(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のシリアルデータパスのデータ依存ジッタは、前記複数のシリアルデータパスのデータアイの約10乃至15パーセント以下である、請求項1に記載の電子システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明者は、技術が、少ない数のピン及び低電力を用いる半導体デバイス間の高速データ転送を提供するようその回路を適合させるためにシリアライザ・デシリアライザ回路により適用されてもよいことを明確に理解し、正しく認識した。幾つかの実施形態によれば、それらの技術は、ソース同期シリアライザ・デシリアライザ(SerDes)プロトコルを用いることを含んでいてもよい。半導体デバイス上のSerDes回路は、幾つかの実施形態において、多数のSerDesパスのうちの1つを用いて分散供給されてもよい、同じクロック源から導出されたクロックを用いてもよい。幾つかの実施形態において、技術は、データを多数のシリアルデータパスによって送信すること、及び、多数のシリアルデータパスによってタイミング差を補償することを含んでいてもよい。クロックを搬送するSerDesパスは、他のシリアルデータパスと共に較正されてもよい。
【0011】
これらの技術に従って作動される場合、ソース同期プロトコルは、SerDesデバイスにおいて多くの場合用いられるクロック回復技術を適用するSerDes回路よりも大幅に低い電力を用いてもよい。電力使用量におけるかかる低減は、従来技術が電力許容量を超える恐れのあるSiGe半導体デバイスを用いる場合に、特に関連してもよい。更に、発明者は、本明細書中に説明するような技術が、そうでなければエラーを引き起こすであろうジッタ及びクロックドメインクロッシングの源と一緒でも、半導体デバイスが作動できるように、パス間のタイミング差を低減できることを明確に理解し、正しく認識した。結果として、データエラー率は、高度な冗長エラー訂正コードの使用を見送るよう十分に低い可能性がある。例えば、SerDes回路パスにおいてエラーを訂正するよう時として用いられる8/10符号化(8ビットの情報が10ビットで符号化されて、エラー訂正において用いられてもよい冗長情報を提供することを意味する)が、回避されてもよい。8b/10b符号化を用いない結果として、全体にわたってより大きなデータが、9/10又は10/10符号化方式の使用を通じて等のように、達成されてもよい。
【0012】
発明者は、本明細書中に説明するようなデータ転送技術が半導体デバイス試験環境において有益であってもよいことを明確に理解し、正しく認識した。「テスタ」と称される自動試験機器の一部は、被試験デバイス(DUT)を励起する試験信号を生成し、反応を測定するために用いられてもよい。かかる環境において、ピンエレクトロニクス半導体デバイスが、要求される速度及び精度を提供するよう、SiGe内で実装されてもよい。ピンエレクトロニクスを制御し、それからのデータを処理するための回路は、低コスト及び低消費電力のために別のCMOS半導体デバイス内で実装されてもよい。
【0013】
テスタ作動の各サイクルの間、データは、ピンエレクトロニクス回路によって実行されるべき所望の試験又は測定操作を規定するよう、第1の半導体デバイス内にあってもよいフォーマッティング及びタイミング半導体デバイスから、別の半導体デバイス内にあってもよいピンエレクトロニクスへ転送されてもよい。各ピンエレクトロニクスチップは、多数のチャネルのための試験信号を生成し、測定するための回路を含んでいてもよく、それぞれは各テスタサイクルにおいて多数のビットを必要としてもよい。従って、半導体デバイス間で転送されなければならないビットの総数は、極めて大きいものである可能性がある。高速テスタ作動のため、そのデータは極めて高いデータレートで転送されてもよい。
【0014】
