基としては、例えば、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル等が挙げられる。
【0029】
「非芳香族複素環」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環を意味する。
2環以上の非芳香族複素環は、単環または2環以上の非芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、および/または「芳香族複素環」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環」は、以下のように架橋している環、またはスピロ環も包含する。
【0030】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
非架橋の非芳香族複素環としては、3〜8員が好ましく、4〜8員がより好ましく、さらに好ましくは5員または6員である。
架橋した非芳香族複素環としては、6〜10員が好ましく、より好ましくは8員または9員である。ここで示される員数は、架橋した非芳香族複素環の全ての環構成原子数を意味する。
単環の非芳香族複素環としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサン、チイラン、オキシラン、オキセタン、オキサチオラン、アゼチジン、チアン、チアゾリジン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロオキサジン、ヘキサヒドロアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、テトラヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、ジオキソラン、ジオキサジン、アジリジン、ジオキソリン、オキセパン、チオラン、チイン、チアジン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環としては、例えば、インドリン、イソインドリン、クロマン、イソクロマン等が挙げられる。
【0031】
R
1AおよびR
1Bが一緒になって形成する非芳香族複素環としては、例えば以下の環が挙げられる。
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、R
Aとしては、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルまたは置換若しくは非置換のアルキルカルボニルが挙げられる。)
【0032】
R
14およびR
15が一緒になって形成する非芳香族複素環としては、例えば以下の環Q
Dが挙げられる。
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、環Q
Dとしては、例えばO、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、5〜8員の非芳香族複素環が挙げられる。)
【0033】
「ヒドロキシアルキル」とは、1以上のヒドロキシ基が、上記「アルキル」の炭素原子に結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、1,2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」の好ましい態様として、ヒドロキシメチルが挙げられる。
【0034】
「アルキルオキシ」とは、上記「アルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、へキシルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシ」の好ましい態様として、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシが挙げられる。
【0035】
「アルケニルオキシ」とは、上記「アルケニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、1−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ、2−ヘプテニルオキシ、2−オクテニルオキシ等が挙げられる。
【0036】
「アルキニルオキシ」とは、上記「アルキニル」が酸素原子に結合した基を意味する。
例えば、エチニルオキシ、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、2−ヘキシニルオキシ、2−ヘプチニルオキシ、2−オクチニルオキシ等が挙げられる。
【0037】
「ハロアルキル」とは、1以上の上記「ハロゲン」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメチル、モノフルオロエチル、モノフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、モノクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,2−ジブロモエチル、1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル等が挙げられる。
「ハロアルキル」の好ましい態様として、トリフルオロメチル、トリクロロメチルが挙げられる。
【0038】
「ハロアルキルオキシ」とは、上記「ハロアルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、モノフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロエトキシ、トリクロロエトキシ等が挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」の好ましい態様として、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシが挙げられる。
【0039】
「アルキルオキシアルキル」とは、上記「アルキルオキシ」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル等が挙げられる。
【0040】
「アルキルオキシアルキルオキシ」とは、上記「アルキルオキシ」が上記「アルキルオキシ」に結合した基を意味する。例えば、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシメトキシ、エトキシエトキシ等が挙げられる。
【0041】
「アルキルカルボニル」とは、上記「アルキル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、へキシルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニル」の好ましい態様として、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニルが挙げられる。
【0042】
「アルケニルカルボニル」とは、上記「アルケニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニル、プロペニルカルボニル等が挙げられる。
【0043】
「アルキニルカルボニル」とは、上記「アルキニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル等が挙げられる。
【0044】
「アルキルアミノ」とは、上記「アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、イソプロピルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ等が挙げられる。
「アルキルアミノ」の好ましい態様として、メチルアミノ、エチルアミノが挙げられる。
【0045】
「アルキルスルホニル」とは、上記「アルキル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」の好ましい態様として、メチルスルホニル、エチルスルホニルが挙げられる。
【0046】
「アルケニルスルホニル」とは、上記「アルケニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルホニル、プロペニルスルホニル等が挙げられる。
【0047】
「アルキニルスルホニル」とは、上記「アルキニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルホニル、プロピニルスルホニル等が挙げられる。
【0048】
「アルキルカルボニルアミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルボニルアミノ、ジメチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、ジエチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、N,N−ジイソプロピルカルボニルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、sec−ブチルカルボニルアミノ等が挙げられる。
【0049】
「アルキルスルホニルアミノ」とは、上記「アルキルスルホニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルホニルアミノ、ジメチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、ジエチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、N,N−ジイソプロピルスルホニルアミノ、tert−ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスルホニルアミノ等が挙げられる。
「アルキルスルホニルアミノ」の好ましい態様としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノが挙げられる。
【0050】
「アルキルイミノ」とは、上記「アルキル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルイミノ、エチルイミノ、n−プロピルイミノ、イソプロピルイミノ等が挙げられる。
【0051】
「アルケニルイミノ」とは、上記「アルケニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルイミノ、プロペニルイミノ等が挙げられる。
【0052】
「アルキニルイミノ」とは、上記「アルキニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルイミノ、プロピニルイミノ等が挙げられる。
【0053】
「アルキルカルボニルイミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルボニルイミノ、エチルカルボニルイミノ、n−プロピルカルボニルイミノ、イソプロピルカルボニルイミノ等が挙げられる。
【0054】
「アルケニルカルボニルイミノ」とは、上記「アルケニルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルカルボニルイミノ、プロペニルカルボニルイミノ等が挙げられる。
【0055】
「アルキニルカルボニルイミノ」とは、上記「アルキニルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルカルボニルイミノ、プロピニルカルボニルイミノ等が挙げられる。
【0056】
「アルキルオキシイミノ」とは、上記「アルキルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルオキシイミノ、エチルオキシイミノ、n−プロピルオキシイミノ、イソプロピルオキシイミノ等が挙げられる。
【0057】
「アルケニルオキシイミノ」とは、上記「アルケニルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルオキシイミノ、プロペニルオキシイミノ等が挙げられる。
【0058】
「アルキニルオキシイミノ」とは、上記「アルキニルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルオキシイミノ、プロピニルオキシイミノ等が挙げられる。
【0059】
「アルキルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」の好ましい態様としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシが挙げられる。
【0060】
「アルケニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルケニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニルオキシ、プロペニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
【0061】
「アルキニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニルオキシ、プロピニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
【0062】
「アルキルオキシカルボニル」とは、上記「アルキルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、sec−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、へキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」の好ましい態様としては、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニルが挙げられる。
【0063】
「アルケニルオキシカルボニル」とは、上記「アルケニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0064】
「アルキニルオキシカルボニル」とは、上記「アルキニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0065】
「アルキルスルファニル」とは、上記「アルキル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n−プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル等が挙げられる。
【0066】
「アルケニルスルファニル」とは、上記「アルケニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルスルファニル、プロペニルスルファニル等が挙げられる。
【0067】
「アルキニルスルファニル」とは、上記「アルキニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルスルファニル、プロピニルスルファニル等が挙げられる。
【0068】
「アルキルスルフィニル」とは、上記「アルキル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル等が挙げられる。
【0069】
「アルケニルスルフィニル」とは、上記「アルケニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルフィニル、プロペニルスルフィニル等が挙げられる。
【0070】
「アルキニルスルフィニル」とは、上記「アルキニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルフィニル、プロピニルスルフィニル等が挙げられる。
【0071】
「アルキルカルバモイル」とは、上記「アルキル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル等が挙げられる。
【0072】
「アルキルスルファモイル」とは、上記「アルキル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル等が挙げられる。
【0073】
「トリアルキルシリル」とは、上記「アルキル」3個がケイ素原子に結合している基を意味する。3個のアルキル基は同一でも異なっていてもよい。例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル等が挙げられる。
【0074】
「芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「芳香族複素環アルキル」、および「非芳香族複素環アルキル」、
「芳香族炭素環アルキルオキシ」、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「芳香族複素環アルキルオキシ」、および「非芳香族複素環アルキルオキシ」、
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、ならびに
「芳香族炭素環アルキルアミノ」、「非芳香族炭素環アルキルアミノ」、「芳香族複素環アルキルアミノ」、および「非芳香族複素環アルキルアミノ」のアルキル部分も、上記「アルキル」と同様である。
【0075】
「芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、以下に示される基
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」の好ましい態様としては、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリルが挙げられる。
【0076】
「非芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチル、以下に示される基
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
等が挙げられる。
【0077】
「芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチル、フラニルメチル、イミダゾリルメチル、インドリルメチル、ベンゾチオフェニルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、ピラゾリルメチル、イソピラゾリルメチル、ピロリジニルメチル、ベンズオキサゾリルメチル、以下に示される基
【化34】
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等が挙げられる。
【0078】
「非芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチル、モルホリニルエチル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、以下に示される基
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
等が挙げられる。
【0079】
「芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ、ベンズヒドリルオキシ、トリチルオキシ、ナフチルメチルオキシ、以下に示される基
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
等が挙げられる。
【0080】
「非芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルメチルオキシ、シクロへキシルメチルオキシ、以下に示される基
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
等が挙げられる。
【0081】
「芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシ、フラニルメチルオキシ、イミダゾリルメチルオキシ、インドリルメチルオキシ、ベンゾチオフェニルメチルオキシ、オキサゾリルメチルオキシ、イソキサゾリルメチルオキシ、チアゾリルメチルオキシ、イソチアゾリルメチルオキシ、ピラゾリルメチルオキシ、イソピラゾリルメチルオキシ、ピロリジニルメチルオキシ、ベンズオキサゾリルメチルオキシ、以下に示される基
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
等が挙げられる。
【0082】
「非芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
【化39】
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等が挙げられる。
【0083】
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、フェニルプロピルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、トリチルオキシカルボニル、ナフチルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
【化40】
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等が挙げられる。
【0084】
「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシカルボニル、シクロブチルメチルオキシカルボニル、シクロペンチルメチルオキシカルボニル、シクロへキシルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
【化41】
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等が挙げられる。
【0085】
「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシカルボニル、フラニルメチルオキシカルボニル、イミダゾリルメチルオキシカルボニル、インドリルメチルオキシカルボニル、ベンゾチオフェニルメチルオキシカルボニル、オキサゾリルメチルオキシカルボニル、イソキサゾリルメチルオキシカルボニル、チアゾリルメチルオキシカルボニル、イソチアゾリルメチルオキシカルボニル、ピラゾリルメチルオキシカルボニル、イソピラゾリルメチルオキシカルボニル、ピロリジニルメチルオキシカルボニル、ベンズオキサゾリルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
【化42】
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等が挙げられる。
【0086】
「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
【化43】
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等が挙げられる。
【0087】
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。例えば、ベンジルオキシメチル、フェネチルオキシメチル、フェニルプロピルオキシメチル、ベンズヒドリルオキシメチル、トリチルオキシメチル、ナフチルメチルオキシメチル、以下に示される基
【化44】
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等が挙げられる。
【0088】
「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」は、非芳香族炭素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシメチル、シクロブチルメチルオキシメチル、シクロペンチルメチルオキシメチル、シクロへキシルメチルオキシメチル、以下に示される基
【化45】
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等が挙げられる。
【0089】
「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」は、芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシメチル、フラニルメチルオキシメチル、イミダゾリルメチルオキシメチル、インドリルメチルオキシメチル、ベンゾチオフェニルメチルオキシメチル、オキサゾリルメチルオキシメチル、イソキサゾリルメチルオキシメチル、チアゾリルメチルオキシメチル、イソチアゾリルメチルオキシメチル、ピラゾリルメチルオキシメチル、イソピラゾリルメチルオキシメチル、ピロリジニルメチルオキシメチル、ベンズオキサゾリルメチルオキシメチル、以下に示される基
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
等が挙げられる。
【0090】
「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」は、非芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシメチル、モルホリニルエチルオキシメチル、ピペリジニルメチルオキシメチル、ピペラジニルメチルオキシメチル、以下に示される基
【化47】
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等が挙げられる。
【0091】
「芳香族炭素環アルキルアミノ」とは、上記「芳香族炭素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ベンジルアミノ、フェネチルアミノ、フェニルプロピルアミノ、ベンズヒドリルアミノ、トリチルアミノ、ナフチルメチルアミノ、ジベンジルアミノ等が挙げられる。
【0092】
「非芳香族炭素環アルキルアミノ」とは、上記「非芳香族炭素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルメチルアミノ、シクロブチルメチルアミノ、シクロペンチルメチルアミノ、シクロへキシルメチルアミノ等が挙げられる。
【0093】
「芳香族複素環アルキルアミノ」とは、上記「芳香族複素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルメチルアミノ、フラニルメチルアミノ、イミダゾリルメチルアミノ、インドリルメチルアミノ、ベンゾチオフェニルメチルアミノ、オキサゾリルメチルアミノ、イソキサゾリルメチルアミノ、チアゾリルメチルアミノ、イソチアゾリルメチルアミノ、ピラゾリルメチルアミノ、イソピラゾリルメチルアミノ、ピロリジニルメチルアミノ、ベンズオキサゾリルメチルアミノ等が挙げられる。
【0094】
「非芳香族複素環アルキルアミノ」とは、上記「非芳香族複素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルアミノ、モルホリニルエチルアミノ、ピペリジニルメチルアミノ、ピペラジニルメチルアミノ等が挙げられる。
【0095】
「芳香族炭素環オキシ」、「芳香族炭素環カルボニル」、「芳香族炭素環オキシカルボニル」、「芳香族炭素環スルファニル」、および「芳香族炭素環スルホニル」の「芳香族炭素環」部分も、上記「芳香族炭素環式基」と同様である。
「芳香族炭素環オキシ」とは、「芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。
「芳香族炭素環カルボニル」とは、「芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環スルファニル」とは、「芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルスルファニル、ナフチルスルファニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環スルホニル」とは、「芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等が挙げられる。
【0096】
「非芳香族炭素環オキシ」、「非芳香族炭素環カルボニル」、「非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「非芳香族炭素環スルファニル」、および「非芳香族炭素環スルホニル」の「非芳香族炭素環」部分も、上記「非芳香族炭素環式基」と同様である。
「非芳香族炭素環オキシ」とは、「非芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロへキセニルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族炭素環カルボニル」とは、「非芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロへキセニルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロへキセニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環スルファニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルスルファニル、シクロヘキシルスルファニル、シクロヘキセニルスルファニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環スルホニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘキセニルスルホニル等が挙げられる。
【0097】
「芳香族複素環オキシ」、「芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環オキシカルボニル」、「芳香族複素環スルファニル」、および「芳香族複素環スルホニル」の「芳香族複素環」部分も、上記「芳香族複素環式基」と同様である。
「芳香族複素環オキシ」とは、「芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシ、オキサゾリルオキシ等が挙げられる。
「芳香族複素環カルボニル」とは、「芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルカルボニル、オキサゾリルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシカルボニル、オキサゾリルオキシカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環スルファニル」とは、「芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルスルファニル、オキサゾリルスルファニル等が挙げられる。
「芳香族複素環スルホニル」とは、「芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルスルホニル、オキサゾリルスルホニル等が挙げられる。
