特許第6814013号(P6814013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6814013
(24)【登録日】2020年12月22日
(45)【発行日】2021年1月13日
(54)【発明の名称】メトロノーム
(51)【国際特許分類】
   G04F 5/02 20060101AFI20201228BHJP
【FI】
   G04F5/02 A
   G04F5/02 B
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-203488(P2016-203488)
(22)【出願日】2016年10月17日
(65)【公開番号】特開2018-66575(P2018-66575A)
(43)【公開日】2018年4月26日
【審査請求日】2019年8月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002325
【氏名又は名称】セイコーインスツル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142837
【弁理士】
【氏名又は名称】内野 則彰
(74)【代理人】
【識別番号】100166305
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 徹
(72)【発明者】
【氏名】安藤 人織
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 太一
(72)【発明者】
【氏名】八木 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】近藤 正次
(72)【発明者】
【氏名】細田 健二
(72)【発明者】
【氏名】長倉 史佳
(72)【発明者】
【氏名】麻畑 有希子
【審査官】 榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭62−27905(JP,Y2)
【文献】 特開2003−294873(JP,A)
【文献】 特開昭47−3293(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04F 5/02
G10H 1/40
G10G 7/00 − 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テンポを示すテンポ表示部と、前記テンポ表示部が設けられるケースと、前記ケースに設けられる持ち手と、前記ケースに着脱自在に取り付けられる蓋体とを備えるメトロノームにおいて、
前記蓋体は、前記ケースに対して、前記蓋体が前記テンポ表示部の少なくとも一部を覆う状態と、前記蓋体が前記持ち手の少なくとも一部を覆う状態と、のいずれの状態にも取り付けられることが可能であ
前記持ち手は、前記ケースにおける、前記テンポ表示部が配置される面とは異なる面に設けられている、
ことを特徴とするメトロノーム。
【請求項2】
前記第1駆動時間は、40ミリ秒から120ミリ秒の範囲であり、
前記第2駆動時間は、30ミリ秒から70ミリ秒の範囲である
ことを特徴とする請求項1に記載のリズム体感装置。
【請求項3】
前記持ち手はベルトである、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のメトロノーム。
【請求項4】
前記持ち手は、凹部として形成されている、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のメトロノーム。
【請求項5】
前記持ち手は、凸部として形成されている、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のメトロノーム。
【請求項6】
前記持ち手は、貫通穴として形成されている、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のメトロノーム。
【請求項7】
前記蓋体は、前記テンポ表示部又は前記持ち手のどちらも覆わない状態で前記ケースに取り付けることができる、
ことを特徴とする、請求項1乃至請求項6に記載のメトロノーム。
【請求項8】
前記ケースにおける前記テンポ表示部が配置される面を正面とし、前記ケースを側面から見た場合に、前記ケースの側面の縁部が前記ケースの上面から底面を通る線対称となるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載のメトロノーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メトロノームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、振り子の揺動によりテンポを視覚的に報知するタイプのメトロノームが開示されている。このようなメトロノームは一般的に持ち運ぶ際の持ち手や手がかりを備えていない。また、正面の振り子を保護するための蓋を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4793922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなメトロノームを運搬しようとすると、上述のごとく持ち手や手がかりが備わっていないため、落下による破損の恐れがあった。また、安全な運搬のためにストラップなどの持ち手を取り付けた場合、メトロノーム使用中は持ち手を使用しないため持ち手が邪魔となり、美観を損ねる恐れがあった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、メトロノームを安全に保持することが可能であるとともに、美観に優れるメトロノームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、テンポを示すテンポ表示部と、前記テンポ表示部が設けられるケースと、前記ケースに設けられる持ち手と、前記ケースに着脱自在に取り付けられる蓋体とを備えるメトロノームにおいて、前記蓋体は、前記ケースに対して、前記蓋体が前記テンポ表示部の少なくとも一部を覆う状態と、前記蓋体が前記持ち手の少なくとも一部を覆う状態と、のいずれの状態にも取り付けられることが可能であ
