特許第6816252号(P6816252)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6816252PDUセッション確立手順を処理する方法及びAMFノード
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6816252
(24)【登録日】2020年12月25日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】PDUセッション確立手順を処理する方法及びAMFノード
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/11 20180101AFI20210107BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20210107BHJP
   H04W 80/10 20090101ALI20210107BHJP
【FI】
   H04W76/11
   H04W36/14
   H04W80/10
【請求項の数】14
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2019-501466(P2019-501466)
(86)(22)【出願日】2018年4月11日
(65)【公表番号】特表2019-521607(P2019-521607A)
(43)【公表日】2019年7月25日
(86)【国際出願番号】KR2018004255
(87)【国際公開番号】WO2018194315
(87)【国際公開日】20181025
【審査請求日】2019年1月11日
(31)【優先権主張番号】62/486,982
(32)【優先日】2017年4月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/489,996
(32)【優先日】2017年4月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/581,036
(32)【優先日】2017年11月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】10-2018-0034808
(32)【優先日】2018年3月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ヨン ミョンジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム レヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム チェヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒョンソク
(72)【発明者】
【氏名】リュ チンソク
(72)【発明者】
【氏名】パク サンミン
【審査官】 石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】 Huawei, Hisilicon,Comparison of the options for session ID allocation and routing of subsequent SM signalling[online],SA WG2 Meeting #118 S2-167000,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_118_Reno/Docs/S2-167000.zip>,2016年11月21日
【文献】 CATT,Update of PDU session establishment procedure[online],3GPP TSG SA WG2 Meeting #120 S2-172136,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_120_Busan/Docs/S2-172136.zip>,2017年 3月21日
【文献】 Ericsson,P-CR on PDU Session establishment procedure and message coding[online],3GPP TSG-CT WG1 Meeting #103 C1-171961,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG1_mm-cc-sm_ex-CN1/TSGC1_103_Spokane/docs/C1-171961.zip>,2017年 4月10日
【文献】 Nokia, Nokia Shanghai Bell, Verizon,Inability to route a 5GSM message forwarding to SMF in non-V/HPLMN[online],3GPP TSG-CT WG1 Meeting #109 C1-181782,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG1_mm-cc-sm_ex-CN1/TSGC1_109_Montreal/Docs/C1-181782.zip>,2018年 3月 2日
【文献】 Ericsson,23.502: Handover between 3GPP and non-3GPP access[online],SA WG2 Meeting #120 S2-171752,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_120_Busan/Docs/S2-171752.zip>,2017年 3月21日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
AMF(access and mobility management function)エンティティがPDU(Packet Data Unit)セッション確立手順を処理する方法であって、
UEから、PDUセッション識別子と、3GPPアクセスと非3GPPアクセスの間のハンドオーバが要求される指示を含むPDUセッション確立要求を受信するステップと、
前記PDUセッション識別子に対応するSMF(session management function)識別子を取得するステップと
前記SMF識別子に対応するSMFエンティティと、前記AMFエンティティが同じPLMN(Public Land Mobile Network)に属することに基づいて、前記PDUセッション確立要求を拒絶しないと決定するステップと
前記SMFエンティティと前記AMFエンティティが同一PLMNに属する決定は、前記SMF識別子に基づき
前記PDUセッション確立要求を拒絶する決定に基づいて、前記UEに拒絶理由を送信するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記PDUセッション確立要求のメッセージは、要求タイプをさらに含み、