フォーマッティング及びタイミング半導体デバイスは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)であってもよい。この構成によって、一方がFPGAであってもよい2つの半導体デバイス間でデータを受け渡す必要性が生じる。公知のFPGA装置は、多数のI/Oピンを含んでいてもよい。それらのI/Oピンのうちの幾つかは、パラレルI/Oバスを実装することに対する専用であってもよく、多数のパラレルパスのそれぞれが一度に1ビットのデータワードを送信している。他のI/Oピンは、SerDes回路に接続されてもよく、シリアルデータパスのために用いられてもよい。シリアルデータパスは、パラレルI/Oバス上のいずれかのパスよりも高速にビットを送信してもよいが、パラレルにある多数のパスによって、パラレルI/Oバスは、一度により多くのビットを送信してもよい。例えば、パラレルバス上の各パラレルパスは、最大約1.2Gbpsの速度でデータを送信してもよい。1つのバス内にパラレルで8つのパスが存在すれば、バスデータ転送速度は9.6Gbpsであってもよい。SerDesパスは、約33Gbpsの速度でデータを送信してもよい。しかし、SerDesパスにおいて正確なデータ送信を提供するために従来から用いられているクロック回復回路は、特に、SiGeデバイスにおいて実装された場合、テスタに使用可能であるものよりも多くのチャネル当たりの電力を消費する恐れがある。本明細書中に説明する技術によれば、SerDes回路が、パラレルバスに対して高いデータレート及び少ないピン数であるが、許容できる消費電力を提供するよう適用されてもよい。
【0015】
図1は、コンピュータワークステーション110及びテストヘッド120(仮想線内)を含んでいてもよい概して100で示す自動試験システム又はテスタを示している。テストヘッドは、中央カード126、分散供給カード128、及び多数の機器カード130を含み、試験信号を生成し、測定するための複数の電子ボードアセンブリを収容してもよい。
【0016】
図1に示すように、中央カード126は、機器カード130のアレイへの分散供給のために分散供給カード128に信号を供給してもよい。中央カード126は、ワークステーション110をテストヘッドボードアセンブリ、及び、RCLKで表される低周波基準クロックを生成する基準クロック発生器に連絡するコンピュータインターフェース132を含んでいてもよい。基準クロック発生器は、例えば、100又は400MHz水晶発振器を備えていてもよい。コンピュータインターフェース132は、テスタがコンピュータワークステーション110にインターフェース接続されることを可能にしてもよく、それを通して、ユーザは、テスタ120にロードすることができる試験プログラムを開発してもよいコンピュータワークステーション110は、以前に開発された試験プログラムの実行を開始すること又は試験結果を解析すること等の他の機能をユーザに提供してもよい。
【0017】
幾つかの実施形態において、多数の機器カード130の作動は、何らかの適切な技術を用いて同期されてもよい。図示の実施形態において、中央カード126は、ワークステーションからのコマンドに応答して制御信号を生成する制御回路を含んでいてもよい。制御信号のうちの1つは、「DSYNC」信号を備えていてもよい。DSYNC信号は、基準時間を、同期作動を有することを目的とした全ての機器又は他のコンポーネントに提供してもよい。基準クロック信号及びDSYNC信号は、カード128の分散供給上に配設されるDSYNC及びRCLKファンアウト回路136及び138にそれぞれ沿って展開され、すなわち、分散供給される。これら信号の分散供給により、多数の機器上のパターン発生器が一斉に開始され、作動することを可能にしてもよい。
【0018】
機器カード130上の機器類は、デジタル又はアナログ機器であってもよく、若しくは、デジタル及びアナログ信号に関係する機能を実行してもよい。機器130Aはデジタル機器を示しており、また「チャネルカード」とも呼ばれる。チャネルカードは、多数のテスタチャネルのための電子的リソースを含んでいてもよい。試験システムは、多数のチャネルカードを含む可能性がある。
【0019】
図1に示すように、各機器カードは、機器の所望の機能を実行するよう回路を含んでいる。130Aのようなデジタル機器の場合、機能回路は、フォーマッティング/タイミング回路147及びピンエレクトロニクス回路149を含んでいてもよい。この回路は、DUT150を試験するためのデジタル信号を生成し、測定できる。
【0020】
加えて、デジタル機器130Aは、パターン発生器146を含んでいてもよい。パターン発生器146は、機器130Aの機能部分を制御する一連のコマンドを提供してもよい。パターン発生器146は、ある特定の条件に応じて分岐を提供するか、試験システムの状態に基づいて他の条件関数を実行してもよい。パターン発生器146は、ローカルクロックモジュール142からのクロックによってクロック制御されてもよく、従って、基準クロックの周波数よりも高くてもよいプログラム可能な速度で命令を提供してもよい。
