【文献】
Ming Lei, Ye Huang,CFR and SNR Estimation Based on Complementary Golay Sequences for Single-Carrierr Block Transmission in 60-GHz WPAN ,2009 IEEE Wireless Communications and Networking Conference ,2009年 4月
【文献】
P.E. Pace, C.Y. Ng,Costas CW frequency hopping radar waveform:peak sidelobe improvement using Golay complementary sequences,ELECTRONICS LETTERS,2010年 1月21日,vol.46,no.2,pp.169-170
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを生成する生成部と、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する送信部と
を備える送信装置。
前記生成部は、code-word digital sum(CDS)が0であり、かつ、π/2-shift BPSK変調後のCDSが0である前記系列dを含む前記プリアンブルを生成する
請求項1または2に記載の送信装置。
前記系列dは、重みベクトルとして[-1,-1,-1,+1,+1,-1,-1]を、遅延ベクトルとして[8,4,16,2,32,1,64]を生成式に適用して求められた系列である
請求項1乃至4のいずれかに記載の送信装置。
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを生成し、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する
ステップを含む送信方法。
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを生成し、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信する受信部と、
受信信号に対して復調処理を施す復調部と、
前記復調処理により得られた受信信号系列と、系列[d -d]との相互相関を求め、相互相関値の閾値検出または最大値検出に基づいてフレーム同期を行う同期部と
を備える受信装置。
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信し、
受信信号に対して復調処理を施し、
前記復調処理により得られた受信信号系列と、系列[d -d]との相互相関を求め、相互相関値の閾値検出または最大値検出に基づいてフレーム同期を行う
ステップを含む受信方法。
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信し、
受信信号に対して復調処理を施し、
前記復調処理により得られた受信信号系列と、系列[d -d]との相互相関を求め、相互相関値の閾値検出または最大値検出に基づいてフレーム同期を行う
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.プリンアンブルの例
2.IEEE 802.15.3c,IEEE 802.11adについて
3.本技術を適用したプリアンブルの考え方
4.伝送システム
5.本技術を適用したプリアンブル
6.各装置の構成と動作
7.GCS a,bの決定方法について
8.その他
【0018】
<<1.プリンアンブルの例>>
図1は、フレームの構成例を示す図である。
【0019】
無線や有線でのデータ伝送システムにおいては、送信対象のデータを複数のフレームに分けて格納し、フレーム単位でデータの伝送が行われる。
【0020】
無線伝送路を介したデータの通信規格には、例えば、60GHz帯を用いた無線PAN(Personal Area Network)の国際標準規格であるIEEE 802.15.3c、60GHz帯を用いた無線LAN(Local Area Network)の国際標準規格であるIEEE 802.11adがある。
【0021】
図1に示すように、各フレームの先頭にはプリアンブルが配置され、プリアンブルに続けて、ヘッダとペイロードが配置される。プリアンブルは既知信号から構成され、ヘッダには、伝送方法やアドレスなどのフレーム属性情報が含まれる。ペイロードには、分割された送信データのビット系列が含まれる。
【0022】
図2は、プリアンブルの構成例を示す図である。
【0023】
プリアンブルは、フレーム検出用の信号系列であるフレーム検出用信号系列A、フレーム同期用の信号系列であるフレーム同期用信号系列B、およびチャネル推定用の信号系列であるチャネル推定用信号系列Cから構成される。
【0024】
このようなプリアンブルを受信した装置は、フレーム検出用信号系列Aを用いてAGC(Auto gain control)とフレーム検出を行い、フレーム同期用信号系列Bを用いてフレーム同期を行う。また、受信側の装置は、チャネル推定用信号系列Cを用いてチャネル推定を行う。各系列の一部は、他の系列と共用されることもある。
【0025】
<<2.IEEE 802.15.3c,IEEE 802.11adについて>>
<2−1.プリアンブル構成>
本技術を適用したプリアンブルを説明する前に、IEEE 802.15.3cとIEEE 802.11adのプリアンブルについて説明する。IEEE 802.15.3c,IEEE 802.11adにおいては、
図2に示すようなプリアンブル構成が採用される。IEEE 802.15.3cとIEEE 802.11adについては、それぞれ非特許文献1,2に記載されている。
【0026】
図3のAおよび
図3のBは、IEEE 802.15.3cのプリアンブル(Single carrier(SC) PHYプリアンブル)の構成を示す図である。
図3のAはHigh rateモードでのプリアンブルの構成を示し、
図3のBはMedium rateモードでのプリアンブルの構成を示す。
【0027】
IEEE 802.15.3cのプリアンブルは、長さ128シンボル(128ビット)のGolayコンプリメンタリ系列(Golay complementary sequences, GCS)であるGCS a,b、および、GCS a,bのビット反転系列であるGCS -a,-bから構成される。
【0028】
例えば、
図3のAに示すプリアンブルを構成するフレーム検出用信号系列Aは、GCS aを14回繰り返すことによって構成される。フレーム同期用信号系列Bは[-a -a a a]から構成され、チャネル推定用信号系列Cは[b a -b a b a -b a b]から構成される。以下、IEEE 802.15.3cのプリアンブルについては、
図3のAに示すHigh rateモードのプリアンブルを用いて説明する。
【0029】
図4は、IEEE 802.11adのプリアンブル(SC PHYプリアンブル)の構成を示す図である。
【0030】
IEEE 802.11adのプリアンブルも、長さ128シンボルのGCS a,b、および、GCS a,bのビット反転系列であるGCS -a,-bから構成される。
【0031】
図4に示すプリアンブルを構成するフレーム検出用信号系列Aは、GCS aを16回繰り返すことによって構成される。フレーム同期用信号系列BはGCS -aから構成され、チャネル推定用信号系列Cは[-b -a b -a -b a -b -a -b]から構成される。
【0032】
図3のA,Bおよび
図4では、IEEE 802.15.3cとIEEE 802.11adのプリアンブルを構成するGCSを同じ記号a,bで表しているが、実際には、IEEE 802.15.3cのGCS a,bとIEEE 802.11adのGCS a,bにはそれぞれ異なる信号系列が採用されている。
