(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献2のようなアルミニウム製ハニカムパネルよりも軽量化を企図して、特許文献3のような上下の面材間に木製芯材及び紙製軽量基材を内蔵した軽量基材棚板において、下方を照明する照明器具及びその電源ボックスを組み込もうとすることが考えられる。
その場合、例えば特許文献1のように、下方の面材に照明器具とコントローラボックスを各々取り付けるための支持材がそれぞれ必要となり、軽量化に反して重量物化してしまうことになる。
【0005】
本発明の課題は、軽量基材を面材で被覆した軽量基材板体において、例えば照明器具の電源ボックス等の二次部材の組み込みを、重量物化を招くことなく可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば
図1から
図8(または
図9から
図15)に示すように、
壁1(11)に取り付けられる受桟2(21)と、
軽量基材4a(32)と、前記軽量基材4a(32)のうち少なくとも上下等の両面及び前端面を被覆するとともに前記受桟2(21)に被せられて固定される面材4b(34)と、からなる軽量基材板体4(31)と、
前記面材4bの少なくとも一方から外部を照明する照明器具5と、
を備える軽量基材板体ユニットであって、
前記受桟2(21)には、前記面材4b(34)とは異なる二次部材6(41)が固定可能とされ
ており、
前記軽量基材板体4は、前記照明器具5における光の照射方向に向かって開口し、前記照明器具5が設けられる開口溝4eを有し、
前記面材4bの内部側であって、かつ前記開口溝4eの底面側の位置には、前記面材4bが被せられて固定された受材4c・4iが設けられ、当該受材4c・4iのうち前記面材4bが被せられて固定された側とは反対側の面に前記照明器具5が固定されていることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、壁1(11)に取り付けた受桟2(21)には、面材4b(34)とは異なる二次部材6(41)が固定可能とされているので、軽量基材4a(32)の少なくとも上下等の両面及び前端面を被覆する面材4b(34)を受桟2(21)に被せて固定する軽量基材板体4(31)の面材4b(34)とは異なる二次部材6(41)を受桟2(21)に固定することで、二次部材6(41)の支持材が別途不要となり、重量を抑えることができて、軽量基材板体4(31)の面材4b(34)の端部を被せて固定する受桟2(21)に対し、二次部材6(41)を安定的に支持することができる。
このように、軽量基材板体4(31)において、二次部材6(41)の組み込みを、重量物化を招くことなく、面材4b(34)の端部を被せて固定する受桟2(21)を利用して実現することができる。
また、軽量基材板体4の開口溝4eに照明器具5を挿入して、その照明器具5を開口溝4e内部の受材4c・4iに対し固定することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば
図1から
図8に示すように、
請求項1に記載の軽量基材板体ユニットにおいて、
前記二次部材6は、前記面材4bによって被覆された状態で前記受桟2に固定可能とされていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、二次部材6は、面材4bによって被覆された状態で受桟2に固定可能とされているので、受桟2に固定した二次部材6を、軽量基材板体4の面材4bにより被覆して隠すことができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば
図1から
図8に示すように、
請求項1
又は2に記載の軽量基材板体ユニットにおいて、
前記二次部材は、前記照明器具5の電源ボックス6であ
り、
前記受桟2には、前記壁1の内部から前記電源ボックス6への配線7を通す配線孔2a又は配線溝2bが形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、二次部材が、面材4bの少なくとも一方から外部を照明する照明器具5の電源ボックス6なので、軽量基材板体4内に照明器具5の電源ボックス6を隠すことができる。
また、壁1の内部から電源ボックス6への配線7を、受桟2に形成された配線孔2a又は配線溝2bに沿って通すことができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば
図1、
図6から
図8に示すように、
請求項
1〜3のいずれか一項に記載の軽量基材板体ユニット4において、
