(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記一の回転リールの幅方向の範囲内にある前記基板の部分には、前記一の特定発光素子以外の他の発光素子が搭載されていない請求項1から4の何れか1項に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0033】
(第1の実施形態)
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。なお、左右方向は「直交方向」の一例である。
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図面を参照しながら説明する。
【0034】
(筐体12、前扉14)
図1に示すように、第1の実施形態に係る遊技機10は、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0035】
(回転リール62)
前扉14の中央部分には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61(
図2(A)参照)を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。なお、左回転リール64は「第1回転リール」の一例であり、中回転リール66は「第2回転リール」の一例であり、右回転リール68は「第3回転リール」の一例である。
【0036】
(クレジット表示器87、払出枚数表示器88)
前記図柄表示窓部16の左方には、クレジットメダルの貯留枚数(以下、「クレジットメダル数」とする)を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の下方に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成されている。このような構成により、クレジット表示器87では、クレジットメダル数に対応する2桁の数字が表示可能となっており、払出枚数表示器88では、払出枚数に対応する2桁の数字が表示可能となっている。
【0037】
(区間報知ランプ90)
前扉14のうち、払出枚数表示器88の下方には、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ90が設けられている。
ここで、「有利区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない非有利区間から移行可能であり、上記の押し順の表示が可能な区間である。
【0038】
この区間報知ランプ90は、有利区間中において、有利区間に移行してから、押し順が表示されるまでの任意の契機で、後述するメイン制御手段200により点灯される。そして、区間報知ランプ90は、有利区間中にメイン制御手段200により点灯された場合には、当該有利区間中は常時点灯される。なお、区間報知ランプ90は、「有利区間」から「非有利区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により消灯される。
【0039】
第1の実施形態では、有利区間中において、後述するAT状態に移行したことに基づいて、メイン制御手段200により区間報知ランプ90が点灯されることとなっている。
ここで、区間報知ランプ90のみで現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知することに限らず、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDのドット部と区間報知ランプ90との双方を用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
【0040】
また、区間報知ランプ90を設けずに、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDのドット部を用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
【0041】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
【0042】
(メダル投入口38)
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技用価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
ここで、第1の実施形態に係る遊技機10は、メダル投入口38に投入したメダルを最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。そして、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を「最大クレジットメダル数」とする。
【0043】
(ストップスイッチ50)
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0044】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0045】
(精算スイッチ36)
スタートスイッチ40の左側には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
【0046】
(ベットスイッチ32)
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
【0047】
(演出用ボタンスイッチ42)
マックスベットスイッチ34の右側には、特定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
【0048】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に後述するホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0049】
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示部84と、バックランプ67(
図3参照)と、を備えている。
【0050】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、図柄表示窓部16の左右に配置された上部スピーカー74と、メダル払出口28の左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
【0051】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部の左右に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0052】
(表示部84)
前記表示部84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。
【0053】
(バックランプ67)
前記バックランプ67は、リールユニット60に設けられており、回転リール62上の図柄61を照らすためのものである。
また、
図3に示すように、前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている。
【0054】
(扉開閉用スイッチ19)
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
【0055】
(設定変更スイッチ46)
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
【0056】
(設定表示器89)
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、複数段階設けられた設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後所定時間が経過するとその表示は解除される。
【0057】
(リールユニット60)
図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ75(
図9参照)とを有するリールユニット60が配置されている。リール駆動モータ65は、後述するメイン制御手段200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。また、リールユニット60には、回転中に回転リール62の基準位置を検知するリール位置センサ63が設けられている。なお、リールユニット60の詳細については後述する。
【0058】
また、前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている。
【0059】
(ホッパーユニット24)
ホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出して後述するメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
【0060】
(電源ユニット43)
電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
【0061】
(メダルセレクター17)
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクター17が設けられている。このメダルセレクター17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検知するセレクターセンサ92が設けられている。
【0062】
なお、前扉14の裏側には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクター17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。
【0063】
(図柄61)
図2(A)に示すように、左回転リール64、中回転リール66、及び右回転リール68の表面には、ベル図柄、チェリー図柄、リプレイ図柄、白7図柄などの複数の図柄61が形成されている。
【0064】
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図2(A)の図柄61の図柄番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。そして、これらの図柄61は、回転リール62の回転に伴い、図柄番号(コマ番号)の小さい側から大きい側に向かって順回転する。
【0065】
また、
図2(B)は、
図2(A)に示す白7図柄の絵柄(以下、「白7絵柄69」とする)を示している。この白7絵柄69は、特定絵柄の一例である。
図2(B)に示すように、白7絵柄69は、透光性を有しない非透光部分69Aと、透光性を有する透光部分69Bとが設けられている。非透光部分69Aは「白色」に着色され、透光部分69Bは「青色」に着色されている。
【0066】
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200から送信された情報(コマンド)に基づき、主に遊技の進行に合わせて演出装置70による演出の制御を行うサブ制御手段500とを備えている。
【0067】
ここで、メイン制御手段200の制御に基づくスロットマシンの作動状態のうち、後述する「ノーマル遊技状態」、「ボーナス内部中状態」、「ボーナス遊技状態」を総称して遊技状態とし、後述する「非有利区間通常状態」、「有利区間通常状態」、及び「AT状態」を総称して演出状態とする。なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、メダルセレクター17、スタートスイッチ40、ベットスイッチ32、ストップスイッチ50、設定変更スイッチ46、精算スイッチ36、扉開閉用スイッチ19、電源ユニット43、リールユニット60及びホッパーユニット24の入力を受け付け、クレジット表示器87、払出枚数表示器88、リールユニット60、ホッパーユニット24、設定表示器89及び区間報知ランプ90の作動を制御する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200及び演出用ボタンスイッチ42からの信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、表示部84及びバックランプ67の各パーツが接続されている。
【0068】
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0069】
メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0070】
(外部集中端子板18)
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
【0071】
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、
図4に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、有利区間制御手段260、及び送信手段270の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
【0072】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。具体的には、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役の少なくとも何れか1つに当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル遊技状態用、ボーナス内部中状態用、ボーナス遊技状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返して計数するループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
【0073】
役抽選手段210の役抽選に用いる当選確率は、図示しない役抽選テーブルにより、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その当選確率を規定するための値である複数段階の設定値を変更するための設定変更スイッチ46を操作することにより、複数段階の設定値のうち何れか1つの設定値が選択される。そして、役抽選手段210は、選択された設定値毎に予め定められた当選確率で役抽選を行っている。
【0074】
また、第1の実施形態における設定値は、設定値「1」から「6」の6段階に設定されている。なお、設定値は複数段階であれば、設定値「1」から「6」の6段階に限られず、例えば「1・3・6」、「2・4・6」又は「1・6」としてもよい。
第1の実施形態では、役抽選手段210により抽選される役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、ボーナス移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
【0075】
ボーナス移行役としては、ボーナス状態のうち、後述する「CBB1」への移行に係る「CBB1」と、後述する「CBB2」への移行に係る「CBB2」と、が設けられている。
【0076】
また、役抽選手段210は、役抽選の当選役として、1つの役又は複数の役の組合せから構成される複数種類の当選役グループの中から、何れかの当選役グループに当選するか否かを決定している。そのため、当選役グループが複数の役の組合せから構成されている場合は、当選役グループの複数の役に同時に当選(重複して当選)していることとなる。
