(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6816124
(24)【登録日】2020年12月25日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】バッテリを充電するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/10 20060101AFI20210107BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20210107BHJP
H02J 1/00 20060101ALI20210107BHJP
H02M 3/155 20060101ALI20210107BHJP
G06F 1/26 20060101ALI20210107BHJP
【FI】
H02J7/10 H
H02J7/02 C
H02J7/10 N
H02J1/00 306B
H02J1/00 306L
H02M3/155 P
G06F1/26
【請求項の数】14
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-513785(P2018-513785)
(86)(22)【出願日】2016年8月26日
(65)【公表番号】特表2018-529305(P2018-529305A)
(43)【公表日】2018年10月4日
(86)【国際出願番号】US2016049130
(87)【国際公開番号】WO2017048488
(87)【国際公開日】20170323
【審査請求日】2019年8月5日
(31)【優先権主張番号】14/856,947
(32)【優先日】2015年9月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100184332
【弁理士】
【氏名又は名称】中丸 慶洋
(72)【発明者】
【氏名】スポルック、クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】アリカトラ、バラプラサド
(72)【発明者】
【氏名】ハワウィニ、シャディ
(72)【発明者】
【氏名】ハウレー、スティーブ
(72)【発明者】
【氏名】オブライエン、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】クマー、シーマ
(72)【発明者】
【氏名】メルガー、アーロン
【審査官】
辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2015/0137598(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0089893(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0054855(US,A1)
【文献】
特開2015−061478(JP,A)
【文献】
特開2010−148239(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0229155(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00−7/12
7/34−7/36
H02J 1/00
G06F 1/26
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを充電する方法であって、
電子デバイス上のバッテリ充電回路中で、外部電源から第1の電圧値を有する入力電圧を受け取ることと、
前記バッテリへの、第1の電流値を有する充電電流を生じさせるように前記バッテリ充電回路を構成することと、
前記バッテリ充電回路のデューティサイクルおよび入力電流制限のうちの1つまたは複数をモニタすることと、
(i)最大入力電流に達することで前記入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)前記デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、前記入力電圧の前記第1の電圧値を少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を生成することと、
前記電子デバイス内部の温度を示す信号を受信することと、
前記温度が第1のしきい値温度を上回って増大するときに、前記入力電圧の前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を生成することと、
前記温度が前記第1のしきい値温度より低い第2のしきい値温度を下回って低下するときに、前記入力電圧の前記第2の電圧値を増大させるための制御信号を生成することと
を備える、方法。
【請求項2】
前記入力電圧の前記第1の電圧値を前記少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を生成することは、所望される充電電流が取得されるまで、複数の電圧値にわたって前記入力電圧を連続して増大させるための制御信号を生成することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記入力電圧の前記第2の電圧値を前記第3の電圧値に低下させるための制御信号を生成することは、前記温度が前記第1のしきい値温度を下回って低下するまで、複数の電圧値にわたって前記入力電圧を連続して低下させるための制御信号を生成することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の電圧値と前記第1の電流値とは、前記バッテリ充電回路の入力における第1の電力レベルに対応し、前記第1の電圧値を前記第2の電圧値に増大させることは、前記充電電流の第2の電流値への増大を生じさせ、前記第2の電圧値と前記第2の電流値とは、前記第1の電力レベルより大きい、前記バッテリ充電回路の前記入力における第2の電力レベルに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の電圧値を前記第3の電圧値に低下させることは、前記バッテリ充電回路の前記入力において前記第2の電力レベルより低い第3の電力レベルを生じさせる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第3の電力レベルは、前記第2の電圧値と前記第3の電圧値との間で消費された電力における差異を除いて前記第2の電力レベルにほぼ等しい、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を前記生成した後で、前記温度を前記第1のしきい値温度を下回って低下させるために、複数の入力電流制限値にわたって前記入力電流制限を低下させることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を前記生成する前に、前記温度を前記第1のしきい値温度を下回って低下させるために、複数の入力電流制限値にわたって前記入力電流制限を低下させることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
(i)最大入力電流に達することで前記入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)前記デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、前記入力電圧の前記第1の電圧値を少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を前記生成することは、前記温度が前記第1のしきい値温度より低い第2のしきい値温度を上回って、かつ前記第1のしきい値温度を下回って、増大する場合には迂回される(bypassed)、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記温度が前記第1のしきい値温度より低い第2のしきい値温度を下回るときに、
定電圧モードを検出することと、
あらかじめ定義された時間期間待つことと、
前記入力電圧の現在値を低下させるための制御信号を生成することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記外部電源は、前記電子デバイスからの制御信号に応答して複数の異なる電圧値を生じさせるように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記外部電源は、ACウォールアダプタまたはユニバーサルシリアルバスインターフェースである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の異なる電圧値は、1ボルト超過だけ、または1ボルト未満だけ異なる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
