【文献】
'The Barnacle' Aims to Replace the Dreaded Parking Boot,Charter Communications,2016年 6月 7日,URL,http://www.ny1.com/nyc/all-boroughs/tech-talk/2016/06/7/-the-barnacle--aims-to-replace-the-dreaded-parking-boot.thml
【文献】
This 'Parking Ticket' Is As Big As Your Car Windshield,CBS Broadcasting Inc.,2016年 9月22日,URL,https://philadelphia.cbslocal.com2016/09/22/this-parking-ticket-is-as-big-as-your-car-windshield/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カバー組立体が、前記吸引組立体内に生じた前記部分真空を解放する目的のために、前記カバー組立体の下を延在する機構またはデバイスにより、前記吸引組立体の係合を防止するように構成された不正開封防止支持リングを有する、請求項1に記載の駐車取締システム。
前記カバー組立体が、前記カバー組立体の外側シェルを通って延在する機構またはデバイスにより、前記吸引組立体の係合を防止するように構成された不正開封防止プレートを有する、請求項1に記載の駐車取締システム。
前記保存された解放コードと前記入力された解放コードとの一致時に複数のカバー組立体と前記フロントガラスとの間の前記吸引力を取り除くステップを含む、請求項16に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、特定の実施形態を補助的に参照して
駐車取締システムを説明する。しかし、
駐車取締システムは別の形態で具体化されてもよく、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的で完全なものとなるようにならびに
駐車取締システムの範囲を当業者に完全に伝えることになるように、提供されるものである。
【0012】
特に明記しない限り、本明細書で使用されるすべての技術的用語または科学用語は、この
駐車取締システムの属する当技術分野の当業者により一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書において
駐車取締システムの説明で使用される専門用語は単に特定の実施形態を説明するためのものであり、限定的であることを意図されない。
駐車取締システムの説明および添付の特許請求の範囲で使用される場合の単数形「a」、「an」、および「the」は、特に明記しない限り、複数形も含むことを意図される。
【0013】
特に明記しない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される、長さ、幅、および高さなどの、寸法の大きさを表すすべての数字は、すべての事例において「約」という用語によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、特に明記しない限り、本明細書および特許請求の範囲に記載される数値的特性は、
駐車取締システムの実施形態で達成することを求められる所望される特性に応じて変化し得る近似値である。
駐車取締システムの広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値であるが、特定の実施例に記載される数値は可能な限り正確に報告される。しかし、いかなる数値も、本質的に、それらのそれぞれの測定で見られる誤差から必然的に生じる一定の誤差を含む。
【0014】
本発明の実施形態によると、
駐車取締システムが提供される。概して、この
駐車取締システムは、1つまたは複数の吸引組立体によって生じる吸引力を介して車両のフロントガラスに固定される。使用者によって入力された解放コードが保存された解放コードに一致した後で、およびサーボモータが吸引組立体とフロントガラスとの間の吸引力の解放を作動させた後で、
駐車取締システムがフロントガラスから取り外される。代替形態として、吸引組立体とフロントガラスとの間の吸引力は、放出弁ロック組立体の作動によって解放され得る。
【0015】
本明細書で使用される「吸引力」という用語は、圧力差により物体を低圧領域に引き付けるようにする任意の力を意味するものと定義される。
【0016】
次に図面を参照すると、
