(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記価格調整部は、多変量解析機能を有し、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格との相関を求めることで定められた関数式に基づいて、上記価格を更に調整する
請求項1に記載の価格決定システム。
上記価格調整部は、人工知能による学習機能を有し、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格とを教師データとして学習をし、その学習の結果に基づいて、上記価格を更に調整する
請求項1に記載の価格決定システム。
上記価格の調整では、人工知能により、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格とを教師データとして学習をし、その学習の結果に基づいて、上記価格を更に調整する
請求項5に記載の価格決定方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたものは、見込客の絞り込みに有効な見込客リストを作成し、発送するものにすぎず、見込客情報の販売価格を適正に算出し、行動履歴等に基づいて適宜調整することは開示されていない。
【0006】
今日では、情報はそれ自体価値のあるものと社会において認識されているが、見込客情報についても購入者及び販売者の双方にとってリーズナブルな最適価格を自動的に算出して適宜調整することができれば、見込客情報の適正な流通に寄与するので、情報化社会においては、その実現が嘱望されている。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、見込客情報の購入を所望する購入者に対して、見込客の行動履歴等に基づいて、当該見込客情報の販売金額を決定して提示することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る価格決定システムは、見込客の情報端末と、購入者の情報端末と、サーバ装置とからなる、見込客情報の価格決定システムであって、上記サーバ装置は、上記見込客の情報端末、及び上記購入者の情報端末と通信する通信部と、見込客情報を少なくとも記憶した記憶部と、上記見込客情報をスコアリングするスコアリング部と、上記スコアリングの結果に基づいて上記見込客情報の価格を算出する価格算出部と、上記見込客情報に含まれる行動履歴情報を分析する行動履歴分析部と、上記行動履歴
分析部の分析結果に基づいて上記価格を調整する価格調整部と、
上記調整により得られた確定価格を前記見込客の情報端末に送信する主制御部と、を備え、上記行動履歴分析部は、上記見込客による情報収集の集中度、情報収集の時期、及び情報収集の対象の少なくともいずれかに基づいて行動履歴を分析する。
【0009】
そして、本発明の第2の態様に係る価格決定システムは、第1の態様において、上記購入者に提供すべき見込客情報の開示を見込客が許可していないとき、当該見込客による上記見込客情報の開示の許可を取得する許可取得部を更に備えた。
【0010】
さらに、本発明の第3の態様に価格決定システムは、第1の態様において、上記価格調整部は、多変量解析機能を有し、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格との相関を求めることで定められた関数式に基づいて、上記価格を更に調整する。
【0011】
本発明の第4の態様に係る価格決定システムは、第1の態様において、上記価格調整部は、人工知能による学習機能を有し、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格とを教師データとして学習をし、その学習の結果に基づいて、上記価格を更に調整する。
【0012】
そして、本発明の第5の態様に係る価格決定方法は、見込客の情報端末と、購入者の情報端末と、サーバ装置とからなる、見込客情報の価格決定システムによる価格決定方法であって、上記サーバ装置が、見込客情報をスコアリングするステップと、上記スコアリングの結果に基づいて上記見込客情報の価格を算出するステップと、上記見込客情報に含まれる行動履歴情報を分析するステップと、上記行動履歴情報の分析結果に基づいて上記価格を調整するステップと、
上記調整により得られた確定価格を前記見込客の情報端末に送信するステップと、を有し、上記行動履歴情報の分析では、上記見込客による情報収集の集中度、情報収集の時期、及び情報収集の対象の少なくともいずれかに基づいて行動履歴を分析する。
【0013】
さらに、本発明の第6の態様に係る価格決定方法は、第5の態様において、上記購入者に提供すべき見込客情報の開示を見込客が許可していないとき、当該見込客による上記見込客情報の開示の許可を取得するステップを更に有する。
【0014】
