(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基地局が、前記端末に複数の異なるネットワーク規格の信号を送信する段階であって、前記複数の異なるネットワーク規格の前記信号は同じスペクトルリソースにおいて作動する、段階と、
前記基地局が、前記同じリソーススペクトルを介して前記端末と通信する段階と
をさらに備える、
請求項1に記載の方法。
端末が送信したネットワークアクセス要求メッセージをリアルタイムで取得するように構成された受信機であって、前記ネットワークアクセス要求メッセージは、前記端末がサポートするネットワーク規格、前記端末のアクセスサービス、及び前記アクセスサービスのサービス品質(QoS)のうち少なくとも1つを備える、受信機と、
前記ネットワークアクセス要求メッセージに基づき複数の異なるネットワーク規格にスペクトルリソースを動的に分配するように構成されたプロセッサと、
対応するネットワーク規格を介して、第1ネットワーク規格アクセス指示メッセージに基づき前記端末がサービスにアクセスするように、前記第1ネットワーク規格アクセス指示メッセージを前記端末に送信するように構成された伝送機と
を備え、
前記受信機は、前記ネットワークアクセス要求メッセージに基づいて前記複数の異なるネットワーク規格のネットワーク優先度を取得するようにさらに構成され、
前記プロセッサは、前記ネットワーク優先度の順番に基づく前記複数の異なるネットワーク規格に前記スペクトルリソースを分配するようにさらに構成され、
前記受信機は、前記端末が送信した測定情報を取得するようにさらに構成され、
前記プロセッサは、前記端末の通信品質が前記アクセスサービスの前記QoSを満たすことができないと前記測定情報に基づいて決定された場合に、前記ネットワーク優先度に基づいて前記複数の異なるネットワーク規格に前記スペクトルリソースを分配するようにさらに構成され、
前記伝送機は、対応するネットワーク規格を介して、第2ネットワーク規格アクセス指示メッセージに基づき前記端末がサービスにアクセスするように、前記第2ネットワーク規格アクセス指示メッセージを前記端末に送信するようにさらに構成されている、
完全スペクトル共有のためのスペクトルリソース分配装置。
前記プロセッサは、前記端末の前記アクセスサービス及び前記アクセスサービスの前記QoSに基づき、サービスアクセスの間において前記複数の異なるネットワーク規格が占有した複数の時間−周波数リソースを別々に取得するようにさらに構成され、前記プロセッサは、前記複数の異なるネットワーク規格が占有した前記複数の時間−周波数リソースに基づいて前記複数の異なるネットワーク規格に前記スペクトルリソースを分配するようにさらに構成されている、
請求項6に記載の装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の先行技術における問題を克服するために、本発明の実施形態はスペクトルリソース分配方法、及び完全スペクトル共有のための装置を提供する。
【0005】
第1態様によると、本発明の実施形態は、
基地局が、端末から送信されたネットワークアクセス要求メッセージをリアルタイムで取得する段階であって、ネットワークアクセス要求メッセージは、端末がサポートするネットワーク規格、端末のアクセスサービス、及びアクセスサービスのサービス品質
(QoS
)のうち少なくとも1つ含む、段階と、
基地局が、ネットワークアクセス要求メッセージに基づいた異なるネットワーク規格にスペクトルリソースを動的に分配する段階と、
基地局が、端末が対応するネットワーク規格を介して第1ネットワーク規格アクセス指示メッセージに基づいたサービスにアクセスするように、第1ネットワーク規格アクセス指示メッセージを端末に送信する段階とを含む、完全スペクトル共有のためのスペクトルリソース分配方法を提供する。
【0006】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、当該方法は、
基地局が、複数の異なるネットワーク規格の信号を端末に送信する段階であって、複数の異なるネットワーク規格の信号は、同じスペクトルリソースにおいて作動する、段階と、
基地局が、同じリソーススペクトルを介して端末と通信する段階とをさらに含む。
【0007】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、基地局がスペクトルリソースをネットワークアクセス要求メッセージに基づいた異なるネットワーク規格へ動的に分配する段階は、
端末のアクセスサービスとアクセスサービスのQoSに基づく基地局が、サービスアクセスの間に異なるネットワーク規格が占有した時間−周波数リソースを別々に取得する段階と、
基地局が、スペクトルリソースを異なるネットワーク規格が占有した時間−周波数リソースに基づく異なるネットワーク規格へ分配する段階とを含む。
【0008】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、基地局がスペクトルリソースをネットワークアクセス要求メッセージに基づいた異なるネットワーク規格へ動的に分配する段階は、
基地局が、ネットワークアクセス要求メッセージに基づいた異なるネットワーク規格のネットワークの優先度を取得する段階と、
基地局が、ネットワーク優先度の順番に基づいた異なるネットワーク規格にスペクトルリソースを分配する段階とを含む。
【0009】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、その方法は、
基地局が、端末から送信された測定情報を取得する段階と、
端末の通信品質がアクセスサービスのQoSを満たすことができないことが測定情報に基づいて決定された場合、基地局がネットワーク優先度に基づいた異なるネットワーク規格にスペクトルリソースを分配する段階と、
基地局が、端末が対応するネットワーク規格を介して第2ネットワーク規格アクセス指示メッセージに基づいたサービスにアクセスするように、第2ネットワーク規格アクセス指示メッセージを端末に送信する段階をさらに含む。
【0010】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、異なるネットワーク規格のネットワーク優先度の取得段階は、
基地局が、端末によりサポートされる各ネットワーク規格が使用するスペクトルリソースのスコアと、アクセスサービス優先度のスコアと、ユーザ重要度インデックスのスコアとを別々に取得する段階と、
基地局が、スペクトルリソースのスコアに対応する重み、アクセスサービス優先度のスコアに対応する重み、及びユーザ重要度インデックスのスコアに対応する重みを別々に取得する段階と、
基地局が、スペクトルリソースのスコアと、アクセスサービス優先度のスコアと、ユーザ重要度インデックスのスコア、スペクトルリソースのスコアに対応する重み、アクセスサービス優先度のスコアに対応する重み、及びユーザ重要度インデックスのスコアに対応する重みに基づいた異なるネットワーク規格のネットワーク優先度を計算する段階とを含む。
【0011】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、当該方法は、
基地局が、第1ネットワーク規格を介して端末から送信された第1アップリンクデータ及び第2ネットワーク規格を介して端末から送信された第2アップリンクデータを別々に取得する段階であって、第1ネットワーク規格が使用するスペクトルリソースは第2ネットワーク規格が使用するスペクトルリソースと完全にまたは部分的に重なる段階と、
基地局が、第1アップリンクデータ及び第2アップリンクデータでの干渉処理を別々に実行する段階をさらに含む。
【0012】
第2態様によると、本発明の実施形態は完全スペクトル共有のためのスペクトルリソース分配装置をさらに提供し、当該装置は、