図1に、車両10の概略的な簡略化された図が示されている。車両10は当技術分野の従来通りのものであり、運転者(図示せず)および任意選択の同乗者(図示せず)のために構成されるパッセンジャーコンパートメント12を有する。パッセンジャーコンパートメント12が、ステアリング機構、加速・制動デバイスを含む、車両制御装置(図示せず)を装備する。ステアリング機構、加速・制動デバイスは当技術分野の従来通りのものである。パッセンジャーコンパートメント12内の運転者の位置から見ると、車両10は左側14および右側16を有する。示される実施形態では、運転者および車両制御装置は、パッセンジャーコンパートメント12の左側に配置される。しかし、他の実施形態では、運転者および車両制御装置がパッセンジャーコンパートメント12の他の場所に配置されてもよい。
【0017】
再び
図1を参照すると、車両10はフロントガラス18を有する。フロントガラス18は、車両10の使用中にパッセンジャーコンパートメント12の乗員を保護するように構成され、さらには運転者に対して車両10の前方進路の視界を提供するように構成される。フロントガラス18は、層状構造物の非限定的な例を含めた、任意の所望の構造物を有することができ、平坦な表面または湾曲表面の非限定的な例を含めた、任意の所望の形状、サイズ、および配置構成を有することができる。
【0018】
再び
図1を参照すると、車両10に
駐車取締システム20(以下、「システム」)が付けられている。システム20は、フロントガラス18の外部表面22に取り付けられるように構成される。一般に、装着位置では、システム20はフロントガラス18を通した運手者の視界を損なうように構成され、それにより運手者が車両10の前方進路を見ることが困難となる。
【0019】
次に
図2および
図3を参照すると、システム20が示されている。システム20は、複数の連結具30A〜30Cにより第2のカバー組立体28に接続される第1のカバー組立体26を有する。システム20は、
図2および
図3では、配備構成で、つまり
図1に示されるようにフロントガラス18の外部表面22上に装着される構成で示されている。後でより詳細に考察されるように、連結具30A〜30Cは、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28を折り畳んで収容構成にするのを容易にするように構成される。
【0020】
再び
図2および
図3を参照すると、第1のカバー組立体26は、第1の吸引組立体34を取り囲んで支持するように構成された外側シェル32を有し、第1の吸引組立体34は外側シェル32の下側に配置される。ここで
図3を参照すると、任意選択で、外側シェル32は、第1の吸引組立体34を支持するように構成された複数のガセット36を有することができる。示される実施形態では、ガセット36は径方向の向きを有する。別法として、ガセット36は、円周方向の向きの非限定の例などの、他の向きを有してもよい。しかし、ガセット36が任意選択であり、システム20の動作に必要ではないことを理解されたい。
【0021】
再び
図2および
図3を参照すると、第2のカバー組立体28は、第2の吸引組立体42を取り囲んで支持するように構成された外側シェル40を有し、第2の吸引組立体42は外側シェル40の下側に配置される。ここで
図3を参照すると、任意選択で、外側シェル40は、第2の吸引組立体42を支持するように構成された複数のガセット44を有することができる。示される実施形態では、ガセット44は径方向の向きを有する。別法として、ガセット44は、円周方向の向きの非限定の例などの、他の向きを有してもよい。しかし、ガセット44が任意選択であり、システム20の動作に必要ではないことを理解されたい。
【0022】
ここで
図3を参照すると、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28の各々は、支持リング38を有する。支持リング38は外側シェル32からリム39まで延在する。システム20が配備構成にあるとき、リム39はフロントガラス18に接触するように構成される。この向きでは、支持リング38が不正開封防止構造として構成され、つまり支持リング38は、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42の中に生じる部分真空を解放することを目的として、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28の下を延在する機構またはデバイスにより、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42の係合を防止するように構成される。示される実施形態では、支持リング38およびリム39は、吸引組立体34、42の周りを円周状に延在する円形断面形状を有する。しかし、他の実施形態では、支持リング38およびリム39は、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42の係合を防止するための不正開封防止構造を形成するのに十分である他の断面形状を有してもよい。
【0023】
次に
