(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記携帯測定システムは、前記患者の身体の体内音を含む前記生理的測定値を取得するように作動可能なマイクロフォンを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記携帯測定システムは、前記患者の身体から反射された超音波を含む前記生理的測定値を取得するように作動可能である超音波変換器を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記携帯測定システムは、少なくとも1つの血流パラメータを示す前記生理的測定値を取得するように作動可能な血流センサを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
少なくとも1つの予め決められた対話判断基準を満たす人間との対話をユーザインタフェースが識別した時に対話の指示を前記同期モジュールに送信するように作動可能であるユーザインタフェースを更に含み、
前記同期モジュールは、前記対話の指示に応答して前記携帯測定システムによる前記生理的測定値の前記測定をトリガするように作動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細説明では、本発明の完全な理解をもたらすために多くの具体的な詳細を示している。しかし、これらの具体的な詳細なしで本発明を実施することができることは当業者によって理解されるであろう。他の事例では、本発明を不明瞭することのないように公知の方法、手順、及び構成要素は詳細には記載していない。
【0017】
列挙する図面及び説明では、同一の参照番号は、異なる実施形態又は構成に共通である構成要素を示すものである。
【0018】
別途明記しない限り、以下の議論から明らかなように、本明細書を通じて「処理する」、「演算する」、「決定する」、「発生させる」、又は「選択する」などのような用語を利用する議論は、例えば、電子的な量のような物理量として表される及び/又は物理的物体を表すデータを他のデータに操作及び/又は変換するコンピュータのアクション及び/又は処理を含むことは認められる。用語「コンピュータ」、「プロセッサ」、及び「コントローラ」は、非限定的な例としてパーソナルコンピュータ、サーバ、コンピュータシステム、通信デバイス、プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)など)、あらゆる他の電子コンピュータデバイス、及び/又はこれらのあらゆる組合せを含むデータ処理機能を有するあらゆる種類の電子デバイスを網羅するように広義に解釈しなければならない。
【0019】
本明細書の教示による作動は、望ましい目的に対して特別に構成されたコンピュータ、又はコンピュータ可読ストレージ媒体に格納されたコンピュータプログラムによって望ましい目的に対して特別に構成された汎用コンピュータによって行うことができる。
【0020】
本明細書に使用する場合に、語句「例えば」、「のような」、「例えるなら」、及びその変形は、本発明の開示の主題の非限定的な実施形態を説明するものである。「1つの場合」、「一部の場合」、「他の場合」、又はその変形への本明細書での参照は、実施形態に関して説明した特定の特徴、構造、又は特性が本発明の開示の主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。すなわち、語句「1つの場合」、「一部の場合」、「他の場合」、又はその変形の出現は、必ずしも同じ実施形態を参照するわけではない。
【0021】
明瞭化の目的で別々の実施形態の関連で説明する本発明の開示の主題のある一定の特徴は、単一実施形態における組合せで与えることもできることは認められる。それとは逆に、簡潔化の目的で単一実施形態の関連で説明する本発明の開示の主題の様々な特徴は、別々に又はあらゆる適切な部分組合せで与えることもできる。
【0022】
本発明の開示の主題の実施形態では、図に示す1又は2以上の段階は、異なる順序で実行することができ、及び/又は段階の1又は2以上の群は、同時に実行することができ、その逆も同様である。図は、本発明の開示の主題の実施形態によるシステムアーキテクチャの全体概略図を示している。図内の各モジュールは、本明細書に定めて説明する機能を行うソフトウエア、ハードウエア、及び/又はファームウエアのあらゆる組合せで構成することができる。図内のモジュールは、1つの場所に集中させるか又は1よりも多い場所にわたって分散させることができる。
【0023】
方法への本明細書でのあらゆる参照は、その方法を実行することができるシステムに必要な変更を加えた上で適用すべきであり、かつコンピュータによって実行された状態で方法の実行をもたらす命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体に必要な変更を加えた上で適用されるべきである。
【0024】
システムへの本明細書でのあらゆる参照は、そのシステムによって実行することができる方法に必要な変更を加えた上で適用されるべきであり、かつそのシステムによって実行することができる命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体に必要な変更を加えた上で適用されるべきである。
【0025】
非一時的コンピュータ可読媒体への本明細書でのあらゆる参照は、その非一時的コンピュータ可読媒体に格納された命令を実行することができるシステムに必要な変更を加えた上で適用されるべきであり、かつその非一時的コンピュータ可読媒体に格納された命令を読み取るコンピュータによって実行することができる方法に必要な変更を加えた上で適用されるべきである。
【0026】
図1は、本発明の開示の主題による患者の生理的パラメータを測定するためのシステム200の例を示す機能ブロック図である。必ずしもそうとは限らないが、システム200は、患者自身、患者の家族、又はシステムによって提供される1又は2以上のそれぞれの生理的測定を行うような訓練を特に受けていない別のオペレータのような非職業的オペレータ(又は半職業的オペレータ)によって作動されるように設計することができる。
【0027】
当業技術で十分に受け入れられている「生理的パラメータ」という用語は、患者のあらゆるバイタルサイン及び患者の生理学的特性を表すあらゆる他のパラメータを含むように非限定的に解釈しなければならない。患者は、医療用途又はあらゆる他の用途(例えば、身体訓練の有効性を推定する等々)のいずれを目的としたものであるかに関わらず、その生理的パラメータが測定されるあらゆる個人(又は動物)とすることができる。
【0028】
例えば、システム200は、体温、血圧、血中飽和度、心電図(ECG)測定値、音声信号(例えば、心臓手術又は肺の)、超音波信号(例えば、心臓、腸などの)、音響測定値、体組織電気抵抗、体組織の硬度等という患者の生理的パラメータのうちの1又は2以上のあらゆる組合せを測定するために使用することができる。
【0029】
システム200は、患者の検査身体場所から生理的測定値を取得するように作動可能な携帯測定システム210を含む。生理的測定は、生理的パラメータの直接測定とすることができるが、生理的パラメータを与えるように処理することができる生理学的信号(すなわち、患者の体内で発する信号又は患者の体内で発する信号に基づく信号)の測定とすることができる。例えば、携帯測定システム210は、検査身体場所からの電流の測定値を取得することができ、後に局所体脂肪百分率のような生理的パラメータを与えるためにこれらの電流を処理することができる(システム200のプロセッサ又は外部システムにより)。
【0030】
検査身体場所は、携帯測定システム210によって生理的測定値が取得される患者の身体上(すなわち、皮膚上、又は他に例えば目、指爪のような1又は2以上の体外特徴部上)の表在場所である。検査身体場所は、測定されている臓器の一部とすることができ(例えば、皮膚が測定されている場合)、又は測定臓器の近くの表在場所とすることができる(例えば、肺音検査などのように深部臓器が測定されている場合)。「表在」という用語は、解剖学では十分に受け入れられており、皮膚のような生物の外面の近くにある場所を説明するためのものである。浅在の反対は、「深部」又は「内臓」である。
【0031】
携帯測定システム210は、生理的測定値を取得する時に患者の身体の外側に位置付けられることに注意されたい。それにも関わらず、一部の場合に、携帯測定システム210の一部の部分が患者の身体に進入する場合がある(例えば、針が皮膚及び/又は血管に進入すること、センサが耳又は口のような身体開口部に進入することなど)。そのような場合であっても、携帯測定システム210の大部分は測定時に身体の外側に位置付けられる。
【0032】
携帯測定システム210は、1又は2以上の生理的測定センサ211を含み、更に、例えば、通信モジュール212、電源213、プロセッサ214、及びケーシング215等々のモジュールのうちの1又は2以上のような追加の構成要素を含むことができることに注意されたい。1よりも多い携帯測定システム210を含むシステム200を使用することができ、この場合に、以下の説明は、これらの携帯測定システム210のうちの1つ(又は1よりも多いもの)に関連する。携帯測定システム210は、上記で議論した追加の構成要素を含むことができるが、議論の簡略化の目的で携帯測定システム210を「センサ210」とも呼ぶ。
【0033】
生理的測定値は、場所感受性生理的測定値、例えば、測定場所の情報をその医学的解釈が必要とする生理的測定値である場合があることに注意されたい。すなわち、生理的測定の結果を使用するためには(例えば、患者又はその症状又は病態の診断、検診、又は評価に向けて)、生理的測定が行われた場所に基づいて結果を解釈しなければならない。
【0034】
多くのタイプの生理的測定において、生理的測定値が取得される身体場所は、測定結果を解釈する方法を大きく変化させる場合がある。例えば、上腕で測定した場合に正常であると見なされる血圧は、下腕で測定した場合は警戒を要するものと見なされる場合がある。別の例では、右肺の聴診音サンプルと左肺の聴診音サンプルは、患者に対して異なる治療を必要とする場合がある(特に、温度測定のような他の場所感受性測定の結果と組み合わされる場合)。更に別の例では、一部の腹場所での腹部の硬度を測定することにより、虫垂の炎症(又は他の胃腸病態)を示すことができ、この硬度測定は、腹部上の他の場所では無意味である場合がある。
【0035】
生理的測定に関する場所の位置関係を与える及び/又は生理的測定が正しい場所で実行されることを確実にする方位画像を提供することにより、生理的測定の有効性に有意に影響を及ぼすことができることに注意されたい。例えば、間違った場所でECGを測定することにより(又は他のタイプの生理的測定)、正しく位置決めされた(システム200によって容易になるような)センサが検出することができるある一定の心臓病態を見落すという結果をもたらす場合がある。例えば、間違った場所でECGを測定することにより(又は他のタイプの生理的測定)、不正警報がもたらされる恐れがある(その可能性は、システム200によって容易になるセンサの適正な位置決めが行われた場合は有意に低減することができる)。システム200は、症状の適正で正確な診断(例えば、患者がいかなる肺において呼吸病態に苦しんでいるかを決定すること)も容易にする。当業者は、従来技術システムに優るシステム200の他の利点を容易に理解することができるであろう。
【0036】
システム200は、生理的測定の結果と共に場所情報を提供し、それによって測定値が取得された検査身体場所を示す追加情報を測定結果を解釈するあらゆる者に提供するために、カメラ220と同期モジュール230と通信モジュール240とを更に含む。カメラ220(「外部カメラ220」とも呼ぶ)は、センサ210から物理的に分離されるという意味でセンサ210の外部にある。外部カメラ220は、好ましくは、センサ210とは無関係に移動可能である。カメラ220は、可視光を取り込み、取り込んだ光に基づいて画像を発生させるように作動可能である。カメラ220はまた、電磁スペクトルのうちで可視スペクトルに近い他の部分(例えば、近IR放射線のような赤外線放射線)に感受性である場合がある。カメラ220は、可視スペクトル全域に感受性であるもの(例えば、DSLRカメラ、スマート電話カメラ、ウェブカムカメラのような市販の既製カメラ)又は可視スペクトルの一部に対してのみ感受性である場合がある。
【0037】
外部カメラ220は、システム200が作動する時間の少なくとも一部において検査身体場所に向けられる。カメラとして、カメラ220は、画像を静止画像又はビデオのいずれかかとして又はこれらの両方として取得するように作動可能である。特にカメラ220は、検査身体場所に向けられた場合に(上述のように)、センサ210が検査身体場所に隣接した時のセンサ210を含む1又は2以上の画像(すなわち、センサ210の全て又は一部を示す)を取得するように作動可能である。
【0038】
カメラ220によって取り込まれた画像のうちの1つ(又は2以上)は、検査身体場所に隣接するセンサ210を含む位置決め画像として使用される。位置決め画像は患者の身体の一部も含み、それによって検査身体場所に対するセンサ210の場所を認識することが可能になる。必ずしもそうとは限らないが、位置決め画像内に含められる身体の一部は検査身体場所を含むことができる。例えば、検査身体場所自体は、センサ210によって覆い隠される場合があるが(特にセンサ210が患者の身体に触れる場合)、身体に対するセンサ210の位置決めは、位置決め画像内に示されている身体の隣接部分から明らかであると考えられる。
【0039】
本発明の開示全体を通して、ある一定の画像は、携帯測定システム、患者の身体の一部、又は他の画像内容を含むものとして説明する。本発明の開示の関連では、画像に含む関連での「を含む」という用語は、それぞれの画像が関連の物体を示す(すなわち、画像が、物体からカメラに到着し、カメラによって集光される光の視覚表現を含む)ことを意味する。画像は、その中に物体の一部しか示されていない場合であっても当該物体(例えば、センサ、身体の一部)を含むことができることに注意されたい。物体のうちで画像内に含まれる他の部分は、例えば、他の物体によって覆い隠される可能性がある、画像の領界から外れている場合があり、又は単純にカメラの外方を向いている場合がある。
【0040】
任意的に、位置決め画像は、センサ210が生理的測定値を取得するための生理学的検査を行っている間に取得することができる。しかし、必ずしもそうとは限らないが、カメラ220は、生理的測定が行われる前又は後に位置決め画像を取得することができる(例えば、センサ210が測定中と測定前又は測定後とに定位置に保持される場合)。カメラ220が1よりも多い画像を取得する場合に、後に位置決め画像として使用される画像の選択をカメラ220及び/又はシステム200の他の構成要素(例えば、同期モジュール230)が行うことができることに注意されたい。
【0041】
同期モジュール230は、トリガ指示を受信し、カメラ220によって取り込まれた位置決め画像を携帯測定システム210によって取得された生理的測定値にこのトリガ指示に応答して関連付けるように作動可能である。任意的に、同期モジュール230を携帯測定システム210と統合することができる(この場合に、この関連での統合は、単一ケーシング内に入れられてプロセッサ、電源、及び/又は通信モジュールのような1又は2以上の構成要素を共有することを意味する)。任意的に、同期モジュール230は、カメラ220と統合することができる。任意的に、同期モジュール230は、携帯測定システム210及びカメラ220から分離することができる。
【0042】
トリガ指示は、a.ユーザインタフェース280から受信したユーザによるトリガの指示、b.別のシステム(例えば、生理学的検査を管理する遠隔コンピュータ)から受信した指示、c.トリガ事象が発生したことを示すシステム200(又は別のシステム)のセンサからの指示とすることができる。例えば、センサは、携帯測定システム210が患者の皮膚に一瞬接触したことを示すことができ、又はそれは、少なくとも35℃の温度を感知する。
【0043】
生理的測定値への位置決め画像の関連付けは、方位画像と生理的測定値とを明確に識別するデジタル関連付けデータを作成する段階を含む。例えば、そのようなデータは、生理的測定記録内と方位画像内とに同じ識別番号(又は英数字文字列)を埋め込む段階を含むことができる。
【0044】
関連付けは、位置決め画像を識別する生理的測定値関連付けデータと共に(又はその中に)格納する段階を含むことができる。関連付けは、生理的測定値(又は生理的測定値の一部)を識別する位置決め画像関連付けデータと共に(又はその中に)格納する段階を含むことができる。関連付けは、カメラ220によって取得された画像と独立にかつセンサ210によって取得された生理的測定データと独立に格納されるデータ構造を発生させる(又は更新する)段階を含むことができる。