端末が送信したネットワークアクセス要求メッセージであって、端末がサポートするネットワーク規格と、端末アクセスサービスと、アクセスサービスのサービス品質
(QoS
)のうち少なくとも1つ含む、ネットワークアクセス要求メッセージをリアルタイムで取得するように構成された受信機と、
スペクトルリソースをネットワークアクセス要求メッセージに基づいた異なるネットワーク規格に動的に分配するように構成されたプロセッサと、
端末が、対応するネットワーク規格を介して第1ネットワーク規格アクセス指示メッセージに基づいたサービスにアクセスするように第1ネットワーク規格アクセス指示メッセージを端末に送信するように構成された伝送機とを含む。
【0013】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、伝送機は、複数の異なるネットワーク規格の信号を端末に送信するようにさらに構成され、複数の異なるネットワーク規格の信号は、同じスペクトルリソースにて作動し、
プロセッサは、同じリソーススペクトルを介して端末と通信するようにさらに構成される。
【0014】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、
プロセッサは、サービスアクセスの間に、端末のアクセスサービスとアクセスサービスのQoSに基づいて異なるネットワーク規格により占有された時間−周波数リソースを別々に取得するようにさらに構成され、
プロセッサは、異なるネットワーク規格により占有される時間−周波数リソースに基づいてスペクトルリソースを異なるネットワーク規格へ分配するようにさらに構成される。
【0015】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、
受信機は、ネットワークアクセス要求メッセージに基づいて異なるネットワーク規格のネットワークの優先度を取得するようにさらに構成され、
プロセッサは、ネットワーク優先度の順番に基づいてスペクトルリソースを異なるネットワーク規格に分配するようにさらに構成される。
【0016】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、
受信機は、端末により送信された測定情報を取得するようにさらに構成され、
プロセッサは、端末の通信品質がアクセスサービスのQoSを満たすことができないと測定情報に基づいて決定された場合に、スペクトルリソースをネットワーク優先度に基づいて異なるネットワーク規格に分配するようにさらに構成され、
伝送機は、端末が対応するネットワーク規格を介して第2ネットワーク規格アクセス指示メッセージに基づくサービスにアクセスするように第2ネットワーク規格アクセス指示メッセージを端末に送信する
ようにさらに構成され
る。
【0017】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、
受信機は、端末によりサポートされる各ネットワーク規格と、アクセスサービス優先度のスコアと、ユーザ重要度インデックスのスコアにより用いられるスペクトルリソースのスコアを別々に取得するようにさらに構成され、
受信機は、スペクトルリソースのスコアに対応する重みと、アクセスサービス優先度のスコアに対応する重みと、ユーザ重要度インデックスのスコアに対応する重みとを取得するようにさらに構成され、
プロセッサは、スペクトルリソースのスコアと、アクセスサービス優先度のスコアと、ユーザ重要度インデックスのスコアと、スペクトルリソースのスコアに対応する重みと、アクセスサービス優先度のスコアに対応する重みと、ユーザ重要度インデックスのスコアに対応する重みに基づく異なるネットワーク規格のネットワーク優先度を計算するようにさらに構成される。
【0018】
本発明の実施形態にて提供される可能な実施例において、
受信機は、端末から第1ネットワーク規格を介して送信された第1アップリンクデータ及び端末から第2ネットワーク規格を介して送信された第2アップリンクデータを別々に取得するようにさらに構成され、第1ネットワーク規格により用いられたスペクトルリソースは第2ネットワーク規格により用いられるスペクトルリソースと完全にまたは部分的重なり、
プロセッサは、第1アップリンクデータ及び第2アップリンクデータ)における干渉処理を別々に実行するようにさらに構成される。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[頭字語と重要な用語の定義]
GSM(登録商標):モバイル通信のためのグローバルシステ
ム
LTE:ロングタームエボリューショ
ン
UMTS:ユニバーサルモバイル通信システ
ム
CDMA:符号分割多元接
続
TD−SCDMA:時間分割同期符号分割多元接
続
QoS:サービス品
質
FDD:周波数分割複
信
TDD:時間分割複
信
VR/AR:仮想現実 仮想現実/拡張現実 拡張現実
MBB:モバイルブロードバン
ド
UE:ユーザ機器ユーザ機
器
CA:キャリアアグリゲーショ
ン
DC/MC:デュアルキャリア/マルチキャリ
ア
高規格システム/低規格システム:本明細書における端末の高規格システム/低規格システムは、高スペクトル効率または低スペクトル効率に基づいて区別されるモバイル通信システムである。通常は、低スペクトル効率を有する初期のシステムが低規格システムで、高スペクトル効率を有するその後のシステムが高規格システムである。この概念は相対的な定義で、この概念により表される特定のシステムは通信システムの開発とともに変化するのであろう。
【0036】
図1は、半静的分割リソースの概略図である。
図1に示されるように、スペクトルリソースは既存の技術1において静的に分割される。スペクトルリソースは、多くのスペクトルリソースを占有する規格により用いられるスペクトルのリソースを削減することにより、より適切に分割される。例えば、GSM(登録商標)システム及びLTEシステムが同じ周波数帯域内に共存するシナリオで、事業者は合計12つのMスペクトルリソースを有する。GSM(登録商標)システムのサービスが減少し、LTEシステムのサービス需要が拡大すると、ほとんどのスペクトルリソースはLTEシステムでの使用のために提供される。例えば、10Mはスペクトル効率を最大化できるようにLTEシステムに提供される。しかしながら、GSM(登録商標)システムのユーザはそう早く減少することはない。この場合、残りのリソースはGSM(登録商標)システムに提供され、GSM(登録商標)システムのサービスがビジー状態の場合に混雑が発生する。故に、LTEシステムのスペクトルリソース、すなわち10Mを使用するスペクトルリソースを減少させてよい。例えば、0.8MはGSM(登録商標)システムでの使用のために取り出されてよい。しかしながら、これはLTEシステムの性能の損失をもたらす。LTEシステムの帯域幅がより多く減少すると、より多くのリソースをGSM(登録商標)システムでの使用のために蓄えてよく、スペクトルリソースからの利点はより少ない。
【0038】
既存の技術1において、スペクトルは高規格システム及び低規格システムでの使用のため固定的に分割されるのみである。より多くのスペクトルが高規格システムに分配されていると、低規格システムではビジー状態の場合にリソースが不十分になる可能性がある。また、高規格システムにより少ないスペクトルが分配されていると、低規格システムが少ないトラフィックでアイドル状態の場合にスペクトルリソースが無駄になる可能性がある。
【0041】
図2は、スペクトルリソースの半静的分割の概略図である。
