(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
施設での決済に関する決済情報と前記施設で有効なチケットに関するチケット情報との組み合わせに付与された顧客識別情報を参照して、前記施設での顧客の行動に関する行動情報のデータベースから、前記顧客識別情報で特定される前記決済情報の第1固有情報と前記チケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む目標の行動情報を検索する検索部と、
前記目標の行動情報を前記顧客識別情報に紐付ける紐付け部と、
を備え、
前記行動情報は、前記施設での顧客の購買に関する購買情報と前記施設でのチケットの確認に関する確認情報との少なくとも一方を含み、
前記購買情報は、決済手段に関する固有情報を含み、
前記決済情報が異なるが前記チケット情報が同じ組み合わせには同じ顧客識別情報が付与される、
情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1)実施形態
(1−1)概要
図1は、一実施形態の情報処理システム10を示す。情報処理システム10は、施設100での顧客の情報の処理のためのシステムである。施設100は、施設100内で顧客が購買等の消費行動をとることができ、かつ、施設100自体又は施設100内の制限エリアへの進入にチケットが必要となるものを想定している。
【0012】
情報処理システム10は、情報処理サーバ20を備える。情報処理サーバ20は、
図2に示すように、検索部232と、紐付け部233と、を備える。検索部232は、施設100での決済に関する決済情報と施設で有効なチケットに関するチケット情報との組み合わせに付与された顧客識別情報を参照する。検索部232は、施設100での顧客の行動に関する行動情報のデータベースDB11(
図1参照)から、目標の行動情報を検索する。目標の行動情報は、顧客識別情報で特定される決済情報の第1固有情報とチケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む行動情報である。紐付け部233は、目標の行動情報を顧客識別情報に紐付ける。
【0013】
情報処理システム10では、顧客識別情報で特定される決済情報とチケット情報との少なくとも一方を用いて、行動情報のデータベースから、顧客識別情報を付与すべき目標の行動情報を取得する。したがって、ある顧客に関して決済情報とチケット情報との組み合わせが得られれば、この顧客についての行動情報を、行動情報のデータベースから抽出することが可能となる。これによって、決済に関する情報が含まれていない行動情報と、チケットに関する情報とが含まれていない行動情報とを、同じ顧客の行動情報として関連付けることが可能となる。したがって、本実施形態の情報処理システム10によれば、施設100内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0014】
(1−2)詳細
以下、本実施形態の情報処理システム10について、
図1〜
図5を参照して更に詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、情報処理システム10は、情報処理サーバ20と、データベースサーバ30と、複数の端末装置40(第1端末装置41、第2端末装置42、及び第3端末装置43)と、を備える。情報処理サーバ20と、データベースサーバ30と、複数の端末装置40(第1端末装置41、第2端末装置42、及び第3端末装置43)とは、通信ネットワークを介して接続可能である。
【0016】
通信ネットワークは、インターネットを含み得る。通信ネットワークは、単一の通信プロトコルに準拠したネットワークだけではなく、異なる通信プロトコルに準拠した複数のネットワークで構成され得る。通信プロトコルは、周知の様々な有線及び無線通信規格から選択され得る。通信ネットワークは、リピータハブ、スイッチングハブ、ブリッジ、ゲートウェイ、ルータ等のデータ通信機器を含み得る。
【0017】
複数の端末装置40(第1端末装置41、第2端末装置42、及び第3端末装置43)は、施設100に設置される。
【0018】
本実施形態では、施設100は、空港である場合を想定している。近年、空港は、旅客機の発着陸だけではなく、様々な店舗を有しているため、商業施設としての側面を有している。そして、空港では、保安検査場等の入場ゲート等でエリアが分離されている(一般エリアと免税エリア等)。
図3は、施設100の構造の一例を示す。
図3は、空港を意図した図であるが、説明及び図示を簡単にするために、空港の構造を非常に簡略化して示しており、実際の空港の構造と必ずしも一致するものではない。
【0019】
施設100は、第1エリア110と、第2エリア120とを含む。第1エリア110は、空港の一般エリアを想定している。顧客は、搭乗券がなくても空港の外部から第1エリア110に自由に出入りすることが可能である。第1エリア110には、複数の店舗200A〜200Eがある。店舗は、顧客が購買を行う場所である。店舗は、顧客に商品又はサービスの提供をする場所である。店舗の例としては、飲食店、物販店(衣類、宝飾品、靴、鞄、食品、薬品、食器、工芸品等の販売店)、サービス店が挙げられる。第2エリア120は、空港の国際線制限エリア(免税エリア)を想定している。顧客は、国際線の搭乗券がなければ第2エリア120に進入することができない。第2エリア120には、複数の店舗200F〜200Nがある。また、施設100には、複数のゲート300A,300B,300Cがある。ゲート300Aは、第1エリア110から第2エリア120への移動を規制する保安検査場である。ゲート300B,300Cは第2エリア120から飛行機内への移動を規制する搭乗口である。
