(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載のシステムにおいて、複数の前記穿孔は、前記バルーン部材の前記内部キャビティ内から前記バルーン部材の外面に膨張媒体が流れることを可能にするように適合されるシステム。
請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステムにおいて、前記バルーン部材の前記内部キャビティ内に配置されるとともに、一つ以上の細長い前記シャフトの遠位端部に結合された光ファイバ光源をさらに含むシステム。
請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステムにおいて、前記ファスナーは、縫合糸、ステープル、フック、タック、クランプ、およびクリップのうちの一つであるシステム。
請求項7または8に記載のカテーテルにおいて、前記バルーン部材は、熱硬化性ポリマーを含む第一層と、前記熱硬化性ポリマー内に少なくとも部分的に埋め込まれた複数のポリマー繊維とを含むカテーテル。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置、システム、および方法は、これに限定されないが、一つ以上の心臓の弁尖を可視化する処置等の心臓弁修復処置中に使用される低侵襲外科技術を改善する特徴を含む。いくつかの場合において、本明細書に提供されるシステム、装置、および方法は、一つ以上の心臓の弁尖を縫合することができる。例示的な処置には、三尖弁の二尖化、エッジステッチ技法(またはアルフィエリステッチ)、僧帽弁縫合、経皮弁傍漏出閉鎖術、および弁周囲逆流の経皮閉鎖術が含まれる。「縫合」という用語は本明細書において、縫合糸、クリップ、ステープル、フック、タック、クランプ等を含む任意の適切なファスナーによって実現可能な解剖学的構造の固定を指すために使用される。
【0016】
本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置、システム、および方法は、対象位置のバルーンカテーテル可視化を可能にすることができ、これは解剖学的および病理学的識別、ならびに低侵襲方法中のユーザ(医師)への装置の位置の視覚的フィードバックを提供することができる。本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置、システム、および方法は、透明な壁を有する細長いコンプライアントバルーンを含むことができる。いくつかの場合において、透明な壁は、透明な壁を通して解剖学的位置に縫合されるように構成される部分であって、バルーンカテーテルの残りの部分から分離されるように構成される部分を含むことができる。いくつかの場合において、バルーンは、バルーンを囲む視覚的にクリアな領域を提供するように、バルーンが「ウィーピング」を可能にする孔を含むことができる。いくつかの場合において、バルーン壁(例えば、透明なバルーン壁)は、引裂きの伝搬を制限する構造を有することができる。いくつかの場合において、以下に説明するように、バルーンはすべて、第二材料のマトリックス内にポリマー繊維を含むことができる。
【0017】
いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置、システム、および方法は、バルーンカテーテル可視化装置の外端に保持されたプレジットを含む。プレジットは、バルーンカテーテルとは別個に解剖学的位置に縫合され、結果として縫合を残すように適合することができる。本明細書で使用される場合、「プレジット(pledget)」という用語は、解剖学的位置に縫合されることが意図される材料片を指す。いくつかの場合において、バルーンの壁は、透明な壁を通して解剖学的位置に縫合されるように構成される部分であって、バルーンカテーテルの残りの部分から分離されてプレジットとなるように構成される部分を含むことができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置、システム、および方法は、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムによって保持されるとともに、一つ以上のファスナーを用いて解剖学的位置に固定可能であるように、バルーンの内側および外側の少なくとも一方に配置された一つ以上のプレジットを含むことができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置、システム、および方法は、解剖学的構造の周りを締め付けるように構成されるとともに、そこを通過する一つ以上のファスナーを有する協働するプレジットを含むことができる。
【0018】
図1Aは、人間の解剖学的構造内の例示的なバルーンカテーテル可視化システム100を示す。バルーンカテーテル可視化システム100は、上腕静脈または頸静脈104を通して心臓の右心房に挿入することができる。
図1Aに示すように、バルーンカテーテル可視化システム100は、近位端116を有する近位端部114と、遠位端120を有する遠位端部118とを有する管状本体112(細長いシャフトとしても記載可能である)を含む。近位端部114は、マニホールド122に結合することができる。遠位端部118は、一体化されたカメラ(図示略)と、ファスナーを有する固定器具124と、少なくとも一つのバルーン108(バルーン部材としても記載される)とを含むことができる。一体化されたカメラおよび固定器具124は、バルーン108内に配置することができる。
図1Aに示すように、バルーン108は、バルーンカテーテル可視化システム100の遠位端を形成することができる。固定器具124は、バルーンの外側の解剖学的位置を縫合するため、バルーンを通してファスナーを通過させることができる。バルーンは、患者に安全に送達可能な生理食塩水等の膨張媒体で充填することができるため、バルーンを通したファスナーの通過によってバルーン内に穴が形成された際、その穴の結果として生じる漏れを許容することができる。
【0019】
バルーンカテーテル可視化システム100は、固定器具124の遠位に配置されたプレジット126を含むことができ、これにより、バルーンを通して送達されたファスナーもまた、プレジット126を通して送達されて、解剖学的位置にプレジット126を縫合することができる。いくつかの場合において、プレジット126は、バルーン壁から引裂かれるように適合されたバルーン108のバルーン壁の一部とすることができる。いくつかの場合において、プレジット126は、バルーン壁の外面に積層される。いくつかの場合において、バルーン壁は、プレジット126がバルーン108から引裂かれてプレジットサイズの穴を残すように弱められた引裂き線を含むことができる。いくつかの場合において、プレジット126はバルーン108内に保持することができる。いくつかの場合において、プレジット126はバルーン108の外側に隣接して保持することができる。これらの異なるオプションについては、以下でさらに詳細に説明する。
【0020】
図1Aにおいて、バルーンカテーテル可視化システム100は、管腔(図示略)を画定する少なくとも一つの管状本体112を含む。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システム100は複数の管状本体を含むことができ、各管状本体は少なくとも一つの管腔を画定する。各管状本体112は必要に応じて、複数の管腔、例えば同軸または非同軸の複数の管腔を含むことができる。バルーンカテーテル可視化システム100は、一つ以上の管状本体112を通して部分的または全体的に延在する一つ以上の管腔を有することができる。一つ以上の管腔は、例えば一体化されたカメラまたは固定器具等の構成要素、および例えば生理食塩水等の膨張媒体の少なくとも一つを受容するように適合された導管として使用することができる。いくつかの場合において、一つ以上の管腔は、バルーンカテーテル可視化装置100の遠位端部118内に、例えば生理食塩水等の膨張媒体を噴射するように適合することができる。
【0021】
マニホールド122は一般に、バルーンカテーテル可視化システム100の一つ以上の管腔に外部流体供給源を接続する。マニホールド122は、他の医療装置または流体源との流体接続を促進するための一つ以上のポート128を含むことができる。例えば、ポート128は、管状本体112の一つ以上の管腔に生理食塩水を供給することができる。マニホールド122は、管状本体112に直接的または間接的に結合することができる。いくつかの場合において、近位端116においてマニホールド122と管状本体112との間に、ストレインリリーフチューブとも呼ばれる可撓性チューブが結合されて、マニホールド122と管状本体112との間に長手方向のテーパ状の移行部を提供する。可撓性チューブは、近位端部114における管状本体112のねじり抵抗を増加させるのに役立ち得る。
【0022】
図1Bは、プレジット126を画定するバルーン壁164内において、引裂き線196または弱化部分を有するバルーン108を有する例示的なバルーンカテーテルシステム100の遠位端を示す。プレジット126は、解剖学的位置に縫合されるとともに、バルーン108から分離されるように適合される。
図1Bに示すように、バルーンカテーテル可視化システム100は、遠位端部154を有する細長い管状本体112を含む。
図1Bにおいて、遠位端部154の遠位端156は、バルーン108に直接的または間接的に結合することができる。例えば、管状本体112は、中間カテーテルシャフト157を用いて間接的にバルーン108に結合することができる。
図1Bに示すように、中間カテーテルシャフト157は、バルーン108の近位端162と、管状本体112のカテーテルインターフェース部158とに結合する。
【0023】
図1Bにおいて、バルーン108は、管状本体112の遠位端156に近接して配置される。バルーン108は、近位端162と、遠位端163と、内面165から外面166まで延在する壁164とを含むことができる。
図1Bに示すように、バルーン108はバルーンカテーテル可視化システム100の先端170を形成する。本明細書で説明されるように、バルーン108は、近位端162および遠位端163の間に画定された内部キャビティ168内の膨張媒体で充填することができる。本明細書で説明されるように、バルーン108はウィーピングバルーン構造、すなわち、壁164を通して延在する一つ以上の穿孔172を画定するバルーン構造を含むことができる。
【0024】
