(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6814797
(24)【登録日】2020年12月23日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】浸透型の濾過装置
(51)【国際特許分類】
B01D 24/02 20060101AFI20210107BHJP
B01D 29/00 20060101ALI20210107BHJP
C02F 1/28 20060101ALI20210107BHJP
C02F 1/42 20060101ALI20210107BHJP
C02F 1/44 20060101ALI20210107BHJP
【FI】
B01D23/00 A
C02F1/28 G
C02F1/42 A
C02F1/44 B
【請求項の数】19
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-516543(P2018-516543)
(86)(22)【出願日】2016年9月30日
(65)【公表番号】特表2018-534128(P2018-534128A)
(43)【公表日】2018年11月22日
(86)【国際出願番号】IB2016055863
(87)【国際公開番号】WO2017056048
(87)【国際公開日】20170406
【審査請求日】2019年8月19日
(31)【優先権主張番号】102015000056902
(32)【優先日】2015年9月30日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】504297973
【氏名又は名称】ライカ・エス・ピー・エー
【氏名又は名称原語表記】LAICA S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モレット,マウリツィオ
【審査官】
青木 太一
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第19615102(DE,A1)
【文献】
登録実用新案第3107287(JP,U)
【文献】
特開平01−310784(JP,A)
【文献】
再公表特許第2011/145646(JP,A1)
【文献】
特開2014−140796(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 24/00−35/05
B01D 35/10−37/04
B01D 53/22
B01D 61/00−71/82
C02F 1/44
C02F 1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウターケーシング(2)と、
濾過する水を溜めるためのものであり、前記アウターケーシング(2)に受容されるまたは受容可能な、濾過された水を溜めるための貯水槽(6)を下方に画定し、前記濾過する水の流路(7)を画定することができる漏斗状の仕切り要素(4)と、
第1の濾過要素(10)を取り外し可能に受容するために前記流路(7)の領域において前記漏斗状の仕切り要素(4)に画定され、前記第1の濾過要素(10)が交換可能なカートリッジ型のフィルタ(101)を含む台座(17)と、
前記第1の濾過要素(10)からの濾過された水のためのものであり、前記台座(17)に形成され、第2の濾過要素(11)を取り外し可能に受容することができ、接続部(18)が前記台座(17)に画定され、該接続部(18)の領域において、前記カートリッジ型のフィルタ(101)が、前記台座(17)内に封止的に接続される排出開口(30)と、
前記アウターケーシング(2)の外側と前記台座(17)を連通させる通気開口(22)と、を含む浸透型の濾過装置(1)であって、
前記通気開口(22)が、前記接続部(18)に対して排出路に沿って下流方向に前記台座(17)に開口し、前記漏斗状の仕切り要素(4)が、第1の周壁(24)および第2の周壁(25)を含み、第1の周壁(24)と第2の周壁(25)の間に前記通気開口(22)の拡張部分を画定する空間(23)が画定される、ことを特徴とする濾過装置(1)。
【請求項2】