前記持ち手は、前記ケースにおける、前記テンポ表示部が配置される面とは異なる面に設けられている、ことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記ケースにおいて、前記持ち手は、前記テンポ表示部が配置される面とは異なる面に設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記ケースにおいて前記テンポ表示部が配置される面を正面とした場合に、前記ケースの背面側の面に前記持ち手が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記持ち手はベルトとして形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載した発明は、前記持ち手は凹部として形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載した発明は、前記持ち手は、凸部として形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、前記持ち手は、貫通穴として形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、前記蓋体は、前記テンポ表示部又は前記持ち手のどちらも覆わない状態で前記ケースに取り付けることができることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は前記ケースにおける前記テンポ表示部が配置される面を正面とし、前記ケースを側面から見た場合に、前記ケースの側面の縁部が前記ケースの上面から底面を通る線対称となるように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、持ち手がケースに備えられているため、当該持ち手を持って運搬することで、落下を防止することができるため、安全な運搬が可能となり、またメトロノーム保管中および運搬時にはテンポ表示部を保護する蓋体を、メトロノーム使用中には持ち手を覆い隠すように取り付けることで、持ち手が見えなくなるので、メトロノーム全体の美観を保つことができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、持ち手とテンポ表示部を分離できるため、どちらか一方を覆い隠したときに、もう一方の見た目を損なわず、安全な運搬が可能であるとともに使用時には美観を保つことができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、テンポ表示部を正面から見た時に持ち手が見えなくなるため、安全な運搬が可能であるとともに使用時には美観を保つことができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、前記持ち手がベルトとして形成されているため、このベルトに手を掛けることで、メトロノームを確実に保持することができるので安全な運搬が可能となる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、前記持ち手が凹部として形成されているため、この凹部を手がかりとして、メトロノームを確実に保持することができるので、安全な運搬が可能となる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、前記持ち手が凸部として形成されているため、
この凸部を把持することで、メトロノームを確実に保持することができるので、安全な運搬が可能となる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、前記持ち手が貫通穴として形成されているため、
この貫通穴を手がかりとすることで、メトロノームを確実に保持することができるので、安全な運搬が可能となる。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、テンポ表示部を確認しながら持ち手を使用するようなとき、例えばメトロノームを手に持ち掲げて示すような場合にも安全にメトロノームを保持することができるとともに、蓋体をケース別の面に一体的に取り付けることで蓋体の紛失を防止することができる。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、テンポ表示部の配置される面と対称面である背面に持ち手を設けることで、蓋体をテンポ表示部および持ち手部のどちら側の面に取り付けても側面から見たときの形状が同じになるため、安全な運搬が可能であるとともに使用時には美観を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明に係るメトロノームの正面図である。
図2】本発明に係るメトロノームの正面側斜視図である。
図3】本発明に係るメトロノームの背面図である。
図4】本発明に係るメトロノームの背面側斜視図である。
図5】本発明に係る蓋の正面側斜視図である。
図6】本発明に係る蓋の背面側斜視図である。
図7】メトロノーム背面側への蓋の取り付け方を示す右側面図である。
図8】メトロノーム背面側に蓋を取り付けた状態を示す右側面図である。
図9】メトロノーム正面側への蓋の取り付け方を示す右側面図である。
図10】メトロノーム正面側に蓋を取り付けた状態を示す右側面図である。
図11】本発明に係るメトロノームの持ち手の別の実施形態である。