【0020】
複数の端末装置40は、施設100での顧客の行動に関する行動情報を生成する。行動情報は、購買情報と、確認情報との少なくとも一方を含み得る。
【0021】
購買情報は、施設100での顧客の購買に関する情報である。購買情報は、端末装置40の情報(識別情報、位置情報等)、顧客の行動(ここでは購買)が発生した時刻(日・時刻)に関する情報(決済日・時刻情報)、決済金額の情報、決済種別の情報を含み得る。顧客の購買の決済手段は、現金決済と、キャッシュレス決済とがあり得る。キャッシュレス決済は、信用決済(クレジットカード、デビットカード等)、電子マネー(交通系電子マネー)、二次元コード決済等を含み得る。決済手段がキャッシュレス決済である場合には、購買情報は、決済手段に関する固有情報を含む。決済手段に関する固有情報は、クレジットカード、電子マネーカード、二次元コード等の固有の番号や、これらでの取引で生成されるトークン番号(顧客IDトークン番号)が挙げられる。このような決済手段に関する固有情報は、キャッシュレス決済の利用者に関する情報(キャッシュレス決済の利用者に固有の情報)でもある。キャッシュレス決済の場合、購買情報は、決済承認番号と、決済伝票番号と、イシュアカントリーコードとを含み得る。イシュアカントリーコードは、キャッシュレス決済の管理会社の国コードをいう。クレジットカード決済の場合、イシュアカントリーコードは、カード発行会社の国コードである。
【0022】
確認情報は、施設100でのチケットの確認に関する情報である。確認情報は、チケットの確認や提示の際に生成され得る。本実施形態では、チケットは、搭乗券である。確認情報は、端末装置40の情報(識別情報、位置情報等)、顧客の行動(チケットの確認)が発生した時刻(日・時刻)に関する情報(チケットの確認日・時刻)、チケットに関する情報を含み得る。チケットに関する情報は、チケットの識別情報(本実施形態では、フライト番号)、行先、定刻(フライト時刻)、搭乗時刻、搭乗ゲート番号、航空機機材種類、座席クラス、座席番号、シーケンス番号(発券連番)を含み得る。ここで、フライト番号に関する情報は、チケットに関する固有情報である。確認情報は、顧客に関する推定情報を含み得る。推定情報は、推定国籍、推定年齢、推定性別を含み得る。
【0023】
本実施形態では、複数の端末装置40は、複数の第1端末装置41、複数の第2端末装置42、及び複数の第3端末装置43を含む。
【0024】
複数の第1端末装置41は、第1エリア110に設置される。第1端末装置41は、顧客の購入に関する決済に利用される決済端末である。複数の第1端末装置41は、第1エリア110の複数の店舗200A〜200Eに設置される。一つの店舗には複数の第1端末装置41が設置され得る。顧客が店舗200A〜200Eのいずれかで購買をした場合には、対応する店舗の第1端末装置41が、行動情報を生成し、この行動情報は、顧客の店舗での購買に関する購買情報を含むことになる。第1エリア110は一般エリアである。一般エリアであっても、チケットの提示によって何らかの特典を受けることができる場合、第1エリア110の店舗での購買の際にチケットが提示される。この場合、第1端末装置41で生成される行動情報には、確認情報が含まれ得る。
【0025】
複数の第2端末装置42は、第2エリア120に設置される。第2端末装置42は、顧客の購入に関する決済に利用される決済端末である。複数の第2端末装置42は、第2エリア120の複数の店舗200F〜200Nに設置される。一つの店舗には複数の第2端末装置42が設置され得る。顧客が店舗200F〜200Nのいずれかで購買をした場合には、対応する店舗の第2端末装置42が、行動情報を生成し、この行動情報は、顧客の店舗での購買に関する購買情報を含むことになる。第2エリア120は国際線制限エリア(免税エリア)である。免税を受けるためには、購買の際に、チケット(搭乗券)が必要になる。第2端末装置42は、チケットからチケット情報を読み取る機能を有する。第2端末装置42で生成される行動情報は、購買情報に加えて、確認情報を含み得る。ただし、第2端末装置42は、購買情報を含む行動情報と、確認情報を含む行動情報とを個別に生成し得る。
【0026】
複数の第3端末装置43は、第1エリア110と第2エリア120との少なくとも一方の境界に設置される。第3端末装置43は、チケットを読み取るための読取装置である。複数の第3端末装置43は、第2エリア120の境界の複数のゲート300A〜300Cに設置される。一つのゲートには複数の第3端末装置43が設置され得る。顧客がゲート300A〜300Cのいずれかを通過する場合には、対応するゲートの第3端末装置43が、行動情報を生成し、この行動情報は、顧客のチケットの確認に関する確認情報を含むことになる。第3端末装置43で生成される行動情報は基本的には、確認情報を含むが、購買情報を含まない。
【0027】
データベースサーバ30は、複数の端末装置40から行動情報を収集して、行動情報のデータベースDB11を生成、更新する。データベースサーバ30は、例えば、サーバ等のコンピュータシステムによって実現される。コンピュータシステムは、一例として、1以上のインターフェース、1以上のメモリ、1以上のプロセッサを含み、1以上のプロセッサがプログラムを実行することで、データベースサーバ30としての機能を実現する。
【0028】