前記カートリッジ型のフィルタ(101)が前記台座(17)に受容されると、該カートリッジ型のフィルタ(101)の下部(13)のケーシングと該台座(17)の間にチャンバ(21)が画定され、該チャンバ(21)は、前記濾過要素(10,11)と該チャンバ(21)に対向する前記通気開口(22)の間に配置される、請求項1に記載の濾過装置(1)。
【請求項3】
前記排出開口(30)の領域に配置される第2の濾過要素(11)を含む、請求項1または2に記載の濾過装置(1)。
【請求項4】
前記第2の濾過要素(11)は、前記排出開口(30)に嵌合されることができる取り外し可能なカートリッジ型のフィルタ(35)を含む、請求項3に記載の濾過装置(1)。
【請求項5】
前記第2の濾過要素(11)は中空繊維フィルタ(35)を含む、請求項3または4に記載の濾過装置(1)。
【請求項6】
前記第1の周壁(24)の一部は、濾過する水を溜めるためのさらなる貯水槽(5)の一部を画定し、前記第2の周壁(25)は、前記アウターケーシング(2)に対向する、請求項1から5の何れか1項に記載の濾過装置(1)。
【請求項7】
前記第2の周壁(25)は、フランジ付き支持体(3)に接続され、該フランジ付き支持体(3)によって、前記仕切り要素(4)は、前記アウターケーシング(2)に吊るされる、請求項1〜6の何れか1項に記載の濾過装置(1)。
【請求項8】
前記空間(23)は取り外し可能なキャップ(26)を含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の濾過装置(1)。
【請求項9】
前記アウターケーシング(2)に接続された把手(8)をさらに含み、前記空間(23)は、該把手(8)に対向する前記漏斗状の仕切り要素(4)の一部の領域に構成される、請求項1〜8の何れか1項に記載の濾過装置(1)。
【請求項10】
前記台座(17)および前記排出開口(30)は、前記アウターケーシング(2)の中心面に対して偏心するように配置される、請求項1〜9の何れか1項に記載の濾過装置(1)。
【請求項11】
前記台座(17)および前記排出開口(30)は、前記通気開口(22)および前記空間(23)の同一の側に向けられるように前記仕切り要素(4)に構成される、請求項10に記載の濾過装置。
【請求項12】
前記排出開口(30)は、前記第2の濾過要素(11)に対して取り外し可能な接続のための接続要素を含む、請求項1〜11の何れか1項に記載の濾過装置。
【請求項13】
前記接続要素は、前記漏斗状の仕切り要素(4)からの出口に構成されるカラー(32)の領域に配置される、請求項12に記載の濾過装置。
【請求項14】
前記空間(23)は、前記漏斗状の仕切り要素(4)の全体にわたって垂直方向に延在する、請求項1〜13の何れか1項に記載の濾過装置。
【請求項15】
前記漏斗状の仕切り要素(4)は、濾過する水を溜めるためのさらなる貯水槽(5)を画定し、該貯水槽(5)は、前記台座(17)上に完全に重ね合わされる、請求項1〜14の何れか1項に記載の濾過装置。
【請求項16】
前記空間(23)は、実質的に前記アウターケーシング(2)の上部まで垂直方向に延在する、請求項15に記載の濾過装置。
【請求項17】
前記アウターケーシング(2)の前記上部は、カバー(9)の箇所または該カバー(9)の領域に配置される、請求項16に記載の濾過装置。
【請求項18】
前記第1の周壁(24)は、U字形の断面を有して縦方向に延在する、請求項1〜17の何れか1項に記載の濾過装置。
【請求項19】
前記通気開口(22)は、前記カートリッジ型のフィルタ(101)が前記台座(17)に受容されたときに該通気開口(22)が周縁(14)の真下になるように前記接続部(18)に隣接して構成される、請求項1〜18の何れか1項に記載の濾過装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浸透(percolation)型の濾過装置に関し、主クレームのプリアンブルに記載の特徴を含んでいる。
【背景技術】
【0002】
浸透型の濾過装置では、実質的に重力によって濾過が生じるため、濾過される液体が受ける圧力勾配は比較的低い。濾過手段は、通常、活性炭、イオン交換樹脂および類似の材料の層を含み、これらの層は、夫々の表面張力の影響により濾過層に空気を閉じ込める場合がある。その結果、幾つかの不利益が生じる。一つ目の不利益は、この濾過層が空気を留めているとき、濾過される液体が流れるために使える通路の断面が減少し、その結果、流速が低下することである。これにより、濾過された水が低流量になり、その結果、濾過に必要な時間が増加する。