図2に示されるように、既存の技術的解決法2は、システムが高トラフィックのビジー状態の場合または少ないトラフィックのアイドル状態の場合のスペクトル効率の問題を解消するための既存の技術的解決法1の改良である。この解決法において、スペクトルリソースは高規格システム及び低規格システムのトラフィックピークに基づいて対応して分割される。低規格システムが高トラフィックのビジー状態で、高規格システムが少ないトラフィックのアイドル状態の場合、比較的に多くのリソースが低規格システムに分配され、比較的に大きい帯域幅を有するリソースは高規格システムに分配される。低規格システムが少ないトラフィックのアイドル状態で、高規格システムが高トラフィックのビジー状態の場合、比較的に少ないリソースが低規格システムに分配され、比較的に小さい帯域幅を有するリソースが高規格システムに分配される。通常、スペクトルリソースは単に2つの態様に分割され、この2つの態様はそれぞれ2つのトラフィック状況に対応する。これは特定のシステムの帯域幅変換に関連し、帯域幅変換は無線周波数単位またはセルの再開をもたらすため、この2つのスペクトルリソース解決法は非常に低い周波数に切り替わる。例えば、GSM(登録商標)システム及びLTEシステムで使用するための12つのMスペクトルリソースが依然として存在する。日中に、サービスでビジー状態のGSM(登録商標)システムの要件を満たすために、GSM(登録商標)システムは7つのMスペクトルリソースを使用し、LTEシステムは5つのMスペクトルリソースを使用する。夜間に、GSM(登録商標)システムのトラフィックは比較的に少なく、LTEシステムのデータトラフィックは比較的に高いため、GSM(登録商標)システムは2つのMスペクトルリソースを使用し、LTEシステムは10つのMスペクトルリソースを使用する。 GSM(登録商標)システムのトラフィックが夜間に減少し、GSM(登録商標)のトラフィックが早朝に拡大すると、2つのスペクトル解決法が切り替わる。
【0043】
既存の技術1と同様に、スペクトルリソースの半静的分割の柔軟性は比較的乏しく、スペクトルリソースは比較的に高規格システム及び低規格システムに静的に分配されるのみである。この解決法は、高規格システムのトラフィックと低規格システムのトラフィックの間に明らかな差が存在する、及び時間の粒度が非常に粗いシナリオに対して適切である。既存のネットワークのセルにおけるトラフィックモデリングは異なる。そのようなスペクトル分配について適用シナリオを特定するのは非常に困難である。
【0046】
図3は、部分スペクトルリソース共有の概略図である。
図3に示されるように、既存の技術的解決法3は部分スペクトルリソース共有の解決法である。この技術において、合計スペクトルは次の3つのセグメントに分割される。2つの端部の高規格システム及び低規格システムによる排他的使用のためのスペクトル、及び高規格システム及び低規格システムの間の共有のための残りのセグメント。共有のスペクトルリソースが高規格システムまたは低規格システムでの使用のために提供されるかは特定の共有原則に基づいて、またリアルタイムのトラフィック変化ステータスと組み合わせて決定される。例えば、GSM(登録商標)システム及びLTEシステムでの使用のために12つのMスペクトルリソースが依然として存在する。2MスペクトルはGSM(登録商標)システムによる排他的使用に用いられ、8MスペクトルはLTEシステムによる排他的使用に用いられ、残りの2MスペクトルはGSM(登録商標)システム及びLTEシステムの間の共有スペクトルリソースとして用いられる。GSM(登録商標)システムがサービスのビジー状態であるがLTEシステムがサービスのアイドル状態の場合、2M共有スペクトルリソースはGSM(登録商標)システムで使用するために提供され、またはGSM(登録商標)システムがアイドル状態であるがLTEシステムがサービスのビジー状態である場合、2M共有スペクトルリソースはLTEシステムでの使用のために提供される。共有スペクトルは必要に応じてリアルタイムで分配され、比較的に高い柔軟性を有する。
【0048】
既存の技術1及び2に比較すると、既存の技術3は比較的にフレキシブルで、またネットワークの実際のサービスの条件を満たす。しかしながら、既存の技術3が現在の事業者の要件を満たにはまだ非常に困難である。スペクトル共有から合計スペクトルリソースまで使用できるリソースの割合は非常に限定されているため、共有の利点もまた非常に限定される。特に、事業者の合計スペクトルリソースは非常に限定される場合が多い。既存の技術3が用いられるとしても、スペクトル効率及び商業競争力を改善させるために高規格システムを用いる一方で低規格システムの一部のエンドユーザの感情及び体験を同時に考慮することは事業者にとってはまだ困難である。
【0049】
[本発明の技術的解決法の詳細な説明]
【0050】
[本発明により解決されるべき技術的問題]
【0051】
4G/5G技術の出現に伴い、昔からの2G/3Gサービスへの需要は減少し続けている。しかしながら、昔からのエンドユーザはすぐに全員がいなくなるわけではない。すなわち、"ロングテール効果"が存在する。スペクトルリソースを効率的に利用し、スペクトル効率を最大化するための事業者の要件を満たし、またより高い商業的な価値をもたらすために、既存の技術の限界を考慮して、本発明は同じスペクトルリソースにおいて完全リソース共有を実行する複数の規格を持つモバイルネットワークを解決法として提案する。この技術で、事業者のスペクトル帯域幅の特性、高度なフィルタを介した、干渉の削減/耐干特性/回避技術、規格の間の共同リソーススケジューリング及び管理等とを組み合わせた規格の間のスペクトルの完全共有が実行できるようになる。例えば、同じスペクトルはGSM(登録商標)システムと、UMTSシステムと、及びLTEシステムの間、またはGSM(登録商標)システムと、またはLTEシステムと、及び5Gシステムの間、またはUMTSシステムと、LTEシステムと、及び5Gシステムとの間に完全に共有される。
【0052】
[本発明の技術的実行の特定の実施形態]
【0054】
事業者のスペクトルリソースはネットワーク化に十分なだけで、各規格の最小帯域幅要件を満たす。実施形態1は、主にモバイル通信ネットワークのうち最も一般的なFDDネットワークを考慮しており、つまりGSM(登録商標)、UMTS、及びLTEの共存する場合である。GSM(登録商標)システムの各キャリア周波数の帯域幅は200kHzであるが、GSM(登録商標)システムは特定の周波数再利用要件を有する。例えば、4*3の周波数再利用が満される必要がある。セルごとに1つのキャリア周波数が満された場合、必要とされる合計帯域幅リソース=キャリア周波数ごとの帯域幅×周波数の数=200kHz*12=2.4MHzである。UMTSシステムの各キャリア周波数のシステム帯域幅は5MHzである。LTEは、1.4/3/5/10/15/20MHzをサポートする。しかしながら、より大きいシステム帯域幅がLTEシステムの高スペクトル効率をより反映できる。通常は、必要とされるLTEネットワークのシステム帯域幅は5MHz以上である。そのため、本発明の実施形態1は事業者の合計スペクトルが5MHzであってGSM(登録商標)/UMTS/LTEの3つの規格のシステムが同時に展開されることができる状況を考慮した。この場合、限定されたスペクトルにおける規格のシステムの間の複合干渉関係は、既存のネットワーク化技術に基づいて上述ネットワーク化を実行することが不可能であると決定する。本発明は、現在の技術的限界を打開し、限定されたスペクトル内の複数の規格の間でスペクトルリソース共有を実行することができる。
【0055】
図4は、本発明の実施形態による完全スペクトル共有のための組み合わせの概略図である。
図4で示されるように、本発明は多様な規格のシステムの間の干渉の問題を解消するための、及び実際の完全スペクトル共有を実行するための以下の態様から出発する。
【0056】
1.スペクトル使用優先度ポリシーを立てる
【0057】
2.最も適切な規格のネットワークにユーザを接続させる
【0058】
3.規格の間の干渉ステータスに基づいて適切なリソーススケジューリングを実行する
【0059】
4.スペクトル共有の品質を保証するために、同時に作動する複数の規格において共同干渉削減及び耐干特性管理を実行する。
【0060】
図5は、本発明の実施形態による完全スペクトル共有の概略図である。
