(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電子商取引の対象である取引対象が購入された際に当該取引対象の販売者に対して課される報酬であって、当該取引対象の価格に応じて変化する報酬の値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された値に応じた優先度で、前記取引対象に関するコンテンツを配信する配信部と
を有することを特徴とする配信装置。
前記配信部は、前記取得部によって取得された値と、当該取引対象に係るコンテンツの価値とに基づいて算出される優先度に応じて、前記取引対象に関するコンテンツを配信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の配信装置。
前記配信部は、前記取得部によって取得された値として、前記取引対象の商品価格に対する販売促進費の割合を示す販促割合の値が高い取引対象に関するコンテンツを優先して配信する
ことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の配信装置。
前記配信部は、前記取得部によって取得された値と前記取引対象を出品する出品元の利益につながる行動に至る割合とに基づいて算出される優先度に応じて、前記取引対象に関するコンテンツを配信する
ことを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか一つに記載の配信装置。
前記配信部は、前記取得部によって取得された値と前記コンテンツが表示される任意のコンテンツ上の表示枠の面積とに基づいて算出される優先度に応じて、前記取引対象に関するコンテンツを配信する
ことを特徴とする請求項1〜10のうちいずれか一つに記載の配信装置。
前記配信部は、前記取得部によって取得された値と前記コンテンツの取得要求の送信元である端末装置のユーザのユーザ属性とに基づいて算出される優先度に応じて、前記取引対象に関するコンテンツを配信する
ことを特徴とする請求項1〜11のうちいずれか一つに記載の配信装置。
前記配信部は、前記取得部によって取得された値が所定の条件を満たす場合には、前記取引対象を出品した出品者が出品する取引対象に関するコンテンツ群から前記取引対象が出品される出品コンテンツに含まれる表示枠に配信するコンテンツを抽出し、前記値が所定の条件を満たさない場合には、前記出品者が出品する取引対象に関するコンテンツ群または他の出品者が出品する取引対象に関するコンテンツ群から前記表示枠に配信するコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項1〜14のうちのいずれか一つに記載の配信装置。
電子商取引の対象である取引対象が購入された際に当該取引対象の販売者に対して課される報酬であって、当該取引対象の価格に応じて変化する報酬の値を取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された値に応じた優先度で、前記取引対象に関するコンテンツを配信する配信手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする配信プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る配信装置、配信方法および配信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る配信装置、配信方法および配信プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
(第1の実施形態)
〔1−1.配信処理〕
まず、
図1を用いて、第1の実施形態に係る配信処理の一例について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る配信処理の一例を示す説明図である。
図1では、配信装置100によって広告コンテンツが端末装置30に配信される例を示す。
【0012】
図1に示す出品者端末10は、配信装置100に商品の広告配信を依頼する出品者によって利用される情報処理装置である。出品者端末10は、商品の商品価格に対する販売促進費の割合を示す販促割合を情報提供装置20に送信する。ここで、販売促進費は、例えば、出品者によって出品された商品が購入された場合に、情報提供装置20や配信装置100の管理者に対して出品者から支払われる広告費に対応する。
【0013】
情報提供装置20は、出品者端末10や端末装置30にウェブページを提供するウェブサーバ等である。例えば、情報提供装置20は、出品者端末10に対して、販促割合を設定する設定画面のウェブページを提供する。これにより、情報提供装置20は、出品者端末10から販促割合を受け付ける。また、情報提供装置20は、端末装置30に対して、例えば、出品された商品を販売するショッピングサイトやオークションサイトなどに関する各種ウェブページを提供する。
【0014】
端末装置30は、ウェブページを閲覧するユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置30は、情報提供装置20にアクセスすることで、情報提供装置20からウェブページを取得し、取得したウェブページを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。また、端末装置30は、ウェブページに広告枠が含まれる場合には、配信装置100にアクセスすることで、配信装置100から広告コンテンツを取得し、取得した広告コンテンツをウェブページ上に表示する。
【0015】
配信装置100は、広告コンテンツを配信するウェブサーバ等である。例えば、配信装置100は、販促割合に基づいて広告コンテンツを端末装置30に配信する。
【0016】
ここで、
図1に示すように、商品名「商品A」の商品C11を出品する出品者が販促割合「5%」を設定したものとする。この場合、出品者端末10は、設定された販促割合「5%」を情報提供装置20に送信する(ステップS1)。これにより、情報提供装置20は、出品者の販促割合を受信する。なお、情報提供装置20は、
図1に示す出品者に限らず図示しない出品者からも販促割合を受信する。そして、情報提供装置20は、受信した販促割合を出品者と対応付けて記憶する。続いて、配信装置100は、情報提供装置20から販促割合を取得する(ステップS2)。そして、配信装置100は、取得した販促割合を記憶する。
【0017】
その後、端末装置30は、情報提供装置20によって提供されるウェブページの取得要求を情報提供装置20に送信したものとする(ステップS3)。この場合、情報提供装置20は、取得要求に対応するウェブページを端末装置30に配信する(ステップS4)。これにより、端末装置30は、広告枠が含まれるウェブページを取得する。そして、端末装置30は、広告枠に表示される広告コンテンツの取得要求を配信装置100に送信する(ステップS5)。
【0018】