そして、本発明の第7の態様に係る価格決定方法は、第5の態様において、上記価格の調整では、多変量解析により、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格との相関を求めることで定められた関数式に基づいて、上記価格を更に調整する。
【0015】
さらに、本発明の第8の態様に係る価格決定方法は、第5の態様において、上記価格の調整では、人工知能により、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格とを教師データとして学習をし、その学習の結果に基づいて、上記価格を更に調整する。
【0016】
そして、本発明の第9の態様に係るサーバ装置は、見込客の情報端末と、購入者の情報端末と通信自在で、見込客情報の価格を決定するサーバ装置であって、上記見込客の情報端末、及び上記購入者の情報端末と通信する通信部と、見込客情報を少なくとも記憶した記憶部と、上記見込客情報をスコアリングするスコアリング部と、上記スコアリングの結果に基づいて上記見込客情報の価格を算出する価格算出部と、上記見込客情報に含まれる行動履歴情報を分析する行動履歴分析部と、上記行動履歴
分析部の分析結果に基づいて上記価格を調整する価格調整部と、
上記調整により得られた確定価格を前記見込客の情報端末に送信する主制御部と、を備え、上記行動履歴分析部は、上記見込客による情報収集の集中度、情報収集の時期、及び情報収集の対象の少なくともいずれかに基づいて行動履歴を分析する。
【0017】
本発明の第10の態様に係るプログラムは、
コンピュータに見込客情報の価格を決定
させるためのプログラムであって、コンピュータ
を、上記見込客情報をスコアリングするスコアリング部と、上記スコアリングの結果に基づいて上記見込客情報の価格を算出する価格算出部と、上記見込客情報に含まれる行動履歴情報を分析する行動履歴分析部と、上記行動履歴分析部の分析結果に基づいて上記価格を調整する価格調整部と、上記調整により得られた確定価格を前記見込客の情報端末に送信する主制御部として機能
させ、上記行動履歴分析部は、上記見込客による情報収集の集中度、情報収集の時期、及び情報収集の対象の少なくともいずれかに基づいて行動履歴を分析する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、見込客情報の購入を所望する購入者に対して、見込客の行動履歴等に基づいて、当該見込客情報の販売金額を決定して提示する、見込客情報の価格決定システム、価格決定方法、サーバ装置、及びプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
【0021】
本発明の一実施形態に係る見込客情報の価格決定システム等では、見込客が興味のあるテーマを、当該見込客の行動履歴等から自動的に判別する。更に、見込客に係る情報(興味のあるテーマ、情報収集の時期、相談予定時期、選定ポイント等)と、購入者の属性(提供テーマ、強み(企業規模/実績/技術力/柔軟性/価格等)等)とに基づいて価格を自動的に算出し決定する。そして、その価格を見込客の行動履歴を分析することによって調整する。以上に加えて、価格算出に際して、多変量解析や人工知能(特にディープラーニング等)を活用し、算出の精度を高めることもできる。そして、購入者に提案すべき見込客が見込客情報の提供を許可していなかったときは、見込客に対して自動的に情報提供に係る許可を取得するための処理を自動的に実行する。
【0022】
図1には、本発明の一実施形態に係る価格決定システムの構成を示し説明する。
【0023】
同図に示されるように、価格決定システムは、Webサイトを開設するサーバ装置1を備えており、該サーバ装置1が、見込客の情報端末2、及び見込客情報の購入者の情報端末3と通信自在に接続されている。見込客の情報端末2、及び見込客情報の購入者の情報端末3としては、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ等各種のものを採用することが可能である。
【0024】
このような構成において、見込客の情報端末2は、サーバ装置1にアクセスして、Webサイトを閲覧し、自己の属性情報等を予め登録している。同様に、見込客情報の購入者の情報端末3は、ターゲットの指定に関する情報を予め登録している。そして、サーバ装置1は、見込客が興味のあるテーマ等を行動履歴等から自動的に判別し、見込客に係る情報(興味のあるテーマ、情報収集の時期、相談予定時期、選定ポイント等)と、購入者に係る情報(提供テーマ、強み(企業規模/実績/技術力/柔軟性/価格等)等)とに基づいて、見込客情報の価格を自動的に算出し、その価格を見込客の行動履歴を分析することによって調整する。より詳細には、見込客が興味のあるテーマ等を行動履歴などから判別するときには、詳細は後述するテーマ分類テーブルを参照して、Webページ、資料、セミナーについて、それぞれの内容に応じたテーマ分類コードを付与する。あるいは、見込客が、Webページを閲覧した、資料を請求した、セミナーに申し込みした等のアクションが生じたときに、見込客情報に行動履歴(日付、Web/資料/セミナーの区別、テーマ分類コード)を付与する。