【0098】
「非芳香族複素環オキシ」、「非芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環オキシカルボニル」、「非芳香族複素環スルファニル」、および「非芳香族複素環スルホニル」の「非芳香族複素環」部分も、上記「非芳香族複素環式基」と同様である。
「非芳香族複素環オキシ」とは、「非芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族複素環カルボニル」とは、「非芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシカルボニル、テトラヒドロフリルオキシカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環スルファニル」とは、「非芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルスルファニル、テトラヒドロフリルスルファニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環スルホニル」とは、「非芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルスルホニル、テトラヒドロフリルスルホニル等が挙げられる。
【0099】
「アシル」とは、「ホルミル」、「アルキルカルボニル」、「アルケニルカルボニル」、「アルキニルカルボニル」、「芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環カルボニル」および「非芳香族複素環カルボニル」を包含する。
【0100】
「置換若しくは非置換のアルキル」、「置換若しくは非置換のアルケニル」、「置換若しくは非置換のアルキニル」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルスルホニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルホニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルホニル」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルスルホニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルホニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のスルフィニル」、「置換若しくは非置換のアルキルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のカルバモイル」、「置換若しくは非置換のアルキルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のスルファモイル」、「置換若しくは非置換のアルキルスルファモイル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルファモイル」および「置換若しくは非置換のアルキニルスルファモイル」の置換基としては、次の置換基が挙げられる。任意の位置の炭素原子が次の置換基から選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、イミノ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシイミノ、ホルミル、ホルミルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルイミノ、アルケニルイミノ、アルキニルイミノ、アルキルカルボニルイミノ、アルケニルカルボニルイミノ、アルキニルカルボニルイミノ、アルキルオキシイミノ、アルケニルオキシイミノ、アルキニルオキシイミノ、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、アルキルカルバモイル、アルケニルカルバモイル、アルキニルカルバモイル、アルキルスルファモイル、アルケニルスルファモイル、アルキニルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環オキシカルボニル、非芳香族炭素環オキシカルボニル、芳香族複素環オキシカルボニル、非芳香族複素環オキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルアミノ、非芳香族炭素環アルキルアミノ、芳香族複素環アルキルアミノ、非芳香族複素環アルキルアミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル。
【0101】
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニルオキシ」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環スルファニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、ならびに
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルホニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環スルホニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、「芳香族複素環」、および「非芳香族複素環」の環上の置換基としては、次の置換基が挙げられる。環上の任意の位置の原子が次の置換基から選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、イミノ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシイミノ、ホルミル、ホルミルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルイミノ、アルケニルイミノ、アルキニルイミノ、アルキルカルボニルイミノ、アルケニルカルボニルイミノ、アルキニルカルボニルイミノ、アルキルオキシイミノ、アルケニルオキシイミノ、アルキニルオキシイミノ、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、アルキルカルバモイル、アルケニルカルバモイル、アルキニルカルバモイル、アルキルスルファモイル、アルケニルスルファモイル、アルキニルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環オキシカルボニル、非芳香族炭素環オキシカルボニル、芳香族複素環オキシカルボニル、非芳香族複素環オキシカルボニル、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、芳香族複素環アルキルオキシアルキル、非芳香族複素環アルキルオキシアルキル、芳香族炭素環アルキルアミノ、非芳香族炭素環アルキルアミノ、芳香族複素環アルキルアミノ、非芳香族複素環アルキルアミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル。
【0102】
また、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」は「オキソ」で置換されていてもよい。この場合、以下のように炭素原子上の2個の水素原子が置換されている基を意味する。
【化48】
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【0103】
上記、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の非芳香族炭素環、および非芳香族複素環部分も上記と同様に「オキソ」で置換されていてもよい。
【0104】
R
1における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換の芳香族複素環式基;
ヒドロキシ;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ;
置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基;
置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換のアミノ;
ハロゲン;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0105】
R
1における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、
アルキルオキシ;が挙げられる。
【0106】
R
1Aにおける「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換の芳香族複素環;
ヒドロキシ;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0107】
R
1Aにおける「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、
アルキルオキシ;が挙げられる。
【0108】
Bにおける「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、
ハロゲン;
置換若しくは非置換のアルキル;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0109】
Bにおける「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、
ハロゲン;
置換アルキル(置換基としては、ヒドロキシ、ハロゲン)若しくは非置換アルキル;が挙げられる。
【0110】
Bにおける「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、
ハロゲン;
置換若しくは非置換のアルキル;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ:が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0111】
Bにおける「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、
ハロゲン;
置換アルキル(置換基としては、ヒドロキシ、ハロゲン);が挙げられる。
【0112】
環Cにおける「置換若しくは非置換の芳香族複素環」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基;
置換若しくは非置換の芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基;
置換若しくは非置換のアルキル;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0113】
環Cにおける「置換若しくは非置換の芳香族複素環」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換のフェニル;
置換若しくは非置換のピラゾリル;
置換若しくは非置換のインダゾリル;
置換若しくは非置換のピリミジニル;
置換若しくは非置換のピリジル;
置換若しくは非置換のピペラジニル;
置換若しくは非置換のテトラヒドロピリジニル;
置換若しくは非置換のトリアゾロピリミジニル;
置換若しくは非置換のトリアゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のピラゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のオキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のイソオキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のイミダゾピリジニル;
置換若しくは非置換のピリドニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピラゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のアルキル;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ;
置換若しくは非置換のシクロプロピル;
置換若しくは非置換のシクロブチル;
置換若しくは非置換のピリドピラジニル;
置換若しくは非置換のナフチリジニル;
置換若しくは非置換のピロロピラゾリル;
置換若しくは非置換のフロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロベンゾイソチアゾールジオキシド―イル;
置換若しくは非置換のピリドオキサジニル;
置換若しくは非置換のチアゾリル;
置換若しくは非置換のピロロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリダジニル;
が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0114】
環Cにおける「置換若しくは非置換のピラゾール」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基;
置換若しくは非置換の芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換のアルキル;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0115】
環Cにおける「置換若しくは非置換のピラゾール」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換のフェニル;
置換若しくは非置換のピラゾリル;
置換若しくは非置換のイミダゾリル;
置換若しくは非置換のインダゾリル;
置換若しくは非置換のピリミジニル;
置換若しくは非置換のピリジニル;
置換若しくは非置換のピペラジニル;
置換若しくは非置換のテトラヒドロピリジニル;
置換若しくは非置換のトリアゾロピリミジニル;
置換若しくは非置換のトリアゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のピラゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のオキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のイソオキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のイミダゾピリジニル;
置換若しくは非置換のピリドニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピラゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のアルキル;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ;
置換若しくは非置換のシクロプロピル;
置換若しくは非置換のシクロブチル;
置換若しくは非置換のピリドピラジニル;
置換若しくは非置換のナフチリジニル;
置換若しくは非置換のピロロピラゾリル;
置換若しくは非置換のフロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロベンゾイソチアゾールジオキシド―イル;
置換若しくは非置換のピリドオキサジニル;
置換若しくは非置換のチアゾリル;
置換若しくは非置換のピロロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリダジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロイミダゾピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロオキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロナフチリジニル;
置換若しくは非置換のテトラヒドロピロロピラゾリル;
置換若しくは非置換のジヒドロフロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロイソキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリドオキサジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピロロピリジニル;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0116】
環Cにおける「置換若しくは非置換の芳香族複素環」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基;
置換若しくは非置換の芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基;
置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基;
置換若しくは非置換のアルキル;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ;
置換若しくは非置換のカルバモイル;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0117】
環Cにおける「置換若しくは非置換のピラゾール」の置換基としては、例えば、
置換若しくは非置換のフェニル;
置換若しくは非置換のピラゾリル;
置換若しくは非置換のイミダゾリル;
置換若しくは非置換のインダゾリル;
置換若しくは非置換のピリミジニル;
置換若しくは非置換のピリジニル;
置換若しくは非置換のピペラジニル;
置換若しくは非置換のテトラヒドロピリジニル;
置換若しくは非置換のトリアゾロピリミジニル;
置換若しくは非置換のトリアゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のピラゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のオキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のイソオキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のイミダゾピリジニル;
置換若しくは非置換のピリドニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピラゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のアルキル;
置換若しくは非置換のアルキルオキシ;
置換若しくは非置換のシクロプロピル;
置換若しくは非置換のシクロブチル;
置換若しくは非置換のピリドピラジニル;
置換若しくは非置換のナフチリジニル;
置換若しくは非置換のピロロピラゾリル;
置換若しくは非置換のフロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロベンゾイソチアゾールジオキシド―イル;
置換若しくは非置換のピリドオキサジニル;
置換若しくは非置換のチアゾリル;
置換若しくは非置換のピロロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリダジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロイミダゾピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロオキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロナフチリジニル;
置換若しくは非置換のテトラヒドロピロロピラゾリル;
置換若しくは非置換のジヒドロフロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロイソキサゾロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリドオキサジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピロロピリジニル;
置換若しくは非置換のピラゾロピラジニル;
置換若しくは非置換のアゼチジニル;
置換若しくは非置換のピラジニル;
置換若しくは非置換のジオキソロピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロジオキシノピリジニル;
置換若しくは非置換のジヒドロピリジノニル;
置換若しくは非置換のカルバモイル;
が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0118】
R
13における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲンが挙げられる。
R
13における「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲンが挙げられる。
R
13における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、ジアルキルアミノ;芳香族炭素環式基;ヒドロキシ;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0119】
R
15における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシが挙げられる。
【0120】
R
14における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、
カルボキシ;
オキソ;
ヒドロキシ;
ハロゲン;
シアノ;
置換アルキル(置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、アミノ)若しくは非置換アルキル;
置換アルキルオキシ(置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換アルキルオキシ;
置換アルキルオキシカルボニル(置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、芳香族炭素環式基)若しくは非置換アルキルオキシカルボニル;
置換カルバモイル(置換基としては、非芳香族複素環式基、非芳香族炭素環式基、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル)若しくは非置換カルバモイル;
置換アシル(置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換アシル;
置換アミノ(置換基としては、アルキル、アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環式基)若しくは非置換アミノ;
置換イミノ(置換基としては、スルホキシ、アルキルスルホキシ、ジアルキルスルホキシ)
置換非芳香族炭素環式基(置換基としては、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換非芳香族炭素環式基;
置換非芳香族複素環式基(置換基としては、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、フェニルカルボニルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換非芳香族複素環式基;
置換スルホニル(置換基としては、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキル);
置換スルファニル(置換基としては、アルキル)若しくは非置換スルファニル;
置換芳香族複素環式基(置換基としては、アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換芳香族複素環式基;
置換芳香族炭素環式基(置換基としては、アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換芳香族複素環式基;
が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
R
14における「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」の置換基としては、例えば、
ハロゲン;ヒドロキシ;アミノ;アルキルアミノ;ジアルキルアミノ;が挙げられる。
【0121】
R
14における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、
カルボキシ;
オキソ;
ヒドロキシ;
ハロゲン;
シアノ;
置換アルキル(置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル、ジアルキルカルバモイル、アルキルカルバモイル、アシル、芳香族炭素環式基、アルキルシリルオキシ、アルキルオキシ、ジアルキルスルホニルアミノ)若しくは非置換アルキル;
置換アルキルオキシ(置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルオキシ、非芳香族炭素環式基)若しくは非置換アルキルオキシ;
置換アルキルオキシカルボニル(置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、芳香族炭素環式基)若しくは非置換アルキルオキシカルボニル;
置換カルバモイル(置換基としては、非芳香族複素環式基、非芳香族炭素環式基、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル)若しくは非置換カルバモイル;
置換アシル(置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、非芳香族複素環式基)若しくは非置換アシル;
置換アミノ(置換基としては、アルキル、アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環式基、ハロアルキル、アルキルオキシアルキル、ジアルキルアミノアルキル)若しくは非置換アミノ;
置換イミノ(置換基としては、スルホキシ、アルキルスルホキシ、ジアルキルスルホキシ)
置換非芳香族炭素環式基(置換基としては、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換非芳香族炭素環式基;
置換非芳香族複素環式基(置換基としては、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、フェニルカルボニルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シアノアルキル、アシル、アルキルオキシカルボニルアミノ、オキソ、非芳香族複素環式基、ヒドロキシアシル)若しくは非置換非芳香族複素環式基;
置換スルホニル(置換基としては、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキル);
置換スルファニル(置換基としては、アルキル)若しくは非置換スルファニル;
置換芳香族複素環式基(置換基としては、アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換芳香族複素環式基;
置換芳香族炭素環式基(置換基としては、アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ)若しくは非置換芳香族複素環式基;
置換非芳香族複素環オキシ(置換基としては、アルキル)若しくは非置換非芳香族複素環オキシ;
置換非芳香族炭素環オキシ若しくは非置換非芳香族炭素環オキシ;
が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0122】
R
14における「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」の置換基としては、例えば、
ハロゲン;ヒドロキシ;アルキルオキシ;アミノ;アルキルアミノ;ジアルキルアミノ;非置換カルバモイル;置換カルバモイル(置換基としては、アルキル、非芳香族炭素環式基、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル);非置換非芳香族複素環式基;置換非芳香族複素環式基(置換基としては、ハロゲン、アシル、アルキル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアシル、アルキルオキシアシル、オキソ);非置換芳香族複素環式基;置換芳香族複素環式基(置換基としては、アルキル、アルキルオキシ);非芳香族炭素環式基;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
R
14における「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」の置換基としては、例えば、ハロゲン、アシル、アルキル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
R
14における「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
R
14における「置換若しくは非置換のカルバモイル」の置換基としては、例えば、非置換アルキル;置換アルキル(置換基としては、ヒドロキシ、芳香族複素環式基)が挙げられる。
R
14における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、アミノ;アルキルアミノ;ジアルキルアミノ;ヒドロキシ;ハロゲン;アルキルシリルオキシ;が挙げられる。
これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
【0123】
本発明の具体的実施形態を、以下に例示する。
一般式(IA):
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、各記号は上記と同義である)
で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
以下に、式:
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
で示される基、Y、B、R
2、環Cの具体例を示す。式(IA)で示される化合物としては、これら具体例の全ての組み合わせが例示される。
式:
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
で示される基としては、
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
1A、R
1B、R
3およびR
4は、上記と同義)
で示される基が挙げられる。(以下、A−1とする)
式:
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
で示される基としては、
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
1A、R
1Bは上記と同義であり、R
3およびR
4は水素原子である)
で示される基が挙げられる。(以下、A−2とする)
Yとしては、単結合または酸素原子が介在していてもよい置換若しくは非置換のアルキレンが挙げられる。(以下、B−1とする)
Yとしては、単結合が挙げられる。(以下、B−2とする)
Bとしては、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシが挙げられる。(以下、C−1とする)
Bとしては、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、C−2とする)
Bとしては、ハロゲンで置換された芳香族炭素環式基またはハロゲンで置換された芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、C−3とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換の芳香族複素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環が挙げられる。(以下、D−1とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換の芳香族複素環が挙げられる。(以下、D−2とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換のピラゾールが挙げられる。(以下、D−3とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換のフェニルで置換されたピラゾールが挙げられる。(以下、D−4とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換のアルキルで置換されたピラゾールが挙げられる。(以下、D−5とする)
環Cとしては、置換若しくは非置換のピラゾリルで置換されたピラゾールが挙げられる。(以下、D−6とする)
環Cとしては、以下の環が挙げられる。(以下、D−7とする)
式:
【化55】
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(式中、R
13が置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基であり、R
14が置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、R
15が水素原子、置換若しくは非置換のアルキルまたはハロゲンである。)
である。)
環Cとしては、以下の環が挙げられる。(以下、D−8とする)
式:
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
13が置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基であり、R
14が置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルオキシまたは置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基であり、R
15が置換若しくは非置換のアルキルまたはハロゲンである。)
R
1としては、置換若しくは非置換のアルキルが挙げられる。(以下、E−1とする)
R
1としては、置換若しくは非置換のアルコキシで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、E−2とする)
R
1としては、アルコキシで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、E−3とする)
R
1としては、置換若しくは非置換のC1−C3アルコキシで置換されたC2−C6アルキルが挙げられる。(以下、E−4とする)
R
1としては、C1−C3アルコキシで置換されたC2−C6アルキルが挙げられる。(以下、E−5とする)
R
1Aとしては、置換若しくは非置換のアルキルであり、R
1Bとしては、水素原子が挙げられる。(以下、E−6とする)
R
1Aとしては、置換若しくは非置換のアルコキシで置換されたアルキルであり、R
1Bとしては、水素原子が挙げられる。(以下、E−7とする)
R
1Aとしては、アルコキシで置換されたアルキルであり、R
1Bとしては、水素原子が挙げられる。(以下、E−8とする)
R
1Aとしては、置換若しくは非置換のC1−C3アルコキシで置換されたC2−C6アルキル、R
1Bとしては、水素原子が挙げられる。(以下、E−9とする)
R
1Aとしては、C1−C3アルコキシで置換されたC2−C6アルキル、R
1Bとしては、水素原子が挙げられる。(以下、E−10とする)
【0124】
式(I)または式(IA)で示される化合物は、特定の異性体に限定するものではなく、全ての可能な異性体(例えば、ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物を含む。
式(I)または式(IA)で示される化合物の一つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれ
2H、
3H、
11C、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
31P、
32P、
35S、
18F、
123Iおよび
36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。式(I)または式(IA)で示される化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、式(I)または式(IA)で示される化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、該「放射性標識体」は、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
【0125】
式(I)または式(IA)で示される化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、式(I)または式(IA)で示されるトリチウム標識化合物は、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、式(I)または式(IA)で示される特定の化合物にトリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、式(I)または式(IA)で示される化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。トリチウム標識化合物を調製するための他の適切な方法は、“Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)”を参照することができる。
14C−標識化合物は、
14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
【0126】
式(I)または式(IA)で示される化合物の製薬上許容される塩としては、例えば、式(I)または式(IA)で示される化合物と、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
【0127】
本発明の式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)、共結晶および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物、共結晶および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、式(I)または式(IA)で示される化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、再結晶することで結晶多形を形成する場合がある。「共結晶」は、式(I)または式(IA)で示される化合物または塩とカウンター分子が同一結晶格子内に存在することを意味し、任意の数のカウンター分子と形成していてもよい。
【0128】
本発明の式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、プロドラッグを形成する場合があり、本発明はそのような各種のプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的又は代謝的に分解できる基を有する本発明化合物の誘導体であり、加溶媒分解により又は生理学的条件下でインビボにおいて薬学的に活性な本発明化合物となる化合物である。プロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素的に酸化、還元、加水分解等を受けて式(I)または式(IA)で示される化合物に変換される化合物、胃酸等により加水分解されて式(I)または式(IA)で示される化合物に変換される化合物等を包含する。適当なプロドラッグ誘導体を選択する方法および製造する方法は、例えば “Design of Prodrugs, Elsevier, Amsterdam, 1985”に記載されている。プロドラッグは、それ自身が活性を有する場合がある。
【0129】
式(I)または式(IA)で示される化合物またはその製薬上許容される塩がヒドロキシル基を有する場合は、例えば、ヒドロキシル基を有する化合物と適当なアシルハライド、適当な酸無水物、適当なスルホニルクロライド、適当なスルホニルアンハイドライド及びミックスドアンハイドライドとを反応させることにより或いは縮合剤を用いて反応させることにより製造されるアシルオキシ誘導体やスルホニルオキシ誘導体のようなプロドラッグが例示される。例えば、CH
3COO−、C
2H
5COO−、tert−BuCOO−、C
15H
31COO−、PhCOO−、(m−NaOOCPh)COO−、NaOOCCH
2CH
2COO−、CH
3CH(NH
2)COO−、CH
2N(CH
3)
2COO−、CH
3SO
3−、CH
3CH
2SO
3−、CF
3SO
3−、CH
2FSO
3−、CF
3CH
2SO
3−、p−CH
3O−PhSO
3−、PhSO
3−、p−CH
3PhSO
3−が挙げられる。
【0130】
本発明化合物の一般的合成方法を以下に示す。これら合成に用いる出発物質および反応試薬はいずれも、商業的に入手可能であるか、または商業的に入手可能な化合物を用いて当分野で周知の方法にしたがって製造することができる。また、抽出、精製等は、有機化学の実験で行う通常の処理を行えばよい。
下記の工程において、反応の障害となる置換基(例えば、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボニル、カルボキシル等)を有する場合には、Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Greene(John Wiley & Sons(以下、文献Aとする)等に記載の方法で予め保護し、望ましい段階でその保護基を除去してもよい。また、下記すべての工程について、実施する工程の順序を適宜変更することができ、各中間体を単離して次の工程に用いてもよい。反応時間、反応温度、溶媒、試薬、保護基等は全て単なる例示であり、反応に支障が無い限り、特に限定されない。
【0131】
本発明の一般式(I)で表される化合物は、例えば、以下に示す合成ルートによって製造することができる。
【0132】
【化57】
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(式中、各記号は上記と同義であり、R’はC1−C4アルキルであり、X’はハロゲンである)
(A法)
(工程1)
ホスフィンおよびアゾジカルボン酸エステル存在下、化合物(A−1)と化合物(A−2)を反応させることで、化合物(A−3)を得ることができる。
化合物(A−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(A−2)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(A−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン等が挙げられ、化合物(A−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
アゾジカルボン酸エステルとしては、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等が挙げられ、化合物(A−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、THF、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
上記工程1で得られた化合物(A−3)のBoc基を脱保護することにより、化合物(A−4)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。
(工程3)
塩基存在下、化合物(A−4)と化合物(A−5)と化合物(A−6)を反応させることにより化合物(A−7)を得ることができる。
化合物(A−5)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(A−4)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
化合物(A−6)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(A−4)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられ、化合物(A−4)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは0〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、キシレン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程4)
上記工程2で得られた化合物(A−7)のカルボン酸保護基を脱保護することにより、化合物(A−8)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。
(工程5)
上記工程4で得られた化合物(A−8)のカルボキシル基をCurtius転位により、アミノ基へ変換する工程である。
Curtius転位に用いる試薬としては、DPPA等が挙げられ、化合物(A−8)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは50〜100℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、2−(トリメチルシリル)エタノール、t−BuOH、ベンジルアルコール等を用いることができる。
反応溶媒としてトルエン、ベンゼン等を用いることもできる。この場合イソシアネートを合成した後に、上記アルコールを加えることでカルバメートを得ることができる。
上記アルコールは、化合物(A−8)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
得られたカルバメート体は、上記文献A等に記載の方法に従って脱保護を行い、化合物(A−9)を得ることができる。
(工程6)
塩基存在下、化合物(A−9)と化合物(A−10)を反応させることで、化合物(I−A)を得ることができる。
化合物(A−10)は、WO2012/158413に記載の方法により合成することができる。化合物(A−9)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられ、化合物(A−9)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、DMF、DMSO、ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
【0133】
【化58】
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(式中、各記号は上記と同義であり、R’はC1−C4アルキルである)
(A’法)化合物(A−7)から化合物(A−9)への合成
(工程1)
上記A法工程3で得られた化合物(A−7)をアンモニアのメタノール溶液で処理することにより、化合物(A−8−1)を得ることができる。
アンモニアのメタノール溶液は化合物(A−7)に対して、10〜100モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜40℃である。
反応時間は、0.1〜120時間、好ましくは0.5〜72時間である。
(工程2)
化合物(A−8−1)とアリルアルコールとヨードベンゼンジアセタートを反応させることにより化合物(A−8−2)を得ることができる。
アリルアルコールは、化合物(A−8−1)に対して、10〜50モル当量用いることができる。
ヨードベンゼンジアセタートは、化合物(A−8−1)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、50℃〜溶媒の還流温度、好ましくは60〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、トルエン、キシレン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程3)
パラジウム触媒存在下、化合物(A−8−2)とアミンを反応させることにより化合物(A−9)を得ることができる。
パラジウム触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが挙げられ、化合物(A−8−2)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
アミンとしては、ジエチルアミン、モルホリン等が挙げられ、化合物(A−8−2)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは0〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、キシレン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
【0134】
【化59】
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(式中、各記号は上記と同義である)
(B法)
(工程1)
酸存在下、化合物(A−9)と亜硝酸ナトリウムを反応させることで、化合物(B−1)を合成することができる。
化合物(A−9)は、上記(A法)に従い合成することができる。
酸としては、塩酸、酢酸等が挙げられ、化合物(A−9)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
亜硝酸ナトリウムは、化合物(A−9)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜80℃である。
反応時間は、0.1〜72時間、好ましくは0.5〜60時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、DMF、DMSO、NMP、ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
ホスフィンおよびアゾジカルボン酸エステル存在下、化合物(B−1)とパラニトロ安息香酸を反応させることで、化合物(B−2)を得ることができる。
パラニトロ安息香酸は、化合物(B−1)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン等が挙げられ、化合物(B−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
アゾジカルボン酸エステルとしては、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等が挙げられ、化合物(B−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、THF、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程3)
上記工程2で得られた化合物(B−2)のカルボン酸保護基を脱保護することにより、化合物(B−3)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。
(工程4)
上記工程3で得られた化合物(B−3)から、上記(A法の工程6)に従い、化合物(I−B)を得ることができる。
(別法)
上記B法工程1で得られた化合物(B−1)から、上記(A法の工程6)に従い、カルバメートの立体が反転した化合物(I−B)を得ることができる。
【0135】
【化60】
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(式中、各記号は上記と同義であり、Leaは脱離基(ハロゲン、トシラート、メシラート等)である)
(C法)
(工程1)
塩基存在下、化合物(A−9)と化合物(C−1)を反応させることで、化合物(C−2)を得ることができる。
化合物(A−9)は、上記(A法)に従い合成することができる。
化合物(C−1)は、市販または既知の方法で合成することができ、化合物(A−9)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられ、化合物(A−9)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜100℃である。
反応時間は、0.1〜72時間、好ましくは0.5〜60時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、DMF、DMSO、NMP、ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
上記工程1で得られた化合物(C−2)から、上記(A法の工程6)に従い、化合物(I−C)を得ることができる。
【0136】
【化61】
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(式中、各記号は上記と同義である)
(D法)
縮合剤および塩基存在下、化合物(C−2)と化合物(D−1)を反応させることで、化合物(I−D)を得ることができる。
化合物(C−2)は、上記(A法、C法)に従い合成することができる。
化合物(D−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(C−2)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
縮合剤としては、HATU、COMU、EDC等が挙げられ、化合物(C−2)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられ、化合物(C−2)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−10〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、DMF、DMSO、NMP、ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
【0137】
【化62】
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(式中、各記号は上記と同義である)
(E法)
上記(D法)と同様にして、化合物(I−E)を得ることができる。
化合物(E−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(E−2)は、市販または既知の方法で合成することができる。
【0138】
【化63】
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(式中、各記号は上記と同義であり、Leaは脱離基(ハロゲン、トシラート、メシラート等)であり、R’はC1−C4アルキルである)
(F法)
(工程1)
塩基の存在下、化合物(F−1)と化合物(F−2)を反応させることで、化合物(F−3)を得ることができる。触媒を存在させることもできる。
化合物(F−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(F−2)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(F−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
塩基としては、水素化ナトリウム、カリウム tert-ブトキシド等が挙げられ、化合物(F−1)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
触媒としては、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等が挙げられ、化合物(F−1)に対して、0.05〜0.2モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、DMF、THF等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
上記工程1で得られた化合物(F−3)を封管下、酸で処理することで、化合物(F−4)を得ることができる。
酸としては、塩酸、硫酸等が挙げられ、化合物(F−3)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜120℃、好ましくは室温〜100℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程3)
上記工程2で得られた化合物(F−4)を水素雰囲気、触媒存在下で処理することで、化合物(F−5)を得ることができる。
触媒としては、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム等が挙げられ、化合物(F−4)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、メタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程4)
上記工程2で得られた化合物(F−5)のカルボン酸保護基を脱保護することにより、化合物(F−6)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。
(工程5)
上記A法の工程5、6およびB法、C法、D法と同様にして、化合物(I−F)を合成することができる。
【0139】
【化64】
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(式中、各記号は上記と同義であり、R’はC1−C4アルキルである)
(G法)
(工程1)
酸の存在下、化合物(G−1)と化合物(G−2)を反応させることで、化合物(G−3)を得ることができる。
化合物(G−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(G−2)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(G−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
酸としては、パラトルエンスルホン酸、塩酸等が挙げられ、化合物(G−1)に対して、0.01〜0.2モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、トルエン、ジクロロエタン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
上記工程1で得られた化合物(G−3)のカルボン酸保護基を脱保護することにより、化合物(G−4)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。
(工程3)
上記A法の工程5、6およびB法、C法、D法と同様にして、化合物(I−G)を合成することができる。
【0140】
【化65】
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(式中、各記号は上記と同義であり、環Aは、
【化66】
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(式中、各記号は上記と同義である)である。)
(H法)
(工程1)
上記(A法の工程6)と同様にして、化合物(I−H)を得ることができる。
化合物(H−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(A−10)は、既知の方法で合成することができる。
【0141】
【化67】
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(式中、各記号は上記と同義であり、Leaは脱離基(ハロゲン、トシラート、メシラート等)である。
(M法)
(工程1)
塩基の存在下、化合物(M−1)と化合物(M−2)を反応させることで、化合物(M−3)を得ることができる。触媒を存在させることもできる。
化合物(M−2)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(M−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
塩基としては、ジイソプピルエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられ、化合物(M−1)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
触媒としては、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等が挙げられ、化合物(M−1)に対して、0.05〜0.2モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜100℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは8〜24時間である。
反応溶媒としては、DMF、DMSO等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
脱水剤の存在下、上記工程1で得られた化合物(M−3)と化合物(M−4)と化合物(M−5)を反応させることで、化合物(M−6)を得ることができる。
化合物(M−4)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(M−3)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