下記の表1は、データベースDB11の一部の一例を示す。表1において「行動ID」は、行動情報を区別するために付与された識別子を示す。「端末ID」は、端末装置40の識別情報を示す。「日」は、顧客の行動(購買、チケットの確認)の日、「時刻」は、顧客の行動(購買、チケットの確認)の時刻である。「金額」は、決済金額(単位は円)を示す。「トークンID」は、顧客のキャッシュレス決済時のトークン番号を示す。「フライト番号」は、顧客のチケットのフライト番号を示す。「国籍」は、国コード又は推定国籍から得られる国情報を示す。ここで、行動情報では、購買情報が国コードを含み、確認情報が推定国籍を含む場合がある。この場合には、優先順位に従って「国籍」が決定されてよい。本実施形態では、購買情報が確認情報よりも優先順位が高い。よって、国コードと推定国籍との両方が行動情報に含まれる場合、国コードが国籍として採用される。なお、表1中の数字等はあくまでも架空の一例である。
【0030】
情報処理サーバ20は、施設100での顧客の情報の処理を行う。情報処理サーバ20は、
図2に示すように、通信部21と、記憶部22と、処理部23と、を備える。
【0031】
通信部21は、通信インターフェースである。通信部21は、通信ネットワークに接続可能であり、通信ネットワークを通じた通信を行う機能を有する。通信部21は、所定の通信プロトコルに準拠している。所定の通信プロトコルは、周知の様々な有線及び無線通信規格から選択され得る。
【0032】
記憶部22は、処理部23が利用する情報を記憶するために用いられる。記憶部22は、1以上の記憶装置を含む。記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。
【0033】
処理部23は、情報処理サーバ20の動作を制御する制御回路である。処理部23は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとを含むコンピュータシステムにより実現され得る。
【0034】
処理部23は、付与部231と、検索部232と、紐付け部233と、生成部234と、分析部235と、を備える。
図2において、付与部231と、検索部232と、紐付け部233と、生成部234と、分析部235とは実体のある構成を示しているわけではなく、処理部23によって実現される機能を示している。
【0035】
付与部231は、決済情報とチケット情報との組み合わせに対して顧客識別情報を付与する。顧客識別情報は、施設100の顧客(利用者)の識別のための情報である。顧客識別情報は、任意の文字列であり得る。本実施形態では、顧客識別情報は、必ずしも同一顧客に同じものが付与されることを想定しておらず、顧客が別の日に施設100を利用した場合には、異なる顧客識別情報が同一の顧客に付与され得る。決済情報は、施設100での決済に関する情報である。決済情報は、施設100での決済に利用された顧客の決済手段を特定するための固有情報(第1固有情報)を含む。第1固有情報は、キャッシュレス決済の利用者に関する情報を含む。キャッシュレス決済の利用者に関する情報は、クレジットカード、電子マネーカード、二次元コード等の固有の番号や、これらでの取引で生成されるトークン番号(顧客IDトークン番号)が挙げられる。チケット情報は、施設100で有効なチケットに関する情報である。チケット情報は、顧客の所有する、施設100で有効なチケットを特定するための固有情報(第2固有情報)を含む。第2固有情報は、搭乗券のフライト番号に関する情報を含む。搭乗券のフライト番号に関する情報は、本実施形態では、フライト番号そのものである。
【0036】
付与部231は、データベースサーバ30のデータベースDB11にアクセスする。付与部231は、データベースDB11から、決済情報とチケット情報との両方を含む行動情報を取得して、取得した行動情報に顧客識別情報を付与する。一例として、表1を参照すれば、行動IDが「107」の行動情報は、トークン番号(決済情報の第1固有情報)とフライト番号(チケット情報の第2固有情報)とを両方含んでいる。付与部231は、行動情報「107」に含まれる、トークン番号(決済情報の第1固有情報)「46
652」とフライト番号(チケット情報の第2固有情報)「99632」との組み合わせに、顧客識別情報(例えば、「245」)を付与する。
【0037】
付与部231は、データベースDB11から、決済情報とチケット情報との組み合わせを抽出して、抽出した組み合わせに、顧客識別情報を付与することができる。付与部231は、決済情報(第1固有情報)を含みチケット情報(第2固有情報)を含まない第1行動情報と、決済情報(第1固有情報)を含まずチケット情報(第2固有情報)を含む第2行動情報とが、同じ特定情報を含む場合に、第1行動情報の決済情報と第2行動情報のチケット情報とを関連付けてよい。特定情報は、決済金額、及び、決済日・時刻を含み得る。つまり、同じ日時に同じ金額の決済がされている行動情報は、同じ顧客の行動に基づくと考えられるからである。一例として、表1を参照すれば、行動IDが「108」,「109」の行動情報は、金額が6,900で同じであり、決済の日時が2020年03月19日15時11分と同じであるから、同じ顧客に属すると考えられる。よって、付与部231は、行動情報「108」に含まれるトークン番号(決済情報の第1固有情報)と行動情報「109」に含まれるフライト番号(チケット情報の第2固有情報)との組み合わせに、顧客識別情報を付与する。
【0038】