【0033】
なお、IEEE 802.15.3cでは、フレーム同期用信号系列Bの先頭のGCS -aがフレーム同期に用いられ、後ろの3つの[-a a a](
図3のA)または[a -a a](
図3のB)は、後ろに続くヘッダの種別(high rate、medium rate)の検出に用いられるものと考えられる。また、IEEE 802.11adではフレーム検出用信号系列Aとフレーム同期用信号系列Bをまとめた系列がShort Training field(STF)として定義されているが、STFは、機能で分けると、フレーム検出用信号系列Aに相当するGCS aの16回繰り返しと、フレーム同期用信号系列Bに相当するGCS -aにより構成される。
【0034】
<2−2.フレーム同期>
図5は、以上のようなプリアンブルに基づいてフレーム同期を行うフレーム同期装置の構成例を示す図である。
【0035】
図5は、aが[1 1 1 -1 -1 1 -1]で表される場合において、フレーム同期用信号系列Bが[-a a a]であるプリアンブルに基づいてフレーム同期を行う装置の構成を示している。
図5に示すフレーム同期装置の構成は非特許文献3に開示されている。
【0036】
図5のフレーム同期装置は、+1または-1を要素として入力された受信信号系列とaとの相互相関を計算し、その相互相関の14時刻前までの7時刻毎の加算値を閾値判定する。フレーム同期装置は、加算値が閾値を超えた時刻をフレーム同期用信号系列Bの最終シンボルの受信時刻と判定することによってフレーム同期を行う。
【0037】
図6および
図7は、IEEE 802.15.3cとIEEE 802.11adのそれぞれの場合について、フレーム同期用のレファレンス系列Rを[a -a]としたときの、ノイズレス受信信号とレファレンス系列Rとの相互相関特性を示す図である。横軸はタイムスロット(先頭からのビット数)を示し、縦軸は相互相関値を示す。
【0038】
フレーム同期装置においては、円#1,#11で囲んで示す相互相関値のピークの位置(時刻)をフレーム同期用信号系列Bの先頭系列である-aの最終シンボルの位置と判定することでフレーム同期が行われる。
【0039】
ここで、受信信号にノイズが付加されると、相互相関値のピークレベルが下がり、ピーク位置以外で発生するサイドローブのレベルが上がる。これにより、相互相関値の閾値判定やピーク検出によりフレーム同期を行う際に、誤った位置を同期位置と判定してしまう誤検出が発生する可能性がある。
【0040】
そのため、サイドローブのレベルは出来るだけ小さいことが望ましい。上述したようにIEEE 802.15.3cのGCS a,bとIEEE 802.11adのGCS a,bとは異なる信号系列であるため、IEEE 802.15.3cとIEEE 802.11adとではサイドローブのレベルが異なる。
図6の円#2,#3で囲んで示すように、IEEE 802.15.3cにおいては、サイドローブのレベルの絶対値の最大値は26として検出される。また、
図7の円#12,#13で囲んで示すように、IEEE 802.11.adにおいては、サイドローブのレベルの絶対値の最大値は38として検出される。
【0041】
<2−3.GCSの定義と生成方法>
ここで、GCSの定義と生成方法の例について説明する。GCSの定義については非特許文献4に記載されており、GCSの生成方法については非特許文献5に記載されている。
【0042】
系列長LのGCS a,bのそれぞれのi番目の要素をa(i),b(i)(1≦i≦L)とすると、GCSは、下式(1)−(3)を満足する系列として定義される(非特許文献4)。
【数1】
【数2】
【数3】
【0043】
L=2
n(nは整数)の時、GCSは、下式(4)−(7)で生成することができることが知られている(非特許文献5)。
【数4】
【数5】
【数6】
【数7】
【0044】
式(4),(5)において、δ(i)はクロネッカーデルタ関数である。また、n、遅延ベクトルD、重みベクトルWは、下式(8)−(10)により表される。
【数8】
【数9】
【数10】
【0045】
さらに、GCS a,bがBinary GCSの場合、遅延ベクトルDは{1,2,4,・・・,2
N-1}の任意の組合せであり、W
nは+1または-1である。
【0046】
式(4)−(7)は、GCS a,bを連接して、2のn乗の長さのGCSを生成することができることを意味している。
【0047】
また、例えば特許文献1では、アダマール行列を用いてGCS a,bから拡張GCSを生成し、生成した拡張GCSを用いてプリアンブルを構成する手法が提案されている。
【0048】
<2−4.チャネル推定>
次に、プリアンブルに含まれるチャネル推定用信号系列Cを用いたチャネル推定について説明する。チャネル推定については例えば非特許文献6に記載されている。
【0049】
図8は、非特許文献6に記載されているチャネル推定の概念を示す図である。
【0050】
図8の上段に示すプリアンブルは、
図3のAに示すIEEE 802.15.3cのプリアンブルである。IEEE 802.15.3cのプリアンブルを用いてチャネル推定を行う場合、受信側の装置は、GCS a,bを連接した[b a](a
256)と、受信信号との時刻tにおける相互相関c
a(t)を計算する。また、受信側の装置は、GCS a,bを連接した[-b a](b
256)と、受信信号との時刻tにおける相互相関c
b(t)を計算する。
図8に示す3つのグラフのうちの上段のグラフは、a
256と受信信号rとの相互相関c
a(t)を示し、中段のグラフはb
256と受信信号rとの相互相関c
b(t)を示す。
【0051】
また、受信側の装置は、c
b(t)と、c
a(t)の256シンボル遅延値c
a(t-256)とを加算することで相互相関c(t)を求める。c(t)は下式(11)により表される。
【数11】
【0052】
図8の下段のグラフはc(t)を示す。
図8の下段のグラフに示すように、時刻t=1536と、それより512時刻だけ前の時刻t=1024において相関値のピークが検出される。破線で囲んで示すように、a
256,b
256の長さと同じ、相互相関のピーク位置を中心とした±128シンボルの区間において、c(t)の値は0になる。
【0053】
さらに、受信側の装置は、c(t)と、c(t)の512シンボル遅延値c(t-512)とを加算することにより、チャネルインパルス応答(channel impulse response)を求める。時刻t=1536における相関値に時刻t=1024における相関値を加算することにより、
図9に示すようなチャネルインパルス応答が求められる。
【0054】
図9は、
図8の下段のグラフのうち、時刻t=1536を中心とした前後128シンボルの範囲を拡大して示す図である。
【0055】
IEEE 802.15.3cのチャネル推定用信号系列Cを用いたチャネル推定では、ピークに対して±128シンボルの相互相関零(zero-cross correlation: ZCC)の区間が実現される。これは、主波(ピーク)に対して±128シンボル以内の遅延波が推定可能であることを示す。2つのピークのc(t)は512であるため、実質的な主波のピークは、それらを加算した1024で表される。
【0056】
主波のピークを従来と同じ値にした場合、より長いZCC区間を得られることが望ましい。
【0057】
図10は、IEEE 802.11adのプリアンブルを用いたチャネル推定の概念を示す図である。
【0058】
図10の上段に示すプリアンブルは、
図4に示すIEEE 802.11adのプリアンブルである。IEEE 802.11adのプリアンブルを用いてチャネル推定を行う場合、受信側の装置は、GCS a,bを連接した[-b -a b -a](u
512)と、受信信号との時刻tにおける相互相関c