図5に関連して、本発明の主な内容を本明細書にて詳細に説明する。
【0062】
複数の規格のシステム同士の間で共有されるスペクトルに対して、望ましい効果を達成するために、規格間の周波数領域においてリソースが細分され得る場合に、周波数分割はシステムの間の干渉を減少させるために第1に実行されてよい。スペクトルリソースを細分することができない場合、スペクトルリソースの使用における優先度は第1に決定される必要がある。これは、リソースまたは性能のコンフリクトを解決するための原則である。
スペクトルリソースを使用する場合の優先度は、各規格のスペクトル効率、各規格のサービスの特性、及び事業者のネットワーク性能考慮などの要因に基づいて総合的に決定される。
【0063】
各規格のスペクトル優先度はネットワーク側において総合的にスコアを決定し、かつ以下の式により決定されてよい。スペクトル優先度スコア=a *システム占有スペクトルリソーススコア+ b *システムサービス優先度スコア+ c *システムユーザ重要度スコア
【0064】
3つのスコア指標が含まれる。各指標は各規格のシステムに対してスコア付けられ、それから上述の式による広範囲のスコアリングが実行されるべきである。
【0065】
[1.システム占有スペクトルリソーススコア]
【0066】
このスコアはシステム占有リソース帯域幅及びシステムスペクトル効率の両方に基づいて決定される。システム占有スペクトルリソーススコア=システムスペクトル効率/システム規則的サービスにより占有されるスペクトルリソース帯域幅スペクトル効率は、単位帯域幅伝送チャネルにおいてbit/s/Hzで1秒あたりに伝送され得るビット数として例外なく定義される。システム占有リソース帯域幅は通常、代表的なサービスに分配されたスペクトルリソース帯域幅である。
【0067】
[2.システムサービス優先度スコア]
【0068】
この項目はサービスの重要性を指定した事業者と、各システムが搬送する異なるサービス及びの優先度に基づいてスコア付けられる。
【数1】
異なるサービスは異なる搬送優先度を有し、その処理優先度は通常事業者の特定のシステムのネットワーク性能指標要件に関連する。
【0070】
このスコアは主に各システムにおける重要なユーザの割合に基づいて決定される。重要なユーザの割合が大きい場合、反映されるスペクトル優先度はより高い。a、b、及びcは3つのスコアリング項目の重み付け要因で、事業者の異なるネットワーク運用戦略、ユーザマーケティング戦略等に基づいて調整され得る。より高い広範囲のスペクトル優先度スコアは、スペクトル使用においてシステムのより高い優先度を示す。
【0071】
3つの規格(GSM(登録商標)/UMTS/LTE)間に共有されるスペクトルは、ネットワーク側におけるスペクトル優先度を決定する特定の処理を説明する例として本明細書に用いられる。事業者は主に、音声とデータという2つのタイプの搬送対象サービスを考慮すると仮定する。2つのタイプのサービスの重要度要因はそれぞれ、音声サービスが0.7でデータサービスが0.3である。GSM(登録商標)、UMTS、LTEシステムの残りの関連スコアの入力条件は、表1に示される。
【表1】
【0072】
[1.GSM(登録商標)/UMTS/LTE―システム占有スペクトルリソーススコア SpectrumScore]
SpectrumScore_GSM=1/0.2 =5
SpectrumScore_UMTS =5/5 =1
SpectrumScore_LTE =10/1=10
【0073】
[2.GSM(登録商標)/UMTS/LTEシステムサービス優先度スコア ServiceScore]
ServiceScore_GSM =0.7* 5 + 0.3 * 1=3.3
ServiceScore_UMTS =0.7 * 3 + 0.3 * 2 =2.7
ServiceScore_LTE=0.7 * 2 + 0.3 * 5=2.9
【0074】
[3.GSM(登録商標)/UMTS/LTEシステムVIPユーザ割合 VIPUserProportion]
VIPUserProportion_GSM =0.4 * 10=4
VIPUserProportion_UMTS =0.6 * 10 =6
VIPUserProportion_LTE =0.8 * 10 =8
【0075】
サービス搬送が最も重要な指標で、次に重要な指標がスペクトルリソーススコアと、最後の指標とがVIPユーザ割合の場合、システム優先度重み要因bはより大きい値を取り、その後にaが続き、最後にcが続く。a、b、及びcがそれぞれ0.3、0.6、及び 0.1と指定されると仮定すると、GSM(登録商標)/UMTS/LTEシステムのスペクトル優先度スコアSpectrumPriorityScoreは、それぞれ以下の通りである。
SpectrumPriorityScore_GSM =0.3 * 5 + 0.6 * 3.3 + 0.1 * 4 =3.88
SpectrumPriorityScore_UMTS =0.3 * 1 + 0.6 * 2.7 + 0.1 * 6 =2.32
SpectrumPriorityScore_LTE =0.3 * 10 + 0.6 * 2.9 + 0.1 * 8* =2.54
【0076】
そのため、広範囲のスコアリングを伴う上述のシステム評価に基づき、GSM(登録商標)システムはスペクトルリソースの使用において最高優先度を有し、その次にLTEシステムが続き、最後にUMTSシステムが続く。
【0078】
複数の規格のシステムがスペクトルを共有する場合、ユーザにより良好な体験をさせるために、ユーザが最初にネットワークにアクセスする場合またはネットワークとの接続を確立した場合にユーザが最も適切な規格のシステムに切り替わるようにして、ユーザに連続的に安定したサービス環境を提供し、不必要なシステム間の切り替えを減少させ、及びユーザに最善のサービス体験を提供するように、端末タイプ、ユーザサービスタイプ、及び干渉リソースの重複度などの側面を考慮する必要がある。
【0079】
ユーザがすでにモバイルネットワークへの無線接続有するかどうかに基づいて、アクセス状態、及び、分類後の接続状態の2つのモードがある。端末、基地局、及びネットワーク側の間のインタラクション処理は、2つの異なる状態の観点から以下のように詳細に別々に説明される。
【0080】
本発明の実施形態における基地局は、複数の規格の信号を伝送し、その複数の規格は同じ周波数スペクトルにおいて作動するということに留意する必要がある。
【0082】
図6は、本発明の実施形態によるアクセス状態におけるユーザの体験管理の概略図である。
図6に示されるように、ユーザはネットワーク側における基地局との接続をまだ確立しておらず、そしてユーザはサービス要求を開始し、モバイルネットワークとの接続を確立している。複数の規格が完全にスペクトルを共有するネットワークにおいて、ユーザがサービスを開始した場合、ユーザはユーザに最善のサービスを提供するのであろう最も適切な規格のシステムに接続するべきである。詳細なプロセスは以下の通りである。
【0083】
段階1:エンドユーザがサービス要件を有する場合、そのエンドユーザはネットワークとの無線接続を確立する必要があり、最初にアクセスネットワーク要求を、端末タイプ(どの規格のシステムをサポートするか)と、サービスタイプ(音声、データ、またはその他)と、及びサービス品質(QoS)要件を暗示的に含む、レートまたはビットエラーレートなどの特定のサービスタイプなどの情報をアクセスネットワーク要求が搬送する基地局に送信する。
【0084】
段階2:マルチモード基地局(複数の規格のシステム同士の間で共有される基地局システム)が端末により開始されたアクセス要求を受信した後に、マルチモード基地局は第1に端末でサポートされる規格のシステムのタイプに基づいて評価対象のネットワークを選択し、各サポートされた規格のシステムの現在の実行ステータス及びユーザのQoSサービス要件に基づいて異なる規格のシステムに分配される必要のある時間−周波数リソースを計算し、それから予備推定結果をユーザ体験管理サーバに送信する。