検索部232は、付与部231によって付与された顧客識別情報に基づきデータベースDB11を検索する検索処理を実行して、データベースDB11から顧客識別情報に紐付けるべき目標の行動情報を抽出する。目標の行動情報は、顧客識別情報で特定される決済情報の第1固有情報とチケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む行動情報である。具体的には、検索部232は、施設100での決済に関する決済情報と施設100で有効なチケットに関するチケット情報との組み合わせに付与された顧客識別情報を参照する。検索部232は、施設100での顧客の行動に関する行動情報のデータベースDB11から、顧客識別情報で特定される決済情報の第1固有情報とチケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む目標の行動情報を検索する。本実施形態では、決済情報の第1固有情報は、トークン番号であり、チケット情報の第2固有情報は、フライト番号である。よって、検索部232は、顧客識別情報で特定される決済情報と同じトークン番号を含む行動情報、及び、顧客識別情報で特定されるチケット情報と同じフライト番号を含む行動情報を、データベースDB11から、目標の行動情報として抽出する。顧客が利用可能な決済手段は一つに限らない。同じ顧客であっても場合によっては異なる決済手段を利用し得る。そこで、目標の行動情報の購買情報が、顧客識別情報で特定される決済情報と異なる決済手段に関する固有情報を含む場合、検索部232は、購買情報の固有情報を第1固有情報として決済情報に追加する。
【0039】
検索部232の動作の一例を、表1を参照して説明する。例えば、顧客識別情報「245」で特定される決済情報の第1固有情報(トークン番号)が「46
652」である。顧客識別情報「245」で特定されるチケット情報の第2固有情報(フライト番号)が「99632」である。トークン番号「46
652」を含む行動情報は、行動情報「101」、「102」、「107」、「110」の4つである。フライト番号「99632」を含む行動情報は、行動情報「106」、「107」、「110」、「115」、「120」の5つである。ここで、行動情報「115」は、顧客識別情報「245」で特定される決済情報(トークン番号「46
652」)と異なる決済手段に関する固有情報(トークン番号「65535」)を含む。検索部232は、購買情報の固有情報(トークン番号「65535」)を第1固有情報として顧客識別情報「245」の決済情報に追加する。これによって、トークン番号「65535」とフライト番号「99632」との組み合わせにも顧客識別情報「245」が付与されたことになる。つまり、情報処理システム10では、決済情報が異なるがチケット情報が同じ組み合わせには同じ顧客識別情報が付与される。これによって、トークン番号「65535」が、顧客識別情報「245」で特定される決済情報の第1固有情報として、トークン番号「46
652」に加えて、新しく採用される。トークン番号「65535」を含む行動情報は、行動情報「112」、「115」の2つである。したがって、検索部232は、顧客識別情報「245」に対してデータベースDB11を検索して、行動情報「101」、「102」、「106」、「107」、「110」、「112」、「115」、「120」の8つを目標の行動情報として抽出する。
【0040】
紐付け部233は、目標の行動情報を顧客識別情報に紐付ける。より詳細には、紐付け部233は、顧客識別情報に関して検索部232でデータベースDB11から検索された目標の行動情報に、顧客識別情報を紐付ける。一例として、検索部232は、顧客識別情報「245」に対してデータベースDB11を検索して、行動情報「101」、「102」、「106」、「107」、「110」、「112」、「115」、「120」の8つを目標の行動情報として抽出する。紐付け部233は、検索部232でデータベースDB11から検索された目標の行動情報「101」、「102」、「106」、「107」、「110」、「112」、「115」、「120」に、顧客識別情報「245」を紐付ける。これによって、行動情報「101」、「102」、「106」、「107」、「110」、「112」、「115」、「120」が、顧客識別情報「245」の行動情報として管理可能となる。
【0041】
生成部234は、顧客識別情報で特定される情報(決済情報、チケット情報、行動情報等)を統合して、顧客データを生成する。顧客データは、同一の顧客識別情報で特定される情報の集合である。以下の表2は、顧客データの一部の一例を示す。表2の「顧客ID」は、顧客識別情報を示す。
【0043】
分析部235は、顧客識別情報で特定される情報に基づく分析を実行する。顧客識別情報で特定される情報は、本実施形態では、顧客データである。本実施形態では、分析部235は、動線分析と、時間分析と、消費分析と、国籍分析と、を実行する。
【0044】
動線分析では、位置情報に基づいて、顧客識別情報に対応する顧客の施設100内での動線の分析をする。位置情報は、施設100での顧客の行動が発生した位置に関する情報である。位置情報は、行動情報から得られる。行動情報では、購買情報及び確認情報ともに、端末装置40の情報(識別情報、位置情報等)を含む。端末装置40の情報から得られる施設100内での端末装置40の位置を施設100での顧客の行動が発生した位置として利用できる。端末装置40の情報が位置情報であれば、端末装置40の位置情報をそのまま顧客の行動が発生した位置に利用可能である。端末装置40の情報が識別情報であれば、端末装置40の識別情報から端末装置40の位置を特定して、特定した端末装置40の位置を顧客の行動が発生した位置に利用可能である。また、動線分析では、分析部235は、時刻情報を用いる。購買情報は、顧客の行動(購買)が発生した時刻(日・時刻)に関する情報(決済日・時刻情報)を含む。また、確認情報は、顧客の行動(チケットの確認)が発生した時刻(日・時刻)に関する情報(チケットの確認日・時刻)を含む。よって、行動情報から、時刻情報を得ることができる。
【0045】
動線分析の一例を、表2及び