化合物(M−5)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(M−3)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
脱水剤としては、モレキュラーシーブ5A、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜100℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは8〜24時間である。
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程3)
上記工程2で得られた化合物(M−6)を水素雰囲気下、触媒存在下で処理することで、化合物(M−7)を得ることができる。
触媒としては、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム等が挙げられ、化合物(M−6)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、メタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程4)
化合物(M−8)のBoc基を脱保護することにより、化合物(M−9)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。
化合物(I−M)は、化合物(M−7)を原料として上記A、B、C、D、E法で合成することができる。
(工程5)
塩基の存在下、化合物(I−M)と化合物(M−9)を反応させることで、化合物(I−M’)を得ることができる。触媒を存在させることもできる。
化合物(M−9)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(I−M)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
塩基としては、ジイソプピルエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられ、化合物(I−M)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
触媒としては、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等が挙げられ、化合物(I−M)に対して、0.05〜0.2モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは8〜24時間である。
反応溶媒としては、DMF、DMSO等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
【0142】
【化68】
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(式中、各記号は上記と同義であり、R’はC1−C4アルキルである)
(J法)
(工程1)
ジメチル亜鉛存在下、化合物(J−1)と化合物(J−2)を反応させることで、化合物(J−3)を得ることができる。触媒を存在させることもできる。
化合物(J−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(J−2)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(J−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
ジメチル亜鉛は化合物(J−1)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
触媒としては化合物(J−9)が挙げられ、0.01モル〜0.2モル等量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは0℃〜50℃である。
反応時間は、0.1〜100時間、好ましくは10〜50時間である。
反応溶媒としては、キシレン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
酢酸パラジウム、トリtert−ブチルホスフィン、酢酸存在下、上記工程1で得られた化合物(J−3)と化合物(J−4)を反応させることにより、化合物(J−5)を得ることができる。
化合物(J−4)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(J−4)は、上記置換基Bのボロン酸を意味する。化合物(J−3)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
酢酸パラジウムは、化合物(J−3に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
トリtert−ブチルホスフィンは、化合物(J−3)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
酢酸は、化合物(J−3)に対して、0.05〜0.2モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは0〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程3)
触媒存在下、上記工程2で得られた化合物(J−5)を水素雰囲気下で撹拌することにより、化合物(J−6)を得ることができる。
触媒としては、パラジウム炭素、水酸化パラジウム等が挙げられ、化合物(J−5)に対して、0.01〜0.2モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは0〜60℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程4)
上記工程3で得られた化合物(J−6)を還元剤と反応させることにより、化合物(J−7)を得ることができる。
還元剤としては、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、化合物(J−6)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−78℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−78℃〜室温である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、メタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程5)
酸存在下、上記工程4で得られた化合物(J−7)を化合物(J−8)と反応させることにより化合物(I−J)を得ることができる。
化合物(J−8)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(J−7)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
酸としてはパラトルエンスルホン酸等が挙げられ、化合物(J−7)に対して、0.01モル〜2モル等量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは50℃〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、0.1〜100時間、好ましくは10〜50時間である。
反応溶媒としては、1,4−ジオキサン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
【0143】
【化69】
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(式中、各記号は上記と同義であり、R’はC1−C4アルキルである)
(K法)
(工程1)
縮合剤および塩基存在下、化合物(K−1)と化合物(K−2)を反応させることで、化合物(K−3)を得ることができる。
化合物(K−1)は、市販または既知の方法で合成することができる。
化合物(K−2)は、市販または既知の方法で合成することができる。化合物(K−1)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
縮合剤としては、HATU、COMU、EDC等が挙げられ、化合物(K−1)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられ、化合物(K−1)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−10〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、DMF、DMSO、NMP、ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
上記工程1で得られた化合物(K−3)をハロゲン化剤と反応させることにより化合物(K−4)を得ることができる。
ハロゲン化剤としては塩化チオニル、三フッ化N,Nージエチルアミノ硫黄等が挙げられ、化合物(K−3)に対して、1モル〜3モル等量用いることができる。
反応温度は、−78℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−78℃〜50℃である。
反応時間は、0.1〜100時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程3)
上記工程2で得られた化合物(K−4)のカルボン酸保護基を脱保護することにより、化合物(K−5)を得ることができる。例えば、上記文献A等に記載の方法を用いることができる。
(工程4)
上記A法の工程5、6およびB法、C法、D法と同様にして、化合物(I−K)を合成することができる。
【0144】
【化70】
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(式中、各記号は上記と同義であり、R’はC1−C4アルキルであり、X’はハロゲンであり、Fmocは9−フルオレニルメチルオキシカルボニルである)
(L法)
(工程1−3)
上記(A法の工程1、2、3)と同様にして、化合物(L−7)を得ることができる。
(工程4)
A’法の工程1と同様にして化合物(L−8)を得ることができる。
(工程5)
化合物(L−8)と(9H−フルオレン−9−イル)メタノールとヨードベンゼンジアセタートを反応させることにより化合物(L−9)を得ることができる。
(9H−フルオレン−9−イル)メタノールは、化合物(L−8)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
ヨードベンゼンジアセタートは、化合物(A−8−1)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、50℃〜溶媒の還流温度、好ましくは60〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、トルエン、キシレン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程6)
DMAP存在下、化合物(L−9)と化合物(L−10)を反応させることで、化合物(I−L)を得ることができる。
化合物(L−10)は、WO2012158413に記載の方法により合成することができる。化合物(L−9)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
DMAPは、化合物(L−9)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、DMF、DMSO、ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
【0145】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、各記号は上記と同義であり、R’およびR’’はC1−C4アルキルである)
(N法)
(工程1)
塩基および触媒存在下、既知の方法により合成する事ができる化合物(N−1)とスルホニルクロリドを反応させる事により、化合物(N−2)を得ることができる。
スルホニルクロリドとしては、メタンスルホニルクロリド、パラトルエンスルホニルクロリド等が挙げられ、化合物(N−1)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等が挙げられ、化合物(N−1)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
触媒としては、ジブチルすずオキシド等が挙げられ、化合物(N−1)に対して、0.01〜0.1モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程2)
化合物(N−2)を塩基で処理する事により、化合物(N−3)を得ることができる。
塩基としては、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、炭酸カリウム等が挙げられ、化合物(N−2)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、THF、DMF、ジオキサン、メタノール、tertブタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程3)
触媒存在下、化合物(N−3)をビニルマグネシウムブロミドで処理する事により、化合物(N−4)を得ることができる。
ビニルマグネシウムブロミドは、化合物(N−3)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
触媒としては、ヨウ化銅、シアン化銅等が挙げられ、化合物(N−3)に対して、0.01〜0.2モル当量用いることができる。
反応温度は、−78℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−78℃〜室温である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、THF、ジエチルエーテル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程4)
塩基存在下、化合物(N−4)とアリルクロロジメチルシランを反応させる事により、化合物(N−5)を得ることができる。
アリルクロロジメチルシランは、化合物(N−4)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、イミダゾール等が挙げられ、化合物(N−4)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、DMF等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程5)
化合物(N−5)とグラブス触媒を反応させる事により、化合物(N−6)を得ることができる。
グラブス触媒としては、第1世代グラブス触媒、第2世代グラブス触媒等が挙げられ、化合物(N−5)に対して、0.01〜0.05モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜50℃、好ましくは室温〜40℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程6)
ルイス酸存在下、化合物(N−6)と化合物(N−7)を反応させる事により、化合物(N−8)を得ることができる。
化合物(N−7)は、市販または既知の合成法により合成する事ができ、化合物(N−6)に対して、1〜2モル当量用いることができる。
ルイス酸としては、ボロントリフルオリド−ジエチルエーテルコンプレックス、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル等が挙げられ、化合物(N−6)に対して、1〜1.5モル当量用いることができる。
反応温度は、−78℃〜50℃、好ましくは−78℃〜室温である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程7)
化合物(N−8)をオゾン酸化に付した後,ジメチルスルフィドで処理する事により、化合物(N−9)を得ることができる。
ジメチルスルフィドは、化合物(N−8)に対して、10〜50モル当量用いることができる。
反応温度は、−100〜−50℃、好ましくは−78℃〜−60℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、メタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程8)
2−メチル−2−ブテン、リン酸二水素ナトリウム存在下、化合物(N−9)を亜塩素酸ナトリウムと反応させることにより、化合物(N−10)を得ることができる。
亜塩素酸ナトリウムは、化合物(N−9)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
2−メチル−2−ブテンは、化合物(N−9)に対して、10〜20モル当量用いることができる。
リン酸二水素ナトリウムは、化合物(N−9)に対して、3〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としてはt−BuOH、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程9)
化合物(N−10)とジアゾアルカンを反応させることにより、化合物(N−11)を得ることができる。
ジアゾアルカンとしてはジアゾメタン、トリメチルシリルジアゾメタンなどが挙げられ、化合物(N−10)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜2時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、トルエン、エーテル、メタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程10)
化合物(N−11)を塩基で処理する事により、化合物(N−12)を得ることができる。
塩基としてはナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどが挙げられ、化合物(N−11)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜2時間である。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程11)
縮合剤および塩基存在下、化合物(N−12)をアンモニアと反応させることにより、化合物(N−13)を得ることができる。
アンモニアとしては、アンモニア−ジオキサン溶液、塩化アンモニウム等が挙げられ、化合物(N−12)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
縮合剤としては、HATU、COMU、EDC等が挙げられ、化合物(N−12)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられ、化合物(N−12)に対して、1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜溶媒の還流温度、好ましくは−10〜50℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、DMF、DMSO、NMP、ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程12)
ヨードベンゼンジアセタート存在下、(N−13)をアリルアルコールと反応させることにより、化合物(N−14)を得ることができる。
ヨードベンゼンジアセタートは、化合物(N−13)に対して、1〜3モル当量用いることができる。
アリルアルコールは、化合物(N−13)に対して、10〜50モル当量用いることができる。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、好ましくは40℃〜80℃である。
反応時間は、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間である。
反応溶媒としては、1、2−ジクロロエタン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(工程13)
上記文献A等に記載の方法に従って化合物(N−14)の脱保護を行い、化合物(N−15)を得ることができる。
(工程14)
上記(A法の工程6)と同様にして、化合物(I−N)を得ることができる。
【0146】
上記一般合成法により、得られた一般式(I)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)によって単離精製することができる。
【0147】
本発明に係る化合物は、TrkA阻害作用を有するため、変形性関節炎、関節リウマチ、骨折、間質性膀胱炎、慢性膵炎、前立腺炎に伴う痛み、また、慢性腰痛、糖尿病性末梢神経障害痛、術後痛、骨盤痛、癌性疼痛などに代表される侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、急性痛、慢性疼痛、がん、炎症性疾患、アレルギー性疾患、皮膚疾患などの治療剤及び/又は予防剤として有用である。
本発明化合物は、TrkA阻害作用のみならず、医薬としての有用性を備えており、下記いずれか、あるいは全ての優れた特徴を有している。
a)CYP酵素(例えば、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4等)に対する阻害作用が弱い。
b)高いバイオアベイラビリティー、適度なクリアランス等良好な薬物動態を示す。
c)代謝安定性が高い。
d)CYP酵素(例えば、CYP3A4)に対し、本明細書に記載する測定条件の濃度範囲内で不可逆的阻害作用を示さない。
e)変異原性を有さない。
f)心血管系のリスクが低い。
g)高い溶解性を示す。
h)高いTrkA受容体選択性を有している。
【0148】
本発明の医薬組成物は、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。非経口投与の方法としては、経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳、膣内投与等が挙げられる。
【0149】
本発明の医薬組成物を経口投与する場合は、常法に従って、内用固形製剤(例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤等)、内用液剤(例えば、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤、チンキ剤等)等の通常用いられるいずれの剤型に調製して投与すればよい。錠剤は、糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠または口腔内崩壊錠であってもよく、散剤および顆粒剤はドライシロップであってもよく、カプセル剤は、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤であってもよい。
【0150】
本発明の医薬組成物を非経口投与する場合は、注射剤、点滴剤、外用剤(例えば、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤、坐剤等)等の通常用いられるいずれの剤型でも好適に投与することができる。注射剤は、O/W、W/O、O/W/O、W/O/W型等のエマルジョンであってもよい。
【0151】
本発明化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬組成物とすることができる。さらに、該医薬組成物は、本発明化合物の有効量、剤型および/または各種医薬用添加剤を適宜変更することにより、小児用、高齢者用、重症患者用または手術用の医薬組成物とすることもできる。小児用医薬組成物は、12歳または15歳未満の患者に投与するのが好ましい。また、小児用医薬組成物は、出生後27日未満、出生後28日〜23か月、2歳〜11歳または12歳〜16歳若しくは18歳の患者に投与されうる。高齢者用医薬組成物は、65歳以上の患者に投与するのが好ましい。
【0152】
本発明化合物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、経口投与する場合、通常0.05〜100mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜10mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.005〜10mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜1mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
【0153】
本発明化合物は、該化合物の作用の増強または該化合物の投与量の低減等を目的として、疼痛治療剤、抗炎症剤、抗がん剤等(以下、併用薬剤と称する)と組み合わせて用いることができる。この際、本発明化合物と併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。さらに、本発明化合物と併用薬剤とは、それぞれの活性成分を含む2種類の製剤として投与されてもよいし、両方の活性成分を含む単一の製剤として投与されてもよい。
【0154】
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
【0155】
疼痛治療剤としては、例えば、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、ケトプロフェン、セレコキシブ)、神経障害治療剤(例、プレガバリン)、抗うつ剤(例、デュロキセチン、アミトリプチリン)、オピオイド受容体作動剤(例、モルヒネ、トラマドール)、局所麻酔剤(例、リドカイン)、ケタミン、アセタミノフェン等が挙げられる。
抗炎症剤としては、例えば、ステロイド剤(例、プレドニゾロン)、抗ヒスタミン剤(例、ロラタジン)等が挙げられる。
【0156】
抗がん剤としては、例えば、分子標的剤(例、ラパチニブ、リツキシマブ)、アルキル化剤(例、シクロホスファミド)、代謝拮抗剤(例、メトトレキサート)、アルカロイド剤(例、パクリタキセル)、プラチナ剤(例、オキサリプラチン)、ホルモン剤(例、タモキシフェン、リュープロレリン)等が挙げられる。
【実施例】
【0157】
以下に実施例および参考例、ならびに試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0158】
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
Boc:tert−ブトキシカルボニル
Boc
2O:二炭酸ジ-tert-ブチル
CDCl
3:重クロロホルム
CD
3OD:重メタノール
CF
3:トリフルオロメチル
COMU:(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスフェ−ト
DEAD:アゾジカルボン酸ジエチル
DIEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMA:N,N−ジメチルアセトアミド
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
DPPA:ジフェニルリン酸アジド
EDC:1―エチルー3−(3―ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドFmoc:9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾールー1−イル)―N,N,N’,N’,−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩
Fmoc:9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
Me:メチル
NO
2:ニトロ
PdCl
2(dppf):1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド
t−BuOH:tert−ブタノール
THF:テトラヒドロフラン
TMS:トリメチルシリル
TFA:トリフルオロ酢酸
【0159】
各実施例で得られたNMR分析は400MHzで行い、DMSO−d
6、CDCl
3を用いて測定した。また、NMRデータを示す場合は、測定した全てのピークを記載していない場合が存在する。
表中にRTとあるのは、LC/MS:液体クロマトグラフィー/質量分析でのリテンションタイムを表し以下の条件で測定した。
(測定条件1)
カラム:Shim−pack XR−ODS (2.2μm、i.d.50x3.0mm) (Shimadzu)
流速:1.6mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジエント:3分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(測定条件2)
カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18 (1.7μm i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジエント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(測定条件3)
カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18 (1.7μm i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は10mM炭酸アンモニウム含有水溶液[B]はアセトニトリル
グラジエント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
なお、明細書中、MS(m/z)との記載は、質量分析で観測された値を示す。
【0160】
(参考例1) 化合物Wの合成
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
工程1
窒素雰囲気下、既知化合物1(WO2014/078331に記載)(815mg、3.07mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、クロロぎ酸フェニル(0.424ml、3.38mmol)、ピリジン(0.298ml、3.69mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。
反応液に酢酸エチルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し化合物W(1184mg、収率100%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.79、MS(m/z) =386.20.