そして、第1の実施形態では、役抽選の結果は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に書き込まれており、その後の処理にて読み出し可能とされている。
【0077】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、各回転リール62のリール制御を行うものである。リール制御手段220は、スタートスイッチ40の操作に基づいて、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(第1の実施形態では、4.1秒)が経過しているか否かを判定し、所定の時間が経過したと判定すると、3個すべての回転リール62の回転を開始させる。その後、リール制御手段220は、所定の回転速度に達するまで回転リール62を回転させる。そして、リール制御手段220は、回転リール62が所定の回転速度に達した後、役抽選の結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各押し順や停止操作タイミングが所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
【0078】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
【0079】
(配当付与手段240)
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。
【0080】
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、
図4に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態制御手段251、ボーナス内部中状態制御手段252及びボーナス遊技状態制御手段253の各手段を有する。
【0081】
(ノーマル遊技状態制御手段251)
ノーマル遊技状態制御手段251は、「ノーマル遊技状態」(
図6参照)を制御するものである。ここで、ノーマル遊技状態は、ボーナス内部中状態制御手段252によるボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態制御手段253によるボーナス遊技状態、以外の状態をいう。
【0082】
(ボーナス内部中状態制御手段252)
ボーナス内部中状態制御手段252は、「ボーナス内部中状態」(
図6参照)を制御するものである。ここで、ボーナス内部中状態は、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選したが、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組合せを有効ライン上に停止表示できなかった場合に移行する。
【0083】
(ボーナス遊技状態制御手段253)
ボーナス遊技状態制御手段253は、「ボーナス遊技状態」(
図6参照)を制御するものである。
ボーナス遊技状態は、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組合せを有効ライン上に停止表示させることで移行する。
【0084】
ここで、ボーナス遊技状態「CBB1」、「CBB2」は、所定の枚数、例えば200枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、ボーナス遊技状態終了後、ノーマル遊技状態に移行する。
【0085】
(有利区間制御手段260)
有利区間制御手段260は、ストップスイッチ50の押し順を報知不可能な非有利区間と、報知可能な有利区間とを制御するものである。そして、有利区間制御手段260は、後述する報知手段520を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
また、有利区間制御手段260は、所定条件が成立した場合、例えば、役抽選により予め定められた役に当選した場合に行われる「非有利区間」から「有利区間」への移行抽選に当選することにより「非有利区間」から「有利区間」へ移行させる(
図7参照)。
【0086】
なお、役抽選により予め定められた役に当選することを契機に実行される抽選(有利区間移行抽選)により、有利区間へ移行することが決定された場合に移行する場合に限定されず、予め定められた役に当選することにより、有利区間移行抽選をすることなく非有利区間から有利区間へ移行するようにしてもよい。
また、有利区間制御手段260は、役抽選により予め定められた役に当選した場合に、有利区間通常状態からAT状態へ移行するか否かの移行抽選(AT移行抽選)を行い、当該AT移行抽選に当選した場合に、有利区間通常状態からAT状態へ移行させる。
【0087】
なお、役抽選により予め定められた役に当選した場合に、AT移行抽選を行う場合に限定されず、役抽選により入賞した役に基づいて、AT移行抽選を行うようにしてもよい。また、役抽選により予め定められた役に当選した場合は、AT移行抽選をせずに、AT状態へ移行するようにしてもよい。
【0088】
また、有利区間制御手段260は、有利区間へ移行したときにゲーム数の計数を開始し、計数されたゲーム数が、天井ゲーム数抽選により決定された所定のゲーム数、例えば666ゲーム、に到達することにより、後述するAT状態へ移行させるようにしている(所謂天井)。
なお、所定のゲーム数は、抽選により決定される場合に限定されず、予め定められたゲーム数であってもよい。
【0089】
また、有利区間は、遊技可能な遊技区間に上限が設定されており、非有利区間から有利区間へ移行してから、所定の上限ゲーム数、例えば1500ゲームを消化した場合は、有利区間の上限ゲーム数に到達したとして、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0090】
また、第1の実施形態では、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)を消化する前(有利区間の上限ゲーム数に到達する前)であっても、予め定められた所定枚数の出玉(例えば所謂MY2400枚)を獲得したときには、これを契機に、上限ゲーム数を消化する前であっても、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0091】
なお、有利区間において、有利区間の上限ゲーム数に到達する前や、MY2400枚を獲得する前であっても、ボーナス遊技状態の終了やAT状態の終了等といった任意の契機で有利区間から非有利区間へ移行させることもできる。
【0092】
(送信手段270)
送信手段270は、サブ制御手段500へ信号を送信するためのものである。
送信手段270は、例えば、セレクターセンサ92の検知を契機に送信される投入検知信号、ベットスイッチ32での検知を契機に送信される投入操作信号、スタートスイッチ40での検知を契機に送信されるスタート信号、ストップスイッチ50での検知を契機に送信されるストップ信号、をサブ制御手段500へ送信する。
【0093】
また、送信手段270は、これらスイッチの検知に対応する信号に加え、メイン制御手段200において管理する遊技状態(例えば遊技中の状態であるか、非遊技中の状態であるか)を識別可能にするための遊技状態信号も、適宜のタイミングで送信する。
【0094】
(サブ制御手段500)
サブ制御手段500は、
図5に示すように、受信手段510、報知手段520の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
【0095】
具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示部84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
【0096】
(受信手段510)
受信手段510は、送信手段270からの信号を受信するものである。
【0097】
(報知手段520)
報知手段520は、演出装置70を用いて種々の情報、具体的には、演出を遊技者に報知するためのものである。
この報知手段520は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出、各遊技状態に応じた演出、各演出状態に応じた演出、又は押し順を報知するための演出等を遊技者に報知する。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段520は、抽選により選択された演出やメイン制御手段200からの信号(コマンド)に対応する演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。
【0098】
(
図6を用いた遊技状態の説明)
次に、
図6を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御手段200により管理され、
図6に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態、ボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態がある。
【0099】
(ノーマル遊技状態)
ノーマル遊技状態(NOM)は、ノーマル遊技状態制御手段251により制御される。
ノーマル遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、通常(1/7.3)に設定されている。
【0100】
ノーマル遊技状態における役抽選によりボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄61の組合せが有効ライン上に停止表示されなかった場合に、ノーマル遊技状態からボーナス内部中状態へ移行し、停止表示された場合はボーナス遊技状態へ移行する。
【0101】
(ボーナス内部中状態)
ボーナス内部中状態は、ボーナス内部中状態制御手段252により制御され、ノーマル遊技状態において、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役「CBB1」、「CBB2」に対応する図柄61の組合せが有効ライン上に停止表示されなかった場合に移行する。
【0102】
具体的には、ボーナス移行役「CBB1」に当選した場合は「CBB1F」に、ボーナス移行役「CBB2」に当選した場合は「CBB2F」に、それぞれ移行する。
ボーナス内部中状態におけるリプレイ役への当選確率は、ノーマル遊技状態よりも高く設定されている。
【0103】
また、ボーナス内部中状態は、複数のボーナス遊技状態のそれぞれに対応して複数設けられる。
具体的には、ボーナス遊技状態「CBB1F」からはボーナス遊技状態「CBB1」に移行可能であり、ボーナス遊技状態「CBB2F」からはボーナス遊技状態「CBB2」に移行可能である。
【0104】
(ボーナス遊技状態)
ボーナス遊技状態は、ボーナス遊技状態制御手段253により制御され、第1の実施形態では、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役「CBB1」、「CBB2」に対応する図柄61の組合せが有効ライン上に停止表示された場合に移行する。
【0105】
ボーナス遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、「0」に設定されている。
ボーナス遊技状態は、第1の実施形態では、ボーナス移行役「CBB1」に当選した場合に移行可能な「CBB1」に、ボーナス移行役「CBB2」に当選した場合に移行可能な「CBB2」が、それぞれ設けられている。
【0106】
ここで、第1の実施形態では、「CBB」は、規定枚数が2枚のみの所謂2枚賭けのみであり、所謂チャレンジボーナス(CB)が連続作動し、200枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、「CBB」の終了後は、ノーマル遊技状態(NOM)に移行する。
【0107】
なお、この「CBB」における第2種特別役物としてのCBでは、抽選とは無関係に小役が成立(当選)している状態となる。また、当該CB中以外の他の遊技、例えばボーナス非当選状態では、全ての回転リール62は、ストップスイッチ50の停止操作タイミングから190ms以内に停止させなければならないのに対して、当該CB中では、左回転リール64のみ、ストップスイッチ50の停止操作タイミングから75ms以内に停止させるように設定されている。なお、中回転リール66及び右回転リール68は、他の遊技と同様に停止操作タイミングから190ms以内の制限時間が設定されている。
【0108】
(
図7を用いた有利区間の説明)
図7に示すように、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知不可能な「非有利区間」と、「非有利区間」から移行可能であり、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知可能な「有利区間」とがある。
【0109】
「非有利区間」は、「有利区間」を除いた区間であって、「非有利区間通常状態」を備える。
「非有利区間」から「有利区間」には、第1の実施形態では、役抽選により予め定められた役に当選した場合に「非有利区間」から「有利区間」への有利区間移行抽選がされ、当該有利区間移行抽選に当選することにより移行させる。
【0110】
なお、第1の実施形態では、有利区間移行抽選の当選確率は、高確率に設定されており、非有利区間の数ゲームで有利区間へ移行するように設定されている。
また、「非有利区間」から「有利区間」へは、役抽選により予め定められた役に当選した場合に行われる有利区間移行抽選に当選することにより移行する場合に限定されず、役抽選により予め定められた役に当選した場合は有利区間移行抽選をすることなく有利区間へ移行するようにしてもよい。
【0111】
(有利区間)
「有利区間」は、「非有利区間」よりも遊技者にとって有利な区間であって、「有利区間通常状態」、「AT状態」を備える。
なお、ここで、遊技者に有利な区間とは、例えば、非有利区間では、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合であっても、当該押し順を遊技者に報知することが不可能であった状態から可能な状態になったことや、非有利区間では実行されないAT状態が実行されることなどから、遊技者に有利な区間となっている。
【0112】
したがって、「有利区間」全体を通して遊技者にとって有利である必要はなく、「有利区間」の一部で遊技者にとって有利ではないことがあってもよい。
また、非有利区間から有利区間へ移行してから、有利区間を遊技可能な遊技区間の上限、第1の実施形態では、所定の上限ゲーム数、例えば1500ゲームを消化した場合は、有利区間の上限ゲーム数に到達したとして、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0113】
そのため、メイン制御手段200では、上限ゲーム数カウンタを備え、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の消化ゲーム数を計数している。
また、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)を消化する前(有利区間の上限ゲーム数に到達する前)であっても、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数が所定枚数に到達したとき(上限差枚数)には、これを契機に、上限ゲーム数を消化する前であっても、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0114】
