(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
資産として機器を管理する場合、各機器の物理的な設置位置を正しく管理する必要がある。従来は、例えば、機器管理の担当者が、部屋のレイアウト図面に各機器の位置や識別子を記入するなどして、記録している。しかし、この手作業は、非常に手間であるとともに時間がかかる。また、レイアウト図面上に、誤った位置が記入されたり、誤った識別子が記入されたりすることがある。さらには、担当者以外の者によって機器が撤去、移動、あるいは追加された場合には、レイアウト図面の修正が行われずに、各機器の位置が正しく管理できなくなるという問題が発生し得る。
【0006】
特許文献1の技術は、データベースに登録された情報と読み取ったRFIDの情報とを比較することで、目的のケーブルを選別するものである。各機器の部屋内の物理的な設置位置をユーザーに簡単に把握させることはできない。
【0007】
本発明の目的は、機器の物理的な位置を正しく管理するとともに、機器を確認するユーザーの手間を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。
【0009】
本発明の第1の態様は、建物内に設置される読取装置と、前記読取装置とネットワークを介して通信する機器管理装置とを含む機器管理システムであって、前記読取装置は、前記建物内の1つ以上の機器の各々に取り付けられた無線タグからの信号の状態に基づいて前記各機器の位置を算出し、前記各機器の位置を含む機器情報を生成する機器情報生成部と、前記各機器情報を前記機器管理装置に送信する機器情報送信部とを有し、前記機器管理装置は、前記各機器情報を前記読取装置から受信する機器情報受信部と、前記建物内のレイアウト図と、前記受信された各機器情報に含まれる前記各機器の位置とを用いて、前記各機器の位置情報を配置したレイアウト図を生成するレイアウト情報生成部と、前記生成されたレイアウト図を出力する出力制御部とを有する。
【0010】
本発明の第2の態様は、上記の第1の態様の機器管理システムであって、前記機器情報受信部は、前記各機器のネットワーク構成情報を受信し、前記レイアウト情報生成部は、前記ネットワーク構成情報を用いて、前記各機器のネットワーク接続情報を配置した前記レイアウト図を生成する。
【0011】
本発明の第3の態様は、上記の第1の態様の機器管理システムであって、前記機器情報送信部は、前記読取装置の位置を前記機器管理装置に送信し、前記機器情報受信部は、前記読取装置の位置を前記読取装置から受信し、前記レイアウト情報生成部は、前記受信された前記読取装置の位置を用いて、前記読取装置の位置情報を配置した前記レイアウト図を生成する。
【0012】
本発明の第4の態様は、上記の第1の態様の機器管理システムであって、前記機器情報送信部は、前記読取装置の設置されている部屋の識別子を、前記機器管理装置に送信し、前記機器情報受信部は、前記各機器情報に前記部屋の識別子を関連付けて記憶部に格納し、前記出力制御部は、部屋の指定をユーザーから受け付け、前記レイアウト情報生成部は、前記指定された部屋のレイアウト図と、前記指定された部屋に関連付けられた前記機器情報とを用いて、前記各機器の位置情報を配置した前記レイアウト図を生成する。
【0013】
本発明の第5の態様は、上記の第1の態様の機器管理システムであって、前記機器情報受信部は、前記各機器情報に日時を関連付けて記憶部に格納し、前記出力制御部は、日時の指定をユーザーから受け付け、又は、所定の日時を取得し、前記レイアウト情報生成部は、前記指定された又は取得された日時に関連付けられた前記機器情報を用いて、前記各機器の位置情報を配置した前記レイアウト図を生成する。
【0014】
本発明の第6の態様は、上記の第5の態様の機器管理システムであって、前記出力制御部は、前記レイアウト図上でいずれかの機器の選択を、ユーザーから受け付け、前記レイアウト情報生成部は、前記指定された又は取得された日時と異なる日時に関連付けられた機器情報であって、前記選択された機器に対応する機器情報を特定し、前記特定された各機器情報を用いて、前記選択された機器の位置の履歴情報を生成し、前記出力制御部は、前記履歴情報を配置した前記レイアウト図を生成する。
【0015】
本発明の第7の態様は、請求項1に記載の機器管理システムであって、前記機器情報受信部は、前記各機器情報に日時を関連付けて記憶部に格納し、前記出力制御部は、第1の日時及び前記第1の日時より後の第2の日時の指定をユーザーから受け付け、前記レイアウト情報生成部は、前記第1の日時に関連付けられた前記機器情報と、前記第2の日時に関連付けられた前記機器情報との差分を特定し、当該特定した差分を示す情報を配置した前記レイアウト図を生成する。
【0016】
本発明の第8の態様は、建物内に設置される読取装置とネットワークを介して通信する機器管理装置であって、前記建物内の1つ以上の機器の位置を含む位置情報を、前記読取装置から受信する機器情報受信部と、前記建物内のレイアウト図と、前記受信された各機器情報に含まれる前記各機器の位置とを用いて、前記各機器の位置情報を配置したレイアウト図を生成するレイアウト情報生成部と、前記生成されたレイアウト図を出力する出力制御部とを有する。
【0017】