u(t)を計算する。また、受信側の装置は、GCS a,bを連接した[-b a -b -a ](v
512)と、受信信号との時刻tにおける相互相関c
v(t)を計算する。
図10に示す3つのグラフのうちの上段のグラフは、u
512と受信信号rとの相互相関c
u(t)を示し、中段のグラフはv
512と受信信号rとの相互相関c
v(t)を示す。
【0059】
また、受信側の装置は、c
v(t)と、c
u(t)の512シンボル遅延値c
u(t-512)とを加算した相互相関c(t)を計算する。
図10の下段のグラフはc(t)を示す。
図10の下段のグラフに示すように、時刻t=1152において相互相関のピークが検出される。
【0060】
u
512,v
512の長さは512シンボルであるが、IEEE 802.11adのチャネル推定用信号系列Cを用いたチャネル推定で実現されるZCC区間は、破線で囲んで示すように、IEEE 802.15.3cの場合と同様、ピークに対して±128シンボルの区間になる。これは、相互相関の計算に用いたu
512,v
512がコンプリメンタリな系列になっていないためである。
【0061】
IEEE 802.11adのチャネル推定用信号系列Cを用いることにより、相互相関のピークが時刻t=1152に検出される
図11のチャネルインパルス応答が求められる。
【0062】
<<3.本技術を適用したプリアンブルの考え方>>
上述したように、同期性能の向上のためにはサイドローブのレベルが出来るだけ小さいことが望ましい。また、チャネル推定性能の向上のためにはより長いZCC区間を得られることが望ましい。
【0063】
式(6),(7)のnにn-1を代入すると、式(6),(7)は、それぞれ下式(12),(13)になる。
【数12】
【数13】
【0064】
式(6)に式(12)を代入し、式(7)に式(13)を代入すると、a
n(i)とb
n(i)はそれぞれ下式(14),(15)により表される。
【数14】
【数15】
【0065】
GCSであるa
n-2,b
n-2のビット長がそれぞれ2
7(n=7)の128ビットである場合、2つのa
n-2の項と2つのb
n-2の項を含む式(14)により各要素が表されるa
nは、512ビット長のGCSとなる。同様に、2つのa
n-2の項と2つのb
n-2の項を含む式(15)により各要素が表されるb
nは、512ビット長のGCSとなる。
【0066】
a
n,b
nはコンプリメンタリ系列であるから、例えば128ビット長のGCSから、その4倍長の512ビット長のGCS a
n,b
nを構成し、これをチャネル推定用信号系列Cの一部として用いることにより、±256シンボルのZCC区間を実現することができることになる。
【0067】
本技術を適用したプリアンブルのチャネル推定用信号系列Cは、
図12に示す[a b a -b a b -a b],[a b -a b a b a -b],[a -b a b a -b -a -b],[a -b -a -b a -b a b]、それらの反転系列、および、反転系列を含めてそれらの逆順系列の計16通りの系列のうちのいずれか1つを一部に含む系列である。以下、適宜、[a b a -b a b -a b],[a b -a b a b a -b],[a -b a b a -b -a -b],[a -b -a -b a -b a b]を、これを基礎として他の系列が前後に付加される系列という意味で基礎系列という。
【0068】
図12のa
n-2,b
n-2は128ビットのGCSであり、a
n-2をa、b
n-2をbで表すと上記4つの基礎系列になる。
【0069】
第1の基礎系列である[a b a -b a b -a b]は、重みベクトルWが[+1 +1]で表されるときのGCSであり、前半の[a b a -b]がa
nに相当し、それに続く[a b -a b]がb
nに相当する。第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]は、重みベクトルWが[+1 -1]で表されるときのGCSであり、前半の[a b -a b]がa
nに相当し、それに続く[a b a -b]がb
nに相当する。
【0070】
第3の基礎系列である[a -b a b a -b -a -b]は、重みベクトルWが[-1 +1]で表されるときのGCSであり、前半の[a -b a b]がa
nに相当し、それに続く[a -b -a -b]がb
nに相当する。第4の基礎系列である[a -b -a -b a -b a b]は、重みベクトルWが[-1 -1]で表されるときのGCSであり、前半の[a -b -a -b]がa
nに相当し、それに続く[a -b a b]がb
nに相当する。
【0071】
なお、反転系列は+/−を入れ替えた系列であり、逆順系列は右から左に並び順を変えた系列である。
【0072】
具体的には、チャネル推定用信号系列Cは、以下の16通りの系列のうちのいずれかの系列となる。
(1)[-a b a b a -b a b -a b a b]
(2)[a -b a b -a b a b a -b a b]
(3)[-a -b a -b a b a -b -a -b a -b]
(4)[a b a -b -a -b a -b a b a -b]
【0073】
(5)[a -b -a -b -a b -a -b a -b -a -b]
(6)[-a b -a -b a -b -a -b -a b -a -b]
(7)[a b -a b -a -b -a b a b -a b]
(8)[-a -b -a b a b -a b -a -b -a b]
【0074】
(9)[b a b -a b a -b a b a b -a]
(10)[b a -b a b a b -a b a -b a]
(11)[-b a -b -a -b a b a -b a -b -a]
(12)[-b a b a -b a -b -a -b a b a]
(13)[-b -a -b a -b -a b -a -b -a -b a]
(14)[-b -a b -a -b -a -b a -b -a b -a]
(15)[b -a b a b -a -b -a b -a b a]
(16)[b -a -b -a b -a b a b -a -b -a]
【0075】
系列(1)は、第1の基礎系列である[a b a -b a b -a b]の前に[-a b]を付加し、後ろに[a b]を付加した系列である。
【0076】
系列(2)は、第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]の前に[a -b]を付加し、後ろに[a b]を付加した系列である。
【0077】
系列(3)は、第3の基礎系列である[a -b a b a -b -a -b]の前に[-a -b]を付加し、後ろに[a -b]を付加した系列である。
【0078】
系列(4)は、第4の基礎系列である[a -b -a -b a -b a b]の前に[a b]を付加し、後ろに[a -b]を付加した系列である。
【0079】
系列(5)乃至(8)はそれぞれ系列(1)乃至(4)の反転系列である。系列(9)乃至(16)はそれぞれ系列(1)乃至(8)の逆順系列である。
【0080】
なお、後述するように、本技術を適用したプリアンブルのフレーム同期用信号系列Bは、GCS a,bまたはその反転系列の1GCSにより構成され、その1GCSは、チャネル推定用信号系列Cの先頭の1GCSとして共用してもよい。
【0081】
共用する場合は、上述した系列(1)乃至(16)のうち、先頭の1GCSがGCS aの系列は、フレーム同期用信号系列BがGCS aにより構成される場合に用いられる。また、先頭の1GCSがGCS -aの系列は、フレーム同期用信号系列BがGCS -aにより構成される場合に用いられる。同様に、先頭の1GCSがGCS bの系列は、フレーム同期用信号系列BがGCS bにより構成される場合に用いられ、先頭の1GCSがGCS -bの系列は、フレーム同期用信号系列BがGCS -bにより構成される場合に用いられる。