ここで、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数は、例えば、有利区間で最もメダルが減った状態と有利区間で最もメダルが増えた状態との差によって求められる数、所謂MYである。
そのため、メイン制御手段200では、所定枚数の差枚数(所謂MY2400枚)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の投入枚数と払出枚数とを計数している。
【0115】
(有利区間通常状態)
有利区間通常状態は、「有利区間」における「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
有利区間通常状態は、非有利区間の非有利区間通常状態を継続した状態となっており、非有利区間通常状態と同様の演出が行われる。つまり、非有利区間通常状態と有利区間通常状態との違いは、滞在している区間が「非有利区間」か「有利区間」かの違いとなっている。
【0116】
(AT状態)
「AT状態」は、有利区間通常状態より遊技者にとって有利な状態である。
当該「AT状態」に移行すると、所定の役の入賞をアシストするための報知演出として、当選した役の押し順が報知(押し順ナビ)される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役やリプレイ役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
【0117】
「AT状態」は、上述したAT移行抽選に当選することで移行してくる状態である。
また、「AT状態」へは、非有利区間から有利区間へ移行後、計数が開始されるゲーム数が、上述した天井ゲーム数抽選により決定されたゲーム数(666ゲームなど)に到達すること(所謂天井)によっても移行してくるようにしている。
【0118】
そして、「AT状態」の終了後、非有利区間通常状態へ移行する。
なお、「有利区間」は、有利区間通常状態やAT状態に限定されず、AT状態などへの移行を示唆する前兆演出が実行される前兆状態や、AT状態などに高確率で移行可能なチャンスゾーン状態、AT状態の遊技区間を上乗せ可能な上乗せ状態などの状態を備えてもよい。
【0119】
(
図8を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図8に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
【0120】
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。第1の実施形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により規定の賭け数を設定することで遊技が開始可能となる。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数(3枚又は2枚)が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該ゲームの賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚又は2枚)に達しているか否かの判定が行われる。規定の賭け数(3枚又は2枚)が設定されると、有効ラインが設定される。
【0121】
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
【0122】
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。この回転変動処理では、リール制御手段220により、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から4.1秒が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過していると判定されると、3個すべての回転リール62の回転が開始される。そして、回転リール62が所定の回転速度に達した後、所定の条件(リール位置センサ63により回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。その後、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止される。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
【0123】
また、全ての停止操作終了後、3個すべての回転リール62の回転が停止し、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、全ての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
【0124】
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが停止表示しているか否かの停止図柄判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
【0125】
ステップS14において、配当付与手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。例えば小役に対応する図柄61の組合せが有効ライン上に停止表示すると、小役に対応する枚数のメダルが遊技者に対して付与される。また、有効ライン上にリプレイ役に対応する図柄61の組合せが停止表示すると、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。なお、判定の結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。
【0126】
(リールユニット60の詳細)
次に、
図9から
図11を用いて、リールユニット60の詳細について説明する。
図9は、リールユニット60の斜視図であり、
図10は、リールユニット60の平面図であり、
図11は、リールユニット60の正面図である。
【0127】
上記のように、リールユニット60は、リール位置センサ63と、リール駆動モータ65と、回転リール62と、回転リール62を回転可能に保持するユニットホルダ75と、を有している。
図9に示すように、ユニットホルダ75は、回転リール62の上方に配置された上板部75Aと、回転リール62の下方に配置された下板部75Bと、上板部75A及び下板部75Bを上下方向に連結する連結部75Cと、を備えている。
【0128】
ここで、上板部75Aの上面には、リール制御基板102が載置されている。このとき、リール制御基板102は、回転リール62の直上に配置されている、ともいえる。ここでの「直上」とは、「すぐうえ」の意味であり、第1の実施形態では、リールユニット60において、回転リール62の上方にリール制御基板102が配置されていることをいう。より詳しくは、第1の実施形態における「直上」とは、リールユニット60に一体的に含まれるリール制御基板102が回転リール62の上方に配置されていることをいう。つまり、リールユニット60の上方に位置する他の部材にリール制御基板102が設けられている場合には、上記の「直上」に該当しない。
【0129】
リール制御基板102は、各回転リール62を回転又は停止させるために、メイン制御手段200を有するメイン基板と各回転リール62のリール駆動モータ65及びリール位置センサ63との間を中継する基板である。なお、リール制御基板102は「基板」の一例である。
【0130】
図9及び
図10に示すように、リール制御基板102の上面には、外部接続用の複数のコネクタと、各リール位置センサ63の状態を示す3個のモニターランプ140と、が搭載されている。なお、モニターランプ140は「特定発光素子」の一例である。
【0131】
モニターランプ140は、各リール位置センサ63が各回転リール62の基準位置を検知したことに基づき発光状態が変化するものである。具体的には、モニターランプ140は、各リール位置センサ63が各回転リール62の基準位置を検知していない場合に消灯し、各リール位置センサ63が各回転リール62の基準位置を検知した場合に点灯する。
ここで、リール位置センサ63は、発光部及び受光部を備えており、回転リール62の突起片で発光部からの光が遮断された場合に基準位置を検知する。これにより、対応するモニターランプ140が点灯する。また、リール位置センサ63が基準位置を検知した場合には、例えば、
図2(A)に示す図柄番号「0」の図柄61(左回転リール64:ベル図柄 中回転リール66:チェリー図柄 右回転リール68:リプレイ図柄)が図柄表示窓部16の中段に位置することとなっている。換言すると、図柄番号「0」の図柄61が図柄表示窓部16の中段を通過する際に回転リール62の突起片で発光部からの光が遮断され、リール位置センサ63が基準位置を検知している。
【0132】
リール位置センサ63は、回転リール62毎に複数設けられている。第1の実施形態では、リール位置センサ63は、左回転リール64の基準位置を検知する左回転リールセンサ、中回転リール66の基準位置を検知する中回転リールセンサ、及び右回転リール68の基準位置を検知する右回転リールセンサが設けられている。なお、左回転リールセンサは「第1リール位置センサ」の一例であり、中回転リールセンサは「第2リール位置センサ」の一例であり、右回転リールセンサは「第3リール位置センサ」の一例である。
【0133】
また、モニターランプ140は、複数のLEDランプから構成されており、リール位置センサ63毎に複数設けられている。第1の実施形態では、モニターランプ140は、左回転リールセンサが基準位置を検知したことに基づき発光状態が変化するランプ145L、中回転リールセンサが基準位置を検知したことに基づき発光状態が変化するランプ145C、及び右回転リールセンサが基準位置を検知したことに基づき発光状態が変化するランプ145Rが設けられている。なお、ランプ145Lは「第1特定発光素子」の一例であり、ランプ145Cは「第2特定発光素子」の一例であり、ランプ145Rは「第3特定発光素子」及び「一の特定発光素子」の一例であり、ランプ145L及びランプ145Cは「他の特定発光素子」の一例である。
【0134】
そして、
図10に示すように、第1の実施形態では、ランプ145Rは右回転リール68の幅方向の範囲内に配置されている。具体的には、ランプ145Rは右回転リール68の幅方向における中央部分に配置されている。
ここで、「右回転リール68の幅方向における中央部分」とは、右回転リール68の幅方向の領域である右回転リール幅領域104を幅方向に3等分した場合の中央の領域(以下、「右回転リール中央領域104C」とする)を意味する。なお、右回転リール幅領域104を幅方向に3等分した場合における、右回転リール中央領域104Cの左側の領域を右回転リール左領域104Lとし、右回転リール中央領域104Cの右側の領域を右回転リール右領域104Rとする。
【0135】
また、
図10に示すように、第1の実施形態では、右回転リール幅領域104内にあるリール制御基板102の部分には、ランプ145R以外の他のモニターランプ140、すなわち、ランプ145L及びランプ145Cが搭載されていない。なお、ランプ145L及びランプ145Cは、中回転リール66の幅方向の範囲内に配置されている。このとき、右回転リール68は「一の回転リール」の一例である。
【0136】
ここで、ランプ145Cは中回転リール66の幅方向における中央部分に配置されている。「中回転リール66の幅方向における中央部分」とは、中回転リール66の幅方向の領域である中回転リール幅領域106を幅方向に3等分した場合の中央の領域(以下、「中回転リール中央領域106C」とする)を意味する。なお、中回転リール幅領域106を幅方向に3等分した場合における、中回転リール中央領域106Cの左側の領域を中回転リール左領域106Lとし、この中回転リール左領域106Lにランプ145Lが配置されている。また、中回転リール幅領域106を幅方向に3等分した場合における、中回転リール中央領域106Cの右側の領域を中回転リール右領域106Rとする。
【0137】
このように、第1の実施形態では、複数のモニターランプ140(ランプ145C及びランプ145R)が、それぞれ対応する各回転リール62(中回転リール66及び右回転リール68)の幅方向における中央部分(中回転リール中央領域106C及び右回転リール中央領域104C)に配置されており、当該各回転リール62の幅方向における中央部分には、他のモニターランプ140が搭載されていない。
【0138】
さらに、第1の実施形態では、右回転リール幅領域104内にあるリール制御基板102の部分には、ランプ145R以外の他のモニターランプ140に加え、演出等に用いられる他のランプも搭載されていない。つまり、右回転リール幅領域104内にあるリール制御基板102の部分に搭載されているランプは、ランプ145Rのみとなっている。
【0139】
また、
図10に示すように、第1の実施形態では、ランプ145L、ランプ145C、及びランプ145Rの左右方向の並び順は、左回転リール64、中回転リール66、及び右回転リール68の左右方向の並び順と同順序となっている。
【0140】
第1の実施形態では、左回転リール64の基準位置を左回転リールセンサが検知したことに基づき発光状態が変化するランプ145Lがモニターランプ140の中で左側に配置されており、また、左回転リール64が回転リール62の中で左側に配置されている。同様に、中回転リール66の基準位置を中回転リールセンサが検知したことに基づき発光状態が変化するランプ145Cがモニターランプ140の中で中央に配置されており、また、中回転リール66が回転リール62の中で中央に配置されている。さらに、右回転リール68の基準位置を右回転リールセンサが検知したことに基づき発光状態が変化するランプ145Rがモニターランプ140の中で右側に配置されており、また、右回転リール68が回転リール62の中で右側に配置されている。
【0141】
以上のように構成されているため、ランプ145L、ランプ145C、及びランプ145Rの左右方向の並び順は、左から順に、ランプ145L→ランプ145C→ランプ145Rの順となり、左回転リール64、中回転リール66、及び右回転リール68の左右方向の並び順は、左から順に、左回転リール64→中回転リール66→右回転リール68の順となり、左右方向の並び順と同順序となっている。
【0142】
上記のように、各回転リール62の外周面には複数の絵柄をプリントしたテープが貼付されることで複数の図柄61が形成されており、複数の絵柄の中には、非透光部分69A及び透光部分69Bを有する白7絵柄69(
図2(B)参照)が設けられている。この白7絵柄69は、当該透光部分69Bを通じて視認可能となる透光色が、モニターランプ140の発光色と異色となるよう構成されている。ここで、上記の「白7絵柄69の透光部分69Bを通じて視認可能となる透光色」とは、白7絵柄69の透光部分69Bの色と、モニターランプ140の確認作業時に発光するバックランプ67の発光色とが混合することで生成された色である。
【0143】
第1の実施形態では、モニターランプ140の発光色は「緑色」となっている。
また、第1の実施形態では、回転リール62上の図柄61を照らすバックランプ67の発光色は「白色」となっている。さらに、白7絵柄69の透光部分69Bは「青色」に着色されている。