本発明の第9の態様は、建物内の1つ以上の機器の機器管理方法であって、前記建物内に読取装置を設置するステップと、前記読取装置とネットワークを介して通信する機器管理装置を用意するステップと、前記読取装置が、前記建物内の1つ以上の機器の各々に取り付けられた無線タグからの信号の状態に基づいて前記各機器の位置を算出し、前記各機器の位置を含む機器情報を生成するステップと、前記読取装置が、前記各機器情報を前記機器管理装置に送信するステップと、前記機器管理装置が、前記各機器情報を前記読取装置から受信するステップと、前記機器管理装置が、前記建物内のレイアウト図と、前記受信された各機器情報に含まれる前記各機器の位置とを用いて、前記各機器の位置情報を配置したレイアウト図を生成するステップと、前記機器管理装置が、前記生成されたレイアウト図を出力するステップとを含む。
【0018】
本発明の第10の態様は、建物内に設置される読取装置とネットワークを介して通信する機器管理装置のプログラムであって、前記建物内の1つ以上の機器の位置を含む位置情報を、前記読取装置から受信する機器情報受信部、前記建物内のレイアウト図と、前記受信された各機器情報に含まれる前記各機器の位置とを用いて、前記各機器の位置情報を配置したレイアウト図を生成するレイアウト情報生成部、前記生成されたレイアウト図を出力する出力制御部として前記機器管理装置を機能させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、機器の物理的な位置を正しく管理するとともに、機器を確認するユーザーの手間を低減することができる。
【0020】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、実施形態に係る機器管理システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【0024】
機器管理システム5は、機器管理装置1と読取装置2を含む。機器管理装置1と読取装置2は、ネットワークNを介して互いに通信可能である。ネットワークNは、例えばインターネット、専用回線、LAN(Local Area Network)などのネットワークである。機器管理システム5では、部屋R等の領域に設置された複数の機器Eにそれぞれ無線タグTが取り付けられ、各無線タグTから情報が読取装置2によって読み取られ、読み取られた情報が機器管理装置1に送信され、各機器Eの情報が機器管理装置1によって管理される。
【0025】
各機器Eは、管理対象の機器であり、例えばPC(Personal Computer)、タブレットコンピューター、スマートフォン、フィーチャフォン、ルーター、スイッチ等の様々な機器を含む。機器Eは、上述のような電子機器に限らず、例えば机、椅子、棚等の様々な物品を含んでもよい。各機器Eは、例えば固定資産の管理対象となる。
図1では、各機器Eは、ある建物Bのある部屋Rに設置されている。
【0026】
各無線タグTは、それが取り付けられた機器Eに関する情報(例えば機器ID、機器名など)を記録しており、この情報は読取装置2によって読み取り可能である。無線タグの情報を読み取る技術には、例えばRFID(Radio Frequency Identification)を用いることができる。無線タグTは、例えば、アクティブ型のRF(Radio Frequency)タグであり、無線タグTに記録されている情報は、1m以上離れた位置の読取装置2よって読取可能である。
【0027】
読取装置2は、各機器Eの無線タグTから情報を読み出したり、無線タグTに情報を書き込んだりする。また、読取装置2は、各無線タグTから読み出した情報を、ネットワークNを介して機器管理装置1に送信する。読取装置2は、例えば、アクティブ型のRFタグと無線で通信することができるリーダ/ライタである。
図1では、読取装置2は、建物Bの部屋Rに設置されている。設置位置は特に限定されないが、読取装置2は、例えば部屋Rの天井の隅に設置される。
【0028】
機器管理装置1は、ネットワークNを介して読取装置2から各機器Eの情報(各無線タグTの情報)を受信し、これらの情報を用いて各機器Eの情報を管理する。また、後述するように、機器管理装置1は、部屋Rのレイアウトに各機器の情報を重畳させたレイアウト図を生成し、出力する。機器管理装置1は、ユーザー端末3とネットワークNを介して接続され、レイアウト図を出力するための指示をユーザー(例えば、機器管理の担当者)から受け付ける。
【0029】
なお、機器管理システム5は、複数の読取装置2を含んでもよい。この場合、各読取装置2は、例えば、同じ建物B又は別の建物Bの異なる部屋Rにそれぞれ設置される。各部屋Rには、それぞれ1つ以上の機器Eが設置されている。機器管理装置1は、各読取装置2から各機器Eの情報を受信することができる。
【0030】
図2は、実施形態に係る読取装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0031】
読取装置2は、制御部21と、読取部22と、通信部23とを有する。制御部21は、機器情報生成部211と、機器情報送信部212とを有する。
【0032】
制御部21は、読取装置2を統合的に制御する。制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、CPUと他のユニットと接続するインターフェイス回路等を備えるコンピューターにより実現される。制御部21の機能(機器情報生成部211及び機器情報送信部212を含む)は、例えばCPUがRAM上に読み出した制御プログラムを実行することで構築される。
【0033】