【0082】
<<4.伝送システム>>
図13は、本技術の一実施形態に係る伝送システムの構成例を示す図である。
【0083】
図13の伝送システムは、送信装置1と受信装置2から構成される。
【0084】
送信装置1は、送信対象のデータに対して、誤り訂正符号化、ヘッダ・プリアンブルの挿入、変調などの処理を施す。
図13の伝送システムにおいては、
図1の構成のフレーム単位でデータの伝送が行われる。各フレームには、
図2の構成のプリアンブルが含まれる。送信装置1においては、AV(Audio Visual)データなどの各種のデータが送信対象のデータとして処理される。
【0085】
送信装置1は、各種の処理を施して得られたデータを、60GHz帯などの所定の周波数帯域を用いた無線通信によって受信装置2に送信する。
【0086】
受信装置2は、受信信号に対して復調処理を施し、プリアンブルを用いてフレーム同期を行う。また、受信装置2は、プリアンブルを用いてチャネル推定を行い、等化処理を行った後、誤り訂正などの処理を施すことによって、送信対象のデータを取得する。
【0087】
<<5.本技術を適用したプリアンブル>>
<5−1.プリアンブル構成>
図14は、本技術を適用したプリアンブルの構成例を示す図である。以下、適宜、本技術を適用したプリアンブルを新規プリアンブルという。
【0088】
新規プリアンブルは、IEEE 802.15.3c,IEEE 802.11adのプリアンブルと同様に、長さ128シンボルのGCS a,b、および、GCS a,bのビット反転系列であるGCS -a,-bから構成される。新規プリアンブルを構成するGCS a,bは、IEEE 802.15.3c,IEEE 802.11adのプリアンブルを構成するGCS a,bと異なる。
【0089】
図14の例においては、フレーム検出用信号系列AはGCS aの14回繰り返しにより構成される。繰り返し回数は任意である。また、フレーム検出用信号系列Aに続くフレーム同期用信号系列BはGCS -aにより構成される。
【0090】
フレーム検出用信号系列AをGCS aの繰り返しではなくGCS -aの繰り返しとすることも可能である。フレーム検出用信号系列AをGCS -aの繰り返しとした場合、フレーム同期用信号系列BはGCS aとなる。また、フレーム検出用信号系列AをGCS bの繰り返しとすることも可能である。フレーム検出用信号系列AをGCS bの繰り返しとした場合、フレーム同期用信号系列BはGCS -bとなる。フレーム検出用信号系列AをGCS -bの繰り返しとすることも可能である。フレーム検出用信号系列AをGCS -bの繰り返しとした場合、フレーム同期用信号系列BはGCS bとなる。
【0091】
図14の例において、チャネル推定用信号系列Cは、チャネル推定用信号系列Cの先頭のGCSとして共用するフレーム同期用信号系列BのGCS -aを含めると[-a b a b a -b a b -a b a b]から構成される。
図14に示す新規プリアンブルの構成は、上記16通りの系列のうちの系列(1)をチャネル推定用信号系列Cとして用いた場合の構成である。
【0092】
系列(1)乃至(16)のうちのいずれかの系列が、
図14に示すように新規プリアンブルを構成するチャネル推定用信号系列Cとして用いられる。なお、チャネル推定用信号系列Cの一部を、フレーム同期用信号系列Bを構成するGCSとして共用させることも可能である。
【0093】
図15は、新規プリアンブルの長さを示す図である。
【0094】
図15に示すように、新規プリアンブルの全体の長さは、IEEE 802.11adのプリアンブルの長さと同じであり、IEEE 802.15.3cのプリアンブルの長さより1GCS分だけ短い。
【0095】
<5−2.GCS a,bについて>
図16は、新規プリアンブルを構成する系列長128のGCS a,bの例を示す図である。
【0096】
図16に示すように、GCS aは、2進数表記で下記のように表される。
+1 -1 +1 -1 -1 +1 -1 +1 -1 +1 -1 +1 -1 +1 -1 +1
-1 +1 +1 -1 -1 +1 +1 -1 +1 -1 -1 +1 -1 +1 +1 -1
+1 +1 -1 -1 -1 -1 +1 +1 -1 -1 +1 +1 -1 -1 +1 +1
-1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 +1 +1 +1 +1 -1 -1 -1 -1
-1 -1 -1 -1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1 +1
+1 +1 -1 -1 +1 +1 -1 -1 -1 -1 +1 +1 +1 +1 -1 -1
-1 +1 +1 -1 +1 -1 -1 +1 +1 -1 -1 +1 +1 -1 -1 +1
+1 -1 +1 -1 +1 -1 +1 -1 -1 +1 -1 +1 +1 -1 +1 -1
【0097】
また、GCS aは、16進数表記でA5556696C33300F00FFFCC3C6999AA5Aとなる。
【0098】
GCS bは、2進数表記で下記のように表される。
+1 -1 +1 -1 -1 +1 -1 +1 -1 +1 -1 +1 -1 +1 -1 +1
-1 +1 +1 -1 -1 +1 +1 -1 +1 -1 -1 +1 -1 +1 +1 -1
+1 +1 -1 -1 -1 -1 +1 +1 -1 -1 +1 +1 -1 -1 +1 +1
-1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 +1 +1 +1 +1 -1 -1 -1 -1
+1 +1 +1 +1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1
-1 -1 +1 +1 -1 -1 +1 +1 +1 +1 -1 -1 -1 -1 +1 +1
+1 -1 -1 +1 -1 +1 +1 -1 -1 +1 +1 -1 -1 +1 +1 -1
-1 +1 -1 +1 -1 +1 -1 +1 +1 -1 +1 -1 -1 +1 -1 +1
【0099】
また、GCS bは、16進数表記でA5556696C33300F0F00033C3966655A5となる。
【0100】
図16に示すビット系列において、左上のビットが最初に送信されるビットであり、右下のビットが最後に送信されるビットである。左上のビットを起点として、右方にあるビットが順に送信され、ある行の右端のビットが送信されたとき、次の行の左端のビットから順に送信される。
【0101】
図17は、新規プリアンブルを構成するGCS a,bを生成するための重みベクトルWと遅延ベクトルDを示す図である。
【0102】
図16のGCS a,bは、重みベクトルW[-1,-1,-1,+1,+1,-1,-1]と遅延ベクトルD[8,4,16,2,32,1,64]を、式(6),(7)に適用することにより生成される。
【0103】
なお、
図17には、IEEE 802.15.3cとIEEE 802.11adのプリアンブルを構成するGCSを生成するために用いられる重みベクトルWと遅延ベクトルDが示されている。
【0104】
図18は、新規プリアンブルを用いた場合のサイドローブの低減効果を示す図である。
【0105】
図18は、新規プリアンブルについて、フレーム同期用のレファレンス系列Rを[a -a]としたときの、ノイズレス受信信号とレファレンス系列Rとの相互相関特性を示す図である。
【0106】
図18の円#52,#53で囲んで示すように、相互相関のピークの前でサイドローブが検出されるが、その絶対値の最大値は16である。新規プリアンブルを用いた場合のサイドローブレベルは、