続いて、配信装置100は、販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。例えば、配信装置100は、まず、出品された複数の商品に対して、商品の販売価格と販促割合とを乗算する。これにより、配信装置100は、各商品の販売促進費を算出する。そして、配信装置100は、算出された販売促進費が高い商品の広告コンテンツを優先して端末装置30に配信する。
図1の例では、配信装置100は、商品C11が描出された画像を含む広告コンテンツAD11を端末装置30に配信する(ステップS6)。
【0019】
このように、実施形態に係る配信装置100は、商品の商品価格に対する販売促進費の割合を示す販促割合を取得する。また、配信装置100は、取得された販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。
【0020】
これにより、配信装置100は、出品者が希望する販促割合に基づいて商品に関する広告コンテンツを配信することができるので、出品者の手間を軽減させることができる。例えば、出品者によっては、商品価格に対して商品の販売促進費の割合をいくらにするか一元的に決めている。このような場合、配信装置100は、販売促進費ではなく販促割合を受け付けて広告コンテンツを配信するので、商品ごとに販売促進費を算出して設定する出品者の手間を軽減させることができるとともに、販売促進費の管理による負荷を軽減させることができる。また、配信装置100は、商品が購入されると出品者から管理者に販売促進費が支払われるので、出品者の売上を向上させることができるとともに管理者の利益を向上させることができる。
【0021】
〔1−2.情報提供装置の構成〕
次に、
図2を用いて、第1の実施形態に係る情報提供装置20の構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る情報提供装置20の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報提供装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部25とを有する。なお、情報提供装置20は、情報提供装置20を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0022】
(通信部21について)
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。かかる通信部21は、ネットワークと有線または無線で接続され、ネットワークを介して、出品者端末10や端末装置30や配信装置100との間で情報の送受信を行う。
【0023】
(記憶部22について)
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部22は、出品情報記憶部23と、コンテンツ記憶部24とを有する。
【0024】
(出品情報記憶部23について)
出品情報記憶部23は、出品者端末10から送信された出品情報を記憶する。ここで、
図3に、第1の実施形態に係る出品情報記憶部23の一例を示す。
図3に示した例では、出品情報記憶部23は、「出品者ID」、「商品ID」、「商品名」、「商品画像」、「販売価格」、「販促割合」、「在庫数」といった項目を有する。
【0025】
「出品者ID」は、出品者または出品者端末10を識別するための識別情報を示す。「商品ID」は、出品者が出品する商品を識別するための識別情報を示す。「商品名」は、出品者が出品する商品の商品名を示す。「商品画像」は、出品者が出品する商品の画像を識別するための識別情報を示す。
図3に示した例では、「商品画像」に、「AD11」や「AD21」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、静止画像や動画像やURL(Uniform Resource Locator)、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが記憶される。
【0026】
「販売価格」は、出品者が出品する商品の売値を示す。「販促割合」は、商品の販売価格に対する販売促進費の割合を示す。なお、販売促進費は、出品者から情報提供装置20や配信装置100の管理者に支払われる広告費であって、商品の販売価格に販促割合を乗算することで算出される。「在庫数」は、出品者が出品する商品の在庫数を示す。
【0027】
すなわち、
図3では、出品者ID「SE10」によって識別される出品者が、商品ID「C11」の商品名「商品A」の商品を販売価格「3000」円で出品し、販促割合を「5%」に設定している例を示している。また、
図3では、商品ID「C11」の商品名「商品A」の商品画像は、「AD11」である例を示している。また、
図3では、商品ID「C11」の商品名「商品A」の在庫数は、「100」個である例を示している。また、
図3では、出品者ID「SE10」によって識別される出品者が、商品ID「C12」の商品名「商品B」の商品を販売価格「500」円で出品し、販促割合を「0%」に設定している例を示している。ここで、販促割合「0%」は、商品の広告に費用を掛けないことを意味する。
【0028】
(コンテンツ記憶部24について)
コンテンツ記憶部24は、ウェブページに関する情報を記憶する。具体的には、コンテンツ記憶部24は、出品者端末10に提供する設定画面のウェブページや端末装置30に提供するショッピングサイトやオークションサイトのウェブページを記憶する。
【0029】
(制御部25について)
制御部25は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部25は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0030】
制御部25は、
図2に示すように、受付部26と、送信部27と、受信部28と、配信部29とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部25の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部25が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0031】
(受付部26について)
受付部26は、出品者によって出品された商品に関する出品情報を受け付ける。具体的には、受付部26は、出品者によって商品が出品された場合に、商品の商品名や商品画像、販売価格、販促割合、在庫数といった商品に関する各種の情報を出品情報として出品者端末10から受け付ける。そして、受付部26は、受け付けた出品情報を出品情報記憶部23に格納する。
【0032】
(送信部27について)
送信部27は、受付部26によって出品情報が受け付けられた場合に、出品情報記憶部23に記憶されている出品情報を送信する。具体的には、送信部27は、出品情報記憶部23に記憶された出品情報を配信装置100に送信する。なお、送信部27は、配信装置100から出品情報の取得要求があった場合に、出品情報記憶部23に記憶された出品情報を配信装置100に送信してもよい。
【0033】
(受信部28について)
受信部28は、端末装置30からコンテンツ(例えば、ウェブページ)の取得要求を受信する。例えば、受信部28は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエスト等により、ウェブページの取得要求を受信する。
