特許第6815864号(P6815864)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6815864
(24)【登録日】2020年12月25日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】ピクセルアレイ医療デバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/322 20060101AFI20210107BHJP
【FI】
   A61B17/322
【請求項の数】48
【全頁数】53
(21)【出願番号】特願2016-520069(P2016-520069)
(86)(22)【出願日】2014年10月2日
(65)【公表番号】特表2016-531649(P2016-531649A)
(43)【公表日】2016年10月13日
(86)【国際出願番号】US2014058886
(87)【国際公開番号】WO2015051164
(87)【国際公開日】20150409
【審査請求日】2017年8月30日
【審判番号】不服2019-8802(P2019-8802/J1)
【審判請求日】2019年7月1日
(31)【優先権主張番号】61/885,734
(32)【優先日】2013年10月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/044,060
(32)【優先日】2014年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/044,078
(32)【優先日】2014年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/044,089
(32)【優先日】2014年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/044,102
(32)【優先日】2014年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/099,380
(32)【優先日】2013年12月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515155178
【氏名又は名称】エスアールジーアイ ホールディングス エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】SRGI HOLDINGS LLC
(73)【特許権者】
【識別番号】515155189
【氏名又は名称】ノウルトン, エドワード
【氏名又は名称原語表記】KNOWLTON, Edward
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100167623
【弁理士】
【氏名又は名称】塚中 哲雄
(72)【発明者】
【氏名】ノウルトン, エドワード
【合議体】
【審判長】 内藤 真徳
【審判官】 井上 哲男
【審判官】 倉橋 紀夫
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0257588(US,A1)
【文献】 国際公開第2013/118109(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0046639(US,A1)
【文献】 特表2011−516169(JP,A)
【文献】 特表2013−526300(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00-18/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
採取パターンに対応する配置において配列された穿孔を含み、かつドナー部位及び被移植部位に位置決めされるように構成されたガイドプレートと;
前記採取パターンと揃うように構成された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスであって、前複数のスカルペットが、前記ドナー部位において皮膚ピクセルを切開し、かつ前記被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される、デバイスと;
前記ドナー部位において前記切開された皮膚ピクセルを獲得するように構成される粘着性基材と、
を含むシステム。
【請求項2】
前記ガイドプレートが、前記ドナー部位及び前記被移植部位の少なくとも一方の皮膚表面上に前記採取パターンをマークするために用いるために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記スカルペットアレイが、前記デバイスに取り外し可能に連結される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記スカルペットアレイが使い捨て可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記スカルペットアレイの各スカルペットの形状が楕円形である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記スカルペットアレイの各スカルペットの形状が円形である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記スカルペットアレイの各スカルペットの形状が半円形である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数のスカルペットの各スカルペットが、テーパー状の表面を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数のスカルペットの各スカルペットが、少なくとも1つの先鋭な表面を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記スカルペットアレイが、穿孔力、衝突力、回転力、及び振動のうちの少なくとも1つを使用して、前記切開された皮膚ピクセルを生成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記スカルペットアレイの複数のスカルペットが貫通孔を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記スカルペットアレイの各スカルペットの少なくとも1つの直径寸法は、およそ0.5ミリメートルから4.0ミリメートルの範囲である、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記粘着性基材が柔軟な基材を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記粘着性基材が半多孔性膜を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数のスカルペットが、前記採取パターンに対応して配列される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数のスカルペットが、前記採取パターンと揃うように構成される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記スカルペットアレイが、前記採取パターンに従って前記ドナー部位に直接適用され、前記皮膚ピクセルが切開される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記粘着性基材が、前記被移植部位への前記切開された皮膚ピクセルの適用の間、前記切開された皮膚ピクセルを前記採取パターンに維持するように構成される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記スカルペットアレイが、前記採取パターンに従って前記被移植部位に直接適用され、前記皮膚欠損が生成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記皮膚欠損が、前記採取パターンに従って生成される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記粘着性基材が、前記スカルペットアレイの適用に続いて前記標的部位への適用のために構成される、請求項15に記載のシステム。
【請求項22】
前記ガイドプレートが、前記ドナー部位及び前記被移植部位の一方の皮膚表面上に直接位置決めされる、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記ドナー部位の前記切開された皮膚ピクセル及び前記被移植部位の前記皮膚欠損が、前記配置で配列される、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記ドナー部位の前記切開された皮膚ピクセルが第一配置を含み、前記被移植部位の前記皮膚欠損が第二配置を含み、前記第一配置と前記第二配置とが異なっている、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記複数のスカルペットが、前記ガイドプレートの前記穿孔の少なくとも1つのセットに揃うように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記スカルペットアレイが、前記ガイドプレートの穿孔の少なくとも1つのセットを通って前記ドナー部位に直接適用され、前記皮膚ピクセルが切開される、請求項16に記載のシステム。
【請求項27】
前記粘着性基材が、前記被移植部位への移行、及び前記被移植部位への前記切開された皮膚ピクセルの適用の間、前記切開された皮膚ピクセルの相対位置決めを前記採取パターンに対応する配置に維持するように構成される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記スカルペットアレイが、前記穿孔の少なくとも1つのセットを通って前記被移植部位に直接適用され、前記皮膚欠損が生成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
前記皮膚欠損が、前記配置に従って生成される、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記ガイドプレートが、粘着性、剛性、半剛性、形状適合性、非形状適合性、及び非変形性のうちの少なくとも1つである、請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
前記ガイドプレートが、金属材料、プラスチック材料、高分子材料、膜状材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項32】
前記スカルペットアレイが、前記ドナー部位を含む下の皮膚表面に荷重を伝達するように構成され、前記皮膚ピクセルが、前記荷重の適用によって周囲的に切開される、請求項1に記載のシステム。
【請求項33】
切断部材を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項34】
前記切開された皮膚ピクセルが押し出され、前記押し出された皮膚ピクセルが、前記切断部材によって横切される、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記粘着性基材が前記ドナー部位から引き上げられ、前記切開された皮膚ピクセルの底部が、前記切断部材によって横切される、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記切断部材が、プレートフレームに連結される、請求項33に記載のシステム。
【請求項37】
前記プレートフレームがガイドプレートに連結される、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記粘着性基材が、ガイドプレート及び前記プレートフレームの少なくとも一方に連結される、請求項36に記載のシステム。
【請求項39】
前記切開された皮膚ピクセルが、前記粘着性基材から前記被移植部位における前記皮膚欠損に直接適用される、請求項1に記載のシステム。
【請求項40】
前記切開された皮膚ピクセルが、前記被移植部位における前記皮膚欠損に位置合わせされる、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
各切開された皮膚ピクセルが、前記被移植部位における対応する皮膚欠損中に挿入される、請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
前記皮膚ピクセルが切開された後に第一包帯が前記ドナー部位に適用され、前記第一包帯が、前記ドナー部位をある方向にじる、請求項1に記載のシステム。
【請求項43】
前記被移植部位に前記切開された皮膚ピクセルを適用した後に前記被移植部位に第二包帯が適用され、前記第二包帯が前記被移植部位において力を生じる、請求項1に記載のシステム。
【請求項44】
前記切開された皮膚ピクセルが毛包を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項45】
前記皮膚欠損が、前記被移植部位に挿入された前記切開された皮膚ピクセルにおける新生血管形成を誘発するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項46】
前記皮膚欠損が、前記被移植部位に挿入された前記切開された皮膚ピクセルおける創傷治癒反応を誘発するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項47】
ある配置で配列された開口を含む採取パターンを生成するために用いるために構成されたガイドプレートであって、前記ガイドプレートが標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される、ガイドプレートと;
前記配置で配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスであって、前記複数のスカルペットが、前記インジケーターの少なくとも1つのセットに揃うように構成され、前記複数のスカルペットが、標的部位において皮膚ピクセルを切開し、かつ前記被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される、デバイスと;
前記標的部位において前記切開された皮膚ピクセルを獲得し、前記被移植部位への前記切開された皮膚ピクセルの適用の間、前記配置を維持するように構成される粘着性基材と、
を含むシステム。
【請求項48】
ある配置で配列された開口を含む採取パターンを生成するために用いるために構成されたガイドプレートであって、前記ガイドプレートが標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される、ガイドプレートと;
前記配置で配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスであって、前記複数のスカルペットが、前記インジケーターの少なくとも1つのセットに揃うように構成されて、標的部位において皮膚ピクセルを切開し、かつ前記被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される、デバイスと
前記切開された皮膚ピクセルを捕捉して被移植部位に移行するように構成される膜と;
を含むシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2013年10月2日に出願された米国特許出願第61/885,734号の恩典を主張するものである。
【0002】
本出願は、2014年8月29日に出願された米国特許出願第62/044,060号の恩典を主張するものである。
【0003】
本出願は、2014年8月29日に出願された米国特許出願第62/044,078号の恩典を主張するものである。
【0004】
本出願は、2014年8月29日に出願された米国特許出願第62/044,089号の恩典を主張するものである。
【0005】
本出願は、2014年8月29日に出願された米国特許出願第62/044,102号の恩典を主張するものである。
【0006】
本出願は、2012年12月6日に出願された米国特許出願第61/734,313号の恩典を主張する、2013年12月6日に出願された米国特許出願第14/099,380号の一部継続出願である。
【0007】
本出願は、2009年12月18日に出願された米国特許出願第61/288,141号の恩典を主張する、2010年12月17日に出願された米国特許出願第12/972,013号の一部継続出願である。
【0008】
(技術分野)
本明細書における実施形態は、医療システム、器具若しくはデバイス、及び方法に関し、より具体的には、熱傷、皮膚欠損、及び植毛の外科的管理に適用される医療器具及び方法に関する。
【背景技術】
【0009】
(背景)
老化過程は、垂れ下がった皮膚弛緩の進行によって最も可視的に表れる。この一生続く過程は、早くも20年代で現れる場合があり、その後何十年にもわたって徐々に悪化する。皮膚における垂れ下がった伸張又は加齢に関連する弛緩は、一部、皮膚の引張強度を減少させる進行性皮膚萎縮に起因することが、組織学的研究によって示されている。重力による下方向の力と併せられた場合、加齢に関連する皮膚萎縮は、結果として皮膚エンベロープの二次元的拡張を引き起こすであろう。この物理的−組織学的過程の臨床症状は、不必要な皮膚弛緩である。最も影響される領域は、頭及び首、上腕、大腿、乳房、下腹部、並びに膝領域である。全領域で最も可視的なのは、頭及び首である。この領域において、目立つ「雄七面鳥」と呼ばれる首の弛緩と顔の下側の「顎の垂れ肉」は、これらの領域における非審美的な皮膚の垂れ下がりに起因する。この審美的変形の頻度と社会的悪影響が、「フェイスリフト」という外科的手法の開発を促進した。異なる領域における他の関連する形成外科的手法は、腹壁形成術(Abdominoplasty)(腹部)、乳房固定術(Mastopexy)(乳房)、及び上腕形成術(Brachioplasty)(上腕)である。
