特許第6816230号(P6816230)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社川本製作所の特許一覧

<>
  • 特許6816230-給水消火装置 図000002
  • 特許6816230-給水消火装置 図000003
  • 特許6816230-給水消火装置 図000004
  • 特許6816230-給水消火装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6816230
(24)【登録日】2020年12月25日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】給水消火装置
(51)【国際特許分類】
   A62C 37/08 20060101AFI20210107BHJP
【FI】
   A62C37/08
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-157137(P2019-157137)
(22)【出願日】2019年8月29日
(62)【分割の表示】特願2015-173758(P2015-173758)の分割
【原出願日】2015年9月3日
(65)【公開番号】特開2019-217333(P2019-217333A)
(43)【公開日】2019年12月26日
【審査請求日】2019年9月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000148209
【氏名又は名称】株式会社川本製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】佐渡島 茂
(72)【発明者】
【氏名】濱田 憲
(72)【発明者】
【氏名】鳴海 一侑
(72)【発明者】
【氏名】岩田 健二
【審査官】 鈴木 貴晴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−303515(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3160542(JP,U)
【文献】 特開2004−351043(JP,A)
【文献】 特開2003−070933(JP,A)
【文献】 特開2010−233809(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 27/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道本管に接続された水道分管に接続されたポンプ装置と、
前記ポンプ装置の二次側に接続された分岐管と、
前記分岐管の一方に接続された給水配管と、
前記分岐管の他方に接続された放水配管と、
前記給水配管の一次側に接続された開閉弁と、
火災を検出した時に、信号を出力する信号出力装置と、
前記開閉弁を開閉可能に構成され、前記信号出力装置から信号が出力されたときに、前記開閉弁を閉じる制御部と、
前記水道分管に設けられた第1分岐管と、
前記第1分岐管の一方に設けられた第1給水配管と、
前記第1給水配管の一次側に接続された第1開閉弁と、
を備え
前記第1分岐管の他方には、前記ポンプ装置が設けられ、
前記分岐管は第2分岐管であり、
前記給水配管は第2給水配管であり、
前記開閉弁は第2開閉弁であり、
前記制御部は、前記信号出力装置から信号が出力されたときに、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁を閉じることを特徴とする給水消火装置。
【請求項2】
前記放水配管の一次側に設けられた逆止弁をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の給水消火装置。
【請求項3】
前記第1開閉弁の一次側に設けられた圧力検出器をさらに備え、
前記制御部は、前記信号出力装置から信号が出力されたときに、前記第2開閉弁を閉じるとともに、前記圧力検出器で検出された圧力が所定の圧力に低下したときに、さらに前記第1開閉弁を閉じることを特徴とする請求項1に記載の給水消火装置。
【請求項4】
前記放水配管の一次側に放水用開閉弁をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の給水消火装置。
【請求項5】
前記制御部を収容する電装箱と、
前記ポンプ装置及び前記電装箱を支持するベースと、
前記電装箱内に設けられ、前記信号出力装置で出力された信号を受信する入力部と、 をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の給水消火装置。