【0045】
システム200は、生理的測定値及び位置決め画像を取得するように作動可能な通信モジュール240を更に含む。通信モジュール240は、カメラ220から、同期モジュール230から、又は携帯測定システム210から(例えば、同期モジュール230がセンサ210に統合される場合)位置決め画像を受信することができる。通信モジュール240は、携帯測定システム210から、同期モジュール230から、又はカメラ220から(例えば、同期モジュール230がカメラ220に統合される場合)生理的測定値を受信することができる。
【0046】
通信モジュール240は、遠隔システム(例えば、システム300、システム400)に、a.生理的測定値に基づく生理的測定記録、b.位置決め画像に基づく方位画像、及びc.方位画像と生理的測定記録とを関連付ける関連付けデータを送信するように更に作動可能である。
【0047】
生理的測定記録は、携帯測定システム210によって検査身体場所から取得された全ての生理的測定値又はその一部のみを含む又は生理的測定値に基づいて処理されたデータ(又はその一部)を含むことができる。本発明の開示の主題によるシステム200の例を示す機能ブロック図である
図2に明らかにしているように、システム200は、携帯測定システム210によって検査身体場所から取得された生理的測定値の一部又は全てを受信してそれを処理するように作動可能なプロセッサ250を含むことができる。処理段階は、例えば(しかし、限定されることなく)、生理的測定値の一部を選択し(かつ他の部分を廃棄し)、サンプルの品質を改善し、メタデータを追加し、別の生理的測定値と組み合わせ、別の生理的測定値(又は時間及び地理的場所のような他のデータ)に基づいて修正を行い、かつ他のことを行う様々な処理アルゴリズムを含むことができる。
【0048】
例えば、生理的測定値は、患者の肺からの音サンプルを含むことができる。生理的測定値を送る前に、プロセッサ250は、どの部分が、センサ210が適正に位置付けられていない時に記録されたものであるか(従って、医療専門家に対して価値がないものであるか)を検出し、これらの部分を音サンプルから除去するために音サンプルを解析することができる。後に、プロセッサ250は、システム200が患者に咳をするように命令した時間を示すメタデータを追加するために残りの音サンプルを処理することができる。
【0049】
方位画像は、カメラによって取得された位置決め画像全体又はこの画像の一部とすることができるが、位置決め画像の処理に基づいて発生された(例えば、プロセッサ250により)別の画像を含むことができる。位置決め画像と同様に、通信モジュール240によって外部システムに送信される方位画像(又は複数の画像)は、検査身体場所に隣接するセンサ210を示し、かつ患者の身体の一部を含み、それによって検査身体場所に対するセンサ210の場所を認識することが可能になる。方位画像は、検査身体場所に隣接する携帯測定システムの少なくとも一部を含む。プロセッサ250は、データを追加又は除去する、メタデータを追加する、かつ他のことを行うように位置決め画像を処理することができる。
【0050】
システム200(特にセンサ210)は、様々なタイプの生理的測定に向けて使用することができる。例えば、携帯測定システム210は、患者の体内音(例えば、患者の一方又は両方の肺音、心音、子宮音、及び腸音等々)を含む生理的測定値を取得するように作動可能なマイクロフォンを含むことができる。肺の例を引き合いに出すと、患者の身体に対してマイクロフォンが何処に位置付けられているかを知ることにより、肺内の身体症状の場所を識別することを可能にすることができる。
【0051】
システム200は、任意的に超音波を検出する(超音波撮像)ために使用することができることに注意されたい。例えば、携帯測定システム210は、患者の身体から反射された超音波を含む生理的測定値を取得するように作動可能な超音波変換器(例えば、圧電変換器)を含むことができる。そのような場合に、プロセッサ250は、検査場所の視覚表現を与えるために、超音波変換器によって収集されたデータを処理する段階に関わる計算を実行するように作動可能とすることができる。任意的に、プロセッサ250は、超音波を放出するために変換器プローブに送られる電流を制御するように構成することができる。
【0052】
任意的に、携帯測定システム210は、少なくとも1つの血流パラメータを示す生理的測定値を取得するように作動可能な血流センサを含むことができる。そのようなパラメータは、例えば、収縮期血圧、拡張期血圧、及び酸素飽和度等々を含むことができる。
【0053】
システム200によって収集されて処理された情報が使用されることになる方法に基づいて、システム200がデータを送信する宛先の遠隔システム300(例えば、システム400)として異なるタイプのシステムが機能することができる。例えば、システム200によって収集されて処理された情報は、熟練医療専門家が精査することができ、ソフトウエアシステムが自動的に処理することができ、後の使用に向けてデータベースに格納することができ、かつ他のことを行うことができる。例えば、システム200がデータを送信する宛先の遠隔システム(例えば、システム400)は、サーバ、パーソナルコンピュータ、スマート電話、テレビジョンセット、及び不揮発性ストレージシステム等々とすることができる。必ずしもそうとは限らないが、システム200がデータを送信する宛先の遠隔システム(例えば、システム400)は、多くの異なる患者の情報をシステム200から受信するように作動可能である場合がある。
【0054】
構成要素210、220、230、240、及び250(センサ210とカメラ220の両方を含まない)のうちの1つから4つまでのあらゆる組合せを他の機能を有するコンピュータ内蔵システム(例えば、スマート電話、パーソナルコンピュータ又はラップトップコンピュータ、及びデジタルカメラ等々など)内に組み込むことができることに注意されたい。上述のように、カメラ220はセンサ210の外部にあり、従って、これら2つのユニットが単一ケーシング内に組み込まれることはない。
【0055】
例えば、専用携帯測定システム210を使用する場合に、スマート電話(又は290と表示しているタブレットコンピュータのような別の携帯コンピュータ)のカメラをカメラ220として使用することができ、スマート電話のプロセッサを同期モジュール230(及び時にプロセッサ250)として使用することができ、スマート電話の通信モジュール(例えば、セルラー通信モジュール、Wi−Fi通信モジュール、又はBluetooth(登録商標)通信モジュール)を通信モジュール240として使用することができる。そのような構成に関する例は、本発明の開示の主題による患者の生理的パラメータを測定するためのシステム200の例を示す機能ブロック図である
図3に示している。類似の実施は、ラップトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、又はタブレットコンピュータのカメラ、プロセッサ、及び通信モジュールを使用することができるであろう。
【0056】
外部カメラ220は、ユーザ(通常は患者以外であるが必ずしもそうとは限らない)が着用することができることに注意されたい。例えば、眼鏡(Google−Glass(登録商標)など)上又は別のタイプの光学ヘッドマウントディスプレイ(OHMD、例えば、拡張現実眼鏡)上に位置付けられたカメラを使用することができる。同様に、外部カメラは、例えば、腕時計、衣類のようなあらゆる他の着用可能デバイス上に設置することができる。
【0057】
外部カメラ220は、「測距画像」とも呼ぶ特定の点(外部カメラの場所)からシーン内の点までの距離を示す2D画像を発生させるように作動可能な測距カメラとすることができる。位置決め画像及び/又は方位画像の両方は、追加の視覚データを有するか又は持たない測距画像とすることができることに注意されたい。すなわち、必ずしもそうとは限らないが、測距画像は測距値に加えて各ピクセルに対する色値を含むことができる。測距カメラ以外の他のタイプの3Dセンサをこれらのカメラがセンサ210から分離される限り外部カメラ220として使用することができることに注意されたい。
【0058】
任意的に、システム200は、様々なタイプの視覚情報、例えば、カメラ220によって取り込まれた画像及び/又はビデオ、そのような画像及び/又はビデオの処理されたバージョン、位置決め画像、方位画像、システム200のユーザ及び/又はオペレータがシステム200を作動される方法に関する命令、及び画像と生理的測定値及び/又は生理的測定記録の間の関連付けを利用するグラフィックユーザインタフェース(GUI)等々であるタイプの視覚情報のうちのいずれか1つ又は2以上を表示するように作動可能なディスプレイ260(モニタ260とも呼ぶ)を含むことができる。
【0059】
別の例では、センサ210は、ユニット230及び240(及び時に同じく250)として機能する構成要素を有するスマート電話に接続することができ、カメラ220として外部デジタルカメラ(例えば、専用カメラ又はラップトップコンピュータ又は別のスマート電話のもの)を使用することができる。類似の実施は、ラップトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、又はタブレットコンピュータのプロセッサ及び通信モジュールを使用することができる。
【0060】
更に別の例では、システム200は、様々な生理的測定を行う(例えば、体温を測定し、身体の一部の画像を撮影し、患者の身体の音を録音する)ように作動可能な専用携帯生理学的検査システムとすることができ、一方、外部セルラー電話(又は別のデジタルカメラ)がカメラ220として使用される。
【0061】
カメラ220は、画像が携帯測定システム210の少なくとも一部を示すことを検証することなく画像を撮影することができることに注意されたい。任意的に、プロセッサ250は、センサ210がカメラ220の視野内に含まれているか(又はカメラ220によって取り込まれた画像内の視野内に含まれていたか)否かを決定するように作動可能である。決定結果に基づいて、プロセッサ250は、位置決め画像内にカメラ220が取得された(又は取得することができる)場合に上述した手順の継続を命令することができる。決定結果に基づいて、プロセッサ250は、要件を満たす位置決め画像の取得を可能にするためにはシステム200及び/又は患者の状態を変更しなければならないことをシステム200のユーザ(又は別のシステムのユーザ又は別のシステム)に命令することができる。
【0062】
上述のことは、例えば、患者も外部カメラ220を作動させる(例えば、患者がカメラの画面を見ることを可能にしない位置又は角度で)場合に、又はシステム200がカメラの視野を示すディスプレイを含んでいない場合に有用である場合がある。
【0063】
プロセッサ250は、センサ210がカメラ220の視野内に含まれているか否かをカメラによって取得された画像を処理することにより、又はあらゆる他の方法により(例えば、携帯測定システム210内に含まれるビーコン又はマーカを位置付けることにより)決定するように作動可能とすることができることに注意されたい。
【0064】
任意的に、同期モジュール230(又はシステム200の別の構成要素)は、方位画像、生理的測定記録、及び関連付けデータのうちの1又は2以上にメタデータを追加することができる。そのようなメタデータは、例えば、位置決めデータ(例えば、GPS測位に基づく)、タイムスタンプ、ローカルネットワークのIPアドレスなどを含むことができる。可能な用途の中でも取りわけ、そのようなメタデータは、不正行為を防止するために使用することができる。例えば、メタデータは、生理的測定が、海外ではなく患者が暮らす街で実行されたことを決定するために使用することができる。
【0065】
図4は、本発明の開示の主題による患者の生理的パラメータを測定するためのシステム200の例を示す機能ブロック図である。
【0066】
図4に明らかにしているように、任意的に、センサ210、同期モジュール230、及び通信モジュール240は、全てイスラエル国ネタニヤのTytocare LTDによって開発されて生産されているシステムのような複数のセンサ210を含む多目的生理学的検査システム(292と表示し、例示目的で縮尺を無視して示す)からの一部とすることができる。システム200の同期モジュールを他の処理タスクの機能も有するプロセッサ250(システム292のCPUなど)内に組み込むことができることに注意されたい。必ずしもそうとは限らないが、システム292は、外部カメラによって取り込まれた画像又はビデオを表示するためのディスプレイ260を含むことができることに注意されたい。
【0067】
システム292は、様々なセンサ(皮膚、口、喉、目、及び耳をモニタするためのカメラ、様々な場所での体温をモニタするための温度センサ、及び心臓及び肺の聴診(すなわち、体内音の聴取、又は他に解析)のためのマイクロフォン等々など)を含むことができるが、外部カメラによって取り込まれる位置決め画像に対する生理的測定値の同期は、システム292によって可能になる生理的測定のうちの一部にしか必要とされない場合があり、必ずしもシステム292のセンサ210の全てを必要とするわけではない。例えば、患者の耳の視覚検査(レンズ272から進行する光を受光する内部撮像センサ270による)は、センサ270によって収集された視覚データの誤解釈をもたらす可能性が通常はそれ程高くない。それと比較して、聴診及び温度測定値の解析は、外部カメラ220(図示のように独立型スマート電話290内に含まれるとすることができる外部カメラ又はあらゆる他の外部カメラ)によって供給される外部位置決めデータから利益を得ることができる。
【0068】
任意的に、同期モジュール230は携帯測定システム210に統合される。
【0069】
図1に戻ると、検査身体場所からの生理的測定値の取得中、直前、又は直後に携帯測定システム210が検査身体場所の隣に位置付けられるときにカメラ220が位置決め画像を取得しなければならないという点で、カメラ220の作動と携帯測定システム210の作動とを協働させることができることに注意されたい。しかし、これは、必ずしもそうであるとは限らない。例えば、一部の実施では、同期モジュールは、センサ210の作動とカメラ220の作動とを実時間で実際に同期させることなく、生理的測定値の時間タグに基づいて外部カメラ220によって撮影されたビデオからフレームを単純に選択することができる。
【0070】
本発明の開示の範囲では、「直前」又は「直後」という用語は、特定の時間範囲ではなく、センサ210が検査身体場所から別の場所に移動されない間の時間に関するものである。そのような移動の鋭敏性は生理学的検査のタイプに依存し、それに対して体温は正確な場所の影響を比較的受け難い場合があり(例えば、ある一定の実施では10cmの変位を満足できる)、心臓の聴診はかなり小さい変位(例えば、1cm)しか許容することができない。
【0071】
この協働は、別のユニットによるシステム200の1つのユニットのトリガによって実施することができる。例えば、センサ210は、それ自体が生理的測定を実行している時の位置決め画像を取得するようにカメラ220をトリガする(そうでなければカメラ220に命令する)ことができる。これに代えて、カメラ220は、センサ210による生理的測定の実行をトリガすることができる(例えば、カメラ220を操作している人が、センサ210が望ましい身体場所に十分に近いと決定した時)。同期モジュール230は、センサ210及び/又はカメラ220の作動をトリガすることができる。任意的に、生理的測定の及び/又は位置決め画像の取り込みのトリガは、である場合がある。
【0072】
任意的に、同期モジュール230は、携帯測定システム210による生理的測定値の測定をトリガし、位置決め画像の生成を制御するように作動可能とすることができる。同期モジュール230は、画像を撮影するようにカメラ220に命令し、カメラ220の複数の画像撮影ショットから画像を選択するようにカメラ220に命令すること、又はカメラ220によって供給された複数の画像から画像を選択することなどによる様々な方法で位置決め画像の生成を制御することができる。
【0073】
任意的に、位置決め画像は、外部カメラ220によって取り込まれた画像シーケンス(ビデオ又は別のタイプの複数の静止画像のシーケンス)から選択される。画像シーケンスからの位置決め画像の選択段階は、カメラ220により、同期モジュール230により、通信モジュール212により、又はこれらの構成要素220、230、及び240のうちの2又は3以上の協働によって実行することができる。外部カメラ220が画像シーケンスを取り込む場合に、カメラ220を生理的測定よりも短い期間にわたって画像シーケンス(例えば、ビデオ)を取得するように構成することができることに注意されたい。例えば、生理的測定が完了するのに1分を要する場合に、カメラ220によって取り込まれるビデオを5秒の長さとすることができる。
【0074】