図12】本発明に係るメトロノームの持ち手の別の実施形態である。
図13図12のメトロノームのケースの、正面縦断面図を右方向から見た図である。
図14】本発明に係るメトロノームの持ち手の別の実施形態である。
図15】本発明に係るメトロノームの右側面図である。
図16】メトロノームの背面側および正面側に蓋を取り付けた状態を示す右側面図である。
図17】本発明に係るメトロノームの別の実施形態を示す正面図である。
図18】本発明に係るメトロノームの持ち手の別の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1図2は、それぞれ本発明に係るメトロノームの正面図、正面側斜視図である。なお、ここで図1における手前側(Y+側)を正面側とし、奥側を背面側とする。また図1の上方向(Z+側)を上側とし、下方向を下側とする。
図1のメトロノーム1は、ケース2と、ケース2の前面に設けられた目盛盤3と、目盛盤3の正面側に目盛盤3と対向するように配置され、左右に揺動することでテンポを表示する振り子4と、振り子4に設けられ、目盛盤3の所定の目盛り位置に合わせるように振り子4に沿って上下方向に動かすことでテンポを速くしたり遅くしたりするための遊錘5とを備える。また、ケース2の正面上端側には、振り子4の先端を固定するための振り子固定部6を備える。
振り子固定部6の上面には図2で示すように正面上部蓋固定穴7が形成されている。また、ケース2と目盛盤3下部の間には、振り子4が左右に動くための隙間Cが設けられている。
【0026】
図3図4は本発明に係るメトロノームの背面図、背面側斜視図である。
ケース2の背面には、ベルトをループ状にした持ち手10が備えられており、更にケース2の背面上端側に持ち手10の端部を固定するための持ち手固定部11が備えられている。持ち手固定部11の上面には図4で示すように背面上部蓋固定穴12が形成されており、ケース2のやや下方には背面下部蓋固定穴13が形成されている。
【0027】
図5図6は本発明に係る蓋の正面側、背面側斜視図である。なお図5におけるX+方向を右方向とし、Y+方向を正面側とする。
蓋20には、指掛り21が左側面及び右側面に形成されている。これにより、蓋20の取り付け、取り外し時に左右両端の指掛り21を押さえて持ちながら取り付け取り外しを行うことで蓋20に力をかけやすくなり、よりスムーズに蓋20を扱うことが可能となる。
【0028】
蓋20の背面側には上部に蓋上部凸部22を、下部には蓋下部凸部23を備える。これらはメトロノーム1に蓋20を取り付けた際に容易に蓋20が脱落してしまうことを防ぐためのものである。蓋上部凸部22には、その背面側端部から下方向(Z−方向)に突出する突出部が設けられている。また、蓋下部凸部23の背面側端部にも、その背面側端部から下方向に突出する突出部が設けられている。この突出部はいずれもケース2に対して蓋20を保持するためのものである。詳細は後述する。
【0029】
図7はメトロノーム背面側への蓋20の取り付け方を示す側面図である。これはメトロノーム使用時に蓋を収納する作業を示している。
背面側に蓋20を取り付ける際は、あらかじめ蓋20の中に納まるように持ち手10をたたむなどしてできるだけ小さくしておいたうえで、ケース2の背面下部蓋固定穴13に蓋20の蓋下部凸部23をはめ込む。より詳細には蓋下部凸部23の背面側端部から下方向に突出する突出部を、ケース2の背面下部蓋固定穴13にはめ込む。
【0030】
次に、蓋20の上部を持ち手固定部11の方に押し込み、蓋20の上部にある蓋上部凸部22を、背面上部蓋固定穴12にかみ合うように入れる。より詳細には、蓋上部凸部22の背面側端部から下方向に突出する突出部を、背面上部蓋固定穴12にかみ合うように入れる。これにより蓋20の底面がケース2に固定される。なおケース2及び蓋20は共に弾性を有する部材で形成されているため、蓋20の取り付け取り外しの際に蓋20及びケース2が破損する恐れは無い。
【0031】
図8はメトロノーム背面側に蓋20を取り付けた状態を示す側面図である。なお、図8における蓋20のみ、正面縦方向の断面図を右側面側から見た状態で示している。蓋20の下部が蓋下部凸部23と背面下部固定穴13で、また上部が蓋上部凸部22と背面上部蓋固定穴12とで係合することで、蓋20がケース2の背面側に保持される。この状態に示すように、メトロノーム使用中は蓋20をケース2に保持することで、蓋の紛失や蓋単体の落下・破損などを防止することが可能である。また、メトロノーム使用中には不要な持ち手10が蓋20により覆い隠されるため、メトロノームとしての美観を保つことが可能である。
【0032】
なお、本実施形態では背面上部蓋固定穴12は持ち手固定部11の上面に設けられているが、背面上部蓋固定穴12はケース2側に設けられていてもよい。
【0033】
図9はメトロノーム正面側への蓋20の取り付け方を示す右側面図である。正面側に蓋20を取り付ける際は、蓋20を取り付けた状態で振り子4が動かないように、あらかじめ振り子4を振り子固定部6に振り子4の先端を固定させた状態で蓋20をケース2に取り付ける。
【0034】
まず、ケース2と目盛盤3下部の間にある隙間Cに蓋20の蓋下部凸部23をはめ込む。これにより蓋20の底面がケース2に保持される。より詳細には、蓋下部凸部23の背面側端部から下方向に突出する突出部を隙間Cにはめ込む。
【0035】
図10はメトロノーム正面側に蓋20を取り付けた状態を示す右側面図である。なお、図10における蓋20のみ正面縦方向の断面図を右側面側から見た状態で示している。図10に示すように、蓋20の上部をケース2の振り子固定部6の方に押し込み、蓋20の上部にある蓋上部凸部22を、正面上部蓋固定穴7にかみ合うように入れる。より詳細には、蓋上部凸部22の背面側端部から下方向に突出する突出部を、正面上部蓋固定穴7にかみ合うように入れる。これにより蓋20の底面がケース2に固定される。
【0036】