【0010】
これら外科的手法の本質的な有害特徴は、術後疼痛、瘢痕化、及び外科合併症のリスクである。これら手法による審美的向上は、必要とされるかなりの外科的切開に対する許容可能なトレードオフではあるが、広範な永久的瘢痕化は、常に、これらの手法における不可避な部分である。この理由から、形成外科医は、生え際(フェイスリフト)、乳房下溝(乳房固定術)、鼠径部溝(腹壁形成術)などの解剖学的境界付近に広範な瘢痕化を隠すようにこれらの手法を設計する。しかしながら、これらの切開の多くは、皮膚弛緩の領域から遠くに隠されているため、それらの有効性は限定的である。膝蓋骨上(上前方)の膝など他の皮膚弛緩領域は、より可視的な手術瘢痕による不十分なトレードオフのために、形成外科的切除には適していない。最近になって、逆温度勾配を作り出す電磁気医療機器(すなわち、Thermage)により、手術をしないで皮膚を引き締めることが、様々な成功例と共に試みられてきた。現在、これらの電磁気機器は、中程度の量の皮膚弛緩を有する患者において最適に展開されている。電磁気機器の限界及び手術の潜在的副作用に起因して、手術に関連する瘢痕化及び皮膚の電磁加熱の臨床的変動性を回避するために、最小限に侵襲的な技術が必要とされている。
【0011】
皮膚エンベロープの審美的改変よりさらに重要なのは、熱傷及び他の外傷に関連する皮膚欠損の外科的管理である。重度の熱傷は、熱傷した総体表面積と熱破壊の深さによって分類される。第1度熱傷及び第2度熱傷は、一般的に、局所クリーム剤及び熱傷用被覆材の適用を伴う非外科的方法において管理される。より深い第3度熱傷は、皮膚の全層の熱破壊を伴う。これらの重傷の外科的管理は、焼痂のデブリードマン及び分層植皮片の適用を伴う。免疫的制約のために、現在のところ、永久的分層皮膚移植は、同じ熱傷患者からの自己植皮片の採取を必要とする。通常、熱傷患者のドナー部位は、熱傷していない領域において選択され、その領域から部分層皮膚シートが採取される。この手法では、ドナー部位において部分層皮膚欠損を生じることが避けられない。ドナー部位の再上皮化による治癒は、多くの場合痛みを伴い、数日にわたって続く長引く場合もある。さらに、永久的に周辺の皮膚よりも薄くて脱色した、可視的なドナー部位の変形が生じる。かなりの面積にわたって熱傷を有する患者の場合、熱傷していない領域からの植皮片の広範な採取も、制限される場合がある。したがって、このドナー部位の変形を排除し、かつ同じドナー部位から植皮片を繰り返し採取する手段を提供する、システム、器具若しくはデバイス、及び手法が必要とされている。
【0012】
(参照による組み入れ)
本明細書において言及されるそれぞれの特許、特許出願、及び/又は刊行物は、あたかも個々の特許、特許出願、及び/又は刊行物のそれぞれが、具体的かつ個別的に、参照により本明細書に組み入れられることが示されている場合と同程度に、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ある実施形態における、標的部位に位置されたPADキットを示す。
図2】ある実施形態における、スカルペットパンチ又はスカルペットアレイを含むデバイスの断面図。
図3】ある実施態様における、スカルペットパンチ又はスカルペットアレイを含むデバイスの部分的断面図。
図4】ある実施形態における、PADキットに含まれる、裏当てを伴う粘着性膜(粘着性基材)を示す。
図5】ある実施形態における、PADキットフレーム及びブレードアセンブリと共に使用される場合の粘着性膜(粘着性基材)を示す。
図6】ある実施形態における、皮膚ピクセルの除去を示す。
図7】ある実施形態における、PADキットを用いたブレード横切及び切開された皮膚ピクセルの除去を示す側面図。
図8】ある実施形態における、PADキットを用いる手法の際のブレード/ピクセル相互作用の等角図。
図9】ある実施形態における、横切され獲得された、採取された皮膚ピクセル又はプラグと、横切前の横切されていない皮膚ピクセル又はプラグの両方を示す、PADキットを用いる手法の際の別の構図(明瞭化のためにブレードは表示されていない)。
図10A】ある実施形態における、投入プレート上に固定されたスカルペットを示すピクセルアレイの一部の側面図。
図10B】代替の実施形態における、投入プレート上に固定されたスカルペットを示すピクセルアレイの一部の側面図。
図10C】ある実施形態における、スカルペットプレートの上面図である。
図10D】ある実施形態における、スカルペットプレートの一部の拡大図。
図11A】ある実施形態における、ロール式ピクセルドラムの一例を示す。
図11B】ある実施形態における、ハンドルに組み付けられたロール式ピクセルドラムの一例を示す。
図11C】ある実施形態における、スカルペットプレートを伴う使用のためのドラムダーマトームを示す。
図12A】ある実施形態における、スカルペットプレートの上に位置決めされたドラムダーマトームを示す。
図12B】ある実施形態における、スカルペットプレートの上に位置決めされたドラムダーマトームの代替の構図。
図13A】ある実施形態における、投入プレートの上においてロールさせる前のダーマトームのドラムに粘着性膜が適用される場合の、スカルペットプレートの上に適用されるドラムダーマトーム(例えば、パジェットダーマトーム)の等角図。
図13B】ある実施形態における、スカルペットプレートに対するブレード位置を示す、ドラムダーマトームの一部の側面図。
図13C】ある実施形態における、スカルペットプレートに対する異なるブレード位置を示す、ドラムダーマトームの一部の側面図。
図13D】ある実施形態における、スカルペットプレートに対して別のブレード位置のドラムダーマトームの側面図。
図13E】ある実施形態における、ブレードクリップによる皮膚ピクセルの横切を示す、横切ブレードクリップを伴うドラムダーマトームの側面図。
図13F】ある実施形態における、スカルペットプレートを伴うドラムダーマトームの下面図。
図13G】ある実施形態における、スカルペットプレートを伴うドラムダーマトームの正面図。
図13H】ある実施形態における、スカルペットプレートを伴うドラムダーマトームの背面図。
図14A】ある実施形態における、ピクセル・オンレイ・スリーブ(POS)を伴うダーマトームの組立図。
図14B】ある実施形態における、ピクセル・オンレイ・スリーブ(POS)を伴うダーマトームの分解立体図。
図14C】ある実施形態における、ピクセル・オンレイ・スリーブ(POS)を伴うダーマトームの一部を示す。
図15A】ある実施形態における、パジェットドラムダーマトーム上へとスライドされるスリップオンPADを示す。
図15B】ある実施形態における、パジェットドラムダーマトームの上に設置されたスリップオンPADの組立図を示す。
図16A】ある実施形態における、パジェットドラムダーマトームの上に設置され、有孔テンプレート又はガイドプレートと共に使用されるスリップオンPADを示す。
図16B】ある実施形態における、パジェットドラムダーマトーム及び設置されたスリップオンPADを用いた皮膚ピクセルの採取を示す。
図17A】ある実施形態における、皮膚表面の標的部位に適用されるピクセルドラムダーマトームの一例を示す。
図17B】ある実施形態における、皮膚表面の標的部位に適用されるピクセルドラムダーマトームの一部の代替の構図を示す。
図18A】ある実施形態における、振動する平面なスカルペットアレイ及びブレードデバイスの上面図を示す。
図18B】ある実施形態における、振動する平面スカルペットアレイ及びブレードデバイスの下面図を示す。
図18C】ある実施形態における、スカルペットアレイ、ブレード、粘着性膜、及び粘着性裏当てが一緒に組み立てられた場合の平面アレイの拡大図。
図18D】ある実施形態における、フィーダー要素を備えるスカルペットの平面アレイの拡大図。
図19】ある実施形態における、採取された皮膚ピクセル植皮片と同様のサイズに円柱状に横切された、死体の真皮マトリックスを示す。
図20】ある実施形態における、ドラムアレイ薬物送達デバイス。
図21A】ある実施形態における、針アレイ薬物送達デバイスの側面図。
図21B】ある実施形態における、針アレイ薬物送達デバイスの上部等角図。
図21C】ある実施形態における、針アレイ薬物送達デバイスの下部等角図。
図22】ある実施形態における、ドナー濾包の採取を示す。
図23】ある実施形態における、被移植部位の調製を示す。
図24】ある実施形態における、採取された毛髪プラグの、被移植部位への移植を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(詳細な説明)
皮膚移植及び皮膚切除手法、並びに植毛手法のための、ピクセルアレイ医療システム、器具若しくはデバイス、及び方法について説明する。以下の説明では、本明細書における実施形態についての十分な理解を提供し、その説明を可能にするために、多くの特定の詳細について紹介する。しかしながら、これらの実施形態は、当該特定の詳細の1つ又は複数がなくても、又は他の要素、システムなどを伴っていても、実施することが可能であることを、当業者は認識するであろう。他の場合において、開示される実施形態の態様が不明瞭になることを避けるために、周知の構造又は作動については、図示されないか、又は詳細には説明されない。
【0015】
以下の用語は、本明細書において使用され得る場合、以下の一般的な意味を有することが意図される。しかしながら、当該用語は、いずれの用語の意味も、当業者によって理解又は適用される他の意味も含み得るので、本明細書において述べられる意味に限定されるわけではない。
【0016】
「第1度熱傷」は、本明細書において使用される場合、真皮から表皮の分裂のない浅薄な熱傷を含む。第1度熱傷は、皮膚の紅斑(赤味)として可視化される。
【0017】
「第2度熱傷」は、本明細書において使用される場合、真皮から表皮の分裂があり、かつ真皮の様々な層が変性する、比較的より深い熱傷を含む。ほとんどの第2度熱傷は、火膨れを形成する。深い第2度熱傷は、通常は酸化又は感染によって、全層の第3度熱傷に変わり得る。
【0018】
「第3度熱傷」は、本明細書において使用される場合、表皮及び真皮を含む皮膚の全層熱破壊を生じる熱傷を含む。第3度熱傷は、より深い、下にある組織(皮下層及び筋層)の熱破壊も生じ得る。
【0019】
「アブレーション」は、本明細書において使用される場合、組織の破壊による組織の除去(例えば、レーザーによる、皮膚損傷の熱アブレーションなど)を含む。
【0020】
「自己植皮片」は、本明細書において使用される場合、同じ患者から採取された植皮片を含む。
【0021】
「裏当てされた粘着性膜」は、本明細書において使用される場合、横切された皮膚プラグを獲得する、弾性の粘着性膜を含む。ある実施形態における裏当てされた粘着性膜は、採取の際に皮膚プラグの整列を維持するために、外側表面に裏当てされている。皮膚プラグの採取後、当該裏当ては、採取された皮膚プラグを有する粘着性膜から除去される。ある実施形態の当該膜は、被移植部位に位置されたときに排液を可能にするために多孔性である。ある実施形態の当該膜は、弾性反跳特性を有しており、そのため、裏当てが除去されたときに皮膚プラグの側部をお互いにより近くへと引き寄せることにより、シート状植皮として被移植部位での治癒を促進する。
【0022】
「熱傷瘢痕収縮」は、本明細書において使用される場合、傷の治癒過程の間に生じる瘢痕組織の引き締まりを含む。この過程は、処置されていない第3度熱傷により生じる可能性が高い。
【0023】
「熱傷瘢痕拘縮」は、本明細書において使用される場合、関節の動きの範囲を制限する瘢痕組織の帯、又は患者の外観を歪ませる瘢痕組織の帯(すなわち、顔の熱傷瘢痕拘縮)を含む。
【0024】
「ダーマトーム」は、本明細書において使用される場合、「皮膚を切断する」又はシート状の分層植皮を採取する器具を含む。ドラムダーマトームの例としては、パジェットダーマトーム及びリースダーマトームが挙げられる。電動のダーマトームは、ジマーダーマトーム及びパジェットダーマトームの電動式の1つである。
【0025】
「真皮」は、本明細書において使用される場合、主要な構造支持体でありかつ主に非細胞性コラーゲン線維を含む、皮膚の深層を含む。線維芽細胞は、コラーゲン蛋白線維を産生する、真皮内にある細胞である。
【0026】
「ドナー部位」は、本明細書において使用される場合、皮膚植皮が採取される解剖学的部位を含む。
【0027】
「表皮」は、本明細書において使用される場合、生物学的障壁として機能する生存表皮細胞及び非生存角質層を含む、皮膚の外層を含む。
【0028】
「摘出(Excise)」は、本明細書において使用される場合、組織の外科的除去を含む。
【0029】
「摘出皮膚欠損(Excisional Skin Defect)」は、皮膚(損傷)の外科除去(摘出/切除(excision/resection))の結果として生じる部分層の欠損、より典型的には全層の欠損、を含む。
【0030】
「FTSG」は、本明細書において使用される場合、皮膚の全ての層を採取する全層皮膚植皮(Full Thickness Skin Graft)を含む。本明細書において説明されるような器具を除いて、当該ドナー部位は、外科的切開として閉じられる。この理由により、FTSGは、採取することができる表面積が制限される。
【0031】
「肉芽組織」は、本明細書において使用される場合、全層皮膚欠損での皮膚の欠如に応答して成長する、高度に血管が発達した組織を含む。肉芽組織は、皮膚植皮被移植部位にとって理想的な土台である。
【0032】
「一次癒合による治癒」は、正常な解剖学的構造が最小限の瘢痕組織形成によって再編成される、傷の治癒過程を含む。形態学的に、当該瘢痕は、可視的である可能性が低い。
【0033】
「二次癒合による治癒」は、本明細書において使用される場合、治癒が、正常な解剖学的構造のより少ない編成及び瘢痕コラーゲンの増加した沈着を伴って生じるような、あまり組織化されない傷の治癒過程を含む。形態学的に、当該瘢痕は、可視的である可能性が高い。
【0034】
「同種植皮片」は、本明細書において使用される場合、異なる人から採取されて患者の被移植部位に一時的な生体被覆材として適用される植皮片を含む。ほとんどの同種植皮片は、死体皮膚として採取される。同種植皮片の一時的な「生着」は、免疫抑制によって部分的に達成することができるが、同種植皮片は、患者が生存した場合、最終的に自己植皮片と交換される。
【0035】
「切開」は、本明細書において使用される場合、組織を除去しない、外科切開創の形成を含む。
【0036】
「網状分層皮膚植皮片」は、本明細書において使用される場合、「メッシャー」と呼ばれる器具により、採取された植皮片を繰り返し切開することによって、その表面積が拡大された分層皮膚植皮片を含む。網状分層皮膚植皮片は、当該植皮片を通しての排液が可能でありかつ被移植部位の外形の凸凹に対してより良く一致することから、シート状の植皮片よりも「生着」の高い確率を有する。しかしながら、それは、結果として、被移植部位における植皮片の見苦しい網状外観を生じる。
【0037】
「PAD」は、本明細書において使用される場合、部分的な皮膚切除のための器具のクラスである、ピクセルアレイダーマトームを含む。
【0038】
「PADキット」は、本明細書において使用される場合、有孔ガイドプレート、スカルペットスタンパー、ガイドプレートフレーム、裏当てされた粘着性膜、及び横切ブレードを含む使い捨て可能な単回使用手法のキットを含む。
【0039】
「有孔ガイドプレート」は、本明細書において使用される場合、ガイドプレートの孔が、ハンドルの付いたスタンパー又はスリップオンPADのスカルペットと位置合わせされる、植皮片採取領域全体を含む有孔プレートを含む。当該プレートはさらに、隣接する皮膚の不注意な裂傷を防ぐためのガードとしても機能するであろう。ガイドプレートの穿孔は、様々な幾何学的形状(例えば、これらに限定されるわけではないが、円形、長円形、正方形、長方形、及び/又は三角形など)であってもよい。
【0040】
「ピクセル化された全層皮膚植皮片」は、本明細書において使用される場合、ドナー部位での減少した視覚的に明確な瘢痕化なしで本明細書において説明されるような器具によって採取された全層皮膚植皮片を含む。当該植皮片はさらに、シート状FTSGと同様に被移植部位での向上した外観も有するであろうが、被移植部位に対してより良く一致し、皮膚プラグ間の排液間隙により、「生着」のより高い確率を有するであろう。シート状FTSGとの比較におけるピクセル化したFTSGの別の重要な利点は、別な方法ではSTSGを必要とするであろうより大きい表面積を移植する能力である。この利点は、より少ない視覚的な瘢痕化において複数のドナー部位から採取できる能力に起因する。
【0041】
「ピクセル化した植皮片の採取」は、本明細書において使用される場合、本明細書において詳細に説明されるような器具によるドナー部位からの植皮片採取を含む。
【0042】
「ピクセル化された分層皮膚植皮片」は、本明細書において使用される場合、SRG器具で採取された部分層植皮片を含む。当該植皮片は、見苦しいドナー部位及び被移植部位もなしで、網状植皮片の利点を共有する。
【0043】
「被移植部位」は、本明細書において使用される場合、植皮が適用される皮膚欠損部位を含む。
【0044】
「切除する(Resect)」は、本明細書において使用される場合、摘出すること(excising)を含む。
【0045】
「メス」は、本明細書において使用される場合、皮膚及び軟組織を切開する片刃ナイフを含む。
【0046】
「スカルペット」は、本明細書において使用される場合、皮膚のプラグを切開する小さい円形(又は他の幾何学的形状)のメスを説明する用語を含む。
【0047】
「スカルペットアレイ」は、本明細書において使用される場合、ベースプレート又はハンドル付きスタンパーのどちらかに固定された複数のスカルペットの配列又はアレイを含む。
【0048】
「スカルペットスタンパー」は、本明細書において使用される場合、有孔ガイドプレートを通して皮膚プラグを切開するPADキットのハンドル付きスカルペットアレイ器具要素を含む。
【0049】
「瘢痕」は、本明細書において使用される場合、創傷後の無秩序なコラーゲンの組織学的沈着及び視覚的に明確な形態学的変形を含む。
【0050】
「シート状全層皮膚植皮片」は、本明細書において使用される場合、連続するシートとして被移植部位へのFTSGの適用に対する言及を含む。FTSGの外観は、STSGの外観より優れており、この理由から、FTSGは、主に、顔などの視覚的に明白な領域での皮膚移植に使用される。