【請求項6】
前記開閉弁は前記ポンプ装置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の給水消火装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を二次側に供給する給水消火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、延床面積に関わらず、特定施設に消火装置、消火管、圧力タンク及びスプリンクラーを有する消火設備を設置することが求められる。
【0003】
また、このような消火設備においては、消火管内及び圧力タンク内の水や空気が火災発生以外の要因で減少することがあり、このため、消火管内及び圧力タンク内の圧力が低下する虞がある。このとき、消火装置の消火ポンプを駆動することも考えられるが、消費電力が大きいことから、維持コストを低減するために、消火管及び圧力タンク内の圧力を維持するための補助加圧装置を設ける技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3003174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した消火設備では、以下の問題があった。即ち、消火設備に用いられる補助加圧装置は、消火装置が停止している状態、即ち火災時以外において、消火管内及び圧力タンク内の圧力を維持するために用いられる構成であり、火災時においては使用されない。
【0006】
また、消火設備の設置時においては、補助加圧装置を有すると、消火設備の製造コストが増加する。このため、小型、且つ、安価な消火装置が求められている。
【0007】
そこで本発明は、火災時に消火が可能であって、小型、且つ、安価な給水消火装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の給水消火装置は次のように構成されている。
【0009】
本発明の一態様として、給水消火装置は、水道本管に接続された水道分管に接続されたポンプ装置と、前記ポンプ装置の二次側に接続された分岐管と、前記分岐管の一方に接続された給水配管と、前記分岐管の他方に接続された放水配管と、前記給水配管の一次側に接続された開閉弁と、火災を検出した時に、信号を出力する信号出力装置と、前記開閉弁を開閉可能に構成され、前記信号出力装置から信号が出力されたときに、前記開閉弁を閉じる制御部と、前記水道分管に設けられた第1分岐管と、前記第1分岐管の一方に設けられた第1給水配管と、前記第1給水配管の一次側に接続された第1開閉弁と、を備え、前記第1分岐管の他方には、前記ポンプ装置が設けられ、前記分岐管は第2分岐管であり、前記給水配管は第2給水配管であり、前記開閉弁は第2開閉弁であり、前記制御部は、前記信号出力装置から信号が出力されたときに、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁を閉じる
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、火災時に消火が可能であって、小型、且つ、安価な給水消火装置とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施形態に係る給水消火装置の構成を模式的に示す説明図。
図2】同給水消火装置に用いられる給水補助加圧装置の構成を示す平面図。
図3】本発明の第2の実施形態に係る給水消火装置の構成を模式的に示す説明図。
図4】本発明の第3の実施形態に係る給水消火装置の構成を模式的に示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は本発明の第1の実施形態に係る給水消火装置1の構成を模式的に示す説明図、図2は給水消火装置1に用いられる給水補助加圧装置の構成を示す平面図である。
【0013】
図1に示すように、給水消火装置1は、水道本管100に直結され、建造物200に設置される。給水消火装置1は、給水を行う給水設備及び所謂湿式の消火設備を一体に有する設備である。
【0014】
給水消火装置1は、水道本管100に接続される水道分管10と、水道分管10に接続されたメーターユニット11と、メーターユニット11の二次側に接続された第1分岐管12と、第1分岐管12の一方に接続された第1給水部13と、第1分岐管12の他方に接続された給水補助加圧装置14と、給水補助加圧装置14の二次側に接続された第2分岐管15と、第2分岐管15の一方に接続された第2給水部16と、第2分岐管15の他方に接続された放水部17と、建造物200内に設けられた信号出力装置18と、を備えている。