図1Bに示すように、管状本体の遠位端は複数の管腔174を含むことができる。複数の管腔174の各々は、管状本体112を通して長手方向に全体的または部分的に延在することができる。各管腔は、円形、楕円形、スロット型、正方形、長方形、三角形、台形、菱形、または不規則な形状等の様々な断面形状のうちの一つから形成することができる。管腔の形状により、バルーンカテーテル可視化システム100の他の構成要素を容易に受容することができる。例えば、本明細書で説明されるように、一つ以上の管腔174は、固定器具(図示略)、カメラ176、光ファイバケーブル(図示略)、電気ケーブル(図示略)、膨張媒体、およびこれらの組み合わせを受容するために使用することができる。
図1Bにおいて、管状本体は、ファスナー(図示略)を送達するための固定器具(図示略)を受容するための中央管腔178と、光ファイバケーブル180を受容するための二つの管腔と、膨張媒体182を送達するための一つの管腔と、カメラ176を受容するための一つの管腔とを画定することができる。
【0025】
プレジット126は、解剖学的位置に縫合されるとともに、縫合後にプレジットとなるようにバルーン108から分離することができる。いくつかの場合において、プレジットの分離の結果として生じる穴が、バルーン108の壁を通過するファスナーのサイズに制限されるように、プレジット126がバルーン108の壁上に積層される。いくつかの場合において、プレジット126は、各プレジット126の分離によってバルーン108にプレジットサイズの穴が生成されるように、各プレジット126を囲むバルーン壁の弱化部分または引裂き線196によって画定することができる。いくつかの場合において、プレジット126は分離前に、それぞれ解剖学的位置に固定することができる。いくつかの場合において、膨張媒体について分離前に、その流れを低減または停止させることができる。
【0026】
バルーンカテーテル可視化システム100のバルーン108は、ウィーピングバルーンとすることができる。ウィーピングバルーンは、本願の文脈において、一つ以上の穿孔(バルーン壁を通して延在する開口または微細孔としても記載される)を画定するバルーン構造を含む。このように、ウィーピングバルーンはバルーン壁を通して、内部キャビティからバルーン108の外面まで膨張媒体を移送することができる。膨張媒体を外面まで移送することにより、バルーン108にわたる視覚的イメージングを不明瞭にするか妨害するであろう血液を、バルーン108の外面から移動させるという利点を得ることができる。言い換えれば、一つ以上の穿孔を通して移送される膨張媒体は、外面を視覚的にクリアに保つのに役立ち得る。解剖学的表面に対してバルーンを配置するだけでは、血液がバルーン表面上に配置されて視界が不明瞭となる場合があるが、ウィーピングバルーンの孔から排出された膨張媒体(例えば生理食塩水)は、壁に隣接するバルーン表面上のこの血液を洗い流すことができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムまたは装置において使用されるウィーピングバルーンは、少なくとも3個の穿孔を有することができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムまたは装置において使用されるウィーピングバルーンは、3〜10,000個の穿孔、3〜1,000個の穿孔、3〜100個の穿孔、または3〜10個の穿孔を有することができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムまたは装置において使用されるウィーピングバルーンにおける穿孔の数および寸法は、1〜50ml/分の膨張媒体の流速を実現する。いくつかの場合において、本明細書に提供されるシステムおよび方法は、膨張媒体の流速を3ml/分〜10ml/分となるように制御する。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムおよび装置において使用されるウィーピングバルーンは、バルーンを通して膨張媒体(例えば生理食塩水)を血液中に潅流させる数百もの穴を有することができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムまたは装置において使用されるウィーピングバルーンは、視野の中心におけるバルーン壁の部分においてより高く、視野の周囲においてより低い孔密度を有することができる。
【0027】
図2は、バルーンカテーテル可視化システム200の別の例の斜視図である。示すように、バルーンカテーテル可視化装置200は、遠位端部204を有する管状本体202と、プレジット206と、縫合糸212と、バルーン208内に配置された一体化されたカメラ207とを含む。
【0028】
図2において、プレジット206は、バルーン208内の管状本体202の遠位端219において、管腔209からバルーン208に隣接して延在するプレジット支持体205によってバルーン208の遠位に保持される一方で、固定要素206の別の部分は、バルーン208に隣接して延在する。
図2に示すように、プレジット206がバルーンカテーテル可視化システム200の先端218を形成するように、プレジット支持体205の一部は、バルーン208の周りでバルーン208の遠位に延在する。いくつかの場合において、複数のプレジット206を含むことができる。いくつかの場合において、プレジット206の一部は、バルーン208を通して延在することができる。いくつかの場合において、内部キャビティ214内に配置されたプレジット206の一部は、医療処置中に、バルーン208の壁を通して外部環境まで実質的に延在することができる。
【0029】
バルーンカテーテル可視化システム200は、縫合糸の組織への固定、および二つの組織片の取り付けの少なくとも一方のため、組織を突き刺すか、組織を分離するか、プレジットおよび組織を通してファスナー212を送達することの少なくとも一つを行うように適合された固定器具210を含むことができる。示すように、ファスナー212は縫合糸である。いくつかの場合において、固定器具210は、例えば針、ナイフ、メス、カッター、およびこれらの組み合わせの形態とすることができる。いくつかの場合において、縫合糸212の代わりに、または縫合糸212とともに、ステープル、フック、タック、クランプ、クリップ、または他の縫合装置を使用することができる。
【0030】
図2に示すように、一体化されたカメラ207は、医療処置中に患者の解剖学的構造の視覚的イメージングを提供するように、管状本体202の遠位端219に配置される。カメラ207は、管状本体202によって画定された管腔220内に全体的または部分的に配置することができる。カメラは、管状本体202の近位端部に向かって管状本体202を通して長手方向に延在する管腔220内の電気ケーブルおよび光ケーブルの少なくとも一方(図示略)に結合することができる。いくつかの場合において、カメラ207は管腔220を通るワイヤによって外部電子機器に電気的に接続される。いくつかの場合において、それぞれが独自のレンズ(例えばボアスコープ)を有する光ファイバケーブルの束を、視認のために接眼レンズに接続し、または電気の変換およびスクリーンへの移送のためにカメラに接続することができる。いくつかの場合において、カメラ207は、外部的に電力供給されるが、組織を視認することができるように光を放射する内部LEDを含む。いくつかの場合において、本明細書に提供されるシステムは、光ファイバおよび外部光源を有する。
【0031】
図2に示すように、長方形状のバルーン208は、管状本体202の遠位端219に結合することができる。
図2において、バルーン208は、近位端222および遠位端224を有する。バルーン208は、近位端222と遠位端224との間に延在する内部キャビティ214を画定することができる。バルーン208は、生理食塩水等の膨張媒体で内部キャビティ214を充填することによって拡張することができる。
【0032】
バルーンカテーテル可視化システム200のバルーン208は、ウィーピングバルーンとすることができる。ウィーピングバルーンは、本願の文脈において、一つ以上の穿孔(バルーン壁を通して延在する開口または微細孔としても記載される)を画定するバルーン構造を含む。このように、ウィーピングバルーンはバルーン壁を通して、内部キャビティ214からバルーン208の外面まで膨張媒体を移送することができる。膨張媒体を外面まで移送することにより、バルーン208にわたる視覚的イメージングを不明瞭にするか妨害するであろう血液を、バルーン208の外面から移動させるという利点を得ることができる。言い換えれば、一つ以上の穿孔を通して移送される膨張媒体は、外面を視覚的にクリアに保つのに役立ち得る。解剖学的表面に対してバルーンを配置するだけでは、血液がバルーン表面上に配置されて視界が不明瞭となる場合があるが、ウィーピングバルーンの孔から排出された膨張媒体(例えば生理食塩水)は、壁に隣接するバルーン表面上のこの血液を洗い流すことができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムまたは装置において使用されるウィーピングバルーンは、少なくとも3個の穿孔を有することができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムまたは装置において使用されるウィーピングバルーンは、3〜10,000個の穿孔、3〜1,000個の穿孔、3〜100個の穿孔、または3〜10個の穿孔を有することができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムまたは装置において使用されるウィーピングバルーンにおける穿孔の数および寸法は、1〜50ml/分の膨張媒体の流速を実現する。いくつかの場合において、本明細書に提供されるシステムおよび方法は、膨張媒体の流速を3ml/分〜10ml/分となるように制御する。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムおよび装置において使用されるウィーピングバルーンは、バルーンを通して膨張媒体(例えば生理食塩水)を血液中に潅流させる数百もの穴を有することができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムまたは装置において使用されるウィーピングバルーンは、視野の中心におけるバルーン壁の部分においてより高く、視野の周囲においてより低い孔密度を有することができる。