このとき、蓋下部凸部23の背面側端部から下方向に突出する突出部の正面側の端面23aとケースの隙間Cの背面側の端面Caとが当接するとともに、蓋上部凸部22の背面側端部から下方向に突出する突出部と、正面上部蓋固定穴7とがかみ合うことで、蓋20がケース2の正面側に保持される。
【0037】
この状態では、背面側の持ち手10は蓋20で覆われていないため、正面側の振り子4などを蓋20で保護したまま、持ち手10を使用することにより安全にメトロノーム1を保持して持ち運ぶことが可能である。
【0038】
なお、本実施形態では正面上部蓋固定穴7は振り子固定部6の上面に設けられているが、正面上部蓋固定穴7はケース2側に構成されていてもよい。
【0039】
ところで、持ち手10は、ベルトで構成されている場合は公知の手段で長さ調整をすることができてもよい。また、持ち手10及びケース2に、図示しない収納穴を設けて、その中に持ち手10の一部を収納することができてもよい。これらの場合、持ち手10を使うときはより持ちやすいように長さを調整することができる。また、蓋20で持ち手10を覆い隠す場合は、持ち手10の長さを短くしたり、できるだけ収納したりすることで蓋20の中に持ち手10が確実に収まるように調整をすることができる。
【0040】
また、ケース2に持ち手10を容易に収納できるような巻き取り機構を設けるようにしてもよい。この場合は持ち手10の長さ調整を簡便に行うことができる。
【0041】
なお、本実施形態においては、持ち手10はベルトをループ状にし、端部を共に一箇所で固定した構造となっているが、これに限定されず、持ち手10の端部をケース2の上部と下部に、あるいは左部と右部に固定する構成であってもよい。また、本実施形態においては、持ち手10はベルトで構成されているが、ベルト以外の素材や形状により構成してもよい。
【0042】
図11は本発明に係るメトロノームの持ち手の別の実施形態である。本実施形態ではケース2の一部が凸形に突出する持ち手30を本体背面に形成する。持ち手30の前面側端面とケース2の背面側端面との間には隙間が形成されており、運搬時には当該隙間に手を差し入れて持ち手30を把持することでメトロノーム1を安全に保持することが可能となる。
【0043】
図11において、持ち手30の下側端部はケース2と接続せずに開放された状態に形成されているが、持ち手30の下側端部をケース2に接続するように形成してもよい。このような形状を図14に示す。図14では持ち手30の下側端部をケース2と接続した環状持ち手32として形成している。
【0044】
図12は本発明に係るメトロノームの持ち手の別の実施形態である。図13図12のメトロノームのケース2の正面縦断面を右方向から見た断面図である。本実施形態ではケース2の背面に、ケース内部にせり出すような凹状の持ち手31を形成する。運搬時には持ち手31に指を掛けるようにしてケース2を持つことで安全に保持することが可能となる。
【0045】
本発明に係るメトロノームの持ち手は上述の実施形態に限らず、例えば図18に示すようにケース2の背面方向に突出する貫通穴状持ち手34のようなものであってもよい。貫通穴状持ち手34には、貫通穴34aが形成されており、貫通穴34aに指を掛けるなどしてもメトロノーム1を安全に保持することが可能である。また、この貫通穴34aに紐などを通して長い持ち手としてもよい。
【0046】
図15は本発明に係るメトロノームの右側面図、図16はメトロノームの背面側および正面側に蓋を取り付けた状態を示す右側面図である。ケース2は、蓋20を取り付けていない状態で、図15において上面から底面を通るA−A’の線に対して正面および背面が線対称となるように構成されている。このようなケースの形状により、蓋20を正面側に取り付けた状態と背面側に取り付けた状態でメトロノームを側面から見た時のアウトラインが統一され、美観面でより優れた形状となる。
【0047】
図17は本発明に係るメトロノームの別の実施形態を示す正面図である。図17に示すように、右側面部に蓋20の上部にある蓋上部凸部22をはめ込むことが可能な側面蓋固定部33を形成しており、蓋20をメトロノーム1の側面に掛けて保持するようにしてもよい。また、図17では蓋上部凸部22のみを固定する構成となっているが、蓋下部凸部23を固定することができる固定部を別途設けることにより、よりケース2に強固に固定するような構成にしてもよい。
【0048】
本実施形態においては、振り子4および遊錘5によってメトロノームのテンポを表示、設定する機械式メトロノームを例に説明を行ってきたが、これに限られず電子式メトロノームであってもよい。電子式メトロノームであっても、本実施形態に記載のように持ち手を備え、これを覆うように蓋を取り付けることができるように構成されれば本実施形態に記載の効果を得ることができる。
【0049】
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、持ち手はメトロノーム1のケース2のどこに設けられてもよい。例えば上面や底面に設けられるものであってもよく、実施形態のものに限らず様々である。また、ケース2に設けられた貫通穴であってもよく、この貫通穴にベルト等を通して持ち手とするようにしてもよい。そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 メトロノーム
2 ケース
3 目盛盤
4 振り子
5 遊錘
6 振り子固定部
7 正面上部蓋固定穴
10 持ち手
11 持ち手固定部
12 背面上部蓋固定穴
13 背面下部蓋固定穴
20 蓋
21 指掛り
22 蓋上部凸部
23 蓋下部凸部
30 凸状持ち手
31 凹状持ち手
32 環状持ち手
33 側面蓋固定部
34 貫通穴状持ち手
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
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