図6を参照して説明したIEEE 802.15.3cのサイドローブレベルの絶対値の最大値(26)より38%低く、
図7を参照して説明したIEEE 802.11adのサイドローブレベルの絶対値の最大値(38)より58%低い。
【0107】
すなわち、新規プリアンブルを用いることにより、サイドローブレベルを低減させることができ、同期性能を向上させることが可能になる。
【0108】
受信装置2においても、受信信号と例えば[a -a]との相互相関値が求められる。また、閾値を超えた、円#51で囲んで示す相互相関値のピークの時刻をフレーム同期用信号系列Bの信号系列であるGCS -aの最終シンボルの受信時刻として判定することでフレーム同期が行われる。
【0109】
図19は、新規プリアンブルを用いたチャネル推定の概念を示す図である。
【0110】
新規プリアンブルを用いてチャネル推定を行う場合、受信装置2は、GCS a,bを連接した[a b a -b](a
512)と、受信信号との時刻tにおける相互相関c
a(t)を計算する。また、受信装置2は、GCS a,bを連接した[a b -a b](b
512)と、受信信号との時刻tにおける相互相関c
b(t)を計算する。
図19に示す3つのグラフのうちの上段のグラフは、a
512と受信信号rとの相互相関c
a(t)を示し、中段のグラフはb
512と受信信号rとの相互相関c
b(t)を示す。a
512は、第1の基礎系列を構成する8つ信号系列のうちの前半の4つの信号系列であり、b
512は、第1の基礎系列を構成する8つ信号系列のうちの後半の4つの信号系列である。
【0111】
また、受信装置2は、c
b(t)と、c
a(t)の512シンボル遅延値c
a(t-512)とを加算したc(t)を計算する。
図19の下段のグラフはc(t)を示す。
図19の下段のグラフに示すように、時刻t=1280において相関値のピークが検出される。受信装置2は、破線で囲んで示す相互相関値をチャネルインパルス応答として用いてチャネル推定を行う。
【0112】
図20は、
図19の下段のグラフのうち、時刻t=1280を中心とした前後256時刻の範囲を拡大して示す図である。
【0113】
図20に示すように、新規プリアンブルのチャネル推定用信号系列Cを用いたチャネル推定では、ピークに対して±256シンボルのZCC区間が実現される。これは、主波に対して±256シンボル以内の遅延波が推定可能であることを示す。
【0114】
すなわち、新規プリアンブルを用いることにより、IEEE 802.15.3cまたはIEEE 802.11adのプリアンブルを用いる場合と比べて、ZCC区間を2倍に拡張することができ、チャネル推定の性能を向上させることが可能になる。
図9、
図11を参照して説明したように、IEEE 802.15.3cまたはIEEE 802.11adのプリアンブルにおけるZCC区間は、ピークに対して±128シンボルの区間である。
【0115】
なお、チャネル推定時に受信信号との相互相関の計算に用いられるa
512とb
512は、チャネル推定用信号系列Cによって切り替えられる。a
512は、チャネル推定用信号系列Cに含まれる基礎系列を構成する8つ信号系列のうちの前半の4つの信号系列となり、b
512は、チャネル推定用信号系列Cに含まれる基礎系列を構成する8つ信号系列のうちの後半の4つの信号系列となる。
【0116】
例えば、第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]がチャネル推定用信号系列Cに含まれる場合、前半の4つの信号系列である[a b -a b]をa
512、それに続く後半の4つの信号系列である[a b a -b]をb
512として用いてチャネル推定が行われる。
【0117】
図21は、新規プリアンブルを用いた場合の効果を示す図である。
【0118】
図21は、フレーム同期用のレファレンス系列Rを[a -a]としたときの、フレームエラーレートのcarrier to noise ratio(CNR)依存性を示す。
図21の縦軸はフレームエラーレートを表し、横軸はCNRを表す。フレームエラーレートには未検出確率(missed detection probability)と誤検出確率(false alarm probability)がある。未検出確率はフレームを検出できない確率であり、誤検出確率は誤った位置をフレーム位置として検出する確率である。なお、フレーム同期用判定閾値は80である。
【0119】
白抜きの四角は新規プリアンブルを用いた場合のフレームの未検出確率を表し、白抜きの三角はIEEE 802.15.3cの場合のフレームの未検出確率を表す。新規プリアンブルを用いた場合とIEEE 802.15.3cの場合とで相互相関のピーク値は変わらないから、フレームの未検出確率には違いがない。
【0120】
一方、黒塗りの四角は新規プリアンブルを用いた場合のフレームの位置の誤検出確率を表し、黒塗りの三角はIEEE 802.15.3cの場合のフレームの位置の誤検出確率を表す。矢印#61で示すように、IEEE 802.15.3cのプリアンブルを用いた場合と比較して、新規プリアンブルを用いることにより、誤検出確率について、0.9dBの利得向上を実現することが可能になる。
【0121】
<<6.各装置の構成と動作>>
<6−1.各装置の構成>
次に、
図13の伝送システムを構成する送信装置1と受信装置2の構成について説明する。
【0122】
図22は、送信装置1の構成例を示すブロック図である。
【0123】
送信装置1は、プリアンブル生成部101、ヘッダ生成部102、フレーム生成部103、誤り訂正符号化部104、変調部105、送信部106、および送信アンテナ107から構成される。
【0124】
プリアンブル生成部101は、例えば
図14の構成を有する新規プリアンブルを生成し、フレーム生成部103に出力する。
【0125】
ヘッダ生成部102は、ペイロードデータの誤り訂正符号化、変調の方式に関する情報などを含むヘッダを生成し、フレーム生成部103に出力する。
【0126】
フレーム生成部103は、プリアンブル生成部101から供給されたプリアンブルとヘッダ生成部102から供給されたヘッダを、送信データを格納するペイロードに付加することによって
図1に示すフレームを生成し、誤り訂正符号化部104に出力する。
【0127】
誤り訂正符号化部104は、フレーム生成部103から供給されたデータの誤り訂正符号化を所定の方式で行い、誤り訂正符号化後のデータを変調部105に出力する。
【0128】
変調部105は、誤り訂正符号化部104から供給された訂正符号化後のデータを所定の方式で変調し、送信シンボルの信号系列を送信部106に出力する。
【0129】
送信部106は、変調部105から供給された信号系列に対してD/A変換、帯域制限などの各種の処理を施し、アナログベースバンド信号からRF信号へ変換して送信アンテナ107から送信する。
【0130】
図23は、
図22のプリアンブル生成部101の構成例を示すブロック図である。
【0131】
プリアンブル生成部101は、GCS生成部121、セレクタ122、および乗算器123から構成される。セレクタ122と乗算器123の動作は、
図22に示していない制御部111により制御される。
【0132】
制御部111は、新規プリアンブルの構造に応じて、選択信号をセレクタ122に出力し、極性信号を乗算器123に出力する。選択信号は、GCS aとGCS bのうちのいずれを選択するのかを表す信号である。極性信号は、セレクタ122により選択された系列に対して+1と-1のうちのいずれの値を乗算するのかを表す信号である。
【0133】
GCS生成部121は、新規プリアンブルを構成するGCS aとGCS bを生成し、出力する。
【0134】