前記受材4cは、前記受桟2から離間する位置に配置されており、
前記面材4bは、前記受材4cと前記受桟2とに架け渡されて設けられることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば
図1に示すように、
請求項
1〜4
のいずれか一項に記載の軽量基材板体ユニットにおいて、
前記軽量基材板体4は、
前記壁から前方に突出して配置されており、
前記軽量基材のうち前後方向中間部が分断されて、その分断部間に前記受材4c・4iが設けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、例えば
図9から
図15に示すように、
壁1(11)に取り付けられる受桟2(21)と、
軽量基材4a(32)と、前記軽量基材4a(32)のうち少なくとも上下等の両面及び前端面を被覆するとともに前記受桟2(21)に被せられて固定される面材4b(34)と、からなる軽量基材板体4(31)と、
を備える軽量基材板体ユニットであって、
前記受桟2(21)には、前記面材4b(34)とは異なる二次部材6(41)が固定可能とされており、
前記二次部材41は、前記面材34の外側面に接し、当該面材34を介した状態で前記受桟21に固定可能とされていることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明よれば、
壁1(11)に取り付けた受桟2(21)には、面材4b(34)とは異なる二次部材6(41)が固定可能とされているので、軽量基材4a(32)の少なくとも上下等の両面及び前端面を被覆する面材4b(34)を受桟2(21)に被せて固定する軽量基材板体4(31)の面材4b(34)とは異なる二次部材6(41)を受桟2(21)に固定することで、二次部材6(41)の支持材が別途不要となり、重量を抑えることができて、軽量基材板体4(31)の面材4b(34)の端部を被せて固定する受桟2(21)に対し、二次部材6(41)を安定的に支持することができる。
このように、軽量基材板体4(31)において、二次部材6(41)の組み込みを、重量物化を招くことなく、面材4b(34)の端部を被せて固定する受桟2(21)を利用して実現することができる。
また、二次部材41は、面材34の外側面に接し、当該面材34を介した状態で受桟21に固定可能とされているので、軽量基材板体31の面材34の外側面に接する二次部材41を、その面材34を介した状態で受桟21に固定することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、例えば
図9から
図15に示すように、
請求項6に記載の軽量基材板体ユニットにおいて、
前記軽量基材板体31は、前記軽量基材32の前端面に設けられて前記軽量基材32と共に前記面材34によって被覆された芯材33を備え、
前記二次部材41は、前記壁11に取り付けられた前記受桟21と前記芯材33に跨って配置して固定可能とされていることを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、二次部材41は、壁11に取り付けられた受桟21と芯材33に跨って配置して固定可能とされているので、壁11に取り付けられた受桟21と、その受桟21に固定した軽量基材板体31の軽量基材32の前端面に設けられて軽量基材32と共に面材34によって被覆された芯材33と、に跨って二次部材21を配置して固定することができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、例えば
図9から
図15に示すように、
請求項7に記載の軽量基材板体ユニットにおいて、
前記受桟21は前記壁11に対して縦方向に沿って取り付けられ、
前記軽量基材板体31は、前記面材34が前記受桟21に被せて固定されることによって縦方向に配置され、
前記二次部材は、縦方向に配置された前記軽量基材板体31に交差する方向に配置される軽量基材棚板61を固定するための棚板用受桟41であることを特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、壁11に対して縦方向に沿って取り付けられ受桟21に面材34を被せることで、縦方向に軽量基材板体31を固定することができる。
さらに、その縦方向の軽量基材板体31に、その交差する方向に配置される軽量基材棚板61を固定するための棚板用受桟41を設けることができる。
このように、壁11に取り付けた縦方向の受桟21に固定された軽量基材側板31と、その軽量基材側板31内部の受桟21及び芯材33に面材34を介して取り付けられた棚板用受桟41に固定する軽量基材棚板61と、からなる本棚として使用することができる。