【0021】
加えて、機器130Aは、機器同期リンク(ISL)インターフェース132Aを含んでいてもよい。ISLインターフェース132Aは、パターン発生器146が同様にISLインターフェースを含んでもよい他の機器と通信することを可能にしてもよい。パターン発生器146は、他の機器の機能回路によって実行されるコマンドを送信するか、例えば、条件分岐を制御するために用いられてもよい他の機器からのステータス情報を受信してもよい。
【0022】
他の機器は、機器によって実装されるべき特定の機能に応じて、異なる機能回路を有していてもよい。説明する実施形態において、各機器カードはクロックモジュール142を含んでいてもよい。しかし、上で指摘したように、各機器は、何も無いか、1つ以上のクロックモジュールを有していてもよい。
【0023】
図1に示すように、各チャネルカード130Aはクロックモジュール142を含んでいてもよい。クロックモジュール142は、RCLKから所望の周波数の1つ以上のクロックを生成するようプログラミングされてもよい。説明する実施形態において、クロックモジュール142によって生成されるクロックのそれぞれは、「ローカル」で、すなわちクロック発生器を含む機器又はボード内で用いられるよう意図されている。クロック発生器は、幾つかの異なる周波数のクロックを生成してもよい。全てのクロックが同じ供給源から生成されるため、クロックは互いに同期していると見なしてもよい。しかし、クロックモジュールにおいて生成されるクロックの数、及びそれらのクロックがローカルで用いられるか、他の機器に分散供給されるかどうかは、重要ではない。
【0024】
クロックモジュールは、低いが、プログラム可能な周波数で基準クロックを生成する回路を含んでもよい。その低周波基準クロックは、フェイズロックループ(PLL)又は他の回路に供給されて基準クロックを生成してもよい。PLLは、低周波基準クロックの周波数を乗算するよう構成されてもよい。代替として又は加えて、PLLは、ジッタを制御するフィルタを含んでいてもよい。
【0025】
図示の実施形態において、大量のデータが、フォーマッティング/タイミング回路147とピンエレクトロニクス149との間で転送されてもよい。本明細書中に説明するような高データレート転送のための技術は、そのデータを転送するために用いられてもよい。図示の実施形態において、フォーマッティング/タイミング回路147はFPGAにおいて実装されてもよい。FPGAは多数のSerDes回路を含んでもよい。ピンエレクトロニクス149は、また、多数のSerDes回路を有していてもよい。これらの回路は、データを転送するための多数のパスを提供するよう接続され、従って、データ転送速度を効果的に向上させてもよい。
【0026】
図2は、幾つかの実施形態による単一クロックの、ソース同期SerDesプロトコルを実装するシステム200を示している。本明細書中で用いるように、「単一クロック」は、パス上でのビットの送信及び受信が同期されるクロックに対してタイミングを合わせられることを示している。しかし、他の機能を実行する他のクロックが存在してもよい。幾つかの実施形態によれば、システム200は、上で説明したもの等の自動化試験システムであってもよい。かかる実施形態において、第1の半導体デバイス210はFPA実装フォーマッティング/タイミング回路であってもよく、第2の半導体デバイス220はピンエレクトロニクスチップであってもよい。
【0027】
システム200は、第1の半導体デバイス210、第2の半導体デバイス220、及びクロック回路240を含んでいてもよい。幾つかの実施形態によれば、第2の半導体デバイス220はSiGeデバイスであってもよい。代替として又は加えて、第2の半導体デバイス220は、ピンエレクトロニクスチップ又はその他の適切な材料からできてもよいその他の適切なチップデバイスであってもよい。
【0028】
第1の半導体デバイス210はSerDesインターフェース211及び212を含んでいてもよい。第2の半導体デバイス220は、それぞれ、SerDesインターフェース211及び212に結合されて、第1の半導体デバイス210と第2の半導体デバイス220との間にシリアルデータパス231及び232を提供してもよいシリアルデータインターフェース221及び222を含んでいてもよい。