例えば、GCS生成部121は、予め生成しておいたGCSa,bを内部のRAMやROM、レジスタから読み出し、出力する。または、GCS生成部121は、遅延ベクトルD、重みベクトルWを式(6),(7)に適用することによってGCSa,bを生成し、出力する。
【0135】
セレクタ122は、GCS生成部121から供給されたGCSa,bのうちのいずれかを、制御部111から供給された選択信号に従って選択し、順に出力する。
【0136】
乗算器123は、セレクタ122から供給された信号系列に対して、制御部111から供給された極性信号に従って+1または-1を乗算し、新規プリアンブルの信号系列を出力する。
【0137】
図24は、受信装置2の構成例を示すブロック図である。
【0138】
受信装置2は、受信アンテナ201、受信部202、復調部203、同期部204、等化部205、誤り訂正部206、および信号処理部207から構成される。送信装置1から送信された送信信号は受信アンテナ201において受信され、RF信号として受信部202に入力される。
【0139】
受信部202は、受信アンテナ201から供給されたRF信号をアナログベースバンド信号に変換し、信号レベルの調整、帯域制限、A/D変換などの各種の処理を施して出力する。
【0140】
復調部203は、送信装置1における変調方式に対応する復調方式に従って受信シンボルを復調し、受信シンボルの信号系列を出力する。復調部203から出力された信号系列は同期部204に供給される。
【0141】
同期部204は、復調部203から供給された信号系列と例えば[a -a]との相互相関を求め、
図18を参照して説明したようにしてフレーム同期を行う。同期部204は、フレーム同期用信号系列Bを構成する最終シンボルの最後のビットの受信時刻(位置)を表す信号を出力する。
【0142】
等化部205は、
図19を参照して説明したようにして、チャネル推定用信号系列Cを用いたチャネル推定を行い、復調部203から供給された信号に対して等化処理を施す。等化部205は、等化処理を行って得られたヘッダ、ペイロードのデータを誤り訂正部206に出力する。
【0143】
誤り訂正部206は、等化部205から供給されたデータの誤り訂正を行い、誤り訂正後のデータを出力する。
【0144】
信号処理部207は、送信装置1から送信されてきた誤り訂正後のデータを取得し、各処理を行う。例えば、送信対象のデータがAVデータである場合、信号処理部207は、図示せぬ表示装置にAVデータを出力して映像をディスプレイに表示させたり、音声をスピーカから出力させたりする。
【0145】
<6−2.各装置の動作>
ここで、
図25のフローチャートを参照して、送信装置1の送信処理について説明する。
【0146】
ステップS1において、プリアンブル生成部101は、例えば
図14の構成を有する新規プリアンブルを生成する。
【0147】
ステップS2において、ヘッダ生成部102は、ペイロードデータの誤り訂正符号化、変調の方式に関する情報などを含むヘッダを生成する。
【0148】
ステップS3において、フレーム生成部103は、プリアンブル生成部101により生成された新規プリアンブルとヘッダ生成部102により生成されたヘッダを、送信データを格納するペイロードに付加することによってフレームを生成する。
【0149】
ステップS4において、誤り訂正符号化部104は、フレーム生成部103から供給されたデータの誤り訂正符号化を行う。
【0150】
ステップS5において、変調部105は、誤り訂正符号化部104から供給された訂正符号化後のデータを変調し、送信シンボルの信号系列を出力する。
【0151】
ステップS6において、送信部106は、変調部105から供給された信号系列に対してD/A変換、帯域制限などの処理を施し、アナログベースバンド信号からRF信号へ変換して送信アンテナ107から送信する。
【0152】
以上の処理が、送信対象のデータが送信装置1に入力される間、繰り返し行われる。
【0153】
次に、
図26のフローチャートを参照して、受信装置2の受信処理について説明する。
【0154】
ステップS11において、受信装置2の受信部202は、受信アンテナ201から供給されたRF信号をアナログベースバンド信号に変換し、信号レベルの調整、帯域制限、A/D変換などの各種の処理を施す。
【0155】
ステップS12において、復調部203は、送信装置1における変調方式に対応する復調方式に従って受信シンボルを復調し、受信シンボルの信号系列を出力する。
【0156】
ステップS13において、同期部204は、復調部203から供給された信号系列と、例えば[a -a]との相互相関を求め、
図18を参照して説明したようにしてフレーム同期を行う。同期部204は、フレーム同期用信号系列Bを構成する最終シンボルの最後のビットの受信時刻を表す信号を出力する。
【0157】
ステップS14において、等化部205は、
図19を参照して説明したようにして、チャネル推定用信号系列Cを用いたチャネル推定を行う。
【0158】
ステップS15において、等化部205は、チャネル推定の結果に基づいて、信号系列の信号に対して等化処理を施す。等化部205は、等化処理を行って得られたヘッダ、ペイロードのデータを誤り訂正部206に出力する。
【0159】
ステップS16において、誤り訂正部206は、等化部205から供給されたデータの誤り訂正を行い、誤り訂正後のデータを出力する。
【0160】
誤り訂正後のデータに対しては、信号処理部207により各種の処理が施される。以上の処理が、送信装置1から送信されたデータが受信される間、繰り返し行われる。
【0161】
<<7.GCS a,bの決定方法について>>
ここで、GCS a,bの決定方法について説明する。
【0162】
図27は、GCS a,bを決定するコンピュータ301のハードウェア構成例を示すブロック図である。GCS a,bの選択は、データの送信前に予め行われる。
【0163】
CPU(Central Processing Unit)311、ROM(Read Only Memory)312、RAM(Random Access Memory)313は、バス314により相互に接続されている。
【0164】
バス314には、さらに、入出力インタフェース315が接続される。入出力インタフェース315には、キーボード、マウスなどよりなる入力部316、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部317が接続される。また、入出力インタフェース315には、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部318、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部319、リムーバブルメディア321を駆動するドライブ320が接続される。
【0165】
図28は、
図27のコンピュータ301の機能構成例を示すブロック図である。
【0166】
図28に示す機能部のうちの少なくとも一部は、
図27のCPU311により所定のプログラムが実行されることによって実現される。コンピュータ301においては信号系列生成部341と信号系列選択部342が実現される。
【0167】
信号系列生成部341は、GCS a,bの候補となる信号系列を生成し、信号系列選択部342に出力する。
【0168】
信号系列選択部342は、信号系列生成部341により生成された信号系列の中から、所定のGCS a,bを選択する。信号系列選択部342により選択されたGCS a,bがプリアンブルの生成に用いられる。
【0169】
図29のフローチャートを参照して、GCS a,bを決定するコンピュータ301の処理について説明する。
【0170】
ステップS31において、信号系列生成部341は、系列長L=2
Nの、N!×2
N通りの全てのGCSa,bを生成する。
【0171】
