(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記確率ネットワークフローモデルは、前記確率ネットワークフローモデルがエージェント利用の均衡をとるように構成されていない場合に比較して前記複数のエージェントがより均等に利用されるように、エージェント利用の均衡をとるように構成されている、請求項1に記載の方法。
前記確率ネットワークフローモデルは、実績の高いエージェントが実績の低いエージェントよりも頻繁に前記コンタクトとペアリングされているか否かにかかわらず、少なくとも一つのコンタクトセンターメトリックの全体的な予期値を最大化することによって、前記全体的な予期値を最適化するように構成されている、請求項1に記載の方法。
前記確率ネットワークフローモデルは、履歴コンタクト−エージェント結果データおよびコンタクト属性データのうちの少なくとも一つの分析に基づいて、予期されるペイオフ値を取り入れる、請求項1に記載の方法。
コンタクトセンターシステムにおける行動ペアリングのためのシステムであって、前記システムは、少なくとも一つのコンピュータープロセッサーを備え、前記少なくとも一つのコンピュータープロセッサーは、前記コンタクトセンターシステムに通信可能に結合されており、かつ、前記コンタクトセンターシステムにおいてコンタクト・エージェント間の改良されたペアリングを実行するように構成されており、
前記少なくとも一つのコンピュータープロセッサーは、
コンタクトへの接続に対して利用可能な複数のエージェントを決定することと、
前記コンタクトのタイプまたはスキルに基づいて、前記コンタクトと前記複数のエージェントとの間の可能な複数のペアリングから複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定することであって、前記少なくとも一つのコンピュータープロセッサーは、
(i)行動ペアリングペイアウトマトリックスを決定することと、
(ii)(i)の後に、前記行動ペアリングペイアウトマトリックスに基づいて、前記複数のエージェントのうちの各エージェントに対する標的利用、および、前記コンタクトセンターシステムに着信するコンタクトの総数に対する前記コンタクトセンターシステムに着信する特定のタイプのコンタクトの数の比率を決定することと、
(iii)(ii)の後に、前記複数のエージェントのうちの各エージェントについての供給、および、前記コンタクトのタイプについての要求を決定することであって、前記複数のエージェントのうちの各エージェントについての前記供給は、前記複数のエージェントのうちの各エージェントに対する前記標的利用に基づいて決定され、前記コンタクトのタイプについての前記要求は、前記コンタクトセンターシステムに着信するコンタクトの総数に対する前記コンタクトセンターシステムに着信する前記特定のタイプのコンタクトの数の前記比率に基づいて決定される、ことと、
(iv)(iii)の後に、前記複数のエージェントのうちの各エージェントについての前記供給と、前記コンタクトのタイプについての前記要求とを調整することにより、前記複数のエージェントの利用の均衡をとることと、
(v)(iv)の後に、前記複数のエージェントのうちの各エージェントについての前記調整された供給および前記コンタクトのタイプについての前記調整された要求に基づいて、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定することと
を行うことによって、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定するように構成されている、ことと、
均衡のとれたエージェント利用を標的とするようにエージェント利用歪みの量を適用することによって、確率ネットワークフローモデルによって定義される複数の最適なフローソリューションに従って、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの一つを選択することにより、前記コンタクトセンターシステムの実績を最適化することであって、前記確率ネットワークフローモデルは、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングに従って前記少なくとも一つのコンピュータープロセッサーによって生成され、前記コンタクトセンターシステムの前記最適化された実績は、前記確率ネットワークフローモデルに起因し、前記複数の最適なフローソリューションのそれぞれは、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの対応する1つに関連付けられている、ことと、
前記コンタクトセンターシステムにおいて対応するコンタクトと対応するエージェントとを接続するために、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの前記選択された一つを出力することと
を行うようにさらに構成されている、システム。
前記確率ネットワークフローモデルは、前記確率ネットワークフローモデルがエージェント利用の均衡をとるように構成されていない場合に比較して前記複数のエージェントがより均等に利用されるように、エージェント利用の均衡をとるように構成されている、請求項7に記載のシステム。
前記確率ネットワークフローモデルは、実績の高いエージェントが実績の低いエージェントよりも頻繁に前記コンタクトとペアリングされているか否かにかかわらず、少なくとも一つのコンタクトセンターメトリックの全体的な予期値を最大化することによって、前記全体的な予期値を最適化するように構成されている、請求項7に記載のシステム。
前記確率ネットワークフローモデルは、履歴コンタクト−エージェント結果データおよびコンタクト属性データのうちの少なくとも一つの分析に基づいて、予期されるペイオフ値を取り入れる、請求項7に記載のシステム。
前記確率ネットワークフローモデルは、前記確率ネットワークフローモデルがエージェント利用の均衡をとるように構成されていない場合に比較して前記複数のエージェントがより均等に利用されるように、エージェント利用の均衡をとるように構成されている、請求項13に記載の製造品。
前記確率ネットワークフローモデルは、実績の高いエージェントが実績の低いエージェントよりも頻繁に前記コンタクトとペアリングされているか否かにかかわらず、少なくとも一つのコンタクトセンターメトリックの全体的な予期値を最大化することによって、前記全体的な予期値を最適化するように構成されている、請求項13に記載の製造品。
前記確率ネットワークフローモデルは、履歴コンタクト−エージェント結果データおよびコンタクト属性データのうちの少なくとも一つの分析に基づいて、予期されるペイオフ値を取り入れる、請求項13に記載の製造品。
前記確率ネットワークフローモデルは、前記確率ネットワークフローモデルがエージェント利用の均衡をとるように構成されていない場合に比較して前記複数のエージェントがより均等に利用されるように、エージェント利用の均衡をとるように構成されている、 請求項19に記載の方法。
前記確率ネットワークフローモデルは、実績の高いエージェントが実績の低いエージェントよりも頻繁に前記コンタクトとペアリングされているか否かにかかわらず、少なくとも一つのコンタクトセンターメトリックの全体的な予期値を最大化することによって、前記全体的な予期値を最適化するように構成されている、請求項19に記載の方法。
前記確率ネットワークフローモデルは、履歴コンタクト−エージェント結果データおよびコンタクト属性データのうちの少なくとも一つの分析に基づいて、予期されるペイオフ値を取り入れる、請求項19に記載の方法。
コンタクトセンターシステムにおける行動ペアリングのためのシステムであって、前記システムは、少なくとも一つのコンピュータープロセッサーを備え、前記少なくとも一つのコンピュータープロセッサーは、前記コンタクトセンターシステムに通信可能に結合されており、かつ、前記コンタクトセンターシステムにおいてコンタクト・エージェント間の改良されたペアリングを実行するように構成されており、
前記少なくとも一つのコンピュータープロセッサーは、
エージェントへの接続に対して利用可能な複数のコンタクトを決定することと、
前記エージェントのタイプまたはスキルに基づいて、前記エージェントと前記複数のコンタクトとの間の可能な複数のペアリングから複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定することであって、前記少なくとも一つのコンピュータープロセッサーは、
(i)行動ペアリングペイアウトマトリックスを決定することと、
(ii)(i)の後に、前記行動ペアリングペイアウトマトリックスに基づいて、前記複数のエージェントのうちの各エージェントに対する標的利用、および、前記コンタクトセンターシステムに着信するコンタクトの総数に対する前記コンタクトセンターシステムに着信する特定のタイプのコンタクトの数の比率を決定することと、
(iii)(ii)の後に、前記複数のエージェントのうちの各エージェントについての供給、および、前記コンタクトのタイプについての要求を決定することであって、前記複数のエージェントのうちの各エージェントについての前記供給は、前記複数のエージェントのうちの各エージェントに対する前記標的利用に基づいて決定され、前記コンタクトのタイプについての前記要求は、前記コンタクトセンターシステムに着信するコンタクトの総数に対する前記コンタクトセンターシステムに着信する前記特定のタイプのコンタクトの数の前記比率に基づいて決定される、ことと、
(iv)(iii)の後に、前記複数のエージェントのうちの各エージェントについての前記供給と、前記コンタクトのタイプについての前記要求とを調整することにより、前記複数のエージェントの利用の均衡をとることと、
(v)(iv)の後に、前記複数のエージェントのうちの各エージェントについての前記調整された供給および前記コンタクトのタイプについての前記調整された要求に基づいて、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定することと
を行うことによって、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定するように構成されている、ことと、
均衡のとれたエージェント利用を標的とするようにエージェント利用歪みの量を適用することによって、確率ネットワークフローモデルによって定義される複数の最適なフローソリューションに従って、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの一つを選択することにより、前記コンタクトセンターシステムの実績を最適化することであって、前記確率ネットワークフローモデルは、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングに従って前記少なくとも一つのコンピュータープロセッサーによって生成され、前記コンタクトセンターシステムの前記最適化された実績は、前記確率ネットワークフローモデルに起因し、前記複数の最適なフローソリューションのそれぞれは、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの対応する1つに関連付けられている、ことと、
前記コンタクトセンターシステムにおいて対応するコンタクトと対応するエージェントとを接続するために、前記複数の好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの前記選択された一つを出力することと
を行うようにさらに構成されている、システム。
前記確率ネットワークフローモデルは、前記確率ネットワークフローモデルがエージェント利用の均衡をとるように構成されていない場合に比較して前記複数のエージェントがより均等に利用されるように、エージェント利用の均衡をとるように構成されている、請求項25に記載のシステム。
前記確率ネットワークフローモデルは、実績の高いエージェントが実績の低いエージェントよりも頻繁に前記コンタクトとペアリングされているか否かにかかわらず、少なくとも一つのコンタクトセンターメトリックの全体的な予期値を最大化することによって、前記全体的な予期値を最適化するように構成されている、請求項25に記載のシステム。
前記確率ネットワークフローモデルは、履歴コンタクト−エージェント結果データおよびコンタクト属性データのうちの少なくとも一つの分析に基づいて、予期されるペイオフ値を取り入れる、請求項25に記載のシステム。
前記確率ネットワークフローモデルは、前記確率ネットワークフローモデルがエージェント利用の均衡をとるように構成されていない場合に比較して前記複数のエージェントがより均等に利用されるように、エージェント利用の均衡をとるように構成されている、請求項31に記載の製造品。
前記確率ネットワークフローモデルは、実績の高いエージェントが実績の低いエージェントよりも頻繁に前記コンタクトとペアリングされているか否かにかかわらず、少なくとも一つのコンタクトセンターメトリックの全体的な予期値を最大化することによって、前記全体的な予期値を最適化するように構成されている、請求項31に記載の製造品。
前記確率ネットワークフローモデルは、履歴コンタクト−エージェント結果データおよびコンタクト属性データのうちの少なくとも一つの分析に基づいて、予期されるペイオフ値を取り入れる、請求項31に記載の製造品。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(詳細な説明)