バッテリを充電するための電子デバイスであって、
前記電子デバイス上のバッテリ充電回路中で、外部電源から第1の電圧値を有する入力電圧を受け取るための手段と、
前記バッテリへの、第1の電流値を有する充電電流を生じさせるように前記バッテリ充電回路を構成するための手段と、
前記バッテリ充電回路のデューティサイクルおよび入力電流制限のうちの1つまたは複数をモニタするための手段と、
(i)最大入力電流に達することで前記入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)前記デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、前記入力電圧の前記第1の電圧値を少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を生成するための手段と、
前記電子デバイス内部の温度を示す信号を受信するための手段と、
前記温度が第1のしきい値温度を上回って増大するときに、前記入力電圧の前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を生成するための手段と、
前記温度が前記第1のしきい値温度より低い第2のしきい値温度を下回って低下するときに、前記入力電圧の前記第2の電圧値を増大させるための制御信号を生成する手段と
を備える、電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[0001]本願は、2015年9月17日に出願された米国特許出願第14/856,947号の優先権を主張し、その内容は、全ての目的のためにその全体が参照によりここに組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0002]本開示は、電子回路、システムおよび装置に関し、特に、バッテリを充電するためのシステムおよび方法に関する。
【0003】
[0003]多くの現代の電子システムは、電力について1つまたは複数のバッテリに依拠している。例えば、バッテリは典型的に、AC−DC電力アダプタおよびケーブルを介して電源(例えば、交流(AC)電力コンセント)にシステムを接続することによって再充電される。
図1は、典型的な電子デバイス中でのバッテリ充電を例示している。この例では、AC−DCコンバータのような電力アダプタ102は、電源101に接続される。電力アダプタ102は、ケーブル120を介して電子デバイス103に直流(DC)電圧および電流を供給しうる。電力アダプタ102からの電圧および電流は、電力管理集積回路(PMIC)のような電力インターフェースによって受け取られ、それは、例えば、1つまたは複数のプロセッサ111と、通信電子機器(例えば、無線周波数(RF)トランシーバ)112と、タッチスクリーンディスプレイアワオーディオシステム(a touch screen display our audio system)のような1つまたは複数の入力/出力デバイス113とのような様々なシステムコンポーネントを駆動するために、アダプタ101からの電圧および電流を異なる電圧および電流にコンバートしうる。外部電源から接続を切断されると、電力インターフェース110は、例えば、内部コンポーネントに電力供給するために、バッテリ114から電圧および電流を受け取りうる。
【0004】
[0004]電力インターフェース110は、バッテリが放電されたときにバッテリ114を充電するためのバッテリ充電回路115を含みうる。バッテリ充電器に関連付けられた1つの問題は、電力消費(dissipation)である。ケーブル120は、熱電力消費ならびに電力アダプタからの入力電圧の低減につながる抵抗を含みうる。それ故に、バッテリ充電器の入力における電圧は、ケーブル120中の電流に起因して、電力アダプタの出力における電圧より低いことがありうる。この電圧降下を低減するために、システムの中には、より高いアダプタ電圧を使用するものがありえ、それは、同じ電力レベルを達成するために必要とされる電流の量を効果的に低減するであろう。しかしながら、より高いアダプタ電圧は、バッテリ充電器回路中でより大きい電力消費を引き起こしかねない。例えば、バッテリ充電器中のスイッチングトランジスタにわたるより高い電圧は、ターンオン/オフサイクルごとの増大されたスイッチング損失に起因して、充電中の電力消費の増大を引き起こしうる。加えて、より高い入力電圧は、バッテリ充電器のインダクタ(1つ以上)中で、増大された電流リップルを引き起こしかねず、それは、例えば、より高い伝導損失およびコア損失をもたらしかねない。したがって、バッテリ充電処理中に電力消費を最適化することができることが、バッテリ動作システムにとっての継続中の課題である。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本開示は、バッテリを充電するためのシステムおよび方法に関する。一実施形態では、方法は、電子デバイス上のバッテリ充電回路中で、外部電源から第1の電圧値を有する入力電圧を受け取ることを備える。バッテリ充電器は、バッテリへの、第1の電流値を有する充電電流を生じさせるように構成される。充電器のデューティサイクルおよび/または入力電流制限はモニタされる。(i)入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、入力電圧の第1の電圧値を増大させるための制御信号が生成されうる。充電器はまた、電子デバイス内部の温度を示す信号を受信することと、温度がしきい値温度を上回って増大するときに、入力電圧の値を低下させるための制御信号を生成することとを行う。反対に、温度が温度しきい値を下回って低下するときに入力電圧をデクリメントするために同じ制御信号が使用されることができる。
【0006】
[0006]以下の詳細な説明および添付の図面は、本開示の性質および利点のより良い理解を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】典型的な電子デバイス中でのバッテリ充電を例示する。
【
図2】実施形態にしたがった、バッテリ充電システムを有する電子デバイスを例示する。
【
図3】実施形態にしたがった、バッテリを充電する方法を例示する。
【
図4A】実施形態にしたがった、バッテリを充電する方法を例示する。
【
図5】別の実施形態にしたがった、バッテリ充電システムを有する電子デバイスを例示する。
【
図6】実施形態にしたがった、バッテリを充電する実例的な方法を例示する。
【
図7A】別の実施形態にしたがった、バッテリを充電する実例的な方法を例示する。
【
図7B】別の実施形態にしたがった、バッテリを充電する実例的な方法を例示する。
【
図8A】実施形態にしたがった、バッテリ充電を制御するための回路のブロック図を例示する。
【
図8B】実施形態にしたがった、バッテリ充電を制御するための回路のブロック図を例示する。
【
図9A】実施形態にしたがった、制御された電圧モード中にバッテリを充電する方法を例示する。
【
図9B】別の実施形態にしたがった、制御された電圧モード中にバッテリを充電する方法を例示する。
【0008】
[0018]以下の説明では、説明を目的として、本開示の完全な理解を提供するために数多くの例および特定の詳細が記載される。しかしながら、特許請求の範囲中で表される本開示が、これらの例における特徴のうちのいくつかまたは全てを、単独でまたは以下に説明される他の特徴と組み合わせて含み、ここに説明される特徴および概念の修正および同等物をさらに含みうることは、当業者にとって明白であろう。
【0009】
[0019]本開示の特徴および利点は、例えば、温度、デューティサイクル、および電流制限を含むが、それらに限定されない多様な動作充電パラメータに基づいて入力電圧およびバッテリ充電電流(または入力電流)を修正することによって外部電源からバッテリへの電力給電を最適化しうるバッテリ充電システムおよび方法を含む。
【0010】
[0020]
図2は、実施形態にしたがった、バッテリ充電システムを有する電子デバイスを例示する。電子デバイス210は、再充電可能バッテリ220を含みうる。バッテリ220は、例えば、1つまたは複数のプロセッサ211と、通信回路212(例えば、Wifi、セルラ、Bluetooth(登録商標)、および全地球測位システム(GPS)のようなRF通信)と、ディスプレイ(例えば、タッチスクリーン)、オーディオ入力および出力およびハプティクスのような入力/出力回路213と、様々な他のシステム電子機器214とのような様々な内部回路に電力を供給しうる。電子デバイス210の実施形態は、セルラ電話(例えば、スマートフォン)、タブレットコンピュータ、または1つまたは複数の再充電可能バッテリで動作する(operating off)より大きなデバイス(システム)に対して腕時計または生体センサ(例えば、フィットネス電子デバイス)と同じくらい小さい他のバッテリ動作電子デバイスを含みうる。