以上のように構成されているため、第1の実施形態では、白7絵柄69の透光部分69Bを通じて視認可能となる透光色が「青色」となり、モニターランプ140の発光色である「緑色」と異色となっている。
【0144】
図9及び
図11に示すように、リール制御基板102は、リールユニット60を正面視した場合に、モニターランプ140の搭載面が上面となるよう横置きで配置されている。また、リール制御基板102において、各モニターランプ140の前方には他の部材が搭載されていない。そのため、リール制御基板102に搭載されたモニターランプ140は、リールユニット60を正面視した場合に視認可能となっている。具体的には、モニターランプ140は、砲弾型のLEDランプが用いられており、リール制御基板102から上方に突出している。これにより、第1の実施形態では、リールユニット60を正面視した場合にモニターランプ140の発光が視認可能となっている。
【0145】
(作用効果)
第1の実施形態では、モニターランプ140の中のランプ145Rは、右回転リール幅領域104(
図10参照)内に配置されている。また、第1の実施形態では、右回転リール幅領域104内にあるリール制御基板102の部分には、ランプ145R以外の他のモニターランプ140、すなわち、ランプ145L及びランプ145Cが搭載されていない。
【0146】
上記のように構成されているため、第1の実施形態によれば、右回転リール68を見つつランプ145Rの発光状態を確認することができる。
これに対し、所謂メイン基板にモニターランプ140が搭載された構成では、メイン基板と回転リール62との距離が離れているため、双方を同時に見つつモニターランプ140の発光状態を確認することが困難であり、確認作業に手間がかかっていた。例えば、第1の実施形態では、メイン基板はメイン基板ケースの内部に収納され、このメイン基板ケースが筐体12の背板におけるリールユニット60の上方部分に固定されているため、メイン基板と回転リール62との双方を同時に見ることは困難である。
【0147】
第1の実施形態では、上記のように構成されているため、右回転リール68とランプ145Rとの双方を同時に見ながら直感的に確認作業を行うことができ、確認作業が効率化される。
したがって、第1の実施形態によれば、各スイッチ類やセンサ類等の各種部品の確認を容易に行えるようモニターランプ140が配置された遊技機10を提供できる。
【0148】
第1の実施形態では、ランプ145L、ランプ145C、及びランプ145Rは、リール制御基板102において、左右方向に並んで搭載されている。そして、第1の実施形態では、ランプ145L、ランプ145C、及びランプ145Rの左右方向の並び順は、左回転リール64、中回転リール66、及び右回転リール68の左右方向の並び順と同順序となっている。
【0149】
そのため、第1の実施形態によれば、左回転リール64、中回転リール66、及び右回転リール68の順に回転させることで、左右方向の一方側から他方側に目を向けることで、左右方向の並び順に合わせてランプ145L、ランプ145C、及びランプ145Rの発光状態を効率良く確認できる。
【0150】
第1の実施形態では、複数の図柄61を構成する複数の絵柄の中に、透光性を有する透光部分69Bを含んだ白7絵柄69が設けられている。
ここで、上記のように、第1の実施形態では、モニターランプ140の中のランプ145Rは、右回転リール幅領域104(
図10参照)内に配置されていることにより、右回転リール68を見つつランプ145Rの発光状態を確認することができる。
【0151】
このとき、バックランプ67の発光により右回転リール68上の図柄61が照らされると、その照らされた光を、ランプ145Rの発光と誤認するおそれがある。特に、右回転リール68の回転中に一瞬だけ光って消えるような白7絵柄69の透光部分69Bがランプ145Rの発光色と同色または類似色であると、上記の誤認が生じるおそれが高くなる。
そこで、第1の実施形態では、白7絵柄69の透光部分69Bを通じて視認可能となる透光色を、モニターランプ140の発光色と異色となるよう構成している。そのため、第1の実施形態によれば、白7絵柄69の透光部分69Bがモニターランプ140の発光色と同色にならないので、当該透光部分69Bを通じて視認可能となる透光色をモニターランプ140の発光と誤認することを抑制できる。
【0152】
第1の実施形態では、ランプ145Rは右回転リール中央領域104C(
図10参照)に配置されている。そのため、第1の実施形態によれば、ランプ145Rが右回転リール幅領域104における端部(例:右回転リール左領域104L)に配置されている場合に比べて、ランプ145Rの発光を当該ランプ145Rに隣接するランプ145Cの発光と誤認することを抑制できる。
【0153】
第1の実施形態では、右回転リール幅領域104(
図10参照)内にあるリール制御基板102の部分には、ランプ145R以外の他のモニターランプ140に加え、演出等に用いられる他のランプも搭載されていない。そのため、第1の実施形態によれば、右回転リール幅領域104内にあるリール制御基板102の部分にランプ145R以外の他の発光素子が搭載されている場合に比べて、ランプ145Rの発光を他の発光素子の発光と誤認することを抑制できる。
【0154】
(その他)
第1の実施形態では、上板部75Aの上面にリール制御基板102が載置されており、リール制御基板102が回転リール62の直上に配置されていることとした。しかし、これに限らず、下板部75Bの下面にリール制御基板102を取り付け、リール制御基板102が回転リール62の直下に配置されていることとしてもよい。ここでの「直下」とは、「すぐした」の意味であり、リールユニット60において、回転リール62の下方にリール制御基板102が配置されていることをいう。
【0155】
また、上記のように、リール制御基板102を回転リール62の直下に配置する場合は、リールユニット60を正面視したときに、モニターランプ140の搭載面が下面となるよう横置きでリール制御基板102を配置することが望ましい。このように配置することで、モニターランプ140がリール制御基板102から下方に突出し、リールユニット60を正面視した場合にモニターランプ140の発光が視認可能となる。
【0156】
第1の実施形態では、右回転リール幅領域104内にランプ145Rが配置され、中回転リール幅領域106内にランプ145L及びランプ145Cが配置されていた(
図10参照)。しかし、これに限らず、右回転リール幅領域104内にランプ145Rを配置し、中回転リール幅領域106内にランプ145Cを配置し、左回転リール64の幅方向の範囲内にランプ145Lを配置してもよい。つまり、各回転リール62の幅方向の範囲内に配置されるモニターランプ140の数を1個としてもよい。
【0157】
第1の実施形態では、右回転リール幅領域104(
図10参照)内にあるリール制御基板102の部分には、ランプ145R以外の他のモニターランプ140に加え、演出等に用いられる他のランプも搭載されていないこととした。しかし、これに限らず、右回転リール幅領域104内にあるリール制御基板102の部分には、ランプ145Rに加えて演出等に用いられる他のランプが搭載されているが、ランプ145R以外の他のモニターランプ140が搭載されていなくてもよく、ランプ145Rに加えてランプ145R以外の他のモニターランプ140が搭載されているが、演出等に用いられる他のランプが搭載されていなくてもよい。
【0158】
第1の実施形態では、モニターランプ140は、各リール位置センサ63が各回転リール62の基準位置を検知していない場合に消灯し、各リール位置センサ63が各回転リール62の基準位置を検知した場合に点灯することとした。しかし、これに限らず、モニターランプ140を常時点灯させておき、各リール位置センサ63が各回転リール62の基準位置を検知した場合に消灯させることとしてもよい。確認作業時に回転リール62を手動で回転させるのではなく、リール駆動モータ65の駆動により回転させる場合には、回転速度が速く、一時的なモニターランプ140の点灯を見逃すおそれがあるが、上記のように構成すれば、この問題を解決できるためである。
【0159】
第1の実施形態では、複数の絵柄の中の白7絵柄69のみに透光部分69Bが設けられていることとしたが、これに限らず、透光性を有する透光部分を含んだ絵柄が複数設けられていてもよい。また、透光性を有する透光部分を含んだ絵柄において、当該透光部分は同一絵柄内の複数箇所に設けられていてもよい。そして、この場合は、複数箇所の透光部分を通じて視認可能となる透光色の何れもが、モニターランプ140の発光色と異色となるよう構成される。なお、上記の透光色とモニターランプ140の発光色とを異色とする場合には、例えば、赤色と橙色とのような類似色としないことが望ましい。
【0160】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
図12は、第2から第5までの実施形態における遊技機10の入力、制御及び出力を示すブロック図である。
【0161】
(メダルセレクター17)
第2の実施形態におけるセレクターセンサ92は、メダル投入口38に投入されたメダルが前扉14の裏側に設けられた所定の流路(メダル通路)を通過する際にメダルに関する検知を順々に行う各種部品として、セレクターセンサA、セレクターセンサB、及びセレクターセンサCを備えている。
【0162】
セレクターセンサ92は、所定の流路(メダル通路)において、メダルが通過する通過方向の上流側から下流側に向かって、セレクターセンサC→セレクターセンサA→セレクターセンサBの順に配置されている。これにより、セレクターセンサ92は、セレクターセンサC→セレクターセンサA→セレクターセンサBの順にメダルに関する検知を行うこととなっている。セレクターセンサA、セレクターセンサB、及びセレクターセンサCは、それぞれ「第1センサ」、「第2センサ」、及び「第3センサ」の一例である。
【0163】
(払出センサ94)
第2の実施形態における払出センサ94は、ホッパーユニット24から払い出されたメダルを1枚ずつ検知する各種部品として、払出センサA及び払出センサBが設けられている。そして、払出センサ94は、払出センサA→払出センサBの順にメダルに関する検知を行うこととなっている。
【0164】
(補助タンク)
また、ホッパーユニット24の近傍には、メダルタンク(図示せず)から溢れたメダルを貯蔵可能な補助タンク(図示せず)が設けられている。そして、補助タンクには、補助タンク内のメダルが所定量(満杯)になったことを検知してメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96が設けられている。
【0165】
(設定キースイッチ45)
第2の実施形態では、後述するメイン基板202を含むメイン基板ユニット(図示せず)には、遊技者にとっての有利度合いの指標となる設定値の変更が可能な状態(設定変更状態)に制御するための設定キースイッチ45が設けられている。
【0166】
(解除センサ77)
第2の実施形態では、払出しメダル切れエラーを解除する際にドアキー13(
図1参照)の操作を検知するために使用される解除センサ77が設けられている。
また、第2の実施形態において、メイン基板202は「基板」の一例であり、メイン基板ケースは「基板ケース」の一例である。
【0167】
ここで、メイン制御手段200が備えるCPU、ROM、RAM等のチップ部品は、メイン基板202に搭載されている。また、このメイン基板202には、遊技機10の各種部品の状態を示す複数のモニターランプ140が搭載されている。なお、モニターランプ140の詳細については後述する。
【0168】
図13は、第2の実施形態におけるメイン基板202の概略正面図である。
図13に示すように、メイン基板202の一方面には、外部接続用の複数のコネクタ、CPU、ROM、RAM等のチップ部品、及びモニターランプ140が搭載されている。
【0169】
モニターランプ140は、メイン基板202の素子搭載領域204に搭載され、遊技機10の各種部品の状態を示すものである。このモニターランプ140は、各種部品に対応する複数のLEDランプ(以下、単に「ランプ145」とする)から構成されている。なお、モニターランプ140は「複数の発光素子」の一例であり、ランプ145は「発光素子」の一例である。
【0170】
ここで、モニターランプ140は、各種部品に対応して設けられたセンサの状態変化を検知した場合に点灯又は消灯することにより各種部品の動作状態を報知する、ともいえる。例えば、モニターランプ140は、スタートスイッチ40が傾倒したことをスタートスイッチ40に対応して設けられたスタートスイッチセンサが検知すると、スタートスイッチセンサに対応するランプ145を点灯させて、スタートスイッチ40が操作されたことを報知する。このようにセンサに対応するランプ145を設けることにより、例えば、スタートスイッチ40を傾倒させたにも関わらず対応するランプ145が点灯しない場合に、コネクタの脱抜、ショートの発生、又はスタートスイッチセンサに対する不正行為が行われた等の異常状態であることを容易に認識することができる。
【0171】
素子搭載領域204とは、メイン基板202においてモニターランプ140を搭載するための領域である。また、素子搭載領域204は、メイン基板202の左端側の領域とされている。なお、素子搭載領域204をメイン基板202の左端側の領域としたが、当該領域の位置は限定されず、メイン基板202上の任意の位置の領域を素子搭載領域204とすることができる。そして、素子搭載領域204は、オーバーフローセンサ96の状態を示すランプ145と、後述する特定ランプとを囲んだ領域とされている。
【0172】
図14は、第2の実施形態におけるモニターランプ140の模式図である。
図14に示すように、第2の実施形態におけるモニターランプ140は、23個のランプ145から構成されている。なお、以下では、
図14に示すモニターランプ140の上下方向(縦)の並びを「行」と記載し、左右方向(横)の並びを「列」と記載する。そして、「行」は9行設けられ、「列」は3列設けられている。このとき、上端の行を「1行目」と記載し、下端の行を「9行目」と記載する。また、左端の列を「1列目」と記載し、右端の列を「3列目」と記載する。
【0173】
そして、メイン基板202のうち各ランプ145の近傍(左側)には、モニターランプ140の各々のランプ145を識別するランプ識別子が記されている。ランプ識別子は「素子識別子」の一例である。第2の実施形態では、ランプ識別子としてアルファベットが記されている。以下では、ランプ識別子の右側に位置するランプ145について、当該ランプ識別子をランプ145の末尾に付して記載する。例えば、ランプ識別子「A」の右側に位置するランプ145を「ランプA」と記載する。
【0174】
ここで、1列目は、1行目に「ランプA」、2行目に「ランプB」、3行目に「ランプC」、4行目に「ランプD」、5行目に「ランプE」、6行目に「ランプF」、7行目に「ランプG」、8行目に「ランプH」、9行目に「ランプI」が配置されている。
また、2列目は、1行目に「ランプJ」、2行目に「ランプM」、3行目に「ランプK」、4行目に「ランプL」、5行目に「ランプN」、6行目に「ランプO」、7行目に「ランプP」、8行目に「ランプQ」、9行目に「ランプR」が配置されている。
【0175】
また、3列目は、1行目に「ランプS」、2行目に「ランプT」、3行目に「ランプU」、4行目に「ランプW」、9行目に「ランプV」が配置されている。このとき、3列目の5行目から8行目の領域には、ランプ145が配置されていない。
【0176】
図14に示すように、第2の実施形態における素子搭載領域204は、端部に配置されたランプ145であるランプA、S、I、Vを囲んで形成される領域とされている。そして、
図13及び