典型的なコンタクトセンターは、コンタクトセンターに着信するコンタクトを、それらのコンタクトを処理するために利用可能なエージェントにアルゴリズム的に割り当てる。ある時、コンタクトセンターは、利用可能でありかつインバウンドまたはアウトバウンドコンタクト(例えば、通話、インターネットチャットセッション、電子メール)への割り当てを待っているエージェントを有し得る。別のある時、コンタクトセンターは、エージェントが割り当てに対して利用可能になることを一つ以上の待ち行列において待っているコンタクトを有し得る。
【0018】
いくつかの典型的なコンタクトセンターにおいて、コンタクトは、着信時間に基づいて順序付けられたエージェントに割り当てられ、エージェントは、それらのエージェントが利用可能になったとき、時間に基づいて順序付けられたコンタクトを受信する。この方策は、「先入れ先出し」、「FIFO」、または「ラウンドロビン」方策と呼ばれ得る。他の典型的なコンタクトセンターにおいて、「実績ベースルーティング」または「PBR」方策など他の方策が使用され得る。
【0019】
他のより進歩的なコンタクトセンターにおいて、コンタクトは、「行動ペアリング」または「BP」方策を使用することによって、エージェントとペアリングされ、「行動ペアリング」または「BP」方策のもとで、コンタクトおよびエージェントは、BP方策のもとでのすべての割り当ての利益が総計されたときに、その利益がFIFOおよび実績ベースルーティング(「PBR」)方策など他の方策の利益を超えるように、後続のコンタクト−エージェントペアの割り当てを可能にする様式で慎重に(優先的に)ペアリングされ得る。BPは、スキル待ち行列内のエージェントの均衡のとれた利用(または利用歪みの程度)を促進するように設計される一方で、それでもなお、FIFOまたはPBR方法が許容するであろうものを超えて全体的なコンタクトセンター実績を同時に向上させる。これは、BPがFIFOまたはPBR方法と同じ呼び出しおよび同じエージェントに作用し、FIFOが提供するようにおよそ平等にエージェントを利用し、その一方で全体的なコンタクトセンター実績を向上させるので、優れた成果である。BPは、例えば、本明細書において参照によって援用される米国特許第9,300,802号に説明されている。これらの特徴、およびペアリングまたはマッチングモジュール(時に、「SATMAP」、「ルーティングシステム」、「ルーティングエンジン」などとも呼ばれる)に関する他の特徴についての付加的な情報は、例えば、本明細書において参照によって援用される米国特許第8,879,715号に説明されている。
【0020】
BP方策は、好ましいペアリングを決定するための対角線方策とともに、コンタクトタイプおよびエージェントの一次元順序付けを使用し得る。しかし、この方策は、より大きい自由度を考慮すると、BP方策が最適化し得る変数の種類および数、または一つ以上の変数が最適化され得る量を制限し得るか、別様に限定し得る。
【0021】
上記に鑑みると、BP方策など複数の可能なペアリングから選ぶように設計されたペアリング方策の効率性および実績を向上させることを可能にするシステムの必要性があることが理解され得る。そのようなシステムは、いくつかの実施形態における、実行時間における比較優位に基づいた最適化;均一またはおよそ均一なエージェントの利用の維持;単一のコヒーレントモデルまたはより少ない数のコヒーレントモデルへの、スキルを横断したモデルの集約;より複雑な、高性能な、かつ有能なモデルの作成などを含む無数の利益をもたらし得る。以下で詳細に説明されるように、本技術は、本質的に多次元的(例えば、多変量)であり得、線形計画法、二次計画法、または好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定するための他の最適化技術を使用し得る。これらの技術の例は、例えば、CormenらによるIntroduction to Algorithmsの第三版の708−68および843−897(第26章「Maximum Flow」および第29章「Linear Programming」)(2009年)、ならびにNocedalおよびWrightによる「Numerical Optimization」の448−96(2006年)において説明され、上記の文献は、本明細書において参照によって援用される。
【0022】
図1は、本開示の実施形態に従う、コンタクトセンター100のブロック図を示す。本明細書における説明は、一つ以上のモジュールを含み得るコンタクトセンターシステムをシミュレートする方法ならびにシステムのネットワーク要素、コンピューター、および/または構成要素を説明する。本明細書において使用される場合、「モジュール」という用語は、コンピューティングソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、および/またはそれらの様々な組み合わせを指すと理解され得る。しかし、モジュールは、ハードウェア、ファームウェア上に実装されないソフトウェア、またはプロセッサー読み取り可能な記録可能記憶媒体上に記録されないソフトウェアとして解釈されるべきでない(すなわち、モジュール自体は、ソフトウェアでない)。モジュールは、例示的であることが留意される。モジュールは、様々な用途をサポートするために、組み合わせられ、統合され、分離され、および/または複製され得る。さらに、特定のモジュールにおいて実施されるように本明細書において説明される機能は、特定のモジュールにおいて実施される機能の代わりに、または特定のモジュールにおいて実施される機能に加えて、一つ以上の他のモジュールにおいて、および/または一つ以上の他のデバイスによって、実施され得る。また、モジュールは、互いにローカルまたはリモートである複数のデバイスおよび/または他の構成要素を横断して実装され得る。追加的に、モジュールは、一つのデバイスから移動させられて別のデバイスに追加され得、および/または両方のデバイス内に含まれ得る。
【0023】
図1に示されるように、コンタクトセンター100は、中央スイッチ110を含み得る。中央スイッチ110は、遠隔通信ネットワーク(示されていない)を介してコンタクトへのアウトバンド接続をサポートし得るか、または入ってくるコンタクト(例えば、発信者)を受信し得る。中央スイッチ110は、一つ以上のコンタクトセンターの間でコンタクトをルーティングすること、あるいは、一つ以上のPBX/ACDまたは他の待ち行列もしくは切り替え構成要素にコンタクトをルーティングすることを助けるための、コンタクトルーティングハードウェアおよびソフトウェアを含み得、そのコンタクトルーティングハードウェアおよびソフトウェアは、他のインターネットベース、クラウドベース、または別様のネットワークコンタクト−エージェントハードウェアもしくはソフトウェアベースのコンタクトセンターソリューションを含む。
【0024】
コンタクトセンターが一つしか存在しない場合、またはPBX/ACDルーティング構成要素が一つしか存在しない場合など、中央スイッチ110は、コンタクトセンターシステム100において必要でないこともある。二つ以上のコンタクトセンターがコンタクトセンターシステム100の一部である場合、各コンタクトセンターは、少なくとも一つのコンタクトセンタースイッチ(例えば、コンタクトセンタースイッチ120Aおよび120B)を含み得る。コンタクトセンタースイッチ120Aおよび120Bは、中央スイッチ110に通信可能に結合され得る。実施形態において、ルーティングおよびネットワーク構成要素の様々なトポロジーが、コンタクトセンターシステムを実装するように構成され得る。
【0025】
各コンタクトセンターのための各コンタクトセンタースイッチは、複数の(または「集団」の)エージェントに通信可能に結合され得る。各コンタクトセンタースイッチは、ある数のエージェント(または「シート」)が一度にログインされるようにサポートし得る。任意の所与の時間において、ログインされたエージェントは、利用可能であり得、コンタクトに接続されることを待ち得るか、または、ログインされたエージェントは、別のコンタクトに接続されているか、呼び出しについてのロギング情報などのある呼び出し後機能を実施しているか、または休憩をとっているなどの、多くの理由のうちの任意の理由によって利用不可能であり得る。
【0026】
図1の例において、中央スイッチ110は、それぞれ、コンタクトセンタースイッチ120Aおよびコンタクトセンタースイッチ120Bを介して、二つのコンタクトセンターのうちの一つにコンタクトをルーティングする。コンタクトセンタースイッチ120Aおよびコンタクトセンタースイッチ120Bのうちの各々は、各二人のエージェントとともに示される。エージェント130Aおよびエージェント130Bは、コンタクトセンタースイッチ120Aにログインされ得、エージェント130Cおよびエージェント130Dは、コンタクトセンタースイッチ120Bにログインされ得る。
【0027】
コンタクトセンターシステム100は、また、例えば、サードパーティーベンダーから統合されたサービスに通信可能に結合され得る。
図1の例において、BPモジュール140は、中央スイッチ110、コンタクトセンタースイッチ120A、またはコンタクトセンタースイッチ120Bなど、コンタクトセンターシステム100のスイッチシステムにおける一つ以上のスイッチに通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態において、コンタクトセンターシステム100のスイッチは、複数のBPモジュールに通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態において、BPモジュール140は、コンタクトセンターシステムの構成要素に組み込まれ得る(例えば、スイッチまたは「BPスイッチ」に組み込まれ得るか、または別様にスイッチまたは「BPスイッチ」と統合され得る)。BPモジュール140は、スイッチにログインされたエージェント(例えば、エージェント130Aおよび130B)について、および別のスイッチ(例えば、中央スイッチ110)を介して、または、いくつかの実施形態において、ネットワーク(例えば、インターネットまたは遠隔通信ネットワーク)(示されていない)から入ってくるコンタクトについて、スイッチ(例えば、コンタクトセンタースイッチ120A)から情報を受信し得る。
【0028】
コンタクトセンターは、複数のペアリングモジュール(例えば、BPモジュールおよびFIFOモジュール)(示されていない)を含み得、一つ以上のペアリングモジュールは、一つ以上の異なるベンダーによって提供され得る。いくつかの実施形態において、一つ以上のペアリングモジュールは、BPモジュール140の構成要素、または中央スイッチ110もしくはコンタクトセンタースイッチ120Aおよび120Bなどの一つ以上のスイッチであり得る。いくつかの実施形態において、BPモジュールは、どのペアリングモジュールが特定のコンタクトについてのペアリングを処理し得るかを決定し得る。例えば、BPモジュールは、BPモジュールを介したペアリングを可能にすることと、FIFOモジュールとのペアリングを可能にすることとを交互に行い得る。他の実施形態において、一つのペアリングモジュール(例えば、BPモジュール)は、他のペアリング方策をエミュレートするように構成され得る。例えば、BPモジュール、またはBPモジュールにおけるBP構成要素に統合されたBP構成要素は、BPモジュールが特定のコンタクトに対してBPペアリングを使用し得るか、またはエミュレートされたFIFOペアリングを使用し得るかを決定し得る。この場合、「BPオン」は、BPモジュールがBPペアリング方策を適用している時間を指し得、「BPオフ」は、BPモジュールが異なるペアリング方策(例えば、FIFO)を適用している他の時間を指し得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、ペアリング方策が別々のモジュールによって処理されるか否かに関わらず、または、いくつかのペアリング方策が単一のペアリングモジュール内でエミュレートされる場合、単一のペアリングモジュールは、任意または全てのペアリング方策のもとで作成されたペアリングについての情報を監視および記憶するように構成され得る。例えば、BPモジュールは、FIFOモジュールによって作成されたFIFOペアリングについてのデータを観察および記録し得るか、または、BPモジュールは、FIFOエミュレーションモードにおいて動作するBPモジュールによって作成された、エミュレートされたFIFOペアリングについてのデータを観察および記録し得る。
【0030】
図2は、本開示の実施形態に従う、BPペイアウトマトリックス200の例を示す。この簡易化された、仮説上の、コンピューターによって生成されたコンタクトセンターシステムのモデルにおいて、三人のエージェント(エージェント201、202および203)が存在し、かつ、三つのコンタクトタイプ(コンタクトタイプ211、212および213)が存在する。マトリックスの各セルは、「ペイアウト」、または、特定のエージェントと示されたコンタクトタイプのコンタクトとの間のコンタクト−エージェント対話の予期される結果もしくは予期値を示す。現実世界のコンタクトセンターシステムにおいて、数十人のエージェント、数百人のエージェント、またはそれ以上のエージェントが存在し得、かつ、数十のコンタクトタイプ、数百のコンタクトタイプ、またはそれ以上のコンタクトタイプが存在し得る。
【0031】
BPペイアウトマトリックス200において、エージェント201とコンタクトタイプ211のコンタクトとの間の対話に対するペイアウトは、.30または30%である。エージェント201に対する他のペイアウトは、コンタクトタイプ212に対して.28であり、コンタクトタイプ213に対して.15である。エージェント202に対するペイアウトは、コンタクトタイプ211に対して.30であり、コンタクトタイプ212に対して.24であり、コンタクトタイプ213に対して.10である。エージェント203に対するペイアウトは、コンタクトタイプ211に対して.25であり、コンタクトタイプ212に対して.20であり、コンタクトタイプ213に対して.09である。