前記要求タイプは、既存PDUセッションがある “既存PDUセッション”を指示する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
“既存PDUセッション”を指示する前記要求タイプに基づいて、
PDUセッションの移動は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)ベースのアクセスネットワークと非3GPP(non−3GPP)ベースのアクセスネットワークとの間で要求されることを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
記PDUセッション識別子と前記SMF識別子とを相互に関連付けて格納するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記SMF識別子は、PLMN識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記SMF識別子に対応する前記SMFエンティティがホームPLMN(HPLMN)に属するとの決定に基づいて、前記PDUセッション確立要求を拒絶しないと決定するステップと
(i)前記SMF識別子に対応する前記SMFエンティティと前記AMFエンティティが同じPLMNに属しないこと及び、(ii)前記SMF識別子に対応する前記SMFエンティティが前記HPLMNに属しないの決定に基づいて前記PDUセッション確立要求を拒絶することを決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
PDU(Packet Data Unit)セッション確立手順を処理するように設定されたAMF(access and mobility management function)エンティティであって、
送受信部と、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサと動作的に結合でき、実行された時、前記少なくとも一つのプロセッサが、
UEから、PDUセッション識別子と、3GPPアクセスと非3GPPアクセスの間のハンドオーバが要求される指示を含むPDUセッション確立要求を受信
前記PDUセッション識別子に対応するSMF(session management function)識別子を取得し
前記SMF識別子に対応するSMFエンティティと、前記AMFエンティティが同じPLMN(Public Land Mobile Network)に属することに基づいて、前記PDUセッション確立要求を拒絶しないと決定し
前記SMFエンティティと前記AMFエンティティが同一PLMNに属するとの決定は、前記SMF識別子に基づき
前記PDUセッション確立要求を拒絶する決定に基づいて、前記UEに拒絶理由を送信することを含む動作を実行させる指示(インストラクション)を格納する少なくとも一つのコンピュータメモリとを含む、AMFエンティティ
【請求項8】
前記PDUセッション確立要求のメッセージは、要求タイプをさらに含み、
前記要求タイプは、既存PDUセッションがある“既存PDUセッション”を指示する、請求項7に記載のAMFエンティティ
【請求項9】
前記動作は、
“既存PDUセッション”を指示する前記要求タイプに基づいて、
3GPP(3rd Generation Partnership Project)ベースのアクセスネットワークと非3GPP(non−3GPP)ベースのアクセスネットワークとの間のPDUセッションの移動を要求することを更に含む、請求項8に記載のAMFエンティティ。
【請求項10】
前記動作は、前記PDUセッション識別子と前記SMF識別子とを相互に関連付けて格納することをさらに含む、請求項7に記載のAMFエンティティ
【請求項11】
前記SMF識別子は、PLMN識別子を含む、請求項7に記載のAMFエンティティ
【請求項12】
前記SMF識別子に対応する前記SMFエンティティがホームPLMN(HPLMN)に属するとの決定に基づいて、前記PDUセッション確立要求を拒絶しないと決定することと
(i)前記SMF識別子に対応する前記SMFエンティティと前記AMFエンティティが同じPLMNに属しないこと及び(ii)前記SMF識別子に対応する前記SMFエンティティが前記HPLMNに属しないことの決定に基づいて前記PDUセッション確立要求を拒絶することを決定することをさらに含む、請求項7に記載のAMFエンティティ
【請求項13】
前記SMF識別子を決定するステップは、
前記PDUセッション確立要求に含まれる前記PDUセッション識別子に基づいて前記SMF識別子を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記SMF識別子を決定することは、
前記PDUセッション確立要求に含まれる前記PDUセッション識別子に基づいて前記SMF識別子を決定することを含む、請求項7に記載のAMFエンティティ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、次世代移動通信に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムの技術規格を制定する3GPPでは、4世代移動通信と関連した多様なフォーラム及び新しい技術に対応するために、2004年末から3GPP技術の性能を最適化させて向上させようとする努力の一環としてLTE/SAE(Long Term Evolution/System Architecture Evolution)技術に対する研究を始めた。
【0003】
3GPP SA WG2を中心に進行されたSAEは、3GPP TSG RANのLTE作業と並行してネットワークの構造を決定し、異機種ネットワーク間の移動性をサポートすることを目的とするネットワーク技術に対する研究であって、最近3GPPの重要な標準化問題のうち一つである。これは3GPPシステムをIPベースの多様な無線接続技術をサポートするシステムに発展させるための作業であって、より向上したデータ送信能力で送信遅延を最小化する、最適化されたパケットベースのシステムを目標にして作業が進行されてきた。
【0004】
3GPP SA WG2で定義したEPS(Evolved Packet System)上位水準参照モデル(reference model)は、非ローミングケース(non−roaming case)及び多様なシナリオのローミングケース(roaming case)を含んでおり、詳細内容は、3GPP標準文書TS23.401とTS23.402で参照することができる。図1のネットワーク構造図は、これを簡略に再構成したものである。
【0005】
図1は、進化した移動通信ネットワークの構造図である。
【0006】