【0051】
「シート状分層皮膚植皮片」は、本明細書において使用される場合、連続するシートであってかつ典型的なドナー部位の変形を生じるような部分層植皮片を含む。
【0052】
「皮膚欠損」は、本明細書において使用される場合、皮下脂肪層及び筋肉などのより深い構造体をも含み得る、皮膚の全層の欠如を含む。皮膚欠損は、様々な原因、すなわち、熱傷、外傷、悪性腫瘍の外科的摘出、及び先天性の変形の修正など、から生じ得る。
【0053】
「皮膚ピクセル」は、本明細書において使用される場合、皮膚プラグを含む。
【0054】
「皮膚プラグ」は、本明細書において使用される場合、スカルペットにより切開され、横切ブレードにより横切され、並びに粘着性の裏当てを有する膜によって獲得された表皮及び真皮の部分層又は全層を含む、円形(又は他の幾何学的形状)の皮膚片を含む。
【0055】
「STSG」は、本明細書において使用される場合、表皮及び真皮の一部が植皮片と共に採取される、部分層植皮片を含む。
【0056】
「皮下脂肪層」は、本明細書において使用される場合、皮膚のすぐ下にあって、主として脂質細胞と呼ばれる脂肪細胞で構成される層を含む。この層は、環境からの主要な絶縁層として機能する。
【0057】
「横切ブレード」は、本明細書において使用される場合、有孔プレートのフレームに挿入することができるか、又は本明細書において詳細に説明されるようなドラムダーマトームの張り出しアームに取り付けることができる、水平に位置合わせされた片刃ブレードを含む。横切ブレードは、切開された皮膚プラグの底部を横切する。
【0058】
「創傷治癒」は、本明細書において使用される場合、熱的、動的、又は外科的であるかにかかわらず、あらゆるタイプの創傷から生じる絶対的な生物学的過程を含む。
【0059】
「異種植皮片」は、本明細書において使用される場合、異なる種から採取されて患者の被移植部位に一時的な生体被覆材として適用される植皮片を含む。
【0060】
ピクセルアレイ医療システム、器具若しくはデバイス、及び使用方法の複数の実施形態について、本明細書において詳細に説明する。本明細書において説明されるシステム、器具若しくはデバイス、及び方法は、形成外科的手法などの様々な外科的手法において使用されるデバイスを介して、可視的な瘢痕化なしで、緩い皮膚を収縮する皮膚移植及び皮膚切除のための、さらには植毛のための、最小限に侵襲的な外科的アプローチを含む。いくつかの実施形態において、当該装置は、単回使用の使い捨て可能な器具である。本明細書の実施形態は、外科的に関連する瘢痕化及び皮膚の電磁加熱の臨床的変動性を回避し、皮膚の大きな形成外科的切除に対する最小限に侵襲的な代替手段として皮膚の小さい複数のピクセル化した切除を実施する。本明細書の実施形態は、植毛において、並びに外科的瘢痕の可視性のために形成外科に対して使用禁止であり得る身体の領域においても採用することができる。さらに、このアプローチは、患者のドナー部位の瘢痕化を低下させつつ被移植者の皮膚欠損部位上に、ドナーの組織部位からの皮膚の横切された切開創を採取することにより、皮膚移植手術を実施することができる。
【0061】
加齢に伴う皮膚弛緩(非限定的な例として、首及び顔、腕、腋窩、大腿、膝、殿部、腹部、ブラライン、乳房の下垂など)を有する多くの患者にとって、本明細書における、最小限に侵襲的なピクセルアレイ医療デバイス及び方法は、不可避の瘢痕化を伴う形成外科手術に代わって、余分な皮膚のピクセル化した横切/切除を実行する。概して、本明細書において説明される手法は、最小限の周術期の不快感での局部麻酔下において診療室環境で実行されるが、それらに限定されるわけではない。形成外科手術からの長引く治癒期間と比較して、短い回復期間しか必要とせず、好ましくは予め特定された期間(例えば、5日間、7日間など)において処置領域に対して被覆材を適用して支持用衣服を着用する。当該手法は、最小限の痛みを伴うか又は痛みを伴わない。
【0062】
本明細書において説明される器具によって生じる、比較的小さい(例えば、およそ0.5〜4.0mmの範囲)皮膚欠損は、粘着性のFlexan(登録商標)シートの適用よって閉じられる。大きい蝶包帯として機能する場合、Flexan(登録商標)シートは、処置領域の審美的輪郭形成を最大化する方向(「ベクトル」)に引っ張ることができる。審美的輪郭形成をさらに支援するために、被覆材の上に圧縮弾性の衣服が適用される。初期の治癒段階の完了後、処置領域内の多数の小さい線状瘢痕は、同じ領域でのより大きい形成外科的切開創と比べて、軽減された可視性を有するであろう。創傷治癒反応の遅延により、さらなる皮膚の引き締まりが数ヶ月にわたって生じる可能性がある。本明細書において説明される実施形態の他の潜在的応用は、植毛、並びに脱毛症、いびき/睡眠時無呼吸、整形外科/物療医学、膣収縮、女性の尿失禁、及び消化管括約筋の収縮の処置を含む。
【0063】
著しい熱傷は、熱傷された総体表面及び熱破壊の深さによって分類され、これらの熱傷を管理するために使用される方法は、当該分類に大きく依存する。第1度熱傷及び第2度熱傷は、通常、局所クリーム及び熱傷用被覆材の適用による非外科的方法において管理される。より深い第3度熱傷は、皮膚の全層熱破壊を伴い、全層皮膚欠損を生じる。この重傷の外科的管理は、通常、焼痂のデブリードマン及び分層植皮片の適用を伴う。
【0064】
より最も頻繁には熱傷、外傷、又は皮膚の悪性腫瘍の切除から生じる全層皮膚欠損は、従来の市販の器具を用いて皮弁の移転又は植皮片により閉じることができる。両方の外科的アプローチは、ドナー部位からの採取を必要とする。皮弁の使用は、茎血液供給を含む必要性、並びに多くの場合にドナー部位を直接閉じる必要性によってさらに制限される。
【0065】
分層植皮術は、免疫的制約のために、同じ患者から自己植皮片を採取することを必要とする。通常、熱傷患者のドナー部位は、熱傷されていない領域から選択され、その領域から皮膚の部分層シートが採取される。この手法では、ドナー部位での部分層皮膚欠損が生じることは不可避である。このドナー部位の欠損自体は、深い第2度熱傷と同様である。この部位の再上皮化による治癒は、多くの場合、疼痛を伴い、数日にわたって長引く場合もある。その上、通常、周囲の皮膚よりも永久的に薄くより脱色した、可視的なドナー部位の変形が生じる。かなりの面積の熱傷を有する患者の場合、熱傷されていない領域の可用性により、植皮片の広範な採取も制限され得る。
【0066】
皮膚欠損を閉じるための従来の外科的アプローチ(皮弁移転及び皮膚移植)の両方は、被移植部位だけでなく、植皮片が採取されるドナー部位においても、皮膚欠損の著しい瘢痕化を生じる。従来の手順とは対照的に、本明細書において説明される実施形態は、このドナー部位の変形を排除し、かつシート状又はピクセル化されたドナー部位のどちらかを含む任意の既存のドナー部位から植皮片を再採取する方法を提供する、ピクセルアレイ術(pixel array procedure)とも呼ばれる、ピクセル植皮術(Pixel Skin Grafting Procedure)を含む。既存のドナー部位から植皮片を再採取するこの能力は、ドナー部位に対する皮膚の表面積要件を軽減し、熱傷されていないドナー皮膚の表面積が制限される重度に熱傷している患者においてさらなる植皮能力を提供する。
【0067】
ある実施形態のピクセル植皮術は、全層植皮として使用される。顔の皮膚移植、手の手術、及び先天性奇形の修復など多くの臨床的応用が、全層植皮片によって最も良好に実施される。全層植皮の触感、着色、及び総合的形態は、分層植皮片よりも、欠損に隣接する皮膚に酷似する。この理由から、可視的に明確な領域での全層皮膚移植片は、分層植皮片よりも外観において優れている。従来の手法における全層植皮片の主な欠点は、全層ドナー部位欠損の外科的縫合により生じる広範な線状瘢痕であり、この瘢痕化は、全層植皮術のサイズ及び有用性を制限する。
【0068】
対照的に、本明細書において説明されるピクセル植皮術の全層皮膚移植は、ドナー部位の線状瘢痕が排除されるため、サイズ及び有用性による制限が少ない。したがって、通常は分層植皮片で覆われる多くの皮膚欠損は、分層植皮片の代わりに、ピクセル化した全層植皮片を使用して処置されるであろう。
【0069】
ピクセル植皮術は、ドナー部位の最小限の可視的瘢痕化において分層植皮片及び全層植皮片を採取する能力を提供する。当該手法の際、選択されたドナー部位から植皮片を採取するために、ピクセルアレイダーマトーム(PAD)が使用される。採取手順の際、当該ピクセル化された植皮片は粘着性膜上に被着される。ある実施形態の粘着性膜は、柔軟で半多孔性の粘着性膜を含むが、当該実施形態は、それらに限定されるわけではない。次いで、採取された植皮片/膜複合物は、被移植皮膚欠損部位に直接適用される。部分的に切除された当該ドナー部位は、大きな蝶包帯として一週間機能する粘着性Flexan(登録商標)シートの適用によって閉じられる。比較的小さい(例えば1.5mm)円形の皮内皮膚欠損は、正常な表皮・真皮構造が再編成される一次治癒過程を促進するために、瘢痕化を最小限に抑える解剖学的方法において閉じられる。さらに、手術のおよそ1週間後には、粘着性膜は、植皮片の角質層と共に落屑し(脱落し(shed))、当該膜は、被移植床からの植皮片の分裂なしで除去することができる。したがって、ドナー部位の治癒が、最小限の不快感及び瘢痕化において急速に生じる。
【0070】
ピクセル植皮術を用いた場合、被移植欠損部位の植皮片はピクセル化されるため、それらは、皮膚ピクセル要素間での排液のための隙間を提供し、これが、シート状植皮片と比べて「生着」の割合を向上させる。手術後の最初の1週間(およそ)の間に、当該植皮片は、皮膚欠損の被移植床から新しい植皮片中へと新しい血管が成長する新生血管形成の過程によって、被移植部位に「生着」するであろう。当該半多孔性膜は、被覆材中へと漏出液(体液)を導くであろう。その上、柔軟な当該膜は、植皮片/膜複合物内の皮膚ピクセル要素の並置を促進して植皮ピクセルの一次隣接治癒を促進する弾性反跳特性を有するように設計され、植皮片のピクセル化された外観を均一なシート状形態に転化させる。さらに、当該膜は、表皮と表皮が揃い、真皮と真皮が揃うように、ミクロ構造要素の皮膚ピクセルを位置合わせして、瘢痕化を軽減する一次治癒過程を促進する。その上、ピクセル化された植皮片は、不規則な被移植部位に対してより容易に一致する。
【0071】
本明細書において説明される実施形態は、本明細書においてピクセル術(Pixel Procedure)とも呼ばれるピクセル皮膚切除術(Pixel Skin Resection Procedure)も含む。加齢に伴う皮膚弛緩(首及び顔、腕、腋窩、大腿、膝、殿部、腹部、ブラライン、乳房下垂など)を有する多くの患者にとって、余分な皮膚の部分的切除は、不可避な瘢痕化を伴う形成外科手術のかなりの部分を置き換えることができるであろう。一般的に、ピクセル術は、局所麻酔下において、診療室環境で実施されるであろう。手術後の回復期間は、日数の予め特定された数(例えば、5、7など)において(例えば、5日間、7日間など)、処置領域上に支持衣服を着用することを含む。当該手法では、疼痛が比較的少ないか又は全くないことが期待される。小さい(例えば、1.5mm)円形皮膚欠損は、粘着性のFlexan(登録商標)シートの適用により閉じられるであろう。大きい蝶包帯として機能する場合、Flexan(登録商標)シートは、処置領域の審美的輪郭形成を最大化する方向(「ベクトル」)に引っ張られる。審美的輪郭形成をさらに支援するために、被覆材の上に圧縮弾性の衣服が適用される。初期の治癒段階の完了後、処置領域内の多数の小さい線状瘢痕は、可視的に明確ではないであろう。その上、その後、創傷治癒反応の遅延により、数ヶ月にわたってさらなる皮膚の引き締まりが生じるであろう。結果的に、ピクセル術は、形成外科手術の広範な瘢痕化に対する、最小限に侵襲的な代替手段である。
【0072】
ある実施形態のピクセルアレイ医療デバイスは、PADキットを含む。図1は、ある実施形態における、標的部位に位置されたPADキットを示している。当該PADキットは、平面な有孔ガイドプレート(ガイドプレート)、スカルペットパンチ又はスカルペットアレイを含むデバイス(図1〜3)、裏当てされた粘着性膜又は粘着性基材(図4)、並びに皮膚ピクセル横切ブレード(図5)を含んでいるが、これらに限定されるわけではない。ある実施形態のスカルペットパンチは、ハンドヘルドデバイスであるが、これらに限定されるわけではない。ガイドプレートは、本明細書において詳細に説明されるように、代替の実施形態において随意である。
【0073】
図2は、ある実施形態における、スカルペットアレイを含むPADキットのスカルペットパンチの断面図である。当該スカルペットアレイは、1つ又は複数のスカルペットを含む。図3は、ある実施形態における、スカルペットアレイを含むPADキットのスカルペットパンチの部分的断面図である。当該部分的断面図は、スカルペットアレイのスカルペットの全長が、有孔ガイドプレートの厚さ及び皮膚内への切開の深さによって決定されることを示しているが、当該実施形態はこれに限定されるわけではない。
【0074】
図4は、ある実施形態における、PADキットに含まれる、裏当てを伴う粘着性膜(粘着性基材)を示している。当該粘着性膜の下面は、標的部位において、切開された皮膚に適用される。
【0075】
図5は、ある実施形態における、PADキットフレーム及びブレードアセンブリと共に使用される場合の粘着性膜(粘着性基材)を示している。当該粘着性膜の上面は、フレームの中において粘着性面が下向きになるように向けられ、次いで、押し出された皮膚ピクセル(本明細書においてプラグ又は皮膚プラグとも呼ばれる)を獲得するために、有孔プレートに押し付けられる。
【0076】
図1を参照すると、PADキットを用いた手法の際に、有孔ガイドプレートが、皮膚切除/ドナー部位に適用されている。スカルペットパンチは、皮膚ピクセルを切開するために、有孔ガイドプレートにおける少なくとも1つのセットの穿孔を通して適用される。パンチのスカルペットアレイがガイドプレートの穿孔の総数より少ない数のスカルペットを含む場合、スカルペットパンチは、穿孔のいくつかのセットに対して複数回適用される。スカルペットパンチの一回又は複数回の適用に続いて、切開された皮膚ピクセル又はプラグが、粘着性基材上に獲得される。次いで、押し出された皮膚ピクセル又はプラグを粘着剤が獲得するような方法において、当該粘着性基材が適用される。一例として、ある実施形態の粘着性基材の上面は、粘着性面がフレーム中で下向きになるように向けられ(フレームが使用される場合)、次いで、押し出された皮膚ピクセル又はプラグを獲得するために、有孔プレートの上に押し付けられる。膜が引き上げられると、獲得された皮膚ピクセルは、横切ブレードによって底部において横切される。
【0077】
図6は、ある実施形態における、皮膚ピクセルの除去を示している。当該粘着性基材は、標的部位から引き上げられ戻され、この行為は、切開された皮膚ピクセル又はプラグを持ち上げるか又は引っ張る。粘着性基材が引き上げられると、横切ブレードを使用して、切開された皮膚ピクセルの底部が横切される。図7は、ある実施形態における、PADキットによる、切開された皮膚ピクセルのブレード横切及び除去を示す側面図である。ピクセルの採取は、皮膚ピクセル又はプラグの底部を横切することにより完了する。図8は、ある実施形態における、PADキットを用いる手法の際のブレード/ピクセル相互作用の等角図である。図9は、ある実施形態における、横切され獲得された、採取された皮膚ピクセル又はプラグと、横切前の横切されていない皮膚ピクセル又はプラグの両方を示す、PADキットを用いる手法の際の別の構図(明瞭化のためにブレードは表示されていない)である。ドナー部位において、ピクセル化された皮膚切除部位が、Flexan(登録商標)シートの適用により閉じられる。
【0078】
ガイドプレート及びスカルペットデバイスも、被移植部位において皮膚欠損を生成するために使用される。当該皮膚欠損は、ドナー部位において採取又は獲得された皮膚ピクセルを受け入れるように構成される。被移植部位において使用されるガイドプレートは、ドナー部位において使用される同じガイドプレートであってもよく、又は異なるパターン又は配置の穿孔を有する異なるガイドプレートであってもよい。
【0079】
横切の際に粘着性基材上に被着される皮膚ピクセル又はプラグは、次に、皮膚欠損部位(被移植部位)に移され得て、ピクセル化された植皮として被移植皮膚欠損部位に適用される。当該粘着性基材は、植皮片内での皮膚ピクセル又はプラグのより近い整列を可能にする弾性反跳特性を有する。切開された皮膚ピクセルは、被移植部位において粘着性基材から皮膚欠損へと直接適用することができる。被移植部位での切開された皮膚ピクセルの適用は、切開された皮膚ピクセルと皮膚欠損とを位置合わせする工程、及び切開された皮膚ピクセルを被移植部位での対応する皮膚欠損中に挿入する工程を含む。
【0080】
ある実施形態のピクセルアレイ医療デバイスは、ピクセルアレイダーマトーム(PAD)を含む。当該PADは、基材(例えば、投入プレート)上に固定された比較的小さい円形のスカルペットの平面アレイを含み、当該基材と組み合わされた当該スカルペットは、本明細書において、スカルペットアレイ、ピクセルアレイ、又はスカルペットプレートと呼ばれる。図10Aは、ある実施形態における、投入プレート上に固定されたスカルペットを示すピクセルアレイの一部の側面図である。図10Bは、代替の実施形態における、投入プレート上に固定されたスカルペットを示すピクセルアレイの一部の側面図である。図10Cは、ある実施形態における、スカルペットプレートの上面図である。図10Dは、ある実施形態における、スカルペットプレートの一部の拡大図である。当該スカルペットプレートは、皮膚表面に直接適用される。当該スカルペットアレイにおける1つ又は複数のスカルペットは、先鋭な表面、針、及び複数の先端を含む針、のうちの1つ又は複数を含む。
【0081】