読取部22は、各無線タグTの情報を読み取る。読取部22は、例えば、各無線タグTから出力される電波を受信し、電波に重畳された情報を取得し、制御部21に出力する。また、読取部22は、制御部21から出力される情報を電波に重畳させて送信し、各無線タグTに情報を書き込むこともできる。読取部22は、例えばRFIDに準拠した送受信回路、アンテナ等を含む。
【0034】
通信部23は、ネットワークNに接続され、ネットワークNを介して情報を送受信する。通信部23は、例えば、有線あるいは無線のネットワーク通信装置により実現される。
【0035】
機器情報生成部211は、読取部22を介して各無線タグTから読み取られた情報を取得する。本実施形態では、読み取られる情報は、少なくとも機器を識別する機器IDを含む。
【0036】
また、機器情報生成部211は、各機器Eの物理的な位置を算出する。具体的には、機器情報生成部211は、各無線タグTの物理的な位置を算出する。無線タグTの位置の算出は、既存の技術を用いて実現することができるので、詳細な説明は省略する。
【0037】
例えば、複数のアンテナを読取部22に接続し、読取部22は各アンテナで受信される無線タグTからの信号の状態(例えば、受信強度)を測定する。各アンテナ及び読取装置2の物理的な位置は、既知であり、例えば読取装置2の記憶部(図示せず)に予め格納されている。機器情報生成部211は、各アンテナにおける受信強度及び各アンテナの位置を基に、各アンテナから無線タグTまでの距離を推定し、これらの推定距離を用いて無線タグTの位置を算出する。なお、各無線タグTからの信号は、それらが送信するタグID又は機器IDを用いて区別することができる。
【0038】
なお、複数のアンテナを読取部22に接続する代わりに、複数の読取装置2を設置してこれらの読取装置2で受信強度を計測してもよい。この場合、いずれかの読取装置2、又は、これらの読取装置2に接続される他の装置において、位置を算出すればよい。
【0039】
機器情報生成部211は、各無線タグTから読み取った情報及び算出した位置を用いて、各機器Eに関する機器情報を生成する。すなわち、各機器情報は、少なくとも当該機器の機器IDと当該機器の位置を含む。
【0040】
機器情報送信部212は、機器情報生成部211で生成された各機器Eの機器情報を、通信部23を介して機器管理装置1に送信する。また、機器情報送信部212は、読取装置2に関する読取装置情報を、通信部23を介して機器管理装置1に送信する。読取装置情報は、少なくとも読取装置2を識別する読取装置IDを含む。読取装置情報は、読取装置2の位置、読取装置2の設置されている建物及び部屋を識別する建物ID及び部屋IDを含んでいてもよい。これらの情報は、読取装置2の記憶部に予め格納されている。
【0041】
図3は、実施形態に係る機器管理装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0042】
機器管理装置1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを有する。
【0043】
通信部13は、ネットワークNに接続され、ネットワークNを介して情報を送受信する。
【0044】
記憶部12は、制御部11の処理に使用される情報を格納する。記憶部12は、読取装置情報記憶部121と、機器情報記憶部122と、レイアウト情報記憶部123とを有する。
【0045】
図4は、実施形態に係る読取装置情報記憶部のデータ構成の一例を示すデータ構成図である。読取装置情報記憶部121は、各読取装置2に関する読取装置情報を格納する。各読取装置情報は、読取装置情報記憶部121に予め登録されていてもよいし、後述する機器情報受信部111により登録されてもよい。
【0046】
各読取装置情報は、読取装置ID121aと、建物ID121bと、部屋ID121cと、位置121dとを含む。読取装置ID121aは、読取装置2の識別子である。建物ID121bは、読取装置2が設置されている建物Bの識別子である。部屋ID121cは、読取装置2が設置されている部屋Rの識別子である。位置121dは、読取装置2の物理的な位置を示す情報であり、例えば、地図上の緯度及び経度を示す座標である。
【0047】
図5は、実施形態に係る機器情報記憶部のデータ構成の一例を示すデータ構成図である。機器情報記憶部122は、各機器Eに関する機器情報を格納する。各機器情報は、後述する機器情報受信部111により登録される。
【0048】
各機器情報は、機器ID122aと、建物ID122bと、部屋ID122cと、位置122dと、詳細データ122eと、取得日時122fとを含む。機器ID122aは、機器Eの識別子である。建物ID122bは、機器Eが設置されている建物Bの識別子である。部屋ID122cは、機器Eが設置されている部屋Rの識別子である。位置122dは、機器Eの物理的な位置を示す情報であり、例えば、地図上の緯度及び経度を示す座標である。詳細データ122eは、機器Eに関する詳細データであり、例えば、機器の名称、型式、IPアドレス、MACアドレス等のデータが設定される。取得日時122fは、機器情報が取得された日時(例えば日付)である。
【0049】
図6は、実施形態に係るレイアウト情報記憶部のデータ構成の一例を示すデータ構成図である。レイアウト情報記憶部123は、各部屋Rのレイアウトに関するレイアウト情報を格納する。各レイアウト情報は、レイアウト情報記憶部123に予め登録されていてもよいし、後述するレイアウト情報取得部112あるいはレイアウト情報生成部113により登録されてもよい。