図4を参照すると、第1のカバー組立体26は、外側シェル32と第1の吸引組立体34との間に同心状に配置されるプレート46を有する。プレート46は不正開封防止構造として構成され、つまりプレート46は、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42の中に生じる部分真空を解放することを目的として、第1のカバー組立体26の外側シェル32および第2のカバー組立体28の外側シェル40を通って延在する機構またはデバイスにより、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42の係合を防止するように構成される。示される実施形態では、プレート46は、吸引組立体34、42の周りを円周状に延在する円形断面形状を有する。しかし、他の実施形態では、プレート46は、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42の係合を防止するための不正開封防止構造を形成するのに十分である他の断面形状を有してもよい。同様の形で、第2のカバー組立体は不正開封防止プレート47を有する。
【0024】
次に
図2、
図4、および
図5を参照すると、第2のカバー組立体28は、入力組立体48と、ポンプ組立体50と、電力供給組立体52と、吸引力解放組立体53とを有する。入力組立体48は、表示デバイス54と、入力デバイス56と、制御モジュール(図示せず)と、メモリデバイス(図示せず)とを有する。一般に、入力デバイス56は使用者提供の解放コードを入力するために構成される。示される実施形態では、入力デバイス56は電子キーパッドである。適切な入力デバイス56の非限定の1つの例は、ニューヨーク市に本部があるAdafruit Industries LLCによって製造されるMembrane 3x4 Matrix Keypad、Model 419である。しかし、他の実施形態では、入力デバイス56が、使用者提供の解放コードを入力するのに十分であるような他の構造、機構、およびデバイスであってもよく、非限定の例として、テンキーパッドおよびタッチスクリーンなどがある。
【0025】
ここで
図2、
図4、および
図5を参照すると、表示デバイス54は入力デバイス56に電気的に接続しており、使用者によって入力される解放コードを示すように構成されている。示される実施形態では、表示デバイス54は、低所要電力で動作するように構成されるLCDタイプのスクリーンである。適切な表示デバイス54の非限定の1つの例は、イリノイ州、キャロルストリーム(60188)に本部があるLumex Incによって製造されるLumex model LCD−S401C39TRである。
図2、
図4、および
図5に示される表示デバイス54の実施形態はLCDタイプのディスレイとして説明されるが、使用者によって入力される解放コードを示すのに十分であるような他の表示デバイスが使用されてもよいことを理解されたい。
【0026】
再び
図2、
図4、および
図5を参照すると、後でより詳細に考察されるように、メモリデバイス(図示せず)は、既に提供されたシステム解放コードを保存するように構成される。メモリデバイスは、ランダムアクセスメモリデバイスの非限定の例を含めた、既に提供されたシステム解放コードを保存するのに十分であるような任意の構造、機構、またはデバイスであってよい。
【0027】
再び
図2、
図4、および
図5を参照すると、制御モジュールは、入力デバイス56およびメモリデバイスに電気的に接続しており、使用者によって入力された解放コードを、メモリデバイス内に保存されたシステム解放コードと比較するように構成されている。制御モジュールは、使用者によって入力された解放コードがメモリデバイス内に保存されたシステム解放コードに一致するときに、車両10のフロントガラス18からのシステム20の解放を開始するように構成される。示される実施形態では、制御モジュールは、使用者によって入力された解放コードをシステム解放コードと比較するのに十分であるようなソフトウェアまたはコードを含む、マイクロプロセッサベースの印刷回路基板の形態を有する。しかし、他の実施形態では、制御モジュールは、上述の機能のために十分であるような他の所望の形態を有してもよい。
【0028】
再び
図4を参照すると、電力供給組立体52は、複数の機能のために構成される。第1には、電力供給組立体52は、表示デバイス54、キーボード56、制御モジュール、およびメモリデバイスに電力を提供するように構成される。第2には、電力供給組立体52は、車両10のフロントガラス18からのシステム20の解放を開始するために吸引力解放組立体53に電力を提供するように構成される。示される実施形態では、電力供給組立体52は、複数のサイズAAバッテリー(図示せず)を有する。しかし、他の実施形態では、電力供給組立体52は、充電式バッテリーまたは外部電源(図示せず)の非限定の例を含めた、他の所望の形態を有してもよい。さらに他の実施形態では、電力供給組立体52内のバッテリーが、システム20内に配置される複数の太陽電池(図示せず)によって充電可能であることがシステム20の企図の範囲にある。電力供給組立体52は、システム20の動作に電力供給するのに十分である任意の所望の形態、電圧、またはアンペア数の電力を提供することができる。