ピクセルアレイ医療デバイス及び方法の実施形態は、ガイドプレートの代わりに採取パターンの使用を含む。当該採取パターンは、ドナー部位及び被移植部位の少なくとも一方の皮膚表面上のインジケーター又はマーカーを含むが、これらに限定されるわけではない。当該マーカーは、皮膚の領域にマークを付けるために皮膚に直接適用され得る何らかの化合物を含む。当該採取パターンは、ドナー部位に位置決めされ、当該デバイスのスカルペットアレイが、ドナー部位の採取パターンと位置合わせされるか又はそれに従って位置合わせされる。当該皮膚ピクセルは、本明細書において説明されるようなスカルペットアレイによって、ドナー部位において切開される。被移植部位は、当該被移植部位に採取パターンを位置決めすることによって調製される。被移植部位において使用される採取パターンは、ドナー部位において使用される採取パターンと同じであってもよく、又はマーカーのパターン若しくは配置が異なることにおいて異なっていてもよい。皮膚欠損が生成され、並びに切開された皮膚ピクセルが、本明細書において説明されるように、被移植部位に適用される。或いはまた、ある実施形態のガイドプレートが、採取パターンの適用の際に使用されるが、当該実施形態はそれらに限定されるわけではない。
【0082】
既成の外科用器具を活用するために、ある実施形態のアレイは、例えば、パジェットダーマトーム又はリースダーマトームなどのドラムダーマトームと併せて、又はそれに対する改良として用いられるが、これらに限定されるわけではない。本明細書において言及されるパジェットドラムダーマトームは、元は1930年代にアール・パジェット博士(Dr.Earl Padgett)によって開発されたものであり、今も世界中の形成外科医によって皮膚移植のために広く使用され続けている。その後、採取された植皮片の厚さをより良く調整するために、パジェットダーマトームのリース改良版が開発された。ある実施形態のドラムダーマトームは、(手順ごとに)単回使用の使い捨て可能であるが、これらに限定されるわけではない。
【0083】
概して、図11Aは、ある実施形態における、ロール式ピクセルドラム100の一例を示している。図11Bは、ある実施形態における、ハンドル上に組み付けられたロール式ピクセルドラム100の一例を示している。より具体的には、図11Cは、ある実施形態における、スカルペットプレートと一緒に使用するためのドラムダーマトームを表している。
【0084】
概して、本明細書において説明される全てのピクセルデバイスと同様に、ピクセルドラム100の幾何学的形状は、これらに限定されるわけではないが、例えば、円形、半円形、楕円形、正方形、平面、又は長方形など、様々な形状であり得る。いくつかの実施形態において、ピクセルドラム100は、アクセル/ハンドルアセンブリ102によって支持されており、例えば電動モーターなどによって駆動されるドラム回転要素104の周りを回転する。いくつかの実施形態において、ピクセルドラム100は、使用されていない時はスタンド(図示されていない)に位置することができ、この場合、当該スタンドは、ドラムにおける駆動される回転要素又はシリンジプランジャーにおける駆動される要素のためのバッテリー再充電器としても機能し得る。いくつかの実施形態において、ピクセルドラム100の皮膚表面に真空(図示されていない)を適用することができ、ピクセルドラム100の追跡及び安定化のために、張り出し部(図示されていない)を配設することができる。
【0085】
いくつかの実施形態において、ピクセルドラム100は、本明細書において皮膚プラグと呼ばれる小さい(例えば0.5〜1.5mm)複数の円形切開創を作製するために、ドラム100の表面にスカルペットアレイ106が組み込まれる。いくつかの実施形態において、スカルペットの境界の幾何学的形状は、皮膚プラグを作製しつつ、ピン緩衝(「トラップドア」)を減じるように設計され得る。各皮膚プラグの周辺は、円形の皮膚プラグの代わりに、スカルペットによって、非限定的な例として、半円形、楕円形、又は正方形の皮膚プラグへと延長することもできる。いくつかの実施形態において、スカルペット106の長さは、皮膚移植目的のために外科医によって選択される皮膚領域の厚さ、すなわち、部分層又は全層、に応じて変わり得る。
【0086】
皮膚表面にドラム100が適用されると、ドラム100の内部に位置されたブレード108が、スカルペットアレイによって作製される各皮膚プラグの底部を横切し、この場合、当該内部ブレード108は中心ドラムアクセル/ハンドルアセンブリ102に接続されており、及び/又は中心アクセルアセンブリ102に取り付けられた張り出し部に接続される。いくつかの代替の実施形態において、内部ブレード108は、皮膚の切開創の底部が横切されるドラムアクセルアセンブリ102に接続されない。いくつかの実施形態において、ピクセルドラム100の内部ブレード108は、手動又は電動モーターによる駆動のどちらかによって振動し得る。ドラム上の円形のスカルペットの密度に応じ、余分な皮膚弛緩の領域内において、皮膚の様々な割合(例えば、20%、30%、40%など)を横切することができる。
【0087】
いくつかの実施形態において、ピクセルドナーの組織から、ピクセルドラム100の内側に内張りされた粘着性膜110上へと、横切/ピクセル化された皮膚切開創/プラグ(ピクセル植皮片)を採取し位置合わせすることによって皮膚移植手術を実行するために、追加のピクセルドラム採取器112がドラム100の内部に位置される。スカルペットアレイ106と粘着性膜110の間に、内部ブレード108のための狭い空間が作られる。
【0088】
ある実施形態において、ブレード108は、ドラム100及びスカルペットアレイ106の外部に位置され、そこで、切開された円形の皮膚プラグの底部が横切される。別の実施形態において、皮膚の切開創の底部を横切する場合、外部ブレード108は、ドラムアクセルアセンブリ102に接続される。代替の実施形態において、皮膚の切開創の底部を横切する場合、外部ブレード108は、ドラムアクセルアセンブリ102に接続されない。粘着性膜110は、横切された皮膚の切片を抜き出して整列させ、これらはその後、患者の皮膚欠損部位の上に位置される。(内部又は外部のどちらかの)ブレード108は、スカルペットアレイ106に位置合わせされたブレードの有窓層であってもよいが、これに限定されない。
【0089】
ある実施形態における形状適合性の粘着性膜110は、位置合わせされ横切された皮膚切片を有する当該膜がドラムから抜き出されて植皮片として適用される場合、被移植皮膚欠損での排液を可能にするために、半多孔性であり得る。当該粘着性の半多孔性ドラム膜110は、被移植者の皮膚欠損部位上に移植するために横切/ピクセル化された皮膚プラグを近寄せるための弾性反跳特性も有し得、すなわち、ピクセル化された植皮片を有する粘着性膜がドラム100から抜き出された後に、より均一なシートとして各皮膚プラグの縁がより近くへと寄せられ得る。或いは、当該粘着性の半多孔性ドラム膜110は、被移植者の皮膚欠損部位の大きな表面積を覆うために、拡張可能であり得る。いくつかの実施形態において、粘着性膜110とドラム採取器112との間に、粘着性の裏当て111のシートを適用することができる。スカルペットのドラムアレイ106、ブレード108、及び粘着性膜110は、本明細書において詳細に説明されるように、既存のドラム100の上にスリーブとして一緒に組み立てることができる。
【0090】
ある実施形態のピクセルドラム110の内部ドラム採取器112は使い捨て可能であり、取り替え可能である。使い捨て可能な要素の使用の制限及び/又は制御は、これらに限定されるわけではないが、電子的、EPROM、機械的、耐久性手段、を含む手段によって達成することができる。当該使い捨て可能なドラムのドラム回転数の電子的及び/又は機械的記録及び/又は制限、並びに当該使い捨て可能なドラムの使用時間は、電子的又は機械的のいずれかにおいて、記録、制御、及び/又は制限することができる。
【0091】
ドラムダーマトームを用いる手法の採取工程の際、PADスカルペットアレイが、皮膚表面に直接適用される。皮膚ピクセルを周囲的に切開するために、ドラムダーマトームが、下にある皮膚表面に荷重を適用するようにスカルペットアレイの上に位置決めされる。荷重を継続して適用することにより、当該切開された皮膚ピクセルは、スカルペットアレイの孔を通って押し出され、ドラムダーマトーム上の粘着性膜上に獲得される。(スカルペットアレイの上に位置決めされた)ダーマトームの切断用張り出しブレードが、押し出された皮膚ピクセルの底部を横切する。次いで、当該膜及びピクセル化された皮膚複合物は、植皮片として被移植皮膚欠損に直接適用するために、ダーマトームドラムから除去される。
【0092】
図11Cを参照すると、ある実施形態は、本明細書において説明されるように、スカルペットプレートと共に使用するためにドラムダーマトームを含む。とりわけ、図12Aは、ある実施形態における、スカルペットプレートの上に位置決めされたドラムダーマトームを示している。図12Bは、ある実施形態における、スカルペットプレートの上に位置決めされたドラムダーマトームの代替の構図である。ドラムダーマトームの切断用張り出しブレードは、スカルペットアレイの上部に位置決めされ、そこで、押し出された皮膚プラグがそれらの底部において横切されるであろう。
【0093】
図13Aは、ある実施形態における、投入プレートの上においてロールさせる前のダーマトームのドラムに粘着性膜が適用される場合の、スカルペットプレートの上に適用されるドラムダーマトーム(例えば、パジェットダーマトーム)の等角図である。図13Bは、ある実施形態における、スカルペットプレートに対するブレード位置を示す、ドラムダーマトームの一部の側面図である。図13Cは、ある実施形態における、スカルペットプレートに対する異なるブレード位置を示す、ドラムダーマトームの一部の側面図である。図13Dは、ある実施形態における、スカルペットプレートに対して別のブレード位置のドラムダーマトームの側面図である。図13Eは、ある実施形態における、ブレードクリップによる皮膚ピクセルの横切を示す、横切ブレードクリップを伴うドラムダーマトームの側面図である。図13Fは、ある実施形態における、スカルペットプレートを伴うドラムダーマトームの下面図である。図13Gは、ある実施形態における、スカルペットプレートを伴うドラムダーマトームの正面図である。図13Hは、ある実施形態における、スカルペットプレートを伴うドラムダーマトームの背面図である。
【0094】
臨床的用途に応じて、ドラムダーマトームにおける使い捨て可能な粘着性膜は、切除された弛緩皮膚を被着/処分するために、又はピクセル化された植皮片を採取/整列するために使用することができる。
【0095】
本明細書において説明される実施形態は、ダーマトーム(例えば、パジェットダーマトーム及びリースダーマトームなど)と共に使用するためのピクセル・オンレイ・スリーブ(Pixel Onlay Sleeve)(POS)も含む。図14Aは、ある実施形態における、ピクセル・オンレイ・スリーブ(POS)を伴うダーマトームの組立図を示している。POSは、粘着性裏当て、粘着剤、及びスカルペットアレイを組み込んだ、ダーマトーム及びブレードを含む。当該粘着性裏当て、粘着剤、及びスカルペットアレイは、当該デバイスに必須であるが、それに限定されるわけではない。図14Bは、ある実施形態における、ピクセル・オンレイ・スリーブ(POS)を伴うダーマトームの分解立体図である。図14Cは、ある実施形態における、ピクセル・オンレイ・スリーブ(POS)を伴うダーマトームの一部を示している。
【0096】
当該POSは、本明細書において「スリーブ」とも呼ばれ、余分な弛緩皮膚の部分的切除と皮膚欠損の部分的皮膚移植のための、使い捨て可能なドラムダーマトームオンレイを提供する。当該オンレイスリーブは、単回使用の使い捨て可能な要素としてパジェットダーマトーム又はリースダーマトームのいずれかと併用して使用される。ある実施形態のPOSは、ドラムダーマトーム上へと滑動する、3つの面を有するスリップオン式の使い捨て可能なスリーブである。当該デバイスは、粘着性膜と、内部横切ブレードを有するスカルペットドラムアレイを含む。ある実施形態の横切ブレードは、スカルペットドラムアレイの内部表面にわたってスウィープする、片面の切断面を含む。
【0097】
代替の実施形態において、有窓切断層が、スカルペットアレイの内部表面を覆う。切断面の各窓割りは、各個別のスカルペットに揃えられる。皮膚プラグの底部を横切するための掃過運動の代わりに、当該有窓切断層は、スカルペットドラムアレイの上において振動する。ブレードの可動域のために、粘着性膜とスカルペットアレイとの間に狭い空間が作り出される。皮膚移植術の際に複数回採取する場合、追加の粘着性膜のための挿入用スロットが備わっている。粘着性膜の上の保護層は、スリーブアセンブリの反対側の抜き取りスロットから引っ張られる細長い抜き取りタブによって、インサイチューに剥ぎ取られる。他のピクセルデバイスの実施形態と同様に、当該粘着性膜は、被移植皮膚欠損部位での排液のために半多孔性である。ピクセル化された植皮片をより連続的なシートへと変えるために、当該膜は、植皮片内での皮膚プラグのより緊密な整列を提供するための弾性反跳特性も有し得る。
【0098】
本明細書において説明される実施形態は、パジェットダーマトーム又はリースダーマトームのどちらかと共に単回使用の使い捨て可能なデバイスとして構成されるスリップオンPADを含む。図15Aは、ある実施形態における、パジェットドラムダーマトーム上へとスライドされるスリップオンPADを示している。図15Bは、ある実施形態における、パジェットドラムダーマトームの上に設置されたスリップオンPADの組立図を示している。
【0099】
ある実施形態のスリップオンPADは、(場合により)、有孔ガイドプレートと組み合わせて使用される。図16Aは、ある実施形態における、パジェットドラムダーマトームの上に設置され、有孔テンプレート又はガイドプレートと共に使用されるスリップオンPADを示している。当該有孔ガイドプレートは、標的皮膚部位の上に位置され、方向を維持するために、エプロンの下面の粘着剤によって適切な位置に保持される。スリップオンPADを備えるパジェットダーマトームは、皮膚上の有孔ガイドプレートの上において回転される。
【0100】
図16Bは、ある実施形態における、パジェットドラムダーマトーム及び設置されたスリップオンPADを用いた皮膚ピクセルの採取を示している。皮膚ピクセルの採取のために、スリップオンPADが除去され、粘着性テープがパジェットダーマトームのドラムの上に適用され、クリップオンブレードがダーマトームの張り出しアーム上に設置され、これは、次いで皮膚ピクセルの底部を横切するために使用される。ある実施形態のスリップオンPADは、(随意的により)ドナー部位の隣接する皮膚を保護するために、リボン開創器などの標準外科用器具と共に使用される。
【0101】
本明細書において説明されるピクセル器具の実施形態は、単回使用の使い捨て可能な器具又はデバイスであるピクセルドラムダーマトーム(PD2)を含む。当該PD2は、ハンドルに連結されたシリンダー又はロール式/回転式ドラムを含み、並びに当該シリンダーは、スカルペットドラムアレイを含む。内部ブレードは、ドラムアクセル/ハンドルアセンブリにインターロックされ、及び/又は中心アクセルに取り付けられた張り出し部にインターロックされる。 本明細書において説明されるPAD及びPOSと同様に、小さい複数のピクセル化された皮膚切除は、皮膚の弛緩領域において直接実行され、そのため、最小限の可視的な瘢痕化において皮膚の引き締まりを高める。
【0102】
図17Aは、ある実施形態における、皮膚表面の標的部位に適用されるピクセルドラムダーマトームの一例を示している。図17Bは、ある実施形態における、皮膚表面の標的部位に適用されるピクセルドラムダーマトームの一部の代替の構図を示している。
【0103】
当該PD2デバイスは、皮膚表面に完全ロール式/回転式ドラムを適用し、そこで、「スカルペットドラムアレイ」で標的部位に複数の小さい(例えば1.5mm)円形切開創を作製する。次いで、中心ドラムアクセル/ハンドルアセンブリにインターロックされる及び/又は中心アクセルに取り付けられた張り出し部にインターロックされる内部ブレードによって、各皮膚プラグの底部が横切される。ドラムにおける円形スカルペットの密度に応じて、皮膚の様々な割合が切除され得る。PD2は、皮膚の表面積の一部(例えば、20%、30%、40%など)を、余分な皮膚弛緩の領域における可視的な瘢痕化なしで切除することを可能にするが、当該実施形態はそれらに限定されるわけではない。
【0104】
本明細書において提示されるピクセル器具の別の代替の実施形態は、ピクセルドラム採取器(Pixel Drum Harvester)(PDH)である。ピクセルドラムダーマトームと同様に、追加の内部ドラムが、皮膚のピクセル化された切除物を採取して粘着性膜の上に整列させ、次いで、当該粘着性膜は、患者の被移植皮膚欠損部位の上に位置される。当該形状適合性の粘着性膜は、整列された切除された皮膚部分を有する膜がドラムから抜き取られて皮膚植皮片として適用されるときに、被移植皮膚欠損部位での排液を可能にするために、半多孔性である。膜の弾性反跳特性は、ピクセル化された皮膚部分のより近い接近を可能にし、被移植部位において、ピクセル化された皮膚植皮片を部分的にシート植皮片へと転化させる。
【0105】
本明細書において説明されるピクセルアレイ医療システム、器具若しくはデバイス、及び方法は、達成される臨床的結果に必須である細胞応答及び/又は細胞外応答を誘起又は可能にする。ピクセルダーマトームの場合、皮膚表面積の物理的削減は、皮膚のピクセル化された切除、すなわち、皮膚プラグの作製、によって達成される。その上、それに続く皮膚の引き締まりが、遅延した創傷治癒応答により生じる。各ピクセル化された切除は、本明細書において詳細に説明されるような複数の段階において、必須創傷治癒順序を開始させる。
【0106】
この順序の第1段階は、肥満細胞の脱顆粒によって「傷」中にヒスタミンが放出される炎症段階である。ヒスタミンの放出は、毛細血管床の拡張及び細胞外空間への血管透過性の増加を引き起し得る。この初期創傷治癒段階は、最初の日のうちに生じ、皮膚の表面における紅斑としてはっきりと表れる。
【0107】
(繊維増殖の)第2段階は、「創傷」の3日から4日以内に始まる。この段階中に、繊維芽細胞の移動及び有糸分裂の増殖が起こる。創傷の繊維増殖は、ネオコラーゲンの沈着及び創傷の筋繊維芽細胞収縮を含む。
【0108】