【0015】
このような給水消火装置1は、所謂水道直結式給水装置であり、低層階への水の供給は水道本管100の圧力により行い、中、高層階への水の供給は、給水補助加圧装置14により行われる。
【0016】
水道分管10は、水道本管100に接続され、所定の圧力で、二次側に水を供給する。水道分管10は、その中途部に手動開閉弁10aが設けられる。
【0017】
メーターユニット11は、所謂量水器と呼ばれるものである。メーターユニット11は、供給された水量を計測可能に構成されている。メーターユニット11は、メーターの一次側と二次側とを分岐させてバイパス管を設けたメーターバイパスユニットにより構成される。
【0018】
第1分岐管12は、メーターユニット11の二次側の流路を二方向に分岐する。
【0019】
第1給水部13は、第1分岐管12の一方に接続され、水を給水可能に構成されている。具体的には、第1給水部13は、第1分岐管12に接続される第1開閉弁21と、第1開閉弁21の二次側に接続され、複数に分岐する第1給水配管22と、第1給水配管22の分岐した末端にそれぞれ設けられた蛇口等の給水口23と、を備えている。
【0020】
第1開閉弁21は、流路を開閉可能に構成される。第1開閉弁21は、電磁弁又は電動弁である。第1開閉弁21は、信号線を介して給水補助加圧装置14の後述する電装箱36に接続される。
【0021】
図2に示すように、給水補助加圧装置14は、ベース31と、流路部32と、ポンプ装置33と、検出装置34と、アキュムレータ35と、電装箱36と、を備えている。
【0022】
ベース31は、その上部に、流路部32、ポンプ装置33、及び、電装箱36を固定支持する。
【0023】
流路部32は、その一次側が第1分岐管12に、その二次側が第2分岐管15に接続される。
【0024】
ポンプ装置33は、流路部32の中途部に設けられる。ポンプ装置33は、ポンプ部41と、モータ42と、を備えている。モータ42は、信号線を介して電装箱36に接続される。ポンプ部41は、ケーシングと、ケーシングに収容されモータ42により回転駆動されるインペラを有する。
【0025】
検出装置34は、流路部32であって、ポンプ装置33の二次側に設けられる。検出装置34は、流路部32内の流量及び圧力を検出可能に構成される。検出装置34は、信号線を介して電装箱36に接続される。
【0026】
アキュムレータ35は、流路部32であって、ポンプ装置33の二次側に設けられる。
【0027】
電装箱36は、その内部に、インバータ51と、入力部52と、制御部53と、を備えている。インバータ51は、モータ42に接続され、モータ42を所定の回転数で駆動可能に構成される。入力部52は、信号出力装置18から出力された信号を受信可能に構成されている。
【0028】
制御部53は、第1開閉弁21、検出装置34、インバータ51及び第2給水部16の後述する第2開閉弁61に信号線を介して電気的に接続される。制御部53は、検出装置34で検出された流量及び圧力に応じて、インバータ51によりモータ42を制御する。制御部53は、第1開閉弁21及び第2開閉弁61を切り換え可能に構成されている。
【0029】
制御部53は、信号出力装置18から出力された信号を入力部52で受信したときに、第1開閉弁21及び第2開閉弁61を切り換えるとともに、インバータ51によりモータ42を制御可能に構成される。
【0030】
第2分岐管15は、給水補助加圧装置14の流路部32の二次側を二方向に分岐する。
【0031】
第2給水部16は、第2分岐管15の一方に接続され、水を給水可能に構成されている。具体的には、第2給水部16は、第2分岐管15に接続される第2開閉弁61と、第2開閉弁61の二次側に接続され、複数に分岐する第2給水配管62と、第2給水配管62の分岐した末端にそれぞれ設けられた蛇口等の給水口63と、を備えている。
【0032】
第2開閉弁61は、流路を開閉可能に構成される。第2開閉弁61は、電磁弁又は電動弁である。第2給水配管62は、第2開閉弁61を介して第2分岐管15の一方に接続される。
【0033】
放水部17は、第2分岐管15の他方に接続され、水を放水可能に構成されている。具体的には、放水部17は、第2分岐管15に接続される逆止弁71と、逆止弁71の二次側に接続され、複数に分岐する放水配管72と、放水配管72の分岐した末端にそれぞれ設けられた複数のスプリンクラー等の放水口73と、放水配管72の分岐した末端の一つに設けられた蛇口等の供給口74と、備えている。
【0034】