【0033】
図3A〜
図3Jは、バルーン308の遠位に配置された一対のプレジット322および324を有する別の例示的なバルーンカテーテル縫合送達システム300を示す。
図3Aは、システム300の遠位端を示す。
図3Bおよび
図3Cは、システムの制御ハンドルを示す。
図3D〜
図3Iは、三尖弁の弁輪301を縫合するために使用されるシステム300を示す。
【0034】
図3Aに示すように、バルーンカテーテル可視化システム300は、内側プレジット322および外側プレジット324を含む。
図3Eに示すように、内側プレジット322は、内側プレジット支持構造332によってバルーン308の遠位端に隣接して保持され、これはバルーン308内に形成されたチャネルを通して延在可能であり、外側プレジット324は、外側プレジット支持構造334によって内側プレジット322の遠位に保持される。
図3Cに示すように、バルーンカテーテル可視化システム300は、システム300の遠位端を所望のように位置決めするため、制御ハンドル390によって操作することができる。
図3D〜
図3Iに示すように、遠位端を操作して、組織301(例えば、三尖弁の弁輪)を内側プレジット322と外側プレジット324との間に位置決めすることによって、その間において組織301を縫合することができる。
図3Dは、配置後であるが縫合前であるバルーンカテーテル可視化システム300を示す。
図3Eは、縫合糸312aおよび312bが、組織301および内側プレジット開口323a,323bに引っ張られた後のシステム300を示す。以下に説明する
図3F〜
図3Hは、これがどのように達成されるかを示すものであるが、より明確に各工程を示すため、バルーン308は示していない。
図3Iは、プレジット322および324と、縫合糸312aおよび312bと、縫合取付ニードルシャトル314aおよび314bとを分離して示す。
【0035】
図3Dおよび
図3Fは、組織301の縫合前に組織301の一方の側に配置された内側プレジット322と、組織301の他方の側に配置された外側プレジット324とを示している。上述のように、明確性のため、バルーン308は
図3Fでは省略されている。
図3Aおよび
図3Dは、内側プレジット支持構造332と、バルーン308内の作業チャネルを通して延在する内側プレジット支持シャフト333とともに、バルーン308の外側にあるとして内側プレジット322を示している。本明細書に提供されるいくつかのシステムは、内側プレジット322と、内側プレジット支持構造332と、内側プレジット送達シャフト333と、ファスナー器具331とを囲むバルーンを有することができる。外側プレジット324、外側プレジット支持構造334、外側プレジット送達シャフト335、縫合糸312a,312b、およびニードルシャトル314a,314bも含まれる。縫合糸312aおよび312bは、バルーンカテーテル可視化システム300の送達前に、外側プレジット開口325aおよび325bを通して延在するように配置し、外側プレジット開口325aおよび325bの内径よりも大きな外径を有し得るニードルシャトル314aおよび314bによって、外側プレジット開口325aおよび325b内に保持することができる。ニードルシャトル314aおよび314bは、スタイレット310aおよび310b上に支持された、ファスナー器具331のスタイレット310aおよび310bの対向する遠位アンビル311aおよび311bとロックを形成するように適合されたスタイレット受容開口315aおよび315bを含むことができる。内側プレジット支持体332、外側プレジット支持体334、およびファスナー器具331は、それぞれの軸によって互いに対して移動することができる。外側プレジット支持構造334は、外側プレジット送達シャフト335に取り付けられる。
図3Fに示すように、内側プレジット322およびニードルシャトル314a,314bは、組織301がその間を摺動することを可能とするように間隔を空けて配置することができる。
【0036】
図3Gは、対向する遠位アンビル311aおよび311bがニードルシャトル314aおよび314bのスタイレット受容開口315aおよび315bと係合するように、スタイレット310aおよび310bの遠位アンビル311aおよび311bが内側プレジット開口323aおよび323bを通過するようなファスナー器具331の前進を示している。対向する遠位アンビル311aおよび311bは、組織301の穿刺を促進するための鋭い点を有することができる。示すように、ファスナー器具331は、バルーン308に沿って、またはバルーン308を通して形成された作業チャネル内に配置することができる。いくつかの場合において、ファスナー器具331はバルーン308内に配置することができ、スタイレット310aおよび310bもまた、内側プレジット開口323aおよび323bの通過前にバルーン308を突き通すことができる。いくつかの場合において、バルーン308は引裂きの伝搬に抵抗するウィーピングバルーンであり、従って、バルーン308は、スタイレット310aおよび310bがバルーンを通過することにより、バルーン308内に追加の開口が形成されることを許容することができる。
【0037】
図3Hは、ファスナー器具331(
図3G参照)がニードルシャトル314aおよび314bを近位に後退させる時に、組織301を通して、内側プレジット開口323aおよび323bを通して引っ張られる縫合糸312aおよび312bを示している。いくつかの場合において、縫合糸312aおよび312bは、さらにバルーン308内に引き込むことができる。
【0038】
図3Iは、組織301に対して、穴を通して縫合糸312aおよび312bによって固定された内側プレジット322を示す。外側プレジット324は
図3Iに示されていないが、組織301の反対側にある。縫合糸312aおよび312bは、縫合を完成させるために結び止めされるか、または別の方法で固定することができる。
【0039】
いくつかの場合において、内側プレジット322はバルーン308内に配置することができる。内側プレジット322がバルーン308内に配置される場合、内側プレジット支持体332および内側プレジット支持シャフト333はバルーン308内に配置することができる。内側プレジット322がバルーン308内に配置される場合、バルーン308は、縫合後に内側プレジット322から分離するように引裂かれるか、または切断することができる。いくつかの場合において、バルーン308は引裂かれるか、または切断されてプレジット322および324から分離することができる。いくつかの場合において、プレジット322および324の間のバルーン壁の一部は、弱められた引裂き線に沿って裂けて、縫合の一部および追加のプレジット構造を保持することができる。いくつかの場合において、バルーン308は、内側プレジット322がバルーンカテーテル可視化システム300から分離されることを許容するように裂くことができる。
【0040】
図3B〜
図3Fに戻ると、バルーンカテーテル可視化システムは、近位端に制御ハンドル390を含むことができる。制御ハンドル390は、ハンドル395と、管状本体382の屈曲部398を制御してシステム300の遠位端の位置を制御するためのトリガ391とを含むことができる。レバー392,393およびノブ374は、ファスナー器具331、内側プレジット支持シャフト333、および外側プレジット支持シャフト335の前進/後退を制御することができる。レバー392,393およびノブ374はまた、縫合糸312aおよび312bの結びを制御することができる。いくつかの場合において、内側プレジット支持シャフト333は、レバー392および393が管状本体382および内側プレジット支持シャフト333に対するファスナー器具331および外側プレジット支持シャフト335の動きを制御するように、管状本体382と一体化されている。いくつかの場合において、ノブ374は、ファスナー器具331を操作して縫合糸312aおよび312bを一緒に結ぶように使用することができる。
【0041】
図3Aおよび
図3Dに再び戻ると、システム300の遠位端は膨張媒体、器具、光ファイバ、カメラ等の送達のため、管状本体382内に複数のチャネル380を含むことができる。いくつかの場合において、カメラ376はシャフトの管状本体382と一体化することができる。
【0042】
図4は、内側プレジット422および外側プレジット424の間において組織(例えば、三尖弁の弁輪)を縫合するためのスタイレットファスナー412aおよび412bを有する別の例示的な縫合システムを示す。バルーンカテーテル可視化システムは示されていないが、
図4の縫合システムは、
図3A〜
図3Iのようなバルーンカテーテル可視化システムとともに使用することができる。
【0043】
図4に示すように、内側プレジット422は、ファスナー412aおよび412bを保持する内側プレジット開口423aおよび423bを含む。ファスナー412aおよび412bは、近位アンビル413a,413bおよび遠位アンビル411a,411bを有するスタイレットファスナーである。近位アンビル413aおよび413bは、スタイレットファスナー412aおよび412bが開口423aおよび423bを完全に通過することを防止するため、内側プレジット422の上面に配置することができる。遠位アンビル411aおよび411bは、外側プレジット424の外側プレジット開口425aおよび425b内で受容されてロックされるように適合される。スタイレットファスナー412aおよび412bは、近位アンビル413aおよび413bの少なくとも一部を覆うことができる内側プレジット支持構造を前進させることによって、組織を穿刺し、外側プレジット開口425aおよび425b内に遠位アンビルを挿入するように前進させることができる。ワイヤ414aおよび414bは、内側プレジット支持構造に対してスタイレットファスナー412aおよび412bを保持するように、近位アンビル413aおよび413bに着脱可能に固定することができる。
図4は、内側プレジット422と、外側プレジット開口425aおよび425b内に押し込むことができる遠位アンビル411a,411bおよび組織を通して前進可能なスタイレットファスナー412aおよび412bとを示す。従って、内側プレジット支持構造および内側プレジット支持シャフトは縫合器具として作用する。
【0044】