図14では、一点鎖線で囲まれた領域を素子搭載領域204として示している。
素子搭載領域204は、第1領域206と、第1領域206以外の領域であって、第1領域206よりも狭い第2領域208とが設けられている。「第1領域206以外の領域」とは、第1領域206として定義された領域の内側に第2領域208が存在しないこと、すなわち、第1領域206として定義された領域の外側に第2領域208が存在することを意味する。「第1領域206よりも狭い」とは、素子搭載領域204に占める面積が第1領域206よりも小さいことを意味する。
【0177】
第2領域208とは、素子搭載領域204の端部に配置されたランプ145のうち、隣接するランプ145の数が最少となるランプ145を囲んで形成される領域である。ここで、「隣接するランプ145」とは、上下方向、左右方向、又は斜め方向において近接するランプ145を意味する。なお、一のランプ145と少し離れた位置(例:2行以上、2列以上離れた位置)にある他のランプ145とは、上記の「隣接するランプ145」には含まれない。
図14に示すように、第2の実施形態におけるモニターランプ140のうち、素子搭載領域204の端部に配置されたランプ145は、1列目の1行目の「ランプA」、3列目の1行目の「ランプS」、1列目の9行目の「ランプI」、3列目の9行目の「ランプV」である。換言すると、ランプAは素子搭載領域204の上端かつ左端に配置され、ランプSは素子搭載領域204の上端かつ右端に配置され、ランプIは素子搭載領域204の下端かつ左端に配置され、ランプVは素子搭載領域204の下端かつ右端に配置されている。
【0178】
そして、ランプAに隣接するランプ145は、ランプB、ランプJ及びランプMの「3つ」であり、ランプSに隣接するランプ145は、ランプJ、ランプM及びランプTの「3つ」であり、ランプIに隣接するランプ145は、ランプH、ランプQ及びランプRの「3つ」であり、ランプVに隣接するランプ145は、ランプR及びランプQの「2つ」である。したがって、第2の実施形態において、隣接するランプ145の数が最少となるランプ145は「ランプV」である。
【0179】
そのため、第2の実施形態における第2領域208は、ランプVを囲んで形成される素子搭載領域204の下端かつ右端の領域とされている。そして、
図14では、破線で囲まれた領域を第2領域208として示している。つまり、素子搭載領域204のうち、破線で囲まれていない領域が第1領域206であり、破線で囲まれた領域が第2領域208である。
【0180】
図15は、第2の実施形態における説明資料の一例である。この説明資料は、各種部品の確認(点検)を行う際に遊技店の店員が参照する資料である。
図15に示すように、説明資料には、ランプ識別子と、ランプ識別子に対応する各種部品と、各種部品に対応するランプ145の点灯タイミングと、各種部品に対応するランプ145の異常時の動作例と、が記載されている。
【0181】
以下、第2の実施形態におけるランプ識別子に対応する各種部品を記載する。
ランプAは「精算スイッチ36」に対応するランプ145である。
ランプBは「設定変更スイッチ46」に対応するランプ145である。
ランプCは「解除センサ77」に対応するランプ145である。
ランプDは「自動解除スイッチ」に対応するランプ145である。自動解除スイッチとは、特定の契機に自動精算処理(クレジットメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効又は無効を選択するためスイッチである。
【0182】
ランプEは「スタートスイッチ40」に対応するランプ145である。
ランプFは「マックスベットスイッチ34」に対応するランプ145である。
ランプGは「左ストップスイッチL」に対応するランプ145である。
ランプHは「中ストップスイッチC」に対応するランプ145である。
ランプIは「右ストップスイッチR」に対応するランプ145である。
ランプJは「シングルベットスイッチ35」に対応するランプ145である。
【0183】
ランプKは「セレクターセンサA」に対応するランプ145である。
ランプLは「セレクターセンサB」に対応するランプ145である。
ランプMは「セレクターセンサC」に対応するランプ145である。
ランプNは「払出センサA」に対応するランプ145である。
ランプOは「払出センサB」に対応するランプ145である。
ランプPは「左回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
【0184】
ランプQは「中回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
ランプRは「右回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
ランプSは「扉開閉用スイッチ19」に対応するランプ145である。
ランプT及びランプUは「設定キースイッチ45」に対応するランプ145である。
ランプVは「オーバーフローセンサ96」に対応するランプ145である。
ランプWは「電源スイッチ44」に対応するランプ145である。
【0185】
なお、以下では、モニターランプ140の各々のランプ145のうち、オーバーフローセンサ96以外の各種部品の状態を示すランプ145(ランプAからランプU及びランプW)を総称して「特定ランプ」と記載することがある。特定ランプは「特定素子」の一例である。そして、特定ランプは、隣接するランプ145を1つ以上有するランプ145とされている。そのため、例えば、特定ランプであるランプAから左に2列以上離れた位置に他のランプ145が配置されている場合には、当該他のランプ145は「特定ランプ」に該当しないこととなる。
【0186】
次に、各ランプ145の正常時における点灯タイミングを説明する。
ランプAからランプSまでは、各ランプ145に対応する各種部品の操作時又は動作時に随時点灯する。つまり、ランプAからランプSまでは、各ランプ145に対応する各種部品の操作中又は動作中に点灯し、これらの操作又は動作を終了した場合に消灯する。
【0187】
例えば、各種部品としての各種センサ(例:解除センサ77、セレクターセンサ92、リール位置センサ63、払出センサ94等)は、発光部及び受光部を備えており、例えば、セレクターセンサ92の場合、メダルがセレクターセンサ92を通過中に発光部からの光が遮断されるよう構成されている。そして、発光部からの光を受光部が受光している、すなわち、メダルで光が遮断されていない状態(各種センサの動作時以外の状態)では、セレクターセンサ92に対応する「ランプK、L、M」が消灯し、受光していない、すなわち、メダルで光が遮断されている状態(各種センサの動作時)では、セレクターセンサ92に対応する「ランプK、L、M」が点灯する。また、リール位置センサ63の場合は、突起片(図示せず)で発光部からの光が遮断されている状態において、リール位置センサ63の各々に対応する「ランプP、Q、R」が点灯する。
【0188】
また、各種部品としての各種スイッチ(例:精算スイッチ36、設定変更スイッチ46等)は、当該各種スイッチの操作を検知する検知センサに接続されている。この検知センサは、発光部及び受光部を備えており、例えば、各種スイッチをシングルベットスイッチ35とした場合、シングルベットスイッチ35が操作されると、当該操作により移動する部材が発光部からの光を遮るように構成されている。そして、発光部からの光を受光部が受光している、すなわち、シングルベットスイッチ35が操作されていない状態(各種部品の操作時以外の状態)では、シングルベットスイッチ35に対応する「ランプJ」が消灯し、受光していない、すなわち、シングルベットスイッチ35が操作されている状態(各種部品の操作時)では、シングルベットスイッチ35に対応する「ランプJ」が点灯する。
【0189】
そのため、例えば、セレクターセンサ92に対応する「ランプK、L、M」が、メダル投入口38から投入されたメダルがセレクターセンサ92を通過中ではない状態(メダルにより発光部からの光が遮断されていない状態)で点灯している場合には、セレクターセンサ92の状態が「異常」であることを示している。
【0190】
なお、上記では、受光部が発光部からの光を受光している状態では消灯とし、受光していない状態では点灯としたが、これと逆の構成としてもよいし、センサ毎に構成を変えてもよい。
【0191】
設定キースイッチ45に対応するランプTは、設定キーを設定キースイッチ45の図示しない差込孔に差し込んだ状態で設定キーが所定方向に回転されたON状態であることを検知した場合に点灯し、ON状態であることを検知していない、すなわち、OFF状態である場合に消灯する。
【0192】
また、設定キースイッチ45に対応するランプUは、OFF状態である場合に点灯し、ON状態である場合に消灯する。このとき、設定キースイッチ45に対応して設けられたスイッチ(センサ)は、切替接点(C接点ともいう)による接点構成としてもよいし、常開接点や常閉接点(A接点やB接点ともいう)による接点構成としてもよい。
【0193】
このように設定キースイッチ45の状態は、ランプT及びランプUの2つのランプ145を用いて示される。なお、ON状態は「特定操作手段に対する所定事象」の一例であり、ランプTは「第1素子」の一例であり、ランプUは「第2素子」の一例である。
【0194】
オーバーフローセンサ96に対応するランプVは、メダルを貯蔵可能な補助タンクに所定量のメダルが貯蔵された場合に点灯する。なお、オーバーフローセンサ96は「補助タンクセンサ」の一例であり、ランプVは「補助タンク用素子」の一例である。ここで、オーバーフローセンサ96は、補助タンク内の上方部分に位置するように筐体12に取り付けられた2本の棒状センサにより構成されている。そして、オーバーフローセンサ96は、導電性のメダルが補助タンク内に所定量貯蔵されて2本の棒状センサの間に介在した場合に導通し、これにより補助タンク内のメダルが所定量(満杯)になったことを検知する。
【0195】
電源スイッチ44に対応するランプWは、電源スイッチ44に対する電源投入のための操作が行われ、電源がONとなっている場合は常時点灯する。つまり、ランプWは、電源がONとなっている場合に点灯し、電源スイッチ44に対する電源遮断のための操作が行われ、電源がOFFとなった場合に消灯する。
【0196】
ここで、ランプAからランプVまでの随時点灯するランプ145と、ランプWの常時点灯するランプ145とでは、発光色を異ならせている。第2の実施形態では、ランプAからランプVまでの発光色を「赤色」とし、ランプWの発光色を「緑色」としている。また、同じ特定ランプの中でもランプAからランプUまでと発光色が異なるランプWは、第1領域206において、ランプAからランプUまでと入り乱れない位置に配置されている。換言すると、ランプWは、第1領域206の端部(角部)に配置されている。これにより、常時点灯するランプ145なのか随時点灯するランプ145なのかが一見して判別可能となるため、効率的に確認作業を行うことができる。
【0197】
次に、各ランプ145の異常時における動作例を説明する。
異常時とは、各種部品において、正常な状態とは異なる異常な状態が発生している状態であり、例えば、各種部品が故障している状態である。
【0198】
ランプAからランプVまでは、各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯する。つまり、ランプAからランプVまでは各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯する異常な点灯態様となるため、これに遊技店の店員が気付くことにより各種部品が故障していることが把握される。
【0199】
電源スイッチ44に対応するランプWは、電源スイッチ44に対する電源投入のための操作が行われ、電源がONとなっている場合でもランプ145が点灯しない、すなわち、ランプ145が消灯した状態となる。つまり、ランプWは電源がONとなっている場合でもランプ145が点灯しない異常な点灯態様となるため、これに遊技店の店員が気付くことにより各種部品が故障していることが把握される。
【0200】
次に、モニターランプ140の各々のランプ145の素子搭載領域204における特徴的な配置について説明する。
図14に示すように、モニターランプ140の各々のランプ145のうち、特定ランプ(ランプAからランプU及びランプW)は第1領域206に配置され、オーバーフローセンサ96に対応するランプVは第2領域208に配置されている。また、ランプVは、素子搭載領域204において、特定ランプと区別された位置に配置されている、ともいえる。
【0201】
さらに、ランプVは、素子搭載領域204において、隣接するランプ145の数が最少となる位置に配置されている、ともいえる。具体的には、第2の実施形態では、上記のように、ランプVに隣接するランプ145は、ランプR及びランプQの「2つ」であり、素子搭載領域204において最少となっている。
【0202】
また、セレクターセンサAの状態を示すランプK、セレクターセンサBの状態を示すランプL、セレクターセンサCの状態を示すランプMは、素子搭載領域204において、上下方向に沿って連続して配置されている。なお、ランプKは「第1センサ用素子」の一例であり、ランプLは「第2センサ用素子」の一例であり、ランプMは「第3センサ用素子」の一例であり、上下方向は「所定方向」の一例である。
【0203】
そして、上下方向におけるランプK、ランプL、及びランプMの配置順は、メイン基板202に記されたランプ識別子の昇順又は降順の何れにも対応せず、メダルに関する検知を行う順序に対応している。
ここで、第2の実施形態におけるランプ識別子はアルファベットであるため、昇順であれば上下方向においてランプK→ランプL→ランプMの順に配置され、降順であれば上下方向においてランプM→ランプL→ランプKの順に配置されることとなる。
【0204】
しかし、第2の実施形態では、セレクターセンサC→セレクターセンサA→セレクターセンサBの検知順に対応して、上方から下方に向かって、セレクターセンサCの状態を示すランプM→セレクターセンサAの状態を示すランプK→セレクターセンサBの状態を示すランプLの順に配置されている。
【0205】
また、左ストップスイッチLに対応するランプG、中ストップスイッチCに対応するランプH、及び右ストップスイッチRに対応するランプIと、左回転リールセンサに対応するランプP、中回転リールセンサに対応するランプQ、及び右回転リールセンサに対応するランプRとは、各々のランプ145が左右に隣接している。つまり、ランプGとランプP、ランプHとランプQ、及びランプIとランプRが左右に隣接している。
【0206】
このような配置により、種別が異なる各種部品である回転リール62とストップスイッチ50とを対応付けて纏めて確認することができるとともに、種別が同じ一連の各種部品を連続して確認することができるため、効率的に確認作業を行うことができる。
【0207】
また、自動解除スイッチに対応するランプDは、素子搭載領域204において第1領域206に配置されている。
近年、自動精算機能を搭載しない機種があるため、自動解除スイッチに対応するランプ145を搭載する必要がない場合もあるが、ハード面での汎用性を考慮して自動解除スイッチ及びこれに対応するランプ145を搭載する機種もある。このとき、自動解除スイッチ及び自動精算機能が搭載されているが、遊技店の方針で自動精算機能を無効にする場合もある。そして、この場合において、遊技店の店員が清掃等の際に意図せず自動解除スイッチに触れてしまい自動精算機能が有効になってしまうことも考えられるため、第2の実施形態では、自動解除スイッチに対応するランプDを第2領域208ではなく、遊技店の設備に関わらず確認作業の対象となる第1領域206に配置している。
【0208】