【0011】
[0021]いくつかの状況では、電子デバイス210は、外部電源201から電力を受け取りうる。例えば、外部電源201は、1つまたは複数の導電ワイヤ250(例えば、ケーブル)を通して電子デバイス210に結合されえ、それは、例えば、コネクタ203および204に差し込まれうる。ある特定の実施形態にしたがった外部電源は、電圧調整回路202(V_adj)を使用する制御信号に応答して、複数の異なる電圧値を生じさせるように構成されうる。実例的な外部電源は、ACウォールアダプタ(ウォール充電器)またはユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを含み、それらは、1つまたは複数のワイヤ250を通して受信される制御信号に応答して、電子デバイスの入力において異なる電圧を生じさせうる。例えば、ACウォールアダプタに異なる電圧を生じさせることを行わせるための1つの技法は、例えば、電子デバイスとウォールアダプタとの間でケーブルを通して通信された制御信号に応答して、5ボルト、9ボルト、12ボルト、および20ボルトの出力電圧を生じさせるようにACウォールアダプタを構成しうる、Qualcomm(登録商標)からのQuick Charge 2.0(登録商標)として知られる。ACウォールアダプタに異なる電圧を生じさせることを行わせるための別の技法は、例えば、電子デバイスとウォールアダプタとの間でケーブルを通して通信された制御信号に応答して、わずか200mVステップしか変化しないでいることができる複数の異なる出力電圧を生じさせるようにACウォールアダプタを構成しうる、Qualcomm(登録商標)からのQuick Charge 3.0(登録商標)として知られる。USBポートの中にはまた、例えば、USBタイプCケーブルを通してUSB Power DeliveryをサポートするUSBポートを含め、電子デバイスから受信された制御信号に応答して異なる電圧を生じさせることをサポートするものがありうる。上記の実例的な外部電源は、ここに説明される技法の実例的なアプリケーションでしかなく、それは、そのようなシステムを超えたアプリケーションを有しうる。
【0012】
[0022]外部電源201が電子デバイス210に結合されると、バッテリ充電回路230によって入力電圧(Vin)が受け取られる。初めに、入力電圧Vinは、第1の電圧値(例えば、5v)を有しうる。本開示の実施形態は、バッテリ220への特定の充電電流(例えば、所望される充電電流)を生じさせる(例えば、供給および調整する)ように、またはバッテリ電圧を調整するように、バッテリ充電回路230を構成することを含む。しかしながら、外部電源の中には、バッテリを充電するための特定の最大の所望される出力電力を超えることができないものがありうる。このことから、初期入力電圧値および充電電流値が、例えば、外部電源の能力を超える場合、所望される充電電流は、取得されないことがありうる。加えて、外部電源からの電流は、ケーブルにわたって電圧降下を引き起こしえ、それは、入力電圧値を低減しうる。適正な充電をサポートするには、入力電圧値が抵抗降下に起因して低過ぎる場合、充電電流は、入力電流を低減し、したがって、入力電圧を増大させるために、低減されるべきでありうる。さらに、所望された充電電流および電圧が取得される場合、電子デバイスは、許容可能な熱許容範囲を超えて熱くなりうる。それ故に、一態様では、デューティサイクルおよび/またはバッテリ充電回路中での入力電流制限ならびに電子デバイス内部の温度は、例えば、バッテリ充電を最適化するために外部電源から受け取られる電圧および電流を制御するためにモニタおよび使用されうる。
【0013】
[0023]
図2中に例示されるように、バッテリ充電回路230は、例えば、電力管理集積回路215(PMIC)の一部でありうる。いくつかの実施形態では、バッテリ充電回路は代替として、スタンドアロンシステムでありうる。この例では、バッテリ充電回路230は、スイッチングレギュレータ231とループ制御回路232とを含む。スイッチングレギュレータ231は、例えば、バックレギュレータでありえ、ここで、Vinは、Voutより大きい。ループ制御回路232は、例えば、バッテリへの出力電圧または電流を生じさせる(例えば、調整する)ためにスイッチングレギュレータを制御しうる。バッテリ充電回路230はさらに、例えば、検出回路233、電流制限回路234、制御された電流モード充電および制御された電圧モード充電回路(CC/CV)235、デューティサイクル検出回路236、温度制御回路237、およびタイマ238を含む。検出回路は、電圧および/または電流(例えば、入力電圧および/または入力電流)を検出するために使用されうる。ある特定の実施形態において使用されうる実例的な検出回路が、以下により詳細に説明される。電流制限回路234は、電流(例えば、入力電流)を感知し、入力電流制限をインプリメントしうる。例えば、入力電流の値が特定の電流制限(例えば、それは、プログラマブルでありうる)を超えると、電流制限回路は、特定の入力電流制限値に入力電流を維持するために、スイッチングレギュレータをアクティブ化および制御しうる。電流制御充電および電圧制御充電回路(CC/CV)235は、制御された電流充電(例えば、定電流)または制御された電圧充電(例えば、定電圧)を遂行するようにスイッチングレギュレータを構成するために使用されうる。いくつかの実施形態では、ループ制御回路は、入力電流制限制御ループ、電流制御ループ、および電圧制御ループ(例えば、ワイヤードORとして配置される)を含む複数の制御ループに結合された入力を有するパルス幅変調器を含みうるため、バッテリ充電器は、例えば、異なる制御パラメータを使用してバッテリを充電するように構成されうる。デューティサイクル検出回路236は、デューティサイクルをモニタしうる。以下により詳細に説明されるように、デューティサイクルが最大デューティサイクルに達しているとき、充電を最適化するように充電パラメータを再構成するためにデューティサイクル検出回路が使用されうる。温度制御回路237は、温度モニタおよび制御回路を含みうる。以下に説明されるように、温度検出器は、例えば、スキン(例えば、表面)温度を測定するためにダイの外部に、または同じ集積回路ダイ上にありうる。温度制御回路237は、温度が1つまたは複数のしきい値温度を超えたというインジケーションを受信するデジタル回路を含みうる。以下に説明されるように、システムは、充電を最適化するための温度に基づいて再構成されうる。タイマ238は、以下にさらに説明されるように、様々な充電動作のタイミングを制御するために使用されうる。
【0014】
[0024]
図3は、実施形態にしたがった、バッテリを充電する方法を例示する。一実施形態では、入力電圧は、301において示されているように、外部電源から電子デバイス上のバッテリ充電回路中で受け取られる。入力電圧は、特定の初期電圧値(例えば、5v)を有しうる。302において、バッテリ充電回路は、バッテリへの、特定の電流値(例えば3Amps)を有する充電電流(Ichg)を生じさせるように構成される。いくつかの事例では、構成された充電電流は、所望される充電電流であり、そのような電流は、外部電源の能力を超えうる。例えば、外部電源は、5Wに制限されうるが、3Ampsでバッテリを充電するためには、供給元(the supply)から15Wを必要としうる。代替として、高電流におけるケーブル中の抵抗は、(例えば、コネクタ204における)外部電源の出力と(例えば、コネクタ203における)バッテリ充電器の入力との間で電圧降下を引き起こしうる。それ故に、この構成における最適なバッテリ充電は、生じることができないことがありうる。本開示の実施形態は、バッテリ充電が準最適である条件を検出するために、デューティサイクルおよび/または入力電流制限のような内部システムパラメータをモニタしうる。
【0015】