【0085】
段階3:ユーザ体験管理サーバは、各システム内のスペクトルリソースの占有ステータスを格納して、基地局が送信された予備推定結果を受信した後、計算を実行して、ユーザのスペクトルリソース、システム間干渉及び品質要件の占有ステータスに基づいて最も適切なベアラシステムを取得し、また、最も適切なベアラシステムの基地局をユーザに通知する。
【0086】
段階4:ユーザ体験管理サーバが選択したシステムについての情報を受信した後、基地局はユーザのアクセスのために必要とされる対応する規格のシステム内の無線リソースを準備し、アクセスのための対応する無線リソースの情報の時間−周波数、例えば特定のシステムフレームやアクセスチャネル番号、をユーザに通知する。
【0087】
段階5:エンドユーザはネットワーク側からの指示に基づく指定されたシステムにアクセスし、同時にマルチモード基地局はユーザ体験管理サーバにユーザ体験管理サーバが格納するべき現在のスペクトル占有ステータスを通知する。
【0088】
例えば、現在の事業者の5Mスペクトルにおいて、LTEシステムは3Mのスペクトルを占有している。この場合、1つのユーザは音声サービスを開始する。ネットワークにアクセスする場合にユーザは、アクセス要求において、ユーザがGSM(登録商標)/UMTS/LTEをサポートする3重モードの端末であって音声サービスを開始する必要があることをネットワーク側に通知する。搬送するポリシーが、音声サービスをネットワーク側で、音声サービスはGSM(登録商標)ネットワークまたはUMTSネットワークによりのみ搬送することができる場合、ネットワーク側はGSM(登録商標)ネットワークまたはUMTSネットワークが音声サービスを搬送するべきユーザのための分配予定のリソースを別々に推定し、またGSM(登録商標)システムに200k
Hzキャリア周波数チャネルを分配してよく、UMTSシステムにCS64Kコードチャネルを分配して、UMTSシステムが5M帯域幅を占有するようにする(ナローバンドフィルタが使用済みの場合は、UMTSネットワークのスペクトルリソース占有が減少してよい)。基地局はユーザ体験管理サーバに情報を伝送する。サーバは各システムの以前のスペクトル占有ステータスを格納し、基地局が推定されたリソース占有ステータスに関連してシステムの間の干渉のステータスを分析する。この場合、もし200kGSM(登録商標)チャネルが分配されていると、その200kGSM(登録商標)チャネルはLTEシステムのスペクトルから分離され得る。そのため、音声ユーザがGSM(登録商標)システムにアクセスすると決定され、その情報は基地局に伝送される。基地局はGSM(登録商標)システムの無線リソースを準備し、GSM(登録商標)システムにアクセスするようにユーザに指示する。ユーザは、基地局が示された時間とチャネルに基づいてGSM(登録商標)システムにアクセスする。マルチモード基地局はユーザに占有された、サーバが格納するべきGSM(登録商標)システムリソースの占有ステータスをサーバに通知する。
【0089】
本発明の実施形態における基地局は、複数の規格の信号を伝送し、その複数の規格は同じ周波数スペクトルにおいて作動するということに留意する必要がある。
【0091】
ネットワークにおける特定のシステムに無線接続をすでに有しているユーザは接続状態である。ネットワークによりユーザに提供されるサービスが比較的安定している場合、調整の必要はない。ユーザが動いている状態の場合、システム内の負荷変化または他のシステムのリソース占有変化によって、ユーザのモバイル無線環境が変化するか、またはアクセスしたシステムの干渉ステータスが変化するため、ネットワーク側はユーザに対して最善のサービスを提供し続けるために時間内に最も適切なシステムにユーザを調整するべきである。
図7は、本発明の実施形態による接続状態におけるユーザの体験管理の概略図である。詳細なプロセスは以下の通りである。
【0092】
段階1:接続状態のユーザが移動する、または現在ユーザにサービス提供中のシステムのネットワークステータスが変更される場合、ユーザは提供中のマルチモード基地局に、周期的にまたは特定のサービス品質条件(音声サービスの品質またはデータサービスのビットエラーレートなど)が満たされた場合に、端末により測定された受信信号のレベルまたは強度及びサービス提供中のセルの信号品質、現在のシステムの隣接セル、及び他の異なるシステムの隣接セルなどの測定情報を報告する。
【0093】
段階2:マルチモード基地局は、ユーザにより報告された測定情報を受信し、現在のユーザが比較的に適切な作動状態にいるかどうかと、現在のユーザのサービスが要件を満たすかどうかを、現在のシステムの無線リソースと負荷、及び他の異なるシステムなどの現状に基づいて評価する。サービスが要件を満たす場合はどんな処理も実行しない。またはサービスが要件を満たさない場合は、ユーザの要件を満たすためにユーザに新しいセルまたはシステムを引き渡す必要があるかどうかを評価し、同時にリソース占有の予備推定結果をユーザ体験管理サーバに送信する。
【0094】
段階3:アクセス状態のユーザを処理する手順と同様に、マルチモード基地局はサービスの搬送に他のシステムが代わりに用いられる場合は必要とされる、予備的に推定されたリソースをユーザ体験管理サーバに伝送し、ユーザ体験管理サーバが基地局から推定結果を受信したら、各システムと、システム間干渉と、及びユーザの品質要件により占有されたスペクトルリソースの格納された占有ステータスに関連して最も適切なベアラシステムを計算し、最も適切なベアラシステムを基地局に通知する。ユーザ体験管理サーバは、可能な限り不必要なシステム間ハンドオーバーなどの要因を減少させるために多様なシステムの連続的なカバー範囲のステータスを総合的に考慮するのであろう。
【0095】
段階4:新しいセルまたは新しいシステムへのハンドオーバーが必要とされる場合、マルチモード基地局は指示に基づいてターゲット隣接セルまたはシステムにハンドオーバー要求を開始し、ターゲット隣接セルまたはシステムが要求を受諾した場合、ハンドオーバーに必要とされるリソースを準備する。ターゲット基地局は、現在サービス提供中の基地局に通知し、基地局は端末に、ユーザのハンドオーバーに必要とされるアクセス情報(ユーザアクセスの間に必要とされる情報と同様)を送信する。
【0096】
段階5:ユーザは、元のセルに残るか、または新しいセルまたは基地局からの表示に基づく新しいセルまたは新しいシステムにハンドオーバーされる。新しいセルまたは新しいシステムのリソースが占有された後、対応する基地局はユーザ体験管理サーバに最新のスペクトルリソースの占有ステータスを通知し、最新のスペクトルリソースの占有状態を格納する。
【0097】
接続状態においてのユーザのユーザ体験の管理はアクセス状態でのユーザのユーザ体験の管理と同様で、その詳細は本実施形態には再び説明はしない。
【0098】
本発明の実施形態における基地局は、複数の規格の信号を伝送し、その複数の規格は同じ周波数スペクトルにおいて作動するということを留意する必要がある。
【0099】
[マルチ規格共同リソーススケジューリング]
【0100】
リソースを最も適切に使用し、スペクトル効率の改良という目的を達成するために、スペクトルリソースの共同管理は複数の規格のシステム同士の間で実行される必要がある。共同リソース管理は基地局が実行され、ネットワーク内のアクティブ状態の端末は、基地局が分配された無線リソースに基づくチャネルを占有する必要がある。カバー範囲またはキャパシティなどの理由によって他の周波数帯域または他の規格に端末を切り替える必要がある場合、判定条件及びこの処理は特定のネットワークベアラ戦略に基づいて決定され、詳細は本明細書に説明はしない。
【0101】
[現在のセクタ/場所における共同リソーススケジューリング]
【0102】