システム200は、システムのユーザから入力を受信するために、及び時にシステムのユーザに対して情報を提供するためのユーザインタフェース280(UI)を含むことができる。ユーザインタフェース280は、物理的ユーザインタフェース(例えば、
図4に示すように物理的なボタン、スイッチなどを含むもの)、ソフトウエアユーザインタフェース(例えば、アプリケーションプログラミングインタフェース、API)、及びタッチ画面ユーザインタフェース(例えば、ディスプレイ260を使用するもの)等々とすることができる。
【0075】
任意的に、システム200は、少なくとも1つの予め決められた対話判断基準を満たす人間の対話(UI280との)の識別時に、同期モジュール230に対話指示を送信するように作動可能なユーザインタフェース280を含むことができる。対話判断基準は、UIとの対話によって受信される情報のタイプに関する可能性があるが、時刻、センサ210の状態、システム200の別の構成要素の状態、システム200の構成要素と患者の身体の間の関係(例えば、温度測定は、システム200の金属部分が患者の身体に接触することを要件とすることができる)のような他のタイプの判断基準に関する可能性もある。
【0076】
任意的に、同期モジュール230は、対話指示に応答して携帯測定システム210による生理的測定値の測定をトリガするように作動可能とすることができる。例えば、ユーザ(患者又は別の個人)は、生理的測定を始めることを要求するボタンを押下することができる。必ずしもそうとは限らないが、位置決め画像の取得及び/又は選択をトリガするために同じ対話指示を処理することができる。
【0077】
当然ながら、ユーザインタフェースは、個人(又はソフトウエア)によるシステム200の他の機能の制御を可能にするために使用することができる。
【0078】
任意的に、システム200は、測定のための身体場所を示す位置決め命令をユーザに対して表示するように作動可能なモニタ(例えば、ディスプレイ260)を含むことができる。これらの命令はテキストによるもの視覚的なものとすることができ、外部カメラ220により、又はシステム200の別のカメラ(例えば、270)によって取得された画像に関連する場合がある。そのような命令は、スピーカ又はユーザインタフェースからの別の形態を用いて提供することができることに注意されたい。
【0079】
システム200は、様々な身体場所で生理的測定を行うことによって使用することができ、次いで、複数の位置決め画像(及び/又は方位画像)を各生理的測定においてどの検査身体場所が検査されたかを決定するために使用することができることに注意されたい。
【0080】
任意的に、携帯測定システム210は、患者の複数の検査身体場所から生理的測定値を取得するように作動可能である場合があり、同期モジュール230は、複数の生理的測定値からの各生理的測定値に外部カメラ220によって取り込まれた対応する位置決め画像を関連付けるように作動可能である場合があり、通信モジュール240は、a.複数の測定値からの各生理的測定値に対応する生理的測定記録、b.位置決め画像に基づく複数の方位画像、及びc.各方位画像と対応する生理的測定記録とを関連付ける関連付けデータを遠隔システム300に送信するように作動可能とすることができる。
【0081】
一部の状況では、1回の連続的な生理学的検査を様々な身体場所で実行することができることに注意されたい。そのような連続的な生理学的検査は、生理学的検査を通して少なくとも1つのタイプの生理的パラメータを測定する段階を含み、連続的測定及び/又は個別的測定を含むことができる。携帯測定システム210は、生理学的検査を通して必ずしも身体に接触しない場合があることに注意されたい。連続的な生理学的検査は、1又は2以上の生理的パラメータを個別場所で又は経路に沿って測定する段階を含むことができる。
【0082】
上記を参照すると、連続的な生理学的検査は、例えば、様々な身体場所で血圧を測定する段階、連続的な経路に沿って腹部の硬度レベルを測定する段階、及び様々な場所で又は経路に沿って発汗を測定する段階等々を含むことができる。
【0083】
同期モジュール230は、そのような連続的な生理学的検査(1又は2以上の生理的測定を含む)中に複数のトリガ指示を受信し、その各々に応答して位置決め画像を連続的な生理学的検査中に測定された生理的測定値に関連付けるように作動可能とすることができる。例えば、携帯測定システム210によって肺の様々な部分から連続的な音サンプルが収集される場合に、位置決め画像を連続的な音ファイルの様々な部分に関連付けるために(例えば、様々な画像に関連付けられた対応するマーカをファイル内に含めることにより)同期モジュール230をトリガすることができる。プロセッサ250及び/又は通信モジュール240は、位置決め画像の各々を処理することができる。関連付けデータは、録音だけではなくあらゆるタイプの長期測定でのマーカとすることができることに注意されたい。
【0084】
任意的に、システム200は、位置決め画像内で携帯位置決めシステムの場所を識別するように位置決め画像を処理するように作動可能な画像処理モジュール(例えば、プロセッサ240の一部)を含むことができる。そのような場合に、通信モジュール240は、位置決め画像(方位画像の一部として又はそれとは別個としてのいずれかである)内の携帯位置決めシステムの場所を示す情報を遠隔システムに送信するように作動可能である。センサのそのような識別をもたらし、それを容易にすることができる方法のうちの一部を下記で方法800の段階850に関して議論する。
【0085】
図5は、本発明の開示の主題の例による生理学的モニタシステム400を示している。システム400は、システム200がデータを送信する宛先である遠隔システム300として機能することができ、システム200とシステム400の間の中継システムとして機能する外部システム300から情報を受信することができることに注意されたい。
【0086】
システム400は、少なくとも通信モジュール410と、プロセッサ430と、ユーザインタフェース出力440とを含むが、例えば、システム200に関して議論した追加の構成要素を含むことができる。システム400は、有形メモリ420を含むことができる。システム400は、身体モニタに向けて特化されたシステム(特にこれを行うために設計され、他の一般的なコンピュータ機能を持たない)とすることができるが、汎用コンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマート電話など)上又は別の用途を有するコンピュータ(例えば、通院のスケジュールなどを含む多くの患者の患者情報を管理するのに使用されるシステム)上に実施することができる。
【0087】
必ずしもそうとは限らないが、システム400は、熟練者(例えば、医療専門家、医師、看護師、理学療法士など)が作動させることができる。
【0088】
通信モジュール410は、a.患者の身体に対する異なる位置で取得された複数の生理的測定値の複数の生理的測定記録、b.各々が患者の身体に対する携帯測定システムの場所を示す複数の可視光方位画像(すなわち、撮像センサによって集光された可視光に基づく画像)、及びc.各方位画像を複数の生理的測定記録からの対応する生理的測定記録に関連付ける関連付けデータを受信するように作動可能である。
【0089】
システム200の説明において先に用いてシステム400の説明に使用する用語(例えば、「生理的測定記録」)の全てが同じ意味を有することに注意されたい。その一方、システム400は、システム200から通信モジュール410が受信する情報をシステム200以外から取得することができる。
【0090】
例示目的で、そのような情報はセンサから受信される場合があり、生理的測定を実行するセンサとは関連のないビデオカメラからのビデオデータを受信してビデオを処理することにより、例えば、センサが作動状態にあることをLEDライトが示す時を決定することにより、いつ測定値が取得されたかが検出される。そのような例を参照すると、関連付けデータは(更に時に通信モジュール410が受信した他のデータも)、システム400のプロセッサが生成することができることに注意されたい。しかし、任意的に、システム400は、上述の情報の全てをシステム200から受信することができる。
【0091】
更に、システム400は、例えば、血圧、血中飽和度、心電図(ECG)測定値、音声信号(例えば、心臓手術又は肺の)、超音波信号(例えば、心臓、腸の)、体組織電気抵抗、及び体組織の硬度等々(しかし、これらに限定されない)のシステム200に関して議論したタイプの生理的測定値のうちのいずれかの受信(及び時に処理)に向けて使用することができる。
【0092】
システム400は、複数の生理的測定記録、複数の方位画像、及び関連付けデータを格納するように作動可能な有形メモリ420を含むことができる。「有形メモリ」という用語は、当業技術で広く使用されており、ハードディスクドライブ、光コンパクトディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュドライブ、不揮発性メモリ、又は当業技術で公知のあらゆる他のタイプの有形メモリのようなメモリユニットを含むように非限定的に解釈しなければならない。有形メモリ420は、プロセッサ430に物理的に接続することができるが、別個のユニットに(例えば、サーバ上、外部ハードディスク上、クラウドコンピュータサービス上など)又は様々な場所にある様々なそのようなユニット上(例えば、クラウドストレージが使用される場合)にも位置付けることができることに注意されたい。
【0093】
プロセッサ430は、関連付けデータを処理し、処理結果に基づいてa.選択生理的測定記録、及びb.少なくとも1つの符合する方位画像を生理的測定データベースから取り出すように作動可能である。
【0094】
生理的測定データベースは、上記で議論したように1又は2以上の有形メモリユニット420上に格納することができることに注意されたい。生理的測定データベースは、複数の生理的測定記録及び方位画像を格納するが、関連付けデータ及びシステム400、300、及び/又は200の作動に必要とされる他の情報を含むことができる。任意的に、プロセッサ430は、関連付けデータを処理し、処理結果に基づいて有形メモリ420から選択生理的測定記録と少なくとも1つの符合する方位画像とを取り出すように作動可能とすることができる。プロセッサ430は、処理結果に基づいて有形メモリ420から選択生理的測定記録の全て又は当該録音の一部のみを取り出すことができることに注意されたい。
【0095】
ユーザインタフェース出力440は、少なくとも1つの符合する方位画像を選択生理的測定記録の情報を提供すると共に表示するように構成される。「ユーザインタフェース出力」という用語は、情報を放出するユーザ情報のタイプ(例えば、スピーカ、ディスプレイなど)に関連する。その一方、システム400は、そのオペレータから情報を受信するためのユーザインタフェース入力を含むことができる。
【0096】
選択生理的測定記録の情報を提供すると共に少なくとも1つの符合する方位画像を表示する段階は、少なくとも1つの符合する方位画像を選択生理的測定記録の情報の提供と同時に表示することによって行うことができることに注意されたい。しかし、必ずしもそうとは限らないが、提供との組合せでの表示は、他の形態の組合せで実行することもできる。例えば、表示された方位画像のユーザによる選択の結果として、選択生理的測定値の情報を提供することができる(例えば、表示、再生など)。この表示する段階と提供する段階の間の組合せは、表示する段階と提供する段階の間の同時性、及び/又はこれら2つの間のつながりがシステムのユーザに対して明確であるようにこれら2つを提示する段階のいずれかを必要とする。
【0097】
UI440出力によって提供される方位画像は、外部カメラ220によって取り込まれた画像(画像処理アルゴリズムによって処理されたもの又は未処理のもののいずれか)とすることができるが、別のタイプの方位画像とすることができることに注意されたい。例えば、表示される方位画像は、検査身体場所の場所(及び/又は測定中のセンサの場所)が例示された人体の概略図とすることができる。上記で指摘したように、テキスト説明が方位画像に置き換わることができ、従って、医療専門家(又は別のユーザ/ソフトウエア)が検査身体場所を認識した後に、方位画像の代わりに又は方位画像に加えて説明を当該ユーザに提供することができる。
【0098】
任意的に、システム400は、そのオペレータから情報を受信するためのユーザインタフェース入力450を含むことができる。ユーザインタフェース入力450は、物理的ユーザインタフェース(例えば、物理的なボタン、スイッチなどを含むもの)、ソフトウエアユーザインタフェース(例えば、API)、及びタッチ画面ユーザインタフェース(例えば、UI440のディスプレイを使用するもの)等々とすることができる。任意的な機能の中でも取りわけ、システム400のユーザが患者の生理的測定値及びそれに関連付けられた方位画像を精査することを可能にするためにUI入力450を使用することができる。それによってユーザは、生理的測定値をセンサが近くに位置付けられた検査身体場所に関連付けることができる。後の段階で、生理的測定値が精査される他の時点でその方位を迅速化するために、ユーザは、生理的測定値をテキスト説明に関連付けることができる。
【0099】
UI入力450を通じたユーザによる生理的測定値と方位画像の対の選択は、例えば、a.ユーザが方位画像を選択し、次いで、関連の1又は2以上の生理的測定値を提供することにより、b.ユーザが生理的測定値(例えば、超音波画像又は聴診音ファイル内の時間)を選択し、次いで、1又は2以上の関連の方位画像を提供することにより、その一方で実行することができる。
【0100】
任意的に、ユーザインタフェース出力440は、異なる生理的測定記録に関連付けられた複数の方位画像を表示するように構成することができ、生理学的モニタシステム400は、複数の方位画像からの方位画像を示す選択指示を受信するためのユーザインタフェース入力450を更に含むことができる。そのような場合に、プロセッサ430は、選択指示に基づいて選択生理的測定記録を取り出すように作動可能とすることができる。
【0101】
任意的に、ユーザインタフェース出力440は、複数の生理的測定記録の識別子を表示するように構成することができ、生理学的モニタシステム400は、複数の生理的測定記録からの生理的測定記録を示す選択指示を受信するためのユーザインタフェース入力450を更に含むことができる。プロセッサ430は、選択指示に基づいて選択生理的測定記録を取り出すように作動可能とすることができる。
【0102】
任意的に、ユーザインタフェース出力440は、複数の方位画像を含むビデオを表示するように作動可能とすることができ、プロセッサは、有形メモリから生理的測定記録を取り出し、関連付けデータに基づいて、異なる生理的測定記録の情報を提供する段階をビデオの表示段階と同期させるように作動可能である。
【0103】
例えば、ビデオは、外部カメラによって取り込まれた患者の肺の聴診手順のビデオとすることができる。システム400のプロセッサ430が、音サンプルがビデオの一部に対応すると決定した場合に(特定のビデオフレームとの関連付けにより、対応時間タグに基づいて、又はあらゆる他の方法でのうちのいずれかで)、プロセッサ430は、マイクロフォン(この例ではセンサ210)がビデオ内に示されている検査身体部分の隣に置かれた時にマイクロフォンによって取り込まれた関連の音を再生することができる。
【0104】
図6は、本発明の開示の主題による方位画像と生理的測定記録の間の関連付け情報を格納するためのデータベース900の例を示している。必ずしもそうとは限らないが、データベース900は、例えば、システム400の有形メモリ420上に格納することができる。システム400内でデータベース900の代わりに他のタイプのデータベースを使用することができることに注意されたい。
【0105】
データベースは、3つのタイプの記録を含む。記録910は、方位画像、又は例えば方位画像が別のデータベースに格納される場合は方位画像へのリンク又はポインタを含む。測定を実行する携帯測定システムの場所を
図6の方位画像の各々の中に黒い楕円として表している。
【0106】
記録920は、生理的測定記録、又は例えば生理的測定記録が別のデータベースに格納される場合は生理的測定記録へのリンク又はポインタを含む。図示の例では、音サンプル(音符で表す)及びビデオサンプル(フィルムで表す)という2タイプの生理的測定記録が存在する。しかし、例えば、生理的測定システムの機能に依存してより多くの(又はより少ない)タイプの生理的測定記録を使用することができることは明らかである。
【0107】
記録930は、記録910と記録930の間の関連付け情報を含む。明らかなように、任意的に、単一方位画像を1よりも多い生理的測定値(1又は2以上のタイプの)に関連付けることができる。任意的に、1よりも多い方位画像を単一方位画像に関連付けることができる。任意的に、生理的測定記録のうちの一部は、いかなる方位画像にも関連付けられることにはならない(例えば、追加の場所情報、例えば、全体の耳の画像を必要としない生理的測定の記録)ことに注意されたい。