【0032】
ペイアウトは、様々な異なるメトリックまたは最適化された変数のうちの任意のものに対する予期値を表し得る。最適化された変数の例は、売上変換率、顧客維持率、顧客満足率、平均処理時間計測など、または二つ以上のメトリックの組み合わせを含む。例えば、BPペイアウトマトリックス200がコンタクトセンターシステムにおける維持待ち行列をモデル化する場合、各ペイアウトは、エージェントが特定のコンタクトタイプの顧客を「保存」または維持するであろう可能性を表し得る(例えば、エージェント201が、コンタクトタイプ211に決定されるべきコンタクトを保存するであろう確率は、.30(または30%)である)。
【0033】
いくつかの実施形態において、BPペイアウトマトリックス200または他の類似のコンピューターによって生成されたコンタクトセンターシステムのモデルは、履歴コンタクト−エージェント対話データを使用することによって、生成され得る。例えば、BPペイアウトマトリックス200は、エージェントとコンタクトタイプとの間の所与の対話に対するペイアウトを予測するか、または別様に推定するために、履歴データの、数週間、数ヵ月、数年などのローリングウィンドウを取り入れ得る。エージェントの労働人数が変化する場合、モデルは、エージェントの労働人数の変化を反映するために更新され得、エージェントの労働人数の変化は、新しいエージェントを雇用すること、現在のエージェントを解雇すること、または現在のエージェントに新しいスキルを訓練させることを含む。コンタクトタイプは、予期されるコンタクトおよび現在の顧客についての情報(人口統計データおよびサイコグラフィックデータ、ならびに過去の購買または他の履歴顧客情報などの行動データなどの様々な種類のデータを含み得る、顧客関係管理(CRM)データ、顧客属性データ、サードパーティー消費者データ、コンタクトセンターデータなど)に基づいて生成され得る。BPペイアウトマトリックス200は、新しいコンタクト−エージェント対話データを、その対話データが利用可能になるごとに取り入れるために、リアルタイムで更新され得るか、または、毎時間、毎晩、毎週など定期的に更新され得る。
【0034】
図3は、本開示の実施形態に従う、単純なBP利用マトリックス300の例を表す。BPペイアウトマトリックス200(
図2)について、この簡易化された、仮説上の、コンピューターによって生成されたコンタクトセンターシステムのモデルにおいて、三人のエージェント(エージェント201、202および203)が存在し、かつ、三つのコンタクトタイプ(コンタクトタイプ211、212および213)が存在する。現実世界のコンタクトセンターシステムにおいて、数十人のエージェント、数百人のエージェント、またはそれ以上のエージェントが存在し得、かつ、数十のコンタクトタイプ、数百のコンタクトタイプ、またはそれ以上のコンタクトタイプが存在し得る。
【0035】
BP方策のもとで、エージェントは、好ましくは、コンピューターによって生成されたBPモデルに従う特定のコンタクトタイプのコンタクトとペアリングされる。L1環境において、コンタクト待ち行列は、空であり、かつ、複数のエージェントが利用可能であるか、暇であるか、さもなければコンタクトへの接続に対して準備ができた状態であり、コンタクトへの接続を待っている。例えば、チャットコンテクストにおいて、エージェントは、複数のコンタクトと同時にチャットをするキャパシティーを有し得る。これらの環境において、エージェントは、電子メールおよびチャットなどの一つ以上の他のチャンネルにおいて同時にマルチタスクを行いながら、一つ以上の付加的なコンタクトへの接続に対して準備ができた状態であり得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、コンタクトが待ち行列またはコンタクトセンターシステムの他の構成要素に着信する場合、BP方策は、コンタクトのタイプ(例えば、コンタクトタイプ211、212または213のコンタクト)を決定するために、コンタクトについての情報を分析する。BP方策は、コンタクトへの接続に対してどのエージェントが利用可能であるか決定し、最も好ましい利用可能なエージェントに対するペアリング指示を選択し、勧め、または別様に出力する。
【0037】
L2環境において、複数のコンタクトがエージェントへの接続の待ち行列において待っており、一人のエージェントも利用可能でなく、手が空いておらず、さもなければコンタクトへの接続に対して準備ができた状態でない。BP方策は、各コンタクトのタイプ(例えば、コンタクトタイプ211、212または213の一つまたはコンタクト)を決定するために、各コンタクトについての情報を分析する。いくつかの実施形態において、エージェントが利用可能になる場合、BP方策は、エージェントへの接続に対してどのコンタクトが利用可能であるか決定し、最も好ましい利用可能なコンタクトに対するペアリング指示を選択し、勧め、または別様に出力する。
【0038】
単純なBP利用マトリックス300のヘッダー列に示されるように、各エージェントは、予期される利用可能性または標的利用を有する。この例において、BP方策は、三人のエージェント201、202および203のうちの各々に対する均衡のとれた1/3(「.33」)のエージェント利用を標的としている。従って、経時的に、各エージェントは、均等またはおよそ均等に利用されることが予期される。BPのこの構成は、BPとFIFOとの両方が偏りのないエージェント利用または均衡のとれたエージェント利用を標的とするという限りにおいて、FIFOに類似する。
【0039】
BPのこの構成は、実績ベースルーティング(PBR)が歪んだエージェント利用または不均衡なエージェント利用を標的とし、比較的より実績の高いエージェントに不相応な数のコンタクトを意図的に割り当てるという限りにおいて、PBRに類似しない。BPの他の構成は、他のBP構成も歪んだエージェント利用を標的とし得るという限りにおいて、PBRに類似し得る。これらの特徴およびエージェントまたはコンタクト利用を歪めること(「カッパー」または「ロー」機能)に関する他の特徴についての付加的な情報は、例えば、本明細書において参照によって援用される米国特許出願第14/956,086号および第14/956,074号において説明される。
【0040】
単純なBP利用マトリックス300のヘッダー欄に示されるように、各コンタクトタイプは、予期される利用可能性(例えば、着信の頻度)または標的利用を有する。この例において、コンタクトタイプ211のコンタクトは、50%(「.50」)の確率で着信することが予期され、コンタクトタイプ212のコンタクトは、30%(「.30」)の確率で着信することが予期され、コンタクトタイプ212のコンタクトは、残りの20%(「.20」)の確率で着信することが予期される。
【0041】
マトリックスの各セルは、特定のエージェントと示されたコンタクトタイプのコンタクトとの間のコンタクト−エージェント対話の標的利用または予期される頻度を示す。単純なBP利用マトリックス300の例において、エージェントは、各コンタクトタイプの頻度に従って、各コンタクトタイプに均等に割り当てられることが予期される。コンタクトタイプ211のコンタクトは、50%の確率で待ち行列に着信することが予期され、これらのコンタクトのおよそ三分の一が、エージェント201、202および203のうちの各々に割り当てられる。全体的に、コンタクトタイプ211とエージェント201との間のコンタクト−エージェント対話は、およそ16%(「.16」)の確率で起こることが予期され、コンタクトタイプ211とエージェント202との間のコンタクト−エージェント対話は、およそ16%の確率で起こることが予期され、コンタクトタイプ211とエージェント203との間のコンタクト−エージェント対話は、およそ16%の確率で起こることが予期される。同様に、コンタクトタイプ212のコンタクト(30%の頻度)とエージェント201〜203のうちの各々との間の対話は、各々およそ10%(「.01」)の確率で起こることが予期され、コンタクトタイプ213のコンタクト(20%の頻度)とエージェント201〜203のうちの各々との間の対話は、およそ7%(「.07」)の確率で起こることが予期される。
【0042】
単純なBP利用マトリックス300は、また、FIFOペアリング方策のもとで生じるであろうコンタクト−エージェント対話のおよそ同じ分布を表し、FIFOペアリング方策において、各コンタクト−エージェント対話は、均等に起こるであろう(各コンタクトタイプの頻度について正規化される)。単純なBPおよびFIFOのもとで、各エージェントの標的とされる(かつ予期される)利用は、均等である(三人のエージェント201〜203のうちの各々に対して、コンタクト−エージェント対話の三分の一)。
【0043】
まとめると、BPペイアウトマトリックス200(
図2)および単純なBP利用マトリックス300は、単純なBP利用マトリックス300に示される各コンタクト−エージェント対話の頻度分布に従って重み付けされた平均ペイアウトを計算することによって、コンタクトセンターシステムの予期される全体的な実績を決定することを可能にする:(.30+.30+.25)(.50)(1/3) + (.28+.24+.20)(.30)(1/3) + (.15+.10+.09)(.20)(1/3) ≒ 0.24。従って、単純なBPまたはFIFOのもとでのコンタクトセンターシステムの予期される実績は、およそ0.24または24%である。ペイアウトが、例えば維持率を表す場合、予期される全体的な実績は、24%の保存率であろう。
【0044】
図4A〜4Gは、より高性能なBPペイアウトマトリックスおよびネットワークフローの例を示す。この簡易化された仮説上のコンタクトセンターにおいて、エージェントまたはコンタクトタイプは、一つ以上のスキルのうちの異なる組み合わせ(すなわち、スキルセット)を有し得、エージェントおよびコンタクトを横断する均衡のとれた利用を維持しながら全体的なコンタクトセンター実績を増加させるために、線形計画法ベースのネットワークフロー最適化技術が適用され得る。
【0045】
図4Aは、本開示の実施形態に従う、BPスキルベースペイアウトマトリックス400Aの例を示す。BPスキルベースペイアウトマトリックス400Aにおいて表される仮説上のコンタクトセンターシステムは、およそ三分の一または.33の予期される利用可能性/利用を各々有する三人のエージェント(エージェント401、402および403)が存在し、かつおよそ25%(.15+.10)、45%(.15+.30)、および30%(.20+.10)の予期される頻度/利用をそれぞれ有する三つのコンタクトタイプ(コンタクトタイプ411、412および413)が存在するという限りにおいて、BPペイアウトマトリックス200(
図2)において表されるコンタクトセンターシステムに類似する。
【0046】
しかし、本例において、各エージェントは、特定のスキルに割り当てられているか、訓練されているか、または別様に特定のスキル(もしくは、他の例示的コンタクトセンターシステムにおいて、複数のスキルのセット)が利用可能になるようにされている。スキルの例は、技術的サポート、請求のサポート、販売、維持などの広範なスキル、英語、スペイン語、フランス語などの言語スキル、「レベル2の上級技術的サポート」、AppleのiPhone(登録商標)の使用者のための技術的サポート、GoogleのAndroidの使用者のための技術的サポートなどのより狭いスキル、および他の様々なスキルのうちの任意のスキルを含む。
【0047】
エージェント401は、少なくともスキル421を必要とするコンタクトに対して利用可能であり、エージェント402は、少なくともスキル422を必要とするコンタクトに対して利用可能であり、エージェント403は、少なくともスキル423を必要とするコンタクトに対して利用可能である。
【0048】
本例においても、各タイプのコンタクトは、スキル421〜423のうちの一つ以上を必要として着信し得る。例えば、コールセンターへの発信者は、特定の発信者/コンタクトがそれ以降の対話のためにどのスキルを必要とするかを決定するために、対話型音声応答(IVR)システムと対話し得るか、タッチトーンメニューと対話し得るか、またはオペレーターと生で対話し得る。コンタクトタイプの「スキル」を考慮する別の方法は、販売スキルを有するエージェントから何かを購入するか、または技術的サポートスキルを有するエージェントと技術的事項のトラブルシュートを行うなど、コンタクトが有する特定のニーズである。
【0049】
本例において、.15または15%のコンタクトは、コンタクトタイプ411であること、およびスキル421またはスキル422を必要とすることが予期され、.15または15%のコンタクトは、コンタクトタイプ412であること、およびスキル421または422を必要とすることが予期され、.20または20%のコンタクトは、コンタクトタイプ413であること、およびスキル421または422を必要とすることが予期され、.10または10%のコンタクトは、コンタクトタイプ411であること、およびスキル422またはスキル423を必要とすることが予期され、.30または30%のコンタクトは、コンタクトタイプ412であること、およびスキル422またはスキル423を必要とすることが予期され、.10または10%のコンタクトは、コンタクトタイプ413であること、およびスキル422またはスキル423を必要とすることが予期される。
【0050】