【0003】
一つ目の不利益を悪化させる二つ目の不利益は、空気を閉じ込める濾過層の部分が濾過に関与しないため、その結果、濾床を形成する材料が不均一(不十分)に使用されることである。これは、フィルタカートリッジの早過ぎる消耗や、フィルタカートリッジの耐用年数の終わり頃に生じる不具合を含んでいる。
【0004】
この課題は、第1のカートリッジがイオン交換作用を実行することを目的とし、第2のカートリッジが細菌負荷を減少することを目的とした、個別に交換でき、かつ典型的には二重濾過用である二つの異なるフィルタカートリッジを使用する課題解決策において、一層関連性がある。
【0005】
水の排出を向上させるために、同一出願人の名義による国際公開公報WO2012/168896において、濾過しようとする液体の流れと同時に、二つのカートリッジ間に画定されたチャンバに溜められた気体を放出するために、換気手段の使用を提案している。
【0006】
この課題解決策は、多くの空気が濾過材料内に閉じ込められたままになるのを防止して水の排出能力を向上させるのに効果的であることが分かっているが、この換気手段の製造は、幾分複雑であることが分かっている。
【0007】
特に、第1の実施の形態に基づけば、この換気手段は、排出路の上流のカートリッジに形成されるチャネルに形成される。
【0008】
この課題解決策は、これらの二重濾過システムにおいてのみ使用されることが意図された特定のカートリッジの構成を必要とすることは明らかである。
【0009】
第2の実施の形態は、その代わりに、ジャグの仕切り要素を形成する壁に沿って延在するパイプを使用している。このパイプは、フィルタカートリッジ間に画定されたチャンバをジャグの外側に接続するチューブによって得られる。
【0010】
しかしながら、ジャグの様々な組立ステップの間に、第1のカートリッジと第2のカートリッジを仕切る中間チャンバにこのチューブを取り付けることにより、物理的かつ機械的な清潔度の点で重要な区間が画定される。その結果、もし経時的にそのチューブが摩耗、割裂し、または何らかの損傷を受けたとき、液体が中間チャンバから下方の貯水槽に直接漏出しかねない。このようなことが起きると、この液体は抗菌作用を有するフィルタによって均等に濾過されなくなり、その結果、細菌汚染の恐れが生じる。
【0011】
しかしながら、さらに、この課題解決策は、構成の観点からはむしろ複雑であり、排出パイプにおける異物またはその他の物質(dirt and other material)の堆積を引き起こす可能性がある。したがって、この課題解決策も、ジャグが単一のフィルタカートリッジとともに使用される場合、第2のカートリッジがないので、パイプの存在によって生じる可能性がある細菌負荷の堆積物が正しく濾過されないため、あまり適さないことが分かっている。
【0012】
換気開口を備えるジャグの別の例が、ドイツの公開公報DE19615102に記載されている。しかしながら、この課題解決策は、単一の濾過手段を有する課題解決策を目的としており、やはり上述と同じ不利益を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の基礎となる課題は、引用した先行技術を参照して記述した不利益を全て克服するように構造的かつ機能的に構成された濾過装置を提供することにある。この課題は、添付の請求項に従って構成される濾過装置に用いる本発明によって解決される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の特徴および利点は、添付図面を参照して一例として記載され、限定を目的としない本発明の幾つかの実施の形態の詳細な説明から、より良く理解される。
【0015】
【
図3】本発明に係る濾過装置の漏斗状の仕切り要素の関連する細部の断面図である。
【
図3A】本発明に係る濾過装置の漏斗状の仕切り要素の関連する細部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
まず、
図1を参照すると、浸透型の濾過装置が全体的に参照番号1で示されている。濾過装置1は、例えばジャグの形をしたアウターケーシング2を含み、このアウターケーシング2には、漏斗状の仕切り要素4が受容され、好ましくはフランジ付き支持体3を用いて吊るされており、漏斗状の仕切り要素4およびフランジ付き支持体3は、