放水配管72は、逆止弁71を介して第2分岐管15の他方に接続される。放水口73は、信号出力装置18から信号が出力されたときに、開放可能なバルブを有している。
【0035】
信号出力装置18は、火災発生時に火災の発生を検知し、この検知した情報を入力部52に送信可能に構成されている。
【0036】
次に、このように構成された給水消火装置1の制御方法の一例について説明する。
先ず、通常時における給水においては、第1給水部13には、水道本管100から水道分管10に供給される供給圧で水が供給される。また、第2給水部16の給水口63が開放され検出装置34で検出される圧力が所定の圧力となると、制御部53は、インバータ51を駆動し、所定の流量及び圧力となるように、ポンプ装置33を制御する。
【0037】
ポンプ装置33で増圧された水は、第2給水部16及び放水部17に供給される。その後、給水口63が閉塞され、検出装置34で検出される流量が所定の流量以下となった場合には、制御部53はポンプ装置33を停止させる。このとき、放水口73は、閉塞されていることから、逆止弁71により放水部17の放水配管72の水圧は所定の圧力に維持される。
【0038】
次に、火災発生時について説明する。建造物200で火災が発生すると、信号出力装置18は、当該火災を検知し、当該情報を入力部52に送信する。入力部52で当該情報を受信すると、制御部53は、第1開閉弁21及び第2開閉弁61を開から閉へ切り換えるとともに、モータ42を制御してポンプ部41を駆動する。このとき、放水口73は、当該信号により、バルブを開放する。これにより、ポンプ装置33から供給された水が放水部17にのみ供給されて、放水口73から水が放水される。これにより、消火が行われる。
【0039】
このように構成された給水消火装置1によれば、通常時においては、制御部53が第2開閉弁61を開状態とし、且つ、検出装置34で検出された圧力に応じてポンプ装置33を駆動する。これにより、給水消火装置1は、第2給水部16に水を給水可能となるとともに、逆止弁71により放水部17の放水配管72内の水圧を維持可能、即ち加圧可能となる。
【0040】
即ち、第2給水部16に水を供給するためにポンプ装置33を駆動すると、第2給水部16に加えて放水部17にも水が供給されることから、放水部17の加圧が可能であり、また、ポンプ装置33を停止しても、逆止弁71により放水配管72内の圧力が維持される。
【0041】
また、放水部17内の水圧が低下しても、次回の第2給水部16への供水時に、放水部17が加圧されることから、放水部17の加圧のためにポンプ装置33を駆動する必要がなく、ランニングコストを低減することが可能となる。
【0042】
火災時においては、信号出力装置18により出力される情報に基づいて、制御部53が第2開閉弁61を閉じるとともに、ポンプ装置33を駆動することで、給水補助加圧装置14によって放水部17にのみ水を供給する。これにより、給水消火装置1は、建造物200内で火災が発生したときに、消火が可能となる。
【0043】
また、当該火災時に、併せて第1開閉弁21を閉じることで、水道分管10からの水は、全て給水補助加圧装置14に供給されることから、給水補助加圧装置14における水圧の低下を防止できる。
【0044】
このように、給水補助加圧装置14は、第2給水部16への給水時に、合わせて放水部17への給水を行うとともに、火災時には放水部17へのみ給水を行う。このため、給水消火装置1は、第2給水部16及び放水部17のそれぞれに給水するために複数のポンプ装置33を設ける必要がない。
【0045】
このため、給水補助加圧装置14は、小型であり、且つ、安価とすることが可能となるとともに、放水部17への加圧のみを行う必要がない。また、給水補助加圧装置14は、小型であり、且つ、第2給水部16及び放水部17への給水を兼用することが可能であることから、設置が容易となる。これらのことにより、給水消火装置1の製造コスト、設置コスト及びランニングコストを低減することが可能となる。
【0046】
上述したように本発明の第1の実施形態に係る給水消火装置1によれば、給水補助加圧装置14により第2給水部16及び放水部17に水を供給可能、且つ、火災時に放水部17にのみ水を供給することで、火災時に消火が可能であって、小型、且つ、安価とすることが可能となる。
【0047】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、第1の実施形態においては、給水消火装置1は、給水設備として、第1給水部13及び第2給水部16を有するとともに、湿式の消火設備として放水部17を有する構成を説明したがこれに限定されない。
【0048】