【0025】
図2には、価格決定システムのサーバ装置の構成を示し説明する。
【0026】
同図に示されるように、サーバ装置1は、全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)等の制御部11を備えており、該制御部11が通信部12、記憶部13と接続されている。通信部12は、見込客の情報端末2、及び購入者の情報端末3と通信するための通信インタフェースである。記憶部13は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリやハードディスクドライブ(HDD)等からなり、制御部11で実行されるプログラム17を格納しており、その実行時にはワークエリアを提供する。また、記憶部13は、論理的には、購入者DB14、見込客DB15、及び価格DB16を備えている。
【0027】
各DB14及び15において、研修やセミナー等のテーマは、
図3に示されるようなテーマ分類テーブルにより管理されている。即ち、テーマ分類テーブルでは、各テーマ内容について、テーマ分類コードが付与されている。購入者B14では、
図4に示されるように、購入者IDと対応付けて、購入者情報(提供テーマ、及び自社の強み(企業規模、実績、技術力、柔軟性、及び価格等)等)が購入者テーブルで管理されている。
【0028】
見込客B15では、
図5に示されるように、見込客IDと対応付けられて、所属企業の属性、見込客の属性、行動履歴、相談状況、競合状況、及び選定ポイント等が見込客テーブルで管理されている。以下では、これら情報を「見込客情報」と総称する。
【0029】
「所属企業の属性」には、所在地、業種、従業員数、売上高、上場の有無、及び上場市場等が含まれ、「見込客の属性」には、年齢、性別、職種、及び役職等が含まれ、「行動履歴」には、情報収集の集中度、時期、及び対象等が含まれ、「商談状況」には、商談の実績及び見込が含まれ、「選定ポイント」には、安心感、実績、技術力、柔軟性、及び価格等が含まれる。但し、これには限定されない。
【0030】
このような構成において、制御部11は、記憶部13のプログラム17を読み出し実行することで、主制御部11a、スコアリング部11b、価格算出部11c、行動履歴分析部11d、価格調整部11e、許可取得部11f、及び画面データ生成部11gとして機能する。
【0031】
主制御部11aは、情報端末2,3への画面データの送信等、統括的な制御を司る。スコアリング部11bは、見込客情報をスコアリングする。価格算出部11cは、スコアリングの結果に基づいて見込客情報の価格を算出する。行動履歴分析部11dは、見込客情報に含まれる行動履歴情報を分析する。より詳細には、行動履歴分析部11dは、見込客による情報収集の集中度、情報収集の時期、及び情報収集の対象の少なくともいずれかに基づいて行動履歴を分析する。価格調整部11eは、行動履歴分析部11dの分析結果に基づいて価格を調整する。許可取得部11fは、購入者に提供すべき見込客情報の開示を見込客が許可していないとき、当該見込客による見込客情報の開示の許可を取得する。そして、画面データ生成部11gは、情報端末2,3に送信する画面データをHTML形式等で生成する。
【0032】
図6には、価格決定システムの情報端末の構成を示し説明する。ここでは、見込客の情報端末2の構成を例示するが、購入者の情報端末3も同様の構成である。
【0033】
同図に示されるように、情報端末2(情報端末3も同様)は、全体の制御を司るCPU等の制御部21を備えており、制御部21は、通信部22、操作部23、表示部24、及び記憶部25と接続されている。通信部22は、サーバ装置1等と通信する通信インタフェースである。操作部23は、マウスやキーボード等の操作デバイスであり、表示部24は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスであり、これらをタッチパネルとして一体化してもよい。記憶部25は、RAMやROM等のメモリやHDD等からなり、制御部21で実行されるプログラム26を記憶しており、その実行時にはワークエリアを提供する。
【0034】
このような構成において、制御部21は、記憶部25のプログラム26を実行することで、主制御部21a、閲覧部21b、及び表示制御部21cとして機能する。主制御部21aは、サーバ装置1との通信制御など、統括的な制御を司る。閲覧部21bは、サーバ装置1の提供するWebページを閲覧可能とするブラウザとして機能する。そして、表示制御部21cは、表示部24による各種表示を制御する。
【0035】
以下、
図7のフローチャートを参照して、価格決定システムによる価格決定の処理手順を詳細に説明する。ここでは、
図8乃至
図11を適宜参照しつつ説明を進める。
【0036】