図3にさらに良く示されている。
【0017】
このような次第ではあるが、本発明は、さらに、例えば、ケトル、カフェティエール(cafetiere)、インラインフィルタ等の異なるシステム、およびさらに一般的に全ての持ち運び可能な浸透型の濾過装置に適用可能であることが分かる。なお、また、本発明の文脈において、「持ち運び可能な」という用語は、人が手ですぐに運ぶことができる装置を指すことを意図している。
【0018】
漏斗状の仕切り要素4は、濾過する水を溜めることを意図しており、一旦アウターケーシング2に受容されると、この仕切り要素4は、その下方に、濾過された水を溜めるための貯水槽6を画定する。
【0019】
仕切り要素4には、連続的に配置され、重力によって第1および第2の濾過要素10、11を通るように仕切り要素4に対して下流方向に延在する濾過する水の流路7が画定される。
【0020】
好ましくは、装置1は、アウターケーシング2ひいては仕切り要素4を被覆するカバー9をさらに含んでいる。好適な一実施の形態によれば、カバー9には、ケーシング2の内側に向かって、具体的には仕切り要素4に向かって水を通すための開口90が画定されている。好ましくは、実行される濾過サイクルを確立するための手段、および/またはそれ自体は既知の型の第1および/または第2の濾過要素10,11の濾過能力の減少レベルを示すための手段がさらに設けられる。
【0021】
好適な一実施の形態によれば、第1の濾過要素10は、下記の実施の形態の少なくとも一部において、従来既知の型のもの、例えば、同一出願人による国際公開公報WO2009/000374またはWO2010/115643の記載から既知の型のものでよい交換可能なカートリッジ型のフィルタ101を含み、これらの出願の内容が、参照によって本明細書に援用される。本実施の形態では、カートリッジ型のフィルタ101は、外側に向かって放射状に突出し、仕切り要素4の基底に形成された台座17の開口16でカートリッジ型のフィルタ101を封止的に接続するシールを構成する周縁14において互いに連結される上部12および下部13を含んでいる。孔(図示せず)を備えるカートリッジの上部12を有する開口16は、流路内に濾過する水のための入口開口を画定する。一実施の形態では、下部13には、図面では見えない濾床であって、活性炭、塩、イオン交換樹脂等から選択された材料の混合物によってそれ自体既知の方法で構成可能な濾床が含まれる。
【0022】
カートリッジ型のフィルタ101と台座17の間の封止接続は、好ましくは、台座17の周壁を形成するライナの環状領域によって画定される、カートリッジ型のフィルタ101と台座17の接続部18で行われる。
【0023】
カートリッジ型のフィルタ101が仕切り要素4の台座17に挿入されたとき、台座17とカートリッジ型のフィルタの下部13のケーシングの間には、チャンバ21が画定されたままである。
【0024】
台座17には、排出開口(discharge opening)30がさらに形成されており、この排出開口30を、第1の濾過要素10によって濾過された水が通過する。
【0025】
この排出開口は、さらに、第2の濾過要素11を取り外し可能に受容するために設けられている。
【0026】
この目的のため、この排出開口は、第2の濾過要素11に対する接続要素を含んでいる。一例として、この接続要素は、バヨネット型のシステム、ねじ山または単純に干渉型の接続でよい。
【0027】
このようにして、第1の濾過要素10によって濾過された水は、重力によって第2の濾過要素11に運ばれる。
【0028】
好適な一実施の形態によれば、開口30は、第1の濾過要素からチャンバ21に放出される濾床の細粒を保持する働きのある、例えば網型のさらなるフィルタ31を含んでいる。
【0029】
好ましくは、開口30には、仕切り要素4からの出口にカラー32が設けられ、そのカラー32の辺りには、前記接続要素が配置され、このカラー32に第2の濾過要素11が嵌め込まれる。
【0030】
好適な一実施の形態によれば、第2の濾過要素11は、したがって、仕切り要素4からの第2の濾過要素11の個別の取り外しを可能にするように、例えば、上記のように、ねじ型またはバヨネット型の、または単に干渉によるカラー32への素早い接続が可能なケーシング33を含んでいる。