【0108】
図7は、本発明の開示の主題による自己案内検診を行うためのシステム100のアーキテクチャの例を概略的に例示するブロック図である。ユーザ102及び患者103が患者場所100に位置付けられることを見ることができる。ユーザ102は、一部の場合は検診を必要とする患者103とすることができる(ユーザ102と患者103を別個のエンティティとして示すが、そのような場合はこれらは実際には同じエンティティである)。他の場合に、ユーザ102は、患者103の検診を行うことになる個人とすることができる。
【0109】
図7の例に示すように、本発明の開示に説明するシステムは(同じく方法も)、生理的測定時に1又は2以上の熟練者(「熟練職員」と表示し、例えば、医療専門家、医師、看護師、及び理学療法士等々である)が患者103の隣にいないシナリオに対して使用することができる。本発明の開示に説明するシステム及び方法は、熟練職員がどの条件下で生理的測定が行われたか、及び生理的測定が所要手順(熟練職員によって計画されたもの、広く受け入れられている医療実施計画、又はあらゆる他の方法のうちのいずれか)に従って実施されたか否かを知ることを可能にする。
【0110】
本発明の開示に説明するシステム及び方法はまた、生理的測定の進行中及び生理的測定の前の準備において患者103(又はユーザ102)のガイダンスを可能にする。ガイダンスは、携帯測定システムをどのように設置するかに関するガイダンスを含むことができるが、追加のガイダンス(例えば、患者の姿勢に関するもの、携帯測定システムをどのように処理するかに関するもの、呼吸法など)を含むことができる。
【0111】
更に、熟練職員が、経験のない素人の患者103又はユーザ102のことを考慮する必要なく生理的測定値が何処で取得されたかを自分で確認することができるので、本発明の開示に説明するシステム及び方法は、不正診断の機会の有意な低減を更に可能にする。
【0112】
下記で更に詳述するように、ユーザ102は、検診を行うためにシステム200を診断デバイスとして作動させる。下記で更に詳述するように、一部の場合に、ユーザ102は、任意的な患者ワークステーション114も作動させる。患者ワークステーション114は、実施される場合はパーソナルコンピュータ、携帯コンピュータ、セルラー受話器を含むあらゆるコンピュータ、又は例えば当該目的に対して特定的に構成することができるコンピュータ及び/又は装置を含む適切な処理機能を有する装置とすることができる。一部の場合に、患者ワークステーション114をシステム200内に組み込むことができることに注意されたい。システム200は、少なくとも1つのプロセッサ220(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)など)と、メモリユニット2050(例えば、ROM、ハードディスクなど)とを含む(そうでなければ関連付ける)ことができる。プロセッサ220は、命令を受信してシステム200の構成要素及び作動を制御するように構成することができる。
【0113】
一部の場合に、システム200は、患者ワークステーション114と通信するように構成することができる。システム200と患者ワークステーション114の間の通信は、例えば、有線又は無線の通信を通じたいずれかの通信手段によって実現することができる。ユーザ102、患者103、システム200、及び患者ワークステーション114は、患者場所100に位置付けられることに注意されたい。
【0114】
システム200は、上述のように様々なタイプの生理的測定値を取得するように構成することができる。取得データは、熟練職員場所120に位置付けられた熟練職員ワークステーション122及び/又は任意的な中央システム130に送信することができる(システム200から直接又は患者ワークステーション114を通して)。中央システム130は、例えば、医療サービス提供者が作動させることができる。
【0115】
中央システム130及び熟練職員ワークステーション122は、パーソナルコンピュータ、携帯コンピュータ、セルラー受話器を含むあらゆるコンピュータ、又は例えば当該目的に対して特定的に構成することができるコンピュータ及び/又は装置を含む適切な処理機能を有する装置とすることができる。例えば、送信データ(上記でシステム200に関して議論した)は、例えば、インターネット116又は別の形態のコンピュータネットワーク上で送信することができる。
【0116】
データは、セルラーネットワーク、VPN、LANのような他の公知の通信代替物を利用しながら送信することができることに注意されたい。中央システム130は、システム200と同じ建物内に位置付けることができるが必ずしもそうとは限らず、別の都市又は別の国に設置することさえ可能であることに注意されたい。同じく熟練職員場所120も、システム200と同じ建物内(及び/又は中央システム130と同じ建物内)に位置付けることができるが必ずしもそうとは限らず、別の都市又は別の国に設置することさえ可能である。
【0117】
中央システム130は、患者に関連する変更データが内部に保持される患者及び検査計画リポジトリ136を含むことができる。そのようなデータは、例えば、患者識別番号、患者名、患者年齢、患者連絡先詳細、患者医療データ(疾病、薬に対する過敏性など)、検査計画データ(下記で更に詳述する)などを含むことができる。中央システム130は、システム200及び患者ワークステーション114によって取得されたデータが内部に保持される検診リポジトリ134を更に含むことができる。そのようなデータは、例えば、診断デバイスを用いて実施された検診の結果(下記で更に詳述する耳読取、肺音又は心音の録音、血圧、体温など)を含むことができる。中央システム130は、受信データを選択熟練職員ワークステーション122(例えば、利用可能な熟練職員ワークステーション122又は最も短い待ち行列を有する熟練職員ワークステーション122)に伝達するように構成された管理システム132を更に含む。
【0118】
中央システム130は、それ自体がデータを複数の患者場所から受信し、複数の熟練職員場所に伝達することができる分散方式を可能にするので、中央システム130を設ける場合に、1よりも多い熟練職員場所120及び熟練職員124が存在することが可能であることに注意されたい。従って、送信データが中央システム130で受信される場合に、データは検診リポジトリ134(そのような場合は有形メモリ420として機能することができる)内に保存され、管理システム132は、受信データを熟練職員場所120に送信することができる(例えば、インターネット116又は他の形態の通信を通じて)。一部の場合に、管理システム132は、利用可能な熟練職員に患者を登録すること、その熟練職員に対する患者のスケジュールを計画することのような他の処理を管理することができる。
【0119】
中央システム130はこの方法に対して任意的であり、任意的な中央システム130は熟練職員システム120の一部とすることができることに注意されたい。更に、患者場所100から熟練職員場所120までの間の通信は、中央システム130の使用又は必要なく直接に行うことができる。
【0120】
送信データが熟練職員ワークステーション122で受信されると、熟練職員ワークステーション122(システム400として作動させることができる)に接続することができる熟練職員データリポジトリ123(有形メモリ420として機能することができる)内にこれらのデータを保存することができる。熟練職員場所120に所在する熟練職員124(例えば、医者、看護師、及び医学生等々であり、医療データを取得及び/又は分析するための実際的知識及び技能を有するあらゆる他の個人を含む)は、取得データを例えば熟練職員ワークステーション122を用いて取り出し、精査することができる(例えば、システム400に関して議論したように)。
【0121】
患者ワークステーション114、熟練職員ワークステーション122、及び中央システム130は、ディスプレイ(例えば、LCD画面)と、キーボード又はあらゆる他の適切な入力/出力デバイスとを含むことができることに注意されたい。一部の場合に、熟練職員124は、例えば、データを患者ワークステーション114に送信して戻すことによってユーザ102にフィードバックを提供することができる。そのようなフィードバックは、例えば、受信データの分析、より多くのデータを受信する要求、医療処置の命令、更に別の検査への案内を含むことができる。これに代えて又はこれに加えて、熟練職員124は、フィードバックデータを中央システム130に送信することができ、中央システム130は、次いで、フィードバックデータを患者ワークステーション114に送信することができる(例えば、インターネット、セルラーネットワークなどを通して)。
【0122】
図1〜
図7で議論したシステムでのデータ送信及びこれらのシステム間の通信を参照すると、上記で議論したシステムのうちのいずれか1つが有するいずれか2つのユニット、モジュール、システム、プロセッサなどの間のあらゆる送信及び/又は通信は、有線方式、無線方式、又はこれら両方の組合せで実行することができることに注意されたい。例えば、これらのユニット、モジュール、システム、プロセッサなどのうちの一部は、USB通信を用いて、シリアルバスを通して、LANネットワークを用いて、インターネットを通して、光ファイバ−同軸ケーブル混成(HFC)ネットワーク上で、及び他のものによって接続することができる。例えば、これらのユニット、モジュール、システム、プロセッサなどのうちの一部は、例えば、セルラー電話通信、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、衛星通信などを通して無線通信することができる。例えば、上記で議論した(明示的又は示唆的に)通信チャネル、すなわち、a.携帯測定システム210、外部カメラ220、同期モジュール230、通信モジュール240、及びプロセッサ250のうちのいずれか2つ(又は3つ以上)のものの間の通信、b.通信モジュール410、メモリユニット420、プロセッサ430、UI440、UI450のうちのいずれか2つ(又は3つ以上)のものの間の通信、c.システム200、システム300、及びシステム400のうちのいずれか2つ(又は3つ以上)のものの間の通信のいずれも、有線通信、無線通信、又は組合せ通信を使用することができる。
【0123】
図8は、本発明の開示の主題による患者の生理的パラメータを測定する方法500の例を示す流れ図である。以前の図面に関して示した例を参照すると、方法500は、システム200によって実行することができる。システム200又はその構成要素のうちのいずれか1つに関して議論したあらゆる任意的な変形、機能、又は構造は、方法500又はその1又は2以上の関連の段階に必要な変更を加えて当て嵌めることができることに注意されたい。方法500は、少なくとも段階530及び560を含む。
【0124】
段階530は、携帯測定システムによって患者の検査身体場所から取得された生理的測定値に対して、検査身体場所に向けられた外部可視光カメラによって取り込まれた検査身体場所に隣接する携帯測定システムを含む画像である位置決め画像を関連付ける段階を含む。外部可視光カメラは、携帯測定システムには接続されず、可視光を取り込み、それに基づいて画像を発生させるように作動可能なカメラである。必ずしもそうとは限らないが、外部カメラは、赤外線放射線(例えば、近IR)に感受性である場合がある。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階530は、同期モジュール230によって実行することができる。
【0125】
任意的に、生理的測定値は、患者の少なくとも一方の肺の音を含む。任意的に、生理的測定値は、少なくとも1つの血流パラメータを示す。生理的測定値の他の非限定的な例をシステム200に関して上記で提供した。
【0126】
段階560は、生理的測定値に基づく生理的測定記録と、位置決め画像に基づく方位画像と、方位画像と生理的測定記録とを関連付ける関連付けデータとを遠隔システムに送信する段階を含む。方位画像は、検査身体場所に隣接する携帯測定システム(すなわち、その少なくとも一部)も含む。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階560は、通信モジュール240によって実行することができる。
【0127】
段階560の送信は、携帯測定システムのデータ及び/又は外部カメラのデータに基づいて追加情報を送信する段階を含むことができることに注意されたい。例えば、そのような追加データは、時間ラベル、センサによって使用される測定パラメータ、センサによって使用される作動パラメータ、センサによって使用されるフィルタ、外部カメラによって使用される測定パラメータ、外部カメラによって使用される作動パラメータ、外部カメラによって使用されるフィルタ、追加の生理学的データ(例えば、測定時の患者の心拍数)などを含むことができる。
【0128】
図9は、本発明の開示の主題による患者の生理的パラメータを測定する方法500の例を示す流れ図である。
【0129】
任意的に、方法500は、携帯測定システムによって患者の検査身体場所から生理的測定値を取得する段階510を含むことができる。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階510は、携帯測定システム210によって実行することができる。
【0130】
任意的に、方法500は、位置決め画像を含む1又は2以上の画像の群を外部カメラによって取得する段階520を含むことができる。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階520は、外部カメラ220によって実行することができる。
【0131】
方法500は、段階510、520、及び530をトリガする段階(トリガ指示及び/又は対話指示に基づく場合がある)及び時に位置決め画像(又は複数の画像)の取得のトリガ段階を更に含むことができる。これらの段階のうちの2又は3以上がトリガされる場合に、トリガ段階は、1つのトリガ事象又は複数のトリガ事象に応答することができることに注意されたい。例えば、生理的測定は、携帯測定システムが患者の皮膚に接触したというセンサ表示に応答して開始することができ、画像の関連付けは、生理的測定が首尾良く完了したという表示に基づいてトリガすることができる。
【0132】
任意的に、方法500は、生理的測定記録を提供するように生理的測定値を処理する段階540を含むことができる。段階540の処理段階は、生理的測定値に加えての追加データに基づく場合がある(例えば、携帯測定システムの作動パラメータ及び患者の医療情報等々に更に基づく場合がある)ことに注意されたい。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階540は、プロセッサ250によって実行することができる。
【0133】
方法500は、位置決め画像内で携帯位置決めシステムの場所を識別するように位置決め画像を処理する段階を更に含むことができることに注意されたい。そのような識別をもたらし、更に容易にすることができる一部の方法を方法500の段階850に関してより詳細に議論する。方法500が位置決め画像のそのような処理を含む場合に、段階560の送信段階は、位置決め画像内の携帯位置決めシステムの場所を示す情報を遠隔システムに送信する段階を更に含むことができる。追加情報は、方位画像の一部(例えば、決定されたセンサ場所のグラフィック表現)とすることができるが、それとは別個に提供することができる(例えば、別個のファイル内で)。
【0134】
任意的に、方法500は、方位画像を提供するように位置決め画像を処理する段階550を含むことができる。段階550の処理段階は、生理的測定値に加えて追加データに基づく場合がある(例えば、外部カメラによって取得された追加画像、携帯測定システムの作動パラメータ、患者の医療情報等に更に基づく場合がある)ことに注意されたい。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階550は、プロセッサ250によって実行することができる。一部の非限定的な例において、段階550の処理段階は、画像品質を改善する段階、追加情報(例えば、テキスト及び有利な情報を提供するデータ)を加える段階、クロッピング段階、匿名化段階などのうちのいずれか1つを含むことができる。
【0135】
方法500は、位置決め画像内の携帯位置決めシステムの場所を識別するように位置決め画像を処理する段階を更に含むことができることに注意されたい。そのような識別をもたらし、更に容易することができる一部の方法を方法500の段階550に関してより詳細に議論する。方法500が位置決め画像のそのような処理を含む場合に、段階560の送信段階は、位置決め画像内の携帯位置決めシステムの場所を示す情報を遠隔システムに送信する段階を更に含むことができる。追加情報は、方位画像の一部(例えば、決定されたセンサ場所のグラフィック表現)とすることができるが、それとは別個に提供することができる(例えば、別個のファイル内で)。