外側開口425aおよび425b内の内部ロック構造428は、スタイレットファスナー412aおよび412bの遠位アンビル411aおよび411bを一緒にロックすることができる。外側プレジット424は、内部プレート427を含むことができる。いくつかの場合において、プレジット424は、プレート427の周りにポリマー材料を射出成形することによって形成することができる。プレート427は、遠位アンビル411aおよび411bを締め付けてロックすることができるロック構造428によって囲まれた二つのプレート開口を含む。遠位アンビル411aおよび411bは、結果としてロック構造428がスタイレットファスナー412aおよび412bのシャフトに対してスナップするように、円錐形の先端の下縁がロック構造428の下縁を通過するまで遠位アンビル411aおよび411bがロック構造428に対して押し付けられる時に、ロック構造を押し出すような円錐形とすることができる。従って、円錐形の先端の下縁は、遠位アンビルが外側プレジット開口425aおよび425bから引っ込められないようにロックする機械的ストッパとして作用する。プレジット422および424が組織の反対側に一緒に固定された後、ワイヤ414aおよび414bは近位アンビル413aおよび413bから引っ込めることができる。
【0045】
図1A〜
図4のバルーンカテーテル可視化システムにおいて使用されるバルーンは、任意の適切なバルーン形状とすることができる。上述のように、いくつかの場合において、プレジットはバルーンの外部に保持される。いくつかの場合において、バルーンは、一つ以上の器具(例えば、プレジット支持シャフト、固定器具等)が解剖学的構造(例えば、三尖弁)にアクセスするための一つ以上の作業チャネルを含むことができる。いくつかの場合において、作業チャネルは、チャネルの三つの側面に沿って延在するバルーンを有することができる。いくつかの場合において、作業チャネルは、ドーナツ型のバルーンによって囲むことができる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システム100,200または300において使用されるバルーンは、バルーン内に器具を含むことができる。いくつかの場合において、バルーン内の器具は、バルーン壁を通過して解剖学的構造にアクセスすることができる。いくつかの場合において、プレジットはバルーン壁の一部とするか、バルーン内に配置するか、またはバルーンの外面に隣接して保持することができる。
図5A〜
図5Fは、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムにおいて使用可能な例示的なバルーン形状500,520,540,560,580および590を示す。
図5A〜
図5Dには特に示されていないが、これらのバルーン形状500,520,540および560はそれぞれ、側部作業チャネルおよびスルー作業チャネルの少なくとも一方を含むことができる。
【0046】
バルーンは、例えば透明な材料のフィルム、シート、またはチューブ等の様々な形態から構成することができる。また、バルーン500,520,540,560,580および590は、様々な異なる形状で形成されてもよい。
図5Aは、略楕円形の形状を有するバルーン500の一例を示す。
図5Bは、近位の球状部522と、遠位の球状部524と、その間のネック部526とを有するバルーン520の一例を提供する。
図5Cは、遠位のフレア部544に移行する近位の球状部542を有するバルーン540の一例を提供する。
図5Dは、遠位の球根部564に結合された近位の円錐部562を有するバルーン560の一例を示す。
図5Eは、スルー管腔582(チャネルとしても記載可能である)を有するドーナツ型のバルーン580の一例を示す。スルー管腔582は、血液や他の医療装置が通過することを可能にするようなサイズおよび形状とすることができる。
図5Fは、側部作業チャネル592を有するハーフフラスコ形状のバルーン590の一例を示す。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムにおいて使用されるバルーンは、0.5cm〜4cmの直径を有する。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムにおいて使用されるバルーンは、1.0cm〜2cmの直径を有する。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムにおいて使用されるバルーンは、0.5cm〜約3cmの視野を提供することができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムにおいて使用されるバルーンは、1.0cm〜約2.0cmの視野を提供することができる。いくつかの場合において、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムにおいて使用されるバルーンは、約1.5cmの視野を提供することができる。いくつかの場合において、長手方向のバルーンの長さ対直径の比は約1:1であり、カメラの画角は約30°である。
【0047】
バルーン500,520,540,560,580および590は、小さな収縮サイズから大きな膨張サイズまでバルーンを膨張させることにより、カテーテルを通してより大きな装置を移送することを可能にする膨張媒体で充填されたコンプライアントバルーンとすることができる。バルーン500,520,540,560,580および590は、管状本体、例えば
図1の管状本体112の一つ以上の管腔を通して、管状本体112の近位端においてマニホールドに接続する流体源から供給される膨張媒体で充填されるように適合することができる。いくつかの場合において、バルーン500,520,540,560,580および590は、バルーンカテーテル可視化装置の遠位端部におけるカメラ、例えば
図2のカメラ207を通した可視化を促進するため、膨張媒体、例えば生理食塩水で充填することができる。バルーン500,520,540,560,580および590は、いくつかの方法で可視化を促進することができる。いくつかの場合において、バルーン500,520,540,560,580および590は、対象の解剖学的特徴に対して押し付けられた時に、解剖学的構造内の解剖学的特徴を可視化するために使用することができ、バルーンの外面の血液を除去するように膨張媒体が孔から流出する。いくつかの場合において、バルーン500,520,540,560,580および590は、特定の膨張媒体および体液の少なくとも一つに曝された状況において光学的に透明である材料で構成することができる。
【0048】
バルーン500,520,540,560,580および590、ならびに他の医療装置の構成要素は、例えば生理食塩水等の膨張媒体および例えば血液等の体液の少なくとも一つに曝された状況において光学的に透明である様々な材料で構成することができる。いくつかの場合において、バルーン500,520,540,560,580および590は、所望の期間にわたって体内において透明性を維持する様々な透明材料で構成することができる。例えば、適切なバルーン材料は、汚れ防止特性を有しない材料よりも長い期間にわたって透明性を維持する、例えばタンパク質結合および血小板吸着に耐性のある材料のように、汚れ防止特性を有することができる。「汚れ(fouling)」という用語は一般に、周囲環境からの生体高分子、微生物、炭化水素、粒子、およびコロイド等の望ましくない汚れを蓄積する物質を指す。「ステルス効果」とも呼ばれる汚れ防止特性により、汚れ物質とバルーン材料との間の相互作用の分子間力が低減される。移植可能な用途等のいくつかの場合において、バルーン材料は体内の凝塊の形成を防止するため、抗血栓形成特性を有することができる。いくつかの場合において、バルーン500,520,540,560,580および590は、親水性材料を含むことができる。親水性材料は、生理食塩水を優先的に濡らして、空気をその表面に接触させることができる。いくつかの場合において、バルーン内に発生し得る気泡が視界から外に流れ出たり、壊れたりする場合がある。
【0049】
バルーン500,520,540,560,580および590は、装置の性能を向上させることができる物理的、機械的、または機能的特性を有する様々な材料で構成されてもよい。また、これらの様々な材料は、特定の機能的特性が望まれるバルーンの特定の位置に組み込むことができる。例えば、バルーン500,520,540,560,580および590は、自己修復する様々な材料で構成することができる。自己修復とは、機械的損傷を修復するための材料、例えば繊維強化ポリマーの構造的能力を指す。別の実施形態において、バルーン500,520,540,560,580および590は、引張強度、延性、および弾性率等の適切な機械的特性を有する様々な材料で構成されてもよい。いくつかの場合において、バルーン材料の少なくとも一部は、バルーンに適切な可撓性を付与するために90以下のショアA硬度を有することができる。別の実施形態において、バルーン500,520,540,560,580および590は、適切な潤滑性を有する様々な材料で構成することができる。潤滑性は、解剖学的構造内における適切なバルーンの配置を促進し、バルーン208または別の医療装置によって引き起こされる血管および組織の損傷を最小限にするのに役立つことができる。
【0050】
図6は、複数の遠位部601を有する例示的なバルーンカテーテル可視化システム600を示す。バルーンカテーテル可視化システム600は、心臓の右心房および右心室の少なくとも一方に配置することができる。バルーンカテーテル可視化システム600は、安定部608と、固定部610と、任意の可視化部612とを含む。示すように、安定部608および固定部610は、バルーンカテーテル可視化システム600を安定化させるとともに、ファスナー614を対象の組織位置、例えば弁組織に取り付けるため、右心房内に配置することができる。可視化部612は右心室に配置し、心臓の心室側からの弁組織の視覚画像を提供することができる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システム600は、各装置がシステムの一部を提供する手順において同時に使用される複数の別個の装置を含む。いくつかの場合において、複数の遠位部は、遠位端部601の近位の位置において単一のカテーテル本体(図示略)として一緒に接合される。いくつかの場合において、複数の遠位部は、バルーンカテーテル可視化システム600の近位端部において共通のアクチュエータ(マニホールドまたはハンドルとしても記載される)から延在する。このような構成において、各遠位部は近位方向または遠位方向に独立して移送することができる。例えば、固定部610は、近位方向または遠位方向において安定部608とは別個に移送されてもよい。