【0031】
第2の濾過要素11は、好ましくは、細菌濾過作用を有する型のものである。
【0032】
この濾過要素の第1の例は、例えば、逆浸透法によって、処理された水の精密濾過を可能にするカナダの公開公報CA2350292に記載のフィルタ等の中空繊維型のフィルタ35によって構成される。
【0033】
このような次第ではあるが、中空繊維の代わりに、膜型のシステム、殺菌性の化学元素(例えば、ヨウ素、臭素)を有するカートリッジまたはその他のナノ膜型の課題解決策または殺生物剤として機能する電荷による課題解決策等の異なる濾過技術が使用されてもよい。
【0034】
通常、第2の濾過要素の耐用年数は、第1の濾過要素の耐用年数よりも実質的に長く、上記構造によって、それらの要素の個別の交換が可能である。
【0035】
装置1は、チャンバ21に閉じ込められた空気または気体を排出することによって、カートリッジ型のフィルタ101の濾床を通る水の流れを向上させるために、アウターケーシング2の外側と台座を連通させる通気開口(ventilation opening)22をさらに含んでいる。
【0036】
通気開口22は、接続部18に対して排出路(discharge path)に沿って下流方向の台座17に開口している。
【0037】
言い換えると、通気開口22は、カートリッジ型のフィルタ101が台座17に受容されたときに通気開口22が周縁14の下方になるように接続部18に隣接して形成される。好ましくは、通気開口22は、水位が開口22自体に届かないように周縁14の真下に配置されるような箇所に形成される。
【0038】
本発明に係る装置1では、通気開口22は、漏斗状の仕切り要素4の第1の周壁24と第2の周壁25の間に画定される空間23で大きくなる。
【0039】
したがって、空間23は、通気開口22の拡張部分を画定する。
【0040】
好ましくは、空間23は、漏斗状の仕切り要素4に沿って垂直方向に延在する。さらに好ましくは、空間23は、漏斗状の仕切り要素4の全体にわたって垂直方向に延在する。
【0041】
さらに、好適な一実施の形態によれば、第1の周壁24の一部は、濾過する水を溜めるための別の貯水槽5の一部を画定し、第2の周壁25は、アウターケーシング2に対向する。好ましくは、濾過する水を溜めるためのさらなる貯水槽5は、台座17上に完全に重ね合わされる。
【0042】
一実施の形態では、空間23は、実質的に、好ましくはカバー9の箇所または領域においてアウターケーシング2の上部まで垂直方向に延在する。
【0043】
なお、また、好ましくは、第1の周壁は、
図4に見られるように、U字形の断面で縦方向に延在する。
【0044】
さらに、好ましくは、第2の周壁25は、仕切り要素4をアウターケーシング2に吊るすフランジ付き支持体3に接続されている。
【0045】
好ましくは、装置1は、アウターケーシング2に接続された把手8をさらに含んでいる。この実施の形態に基づき、空間23は、把手8に隣接する仕切り要素4の一部に構成される。
【0046】
別の好適な実施の形態によれば、空間23は、特に第1の濾過要素10しか使用されない場合、この空間内に水またはその他の物質が意図せず導入されることを防止する取り外し可能なキャップ26をさらに含んでいる。
【0047】
好適な一実施の形態によれば、台座17および排出開口30は、アウターケーシング2の中心面に対して偏心するように配置される。
【0048】
このようにして、台座17および排出開口30は、好ましくは、通気開口22および空間23の同一の側に向けられるように仕切り要素4に構成される。
【0049】
このように構成された濾過装置は、説明した濾過要素等の交換可能な型の濾過要素を備え付けるのに適するだけでなく、第2の濾過要素が取り外しできない型のものや、第2の濾過要素が設けられていない装置にも適していることが分かる。
【0050】
このように、上述のような複数のフィルタを有する濾過装置としても、交換可能なカートリッジ型のフィルタ101によって構成される単一の濾過要素が設けられる従来の装置としても使用できる標準化したカートリッジ型の濾過装置を製造することができる。
【0051】
最後に、上述の利点は、経済的な製造のために、従来の濾過装置および/または交換可能なカートリッジ型のフィルタの構造を大幅に修正することなく得られる。