【0136】
任意的に、方法500は、方位画像を提供するように位置決め画像を処理する段階550を含むことができる。段階550の処理段階は、生理的測定値に加えて追加データに基づく場合がある(例えば、外部カメラによって取得された追加画像、携帯測定システムの作動パラメータ、患者の医療情報等に更に基づく場合がある)ことに注意されたい。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階550は、プロセッサ250によって実行することができる。
【0137】
方法500は、追加段階を含むことができる。例えば、方法500は、少なくとも1つの予め決められた対話判断基準を満たすユーザ入力に応答して携帯測定システムによる生理的測定値の測定を選択的にトリガする段階を含むことができる。
【0138】
任意的に、方法500は、測定のための身体場所を示す位置決め命令をユーザインタフェースを通じて提供する段階を含むことができる。
【0139】
任意的に、方法500は、外部カメラによって取り込まれた複数の画像を含む画像シーケンスから位置決め画像を選択する段階を含むことができる。
【0140】
方法500は、複数の身体場所から取得された生理的測定値と取得されたそれぞれの位置決め画像とを管理する段階を含むことができる。例えば、方法500は、患者の複数の検査身体場所から生理的測定値を取得する段階と、複数の検査身体場所からの各生理的測定値に外部カメラによって取り込まれた対応する位置決め画像を関連付ける段階と、(a)複数の測定値からの各生理的測定値に対応する生理的測定記録、(b)位置決め画像に基づく複数の方位画像、及び(c)各方位画像と対応する生理的測定記録を関連付ける関連付けデータを遠隔システムに送信する段階とを含むことができる。
【0141】
段階505を参照すると、方法500は、連続的な生理学的検査中に複数のトリガ指示を受信する段階と、複数のトリガ指示の各々に応答して、段階530において位置決め画像を連続的な生理学的検査中に測定された生理的測定値に関連付ける段階とを含むことができることに注意されたい。段階550及び/又は560は、これら複数の位置決め画像のうちの1又は2以上に対して実行することができる。
【0142】
図10は、本発明の開示の主題による患者の生理的パラメータを測定する方法500の例を示す流れ図である。
【0143】
段階560には、上述の遠隔システムから(又は別の遠隔システムから)医療コンテンツを受信する段階570を続けることができる。医療コンテンツは、例えば、患者の病態の診断、患者が行うべき投薬に関する命令、患者によって必要とされる更に別の生理的測定(同じシステムを使用すること又は医療センターを訪院することなどのいずれかによる)の表示、医療処置に関する命令などのうちのいずれか1つ又は2以上を含むことができる。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階570は、通信システム240によって実行することができる。段階510、520、540、及び550のうちの1又は2以上を段階570の前に実行することができることに注意されたい。
【0144】
段階570には、医療コンテンツをユーザインタフェース出力上に提示する段階580を続けることができる。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階580は、ディスプレイ260又はスピーカのような別のUIによって実行することができる。
【0145】
図11は、本発明の開示の主題による生理学的モニタのためのコンピュータ実装方法である方法600の例を示す流れ図である。以前の図面に関して示した例を参照すると、方法600は、システム400によって実行することができる。システム400又はその構成要素のうちのいずれか1つに関して議論したあらゆる任意的な変形、機能、又は構造を方法600又はその1又は2以上の関連の段階に必要な変更を加えて当て嵌めることができることに注意されたい。
【0146】
方法600は、a.患者の身体に対する異なる位置で取得された複数の生理的測定値の複数の生理的測定記録、b.各々が患者の身体に対する携帯測定システムの場所を示す複数の可視光方位画像(すなわち、撮像センサによって集光された可視光に基づく画像)、及びc.各方位画像を複数の生理的測定記録からの対応する生理的測定記録に関連付ける関連付けデータを受信する段階610で始まる。
【0147】
以前の図面に関して示した例を参照すると、段階610は、通信モジュール410によって実行することができる。
【0148】
段階610には、複数の生理的測定記録、複数の方位画像、及び関連付けデータを有形メモリ上に格納する段階620が続く。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階620の有形メモリは有形メモリ420とすることができる。
【0149】
段階620には、関連付けデータに基づいて選択生理的測定記録と少なくとも1つの符合する方位画像とを有形メモリから取り出す段階を含む段階630が続く。取り出す段階は、選択生理的測定記録のうちの全て又は一部を取り出す段階を含むことができる。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階630は、プロセッサ430によって実行することができる。
【0150】
方法600の段階640は、少なくとも1つの符合する方位画像を選択生理的測定記録の情報を提供すると共に表示する段階を含む。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階640は、UI出力440によって実行することができる。
【0151】
任意的に、段階630の前に、異なる生理的測定記録に関連付けられた複数の方位画像を表示する(例えば、段階640のUI出力を用いて)段階と、複数の方位画像からの少なくとも1つの方位画像のユーザによる選択を示す選択指示を受信する段階とを行うことができる。そのような場合の段階630は、選択指示に基づいて選択生理的測定記録を取り出す段階を含むことができる。
【0152】
任意的に、段階630の前に、複数の生理的測定記録の識別子を表示する(例えば、段階640のUI出力を用いて)段階と、複数の生理的測定記録からの生理的測定記録のユーザによる選択を示す選択指示を受信する段階とを行うことができる。そのような場合に、段階630は、選択指示に基づいて選択生理的測定記録を取り出す段階を含むことができる。
【0153】
任意的に、方法600は、複数の方位画像を含むビデオを表示する段階と、有形メモリから生理的測定記録を取り出す段階と、関連付けデータに基づいて、異なる生理的測定記録の情報を提供する段階をビデオの表示段階と同期させる段階とを含むことができる。
【0154】
方法600は、非一時的コンピュータ可読媒体上に実施することができることに注意されたい。プロセッサ上で実行された時に、a.(a)患者の身体に対する異なる位置で取得された複数の生理的測定値の複数の生理的測定記録と、(b)各々が患者の身体に対する携帯測定システムの場所を示す複数の方位画像と、(c)各方位画像を複数の生理的測定記録からの対応する生理的測定記録に関連付ける関連付けデータとを取得する段階、b.複数の生理的測定記録、複数の方位画像、及び関連付けデータを有形メモリ上に格納する段階、c.関連付けデータに基づいて、有形メモリから選択生理的測定記録と少なくとも1つの符合する方位画像とを取り出す段階、及びd.少なくとも1つの符合する方位画像を選択生理的測定記録の情報を提供すると共に表示する段階を実施する命令が格納された生理学的モニタのための非一時的コンピュータ可読媒体を開示する。
【0155】
方法600の全ての他の段階はまた、非一時的コンピュータ可読媒体上に格納された命令として実施することができることに注意されたい。
【0156】
a.(a)患者の身体に対する異なる位置で取得された複数の生理的測定値の複数の生理的測定記録と、(b)各々が患者の身体に対する携帯測定システムの場所を示す複数の方位画像と、(c)各方位画像を複数の生理的測定記録からの対応する生理的測定記録に関連付ける関連付けデータとを取得する段階、b.複数の生理的測定記録、複数の方位画像、及び関連付けデータを有形メモリ上に格納する段階、c.関連付けデータに基づいて、有形メモリから選択生理的測定記録と少なくとも1つの符合する方位画像とを取り出す段階、及びd.少なくとも1つの符合する方位画像を選択生理的測定記録の情報を提供すると共に表示する段階をコンピュータに実行させるプログラムを開示する。
【0157】
方法600の全ての他の段階をコンピュータにこれらの段階を実施させるプログラム命令として実施することができることに注意されたい。
【0158】
図12は、本発明の開示の主題による生理学的モニタのための方法700の例を示す流れ図である。以前の図面に関して示した例を参照すると、方法700の実行をシステム200及びシステム400が調整することができる。方法700は、少なくとも段階530、560、610、620、630、及び640を含み、段階510、520、540、550、570、及び580のうちの1又は2以上のあらゆる組合せを含むことができることに注意されたい。方法700は、上記で
図7に関して議論したシステム100内で実行することができる。
【0159】
図13A及び
図13Bは、本発明の開示の主題による方法500及び600での匿名化の例を示す流れ図である。
図13Aは、方法500の中に匿名化をどのように組み込むことができるかを明らかにしており、
図13Bは、方法600の中に匿名化をどのように組み込むことができるかを明らかにしている。
【0160】
図13Aを参照すると、段階550は、方位画像から識別可能な視覚情報を除去するために方位画像を匿名化する段階551を含むことができることに注意されたい。様々なレベルの匿名化を行うことができることに注意されたい。匿名化レベルは、様々な要件、例えば、ユーザのプリファレンス、規制、ビジネスモデル、実行される検診のタイプ、及び意図する受け手(医学生、看護師、一般医、専門医など)等々に依存する場合がある。匿名化は、方位画像を特定の個人に関連付けることが医療的な理由から不要である場合に、この関連付けを阻止する(又は可能性を低減する)ことを意図している。
【0161】
方位画像(又はその一部分)の匿名化に使用することができる画像処理アルゴリズムに関する少数の非包括的な例は、a.AC擬似ランダム係数、ACサブバンド擬似ランダム係数反転、係数反転、係数並べ替え、及びサブバンド適応スクランブル化のような変換領域演算、b.ぼかし、モザイク処理、マスク処理、k同値(及びk同値選択、k同値mのような変形)、抽象化演算子、顔マスク処理、ピクセル再位置決め、カオス暗号技術、ワープ法、c.シルエット化、d.上述したもののあらゆる組合せである。
【0162】
段階552及び553は、段階551の匿名化の変形の例である。段階552は、患者の選択身体部位(例えば、顔、胸など)を方位画像内に示されている他の身体部位よりも高い匿名化レベルで匿名化する段階を含む。他の部分は、全く匿名化しないまま又は部分的に匿名化したままに残すことができる。
【0163】
段階553は、携帯測定システムの周りの部位を整然としたままに保ちながら方位画像のうちで携帯測定システムから遠い部分を匿名化する段階を含む。このようにして、方位画像を観察している個人(又はそれを解析しているシステム)は、センサの位置決め及びその方位等々の明瞭な理解を有することができる。
【0164】
測距カメラ(又は他の3Dセンサ)が外部カメラとして使用される場合に、段階551の匿名化は、シーンの背景を匿名化するが、患者の一部を整然としたままに残す段階を更に含むことができる。
【0165】
方法500はまた、匿名化画像をUI上でユーザに提示する段階を含むことができる。匿名化画像は、位置決め画像、方位画像、又は外部カメラによって取得されたデータに基づく別の画像の匿名化バージョンとすることができる。患者は、自分の匿名化(例えば、漫画化、ぼかしなど)画像によって提示される場合に、撮像処理及び遠隔システムへの送信においてより快適であると考えられる。これは、通常は露出されない身体部分を露出する段階を有する検診又は人々が恥ずかしがる可能性がある病態を有する場合により一層顕著である。
【0166】
図13Bを参照すると、この場合の匿名化は、ユーザ側のシステムによって実行される(
図13Aの例の場合と同じ)のではなく、方位画像が送られた後に実行される(例えば、サーバによって又は医師システムにより)。そのような場合の方法600は、方位画像のうちの1又は2以上を匿名化する段階650を含む。
図13Aに関して議論した匿名化の変形のうちのあらゆるものを方法600の一部として実施することができることに注意されたい。匿名化は、方法の様々な段階(図内の複数のフロー矢印によって明らかにしている)において、すなわち、方位画像をメモリモジュールに保存する前、保存段階の後であるが選択段階の前又はどの画像を表示するかを選択した後に実行することができることも注意されたい。
【0167】
そのような場合の段階640は、少なくとも1つの符合する方位画像の匿名化バージョンを選択生理的測定記録の情報を提供すると共に表示する段階641を含む。
【0168】
図14A及び
図14Bは、本発明の開示の主題による方位画像における匿名化オプションの少数の例を提供している。
図14A及び
図14Bの各々において、位置決め画像、位置決め画像の処理されたバージョン、又は外部カメラによって取得されたあらゆる他の画像のいずれかとすることができるオリジナル画像(「オリジナル画像」と表示している)が存在する(匿名化は、方法800の基準画像又は生理学的検査手順を記録するビデオのような外部カメラによって取得された他の画像において行うことができることに起因して)。更に、これら2つの図の各々は、1又は2以上の画像処理アルゴリズムが適用されたオリジナル画像の匿名化バージョンを示している。
【0169】
図14Aは、オリジナル画像のポスター化(連続的な色調グラデーションからより少ない色調のいくつかの領域への変換を含む)及びデフォーカスを明らかにしている。
図14Bは、クロッピング(顔部位のような画像のうちで容易に識別可能な部分の除去)、輪郭(又はエッジ)強調(「ワイヤフレーミング」とも呼ぶ)、及び1つのものの結果に他が順次適用された少数の画像処理色ベースアルゴリズムの成果を明らかにしている。当業者には、他の画像処理技術を使用することができることが明らかであろう。
【0170】
図15は、本発明の開示の主題による携帯測定システム及び外部カメラを用いた生理学的モニタのための方法800の例を示す流れ図である。以前の図面に関して示した例を参照すると、方法800は、システム200、システム400、又はその組合せを用いて実行することができる。以前の図面に関して示した例を参照すると、方法800は、システム1900、システム400、又はその組合せを用いて実行することができる。
【0171】
方法800は、方法500及びシステム200の検査手順のパーソナライズ化を可能にする。このようにして、検査場所及び他の検査パラメータ(携帯測定システムの向き、患者の身体に対するためのシステムの押圧レベルなど)
【0172】
段階810は、患者の事前選択身体部分を含む基準画像を外部カメラから取得する段階を含む。例えば、事前選択身体部分は、顔と胸部、顔と本体、背中と腕などを含むことができる。任意的に、事前選択身体部分のうちの一部は、自動アルゴリズムによってかなり容易に識別される部分とすることができる。こうして基準画像は、システム200及び方法500の位置決め画像を事前選択身体部分のうちの1又は2以上を識別することによって取得するための基準画像として機能することができる。
【0173】
事前選択身体部分は、特定の患者及び/又は特定の検査(又は他の生理的測定)に向けて医療専門家又は別の熟練人員(及び/又は患者又は別のユーザ)が選択することができる。
【0174】
段階810は、全自動で又は技術者(例えば、制御センターで遠隔システムを作動させる)の助けを借りて実行することができることに注意されたい。段階810は、自分自身及び/又は外部カメラの位置決め、姿勢等に関する命令をユーザに与える段階を含む。基準画像の取得のトリガ段階は、ユーザにより、技術者(又は現場又は遠隔場所のいずれであるかに関わらず別のオペレータ)により、又は特定の条件が満たされているか(例えば、事前選択身体部分、十分な照明などを示すか)否かを決定する自動アルゴリズムによって行うことができる。
【0175】