[0025]例えば、一実施形態では、バッテリ充電回路は、303において入力電流制限、デューティサイクル、または両方をモニタする。例えば、以下により詳細に説明されるように、ある特定の実施形態は、入力電流制限を設定するために外部電源の最大電流能力を決定しうる。最大入力電流が達せられる場合、入力電流制限回路はアクティブ化される(例えば、スイッチングレギュレータは、入力電流を予め設定された最大入力電流制限値未満に維持するように制御されうる)。このケースでは、例えば、所望される充電電流を達成するために、バッテリ充電器への入力電力を増大するために外部電源からの入力電圧を増大させることが望まれうる。例えば、外部電源はより高い出力電圧ではより高い出力電力に達しないことがありうるが、同じ出力電力を達成するために必要とされる出力電流はより低いであろう。これは、ケーブルおよびPCB配線IR降下を効果的に克服し、それは、バッテリ充電器回路の入力においてより高い電力を給電するであろう。代替として、(例えば、ケーブル中での抵抗降下に起因して)入力電圧が出力電圧に近いレベルまで降下する場合、デューティサイクルは、増大しうる。例えば、バックスイッチングレギュレータ中でのデューティサイクルは、デューティサイクル=Vout/Vinである。それ故に、入力電圧が低過ぎる場合、デューティサイクルは、最大デューティサイクルに達しえ、システムは、所望される充電電流を生じさせることができないことがありうる。それ故に、例えば、所望されるレベルに、充電電流を増大させ、Vinを増大させるために、外部電源からの入力電圧を増大させることが望ましいことがありうる。したがって、304において、バッテリ充電器は、例えば、(i)入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、入力電圧の第1の電圧値を少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための(例えば、外部電源への)制御信号を生成しうる。一実施形態では、バッテリ充電器は、所望される充電電流が取得されるまで、複数の電圧値にわたって入力電圧を連続して増大させるための制御信号を生成しうる。例えば、Quick Charge 2.0(登録商標)のケースでは、バッテリ充電器は、所望される充電電流を生じさせるために、5vから9vまで、そしてその後12vまで、Vinを連続して増大させうる。Quick Charge 3.0(登録商標)のケースでは、バッテリ充電器は、例えば、所望される充電電流が生じされられていることを電流制限および/またはデューティサイクルのいずれかが示すまで、200mVステップにおいて5vを上回ってVinを連続して増大させうる。
【0016】
[0026]305において、バッテリ充電器は、電子デバイスの様々なロケーションにおける温度をモニタしうる。以下の例中に例示されるように、温度は、1つのロケーションまたは複数の異なる物理的ロケーションにおいて感知されうる。例えば、温度センサは、電子デバイスのスキン温度を感知するためにPMICの外部に配置されうる。スキン(例えば、外部ケース)温度を感知するために位置付けられた外部温度センサは、スキン温度が1つまたは複数の予め定義されたしきい値温度を超えたことを示す信号を生成しえ、それらの各々は、例えば、プログラマブルでありうる。同様に、温度センサは、PMICのダイ温度を感知するためにPMICと同じ基板上(または別のデバイスのダイ上)でインプリメントされうる。ダイ温度を感知するために位置付けられた温度センサは、ダイ温度が予め定義されたしきい値温度を超えたことを示す信号を同様に生成しえ、それはまた、例えば、プログラマブルでありうる。一実施形態では、電子デバイス内部の温度を感知することは、システムが集積回路の外部温度要件および制限の両方に対して安全な動作範囲内で調整されるように、スキン温度信号とダイ温度信号との論理和を備える。本開示の実施形態は、306において、温度をしきい値温度未満に、または特定の温度範囲内に維持するように入力電圧および電流制限を調節しうる。以下に例示されるように、実例的なインプリメンテーションは、温度に基づいて充電を最適化するために異なる充電プロシージャをアクティブ化するために複数の温度読み取り値(multiple temperature readings)を使用しうる。
【0017】
[0027]
図4Aは、別の実施形態にしたがった、バッテリを充電する方法を例示する。401において、構成可能な出力電圧を有する外部電源が、電子デバイスに接続される。402において、電子デバイス中のバッテリ充電回路は、電源のタイプおよび入力電圧値を決定する。自動電源検出(APSD:automatic power source detection)の例が以下に例示される。403において、バッテリ充電回路は、外部電源の最大電流能力を決定し、入力電流制限を設定する。自動入力電流制限(AICL:an automatic input current limit)回路の例が以下に例示される。404において、バッテリ充電が始まり、バッテリが入力電圧値を使用して充電される。バッテリ充電器は、特定の所望されるバッテリ充電電流を生じさせるように構成されうる。405において、入力電流制限および/またはデューティサイクルがモニタされうる。バッテリ充電器入力電流制限がアクティブ化される場合、または最大デューティサイクルが達せられる場合、406において、バッテリ充電器は、所望される充電電流が取得されるまで、複数の電圧値にわたって入力電圧を連続して増大させるための制御信号を生成しうる。407において、温度が感知される(例えば、スキンおよび/またはダイ温度)。408において、温度がしきい値温度を上回って増大する場合、バッテリ充電器は、外部電源に入力電圧値を低下させることを行わせうる。これは、バッテリ充電器IC中で電力損失を低減し、後に温度を低減するであろう。いくつかの実施形態では、バッテリ充電器は、温度がしきい値温度を下回って低下するまで、複数の電圧値にわたって入力電圧を連続して低下させるための制御信号を生成しうる。
【0018】
[0028]異なる外部電源は、異なる電圧調節能力を有しうる。例えば、いくつかの外部電源についての異なる電圧値は、1ボルト超過だけ異なりうる(例えば、5v、9v、および12v)。代替として、他の電源は、異なる電圧値が1ボルト未満だけ異なるように(例えば、200mVステップ)、超微細電圧分解能(very fine voltage resolutions)を有しうる。それ故に、本開示の異なる実施形態は、外部電源タイプを検出し、異なるシーケンス中で入力電圧および入力電流制限調節をインプリメントしうる。一実施形態では、バッテリ充電器は、外部電源からの入力電圧を低下させるための制御信号を生成した後で、温度をしきい値温度を下回って低下させるために、複数の入力電流制限値にわたって入力電流制限を低下させうる。小さなステップにおいて入力電圧を調節するための能力を有する電源にとって(例えば、1ボルトより低い)、電流制限設定を調節する前に入力電圧を調節することは有利でありうる。代替として、制限された電圧調節能力を有する電源にとって(例えば、1ボルトより大きい)、入力電圧を調節する前に入力電流制限設定を調節することは有利でありうる。このように、利用可能な入力電力は、より継続的な方法で変更されることができる。それ故に、別の実施形態では、バッテリ充電器は、外部電源からの入力電圧を低下させるための制御信号を生成する前に、温度をしきい値温度を下回って低下させるために、複数の入力電流制限値にわたって入力電流制限を低下させうる。
【0019】
[0029]本開示の特徴および利点はさらに、電力消費を低減するために充電パラメータを最適化することを含む。
図4Bは、実例的な電力消費カーブを例示する。可変電圧を有する電源によって引き起こされる1つの問題は、電圧が高過ぎる場合、充電処理中に過大な電力が消費されかねないことである。
図4Bは、典型的なDC−DCバックコンバータ充電器に対する(Ampsでの)充電電流にわたって、490における12vの充電と491における9vの充電についての電力消費カーブを例示する。9vに対して12vで充電するときに、全ての充電電流にわたってより多くの電力が消費されることが分かる。それ故に、本開示の特徴および利点は、電力消費が低減されるように、入力電圧値を低減する。さらに、大きな出力電圧ステップを有する外部電源の場合(例えば、5v、9v、および12v)、本開示の実施形態は、いつ充電がより低い電圧で生じうるかを検出し、システムは、より高い入力電圧における第1の電力レベルからより低い入力電圧における第2の同等の電力レベルにシステムが遷移するように電圧および電流を再構成し、ここで、第2の同等の電力レベルは、より高い電圧の使用によって引き起こされる消費された電力を除いてより高い電圧における第1の電力レベルに等しい。例えば、バッテリ充電器は、12vの第1のより高い電圧で動作しており、点Aにおいて3Aの充電電流を生じさせていることがありうる。しかしながら、バッテリ充電器は、例えば、9vのより低い入力電圧で動作し、約250mWの節約を伴って3Aの同じ充電電流を生じさせることが可能でありうる。この250mWの節約は、モバイルデバイスのスキン温度の低下を直接もたらす。
【0020】