処理を開始すると、サーバ装置1の主制御部11aは、購入者情報を取得し、購入者DB14の購入者テーブルの内容を更新する(S1)。より具体的には、購入者の情報端末3によりサーバ装置1にアクセスがなされ、情報端末3にてサーバ装置1の提供するWebサイトのWebページが閲覧されて、当該Webページにおいて所定の操作入力がなされると、購入者情報(提供テーマ、及び自社の強み(企業規模、実績、技術力、柔軟性、及び価格等)等)が情報端末3よりサーバ装置1に送信され、サーバ装置1側で前述した購入者DB14の購入者テーブルの内容の更新が行われる。
【0037】
続いて、スコアリング部11bが、見込客情報をスコアリングする(S2)。より詳細には、価格DB16には、
図8に示されるようなスコアリングテーブルが記憶されているので、スコアリング部11bは、当該スコアリングテーブルを参照して、見込客情報のスコアリングを実行する。
【0038】
例えば、
図8の例では、「行動履歴」については、
・指定テーマのセミナー申し込みがある 3点
・セミナーはないが、指定テーマの資料請求がある 2点
・セミナー、資料請求はないが、指定テーマのWeb閲覧がある 1点
「属性」については、
・業種がユーザ企業(IT企業以外) 3点
・企業規模(従業員数)が3000名以上 3点
・企業規模(従業員数)が300名以上、3000名未満 2点
・企業規模(従業員数)が100名以上、300名未満 1点
・職種が管理職 1点
「選定ポイント」については、
・業者選定で重視するポイントが、購入者の属性とマッチしている 2点
「競合状況」については、
・競合がいない 1点
と規定されている。
【0039】
従って、スコアリング部11bは、この規定されたルールに従って、見込客情報のスコアリングを行う。実際にスコアリングテーブルに基づいてスコアリングされた例は、例えば
図9に示される通りである。この例では、
・従業員50名のIT企業、エンジニア、Web閲覧のみ 1点
・従業員150名の製造業、担当者、資料請求 6点
・従業員10000名のIT企業、エンジニア、セミナー申し込み 6点
・従業員1000名のIT企業、エンジニア、セミナー申し込み 5点
・従業員2000名の小売業、課長、セミナー申し込み 9点
・従業員5名の小売業、担当者、Web閲覧 4点
・従業員10名のIT企業、エンジニア、セミナー参加 3点
とスコア合計が算出される。
【0040】
続いて、価格算出部11cは、スコアリングの結果に基づいて見込客情報の価格を算出する(S3)。より具体的には、価格算出部11cは、スコアリングの結果、得られた点数に所定単価を乗算するなどして、見込客情報の価格を算出する。尚、スコアリングの点数と規定料金が対応付けられたテーブルを価格DB16に記憶しておき、それを参照して見込客情報の価格を算出するようにしてもよい。
【0041】
続いて、行動履歴分析部11dは、見込客情報に含まれる行動履歴情報を分析する(S4)。より詳細には、行動履歴分析部11dは、見込客による情報収集の集中度、情報収集の時期、及び情報収集の対象の少なくともいずれかに基づいて行動履歴を分析する。
【0042】
例えば、「情報収集の集中度」については、
・1つのテーマに集中しているか
・複数のテーマに分散しているか
等の視点で分析を行う。
そして、「情報取集の時期」については、
・長期間にわたり継続しているか
・長期間にわたり継続した後、一定時間に集中しているか
・過去は情報収集がなく、突如一定時間に集中しているか
・一定期間に集中した後、情報収集が途絶えているか
・一定期間に集中した後、長期間にわたり継続しているか
・一定期間に集中し、所定期間を経て、再度一定期間に集中しているか
等の視点で分析を行う。
そして、「情報収集の対象」については、
・セミナー中心か
・講演資料のダウンロードが中心か
・Webページの閲覧が中心か
・分散しているか
等の視点で分析を行う。
【0043】
実際の行動履歴分析例は、
図10に示される通りである。
【0044】
例えば、行動履歴分析の結果、短期間(例えば1か月)の間に、複数のテーマの講演資料請求、Webサイトの閲覧を行っていると認識されたときは、情報端末3側に「○月から○月にかけて、複数のテーマの講演資料請求、Webサイトの閲覧を行っています。全般的な情報収集の可能性が高いと判断されます。」と表示し、見込客情報の販売価格の価格変動率を1.0倍と設定し、提示する。
【0045】
行動履歴分析の結果、短期間(例えば1か月)の間に、特定のテーマに関するセミナーの申し込み、講演資料請求、Webサイトの閲覧を行っていると認識されたときは、情報端末3側に「○月から○月にかけて「○○○」に関するセミナー申し込み、講演資料請求、Webサイトの閲覧を行っています。「○○○」への関心が非常に高いと判断されます。」と表示し、見込客情報の販売価格の価格変動率を1.1倍と設定し、提示する。
【0046】
行動履歴分析の結果、短期間(例えば1か月)の間に、特定のテーマに関するセミナー申し込みを行っており、例えば半年前には同じテーマに関する講演資料請求、Webサイトの閲覧を行っていたと認識されたときは、情報端末3側に「○月から○月にかけて、「○○○」に関するセミナー申し込みを行っています。また、約○カ月前には「○○○」に関する講演資料請求、Webサイトの閲覧を行っていました。「○○○」への関心が非常に高く、また検討状況が進んだ可能性があります。」と表示し、見込客情報の販売価格の価格変動率を1.5倍と設定し、提示する。