段階820は、基準画像上の1又は2以上の検査場所をマーク付けする段階を含む。マーク付けは、医師、看護師、技術者、又は別の医療専門家又は熟練職員が行うことができる。マーク付けは、有意な結果を測定することができる生理学的に重要な場所に携帯測定システムを運ぶようにユーザに命令するように機能することができる。マーク付けは、例えば、患者が疼痛を感じる場所などを医療専門家に通知するためにユーザ(又はユーザの近所にいる別のオペレータ)が行うことができる。任意的に、マーク付けは、時々に繰り返す又は修正することができることに注意されたい(例えば、医師によって見極められる患者の変化する医療必要性に基づいて)。各検査場所は点とすることができ、かつそれよりも大きい着目領域とすることができることに注意されたい。任意的に、段階820は、検査に関する他のパラメータ、例えば、携帯測定システムの向き、患者の身体に対するためのシステムの押圧レベルなどを選択する段階を含むことができる。
【0176】
任意的な段階830は、基準画像及び場所情報(携帯測定システムが検査場所から外れたいずれかの選択場所にあるか否かを外部カメラからの画像データを用いて検証することを可能にする)を無形メモリ上に格納する段階を含む。格納段階は、場所情報を画像の一部(例えば、ピクセルメタデータ)又は別個のデータファイルとして格納する段階を含むことができる。段階820において追加パラメータ(例えば、方位など)が選択される場合に、段階830においてこれらのパラメータも記録される。
【0177】
段階840で始まる方法800のその後の段階は検査段階であり、例えば、方法500で上述したように患者から生理的測定値を取得することを意図している。
【0178】
段階840は、外部カメラによって取り込まれた少なくとも1つの画像が基準画像に対する予め決められた類似性判断基準を満たすか否かを決定するように外部カメラからの画像データを処理する段階を含む。外部カメラによって取り込まれる画像は実時間(又は近実時間)画像である。段階840は、基準画像と同じ識別可能な姿勢に戻るための位置及び姿勢を取るように患者に命令する段階を含むことができる。
【0179】
このようにして、患者が、基準画像を取り込んだ時にいた場所/姿勢と類似の場所/姿勢にいることを検証することが可能である。基準画像に対しては検査場所のマーク付けを行っているので、患者を類似の場所/姿勢に有することにより、検査時に検査場所を患者に適応することが可能になる(患者の身体に対して携帯測定システムを何処に設置されるかが実時間で決定される)。同じ姿勢を維持することは、いくつかのタイプの生理的測定に対して重要である場合があることに注意されたい。
【0180】
段階840の類似性判断基準は、例えば、識別可能な身体場所の間の距離、両方の画像内の患者のシルエットの間の重複度、シルエット上の特定のアンカー点の間の関係等に基づく場合がある。
【0181】
段階840は、基準画像(又は基準画像に基づく画像)と実時間取り込み画像とを互いに重ねて患者に示す段階841を含むことができる。このようにして、患者は、類似の場所/姿勢にどのようにして戻るかに関する明確な可視命令を有することができる。患者に示されている画像は、
図13A及び
図13Bに関して議論した匿名化画像とすることができる。例えば、クライアントが自分のシルエット又は不鮮明画像に適合することを必要とする場合がある。
【0182】
段階840の条件が満たされると、方法800は段階850に続く。これに代えて(又は組合せ方式で)、方法500が段階840に続くことができる。読者には、方法500が方法800のいずれかの部分と組み合わされる場合に、外部カメラが同じ外部カメラであり(更にそれによって取り込まれるデータが位置決め画像を含み)、携帯測定システムが同じ携帯測定システムであり、患者が同じ患者であることが明らかであろう。
【0183】
段階850は、段階830で格納された場所情報と、少なくともの1つの画像内の携帯測定システムの識別場所とに基づいて、外部カメラによって取り込まれた少なくとも1つの画像(内部に携帯測定システムが示された)が予め決められた場所判断基準を満たすか否かを決定するように外部カメラからの画像データを処理する段階を含む。
【0184】
外部カメラによって取り込まれた画像における携帯測定システムの識別は、様々な方法で実行することができる。例えば、センサは独特な形状因子を有することができる。任意的に、センサ上の光源(例えば、LED又はセンサのUI画面)は、時間的に識別可能なパターン(例えば、変調律動信号)、グラフィックパターンを放出するか又はセンサ自体をシーンの残りから区別するように選択されるパターン(色、空間構成、時間周波数等において異なる)さえも放出することができる。携帯測定システムによって放出されるパターンは、外部カメラ(又はシステム290のようなシステム)から出された指令に基づく場合がある。例えば、外部カメラは、オン/オフ命令を出し、携帯測定システムの応答を識別することができる。
【0185】
場所判断基準は、ピクセル数(例えば、携帯測定システムと検査場所の間が40ピクセル未満)、センチメートル(例えば、これらの場所の間が4cm未満)、又はあらゆる他の方法で表すことができる。場所判断基準は、検査場所で実行される生理的測定のタイプに依存して変化する場合がある。段階860の生理的測定値の収集をトリガする前に、他の基準(例えば、センサの向き、バッテリレベル、信号レベル)を必要とする可能性もある。
【0186】
段階850は、外部カメラによって取り込まれた実時間画像/ビデオ(患者自身の)上及び/又は基準画像(又は基準画像に基づく画像)上で検査場所の表示を患者に示す(場所表示に基づいて)段階851を含むことができる。例えば、段階851は、測定される次の検査場所の上に円を示す段階を含むことができる。患者が移動するか又は姿勢を変更する場合に、この円は患者の画像と共に移動することができる。必ずしもそうとは限らないが、段階851は、携帯測定システムの場所を強調する段階を含むことができる(例えば、画像内の携帯測定システムの場所の上にグラフィック記号を重ねることにより)。
【0187】
このようにして、患者は、生理的測定の成功に向けてどのようにしてセンサを正しく位置決めするかに関する明確な可視命令を有することができる。任意的に、センサを運ぶべき場所を第1のグラフィック表現を用いてマーク付けすることができ、センサの現在場所を第2のグラフィック表現を用いてマーク付けすることができる。任意的に、第1のグラフィック表現と第2のグラフィック表現は、互いに相補するように設計される(例えば、2つの半円、十字形のフレームとその内側に嵌まり込む小さめの十字など)。任意的に、携帯測定システムが指定場所に来た状態で第3のグラフィック表現(例えば、緑色の円)を提示することができる。第2のグラフィック表現は省くことができることに注意されたい。
【0188】
段階850の条件が満たされた状態で携帯測定システムによる生理学的データの取得をトリガすることができるが、他のトリガスキームを実施することもできる。例えば、生理的測定は、段階850の条件が満たされる前であっても始めることができ、この条件に基づいて生理学的データ(又は外部カメラによって記録された画像データ)にマーカを追加することができ、又はあらゆる他のアクションを講じる(例えば、更に別のアクションに関して患者に命令する)ことができる。
【0189】
方法800の段階860は、携帯測定システムから受信した生理的測定データを記録する段階を含む。段階860は、外部カメラ(又はカメラが含まれるか又はカメラに接続されたシステム)、センサ、又は遠隔システム(サーバなど)がトリガすることができる。任意的に、トリガ段階は、患者の入力に基づく場合がある。任意的に、トリガ段階は、センサから受信した生理的測定データに基づく場合がある(例えば、十分な品質の信号がサンプリングされる場合)。任意的に、トリガ段階は、センサと指定測定場所の間の相対的な場所に基づく場合がある(例えば、センサが正しい場所に近いが、正確にそこにあるわけではない場合)。トリガ段階に関する追加情報を方法500の段階505に関して提供したが、これらの情報は、必要な変更を加えた上で段階860に対して適用される。
【0190】
段階860は、段階850の条件が満たされた時に開始することができるが、必ずしもそうとは限らず、他のトリガ条件を使用することもできる。他のシナリオは、遠隔場所の医療専門家、ユーザによる現場トリガ等によって生理的測定値の収集をトリガする段階を含むことができる。
【0191】
任意的に、段階850の条件が満たされた時に、外部カメラによって位置決め画像を取得(及び/又はマーク付け)する段階870が実行される。段階870のトリガ段階のための他のシナリオは、遠隔場所の医療専門家によるトリガ段階、ユーザによる現場トリガ段階などを含むことができる。
【0192】
段階870は、方法500の段階520を実行する段階を含むことができ、段階520に関して上記で提供したあらゆる情報を必要な変更を加えた上で段階870に関して行うことができる。「位置決め画像」という用語に対しては上記で詳細に議論した。
【0193】
段階860及び870には、位置決め画像と生理的測定値とを同期させる(そうでなければ関連付ける)段階が続く。段階880は、方法500の段階530を実行する段階を含むことができ、段階530に関して上記で提供したあらゆる情報を必要な変更を加えた上で段階880に関して行うことができる。例えば、段階880は、生理学的記録及び/又は位置決め画像にタイムスタンプを追加する段階を含むことができる。別の例では、段階880は、生理学的記録及び/又は位置決め画像に測定識別子(例えば、独特な識別子)を追加する段階を含むことができる。
【0194】
任意的に、段階880には、方法500の段階540、550、及び560に(それぞれ)対応する段階891、892、及び893のうちの1又は2以上の段階のあらゆる組合せを実行する段階を続けることができる。540、550、又は560に関して上記で提供したあらゆる情報は、必要な変更を加えた上で(それぞれ)段階891、892、又は893に関して実施することができる。
【0195】
方法800は、段階840及び850の条件のうちの1又は2以上がもはや満たされない場合に補正アクションを適用する段階8100を含むことができる。例えば、そのようなシナリオは、患者が基準画像の姿勢から離れてしまうシナリオ、患者が携帯測定システムを指定検査場所から移動してしまう(又は関連がある場合に、携帯測定システムの向き又は押圧レベルを変更してしまう)シナリオ、及び生理的測定値の信号品質が品質閾値を下回ってしまうシナリオ等々を含むことができる。
【0196】
そのような機会に応答して実行することができる少数の補正アクションは、例えば、正しい作動を再開するように患者に命令する段階、生理的測定値の記録を停止する段階、生理学的記録において当該事象が発生した時間をマーク付けする段階、位置決め画像を取得する段階などのうちのいずれか1つ又は2以上を含むことができる。
【0197】
類似の問題解決手順(段階8100と類似の)を方法500に組み込むことができることに注意されたい。
【0198】
ユーザの検査処理中に1よりも多い検査場所を必要とする場合に、段階850は、上記で議論したその後の段階と共に繰り返すことができる。段階850の別の繰り返しが実行される前に、異なる要件を満たすことが必要である可能性があることに注意されたい。例えば、段階860、870、及び/又は880の実施の成否を段階850の別の繰り返しを始める前に検証することが必要である場合がある。
【0199】
上述のように、方法800は、任意的にシステム200によって実行することができる。任意的に、システム200は、方位画像を提供するように位置決め画像を処理するように作動可能な画像処理モジュール(例示していない)を含むことができ、この処理段階は、方位画像から識別可能な視覚情報を除去するために方位画像を匿名化する段階を含む。画像処理モジュールによって実行される匿名化は、方法800に関して議論した匿名化技術のうちのいずれか1つ又は2以上を含むことができる。
【0200】
必ずしもそうとは限らないが、画像処理モジュールはプロセッサ250の一部とすることができることに注意されたい。画像処理モジュールは、上記で議論したように、内部に携帯測定システムが示された方位画像を提供するように位置決め画像を処理するものと同じ画像処理モジュールとすることができる。
【0201】
方法500を参照すると、方法500は、方法800のいずれか1つ又は2以上の段階又はその変形を含むことができることに注意されたい。例えば、方法500は、外部カメラによって取得された少なくとも1つの画像をこれらの画像内で予め決められた場所に対する携帯測定システムの場所が近
接度判断基準を満たすか否かを決定するように処理する(段階850と同じく)段階と、この場所が近接度判断基準を満たす条件時に、携帯測定システムによって測定される生理的測定値の収集を選択的にトリガする段階とを含むことができる。段階850、860、及び870に関して議論したように、生理的測定値の収集のトリガ段階は、測定の開始をトリガする段階、測定値の記録をトリガする段階、及び/又は遠隔システムへの測定値の送信をトリガする段階を含むことができる。
【0202】
近接度判断基準は、ピクセル数(例えば、センサと予め決められた場所との間が40ピクセル未満)、センチメートル(例えば、これらの場所の間が4cm未満)、又はあらゆる他の方法で表すことができる。近接度判断基準は、予め決められた場所で実行される生理的測定のタイプに依存して変化する場合がある。生理的測定値の収集をトリガする前に、他の基準(例えば、センサの向き、バッテリレベル、信号レベル)を必要とする可能性もある。
【0203】
システム200に関して、これは、(a)外部カメラによって取得された少なくとも1つの画像をこれらの画像内で予め決められた場所に対する携帯測定システムの場所が近
接度判断基準を満たすか否かを決定するように処理するように作動可能な画像処理モジュールと、(b)この場所が近接度判断基準を満たす条件時に、携帯測定システムによって測定される生理的測定値の収集を選択的にトリガするように作動可能なプロセッサとを含むシステム200によって実施することができる。必ずしもそうとは限らないが、画像処理モジュールはプロセッサ250の一部とすることができることに注意されたい。画像処理モジュールは、上記で議論したように、内部に携帯測定システムが示された方位画像を提供するように位置決め画像を処理するものと同じ画像処理モジュールとすることができる。
【0204】
別の例では、方法500は、外部カメラによって取得された少なくとも1つの画像をこれらの画像内で予め決められた場所に対する携帯測定システムの場所が近
接度判断基準を満たすか否かを決定するように処理する(段階850と同じく)段階と、この場所が近接度判断基準を満たす条件時に、携帯生理学的センサが的確に位置決めされていることを示すUI表示(例えば、音、グラフィック表現)をユーザに選択的に提供する段階とを含むことができる。
【0205】
近接度判断基準は、ピクセル数、センチメートル、又はあらゆる他の方法で表すことができる。近接度判断基準は、予め決められた場所で実行される生理的測定のタイプに依存して変化する場合がある。UI表示をトリガする前に、他の基準(例えば、向き、バッテリレベル、信号レベル)を必要とする可能性もある。
【0206】
システム400及び方法600をシステム200から離れた医師、技術者、医療専門家、又はあらゆる他のユーザが検査場所を選択するのを助けるように適応させることができる。
【0207】
生理学的モニタシステム400は、例えば、生理的測定値を取得する携帯測定システムと、この携帯測定システムの外部にあり、患者の身体の画像を取得するカメラとを含む遠隔システム(この場合に、システム200のようなシステム)から複数の生理的測定記録と複数の可視光方位画像に関連付けデータとを受信するように作動可能な独自の通信モジュール410を有することができる。
【0208】
システム400(モジュール440及び450を含む)のユーザインタフェースは、(a)カメラによって取得された患者の身体の基準画像を表示し、(b)基準画像上の複数のユーザ
選択場所を示すユーザ入力を取得するように構成することができる。そのような場合の通信モジュール410は、ユーザ
選択場所を示す情報を遠隔システム(例えば、システム200)に送信するように作動可能であり、複数の生理的測定値は、ユーザ
選択場所に基づいて遠隔システムによって決定された異なる位置で取得される。
【0209】
方法600に関して、段階610の受信段階は、生理的測定値を取得する携帯測定システムとこの携帯測定システムの外部にあり、患者の身体の画像を取得するカメラとを含む遠隔システムから複数の生理的測定記録と複数の可視光方位画像と関連付けデータとを受信する段階を含むことができる。段階610の受信段階の前に、a.カメラによって取得された患者の身体の基準画像をユーザインタフェース上に表示する段階、b.基準画像上の複数のユーザ
選択場所を示すユーザ入力を取得する段階、c.ユーザ
選択場所を示す情報を遠隔システムに送信する段階を行うことができる。
【0210】
そのような場合に、複数の生理的測定値は、ユーザ