【0029】
ここで
図4および
図5を参照すると、ポンプ組立体50が、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42の中に部分真空を作るように構成される。示される実施形態では、ポンプ組立体50が、内部ピストン(図示せず)に接続されるハンドル62と、入口ポート64A、64Bとを有する、手動の容積型ポンプ60を有する。入口ポート64Aが、空気ホース66Aを介して第1の吸引組立体34に空気圧的に接続される。空気ホース66Aは一方向弁68Aを有する。入口ポート64Bは、空気ホース66Bを介して第2の吸引組立体42に空気圧的に接続される。空気圧ホース66Bは、一方向弁68Bを有する。
【0030】
ここで
図5を参照すると、ハンドル62がロッド63により内部ピストンに接続されている。ポンプ組立体50は有利には、方向矢印Aで示されるようにハンドル62を外側に移動させるか、または方向矢印Bで示されるようにハンドル62を内側に移動させることにより、方向矢印Cで示されるようにホース66Aおよび弁68A、68Bを通して第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42から空気を引き入れるように構成される。引き入れられた空気が入口ポート64A、64Bおよびポンプ60を通って流れ、外部まで移動させられる。ハンドル62を外側および内側に繰り返し移動させることにより、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42内に部分真空が提供される。第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42内の部分真空が、システム20をフロントガラス12の外部表面18に固定するのに使用される。
【0031】
再び
図5を参照すると、ポンプ組立体60の非限定の1つの例は、イリノイ州、ユニバーシティパーク(60484)に本部があるBimba Manufacturingによって製造されるBimba model DXである。
図4および
図5に示される実施形態が第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42内に部分真空を提供するために手動の双方向容積型ポンプ組立体50を使用することを示しているが、他の実施形態では、非限定の例として電気駆動ポンプなどの、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42内に部分真空を提供するのに他の構造、機構、およびデバイスが使用されてもよいことを理解されたい。
【0032】
再び
図5を参照すると、ポンプハンドル式解放組立体65がポンプ組立体60を動作させるのを選択的に可能にするように構成される。ポンプハンドル式解放組立体65は、ロック67およびカム69を有する。ロック67は、ロック67の中に挿入されるキーによって起動されるときに回転するように構成された内部ロックシャフト(図示せず)を有する。カム69は、ロックシャフトに接続され、ロックシャフトの回転時に回転するように構成される。ポンプハンドル式解放組立体65は、第1の位置で示されている。第1の位置では、カム69がハンドル62内に形成される円周方向チャンネル71の中を延在し、それによりハンドル62が外側に移動するのを防止する。キーが挿入されて回転すると、ロックシャフトおよびカム69が第1の位置から第2の位置まで回転する。第2の位置では、カム69が円周方向チャンネル71から出るように回転し、それによりハンドル62を外側に移動させるのを可能にする。示される実施形態では、ロック67が管状のピンタンブラーロック(エースロック、サークルピンタンブラーロック、またはラジアルロックとしても知られる)である。しかし、他の実施形態では、ロック67が、ポンプ組立体60を動作させるのを選択的に可能にするのに十分であるような他の種類のロックであってもよい。
【0033】
次に
図5および
図6を参照すると、吸引力解放組立体53は、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42に空気圧的に連通し、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42とフロントガラス18の外部表面22との間に生じる吸引力を解放するように構成される。吸引力解放組立体53が、サーボカム72を装備するサーボモータ70、リリーススライド74、複数の放出弁76A、76Bを有する。