【0029】
システム200は、また、シリアルデータパス231及び232のそれぞれにおけるデータのタイミングに影響を及ぼすよう接続されてもよい独立して調整可能な較正回路251及び252を含んでいてもよい。幾つかの実施形態によれば、較正回路251及び252は、それぞれ、SerDesインターフェース211及び212に結合されてもよい。較正回路251及び252は、例えば、データビットが送信されるか、又は検出される時間を変化させてもよい。特定の実施例のように、較正回路251及び252は、各SerDes回路のための送信/受信クロックに結合されてもよく、クロック信号をSerDes回路に渡すことにおける遅延を変更するよう調整可能であってもよい。幾つかの実施形態において、較正回路251及び252は、位相補間器及び/又はその他の適切な回路として実装されてもよい。
【0030】
SerDesインターフェース211及び212並びにシリアルデータインターフェース221及び222は、クロック回路240から導出されたクロック信号245によりクロック制御されてもよい。較正回路251及び252は、シリアルデータパス231及び232にわたるタイミング差を補償してもよい。
【0031】
図3は、幾つかの実施形態による単一クロックの、ソース同期SerDesプロトコルを実装するシステム300を示している。
図3は、
図2に示す技術を適用してもよいが、追加として、テスタに存在してもよいような多数のパラレルパスを示しており、シリアルパスを介するクロックの転送を示している。
【0032】
システム300は、第1の半導体デバイス310(第1の半導体デバイス210に対応してもよい)、第2の半導体デバイス320(第1の半導体デバイス220に対応してもよい)、及びクロック回路340(クロック回路240に対応してもよい)を含んでいてもよい。図示するように、第1の半導体デバイス310はFPGAであってもよく、及び/又は、第2の半導体デバイス320はSiGeデバイスであってもよい。クロック回路340は外部基準クロック回路であってもよい。ここで、「外部」は、クロックが半導体デバイスの外部にあることを意味してもよい。その回路は、しかし、クロックモジュール142(
図1)内部等のテスタの内部にあってもよい。
【0033】
第1の半導体デバイス310はSerDesインターフェース311〜318を含んでいてもよい。SerDesインターフェース311〜314は、パラレル入力シリアル出力(PISO)インターフェースであってもよい。SerDesインターフェース315〜318は、シリアル入力パラレル出力(SIPO)インターフェースであってもよい。第2の半導体デバイス320は、それぞれ、SerDesインターフェース311〜318に結合されて、第1の半導体デバイス310と第2の半導体デバイス320との間にシリアルデータパス331〜338を提供してもよいシリアルデータインターフェース321〜328を含んでいてもよい。
【0034】
幾つかの実施形態によれば、シリアルデータパスの第1の部分(すなわち、シリアルデータパス331〜333)は、第1の半導体デバイス310から第2の半導体デバイス320へデータを送信するために用いられてもよい。加えて、シリアルデータパスの第2の部分(すなわち、334)は、第1の半導体デバイス310から第2の半導体デバイス320へクロック回路340から導出された基準クロック(例えば、クロック信号345)を送信するために用いられてもよい。
【0035】
代替として又は加えて、シリアルデータパスの第3の部分(すなわち、シリアルデータパス335〜338)は、第2の半導体デバイス320から第1の半導体デバイス310へデータを送信するために用いられてもよい。シリアルデータインターフェース321〜328は、シリアルデータパスの第3の部分(すなわち、335〜338)に結合されてもよい。
図3に示すように、各パスは専用機能を有している。しかし、各パスが単一機能に対して専用であることは要件ではない。どちらかと言えば、例えば、幾つかの実施形態において、パスは、異なる時間に送信又は受信機能を実行するよう操作されてもよい。
【0036】