【0034】
(配信部29について)
配信部29は、受信部28によってウェブページの取得要求が受信された場合に、コンテンツ記憶部24に記憶されているウェブページを配信する。例えば、配信部29は、配信装置100にアクセスするためのURLが埋め込まれたウェブページや広告コンテンツが既に埋め込まれたウェブページを端末装置30に配信する。
【0035】
〔1−3.配信装置の構成〕
次に、
図4を用いて、第1の実施形態に係る配信装置100の構成について説明する。
図4は、第1の実施形態に係る配信装置100の構成例を示す図である。
図4に示すように、配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、配信装置100は、配信装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0036】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。かかる通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、ネットワークを介して、出品者端末10や情報提供装置20や端末装置30との間で情報の送受信を行う。
【0037】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、出品情報記憶部121を有する。
【0038】
(出品情報記憶部121について)
出品情報記憶部121は、出品者端末10から送信された出品情報を記憶する。ここで、
図5に、第1の実施形態に係る出品情報記憶部121の一例を示す。
図5に示した例では、出品情報記憶部121は、「出品者ID」、「商品ID」、「商品名」、「商品画像」、「販売価格」、「販促割合」、「販売促進費」、「CTR」、「CVR」、「在庫数」といった項目を有する。
【0039】
図5に示す「出品者ID」、「商品ID」、「商品名」、「商品画像」、「販売価格」、「販促割合」、「在庫数」は、
図3に示す「出品者ID」、「商品ID」、「商品名」、「商品画像」、「販売価格」、「販促割合」、「在庫数」に対応する。
【0040】
「販売促進費」は、出品者から管理者に広告料として支払われる費用を示す。例えば、「販売促進費」は、「販売価格」に「販促割合」を乗算することで算出される。「CTR」は、商品の広告コンテンツが選択された割合を示す。「CVR」は、商品の広告コンテンツを介して、商品を出品する出品元の利益につながる行動に至る指標を示す。例えば、「CVR」は、広告コンテンツを配信した回数に対して、コンバージョン(商品購入や資料請求などの、コンテンツ上から獲得できる最終成果)に至った回数の割合を示す。「在庫数」は、出品者が出品する商品の在庫数を示す。
【0041】
すなわち、
図5では、出品者ID「SE10」によって識別される出品者が、商品ID「C11」の商品名「商品A」の商品を販売価格「3000」円で出品し、販促割合を「5%」に設定している例を示している。このため、
図5の例では、販売促進費は、販売価格「3000」円に販促割合「5%」を乗算した値である「150」円になる。また、
図5では、商品ID「C11」の商品名「商品A」の商品画像は、「AD11」である例を示している。また、
図5では、商品ID「C11」の商品名「商品A」の商品の広告コンテンツは、CTR「2%」、CVR「10%」である例を示している。また、
図5では、商品ID「C11」の商品名「商品A」の商品の在庫数は、「100」個である例を示している。
【0042】
(制御部130について)
制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0043】
制御部130は、
図4に示すように、取得部131と、算出部132と、受信部133と、抽出部134と、配信部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0044】
(取得部131について)
取得部131は、出品者によって出品された商品に関する出品情報を取得する。具体的には、取得部131は、商品の販売価格、販促割合といった商品に関する各種の情報を出品情報として情報提供装置20から取得する。例えば、取得部131は、ショッピングサイトに出品される商品の出品情報が情報提供装置20の出品情報記憶部23に格納された場合や広告コンテンツの取得要求を端末装置30から受信した場合に、出品情報を情報提供装置20から取得する。そして、取得部131は、取得した出品情報を出品情報記憶部121に格納する。
【0045】
なお、取得部131は、情報提供装置20から出品情報を取得するに限らず、出品者端末10から出品情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、販促割合を出品者端末10から直接取得する。
【0046】
(算出部132について)
算出部132は、取得部131によって取得された販促割合に基づいて販売促進費を算出する。例えば、算出部132は、商品の販売価格に販促割合を乗じることで販売促進費を算出する。また、算出部132は、算出された販売促進費を出品情報記憶部121に格納する。
【0047】
図5の例では、算出部132は、販売価格「3000」円に販促割合「5%」を乗じることで販売促進費「150」円を算出する。そして、算出部132は、算出した販売促進費「150」円を出品情報記憶部121の「販売促進費」に格納する。
【0048】
(受信部133について)
受信部133は、端末装置30や情報提供装置20から広告コンテンツの取得要求を受信する。例えば、受信部133は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエスト等により、広告コンテンツの取得要求を受信する。
【0049】
なお、受信部133に広告コンテンツの取得要求を送信する装置は、配信されるウェブページによって異なる。例えば、配信装置100にアクセスするためのURLが埋め込まれたウェブページが端末装置30に配信される場合、受信部133は、端末装置30から広告コンテンツの取得要求を受信する。また、広告コンテンツが既に埋め込まれたウェブページが端末装置30に配信される場合、受信部133は、ウェブページを配信した情報提供装置20から広告コンテンツの取得要求を受信する。本実施形態では、受信部133は、端末装置30から広告コンテンツの取得要求を受信するものとする。
【0050】
(抽出部134について)
抽出部134は、受信部133によって広告コンテンツの取得要求が受信された場合に、取得部131によって取得された販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを抽出する。具体的には、抽出部134は、算出部132によって販売促進費が算出された商品群の中で販売促進費が高い商品に関するコンテンツを優先して抽出する。ここで、抽出部134は、例えば、販売促進費が高いほど広告コンテンツを抽出するリスティングの順位を上位にすることで、商品群の中で販売促進費が高い商品に関するコンテンツを優先して抽出する。なお、抽出部134は、販売促進費が高いほど抽出確率を高くすることで、商品群の中で販売促進費が高い商品に関するコンテンツを優先して抽出してもよい。これにより、抽出部134は、算出部132によって販売促進費が算出された商品群の中で販売促進費が高い商品に対応する商品画像を広告コンテンツとして優先的に抽出する。