図4を参照して説明する。分析部235は、顧客識別情報「245」の行動情報「101」、「102」、「106」、「107」、「110」、「112」、「115」、及び「120」の端末IDを基に位置情報を取得する。ここで、端末ID「412」、「415」の端末装置40は、店舗200B,200Eにあるとする。端末ID「421」、「426」、「428」、「429」の端末装置40は、店舗200F,200K,200M,200Nにあるとする。端末ID「431」、「433」の端末装置40は、ゲート300A,300Cにあるとする。分析部235は、顧客識別情報「245」の行動情報「101」、「102」、「106」、「107」、「110」、「112」、「115」、及び「120」から時刻情報を得る。時刻情報によれば、顧客の行動は、行動情報「101」、「102」、「106」、「107」、「110」、「112」、「115」、及び「120」の順番である。
【0046】
図4に示すように、顧客識別情報「245」の顧客の動線は次のように推定される。顧客は、最初に、店舗200B(行動情報「101」)に移動している(矢印A10参照)。次に、顧客は、店舗200B(行動情報「101」)から店舗200E(行動情報「102」)に移動している(矢印A11参照)。次に、顧客は、店舗200E(行動情報「102」)からゲート300A(行動情報「106」)に移動している(矢印A12参照)。次に、顧客は、ゲート300A(行動情報「106」)から店舗200M(行動情報「107」)に移動している(矢印A13参照)。次に、顧客は、店舗200M(行動情報「107」)から店舗200N(行動情報「110」)に移動している(矢印A14参照)。次に、顧客は、店舗200N(行動情報「110」)から店舗200K(行動情報「112」)に移動している(矢印A15参照)。次に、顧客は、店舗200K(行動情報「112」)から店舗200F(行動情報「115」)に移動している(矢印A16参照)。最後に、顧客は、店舗200F(行動情報「115」)からゲート300C(行動情報「120」)に移動している(矢印A17参照)。
【0047】
動線分析によれば、
図4に示すように、施設100のマップに、顧客の動線(矢印A10〜A17)を追加した画像を提供することが可能となる。
【0048】
時間分析では、分析部235は、時刻情報に基づいて、顧客識別情報に対応する顧客の施設100の滞在時間の分析をする。上述したように、購買情報は、顧客の行動(購買)が発生した時刻(日・時刻)に関する情報(決済日・時刻情報)を含む。また、確認情報は、顧客の行動(チケットの確認)が発生した時刻(日・時刻)に関する情報(チケットの確認日・時刻)を含む。よって、行動情報から、時刻情報を得ることができる。分析部235は、時刻情報から、最も早い時刻と最も遅い時刻とを抽出し、最も早い時刻と最も遅い時刻との差を滞在時間として求める。一例として、表2に示す顧客識別情報「245」の場合、行動情報「101」が最も早い時刻(13:30)であり、行動情報「120」が最も遅い時刻(17:12)であるから、滞在時間は、3時間42分となる。
【0049】
消費分析は、分析部235は、決済金額の情報に基づいて、顧客識別情報に対応する顧客の施設100の消費金額の分析をする。分析部235は、顧客識別情報に対応する行動情報から、決済金額の情報を含む行動情報を抽出し、決済金額の合計を算出する。一例として、表2に示す顧客識別情報「245」の場合、行動情報「101」、「102」、「107」、「110」、「112」、「115」が決済金額の情報を含んでいる。分析部235は、行動情報「101」、「102」、「107」、「110」、「112」、「115」の決済金額の合計を消費金額として求める。この場合、消費金額は、33,210円となる。
【0050】
国籍分析では、分析部235は、顧客データに基づき、顧客データの顧客の国籍の分析をする。上述したように、行動情報では、購買情報が国コードを含み、確認情報が推定国籍を含む場合がある。この場合には、優先順位に従って「国籍」が決定されてよい。本実施形態では、購買情報が確認情報よりも優先順位が高い。よって、国コードと推定国籍との両方が行動情報に含まれる場合、国コードが国籍として採用される。そのため、トークン番号とフライト番号とを両方含む行動情報の国籍を、顧客の国籍とする。トークン番号とフライト番号とを両方含む行動情報の国籍が互いに異なる場合には、多数決により国籍を決めてよい。
【0051】
情報処理システム10で生成される情報(顧客データ、分析データ)は、情報端末等で確認が可能である。情報端末は、情報処理システム10からの情報の提示に利用される。情報端末は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、又は、携帯端末(スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等)により実現され得る。
【0052】
情報処理システム10では、複数の端末装置40によるリアルタイム制御と、データベースサーバ30及び情報処理サーバ20による情報処理とが実行される。情報処理システム10は、施設での顧客の行動に関する分析プラットフォームを提供することが可能である。特に、情報処理システム10は、入場ゲート等でエリアが分離されている商業施設等における顧客回遊動向に係る分析プラットフォームの提供が可能である。
【0053】
(1−3)動作
以下、
図5のフローチャートを参照して、本実施形態の情報処理システム10の動作について説明する。
【0054】