幾つかの実施形態によれば、クロック回路340は、2ギガヘルツ(GHz)を超える周波数を有するクロックを出力してもよい。代替として又は加えて、クロック回路340は、その他適切な周波数を有するクロックを出力してもよい。
【0037】
幾つかの実施形態によれば、第1の半導体デバイス310は、また、クロック回路340からのクロック信号345を16等の乗数で乗算してもよいクアッドPLL(QPLL)を含んでいてもよい。このように、約2GHzのクロックは、SerDesパス上での高速データ転送のタイミングを合わせるために30GHzを超えるクロックを生成してもよい。代替として又は加えて、クロック回路340は、それ自体、QPLL347を含んでいてもよい。QPLL347は、図示するように、クロック回路340からのクロック信号345を、4及び8を含むその他の適切な乗数で乗算してもよい。例えば、クロック回路340からのクロック信号345は150〜300メガヘルツであってもよく、QPLL347からのクロック信号は、16の乗数に基づいて、2.4〜3.8ギガヘルツであってもよい。QPLL347からのクロック信号は、SerDesインターフェース311〜318によって用いられてもよい。
【0038】
幾つかの実施形態によれば、システム300は、また、クロック回路340と第2の半導体デバイス320との間に結合されるPLL346を含んでいてもよい。PLL346は、また、クロック回路340からのクロック信号345を、16の乗数又はその他適切な乗数で乗算してもよい。この乗数は、QPLL347によって用いられる乗数と等しくてもよい。しかし、乗数が全く同じでない場合でさえ、第1の半導体デバイスに提供されるクロックは、両方がクロック信号345から導出されるため、第2の半導体デバイスに提供されるクロックと同期されてもよい。PLL358からのクロック信号は、シリアルデータインターフェース321〜328のためのクロックとして含む、第2の半導体デバイス320によって用いられてもよい。
【0039】
QPLL347、シリアルデータパスの第2の部分(すなわち、334)からのクロック信号、及びPLL346からのクロック信号は、全てクロック回路340からのクロック信号345に基づいてよいため、SerDesインターフェース311〜318及びシリアルデータインターフェース321〜328は、単一クロック(例えば、クロック回路340からのクロック信号345)によりクロック制御されてもよい。
【0040】
第1の半導体デバイス310は、追加として、独立して調整可能な較正回路351〜358を含んでいてもよい。図示するように、較正回路351〜358は、制御入力に基づき、各SerDes回路におけるビットの送信又は受信の相対的時間を調整するよう構成される位相補間器であってもよい。それぞれにおける相対遅延は、テスタに関する較正プログラムを実行するコンピュータワークステーション110上で実行するプログラムによって又はその他の適切な方法で、確立されてもよい較正回路351〜358は、また、図示するように、それぞれSerDesインターフェース311〜318に結合されてもよく、SerDesインターフェース311〜318及び/又はシリアルデータパス331〜338にわたるタイミング差を補償してもよい。幾つかの実施形態によれば、較正回路351〜358は、周波数が変化した時はいつでも全てのクロック及びデータ遷移を集中させてもよい。
【0041】
幾つかの実施形態によれば、シリアルデータパス331〜338のデータ依存ジッタは、シリアルデータパス331〜338のデータアイの約10乃至15パーセント以下であってもよい。代替として又は加えて、第1の半導体デバイス310は、約6インチ未満の距離だけ第2の半導体デバイス320から離間されてもよい。例えば、この距離は、図示するように、約4インチであってもよい。かかる距離は、上で説明したシリアルデータパス331〜338の所望のデータ依存ジッタに基づいて決定されてもよく、又は、距離が結果として、このデータ依存ジッタを生じてもよい。
【0042】
幾つかの実施形態によれば、第2の半導体デバイス320は、1つ以上のドライバと、シリアルデータパスの第1の部分(すなわち、331〜333)により同時に受信されるデータに基づいて、各サイクルにおいてドライバを制御できる駆動回路とを含むピンエレクトロニクスチップであってもよい。加えて、第2の半導体デバイス320は、1つ以上のコンパレータと、各サイクルにおいてコンパレータからの比較データを取得でき、シリアルデータパスの第3の部分(すなわち、335〜338)により同時に比較データの送信を制御できる比較回路とを含んでもよい。第2の半導体デバイス320は、また、シリアルデータパスの第3の部分(すなわち、335〜338)と同じ数量でマルチプレクサを含んでいてもよい。