[0030]本開示のいくつかの実施形態の特徴および利点は、充電器の第1の電力動作点を決定し、電力消費を低減するために第1の電力動作点を下回る第2の電力動作点に入力電圧を低減しうる。例えば、初期入力電圧値および充電電流値は、バッテリ充電回路の入力における第1の電力レベルに対応しうる。初めに、上述されたように、入力電流制限がアクティブである場合、またはデューティサイクルが最大に達している場合、入力電圧値は、少なくとも1つの第2の電圧値まで増大されうる(例えば、5vから9vまで)。第1の電圧値(例えば、5v)を第2の電圧値(例えば、9v)まで増大させることは、充電電流の第2の電流値(例えば、所望される充電電流値)への増大を生じさせる。第2の電圧値および第2の電流値は、第1の電力レベルより大きい、バッテリ充電回路の入力における第2の電力レベルに対応する。バッテリが充電するにつれて、システムは、例えば、温度を低減するために入力電力を低減しえ、また電力消費を低減することも可能でありうる。(例えば、特定の入力電圧レベルで入力電流を感知することによって)より低い電力レベルが使用されうることをバッテリ充電器が検出すると、バッテリ充電器は、入力電圧値を低減された電圧値に低下させるための制御信号を外部電源に送り、バッテリ充電回路の入力において第2の電力レベルより低い第3の電力レベルを生じさせうる。入力電圧値は、第3の電力レベルが第2の電圧値(例えば、
図4B中の点A)と第3の電圧値(例えば、
図4B中の点B)との間での消費された電力における差異を除いて第2の電力レベルにほぼ等しいように低下されうる。この入力電圧の変化が生じる点は、例えば、外部電源において利用可能な電圧および利用可能な電流制限設定に依存して異なりうる。
【0021】
[0031]
図5は、別の実施形態にしたがった、バッテリ充電システムを有する電子デバイスを実例的なインプリメンテーションを例示する。この例では、電子デバイス510は、USBケーブル505を使用して多様な外部電源501aおよび501bに結合されうる。USBケーブル505は、電力供給電圧線Vinと、接地(または戻り)線Gndと、データを搬送するためのデータ線D+およびD−とを含みうる。実施形態はさらに、例えば、専用構成情報を通信するためのような他の線を含みうる。この例では、電子デバイス510は、ケーブル505aを使用するQuick Charge 3.0(登録商標)電力アダプタ502(または同等物)、あるいはケーブル505を使用するQuick Charge 2.0(登録商標)電力アダプタ503(または同等物)を使用してAC電源501aに結合されうる。AC電力アダプタは、AC電源からのAC電力をDC電圧および電流へとコンバートする。加えて、電子デバイス510は、ケーブル505bを使用して、構成可能なDC電圧を有するUSBインターフェース電源501b(例えば、ホスト、ハブ、等・・・)に結合されうる。さらに、本開示の実施形態は、USB Power Deliveryを用いる他のUSB可能な電源に適用可能でありうる。
【0022】
[0032]電子デバイス510は、1つまたは複数のプロセッサ511、通信回路512、I/O回路513、および上述されたような他の回路に調整された電力供給電圧を供給するためのPMIC515を含みうる。この例では、バッテリ充電回路は、PMIC515上に含まれているが、他の実施形態では、バッテリ充電回路は、例えば、別の集積回路ダイ上にありうる。この例では、バッテリ充電回路は、バックスイッチングレギュレータ520(すなわち、Vsysは、Vinより低い)、自動入力電流制限(AICL)回路521、高電圧専用充電ポート(HVDCP)検出回路522、自動電源検出(APSD)回路523、温度検出回路524、および制御された電流/制御された電圧(CC/CV)調整回路525を含む。
【0023】
[0033]スイッチングレギュレータ回路520は、ハイサイドスイッチ551とローサイドスイッチ552であって、それらは両方とも、MOSトランジスタであり得、インダクタ553、出力キャパシタ554、および制御回路550を含み、それは、例えば、スイッチ551と552とをONおよびOFFにするためのゲート駆動回路およびパルス幅変調回路を含みうる。スイッチングレギュレータの出力は、システム電圧Vsysを生じさせ、それは、バッテリ充電中にスイッチトランジスタ555を通じてバッテリ560に結合され、他のシステム回路ブロックのために、調整された電圧を生じさせるように電力配電回路に結合されうる。バッテリ560は、電圧Vbattを生じさせ、それは、例えば、外部ソースが接続されていないときにシステム電圧を供給するようにトランジスタ555を通じて結合されうる。
【0024】
[0034]AICL回路521は、外部電源の最大電流能力を決定するために使用されうる。自動入力電流制限(AICL)を遂行するための1つの実例的な回路は、米国特許第7,990,106号中に開示されており、その内容は、参照によってここに組み込まれる。APSD回路523は、例えば、外部電源のタイプを決定するために使用されうる。自動電源検出(APSD)を遂行するための1つの実例的な回路は、米国特許出願公開第2012/0217935号中に開示されており、その内容は、参照によってここに組み込まれる。HVDCP回路522は、異なる電圧を生じさせるように外部電源を制御するために使用されうる。高電圧専用充電ポート(HVDCP)を制御するための1つの実例的な回路は、米国特許出願公開第2014/0122909号中に開示されており、その内容は、参照によってここに組み込まれる。制御された電流/制御された電圧(CC/CV)回路525は、1つまたは複数の電流制御モード(例えば、プリチャージ定電流または高速充電電流)および電圧制御モード(例えば、「フロート」定電圧充電)で動作するようにスイッチングレギュレータを構成しうる。制御された電圧および制御された電流充電を遂行するための1つの実例的な回路は、米国特許第7,880,445号中に開示されており、その内容は、参照によってここに組み込まれる。温度検出回路524は、例えば、デジタルまたはアナログ温度センサ信号をそれぞれ受信するためのアナログ−デジタルコンバータ(ADC)または比較器を含みえ、デジタル温度センサ信号を温度データへと変換すること、または温度が1つまたは複数しきい値を上回るか、あるいは下回るかを決定するためにアナログ温度センサ信号を基準値と比較することのいずれかを行いうる。1つの実例的な実施形態では、温度センサは、ダイオード接続バイポーラ接合トランジスタ(BJT)またはサーミスタを備えうる。
【0025】
[0035]この例では、最適化された充電は、上述されたコンポーネントと通信中であるデジタル論理回路530を使用してインプリメントされうる。ここでは、バッテリを充電するための制御アルゴリズム531は、デジタル論理回路530の一部としてインプリメントされている。しかしながら、他の実施形態が、ここに説明された回路コンポーネントと通信中であり、ここに説明された技法を遂行するためのソフトウェアを用いて構成されたプロセッサ上で動作するアルゴリズムを使用して、ここに説明された方法および技法をインプリメントしうることが理解されるべきである。例えば、
図2を参照すると、実施形態の中には、コンピュータ実行可能コードを用いて構成されたプロセッサを含むものがありえ、ここで、ハードウェアセンサ、検出器、および/またはモニタ回路は、アダプタ出力電圧に対する制御信号を生成するために、実行可能ソフトウェアコードによって使用されうる割り込みをトリガする。例えば、アクティブ化された入力電流制限または最大デューティサイクルは、プロセッサに、バッテリを充電するために電子デバイスによって受け取られるアダプタ電圧を充電するための制御信号を生成することを行わせる1つまたは複数の割り込みをトリガしうる。
図5中に示された例では、デジタル論理回路530はさらに、タイマ533および温度制御532を含みうる。デジタル論理回路530は、温度検出回路524から温度情報を受信しうる。デジタル論理回路530は、例えば、APSD回路、AICL回路、およびHVDCP回路をサポートするための論理回路を含みうる。デジタル論理回路530の実例的なインプリメンテーションが以下に提示される。この例では、デジタル論理回路は、バッテリ充電ハードウェアと同じ集積回路上(すなわち、PMIC上)に存在するように示されているが、他の実施形態では、デジタル論理回路は、バッテリ充電ハードウェアとは異なる集積回路上に存在しうる。
【0026】
[0036]