【0161】
(参考例2) 化合物Yの合成
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物2の合成
窒素雰囲気下、化合物V(合成法はWO2012/158413に記載)(3g、9.34mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)溶液にボロン酸エステル(2.89g、9.34mmol)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1、1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(73mg、0.093mmol)、リン酸カリウム(3.96g、18.7mmol)、水(15mL)を加え、90℃で12時間撹拌した。反応溶液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物2(3.17g、収率96%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:1.49 (s, 9H), 2.04 (s, 3H), 2.64 (brs, 2H), 3.58-3.62 (m, 4H), 4.09 (brs, 2H), 6.02 (brs, 1H), 7.32 (tt, J = 7.6, 1.2Hz, 1H), 7.64 (t, J = 7.6Hz, 2H), 7,56 (dd. J = 8.4, 1.2Hz, 2H).
【0162】
工程2 化合物Yの合成
化合物2(1.84g、5.19mmol)のDMA(20mL)溶液にピリジン(1.68mL、20.8mmol)、クロロギ酸フェニル(0.684mL、5.45mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物Y(1.47g、収率60%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:1.49 (s, 9H), 2.19 (brs, 3H), 2.68 (brs, 2H), 3.62 (t, J = 5.2Hz, 2H), 4.11 (brs, 2H), 6.09 (brs, 1H), 7.12-7.52 (m, 10H).
【実施例1】
【0163】
化合物I−7の合成
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物4の合成
市販の光学活性化合物3(1.078g、5.49mmol)をジクロロエタン(10.78mL)に溶解させ、1,1,3−トリメトキシプロパン(1.017mL、7.14mmol)、更にパラトルエンスルホン酸(0.052g、0.275mmol)を加え、1.5時間還流させた。反応液を室温に戻したのちに、飽和重曹水とクロロホルムを加え、有機層を分離した。分離した有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することで残渣を得た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、化合物4(1.096g、収率74.9%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:2.04-2.26 (m, 2H), 3.37 (s, 3H), 3.63 (t, J = 6.4Hz, 2H), 3.81 (s, 3H), 4.36 (d, J = 6.0Hz, 1H), 5.04 (d, J = 6.4Hz, 1H), 5.40 (t, J = 4.4Hz, 1H), 7.32-7.45 (m, 5H)
【0164】
工程2 化合物5の合成
化合物4(1.09g、4.09mmol)をメタノール(10.9mL)に溶解させ、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(4.09mL、8.19mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応の終了を確認後、10%クエン酸水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、粗製の化合物5を得た。精製することなく次の反応に用いた。
【0165】
工程3 化合物6の合成
上記で得た粗製の化合物5(4.409mmol)を1,4−ジオキサン(20.64mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.624mL,4.50mmol)、DPPA(0.967mL,4.50mmol)を加え、室温で1時間45分間撹拌した。反応液に(9H−フルオレン−9−イル)メタノール(1.204g、6.14mmol)を加え、80℃で1時間撹拌した。反応液を室温に戻してから、水を加えて反応を止めた。生成物を酢酸エチルで抽出し、水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、目的化合物6(1.945g、収率106.7%(不純物としてフルオレンメタノールを含む))を無色固体として得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:2.10 (br s, 2H), 3.36 (s, 3H), 3.60 (br t, 2H), 4.04 (d, J = 6.0Hz, 1H), 4.21 (t, J = 6.4Hz, 1H), 4.44 (br s, 2H), 4.67 (br s, 1H), 5.37 (t, J = 4.4Hz, 1H), 5.45 (dd, J = 5.6, 9.6Hz, 1H), 5.59 (d, J = 9.6Hz, 1H), 7.26-7.78 (m, 13H)
【0166】
工程4 化合物(I−7)の合成
化合物6(280mg、0.629mmol)をDMF(4.7mL)に溶解させ、既知の方法(WO2012/158413)で合成できる化合物X(235mg、0.629mmol)を加え、更にDMAP(1.153g、9.44mmol)を加え、室温で2時間撹拌後、室温で終夜静置した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製し、目的化合物(I−7)(45mg、収率14.2%)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:2.01-2.12 (m, 2H), 2.17 (s, 3H), 3.33 (s, 3H), 3.56 (t, J = 6.4Hz, 2H), 3.97 (s, 3H), 4.54 (d, J = 4.4Hz, 1H), 5.27 (t, J = 4.8Hz, 1H), 5.48-5.51 (m, 2H), 6.34 (s, 1H), 7.23-7.53 (m, 10H), 7.78 (s, 1H), 7.89 (s, 1H).
【実施例2】
【0167】
化合物(I−28)の合成
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物8の合成
既知の方法(JP201256944A)で合成できる化合物7(1.40g、6.14mmol)のテトラヒドロフラン(14mL)溶液を氷浴で1℃に冷却した。これに60%水素化ナトリウム(294mg、7.36mmol)を加え、室温で30分撹拌した。再度1℃に冷却し、ヨウ化ナトリウム(92mg、0.614mmol)、1−クロロ−4−メトキシブタン−2−オン(1.17g、8.59mmol)を加え、室温で2.5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を50mL加え、酢酸エチル(100mL)で二回抽出した。有機層を飽和食塩水30mLで洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物8(1.88g、収率93%)を薄黄色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.17 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.65-2.83 (2H, m), 3.16 (1H, dd, J = 18.4, 5.4 Hz), 3.28-3.38 (4H, m), 3.58-3.69 (2H, m), 4.13 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.81 (1H, dd, J = 8.4, 5.4 Hz), 7.22-7.33 (1H, m), 7.81-7.92 (2H, m).
【0168】
工程2 化合物9の合成
化合物8(1.83g、5.57mmol)をメタノール(18mL)に溶解し、濃塩酸(2.79mL、33.4mmol)を加え封管し、マイクロウェーブ照射下100℃で2時間撹拌した。飽和重曹水に反応液を加え中和し、酢酸エチル(100mL)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物9をエチルエステル体との混合物(1.11g、収率67%)として得た。
【0169】
工程3 化合物10の合成
工程2で得られた化合物9及びエチルエステル体との混合物(1.00g、3.38mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、10%パラジウム−炭素(760mg)を加え、水素雰囲気下21時間撹拌した。反応溶液をセライト濾過し、溶媒を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、無色油状物質(891mg)を得た。
得られた油状物質(888mg)をメタノール(2.6mL)に溶解させ、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液(2.94mL、14.8mmol)を加え、67時間室温で撹拌した。その反応溶液に水を1mL加え、更に1時間撹拌した後、2mol/L塩酸水溶液(7.4mL、14.8mmol)を加え中和した。溶媒と水を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物10(racemate、831mg、収率84%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.88-2.05 (3H, m), 2.42-2.48 (1H, m), 2.93 (1H, ddd, J = 11.2, 5.9, 4.1 Hz), 3.36 (3H, s), 3.56 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.20-4.27 (1H, m), 5.01 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.08-7.17 (2H, m), 7.20-7.25 (1H, m).
【0170】
工程4 化合物11の合成
化合物10(750mg、2.62mmol)をDMF(7.5mL)に溶解させ、DPPA(789μL、3.67mmol)、トリエチルアミン(908μL、6.55mmol)を加えた。室温で30分撹拌した後、80℃で1時間撹拌し、放冷した。そこに2−トリメチルシリルエタノール(1.13mL、7.86mmol)とトリエチルアミン(1.45mL、10.5mmol)を加え、80℃で7時間撹拌した。反応溶液に重曹水(70mL)を加え酢酸エチル(100mL)で2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水50mLで洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物11(racemate、668mg、収率64%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.04 (9H, s), 0.98 (2H, t, J = 8.1 Hz), 1.86-2.04 (4H, m), 3.37 (3H, s), 3.50-3.63 (2H, m), 4.06 (1H, br s), 4.11-4.22 (2H, m), 4.27-4.34 (1H, m), 4.75 (1H, br s), 4.88 (1H, br s), 7.07-7.21 (2H, m), 7.22-7.34 (2H, m).
【0171】
工程5 化合物(I−28)の合成
化合物11(40mg、0.10mmol)のジクロロメタン(0.4mL)溶液にTFA(0.4mL)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒及びTFAを減圧留去し、得られた残渣を再度ジクロロメタン(1mL)に溶解させ、DIEA(87μL、0.50mmol)、化合物W(48mg、0.13mmol)を加え、2日間室温で撹拌した。減圧濃縮後、得られた残渣をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物(I−28)(racemate、42mg、収率77%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.74-1.81 (1H, m), 1.83-2.01 (3H, m), 2.24 (3H, s), 2.81 (3H, s), 3.35 (3H, s), 3.47-3.60 (2H, m), 4.11-4.22 (2H, m), 4.54 (1H, d, J = 3.8 Hz), 4.85 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.11 (1H, s), 7.01-7.12 (2H, m), 7.16 (1H, t, J = 8.8 Hz), 7.41 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.49 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.56 (2H, d, J = 7.9 Hz), 9.05 (2H, s).
【実施例3】
【0172】
化合物(I−31)の合成
【化76】
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工程1 化合物13の合成
水冷下、市販の化合物12(6.7g、28.7mmol)、2−メトキシエタノール(2.267mL、28.7mmоl)およびトリフェニルホスフィン(9g、34.5mmol)をテトラヒドロフラン(67mL)に溶解し、2.2mоl/L DEAD−トルエン溶液(15.67mL、34.5mmol)を30分かけて滴下した後、室温で1時間撹拌した。
溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物13(8.15g、収率97.4%)を得た。
LC/MS(メソッド2) RT=2.20、MS(m/z) =292
【0173】
工程2 化合物14の合成
化合物13(1510mg、5.2mmоl)に4mоl/L 塩酸−ジオキサン溶液(20mL)を加え、室温で1時間撹拌した。
溶媒を減圧留去した後、得られた残渣をトルエン(10mL)に懸濁させ、トリエチルアミン(2.16mL、15.6mmоl)、パラホルムアルデヒド(468mg、15.6mmоl)、(E)−メチル 3−(3,4−ジフルオロフェニル)アクリレート(1030mg、5.2mmol)を加えた後、70℃で一晩撹拌した。
溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物14(racemate、1293mg、82.6%)を得た。
LC/MS(メソッド2) RT=1.90、MS(m/z) =302
【0174】
工程3 化合物15の合成
化合物14(1290mg、4.28mmоl)をテトラヒドロフラン(5mL)およびメタノール(5mL)に溶解し、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.57mmоl)を加え、室温で0.5時間撹拌した。
2mol/L塩酸(2.57mL)を加えて中和した後、溶媒を減圧留去し、さらに水をトルエン共沸により除去し、化合物15(racemate)を得、精製せずに次の反応に用いた。
LC/MS(メソッド2) RT=1.66、MS(m/z)=288
【0175】
工程4 化合物16の合成
化合物15(100mg、0.348mmоl)をDMF(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.097mL、0.696mmоl)及びDPPA(0.090mL、0.418mmоl)を加え、室温で0.5時間撹拌した。
水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物16(racemate、40mg、収率32.1%)を得た。
LC/MS(メソッド2) RT=1.99、MS(m/z) =359
【0176】
工程5 化合物Zの合成
化合物16(45mg、0.126mmоl)に4mоl/L 塩酸−ジオキサン溶液(1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。
溶媒を減圧留去し、化合物Z(racemate)を得、精製せずに次の反応に用いた。
LC/MS(メソッド2) RT=1.01、MS(m/z) =259
【0177】
工程6 化合物17の合成
化合物Z(0.126mmоl)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.087mL、0.63mmоl)及び化合物Y(参考例2で合成)(71.8mg、0.151mmоl)を加え、室温で1時間撹拌した。
溶媒を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物17(racemate、55mg、収率68.3%)を得た。
LC/MS(メソッド2) RT=2.63、MS(m/z) =639
【0178】
工程7 化合物18の合成
化合物17(50mg、0.078mmоl)に4mоl/L 塩酸−ジオキサン溶液(1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。
溶媒を減圧留去した後、得られた残渣にジイソプロピルエーテルを加えて個体を析出させ、化合物18(racemate、43mg、収率95.5%)を黄色個体として得た。
LC/MS(メソッド2) RT=1.56、MS(m/z) =539
【0179】
工程8 化合物(I−31)の合成
化合物18(17mg、0.03mmоl)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.041mL、0.296mmоl)及び塩化アセチル(5.27μL、0.074mmоl)を加え、一晩放置した。残渣に水を加え、クロロホルムで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物(I−31)(racemate、15mg、収率87.4%)を得た。
LC/MS(メソッド2) RT=1.95、MS(m/z) =581
1H-NMR(CDCl3)δ:1.62 (m, 2H), 2.14 (s, 3H), 2.17 (m, 3H), 2.75 (m, 2H), 3.04 (m, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.51 (m, 1H), 3.67 (m, 2H), 3.82 (m, 1H), 4.19 (m, 1H), 4.29 (m, 1H), 4.50 (m, 2H), 5.63 (brs, 1H), 6.12 (d, J = 11.9Hz, 1H), 6.34 (brs, 1H), 6.97-7.16 (m, 3H), 7.32 (m, 1H), 7.41 (m, 2H), 7.51 (m, 2H).