組織学的に、ネオコラーゲンの沈着は、真皮の圧縮及び厚化として顕微鏡によって識別することができる。この過程は、静的過程ではあるが、創傷の引張強度は著しく増加する。繊維増殖の他の特徴は、創傷の多次元的な収縮を生じる動的物理的過程である。繊維増殖のこの構成要素の特徴は、筋繊維芽細胞の活性細胞収縮に起因する。形態学的に、創傷の筋芽細胞収縮は、皮膚表面の二次元的引き締まりとして視覚的に表れるであろう。全体として、繊維増殖の影響は、引き締まったフレームワークを有するネオコラーゲンの静的支持足場の沈着と連動する真皮収縮である。臨床的影響は、数ヶ月にわたる皮膚の触感の平滑化を伴う遅延した皮膚の引き締まりであると考えられる。臨床的エンドポイントは、一般的に、処置領域のより若々しく見える皮膚エンベロープである。
【0109】
遅延した創傷治癒応答の最後の段階である第3段階は、成熟である。この段階中に、(真皮の)コラーゲンの原繊維マトリックスの橋かけ結合の増加による、処置領域の強化及び再構築が生じる。この最終段階は、「創傷」後6〜12ヶ月間以内に始まり、少なくとも1〜2年に及び得る。小さいピクセル化された皮膚切除では、より大きい外科的皮膚切除によって典型的に生じる明確な瘢痕を生じることなく、この遅延した創傷治癒過程中、正常な皮膚構造が保護されるはずである。最後に、表皮成長ホルモンの放出により、関連する表皮の刺激及び若返りが生じる。遅延した創傷治癒応答は、最小限の既存のコラーゲンマトリックスを有する組織(例えば、筋肉又は脂肪など)内において、瘢痕コラーゲンの沈着により誘発され得る。
【0110】
本明細書において説明されるピクセルアレイ医療システム、器具若しくはデバイス、及び方法は、審美的な目的のために皮膚を引き締める以外に、さらなる医療関連用途も有し得る。いくつかの実施形態において、当該ピクセルアレイデバイスは、標準的な外科的切除を頼ることなく、任意の軟組織構造の様々な部分を横切することができる。より具体的には、当該ピクセルアレイデバイスによる、化学線によって損傷を受けた皮膚領域の減少は、皮膚癌の発症率を低下させるはずである。睡眠時無呼吸症及びいびきの処置の場合、当該ピクセルアレイデバイスによる、ピクセル化された粘膜削減(軟口蓋、舌底、及び咽頭側壁)は、より標準的な外科的手法により生じる有意な罹患率を低下させる。膣円蓋の出産時外傷の場合、当該ピクセルアレイデバイスによる、ピクセル化された皮膚及び膣の粘膜切除は、A&P切除に頼ることなく、正常な分娩前形状及び機能を回復するであろう。さらに、関連する女性の緊張性尿失禁も、同様の方法において治療することができるであろう。
【0111】
本明細書において説明されるピクセルアレイ医療デバイスの別の実施形態は、電動で又は手動により(非動力で)展開され、並びに本明細書において説明されるドラム/シリンダーに対する代替策として皮膚の引き締めに使用される、振動する平面なスカルペットアレイ及びブレードを含むデバイスを含む。図18Aは、ある実施形態における、振動する平面なスカルペットアレイ及びブレードデバイスの上面図を示している。図18Bは、ある実施形態における、振動する平面スカルペットアレイ及びブレードデバイスの下面図を示している。ブレード108は、スカルペットアレイ106に位置合わせされたブレードの有窓層であり得る。器具のハンドル102は、ブレードハンドル103から分離されており、粘着性膜110は、粘着性裏当て111から剥がすことができる。図18Cは、ある実施形態における、スカルペットのアレイ106、ブレード108、粘着性膜110、及び粘着性裏当て111が一緒に組み立てられた場合の平面アレイの拡大図である。組み立てた場合、スカルペットの平面アレイは、計測することにより均一な採取又は均一な切除を提供することができる。いくつかの実施形態において、スカルペットの平面アレイは、さらに、粘着性の採取膜110及び粘着性裏当て111のためのフィーダー要素115も含む。図18Dは、ある実施形態における、フィーダー要素115を備えるスカルペットの平面アレイの拡大図である。
【0112】
別の皮膚移植の実施形態において、ピクセル植皮片は、放射線照射を受けた死体の真皮マトリックス(図示されていない)上に位置される。当該真皮マトリックス上において培養される場合、ピクセルドナーと免疫学的に同一である患者のために、全層の皮膚の植皮片が作製される。実施形態において、死体の真皮マトリックスも、死体の真皮フレームワーク中に当該ピクセル化された植皮片の組織的整列を提供するために、採取された皮膚ピクセル植皮片と同様のサイズに円筒形に横切され得る。図19は、ある実施形態における、採取された皮膚ピクセル植皮片と同様のサイズに円柱状に横切された、死体の真皮マトリックスを示している。いくつかの実施形態において、ドナー部位の採取の割合は、一部においては、被移植者の皮膚欠損部位における正常な真皮組織構造の誘起によって決定することができ、すなわち、植皮片の正常な(より滑らかな)表面形態が促進される。粘着性膜又は真皮マトリックスの実施形態のいずれかにより、ピクセルドラム採取器は、患者のドナー部位の可視的瘢痕化を著しく低減又は排除しつつ皮膚移植のために大きな表面積を採取する能力を含む。
【0113】
実施形態は、本明細書において説明されるピクセルアレイ医療デバイスに加え、薬物送達デバイスも含む。大抵の場合、薬物の非経口送達は、依然として、シリンジ及び針による注入によって達成されている。針及びシリンジによるシステムの欠点を回避するために、閉塞パッチによる医薬の経皮的な局所吸収が開発された。しかしながら、これら薬剤送達システムの両方には、重大な欠点がある。針による注入に対する人間の嫌悪は、2世紀に近く使用していても緩和されていない。皮下又は筋肉内のいずれかへの薬物注入の可変的な全身吸収は、薬物効力を低下させ、並びに患者の有害反応の発生率を増加させ得る。薬物の脂質担体若しくは水性担体に応じて、局所的に適用される閉塞パッチは、表皮バリアにわたる可変的吸収に悩まされる。皮膚の大きな表面積において局所麻酔を必要とする患者の場合、シリンジ/針による注入又は局所麻酔のどちらも理想的ではない。シリンジ/針の「現地」注入は、多くの場合、痛く、並びに全身毒性を生じ得る過剰量の局所麻酔を注入する場合もある。局所麻酔剤は、皮膚関連の手法に必要なレベルの麻酔をまれにしか提供しない。
【0114】
図20は、ある実施形態における、ドラムアレイ薬物送達デバイス200である。当該薬物送達デバイス200は、他の薬物送達システムの制限及び欠点に良好に対処する。当該デバイスは、アクセル/ハンドルアセンブリ204によって支持されかつドラム回転要素206の周りに回転するドラム/シリンダー202を含む。ある実施形態のハンドルアセンブリ204は、さらに、送達されるべき薬物の貯蔵所208及びシリンジプランジャー210も含む。ドラム202の表面は、均一の長さの針のアレイ212によって覆われており、これは、患者の皮膚中に注入される薬物のより制御された量での均一な皮内(又は皮下)注入深さを提供する。手術中、シリンジプランジャー210は、接続チューブ216を介して、薬物を貯蔵所208から押し出して、ドラム202の内側の密封された注入チャンバー214内へと注入する。最終的に、当該薬物は、ドラム202の表面が皮膚に当たるまで針のアレイ212が患者の皮膚中へと押し込まれると、均一な深さにおいて患者の皮膚中へと提供される。麻酔されない跳躍領域が生じることなく、より均一なパターンの皮膚麻酔が試される。薬物送達デバイス200の回転式ドラムの適用も、より少ない不快感においてより迅速に患者に局所麻酔を注入する。
【0115】
図21Aは、ある実施形態における、針アレイ薬物送達デバイス300の側面図である。図21Bは、ある実施形態における、針アレイ薬物送達デバイス300の上部等角図である。図21Cは、ある実施形態における、針アレイ薬物送達デバイス300の下部等角図である。薬物送達デバイス300は、薬物送達に使用することができるマニホールド310上に位置決めされた、均一な長さを有する微細針312の平面アレイを含む。この実例実施形態において、注入用の薬物を含むシリンジ302は、ハンドルを有する使い捨て可能なアダプタ306中に差し込むことができ、シール308を使用することにより、シリンジ302及び使い捨て可能なアダプタ306が互いに確実に連結されることを確保することできる。シリンジプランジャー304が押されると、シリンジ302に含まれる薬物が、シリンジ302から使い捨て可能なアダプタ306中へと送られる。当該薬物はさらに、マニホールド310が皮膚に当たるまで微細針312の平面アレイが患者に皮膚に押し込まれると、均一な深さにおいて微細針312のアレイによって患者の皮膚中へと送達される。
【0116】
薬物送達デバイス200の使用は、経皮注入又は経皮吸収を必要とする薬理学的薬剤と同じくらい多くの臨床的用途を有し得る。非限定的な例として、いくつかの潜在的用途は、局所麻酔の注入、ボツリヌス毒素(ボトックス)などの神経修飾物質の注入、インスリンの注入、並びに代用エストロゲン及びコルチコステロイドの注入である。
【0117】
いくつかの実施形態において、薬物送達デバイス200のシリンジプランジャー210は、非限定的な例として、電動モーターによって駆動することができる。いくつかの実施形態において、連続的注入のために、IVバッグ及び管材に取り付けられた液体ポンプ(図示されていない)を注入チャンバー214及び/又は貯蔵所208に接続することができる。いくつかの実施形態において、薬物送達デバイス200におけるシリンジプランジャー210の容量は、較正され、並びにプログラム可能である。
【0118】
皮膚欠損に対するピクセル化された皮膚移植及び皮膚弛緩に対するピクセル化された皮膚切除は、例えば、図1〜10Dを参照することにより、本明細書において詳細に説明される。ある実施形態のPAD(ピクセルアレイダーマトーム)デバイスによるピクセル植皮片採取は、脱毛症の処置において使用される。脱毛症、又は男性型脱毛症は、母親からX染色体によって遺伝する伴性体質である。男性の場合、1つの遺伝子だけが、この表現型を発現するのに必要である。遺伝子が劣性のため、女性型脱毛症は、母親及び父親の両方からの両方のX連鎖遺伝子の遺伝を必要とする。表現型浸透度は、患者ごとに異なり得、前頭/部分的/後頭脱毛症の発病年齢及び量において最も頻繁に発現される。他の非遺伝関連の原因は、人口におけるより限られた部分において見られる。これらの非遺伝性の原因としては、損傷、真菌感染、紅斑性狼瘡、放射線、及び化学治療法が挙げられる。
【0119】
FDAによって承認された局所用医薬(例えば、ミノキシジル及びフィナステライドなど、これらの薬剤は休眠状態の毛嚢を成長期の増殖相へと変えることを必要とするため、限定的な成功を収めている)など、脱毛症のための多種多様な処置オプションが提案されている。他の救済策としては、ヘアピース及び髪の編み込みが挙げられる。標準的実践は、依然として外科的植毛であり、これは、有髪頭皮から非有髪頭皮への髪プラグ、髪ストリップ、及び毛髪フラップの移行を伴う。大抵の場合、従来の植毛は、同じ患者の有髪頭皮から非有毛頭皮への複数の単一マイクロ植毛の移行を伴う。或いは、ドナープラグが毛髪ストリップとして最初に採取され、次に、被移植頭皮への移行のためにマイクロ植毛へと分割される。いずれにしても、この多段階手法は、平均的な患者において数時間の手術を伴う、面倒くさくかつ高価なものである。
【0120】
非有髪頭皮への有髪プラグのひとまとめの移植を伴う有髪プラグのひとまとめの採取は、植毛の従来の外科的手法を大いに短縮するであろう。概して、ある実施形態のデバイス、システム及び/又は方法は、単一の外科的工程又はプロセスにおいて多種多様な小さい有髪プラグを採取し整列させるために使用され、同じ器具は、非有髪頭皮の複数のピクセル化された切除を実行することによって被移植部位を調製するためにも使用される。複数の毛髪プラグ植皮片は、調製された被移植部位にひとまとめに移行され移植される。その結果、二段階手法の使用により、何百もの有髪プラグを、ドナー部位から被移植部位へと移行させることができる。したがって、本明細書において説明される実施形態を使用する植毛は、面倒くさく多段階の従来のプロセスに勝る容易さ、簡素さ、及び著しい時間短縮を有する単一の外科的手法である解決策を提供する。
【0121】
より詳しくは、ある実施形態の手法の下において、採取されるべき毛包は、ドナーの後頭部頭皮から取られる。それを行う際に、ドナー部位の毛髪は部分的に削られ、ある実施形態の有孔プレートが、頭皮上に位置され、最大採取を提供するように方向付けされる。図22は、ある実施形態における、ドナー濾包の採取を示している。スカルペットアレイのスカルペットは、後で毛嚢を獲得するために皮下脂肪まで進入するように構成される。毛髪プラグが切開されると、それらは、本明細書において詳細に説明されるように、横切ブレードにより当該毛髪プラグの底部を横切することによって、粘着性膜上に採取される。ドナー部位におけるお互いに対する毛髪プラグの元の整列は、底部を横切する前に粘着性膜を適用することによって維持される。次いで、粘着性膜上における整列された毛髪プラグのマトリックスが、被移植者の前頭〜頭頂の被移植部位へとひとまとめに移植される。
【0122】
図23は、ある実施形態における、被移植部位の調製を示している。当該被移植部位は、採取された後頭部頭皮のドナー部位と組織分布的に同一のパターンにおいて非有髪皮膚プラグを切除することによって調製される。当該被移植部は、ある実施形態においてドナー部位で使用したのと同じ器具を使用して、毛髪プラグの大規模移植のために調製され、並びに、それを行う際、当該被移植部位に頭皮欠損が生じる。被移植部位に生成された頭皮欠損は、粘着性膜上に採取されたプラグと同じ幾何学的形状を有している。
【0123】
採取された毛髪プラグを載せた粘着性膜は、被移植部位において同じパターンの頭皮欠損に適用される。1行ずつ、各有髪プラグが、その鏡像関係にある被移植欠損中に挿入される。図24は、ある実施形態における、採取された毛髪プラグの、被移植部位への移植を示している。プラグからプラグへ整列が維持され、そのため、移植された毛髪プラグから成長する毛髪は、ドナー部位と同じくらい自然に横たわる。本来の頭皮と移植された毛髪との間において、より均一な整列も生じるであろう。
【0124】
本明細書において説明される実施形態は、ドナー部位にガイドプレートを位置決めする工程を含む方法を含む。当該方法は、デバイスのスカルペットアレイとドナー部位のガイドプレートとを位置合わせする工程を含む。当該スカルペットアレイは、少なくとも1つのスカルペットを含む。当該方法は、当該スカルペットアレイにより、ドナー部位において皮膚ピクセルを切開する工程を含む。当該方法は、ガイドプレートを被移植部位に位置決めし、当該スカルペットアレイによって皮膚欠損を生成させることによって被移植部位を調製する工程を含む。当該方法は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程を含む。
【0125】
本明細書において説明される実施形態は、以下の工程:ドナー部位にガイドプレートを位置決めする工程;デバイスのスカルペットアレイとドナー部位のガイドプレートとを位置合わせする工程であって、当該スカルペットアレイが少なくとも1つのスカルペットを含む工程;当該スカルペットアレイにより、当該皮膚ピクセルをドナー部位において切開する工程;ガイドプレートを被移植部位に位置決めし、スカルペットアレイにより皮膚欠損を生成させることによって、当該被移植部位を調製する工程;並びに被移植部位に当該切開された皮膚ピクセルを適用する工程、を含む方法を含む。
【0126】
当該ガイドプレートは、ある配置において配列された穿孔を含む。
【0127】
少なくとも1つのスカルペットは、当該配置において配列される複数のスカルペットを含む。
【0128】
当該スカルペットアレイは、当該配置に従って配列される。
【0129】
当該位置合わせ工程は、スカルペットアレイと穿孔の少なくとも1つのセットとを位置合わせする工程を含む。
【0130】
単一のスカルペットは、当該穿孔の少なくとも1つのセットを通して切開するように位置合わせされる。
【0131】
当該少なくとも1つのスカルペットは、単一のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程は、当該穿孔の少なくとも1つのセットの順序に従って当該スカルペットアレイをドナー部位に繰り返し適用する工程を含む。
【0132】
当該切開工程は、当該穿孔の少なくとも1つのセットを通してドナー部位にスカルペットアレイを直接適用する工程を含む。
【0133】
当該切開工程は、切開された皮膚ピクセルを当該配置において生成する。
【0134】
当該切開された皮膚ピクセルは、少なくとも1つの毛包を含む。
【0135】
被移植部位を調製する工程は、スカルペットアレイとガイドプレートとを位置合わせする工程を含む。
【0136】
皮膚欠損を生成する工程は、穿孔の少なくとも1つのセットを通して被移植部位にスカルペットアレイを直接適用する工程を含む。
【0137】
当該皮膚欠損を生成する工程は、ドナー部位における切開された皮膚ピクセルと同じ幾何学的形状の皮膚欠損を生成する工程を含む。
【0138】
当該切開工程は、ドナー部位において下にある皮膚表面上にスカルペットアレイを介して荷重を適用することによって、ドナー部位において皮膚ピクセルを周囲的に切開する工程を含む。
【0139】
当該方法は、切開工程の結果として穿孔を通して押し出される切開された皮膚ピクセルの底部を横切する工程を含む。
【0140】
当該横切工程は、切断部材によって横切する工程を含む。
【0141】
当該方法は、プレートフレームによってガイドプレートを構成する工程、及び切断部材を当該プレートフレームに連結させる工程を含む。
【0142】
当該方法は、切開された皮膚ピクセルを粘着性基材上に獲得する工程を含む。
【0143】
当該方法は、切開された皮膚ピクセルを粘着性基材上に整列させる工程を含み、この場合、当該切開された皮膚ピクセルは毛包を含む。
【0144】
当該切開された皮膚ピクセルは、穿孔を通して押し出される。
【0145】
当該方法は、ドナー部位から当該粘着性基材を引き剥がす工程、及びその際に当該切開された皮膚ピクセルの底部を横切する工程を含む
【0146】
当該粘着性基材は、柔軟な基材を含む。
【0147】
当該粘着性基材は、半多孔性膜を含む。
【0148】
当該方法は、プレートフレームによってガイドプレートを構成する工程、及び当該粘着性基材を当該ガイドプレート及びプレートフレームのうちの少なくとも一方に連結する工程を含む。