そして、軽量基材側板31に対する棚板用受桟41(軽量基材棚板61)の配置位置が自由に選択できる。
しかも、軽量基材側板31及び軽量基材棚板61により構成される本棚でありながら、転倒の心配がない。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、軽量基材を面材で被覆した軽量基材板体において、壁に取り付けた受桟には、面材とは異なる二次部材が固定可能とされているので、例えば照明器具の電源ボックス等の二次部材の組み込みを、重量物化を招くことなく実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
(実施形態1)
図1(a)(b)(c)は本発明に係る軽量基材板体ユニットの構成例を示すもので、第1例を示した
図1(a)において、1は壁、2は受桟、3はビス、4は軽量基材板体(照明付きカウンター)、5は照明器具(LED照明灯)、6は二次部材(電源ボックス)、7は配線である。
【0026】
図示のように、壁1に対し横方向に沿って、例えばLVL(Laminated Veneer Lumber:単層積層材)製の受桟2がビス3で水平に取り付けられており、この受桟2に対し軽量基材板体による照明付きカウンター4が接着して取り付けられている。
受桟2には、
図7(b)にも示すように、上下面に接着剤受け溝2mが形成されていて、突出端の上下が斜めにカットされたテーパー状ガイド面2tとなっている。
なお、受桟2は、LVLに限らず他の木材や合板等であってもよい。
また、ビス3の頭部は受桟2に埋没されている。
【0027】
照明付きカウンター4は、木材より軽い軽量材であるペーパーハニカムで形成した軽量基材4aを、例えばMDF(medium density fiberboard:中密度繊維板)製の化粧下地板に木目等が印刷された化粧シートを表面に施してなる面材4bにより上下に挟み込んで前端面を覆って接着して構成されている。
なお、軽量基材4aとしては、ペーパーハニカム以外にも発泡ウレタンや発泡スチロールなどを用いることが可能である。また、面材4bは、MDFに限らず他の木材や合板を化粧下地板として使用してもよく、または化粧シートを用いずに突板のみの構成にしてもよい。
【0028】
図示例において、照明付きカウンター4は、軽量基材4aの上下両面及び左端面(前端面)を面材4bで被覆して、その上下の面材4bが軽量基材4aから右側(後側)に大きく突出している。
そして、軽量基材4aの中間部が分断されて、その分断部間に、例えばLVL製の受材4cが上方の面材4bの下面に接着されている。
なお、受材4cは、LVLに限らず他の木材や合板等であってもよい。
【0029】
この受材4cの下面に、カラー鋼板をプレス成形した照明取付台4dが接着されている。この照明取付台4dの両側下面に下方の面材4bが接着されて、その間に沿って開口溝4eが形成されている。
その面材4bの開口溝4eから照明取付台4dに、照明器具であるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)照明灯5が磁石8(
図5参照)の磁力で吸着して装着される。
【0030】
また、受桟2には、二次部材として電源ボックス6がビス9(
図7参照)で固定されている。
この電気ボックス6には、受桟2に形成した配線溝2bに通した電気コードによる配線7が接続され、この配線7は、照明取付台4dの端部の隙間S(
図4参照)からLED照明灯5の端部に接続されている。
【0031】
第2例としては、
図1(b)に示すように、受材4cの下面に下地材4fが接着されて、その下地材4fの下面中央に、前述した第1例のカラー鋼板をプレス成形した照明取付台4dに代えて、平板状のカラー鋼板による照明取付台4gが接着されている。
また、下地材4fの下面両側に沿って化粧用芯材4hが接着されて、その両側の化粧用芯材4hの下面に下方の面材4bが接着されていて、その間に沿って開口溝4eが形成されている。
【0032】
第3例としては、
図1(c)に示すように、前述した第2例の下地材4fよりも幅が狭い受材4iの下面に下地材4jが接着されて、その下地材4jの下面に平板状のカラー鋼板による照明取付台4kが接着されている。この照明取付台4kの下面両端に下方の面材4bが接着されていて、その間に沿って開口溝4eが形成されている。
【0033】