図5に示されるように、放出弁76A、76Bは、空気ホース78A、78bを介して第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42に空気圧的に連通している。
【0034】
ここで
図6を参照すると、サーボモータ70は、制御モジュール(図示せず)および電力供給組立体52に電気的に接続しており、制御モジュールから起動信号を受信するときにサーボモータシャフト(図示せず)を回転させるように構成される。適切なサーボモータの非限定の1つの例は、シンガポールに本部があるTower Pro PTE LTDによって製造されるTower Pro Model SG92Rである。しかし、他の実施形態では、制御モジュールから起動信号を受信するときにサーボモータシャフトを回転させるのに十分であるような他のサーボモータが使用されてもよい。
【0035】
再び
図6を参照すると、サーボカム72はサーボモータシャフトに接続され、その結果、サーボモータシャフトが回転することによりサーボカム72が回転することになる。サーボカム72がリリーススライド74に選択的に接触するように構成される。動作中、制御モジュールから起動信号を受信すると、サーボモータ70がサーボモータシャフトを回転させ、それによりサーボカム72を回転させる。リリーススライド74の一部分に接触してサーボカム72が回転することにより、方向矢印Dによって示される放出弁(76A、76B)に向かう方向にリリーススライド74が移動することになる。サーボカム72が放出弁(76A、76B)に接触させてリリーススライド74を移動させるのに十分であるような任意の所望な断面プロフィールを有してよいことを理解されたい。
【0036】
再び
図6を参照すると、リリーススライド74は、サーボカム72を受けるように構成された入口部分79を有する。入口部分79は、入口部分79から端壁82まで延在する中間セグメント80により、一方の端部のところに画定される。中間セグメント80は、第1の接触面84および凹部86を有する。第1の接触面84はサーボカム72に接触するように構成される。動作中、サーボカム72が回転することにより、初めにサーボカム72が第1の接触面84に接触することになる。サーボカム72がさらに回転することにより、サーボカム72が、方向矢印Dによって示されるように放出弁(76A、76B)に向かう方向にリリーススライド74を移動させることになる。
【0037】
再び
図6を参照すると、リリーススライド74の中間セグメント80内に形成される凹部86が放出弁ロック組立体88を受けるように構成される。放出弁ロック組立体88は、リリーススライド74を選択的に移動させるように構成される。放出弁ロック組立体88は、リリースロック90およびロックカム92を有する。リリースロック90は、リリースロック90の中に挿入されるキーによって起動されるときに回転するように構成された内部ロックシャフト(図示せず)を有する。ロックカム92は、ロックシャフトに接続され、ロックシャフトの回転時に回転するように構成される。放出弁ロック組立体88は第1の位置で示されている。第1の位置では、ロックカム92がリリーススライド74の端壁82から離れる領域まで径方向に延在する。第1の位置では、ロックカム92がリリーススライド74に接触しない。キーが挿入されて回転すると、ロックシャフトおよびロックカム92が第1の位置から第2の位置まで回転する。第2の位置では、ロックカム92がリリーススライド74の端壁82に接触し、それにより放出弁76A、76Bに向かう方向にリリーススライド74を移動させることになる。示される実施形態では、リリースロック90が管状のピンタンブラーロックである。しかし、他の実施形態では、リリースロック90が、リリーススライド74を選択的に移動させるのに十分であるような他の種類のロックであってもよい。
【0038】
再び
図6を参照すると、ロックカム92が放出弁(76A、76B)に接触させてリリーススライド74を移動させるのに十分であるような任意の所望な断面プロフィールを有してよいことを理解されたい。
【0039】
再び
図6を参照すると、端壁82が放出弁76A、76Bに隣接する場所まで延在し、第1の位置で示されている。第1の位置では、端壁82が放出弁76A、76Bにほとんど力を作用させないか、または全く力を作用させないように構成され、それにより放出弁76A、76Bの作動を回避する。リリーススライド74が方向Dに移動すると、端壁82が初めに移動して放出弁スイッチ94A、94Bに接触する。端壁82が方向Dにさらに移動することが放出弁スイッチ94A、94Bを押圧するように働き、それにより放出弁76A、76Bを作動させる。リリーススライド74は端壁82の構造を有するものとして
図6に示されているが、他の実施形態では、リリーススライド74が、放出弁スイッチ94A、94Bを押圧して放出弁76A、76Bを作動させるように構成される他の構造、機構、およびデバイスを有することができる。
【0040】
再び
図5および