図5の例では、抽出部134は、商品A〜Dの中で販売促進費が「4000」円で最も高い商品Cに対応する商品画像「AD13」を広告コンテンツとして抽出する。
【0051】
(配信部135について)
配信部135は、取得部134によって取得された販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。具体的には、配信部135は、受信部133によって広告コンテンツの取得要求が受信された場合に、抽出部134によって抽出された広告コンテンツを配信する。例えば、配信部135は、端末装置30から広告コンテンツの取得要求を受信した場合に、抽出部134によって抽出された広告コンテンツである商品画像を端末装置30に配信する。なお、配信部135は、情報提供装置20から広告コンテンツの取得要求を受信した場合には、抽出部134によって抽出された広告コンテンツを情報提供装置20に配信する。
【0052】
〔1−4.受付処理手順〕
次に、
図6を用いて、第1の実施形態に係る配信装置100による受付処理の手順について説明する。
図6は、第1の実施形態に係る配信装置100による受付処理手順を示すフローチャートである。
【0053】
図6に示すように、配信装置100の取得部131は、出品者端末10から商品の出品情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。そして、取得部131は、出品情報を取得していない場合には(ステップS101;No)、出品情報を取得するまで待機する。一方、出品情報を取得した場合には(ステップS101;Yes)、算出部132は、出品者によって設定された販促割合に基づいて販売促進費を算出する(ステップS102)。そして、取得部131は、算出された販売促進費を含む出品情報を出品情報記憶部121に格納する(ステップS103)。
【0054】
〔1−5.配信処理手順〕
次に、
図7を用いて、第1の実施形態に係る配信装置100による配信処理の手順について説明する。
図7は、第1の実施形態に係る配信装置100による配信処理手順を示すフローチャートである。
【0055】
図7に示すように、配信装置100の受信部133は、広告コンテンツの取得要求を受信したか否かを判定する(ステップS201)。そして、受信部133は、取得要求を受信していない場合には(ステップS201;No)、取得要求を受信するまで待機する。
【0056】
一方、受信部133によって取得要求が受信された場合には(ステップS201;Yes)、抽出部134は、販促割合に基づいて広告コンテンツを抽出する(ステップS202)。例えば、抽出部134は、販売促進費が高い商品の広告コンテンツを優先して抽出する。
【0057】
続いて、配信部135は、抽出部134によって抽出された広告コンテンツを、広告コンテンツの取得要求の送信元である端末装置30に配信する(ステップS203)。
【0058】
〔1−6.第1の実施形態の効果〕
上述してきたように、第1の実施形態に係る配信装置100は、取得部131と、配信部135とを有する。取得部131は、商品の商品価格に対する販売促進費の割合を示す販促割合を取得する。配信部135は、取得部131によって取得された販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。
【0059】
また、第1の実施形態に係る配信装置100において、取得部131は、出品コンテンツに出品される商品の販促割合を取得する。配信部135は、取得部131によって取得された販促割合に基づいて、任意のコンテンツに表示される広告として商品に関するコンテンツを配信する。
【0060】
また、第1の実施形態に係る配信装置100において、取得部131は、商品を出品する出品者によって設定された販促割合を取得する。
【0061】
これにより、配信装置100は、出品者が希望する販促割合に基づいて商品に関する広告コンテンツを配信することができるので、出品者の手間を軽減させることができる。また、配信装置100は、販売促進費ではなく販促割合を受け付けて広告コンテンツを配信するので、商品ごとに販売促進費を算出して設定する出品者の手間を軽減させることができるとともに、販売促進費の管理による負荷を軽減させることができる。また、配信装置100は、商品が購入されると出品者から管理者に販売促進費が支払われるので、出品者の売上を向上させることができるとともに管理者の利益を向上させることができる。
【0062】
また、第1の実施形態に係る配信装置100は、取得部131によって取得された販促割合に商品価格を乗じることで販売促進費を算出する算出部132をさらに有する。また、配信部135は、算出部132によって販売促進費が算出された商品群の中で販売促進費が高い商品に関するコンテンツを優先して配信する。
【0063】
これにより、第1の実施形態に係る配信装置100は、商品を宣伝するために高い販促割合を出品者に設定させることができるので、管理者の収益を向上させることができる。
【0064】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態で説明した配信装置100は、出品者によって商品の販促割合が設定される。第2の実施形態では、出品者によって商品の販促割合がカテゴリ別に設定される場合の処理について説明する。
【0065】
〔2−1.配信装置の構成〕
まず、
図8を用いて、第2の実施形態に係る配信装置200の構成について説明する。
図8は、第2の実施形態に係る配信装置200の構成例を示す図である。
図8に示すように、配信装置200は、配信装置100と異なる記憶部220と制御部230とを有する。記憶部220は、記憶部120と比較して、データ項目の異なる出品情報記憶部221と、カテゴリ情報記憶部222とをさらに有する。制御部230は、制御部130と比較して機能の異なる取得部231と、算出部232と、抽出部234とを有する。
【0066】
(出品情報記憶部221について)
図9に、第2の実施形態に係る出品情報記憶部221の一例を示す。
図9に示した例では、出品情報記憶部221は、出品情報記憶部121と比較して、「カテゴリ」といった項目を有する。また、出品情報記憶部221は、出品情報記憶部121と比較して、「販促割合」といった項目を有さない。
【0067】
「カテゴリ」は、商品の種別を示す。すなわち、
図9では、出品者ID「SE10」の出品者は、カテゴリ「飲料水」の商品Aを出品している例を示している。
【0068】
(カテゴリ情報記憶部222について)
図10に、第2の実施形態に係るカテゴリ情報記憶部222の一例を示す。
図10に示した例では、カテゴリ情報記憶部222は、「出品者ID」、「カテゴリ」、「販促割合」といった項目を有する。
【0069】
「出品者ID」は、商品を出品した出品者の識別情報を示す。「カテゴリ」は、商品の種別を示す。「販促割合」は、商品のカテゴリごとに設定された商品価格に対する販売促進費の割合を示す。