【0050】
各レイアウト情報は、レイアウトID123aと、建物ID123bと、部屋ID123cと、レイアウト図(元データ)123dと、作成日時123eとを含む。レイアウトID123aは、部屋Rのレイアウト情報の識別子である。建物ID123bは、部屋Rが在る建物Bの識別子である。部屋ID123cは、部屋Rの識別子である。レイアウト図(元データ)123dは、部屋Rのレイアウト図の元データであり、例えば、部屋Rの平面図(基準位置、縮尺、寸法、方角等を含む)、ドアの位置、窓の位置等を表す画像データである。部屋Rの基準位置は、例えば地図上の緯度及び経度を示す座標である。作成日時123eは、レイアウ情報が作成された日時である。
【0051】
図3の説明に戻る。制御部11は、機器管理装置1を統合的に制御する。制御部11は、機器情報受信部111と、レイアウト情報取得部112と、レイアウト情報生成部113と、出力制御部114とを有する。
【0052】
機器情報受信部111は、各機器Eの機器情報と、各読取装置2の読取装置情報とを、通信部13を介して各読取装置2から受信する。機器情報受信部111は、受信した各読取装置情報を、読取装置情報記憶部121に格納する。機器情報受信部111は、受信した各機器情報を、機器情報記憶部122に格納する。
【0053】
また、機器情報受信部111は、ネットワークに接続されている各機器Eに関するネットワーク構成情報(例えば、機器ID、IPアドレス等)を、SNMP(Simple Network Management Protocol)等を用いてネットワーク機器やサーバ装置(図示せず)から受信し、機器情報記憶部122に格納する。
【0054】
レイアウト情報取得部112は、各部屋Rのレイアウトの情報を、通信部13を介してユーザー端末3から受け付け、レイアウト情報記憶部123に格納する。
【0055】
レイアウト情報生成部113は、ユーザーにより指定された部屋Rのレイアウト図を生成する。具体的には、レイアウト情報生成部113は、当該指定された部屋Rに設置されている機器Eの機器情報に基づいて、各機器Eの物理的な位置を示す位置情報をレイアウト図(元データ)に重畳する。また、レイアウト情報生成部113は、当該指定された部屋Rに設置されている機器Eの機器情報に基づいて、各機器Eの論理的な接続関係を示すネットワーク接続情報をレイアウト図(元データ)に重畳する。レイアウト情報生成部113は、このようにして生成したレイアウト図(更新データ)を、レイアウト情報記憶部123に格納する。IPアドレス等のネットワーク構成情報に基づくネットワーク接続情報の生成は、既存の技術を用いて実現することができるので、詳細な説明は省略する。
【0056】
出力制御部114は、通信部13を介してユーザー端末3と通信し、ユーザー端末3からユーザーの操作を受け付けたり、ユーザー端末3に画面を出力したりする。例えば、出力制御部114は、レイアウト図を出力すべき目的の建物B及び部屋Rの指定を、ユーザー端末3から受け付ける。また、出力制御部114は、レイアウト情報生成部113により生成された、指定された部屋Rのレイアウト図を含む出力画面を生成し、ユーザー端末3に送信して表示させる。出力制御部114は、後述する入力装置95等の入力部を介してユーザーの操作を受け付けてもよいし、後述する出力装置96等の出力部を介して出力画面を表示してもよい。
【0057】
図7は、実施形態に係る機器管理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0058】
機器管理装置1は、例えば
図7に示すようなコンピューター90により実現することができる。コンピューター90は、例えば、サーバーコンピューターであるが、パーソナルコンピューター、スマートフォン、タブレットコンピューター等のコンピューター機器であってもよい。また、機器管理装置1は、複数のコンピューター90により構成されてもよい。
【0059】
コンピューター90は、演算装置91と、主記憶装置92と、外部記憶装置93と、通信装置94と、入力装置95と、出力装置96と、読書装置97と、を含む。
【0060】
演算装置91は、例えば、CPUなどの演算ユニットである。主記憶装置92は、例えば、RAMなどの記憶装置である。外部記憶装置93は、例えば、ハードディスクやSSD(Solid State Drive)、あるいはフラッシュROMなどの記憶装置である。通信装置94は、ネットワークケーブルを介して有線通信を行う通信装置、アンテナを介して無線通信を行う通信装置を含む、情報を送受信する装置である。入力装置95は、キーボードやマウスなどのポインティングデバイス、タッチパネル、マイクロフォンなどを含む、入力情報を受け付ける装置である。出力装置96は、ディスプレイ、プリンター、スピーカーなどを含む、出力情報を出力する装置である。読書装置97は、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリー等の記録媒体に情報を読み書きする装置である。主記憶装置92及び外部記憶装置93の記憶領域の少なくとも一部は、例えば、通信装置94を介して接続されるネットワーク上のストレージにより実現されてもよい。
【0061】