以上の照明付きカウンター4において、面材4bは、図示のように、軽量基材4aの隅部を囲む部分では、表面を化粧シートで覆われた化粧下地板がV字状の切り欠き部で略直角に曲げられており、軽量基材4aから右側(後側)に大きく突出して開放された先端部分では、化粧下地板が斜めにカットしたテーパー状ガイド面4tとなっている。
【0034】
図2及び
図3は本発明を適用した照明付きカウンター4の設置例を示すもので、図示のように、下方を照明するLED照明灯5を組み込んだ照明付きカウンター4が壁1に設置されており、
図2では、照明付きカウンター4の側端部も面材4bで覆われている。
【0035】
図4(a)は照明付きカウンター4のLED照明灯5単体を下方から見たもので、図示のように、照明取付台4d(4f)(4k)の端部の隙間Sから配線7が導出してLED照明灯5の端部に接続されている。
【0036】
図4(b)はその照明取付台4d(4f)(4k)の長さ方向に沿った縦断面を示すもので、図示にように、照明取付台4d(4f)(4k)の端部の隙間Sに下地材4f(4j)が露出していて、その下地材4f(4j)の露出部分に形成した配線孔4mから配線7が導出されている。配線7は電源ボックス6まで伸びて接続されるため、受材4c(4i)の端部間には配線用空間が形成されている。
図示例では、
図1(b)(c)に対応する照明取付台4f(4k)端部の隙間Sに露出した下地材4f(4j)の配線孔4mから配線7が導出されて、受材4c(4i)の端部間の配線用空間がつなぎ材4nにより確保されている。
また、
図1(a)に対応する照明取付台4dの場合には、下地材がないため、受材4cの端部間の配線用空間から配線7が導出される。
なお、つなぎ材4nはなくてもよい。
【0037】
図5はLED照明灯5の装着の仕方を示したもので、図示のように、LED照明灯5の装着する際において、そのLED照明灯5の基部背面側に組み込まれた磁石8がカラー鋼板製の照明取付台4d(4f)(4k)に強力な磁力で吸着して強固に固定状態となる。
【0038】
図6(a)及び(b)は受桟2を壁1に取り付けた状態を示すもので、図示のように、壁1に配線孔1aが貫通して形成されて、その壁1に取り付けられる受桟2にも配線孔1aに対応する配線孔2aが貫通して形成されている。
そして、受桟2の外側面に沿って、配線孔2aが開口する配線溝2bが形成されている。この配線溝2bの底面内にビス3の頭が埋没する。
【0039】
図6(b)では、配線溝2bの中心線上にビス3が並ぶようにしたが、
図6(c)に示すように、配線溝2bに対しビス3を上下交互にずらせた千鳥状に配置してもよい。
このように、配線溝2bに対しビス3を上下交互にずらせた千鳥状パターンの配置とすれば、壁1に対する受桟2の取付強度が上がる。
【0040】
図7(a)及び(b)は受桟2に電源ボックス6を取り付けた状態を示すもので、図示のように、受桟2に対し電源ボックス6が両端のビス9で固定されており、配線溝2bには、ビス9を避けて配線7が通されている。
【0041】
図8(a)及び(b)は電源ボックス6を取り付けた受桟2に照明付きカウンター4を取り付ける仕方を示すもので、図示のように、壁1に取り付けられて三個の電源ボックス6を備えた受桟2に対し、照明付きカウンター4の上下の面材4bの開放端部を、予め接着剤を塗布した状態で被せて接合固定する。
すなわち、受桟2の上面の接着剤受け溝2mに接着剤を塗布する一方、照明付きカウンター4の軽量基材4aから大きく突出した下方の面材4b先端側上面にも接着剤を塗布しておく。
そして、受桟2の突出端上下のテーパー状ガイド面2tに対し、照明付きカウンター4の上下の面材4b先端部分のテーパー状ガイド面4tを各々ガイドさせて、
図1に示したように、受桟2の上下面に上下の面材4bの開放端部を各々被せてそれぞれ接着固定する。
図示例では、電源ボックス6の間において、上下の面材4b間に二本の離間した補強リブ4rがそれぞれ設けられている。この離間した二本の補強リブ4rによって、棚への鉛直荷重が抑えられる。
また、軽量基材4aには、補強リブ4rを各々収容する切り欠き溝4pがそれぞれ形成されている。
【0042】
以上において、少なくとも受桟2を照明付きカウンター4に挿入した状態で梱包され、工場から出荷されて現場に納品され、現場にてカウンターから取り外した受桟が、上述の通り、壁に固定される。そして、別途工場又は照明業者から納品された電源ボックス等が取り付けられる。
【0043】
なお、受桟2に電源ボックス6を固定するビス9の位置によって、配線溝2bに配線7を通せない場合には、照明付きカウンター4の内部に、電源ボックス6の外側に沿って配線7を通すようにすればよい。
また、配線7は、照明付きカウンター4の内部を通してLED照明灯5の端部に接続されている。
【0044】