スペクトルを完全に共有する複数の規格のシステムネットワーク側または端末に対して、同時に受信される混合信号から干渉を除去することができない場合に、複数の規格のうち有用な信号を導き出すために、周波数分割はスペクトルリソースに対して実行されるまだ必要がある。異なる規格の複数のシステムのリソース要件に基づいて、スペクトルリソースは異なるシステムに対して動的に細分される。必要とされるスペクトルリソースは最初に高優先度規格に分配され、他の低優先度システムは可能な限り周波数領域が重複しない、異なる周波数のリソースを使用する。現在のセクタ/場所における複数の規格のシステム同士の間で共同リソーススケジューリングは以下の段階を含む。
【0103】
段階1:基地局は、現在のセクタ/場所における規格のスケジューリングの優先度にランクをつける。
【0104】
段階2:基地局は、現在の最高優先度規格に必要とされる最小スケジューリング時間−周波数単位を決定し、現在単位以上の利用できるリソースがあるかどうかをチェックし、単位以上のリソースが現在利用できる場合には以下の原則に基づいてスケジューリング予定ユーザにリソースを分配するか、または単位以上の現在利用できるリソースがない場合には段階3に進む。
基地局がリソーススケジューリングを実行する場合、基地局はTime Domain First and Frequency Domain Nextの原則に従い、そして各規格におけるユーザにより使用されたスペクトルを連続または集中させようとする。
各規格のスケジューリングの間に、各規格に必要とされる最小スペクトル粒度は単位として使用される。スペクトル上の現在利用できる周波数または現在利用できるチャネルを最初に使い尽くす。1つのスペクトル単位上のリソースは、他のスペクトル単位上の時間領域リソースが分配さられるまでに占有されない。
各スペクトル単位の時間−周波数リソースの一部または全部がより高い優先度を有する規格に分配された場合、基地局は複数の規格のシステムの間の時間差及びシステムのフレーム構造の特性に基づいて、一部の分配されていない時間−周波数リソースを使用のために選択する必要がある。
【0105】
本発明の実施形態における基地局は、複数の規格の信号を伝送し、その複数の規格は同じ周波数スペクトル上で作動するということを留意する必要がある。
【0106】
図8は、本発明の実施形態による異なる規格のシステムの時系列関係の概略図で、また、各システムのフレーム構造の時間関係を示す。システムの間の関係リソーススケジューリングは、絶対時間に対して各システムのフレームタイミング差に基づいて計算されてよい。そしてシステムがスペクトルリソースを占有している時間セグメントが決定されてよい。
【0107】
段階3:基地局は、規格的優先度リストから、リソース分配が完了した規格を削除する。
【0108】
段階4:スケジューリング予定規格が規格的優先度リストに存在しない場合、段階5が続き、それ以外の場合は、段階2が続く。
【0110】
GSM(登録商標)/UMTS/LTEの3つの規格がセクタを共有し、スペクトルを共有する例をさらに使用すると、ソートされた規格は優先度の降順でそれぞれGSM(登録商標)、LTE、及びUMTSである。サービスモデリングを簡単にするために、アップリンク方向におけるリソース分配は例として使用される。スケジューリング時点に到達した場合に、特定のセクタにおけるGSM(登録商標)サービスは2つの完全レートチャネルを占有する必要があると仮定する。そして同じキャリアの2つの近隣スロットがGSM(登録商標)サービスに最初に分配される。LTEサービスが合計25RBリソースを必要とする場合、個別のRBリソースはサービス優先度順番に基づいて最初に分配され、それからGSM(登録商標)システムと同じ周波数を有するRB上の時間−周波数リソースの一部は分配される。UMTSシステムがまた、無線リソースの需要を有し、基地局が現在のスケジューリング期間において利用できる時間−周波数リソースがないと決定した場合、UMTSユーザは次の期間までスケジューリングすることができなくなる。
【0111】
本発明の実施形態における基地局が、複数の規格の信号を伝送し、その複数の規格は同じ周波数スペクトル上で作動するということを留意する必要がある。
【0112】
図9aは、本発明の実施形態による異なる時間セグメントにおける異なる規格の複数のシステムの周波数分割の概略図である。
図9aに示されるように、スペクトルリソースは異なる時間セグメントにおける各システムの要件に基づいて、異なる態様で細分される。このように、システムの間の周波数重複により発生する干渉は、システムが同じスペクトルリソースを共有している一方、時間的観点から回避される。
【0113】
[隣接セクタ/場所と併せた共同リソーススケジューリング]
【0114】
上述の内容は、1つのセクタ/場所における共同リソーススケジューリングの問題を解消する。実際のネットワークにおいて、共同リソーススケジューリングの間に、現在のセクタ/場所のシステムの間の干渉の問題を考慮することに加えて、現在のセクタ/場所及び周辺のセクタ/場所の間の干渉関係もまた考慮される必要がある。さらに、可能な最高のスペクトル効率を達成するために、現在のセクタ/場所は同じスペクトルリソースを他のセクタ/場所と共有が可能であるべきであり、同一周波数内リソース再利用を実行する。
【0115】
隣接する場所における異なる規格のシステムに対して、セルの中央のユーザのみが隣接する場所の異種のシステムと同じ周波数を有するリソースを使用することができるように、同じスペクトルリソースを使用し、互いに同一チャネル干渉を有するユーザの範囲は制御されてよい。
図9bは本発明の実施形態による、隣接セクタ/場所と併せた共同リソーススケジューリングの概略図である。例えば、
図9bの暗い領域におけるユーザに対して、同じ周波数においてリソースを再利用することができるように、このような距離の分離はシステムの間の同一チャネル干渉を減少させることができる。
さらに、2つのシステムが同じスペクトルリソースを安全に共有できるように、システムの間の干渉の相互を減少させるために同一周波数内再利用とともにシステムの伝送電力強度を減少させてよい。
【0116】
例えば、GSM(登録商標)セルとLTEセルBはそれぞれ、隣接する場所の2つのセクタである。セルAとセルBがスペクトルリソースの一部を共有する必要がある場合、2つのセルのスケジューリング段階は以下の通りである。
【0117】
段階1:基地局は、GSM(登録商標)及びLTEスペクトル構成と用法に基づいて2つのセルA及びBの排他的スペクトル及び共有スペクトルをそれぞれマークする。
【0118】
段階2:基地局は、リアルタイムに2つのセルA及びBの負荷ステータス(負荷がLoadThresholdより大きい場合は高負荷、負荷がLoadThresholdより低い場合は低負荷)をそれぞれ決定する。負荷ステータスが低い場合は、段階3が続く。負荷ステータスが高い場合は、段階4が続く。
【0119】
段階3:低負荷ステータスにおいて、基地局は排他的スペクトルのみをユーザに分配して、そして段階7が続く。
【0120】
段階4:高負荷ステータスになった後、基地局は現在のセルのレベル値に基づくユーザの位置、及び端末により測定された隣接セルのレベル値を決定する。現在のセルのレベル値がSCellRxLev>SCellRxLevThreshold1の場合、ユーザは近位ユーザである。SCellRxLev<SCellRxLevThreshold2の場合、ユーザは遠端ユーザである。SCellRxLevThreshold1≧SCellRxLev≧SCellRxLevThreshold2の場合、ユーザの位置タイプは端末により測定された隣接セルのレベル値NCellRxLevに基づいて決定される。上述のNCellRxLevは、2つのセルA及びBの間で測定された規格間同一周波数内レベルの値であってよく、または他のセルの同一規格内隣接セルの信号レベルの測定値であってよい。ここで同一規格内隣接セルは他のセルと同じセクタ及び同じカバー範囲を有する。例えば、セルAはセルBをすぐに測定してよく、またはセルBと同じセクタを有するGSM(登録商標)セルCを測定してよく、また、セルBはセルAをすぐに測定してよく、またはセルAと同じセクタを有するGSM(登録商標)セルD を測定してよい。NCellRxLev≦NCellRxLevThresholdの場合、ユーザは近位ユーザである。NCellRxLev>NCellRxLevThresholdの場合、ユーザは遠端ユーザである。