【0051】
図6に示すように、安定部608はスルー管腔620とともに、膨張可能なドーナツ型のバルーン618を含むことができる。バルーン618は、本明細書で前述した任意の特徴を含むことができる。スルー管腔620は、外科処置中に血液がバルーン618を通して流れることを可能にすることができ、これは人工心臓や血液ポンプシステム等の外科処置中の特定の装置を使用する必要性を廃除することができる。スルー管腔620は、他の装置、例えばガイドワイヤ、または他のバルーンカテーテル可視化システムの一部、例えば固定部610および可視化部612が、外科処置中にバルーン618を通過することを許容するように適合することができる。いくつかの場合において、固定部610は、屈曲部625の遠位端に配置することができる。
【0052】
システム600の遠位端部601は、ドーナツ型のバルーン618に結合された細長いシャフト622を有する安定部608を含む。安定部608は、バルーン618を拡張させて右心房内に固定することによって、例えば右心房等の対象領域内でバルーンカテーテル可視化システム600を安定化させるために使用することができる。より具体的には、バルーン618は右心房内に配置することができ、バルーンカテーテル可視化システム600が心臓と同期して動くように、心房内面の少なくとも一部と接触するように配置することができる。いくつかの場合において、安定部608は、拡張可能なステント(図示略)、または右心房内においてシステム600を安定化させる他の種類の固定構造を含むことができる。
【0053】
示すように、安定部608は、バルーン618の内部キャビティ624内に部分的に延在する細長いシャフト622を含むことができる。細長いシャフト622は、一体化されたカメラ628を含む角度付けされた遠位端626を有することができる。いくつかの場合において、細長いシャフト622は直線状または湾曲状とすることができる。いくつかの場合において、細長いシャフト622の少なくとも一部は、様々な角度に調整可能な偏向可能な先端部を含むことができる。細長いシャフト622は、電気配線およびカメラ628の少なくとも一方を受容するように適合された管腔(図示略)を含むことができる。
【0054】
図6において、バルーン618の少なくとも一部は、複数の穿孔630を含むことができる。本明細書で説明されるように、複数の穿孔630は、膨張媒体、例えば生理食塩水が、内部キャビティ624からバルーン618の外面632まで移送されることを許容する。バルーンの外面まで移送される膨張媒体は、処置中の適切な可視化のため、外面632から血液を除去するのに役立ち得る。
【0055】
図7Aおよび
図7Bは、
図6の可視化部612等の、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システム702の例示的な可視化装置部700を示す。示すように、可視化部700は、細長いシャフト706を含む遠位端部704と、遠位先端部708と、一体化されたカメラ710と、バルーン712とを含む。
図7Aの一体化されたカメラ710は、遠位先端部708の近位に配置されるとともに、バルーン712内に封入される。一体化されたカメラ710は、前方視覚画像を提供するために遠位方向に方向付けるか、患者の解剖学的構造の後方視覚画像を提供するために近位方向に方向付けることができる。
【0056】
図7Bは、
図7Aの例示的な可視化部の断面図を示す。
図7Bの遠位端部704は、遠位先端部708を有する細長いシャフト706と、一体化されたカメラ710と、バルーン712とを含む。細長いシャフト706は、概して直線状、湾曲状であってもよく、または傾斜していてもよい。いくつかの場合において、細長いシャフト706は、0°〜180°の範囲の偏向角の先端を有し得る偏向可能なシャフトとすることができる。示すように、可視化部700の遠位端部704は、例えば膨張媒体等の流体、および例えば電気ワイヤ等の他の構成要素の少なくとも一つのための導管を提供するため、一つ以上の管腔714を含むことができる。
図7Bに示すように、遠位先端部は丸い先端部716に成形することができる。遠位先端部708は、組織の損傷を防止または最小化するように設計された非外傷性先端部を形成する様々な設計となるようなサイズおよび形状とすることができる。
【0057】
図7Bにおいて、一体化されたカメラ710は、遠位先端部708の近位に配置された細長いシャフト706内のキャビティ718内に配置される。管腔720は、キャビティ718からシステム702の近位端(図示略)に向かって延在する。
図7Bのカメラ710は、患者の解剖学的構造の後方可視化のために近位方向に方向付けられている。いくつかの場合において、カメラ710は、患者の解剖学的構造の可視化を促進するため、一つ以上の表面鏡(図示略)を含んでもよい。いくつかの場合において、超音波プローブ(図示略)は、カメラ710の代わりに、またはカメラ710と組み合わせて使用することにより、ユーザに超音波画像を提供することができる。示すように、遠位端部704は、患者内において可視化されている対象領域に光を提供するための光ファイバ光源722を含むことができる。細長いシャフト706内の一つ以上の管腔714は、近位端部から光ファイバ光源722を受容して、バルーンカテーテル可視化システム702の遠位端部704まで延在するようなサイズとすることができる。
【0058】
図7Bに示すように、可視化部700の遠位端部704はバルーン712を含むことができる。
図7Bのバルーン712は、カメラ710を封入する。バルーン712は、一つ以上の管腔724によって供給される膨張媒体、例えば生理食塩水で膨張させることができる。バルーン712は、本明細書で前述したバルーンに適用可能な任意の実施形態を含んでもよい。
【0059】
図8は、本明細書に提供される実施形態のいくつかに従ってバルーンカテーテル可視化システムを用いた外科処置中に、例えば左心房等の対象領域に例えば留め具等のファスナーを固定する方法800のフローチャートである。工程810において、バルーンカテーテル可視化システム(例えば、直接可視化カテーテル)の少なくとも一部を対象領域に前進させることによって、患者の対象領域を位置決めし、最初に検査することができる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムまたはその一部、例えば可視化部は、対象領域に前進されて対象領域の視覚画像または超音波画像を提供する。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムまたはその一部、例えば可視化部は、ガイドワイヤ上またはガイドカテーテル内において対象領域に前進させることができる。対象領域に到達すると、バルーンカテーテル可視化システムまたはその一部は、検査のための直接視覚画像または超音波画像を提供することができる。いくつかの場合において、検査はまた、対象領域に造影剤を注入し、透視装置を用いて領域を視認することを含むこともできる。
【0060】
工程820において、直接可視化カテーテル、例えばバルーンまたはステントは、対象領域に前進されて、対象領域において拡張されてバルーンカテーテル可視化システムを安定化させる。
【0061】
工程830において、対象領域における所望の外科的位置は、バルーンカテーテル可視化システムによって提供される直接視覚画像または超音波画像を用いて確認することができる。いくつかの場合において、バルーンまたはカテーテルのステント部に配置された主カメラを用いて、外科的位置を確認することができる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムは、外科的位置を視覚的に確認するために主カメラとともに使用可能な二次可視化部を含む。このような場合において、主カメラは前方視覚画像を提供し、二次可視化部は後方視覚画像を提供してもよい。
【0062】
工程840において、バルーンカテーテル可視化システムの固定部は、ファスナーが所望の手術位置またはその付近に配置されるように操作することができる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムの遠位端部は、特定の角度に偏向されて、ファスナーを所望の位置に配置することができる。いくつかの場合において、直接可視化カテーテルの選択部分、例えば固定部は、所望の位置に前進される。
【0063】
工程850において、バルーンカテーテル可視化システムの一部またはファスナーのいずれかを用いて組織を穿刺する。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムの一部、例えば針を使用して、手術位置において組織を穿刺することができる。いくつかの場合において、ファスナーが手術位置において組織を穿刺するように、カテーテルはステープルまたは留め具等のファスナーを前進させることができる。
【0064】
工程860において、ファスナーは組織に取り付けられる。いくつかの場合において、ファスナーを組織に取り付けることは、手術位置において組織を通して縫合糸を固定することを含むことができる。いくつかの場合において、ファスナーを組織に取り付けることは、プレジット、ステープル、または留め具を手術位置における組織に取り付けることを含むことができる。
【0065】
工程870において、ファスナーは必要に応じて、バルーンカテーテル可視化システムから解放される。いくつかの場合において、ファスナーはバルーンカテーテル可視化システムの近位端において、アクチュエータを用いてカテーテルから解放される。いくつかの場合において、ファスナーは、ファスナーをカテーテルの遠位端から離すようにカテーテルの一部、例えばプッシャロッドを前進させることによって、カテーテルから解放される。いくつかの場合において、ファスナーは、手術位置からカテーテルを引き離すことによってカテーテルから解放される。いくつかの場合において、縫合糸等のファスナーは、複数の手術領域がファスナーで固定されるまで、カテーテルから解放されなくてもよい。
【0066】
図9A〜
図9Cは、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムにおいて使用可能な管状本体900,920,940の様々な例の断面図を示す。
図9Aにおいて、管状本体900は中央管腔902と、複数の非中央周囲管腔904とを含む複数の管腔を含む。