【0043】
図4は、幾つかの実施形態による単一クロックソース同期SerDesプロトコルを実装する電子システムを作動する方法のフロー図である。幾つかの実施形態によれば、電子システムは多数のチャネルを含む自動試験システムであってもよく、試験システムに結合されるワークステーション上で実行するプログラムは、試験システムハードウェアを制御して、
図4〜5に示す動作の一部又は全てを実行してもよい。
【0044】
幾つかの実施形態によれば、ステージ410において、SerDesインターフェース(例えば、311〜318)は、シリアルデータパス(例えば、331〜338)間の変化した信号内遅延を補償するよう較正されてもよい。例えば、ステージ410において、パスを介する伝播の相対遅延が決定されてもよい。相対遅延は、次いで、相対的差異を補償するよう較正回路351〜358(
図3)のそれぞれにプログラミングするための値を決定するために用いられてもよい。
【0045】
ステージ420において、マルチビットワードが、ソース同期SerDesを用いて、第1の半導体デバイス(例えば、310)から第2の半導体デバイス(例えば、320)へSerDesインターフェースの第1の部分(例えば、311〜313)を介して送信されてもよい。幾つかの実施形態によれば、マルチビットワードを送信することは、チャネル当たり500ミリワット未満の電力により、1秒当たり25ギガビットを超えるデータレートでチャネル当たり少なくとも8ビットを有するワードを送信することを含んでもよい。しかし、何らかの適切な数のチャネル当たりのビット数、データレート、及び/又は電力が用いられてもよい。
【0046】
代替として又は加えて、マルチビットワードを送信することは、8/10符号化方式よりも高い情報密度を有する符号化方式により符号化されるデータを送信することを含んでもよい。これらの実施形態の代替として、又はそれらに加えて、マルチビットワードを送信することは、SerDesインターフェースの第1の部分を介してパラレルに、1秒当たり30ギガビットを超えて符号化データを送信することを含んでもよい。しかし、何らかの適切な情報密度及び/又はデータレートが用いられてもよい。
【0047】
ステージ430において、繰り返しパターンのビット(例えば、クロック回路340から導出されたクロック信号)が、第1の半導体デバイスから第2の半導体デバイスへSerDesインターフェースの第2の部分(例えば、314)を介して送信されてもよい。
図4は、ステージ420に続くステージ430及びステージ420に続くステージ440と共に示されているが、これらのステージのうちの一部又は全ては、繰り返しパターンのビットが送信及び受信の両方のためのクロックとして用いられてもよいように、同時に生じてもよい。
【0048】
ステージ440において、マルチビットワードは、第2の半導体デバイスにおいて、SerDesインターフェースの第1の部分を介して受信されたデータを復号するために用いられてもよい基準クロックとして、SerDesインターフェースの第2の部分を介して受信された繰り返しパターンのビットを用いて、受信されてもよい。
【0049】
幾つかの実施形態によれば、ステージ450において、マルチビットワードは、第2の半導体デバイスにおいて、SerDesインターフェースの第3の部分(例えば、335〜338)を介する送信のためのデータを符号化するために用いられてもよい基準クロックとして(SerDesインターフェースの第2の部分を介して受信された)繰り返しパターンのビットを用いて、送信されてもよい。
【0050】
図5は、幾つかの実施形態による単一クロックソース同期SerDesプロトコルを実装する電子システムを作動する追加の方法のフロー図である。
【0051】
幾つかの実施形態によれば、ステージ510において、シリアルデータパス(例えば、331〜338)は、第1の半導体デバイス(例えば、310)と第2の半導体デバイス(例えば、320)との間の遅延を等しくするよう較正されてもよい。例えば、シリアルデータパスを較正することは、1つ以上の位相補間器(例えば、351〜358)に対する制御入力を調整することを含んでもよい。代替として又は加えて、較正されたシリアルデータパスは、マルチビットワードのビットが同時に送信されてもよいように、パラレルデータバスとして機能してもよい。