図6は、実施形態にしたがった、バッテリを充電する実例的な方法を例示する。601において、外部電源からのケーブルが、電子デバイスのケーブル入力へと挿入されうる。602において、自動電源検出プロシージャが実行される。603において、ウォールアダプタのような専用充電ポート(DCP)が検出される。604において、アダプタのタイプが検出される。この例では、検出されるアダプタのタイプは、Quick Charge 3.0(登録商標)アダプタである。605において、自動入力電流制限処理が、充電器からの利用可能な最大充電電流を決定し、充電器中で電流制限を設定するために遂行される。例えば、アダプタ最大出力電流がバッテリを充電するための最大の可能な入力電流より低い場合、システムは、入力電流がアダプタからの最大出力電流を超えないように電流制限を設定しうる。606において、充電器が使用可能にされ、バッテリ充電が始まる。
【0027】
[0037]上述されたように、実例的な実施形態の中には、デューティサイクルおよび電流制限をモニタし、所望されるバッテリ充電電流が取得されるまで、バッテリ充電器への電力供給電圧を連続して増大させるものがありうる。607において、最大デューティサイクルが検出される場合、または入力電流制限がアクティブ化される場合、608において、システムは初期熱チェックを遂行しうる。(例えば、ダイまたはケースの)温度がしきい値温度、OTST1、を下回る場合、609において、システムは、電圧が増大されることができるかを決定しうる。アダプタがその最も高い電圧(例えば、12v)に達している場合、プロセスは、607に戻る。しかしながら、アダプタが12vを下回る場合、610において、アダプタ電圧、Vadp、は増大される。いくつかの実施形態では、アダプタの電力出力がその出力電圧が増大するにつれて低下しないことを確実にするために、各電圧調節後にAICL処理を実行することは有利でありうる。それ故に、この例では、611において、AICLが実行され、607において、最大デューティサイクルおよび入力電流制限が再びチェックされる。
【0028】
[0038]本開示の特徴および利点は、温度をモニタすることと、温度をしきい値未満に、またはウィンドウ内に維持するように入力電圧および/または入力電流制限を調節することとを含む。この例では、607において、デューティサイクルが最大に達さず、入力電流制限がアクティブでない場合(または608において、温度がしきい値OTST1を上回る場合)、システムは、例えば、電子デバイス内部の温度が感知され、温度がしきい値温度、OTST2、を上回って増大するときに入力電圧の値を低下させるための制御信号が生成されるプロセスに入りうる。この実例的なインプリメンテーションでは、612において、システムは、温度がしきい値温度、OTST2、を超えるかどうかを決定する。温度がOTST2を下回る場合、612において、システムは、温度が別のしきい値を下回るかどうかを決定し、それは、この例ではOTST1である。システムがOTST2を下回り、OTST1を上回る(例えば、「温度範囲」または「温度ウィンドウ」内である)場合、充電は、既存の充電電流およびアダプタ電圧Vadpで継続する。しかしながら、温度がOTST2を超える場合、システムは、アダプタ電圧、Vadp、を連続して低下させうる。この例では、614において、温度はまず、最大「過温度」制限に対して比較される。温度がこの制限を上回る場合、622において、入力電流制限は、所定の安全入力電流制限に(ここでは、500mAに)低下され、623において、入力電圧、Vadp、は、所定の安全入力電圧に(ここでは、5vに)低下される。しかしながら、614において、温度が過温度制限を下回る場合、616において、アダプタ電圧は、それが最小電源電圧に達していない限り、連続して低下され、それは、この例では、5vである。この例では、Vadpは、200mVステップにおいて低下され、システムは、例えば、温度がOTST2を下回るまでステップ613、612、614、615、および616を通じて進みうる。
【0029】
[0039]本例は、入力電流制限を低減する前にVadpの入力電圧値を低減しうる。例えば、Vadpが200mVステップにおいて調節可能であることから、所望される充電電流を依然として供給しながら、消費される電力を低減するために、電流制限の前にVadpを低減することは有利でありうる。これは、バッテリ充電器中のDC−DCコンバータが、より高い入力電圧レベルでより高いスイッチング損失を被ることになるためである。ここでは、615において決定されるように、Vadpが5vであるとき、システムは、例えば、618において決定されるように温度がOTST2を下回るまで、617において入力電流制限を低減することを開始しうる。Vadpが5vに達し、入力電流制限が低減されると、システムは、温度がOTST2を下回り、OTST1を上回る温度範囲(またはウィンドウ)内にある限り、充電を継続しうる。システムが5vの最小電力供給入力電圧に達している間に温度がOTST1を下回る場合、620において、システムは、入力電流が入力電流制限に達しているかどうかを決定し、達している場合は、その後、621において、(例えば、温度がOTST1を上回って増大するまで連続して)入力電流制限を増大させうる。620において、入力電流が入力電流制限より低い場合、609において、システムは、例えば、最大デューティサイクルまたは入力電流制限が達せられるまで、Vadpを増大しうる。Vadpおよび入力電流が、最大デューティサイクルおよび入力電流制限がトリガされないようなものであるとき、および613において、温度がOTST1(より低い熱しきい値)を下回るとき、システムは、690において、定電圧が検出され、電力が低減されるモードに入りうる。690において遂行されるプロセスは、例えば、
図9Aおよび9Bを参照して以下により詳細に説明される。
【0030】
[0040]
図7は、別の実施形態にしたがった、バッテリを充電する別の実例的な方法を例示する。
図6に類似して、ステップ701〜706は、この例では、Quick Charge 2.0(登録商標)アダプタが検出されることを除いて、ステップ601〜606に類似している。そのようなアダプタは、例えば、5v、9、および12vのディスクリート電圧を生じさせるように構成されうる。充電器に対する入力電圧間の差異に伴う1つの問題は、システムがより高い電圧でより多くの電力を消費しうることであり、それは、所望される充電電流を生じさせるために必要でありうる。設定間での大きな電圧差を有する外部ソースに伴う1つの課題は、最小電力消費損失でバッテリへの所望される充電電流を生じさせるようにシステムを最適に構成することである。この例では、システムは、707において、入力電流制限がアクティブであるかどうかを、708において、最大デューティサイクルが達せられたどうかを別個に決定しうる。707において、入力電流制限が達せられた場合、システムは、アダプタからの電圧値、Vadp、を低減するための制御信号を送りうる。この例では、708において、最大デューティサイクルが達せられた場合、システムは、709において、なぜ入力電圧がインクリメントされたかの理由を示すフラグを有利に設定しうる(例えば、INC_REAS=DC;すなわち、入力電圧Vadpは、デューティサイクルが最大に達したことから増大された)。
図6中の例に類似して、システムは、710において、温度がしきい値OTST1を下回るかどうかを決定し、下回る場合は、ステップ711〜715において、Vadpを連続して増大させ、780において、AICLを実行しうる。入力電圧Vadpが、システムが最大デューティサイクルに達さず、入力電流制限をしないように設定されると、充電は、温度がOTST1およびOTST2によって設定された範囲内に留まる限り継続する。温度がしきい値OTST2を超える場合、718において、最大温度、Tmax、がチェックされる(入力電流制限においてであって、Tmaxを上回る場合は、
図6中にあるように、732においてVadpが低減される)。
【0031】
[0041]本実例的インプリメンテーションは、いくつかの実施形態の別の利点を例示する。この例では、入力電流制限は、Vadpの値を低下させる前に温度を低下させるために、複数の入力電流制限値にわたって低下される。例えば、719および732において、システムは、Vadpが低下されることができるかどうかを決定する(例えば、それが12vまたは9vのいずれかに達しているか)。例えば、719において、Vadpが最大電圧(例えば、12v)に達している場合、720において、入力電流、Iin、は、第1の入力電流しきい値(例えば、Iin_9v_switch)と比較される。入力電流が第1の入力電流しきい値より大きい場合、727において、システムは、入力電流制限を低減しうる。728において、温度がOTST2を上回ったままである場合、システムは、入力電流が第1の入力電流しきい値を下回るまで、ステップ718、719、および720を繰り返す。入力電流が第1の入力電流しきい値、Iin_9v_switch、に等しいとき、アダプタ電圧は、次のステップに低下されうる。有利なことに、第1の入力電流しきい値、Iin_9v_switch、は、Vadpの第1の値における入力電力レベルに対応し(例えば、12v)、ここで、所望されるバッテリ充電電流を生じさせるVadpの第2の値における同等の入力電力レベルが存在する(例えば、9v)。しかしながら、同等の入力電力レベルは、充電器中での電力消費がより少ないことから、先の入力電力レベルより低いことがありうる。それ故に、Vadpは、Vadpのより低い値における新入力電力レベル(または最終入力電力、Pi_final)が、消費される電力における差異を除いて(すなわち、差し引いて)Vadpのより高い値における先の入力電力レベル(または初期入力電力、Pi_init)にほぼ等しい(例えば、Pi_init=Pi_final−Pdiss)ように低下される。Vadpのより低い値への遷移によって除去される電力消費は、