制御部11は、例えば、演算装置91が所定のアプリケーションプログラムを実行することによって実現することができる。このアプリケーションプログラムは、例えば、外部記憶装置93内に記憶され、実行にあたって主記憶装置92上にロードされ、演算装置91によって実行される。記憶部12は、例えば、主記憶装置92又は外部記憶装置93によって実現される。通信部13は、例えば、通信装置94によって実現される。
【0062】
図8は、実施形態に係る機器情報取得処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートは、各読取装置2が各機器Eの情報を読み取る際の処理を示している。情報の読み取りを実行するトリガーは、特に限定されないが、例えば、スケジュールされた所定のタイミング、機器管理装置1あるいはユーザー端末3からの命令があったタイミングなどである。
【0063】
まず、読取装置2は、各機器Eの情報を読み取る(ステップS1)。具体的には、機器情報生成部211は、読取部22を制御して、各機器Eに取り付けられた無線タグTから情報を読み取らせ、取得する。読み取られた情報は、少なくとも機器IDを含む。
【0064】
また、読取装置2は、各機器Eの位置を算出する(ステップS2)。具体的には、機器情報生成部211は、各無線タグTの物理的な位置を算出する。例えば、各無線タグTの位置は、地図上の緯度及び経度を示す座標で算出される。
【0065】
それから、読取装置2は、各機器Eの情報と読取装置2の情報を送信する(ステップS3)。具体的には、機器情報生成部211は、各機器Eについて、ステップS1で読み取った情報(機器ID)及びステップS2で算出した位置を含む機器情報を生成する。また、機器情報送信部212は、生成された各機器Eの機器情報を、通信部23を介して機器管理装置1に送信する。また、機器情報送信部212は、読取装置2の記憶部(図示せず)に予め格納されている読取装置2の情報(読取装置ID及び位置)を読み出し、これらを含む読取装置情報を生成し、通信部23を介して機器管理装置1に送信する。なお、機器情報送信部212は、読取装置2の記憶部に予め格納されている読取装置2の情報(建物ID及び部屋ID)を読み出し、これらを含む読取装置情報を生成してもよい。
【0066】
機器管理装置1は、各機器Eの情報と読取装置2の情報を受信する(ステップS4)。具体的には、機器情報受信部111は、各機器Eの機器情報と、読取装置2の読取装置情報とを、通信部13を介して読取装置2から受信する。
【0067】
それから、機器管理装置1は、機器情報と読取装置情報を記憶部12に格納する(ステップS5)。具体的には、機器情報受信部111は、ステップS4で受信した読取装置情報(読取装置ID及び位置)に対応する読取装置情報を生成し、読取装置情報記憶部121に格納する。ステップS4で読取装置2の情報(建物ID及び部屋ID)を受信した場合、機器情報受信部111は、これらの情報も読取装置情報記憶部121に格納する。なお、機器情報受信部111は、建物ID及び部屋IDの設定を、ユーザー端末3から受け付けてもよい。
【0068】
また、機器情報受信部111は、ステップS4で受信した各機器情報(機器ID及び位置)に対応する機器情報を生成し、機器情報記憶部122に格納する。また、機器情報受信部111は、上述のように読取装置情報に設定された建物ID121b及び部屋ID121cを、各機器Eの機器情報の建物ID122b及び部屋ID122cに設定する。また、機器情報受信部111は、例えば現在の日付等を取得日時122fに設定する。
【0069】
なお、本フローチャートでは示されないが、機器情報受信部111は、ネットワークに接続されている各機器Eに関するネットワーク構成情報(例えば、機器ID、IPアドレス、MACアドレス等)を受信し、各機器Eの機器情報の詳細データ122eに設定する。
【0070】
そして、機器管理装置1は、
図8に示すフローチャートの処理を終了する。以上のようにして、各部屋Rに設置されている読取装置2の読取装置情報と各機器Eの機器情報とが取得される。
【0071】
図9は、本発明の実施形態に係るレイアウト図出力処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートは、機器管理装置1がレイアウト図を生成する際の処理を示している。レイアウト図の生成を実行するトリガーは、特に限定されないが、例えば、ユーザー端末3からの命令があったタイミングなどである。
【0072】
なお、本フローチャートでは、説明を簡単にするため、機器情報記憶部122には最新の取得日時の機器情報が格納されており、ユーザーによる日時の指定は不要であるものとする。
【0073】
まず、機器管理装置1は、部屋IDの指定を受け付ける(ステップS11)。具体的には、出力制御部114は、レイアウト図を作成する目的の建物B及び部屋Rの建物ID及び部屋IDを、通信部13を介してユーザー端末3から受け付ける。
【0074】
それから、機器管理装置1は、レイアウト図及び機器情報を読み出す(ステップS12)。具体的には、レイアウト情報生成部113は、レイアウト情報記憶部123を参照し、ステップS11で受け付けた建物ID及び部屋IDに対応するレイアウト情報に含まれるレイアウト図(元データ)123dを読み出す。また、レイアウト情報生成部113は、機器情報記憶部122を参照し、ステップS11で受け付けた建物ID及び部屋IDに対応する1つ以上の機器情報に含まれる機器ID122a、位置122d、及び詳細データ122eを読み出す。
【0075】