【0121】
段階5:基地局は、ユーザの位置に基づいてユーザにリソースを分配する。排他的スペクトルのリソースのみが遠端ユーザに分配されることが可能で、全部の利用できスペクトルリソースは近位ユーザに分配されることができる。
【0122】
段階6:まだスケジューリング予定ユーザがある場合、段階2が続く。または、スケジューリング予定ユーザがない場合、段階7が続く。
【0124】
本発明の実施形態における基地局は、複数の規格の信号を伝送し、その複数の規格は同じ周波数スペクトルにおいて作動するということを留意する必要がある。
【0125】
多様な規格の特性に基づく他の共同リソーススケジューリング技術
【0126】
多様なモバイル通信規格のシステムの異なる特性に基づいて、特定のシステムに対した他の共同リソーススケジューリング解決法も存在する。
【0127】
例えば、複数のキャリアがUMTS/LTE/5Gのシステムに対して有効になり得る場合、他の規格と同じ周波数を有する部分はCA/DC/MCの二次キャリアとして使用されてよい。二次キャリアのスペクトルリソースの一部は干渉における変化のステータスに基づいてフレキシブルに占有またはリアルタイムにリリースされてよい。LTE/5Gシステムも、共有スペクトルに対する干渉を減少させるために制御チャネルの伝送を省略することにより、二次キャリアを利用してよい。この場合、LTE/5Gシステムと他の規格のシステムの間の共同リソーススケジューリングはよりフレキシブルで簡便になる。
【0128】
例えば、2つのセクタ、隣接する場所のセクタA及びセクタBは、UMTSシステム及びLTEシステムのそれぞれを展開するために、同じスペクトルF1を使用する2つのセクタのそれぞれがUMTS F2及びLTE F3の他の異なる規格内周波数を有する場合、F1はF2またはF3の二次キャリアとして使用され得る。基地局は、負荷条件及びユーザの位置に基づいて、二次キャリアを使用するかどうかと二次キャリアの伝送電力を決定する。
【0129】
本発明の実施形態における基地局は、複数の規格の信号を伝送し、当該複数の規格は同じ周波数スペクトルにおいて作動するということを留意する必要がある。
【0131】
図10は、本発明の実施形態による複数のシステムの間の相互干渉の概略図である。
図10に示されるように、複数の規格はスペクトルを完全に共有する。あらゆる規格のシステム、及び他の規格の複数のシステムは干渉/被干渉の関係である。干渉システムに対しては、可能な限り干渉システムから他のシステムへの干渉を減少させることを考慮する必要がある。被干渉システムに対しては、他のシステムからの干渉に抵抗する被干渉システムの抵抗力を向上させる必要がある。
【0132】
複数の規格のシステムの間の干渉は、同時スペクトル占有のステータスに基づいて、同一チャネル干渉及び隣接周波数干渉に分類されてよい。同一チャネル干渉は、複数のシステムの間で使用されるスペクトルリソースの部分的または完全な重複を意味する。隣接周波数干渉とは、システムのスペクトルが互いに重複はしないが互いに非常に近い場合に、システムのスペクトルの間の拡散によって依然として存続する干渉である。そのため、スペクトル共有の場合、上述の記載において言及したように、リソースの適切な分配と使用に加えて、スペクトル共有の間に複数の規格のシステムが適切に作動でき、複数の規格のシステムがスペクトル共有を実行する場合にスペクトル効率を改善できるように干渉特性に基づく干渉削減及び耐干特性の技術をまた組み合わせる必要がある。各システムに対して、可能な限り他のシステムへの干渉を減少させ、他のシステムからの干渉に抵抗する性能を改善させる必要がある。
【0133】
以下は、完全スペクトル共有のために導入された干渉削減及び耐干特性の技術を説明する。
【0135】
図11は、本発明の実施形態による同一チャネル干渉除去の概略図である。
図11に示されるように、同一チャネル干渉が干渉信号と被干渉信号の間に存在する場合、基地局または端末に関係なく、干渉信号と被干渉信号が同じ規格のシステムの有用な信号を受信する際に、同時に同じ無線周波数チャネルを使用すると、干渉信号が除去することができるように、受信機は他の規格のシステムから受信された干渉信号を復調及び再構成するのであろう。
【0136】
GSM(登録商標)/UMTS/LTE規格の間に共有されたスペクトルはまだ例として使用される。GSM(登録商標)システムは比較的に限定されたスペクトルリソースを占有し、また5Mスペクトル内に200 kHzのみを占有するため、GSM(登録商標)システムとUMTSシステムまたはLTEシステムの間の同一チャネル干渉は周波数分割態様で回避されてよい。しかしながら、UMTS及びLTEシステムにより占有されたスペクトルリソースは比較的に広く、またスペクトル重複が必ず存在する。UMTSまたはLTEシステムの場合、LTEまたはUMTSシステムの信号は全部が同一チャネル干渉信号である。干渉信号から、UMTSシステムまたはLTEシステムの有用な信号を分離するために、UMTSシステム及びLTEシステムは同一チャネル干渉除去を共同で実行する必要がある。基地局側における受信を例として使用すると、UMTSシステム及びLTEシステムの信号は帯域幅が5Mのフィルタにより受信される。UMTSシステム信号の復調は、初回は受信信号の1つのチャネル上で実行され、同時にLTEシステムへのUMTSシステムの干渉信号は再構成され、それからLTEシステムの同一周波数内信号除去モジュールに送信される。LTEシステム信号の復調は、初回は受信信号の他のチャネル上で実行され、同時にUMTSシステムへのLTEシステムの干渉信号は再構成され、それからUMTSシステムの同一周波数内信号除去モジュールに送信される。UMTSシステム及びLTEシステムの同一周波数内干渉取り消し後に、UMTS及びLTEシステムの有用な信号は取得され、それから2度目の信号復調を実行するためにUMTS及びLTEシステムの各々の復調モジュールへ送信される。このように、システム干渉信号は同一チャネル干渉信号から抑制され、有用な信号が得られ、UMTSシステム及びLTEシステムの同一周波数内受信を可能にする。
【0138】
図12は、本発明の実施形態によるふるい分けフィルタの概略図である。
図12に示されるように、各システムのブロードキャスト及び制御チャネルはキーチャネル情報である。低優先度システムまたは現在のトラフィックが比較的に少ないシステムの場合、システム自体の一部の性能を下げることにより他のシステムへの干渉を下げるように、キーチャネルに対応する時間−周波数リソース、例えば高優先度システムに影響するパイロットチャネルまたは制御チャネルがフィルタリングで除去されるとしてよい。
【0139】
UMTSまたはR13より前のLTEシステムの場合、制御チャネルとパイロットチャネルは完全システム帯域幅に分配される。UMTSシステム及びLTEシステムは、GSM(登録商標)システムに比較してブロードバンドシステムであるため、GSM(登録商標)システムのパワースペクトル密度はUMTSシステムまたはLTEシステムのパワースペクトル密度より高い。GSM(登録商標)システム及びUMTSシステム及び/またはLTEシステムの同一周波数内再利用のシナリオにおいて、UMTSシステムまたはLTEシステムのキーチャネル上のGSM(登録商標)システムの影響を減少させるために、UMTSシステムまたはLTEシステムのキーチャネルに対応する時間−周波数リソースはGSM(登録商標)システムの内部からフィルタリングで除去されるとしてよい。以下の図は、GSM(登録商標)システム(オレンジのブロック)とLTEシステムの間の時間−周波数関係を示す。GSM(登録商標)システムは、LTEシステムのパイロット性能を改善させるために、LTEシステムへの干渉を減少させることができるように、LTEパイロットと重なる時間−周波数リソースをフィルタリングする。