例えば、第2の実施形態として、図3に一の給水部(第2給水部)16及び乾式の放水部17Aを備える給水消火装置1Aを示す。なお、第2の実施形態に係る給水消火装置1Aのうち、第1の実施形態に係る給水消火装置1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0049】
図3に示すように、給水消火装置1Aは、水道分管10と、メーターユニット11と、メーターユニット11に接続された接続管12Aと、接続管12Aに接続された給水補助加圧装置14と、給水補助加圧装置14の二次側に接続された分岐管15と、分岐管15の一方に接続された給水部16と、分岐管15の他方に接続された放水部17Aと、信号出力装置18と、を備えている。
【0050】
放水部17Aは、分岐管15の他方に接続され、水を放水可能に構成されている。具体的には、放水部17Aは、分岐管15に接続される放水用開閉弁71Aと、放水用開閉弁71Aの二次側に接続され、複数に分岐する放水配管72と、放水配管72の分岐した末端にそれぞれ設けられた複数のスプリンクラー等の放水口73と、分岐管15の他方であって放水用開閉弁71Aの一次側に接続された蛇口等の圧力開放弁75と、備えている。
【0051】
このような給水消火装置1Aは、通常時、即ち給水部16の給水時においては、制御部53の制御により第2開閉弁61を開とし、放水用開閉弁71Aを閉とすることで、放水部17Aへの水の供給を停止し、給水部16にのみ水を供給する。
【0052】
また、火災時においては、制御部53の制御により、第2開閉弁61を閉とし、且つ、放水用開閉弁71Aを開とすることで、放水部17Aのみに水を供給する。
【0053】
また、消火後においては、ポンプ装置33を停止し、圧力開放弁75を開放して、放水配管72内の水抜きをし、その後、放水用開閉弁71Aを閉じる。
【0054】
このように構成された給水消火装置1Aによれば、第2開閉弁61及び放水用開閉弁71Aを制御することで、通常時においては、給水部16に水を給水可能であって、且つ、火災時に、放水部17Aにのみ水を供給可能となる。また給水消火装置1Aは、消火時にのみ放水部17Aに水を供給し、且つ、圧力開放弁75によって、放水配管72内の水抜きが可能な乾式の消火設備である。このため、給水消火装置1Aは、寒冷地等に適用することが可能となる。
【0055】
また、給水消火装置1Aは、上述した給水消火装置1と同様に、給水補助加圧装置14によって第2給水部16への給水及び放水部17Aへの給水を行う構成である。
【0056】
このため、給水補助加圧装置14Aは、小型であり、且つ、安価とすることが可能となるとともに、放水部17Aへの加圧のみを行う必要がない。また、給水補助加圧装置14Aは、小型であり、且つ、第2給水部16及び放水部17Aへの給水を兼用することが可能であることから、設置が容易となる。これらのことにより、給水消火装置1Aの製造コスト、設置コスト及びランニングコストを低減することが可能となる。
【0057】
上述したように本発明の第2の実施形態に係る給水消火装置1Aによれば、第1の実施形態に係る給水消火装置1と同様に、給水補助加圧装置14により第2給水部16及び放水部17Aに水を供給可能、且つ、火災時に放水部17Aにのみ水を供給することで、火災時に消火が可能であって、小型、且つ、安価とすることが可能となる。
【0058】
なお、第2の実施形態の給水消火装置1Aは、さらに、第1給水部13を有する構成であってもよい。この場合には、接続管12Aの代わりに第1分岐管12をメーターユニット11の二次側に設け、二次側に第1給水部13を設ける構成とすればよい。
【0059】
また、上述した第1の実施形態に係る給水消火装置1は、上述の構成に限定されない。例えば、図4に第3の実施形態として示す給水消火装置1のように、第1分岐管12の一方に接続される第1開閉弁21の一次側に、制御部53に信号線を介して接続される圧力検出器80を設ける構成であってもよい。
【0060】
このような構成とすることで、火災時に、第1開閉弁21を開として第1給水部13に給水し、且つ、第2開閉弁61を閉とした状態で、放水部17に水を供給するとともに、圧力検出器80で検出される圧力が一定の圧力以下となるまでは、第1開閉弁21の開状態を維持する。圧力検出器80で検出される圧力が所定の圧力以下に低下した場合には、第1開閉弁21を閉じることで、放水部17にのみ水を供給する。
【0061】