情報処理システム10では、付与部231は、データベースサーバ30のデータベースDB11にアクセスする。付与部231は、データベースDB11から、決済情報とチケット情報との両方を含む行動情報を取得して(S11)、取得した行動情報に顧客識別情報を付与する(S12)。検索部232は、付与部231によって付与された顧客識別情報で特定される決済情報とチケット情報とをキーとしてデータベースDB11を検索する検索処理を実行する。これによって、検索部232は、データベースDB11から顧客識別情報に紐付けるべき目標の行動情報を抽出する(S13)。紐付け部233は、顧客識別情報に関して検索部232でデータベースDB11から検索された目標の行動情報に、顧客識別情報を紐付ける(S14)。生成部234は、顧客識別情報で特定される情報(決済情報、チケット情報、行動情報等)を統合して、顧客データを生成する(S15)。分析部235は、顧客識別情報で特定される情報(顧客データ)に基づく分析を実行する。分析部235は、動線分析と、時間分析と、消費分析と、国籍分析と、を実行する。
【0055】
このように、情報処理システム10は、行動情報のデータベースDB11(表1参照)から、決済情報とチケット情報との組み合わせに基づいて行動情報を抽出して、顧客データ(表2参照)を生成することができる。また、情報処理システム10は、顧客データに基づき、顧客に関する様々な分析、例えば、動線分析と、時間分析と、消費分析と、国籍分析と、を実行することが可能である。
【0056】
(1−4)まとめ
以上述べたように、情報処理システム10は、検索部232と、紐付け部233と、を備える。検索部232は、施設100での決済に関する決済情報と施設で有効なチケットに関するチケット情報との組み合わせに付与された顧客識別情報を参照する。検索部232は、施設100での顧客の行動に関する行動情報のデータベースDB11(
図1参照)から、顧客識別情報で特定される決済情報の第1固有情報とチケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む目標の行動情報を検索する。紐付け部233は、目標の行動情報を顧客識別情報に紐付ける。したがって、本実施形態の情報処理システム10によれば、施設100内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0057】
換言すれば、情報処理システム10は、
図5に示すような方法(情報処理方法)を実行しているといえる。情報処理方法は、検索ステップS13と、紐付けステップS14と、を含む。検索ステップS13は、施設100での決済に関する決済情報と施設で有効なチケットに関するチケット情報との組み合わせに付与された顧客識別情報を参照する。検索ステップS13は、施設100での顧客の行動に関する行動情報のデータベースDB11(
図1参照)から、顧客識別情報で特定される決済情報の第1固有情報とチケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む目標の行動情報を検索する。紐付けステップS14は、目標の行動情報を顧客識別情報に紐付ける。したがって、本実施形態の情報処理方法によれば、情報処理システム10と同様に、施設100内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0058】
情報処理システム10は、コンピュータシステムを利用して実現されている。つまり、情報処理システム10が実行する方法(情報処理方法)は、コンピュータシステムがプログラムを実行することにより実現され得る。このプログラムは、1以上のプロセッサに、情報処理方法を実行させるためのコンピュータプログラムである。このようなプログラムによれば、情報処理システム10と同様に、施設100内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0059】
(2)変形例
本開示の実施形態は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、本開示の課題を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0060】
上記実施形態では、施設100が空港である場合について説明した。しかしながら、施設100は、空港に限定されない。施設100は、1以上の建物だけではなく、建物とその建物が存在する敷地とを含んでいてもよい。施設100の例としては、空港以外の、駅や港等の交通機関の施設、商業施設(ショッピングモール等)、宿泊施設(リゾートホテル等)、アミューズメント施設、MICE施設、統合型リゾート(Integrated Resort)施設が挙げられる。アミューズメント施設は、テーマパーク、遊園地、運動施設(競技場、水泳場、スケートリンク等)、コンサートホール、劇場、映画館を含み得る。統合型リゾートは、カジノのほかホテルや劇場、国際会議場や展示会場などのMICE施設、ショッピングモール等が集まった複合的な施設である。
【0061】
一変形例では、施設100は駅であってよい。この場合、チケットは、乗車券であり得る。施設100は港であってよい。この場合、チケットは、乗船券であり得る。施設100は、アミューズメント施設であり得る。この場合、チケットは、入場券であり得る。一例として、アミューズメント施設については、第1エリア110は、チケットが必要ないエリアであり、第2エリア120は、チケットが必要なエリアであってよい。アミューズメント施設がテーマパークであれば、第2エリア120はテーマパークの入場ゲート内、第1エリア110はテーマパークの入場ゲート外の近隣エリアであってよい。
【0062】
一変形例では、確認情報は、顧客の無償イベントの参加や、無償サービスの利用、ファストパスの発行等の際に生成され得る。例えば、無償イベントの参加や、無償サービスの利用の際に、チケットの確認(提示)が必要である場合には、確認情報を端末装置40にて生成することが可能である。なお、チケット自体は有償であっても無償であってもよい。