【0149】
当該方法は、切開工程の後にガイドプレート及びプレートフレームのうちの少なくとも一方に当該粘着性基材を連結する工程を含む。
【0150】
切開された皮膚ピクセルを適用する工程は、当該切開された皮膚ピクセルを粘着性基材から被移植部位の皮膚欠損に直接適用する工程を含む。
【0151】
切開された皮膚ピクセルを適用する工程は、当該切開された皮膚ピクセルとドナー部位の皮膚欠損とを位置合わせする工程を含む。
【0152】
当該位置合わせ工程は、切開された皮膚ピクセルを配置に従って大規模に位置合わせする工程を含む。
【0153】
当該切開された皮膚ピクセルは、毛包を含む。
【0154】
切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位における対応する皮膚欠損に挿入する工程を含む。
【0155】
当該方法は、皮膚ピクセルの切開の後に第一包帯をドナー部位に適用する工程を含み、この場合、当該第一包帯は、ドナー部位を閉じ、並びにドナー部位の皮膚欠損が閉じられる方向を制御する。
【0156】
当該方法は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用した後に当該被移植部位に第二包帯を適用する工程を含み、この場合、当該第二包帯は、被移植部位に圧迫力を生じさせる。
【0157】
当該第二包帯は、粘着性膜を含む。
【0158】
当該第二包帯は、ドナー部位における切開された皮膚ピクセルを獲得するように構成される。
【0159】
当該第二包帯は、被移植部位に挿入された切開された皮膚ピクセルを安定化するように構成される。
【0160】
当該第二包帯は、被移植部位に挿入された当該切開された皮膚ピクセルの新生血管形成を促進するように構成される。
【0161】
当該第二包帯は、被移植部位に挿入された当該切開された皮膚ピクセルの整列を促進するように構成される。
【0162】
当該方法は、ガイドプレートとは別々の要素としてスカルペットアレイを伴うデバイスを提供する工程を含む。
【0163】
ガイドプレートを位置決めする工程は、ガイドプレートをドナー部位の皮膚表面に直接適用する工程を含む。
【0164】
各スカルペットアレイの各スカルペットの形状は楕円形である。
【0165】
各スカルペットアレイの各スカルペットの形状は円形である。
【0166】
各スカルペットアレイの各スカルペットの形状は半円状である。
【0167】
各スカルペットアレイの各スカルペットの形状は、正方形、長方形、及び平面のうちの1つである。
【0168】
複数のスカルペットの各スカルペットは、テーパー状の表面を含む。
【0169】
複数のスカルペットの各スカルペットは、少なくとも1つの先鋭な面を含む。
【0170】
複数のスカルペットの各スカルペットは、少なくとも1本の針を含む。
【0171】
当該少なくとも1本の針は、複数の先端を含む少なくとも1本の針を含む。
【0172】
スカルペットアレイうちの少なくとも1つのスカルペットは、貫通孔を含む。
【0173】
当該スカルペットアレイは、当該デバイスに脱着可能に連結される。
【0174】
当該スカルペットアレイは使い捨て可能である。
【0175】
当該スカルペットアレイの各スカルペットの少なくとも1つの直径寸法は、およそ0.5ミリメートルから4.0ミリメートルの範囲である。
【0176】
当該切開された皮膚ピクセルは、毛包を含む。
【0177】
本明細書において説明される実施形態は、ドナー部位に採取パターンを位置決めする工程を含む方法を含む。当該方法は、デバイスのスカルペットアレイとドナー部位における採取パターンとを位置合わせする工程を含む。当該スカルペットアレイは、少なくとも1つのスカルペットを含む。当該方法は、ドナー部位の皮膚ピクセルを当該スカルペットアレイで切開する工程を含む。当該方法は、採取パターンを被移植部位に位置決めし、当該スカルペットアレイによって皮膚欠損を生成することによって被移植部位を調製する工程を含む。当該方法は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程を含む。
【0178】
本明細書において説明される実施形態は、以下:採取パターンをドナー部位に位置決めする工程;デバイスのスカルペットアレイとドナー部位の採取パターンとを位置合わせする工程であって、当該スカルペットアレイが少なくとも1つのスカルペットを含む工程;当該スカルペットアレイにより、皮膚ピクセルを当該ドナー部位において切開する工程;採取パターンを被移植部位に位置決めし、当該スカルペットアレイにより皮膚欠損を生成させることによって被移植部位を調製する工程;並びに切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程、を含む方法を含む。
【0179】
当該採取パターンは、ドナー部位及び被移植部位の少なくとも一方の皮膚表面上のインジケーターを含む。
【0180】
当該少なくとも1つのスカルペットは、採取パターンに従って配列された複数のスカルペットを含む。
【0181】
当該スカルペットアレイは、採取パターンに従って配列される。
【0182】
当該整列工程は、スカルペットアレイとインジケーターの少なくとも1つのセットとを位置合わせする工程を含む。
【0183】
当該少なくとも1つのスカルペットは、単一のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程は、当該インジケーターの少なくとも1つのセットの順序に従って当該スカルペットアレイをドナー部位に繰り返し適用する工程を含む。
【0184】
当該切開工程は、インジケーターの当該少なくとも1つのセットに従ってドナー部位にスカルペットアレイを直接適用する工程を含む。
【0185】
本明細書において説明される実施形態は、ドナー部位にガイドプレートを位置決めする工程を含む方法を含む。当該ガイドプレートは、ある配置において配列された穿孔を含む。当該方法は、デバイスのスカルペットアレイとドナー部位のガイドプレートとを位置合わせする工程を含む。当該スカルペットアレイは、当該配置において配列された複数のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程は、当該スカルペットアレイと穿孔の少なくとも1つのセットとを位置合わせする工程を含む。当該方法は、当該スカルペットアレイによってドナー部位において皮膚ピクセルを切開する工程を含む。当該方法は、ガイドプレートを被移植部位に位置決めし、スカルペットアレイとガイドプレートとを位置合わせし、切開された皮膚ピクセルと同じ幾何学的形状を有する皮膚欠損をスカルペットアレイによって生成させることによって被移植部位を調製する工程を含む。当該方法は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程を含む。
【0186】
本明細書において説明される実施形態は、以下の工程:ドナー部位にガイドプレートを位置決めする工程であって、当該ガイドプレートが、ある配置において配列された穿孔を含む工程;デバイスのスカルペットアレイとドナー部位のガイドプレートとを位置合わせする工程であって、当該スカルペットアレイが、当該配置において配列された複数のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程が、当該スカルペットアレイと穿孔の少なくとも1つのセットとを位置合わせする工程を含む工程;当該スカルペットアレイによってドナー部位において当該皮膚ピクセルを切開する工程;ガイドプレートを被移植部位に位置決めし、スカルペットアレイとガイドプレートとを位置合わせし、切開された皮膚ピクセルと同じ幾何学的形状を有する皮膚欠損をスカルペットアレイによって生成させることによって被移植部位を調製する工程;並びに切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程、を含む方法を含む。
【0187】
本明細書において説明される実施形態は、ドナー部位にガイドプレートを位置決めする工程を含む方法を含む。当該ガイドプレートは、ある配置において配列された穿孔を含む。当該方法は、デバイスのスカルペットアレイとドナー部位のガイドプレートとを位置合わせする工程を含む。当該スカルペットアレイは、当該配置において配列された複数のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程は、当該スカルペットアレイと穿孔の少なくとも1つのセットとを位置合わせする工程を含む。当該方法は、ドナー部位の皮膚ピクセルを当該スカルペットアレイで切開する工程を含む。当該方法は、当該配置においてスカルペットアレイによって皮膚欠損を生成させることによって被移植部位を調製する工程を含む。当該方法は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程を含む。
【0188】
本明細書において説明される実施形態は、以下:ドナー部位にガイドプレートと位置決めする工程であって、当該ガイドプレートが、ある配置において配列された穿孔を含む工程;デバイスのスカルペットアレイとドナー部位のガイドプレートとを位置合わせする工程であって、当該スカルペットアレイが、当該配置において配列された複数のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程が、当該スカルペットアレイと穿孔の少なくとも1つのセットとを位置合わせする工程を含む工程;当該スカルペットアレイによって当該皮膚ピクセルをドナー部位において切開する工程;当該配置においてスカルペットアレイによって皮膚欠損を生成させることによって被移植部位を調製する工程;並びに切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程、を含む方法を含む。
【0189】
本明細書において説明される実施形態は、ドナー部位にガイドプレートを位置決めする工程を含む方法を含む。当該ガイドプレートは、ある配置において配列された穿孔を含む。当該方法は、デバイスのスカルペットアレイとドナー部位のガイドプレートとを位置合わせする工程を含む。当該スカルペットアレイは、当該配置において配列された複数のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程は、当該スカルペットアレイと穿孔の少なくとも1つのセットとを位置合わせする工程を含む。当該方法は、ドナー部位の皮膚ピクセルを当該スカルペットアレイで切開する工程を含む。当該方法は、切開された皮膚ピクセルを獲得する工程及び当該獲得された切開されたピクセルを当該配置に維持する工程を含む。
【0190】
本明細書において説明される実施形態は、以下:ドナー部位にガイドプレートと位置決めする工程であって、当該ガイドプレートが、ある配置において配列された穿孔を含む工程;デバイスのスカルペットアレイとドナー部位のガイドプレートとを位置合わせする工程であって、当該スカルペットアレイが、当該配置において配列された複数のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程が、当該スカルペットアレイと穿孔の少なくとも1つのセットとを位置合わせする工程を含む工程;当該スカルペットアレイによってドナー部位において皮膚ピクセルを切開する工程;及び切開された皮膚ピクセルを獲得する工程及び当該獲得された切開されたピクセルを当該配置に維持する工程、を含む方法を含む。
【0191】
本明細書において説明される実施形態は、ドナー部位とデバイスのスカルペットアレイとを位置合わせする工程を含む方法を含む。当該スカルペットアレイは、ある配置において配列された複数のスカルペットを含む。当該方法は、ドナー部位の皮膚ピクセルを当該スカルペットアレイで切開する工程を含む。当該方法は、切開された皮膚ピクセルを獲得し、当該切開された皮膚ピクセルをドナー部位から除去する工程;並びに獲得された当該切開されたピクセルを当該配置に維持しつつ、獲得された当該切開されたピクセルをドナー部位から移行させる工程、を含む。
【0192】
本明細書において説明される実施形態は、以下:デバイスのスカルペットアレイをドナー部位に位置合わせする工程であって、当該スカルペットが、ある配置において配列された複数のスカルペットを含む工程;当該スカルペットアレイによってドナー部位において皮膚ピクセルを切開する工程;及び切開された皮膚ピクセルを獲得し、当該切開された皮膚ピクセルをドナー部位から除去する工程;並びに獲得された当該切開されたピクセルを当該配置に維持しつつ、獲得された当該切開されたピクセルをドナー部位から移行させる工程、を含む方法を含む。
【0193】
本明細書において説明される実施形態は、ドナー部位にデバイスのスカルペットアレイを位置合わせする工程を含む方法を含む。当該スカルペットアレイは、ある配置において配列された少なくとも1つのスカルペットを含む。当該方法は、スカルペットアレイによってドナー部位において皮膚ピクセルを切開する工程を含む。当該方法は、切開された皮膚ピクセルを獲得する工程及び、当該配置を維持しつつ、それを被移植部位に移行させる工程を含む。当該方法は、スカルペットアレイによって被移植部位において皮膚欠損を生成させる工程を含む。当該方法は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程を含む。
【0194】
本明細書において説明される実施形態は、以下:デバイスのスカルペットアレイをドナー部位に位置合わせする工程であって、当該スカルペットが、ある配置において配列された少なくとも1つのスカルペットを含む工程;当該スカルペットアレイによってドナー部位において皮膚ピクセルを切開する工程;切開された皮膚ピクセルを獲得し、当該配置を維持しつつ、それを被移植部位に移行させる工程;スカルペットアレイによって被移植部位において皮膚欠損を生成させる工程;並びに当該切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程、を含む方法を含む。
【0195】
少なくとも1つのスカルペットは、当該配置において配列される複数のスカルペットを含む。
【0196】
当該少なくとも1つのスカルペットは、単一のスカルペットを含み、当該位置合わせ工程は、ある順序に従って当該スカルペットアレイをドナー部位に繰り返し適用する工程を含む。
【0197】
当該切開工程は、当該配置において、切開されたスキンピクセルを生成する。
【0198】
当該切開された皮膚ピクセルは、少なくとも1つの毛包を含む。
【0199】
当該皮膚欠損を生成する工程は、ドナー部位の切開された皮膚ピクセルと同じ配置を有する皮膚欠損を生成する工程を含む。
【0200】
当該切開工程は、ドナー部位において下にある皮膚表面の上にスカルペットアレイを介して荷重を適用することによって、当該ドナー部位において皮膚ピクセルを周囲的に切開する工程を含む。
【0201】
当該方法は、切開の際に押し出される切開された皮膚ピクセルの底部を横切する工程を含む。
【0202】
当該横切工程は、切断部材によって横切する工程を含む。
【0203】
当該獲得工程は、粘着性基材上に当該切開された皮膚ピクセルを獲得する工程を含む。
【0204】
当該方法は、切開された皮膚ピクセルを粘着性基材上に整列させる工程であって、当該切開された皮膚ピクセルが毛包を含む工程を含む。
【0205】
当該方法は、ドナー部位から当該粘着性基材を引き剥がす工程、及びその際に当該切開された皮膚ピクセルの底部を横切する工程を含む。
【0206】
当該粘着性基材は、柔軟な基材を含む。
【0207】
当該粘着性基材は、半多孔性膜を含む。
【0208】
切開された皮膚ピクセルを適用する工程は、当該切開された皮膚ピクセルを粘着性基材から被移植部位の皮膚欠損に直接適用する工程を含む。
【0209】
切開された皮膚ピクセルを適用する工程は、切開された皮膚ピクセルとドナー部位の皮膚欠損とを位置合わせする工程を含む。
【0210】
当該位置合わせ工程は、当該配置に従って当該切開された皮膚ピクセルを多量に位置合わせする工程を含む。
【0211】
当該切開された皮膚ピクセルは、毛包を含む。
【0212】
切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位における対応する皮膚欠損中に挿入する工程を含む。
【0213】
当該方法は、皮膚ピクセルの切開の後に第一包帯をドナー部位に適用する工程を含み、この場合、当該第一包帯は、ドナー部位を閉じ、並びにドナー部位の皮膚欠損が閉じられる方向を制御する。
【0214】
当該方法は、切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用する工程の後に当該被移植部位に第二包帯を適用する工程を含み、この場合、当該第二包帯は、被移植部位において圧迫力を生じさせる。
【0215】
当該第二包帯は、粘着性膜を含む。
【0216】
当該第二包帯は、ドナー部位において切開された皮膚ピクセルを獲得するように構成される。
【0217】
当該第二包帯は、被移植部位に挿入された当該切開された皮膚ピクセルを安定化するように構成される。
【0218】
当該第二包帯は、被移植部位に挿入された当該切開された皮膚ピクセルの新生血管形成を促進するように構成される。
【0219】
当該第二包帯は、被移植部位に挿入された当該切開された皮膚ピクセルの整列を促進するように構成される。
【0220】
当該スカルペットアレイの各スカルペットの形状は楕円形である。
【0221】
当該スカルペットアレイの各スカルペットの形状は円筒形である。
【0222】
当該スカルペットアレイの各スカルペットの形状は半円形である。
【0223】
各スカルペットアレイの各スカルペットの形状は、正方形、長方形、及び平面のうちの1つである。
【0224】
複数のスカルペットの各スカルペットは、テーパー状の表面を含む。
【0225】
複数のスカルペットの各スカルペットは、少なくとも1つの先鋭な面を含む。
【0226】
複数のスカルペットの各スカルペットは、少なくとも1本の針を含む。
【0227】
当該少なくとも1本の針は、複数の先端を含む少なくとも1本の針を含む。
【0228】
スカルペットアレイうちの少なくとも1つのスカルペットは、貫通孔を含む。
【0229】