【0047】
行動履歴分析の結果、短期間(例えば、1カ月)の間に、あるテーマに関する購入者企業の講演資料やWebサイトの閲覧を多数行っていると認識されたときは、情報端末3側に「○月から○月にかけて、貴社の「○○○」に関する講演資料請求、Webサイトの閲覧を行っています。他社に関する情報収集は少なく、貴社に強い興味があると考えられます。」と表示し、見込客情報の販売価格の価格変動率を1.5倍と設定し、提示する。
【0048】
行動履歴分析の結果、短期間(例えば、1カ月)の間に、あるテーマに関する他社の講演資料やWebサイトの閲覧を多数行っていると認識されたときは、情報端末3側に「○月から○月にかけて、特定の企業の「○○○」に関する講演資料請求、Webサイトの閲覧を行っています。その企業に絞って情報収集しているようです。」と表示し、見込客情報の販売価格の価格変動率を1.1倍と設定し、提示する。
【0049】
そして、行動履歴分析の結果、長期間(例えば1年)の間に、特定のテーマに関するセミナー申し込み、講演資料請求、Webサイト閲覧を断続的に行っていると認識されたときは、情報端末3側に「○月から○月にかけて、「○○○」に関するセミナー申し込み、講演資料請求、Webサイトの閲覧を断続的に行っています。「○○○」に関する情報収集を継続しているようです。」と表示し、見込客情報の販売価格の価格変動率を1.2倍と設定し、提示する。
【0050】
なお、以上の行動履歴分析の結果に基づく価格変動率の設定に加えて、或いは替えて
図11に示されるようなテーブルを参照して、行動履歴の時期、或いは商談発生見込の時期に基づいて、価格変動率を設定するようにしてもよい。その場合、行動履歴の時期に基づいて価格変動率を設定する場合には、行動履歴分析部11dは、
図11(a)のテーブルを参照し、商談発生見込の時期に基づいて価格変動率を設定する場合には、行動履歴分析部11は、
図11(b)のテーブルを参照する。
【0051】
図7に戻り、続いて価格調整部11eは、行動履歴分析部11dの分析結果に基づいて価格を調整する(S5)。より具体的には、価格算出部11cにより算出された価格に行動履歴分析部11dによる行動履歴分析の結果、得られた価格変動率を乗算することで価格を調整する。こうして、主制御部11aは、確定価格の出力を行い(S6)、一連の処理を終了する。出力に際しては、例えば、画面データ生成部11gは、情報端末2,3に送信する画面データをHTML形式等で生成し、主制御部11aの制御の下、情報端末3に送信することになる。
【0052】
なお、許可取得部11fは、購入者に提供すべき見込客情報の開示を見込客が許可していないとき、当該見込客による見込客情報の開示の許可を取得する。許可取得部11fは例えば電子メール等で許可を情報端末2側に求める。
【0053】
ここで、価格調整部11eは、多変量解析機能を有し、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格との相関を求めることで定められた関数式に基づいて、価格を更に調整するようにしてもよい。例えば、行動履歴の複数の要素が、それぞれ複数の変数x1,x2,・・・,xnに置き換えられるとき、それら変数により価格の関数(価格=f(x1,x2,・・・,xn)を求め、価格を調整する。この関数は、データの蓄積に伴って適宜に見直し、更新するとよい。
【0054】
さらに、価格調整部11eは、人工知能による学習機能を有し、過去の行動履歴の分析結果と調整された後の価格とを教師データとして学習をし、その学習の結果に基づいて価格を更に調整するようにしてもよい。これは、人工知能のうち、特にディープラーニングと称される技法を用いるものであるが、販売しようとする見込客情報、購入者情報などの項目から、ディープラーニングによれば最適価格に調整することができる。この場合もデータの蓄積に伴って適宜に学習を継続するとよい。
【0055】
以上説明したように、本発明の一実施形態によれば、見込客情報の購入を所望する購入者に対して、見込客の行動履歴等に基づいて、当該見込客情報の販売金額を決定して提示する、見込客情報の価格決定システム、価格決定方法、サーバ装置、及びプログラムを提供することができる。特に、行動履歴分析部は、見込客による情報収集の集中度、情報収集の時期、及び情報収集の対象の少なくともいずれかに基づいて行動履歴を分析するので見込客及び購入者の双方にとってリーズナブルな価格となるように適切な価格調整を行うことが可能であるので、双方からの価格に対する信頼も確保できる。
【0056】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0057】
例えば、価格調整にために参照する行動履歴は、前述したものに限定されず、そのほか種々の情報を含んでもよい。