【実施例4】
【0180】
化合物(I−43)の合成
【化77】
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工程1 化合物19の合成
化合物V(合成法はWO2012/158413に記載)(40g、121mmol)の1,4−ジオキサン(150mL)溶液にBoc
2O(85mL、364mmol)、トリエチルアミン(50.5mL、364mmol)、DMAP(0.3g、2.4mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物19(33g、収率78%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:1.31 (s, 18H), 2.00 (s, 3H), 7.37-7.48 (m ,5z,aH).
【0181】
工程2 化合物20の合成
窒素雰囲気下、化合物19(31g、59mmol)の1,4−ジオキサン(230mL)溶液にビス(ピナコレート)ジボロン(18.1g、71.3mmol)、PdCl
2(dppf)ジクロロメタン付加物(4.85g、5.94mmol)、酢酸カリウム(17.5g、178mmol)を加え、95℃で7時間撹拌した。溶媒を3分の1まで減圧留去し、酢酸エチル(300mL)を加えた。有機層を水(100mL)、飽和食塩水(100mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物20(26.5g、収率90%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)δ:1.26-1.31 (m, 30H), 2.01 (s, 3H), 7.38 (d, J = 7.6Hz,z,a 2H), 7.45 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.55 (t, J = 7.6Hz, 2H).
【0182】
工程3 化合物21の合成
窒素雰囲気下、化合物20(542mg、1.08mmol)の1,4−ジオキサン(25mL)溶液に6−ブロモ−2−メチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン(合成法はJ. Heterocyclic Chem. 2014, 51, E68.に記載)(231mg、1.08mmol)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1、1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(85mg、0.11mmol)、炭酸セシウム(707mg、2.17mmol)を加え、90℃で7時間撹拌した。反応溶液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物21(446mg、収率81%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:1.35 (s, 18H), 2.22 (s, 3H), 2.67 (s, 3H), 7.39-7.52 (m, 5H), 9.08 (d, J = 2.4Hz, 1H), 9.27 (d, J = 2.4Hz, 1H).
【0183】
工程4 化合物22の合成
化合物21(445mg、0.88mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液にトリフルオロ酢酸(2mL)を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで2回抽出した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物22(269mg、収率100%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:2.17 (s, 3H), 2.59 (s, 3H), 7.44 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.55 (t, J = 7.6Hz, 2H), 7.63 (d, J = 7.6Hz, 2H), 9.15 (d, J = 2.4Hz, 1H), 9.26 (d, J = 2.4Hz, 1H).
【0184】
工程4 化合物(I−43)の合成
化合物22(28.6mg、0.094mmol)のDMA(2mL)溶液にピリジン(0.030mL、0.375mmol)、クロロギ酸フェニル(0.013mL、0.103mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。化合物Z(実施例3の工程5で合成)(27.5mg、0.094mmol)、トリエチルアミン(0.065mL、0.468mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−メタノール)により精製し、化合物(I−43)(racemate、29.0mg、収率56%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:2.29 (s, 3H), 2.68 (s, 3H), 2.884-3.13 (m, 4H), 3.35 (s, 3H), 3.94-3.52 (m, 1H), 3.68 (brs, 1H), 4.54-4.59 (m, 2H), 7.00-7.14 (m, 3H), 7.41 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7.6Hz, 2H), 7.58 (d, J = 7.6Hz, 2H), 9.09 (d, J = 2.4Hz, 1H), 9.25 (d, J = 2.4Hz, 1H).
【実施例5】
【0185】
化合物(I−36)の合成
【化78】
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工程1 化合物23の合成
化合物V(合成法はWO2012/158413に記載)(1.34g、4.17mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)溶液に(4−(tert−ブトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸(1.11g、5.00mmol)、リン酸カリウム(1.77g、8.34mmol)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1、1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(0.033g、0.042mmol)、水(7.5mL)を加え、90℃で6時間撹拌した。反応溶液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物23(1.21g、収率83%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:1.61 (s, 9H), 2.14 (s, 3H), 3.67 (s, 2H), 7.37 (t, J = 7.6Hz, 1z,aH), 7.50 (t, J = 7.6Hz, 2H), 7.64 (d, J = 7.6Hz, 2H), 7.79 (d, J = 8.4Hz, 2H), 8.03 (d, J = 8.4Hz, 2H).
【0186】
工程2 化合物24の合成
化合物23(268mg、0.766mmol)の酢酸エチル(3mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.92mL、3.83mmol)、クロロギ酸フェニル(0.288mL、2.30mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物24(320mg、収率89%)を得た。
1H-NMR(CDCl
3)δ:1.62 (s, 9H), 2.29 (brs, 3H), 7.14-7.37 (brm, 5H), 7.43 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.52 (t, J = 7.6Hz, 2H), 7.60 (d, J = 6.4Hz, 2H), 7.83 (d, J = 8.4Hz, 2H), 8.06 (d, J = 8.4Hz, 2H).
【0187】
工程3 化合物25の合成
化合物Z(実施例3の工程5で合成)(113mg、0.383mmol)、化合物24(180mg、0.383mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(334μL、1.91mmol)をテトラヒドロフラン(1.9mL)に溶解し、室温で終夜撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物25(racemate、117mg、収率48%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=2.57、MS(m/z) =634.25
【0188】
工程4 化合物26の合成
化合物25(107mg、0.169mmol)に、4mol/L 塩化水素−ジオキサン溶液(2.00ml、8.00mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。次に、40℃で2時間撹拌した。放冷後、溶媒を減圧留去した。ジエチルエーテルを加えて固体化し、化合物26(racemate、113mg、収率115%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.87、MS(m/z) =578.20
【0189】
工程5 化合物(I−36)の合成
化合物26(59.9mg、0.104mmol)をDMF(1ml)に溶解した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(65μL、0.373mmol)、1−エチルピペリジン−4−アミン(18μL、0.124mmol)、COMU(53.3mg、0.124mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順に洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−メタノール)により精製して化合物(I−36)(racemate、49.8mg、収率70%)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.34、MS(m/z) =688.30
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.84 (m, 1H), 1.11 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.64 (m, 1H), 2.05-2.20 (m, 4H), 2.24 (s, 3H), 2.45 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.85-3.15 (m, 5H), 3.33 (s, 3H), 3.51 (m, 1H), 3.65 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 4.54 (br s, 2H), 5.56 (br, 1H), 6.02 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.15 (br, 1H), 6.98-7.20 (m, 3H), 7.37 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.46 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.59 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.85 (dd, J = 15.1, 8.6 Hz, 4H).
【実施例6】
【0190】
化合物(I−10)の合成
【化79】
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工程1 化合物28の合成
1−ブロモ−2−メトキシエタン(2g、14.4 mmol)をDMSO(10mL)に溶解し、NaI(216mg、1.44mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(2.51ml、14.4mmol)、市販のカルバジン酸tert−ブチル(1.9g、1.44mmol)を加え90度で20時間加熱した。放冷後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物28(340mg、1.79mmol,収率12%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.46 (s, 11H), 3.04 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.37 (s, 3H), 3.49 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 6.23 (s, 1H).
【0191】
工程2 化合物29の合成
化合物28(100mg、0.53mmol)にトルエン(3mL)、ホルムアルデヒド(0.080mL,1.05mmol)、(E)−1,2−ジフルオロ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼン(146mg、0.79mmol)およびモレキュラーシーブ5A(100mg)を加え、90度で終夜撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物29(racemate、28mg、0.072mmol、収率13.8%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d
6)
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.40 (s, 7H), 1.49 (s, 2H), 2.97 (dq, J = 12.6, 3.9 Hz, 1H), 3.09-3.18 (m, 1H), 3.35 (s, 3H), 3.56-3.65 (m, 2H), 3.79 (dd, J = 7.3, 4.5 Hz, 1H), 5.20 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 5.63 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 7.05-7.10 (m, 1H), 7.14-7.24 (m, 2H).
LC/MS(メソッド1) RT=2.20、MS(m/z) =332.05
【0192】
工程3 化合物30の合成
化合物29(28mg、0.072mmol)にメタノール(3mL)、テトラヒドロフラン(1ml)、パラジウム炭素(16mg)を加え、水素雰囲気下、室温で撹拌した。反応液をセライト濾過後、溶媒を減圧留去し、化合物30(racemate、26mg、0.072mmol、収率100%、粗製生物)を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.23、MS(m/z) =358.20
【0193】
工程4 化合物31の合成
窒素雰囲気下、化合物30(26mg、0.072mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液中に既知の方法(WO2012/158413)で合成できる化合物X(25mg、0.070mmol)、およびトリエチルアミン(0.019mL、0.140mmol)、を加え、室温で撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物31(racemate、4.4mg、6.9μmol、収率11%)粗製生物を得た。
LC/MS(メソッド1) RT=1.95、MS(m/z) =637.30
【0194】
工程5 化合物(I−10)の合成
窒素雰囲気下、化合物31(4.4mg、6.9μmol)のジクロロメタン(1mL)溶液中にTFA(0.2mL、2.6mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮後、ジクロロメタン(1mL)を加え、その有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して得た粗製生物をさらに逆相クロマトグラフィー(HP20SS、アセトニトリル−水)で生成して化合物(I−10)(racemate、2.6mg、4.9μmol、収率70%)を得た。
1H-NMR (CD
3OD) δ: 2.06 (s, 3H), 3.15-3.23 (m, 1H), 3.26-3.34 (m, 4H), 3.35-3.41 (m, 1H), 3.38 (s, 1H), 3.60-3.68 (m, 1H), 3.68-3.75 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 5.45 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.18-7.27 (m, 1H), 7.33-7.48 (m, 6H), 7.52-7.61 (m, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.95 (s, 1H).
LC/MS(メソッド1) RT=1.28、MS(m/z) =537.25
【実施例7】
【0195】
化合物(I−235)の合成
【化80】
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【化81】
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工程1 化合物33の合成
Synthetic Communications 1992, 22, 83-95に記載の方法により合成できる化合物32(12.15g、101mmоl)にジクロロメタン(97mL)を加え、そこにトリエチルアミン(14.7mL、106mmol)、ジブチルすずオキシド(503mg、2.02mmol)、p−トルエンスルホニルクロリド(20.24g、106mmol)を続けて加えた。室温で二時間撹拌後、水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾別し、有機溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物(38.88g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物33(25.0g、収率90%)を無色油状物質として得た。
化合物33 LC/MS(メソッド1) RT=1.47、MS(m/z) =275.15
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.69-1.78 (2H, m), 2.45 (3H, s), 3.32 (3H, s), 3.48-3.55 (1H, m), 3.55-3.62 (1H, m), 3.92-4.07 (3H, m), 7.35 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.80 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0196】
工程2 化合物34の合成
化合物33(25.0g、91.0mmol)をTHF(100mL)に溶解し、氷浴で冷やした後、水素化ナトリウム(油性60%、3.86g、97.0mmol)を加えた。室温で14時間撹拌し、更に水素化ナトリウム(971mg、24.3mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水を加え、ジエチルエーテルで二回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、有機溶媒を減圧留去し、化合物34(49.4g、純度12.5%、収率66%)を得た。
【0197】
工程3 化合物35の合成
化合物34(49.4g、純度12.5%、60.5mmol)をTHF(50mL)に溶解し、シアン化銅(I)(542mg、6.05mmol)を加えた後、ドライアイス−アセトン浴で−78℃まで冷却した。そこへビニルマグネシウムブロミド溶液(1mol/L THF溶液、79mL、79mmol)を滴下した後、室温まで徐々に昇温させた。室温で終夜静置し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し得られた粗生成物(18.0g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物35(12.1g、純度<65%)を黄色液体として得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.69-1.97 (2H, m), 2.25 (2H, t, J = 6.5 Hz), 2.80-2.91 (1H, m), 3.32-3.50 (4H, m), 3.52-3.75 (1H, m), 3.82-3.94 (1H, m), 5.07-5.22 (2H, m), 5.78-5.97 (1H, m).
【0198】
工程4 化合物36の合成
化合物35(12.1g、純度<65%、60.3mmol)をジクロロメタン(60mL)に溶解し、氷浴で反応液を冷却した。そこにアリルクロロジメチルシラン(8.53g、63.3mmol)とトリエチルアミン(17.6mL、127mmol)を加え、90分室温で撹拌した後、飽和重曹水を加えジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧留去し、得られた粗生成物(25.4g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物36(17.6g、純度42%、収率54%)を無色液体として得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.13 (6H, s), 1.59-1.69 (4H, m), 1.71-1.80 (1H, m), 2.23 (2H, t, J = 6.5 Hz), 3.32 (3H, s), 3.35-3.50 (2H, m), 3.86-3.93 (1H, m), 4.83-4.95 (2H, m), 5.04 (1H, s), 5.07 (1H, d, J = 4.4 Hz), 5.74-5.87 (2H, m).