【0063】
一変形例では、決済情報とチケット情報との組み合わせは、必ずしも行動情報から取得される必要はない。例えば、施設100外でのチケットの発行の手続き(施設100外での店舗販売やオンライン販売)から、決済情報とチケット情報との組み合わせが得られてもよい。この場合には、決済情報とチケット情報との組み合わせに予め顧客識別情報が付与され得る。よって、付与部231は省略可能である。
【0064】
一変形例では、分析部235は、動線分析と、時間分析と、消費分析と、国籍分析との全てを実行する必要はなく、これらのうちの少なくとも一つを実行してよいし、更に別の分析を実行することも可能である。例えば、分析部235は、滞在時間をエリア毎に算出してよいし、購買回数(購買情報の数)を算出してよい。情報処理システム10は、顧客データ自体を提供してよく、この場合には、分析部235は省略可能である。情報処理システム10は、顧客データの生成に利用した、顧客識別情報と行動情報との組み合わせのデータを提供してよく、この場合には、生成部234は省略可能である。
【0065】
一変形例では、情報処理システム10は、少なくとも、検索部232と、紐付け部233とを備えていればよい。付与部231、生成部234、及び分析部235は外部装置によって実行され得る。
【0066】
一変形例では、複数の端末装置40の数は特に限定されない。複数の端末装置40は、1以上の第1端末装置41、1以上の第2端末装置42、及び1以上の第3端末装置43を含んでいてよい。複数の端末装置40は、必ずしも、第1端末装置41、第2端末装置42、及び第3端末装置43の何れかに分類される必要はなく、行動情報を生成可能であればよい。複数の端末装置40は、必ずしも情報処理システム10に含まれる必要はない。
【0067】
一変形例では、情報処理システム10は、データベースサーバ30を備えていなくてもよい。データベースサーバ30は情報処理サーバ20に統合されてよい。つまり、情報処理サーバ20がデータベースサーバ30としての機能を有することができる。更に、データベースDB1は、情報処理システム10の外部の装置によって作成、保管されてもよい。つまり、情報処理システム10は、データベースDB11にアクセス可能であればよい。
【0068】
本開示における情報処理システム10(情報処理サーバ20)は、例えば、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における情報処理システム10(情報処理サーバ20)としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0069】
また、情報処理システム10(情報処理サーバ20)における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは情報処理システム10(情報処理サーバ20)に必須の構成ではなく、情報処理システム10の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、情報処理システム10の少なくとも一部の機能、例えば、処理部23の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0070】
(3)態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
【0071】
第1の態様は、情報処理システム(10)であって、検索部(232)と、紐付け部(233)と、を備える。前記検索部(232)は、施設(100)での決済に関する決済情報と前記施設(100)で有効なチケットに関するチケット情報との組み合わせに付与された顧客識別情報を参照する。前記検索部(232)は、前記施設(100)での顧客の行動に関する行動情報のデータベース(DB11)から、目標の行動情報を検索する。前記目標の行動情報は、前記顧客識別情報で特定される前記決済情報の第1固有情報と前記チケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む行動情報である。前記紐付け部(233)は、前記目標の行動情報を前記顧客識別情報に紐付ける。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0072】
第2の態様は、第1の態様に基づく情報処理システム(10)である。第2の態様では、前記第1固有情報は、キャッシュレス決済の利用者に関する情報を含む。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0073】
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づく情報処理システム(10)である。第3の態様では、前記第2固有情報は、前記チケットの識別情報に関する情報を含む。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0074】
第4の態様は、第1〜第3の態様のいずれか一つに基づく情報処理システム(10)である。第4の態様では、前記行動情報は、前記施設(100)での顧客の購買に関する購買情報と前記施設(100)でのチケットの確認に関する確認情報との少なくとも一方を含む。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0075】
第5の態様は、第4の態様に基づく情報処理システム(10)である。第5の態様では、前記購買情報は、決済手段に関する固有情報を含む、この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0076】