(作用効果)
ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを貯蔵可能な補助タンクの底壁部にはメダルの排出口が形成されており、この排出口は開閉蓋により開閉できるようになっている。また、このメダルの排出口に対応する筐体12の底壁部には、メダルが下方に落下可能な開口部が形成されている。そして、オーバーフローセンサ96に対応するランプVは、補助タンクに所定量のメダルが貯蔵された場合に点灯することで、オーバーフローセンサ96の状態を示すこととなっている。
【0209】
そのため、第2の実施形態に係る遊技機10がメダルの自動回収装置を備える遊技店に設置された場合は、開閉蓋を開放することで排出口から自動回収装置にメダルが落下することとなるため、補助タンクに所定量のメダルが貯蔵されない状況が存在する。したがって、第2の実施形態に係る遊技機10がメダルの自動回収装置を備える遊技店に設置された場合は、オーバーフローセンサ96に対応するランプVの点灯により補助タンクに所定量のメダルが貯蔵されたことを示す必要がないことがある。
【0210】
そして、第2の実施形態では、オーバーフローセンサ96以外の各種部品の状態を示す特定ランプは第1領域212に配置され、オーバーフローセンサ96の状態を示すランプVは第2領域208に配置されている。つまり、第2の実施形態は、特定ランプとランプVとの配置領域が分かれている。
【0211】
したがって、第2の実施形態によれば、遊技店の設備次第で確認することが不要となるランプVを素子搭載領域204の端部に設けられた第2領域208に配置することで、作業時に素子搭載領域204のうち第1領域206に配置された特定ランプのみを確認すれば足りるとともに、ランプVの存在により特定ランプの確認作業を妨げることが抑制される。例えば、第2領域208を素子搭載領域204の中央に設け、確認不要なランプVを特定ランプで囲んだ場合には、ランプVが邪魔となり、確認作業を妨げることが想定されるが、第2の実施形態によればこの事態が抑制される。
【0212】
以上、第2の実施形態によれば、各スイッチ類やセンサ類等の各種部品の確認を容易に行えるようモニターランプ140が配置された遊技機10を提供することができる。
【0213】
また、第2の実施形態では、セレクターセンサAの状態を示すランプK、セレクターセンサBの状態を示すランプL、セレクターセンサCの状態を示すランプMは、素子搭載領域204において、上下方向に沿って連続して配置されている。そして、上下方向におけるランプK、ランプL、及びランプMの配置順は、メイン基板202に記されたランプ識別子の昇順又は降順の何れにも対応せず、メダルに関する検知を行う順序に対応している。
【0214】
これにより、第2の実施形態によれば、メダルが所定の流路(メダル通路)を通過する際に上下方向の一方側から他方側に目を向けることで、メダルに関する検知を行う順序に合わせてランプK、ランプL、及びランプMを効率良く確認できる。さらに、第2の実施形態によれば、メダルに関する検知を行う順序に配置することで、ランプ識別子の昇順又は降順に配置した場合に比べて、センサの数が増え、これに伴いランプ145が増えたとしても、効率よく確認作業が行える。
【0215】
また、第2の実施形態では、設定キースイッチ45のON状態を検知した場合に点灯し、ON状態を検知していない場合に消灯することで設定キースイッチ45の状態を示すランプTと、ON状態を検知していない場合に点灯し、ON状態を検知した場合に消灯することで設定キースイッチ45の状態を示すランプUと、が設けられている。つまり、第2の実施形態では、設定キースイッチ45の状態を2つのランプ145で示している。これにより、第2の実施形態によれば、設定キースイッチ45のON状態及びOFF状態で一方のランプ145が点灯できるため、ランプT又はランプUの一方が故障したとしても他方のランプ145により設定キースイッチ45の状態を示すことができる。
【0216】
設定値に関わる設定キースイッチ45のような遊技店(管理者)側にとっての重要度が高い各種部品については、ON状態又はOFF状態の何れであっても設定キースイッチ45の状態を確認可能とすることで、遊技店が不利益を被ることを抑制することが望ましい。ただし、全ての各種部品の状態を2つのランプ145を用いて確認可能とすると、確認作業が煩雑化したり、ランプ145の配置スペースの問題やランプ145の数が増えることによるコストの問題が生じたりするため、設定キースイッチ45のような遊技店(管理者)側にとっての重要度が高い各種部品についてのみ行うことが望ましい。
【0217】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
第3の実施形態におけるモニターランプ140は、23個のランプ145から構成されていた第2の実施形態よりもランプ145の数が少なくなっている。なお、ランプ145の数は限定されず、第2の実施形態より多くてもよい。
【0218】
図16及び
図17に示すように、第3の実施形態におけるモニターランプ140は、18個のランプ145から構成されている。そして、第3の実施形態では、「行」が5行設けられ、「列」が4列設けられている。
また、第3の実施形態では、ランプ識別子として数字が記されている。以下では、ランプ識別子の右側に位置するランプ145について、当該ランプ識別子をランプ145の末尾に付して記載する。例えば、ランプ識別子「1」の右側に位置するランプ145を「ランプ(1)」と記載する。
【0219】
ここで、1列目は、1行目に「ランプ(18)」、2行目に「ランプ(10)」、3行目に「ランプ(7)」、4行目に「ランプ(4)」、5行目に「ランプ(1)」が配置されている。
また、2列目は、2行目に「ランプ(11)」、3行目に「ランプ(8)」、4行目に「ランプ(5)」、5行目に「ランプ(2)」が配置されている。このとき、2列目の1行目の領域には、ランプ145が配置されていない。
【0220】
また、3列目は、2行目に「ランプ(15)」、3行目に「ランプ(9)」、4行目に「ランプ(6)」、5行目に「ランプ(3)」が配置されている。このとき、3列目の1行目の領域には、ランプ145が配置されていない。
また、4列目は、1行目に「ランプ(16)」、2行目に「ランプ(13)」、3行目に「ランプ(12)」、4行目に「ランプ(14)」、5行目に「ランプ(17)」が配置されている。
【0221】
図16及び
図17に示すように、第3の実施形態における素子搭載領域204は、端部に配置されたランプ145であるランプ(18)、(16)、(1)、(17)を囲んで形成される領域とされている。
第2領域208とは、第2の実施形態と同様、素子搭載領域204の端部に配置されたランプ145のうち、隣接するランプ145の数が最少となるランプ145を囲んで形成される領域である。このとき、隣接するランプ145の数が最少となるランプ145が複数ある場合には、何れかのランプ145を囲んで形成される領域が第2領域208となる。
【0222】
図17に示すように、第3の実施形態におけるモニターランプ140のうち、素子搭載領域204の端部に配置されたランプ145は、1列目の1行目の「ランプ(18)」、4列目の1行目の「ランプ(16)」、1列目の5行目の「ランプ(1)」、4列目の5行目の「ランプ(17)」である。
【0223】
そして、ランプ(18)に隣接するランプ145は、ランプ(10)及びランプ(11)の「2つ」であり、ランプ(16)に隣接するランプ145は、ランプ(13)及びランプ(15)の「2つ」であり、ランプ(1)に隣接するランプ145は、ランプ(4)、ランプ(5)及びランプ(2)の「3つ」であり、ランプ(17)に隣接するランプ145は、ランプ(3)、ランプ(6)及びランプ(14)の「3つ」である。したがって、第3の実施形態において、隣接するランプ145の数が最少となるランプ145は「ランプ(18)」又は「ランプ(16)」である。
【0224】
このとき、第3の実施形態では、ランプ(16)を囲んで形成される素子搭載領域204の上端かつ右端の領域を第2領域208としている。これにより、素子搭載領域204のうち、破線で囲まれていない領域が第1領域206となり、破線で囲まれた領域が第2領域208となる。
【0225】
図18は、第3の実施形態における説明資料の一例である。以下、第3の実施形態におけるランプ識別子に対応する各種部品を記載する。
ランプ(1)は「左回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
ランプ(2)は「中回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
ランプ(3)は「右回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
ランプ(4)は「左ストップスイッチL」に対応するランプ145である。
ランプ(5)は「中ストップスイッチC」に対応するランプ145である。
【0226】
ランプ(6)は「右ストップスイッチR」に対応するランプ145である。
ランプ(7)は「マックスベットスイッチ34」に対応するランプ145である。
ランプ(8)は「スタートスイッチ40」に対応するランプ145である。
ランプ(9)は「精算スイッチ36」に対応するランプ145である。
ランプ(10)は「扉開閉用スイッチ19」に対応するランプ145である。
ランプ(11)は「払出センサ94」に対応するランプ145である。
ランプ(12)は「セレクターセンサA」に対応するランプ145である。
【0227】
ランプ(13)は「セレクターセンサB」に対応するランプ145である。
ランプ(14)は「セレクターセンサC」に対応するランプ145である。
ランプ(15)は「解除センサ77」に対応するランプ145である。
ランプ(16)は「オーバーフローセンサ96」に対応するランプ145である。なお、ランプ(16)は「補助タンク用素子」の一例である。
ランプ(17)は「設定キースイッチ45」に対応するランプ145である。
ランプ(18)は「電源スイッチ44」に対応するランプ145である。
【0228】
ここで、
図18に示すランプ(1)からランプ(18)までのモニターランプ140は、最大の数字がランプ識別子として割り当てられた第1グループと、第1グループに割り当てられた以外の連続する数字がランプ識別子として割り当てられた第2グループとに区分することができる。このように区分すると、第1グループはランプ識別子「18」に対応するランプ(18)から構成され、第2グループはランプ識別子「1」から「17」に対応するランプ(1)から(17)から構成されることとなる。
【0229】
そして、第2グループを構成するランプ(1)から(17)は、当該ランプ145に対応する各種部品の正常時及び異常時における点灯状態が共通する。点灯状態には、ランプ145が点灯又は消灯する契機(タイミング)、及び点灯時の発光態様(随時点灯又は常時点灯)を含む。
ランプ(1)からランプ(17)までは、正常時において、各ランプ145に対応する各種部品の操作時又は動作時に随時点灯し、各ランプ145に対応する各種部品の操作又は動作を終了した場合に消灯する点で点灯状態が共通する。
【0230】
さらに、ランプ(1)からランプ(17)までは、異常時において、各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯する点で点灯状態が共通する。このとき、ランプ(1)からランプ(17)までは、各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯している場合に異常時であることを示す、ともいえる。
【0231】
一方、第1グループを構成するランプ(18)と第2グループを構成するランプ(1)から(17)とは、当該ランプ145に対応する各種部品の正常時及び異常時における点灯状態が異なる。
ランプ(18)は、正常時において、電源スイッチ44に対する電源投入のための操作が行われ、電源がONとなっている場合は常時点灯する。そのため、ランプ(18)は、点灯時の発光態様が「随時点灯」であるランプ(1)から(17)と正常時における点灯状態が異なっている。
【0232】
また、ランプ(18)は、正常時において、電源スイッチ44に対する電源遮断のための操作が行われ、電源がOFFとなった場合に消灯する。そのため、消灯時に電源遮断のための操作が必要なランプ(18)は、各ランプ145に対応する各種部品の操作又は動作を終了した場合に消灯するランプ(1)から(17)と正常時における点灯状態が異なっている。
【0233】
また、ランプ(18)は、異常時において、電源スイッチ44に対する電源投入のための操作が行われ、電源がONとなっている場合でも消灯する。すなわち、ランプ(18)は、電源がONとなっている、又は電源スイッチ44に対する電源投入のための操作が行われている場合に消灯しているときに異常時であることを示す、ともいえる。そのため、異常発生時に消灯するランプ(18)は、異常時において各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯するランプ(1)から(17)と異常時における点灯状態が異なっている。
【0234】
次に、モニターランプ140の各々のランプ145の素子搭載領域204における特徴的な配置について説明する。
図17に示すように、モニターランプ140の各々のランプ145のうち、特定ランプ(ランプ(1)からランプ(15)、ランプ(17)、及びランプ(18))は第1領域206に配置され、オーバーフローセンサ96に対応するランプ(16)は第2領域208に配置されている。また、ランプ(16)は、素子搭載領域204において、特定ランプと区別された位置に配置されている、ともいえる。
【0235】
さらに、ランプ(16)は、素子搭載領域204において、隣接するランプ145の数が最少となる位置に配置されている、ともいえる。具体的には、第3の実施形態では、上記のように、ランプ(16)に隣接するランプ145は、ランプ(13)及びランプ(15)の「2つ」であり、素子搭載領域204において最少となっている。
【0236】
また、セレクターセンサAの状態を示すランプ(12)、セレクターセンサBの状態を示すランプ(13)、セレクターセンサCの状態を示すランプ(14)は、素子搭載領域204において、上下方向に沿って連続して配置されている。なお、ランプ(12)は「第1センサ用素子」の一例であり、ランプ(13)は「第2センサ用素子」の一例であり、ランプ(14)は「第3センサ用素子」の一例である。
【0237】
そして、上下方向におけるランプ(12)、ランプ(13)、及びランプ(14)の配置順は、メイン基板202に記されたランプ識別子の昇順又は降順の何れにも対応せず、メダルに関する検知を行う順序に対応している。
具体的には、第3の実施形態では、セレクターセンサC→セレクターセンサA→セレクターセンサBの検知順に対応して、下方から上方に向かって、セレクターセンサCの状態を示すランプ(14)→セレクターセンサAの状態を示すランプ(12)→セレクターセンサBの状態を示すランプ(13)の順に配置されている。
【0238】
また、左回転リールセンサに対応するランプ(1)、中回転リールセンサに対応するランプ(2)、及び右回転リールセンサに対応するランプ(3)と、左ストップスイッチLに対応するランプ(4)、中ストップスイッチCに対応するランプ(5)、及び右ストップスイッチRに対応するランプ(6)とは、各々のランプ145が上下に隣接している。つまり、ランプ(1)とランプ(4)、ランプ(2)とランプ(5)、及びランプ(3)とランプ(6)が上下に隣接している。
【0239】