【0199】
工程5および工程6 化合物38の合成
化合物36(17.6g、純度42%、32.4mmol)をジクロロメタン(882mL)に溶解し、第二世代グラブス触媒(413mg、0.487mmol)を加え、室温で一週間撹拌した。化合物37への変換をNMRで確認した後、有機溶媒を10分の1程度に濃縮し、ドライアイス−アセトン浴で冷却した。そこへボロントリフルオリド−ジエチルエーテルコンプレックス(4.11mL、32.4mmol)を加え、−78℃で5分撹拌した後、2−フルオロ−4−ピリジンカルボキシアルデヒド(10.1g、純度40%、32.4mmol)を加え、−78℃で30分撹拌した。反応溶液を徐々に室温に戻し、21時間撹拌した。反応液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣(20.7g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物38(3.68g、収率45%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.49-1.58 (1H, m), 1.95-2.10 (2H, m), 2.25-2.31 (1H, m), 3.20-3.28 (1H, m), 3.38 (3H, s), 3.58 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.13-4.22 (1H, m), 4.84 (1H, dd, J = 10.0, 1.7 Hz), 4.96 (1H, dd, J = 17.1, 1.6 Hz), 5.02 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.12 (1H, dt, J = 18.3, 8.5 Hz), 6.84 (1H, s), 7.00 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.12 (1H, d, J= 5.1 Hz).
化合物38 LC/MS(メソッド1) RT=1.82、MS(m/z) =252.25
【0200】
工程7および工程8 化合物40の合成
化合物38(3.68g、14.6mmol)をジクロロメタン(74mL)に溶解し、−78℃下オゾンで4時間処理した後、ジメチルスルフィド(10.8mL、146mmol)を加え、室温で21時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し化合物39の粗生成物(5.75g)を茶色油状物質として得た。
得られた粗生成物にt−BuOH(45mL)と水(22mL)を加え、そこへ2−メチル−2−ブテン(15.5mL、146mmol)、リン酸二水素ナトリウム(8.79g、73.2mmol)、亜塩素酸ナトリウム(3.97g、43.9mmol)を順次加えた。室温で1時間撹拌した後、クエン酸一水和物を加え、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物40(2.19g、二段階収率56%)を黄色油状物質として得た。
化合物40 LC/MS(メソッド1) RT=1.13、MS(m/z) =270.15
【0201】
工程9 化合物41の合成
化合物40(2.19g、8.13mmol)にジクロロメタン(10mL)とメタノール(22mL)を加え、氷浴上で冷却した。そこへトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(11.1mL、22.2mmol)を滴下し、室温で30分撹拌した。黄色反応液が無色になるまで酢酸を加えた後、減圧濃縮し、得られた残渣(2.53g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物41(1.05g、収率46%)を薄黄色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.98-2.19 (3H, m), 2.30 (1H, ddd, J = 13.6, 7.5, 5.3 Hz), 3.27 (3H, s), 3.37 (3H, s), 3.50 (1H, q, J = 8.2 Hz), 3.55-3.62 (2H, m), 4.12-4.22 (1H, m), 5.10 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.91 (1H, s), 7.10 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.14 (1H, d, J = 5.3 Hz).
化合物41 LC/MS(メソッド1) RT=1.47、MS(m/z) =284.20
【0202】
工程10 化合物42の合成
化合物41(1.05g、3.71mmol)をメタノール(10.5mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、3.58g、18.5mmol)を加えて室温で二時間撹拌した。水(1.0mL)を加え30分室温で撹拌した後、2mol/L塩酸水溶液(9mL)を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ減圧濃縮し、化合物42(982mg、3.65mmol)を黄色油状物質として得た。
化合物42 LC/MS(メソッド1) RT=1.24、MS(m/z) =270.20
【0203】
工程11 化合物43の合成
化合物42(982mg、3.65mmol)をDMF(20mL)に溶解し、HATU(2.77g、7.29mmol)、DIEA(2.55mL、14.6mmol)を加え、室温で1分撹拌した。その反応液にアンモニア−ジオキサン溶液(0.5mol/L、21.9mL、10.9mmol)を加え室温で3時間撹拌した。飽和重曹水を加え、酢酸エチルで二回抽出した。有機層を3%クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去し粗生成物(1.90g)を得た。それをアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−10%メタノール/酢酸エチル)により精製して化合物43(542mg、収率55%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.86-2.07 (3H, m), 2.42-2.48 (1H, m), 2.65 (1H, dt, J = 13.0, 4.9 Hz), 3.36 (3H, s), 3.56 (2H, dt, J = 16.2, 4.5 Hz), 4.35 (1H, dt, J = 13.9, 6.4 Hz), 5.10 (1H, d, J = 7.8 Hz), 5.42 (2H, br s), 6.99 (1H, s), 7.18 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.17 (1H, d, J = 5.1 Hz).
化合物43 LC/MS(メソッド1) RT=0.99、MS(m/z) =269.20
【0204】
工程12 化合物44の合成
化合物43(540mg、2.01mmol)を1、2−ジクロロエタン(11mL)に溶解し、アリルアルコール(2.74mL、40.3mmol)とヨードベンゼンジアセタート(1.30g、4.03mmol)を加え80℃で1時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで二回抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し得られた残渣(1.89g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物44(542mg、収率83%)を無色透明油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.80-2.08 (4H, m), 3.37 (3H, s), 3.54-3.60 (2H, m), 4.11 (1H, t, J = 7.0 Hz), 4.36 (1H, dt, J = 15.9, 6.3 Hz), 4.60 (2H, d, J = 5.6 Hz), 4.88 (1H, s), 5.00-5.12 (1H, m), 5.25 (1H, d, J = 10.4 Hz), 5.33 (1H, d, J = 17.2 Hz), 5.83-6.01 (1H, m), 7.05 (1H, s), 7.29-7.37 (1H, m), 8.17 (1H, d, J = 5.1 Hz).
化合物44 LC/MS(メソッド1) RT=1.59、MS(m/z) =325.20
【0205】
工程13 化合物45の合成
化合物44(542mg、1.67mmol)をTHF(5.42mL)に溶解し、ジエチルアミン(0.524mL、5.01mmol)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(193mg、0.167mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、溶媒を減圧留去し、2mol/L塩酸水溶液(5mL)を加えエーテルで洗浄し、水層に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(5mL)と飽和重曹水を加え、10%メタノール−クロロホルムで五回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去し化合物45(362mg、収率90%)を薄黄色油状物質として得た。
化合物45 LC/MS(メソッド1) RT=0.62、MS(m/z) =241.20
【0206】
工程14 化合物(I−235)の合成
化合物45(15mg、0.062mmol)を出発原料とし、実施例6の工程4と同様にして、化合物(I−235)(32mg、収率98%)を無色泡状物質として得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.71-1.99 (4H, m), 2.20 (3H, s), 3.35 (3H, s), 3.53 (2H, dt, J = 16.4, 5.1 Hz), 3.99 (3H, s), 4.16 (2H, tt, J = 12.7, 4.5 Hz), 4.58 (1H, d, J = 3.3 Hz), 4.87 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.15 (1H, s), 6.92 (1H, s), 7.16 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.37 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.47 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.56 (2H, d, J = 7.7 Hz), 7.79 (1H, s), 7.90 (1H, s), 8.11 (1H, d, J = 5.3 Hz).
化合物(I−235) LC/MS(メソッド1) RT=1.53、MS(m/z) =520.30
【0207】
一般的製造法および実施例に記載の方法に準じて以下の化合物を得た。構造および物性(LC/MSデータ)を以下の表に示す。
以下の表において、化学構造式に「HCl」とある場合は、該化合物が「HCl塩」を形成していることを意味する。複数の「HCl」が記載されている場合は、複数の「HCl塩」を形成していることを意味する。
なお、構造式中、「くさび形」および「破線」は立体配置を示す。特に、立体配置が記載された化合物において、「立体」の項目に「racemate」と記載されている化合物は相対立体配置が特定されたラセミ体化合物である。「trans」と記載されている化合物は、−Z−L−ZA−(環C)基と−Y−B基との相対配置がトランスであり、それ以外の立体配置が不明である化合物である。「diastereo mixture」と記載されている化合物は、−Z−L−ZA−(環C)基と−Y−B基との相対配置がトランスであり、それ以外の絶対配置が表記通りの化合物である。記載のない化合物は、−Z−L−Z
A−(環C)基および−Y−B基が結合している炭素の絶対配置が表記通りの化合物である。「single isomer」と記載されている化合物は、単一の異性体化合物である。
また、不斉炭素を形成する結合において、立体情報が不明であるものについては、実線で示す。
【0208】
【表1】
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【0209】
【表2】
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【0210】
【表3】
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【0349】
【表140】
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【0350】
【表141】
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【0351】
【表142】
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【0352】
【表143】
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【0353】
【表144】
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【0354】
【表145】
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【0355】
【表146】
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【0356】
【表147】
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【0357】
【表148】
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【0358】
【表149】
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【0359】
【表150】
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【0360】
【表151】
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【0361】
試験例1 細胞増殖阻害活性(TF−1アッセイ)
ヒト赤白血病細胞株であるTF−1細胞(ATCC Number:CRL−2003)にレトロウイルスベクターを用いて各神経栄養因子に対するヒト受容体遺伝子(TrkA、TrkB、TrkC、p75)を導入し、それらの受容体を安定的に高発現する細胞を作製する。なお、NGFへの阻害活性評価にはTrkAおよびp75を導入したTF−1細胞、BDNFへの阻害活性評価にはTrkBおよびp75を導入したTF−1細胞、NT−3に対する評価にはTrkCおよびp75を導入したTF−1細胞を使用する。白色の384ウェル平底プレートに200nLDMSOに調製した被験物質(最終濃度20μmol/L〜0.05nmol/L)を添加する。各TF−1細胞と各リガンドを10%の胎児ウシ血清を含むRPMI−1640培地に、1ウェルあたりTrkAおよびp75発現細胞およびTrkCおよびp75発現細胞は400個、TrkBおよびp75発現細胞は800個となるように、また、それぞれのリガンドとしてヒトNGFは最終濃度4ng/mL、ヒトBDNFおよびヒトNT−3は最終濃度8ng/mLとなるように調整し、40μLを各ウェルに添加する。3日後にCellTiter−Glo Luminescent Cell Viability Assay(Promega社製)のCellTiter−Glo試薬を各ウェルに20μL添加後、マイクロプレートリーダーにより化学発光を測定し、各神経栄養因子刺激によるTF−1細胞の増殖を評価する。各神経栄養因子のみの添加で細胞を3日間培養して得られた1ウェルあたりの発光量を阻害活性0%発光量、神経栄養因子無添加で3日間培養して得られた1ウェルあたりの発光量を阻害活性100%発光量として、化合物の抑制率を次式にて算出する。
【0362】
抑制率(%)=(1−(被験物質添加時の発光量−阻害活性100%発光量)/(阻害活性0%発光量−阻害活性100%発光量))×100
化合物濃度20μmol/Lから3倍希釈系列1nmol/Lまでの10点、または1μmol/Lから3倍希釈系列0.05nmol/Lまでの10点について抑制率を求め、ロジスティック近似法によりIC50値(nmol/L)を算出する。
【0363】
試験例2 ヒ卜TrkA阻害活性の測定
384ウェルプレー卜に、0.4μLのDMSOに溶解した被験物質(最終濃度200μM〜1pM)を添加した。そこにアッセイバッファー[100 mmol/L 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピぺラジンエタンスルホン酸(HEPES)、10 mmol/L塩化マグネシウム、0.003 vol% Brij−35、0.004 vol% Tween20および1 mmol/L ジチオスレイ卜ール]にて希釈したTrkA (TrkA、PV3144、ライフテクノロジーズ社、最終濃度1nM)7.5μLを添加し、室温で15分間前処理した。そこにアッセイバッファーに調製した蛍光標識基質(FL−Peptide 27、760424、パーキンエルマー社、最終濃度1.5μM)、ATP(最終濃度500μM)を添加して、全量15 μLにて、37度で120分間反応させた。次に、このプレー卜にターミネーションバッファー[100 mmol/L HEPES、40 mmol/Lエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、10 mmol/L塩化マグネシウム、0.003 vol% Brij−35、0.004 vol% Tween20、1 mmol/L ジチオスレイ卜ール、および0.16 vol % Coating Reagent 3]を15 μL添加して酵素反応を停止させた。次に、モビリティーシフ卜アッセイ装置(LabChip EZ Reader II、Caliper Life Sciences社)を用いて、蛍光標識基質およびリン酸化された蛍光標識基質の蛍光強度を測定し、以下の式1に基づき、変換率を算出した。次に、溶媒であるDMSOを添加したウェルを陰性対照とし、TrkA未添加のウェルを陽性対照として、以下の式2により被検物質のリン酸化阻害率を求めた。
【0364】
(式1) 変換率(%)=(リン酸化基質蛍光強度/(リン酸化基質蛍光強度+未リン酸化基質蛍光強度))x100
【0365】
(式2) リン酸化阻害率(%)=(1−(被検物質添加時の変換率−陽性対照の変換率)/(陰性対照の変換率−陽性対象の変換率))x100
被検物質濃度20nmol/Lから3倍希釈系列1pmol/Lまでの10点、または2μmol/Lから3倍希釈系列0.1nmol/Lまでの10点、または200μmol/Lから3倍希釈系列10nmol/Lまでの10点、または200μmol/Lから3倍希釈系列0.04nmol/Lまでの15点について抑制率を求め、ロジスティック近似法によりIC50値( nmol/L ) を算出した。
(結果)
本発明化合物のTrkA阻害活性に関する評価結果を以下に示す。なお、IC50値は、0nM以上100nM未満を「A」、100nM以上1000nM未満を「B」、1000nM以上を「C」とする。