ステップS32において、信号系列選択部342は、ステップS31で生成されたGCSの中から、系列[a a -a]と系列[a -a]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が最小となるGCSを選択する。
【0172】
サイドローブが現れるのは相互相関のピークの直前のLシンボル区間だけであるから、ここでは、系列[a a -a]と系列[a -a]との相互相関が計算され、GCSの選択に用いられる。IEEE 802.15.3cのプリアンブルにおけるサイドローブレベルの絶対値の最大値が26、IEEE 802.11adのプリアンブルにおけるサイドローブレベルの絶対値の最大値が38であるから、いずれの値よりも小さい、サイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下となるGCSが選択されるようにしてもよい。
【0173】
ステップS33において、信号系列選択部342は、ステップS32で選択したGCSの中から、π/2-BPSK変調後の系列aのcode-word digital sum(CDS)が0となるGCSを選択する。
【0174】
ステップS34において、信号系列選択部342は、ステップS33で選択したGCSの中から、系列aのCDSが0となるGCSを選択する。
【0175】
図16を参照して説明したGCS a,bは、以上のようにして決定される。このようにして決定されたGCS a,bを用いることにより、サイドローブレベルを低減可能である。
【0176】
<<8.その他>>
<8−1.プログラムについて>
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
【0177】
インストールされるプログラムは、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)や半導体メモリなどよりなる
図27に示されるリムーバブルメディア321に記録して提供される。また、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されるようにしてもよい。プログラムは、ROM312や記憶部318に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0178】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0179】
なお、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
【0180】
本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0181】
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0182】
上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0183】
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
【0184】
<8−2.構成の組み合わせ例>
本技術は、以下のような構成をとることもできる。
【0185】
(1)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを生成する生成部と、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する送信部と
を備える送信装置。
(2)
前記生成部は、サイドローブレベルの絶対値の最大値が最小となる前記系列dを含む前記プリアンブルを生成する
前記(1)に記載の送信装置。
(3)
前記生成部は、code-word digital sum(CDS)が0であり、かつ、π/2-shift BPSK変調後のCDSが0である前記系列dを含む前記プリアンブルを生成する
前記(1)または(2)に記載の送信装置。
(4)
前記系列dのビット長が128である
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の送信装置。
(5)
前記系列dは、重みベクトルとして[-1,-1,-1,+1,+1,-1,-1]を、遅延ベクトルとして[8,4,16,2,32,1,64]を生成式に適用して求められた系列である
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の送信装置。
(6)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを生成し、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する
ステップを含む送信方法。
(7)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを生成し、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(8)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,b、および、前記系列a,bの反転系列である系列-a,-bの組合せからなり、
第1の基礎系列である[a b a -b a b -a b]、
第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]、
第3の基礎系列である[a -b a b a -b -a -b]、
第4の基礎系列である[a -b -a -b a -b a b]、
前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列、
前記第1乃至第4の基礎系列の逆順系列、
および、前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列の逆順系列
のうちのいずれかの信号系列をチャネル推定系列に含むプリアンブルを生成する生成部と、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する送信部と
を備える送信装置。
(9)
前記生成部は、
前記第1の基礎系列を含む第1の系列である[-a b a b a -b a b -a b a b]、
前記第2の基礎系列を含む第2の系列である[a -b a b -a b a b a -b a b]、
前記第3の基礎系列を含む第3の系列である[-a -b a -b a b a -b -a -b a -b]、
前記第4の基礎系列を含む第4の系列である[a b a -b -a -b a -b a b a -b]、
前記第1乃至第4の系列の反転系列、
前記第1乃至第4の系列の逆順系列、
および、前記第1乃至第4の系列の反転系列の逆順系列
のうちのいずれかの信号系列をチャネル推定系列に含む前記プリアンブルを生成する
前記(8)に記載の送信装置。
(10)
前記生成部は、code-word digital sum(CDS)が0であり、かつ、π/2-shift BPSK変調後のCDSが0である前記系列a,bを含む前記プリアンブルを生成する
前記(8)または(9)に記載の送信装置。
(11)
前記系列a,bのビット長が128である
前記(8)乃至(10)のいずれかに記載の送信装置。
(12)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,b、および、前記系列a,bの反転系列である系列-a,-bの組合せからなり、
第1の基礎系列である[a b a -b a b -a b]、
第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]、
第3の基礎系列である[a -b a b a -b -a -b]、