当該スカルペットアレイは、当該デバイスに脱着可能に連結される。
【0230】
当該スカルペットアレイは使い捨て可能である。
【0231】
当該スカルペットアレイの各スカルペットの少なくとも1つの直径寸法は、およそ0.5ミリメートルから4.0ミリメートルの範囲である。
【0232】
当該切開された皮膚ピクセルは毛包を含む。
【0233】
本明細書において説明される実施形態は、ドナー部位及び被移植部位に位置決めされる採取パターンを含むシステムを含む。当該システムは、少なくとも1つのスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスを含む。当該少なくとも1つのスカルペットは、採取パターンと位置が揃うように構成される。当該少なくとも1つのスカルペットは、ドナー部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される。当該システムは、ドナー部位において当該切開された皮膚ピクセルを獲得して当該切開された皮膚ピクセルの被移植部位への移行及び被移植部位への適用の間、当該切開された皮膚ピクセルの相対位置決めを維持するように構成される粘着性基材を含む。
【0234】
本明細書において説明される実施形態は、以下:ドナー部位及び被移植部位に位置決めされる採取パターンと;少なくとも1つのスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスであって、当該少なくとも1つのスカルペットが、採取パターンと位置が揃うように構成され、当該少なくとも1つのスカルペットが、ドナー部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される、デバイスと;ドナー部位において当該切開された皮膚ピクセルを獲得し、被移植部位への当該切開された皮膚ピクセルの移行及び当該被移植部位への適用の間、当該切開された皮膚ピクセルの相対位置決めを維持するように構成された粘着性基材を含むシステムを含む。
【0235】
当該採取パターンは、ドナー部位及び被移植部位の少なくとも一方における皮膚表面上に位置される。
【0236】
当該採取パターンは、ドナー部位及び被移植部位の少なくとも一方における皮膚表面上のインジケーターを含む。
【0237】
当該スカルペットアレイは、当該デバイスに脱着可能に連結される。
【0238】
当該スカルペットアレイは使い捨て可能である。
【0239】
各スカルペットアレイの各スカルペットの形状は楕円形である。
【0240】
当該スカルペットアレイの各スカルペットの形状は円筒形である。
【0241】
当該スカルペットアレイの各スカルペットの形状は半円形である。
【0242】
各スカルペットアレイの各スカルペットの形状は、正方形、長方形、及び平面のうちの1つである。
【0243】
少なくとも1つのスカルペットの各スカルペットは、テーパー状の表面を含む。
【0244】
複数のスカルペットの各スカルペットは、少なくとも1つの先鋭な面を含む。
【0245】
複数のスカルペットの各スカルペットは、少なくとも1本の針を含む。
【0246】
当該少なくとも1本の針は、複数の先端を含む少なくとも1本の針を含む。
【0247】
当該スカルペットアレイは、穿孔力、衝突力、回転力、及び振動のうちの少なくとも1つを使用して、切開された皮膚ピクセルを生成する。
【0248】
スカルペットアレイうちの少なくとも1つのスカルペットは、貫通孔を含む。
【0249】
当該スカルペットアレイの各スカルペットの少なくとも1つの直径寸法は、およそ0.5ミリメートルから4.0ミリメートルの範囲である。
【0250】
当該粘着性基材は柔軟な基材を含む。
【0251】
当該粘着性基材は半多孔質膜を含む。
【0252】
当該デバイス上の少なくとも1つのスカルペットは、採取パターンに対応して配列される。
【0253】
当該デバイス上の少なくとも1つのスカルペットは、採取パターンと位置が揃うように構成される。
【0254】
当該スカルペットアレイは、採取パターンに従ってドナー部位に直接適用され、皮膚ピクセルが切開される。
【0255】
当該粘着性基材は、被移植部位への切開された皮膚ピクセルの移行及び適用の間、採取パターンに従って当該切開された皮膚ピクセルを維持するように構成される。
【0256】
スカルペットアレイは、採取パターンに従って被移植部位に直接適用され、皮膚欠損が生成される。
【0257】
当該皮膚欠損は、採取パターンに従って生成される。
【0258】
当該システムは、採取パターンに対応する配置において配列された穿孔を含むガイドプレートを含む。
【0259】
当該ガイドプレートは、ドナー部位及び被移植部位の一方の皮膚表面上に直接位置決めされる。
【0260】
当該ガイドプレートは、切開された皮膚ピクセルを押し出すように構成される。
【0261】
当該皮膚ピクセルは、適用された荷重に対応して、穿孔を通して押し出される。
【0262】
当該皮膚ピクセルは、適用された荷重に対応して、切開された皮膚表面を通って押し出される。
【0263】
ドナー部位における切開された皮膚ピクセル及び被移植部位における皮膚欠損は、当該配置において配列される。
【0264】
ドナー部位における切開された皮膚ピクセルは第一配置を含み、被移植部位における皮膚欠損は、第二配置を含み、この場合、第一配置と第二配置は異なる。
【0265】
当該デバイス上の少なくとも1つのスカルペットは、ガイドプレートの穿孔の少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成される。
【0266】
当該スカルペットアレイは、穿孔の少なくとも1つのセットを通してドナー部位に直接適用され、皮膚ピクセルが切開される。
【0267】
当該粘着性基材は、切開された皮膚ピクセルの被移植部位への移行及び適用の間、当該切開された皮膚ピクセルを当該配置に維持するように構成される。
【0268】
当該スカルペットアレイは、穿孔の少なくとも1つのセットを通して被移植部位に直接適用され、皮膚欠損が生成される。
【0269】
当該皮膚欠損は、当該配置に従って生成される。
【0270】
当該ガイドプレートは、粘着性、剛性、半剛性、形状適合性、非形状適合性、及び非変形性のうちの少なくとも1つである。
【0271】
当該ガイドプレートは、金属材料、プラスチック材料、高分子材料、膜状材料のうちの少なくとも1つを含む。
【0272】
当該ガイドプレートは、ドナー部位及び被移植部位の少なくとも一方の皮膚表面に荷重を伝達するように構成される。
【0273】
当該スカルペットアレイは、ドナー部位を含む下の皮膚表面に荷重を伝達するように構成され、この場合、皮膚ピクセルは、当該荷重の適用によって周囲的に切開される。
【0274】
当該システムは切断部材を含む。
【0275】
当該切開された皮膚ピクセルは押し出され、この場合、当該押し出された皮膚ピクセルは、切断部材によって横切される。
【0276】
粘着性基材は、ドナー部位から引き離され、切開された皮膚ピクセルの底部が切断部材によって横切される。
【0277】
当該切断部材は、プレートフレームに連結される。
【0278】
当該プレートフレームは、ガイドプレートに連結される。
【0279】
当該粘着性基材は、ガイドプレート及びプレートフレームのうちの少なくとも一方に連結される。
【0280】
切開された皮膚ピクセルは、粘着性基材から被移植部位の皮膚欠損へと直接適用される。
【0281】
切開された皮膚ピクセルは、被移植部位の皮膚欠損と位置が揃えられる。
【0282】
各切開された皮膚ピクセルは、被移植部位の対応する皮膚欠損中に挿入される。
【0283】
当該システムは、皮膚ピクセルの切開の後に第一包帯をドナー部位に適用する工程を含み、この場合、当該第一包帯は、ドナー部位を閉じてドナー部位の皮膚欠損が閉じられる方向を制御する。
【0284】
当該システムは、切開された皮膚ピクセルを被移植部位に適用した後に当該被移植部位に第二包帯を適用する工程を含み、この場合、当該第二包帯は、被移植部位に圧迫力を発生させる。
【0285】
当該切開された皮膚ピクセルは、毛包を含む。
【0286】
当該皮膚欠損は、被移植部位に挿入された切開された皮膚ピクセルの新生血管形成を誘発するように構成される。
【0287】
当該皮膚欠損は、被移植部位に挿入された切開された皮膚ピクセルにおいて創傷治癒反応を誘発するように構成される。
【0288】
本明細書において説明される実施形態は、ある配置において配列されたインジケーターを含む採取パターンを含むシステムを含む。当該採取パターンは、ドナー部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される。当該システムは、当該配置において配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスを含む。当該複数のスカルペットは、当該インジケーターの少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成される。当該複数のスカルペットは、標的部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される。当該システムは、標的部位において当該切開された皮膚ピクセルを獲得して被移植部位への当該切開された皮膚ピクセルの適用の間、当該配置を維持するように構成される粘着性基材を含む。
【0289】
本明細書において説明される実施形態は、以下:ある配置において配列されたインジケーターを含む採取パターンであって、標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される採取パターンと;当該配置において配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスであって、当該複数のスカルペットが、当該インジケーターの少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成され、当該複数のスカルペットが、標的部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される、デバイスと;標的部位において当該切開された皮膚ピクセルを獲得して被移植部位への当該切開された皮膚ピクセルの適用の間、当該配置を維持するように構成される粘着性基材を含むシステムを含む。
【0290】
本明細書において説明される実施形態は、ある配置において配列されたインジケーターを含む採取パターンを含むシステムを含む。当該採取パターンは、標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される。当該システムは、当該配置において配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスを含む。当該複数のスカルペットは、当該インジケーターの少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成される。当該複数のスカルペットは、標的部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される。
【0291】
本明細書において説明される実施形態は、以下:ある配置において配列されたインジケーターを含む採取パターンであって、標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される、採取パターンと;当該配置において配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスであって、当該複数のスカルペットが、当該インジケーターの少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成され、当該複数のスカルペットが、標的部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される、デバイスを含むシステムを含む。
【0292】
本明細書において説明される実施形態は、ある配置において配列された穿孔を含むガイドプレートを含むシステムを含む。当該ガイドプレートは、標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される。当該システムは、当該配置において配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスを含む。当該複数のスカルペットは、穿孔の少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成される。当該複数のスカルペットは、標的部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される。当該システムは、標的部位において当該切開された皮膚ピクセルを獲得して被移植部位への当該切開された皮膚ピクセルの適用の間、当該配置を維持するように構成される粘着性基材を含む。
【0293】
本明細書において説明される実施形態は、以下:ある配置において配列された穿孔を含むガイドプレートであって、標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される、ガイドプレートと;当該配置において配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスであって、当該複数のスカルペットが、当該穿孔の少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成され、当該複数のスカルペットが、標的部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される、デバイスと;標的部位において当該切開された皮膚ピクセルを獲得し、被移植部位への当該切開された皮膚ピクセルの適用の間、当該配置を維持するように構成される粘着性基材を含むシステムを含む。
【0294】
本明細書において説明される実施形態は、ある配置において配列された穿孔を含むガイドプレートを含むシステム含む。当該ガイドプレートは、標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される。当該システムは、当該配置において配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスを含む。当該複数のスカルペットは、穿孔の少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成される。当該複数のスカルペットは、標的部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される。
【0295】
本明細書において説明される実施形態は、以下:ある配置において配列された穿孔を含むガイドプレートであって、標的部位及び被移植部位に位置決めされるように構成される、ガイドプレートと;当該配置において配列された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むデバイスであって、当該複数のスカルペットが、当該穿孔の少なくとも1つのセットと位置が揃うように構成され、当該複数のスカルペットが、標的部位において皮膚ピクセルを切開して被移植部位において皮膚欠損を生成するように構成される、デバイスを含むシステムを含む。
【0296】
本明細書において説明される実施形態は、標的皮膚部位にスカルペットアレイを適用する工程を含む方法を含む。当該スカルペットアレイは、投入プレート上に位置決めされる複数のスカルペットを含む。当該投入プレートは、有孔プレートである。当該方法は、標的皮膚部位を含む下にある皮膚表面上にスカルペットアレイを介して荷重を適用することによって当該標的皮膚部位において皮膚ピクセルを周囲的に切開する工程を含む。当該方法は、複数の切開された皮膚ピクセルを粘着性基材上に獲得する工程を含む。当該切開された皮膚ピクセルは、スカルペットアレイを通して押し出される。当該方法は、当該スカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚ピクセルの底部を横切する工程を含む。
【0297】
本明細書において説明される実施形態は、以下:標的皮膚部位にスカルペットアレイを適用する工程であって、当該スカルペットアレイが、投入プレート上に位置決めされる複数のスカルペットを含み、当該投入プレートが、有孔プレートである工程;標的皮膚部位を含む下にある皮膚表面上にスカルペットアレイを介して荷重を適用することによって当該標的皮膚部位において皮膚ピクセルを周囲的に切開する工程;複数の切開された皮膚ピクセルを粘着性基材上に獲得する工程であって、当該切開された皮膚ピクセルが、スカルペットアレイを通して押し出される、工程;並びに当該スカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚ピクセルの底部を横切する工程、を含む方法を含む。
【0298】
ある実施形態における荷重を適用する工程は、ダーマトームによって荷重を適用する工程を含む。
【0299】
ある実施形態の方法は、スカルペットアレイの少なくとも1つの寸法がダーマトームの少なくとも1つの寸法に一致するように構成する工程を含む。
【0300】
ある実施形態の方法は、ダーマトームとは別々の要素としてスカルペットアレイを提供する工程を含む。
【0301】
ある実施形態の方法は、標的皮膚部位にスカルペットアレイを直接適用する工程を含む。
【0302】
ある実施形態の方法は、スカルペットアレイをダーマトームに取り外し可能に連結する工程を含む。
【0303】
ある実施形態の方法は、粘着性基材をダーマトームに連結する工程を含む。
【0304】
ある実施形態の方法は、荷重を適用する前に粘着性基材をダーマトームに連結する工程を含む。
【0305】
ある実施形態の方法は、荷重を適用した後に粘着性基材をダーマトームに連結する工程を含む。
【0306】
ある実施形態の方法は、荷重を適用する前にスカルペットアレイをダーマトームに連結する工程を含む。ある実施形態の方法は、荷重を適用した後にスカルペットアレイを粘着性基材と交換する工程を含む。
【0307】
ある実施形態の横切工程は、ダーマトームの要素である切断部材によって横切する工程を含む。