図6を参照すると、放出弁76A、76Bは複数の機能のために構成される。第1に、放出弁76A、76Bは、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42から始まる空気ホース78A、78Bを受けるように構成される。第2に、放出弁76A、76Bは、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体に空気圧的に連通するように構成される。第3には、放出弁76A、76Bは、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体の中に作られた吸引力を解放するように構成される。第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体の中の吸引力は2つの異なる方式で解放され得る。第1の方式では、放出弁76A、76Bが、制御モジュールとサーボモータ70との間の電気的な接続から生じるサーボカム72の回転によって引き起こされる放出弁スイッチ94A、94Bに接触するリリーススライド74の移動によって作動され得る。第2の方式では、放出弁76A、76Bが、リリースロック90の手動の回転から生じるロックカム92の回転によって引き起こされる放出弁スイッチ94A、94Bに接触するリリーススライド74の移動によって作動され得る。
【0041】
図6に示される実施形態を再び参照すると、放出弁76A、76Bは、プッシュボタン式の空気圧弁である。つまり、放出弁76A、76Bは、通常は閉じられており、放出弁スイッチ94A、94Bの押圧時にのみに開けられるように構成される。適切な放出弁の非限定の1つの例は、ミネソタ州、セントポールに本部があるSpecialty Manufacturing Companyによって製造されるプッシュボタンバルブモデル PB2NC−Bである。しかし、他の実施形態では、通常は閉じられており、放出弁スイッチ94A、94Bの押圧時にのみ開けられるのに十分であるような他の放出弁が使用されてもよい。
【0042】
再び
図3を参照すると、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42が示されている。第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42が軟質ゴムの吸引カップを有する(このような軟質ゴムの吸引カップは、通常、ガラス窓取付の業界において窓ガラスを移動させるのに使用される)。適切な吸引組立体の非限定の1つの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるMarksらの米国特許第7,427,094号で開示される種類の吸引組立体である。しかし、システム20をフロントガラス12の外部表面18に固定するのに十分であるような他の吸引組立体が使用されてもよい。
【0043】
再び
図3を参照すると、示される実施形態は各カバー組立体26、28に対してある大きさの1つの吸引組立体を示しているが、各カバー組立体26、28が2つ以上の吸引組立体を装備できることも本開示の企図の範囲内にある。
【0044】
次に
図7を参照して、システム20のセットアップおよび動作を説明する。最初のセットアップステップ100で、最初の複数桁の解放コードが入力デバイス56を用いて制御モジュールに入力される。最初の複数桁の解放コードがメモリデバイス内に保存され、表示デバイス54上に継続的に表示される。後でより詳細に考察するように、最初の複数桁の解放コードは、特定のシステム20を特定するのに使用される。次のセットアップステップ102で、システム20が車両フロントガラス12の外部表面18上に配備される。このステップでは、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42が吸引力を有さず、つまり、システム20内の構成要素が大気圧下にある。最後のセットアップステップ104で、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42の中に吸引力を発生させることにより、システム20が車両フロントガラス12の外部表面18に固定される。吸引力はポンプ組立体50によって発生されて、空気ホース66A、66Bを介して第1および第2の吸引組立体まで伝達される。
【0045】
再び