【0141】
複数の規格のシステムがスペクトルリソースを共有する場合、それらのシステムのうち1つがある期間において搬送対象サービスを有せず、かつブロードキャストまたはパイロット情報を伝送する必要がない場合、このような期間における時間−周波数リソースは他の規格のシステムの信号を伝送するために使用されてよい。このように、現在のシステムのユーザの居所には影響せず、他の規格のシステムの性能を改善することができる。
【0142】
例としてGSM(登録商標)システムを使用すると、1つのキャリアは200kHzスペクトルを占有し、8つのスロットを有する。BCCHが位置するキャリア周波数上で、BCCH/SDCCH/TCHサービスが送信されないスロットの場合、本来ダミーバースト(Dummy Burst)が送信される必要があり、ダミーバーストは他の規格のシステムにとって同一チャネル干渉である。他の規格システムへの干渉を減少させるために、LTEシステムまたはUMTSシステムの対応する周波数リソースにおける制御チャネル情報またはデータ情報は、このようなアイドル状態のスロットに伝送されてよい。
図13に示されるように、
【0143】
動的フィルタは、異なるシステムの間の隣接周波数干渉を分離する。
【0144】
フィルタがネットワーク側または端末側に加えられたかどうかに関係なく、信号スペクトルの範囲は、伝送方向において、スペクトル拡散により発生した干渉を制御するために、他の規格のシステムに送信方向に限定されてよく、受信方向において、フィルタリングは他の規格のシステムから受信された干渉を抑制することもできる。複数の規格がスペクトルを完全に共有する場合、スペクトルを静的に分割することができない。 サービスにより占有されたスペクトルリソースのステータスに基づいて適切なフィルタを動的に有効にする必要がある。動的フィルタは、周波数領域において、近隣のシステムの間のスペクトル干渉を制御するために、多様な規格のシステムにより使用されるスペクトルリソースに対してより良い分割ができる。
【0145】
図14は、本発明の実施形態による動的フィルタの概略図である。
図14で示されるように、GSM(登録商標)/UMTS/LTEによる完全スペクトル共有のための動的フィルタが例として使用される。時点T1にて、各システムのトラフィック条件に基づいて、UMTSユーザのみがスペクトルリソースを占有する必要があり、GSM(登録商標)システム及びLTEシステムの共通制御チャネルの一部のみが送信を実行する。この場合、UMTSユーザは全ての5Mスペクトルを占有してよい。時点T2にて、5MスペクトルのリソースはGSM(登録商標)システム及びLTEシステムでの使用のために分配される。さらに、この時点でGSM(登録商標)システムはビジー状態のため、比較的に多くのスペクトルリソースがGSM(登録商標)システムに分配される。時点T3にて、5MスペクトルのリソースはまだGSM(登録商標)システム及びLTEシステムでの使用のために分配される。GSM(登録商標)システムのトラフィックが減少すると、より多くのスペクトルリソースがLTEシステムでの使用のために利用できる。時点T4にて、スペクトルリソースはUMTSシステム及びLTEシステムでの使用のために分配される。時点T1及び時点T4のUMTSシステムに対して、5 Mフィルタ及び帯域幅の小さいフィルタ、例えば2.4Mはそれぞれ適用される。また、フィルタはサービス要件に基づいて動的に切り替えられる。時点T2及び時点T3のLTEシステムに対して、LTEシステムとGSM(登録商標)システムの間の干渉を分離するために、2つのフィルタは動的に切り替えられる。
【0147】
本発明の実施形態1において、現在の最も一般的なFDDシステムは、複数の規格のシステムが同じスペクトルリソースを完全に共有してよい状況を説明するための例として使用される。実施形態1における技術はまた、スペクトルリソースの完全共有を実行するために、CDMAシステムなどの他のFDDシステム、またはTD−SCDMAシステムなどの他のTDDシステムに適用してよい。同様に、実施形態1における内容は、台頭しつつある将来の新たな通信システムにも例外なく適用可能である。
【0149】
本発明の実施形態1は、GSM(登録商標)/UMTS/LTEを統合するシステムの最小要件に重点を置き、また5MHzスペクトルにおけるリソースの完全スペクトル共有を説明する。事業者のスペクトルリソースが5MHzより多い場合、本発明の実施形態1における技術はまた適用可能である。さらに、スペクトルリソースが複数の規格のシステムに対して十分な場合、リソースをより適切に利用し、ユーザにより良いサービスを提供するように、一部のスペクトルリソースは共有されてよい。
【0150】
本発明の実施形態の有益な効果は以下の通りである。
【0151】
本発明は実際の意味での完全スペクトル共有を目的とし、現在のモバイル通信における多様な主流周波数帯域に適用されてよく、異なるスペクトル帯域幅に適用されてよい。 本発明によると、リソースは共同でスケジューリングされ、端末タイプ、サービス要件、及び事業者の要件と組み合わせて複数の通信規格のシステムの間で管理され、また、同一チャネル干渉の再構成及び除外、ふるい分けフィルタ、信号偽装、動的フィルタ等は、現在の基地局または端末が複数の規格のシステムの信号を同時に伝送または受信できるという特性に基づいて実行され、それにより他のシステムへの干渉を減少させ、有用な信号の耐干特性性能を改善する。スペクトルリソースは、モバイル通信システムにおいて常に最も貴重なリソースである。本発明における技術は、最も有限なスペクトルリソース内の複数の規格を取り入れる通信システムを事業者が展開することを促進することができる。このように、事業者は昔からのエンドユーザの要件に基づいて最も必須なサービスを提供するのみならず、新しいサービスへの要件及びブランド競争力要件に基づいて高効率規格のシステムを有効にするために、またそれによりスペクトルリソースを効果的に利用してスペクトルリソースの効率を最大化する。
【0152】
本発明の実施形態における基地局は、複数の規格の信号を伝送し、その複数の規格は同じ周波数スペクトルにおいて作動するということに留意する必要がある。
【0153】
本発明が含む技術的に重要なポイント及び保護ポイントは以下の通りである。
【0154】
複数の規格のシステムの信号は同じスペクトルを完全に共有してよく、複数の規格のシステムは同時作動してよい。
【0155】
複数の規格のシステムが同時に作動する場合、最高優先度規格システムの通常作動は規格の優先度に基づいて保証される。
【0156】
複数の規格のシステムが同時に作動する場合、各規格のシステムは、干渉の影響を減少させるために、スペクトルを現在使用する規格のシステムに影響する対応するデータチャネルまたは対応する制御/同期チャネルをフィルタリングまたは控除する。
【0157】
共有リソースを現在使用している規格のシステムは、他の規格のシステムにおける影響を減少させるために、時間領域における他の規格のシステムの信号を伝送することを偽装してよい。
【0158】
複数の規格のシステムが同時に作動している場合、スペクトルリソースは共同でスケジューリングされ、現在のセル/場所におけるシステム間干渉及び隣接する場所の間の干渉と組み合わせて管理される。
【0159】
さらに、本発明の実施形態が提供するスペクトルリソース分配方法及び完全スペクトル共有のための装置は、ネットワーク側の基地局にて実行されてよく、またはユーザ側の端末にて実行されてよいということに留意する必要がある。