以上、実施形態によれば、壁1に横方向に沿って取り付けた横方向の受桟2に対し、軽量基材4aの上下両面及び前端面を被覆した面材4bの後端部を被せて固定する軽量基材板体により形成されて、LED照明灯5を付けたカウンター4のユニットであって、受桟2にLED照明灯5の電源ボックス6を固定したため、以下の作用効果が得られる。
【0045】
すなわち、軽量基材板体による照明付きカウンター4において、その面材4bを被せて固定する受桟2に、二次部材としての電源ボックス6が固定可能とされているので、電源ボックス6の支持材が別途不要となり、重量を抑えることができて、照明付きカウンター4の面材4bの端部を被せて固定する横方向の受桟2に電源ボックス6を安定的に支持することができる。
このように、照明付きカウンター4のLED照明灯5の電源ボックス6の組み込みを、重量物化を招くことなく、照明付きカウンター4の面材4b端部を被せて固定する横方向の受桟2を利用して実現することができる。
【0046】
しかも、LED照明灯5の電源ボックス6を、軽量基材板体による照明付きカウンター4内に面材4bにより被覆して隠すことができる。
また、その電源ボックス6を、受桟2にビス9止めして固定することができる。
また、LED照明灯5を、軽量基材板体による照明付きカウンター4の開口溝4eに挿入して、その開口溝4e内部の受材4c・4iに対し固定することができる。
【0047】
そして、壁1の内部から電源ボックス6への配線7を、壁1の配線孔1aから受桟2の配線孔2a及び配線溝2bに沿って通ことができる。
【0048】
(変形例)
以上の実施形態では、下方を照明するLED照明灯を組み込んだ照明付きカウンターとしたが、又は/及び、上方を照明するLED照明灯を組み込んでもよく、あるいは、壁に縦方向に沿って取り付けた受桟に固定する縦方向の軽量基材板体にLED照明灯を組み込むようにしてもよい。
また、受桟に配線孔及び配線溝を形成したが、受桟間を離間して、そのスペースに配線してもよい。
また、照明器具は、LED照明灯に限らず、他の照明灯でもよい。
【0049】
(実施形態2)
図9は本発明に係る軽量基材板体ユニットの実施形態2を示すもので、
図10は本発明を適用した本棚の設置例を示すものであり、11は壁、12は床、13は天井、21は受桟、31は軽量基材側板(軽量基材板体)である。
【0050】
図示のように、壁11には、床12から天井13までの間で縦方向に沿って、前述した実施形態1と同様の受桟21がビス止めして垂直に設置されている。
軽量基材板体による軽量基材側板31は、実施形態1と同様の軽量基材32と、例えばLVL製の芯材33が、面材34で左右に挟み込んで前端部を覆って接着して構成されている。面材34は、芯材33の端面も覆っているが、他端側は開放されている。
この軽量基材側板31は、その面材34の開放された後端により形成されるコ字状部を、予め接着剤を塗布した状態で受桟21に被せて接着固定する(具体的には
図12参照)。
こうして受桟21に固定した複数の軽量基材側板31の間に、仮想線で示した軽量基材棚板61が組み付けられる。
なお、芯材33は、LVLに限らず他の木材や合板等であってもよい。
【0051】
図11(a)(b)(c)は壁11に取り付ける縦方向の受桟21の取り付けの仕方を示すもので、図示のように、壁11に最初の受桟21をビス22で固定する。そして、その受桟21の側方に幅用治具板23を添えて次の受桟21をビス22で固定する。
【0052】
図12は縦方向の受桟21に軽量基材側板31を取り付ける仕方を示すもので、図示のように、受桟21は、突出端の左右が斜めにカットされたテーパー状ガイド面21tとなっており、軽量基材側板31の左右の面材34の突出端部は、表面を化粧シートで覆われた化粧下地板が斜めにカットしたテーパー状ガイド面34tとなっている。
したがって、軽量基材側板31の面材34の開放された後端のコ字状部の左右内面に、予め接着剤35を各々塗布した状態で、図示のように、受桟21の突出端左右のテーパー状ガイド面21tに対し、左右の面材34先端部分のテーパー状ガイド面34tを各々ガイドさせて、受桟21の左右面に左右の面材34の開放端部を各々被せてそれぞれ接着固定する。
【0053】
図13は軽量基材側板31に、二次部材として横方向の棚板用受桟41を取り付ける仕方を示すもので、図示のように、軽量基材側板31に最初の棚板用受桟41を床12から若干の隙間を開けて水平器で水平確認してから、その棚板用受桟41の両端をビス42で面材34を通して前記縦方向の受桟21と芯材33とにそれぞれ固定する。そして、その棚板用受桟41の上方に高さ用治具板43を添えて次の棚板用受桟41を水平器で水平確認してから、その棚板用受桟41の両端をビス42で前記縦方向の受桟21と芯材33とにそれぞれ固定する。