いくつかの実施形態において、エージェントは、特定のコンタクトによって必要とされると決定された全てのスキルの合体(例えば、スペイン語のスキルおよびiPhone(登録商標)の技術的サポートスキル)を有することが必要とされ得る。いくつかの実施形態において、いくつかのスキルは、好ましいが必要とされ得ない(すなわち、iPhone(登録商標)の技術的サポートのためのスキルを有するエージェントが一人も直ちに利用可能でないか、または閾値の時間利用可能でない場合、コンタクトは、代わりに利用可能なAndroidの技術的サポートエージェントとペアリングされ得る)。
【0051】
マトリックスの各セルは、特定のスキルまたはスキルセットを有する特定のエージェントと、特定のタイプおよびニーズ(スキル)またはニーズのセット(スキルセット)を有するコンタクトとの間のコンタクト−エージェント対話のペイアウトを示す。本例において、スキル421を有するエージェント401は、任意のコンタクトタイプ411、412または413のコンタクトが少なくともスキル421を必要とする場合、任意のコンタクトタイプ411、412または413のコンタクトとペアリングされ得る(それぞれ、ペイアウト.30、.28および.15を有する)。スキル422を有するエージェント402は、任意のコンタクトタイプ411、412または413のコンタクトが少なくともスキル422を必要とする場合、任意のコンタクトタイプ411、412または413のコンタクトとペアリングされ得る(それぞれ、ペイアウト.30、.24、.10、30、.24および.10を有する)。スキル423を有するエージェント403は、任意のコンタクトタイプ411、412または413のコンタクトが少なくともスキル423を必要とする場合、任意のコンタクトタイプ411、412または413のコンタクトとペアリングされ得る(それぞれ、ペイアウト25、.20および.09を有する)。
【0052】
空のセルは、このBPペアリング方策のもとでペアリングされないであろうコンタクトおよびエージェントの組み合わせを表す。例えば、スキル421を有するエージェント401は、少なくともスキル421を必要としないコンタクトとペアリングされないであろう。本例において、18−セルのペイアウトマトリックスは、6個の空のセルを含み、12個の空でないセルは、12組の可能なペアリングを表す。
【0053】
図4Bは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー400Bの例を示す。BPネットワークフロー400Bは、ネットワーク(またはグラフ)の左側において「ソース」としてエージェント401〜403を示し、かつ、ネットワークの右側において「シンク」として各スキルセットに対するコンタクトタイプ411〜413を示す。BPネットワークフロー400Bにおける各エッジは、特定のタイプおよびニーズ(スキル)のセットを有するコンタクトとエージェントとの間の可能なペアリングを表す。例えば、エッジ401Aは、エージェント401と、スキル421またはスキル422を必要とするコンタクトタイプ411のコンタクトとの間のコンタクト−エージェント対話を表す。エッジ401B、401C、402A〜Fおよび403A〜Cは、示されるような他の可能なコンタクト−エージェントペアリングのそれぞれのエージェントおよびコンタクトタイプ/スキルに対する、他の可能なコンタクト−エージェントペアリングを表す。
【0054】
図4Cは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー400Cの例を示す。BPネットワークフロー400Cは、BPペイアウトマトリックス400A(
図4A)のネットワーク/グラフ表示である。BPネットワークフロー400Cは、明確さのために、各エッジに対する識別子が示されず、代わりに、エージェント401について各エッジに対するペイアウト(例えば、エッジ401A上の.30、エッジ401B上の.28、およびエッジ401C上の.15)、ならびにエージェント402および403について各エッジに対する対応するペイアウトを示すことを除けば、BPネットワークフロー400B(
図4B)と同一である。
【0055】
図4Dは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー400Dの例を示す。BPネットワークフロー400Dは、明確さのために、各エージェント401〜403に対するスキルが示されず、代わりに、各エージェントによって提供される相対的な「供給」と、各コンタクトタイプ/スキルの組み合わせによって必要とされる「要求」とを示すことを除けば、BPネットワークフロー400C(
図4C)と同一である。各エージェントは、各エージェントの予期される利用可能性または標的利用(1または100%の総計供給に対して、各三分の一)に等しい「供給」を提供する。各コンタクトタイプ/スキルは、各コンタクトタイプ/スキルの予期される頻度または標的利用に等しい量のエージェント供給(1または100%の総計要求に対して、それぞれ.15、.15、.20、.10、.30、および.10)を要求する。この例において、総計供給および要求は、正規化されるか、または互いに均等になるように別様に構成され、各エッジに沿ったキャパシティーまたは帯域幅は、無限または別様に無制限と考えられる(すなわち、エッジは、「どのくらい」または「何度」ではなく、「誰が誰とペアリングされることができるか」を説明し得る)。他の実施形態において、供給/要求の不均衡が存在し得るか、または、いくつかのエッジもしくは全てのエッジに対して設定された割り当て量または別様に限定されたキャパシティーが存在し得る。
【0056】
図4Eは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー400Eの例を示す。BPネットワークフロー400Eは、表現の容易さのために、供給および要求が3000の倍率でスケーリングされていることを除けば、BPネットワークフロー400D(
図4D)と同一である。スケーリングのとき、各エージェントについての供給は、三分の一の代わりに1000と示され、総計供給は、3000と示される。同様に、各コンタクトタイプ/スキルセットについての相対的な要求は、スケーリングされ、同様に総計3000である。いくつかの実施形態において、スケーリングは起こらない。他の実施形態において、スケーリングの量は、変化し得、3000より大きくなり得るか、または小さくなり得る。
【0057】
図4Fは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー400Fの例を示す。BPネットワークフロー400Fは、明確さのために、各エッジに沿ったペイアウトが示されず、代わりにBPネットワークフロー400Fのための一つのソリューションを示すことを除けば、BPネットワークフロー400E(
図4E)と同一である。いくつかの実施形態において、「マキシマムフロー」もしくは「マックスフロー」アルゴリズム、または他の線形計画法アルゴリズムは、エージェントおよびコンタクトの利用の均衡をとり得る、要求(シンク)を満たすための供給(ソース)の「フロー」または「分配」を最適化するための一つ以上のソリューションを決定するために、BPネットワークフロー400Fに適用され得る。
【0058】
いくつかの実施形態において、目標は、メトリックまたは最適化されるメトリックの全体的な予期値を最大化することでもあり得る。例えば、販売待ち行列において、最適化するためのメトリックは、変換率であり得、マックスフロー目標は、全体的な予期される変換率を最大化することである。複数のマックスフローソリューションが利用可能である環境において、ソリューションを選択する一つの技術は、「マキシマムコスト」または「マックスコスト」ソリューション(すなわち、マックスフローのもとで最も高い全体的なペイオフをもたらすソリューション)を選択することであり得る。
【0059】
この例において、エージェント401〜403は、ソースを表し、様々なスキルセットの組み合わせを有するコンタクトタイプ411〜413は、シンクを表す。L2(コンタクト過剰)環境などのいくつかのコンタクトセンター環境において、ネットワークフローは、待ち行列で待っているコンタクトが供給を提供するソースであり、利用可能になり得る可能なエージェントが要求を提供するシンクであるように、逆にされ得る。
【0060】
BPネットワークフロー400Fは、BPモジュールまたは類似の構成要素によって決定された最適なフローソリューションを示す。このソリューション(そこから選ぶいくつかのソリューション、またはランダムに選択されるいくつかのソリューションが存在し得る)によると、(エージェント401から、スキル421および422を有するコンタクトタイプ411への)エッジ401Aは、0の最適なフローを有し、(エージェント401から、スキル421および422を有するコンタクトタイプ412への)エッジ401Bは、400の最適なフローを有し、かつ、(エージェント401から、スキル421および422を有するコンタクトタイプ413への)エッジ401Cは、600の最適なフローを有する。同様に、エージェント402についてのエッジ402A〜Fに対する最適なフローは、それぞれ450、50、0、300、200、および0であり、エージェント403についてのエッジ403A〜Cに対する最適なフローは、それぞれ0、700、および300である。下記で詳細に説明されるように、この最適なフローソリューションは、エージェントとコンタクトタイプ/スキルセットの各ペアに対するペイアウトに従うコンタクトセンターシステムの予期される全体的な実績の最大化も行いながら、エージェントおよびコンタクトの標的利用を達成する、コンタクト−エージェント対話の相対的な割合(または、特定のコンタクト−エージェント対話を選択する相対的な可能性)を説明する。
【0061】
図4Gは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー400Gの例を示す。BPネットワークフロー400Gは、明確さのために、最適なフローソリューションが0に決定されたエッジが削除されていることを除けば、BPネットワークフロー400F(
図4F)と同一である。BP方策のもとで、エージェントは、補足的なスキルおよびゼロでないペイアウトを有していても、最適なフローソリューションが0に決定されたコンタクトタイプと好ましくはペアリングされないであろう。
【0062】
この例において、エッジ401A、402C、402Fおよび403Aは、削除されている。残っているエッジは、好ましいペアリングを表す。従って、L1(エージェント過剰)環境において、コンタクトが着信する場合、そのコンタクトは、好ましいペアリングが利用可能に存在するエージェントのうちの一人と好ましくはペアリングされ得る。例えば、スキル421および422を有するコンタクトタイプ411のコンタクトは、エージェント402の総計供給(利用可能性)の450ユニットを要求し、常に好ましくはエージェント402とペアリングされ得る。別の例について、スキル421および422を有するコンタクトタイプ412のコンタクトは、好ましくは、時々、エージェント401とペアリングされ得、時々、エージェント402とペアリングされ得る。このコンタクトは、(このタイプのコンタクト/スキルが着信する予期される頻度に基づいて)450の総計要求を有し、エージェント401から400ユニットの供給およびエージェント402から残りの50ユニットの供給を要求する。
【0063】
いくつかの実施形態において、このタイプ/スキルのコンタクトが着信する場合、BPモジュールまたは類似の構成要素は、各エージェントからなされる相対的な要求(400および50)に従って、エージェント401または402のいずれかを選択し得る。例えば、擬似乱数発生器は、相対的な要求に従って重み付けされたランダム選択によって、エージェント401または402をランダムに選択するために使用され得る。従って、このタイプ/スキルの各コンタクトに対して、好ましいペアリングとしてエージェント401を選択する確率が400/450(≒ 89%)であり、好ましいペアリングとしてエージェント402を選択する確率が50/450(≒ 11%)である。経時的に、このタイプ/スキルの多くのコンタクトがBP方策を使用してペアリングされる場合、それらのコンタクトのうちのおよそ89%が、エージェント401と好ましくはペアリングされ得、それらのコンタクトのうちの残りの11%が、エージェント402と好ましくはペアリングされ得る。いくつかの実施形態において、エージェントの全体的な標的利用、またはコンタクトタイプ/スキルごとの標的利用は、比例したパーセンテージのコンタクトを受信するための、エージェントの「帯域幅」であり得る。
【0064】
このソリューションを有するこのBPネットワークフロー400Gについて、エージェントのうちの全てからの総計供給は、コンタクトのうちの全てからの総計要求を満たすことが予期される。従って、全てのエージェントの標的利用(ここでは均衡のとれた利用)は、ペイアウトと、それらのペイアウトを有するエッジに沿ったコンタクトへのエージェントの相対的な分配とに従って、コンタクトセンターシステムにおけるより高い予期される全体的な実績も達成しながら、達成され得る。
【0065】
図5A〜Iは、別のBPペイアウトマトリックスおよびネットワークフローの例を示す。スキルの様々な組み合わせを有するコンタクトタイプおよびエージェントのいくつかの構成について、所与のBPネットワークフローに対する最適なフローまたはマックスフローが、供給および要求の均衡を完全にはとり得ない可能性がある。本例は、エージェントとコンタクトタイプとのこの構成が、初めに不均衡な供給および要求につながることを除けば、
図4A〜4Gの例に類似する。この簡易化された、仮説上のコンタクトセンターにおいて、標的利用を調整するための二次計画法ベースの技術は、エージェントおよびコンタクトタイプの不均衡な構成に対処するために、エージェントおよびコンタクトを横断する最適に歪んだ利用を維持しながら、全体的なコンタクトセンター実績を増加させるために、線形計画法ベースのネットワークフロー最適化技術とともに適用され得る。