第6の態様は、第5の態様に基づく情報処理システム(10)である。第6の態様では、前記決済情報が異なるが前記チケット情報が同じ組み合わせには同じ顧客識別情報が付与される。この態様によれば、同じ顧客が異なる決済手段を利用した場合でも、行動情報を同じ顧客識別情報に紐付けることが可能となる。
【0077】
第7の態様は、第4〜第6の態様のいずれか一つに基づく情報処理システム(10)である。第7の態様では、前記確認情報は、前記チケットに関する固有情報を含む。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0078】
第8の態様は、第1〜第7の態様のいずれか一つに基づく情報処理システム(10)である。第8の態様では、前記情報処理システム(10)は、前記データベース(DB11)から、前記決済情報と前記チケット情報との両方を含む行動情報を取得して、前記取得した行動情報に顧客識別情報を付与する付与部(231)を更に備える。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0079】
第9の態様は、第1〜第8の態様のいずれか一つに基づく情報処理システム(10)である。第9の態様では、前記情報処理システム(10)は、前記顧客識別情報で特定される情報に基づいて顧客データを生成する生成部(234)を更に備える。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0080】
第10の態様は、第1〜第9の態様のいずれか一つに基づく情報処理システム(10)である。第10の態様では、前記情報処理システム(10)は、前記顧客識別情報で特定される情報に基づく分析を実行する分析部(235)を更に備える。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析の結果の提供が可能になる。
【0081】
第11の態様は、第10の態様に基づく情報処理システム(10)である。第11の態様では、前記行動情報から得られる前記施設(100)での顧客の行動が発生した位置に関する位置情報を含む。前記分析部(235)は、前記位置情報に基づいて、前記顧客識別情報に対応する顧客の前記施設(100)内での動線の分析をする。この態様によれば、施設(100)内での顧客の動線の分析結果を提供できる。
【0082】
第12の態様は、第10又は第11の態様に基づく情報処理システム(10)である。第12の態様では、前記分析部(235)は、前記行動情報から得られる前記施設(100)での顧客の行動が発生した時刻に関する時刻情報に基づいて、前記顧客識別情報に対応する顧客の前記施設(100)の滞在時間の分析をする。この態様によれば、施設(100)内での顧客の滞在時間の分析結果を提供できる。
【0083】
第13の態様は、第1〜第12の態様のいずれか一つに基づく情報処理システム(10)である。第13の態様では、前記情報処理システム(10)は、前記行動情報を生成する複数の端末装置(40)を更に備える。前記施設(100)は、第1エリア(110)と、第2エリア(120)とを含む。前記複数の端末装置(40)は、1以上の第1端末装置(41)と、1以上の第2端末装置(42)と、1以上の第3端末装置(43)と、を含む。前記1以上の第1端末装置(41)は、前記第1エリア(110)内に設置される。前記1以上の第2端末装置(42)は、前記第2エリア(120)内に設置される。前記1以上の第3端末装置(43)は、前記第1エリア(110)と前記第2エリア(120)との少なくとも一方の境界に設置される。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動に関してより詳細な分析を行うことが可能となる。
【0084】
第14の態様は、情報処理方法であって、検索ステップ(S13)と、紐付けステップ(S14)と、を備える。前記検索ステップ(S13)は、施設(100)での決済に関する決済情報と前記施設(100)で有効なチケットに関するチケット情報との組み合わせに付与された顧客識別情報を参照する。前記検索ステップ(S13)は、前記施設(100)での顧客の行動に関する行動情報のデータベース(DB11)から、目標の行動情報を検索する。前記目標の行動情報は、前記顧客識別情報で特定される前記決済情報の第1固有情報と前記チケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む。前記紐付けステップ(S14)は、前記目標の行動情報を前記顧客識別情報に紐付ける。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0085】
第15の態様は、プログラムであって、1以上のプロセッサに、第14の態様の情報処理方法を実行させるための、プログラムである。この態様によれば、施設(100)内での顧客の行動の分析が可能になる。
【0086】
なお、第2〜第13の態様は、第14の態様にも適宜変更して適用することが可能である。
【解決手段】情報処理システムは、検索部232と、紐付け部233と、を備える。検索部232は、施設での決済に関する決済情報と施設で有効なチケットに関するチケット情報との組み合わせに付与された顧客識別情報を参照する。検索部232は、施設での顧客の行動に関する行動情報のデータベースから、顧客識別情報で特定される決済情報の第1固有情報とチケット情報の第2固有情報との少なくとも一方と同じ固有情報を含む目標の行動情報を検索する。紐付け部233は、目標の行動情報を顧客識別情報に紐付ける。