このように、軽量基材側板31の内部の受桟21と芯材33に固定した棚板用受桟41を、以下では側受桟41と呼ぶ。
【0054】
図14は軽量基材側板31に固定した棚板用受桟である側受桟41間の壁11に横方向の棚板用受桟51を取り付ける仕方を示すもので、図示のように、両側の軽量基材側板31の側受桟41の下面にわたって当て木53を当てて、その上に棚板用受桟51を載せて水平器で水平確認してから、その棚板用受桟51の両端をビス22で壁11に固定する。
このように、壁11に固定した棚板用受桟51を、以下では壁受桟51と呼ぶ
【0055】
図15は三方の横方向の側受桟41及び壁受桟51に軽量基材棚板61を取り付ける仕方を示すもので、軽量基材棚板61は、前述した実施形態1と同様の軽量基材62の上下両面を面材64で被覆して接着して構成されている。面材64は、図示のように、軽量基材63の前端面を被覆しているが、他の両側及び後端は開放されている。
すなわち、軽量基棚板61の両側及び後端は、面材64の開放された両側及び後端により各々形成されるコ字状部となっている。
【0056】
三方の横方向の側受桟41及び壁受桟51に対する軽量基材棚板61の取り付けに先立ち、図示のように、側受桟41の上面の接着剤受け溝に沿って接着剤45を塗布するとともに、壁受桟51の上面の接着剤受け溝に沿って接着剤55を塗布する一方、軽量基材棚板61の開放された両側及び後端の下方の面材64の各々上面に沿って接着剤65をそれぞれ塗布しておく。
そして、三方の横方向の側受桟41及び壁受桟51に対し、軽量基材棚板61の三方の面材64により開放されたコ字状部を各々のテーパー状ガイド面によりそれぞれガイドして被せて、その上下面各々の接着剤45・55・65によりそれぞれ接着固定する。
なお、軽量基材棚板61の上面手前側には図書落下防止テープ66を貼り付けておく。
【0057】
以上、実施形態2によれば、壁11に縦方向に沿って取り付けた受桟21に対し、軽量基材32の左右両面及び前端面を被覆した面材34の後端部を被せて固定する軽量基材側板31を備える本棚ユニットで、軽量基材側板31を固定する受桟21に二次部材として、軽量基材棚板61を固定支持する棚板用受桟41を固定するため、以下の作用効果が得られる。
【0058】
すなわち、軽量基材棚板61の棚板用受桟41の支持材が別途不要となり、重量を抑えることができて、軽量基材側板31の面材33の端部を被せて固定する受桟21に棚板用受桟41を安定的に支持することができる。
このように、軽量基材板体により構成される本棚において、軽量基材側板31に対する棚板用受桟41及び軽量基材棚板61の組み込みを、重量物化を招くことなく、軽量基材棚板31を固定する縦方向の受桟21を利用して実現することができる。
【0059】
さらに、軽量基材棚板61を、壁11に横方向に沿って取り付けた壁受桟51と、軽量基材側板31の端部内の縦方向の受桟21に対し、ビス42を軽量基材側板31の面材34に通して横方向に沿って取り付けた側受桟41と、に上下の面材64を被せてそれぞれ固定することができる。
【0060】
しかも、軽量基材側板31に取り付ける横方向の側受桟41を、軽量基材側板31の縦方向の受桟21と反対側の先端部内の芯材33に対し、ビス42を軽量基材側板31の面材34に通して取り付けてそれぞれ固定することができる。
【0061】
そして、壁11の縦方向の受桟21に固定した軽量基材側板31と、縦方向の受桟21に軽量基材側板31の面材34を介して固定した棚板用受桟41に固定された軽量基材棚板61と、からなる軽量基材板体ユニットによる本棚として使用することができる。
さらに、軽量基材側板31に対する棚板用受桟41の配置位置が自由に選択でき、すなわち、軽量基材棚板61の配置位置が自由に選択できる。
しかも、軽量基材側板31及び軽量基材棚板61により構成される本棚でありながら、転倒の心配がないといった利点も得られる。
【0062】
(他の変形例)
以上の実施形態においては、照明付きカウンターと本棚としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の建て付け家具であってもよい。
例えば、側板に照明が埋め込まれた本棚とし、二次部材として電源ボックス、棚板の受桟の両方としてもよい。
また、実施形態では、木製の受桟としたが、軽量溝形鋼等の金属製であってもよい。
さらに、軽量基材板体ユニットの形状や材質等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。