【0070】
すなわち、
図10では、出品者ID「SE10」の出品者は、カテゴリ「飲料水」の商品には、販促割合「5%」を設定した例を示している。また、出品者ID「SE10」の出品者は、カテゴリ「食品」の商品には、販促割合「0%」を設定した例を示している。また、出品者ID「SE10」の出品者は、カテゴリ「電化製品」の商品には、販促割合「40%」を設定した例を示している。
【0071】
(取得部231について)
取得部231は、出品者によって出品された商品に関する出品情報を取得する。例えば、情報提供装置20の受付部26は、出品者端末10から商品の「カテゴリ」が含まれる出品情報と商品の種別ごとに設定された「販促割合」とを受け付ける。そして、取得部231は、商品の「カテゴリ」が含まれる出品情報と商品の種別ごとに設定された「販促割合」とを情報提供装置20から取得する。その後、取得部231は、取得した商品の「カテゴリ」が含まれる出品情報を出品情報記憶部221に格納する。また、取得部231は、取得した商品の種別ごとに設定された「販促割合」をカテゴリ情報記憶部222に格納する。
【0072】
(算出部232について)
算出部232は、取得部231によって取得された商品の種別ごとに設定された販促割合に基づいて販売促進費を算出する。例えば、算出部232は、商品の販売価格に、かかる商品のカテゴリに対応する販促割合を乗じることで販売促進費を算出する。
【0073】
この点について、
図9および
図10を用いて説明する。例えば、算出部232は、商品Aのカテゴリは「飲料水」なので、商品Aの販売価格「3000」円に、カテゴリ「飲料水」の販促割合「5%」を乗算することで販売促進費「150」円を算出する。また、算出部232は、商品Cのカテゴリは「電化製品」なので、商品Cの販売価格「10000」円に、カテゴリ「電化製品」の販促割合「40%」を乗算することで販売促進費「4000」円を算出する。そして、算出部232は、算出された販売促進費を出品情報記憶部221に格納する。
【0074】
(抽出部234について)
抽出部234は、受信部133によって広告コンテンツの取得要求が受信された場合に、取得部231によって取得された商品の種別ごとに設定された販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを抽出する。具体的には、抽出部234は、算出部232によって販売促進費が算出された商品群の中で販売促進費が高い商品に関するコンテンツを優先して抽出する。例えば、抽出部234は、算出部232によって販売促進費が算出された商品群の中で販売促進費が高い商品に対応する商品画像を広告コンテンツとして抽出する。
図9の例では、抽出部234は、商品A〜Dの中で販売促進費が「4000」円で最も高い商品Cに対応する商品画像「AD13」を広告コンテンツとして抽出する。
【0075】
(配信部235について)
配信部235は、取得部231によって取得された販促割合のうち商品の種別に対応する販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。具体的には、配信部235は、受信部133によって広告コンテンツの取得要求が受信された場合に、抽出部234によって抽出された広告コンテンツを配信する。
【0076】
〔2−2.第2の実施の形態の効果〕
上述してきたように、第2の実施形態に係る配信装置200は、取得部231と、配信部235とを有する。取得部231は、出品者によって商品の種別ごとに設定された販促割合を取得する。配信部235は、取得部231によって取得された販促割合のうち商品の種別に対応する販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。
【0077】
これにより、第2の実施形態に係る配信装置200は、商品ごとではなく商品の種別ごとに販促割合を設定させることができるので、出品者の販促割合を設定させる手間を軽減することができる。
【0078】
〔3.変形例〕
上述した実施形態に係る配信装置100や配信装置200は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の配信装置100や配信装置200の他の実施形態について説明する。
【0079】
〔3−1.販促割合を一括設定〕
上記実施形態では、取得部131は、商品ごとに設定された販促割合を取得する例を示した。しかし、この例に限られず、取得部131は、出品者が出品する複数の商品に対して一括設定された販促割合を取得してもよい。
【0080】
この点について、
図11を用いて説明する。
図11は、変形例に係る出品情報記憶部121の一例を示す図である。
図11の例では、販促割合は、出品者が出品する複数の商品に対して一括設定される。このため、
図11に示すように、販促割合は、出品者IDと対応付けて出品情報記憶部121に記憶される。
図11の例では、出品者ID「SE10」の出品者が出品する商品A〜Cには、販促割合「20%」が設定されている。
【0081】
そして、算出部132は、出品者が出品する複数の商品に対して一括設定された販促割合に基づいて販売促進費を算出する。
図11の例では、算出部132は、商品Aの販売価格「3000」円に販促割合「20%」を乗算することで販売促進費「600」円を算出する。そして、算出部132は、算出した商品Aの販売促進費「600」円を出品情報記憶部121に格納する。
【0082】
その後、抽出部134は、一括設定された販促割合に基づいて、複数の商品のいずれかに関するコンテンツを抽出する。そして、配信部135は、抽出された商品に関するコンテンツを配信する。
【0083】
このように、配信装置100は、出品者が出品する複数の商品に対して一括設定された販促割合を取得する。そして、配信装置100は、取得された販促割合に基づいて、複数の商品のいずれかに関するコンテンツを配信する。
【0084】
これにより、配信装置100は、一回の設定で出品者が出品する複数の商品の販促割合を設定することができるので、出品者の手間を軽減することができる。
【0085】
〔3−2.コンテンツの価値に基づいて配信〕
また、上記実施形態では、配信装置100は、販売促進費に基づいては、商品に関するコンテンツを配信する例を示した。しかし、この例に限られず、配信装置100は、商品に関するコンテンツの価値を示す指標値に基づいてコンテンツを配信してもよい。
【0086】
この点について、
図11を用いて説明する。配信装置100の算出部132は、販売促進費に基づいて、コンテンツの価値を示す指標値を算出する。具体的には、算出部132は、コンテンツの価値を示す指標値としてeCPM(effective Cost Per Mill)を算出する。
【0087】
一例としては、算出部132は、販売促進費とコンテンツの選択率とに基づいて、eCPMを算出する。例えば、算出部132は、販売促進費と商品に関するコンテンツのCTRとを乗算することでeCPMを算出する。
【0088】
他の一例としては、算出部132は、販売促進費と商品を出品する出品元の利益につながる行動に至る割合とに基づいて、eCPMを算出する。例えば、算出部132は、販売促進費とCVRとを乗算することでeCPMを算出する。