【0066】
図5Aは、本開示の実施形態に従う、BPスキルベースペイアウトマトリックス500Aの例を表す。BPスキルベースペイアウトマトリックス500Aにおいて表された仮説上のコンタクトセンターシステムは、各々およそ三分の一または.33の、初期に予期される利用可能性/利用を有する三人のエージェント(エージェント501、502および503)が存在するという限りにおいて、BPスキルベースペイアウトマトリックス400A(
図4)に表されたコンタクトセンターシステムに類似する。それぞれ、およそ40%(.30+.10)および60%(.30+.30)の予期される頻度/利用を有する二つのコンタクトタイプ(コンタクトタイプ511および512)が存在する。
【0067】
本例において、エージェント501は、スキル521および522に対して割り当てられるか、訓練されるか、または別様に利用可能にされ、エージェント502および503は、スキル522のみに対して割り当てられるか、訓練されるか、または別様に利用可能にされている。例えば、スキル521がフランス語の言語スキルを表し、かつスキル522がドイツ語の言語スキルを表す場合、エージェント501は、フランス語またはドイツ語のいずれかを必要とするコンタクトに割り当てられ得るが、エージェント502および503は、ドイツ語を必要とするコンタクトのみに割り当てられ得、フランス語を必要とするコンタクトに割り当てられ得ない。
【0068】
本例において、.30または30%のコンタクトは、コンタクトタイプ511のものであること、およびスキル521を必要とすることが予期され、.30または30%のコンタクトは、コンタクトタイプ512のものであること、およびスキル521を必要とすることが予期され、.10または10%のコンタクトは、コンタクトタイプ511のものであること、およびスキル522を必要とすることが予期され、.30または30%のコンタクトは、コンタクトタイプ512のものであること、およびスキル522を必要とすることが予期される。
【0069】
本例において、エージェント501は、(BPスキルベースペイアウトマトリックス500Aに示されるような、ペイアウト.30、.28、.30および.28を有する)任意のコンタクトとペアリングされ得る。スキル522のみを有するエージェント502および503は、コンタクトタイプ511および512が少なくとも(BPスキルベースペイアウトマトリックス500Aに示されるような、ペイアウト.30、.24、.25および.20を有する)スキル522を必要とする場合、コンタクトタイプ511または512のいずれかのコンタクトとペアリングされ得る。BPスキルベースペイアウトマトリックス500Aにおける空のセルによって示されるように、エージェント502および503は、スキル521のみを必要とするコンタクトとペアリングされないであろう。12−セルのペイアウトマトリックスは、4個の空のセルを含み、8個の空でないセルは、8組の可能なペアリングを表す。
【0070】
図5Bは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー500Bの例を示す。BPネットワークフロー400B(
図4B)に類似して、BPネットワークフロー500Bは、ネットワークの左側において、ソースとしてエージェント501〜503を示し、かつ、ネットワークの右側において、シンクとして各スキルセットに対するコンタクトタイプ512および5123を示す。BPネットワークフロー500Bにおける各エッジは、特定のタイプおよびニーズ(スキル)のセットを有するコンタクトとエージェントとの間の可能なペアリングを表す。エッジ501A〜D、502A〜Bおよび503A〜Bは、示されるような可能なコンタクト−エージェントペアリングのそれぞれのエージェントおよびコンタクトタイプ/スキルに対する、可能なコンタクト−エージェントペアリングを表す。
【0071】
図5Cは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー500Cの例を示す。BPネットワークフロー500Cは、BPペイアウトマトリックス500A(
図5A)のネットワーク表示である。明確さのために、各エッジに対する識別子は、示されず、代わりに、各エッジに対するペイアウト(例えば、エッジ501Aおよび501D上の.30、ならびにエッジ501Bおよび501C上の.28)、およびエージェント502および503について各エッジに対する対応するペイアウトを示す。
【0072】
図5Dは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー500Dの例を示す。BPネットワークフロー500Dは、各エージェントによって提供される相対的な初期の供給、および各コンタクトタイプ/スキルの組み合わせによって必要とされる要求を示す。総計供給1は、総計要求1に等しい。
【0073】
図5Eは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー500Eの例を示す。表現の容易さのために、供給および要求は、3000の倍率でスケーリングされており、初期の供給に対するマックスフローソリューションが、各エッジに対して示される。このソリューションによると、(エージェント501から、スキル521を有するコンタクトタイプ511への)エッジ501Aは、900の最適なフローを有し、(エージェント501から、スキル521を有するコンタクトタイプ512への)エッジ501Bは、100の最適なフローを有し、エッジ501Cおよび501Dは、0の最適なフローを有する。同様に、エージェント502に対する最適なフローは、それぞれ、300および700であり、エージェント503に対する最適なフローは、それぞれ、0および200である。
【0074】
このソリューションによると、エージェント503は、エージェント501および502と比較して、実質的に十分に利用され得ない。エージェント501および502は、各々それらの1000ユニットの完全な供給のために最適化されるが、エージェント503は、200ユニットのみか、またはエージェント503の供給の五分の一のみを使用することが予期される。コンタクトセンター環境において、エージェント503は、より少ないコンタクトに割り当てられて、エージェント501および502と比較してより多くの暇な時間を過ごし得るか、または、エージェントが、好ましくないコンタクトに割り当てられ得、それは、マックスフローソリューションによって予測される実績よりも低いコンタクトセンター実績をもたらす。
【0075】
同様に、このソリューションによると、スキル521を必要とするコンタクトタイプ512のコンタクトは、他のコンタクトタイプ/スキルの組み合わせと比較して、実質的に十分に利用され得ない(または「サービスが十分でない」)。他のコンタクトタイプ/スキルの組み合わせは、それぞれ、それらの900、300、および900ユニットの完全な要求のために最適化されるが、スキル521を必要とするコンタクトタイプ512は、100ユニットのみか、またはこのコンタクトタイプ/スキルの要求の九分の一のみを受信することが予期される。コンタクトセンター環境において、この十分に利用されないコンタクトタイプ/スキルの組み合わせは、他のコンタクトタイプ/スキルの組み合わせと比較してより長い待ち時間を経験し得るか、または、コンタクトが、好ましくないエージェントに割り当てられ得、それは、マックスフローソリューションによって予測される実績よりも低いコンタクトセンター実績をもたらす。
【0076】
BPネットワークフロー500Eにおいて示されるソリューションは、依然として総計供給および要求の均衡をとるが、エージェント503は、他のエージェントよりも非常に低い頻度で選択され得、かつ/または、いくつかのコンタクトは、より長い時間好ましいエージェントを待つ必要があり得、かつ/または、全体的なコンタクトセンター実績は、マックスフローソリューションによって予期される全体的なペイアウトを達成し得ない。
【0077】
図5Fおよび5Gは、BPネットワークフロー500E(
図5E)のように、マックスフローソリューションが不均衡である場合の、コンタクトセンターシステムにおけるエージェントおよびコンタクトの利用の均衡を向上させるために、相対的なエージェント供給を調整するためのいくつかの実施形態の技術を示す。
【0078】
図5Fは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー500Fの例を示す。BPネットワークフロー500Fにおいて、同じスキルセットを共有するエージェントは、単一のネットワークノードに「まとめられ」ている。この例において、エージェント502および503は、2000の組み合わせられた総計供給を有するスキル522に対する単一のノードに組み合わせられている。
【0079】
同様に、同じスキルセットを共有するコンタクトタイプは、単一のネットワークノードにまとめられている。この例において、スキル521を必要とするコンタクトタイプ511および512は、1800の組み合わせられた総計要求を有するスキル521に対する単一のノードに組み合わせられており、スキル522を必要とするコンタクトタイプ511および512は、1200の組み合わせられた総計要求を有するスキル522に対する単一のノードに組み合わせられている。
【0080】
さらに、エッジは、まとめられている。例えば、エージェント502および503から発する四つのエッジ(
図5Bにおいてラベル付けされているような、エッジ502A、502B、503Aおよび503B)は、スキル522を有するエージェントに対する「スーパーノード」から、スキル522を必要とするコンタクトタイプに対する「スーパーノード」へ発する単一のエッジにまとめられている。
【0081】
この時点で、いくつかの実施形態において、エージェントの相対的な供給を調整するために、二次計画法アルゴリズムまたは類似の技術が、まとめられたネットワークに適用され得る。
【0082】
図5Gは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー500Gの例を示す。BPネットワークフロー500Gは、二次計画法アルゴリズムまたは類似の技術に対するソリューションに従って調整されたエージェント供給を示す。この例において、スキル521および522に対するエージェントスーパーノードのための供給は、BPネットワークフロー500F(
図5F)における1000から1800に調整されており、かつ、スキル522に対するエージェントスーパーノードのための供給は、BPネットワークフロー500Fにおける2000から1200に調整されている。
【0083】
総計供給は、同じままであり得る(例えば、この例において3000)が、様々なスキルセットのエージェントについての相対的な供給は、調整されている。いくつかの実施形態において、単一のスーパーノードのための総計供給は、スーパーノード内のエージェントの間で平等に配分され得る。この例において、スキル522に対するエージェントスーパーノードのための1200ユニットの供給は、エージェントの間で平等に分割されており、600ユニットをエージェント502および503のうちの各々に分配する。
【0084】
図5Hは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー500Hの例を示す。BPネットワークフロー500Hは、BPネットワークフロー500G(
図5G)に示される調整された供給を使用することによって計算されたマックスフローソリューションを示す。エージェント501は、1800の調整された供給を有し、エージェント502は、600の調整された供給を有し、エージェント503は、600の調整された供給を有する。このソリューションによると、(エージェント501から、スキル521を有するコンタクトタイプ511への)エッジ501Aは、依然として900の最適なフローを有し、(エージェント501から、スキル521を有するコンタクトタイプ512への)エッジ501Bは、現在900の最適なフローを有し、エッジ501Cおよび501Dは、依然として0の最適なフローを有する。同様に、エージェント502に対する最適なフローは、現在、各々300および300であり、エージェント503に対する最適なフローは、現在、それぞれ0および600である。
【0085】
図5Iは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー500Iの例を示す。BPネットワークフロー500Iは、明確さのために、最適なフローソリューションが0に決定されたエッジが削除されていることを除けば、BPネットワークフロー500Hと同一である。この例において、エッジ501C、501Dおよび503Aは、削除されている。
【0086】
BPネットワークフロー500Hおよび500Iにおいて示されるソリューションを使用して、全てのコンタクトタイプ/スキルの組み合わせは、完全に利用され得る(「サービスが完全である」)。
【0087】
追加的に、全体的なエージェント利用は、より均衡になり得る。BPネットワークフロー500E(
図5E)のもとで、エージェント503は、エージェント501および502の五分の一しか利用され得ない。従って、エージェント501および502は、各々およそ45%のコンタクトを割り当てられるであろうが、エージェント503は、残りのおよそ10%のコンタクトのみを割り当てられるであろう。BPネットワークフロー500Hのもとで、エージェント501は、およそ60%のコンタクトを割り当てられ得、エージェント502および503は、各々残りのおよそ20%のコンタクトを割り当てられ得る。この例において、最も忙しいエージェント(エージェント501)は、最も忙しくないエージェント(エージェント502および503)の五倍のコンタクトを受信する代わりに、最も忙しくないエージェントの三倍のコンタクトのみを受信するであろう。