それから、レイアウト情報生成部113は、レイアウト図の読み出しに成功したかどうかを判定する(ステップS13)。なお、本フローチャートでは、読み出しに成功する場合は、レイアウト情報記憶部123には最新の作成日時のレイアウト情報が格納されている。読み出しに失敗する場合は、レイアウト情報記憶部123にレイアウト情報が格納されていない。
【0076】
レイアウト図の読み出しに失敗した場合(ステップS13:NO)、機器管理装置1は、レイアウト図を受け付ける(ステップS14)。具体的には、出力制御部114は、レイアウト図が存在しないことを、通信部13を介してユーザー端末3に通知する。また、出力制御部114は、目的の建物B及び部屋Rのレイアウト図(元データ)を、通信部13を介してユーザー端末3から受け付ける。ユーザーは、例えば、目的の建物B及び部屋Rのレイアウト図(元データ)の画像データを、ユーザー端末3に入力すればよい。レイアウト情報取得部112は、指定された建物ID及び部屋IDに対応するレイアウト情報を生成し、レイアウト情報記憶部123に格納する。また、レイアウト情報取得部112は、受け付けたレイアウト図(元データ)を、指定された建物ID及び部屋IDに対応するレイアウト情報のレイアウト図(元データ)123dに設定する。また、レイアウト情報取得部112は、例えば現在の日付等を作成日時123eに設定する。
【0077】
レイアウト図の読み出しに成功した場合(ステップS13:YES)、又は、ステップS14でレイアウト図を受け付けた後、機器管理装置1は、各機器Eの位置情報をレイアウト図に反映する(ステップS15)。具体的には、レイアウト情報生成部113は、ステップS12で読み出したレイアウト図(元データ)、又は、ステップS14で受け付けたレイアウト図(元データ)と、ステップS12で読み出した各機器Eの位置122dとを用いて、部屋Rの平面図上に各機器Eの物理的な位置を示す画像を配置する。このとき、レイアウト情報生成部113は、部屋Rの基準位置、縮尺、寸法、方角等に基づいて、平面図上の各機器Eの位置画像の配置を調整する。なお、レイアウト情報生成部113は、読取装置情報記憶部121を参照し、ステップS11で受け付けた建物ID及び部屋IDに対応する読取装置情報に含まれる位置121dを読み出し、この位置121dを用いて、部屋Rの平面図上に当該読取装置2の物理的な位置を示す画像を配置してもよい。
【0078】
また、機器管理装置1は、各機器Eの接続情報をレイアウト図に反映する(ステップS16)。具体的には、レイアウト情報生成部113は、ステップS12で読み出した各機器Eの詳細データ122e(例えば、機器ID、IPアドレス等を含む)を用いて、各機器Eの論理的な接続関係を示すネットワーク接続情報を生成する。そして、レイアウト情報生成部113は、部屋Rの平面図上に各機器Eの接続情報を示す画像を配置する。
【0079】
それから、機器管理装置1は、レイアウト図を出力する(ステップS17)。具体的には、レイアウト情報生成部113は、ステップS15及びステップS16で各機器Eの物理的な位置情報及び各機器Eの論理的な接続情報を重畳したレイアウト図のデータを、指定された建物ID及び部屋IDと関連付けて記憶部12に格納する。出力制御部114は、記憶部12に格納されたレイアウト図(更新データ)を含む出力画面を生成し、通信部13を介してユーザー端末3に送信して表示させる。
【0080】
そして、機器管理装置1は、
図9に示すフローチャートの処理を終了する。以上のようにして、指定された部屋Rに設置されている各機器Eの位置情報及び接続情報が配置されたレイアウト図が出力される。レイアウト図には、読取装置2の位置情報が配置されていてもよい。
【0081】
図10は、実施形態に係る出力画面の一例を示す図である。
図10は、ユーザー端末3に表示された、レイアウト図を含む出力画面500を示している。
【0082】
出力画面500は、レイアウト
図501を表示している。レイアウト
図501には、指定された部屋Rの平面
図502と、部屋R内の各機器Eの位置を示す画像503と、各機器Eのネットワーク接続情報を示す画像504とが含まれている。本図では、ネットワーク接続情報は、各機器Eの画像503を結ぶ線で表現されている。なお、出力画面500は、指定された建物Bおよび部屋Rの識別子(図中の「建物a」及び「部屋b」)を表示している。
【0083】
出力画面500により、ユーザーは、機器の物理的な位置を簡単に確認することができる。ユーザーは、例えば、出力画面500を印刷したり、持ち運び可能なユーザー端末3に出力画面500を表示させたりすることで、部屋Rを訪れた際に簡単に各機器Eを発見することができる。
【0084】
上述の実施形態では、機器管理装置1は、特定の日時のレイアウト図面を生成及び出力する。ある変形例では、機器管理装置1は、ユーザーに指定された日時のレイアウト図面を生成及び出力してもよい。
【0085】
具体的には、機器情報受信部111は、異なるタイミング(例えば異なる日付)で取得された各機器の機器情報を、異なる取得日時122fを関連付けて機器情報記憶部122に格納する。すなわち、各機器の機器情報は日時別で管理される。また、レイアウト情報取得部112は、異なるタイミング(例えば異なる日付)で取得された各部屋Rのレイアウトの情報を、異なる作成日時123eを関連付けてレイアウト情報記憶部123に格納する。すなわち、各部屋Rのレイアウト情報は日時別で管理される。
【0086】