【0089】
他の一例としては、算出部132は、販売促進費と商品に関するコンテンツが表示される任意のコンテンツ上の表示枠の面積とに基づいて、eCPMを算出する。例えば、算出部132は、販売促進費を表示枠の面積で除算することで単位面積当たりのeCPMを算出する。
【0090】
他の一例としては、算出部132は、販売促進費とコンテンツの取得要求の送信元である端末装置のユーザのユーザ属性とに基づいて、eCPMを算出する。ここで、ユーザ属性とは、人口統計学的なユーザの属性情報を示すデモグラフィック属性やユーザの価値観、ライフスタイル、性格、嗜好などを示すサイコグラフィック属性である。例えば、算出部132は、ユーザが関心を持つ分野と商品の種別とが同一の場合に、eCPMを高く補正して算出する。一方、算出部132は、ユーザが関心を持つ分野と商品の種別とが異なる場合には、eCPMを低く補正して算出する。
【0091】
例えば、算出部132は、販売価格p、販促割合R、クリック率CTR、コンバージョンレイトCVR、面積Sを用いて、下記の式(1)のようにeCPMを算出する。
【0092】
eCPM=p*R*CTR*CVR/S・・・(1)
【0093】
そして、配信装置100は、eCPMが算出された商品群の中でeCPMが高い商品に関するコンテンツを優先して配信する。
【0094】
このように、変形例に係る配信装置100は、販売促進費に基づいて、コンテンツの価値を示す指標値を算出する。そして、配信装置100は、算出部132によって指標値が算出された商品群の中で指標値が高い商品に関するコンテンツを優先して配信する。
【0095】
これにより、配信装置100は、価値が高い広告コンテンツを優先して配信することができるので、管理者の収益を向上させることができる。
【0096】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費とコンテンツの選択率とに基づいて、指標値を算出する。
【0097】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費と商品を出品する出品元の利益につながる行動に至る割合とに基づいて、指標値を算出する。
【0098】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費とコンテンツが表示される任意のコンテンツ上の表示枠の面積とに基づいて、指標値を算出する。
【0099】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費とコンテンツの取得要求の送信元である端末装置のユーザのユーザ属性とに基づいて、指標値を算出する。
【0100】
これにより、変形例に係る配信装置100は、指標値を高い精度で算出することができるので、管理者の収益をより向上させることができる。
【0101】
〔3−3.確率を用いて配信〕
上記実施形態では、配信装置100は、販売促進費が高い商品に関するコンテンツを優先して配信する例を示した。しかし、この例に限られず、配信装置100は、販売促進費が高い商品ほど高い確率でコンテンツを配信してもよい。
【0102】
この点について、
図11を用いて説明する。
図11の例では、商品Aの販売促進費は、「600」円である。また、商品Bの販売促進費は、「100」円である。また、商品Cの販売促進費は、「2000」円である。また、商品Dの販売促進費は、「300」円である。
【0103】
この場合、配信装置100は、商品A、商品B、商品C、商品Dに関するコンテンツを、600:100:2000:300の比率で配信する。例えば、配信装置100は、商品Aの販売促進費「600」を商品A〜Dの販売促進費の合計値「3000」で除算した「20%」の確率で商品Aに関するコンテンツを配信する。
【0104】
このように、配信装置100は、算出部132によって算出された販売促進費が高い商品ほど高い確率でコンテンツを配信する。
【0105】
これにより、配信装置100は、販売促進費が低い商品のコンテンツも配信することができるので、ユーザに配信するコンテンツの種類を増やすことができる。
【0106】
〔3−4.コンテンツの強調〕
上記実施形態では、配信装置100は、販売促進費に応じて強調したコンテンツを配信してもよい。
【0107】
例えば、配信装置100は、販売促進費が高いほどコンテンツに含まれるフォントのサイズを大きくしてコンテンツを配信する。他の例では、配信装置100は、販売促進費が高いほどコンテンツに含まれるフォントの色を目立つ色にしてコンテンツを配信する。他の例では、配信装置100は、販売促進費が高いほどコンテンツのサイズを拡大して配信する。
【0108】
このように、配信装置100は、販売促進費に応じて強調したコンテンツを配信する。
【0109】
これにより、配信装置100は、販売促進費が高いほど広告を目立たせることができるので、販売促進費が高いほど広告効果を高めることができる。
【0110】
〔3−5.スパム対策〕
上記実施形態では、配信装置100は、販売促進費または商品価格が所定の閾値より高い商品に関するコンテンツを除外して配信してもよい。
【0111】
例えば、配信装置100は、販売促進費が高いほどコンテンツに含まれるフォントのサイズを大きくしてコンテンツを配信する。他の例では、配信装置100は、販売促進費が高いほどコンテンツに含まれるフォントの色を目立つ色にしてコンテンツを配信する。他の例では、配信装置100は、販売促進費が高いほどコンテンツのサイズを拡大して配信する。
【0112】
このように、配信装置100は、算出部132によって算出された販売促進費または商品価格が所定の閾値より高い商品に関するコンテンツを除外して配信する。
【0113】
これにより、配信装置100は、販促割合または商品価格が不当に高く設定された出品された商品の広告コンテンツを配信候補の広告コンテンツから除外することができるので、販売する意図なくスパムとして出品された商品の広告コンテンツの配信を防ぐことができる。
【0114】
〔3−6.広告枠を独占して配信〕
上記実施形態では、配信装置100は、販促割合が所定の閾値以上である場合には、商品を出品した出品者が出品する商品に関するコンテンツ群から商品が出品される出品コンテンツに含まれる表示枠に配信するコンテンツを抽出し、販促割合が所定の閾値以下である場合には、出品者が出品する商品に関するコンテンツ群または他の出品者が出品する商品に関するコンテンツ群から表示枠に配信するコンテンツを抽出してもよい。
【0115】
この点について、
図12を用いて説明する。
図12は、ウェブページの一例を示す図である。ウェブページW1は、「X社」の商品「CI」を販売するショッピングサイトのウェブページである。
図12に示すように、ウェブページW1は、広告コンテンツが表示される広告枠SP1〜SP3を有する。
【0116】
ここで、配信装置100は、端末装置30から広告コンテンツの取得要求を受信したものとする。この場合、配信装置100は、商品「CI」を出品した「X社」によって設定された販促割合が所定の閾値以上である場合には、「X社」が出品する商品に関するコンテンツ群からウェブページW1に含まれる広告枠SP1〜SP3に配信するコンテンツを抽出する。