選択場所に基づいて遠隔システムによって決定された異なる位置で取得されるようなものとすることができる。
【0211】
図16は、本発明の開示の主題による携帯測定システムの位置が外部カメラから隠れている間にこの位置を決定するためのコンピュータ実装方法1000の例を示す流れ図である。以前の図面に関して示した例を参照すると、方法800は、システム200を用いて実行することができる。方法1000を方法500内に組み込むことができることに注意されたい。
【0212】
方法1000は、携帯測定システムが外部カメラによって少なくとも部分的に視認可能である(従って、携帯測定システムの場所を決定することができる)第1の時点で外部カメラによって取り込まれた画像データを外部カメラから受信する段階1010を含む。
【0213】
段階1020は、携帯測定システムによって収集されたこの携帯測定システムの経時的移動を示すナビゲーションデータを取得する段階を含む。特に、ナビゲーションデータは、第1の時点の後の携帯測定システムの移動を示している。ナビゲーションデータは、携帯測定システムの内部センサ、ジャイロスコープ等が取得することができる。段階1020は、段階1030を実行するユニットによって実行される(例えば、プロセッサ250、同期モジュール230など)。
【0214】
段階1030は、携帯測定システムが外部カメラから隠れている第2の時点での携帯測定の査定場所を決定するようにナビゲーションデータと外部カメラによって取り込まれた画像データとを処理する段階を含む。例えば、第2の時点は、第1の時点から1秒〜60秒後(又はそれよりも長いもの)とすることができる。大きい誤差が累積することを防止するために、時々に携帯測定システムを外部カメラに示すようにユーザに要求することができることに注意されたい。
【0215】
方法1000は、査定場所がその上に示す推定方位画像を外部カメラによって取り込まれた画像に基づいて生成する段階1040を含むことができる。
【0216】
方法1000は、推定方位画像を第2の時点で携帯測定システムによって患者の検査身体場所から取得された生理的測定値に関連付ける段階を含むことができる。段階1050は、方法500の段階530の関連付け段階と同じく生理学的データを関連付ける段階を含むことができ、段階530に関して上記で提供したあらゆる情報を必要な変更を加えた上で段階1050に関して行うことができる。
【0217】
方法1000の段階1060は、外部カメラによって取り込まれ、その上に査定場所が示された画像を遠隔システムに送信する段階を含む。査定場所は、いずれかのグラフィック記号又はあらゆる他のグラフィック表現によって表すことができる。
【0218】
方法1000は、例えば、外部カメラ取って視認可能ではない部位内の生理的測定を患者が位置を変更することを必要とすることなく可能にするために使用することができる(方法500と共に使用するか、それとは別個に使用するかのいずれか)。例えば、センサが、患者のほくろの画像を撮影するカメラである場合に、患者の身体の正面部分の上のほくろの画像を方法500を実行することによって記録されたセンサの位置で撮像することができ、一方、方法1000を実行することによって背中の上のほくろを記録することができる。方法500及び800の場合と同様に、方法1000は、センサ、フィルタのような向きのような追加パラメータの記録段階及び送信段階を含むことができる。
【0219】
センサの位置決めを検出するために、移動センサに加えて複数の外部カメラによる3D再現を使用することができることに注意されたい。
【0220】
方法1000は、システム200によって実行することができることに注意されたい。例えば、システム200は、任意的に、(a)携帯測定システム210によって取得された携帯測定システムの経時移動を示すナビゲーションデータを取得し、(b)携帯測定システムが外部カメラから隠れている第2の時点での携帯測定の査定場所を決定するようにナビゲーションデータと第1の時点に外部カメラ220によって取り込まれた画像データとを処理し、(c)外部カメラ220によって取り込まれた画像に基づいて査定場所がその上に示す推定方位画像を発生させるように作動可能な画像処理モジュール(例示していない)を含むことができる。
【0221】
必ずしもそうとは限らないが、画像処理モジュールはプロセッサ250の一部とすることができることに注意されたい。画像処理モジュールは、上記で議論したように、内部に携帯測定システムが示された方位画像を提供するように位置決め画像を処理するものと同じ画像処理モジュールとすることができる。
【0222】
そのような場合の同期モジュール230は、第2の時点で取得された生理的測定値を推定方位画像に関連付けるように作動可能であり、通信モジュール240は、(a)第2の時点で取得された生理的測定値に基づく第2の生理的測定記録と、(b)推定方位画像と、(c)推定方位画像と第2の生理的測定記録とを関連付ける関連付けデータとを遠隔システムに送信するように作動可能である。
【0223】
図17A及び
図17Bは、本発明の開示の主題による患者の生理的パラメータを測定するためのシステム1700の例を示す機能ブロック図である。システム1700は、少なくとも、a.患者の生理的測定値を取得するように作動可能な携帯測定システム1710、b.患者の身体の可視光画像を取り込むように作動可能であり、検査身体場所に向けられた外部カメラ1720、及びc.(a)外部カメラによって取得された少なくとも1つの画像をこれらの画像内の携帯測定システムの場所を決定するように処理し、(b)この場所が予め決められた検査場所に対する近接度判断基準を満たす条件時に携帯測定システムの生理的測定の変更を開始するように作動可能なプロセッサ1750を含む。
【0224】
必ずしもそうとは限らないが、システム1700はシステム200として機能することができる(この場合に、構成要素1710、1720、及び1750は、それぞれ構成要素210、220、及び250として機能する)ことに注意されたい。構成要素210、220、及び250に関して上記で提供したあらゆる情報は、必要な変更を加えた上で(それぞれ)構成要素1710、1720、及び1750に関して実施することができる。
【0225】
プロセッサ1750は、外部カメラ1720の複数の画像を処理するが、これらの画像のうちの一部のみ内での携帯測定システム1710の場所しかを決定しないように作動可能とすることができることに注意されたい(例えば、システム1710が画像のうちの全て内で示されるか又は識別されるわけではない場合、又はN枚の画像毎にしか処理されない場合等々)。
【0226】
プロセッサ1750は、外部カメラ1720の一部の画像内の携帯測定システム1710の場所を決定するが、近接度判断基準が満たされた時にのみ、更に、その全ての場合に必ずということでさえもなく生理的測定の変更を開始することができることに注意されたい。例えば、プロセッサ1750は、システム1710が予め決められた検査場所からの第1の距離(例えば、5cm)に到達した時にシステム1710の生理的測定を開始し、システム1710が予め決められた検査場所からの第2の距離(例えば、2cm)に到達した時に測定情報を記録し始め、システム1710が予め決められた検査場所から離れた(例えば、3cmよりも大きい距離まで)場合にUI通知をユーザに出すことができる。
【0227】
任意的に、プロセッサ1750は、携帯測定システム1710の場所が近接度判断基準を満たす条件時に携帯測定システム1710に生理的測定を開始させるように作動可能とすることができる。
【0228】
任意的に、プロセッサ1750は、携帯測定システム1710の場所が近接度判断基準を満たす条件時に生理的測定のデータ収集の開始をもたらすように作動可能とすることができる。例えば、データ収集は、携帯測定システム1720、プロセッサ1750、スマート電話(又はタブレットコンピュータのような別の携帯コンピュータ)1790、遠隔システム300、遠隔システム400のうちのいずれか1つ又は2以上によって実行することができる。生理的測定のデータ収集には、追加データ(例えば、外部カメラ1720からの画像、測定に関するメタデータ、タグ、測定連続番号、他のメタデータなど)の収集を並行することができることに注意されたい。
【0229】
任意的に、プロセッサ1750は、携帯測定システム1710の場所が近接度判断基準を満たす条件時に携帯測定システム1710に生理的測定パラメータを変更させるように作動可能とすることができる。例えば、生理的測定パラメータの変更は、測定分解能、電圧レベル、個別測定の間の時間差などを含むことができる。
【0230】
任意的に、プロセッサ1750は、携帯測定システムの場所が近接度判断基準を満たす条件時に(例えば、患者が携帯測定システムを指定検査場所から離した場合)、ユーザインタフェースに携帯測定システムの場所を修正する命令をユーザに対して提供させるように作動可能とすることができる。このユーザインタフェースは、例えば、ディスプレイ1760、スピーカ、又はシステム1710のスピーカのような別のシステムのUIとすることができる。プロセッサ1750は、患者がシステム1710の向き及び/又は押圧レベルを変更した場合に、生理的測定の信号品質が品質閾値を下回った場合に基準画像を処理すること(例えば、患者が姿勢を変更したか否かを決定するために)等によってユーザインタフェースに他の条件下の命令又は通知を提供させることができる。患者に、正しい作動を再開するか又はシステム1710を正しい場所に移動するように命令することができる。そのような場合にプロセッサがトリガすることができる他のアクションは、生理的測定値の記録を停止する段階、生理学的記録内で事象が発生した時間をマーク付けする段階、位置決め画像を取得する段階等である。
【0231】
システム1700は、生理的測定値を別のシステム(例えば、サーバ、コールセンター、医院のような別の場所にあるもの)に送信するための通信モジュール1740を含むことができる。他のシステムは、例えば、遠隔デスクトップコンピュータ、遠隔パーソナルコンピュータ(例えば、ラップトップ、タブレットコンピュータ、スマート電話)、サーバ、システム300、システム400とすることができる。通信モジュール240に関して上記で提供したあらゆる情報を必要な変更を加えた上で構成要素1740に関して行うことができる。
【0232】
図7に戻ると、システム200を示す患者場所100においてシステム1700を使用することができることに注意されたい。同様に、熟練患者場所120は、必ずしもシステム400の全ての機能を有するとは限らない別のシステムとすることができる(例えば、このシステムは、システム400に関して議論したようと同期データを使用するように作動可能である必要が必ずしもない場合がある。
図7のシステムの使用とシステム1700の使用との間で他の変更及び調節を行うことができる。
【0233】
図18は、本発明の開示の主題による生理学的モニタのためのコンピュータ実装方法1800の例を示す流れ図である。以前の図面に関して示した例を参照すると、方法1800は、システム1700によって実行することができる。
【0234】
方法1800の段階1810は、患者の身体と携帯測定システムの少なくとも一部とを示す少なくとも1つの可視光画像をこれらの画像内の携帯測定システムの場所を決定するように処理する段階を含む。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階1810は、外部カメラ1720によって実行することができる。
【0235】
少なくとも1つの可視光画像は、例えば、上記で様々な方法及びシステムに関して議論したように携帯測定システムに対して外部であるカメラが取得することができる。
【0236】
方法1800の段階1820は、携帯測定システムの場所が予め決められた検査場所に対する近接度判断基準を満たす条件時に携帯測定システムによる患者の生理的測定の新しいフェーズを開始する段階を含む。
【0237】
例えば、開始段階は、a.生理的測定を始めるアクション、b.生理的測定のデータ収集を開始するアクション、c.携帯測定システムの生理的測定パラメータを変更するアクション、d.携帯測定システムの場所を修正するユーザインタフェース命令のユーザへの提示を開始するアクション、e.別のユーザインタフェース命令のユーザへの提示を開始するアクションのうちのいずれか1つ又は2以上を実行する段階を含むことができる。
【0238】
患者の1又は2以上の生理学的検査が様々な場所で生理的測定値を取得することを必要とする場合に、患者の身体上の様々な場所に対して段階1810及び1820を順番に繰り返すことができることに注意されたい。
【0239】
図19A及び
図19Bは、本発明の開示の主題による患者の生理的パラメータの測定を制御するためのシステム1900の例を示す機能ブロック図である。システム1900は、少なくとも通信インタフェース1980と、プロセッサ1950と、コントローラ1990とを含む。
【0240】
通信インタフェース1980は、患者の身体の少なくとも一部を含む(すなわち、示す)基準画像に対して定められた少なくとも1つの検査場所を受信するように作動可能である。
【0241】
任意的に、検査場所は、人が選択する(例えば、人が基準画像上にマーク付けする)ことができる。この選択は、システム1900のUI上又は遠隔システム上で実行することができる。
【0242】
任意的に、検査場所は、基準画像に基づいて自動アルゴリズムを用いて選択することができる。例えば、自動アルゴリズムは、基準画像内で特定の身体部分(例えば、目、指)を識別し、識別した身体部分に基づいて少なくとも1つの検査場所を決定することができる。別の例では、自動アルゴリズムは、少なくとも1つの検査場所を決定するために、基準画像を患者の別の画像(例えば、患者の過去の病態を経過観察するための)及び/又は別の画像(例えば、病態を例証するための)に対して比較することができる。別の例では、自動アルゴリズムは、特定の生理学的状態(例えば、皮膚の変色、瘢痕組織、ほくろなど)を識別し、この識別に基づいて少なくとも1つの検査場所を決定するように基準画像を処理することができる。自動アルゴリズムは、プロセッサ1950によって実行することができるが、遠隔システム上で実行することもできる。
【0243】
任意的に、通信インタフェースは、UIへの(例えば、タッチ画面、コンピュータマウス等への)インタフェースとすることができる。任意的に、通信インタフェースは、遠隔システムへのインタフェース(例えば、USB接続、無線接続)とすることができる。
【0244】
プロセッサ1950は、少なくとも、a.患者の身体の少なくとも一部を含み(すなわち、示し)、外部カメラ(コントローラ1990によって制御される携帯測定システムに対して外部である)によって取得された可視光画像である基準画像上で人によってマーク付けされた少なくとも1つの検査場所を処理し、b.処理の結果に基づいて携帯測定システムのための位置決めパラメータを決定するように作動可能である。
【0245】
位置決めパラメータは、基準画像に関して(例えば、ピクセル数で定められ、例えば、携帯測定システムは、生理的測定に向けてコーナピクセル(940,500)と(960,520)によって定められた部位に位置決めされることになる)、患者の身体に関して(例えば、携帯測定システムは、生理的測定に向けて目のような識別可能な身体場所に対して定められた場所に位置決めされることになる)、別の識別可能物体に関して(例えば、2つの電極が、7cmよりも大きくない相互間距離に位置決めされることになる)、更に他のものに関して決定することができる。
【0246】
位置決めパラメータは、検査場所で実行される生理的測定のタイプに依存して変化する場合がある。段階860の生理的測定値の収集をトリガする前に、他の基準(例えば、センサの向き、バッテリレベル、信号レベル)を必要とする可能性もある。
【0247】
システム1910は、個人に対して基準画像を表示し、少なくとも1つの検査場所の個人によるマーク付けを受信するためのユーザインタフェース(例えば、タッチ画面1960)を含むことができることに注意されたい。しかし、必ずしもそうとは限らず、ユーザインタフェースは、別のシステム(例えば、システム400又は例えば遠隔場所で医療専門家によって運用される別のシステム)上に実施することができる。
【0248】
コントローラ1990は、携帯測定センサによる患者の生理的測定の実行を位置決めパラメータに基づいて制御するように作動可能である。コントローラは、プロセッサ1950(
図19Aに明らかにしているように)に接続することができるが、他の場所に位置付けることもできる(例えば、携帯測定システムの一部として)。
【0249】
必ずしもそうとは限らないが、システム1900は、携帯測定システム及び/又は外部カメラを含むことができる。任意的に、システム1900はスマート電話又はタブレットコンピュータ上に実施することができ、この場合に、スマート電話又はタブレットのカメラは、外部カメラとして機能することができる。任意的に、システム1900は、外部カメラも含むコンピュータ内に組み込むことができる。