図9Aの複数の非中央周囲管腔904は、四つの円形の周囲管腔906と、一つの長方形の周囲管腔908とを含む。中央管腔および周囲管腔は、様々なサイズおよび形状で形成することができる。例えば、
図9Aに示すように、中央管腔902は非中央周囲管腔904のうちのいくつか、またはすべてよりも大きくすることができる。いくつかの場合において、示すように、非中央周囲管腔904のうちのいくつかは、他の周囲管腔よりも大きくすることができる。いくつかの場合において、管状本体900は非中央周囲管腔904のみを有していてもよく、すなわち、中央管腔を有していなくてもよい。いくつかの場合において、管状本体は一つ以上の管腔、例えば最大15の管腔を有していてもよい。
【0067】
図9Bにおいて、管状本体920は中央管腔922と、複数の非中央周囲管腔924とを含む複数の管腔を含む。
図9Bの複数の非中央周囲管腔924は、三つの円形の周囲管腔926と、一つの長方形の周囲管腔928と、六つのスロット型管腔930とを含む。
【0068】
図9Cにおいて、管状本体940は中央管腔942と、複数の非中央周囲管腔944とを含む複数の管腔を含む。
図9Cの複数の周囲管腔944は、三つの円形の周囲管腔946と、一つの長方形の周囲管腔948と、六つの曲線のスロット型管腔950とを含む。
【0069】
本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化装置およびシステムは、一つ以上のポリマー性透明材料で構成されたバルーンを含んでもよい。いくつかの場合において、バルーンの少なくとも一部は、ポリマー繊維マトリックスまたはポリマーフィルムで構成することができる。様々な場合において、バルーンは修飾熱硬化性ポリマー(ポリマー繊維およびポリマーの複合体としても記載される)で構成される。
【0070】
図10は、修飾熱硬化性ポリマー1000を含むバルーン材料の断面図を示す。示すように、ポリマー1000は内層1002(第一層とも呼ばれる)と、外層1004(第二層とも呼ばれる)とを含む。
図10の内層1002および外層1004はそれぞれ、一つ以上のポリマー材料を含む。特に、
図10の内層1002は熱硬化性ポリマー1008と、熱硬化性ポリマー1008内に埋め込まれた複数のポリマー繊維1010(図中のハッチング線で表される)とを含む。
【0071】
図10に示すように、熱硬化性ポリマー1008には、複数のポリマー繊維1010を構成する個々の繊維が埋め込まれている。いくつかの場合において、ポリマー1008は全体的または部分的に、個々の繊維のいくつかの間の空間を充填することができる。言い換えると、熱硬化性ポリマー1008は、複数のポリマー繊維1010を構成する個々の繊維間の空間に入り込むことができる。いくつかの場合において、熱硬化性ポリマー1008は、個々の繊維と共有結合することができる。いくつかの場合において、ポリマー1008は複数のポリマー繊維1010の少なくとも一部とインターロックすることによって、個々の繊維と機械的に係合することができる。
【0072】
様々な熱硬化性ポリマー1008の例示的な材料には、ポリウレタン、シリコーン、フェノールポリマー、アミノポリマー、エポキシポリマー、およびこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
図11B〜
図11Dは、シリコーン熱硬化性ポリマー内に埋め込まれたポリマー繊維を含む例示的な複合体の断面図を示す。適切なシリコーンには、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン等のフルオロシリコーン、およびこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0073】
図10の複数のポリマー繊維1010は、ランダムに方向付けることができる。このような場合において、複数のポリマー繊維1010は不織繊維マトリックスを形成してもよい。いくつかの場合において、複数のポリマー繊維1010は、規則的なパターンで方向付けることができる。規則的なパターンで方向付けられた複数のポリマー繊維1010は、織られた繊維マトリックスを形成してもよい。織られた繊維マトリックスは、特定の軸に対する一軸強度を提供する一方で、不織繊維マトリックスは、材料に多軸強度を提供することができるという利点がある。
【0074】
ポリマー繊維は、様々な熱可塑性材料を含む生体適合性材料で構成することができる。特に、繊維は電界紡糸、力紡糸、またはメルトブロープロセスに適した熱可塑性材料で形成されてもよい。電界紡糸とは、電荷を利用して液体から繊維を生成するプロセスであり、力紡糸とは、遠心力を利用して繊維を生成するプロセスである。メルトブローとは、溶融した熱可塑性樹脂をダイから押し出して引き伸ばし、高速空気で冷却して細長い繊維を形成するプロセスである。いくつかの場合において、繊維は親水性または疎水性の特性を示す様々なポリマーで構成することができる。いくつかの場合において、繊維は、
図11Aに示すような電界紡糸された原繊維とすることができる。
【0075】
繊維のための適切なポリマーは、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)(例えば、KYNAR(登録商標)およびSOLEF(登録商標))、ポリ(フッ化ビニリデン−コ−ヘキサフルオロプロペン)(PVDF−HFP)、CYTOP(登録商標)等の環状フルオロポリエーテル、パーフルオロアルコキシアルカン樹脂(PFA)、ポリ(ペンタフルオロスチレン)、ポリ(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート)、フルオロエチレン−アルキルビニルエーテル(FEVE、LUMIFLON(登録商標))、ポリ[4,5ジフルオロ2,2ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソール−コ−テトラフルオロエチレン]、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないフルオロポリマーから形成することができる。繊維を形成するための他の適切なポリマーには、例えばポリウレタン、ポリウレタンエラストマー(例えば、PELLETHANE(登録商標))、ポリエーテル系ポリウレタン(例えば、TECOTHANE(商標))、ポリカーボネート系ポリウレタン(例えば、BIONATE(商標)やCHRONOFLEX(商標))、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないウレタン系ポリマーがある。繊維のための適切なポリマー材料の他の例には、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン10、ナイロン11、ポリエーテルイミド、およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、繊維は、例えばポリ(スチレン−b−イソブチレン−b−スチレン)(SIBS)トリブロックポリマーやポリイソブチレンポリウレタン(PIB−PUR)等のブロックポリマーから形成される。
【0076】
ポリマー繊維は、例えば約40nm〜10,000nmの範囲の直径を有することができる。繊維の直径サイズは、約100nm〜3,000nmの範囲を含むことができる。いくつかの実施形態において、適切な繊維の直径サイズには、例えば約40nm〜2,000nm、約100nm〜1,500nm、または約100nm〜1,000nmの範囲を含むことができる。さらなる実施形態において、繊維412は、約900nm〜10,000nmまたは約800nm〜10,000nmの範囲の平均繊維直径を有することができる。いくつかの場合において、繊維912は、1,000nm未満の直径を有するナノファイバーである。例えば、ナノファイバーの直径は、約100nm〜800nmの範囲、またはその間の任意の値とすることができる。いくつかの実施形態において、ナノファイバーの直径は、100nm〜400nmの範囲とすることができる。
【0077】
図10の外層1004は、一つ以上のヒドロゲル(架橋可能な親水化剤としても記載される)を含むことができる。ヒドロゲルは、水素結合および分子間疎水性会合等の会合結合によって結合された親水性ポリマー鎖のネットワークである。ヒドロゲルは、大量の水を保持可能な構造を有する。様々な場合において、外層1004はイン・ビボで、すなわち体内に配置された状況において光学的に透明であるヒドロゲルを含む。いくつかの場合において、外層1004は、例えばタンパク質結合および血小板吸着に対する耐性のような汚れ防止特性を有するヒドロゲルを含む。いくつかの場合において、ヒドロゲルは抗血栓形成性を有する。汚れ防止特性を有する材料は、生体内でより長い期間にわたって光学的に透明であるという利点がある。抗血栓形成性材料は、生体内における長期の生体適合性という利点を有する移植可能な構成要素および装置を提供する。
【0078】
様々な適切なヒドロゲルには、ポリエチレングリコール(PEG)またはPEG誘導体等のオレフィン系ポリマー、例えばPEG−ジメタクリレート、UV硬化性PEG、PEGジアクリレート、ポリエチレングリコール−ネオペンチルグリコールジアクリレートメチルアクリレート(PEG−NPDGA)、PEG−BIOSLIDE(商標)、PEG−Z−GLIDE(商標)、キトサン−PEG、チオール−PEG、マレイミド−PEG、アミノ−PEG、アジド−PEG、およびカルボキシル−PEGが含まれるが、これらに限定されない。他の適切なヒドロゲルの例には、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ酢酸ビニル(PVA)、グリコサミノグリカン(例えば、ヘパリン)、ポリ[N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド](PHPMA)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリエチレン/オリゴエチレン、ポリHEMA、ポリテトラグリム、ヒアルロン酸、キトサン、およびこれらの誘導体が含まれるが、これらに限定されない。
【0079】