【0088】
図6は、本開示の実施形態に従う、BPスキルベースペイアウトマトリックス方法600のフロー図を表す。BPスキルベースペイアウトマトリックス方法600は、ブロック610において開始し得る。
【0089】
ブロック610において、履歴コンタクト−エージェント結果データが分析され得る。いくつかの実施形態において、一週間のウィンドウ、一ヵ月のウィンドウ、九十日のウィンドウ、または一年のウィンドウなど、履歴コンタクト−エージェント結果データのローリングウィンドウが分析され得る。履歴コンタクト−エージェント結果データは、どのエージェントがどのコンタクトと通信したか、いつ通信が発生したか、通信の持続時間、および通信の結果についての識別子を含む、コンタクトとエージェントとの間の個別の対話についての情報を含み得る。例えば、電話販売のコールセンターにおいて、結果は、販売が発生したかどうか、または、販売が発生した場合における販売金額を示し得る。顧客維持待ち行列において、結果は、顧客が維持された(「保存された」)かどうか、または顧客を維持するために提示された任意のインセンティブの金額を示し得る。顧客サービス待ち行列において、結果は、顧客のニーズが満たされたかどうか、または問題が解決されたかどうか、またはスコア(例えば、ネットプロモータースコアまたはNPS)もしくはコンタクト−エージェント対話に対する顧客満足を表す他の評価を示し得る。履歴コンタクト−エージェント結果データを分析した後、または分析と並行して、BPスキルベースペイアウトマトリックス方法600は、ブロック620に進み得る。
【0090】
ブロック620において、コンタクト属性データが分析され得る。コンタクト属性データは、一つ以上の顧客関係管理(CRM)データベースにおいて記憶されるデータを含み得る。例えば、無線通信プロバイダーのCRMデータベースは、顧客が使用する携帯電話の種類、顧客が申し込んだ契約の種類、顧客の契約の持続期間、顧客の契約の毎月の料金、および会社との顧客の関係の保有期間についての情報を含み得る。別の例について、銀行のCRMデータベースは、顧客によって保持される口座の種類および番号、顧客の口座の毎月の平均残高、ならびに会社との顧客の関係の保有期間についての情報を含み得る。いくつかの実施形態において、コンタクト属性データは、第三者から得られる一つ以上のデータベースにおいて記憶される第三者データも含み得る。コンタクト属性データを分析した後、または、分析と並行して、BPスキルベースペイアウトマトリックス方法600は、ブロック630に進み得る。
【0091】
ブロック630において、スキルグループが、各エージェントおよび各コンタクトタイプに対して決定され得る。スキルの例は、技術的サポート、請求のサポート、販売、維持などの広範なスキル、英語、スペイン語、フランス語などの言語スキル、「レベル2の上級技術的サポート」、AppleのiPhone(登録商標)の使用者のための技術的サポート、GoogleのAndroidの使用者のための技術的サポートなどのより狭いスキル、および他の様々なスキルのうちの任意のスキルを含む。いくつかの実施形態において、任意の特有のスキルが存在し得ないか、または、一つのスキルのみがエージェントのうちの全てまたはコンタクトタイプのうちの全てを横断して識別され得る。これらの実施形態において、単一の「スキルグループ」のみが存在し得る。
【0092】
いくつかの実施形態において、所与のコンタクトタイプは、異なる時間において、異なるスキルセットを必要とし得る。例えば、コールセンターへの第一の呼び出しの間、一つのタイプのコンタクトは、技術的質問を有し得、技術的サポートスキルを有するエージェントを必要とし得るが、第二の呼び出しの間、同じタイプの同じコンタクトは、請求の質問を有し得、顧客サポートスキルを有するエージェントを必要とし得る。これらの実施形態において、同じコンタクトタイプは、各コンタクトタイプ/スキルの組み合わせに従って、一度以上含まれ得る。スキルグループが決定された後、BPスキルベースペイアウトマトリックス方法600は、ブロック640に進み得る。
【0093】
ブロック640において、各エージェントに対して標的利用が決定され得、かつ、各コンタクトタイプ(またはコンタクトタイプ/スキルの組み合わせ)に対して予期率が決定され得る。いくつかのL1環境において、各エージェントが経時的におよそ均等な数のコンタクトを割り当てられることが予期されるように、均衡のとれたエージェント利用は、標的とされ得る。例えば、コンタクトセンター環境が四人のエージェントを有する場合、各エージェントは、1/4(または25%)の標的利用を有し得る。別の例について、コンタクトセンター環境がn人のエージェントを有する場合、各エージェントは、1/n(または等しいパーセンテージのコンタクト)の標的利用を有し得る。
【0094】
同様に、各コンタクトタイプ/スキルに対する予期率は、例えば、ブロック610において分析された履歴コンタクト−エージェント結果データにおいて観察される実際の率に基づいて決定され得る。標的利用および予期率が決定された後、BPスキルベースペイアウトマトリックス方法600は、ブロック650に進み得る。
【0095】
ブロック650において、各実行可能なコンタクト−エージェントペアリングに対する予期されるペイアウトを伴うペイアウトマトリックスが決定され得る。いくつかの実施形態において、コンタクト−エージェントペアリングは、エージェントおよびコンタクトタイプが少なくとも一つの共通のスキルを有する場合、実行可能であり得る。他の実施形態において、コンタクト−エージェントペアリングは、エージェントがコンタクトタイプによって必要とされるスキルのうちの少なくとも全てを有する場合、実行可能であり得る。さらなる他の実施形態において、実行可能性のための他のヒューリスティックスが使用され得る。
【0096】
BPスキルベースペイアウトマトリックス400Aであるペイアウトマトリックスの例は、上記で
図4Aを参照して詳細に説明されている。BPスキルベースペイアウトマトリックス400Aは、関連付けられたスキルと標的利用とを有するエージェントのセット、履歴コンタクト−エージェント結果データおよび/またはコンタクト属性データに基づいて決定された予期される頻度を有する(様々なスキルセットと組み合わせられる)コンタクトタイプのセット、および各実行可能なコンタクト−エージェントペアリングに対するゼロでない予期されるペイアウトのセットを含む。ペイアウトマトリックスが決定された後、BPスキルベースペイアウトマトリックス方法600は、ブロック660に進み得る。
【0097】
ブロック660において、ペイアウトマトリックスに従い、コンピュータープロセッサーによって生成されたモデルが出力され得る。例えば、コンタクトセンターシステム内に組み込まれたコンピュータープロセッサーもしくはコンタクトセンターシステムに通信可能に結合されたコンピュータープロセッサー、またはコンタクトセンターシステムにおけるBPモジュールなどの構成要素は、コンタクトセンターシステムまたはコンピュータープロセッサーの別の構成要素によって受信されるペイアウトマトリックスモデルを出力し得る。いくつかの実施形態において、ペイアウトマトリックスモデルは、コンタクトセンターシステムの他の構成要素または人間の管理者に対してログされ得るか、印刷され得るか、表示され得るか、送信され得るか、または別様に記憶され得る。ペイアウトマトリックスモデルが出力された後、BPスキルベースペイアウトマトリックス方法600は、終了し得る。
【0098】
図7Aは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー方法700Aのフロー図を示す。BPネットワークフロー方法700Aは、ブロック710において開始し得る。
【0099】
ブロック710において、BPペイアウトマトリックスが決定され得る。いくつかの実施形態において、BPペイアウトマトリックスは、BPペイアウトマトリックス方法600または類似の方法を使用して決定され得る。他の実施形態において、BPペイアウトマトリックスは、別の構成要素またはモジュールから受信され得る。BPペイアウトマトリックスが決定された後、BPネットワークフロー方法700Aは、ブロック720に進み得る。
【0100】
ブロック720において、各エージェントに対して標的利用が決定され得、かつ、各コンタクトタイプに対して予期率が決定され得る。他の実施形態において、ブロック710において決定されたペイアウトマトリックスは、BPペイアウトマトリックス方法600によって出力されたペイアウトマトリックス、またはBPスキルベースペイアウトマトリックス400A(
図4A)などの、標的利用および/または予期率を取り入れ得るか、または別様に含み得る。標的利用および予期率が決定された後、必要ならば、BPネットワークフロー方法700Aは、ブロック730に進み得る。
【0101】
ブロック730において、エージェント供給およびコンタクトタイプ要求が決定され得る。上記において、例えば、
図4Dおよび4Eを参照して詳細に説明されたように、各エージェントは、各エージェントの予期される利用可能性または標的利用(例えば、三人のエージェントを有する環境において、1または100%の総計供給に対して、各々三分の一)に等しい「供給」を提供し得る。追加的に、各コンタクトタイプ/スキルは、1または100%の総計要求に対して、各コンタクトタイプ/スキルの予期される頻度または標的利用に等しい量のエージェント供給を要求し得る。総計供給および要求は、正規化され得るか、または互いに均等になるように別様に構成され得、各エッジに沿ったキャパシティーまたは帯域幅は、無限または別様に無制限と考えられ得る。他の実施形態において、供給/要求の不均衡が存在し得るか、または、いくつかのエッジもしくは全てのエッジに対して設定された割り当て量または別様に限定されたキャパシティーが存在し得る。
【0102】
いくつかの実施形態において、供給および要求は、例えば、1000、3000などのいくつかの倍率によってスケーリングされ得る。スケーリングのとき、三人のエージェントのうちの各々についての供給は、三分の一の代わりに1000と示され得、総計供給は、3000と示され得る。同様に、各コンタクトタイプ/スキルセットについての相対的な要求は、スケーリングされ得る。いくつかの実施形態において、スケーリングは起こらない。エージェント供給およびコンタクトタイプ要求が決定された後、BPネットワークフロー方法700Aは、ブロック740に進み得る。
【0103】
ブロック740において、好ましいコンタクト−エージェントペアリングが決定され得る。上記において、例えば、
図4Fおよび4Gを参照して詳細に説明されたように、BPネットワークフローのための一つ以上のソリューションが決定され得る。いくつかの実施形態において、「マキシマムフロー」もしくは「マックスフロー」アルゴリズム、または他の線形計画法アルゴリズムは、要求(シンク)を満たすための供給(ソース)の「フロー」または「分配」を最適化するための一つ以上のソリューションを決定するために、BPネットワークフローに適用され得る。いくつかの実施形態において、「マックスコスト」アルゴリズムは、最適なマックスフローソリューションを選択するために適用され得る。
【0104】
L2(コンタクト過剰)環境などのいくつかのコンタクトセンター環境において、ネットワークフローは、待ち行列で待っているコンタクトが供給を提供するソースであり、利用可能になり得る可能なエージェントが要求を提供するシンクであるように、逆にされ得る。
【0105】
BPネットワークフローは、BPモジュールまたは類似の構成要素によって決定された最適なフローソリューションを含み得る。このソリューション(そこから選ぶいくつかのソリューション、またはランダムに選択されるいくつかのソリューションが存在し得る)によると、いくつかの(実行可能な)エッジは、0の最適なフローを有し得、それは、そのような実行可能なペアリングが好ましいペアリングでないことを示す。いくつかの実施形態において、BPネットワークフローは、実行可能なペアリングを表すエッジを、そのペアリングが好ましいペアリングでないと決定された場合、削除し得る。
【0106】
他のエッジは、ゼロでない最適なフローを有し得、それは、そのような実行可能なペアリングが少なくも時々好ましいということを示す。上記で詳細に説明されたように、この最適なフローソリューションは、エージェントとコンタクトタイプ/スキルセットの各ペアに対するペイアウトに従うコンタクトセンターシステムの予期される全体的な実績の最大化も行いながら、エージェントおよびコンタクトの標的利用を達成する、コンタクト−エージェント対話の相対的な割合(または、特定のコンタクト−エージェント対話を選択する相対的な可能性)を説明する。
【0107】
いくつかのBPネットワークフローのいくつかのソリューションについて、単一のコンタクトタイプ/スキルは、複数のエージェントから単一のコンタクトタイプ/スキルに入る複数のエッジを有し得る。これらの環境において、コンタクトタイプ/スキルは、複数の好ましいペアリングを有し得る。複数のエージェントからの選択を考慮すれば、BPネットワークフローは、そのコンタクトタイプ/スキルのコンタクトがコンタクトセンターに着信する度に数人のエージェントのうちの一人が選択され得る相対的な割合または重み付けを示す。好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定した後、BPネットワークフロー方法700Aは、ブロック750に進み得る。