【0250】
システム1900は、複数回の使用に向けて位置決めパラメータを格納するためのメモリを含むことができる。例えば、医療専門家(又は別のユーザ)は、1つの案件において基準画像上で1又は2以上の検査場所をマーク付けすることができ、コントローラ1990は、様々な時点での(例えば、様々な期日での)携帯測定システムによる患者の生理的パラメータの様々な測定を同じ位置決めパラメータを用いて制御することができる。
【0251】
任意的に、コントローラ1990は、位置決めパラメータと基準画像とに基づいて生理的測定の実行を制御するように作動可能とすることができる。この制御は、例えば、システム1700に関して議論した制御のうちのいずれか1つと同様に行うことができる。
【0252】
任意的に、プロセッサ1950は、基準画像上で少なくとも1人の個人によってマーク付けされた複数の検査場所に基づいて異なる位置決めパラメータを決定するように作動可能とすることができ、コントローラ1990は、携帯測定システムによる患者の複数の生理的測定の実行をこれらの異なる位置決めパラメータに基づいて制御するように作動可能とすることができる。そのような場合に、任意的に、コントローラ1990は、これらの異なる位置決めパラメータに基づいて複数の生理的測定の間の休止を制御するように更と作動可能とすることができる(例えば、携帯測定システムが定められた着目位置にある時にのみ体温のような生理的測定値を測定するか又は音を集音するが、患者が携帯測定システムを場所の間で移動する時にはこれらを行わないように)。
【0253】
上記で他のシステムに関して議論したように、患者は、システム1900のUI(例えば、ディスプレイ1960)上又は別のシステムのUI上で位置決めパラメータに基づいて携帯測定システムを何処に位置決めするかに関する命令を受信することができる。
【0254】
任意的に、コントローラ1990は、位置決めパラメータに基づいて生理的測定の開始を制御するように作動可能とすることができる(例えば、システム1700及び近接度判断基準に関して議論したものに必要な変更を加えた上で)。
【0255】
任意的に、コントローラ1990は、位置決めパラメータに基づいて生理的測定のデータ収集の開始を制御するように作動可能とすることができる(例えば、システム1700及び近接度判断基準に関して議論したものに必要な変更を加えた上で)。
【0256】
任意的に、コントローラ1990は、携帯測定システムの生理的測定パラメータの変更を制御するように作動可能とすることができる(例えば、システム1700及び近接度判断基準に関して議論したものに必要な変更を加えた上で)。
【0257】
任意的に、コントローラ1990は、携帯測定システムの場所を修正するためのユーザインタフェース命令のユーザへの提示を制御するように作動可能とすることができる(例えば、システム1700に関して議論したものに必要な変更を加えた上で)。
【0258】
任意的に、プロセッサ1950は、位置決めパラメータの決定の後に外部カメラによって取得された患者の身体と携帯測定システムとを示す少なくとも1つの可視光画像をこれらの画像内の携帯測定システムの場所を決定するように処理するように更と作動可能とすることができる。そのような場合のコントローラ1990は、この場所が予め決められた検査場所に対する近接度判断基準を満たす条件時に携帯測定システムによる患者の生理的測定の新しいフェーズの開始を制御するように作動可能とすることができる。
【0259】
新しいフェーズの開始は、例えば、a.生理的測定のデータ収集を開始する段階、b.携帯測定システムの生理的測定パラメータを変更する段階、c.携帯測定システムの場所を修正するためにユーザへのユーザインタフェース命令の提示を開始する段階のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0260】
図7に戻ると、システム200が示された患者場所100でシステム1900を使用することができることに注意されたい。同様に、熟練患者場所120は、必ずしもシステム400の全ての機能を有するとは限らない別のシステムとすることができる(例えば、このシステムは、システム400に関して議論したような同期データを使用するように作動可能である必要が必ずしもない場合がある)。
図7のシステムの使用とシステム1900の使用との間で他の変更及び調節を行うことができる。
【0261】
図20は、本発明の開示の主題による生理学的モニタのためのコンピュータ実装方法2000の例を示す流れ図である。以前の図面に関して示した例を参照すると、方法2000は、システム1900によって実行することができる。
【0262】
方法2000は、患者の身体の少なくとも一部を含む基準画像を取得する段階を含む任意的な段階2010で始めることができる。基準画像は、段階2040(下記で議論する)の携帯測定システムに対して外部である外部カメラによって取得される可視光画像である。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階2010は、プロセッサ1950によって実行することができる。
【0263】
方法2000の段階2020は、患者の身体の少なくとも一部を含む基準画像に対して定められた少なくとも1つの検査場所を取得する段階を含む。任意的に、少なくとも1つの検査場所は、基準画像上で個人によってマーク付けされる。任意的に、少なくとも1つの検査場所は、自動アルゴリズムによって決定される。任意的に、少なくとも1つの検査場所は、個人(例えば、医療専門家)の入力との組合せで自動アルゴリズムによって決定される。少なくとも1つの検査場所の特定段階に対するいくつかの例を上記でシステム1900に関して提供した。
【0264】
以前の図面に関して示した例を参照すると、段階2020は、通信インタフェース1980、プロセッサ1950、及び/又はユーザインタフェース(例えば、1960)、又はこれらのあらゆる組合せによって実行することができる。方法2000は、ユーザインタフェース上で個人に対して基準画像を表示する段階を含むことができるが、マーク付けは別のシステム上で実行することができるので、必ずしもそうとは限らない。
【0265】
段階2030は、少なくとも1つの検査場所に基づいて携帯測定システムのための位置決めパラメータを決定する段階を含む。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階2030は、プロセッサ1950によって実行することができる。任意的に、段階2030は、少なくとも1つの検査場所と基準画像とに基づいて位置決めパラメータを決定する段階を含むことができる。
【0266】
段階2040は、位置決めパラメータに基づいて携帯測定センサによる患者の生理的測定の実行を制御する段階を含む。以前の図面に関して示した例を参照すると、段階2040は、コントローラ1990によって実行することができる。任意的に、段階1990の制御は、基準画像及び/又は追加パラメータに更に基づく場合がある。
【0267】
任意的に、段階2020は、少なくとも1人の個人によってマーク付けされた複数の検査場所を取得する段階を含むことができ、段階2030は、異なる検査場所に基づいて異なる位置決めパラメータを決定する段階を含むことができ、段階2040は、携帯測定システムによる患者の複数の生理的測定の実行を制御する段階を含むことができる。そのような場合に、方法2000は、これらの異なる位置決めパラメータに基づいて複数の生理的測定の間の休止を制御する段階を更に含むことができる。a.段階2040の制御は、b.生理的測定の開始を制御する段階、c.生理的測定のデータ収集を開始する段階、d.携帯測定システムの生理的測定パラメータを変更する段階、e.携帯測定システムの場所を修正するためのユーザインタフェース命令のユーザへの提示を制御する段階、f.特定段階の後に外部カメラによって取得された患者の身体と携帯測定システムとを示す少なくとも1つの可視光画像をこれらの画像内の携帯測定システムの場所を決定するように処理し、この場所が予め決められた検査場所に対する近接度判断基準を満たす条件時に携帯測定システムによる患者の生理的測定の新しいフェーズを開始する段階のうちの1又は2以上を含むことができる。
【0268】
本発明は、コンピュータシステムのようなプログラマブル装置上で実行される時に本発明による方法の段階を実施するためのコード部分又はプログラマブル装置が本発明によるデバイス又はシステムの機能を実施することを可能にするためのコード部分を少なくとも含むコンピュータシステム上での実行のためのコンピュータプログラムに実施することができる。そのような方法は、上記で議論した方法500、600、700、1800、及び200を含む。
【0269】
コンピュータプログラムは、特定のアプリケーションプログラム及び/又はオペレーティングシステムのような命令リストである。コンピュータプログラムは、例えば、サブルーチン、関数、手順、方法、実施、実行可能アプリケーション、アプレット、サーブレット、ソースコード、コード、共有ライブラリ/動的ロードライブラリ、及び/又はコンピュータシステム上での実行に向けて設計された他の命令シーケンスのうちの1又は2以上を含むことができる。
【0270】
コンピュータプログラムは、非一時的コンピュータ可読媒体上に内部的に格納することができる。コンピュータプログラムの全て又は一部は、情報処理システムに恒久的、取外し可能、又は遠隔的に結合されたコンピュータ可読媒体上に提供することができる。コンピュータ可読媒体は、限定的ではなく例として、ディスク及びテープのストレージ媒体を含む磁気ストレージ媒体、コンパクトディスク媒体(例えば、CD ROM、CD Rなど)及びデジタルビデオディスクストレージ媒体のような光ストレージ媒体、FLASHメモリ、EEPROM、EPROM、ROMのような半導体ベースのメモリユニットを含む不揮発性メモリストレージ媒体、強磁性デジタルメモリ、MRAM、レジスタ、バッファ又はキャッシュ、メインメモリ、RAMなどを含む揮発性ストレージ媒体をあらゆる個数で含むことができる。
【0271】
一般的にコンピュータ処理は、実行(稼働)プログラム又はプログラムの一部分と、現在プログラム値及び状態情報と、処理の実行を管理するためにオペレーティングシステムによって使用されるリソースとを含む。オペレーティングシステム(OS)は、コンピュータのリソースの共有を管理し、これらのリソースにアクセスするのに使用されるインタフェースをプログラマーに提供するソフトウエアである。オペレーティングシステムは、システムデータ及びユーザ入力を処理し、タスク及び内部システムリソースをシステムのユーザ及びプログラムへのサービスとして割り当てて管理することによって応答する。
【0272】
コンピュータシステムは、例えば、少なくとも1つの処理ユニットと、関連のメモリと、いくつかの入力/出力(I/O)デバイスとを含むことができる。コンピュータプログラムを実行する時に、コンピュータシステムは、コンピュータプログラムに従って情報を処理し、取得される出力情報をI/Oデバイスを通して生成する。
【0273】
上述の明細書では、本発明をその実施形態の特定の例を参照して説明した。しかし、添付の特許請求の範囲に示す本発明の広義の精神及び範囲から逸脱することなくそこに様々な修正及び変更を加えることができることが明らかであろう。
【0274】
更に、本明細書及び特許請求の範囲での「前面」、「背面」、「上部」、「底部」、「上」、及び「下」などの用語は、いずれかが存在する場合は説明目的に使用するものであり、必ずしも永久的な相対位置を説明するために使用するものとは限らない。そのように使用するこれらの用語は、適切な関連下では交換可能であり、従って、本明細書に説明する実施形態は、例えば、本明細書で例示するもの又はそうでなければ説明するもの以外の向きで作動させることができることを理解しなければならない。
【0275】
本明細書で議論する接続は、それぞれのノード、ユニット、又はデバイスから又はそこへ例えば中間デバイスを通して信号を伝達するのに適するあらゆるタイプの接続とすることができる。従って、別途示唆又は記載しない限り、接続は、例えば、直接接続又は間接接続とすることができる。これらの接続は、単一接続、複数接続、一方向接続、又は双方向接続であるものに関して例示又は説明することができる。しかし、様々な実施形態は、これらの接続の実施を変更することができる。例えば、双方向接続ではなく別個の一方向接続を使用することができ、その逆も同様である。同様に、複数の接続は、複数の信号を直列又は時間多重方式で伝達する単一接続と置換することができる。同様に、複数の信号を伝達する単一接続は、これらの信号の部分集合を伝達する様々な異なる接続に分離することができる。従って、信号を伝達することに関して多くのオプションが存在する。
【0276】
同じ機能をもたらす構成要素のあらゆる配置は、望ましい機能が提供されるように実質的に「関連付けられる」。従って、特定の機能をもたらすために組み合わされる本明細書でのあらゆる2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間構成要素とは無関係に望ましい機能が提供されるように互いに「関連付けられた」ものと見なすことができる。同様に、そのように関連付けられたあらゆる2つの構成要素は、望ましい機能が提供されるように互いに「作動可能に接続」又は「作動可能に結合」されたものと見なすことができる。
【0277】
同じく例えば一実施形態では、図示の例は、単一集積回路上又は同じデバイス内に位置付けられた回路として実施することができる。これに代えて、これらの例は、あらゆる個数の別個の集積回路又は適切な方式で互いに相互接続した別個のデバイスとして実施することができる。
【0278】
同じく例えば、これらの例又はその一部分は、物理的回路又は物理的回路に変換可能な論理表現、例えば、あらゆる適切なタイプのハードウエア記述言語のソフト表現又はコード表現として実施することができる。
【0279】
同じく、本発明は、非プログラマブルハードウエアに実施された物理的なデバイス又はユニットに限定されず、適切なプログラムコードに従って作動することによって望ましいデバイス機能を行うことができるプログラマブルなデバイス又はユニット、例えば、メインフレーム、ミニコンピュータ、サーバ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、ノートパッド、携帯情報端末、電子ゲーム、自動車及び他の埋め込みシステム、セル電話、並びにこの出願で「コンピュータシステム」として一般的に表示する様々な他の無線デバイス内に適用することができる。
【0280】
しかし、他の修正、変形、及び代替物も可能である。従って、本明細書及び図面を限定的な意味ではなく例示的意味で捉えられたい。
【0281】
特許請求の範囲では、括弧の間に置かれたいかなる参照記号も、特許請求を限定するものと解釈すべきではない。「comprising」という言葉は、特許請求の範囲内に列記するもの以外の要素又は段階の存在を除外しない。更に、本明細書に使用する用語「a」又は「an」は、1又は1よりも多いとして定められる。同様に、特許請求の範囲内の「少なくとも1つ」及び「1又は2以上」のような導入句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による別の請求要素の導入が、そのような導入請求要素を含むいずれかを特定の請求項が導入句「少なくとも1つ」又は「1又は2以上」を有する要素と「a」又は「an」のような不定冠詞とを含む場合であっても、この請求項を1つだけのそのような要素を含む発明に限定することを意味すると解釈すべきではない。同じことが命令形容詞の使用に対しても成り立つ。別途記載しない限り、「第1」及び「第2」のような用語は、そのような用語が説明する要素間を任意に区別するために使用する。従って、これらの用語は、必ずしもそのような要素の一時的又は他の優先順位付けを意図したものではない。ある一定の手段を互いに異なる請求項内に列挙していることだけでこれらの手段の組合せを有利に使用することができないことを示すことにはならない。
【0282】
本明細書では本発明のある一定の特徴を図示して説明したが、ここで当業者は多くの修正、代替、変形、及び均等物を想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神の範囲に収まる全てのそのような修正及び変形を網羅するように意図したものであることは理解されるものとする。
【0283】
上述した実施形態は、一例として挙げたものであり、その様々な特徴及びこれらの特徴の組合せを変形及び修正することができることは認められるであろう。
【0284】
様々な実施形態を図示して説明したが、そのような開示内容によって本発明を限定する意図はなく、むしろ添付の特許請求の範囲に定める本発明の範囲に収まる全ての修正及び代替構成を網羅するように意図していることは認められるであろう。