いくつかの場合において、ヒドロゲルの少なくとも一部には、複数のポリマー繊維1010が埋め込まれる。いくつかの場合において、ヒドロゲルは、複数のポリマー繊維1010を構成する個々の繊維と共有結合することができる。いくつかの場合において、ヒドロゲルは、水素結合および分子間疎水性会合の少なくとも一方のような化学的会合結合によって個々の繊維に結合することができる。いくつかの場合において、ヒドロゲルは、隣接する層の表面から突出する個々の繊維間の空間に入り込むことにより、複数のポリマー繊維1010の少なくとも一部と機械的に係合することができる。例えば、
図10に示すように、複数のポリマー繊維1010は、内層1002に隣接して配置された外層1004の一部1012に部分的に埋め込まれる。いくつかの場合において、ヒドロゲルはまた、紡糸繊維が形成されるポリマー溶液とともに組み込むことができる。その結果、親水性ポリマー鎖は、他のポリマーと絡み合ったり、もつれたりする場合がある。
【0080】
いくつかの場合において、
図10および
図11B〜
図11Dの少なくとも一つに示される異なる層の選択部分は、バルーン壁のプレジット部分を分離するための引裂き線を生成するため、バルーンの弱化部分を生成するように処理することができる。いくつかの場合において、繊維を熱硬化性ポリマーと組み合わせる前に、ポリマー繊維層を所望の引裂き線に沿って切断することができる。
【0081】
図12Aは、バルーン108,208,310,410,618,500,520,540,560,580,590,1810,1910または2010のような、本明細書に提供されるバルーンを製造する例示的な方法1200のフローチャートである。最初の一連の工程1211,1212,1213によってバルーンの内層が形成され、その後の工程1214によってバルーンの外層が形成される。工程1211において、電界紡糸プロセスを用いてバルーンモールドの内部キャビティ内に複数のポリマーナノファイバー(あるいは、複数のポリマー繊維)が形成される。いくつかの場合において、電界紡糸プロセスにおいて、一部を覆わないままとすることにより、弱化部分を生成することができる。あるいは、複数のポリマーナノファイバーは、薄い不織繊維マトリックスフィルムまたはシートとすることができる。いくつかの場合において、薄い不織繊維マトリックスフィルムまたはシートは、弱められた引裂き線を生成するために切断された刻線を有することができる。一旦形成されると、不織繊維マトリックスフィルムまたはシートは巻かれて、バルーンモールドの内部キャビティ内に入れることができる。いくつかの場合において、ナノファイバーは、電界紡糸プロセス以外のプロセス、例えば力紡糸プロセスを用いて構成されてもよい。
【0082】
工程1212において、液状の硬化可能な熱硬化性材料、例えばポリジメチルシロキサン(PDMS)をモールドに注入する。熱硬化性材料は少なくとも部分的に、複数のナノファイバーに入り込む。
【0083】
工程1213において、熱硬化性材料を硬化させて、予め形成されたバルーンを形成する。
工程1214において、予め形成されたバルーンはバルーンモールドから除去され、予め形成されたバルーンの外面は本明細書に記載されるPEG−ジメタクリレート等の架橋可能な親水化剤で処理される。処理に続いて、バルーンカテーテル可視化装置または代替の医療装置を構成するため、親水化されたバルーンについて他の製造工程に進んでもよい。
【0084】
図12Bは、バルーン108,208,308,408,500,520,540,560,580および590等の本明細書に提供されるバルーン、または代替の管状構成要素を製造する別の例示的な方法1200のフローチャートである。最初の一連の工程1210,1220,1230によってバルーンの内層が形成され、工程1260によってバルーンの外層が形成される。工程1210において、熱硬化性材料は、硬化可能な熱硬化性材料を用いてバルーンモールド内に注入され、部分的にのみ硬化される。
【0085】
工程1220において、複数のポリマーナノファイバーは、電界紡糸プロセス、または力紡糸等の代替プロセスを用いて、部分的に硬化された熱硬化性材料上に形成される。熱硬化性材料は完全には硬化していないため、複数のポリマーナノファイバーの少なくとも一部は熱硬化性材料に入り込み、ナノファイバーがバルーンの外面に露出する。いくつかの場合において、電界紡糸プロセスおよび力紡糸プロセスの少なくとも一方は、結果として生成されるバルーンに弱められた引裂き線を生成するため、繊維の送達を調整することができる。
【0086】
工程1230において、熱硬化性材料を硬化させて、予め形成されたバルーンの内層を形成する。熱硬化性材料は、本明細書に記載されるように硬化することができる。
工程1240において、予め形成されたバルーンは必要に応じてバルーンモールドから除去され、工程1250において、複数のポリマーナノファイバーの少なくとも一部がバルーンの外面に沿って露出されるように、予め形成されたバルーンを反転する。いくつかの場合において、行程中に複数のポリマーナノファイバーの少なくとも一部が熱硬化性材料に入り込むことにより、繊維が非反転バルーンの外面に露出される場合には、工程1250は必要ない場合がある。
【0087】
工程1260において、予め形成されたバルーンの外面は、本明細書に記載される架橋可能な親水化剤、例えばPEG−ジメタクリレートで処理される。処理に続いて、適用可能な場合には、親水化されたバルーンについて他の製造工程に進んでもよい。
【0088】
図13は、バルーン108,208,308,408,500,520,540,560,580および590等の本明細書に提供されるバルーン、または代替の管状構成要素を製造する別の例示的な方法1300のフローチャートである。最初の一連の工程1310,1320,1330によってバルーンの内層が形成され、その後の工程の1340によってバルーンの外層が形成される。工程1310において、硬化可能な熱硬化性材料、例えばポリジメチルシロキサン(PDMS)は、成形されたマンドレル上に押し出されるか、オーバーモールドされる。マンドレルは、様々なバルーン形状または管状形状で形成することができる。
【0089】
工程1320において、複数のポリマーナノファイバーは、電界紡糸プロセスまたは力紡糸プロセスを用いて成形されたマンドレル上に形成される。ナノファイバーの一部が熱硬化性材料に入り込み、ナノファイバーの別の一部がバルーンの外面に露出したままとなるように、複数のポリマーナノファイバーが熱硬化性材料上に形成される。いくつかの場合において、電界紡糸プロセスおよび力紡糸プロセスの少なくとも一方は、結果として生成されるバルーンに弱められた引裂き線を生成するため、繊維の送達を調整することができる。
【0090】
工程1330において、熱硬化性材料を完全に硬化させて、予め形成されたバルーンの内層を形成する。熱硬化性材料は、本明細書に記載されるように硬化することができる。
工程1340において、予め形成されたバルーンは、本明細書に記載される架橋可能な親水化剤、例えばPEG−ジメタクリレートで処理される。親水化されたバルーンは、熱硬化性材料が硬化された後のいつでも、マンドレルから除去することができる。親水化されたバルーンについて、バルーンカテーテル可視化装置または代替の医療装置を構成するため、後続の製造工程が行われてもよい。
【0091】
図14は、本明細書に提供される実施形態のいくつかに従ってバルーンカテーテル可視化システムを用いた外科処置中に、例えば左心房等の対象領域にプレジットおよびファスナーを固定する方法1400のフローチャートである。工程1410において、バルーンカテーテル可視化システムの少なくとも一部を対象領域に前進させることによって、患者の対象領域を位置決めし、最初に検査することができる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムまたはその一部、例えば可視化部は、対象領域に前進されて対象領域の視覚画像または超音波画像を提供する。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムまたはその一部、例えば可視化部は、ガイドワイヤ上またはガイドカテーテル内において対象領域に前進させることができる。対象領域に到達すると、バルーンカテーテル可視化システムまたはその一部は、検査のための直接視覚画像または超音波画像を提供することができる。いくつかの場合において、検査はまた、対象領域に造影剤を注入し、透視装置を用いて領域を視認することを含むこともできる。
【0092】
工程1420において、バルーンカテーテル可視化システムは対象領域に前進され、その一部は対象領域において拡張されて、バルーンカテーテル可視化システムを安定化させる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムを安定化させるため、バルーンまたはステントが拡張される。
【0093】
工程1430において、対象領域における所望の外科的位置は、バルーンカテーテル可視化システムによって提供される直接視覚画像または超音波画像を用いて確認することができる。いくつかの場合において、バルーンまたはカテーテルのステント部に配置された主カメラを用いて、外科的位置を確認することができる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムは、外科的位置を視覚的に確認するために主カメラとともに使用可能な二次可視化部を含む。このような場合において、主カメラは前方視覚画像を提供し、二次可視化部は後方視覚画像を提供してもよい。
【0094】
工程1440において、バルーンカテーテル可視化システムは、バルーンのプレジットまたはプレジット部が所望の手術位置またはその付近に配置されるように操作することができる。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化装置の遠位端部は、特定の角度に偏向されて、一つ以上のプレジットを所望の位置に配置することができる。いくつかの場合において、直接可視化カテーテルの選択部分は、所望の位置に前進される。
【0095】
工程1450において、組織は固定器具を用いて穿刺される。いくつかの場合において、バルーンカテーテル可視化システムの一部、例えば針を使用して、手術位置において組織を穿刺することができる。いくつかの場合において、ファスナーが手術位置およびバルーンのプレジット部において組織を穿刺するように、バルーンカテーテル可視化システムはステープルまたは留め具等のファスナーを前進させることができる。いくつかの場合において、ファスナーの前進によって、ファスナーとプレジットとをインターロックすることができる。
【0096】