【0108】
ブロック750において、好ましいコンタクト−エージェントペアリングに従い、コンピュータープロセッサーによって生成されたモデルが出力され得る。例えば、コンタクトセンターシステム内に組み込まれたコンピュータープロセッサーもしくはコンタクトセンターシステムに通信可能に結合されたコンピュータープロセッサー、またはコンタクトセンターシステムにおけるBPモジュールなどの構成要素は、コンタクトセンターシステムまたはコンピュータープロセッサーの別の構成要素によって受信される好ましいペアリングモデルを出力し得る。いくつかの実施形態において、好ましいペアリングモデルは、コンタクトセンターシステムの他の構成要素または人間の管理者に対してログされ得るか、印刷され得るか、表示され得るか、送信され得るか、または別様に記憶され得る。好ましいペアリングモデルが出力された後、BPネットワークフロー方法700Aは、終了し得る。
【0109】
図7Bは、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー方法700Bのフロー図を示す。BPネットワークフロー700Bは、
図7Aを参照して上記で説明されたBPネットワークフロー700Aに類似する。BPネットワークフロー方法700Bは、ブロック710において開始し得る。ブロック710において、BPペイアウトマトリックスが決定され得る。BPペイアウトマトリックスが決定された後、BPペイアウトマトリックス方法700Bは、ブロック720に進み得る。ブロック720において、各エージェントに対して標的利用が決定され得、かつ、各コンタクトタイプに対して予期率が決定され得る。標的利用および予期率が決定された後、必要ならば、BPネットワークフロー方法700Bは、ブロック730に進み得る。ブロック730において、エージェント供給およびコンタクトタイプ要求が決定され得る。エージェント供給およびコンタクトタイプ要求が決定された後、BPネットワークフロー方法700Bは、ブロック735に進み得る。
【0110】
ブロック735において、エージェント供給および/またはコンタクト要求は、エージェント利用の均衡をとるように、またはエージェント利用均衡を向上させるように調整され得る。上記において、例えば、
図5Fおよび5Gを参照して上記で詳細に説明されたように、同じスキルセットを共有するエージェントは、単一のネットワークノード(または「スーパーノード」)に「まとめられ」得る。同様に、同じスキルセットを共有するコンタクトタイプは、単一のネットワークノードにまとめられ得る。さらに、エッジは、エッジの対応するスーパーノードに従ってまとめられ得る。この時点で、いくつかの実施形態において、エージェントの相対的な供給および/またはコンタクトの相対的な要求を調整するために、二次計画法アルゴリズムまたは類似の技術が、まとめられたネットワークに適用され得る。エージェント利用の均衡をとるようにエージェント供給および/またはコンタクト要求を調整した後、BPネットワークフロー方法700Bは、ブロック740に進み得る。
【0111】
ブロック740において、好ましいコンタクト−エージェントペアリングが決定され得る。好ましいコンタクト−エージェントペアリングを決定した後、BPネットワークフロー方法700Aは、ブロック750に進み得る。ブロック750において、好ましいコンタクト−エージェントペアリングに従い、コンピュータープロセッサーによって生成されたモデルが出力され得る。好ましいペアリングモデルが出力された後、BPネットワークフロー方法700Bは、終了し得る。
【0112】
図8は、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー方法800のフロー図を示す。BPネットワークフロー方法800は、ブロック810において開始し得る。
【0113】
ブロック810において、利用可能なエージェントが決定され得る。コンタクトセンターシステムの現実世界の待ち行列において、数十人のエージェント、数百人のエージェント、またはそれ以上のエージェントが雇用され得る。任意の所与の時間において、これらの雇用されたエージェントのうちの少人数は、システムにログインされ得るか、または別様にシフトで活動的に働き得る。さらに、任意の所与の時間において、ログインされたエージェントのうちの少人数は、コンタクト対話(例えば、コールセンターへの呼び出しに出ている)に従事し得るか、最近のコンタクト対話の結果をログし得るか、休憩をとり得るか、または別様に、入ってくるコンタクトに割り当てられるのに利用不可能であり得る。ログインされたエージェントのうちの残りの部分は、暇であり得るか、または別様に割り当てられるのに利用可能であり得る。利用可能なエージェントのセットを決定した後、BPネットワークフロー方法800は、ブロック820に進み得る。
【0114】
ブロック820において、好ましいコンタクト−エージェントペアリングのBPモデルが決定され得る。いくつかの実施形態において、好ましいペアリングモデルは、BPネットワークフロー方法700A(
図7A)もしくは700B(
図7B)、または類似の方法を使用することによって決定され得る。他の実施形態において、好ましいペアリングモデルは、別の構成要素またはモジュールから受信され得る。
【0115】
いくつかの実施形態において、好ましいペアリングモデルは、コンタクトセンター待ち行列または複数の待ち行列のために雇用された全てのエージェントを含み得る。他の実施形態において、好ましいペアリングモデルは、所与の時間において、待ち行列にログインされたエージェントのみを含み得る。さらなる他の実施形態において、好ましいペアリングモデルは、ブロック810において利用可能であると決定されたエージェントのみを含み得る。例えば、
図4Bを参照すると、エージェント403が利用不可能である場合、いくつかの実施形態は、エージェント403に対するノードを省きかつ利用可能なエージェントであるエージェント401およびエージェント402のみに対するノードを含む、異なる好ましいペアリングモデルを使用し得る。他の実施形態において、好ましいペアリングモデルは、エージェント403に対するノードを含み得るが、コンタクトをエージェント403に割り当てるゼロでない確率を生成することを回避するように適合され得る。例えば、エージェント403から各適合可能なコンタクトタイプへのフローのキャパシティーは、ゼロに設定され得る。
【0116】
好ましいペアリングモデルは、予め計算され得る(例えば、キャッシュまたは他のストレージから検索され得る)か、または、エージェントが利用可能もしくは利用不可能になるとき、および/または、様々なスキルニーズを伴う様々なタイプのコンタクトがコンタクトセンターに着信するとき、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで計算され得る。好ましいペアリングモデルが決定された後、BPネットワークフロー方法800は、ブロック830に進み得る。
【0117】
ブロック830において、利用可能なコンタクトが決定され得る。例えば、L1環境において、複数のエージェントは、利用可能であり、コンタクトの割り当てを待っており、かつ、コンタクト待ち行列は空である。コンタクトがコンタクトセンターに着信すると、コンタクトは、ホールド状態で待つことなく、利用可能なエージェントのうちの一人に割り当てられ得る。いくつかの実施形態において、ブロック820において決定された好ましいペアリングモデルは、最初に決定され得るか、またはブロック830における利用可能なコンタクトの決定の後に更新され得る。例えば、
図4A〜4Gを参照すると、エージェント401〜403は、数十人またはそれ以上のうち、所与の瞬間にたまたま利用可能である三人のエージェントであり得る。そのとき、BPスキルベースペイアウトマトリックス400A(
図4A)は、その時点で利用可能な三人のエージェントについて決定され得、BPネットワークフロー400G(
図4G)は、BPスキルベースペイアウトマトリックス400Aに基づいて、その時点で利用可能な三人のエージェントについて決定され得る。従って、好ましいペアリングモデルは、そのとき、その三人の利用可能なエージェントについて決定され得る。
【0118】
いくつかの実施形態において、ペアリングされる特定のコンタクトは、そのコンタクトがブロック830において既に決定されているので、BPネットワークフロー方法800に既に知られているにもかかわらず、好ましいペアリングモデルは、例えば、BPネットワークフロー400Gにおける予期されるコンタクトタイプ/スキルの組み合わせのうちのいくつかまたは全てを占め得る。利用可能なコンタクトがブロック830において決定された(かつ、いくつかの実施形態において、好ましいペアリングモデルが生成または更新された)後、BPネットワークフロー方法800は、ブロック840に進み得る。
【0119】
ブロック840において、利用可能なエージェントおよび利用可能なコンタクトのうちの少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングが決定され得る。例えば、BPネットワークフロー400G(
図4G)において示されるように、利用可能なコンタクトがコンタクトタイプ411のものであり、かつスキル421または422を必要とする場合、好ましいペアリングは、エージェント402とのペアリングである。同様に、利用可能なコンタクトがコンタクトタイプ412のものであり、かつスキル421または422を必要とする場合、好ましいペアリングは、エージェント401(400の最適なフロー)またはエージェント402(50の最適なフロー)のいずれかとのペアリングである。少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングが決定された後、BPネットワークフロー方法800は、ブロック850に進み得る。
【0120】
ブロック850において、少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの一つが選択され得る。いくつかの実施形態において、選択は、擬似乱数発生器を使用することによってなど、ランダムであり得る。少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの所与の一つを選択する可能性(または確率)は、BPモデルによって説明される統計的可能性に基づき得る。例えば、BPネットワークフロー400G(
図4G)において示されるように、利用可能なコンタクトがコンタクトタイプ412のものであり、かつスキル421または422を必要とする場合、エージェント401を選択する確率は、400/450≒89%の確率であり、エージェント402を選択する確率は、50/450≒11%の確率である。
【0121】
一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングしか存在しない場合、選択は自明であり得るので、いくつかの実施形態において、ランダム選択の必要性は存在し得ない。例えば、BPネットワークフロー400G(
図4G)において示されるように、利用可能なコンタクトがコンタクトタイプ411のものであり、かつスキル421または422を必要とする場合、好ましいペアリングは、常にエージェント402とのペアリングであり、エージェント402を選択する確率は、450/450≒100%の確率である。少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの一つを選択した後、BPネットワークフロー方法800は、ブロック860に進み得る。
【0122】
ブロック860において、選択されたペアリングは、コンタクトセンターシステムにおける接続のために出力され得る。例えば、コンタクトセンターシステム内に組み込まれたコンピュータープロセッサーもしくはコンタクトセンターシステムに通信可能に結合されたコンピュータープロセッサー、またはコンタクトセンターシステムにおけるBPモジュールなどの構成要素は、コンタクトセンターシステムまたはコンピュータープロセッサーの別の構成要素によって受信される好ましいペアリング選択(または勧められたペアリング、またはペアリング指示)を出力し得る。いくつかの実施形態において、好ましいペアリング選択は、コンタクトセンターシステムの他の構成要素または人間の管理者に対してログされ得るか、印刷され得るか、表示され得るか、送信され得るか、または別様に記憶され得る。受信構成要素は、ペアリングが要求されたかまたは別様に決定されたコンタクトに、選択されたエージェントを接続させるために、好ましいペアリング選択を使用し得る。好ましいペアリング指示が出力された後、BPネットワークフロー方法800は、終了し得る。
【0123】
図9は、本開示の実施形態に従う、BPネットワークフロー方法900のフロー図を示す。いくつかの実施形態において、BPネットワークフロー方法900は、BPネットワークフロー方法800に類似する。BPネットワークフロー方法800は、L1環境(エージェント過剰)を例示するが、BPネットワークフロー方法900は、L2環境(コンタクトが待ち行列にある)を例示する。BPネットワークフロー方法900は、ブロック910において開始し得る。
【0124】