本発明化合物のうち、化合物I−1のIC50値は5200nMであり、化合物I−3のIC50値は120nMであり、化合物I−7のIC50値は6.1nMであり、化合物I−10のIC50値は170nMであり、化合物I−22のIC50値は0.81nMであり、化合物I−25のIC50値は2.9nMであり、化合物I−28のIC50値は2.5nMであり、化合物I−31のIC50値は0.78nMであり、化合物I−36のIC50値は1.4nMであり、化合物I−39のIC50値は0.48nMであり、化合物I−40のIC50値は1.6nMであり、化合物I−47のIC50値は4.0nMであり、化合物I−57のIC50値は2.2nMであり、化合物I−65のIC50値は0.92nMであり、化合物I−66のIC50値は1.6nMであり、化合物I−73のIC50値は1.2nMであり、化合物I−79のIC50値は1.5nMであり、化合物I−82のIC50値は22.0nMであり、化合物I−96のIC50値は15.0nMであり、化合物I−108のIC50値は1.0nMであり、化合物I−119のIC50値は4.0nMであり、化合物I−122のIC50値は2.7nMであり、化合物I−135のIC50値は0.52nMであり、化合物I−136のIC50値は30.0nMであり、化合物I−145のIC50値は0.87nMであり、化合物I−146のIC50値は330nMであり、化合物I−159のIC50値は2.1nMであり、化合物I−165のIC50値は5.3nMであり、化合物I−166のIC50値は4.8nMであり、化合物I−190のIC50値は2.1nMであり、化合物I−193のIC50値は4.0nMであり、化合物I−211のIC50値は1.5nMであり、化合物I−217のIC50値は4.6nMであり、化合物I−232のIC50値は4.2nMであり、化合物I−233のIC50値は1.5nMであり、化合物I−236のIC50値は1.4nMであり、化合物I−237のIC50値は8.1nMであり、化合物I−239のIC50値は3.8nMであり、化合物I−241のIC50値は3.2nMであり、化合物I−244のIC50値は17.0nMであり、化合物I−245のIC50値は3.0nMであり、化合物I−253のIC50値は1.3nMであり、化合物I−258のIC50値は0.48nMであり、化合物I−268のIC50値は0.55nMであり、化合物I−273のIC50値は4.7nMであり、化合物I−275のIC50値は3.0nMであり、化合物I−278のIC50値は3.7nMであり、化合物I−279のIC50値は2.0nMであり、化合物I−285のIC50値は2.7nMであり、化合物I−291のIC50値は2.0nMであり、化合物I−298のIC50値は0.6nMであり、化合物I−299のIC50値は2.1nMであり、化合物I−302のIC50値は8.2nMであり、化合物I−303のIC50値は1.5nMであり、化合物I−309のIC50値は2.0nMであり、化合物I−313のIC50値は3.6nMであり、化合物I−315のIC50値は0.76nMであり、化合物I−319のIC50値は1.2nMであり、化合物I−322のIC50値は2.4nMであり、化合物I−325のIC50値は2.5nMであり、化合物I−329のIC50値は1.7nMであり、化合物I−332のIC50値は1.2nMであり、化合物I−344のIC50値は0.97nMであり、化合物I−356のIC50値は1.5nMであり、化合物I−392のIC50値は6.8nMであり、化合物I−406のIC50値は2.2nMであり、化合物I−413のIC50値は2.5nMであり、化合物I−431のIC50値は3.1nMであり、化合物I−436のIC50値は4.0nMであり、化合物I−458のIC50値は0.52nMであり、化合物I−508のIC50値は1.1nMであり、化合物I−0509のIC50値は1.3nMであり、化合物I−526のIC50値は22nMであり、化合物I−536のIC50値は4.0nMであり、化合物I−552のIC50値は1.7nMであり、化合物I−555のIC50値は0.93nMであり、I−620のIC50値は6.8nMであり、I−627のIC50値は4.8nMであり、I−638のIC50値は1.4nMであり、I−639のIC50値は0.52nMであり、I−645のIC50値は68nMであり、I−655のIC50値は5nMであり、I−660のIC50値は70nMであり、I−674のIC50値は5.8nMであった。
【0366】
【表152】
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【0367】
【表153】
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【0368】
【表154】
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【0369】
【表155】
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【0370】
【表156】
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【0371】
【表157】
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【0372】
試験例3 hERG試験
本発明化合物の心電
図QT間隔延長リスク評価を目的として、human ether−a−go−go related gene (hERG)チャネルを発現させたCHO細胞を用いて、心室再分極過程に重要な役割を果たす遅延整流K
+電流(I
Kr)への本発明化合物の作用を検討した。
全自動パッチクランプシステム(QPatch;Sophion Bioscience A/S)を用い、ホールセルパッチクランプ法により、細胞を−80mVの膜電位に保持し、−50mVのリーク電位を与えた後、+20mVの脱分極刺激を2秒間、さらに−50mVの再分極刺激を2秒間与えた際に誘発されるIKrを記録した。発生する電流が安定した後、本発明化合物を目的の濃度で溶解させた細胞外液(NaCl:145 mmol/L、KCl:4 mmol/L、CaCl2:2 mmol/L、MgCl2:1 mmol/L、グルコース:10 mmol/L、HEPES(4−(2−hydroxyethyl)−1−piperazineethanesulfonic acid、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸):10 mmol/L、pH=7.4)を室温条件下で、10分間細胞に適用させた。得られたI
Krから、解析ソフト(Falster Patch;Sophion Bioscience A/S)を使用して、保持膜電位における電流値を基準に最大テール電流の絶対値を計測した。さらに、本発明化合物適用前の最大テール電流に対する阻害率を算出し、本発明化合物のI
Krへの影響を評価した。
(結果)化合物濃度5mol/Lでの阻害率を示す。
化合物I−4:14.1%
化合物I−6:8.9%
化合物I−7:4.2%
化合物I−12:17.6%
【0373】
試験例4 CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7−エトキシレゾルフィンのO−脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’−水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が本発明化合物によって阻害される程度を評価する。
【0374】
反応条件は以下のとおり:基質、0.5μmol/L エトキシレゾルフィン(CYP1A2)、100μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50μmol/L S−メフェニトイン(CYP2C19)、5μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1μmol/L テルフェナジン(CYP3A4);反応時間、15分;反応温度、37℃;酵素、プールドヒト肝ミクロソーム0.2mg タンパク質/mL;本発明化合物濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
【0375】
96穴プレートに反応溶液として、50mmol/L Hepes緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、本発明化合物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始する。37℃、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を添加することで反応を停止する。3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタあるいはLC/MS/MSで定量し、トルブタミド水酸化体(CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量する。
【0376】
薬物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC
50を算出する。
【0377】
試験例5 CYP3A4(MDZ)MBI試験
本発明化合物のCYP3A4阻害に関して代謝反応による増強からMechanism based inhibition(MBI)能を評価する試験である。プールドヒト肝ミクロソームを用いてミダゾラム(MDZ)の1−水酸化反応を指標としてCYP3A4阻害を評価する。
【0378】
反応条件は以下のとおり:基質、10μmol/L MDZ;プレ反応時間、0または30分;反応時間、2分;反応温度、37℃;プールドヒト肝ミクロソーム、プレ反応時0.5mg/mL、反応時0.05mg/mL(10倍希釈時);本発明化合物プレ反応時の濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
【0379】
96穴プレートにプレ反応液としてK−Pi緩衝液(pH7.4)中にプールドヒト肝ミクロソーム、本発明化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止する。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始する。所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止する。それぞれの指標反応を行ったプレートを3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中の1−水酸化ミダゾラム をLC/MS/MSで定量する。
【0380】
本発明化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と阻害率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりICを算出する。Preincubataion 0minのIC/Preincubataion 30minのICをShifted IC値とし,Shifted ICが1.5以上であればPositive、Shifted ICが1.0以下であればNegativeとする。
【0381】
試験例6 BA試験
経口吸収性の検討実験材料と方法
(1)使用動物:SDラットを使用する。
(2)飼育条件:SDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させる。
(3)投与量、群分けの設定:経口投与、静脈内投与を所定の投与量により投与する。以下のように群を設定する。(化合物ごとで投与量は変更有)
経口投与 1mg/kgまたは2μmol/kg(n=2)
静脈内投与 0.5mg/kgまたは1μmol/kg(n=2)
(4)投与液の調製:経口投与は0.5%メチルセルロース溶液またはジメチルスルホキシド/0.5%メチルセルロース溶液=1/4溶液を用いてそれぞれ懸濁液または溶液として投与する。静脈内投与はジメチルアセトアミド/プロピレングリコール=1/1またはジメチルスルホキシド/プロピレングリコール=1/1溶媒を用いて可溶化して投与する。
(5)投与方法:経口投与は、経口ゾンデにより強制的に胃内に投与する。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与する。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定する。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、非線形最小二乗法プログラムWinNonlin(登録商標)を用いて血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群のAUCから本発明化合物のバイオアベイラビリティ(BA)を算出する。
【0382】
試験例7 クリアランス評価試験
実験材料と方法
(1)使用動物:SDラットを使用した。
(2)飼育条件:SDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させた。
(3)投与量、群分けの設定:静脈内投与を所定の投与量により投与した。以下のように群を設定した。(化合物ごとで投与量は変更有)
静脈内投与 0.5mg/kgまたは1μmol/kg(n=2)
(4)投与液の調製:ジメチルアセトアミド/プロピレングリコール=1/1またはジメチルスルホキシド/プロピレングリコール=1/1溶媒を用いて可溶化して投与した。
(5)投与方法:注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与した。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、非線形最小二乗法プログラムWinNonlin(登録商標)を用いて全身クリアランス(CLtot)を算出した。
(結果)
化合物I−12:13.6mL/min/kg
化合物I−19:15.6mL/min/kg
化合物I−040:2.82mL/min/kg
化合物I−057:7.93mL/min/kg
化合物I−090:6.35mL/min/kg
化合物I−275:3.73mL/min/kg
【0383】
試験例8 Fluctuation Ames Test
本発明化合物の変異原性を評価する。
凍結保存しているネズミチフス菌(Salmonella typhimurium TA98株、TA100株)20μLを10mL液体栄養培地(2.5% Oxoid nutrient broth No.2)に接種し37℃にて10時間、振盪前培養する。TA98株は7.70mLの菌液を遠心(2000×g、10分間)して培養液を除去する。7.70mLのMicro F緩衝液(K
2HPO
4:3.5g/L、KH
2PO
4:1g/L、(NH
4)
2SO
4:1g/L、クエン酸三ナトリウム二水和物:0.25g/L、MgSO
4・7H
20:0.1g/L)に菌を懸濁し、120mLのExposure培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mLを含むMicroF緩衝液)に添加する。TA100株は3.42mL菌液に対しExposure培地130mLに添加し試験菌液を調製する。本発明化合物DMSO溶液(最高用量50mg/mLから2〜3倍公比で数段階希釈)、陰性対照としてDMSO、陽性対照として非代謝活性化条件ではTA98株に対しては50μg/mLの4−ニトロキノリン−1−オキシドDMSO溶液、TA100株に対しては0.25μg/mLの2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミドDMSO溶液、代謝活性化条件ではTA98株に対して40μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液、TA100株に対しては20μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液それぞれ12μLと試験菌液588μL(代謝活性化条件では試験菌液498μLとS9 mix 90μLの混合液)を混和し、37℃にて90分間、振盪培養する。本発明化合物を暴露した菌液460μLを、Indicator培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mL、ブロモクレゾールパープル:37.5μg/mLを含むMicroF緩衝液)2300μLに混和し、50μLずつマイクロプレート48ウェル/用量に分注し、37℃にて3日間、静置培養する。アミノ酸(ヒスチジン)合成酵素遺伝子の突然変異によって増殖能を獲得した菌を含むウェルは、pH変化により紫色から黄色に変色するため、1用量あたり48ウェル中の黄色に変色した菌増殖ウェルを計数し、陰性対照群と比較して評価する。変異原性が陰性のものを(−)、陽性のものを(+)として示す。
【0384】
試験例9 代謝安定性試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームと本発明化合物を一定時間反応させ、反応サンプルと未反応サンプルの比較により残存率を算出し、本発明化合物が肝で代謝される程度を評価する。
【0385】
ヒト肝ミクロソーム0.5mgタンパク質/mLを含む0.2mLの緩衝液(50mmol/L Tris−HCl pH7.4、150mmol/L 塩化カリウム、10mmol/L 塩化マグネシウム)中で、1mmol/L NADPH存在下で37℃、0分あるいは30分間反応する(酸化的反応)。反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液の100μLに反応液50μLを添加、混合し、3000rpmで15分間遠心する。その遠心上清中の本発明化合物をLC/MS/MSまたは固相抽出(SPE)/MSにて定量し、反応後の本発明化合物の残存量を0分反応時の化合物量を100%として計算する。
【0386】
試験例10 粉末溶解度試験
適当な容器に本発明化合物を適量入れ、各容器にpH4クエン酸緩衝液(100mmol/Lクエン酸・一水和物水溶液と100mmol/Lクエン酸三ナトリウム・二水和物水溶液を適量混合し、pH4に調整)、JP−2液(リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加える)を200μLずつ添加する。試験液添加後に全量溶解した場合には、適宜、本発明化合物を追加する。密閉して25℃または37℃で1時間振とう後に濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行う。希釈倍率は、必要に応じて変更する。気泡および析出物がないかを確認し、密閉して振とうする。絶対検量線法によりHPLCを用いて本発明化合物を定量する。
【0387】
試験例11 溶解性試験
本発明化合物の溶解度は、1%DMSO添加条件下で決定する。DMSOにて10mmol/L化合物溶液を調製し、本発明化合物溶液2 μLをJP−2液(下記参照)198μLに添加する。室温で1時間振盪させた後、混液を吸引濾過する。濾液をメタノール/水=1/1(V/V)またはアセトニトリル/メタノール/水=1/1/2(V/V/V)にて10または100倍希釈し、絶対検量線法によりLC/MSまたは固相抽出(SPE)/MSを用いて濾液中濃度(C)を測定する。
JP−2液組成:
A:リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとする。
B:リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加える。
【0388】
製剤例
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
製剤例1: 錠剤
本発明化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを混合し、破砕造粒して乾燥し、適当な大きさの顆粒剤とする。次にステアリン酸カルシウムを添加して圧縮成形して錠剤とする。
【0389】
製剤例2: カプセル剤
本発明化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを均一に混合して粉末または細粒状として散剤をつくる。それをカプセル容器に充填してカプセル剤とする。
【0390】
製剤例3: 顆粒剤
本発明化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを均一に混合し、圧縮成型した後、粉砕、整粒し、篩別して適当な大きさの顆粒剤とする。
【0391】
製剤例4: 口腔内崩壊錠
本発明化合物および結晶セルロースを混合し、造粒後打錠して口腔内崩壊錠とする。
【0392】
製剤例5: ドライシロップ
本発明化合物および乳糖を混合し、粉砕、整粒、篩別して適当な大きさのドライシロップとする。
【0393】
製剤例6: 注射剤
本発明化合物およびリン酸緩衝液を混合し、注射剤とする。
【0394】
製剤例7: 点滴剤
本発明化合物およびリン酸緩衝液を混合し、点滴剤とする。
【0395】
製剤例8: 吸入剤
本発明化合物および乳糖を混合し細かく粉砕することにより、吸入剤とする。
【0396】
製剤例9: 軟膏剤
本発明化合物およびワセリンを混合し、軟膏剤とする。
【0397】
製剤例10: 貼付剤
本発明化合物および粘着プラスターなどの基剤を混合し、貼付剤とする。