図7を参照すると、第1の動作ステップ106で、システム20を取り外すことが所望される場合に、システム20を取り外すタスクを負う使用者が表示デバイス54上に表示される最初の複数桁の解放コードを記録する。最初の複数桁の解放コードをシステム識別子として使用することにより、使用者が運用設備から解放コードを得る。適切に権限付与された後、解放コードが、支払いのレシート、e−mail、およびテキストメッセージなどの非限定の例を含めた、多用な方式を介して使用者に提供され得る。使用者がインターネットベースのアプリケーション(web app)またはモバイルアプリケーションを介して解放コードを得られることもシステム20の企図の範囲内にある。使用者に直接に解放コードを提供することによって、解放コードは、表示デバイス54、入力デバイス56、制御モジュール、またはメモリデバイスに提供されない。次の動作ステップ108で、使用者が入力デバイス56を介して解放コードを制御モジュールに入力する。任意選択で、使用者は、入力された解放コードを表示デバイス54を介して見ることができるが、これはシステム20の動作に必須ではない。次の動作ステップ110で、制御モジュールが入力された解放コードを保存された解放コードと比較する。次の動作ステップ112で、入力された解放コードが保存された解放コードと一致すると、システム20をフロントガラス18から撤去することが開始される。このステップは、吸引力解放組立体53を使用して、第1の吸引組立体34および第2の吸引組立体42とフロントガラスの外部表面18との間に生じる吸引力を取り除く処置を含む。次の動作ステップ114で、システム20が車両10から取り外される。
【0046】
図7および動作ステップ110を再び参照すると、入力された解放コードが保存された解放コードに一致しない場合、次のステップ116で、使用者が動作ステップ110に戻されて解放コードを再入力する。
【0047】
次の動作ステップ118で、制御モジュールが入力された解放コードと保存された解放コードとが一致したと判断して、システム20がフロントガラス18から取り外されると、制御モジュールは、メモリデバイスに保存される新しい解放コードを生成するように構成される。新たに生成された解放コードが既に保存されている解放コードに取って代わる。このようにして、システム20は新たな配備への準備が整う。
【0048】
最後のステップ120で、使用者がシステム20を運用設備に戻す。使用者がシステム20を運用設備に戻すための所定の時間を有することができることが企図される。例えば、使用者がこのような返却を行うのに24.0時間の制限時間を有することができることが企図される。システム20が戻されない場合、非限定の例としてさらなる経済的な負担などの、ペナルティを使用者に課すことができる。
【0049】
再び
図4を参照すると、システム20は、概ね130のところに示される警報組立体を有することができる。警報組立体130は、配備されたシステム20の動きおよび/または振動を感知するように構成され、さらにはその動きおよび/または振動の通知を提供するように構成される。示される実施形態では、警報システムが、配備されたシステム20の動きおよび/または振動を感知するように構成された加速度計(図示せず)を有する。しかし、他の実施形態では、他の構造、機構、およびデバイスが使用され得る。警報システム130が視覚的および/または可聴インジケータ(図示せず)をさらに有する。視覚的および/または可聴インジケータは、システム20の動きおよび/または振動を視覚的におよび/または表示で継続的に提供するように構成される。視覚的インジケータの非限定の例には、点滅ストロボ式の光、点滅色光、および1つまたは複数のレーザによって形成される光の断続的なビームが含まれる。可聴インジケータの非限定の例には、ビープ音、アラーム、およびサイレンなどが含まれる。ビープ音は、任意の所望されるおよび適切である音質、拍子、および音量を有することができる。
【0050】
再び
図2を参照すると、上述したように、システム20が配備構成で示されており、つまり、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28の各々が
図1に示されるようにフロントガラス18の外部表面22上に装着されている。しかし、カバー組立体26、28が、保管および移送の目的のために折り畳まれた構成で配置され得ることもシステム20の企図の範囲内にある。次に
図8を参照すると、複数のシステム20が折り畳まれて積み重ねられた構成で示されている。折り畳まれた構成には、連結具30A〜30Cを中心として第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28を回転させることが含まれてよく、それにより、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28の内部部分が互いに接触して互いに固定する。折り畳まれた構成では、第1のカバー組立体26の外側シェル32および第2のカバー組立体28の外側シェル40が、有利には、環境要素および物理的な酷使に対するシステム20の保護を提供する。
【0051】
図1〜