さらに、ランプ(1)、ランプ(2)、及びランプ(3)の左右方向の並び順は、前扉14の外面を正面視した場合における左回転リール64、中回転リール66、及び右回転リール68の左右方向の並び順と同じ順序で配置されている。つまり、ランプ(1)、ランプ(2)、及びランプ(3)は、左から順に、ランプ(1)→ランプ(2)→及びランプ(3)の順序で配置されている。同様に、ランプ(4)、ランプ(5)、及びランプ(6)の左右方向の並び順は、前扉14の外面を正面視した場合における左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、及び右ストップスイッチRの左右方向の並び順と同じ順序で配置されている。つまり、ランプ(4)、ランプ(5)、及びランプ(6)は、左から順に、ランプ(4)→ランプ(5)→及びランプ(6)の順序で配置されている。
【0240】
このように、左ストップスイッチLの状態を示すランプ(4)、中ストップスイッチCの状態を示すランプ(5)、及び右ストップスイッチRの状態を示すランプ(6)は、上下方向に沿って連続して配置されたセレクターセンサAの状態を示すランプ(12)、セレクターセンサBの状態を示すランプ(13)、及びセレクターセンサCの状態を示すランプ(14)とは異なる方向に沿って連続して配置されており、第3の実施形態では、左右方向に配置されている。
【0241】
また、解除センサ77に対応するランプ(15)は、セレクターセンサ92に対応するランプ145の少なくとも一部であるランプ(12)及びランプ(13)、払出センサ94に対応するランプ(11)、及びオーバーフローセンサ96に対応するランプ(16)に隣接するよう配置されている。
【0242】
ここで、第3の実施形態では、払出し関連エラー(ホッパーエンプティエラー、払出し詰まりエラー)、投入関係エラー、オーバーフローエラーの解除条件として、エラー原因を取り除いた後、解除センサ77の検知又は設定変更スイッチ46の操作を必要としている。これにより、第3の実施形態によれば、エラー発生時にエラー原因を取り除いたり各種部品が正常か否かを対応するランプ145で確認したりしつつ、その確認対象のランプ145に隣接するランプ(15)を見ながら解除センサ77の検知(ドアキー13を所定方向(前扉14の正面視における反時計回り)に回転させる)を確認することができるため、エラー解除作業を効率的かつ確実に行うことができる。
【0243】
(作用効果)
第3の実施形態では、モニターランプ140に、最大の数字がランプ識別子として割り当てられた第1グループと、第1グループに割り当てられた以外の連続する数字がランプ識別子として割り当てられた第2グループとが設けられている。そして、第2グループを構成するランプ(1)から(17)は、当該ランプ145に対応する各種部品の正常時及び異常時における点灯状態が共通するが、第1グループを構成するランプ(18)と第2グループを構成するランプ(1)から(17)とは、当該ランプ145に対応する各種部品の正常時及び異常時における点灯状態が異なっている。
【0244】
これにより、第3の実施形態では、第1グループを構成するランプ(18)に対応する各種部品の正常時及び異常時における点灯状態と、第2グループを構成するランプ(1)から(17)に対応する各種部品の正常時及び異常時における点灯状態とを記載した説明資料の記載を簡略化できる。つまり、グループ毎の点灯状態を纏めて記載できるため、説明資料を少ない文字数で作成でき、これにより、遊技機10に貼付可能なサイズで説明資料を作成することが可能となる。例えば、遊技機10に貼付可能な説明資料として、遊技機10内部の筐体12側側面などに貼付可能なサイズのシール状の説明資料を作ることができる。
【0245】
遊技店の店員は、例えば、遊技機10内部の筐体12側側面(モニターランプ140の近傍)に当該説明資料が貼付された場合、手元の説明資料に視線を移す必要がなくなり、効率的に確認作業を行うことができる。モニターランプ140の配置や正常時及び異常時の点灯状態は各メーカー及び各機種によって様々であるため、従来は、その都度対応する説明資料を持ち運んで確認作業を行ったり、確認作業前に点灯状態を予め把握したりするのが大変だったが、第3の実施形態によれば、この問題が解決される。さらに、第3の実施形態によれば、遊技機10に貼付されることで説明資料を持ち運ぶことが不要となり、貼付しない場合であっても、文字数が少ないため確認作業前に点灯状態を予め把握することが容易になる。
【0246】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
第4の実施形態におけるモニターランプ140は、23個のランプ145から構成されていた第2の実施形態よりもランプ145の数が少なくなっている。なお、ランプ145の数は限定されず、第2の実施形態より多くてもよい。
【0247】
図19及び
図20に示すように、第4の実施形態におけるモニターランプ140は、20個のランプ145から構成されている。そして、第4の実施形態では、「行」が20行設けられ、「列」が1列設けられている。
【0248】
ここで、1列目は、1行目に「ランプ(1)」、2行目に「ランプ(2)」、3行目に「ランプ(3)」、4行目に「ランプ(4)」、5行目に「ランプ(5)」、6行目に「ランプ(6)」、7行目に「ランプ(7)」、8行目に「ランプ(8)」、9行目に「ランプ(9)」、10行目に「ランプ(10)」、11行目に「ランプ(11)」、12行目に「ランプ(13)」、13行目に「ランプ(12)」、14行目に「ランプ(14)」、15行目に「ランプ(15)」、16行目に「ランプ(16)」、17行目に「ランプ(17)」、18行目に「ランプ(18)」、19行目に「ランプ(19)」、20行目に「ランプ(20)」が配置されている。
【0249】
図19及び
図20に示すように、第4の実施形態における素子搭載領域204は、端部に配置されたランプ145であるランプ(1)、(20)を囲んで形成される領域とされている。第4の実施形態におけるモニターランプ140のうち、素子搭載領域204の端部に配置されたランプ145は、1列目の1行目の「ランプ(1)」、1列目の20行目の「ランプ(20)」である。
そして、ランプ(1)に隣接するランプ145は、ランプ(2)の「1つ」であり、ランプ(20)に隣接するランプ145は、ランプ(19)の「1つ」である。したがって、第4の実施形態において、隣接するランプ145の数が最少となるランプ145は「ランプ(1)」又は「ランプ(20)」である。
【0250】
このとき、第4の実施形態では、ランプ(1)を囲んで形成される素子搭載領域204の上端の領域を第2領域208としている。これにより、素子搭載領域204のうち、破線で囲まれていない領域が第1領域206となり、破線で囲まれた領域が第2領域208となる。
【0251】
図21は、第4の実施形態における説明資料の一例である。以下、第4の実施形態におけるランプ識別子に対応する各種部品を記載する。
ランプ(1)は「オーバーフローセンサ96」に対応するランプ145である。なお、ランプ(1)は「補助タンク用素子」の一例である。
ランプ(2)は「左ストップスイッチL」に対応するランプ145である。
ランプ(3)は「中ストップスイッチC」に対応するランプ145である。
ランプ(4)は「右ストップスイッチR」に対応するランプ145である。
ランプ(5)は「精算スイッチ36」に対応するランプ145である。
【0252】
ランプ(6)は「設定変更スイッチ46」に対応するランプ145である。
ランプ(7)は「扉開閉用スイッチ19」に対応するランプ145である。
ランプ(8)は「左回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
ランプ(9)は「中回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
ランプ(10)は「右回転リールセンサ」に対応するランプ145である。
【0253】
ランプ(11)は「マックスベットスイッチ34」に対応するランプ145である。
ランプ(12)は「セレクターセンサA」に対応するランプ145である。
ランプ(13)は「セレクターセンサB」に対応するランプ145である。
ランプ(14)は「セレクターセンサC」に対応するランプ145である。
ランプ(15)は「払出センサ94」に対応するランプ145である。
【0254】
ランプ(16)は「設定キースイッチ45」に対応するランプ145である。
ランプ(17)は「自動解除スイッチ」に対応するランプ145である。
ランプ(18)及び(19)は「スタートスイッチ40」に対応するランプ145である。ここで、第4の実施形態では、スタートスイッチ40に対応して設けられたスタートスイッチセンサを2種類備えている。具体的には、第4の実施形態は、スタートスイッチセンサとして、スタートスイッチ40が傾倒したことを検知するスタートスイッチセンサAと、スタートスイッチ40が傾倒したこと及び磁気を検知するスタートスイッチセンサBと、を備えている。
ランプ(20)は「電源スイッチ44」に対応するランプ145である。
【0255】
次に、各ランプ145の正常時における点灯タイミングを説明する。
ランプ(1)からランプ(18)までは、各ランプ145に対応する各種部品の操作時又は動作時に随時点灯する。
スタートスイッチセンサBに対応するランプ(19)は、スタートスイッチ40が傾倒したこと及び磁気が検知された場合に点灯する。つまり、ランプ(19)は、スタートスイッチ40が傾倒したことの検知、又は磁気の検知の一方のみでは点灯しない。これに対し、スタートスイッチセンサAに対応するランプ(18)は、スタートスイッチ40が傾倒したことの検知のみで点灯する。
【0256】
電源スイッチ44に対応するランプ(20)は、電源スイッチ44に対する電源投入のための操作が行われ、電源がONとなっている場合は常時点灯する。
【0257】
次に、各ランプ145の異常時における動作例を説明する。
ランプ(1)からランプ(19)までは、各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯する。
電源スイッチ44に対応するランプ(20)は、電源スイッチ44に対する電源投入のための操作が行われ、電源がONとなっている場合でもランプ145が点灯しない、すなわち、ランプ145が消灯した状態となる。
【0258】
次に、モニターランプ140の各々のランプ145の素子搭載領域204における特徴的な配置について説明する。
図20に示すように、モニターランプ140の各々のランプ145のうち、特定ランプ(ランプ(2)からランプ(20))は第1領域206に配置され、オーバーフローセンサ96に対応するランプ(1)は第2領域208に配置されている。また、ランプ(1)は、素子搭載領域204において、特定ランプと区別された位置に配置されている、ともいえる。
【0259】
さらに、ランプ(1)は、素子搭載領域204において、隣接するランプ145の数が最少となる位置に配置されている、ともいえる。具体的には、第4の実施形態では、上記のように、ランプ(1)に隣接するランプ145は、ランプ(2)の「1つ」であり、素子搭載領域204において最少となっている。
【0260】
また、セレクターセンサAの状態を示すランプ(12)、セレクターセンサBの状態を示すランプ(13)、セレクターセンサCの状態を示すランプ(14)は、素子搭載領域204において、上下方向に沿って連続して配置されている。なお、ランプ(12)は「第1センサ用素子」の一例であり、ランプ(13)は「第2センサ用素子」の一例であり、ランプ(14)は「第3センサ用素子」の一例である。
【0261】
そして、上下方向におけるランプ(12)、ランプ(13)、及びランプ(14)の配置順は、メイン基板202に記されたランプ識別子の昇順又は降順の何れにも対応せず、メダルに関する検知を行う順序に対応している。
具体的には、第4の実施形態では、セレクターセンサC→セレクターセンサA→セレクターセンサBの検知順に対応して、下方から上方に向かって、セレクターセンサCの状態を示すランプ(14)→セレクターセンサAの状態を示すランプ(12)→セレクターセンサBの状態を示すランプ(13)の順に配置されている。
【0262】
また、スタートスイッチ40に対応するランプ(18)及び(19)は、上下に隣接するよう配置されている。
ここで、スタートスイッチ40の傾倒を検知するために磁気センサを用いる機種が存在する。そして、磁気センサを用いた機種では、外部からの磁気を使い遊技者の操作とは無関係にスタートスイッチ40の傾倒を検知させて役抽選を行わせるような不正行為が想定される。この不正行為の対策として、スタートスイッチ40のユニットの内部又は近傍に遊技機10の外部からの磁気を検知するための検知センサを搭載することが想定される。そこで、第4の実施形態では、上記の不正行為の対策として、検知センサ(スタートスイッチセンサB)を搭載するとともに、スタートスイッチセンサBに対応するランプ(19)をモニターランプ140に搭載している。
【0263】
第4の実施形態では、ランプ(18)及び(19)を隣接して配置することで、正常状態(ランプ(18)のみ点灯)か、不正行為の疑いがある(ランプ(18)及び(19)が点灯)か、異常状態(スタートスイッチ40を傾倒させてもランプ(18)及び(19)の双方が点灯しない)かを纏めて確認できる。
【0264】
また、第4の実施形態では、スタートスイッチセンサBに対応するランプ(19)を、スタートスイッチ40が傾倒したこと及び磁気が検知された場合に点灯させることで、スタートスイッチ40が傾倒していない、すなわち、不正行為を目的としていない磁気の検知については点灯対象としないことで、消費電力を低減でき、部品寿命を長期化することができる。なお、この構成に限らず、スタートスイッチセンサBに対応するランプ(19)は、スタートスイッチ40が傾倒していなくても磁気が検知された場合に点灯するようにしてもよい。
【0265】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
図22は、第5の実施形態における説明資料の一例である。
【0266】
図22に示すように、説明資料には、各種部品を識別する部品識別子と、部品識別子に対応する各種部品と、部品識別子に対応する各種部品の確認箇所と、が記載されている。
各種部品に対応させて説明資料に記す部品識別子は、前扉14の外面に配置される複数の部品で構成される第1部品グループ、前扉14の内面に配置される複数の部品で構成される第2部品グループ、及び筐体12の内部に配置される複数の部品で構成される第3部品グループの各々で異なる数字が割り当てられている。
【0267】
第1部品グループは、部品識別子(1)に対応する「シングルベットスイッチ35」、部品識別子(2)に対応する「マックスベットスイッチ34」、部品識別子(3)に対応する「スタートスイッチ40」、部品識別子(4)に対応する「左ストップスイッチL」、部品識別子(5)に対応する「中ストップスイッチC」、部品識別子(6)に対応する「右ストップスイッチR」、及び部品識別子(7)に対応する「精算スイッチ36」から構成されている。
【0268】
第2部品グループは、部品識別子(8)に対応する「解除センサ77」、部品識別子(9)に対応する「セレクターセンサA」、部品識別子(10)に対応する「セレクターセンサB」、部品識別子(11)に対応する「セレクターセンサC」、部品識別子(12)に対応する「設定変更スイッチ46」、及び部品識別子(13)に対応する「自動解除スイッチ」から構成されている。
【0269】