図4B中において見ることができる。上述された例は、入力電流を感知し、例えば、Vadpを低下させるための遷移をトリガするために、入力電流を1つまたは複数のしきい値と比較しうる。再び
図7を参照すると、Iinが電流しきい値Iin_9v_switch以下である場合、システムは、(上述された)フラグINC_REASをチェックしうる。デューティサイクルが714〜715におけるVadpの増大の原因であった場合、722において、Vadpは低下される。デューティサイクルが714〜715におけるVadpの増大の原因でなかった場合、入力電流制限は、さらに低下される。有利なことに、バッテリ充電器が最大デューティサイクルに達しており、電流制限がアクティブ化されていないことを独立して決定すること(例えば、およびフラグINC_REASを設定すること)は、ケーブルを通る電流が電圧降下を引き起こしている状況(すなわち、Vadpは充電のために十分高いが、電流は高過ぎる)に対して、所与のアダプタ出力電流のために所望される充電電流を達成するのにVadpが十分高くない状況をシステムが区別することを可能にする。本例では、デューティサイクルがVadpの増大の原因であった場合(INC_REAS=DC)、727において、アダプタからの電流は、入力電流制限を低下させることによって低下される。(716または728のいずれかにおいて)、温度がOTST2を上回ったままである場合、システムは、例えば、温度がOTST1を上回り、OTST2を下回る温度ウィンドウ内にあるようになるまで、入力電流制限および/またはVadpを低下させるために719に戻る。
【0032】
[0042]
図8は、実施形態にしたがった、バッテリ充電を制御するための回路のブロック図を例示する。
図8は、例えば、
図6および7中のアルゴリズムをインプリメントしうるデジタル論理回路の一例である。本例は、デジタル論理回路中でインプリメントされるが、開示される技法は、例えば、アナログ回路中またはデジタルプロセッサ上でインプリメントされうることが理解されるべきである。この例では、デジタル制御回路は、APSD制御回路802、HVDCP制御回路803、熱調整制御回路804、AICL制御回路805、トリガ制御回路806、入力電流制限計算器807、およびタイマ808を含みうる。
【0033】
[0043]APSD制御回路802は、外部電源を検出するために、外部電源801とインターフェースしうる。HVDCP制御回路803は、外部電源801からの入力電圧の電圧値を増大および/または低下させるための制御信号を生成しうる。この例では、HVDCPは、制御信号Vadp_changeを生じさせるためのAPSDインターフェース811を含み、それは、APSD制御回路802に、外部電源電圧における変化をネゴシエートするための制御信号を生成することを行わせる。HVDCP制御回路803は、例えば、Vadpにおける変化をトリガするために、入力電流制限アクティブ信号(電流制限Qual)および最大デューティサイクル信号(最大デューティサイクルQual)をモニタするためのVADP増大プロセッサ812を含みうる。
【0034】
[0044]AICL制御回路805は、AICL機能を遂行しえ、それは、熱調整制御回路804からの温度制御信号、トリガ回路806からのトリガ信号、およびICL制御計算回路807からの最大/最小ICL信号に応答して入力電流制限を設定することを含みうる。AICL制御回路805は、AICL ICL回路821によって決定される入力電流制限をオフセットするための温度オフセット回路822を含みうる。
【0035】
[0045]トリガ制御回路806は、バッテリ充電回路のデューティサイクルおよび入力電流制限をモニタするための1つの実例的な回路である。トリガ回路806は、最大デューティサイクルが達せられたこと、入力電流制限がアクティブであること(例えば、入力電流が、設定された入力電流制限を満たす)を示すデジタル信号と、入力における電圧が降下したことを示す入力崩壊信号(input collapse signal)とを受信する。
【0036】
[0046]熱調整制御回路804は、電子デバイス内部の温度を示す信号を受信する1つの実例的な回路である。この例では、熱調整制御回路は、温度モニタ回路834中で、スキン温度について3ビットを(例えば、外部温度センサと外部または内部アナログ−デジタルコンバータとから)、およびダイ温度について3ビットを受信する。温度モニタ回路834は、温度をモニタし、温度コントローラ831に対する増大/低下信号を生成しうる。温度コントローラ831は、決定回路833を使用して(上述されたように)入力電流制限、ICL、を変更するか、または入力電圧、Vadp、を変更するかを決定し、(例えば、ICL温度オフセット回路832への)ICLインクリメント信号とICLデクリメント信号と(例えば、APSDインターフェース811への)アダプタデクリメント信号とを生じさせうる。決定回路833は、上述されたように、電流制限が低減される前に入力電圧が低下されるか、または低減された後で低下されるかを制御しうる。それ故に、決定回路833は、例えば、入力電圧に対して入力電流制限をいつ変更するのかを決定するために、ケーブル抵抗、入力電圧信号、およびICL信号を受信する電力計算器回路835から1つまたは複数の入力を受信しうる。タイマ回路808は、1つまたは複数のタイマを含みえ、それは、定電圧電力低減アルゴリズムをインプリメントするために使用されえ、それは、ここで説明されることになる。
【0037】
[0047]
図9Aは、実施形態にしたがった、定電圧(CV)モード中にバッテリを充電する方法を例示する。CV充電中に、充電電流は、バッテリセル電圧がバッテリパック電圧に増大するにつれて徐々に低減する。それ故に、充電電流が低下するにつれて、効率性は、充電器入力電圧を低減することによって改善されうる。上述されたように、本開示の実施形態は、定電圧充電中にアダプタ電力を低減しうる。例えば、一実施形態では、システムは、温度がしきい値温度(例えば、温度ウィンドウのより低いしきい値)をいつ下回るかを検出しうる。温度の低減は、例えば、システムが制御された電流充電から制御された(または定)電圧充電に遷移するときに観測されうる。一実施形態では、方法は、901において、定電圧モードを検出することを含む(例えば、
図6および7中で温度がOTST1を下回るとき)。902において、タイマが設定され、システムは、予め定義された時間期間待ちうる。903において、入力電圧の現在値を低下させるための制御信号が生成される。
【0038】
[0048]
図9Bは、定電圧充電中に電力を低減するための別の実例的な方法を例示する。910において、システムは、定電圧モードがアクティブかどうかを決定する。911において、5分タイマがチェックされる(例えば、システムは、CV充電がアクティブである場合に5分待つ)。912において、システムは、入力電圧が最小値(例えば、5v)を上回るかどうかを検出し、上回る場合は、913において、システムは、入力電圧を低下させる(例えば、Vadpは、200mVだけ低減される)。後に、タイマは、リセットされ、各追加の満了の際に、アダプタ電圧が、デクリメントされることになる。上記のステップのうちのいずれも適用可能でない場合、システムは、電流制限およびデューティサイクルモニタリングに戻り、上述されたようにVadpを増大させうる(例えば、Vadpは、温度がしきい値OTST1を下回った後で再び増大されうる)。
【0039】
[0049]上記の説明は、どのように特定の実施形態の態様がインプリメントされうるかの例とともに、本開示の様々な実施形態を例示する。上記の例は、唯一の実施形態であると見なされるべきではなく、以下の特許請求の範囲によって定義される特定の実施形態の柔軟性および利点を例示するために提示された。上記の開示および以下の特許請求の範囲に基づいて、他の配置、実施形態、インプリメンテーションおよび同等物が、特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなしに用いられうる。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