図4に示される上述のシステム20の実施形態では、システム20が、複数の連結具30A〜30Cにより回転可能に一体に接続される第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28を有する。しかし、他の実施形態では、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28が、配備構成および収容構成を容易にするように構成される他の接続構造を有してもよいことを理解されたい。非限定の1つの例として、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28が摺動構成を容易にする機構を有することができることが企図され、この場合、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28が保管および移送の目的のために、「入れ子状」となり、または互いの上に固定されることになる。さらに他の実施形態では、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28がテレスコープ式構成となるように方向付けられてもよいことが企図され、この場合、第1のカバー組立体26および第2のカバー組立体28のいずれかがもう一方のカバー組立体から延在することになる。
【0052】
図1に示される上述のシステム20の実施形態では、システム20は、1つまたは複数の吸引組立体によって生じる吸引力を介して車両10のフロントガラス18に固定され、フロントガラス18を通した運転者の視界を損なうように構成される。しかし、システムがフロントガラス18を通した運転者の視界を損なうのに十分であるような他の方式で配備されてもよいことを理解されたい。次に
図9を参照すると、システム210が、連結具230A〜230Cにより一体に接続される第1のカバー組立体226および第2のカバー組立体228を有して示されている。示される実施形態では、カバー組立体226、228および連結具230A〜230Cが、
図2に示される上述のカバー組立体26、28および連結具30A〜30Cと同じであるかまたはそれらと同様のものである。この実施形態では、第1のカバー組立体226は、第1のカバー組立体226内の1つまたは複数の吸引組立体によって生じる吸引力を介してエンジンフード250に固定され、第2のカバー組立体228は、第2のカバー組立体228内の1つまたは複数の吸引組立体によって生じる吸引力を介してフロントガラス18に固定される。システム220の配備および動作はシステム20に関して上述した配備および動作と同じである。
【0053】
再び
図9を参照すると、第2のカバー組立体228をフロントガラス18に固定するのを可能にするのに十分であるような、例えば運転席側の窓(図示せず)またはパッセンジャーコンパートメント12の頂部252などの、車両10の他の領域に第1のカバー組立体226が配備されてもよいことを理解されたい。
【0054】
フロントガラス18を通した運転者の視界を損なうためのシステム20の使用を示す、
図1および9に示される上述のシステム20、200の実施形態では、システムが無人車両または自律車両の用途でも使用され得ることがさらに企図される。次に
図10を参照すると、無人車両310が示されている。自律車両310は、前方の移動方向に延在する前方部分360を有する。前方部分360は、362、364のところに概略的に示される1つまたは複数のセンサを有することができる。センサ362、364は、ソナーデバイス、ステレオカメラ、レーザ、およびレーダーなどの検出技術を有することができ、車線逸脱の警告、衝突回避、および死角のモニタリングなどの動作を含めた、自律車両310の動作のために使用され得る。システム320が、連結具330A〜330Cによって一体に接続される第1のカバー組立体326および第2のカバー組立体328を有して示されている。示される実施形態では、カバー組立体326、328および連結具330A〜330Cは、
図2に示される上述のカバー組立体26、28および連結具30A〜30Cと同じであるかまたはそれらと同様のものである。この実施形態では、第1のカバー組立体326は、第1のカバー組立体326内の1つまたは複数の吸引組立体によって生じる吸引力を介してエンジンフード350に固定され、第2のカバー組立体328は、第2のカバー組立体328内の1つまたは複数の吸引組立体によって生じる吸引力を介して前方部分360に固定される。システム320の配備および動作はシステム20に関して上述した配備および動作と同じである。
【0055】
部分真空によって作られる力を用いて第1および第2のカバー組立体を車両の一部分に固定するものとしてシステム20、220、および320の実施形態を上で説明して図面に示してきたが、他の実施形態では、他の物理的現象によって作られる力が使用されもよいことを理解されたい。他の力の非限定の例には、磁力、電流力、および分子間力などが含まれる。
【0056】
示される実施形態において
駐車取締システムの原理および動作モードを説明してきた。しかし、
駐車取締システムが、本発明の範囲から逸脱することなく、具体的に示して説明したものと異なる形で実施されてもよいことに留意されたい。