第3部品グループは、部品識別子(14)、(15)に対応する「設定キースイッチ45」、部品識別子(16)に対応する「左回転リールセンサ」、部品識別子(17)に対応する「中回転リールセンサ」、部品識別子(18)に対応する「右回転リールセンサ」、部品識別子(19)に対応する「扉開閉用スイッチ19」、部品識別子(20)に対応する「払出センサA」、部品識別子(21)に対応する「払出センサB」、部品識別子(22)に対応する「電源スイッチ44」、及び部品識別子(23)に対応する「オーバーフローセンサ96」から構成されている。
【0270】
そして、第1部品グループ、第2部品グループ、及び第3部品グループの各々に割り当てられた数字は、筐体12又は前扉14を正面視した場合(具体的には、第1部品グループは前扉14の外面を正面視した場合、第2部品グループ前扉14の内面を正面視した場合、第3部品グループは筐体12の内部を臨むよう正面視した場合)に上下方向に向かって昇順又は降順に並ぶように割り当てられている。なお、上下方向は「特定方向」の一例である。
【0271】
例えば、第1部品グループでは、操作部30(
図1参照)において上方側に位置する「シングルベットスイッチ35」に部品識別子(1)が割り当てられ、シングルベットスイッチ35の右側に位置する「マックスベットスイッチ34」に部品識別子(2)が割り当てられている。また、第1部品グループでは、操作部30(
図1参照)において下方側に位置する「スタートスイッチ40」に部品識別子(3)が割り当てられ、スタートスイッチ40の右側に位置する「左ストップスイッチL」に部品識別子(4)が割り当てられ、左ストップスイッチLの右側に位置する「中ストップスイッチC」に部品識別子(5)が割り当てられ、中ストップスイッチCの右側に位置する「右ストップスイッチR」に部品識別子(6)が割り当てられ、右ストップスイッチRの右側に位置する「精算スイッチ36」に部品識別子(7)が割り当てられている。
【0272】
このように、部品識別子は、上方から下方に向かって数字が昇順に並ぶように割り当てられている。また、部品識別子は、各種部品の高さ位置が同じ場合、左方から右方に向かって数字が昇順に並ぶように割り当てられている。そのため、
図22に示す説明資料の各種部品の確認箇所において、上方から下方に向かって数字が昇順に並ぶよう記載することができる。
【0273】
(作用効果)
第5の実施形態では、前扉14の外面に配置される複数の部品で構成される第1部品グループ、前扉14の内面に配置される複数の部品で構成される第2部品グループ、及び筐体12の内部に配置される複数の部品で構成される第3部品グループの各々で異なる数字が割り当てられている。そして、第1部品グループ、第2部品グループ、及び第3部品グループの各々に割り当てられた数字は、筐体12又は前扉14を正面視した場合に上下方向に向かって昇順又は降順に並ぶように割り当てられている。
【0274】
これにより、第5の実施形態によれば、各種部品に対応する部品識別子が上下方向に向かって昇順に並んだ説明資料を作成できる。遊技店の店員は、当該説明資料を上下方向の一方側から他方側に向かって視線を移していくことで、部品識別子の昇順に合わせて各種部品の確認箇所を効率良く確認できる。
【0275】
(変形例)
第2から第5までの実施形態では、特定ランプをオーバーフローセンサ96以外の各種部品の状態を示すランプ145とした。このとき、「オーバーフローセンサ96以外の各種部品」は、オーバーフローセンサ96以外の各種部品の全てでもよいし、オーバーフローセンサ96以外の各種部品の一部であってもよい。
【0276】
第2から第5までの実施形態において、第2領域208とは、素子搭載領域204の端部に配置されたランプ145のうち、隣接するランプ145の数が最少となるランプ145を囲んで形成される領域としたが、これに限らず、以下の領域を第2領域208としてもよい。
【0277】
例えば、
図14において、第2領域208は、第2の実施形態のように3列目の9行目を囲んだ領域とすることに限らず、ランプ145が配置されていない3列目の6行目や7行目等を囲んだ領域としてもよい。この場合、素子搭載領域204において、3列目の6行目や7行目等に配置されたオーバーフローセンサ96に対応するランプVを囲った領域の外側が第1領域206となる。
【0278】
また、
図14において、ランプVを3列目の1行目のランプSの右側、すなわち、4列目の1行目に配置し、そこに配置されたランプVを囲んだ領域を第2領域208としてもよい。つまり、第1領域206とは異なる他の列における領域を第2領域208としてもよい。この場合における素子搭載領域204は、他の列に配置されたランプVまでを囲んだ領域となる。さらに、4列目等の他の列にランプVを配置する場合には、1列目から3列目までの各行に配置されたランプ145に隣り合う必要はなく、例えば、1行目と2行目との行間にランプVを配置してもよい。
【0279】
また、
図14において、ランプVを1列目の9行目のランプIの下側、すなわち、1列目の10行目に配置し、そこに配置されたランプVを囲んだ領域を第2領域208としてもよい。つまり、第1領域206とは異なる他の行における領域を第2領域208としてもよい。この場合における素子搭載領域204は、他の行に配置されたランプVまでを囲んだ領域となる。さらに、10行目等の他の行にランプVを配置する場合には、1行目から9行目までの各列に配置されたランプ145に隣り合う必要はなく、例えば、1列目と2列目との列間にランプVを配置してもよい。
【0280】
また、
図14において、ランプVを第1領域206に配置されたランプ145から少し離れた位置(例:2行以上、2列以上離れた位置)に配置し、そこに配置されたランプVを囲んだ領域を第2領域208としてもよい。この場合における素子搭載領域204は、第1領域206に配置されたランプ145から少し離れた位置に配置されたランプVまでを囲んだ領域となる。
【0281】
第2から第5までの実施形態では、左回転リールセンサ、中回転リールセンサ、又は右回転リールセンサに対応するランプ145は、対応する各種部品の操作時又は動作時に点灯することとした。しかし、これに限らず、左回転リールセンサ、中回転リールセンサ、又は右回転リールセンサに対応するランプ145を常時点灯させておき、対応する各種部品の操作時又は動作時に消灯させることとしてもよい。確認作業時に回転リール62を手動で回転させるのではなく、リール駆動モータ65の駆動により回転させる場合には、回転速度が速く、一時的なランプ145の点灯を見逃すおそれがあるが、上記のように構成すれば、この問題を解決できるためである。
【0282】
第2から第5までの実施形態では、メイン基板202に1つの素子搭載領域204を設けたが、これに限らず、2つ以上の素子搭載領域204を設けてもよい。例えば、メイン基板202の左端側の領域と右端側の領域とに素子搭載領域204を設け、合計で2つの素子搭載領域204が設けられていてもよい。そして、2つ以上の素子搭載領域204を設けた場合には、そのうちの少なくとも1つの素子搭載領域204が第2から第5までの実施形態や変形例のように形成されていればよい。
【0283】
第2から第5までの実施形態では、モニターランプ140がメイン基板202に搭載された場合を例に説明したが、これに限らず、モニターランプ140を例えばサブ基板などのメイン基板202以外の他の基板に搭載してもよい。
【0284】
第2から第5までの実施形態では、各種部品のモニターランプ140を試点灯させる方法について説明したが、これに代えて、あるいは加えて、少なくとも一部のセンサについて、電源供給を停止したときにセンサの出力に対応してランプ145を所定時間点灯させることにより、ランプ145の点灯によるセンサの動作確認を行うようにしてもよい。
【0285】
セレクターセンサ92、払出センサ94などに対応するランプ145を確認する場合には、メダルの投入や払出しを行うことでランプ145の点灯を確認する。すなわち、セレクターセンサ92や払出センサ94など、一部のセンサは前扉14を開放しただけでは点灯状態を確認することができない。センサが検知状態となった時にランプ145を消灯し、非検知状態となったときにランプ145を点灯させるようにすることも考えられるが、消費電力や部品寿命の観点から適切ではない。そこで、電源スイッチ44がオフ操作(電源遮断のための操作)され、メイン基板202、セレクターセンサ92、払出センサ94への電源供給が停止されたときに、対応するランプ145がそれぞれ所定時間点灯し、所定時間点灯した後に消灯するように形成するとよい。これにより、閉店時などの電源スイッチ44のオフ操作時において、メダルの投入や払出しを行うことなくランプ145に対応するセンサの動作状況を確認することができる。例えば、セレクターセンサ92に異常がある場合は、電源スイッチ44のオフ操作による電源供給停止後に、対応するランプ145が点灯しないことで、セレクターセンサ92に異常の疑いがあることを認識できる。
【0286】
具体的には、例えば、払出センサ94は光学センサにより構成されており、電源ユニット43により電源が供給され、メダルの通過を検知していないとき、すなわち光学センサの発光部と受光部との間が遮蔽されておらず、受光部からHigh信号が出力される状態のときにランプ145が消灯し、メダルの通過を検知したとき、すなわち光学センサの発光部と受光部との間を遮蔽され、受光部からLow信号が出力される状態のときにランプ145が点灯する。ここで、電源ユニット43と光学センサとは第1電源配線で接続され、電源ユニット43とランプ145とは降圧回路を介して第2電源配線で接続されている。
【0287】
そして、電源スイッチ44のオフ操作により電源ユニット43からの電源供給が停止されると、光学センサの電圧が降下し、光学センサの発光部が消灯することで受光部からLow信号が出力される。このとき、降圧回路や配線の違いによる遅延時間によりランプ145に供給される電圧は所定時間の遅れをもって低下する。そのため、光学センサの受光部からLow信号によるランプ145が点灯状態を保持し、遅延時間による所定時間を経て、ランプ145へ供給される電圧が点灯状態を維持するために必要な電圧以下に低下するとランプ145が消灯する。このように、ランプ145への点灯状態を維持するために必要な電源供給が停止するタイミングよりも、光学センサの発光部への電源供給が停止するタイミングのほうが早く訪れるため、電源スイッチ44のオフ操作による電源供給停止後であってもランプ145が所定時間点灯状態を維持できる。
【0288】
なお、センサの種類(セレクターセンサ92、払出センサ94、又はセレクターセンサA、B、C、払出センサA、B)によって配線を異ならせ、電源スイッチ44のオフ操作時に予め定められた順序で点灯するようにしてもよい。これにより、順々に注視でき、確認しやすくできる。また、降圧回路を設ける構成としたが、これに限らず、電源供給の停止から所定時間だけランプ145に電源を供給し続けることができる構成であればよく、ハーネスの構成が異なっていたり、各構成要素の距離が異なっていたりしてもよい。
【0289】
第2から第5までの実施形態では、セレクターセンサAの状態を示すランプ145、セレクターセンサBの状態を示すランプ145、セレクターセンサCの状態を示すランプ145を、素子搭載領域204において上下方向に沿って連続して配置したが、これに限らず、左右方向に沿って連続して配置してもよい。
【0290】
第2から第5までの実施形態では、第2グループを構成するランプ145は、当該ランプ145に対応する各種部品の正常時及び異常時における点灯状態が共通することとした。しかし、第2グループを構成するランプ145は、当該ランプ145に対応する各種部品の正常時及び異常時の少なくとも一方における点灯状態が共通すればよい。つまり、第2グループを構成するランプ145は、正常時における点灯状態のみが共通してもよいし、異常時における点灯状態のみが共通してもよいし、正常時及び異常時における点灯状態が共通してもよい。
【0291】
第2から第5までの実施形態では、第1グループを構成するランプ145と第2グループを構成するランプ145とは、当該ランプ145に対応する各種部品の正常時及び異常時の点灯状態が異なることとした。しかし、第1グループを構成するランプ145と第2グループを構成するランプ145とは、当該ランプ145に対応する各種部品の正常時及び異常時の少なくとも一方における点灯状態が異なればよい。つまり、第1グループを構成するランプ145と第2グループを構成するランプ145とは、正常時における点灯状態のみが異なってもよいし、異常時における点灯状態のみが異なってもよいし、正常時及び異常時における点灯状態が異なってもよい。
【0292】
第2の実施形態では、異常時において、ランプAからランプVまでは、各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯することとした。しかし、これに限らず、異常時において、ランプAからランプVまでは、各種部品の操作又は動作が行われた場合でもランプ145が点灯しない、すなわち、ランプ145が消灯した状態としてもよい。
【0293】
第3の実施形態では、第1グループに最大の数字をランプ識別子として割り当てたが、これに限らず、第1グループに最小の数字を割り当ててもよい。また、ランプ識別子を英字とした場合には、第1グループに最前又は最後の英字を割り当ててもよい。この場合、第2グループには、第1グループに割り当てられた以外の連続する英字がランプ識別子として割り当てられる。
【0294】
第3の実施形態では、異常時において、ランプ(1)からランプ(17)までは、各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯することとした。しかし、これに限らず、異常時において、ランプ(1)からランプ(17)までは、各種部品の操作又は動作が行われた場合でもランプ145が点灯しない、すなわち、ランプ145が消灯した状態としてもよい。
【0295】
第3の実施形態では、オーバーフローセンサ96に対応するランプ(16)を囲んで形成される素子搭載領域204の上端かつ右端の領域を第2領域208としたが、これに限らず、素子搭載領域204の上端かつ左端の領域にランプ(16)を配置して、素子搭載領域204の上端かつ左端の領域を第2領域208としてもよい。
【0296】
第4の実施形態では、異常時において、ランプ(1)からランプ(19)までは、各種部品の操作又は動作が行われていなくとも常時点灯することとした。しかし、これに限らず、異常時において、ランプ(1)からランプ(19)までは、各種部品の操作又は動作が行われた場合でもランプ145が点灯しない、すなわち、ランプ145が消灯した状態としてもよい。
【0297】
第4の実施形態では、オーバーフローセンサ96に対応するランプ(1)を囲んで形成される素子搭載領域204の上端の領域を第2領域208としたが、これに限らず、素子搭載領域204の下端の領域にランプ(1)を配置して、素子搭載領域204の下端の領域を第2領域208としてもよい。
【0298】
第5の実施形態では、第1部品グループ、第2部品グループ、及び第3部品グループの各々に割り当てられた数字を、筐体12又は前扉14を正面視した場合に上下方向に向かって昇順又は降順に並ぶように割り当てていたが、これに限らず、左右方向に向かって昇順又は降順に並ぶように割り当ててもよい。
【0299】
なお、第2から第5までの実施形態や変形例に記載された内容は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【解決手段】リール位置センサ63は、回転リール62毎に複数設けられ、特定発光素子は、リール位置センサ毎に複数設けられ、特定発光素子の中の少なくとも一の特定発光素子は、当該一の特定発光素子の発光状態を変化させるための基準位置が検出される複数の回転リールの中の一の回転リールの幅方向の範囲内に配置され、一の回転リールの幅方向の範囲内にある基板の部分には、一の特定発光素子以外の他の特定発光素子が搭載されていない。