図12の例では、配信装置100は、販促割合が所定の閾値以上である場合、「X社」が出品する商品に関するコンテンツAD11〜AD13を配信する。これにより、広告枠SP1〜SP3には、
図12に示すように、「X社」が出品する商品に関するコンテンツAD11〜AD13が表示される。
【0117】
一方、配信装置100は、販促割合が所定の閾値以下である場合には、「X社」が出品する商品に関するコンテンツ群または他の出品者が出品する商品に関するコンテンツ群から広告枠SP1〜SP3に配信するコンテンツを抽出する。
図12の例では、配信装置100は、販促割合が所定の閾値以下である場合、「Y社」が出品する商品に関するコンテンツAD21、「Z社」が出品する商品に関するコンテンツAD31、「W社」が出品する商品に関するコンテンツAD41を配信する。これにより、広告枠SP1〜SP3には、
図12に示すように、「Y社」が出品する商品に関するコンテンツAD21、「Z社」が出品する商品に関するコンテンツAD31、「W社」が出品する商品に関するコンテンツAD41が表示される。
【0118】
このように、配信装置100は、販促割合が所定の閾値以上である場合には、商品を出品した出品者が出品する商品に関するコンテンツ群から商品が出品される出品コンテンツに含まれる表示枠に配信するコンテンツを抽出し、販促割合が所定の閾値以下である場合には、出品者が出品する商品に関するコンテンツ群または他の出品者が出品する商品に関するコンテンツ群から表示枠に配信するコンテンツを抽出する。
【0119】
これにより、配信装置100は、販促割合を所定の閾値以上に設定すると広告枠を独占することができるので、出品者に販促割合を高く設定させることができる。このため、配信装置100は、管理者の収益を向上させることができる。
【0120】
〔3−7.販促割合の設定〕
上記実施形態では、配信装置100は、予め用意された販促割合のうち商品を出品する出品者によって選択された販促割合を取得してもよい。
【0121】
例えば、配信装置100は、販促割合を高く設定して広告コンテンツを多く配信することで高い売り上げを実現する薄利多売のプランを予め用意する。他の例では、配信装置100は、販促割合を低く設定して販売促進費を抑えることで高い利益率を実現するプランを予め用意する。
【0122】
そして、配信装置100は、予め用意されたプランの中から希望するプランを出品者に選択させることで販促割合を取得する。続いて、配信装置100は、取得された販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。
【0123】
このように、配信装置100は、予め用意された販促割合のうち商品を出品する出品者によって選択された販促割合を取得する。また、配信装置100は、取得された販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。
【0124】
これにより、配信装置100は、予め用意されたプランから選択させるだけで販促割合を設定させることができるので、出品者の手間を軽減することができる。
【0125】
なお、配信装置100は、出品者に販促割合の上限を設定させることで販促割合を受け付けてもよい。この場合、配信装置100は、設定された販促割合の上限に達しない範囲内で動的に販促割合を変化させてもよい。例えば、配信装置100は、商品の在庫数が多いほど販促割合を上限に近づけて設定する。一方、配信装置100は、商品の在庫数が少ないほど販促割合を上限から遠くなるように低く設定する。
【0126】
〔3−8.商品に関するコンテンツ〕
上記実施形態では、配信装置100は、商品に関するコンテンツとして、商品が描出された画像を含む広告コンテンツを配信してもよい。
【0127】
具体的には、配信装置100は、商品に関するコンテンツとして、当該商品の商品画像を含む広告コンテンツを配信する。例えば、配信装置100は、商品の商品名や販売元の会社名と商品画像とが組み合わされた広告コンテンツを配信する。なお、商品の広告コンテンツには、当該商品を販売する販売ページにアクセスするためのURLが埋め込まれる。これにより、例えば、端末装置30に表示された広告コンテンツがユーザにクリックされると当該広告コンテンツに対応する商品の販売ページへ遷移する。また、配信装置100は、商品の商品画像に含まれる文字が多い場合には、当該商品の他の商品画像を採用した広告コンテンツを配信してもよい。
【0128】
このように、配信装置100は、商品に関するコンテンツとして、商品が描出された画像を含む広告コンテンツを配信する。
【0129】
これにより、配信装置100は、広告コンテンツが宣伝する商品を容易に把握させることができるので、広告効果を高めることができる。
【0130】
〔3−9.コンテンツの配信による課金〕
上記実施形態では、情報提供装置20は、販売促進費として出品者に請求する課金額を算定してもよい。
【0131】
例えば、情報提供装置20は、出品者端末10から受け付けた販促割合と商品の販売価格とを乗算することで出品者に販売促進費として請求する課金額を算定する。そして、情報提供装置20は、商品が売れた場合に、算定された課金額を出品者に対して請求する。これにより、出品者は、販売促進費として請求された課金額の累計値を支払う。
【0132】
なお、情報提供装置20に限らず、配信装置100が、販売促進費として出品者に請求する課金額を算定してもよい。例えば、配信装置100は、商品が売れた場合に、出品者に請求する課金額の累計を算定する。そして、配信装置100は、例えば、所定の期間ごとに、出品者に対して、算定された課金額を請求する。これにより、出品者は、所定の期間ごとに、販売促進費として請求された課金額の累計値を支払う。
【0133】
また、配信装置100は、商品が売れた場合に限らず、商品に関するコンテンツを配信した場合や配信された広告コンテンツがクリックされた場合、商品を販売するウェブページが閲覧された場合に、出品者に請求する課金額の累計を算定してもよい。また、配信装置100は、配信された広告コンテンツを経由せずに商品が購入された場合にも、出品者に請求する課金額の累計を算定してもよい。
【0134】
このように、情報提供装置20または配信装置100は、販売促進費として出品者に請求する課金額を算定する。
【0135】
これにより、情報提供装置20または配信装置100は、コンテンツの配信による課金額を計上することができるので、管理者の収益を高めることができる。
【0136】
〔3−10.販促割合の取得〕
上記実施形態では、情報提供装置20に限らず、配信装置100が、出品者端末10から販促割合を取得してもよい。この場合、配信装置100は、出品者端末10から取得した販促割合を出品情報記憶部121に格納する。そして、配信装置100は、出品情報記憶部121に格納された販促割合を情報提供装置20に送信することで、販促割合に関する情報を共有してもよい。
【0137】
〔3−11.その他〕
また、上記実施形態では、広告コンテンツやウェブページのリンク領域を選択するユーザ操作を「クリック」と表記したが、かかるユーザ操作は、マウスを用いたクリック操作に限られない。例えば、上述してきた「クリック」は、指によって広告コンテンツ等をタップする操作や、視線によって広告コンテンツ等を選択する操作であってもよい。