【0052】
ステージ520において、マルチビットワードは、較正されたシリアルデータパスの第1の部分(例えば、331〜333)を介する同時送信のためにマルチビットワードのビットを分散供給することによって、第1の半導体デバイスから第2の半導体デバイスへ、SerDesプロトコルを用いて送信されてもよい。幾つかの実施形態によれば、マルチビットワードのビットは、ソース同期プロトコルを用いて較正されたシリアルデータパスのそれぞれの上で送信されてもよい。代替として又は加えて、マルチビットワードのビットは、非対称符号方式を用いて較正されたシリアルデータパスのそれぞれの上で送信されてもよい。
【0053】
幾つかの実施形態によれば、ステージ530において、繰り返しパターンのビットは、第1の半導体デバイスから第2の半導体デバイスへ較正されたシリアルデータパスの第2の部分(例えば、334)を介して送信されてもよい。繰り返しパターンのビットは、マルチビットワードの送信がそれに対して同期されてもよいクロックに対して同期されてもよい。加えて、繰り返しパターンのビットは、マルチビットワードの受信がそれに対して同期されてもよいクロックとして用いられてもよい。
【0054】
ステージ540において、マルチビットワードは、第2の半導体デバイスにおいて受信されてもよい。加えて、マルチビットワードの送信及び受信は、同じ単一クロックに対して同期されてもよい。
【0055】
幾つかの実施形態によれば、ステージ550において、マルチビットワードは、第2の半導体デバイスから、データを符号化するための基準クロックとして較正されたシリアルデータパスの第2の部分を介して受信された繰り返しパターンのビットを用いて送信されてもよい。
【0056】
かかる代替例、変形例、及び改良は、本開示の一部であるよう意図されており、発明の精神及び適用範囲内にあるよう意図されている。更に、本発明の利点を示したが、発明の全ての実施形態がそれぞれ説明した利点を含むとは限らないことを、正しく認識するべきである。幾つかの実施形態は、本明細書中で、及び場合によっては利点として説明された何らかの特徴を実装するとは限らない。従って、前述の説明及び図面は、ほんの一例にすぎない。
【0057】
本発明の様々な態様は、単独で、組み合わせて、若しくは、前述において説明された実施形態において特に検討されていない様々な編成で用いられてもよく、従って、前述の説明において述べた、又は、図面に示したコンポーネントの詳細及び編成にその用途が限定されることはない。例えば、一実施形態において説明された態様は、他の実施形態において説明された態様と何らかの方法で組み合わされてもよい。
【0058】
また、発明は、実施例が提供された方法として実施されてもよい。方法の一部として実行された動作は、何らかの適切な方法で順序付けられてもよい。従って、実施形態は、例示した実施形態において逐次的な動作として示されてはいるが、幾つかの動作を同時に実行することを含む、動作が図示したものとは異なる順序で実行されて構成されてもよい。
【0059】
また、図示し、説明した回路及びモジュールは、何らかの順序で順序を変更してもよく、信号は、それに応じて順序変更が可能となるよう提供されてもよい。
【0060】
クレーム要素を変更するよう特許請求の範囲において「第1」、「第2」、「第3」、等のような順序を表す用語の使用は、それ自体で、何らかの優先、先行、若しくは、方法の動作が実行される別の又は時間的順序に勝る1つのクレーム要素の順序を暗示するものではないが、単に、クレーム要素を識別するよう、ある特定の名前を有する1つのクレーム要素を、同じ名前を有する(が、順序を表す用語の使用のために)別の要素から区別するための表示として用いられる。
【0061】
また、本明細書中で用いる表現及び用語は説明のためのものであり、制限するものとして見なすべきではない。本明細書中での「including」、「comprising」、又は「having」、「containing」、「involving」、及びそれらの変形例の使用は、それ以降に挙げられた項目及びその均等物並びに追加項目を包含することを意味する。