バッテリを充電する方法であって、
電子デバイス上のバッテリ充電回路中で、外部電源から第1の電圧値を有する入力電圧を受け取ることと、
前記バッテリへの、第1の電流値を有する充電電流を生じさせるように前記バッテリ充電回路を構成することと、
前記バッテリ充電回路のデューティサイクルおよび入力電流制限のうちの1つまたは複数をモニタすることと、
(i)前記入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)前記デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、前記入力電圧の前記第1の電圧値を少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を生成することと、
前記電子デバイス内部の温度を示す信号を受信することと、
前記温度が第1のしきい値温度を上回って増大するときに、前記入力電圧の前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を生成することと を備える、方法。
[C2]
前記入力電圧の前記第1の電圧値を前記少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を生成することは、所望される充電電流が取得されるまで、複数の電圧値にわたって前記入力電圧を連続して増大させるための制御信号を生成することを備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記入力電圧の前記第2の電圧値を前記第3の電圧値に低下させるための制御信号を生成することは、前記温度が前記第1のしきい値温度を下回って低下するまで、複数の電圧値にわたって前記入力電圧を連続して低下させるための制御信号を生成することを備える、C1に記載の方法。
[C4]
前記第1の電圧値と前記第1の電流値とは、前記バッテリ充電回路の入力における第1の電力レベルに対応し、前記第1の電圧値を前記第2の電圧値に増大させることは、前記充電電流の第2の電流値への増大を生じさせ、前記第2の電圧値と前記第2の電流値とは、前記第1の電力レベルより大きい、前記バッテリ充電回路の前記入力における第2の電力レベルに対応する、C1に記載の方法。
[C5]
前記第2の電圧値を前記第3の電圧値に低下させることは、前記バッテリ充電回路の前記入力において前記第2の電力レベルより低い第3の電力レベルを生じさせる、C4に記載の方法。
[C6]
前記第3の電力レベルは、消費された電力における差異を除いて前記第2の電力レベルにほぼ等しい、C5に記載の方法。
[C7]
前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を前記生成した後で、前記温度を前記第1のしきい値温度を下回って低下させるために、複数の入力電流制限値にわたって前記入力電流制限を低下させることをさらに備える、C1に記載の方法。
[C8]
前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を前記生成する前に、前記温度を前記第1のしきい値温度を下回って低下させるために、複数の入力電流制限値にわたって前記入力電流制限を低下させることをさらに備える、C1に記載の方法。
[C9]
(i)前記入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)前記デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、前記入力電圧の前記第1の電圧値を少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を前記生成することは、前記温度が前記第1のしきい値温度より低い第2のしきい値温度を上回って増大する場合には迂回される(bypassed)、C1に記載の方法。
[C10]
前記温度が第2のしきい値温度を下回って低下するときに、前記入力電圧の前記第2の電圧値を増大させるための制御信号を生成することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C11]
前記温度が前記第1のしきい値温度より低い第2のしきい値温度を下回るときに、
定電圧モードを検出することと、
あらかじめ定義された時間期間待つことと、
前記入力電圧の現在値を低下させるための制御信号を生成することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C12]
前記電子デバイス内部の前記温度を示す信号を受信することは、スキン温度信号とダイ温度信号との論理和をさらに備える、C1に記載の方法。
[C13]
前記バッテリ充電回路の前記デューティサイクルおよび前記入力電流制限のうちの1つまたは複数をモニタすることは、前記デューティサイクルおよび前記入力電流制限をモニタすることを備える、C1に記載の方法。
[C14]
前記入力電流制限を設定するために前記外部電源の最大電流能力を決定することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C15]
前記外部電源は、前記電子デバイスからの制御信号に応答して複数の異なる電圧値を生じさせるように構成される、C1に記載の方法。
[C16]
前記外部電源は、ACウォールアダプタである、C15に記載の方法。
[C17]
前記複数の異なる電圧値は、1ボルト超過だけ異なる、C16に記載の方法。
[C18]
前記複数の異なる電圧値は、1ボルト未満だけ異なる、C16に記載の方法。
[C19]
前記外部電源は、ユニバーサルシリアルバスインターフェースである、C15に記載の方法。
[C20]
前記外部電源は、ユニバーサルシリアルバスケーブルを使用して前記電子デバイスに結合され、前記電子デバイスは、前記入力電圧を変更するために、前記ユニバーサルシリアルバスケーブルを通して前記外部電源に前記制御信号を送る、C15に記載の方法。
[C21]
電子デバイスであって、
外部電源から第1の電圧値を有する入力電圧を受け取るように構成されたスイッチングレギュレータと、
バッテリへの、第1の電流値を有する充電電流を生じさせるように前記スイッチングレギュレータを構成するための電流制御回路と、
前記バッテリ充電回路のデューティサイクルおよび入力電流制限のうちの1つまたは複数をモニタするための検出回路と、
(i)前記入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)前記デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、前記入力電圧の前記第1の電圧値を少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を生成するための制御回路と、ここにおいて、前記制御回路は、前記電子デバイス内部の温度を示す信号を受信し、前記温度が第1のしきい値温度を上回って増大するときに、前記入力電圧の前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を生成する、 を備える、電子デバイス。
[C22]
前記制御回路は、デジタル論理回路を備える、C21に記載の電子デバイス。
[C23]
前記制御回路は、コンピュータ実行可能コードを用いて構成されたプロセッサであり、前記アクティブ化された入力電流制限または前記最大デューティサイクルは、前記プロセッサに前記制御信号を生成することを行わせる1つまたは複数の割り込みをトリガする、C21に記載の電子デバイス。
[C24]
電子デバイスであって、
外部電源から第1の電圧値を有する入力電圧を受け取るように構成された電子デバイス上のバッテリ充電回路と、前記バッテリ充電回路は、前記バッテリへの、第1の電流値を有する充電電流を生じさせるように前記バッテリ充電回路を構成するための電流制御回路を備え、ここにおいて、前記第1の電圧値と前記第1の電流値とは、前記バッテリ充電回路の入力における第1の電力レベルに対応し、前記バッテリ充電回路は、(i)入力電流制限がアクティブ化されるか、または(ii)デューティサイクルが最大デューティサイクルに達するかのいずれかの場合に、前記入力電圧の前記第1の電圧値を少なくとも1つの第2の電圧値に増大させるための制御信号を生成するための手段をさらに備える、
前記電子デバイス内部の温度を示す信号を受信するための手段と、
前記温度が第1のしきい値温度を上回って増大するときに、前記入力電圧の前記第2の電圧値を少なくとも1つの第3の電圧値に低下させるための制御信号を生成するための手段と
を備える、電子デバイス。