【実施例1】
【0014】
図1に示すとおり、本実施例のくくり罠用装置は、コイルバネ51により作動するくくり用ワイヤ50を保持する一対のワイヤ保持部材10と、該ワイヤ保持部材10をセットするためのベース部材20と、くくり用ワイヤ50の保持及び解除用の係合部材30と、くくり用ワイヤ50の解除を作動させる踏込部材40とを備えている。
該
図1中、52はワイヤ、53はワイヤの輪状部分、54は先端短管、55はコイルバネ51を縮める際に使用する操作管を示している。
【0015】
該
図1では、くくり用ワイヤ50を使用した状態であって、コイルバネ51が縮められた状態であり、ワイヤ52の輪状部分53が、水平に開いたワイヤ保持部材10に保持された状態が示されている。
該保持状態は、係合部材30によって、ワイヤ保持部材10の位置がロックされ、そのままではくくり用ワイヤ50が外れないように構成されている。
【0016】
図2以降では、
図1中に示したくくり用ワイヤ50を省略した状態で、本発明にかかるくくり罠用装置が示されている。
【0017】
図3(A)に示すとおり、ワイヤ保持部材10は、2つの略半円弧状部材11を対向して一対として用いることで構成されている。
略半円弧状部材11の端部11aは、各々ベース部材20に軸止されている。
【0018】
ワイヤ保持部材10は、端部11aの軸止部分12を軸として、起き上がり動作可能に構成されている。
図3(B)に示すとおり、ワイヤ保持部材10の略半円弧状部材11の外周面の上部には、くくり用ワイヤを保持するための保持用溝部13が設けられている。
【0019】
図3(C)に示すとおり、ベース部材20は、長方形状の底面材21と、該底面材21の両端部に位置し略直角状を形成する細長矩形状の側面材22とで構成されている。
底面材21と側面材22とは、一枚の板状物の両側部を直角状に折り曲げることで形成できる他に、図示は省略するが、別部材を接着することで構成することもできる。
【0020】
図3(A)に示すとおり、踏込部材40は、両側に三角錐状部分を有する平板形状であり、一方の側端側がベース部材20の内側に、沈込動作用蝶番機構41を介して軸止されている。
図6及び
図7に示すとおり、踏込部材40は、沈込動作用蝶番機構41の軸止部分を軸として先端側が沈み込み動作可能であり、係合部材の動作部材32に組み合うものである。
【0021】
図3(A)に示すとおり、係合部材30の配置用の間隔を有して、ベース部材20の一方の側面材22に、ワイヤ保持部材10の略半円状部材11の端部11aが、各々軸止されている。
係合部材30は、一対の略半円弧状部材11の間に位置する突張固定部材31と、該突張固定部材31の位置を内側に動かすための動作部材32とを有するものである。
【0022】
突張固定部材31は、六角両雄ネジスペーサ311の両側に、ナット312,丸型スペーサ313,つまみネジ314を順に組み合わせることで、長さ調整可能なものである。
突張固定部材31の長さは、ワイヤの輪状部分が外れずに保持するように、つまみネジ314の頭部314aが、略半円弧状部材11の一方のL型縁部11bを、十分に押し込んで接触するように調整されている。
【0023】
図5(C)、
図6、
図7に示すように、動作部材32は、ベース部材20の底面材21に固定される底面固定材321と、突張固定部材31と共に可動するように底面固定材321に可動用蝶番機構を介して軸止される側面可動材322とで構成されている。
該側面可動材322は、曲線状部分3221と切欠部分3222と突張固定部材31との貫通取付部分3223とを有するものである。
【0024】
図6に示すように、くくり用ワイヤの保持状態では、曲線状部分3221の先端上部側に踏込部材40が接触している。
【0025】
図7に示すように、くくり用ワイヤの解除状態では、軸止部分42を軸として、踏込部材40の先端側が押し込まれることで、曲線状部分3221が下方に押されて、側面可動材322が突張固定部材31と共に内側に移動する。
その結果、保持状態(
図3(A)参照)が解除され、
図4、
図5に示すとおり、略半円弧状部材11が起き上がり、ワイヤの輪状部分が外れて、踏込部材40を押し込んだ対象動物の足を締め付ける。
この状態では、踏込部材40の先端側は、切欠部分3222に接触している。
【0026】
なお、
図4,
図5,
図7では、理解を容易にするために、実際とは異なり、略半円弧状部材11が直角状に起き上がり、ワイヤの輪状部分が外れた解除状態を図示している。