ブロック910において、利用可能なコンタクトが決定され得る。コンタクトセンターシステムの現実世界の待ち行列において、数十人のエージェント、数百人のエージェントなどが雇用され得る。L2環境において、全てのログインされたエージェントは、コンタクト対話に従事しているか、または別様に利用不可能である。コンタクトがコンタクトセンターに着信すると、コンタクトは、ホールド待ち行列において待つように求められ得る。所与の時間において、数十またはそれ以上のコンタクトが、ホールド状態で待ち得る。いくつかの実施形態において、待ち行列は、着信時間によって順次順序付けられ得、最も長い時間待っているコンタクトが、待ち行列の先頭に順序付けされる。他の実施形態において、待ち行列は、優先順位格付けまたは個別のコンタクトの状態に基づいて少なくとも部分的に順位付けされ得る。例えば、「高い優先順位」として指定されたコンタクトは、より長い時間待っている他の「普通の優先順位」のコンタクトに先んじて、待ち行列の先頭または先頭近くに位置付けられ得る。待ち行列において待っている利用可能なコンタクトのセットを決定した後、BPネットワークフロー方法900は、ブロック920に進み得る。
【0125】
ブロック920において、好ましいコンタクト−エージェントペアリングのBPモデルが決定され得る。いくつかの実施形態において、好ましいペアリングモデルは、待っているコンタクトが供給のソースを提供し、利用可能になり得るエージェントが要求のシンクを提供するという限りにおいて、BPネットワークフロー方法700A(
図7A)または700B(
図7B)に類似した方法を使用することによって、決定され得る。他の実施形態において、好ましいペアリングモデルは、別の構成要素またはモジュールから受信され得る。
【0126】
いくつかの実施形態において、好ましいペアリングモデルは、コンタクトセンター待ち行列または複数の待ち行列に着信することが予期される全てのコンタクトタイプを含み得る。他の実施形態において、好ましいペアリングモデルは、モデルが要求されたときに待ち行列に存在しかつ待ち行列で待っているコンタクトタイプ/スキルの組み合わせのみを含み得る。例えば、三つのタイプX、YおよびZのコンタクトを受信することを予期するコンタクトセンターシステムを検討するが、タイプXおよびYのコンタクトのみが現在待ち行列で待っている。いくつかの実施形態は、タイプXおよびYの待っているコンタクトに対するノードのみを含みコンタクトタイプZに対するノードを省く、異なる好ましいペアリングモデルを使用し得る。他の実施形態において、好ましいペアリングモデルは、コンタクトタイプZに対するノードを含み得るが、このモデルは、エージェントをコンタクトタイプZのコンタクトに割り当てるゼロでない確率を生成することを回避するように適合され得る。例えば、コンタクトタイプZから各適合可能なエージェントへのフローのキャパシティーは、ゼロに設定され得る。
【0127】
好ましいペアリングモデルは、予め計算され得る(例えば、キャッシュまたは他のストレージから検索され得る)か、または、エージェントが利用可能もしくは利用不可能になるとき、および/または、様々なスキルニーズを伴う様々なタイプのコンタクトがコンタクトセンターに着信するとき、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで計算され得る。好ましいペアリングモデルが決定された後、BPネットワークフロー方法900は、ブロック930に進み得る。
【0128】
ブロック930において、利用可能なエージェントが決定され得る。例えば、L2環境において、複数のコンタクトが待っており、エージェントへの割り当てに対して利用可能であり、かつ、全てのエージェントが占有され得る。エージェントが利用可能になると、エージェントは、暇であり続けることなく、待っているコンタクトのうちの一つに割り当てられ得る。いくつかの実施形態において、ブロック920において決定された好ましいペアリングモデルは、最初に決定され得るか、またはブロック830における利用可能なコンタクトの決定の後に更新され得る。例えば、各々異なるスキルおよびタイプのコンタクトである、待ち行列で待っている三つのコンタクトが存在し得る。BPスキルベースペイアウトマトリックスは、その時点で待っている三つのコンタクトに対して決定され得、BPネットワークフローは、BPスキルベースペイアウトマトリックスに基づいて、その時点で待っている三つのコンタクトに対して決定され得る。従って、好ましいペアリングモデルは、そのとき、その三つの待っているコンタクトに対して決定され得る。
【0129】
いくつかの実施形態において、好ましいペアリングモデルは、エージェントがブロック930において既に決定されているので、ペアリングされる特定のエージェントが既にBPネットワークフロー方法900に知られているにもかかわらず、潜在的に利用可能なエージェントのうちの何人かまたは全てを占め得る。利用可能なエージェントがブロック930において決定された(かつ、いくつかの実施形態において、好ましいペアリングモデルが生成または更新された)後、BPネットワークフロー方法900は、ブロック940に進み得る。
【0130】
ブロック940において、利用可能なエージェントおよび利用可能なコンタクトのうちの少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングが決定され得る。少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングが決定された後、BPネットワークフロー方法900は、ブロック950に進み得る。
【0131】
ブロック950において、少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの一つが選択され得る。いくつかの実施形態において、選択は、擬似乱数発生器を使用することによってなど、ランダムであり得る。少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの所与の一つを選択する可能性(または確率)は、BPモデルによって説明される統計的可能性に基づき得る。好ましいコンタクト−エージェントペアリングが一つしか存在しない場合、選択は自明であり得るので、いくつかの実施形態において、ランダム選択の必要性は存在し得ない。少なくとも一つの好ましいコンタクト−エージェントペアリングのうちの一つを選択した後、BPネットワークフロー方法900は、ブロック960に進み得る。
【0132】
ブロック960において、選択されたペアリングは、コンタクトセンターシステムにおける接続のために出力され得る。例えば、コンタクトセンターシステム内に組み込まれたコンピュータープロセッサーもしくはコンタクトセンターシステムに通信可能に結合されたコンピュータープロセッサー、またはコンタクトセンターシステムにおけるBPモジュールなどの構成要素は、コンタクトセンターシステムまたはコンピュータープロセッサーの別の構成要素によって受信される好ましいペアリング選択(または勧められたペアリング、またはペアリング指示)を出力し得る。いくつかの実施形態において、好ましいペアリング選択は、コンタクトセンターシステムの他の構成要素または人間の管理者に対してログされ得るか、印刷され得るか、表示され得るか、送信され得るか、または別様に記憶され得る。受信構成要素は、ペアリングが要求されたかまたは別様に決定されたコンタクトに、選択されたエージェントを接続させるために、好ましいペアリング選択を使用し得る。好ましいペアリング指示が出力された後、BPネットワークフロー方法900は、終了し得る。
【0133】
いくつかの実施形態において、BPペイアウトマトリックスおよびネットワークフローモデルは、L3環境(すなわち、複数の利用可能なエージェントおよび待ち行列で待っている複数のコンタクト)において使用され得る。いくつかの実施形態において、ネットワークフローモデルは、複数のコンタクト−エージェントペアリングを同時にバッチペアリングするために使用され得る。L3環境のもとでのBPペアリングは、例えば、本明細書において参照によって援用される米国特許出願第15/395,469号において詳細に説明される。他の実施形態において、コンタクトセンターシステムがL1および/またはL2環境において動作している場合、BPネットワークフローモデルが使用され得、コンタクトセンターシステムがL3(またはL0)環境において動作している場合、代替的なBPペアリング方策が使用され得る。
【0134】
上記で説明された例において、BPネットワークフローモデルは、均衡のとれた(または、特定のコンタクトセンター環境に対して実行可能なようにできる限り均衡のとれた状態に近い)エージェント利用を標的とする。他の実施形態において、歪められたエージェント利用または別様に不均衡なエージェント利用は、標的とされ得(例えば、「カッパー」技術)、かつ/または、歪められたコンタクト利用または別様に不均衡なコンタクト利用は、標的とされ得る(例えば、「ロー」技術)。カッパーおよびロー技術を含むこれらの技術の例は、例えば、上記の米国特許出願第14/956,086号および第14/956,074号において詳細に説明され、上記の文献は、本明細書において参照によって援用されている。
【0135】
BPモジュール(例えば、BPモジュール140)がコンタクトセンタースイッチ(例えば、中央スイッチ110、コンタクトセンタースイッチ120Aなど)内に完全に組み込まれるかまたは別様にコンタクトセンタースイッチ内に統合される実施形態など、いくつかの実施形態において、スイッチは、スイッチとBPモジュールとの間のペアリング要求および応答を分離することなくBP技術を実施し得る。例えば、スイッチは、必要性が生じる場合、各可能なペアリングに適用するために、自身のコスト機能または複数の機能を決定し得、スイッチは、適宜コスト機能を自動的に最小化(または、いくつかの実施形態において、最大化)し得る。スイッチは、スキル待ち行列またはエージェントもしくはコンタクトの他の階層的配置の必要性を低減し得るか、またはなくし得、代わりに、スイッチは、コンタクトセンターシステム内のより大きなエージェントの集団のうちの一つ以上の仮想エージェントグループまたはエージェントのセットを横断して動作し得る。BPペアリング方法論のいくつかまたは全ての様態は、必要に応じてスイッチによって実装され得、それは、データ収集、データ分析、モデル生成、ネットワークフロー最適化などを含む。
【0136】
仮想エージェントグループを最適化する実施形態など、いくつかの実施形態において、コンタクトセンターシステムがエージェントを一つ以上のスキル待ち行列に割り当てるかどうかにかかわらず、ネットワークフローにおけるエージェントノードのモデルは、コンタクトセンターシステム内のいずれかの場所において見つけられるエージェントに対して、一つ以上のエージェントスキル/タイプの組み合わせを有するエージェントのセットを表し得る。例えば、
図4B〜4Gにおけるエージェント401、402および403に対するノードは、個別のエージェントの代わりに仮想エージェントグループを表し得、仮想エージェントグループに割り当てられるコンタクトは、次に、仮想エージェントグループ内の個別のエージェントに割り当てられ得る(例えば、ランダム割り当て、ラウンドロビン割り当て、モデルベース行動ペアリングなど)。これらの実施形態において、コンタクトがフィルタリングされるか、または個別のスキル待ち行列および/またはエージェントグループ(例えば、
図1におけるコンタクトセンタースイッチ120Aまたはコンタクトセンタースイッチ120Bのいずれか)に別様に割り当てられる前に、BPは、コンタクトセンターシステム内(例えば、
図1における中央スイッチ101)においてより高いレベルでコンタクトに適用され得る。
【0137】
過程において早期にBPを適用することは、どの待ち行列/スイッチ/VDNにコンタクトが割り当てられるべきか決めるために従来の中央スイッチが使用するスクリプトおよび他の規範的な技術を回避するという限りにおいて、有利であり得る。これらのスクリプトおよび他の規範的な技術は、全体的なコンタクトセンター実績を最適化することと所望の標的エージェント利用(例えば、均衡のとれたエージェント利用、最小のエージェント利用不均衡、エージェント利用歪みの所定量)を達成することとの両方において、非効率的かつ次善であり得る。
【0138】
この時点で、上記で説明されたような本開示に従う、コンタクトセンターシステムにおける行動ペアリングは、入力データの処理および出力データの生成をある程度伴い得るということに留意されるべきである。この入力データ処理および出力データ生成は、ハードウェアまたはソフトウェアにおいて実装され得る。例えば、上記で説明された本開示に従うコンタクトセンターシステムにおける行動ペアリングと関連付けられる機能を実装するための、行動ペアリングモジュール、または類似もしくは関連した回路において、特定の電子部品が採用され得る。代替的に、指示に従って動作する一つ以上のプロセッサーが、上記で説明された本開示に従うコンタクトセンターシステムにおける行動ペアリングと関連付けられる機能を実装し得る。もしそのようである場合、そのような指示が一つ以上の非一時的プロセッサー読み取り可能な記憶媒体上(例えば、磁気ディスクまたは他の記憶媒体)に記憶され得るか、または一つ以上の搬送波に組み込まれた一つ以上の信号を介して一つ以上のプロセッサーに送信され得ることは、本開示の範囲内である。
【0139】
本開示は、本明細書において説明された特定の実施形態によって範囲が限定されるものでない。実際に、本開示の他の様々な実施形態および本開示への修正は、本明細書において説明されたものに加えて、上記の説明および添付の図面から当業者に明白になるであろう。従って、そのような他の実施形態および修正は、本開示の範囲内に該当するように意図される。また、本開示は、本明細書において、少なくとも一つの特定の目的のための少なくとも一つの特定の環境における少なくとも一つの特定の実装の文脈で説明されたが、本開示の利便性は、それに限定されないことと、本開示は、任意の数の目的のための任意の数の環境において有益に実装され得ることとを、当業者は認識するであろう。従って、下記に規定される特許請求の範囲は、本明細書において説明されるような本開示の全体の幅広さおよび趣旨に鑑みて解釈されるべきである。