レイアウト図出力処理において、出力制御部114は、レイアウト図を作成する目的の建物B及び部屋Rの建物ID及び部屋IDに加え、日時の指定を、ユーザー端末3から受け付ける。日時を受け付ける替わりに、所定の日時(例えば、最新の日時など)を取得してもよい。レイアウト情報生成部113は、指定された又は取得した日時と対応する作成日時123eが関連付けられたレイアウト情報に含まれるレイアウト図(元データ)123dを読み出す。また、レイアウト情報生成部113は、読み出したレイアウト図(元データ)と、指定された又は取得した日時と対応する取得日時122fが関連付けられた機器情報を用いて、各機器Eの位置情報及び接続情報を反映したレイアウト図を生成する。
【0087】
このようにすれば、ユーザーは、指定された日時の部屋Rにおける各機器の物理的な位置を簡単に確認することができる。また、ユーザーは、部屋Rのレイアウト図(元データ)が部屋Rの模様替えなどにより更新されている場合でも、指定した日時の正しいレイアウト図を確認することができる。
【0088】
出力制御部114は、同じ建物Bの部屋Rについて、ユーザーが比較したい2つの日時(第1の日時と、それより後の第2の日時)の指定を、ユーザー端末3から受け付けてもよい。この場合、レイアウト情報生成部113は、受け付けた第1の日時と対応する取得日時122fが関連付けられた各機器Eの機器情報と、受け付けた第2の日時と対応する取得日時122fが関連付けられた各機器Eの機器情報とを比較することにより、差分を特定する。例えば、第二の日時に機器情報が追加されていれば、レイアウト情報生成部113は、部屋R内に追加された機器Eを特定することができる。また例えば、第二の日時に機器情報が削除されていれば、レイアウト情報生成部113は、部屋R内から削除(撤去)された機器Eを特定することができる。また例えば、同じ機器Eの機器情報の位置122dや詳細データ122eに変更があれば、レイアウト情報生成部113は、部屋R内で位置や接続関係が変更された機器Eを特定することができる。
【0089】
また、レイアウト情報生成部113は、第2の日時と対応する作成日時123eが関連付けられたレイアウト情報に含まれるレイアウト図(元データ)123dを読み出す。そして、レイアウト情報生成部113は、読み出したレイアウト図(元データ)と、第2の日時の機器情報とを用いて、各機器Eの位置情報及び接続情報を反映したレイアウト図を生成する。このとき、レイアウト情報生成部113は、第1の日時の機器情報を用いて、第2の日時の各機器Eの位置情報及び接続情報との差分を示す情報を反映する。出力制御部114は、追加された機器Eについては、その位置情報及び接続情報を他の機器Eと異なる態様で表示する。また、出力制御部114は、削除(撤去)された機器Eについては、その位置情報及び接続情報を他の機器Eと異なる態様で表示する。また、出力制御部114は、位置が変更された機器Eについては、変更前後の位置情報及び接続情報をそれぞれ他の機器Eと異なる態様で表示する。また、出力制御部114は、接続関係が変更された機器Eについては、変更前後の接続情報を他の機器Eと異なる態様で表示する。
【0090】
図11は、実施形態に係る出力画面の他の例を示す図である。出力画面500の基本的な構成は、
図10で説明したとおりである。出力画面500は、第1の日時(図中の「2016年12月1日」)と、第2の日時(図中の「2016年12月20日」)とを表示している。出力画面500は、第2の日時のレイアウト
図501を表示している。また、各機器Eの位置を示す画像503のうち、削除(撤去)された又は位置変更前の機器Eの画像503は、破線で強調表示され、追加された又は位置変更後の機器Eの画像503は、太い実線で強調表示され、変更がない機器Eの画像503は、細い実線で表示されている。各機器Eのネットワーク接続情報を示す画像504についても同様である。
【0091】
なお、レイアウト情報生成部113は、第1の日時のレイアウト図と第2の日時のレイアウト図をそれぞれ生成してもよい。この場合、出力画面500には、第1の日時のレイアウト
図501と第2の日時のレイアウト
図501がそれぞれ表示される。
【0092】
図11の出力画面500により、ユーザーは、機器Eの追加、削除(撤去)、位置変更等を、簡単に確認することができる。ユーザーは、例えば、出力画面500を印刷したり、持ち運び可能なユーザー端末3に出力画面500を表示させたりすることで、部屋Rを訪れた際に簡単に各機器Eの状況を確認することができる。
【0093】
出力制御部114は、指定された又は取得した日時のレイアウト
図501上において、いずれかの機器Eの画像503の選択を、ユーザー端末3から受け付けてもよい。この場合、レイアウト情報生成部113は、機器情報記憶部122を参照し、指定された又は取得した日時よりも前の日時に対応する取得日時122fに関連付けられた機器情報であって、選択された機器Eの機器IDに対応する機器情報を特定する。もちろん、指定された又は取得した日時よりも後の日時に対応する取得日時122fに関連付けられた機器情報を特定してもよい。また、レイアウト情報生成部113は、特定した各機器情報から、建物ID及び部屋IDを取得する。そして、レイアウト情報生成部113は、各機器情報に対応する取得日時、建物ID、及び部屋IDの一覧(すなわち、設置位置の履歴情報)を生成する。出力制御部114は、出力画面500に、生成された設置位置の履歴情報を表示する。レイアウト情報生成部113は、特定した各機器情報から位置を取得し、履歴情報に取得した位置を含めてもよい。