第4の基礎系列である[a -b -a -b a -b a b]、
前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列、
前記第1乃至第4の基礎系列の逆順系列、
および、前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列の逆順系列
のうちのいずれかの信号系列をチャネル推定系列に含むプリアンブルを生成し、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する
ステップを含む送信方法。
(13)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,b、および、前記系列a,bの反転系列である系列-a,-bの組合せからなり、
第1の基礎系列である[a b a -b a b -a b]、
第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]、
第3の基礎系列である[a -b a b a -b -a -b]、
第4の基礎系列である[a -b -a -b a -b a b]、
前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列、
前記第1乃至第4の基礎系列の逆順系列、
および、前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列の逆順系列
のうちのいずれかの信号系列をチャネル推定系列に含むプリアンブルを生成し、
送信対象のデータを、前記プリアンブルを付加したフレーム単位で送信する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(14)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信する受信部と、
受信信号に対して復調処理を施す復調部と、
前記復調処理により得られた受信信号系列と、系列[d -d]との相互相関を求め、相互相関値の閾値検出または最大値検出に基づいてフレーム同期を行う同期部と
を備える受信装置。
(15)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信し、
受信信号に対して復調処理を施し、
前記復調処理により得られた受信信号系列と、系列[d -d]との相互相関を求め、相互相関値の閾値検出または最大値検出に基づいてフレーム同期を行う
ステップを含む受信方法。
(16)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,bのいずれか一方である系列dの繰り返しの後に前記系列dの反転系列が続く系列[d d ・・・ d -d]を含み、系列[d d -d]と系列[d -d]との相互相関のサイドローブレベルの絶対値の最大値が25以下である信号系列を含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信し、
受信信号に対して復調処理を施し、
前記復調処理により得られた受信信号系列と、系列[d -d]との相互相関を求め、相互相関値の閾値検出または最大値検出に基づいてフレーム同期を行う
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(17)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,b、および、前記系列a,bの反転系列である系列-a,-bの組合せからなり、
第1の基礎系列である[a b a -b a b -a b]、
第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]、
第3の基礎系列である[a -b a b a -b -a -b]、
第4の基礎系列である[a -b -a -b a -b a b]、
前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列、
前記第1乃至第4の基礎系列の逆順系列、
および、前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列の逆順系列
のうちのいずれかの信号系列をチャネル推定系列に含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信する受信部と、
受信信号に対して復調処理を施す復調部と、
前記復調処理により得られた受信信号系列に基づいてフレーム同期を行う同期部と、
前記受信信号系列と、前記チャネル推定系列に含まれる前記信号系列の前半の4つの系列との第1の相互相関を求めるとともに、前記受信信号系列と、前記信号系列の後半の4つの系列との第2の相互相関を求め、前記第1の相互相関と前記第2の相互相関に基づいてチャネル推定を行う等化部と
を備える受信装置。
(18)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,b、および、前記系列a,bの反転系列である系列-a,-bの組合せからなり、
第1の基礎系列である[a b a -b a b -a b]、
第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]、
第3の基礎系列である[a -b a b a -b -a -b]、
第4の基礎系列である[a -b -a -b a -b a b]、
前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列、
前記第1乃至第4の基礎系列の逆順系列、
および、前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列の逆順系列
のうちのいずれかの信号系列をチャネル推定系列に含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信し、
受信信号に対して復調処理を施し、
前記復調処理により得られた受信信号系列に基づいてフレーム同期を行い、
前記受信信号系列と、前記チャネル推定系列に含まれる前記信号系列の前半の4つの系列との第1の相互相関を求めるとともに、前記受信信号系列と、前記信号系列の後半の4つの系列との第2の相互相関を求め、
前記第1の相互相関と前記第2の相互相関に基づいてチャネル推定を行う
ステップを含む受信方法。
(19)
Golayコンプリメンタリ系列である系列a,b、および、前記系列a,bの反転系列である系列-a,-bの組合せからなり、
第1の基礎系列である[a b a -b a b -a b]、
第2の基礎系列である[a b -a b a b a -b]、
第3の基礎系列である[a -b a b a -b -a -b]、
第4の基礎系列である[a -b -a -b a -b a b]、
前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列、
前記第1乃至第4の基礎系列の逆順系列、
および、前記第1乃至第4の基礎系列の反転系列の逆順系列
のうちのいずれかの信号系列をチャネル推定系列に含むプリアンブルを付加したフレーム単位のデータの送信信号を受信し、
受信信号に対して復調処理を施し、
前記復調処理により得られた受信信号系列に基づいてフレーム同期を行い、
前記受信信号系列と、前記チャネル推定系列に含まれる前記信号系列の前半の4つの系列との第1の相互相関を求めるとともに、前記受信信号系列と、前記信号系列の後半の4つの系列との第2の相互相関を求め、
前記第1の相互相関と前記第2の相互相関に基づいてチャネル推定を行う
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。