工程1460において、ファスナーは組織と、バルーンのプレジットまたはプレジット部に取り付けられる。いくつかの場合において、ファスナーを組織に取り付けることは、手術位置において組織を通して、プレジット内の穴を通して縫合糸を固定することを含むことができる。いくつかの場合において、ファスナーを組織に取り付けることは、プレジット、ステープル、または留め具を、バルーン壁のプレジット部を通して手術位置における組織に取り付けることを含むことができる。
【0097】
工程1470において、ファスナーおよびプレジットは、バルーンカテーテル可視化システムから解放される。いくつかの場合において、バルーン壁のプレジット部は、バルーンを後退させることによってバルーンから引裂かれる。いくつかの場合において、プレジットはバルーンカテーテル可視化システムの近位端において、アクチュエータを用いてカテーテルから解放される。いくつかの場合において、ファスナーはバルーンカテーテル可視化システムの近位端において、アクチュエータを用いてカテーテルから解放される。いくつかの場合において、プレジットおよびファスナーの少なくとも一方は、ファスナーをカテーテルの遠位端から離すようにカテーテルの一部、例えばプッシャロッドを前進させることによって、カテーテルから解放される。いくつかの場合において、プレジットおよび縫合糸等のファスナーの少なくとも一方は、複数の手術領域がファスナーおよびプレジットで固定されるまで、カテーテルから解放されなくてもよい。
【0098】
図15は、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムにおいて使用可能な例示的な固定器具1500を示す。固定器具1500は、遠位端部1504と、近位端部1506と、その中にファスナー1508を受容するようにサイズ決めされた管腔(図示略)とを有する管状本体1502を含む。示すように、管状本体1502は概して直線状とすることができる。いくつかの場合において、管状本体1502の一部、例えば遠位端部1504は、適切な角度で曲げられるか、固定器具1500が外科処置中に対象組織領域に良好にアクセスすることを可能にする曲率を有するように予め形成することができる。いくつかの場合において、管状本体1502は、遠位端部1504が処置中に異なる角度に偏向可能となるように偏向することができる。
【0099】
固定器具1500の遠位端部1504は遠位端1514を含むとともに、ファスナー1508を受容して一時的に保持するように適合された遠位開口1516を画定する。
図15に示すように、いくつかの場合において、開口1516はリング状のファスナー1508を保持するように適合される。固定器具1500は、例えば縫合糸、プレジットを備えた縫合糸、クリップ、またはステープル等の様々な種類のファスナー1508と連結することができる。固定器具1500は組織、例えば心臓弁の弁輪に送達されて、これにファスナー1508を固定するために使用することができる。
【0100】
近位端部1506は近位端1518を含むとともに、ファスナー1508を受容するように適合された近位開口1520を画定することができる。
図15において、近位端部1506は、少なくとも一つのロッド、例えばプッシャロッド1524および挿入ロッド1526の少なくとも一方を受容するように適合されたスリーブ1522を有する。挿入ロッド1526は、ファスナー1508をスリーブ1522に装填するために使用することができる。プッシャロッド1524は、ファスナー1508をスリーブ1522を通して管状本体1502に前進させるために使用することができる。プッシャロッド1524は、管状本体1502の管腔(図示略)を通して受容されるとともに、遠位開口1516から延在するようなサイズおよび形状とすることができる。いくつかの場合において、プッシャロッド1524および挿入ロッド1526の両方として、単一のロッドを使用することができる。
【0101】
図16A〜
図16Cは、本明細書に提供されるバルーンカテーテル可視化システムにおいて使用可能な例示的な固定器具1600の遠位端部1602における断面図を示す。固定器具1600は、例えば環状留め具等のファスナー1608を受容するように適合された管腔1606を画定する管状本体1604と、遠位開口1612を画定する遠位端1610とを含むことができる。
図16A〜
図16Cに示すように、ファスナー1608は、固定器具1600の遠位端部1602を通して前進されるとともに、遠位開口1612において固定器具1600から解放することができる。管腔1606は、ファスナー1608を受容するようなサイズおよび形状とすることができる。管腔はまた、プッシャロッド1614の少なくとも一部を受容するようなサイズおよび形状とすることができる。プッシャロッド1614は、ファスナー1608の近位端1616の周りで使用することができ、固定器具1600の遠位端1610に対してファスナー1608を押すように遠位に移送することができる。遠位開口1612は、ファスナー1608が通過することを許容するように適合することができる。示すように、いくつかの場合において、遠位端1610は、ファスナー1608が遠位開口1612に到達した時を示すセンサ1618を含むことができる。センサ1618は、ファスナー1608が固定器具1600から解放される準備ができた時を示すため、ファスナー1608の位置情報を提供することができる。センサ1618はまた、ファスナー1608の偶発的な解放を防止するために使用されてもよい。
【0102】
図16Aにおいて、プッシャロッド1614およびファスナー1608は、遠位開口1612に近接する固定器具1600の遠位端部1602に配置される。
図16Bにおいて、プッシャロッド1614およびファスナー1608は、ファスナー1608の遠位端1620が遠位開口1612から出始めるように遠位に移送される。いくつかの場合において、示すように、ファスナー1608の遠位端1620は、予め形成された形状に形成し始めることができ、例えばリング状の留め具となるようにカールし始めることができる。
図16Cにおいて、プッシャロッド1614はさらに遠位に移送されて、ファスナー1608は部分的に展開された状態で遠位開口1612から延在する。
図16Cに示すように、ファスナー1608は部分的に展開された状態で半円形にカールすることができる。ファスナー1608は、ファスナーが遠位開口1612から完全に延在するようにプッシャロッド1614をさらに遠位に移送することによって、完全なリングを形成するように完全に展開させることができる。ファスナー1608は、装置が対象手術位置に適切に配置された後、部分的に展開された状態から完全に展開させることができる。ファスナー1608は、部分的に展開された状態から完全に展開された状態に移行した時に、組織に固定することができる。いくつかの場合において、センサ1618は、ファスナー1608が固定器具1600から解放される前に、完全に展開される準備ができたことを示すために使用することができる。
【0103】
図17A〜
図17Gは、様々な例示的なファスナー1700,1710,1720,1730,1740を示す。本明細書で説明されるように、ファスナーは様々な形状およびサイズで形成することができる。ファスナーの適切な種類には、例えば縫合糸、ステープル、フック、タック、クランプ、またはクリップが含まれるが、これらに限定されない。ファスナーは、様々なポリマー材料および金属材料で生成することができる。ファスナーのための適切な材料には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、PEEK、ステンレス鋼、ニチノール、およびこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0104】
図17Aおよび
図17Bに示すように、ファスナー1700および1710は、各端部において組織を穿刺するように適合された鋭い先端部1704および1714を有する単一の本体1702および1712とすることができる。
図17Aに示すように、ファスナー1700の本体1702は、少なくとも一つの貫通穴1706を画定することができる。いくつかの場合において、貫通穴は縫合糸(図示略)を受容するサイズとすることができる。単一の本体であるファスナー1700および1710は、鋭い先端部1704および1714が容易に組織と接合されて、これに取り付けることができるように、再成形することができる。
図17Cおよび
図17Dに示すように、ファスナー1720および1730は、組織穿刺先端部1724および1734が一緒に接合されることを可能にするヒンジコネクタ1722および1732によって一緒に結合された二つ以上の部分を含むことができる。当業者は組織の穿刺および組織への縫合糸の接続の少なくとも一方のために使用可能な他の様々な構造を考えることができるため、可能なファスナーの設計は、本明細書に提供される実施形態に限定されない。
【0105】
図17E〜
図17Gは、複数の構成に成形可能な単一の本体1742から形成することができる別の例示的なファスナー1740を示す。ファスナー1740は、移植前に第一の構成(
図17E参照)に成形し、移植中および移植後に第二の構成(
図17Fおよび
図17G参照)に成形することができる。いくつかの場合において、ファスナー1740は、形状記憶材料または可鍛性材料で生成することができる。ファスナー1740は様々な形状記憶金属またはポリマーから生成し、所望の最終形状に予め形成することができる。いくつかの場合において、
図17Gに示すように、ファスナー1740はクリップ1741等のコネクタによって第二の構成に固定することができる。
【0106】
図17Eに示すように、ファスナーは、バルーンカテーテル可視化装置(またはバルーンカテーテル可視化システム)によって手術部位に送達される時に、第一の構成において平坦部1744として成形することができる。ファスナーは、患者に移植する際には第二の構成において、所望の最終形状、例えば
図17Fおよび
図17Gに示すようなリング状の留め具1746に成形することができる。
【0107】
バルーンカテーテル可視化装置、システム、および方法についてのいくつかの実施形態が記載されている。しかしながら、本明細書に記載された主題の意図および範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われ得ることが理解されるであろう。従って、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。