【0138】
また、上記実施形態では、ウェブページに広告コンテンツが重ねて表示される例を示したが、広告コンテンツと重ねて表示されるコンテンツは、ウェブページに限られない。例えば、携帯電話ゲーム等の画面に広告表示領域が含まれる場合、上述してきた広告コンテンツは、ゲーム画面等と重ねて表示されてもよい。
【0139】
また、上記実施形態では、広告コンテンツを例に挙げて説明したが、ウェブページに表示されるコンテンツは、広告目的の広告コンテンツに限られない。例えば、上述してきた広告コンテンツは、天気情報や震災情報などを通知するためのコンテンツであってもよい。
【0140】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0141】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図4に示した取得部131および受信部133は統合されてもよい。
【0142】
〔3−12.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る配信装置100は、例えば
図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、配信装置100を例に挙げて説明する。
図13は、配信装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0143】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0144】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0145】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0146】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0147】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る配信装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0149】
上述してきたように、変形例に係る配信装置100において、取得部131は、出品者が出品する複数の商品に対して一括設定された販促割合を取得する。配信部135は、取得部131によって取得された販促割合に基づいて、複数の商品のいずれかに関するコンテンツを配信する。
【0150】
これにより、変形例に係る配信装置100は、一回の設定で出品者が出品する複数の商品の販促割合を設定することができるので、出品者の手間を軽減することができる。
【0151】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費に基づいて、コンテンツの価値を示す指標値を算出する。配信部135は、算出部によって指標値が算出された商品群の中で指標値が高い商品に関するコンテンツを優先して配信する。
【0152】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費とコンテンツの選択率とに基づいて、指標値を算出する。
【0153】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費と商品を出品する出品元の利益につながる行動に至る割合とに基づいて、指標値を算出する。
【0154】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費とコンテンツが表示される任意のコンテンツ上の表示枠の面積とに基づいて、指標値を算出する。
【0155】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、販売促進費とコンテンツの取得要求の送信元である端末装置のユーザのユーザ属性とに基づいて、指標値を算出する。
【0156】
これにより、変形例に係る配信装置100は、指標値を高い精度で算出することができるので、管理者の収益をより向上させることができる。
【0157】
また、変形例に係る配信装置100において、算出部132は、算出部132によって算出された販売促進費が高い商品ほど高い確率で前記コンテンツを配信する。
【0158】
これにより、変形例に係る配信装置100は、販売促進費が低い商品のコンテンツも配信することができるので、ユーザに配信するコンテンツの種類を増やすことができる。
【0159】
また、変形例に係る配信装置100において、配信部135は、算出部132によって算出された販売促進費に応じて強調したコンテンツを配信する。
【0160】
これにより、変形例に係る配信装置100は、販売促進費が高いほど広告を目立たせることができるので、販売促進費が高いほど広告効果を高めることができる。
【0161】
また、変形例に係る配信装置100において、配信部135は、算出部132によって算出された販売促進費または商品価格が所定の閾値より高い商品に関するコンテンツを除外して配信する。
【0162】
これにより、変形例に係る配信装置100は、販促割合または商品価格が不当に高く設定された出品された商品の広告コンテンツを配信候補の広告コンテンツから除外することができるので、販売する意図なくスパムとして出品された商品の広告コンテンツの配信を防ぐことができる。
【0163】
また、変形例に係る配信装置100において、配信部135は、取得部131によって取得された販促割合が所定の閾値以上である場合には、商品を出品した出品者が出品する商品に関するコンテンツ群から商品が出品される出品コンテンツに含まれる表示枠に配信するコンテンツを抽出し、販促割合が所定の閾値以下である場合には、出品者が出品する商品に関するコンテンツ群または他の出品者が出品する商品に関するコンテンツ群から表示枠に配信するコンテンツを抽出する。
【0164】
これにより、変形例に係る配信装置100は、販促割合を所定の閾値以上に設定すると広告枠を独占することができるので、出品者に販促割合を高く設定させることができる。このため、配信装置100は、管理者の収益を向上させることができる。
【0165】
また、変形例に係る配信装置100において、取得部131は、予め用意された販促割合のうち商品を出品する出品者によって選択された販促割合を取得する。また、配信部135は、取得部131によって取得された販促割合に基づいて、商品に関するコンテンツを配信する。
【0166】
これにより、変形例に係る配信装置100は、予め用意されたプランから選択させるだけで販促割合を設定させることができるので、出品者の手間を軽減することができる。
【0167】
また、変形例に係る配信装置100において、配信部135は、商品に関するコンテンツとして、商品が描出された画像を含む広告コンテンツを配信する。
【0168】
これにより、変形例に係る配信装置100は、広告コンテンツが宣伝する商品を容易に把握させることができるので、広告効果を高めることができる。
【0169】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。