【0308】
ある実施形態の方法は、複数のスカルペットの各スカルペットを、テーパー状の表面を有するように構成する工程を含む。
【0309】
ある実施形態における荷重を適用する工程は、ドラムダーマトームによって荷重を適用する工程を含む。
【0310】
ある実施形態の方法は、スカルペットアレイの少なくとも1つの寸法がドラムダーマトームのドラムの少なくとも1つの寸法に一致するように構成する工程を含む。
【0311】
ある実施形態の方法は、荷重を適用する前に粘着性基材をドラムに連結する工程を含む。
【0312】
ある実施形態の方法は、荷重を適用した後に粘着性基材をドラムに連結する工程を含む。
【0313】
ある実施形態の方法は、ドラムダーマトームとは別々の要素としてスカルペットアレイを提供する工程を含む。
【0314】
ある実施形態の方法は、荷重を適用する前に標的皮膚部位上にスカルペットアレイを直接位置する工程を含む。
【0315】
ある実施形態の方法は、荷重を適用する前に粘着性基材をドラムに連結する工程を含む。
【0316】
ある実施形態の方法は、荷重を適用する前にスカルペットアレイをドラムダーマトームに取り外し可能に連結する工程、及びスカルペットアレイを備えたドラムダーマトームを標的皮膚部位に適用する工程を含む。
【0317】
ある実施形態の方法は、荷重を適用した後にスカルペットアレイを粘着性基材と交換する工程を含む。
【0318】
ある実施形態の方法は、テンプレートプレートを皮膚表面に直接適用する工程を含む。
【0319】
ある実施形態のテンプレートプレートは、穿孔の第一パターンを含む有孔プレートである。
【0320】
ある実施形態の複数のスカルペットは、第二パターンを含む。
【0321】
ある実施形態の第二パターンは、第一パターンに一致する。
【0322】
ある実施形態のスカルペットアレイは、結果として複数のスカルペットとテンプレートプレートの穿孔との一致を生じるような方法において、テンプレートプレートの上に適用されるように構成される。
【0323】
ある実施形態の方法は、ドラムダーマトームの一体要素としてスカルペットアレイを形成する工程を含む。
【0324】
ある実施形態の横切工程は、切断部材によって横切する工程を含む。
【0325】
ある実施形態の方法は、ドラムダーマトームに切断部材を連結する工程を含む。
【0326】
本明細書において説明される実施形態は、投入プレート上に固定された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むシステムを含む。当該スカルペットアレイは、皮膚表面に適用するために構成される。当該システムは、荷重部材を含む。当該荷重部材は、スカルペットアレイを介して、その下の皮膚表面上に荷重を適用するように構成される。当該システムは、荷重を適用した結果としてスカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚プラグを獲得するように構成される粘着性基材を含む。当該システムは、切断部材を含む。当該切断部材は、スカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚プラグの底部を横切する。
【0327】
本明細書において説明される実施形態は、以下:投入プレート上に固定された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイであって、皮膚表面に適用するために構成されるスカルペットアレイと;当該スカルペットアレイを介して、その下の皮膚表面上に荷重を適用するように構成される荷重部材と;荷重を適用した結果としてスカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚プラグを獲得するように構成される粘着性基材と;スカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚プラグの底部を横切する切断部材を含むシステムを含む。
【0328】
ある実施形態の荷重部材は、ダーマトームを含む。
【0329】
ある実施形態のスカルペットアレイの少なくとも1つの寸法は、ダーマトームの少なくとも1つの寸法に一致する。
【0330】
ある実施形態の粘着性膜は、荷重部材に連結される。
【0331】
ある実施形態の荷重部材はダーマトームを含み、この場合、粘着性基材はダーマトームの要素に搭載される。
【0332】
ある実施形態の切断部材は、荷重部材に連結される。
【0333】
ある実施形態の荷重部材はダーマトームを含み、この場合、切断部材はダーマトームの要素である。
【0334】
ある実施形態の複数のスカルペットの各スカルペットは、テーパー状の表面を含む。
【0335】
ある実施形態の荷重部材は、ドラムダーマトームを含む。
【0336】
ある実施形態のスカルペットアレイの少なくとも1つの寸法は、ドラムダーマトームのドラムの少なくとも1つの寸法に一致する。
【0337】
ある実施形態のスカルペットアレイは、ドラムダーマトームとは別々である。
【0338】
ある実施形態の切断部材は、ドラムダーマトームに連結される。
【0339】
ある実施形態の切断部材は、ドラムの内部に位置される。
【0340】
ある実施形態の切断部材は、ドラムの外部に位置される。
【0341】
ある実施形態の粘着性基材は、ドラムに連結される。
【0342】
ある実施形態のドラムは、スカルペットアレイを含むアレイドラムである。
【0343】
ある実施形態のアレイドラムは、取り外し可能である。
【0344】
ある実施形態のアレイドラムは、使い捨て可能である。
【0345】
ある実施形態の粘着性基材は、アレイドラムの内側に連結される。
【0346】
本明細書において説明される実施形態は、投入プレート上に固定された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むシステムを含む。当該スカルペットアレイは、皮膚表面に適用するために構成される。当該システムは、スカルペットアレイの下にある皮膚表面上に荷重を適用した結果としてスカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚プクセルを獲得するように構成される粘着性基材を含む。当該スカルペットアレイは、粘着性基材から独立している。
【0347】
本明細書において説明される実施形態は、以下:投入プレート上に固定された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイであって、皮膚表面に適用するために構成されるスカルペットアレイと;スカルペットアレイの下にある皮膚表面上に荷重を適用した結果としてスカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚プクセルを獲得するように構成される粘着性基材であって、当該スカルペットアレイが粘着性基材から独立している、粘着性基材を含むシステムを含む。
【0348】
ある実施形態の粘着性基材は、ダーマトームに連結され、この場合、当該ダーマトームは、スカルペットアレイを介して荷重を適用するように構成される。
【0349】
ある実施形態のダーマトームは、切断部材を含み、この場合、当該切断部材は、スカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚プラグの底部を横切する。
【0350】
ある実施形態のダーマトームは、ドラムを含むドラムダーマトームである。
【0351】
ある実施形態の粘着性基材は、ドラム上に搭載される。
【0352】
ある実施形態のスカルペットアレイの少なくとも1つの寸法は、ドラムの少なくとも1つの寸法に比例する。
【0353】
ある実施形態のドラムは、スカルペットアレイを含むアレイドラムである。
【0354】
ある実施形態のアレイドラムは取り外し可能である。
【0355】
ある実施形態のアレイドラムは使い捨て可能である。
【0356】
ある実施形態の粘着性基材は、アレイドラムの内側に連結される。
【0357】
本明細書において説明される実施形態は、スリーブ上に固定された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むシステムを含む。当該スリーブは、ダーマトームの要素に取り外し可能に連結されてそこに搭載されるように構成される。当該システムは、スリーブに隣接する要素上に位置決めされるように構成される粘着性基材を含み、この場合、当該粘着性基材は、スカルペットアレイに荷重を適用した結果としてスカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚ピクセルを獲得するように構成される。
【0358】
本明細書において説明される実施形態は、以下:スリーブに固定された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイであって、当該スリーブが、ダーマトームの要素に取り外し可能に連結されてそこに搭載されるように構成される、スカルペットアレイと;当該スリーブに隣接する要素上に位置決めされるように構成される粘着性基材であって、スカルペットアレイに荷重を適用した結果としてスカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚ピクセルを獲得するように構成される粘着性基材を含むシステムを含む。
【0359】
ある実施形態の粘着性基材は、スリーブと当該要素との間において当該要素上に位置決めされるように構成される。
【0360】
ある実施形態のダーマトームは、ドラムダーマトームであり、当該要素はドラムである。
【0361】
ある実施形態の粘着性基材は、ドラムの外側表面とスリーブとの間に位置決めされ、この場合、ドラムダーマトームは、スカルペットアレイを介して荷重を適用するように構成される。
【0362】
ある実施形態のダーマトームは、切断部材を含み、この場合、当該切断部材は、スカルペットアレイを通して押し出される切開された皮膚プラグを横切する。
【0363】
ある実施形態の切断部材は、ドラムの内部に位置される。
【0364】
ある実施形態の切断部材は、ドラムの外部に位置される。
【0365】
ある実施形態のドラムダーマトームは、パジェットダーマトームである。
【0366】
ある実施形態のドラムは、スカルペットアレイを含むアレイドラムである。
【0367】
ある実施形態のアレイドラムは取り外し可能である。
【0368】
ある実施形態のアレイドラムは使い捨て可能である。
【0369】
ある実施形態の粘着性基材は、アレイドラムの内側に連結される。
【0370】
ある実施形態のスリーブは使い捨て可能である。
【0371】
本明細書において説明される実施形態は、スリーブ上に固定された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイを含むシステムを含む。当該スリーブは、ダーマトームの要素に取り外し可能に連結されてそこに搭載されるように構成される。当該システムは、粘着性基材であって、当該要素上に取り外し可能に連結されてそこに搭載されるように構成され、皮膚表面にスカルペットアレイを適用することにより生成される皮膚ピクセルを獲得するように構成される粘着性基材を含む。
【0372】
本明細書において説明される実施形態は、以下:スリーブ上に固定された複数のスカルペットを含むスカルペットアレイであって、当該スリーブが、ダーマトームの要素に取り外し可能に連結されてそこに搭載されるように構成されるスカルペットアレイと;当該要素上に取り外し可能に連結されてそこに搭載されるように構成され、皮膚表面にスカルペットアレイを適用することにより生成される皮膚ピクセルを獲得するように構成される粘着性基材を含むシステムを含む。
【0373】
ある実施形態のダーマトームは、ドラムダーマトームであり、当該要素はドラムである。
【0374】
ある実施形態のドラムダーマトームは、スカルペットアレイの下にある皮膚表面上にスカルペットアレイを介して荷重を適用するように構成される。
【0375】
ある実施形態の粘着性基材は、スカルペットアレイの代わりに使用され、並びに荷重を適用した結果として生じる切開された皮膚プラグを獲得するように構成される。
【0376】
ある実施形態の粘着性基材は、ドラムの外側表面上に位置決めされる。
【0377】
ある実施形態のドラムダーマトームは、切断部材を含み、この場合、当該切断部材は、切開された皮膚プラグを横切する。
【0378】
ある実施形態の切断部材は、ドラムの内部に位置される。
【0379】
ある実施形態の切断部材は、ドラムの外部に位置される。
【0380】
ある実施形態のドラムダーマトームは、パジェットダーマトームである。
【0381】
ある実施形態のドラムは、スカルペットアレイを含むアレイドラムである。
【0382】
ある実施形態のアレイドラムは取り外し可能である。
【0383】
ある実施形態のアレイドラムは使い捨て可能である。
【0384】
ある実施形態の粘着性基材は、アレイドラムの内側に連結される。
【0385】
ある実施形態のシステムは、皮膚表面に適用するために構成されるテンプレートプレートを含む。
【0386】
ある実施形態のテンプレートプレートは、穿孔の第一パターンを含む有孔プレートである。
【0387】
ある実施形態の複数のスカルペットは、スリーブ上の第二パターンを含む。
【0388】
ある実施形態の第二パターンは、第一パターンに一致する。
【0389】
ある実施形態のスリーブは、結果として複数のスカルペットとテンプレートプレートの穿孔との一致を生じるような方法において、テンプレートプレートの上に適用されるように構成される。
【0390】
ある実施形態のスリーブは使い捨て可能である。
【0391】
文脈上他の意味を必要としない限り、説明全体を通して、「含む(「comprise」)」及び「含むこと(「comprising」)」などの単語は、排他的又は網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味において、すなわち、「含むが、それらに限定されるわけではない」の意味において解釈される。単数又は複数を用いる言葉は、それぞれ、複数又は単数も包含する。さらに、「本明細書において」、「以下に」、「上記に」、「下記に」、及び同様の意味を有する単語は、本願において使用される場合、本願全体を意味し、本願の特定の部分を意味するものではない。「又は」なる単語が、2つ以上の項目のリストの参照において使用される場合、その単語は、当該単語の以下の解釈の全てを網羅する;リストにおける項目のいずれか、リストの項目の全て、及びリストの項目の任意の組み合わせ。
【0392】
実施形態の上記の説明は、網羅的であること、又は開示された厳密な形態に当該システム及び方法を限定することを意図するものではない。例示目的のために、医療デバイス及び方法の具体的な実施形態及び実施例について、本明細書において説明しているが、当業者が認識するであろうように、当該システム及び方法の範囲内において様々な等価な変更が可能である。本明細書において提供される医療デバイス及び方法についての教示は、上記において説明されるシステム及び方法だけではなく、他のシステム及び方法にも適用することができる。
【0393】
上記において説明される様々な実施形態の要素又は行為は、さらなる実施形態を提供するために組み合わせることができる。上記の詳細な説明を考慮して、医療デバイス及び方法に対してこれらの変更又は他の変更を為すことができる。
【0394】
概して、以下のクレームにおいて、使用される用語は、当該医療デバイス及び方法並びに対応するシステム及び方法を、本明細書及びクレームにおいて開示される具体的な実施形態に限定すると解釈すべきではなく、クレーム下において作動する全てのシステムを包含すると解釈すべきである。したがって、当該医療デバイス及び方法並びに対応するシステム及び方法は、本開示によって限定されないが、その代わりに、その範囲はクレームによって完全に決定される。
【0395】
当該医療デバイス及び方法並びに対応するシステム及び方法のある特定の態様が、ある特定の請求項形態において下記に提示されているが、本発明者らは、あらゆる請求項形態において当該医療デバイス及び方法並びに対応するシステム及び方法の様々な態様を想定する。したがって、本発明者らは、当該医療デバイス及び方法並びに対応するシステム及び方法の他の態様のための追加の請求項形態を追求するために、本願の出願後にさらなるクレームを追加する権利を保有する。
【符号の説明】
【0396】
100 ロール式ピクセルドラム
102 アクセル/ハンドルアセンブリ
103 ブレードハンドル
104 ドラム回転要素
106 スカルペットアレイ
108 ブレード
110 粘着性膜
111 裏当て
112 ピクセルドラム採取器
115 フィーダー要素
200 ドラムアレイ薬物送達デバイス
202 ドラム/シリンダー
204 アクセル/ハンドルアセンブリ
206 ドラム回転要素
208 貯蔵所
210 シリンジプランジャー
212 針
214 注入チャンバー
216 接続チューブ
300 針アレイ薬物送達デバイス
302 シリンジ
304 シリンジプランジャー
306 使い捨て可能なアダプタ
308 シール
310 マニホールド
312 微細針
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10A
図10B
図10C
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図11A
図11B
図11C
図12A
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図13H
図14A
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図14C
図15A
図15B
図16A
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図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
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図21A
図21B
図21C
図22
図23
図24