このような構成とすることで、給水消火装置1は、火災時において、第1給水部13の断水を極力防止できるとともに、ポンプ装置33に供給される水の供給圧の監視が可能となる。即ち、第1給水部13の給水口23から水が放水されることにより、ポンプ装置33に供給される水の供給圧が低下すると、放水口73から放水される水量及び圧力が低下し、消火性能が低下する虞がある。しかし、圧力検出器80により検出された圧力に基づいて第1開閉弁21を開閉することで、火災時であっても、第1給水部13による給水が停止する断水状態を極力防止するとともに、放水部17による消火性能の低下を防止することができる。
【0062】
また、上述した第1の実施形態乃至第3の実施形態に係る給水消火装置1、1Aにおいては、第2開閉弁61は、第2分岐管15の二次側に設ける構成を説明したがこれに限定されない。例えば、給水補助加圧装置14の流路部32をアキュムレータ35の二次側で分岐させ、第2給水部16に接続される流路部32の吐出口に第2開閉弁61を設ける構成であってもよい。このような構成とすることで、給水消火装置1、1Aは、第2分岐管15及び第2開閉弁61を給水補助加圧装置14の二次側に設ける必要がないことから、給水消火装置1、1Aは、良好な設置性を確保することができるとともに、さらなる小型化が可能となる。なお、第2開閉弁61だけでなく、逆止弁71又は放水用開閉弁71Aも流路部32に設ける構成であってもよい。
【0063】
また、上述した給水補助加圧装置14は、ポンプ装置33を一つのみ設ける構成を説明したがこれに限定されない。給水補助加圧装置14、14Aは、建造物の大きさ、高さ、必要な給水量に応じて、ポンプ装置33を複数有する構成であってもよく、また、給水補助加圧装置14を複数備える構成であってもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
[1] 水道本管に接続された水道分管に接続されたポンプ装置と、
前記ポンプ装置の二次側に接続された分岐管と、
前記分岐管の一方に接続された給水配管と、
前記分岐管の他方に接続された放水配管と、
前記給水配管の一次側に接続された開閉弁と、
火災を検出した時に、信号を出力する信号出力装置と、
前記開閉弁を開閉可能に構成され、前記信号出力装置から信号が出力されたときに、前記開閉弁を閉じる制御部と、
を備えることを特徴とする給水消火装置。
[2] 前記放水配管の一次側に設けられた逆止弁をさらに備えることを特徴とする[1]に記載の給水消火装置。
[3] 前記水道分管に設けられた第1分岐管と、
前記第1分岐管の一方に設けられた第1給水配管と、
前記第1給水配管の一次側に接続された第1開閉弁と、
をさらに備え、
前記第1分岐管の他方には、前記ポンプ装置が設けられ、
前記分岐管は第2分岐管であり、
前記給水配管は第2給水配管であり、
前記開閉弁は第2開閉弁である、
ことを特徴とする[1]に記載の給水消火装置。
[4] 前記制御部は、前記信号出力装置から信号が出力されたときに、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁を閉じることを特徴とする[3]に記載の給水消火装置。
[5] 前記第1開閉弁の一次側に設けられた圧力検出器をさらに備え、
前記制御部は、前記信号出力装置から信号が出力されたときに、前記第2開閉弁を閉じるとともに、前記圧力検出器で検出された圧力が所定の圧力に低下したときに、さらに前記第1開閉弁を閉じることを特徴とする[3]に記載の給水消火装置。
[6] 前記放水配管の一次側に放水用開閉弁をさらに備えることを特徴とする[1]に記載の給水消火装置。
[7] 前記制御部を収容する電装箱と、
前記ポンプ装置及び前記電装箱を支持するベースと、
前記電装箱内に設けられ、前記信号出力装置で出力された信号を受信する入力部と、 をさらに備えることを特徴とする[1]に記載の給水消火装置。
[8] 前記開閉弁は前記ポンプ装置に設けられることを特徴とする[1]に記載の給水消火装置。
【符号の説明】
【0064】
1、1A…給水消火装置、10…水道分管、10a…手動開閉弁、11…メーターユニット、12…第1分岐管、12A…接続管、13…第1給水部、14、14A…給水補助加圧装置、15…第2分岐管、16…第2給水部、17、17A…放水部、18…信号出力装置、21…第1開閉弁、22…第1給水配管、23…給水口、31…ベース、32…流路部、33…ポンプ装置、34…検出装置、35…アキュムレータ、36…電装箱、41…ポンプ部、42…モータ、51…インバータ、52…入力部、53…制御部、61…第2開閉弁、62…給水配管、62…第2給水配管、63…給水口、71…逆止弁、71A…放水用開閉弁、72…放水配管、73…放水口、74…供給口、75…圧力開放弁、80…圧力検出器、100…水道本管、200…建造物。
図1
図2
図3
図4