【0094】
図12は、実施形態に係る出力画面のさらに他の例を示す図である。出力画面500の基本的な構成は、
図10で説明したとおりである。出力画面500は、指定された日時(図中の「2016年12月1日」)を表示している。また、出力画面500は、選択された機器Eの画像503に関連付けて、当該機器Eの設置位置の履歴情報505を表示している。履歴情報には、取得日時、建物ID、及び部屋IDの一覧が含まれている。
【0095】
図12の出力画面500により、ユーザーは、選択した機器Eの設置位置の履歴を簡単に確認することができる。
【0096】
出力制御部114は、履歴情報505上において、いずれかの設置位置の選択を、ユーザー端末3から受け付けてもよい。この場合、レイアウト情報生成部113は、機器情報記憶部122を参照し、選択された設置位置の日時と対応する取得日時122fに関連付けられた機器情報であって、選択された設置位置の建物ID及び部屋IDに対応する機器情報を特定する。また、レイアウト情報生成部113は、選択された設置位置の日時と対応する作成日時123eが関連付けられたレイアウト情報に含まれるレイアウト図(元データ)123dを読み出す。また、レイアウト情報生成部113は、読み出したレイアウト図(元データ)と、特定した各機器情報とを用いて、各機器Eの位置情報及び接続情報を反映したレイアウト図を生成する。出力制御部114は、出力画面500に、生成されたレイアウト図を表示する。
【0097】
図13は、実施形態に係る出力画面のさらに他の例を示す図である。出力画面500の基本的な構成は、
図10で説明したとおりである。出力画面500は、既に表示しているレイアウト
図501(図中の右側のレイアウト図)に加え、生成されたレイアウト
図501(図中の左側のレイアウト図)を表示している。また、
図12のレイアウト
図501上で選択された機器Eに対応する画像503は、
図13の両方のレイアウト
図501上で、太い実線で強調表示されている。
【0098】
図13の出力画面500により、ユーザーは、機器Eが過去に設置されていた部屋Rの状況を簡単に確認することができる。
【0099】
以上、本発明の実施形態について説明した。本実施形態の機器管理システム5は、機器Eの物理的な位置を正しく管理するとともに、機器Eを確認するユーザーの手間を低減することができる。
【0100】
上述の実施形態では、機器管理装置1は、各機器Eの2次元平面上の物理的位置を管理している。他の変形例では、機器管理装置1は、各機器Eの高さ位置を管理してもよい。
【0101】
具体的には、機器情報生成部211は、各無線タグTの物理的な高さ位置を算出する。例えば、各アンテナにおける受信強度及び各アンテナの既知の高さ位置を基に、各アンテナから無線タグTまでの距離を推定し、これらの推定距離を用いて無線タグTの高さ位置を算出すればよい。このように算出された各機器Eの高さ位置は、機器管理装置1に送信され、機器情報記憶部122に格納される。
【0102】
出力制御部114は、レイアウト
図501上において、いずれかの機器Eの画像503の選択を、ユーザー端末3から受け付けてもよい。この場合、レイアウト情報生成部113は、機器情報記憶部122を参照し、選択された機器Eの機器IDに対応する機器情報に含まれる高さ位置を読み出す。また、レイアウト情報生成部113は、読み出した高さ位置を示す情報を生成する。出力制御部114は、出力画面500に、生成された高さ位置を示す情報を表示する。
【0103】
このようにすれば、ユーザーは、部屋Rにおける各機器の物理的な高さ位置を簡単に確認することができる。ユーザーは、例えば、出力画面500を印刷したり、持ち運び可能なユーザー端末3に出力画面500を表示させたりすることで、部屋Rを訪れた際に簡単に各機器Eを発見することができる。
【0104】
なお、レイアウト図(元データ)123dは、高さ方向の情報を含む3次元データであってもよい。この場合、レイアウト情報生成部113は、各機器Eの位置122d(高さ位置を含む)を用いて、部屋Rの3次元データ上に各機器Eの物理的な位置(高さ位置を含む)を示す画像を配置すればよい。このようにすれば、ユーザーは、より直感的に部屋Rにおける各機器の物理的な位置を簡単に確認することができる。
【0105】
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した各実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明が、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に、他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0106】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現されてもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリーや、ハードディスク、SSD等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0107】
本発明は、機器管理システム、及び機器管理装置だけでなく、機器管理方法、機器管理装置で実行されるコンピューター読み取り可能なプログラム、などの様々な態様で提供することができる。