EPCは、多様な構成要素を含むことができ、図1は、そのうち一部に該当する、S−GW(Serving Gateway)52、PDN GW(Packet Data Network Gateway)53、MME(Mobility Management Entity)51、SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Supporting Node)、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)を示す。
【0007】
S−GW52は、無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワークとの間の境界点として動作し、eNodeB20とPDN GW53との間のデータ経路を維持する機能をする要素である。また、端末(または、User Equipment:UE)がeNodeB20によりサービング(serving)される領域にわたって移動する場合、S−GW52は、ローカル移動性アンカーポイント(anchor point)の役割をする。即ち、E−UTRAN(3GPPリリース8以後で定義されるEvolved−UMTS(Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access Network)内での移動性のために、S−GW52を介してパケットがルーティングされる。また、S−GW52は、他の3GPPネットワーク(3GPPリリース8以前に定義されるRAN、例えば、UTRANまたはGERAN(GSM(Global System for Mobile Communication)/EDGE(Enhanced Data rates for Global Evolution) Radio Access Network)との移動性のためのアンカーポイントとして機能することもできる。
【0008】
PDN GW(または、P−GW)53は、パケットデータネットワークに向かうデータインターフェースの終端点(termination point)に該当する。PDN GW53は、政策執行特徴(policy enforcement features)、パケットフィルタリング(packet filtering)、課金サポート(charging support)などをサポートすることができる。また、3GPPネットワークと非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN(Interworking Wireless Local Area Network)のような信頼されないネットワーク、CDMA(Code Division Multiple Access)ネットワークやWiMaxのような信頼されるネットワーク)との移動性管理のためのアンカーポイント役割をすることができる。
【0009】
図1のネットワーク構造の例示は、S−GW52とPDN GW53が別途のゲートウェイで構成されるものを示すが、二つのゲートウェイが単一ゲートウェイ構成オプション(Single Gateway Configuration Option)によって具現されることもできる。
【0010】
MME51は、UEのネットワーク連結に対するアクセス、ネットワークリソースの割当、トラッキング(tracking)、ページング(paging)、ローミング(roaming)及びハンドオーバなどをサポートするためのシグナリング及び制御機能を実行する要素である。MME51は、加入者及びセッション管理に関連した制御平面(control plane)機能を制御する。MME51は、数多くのeNodeB22を管理し、他の2G/3Gネットワークに対するハンドオーバのための従来のゲートウェイの選択のためのシグナリングを実行する。また、MME51は、セキュリティ過程(Security Procedures)、端末−対−ネットワークセッションハンドリング(Terminal−to−network Session Handling)、アイドル端末位置決定管理(Idle Terminal Location Management)などの機能を遂行する。
【0011】
SGSNは、異なるアクセス3GPPネットワーク(例えば、GPRSネットワーク、UTRAN/GERAN)に対するユーザの移動性管理及び認証(authentication)といった全てのパケットデータをハンドリングする。
【0012】
ePDGは、信頼されない非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN、WiFiホットスポット(hotspot)等)に対するセキュリティノードとしての役割をする。
【0013】
図1を参照して説明したように、IP能力を有する端末(または、UE)は、3GPPアクセスはもちろん非3GPPアクセスに基づいても、EPC内の多様な要素を経由して事業者(即ち、オペレータ(operator))が提供するIPサービスネットワーク(例えば、IMS)にアクセスすることができる。
【0014】
また、図1は、多様なレファレンスポイント(例えば、S1−U、S1−MME等)を示す。3GPPシステムでは、E−UTRAN及びEPCの異なる機能エンティティ(functional entity)に存在する2個の機能を連結する概念的なリンクをレファレンスポイント(reference point)と定義する。以下の表1は、図1に示すレファレンスポイントを整理したものである。表1の例示外にもネットワーク構造によって多様なレファレンスポイントが存在できる。
【0015】
【表1】
【0016】
<次世代移動通信ネットワーク>
【0017】
4世代移動通信のためのLTE(long term evolution)/LTE−Advanced(LTE−A)の成功にこたえて、次世代、即ち、5世代(いわゆる5G)移動通信に対する関心も高まっており、研究も続々と進行している。
【0018】
国際電気通信連合(ITU)が定義する5世代移動通信は、最大20Gbpsのデータ送信速度とどこでも最小100Mbps以上の体感送信速度を提供するものを意味する。正式名称はIMT−2020’であり、世界的に2020年に商用化することを目標としている。
【0019】
ITUでは3代使用シナリオ、例えば、eMBB(enhanced Mobile BroadBand)mMTC(massive Machine Type Communication)及びURLLC(Ultra Reliable and Low Latency Communications)を提示している。
【0020】
まず、URLLCは、高い信頼性と低い遅延時間を要求する使用シナリオに関する。例えば、自動走行、工場自動化、増強現実のようなサービスは、高い信頼性と低い遅延時間(例えば、1ms以下の遅延時間)を要求する。現在4G(LTE)の遅延時間は、統計的に、21−43ms(best10%)、33−75ms(median)である。これは1ms以下の遅延時間を要求するサービスをサポートするに足りない。
【0021】
次に、eMBB使用シナリオは、移動超広帯域を要求する使用シナリオに関する。
【0022】
このような超広帯域の高速サービスは、既存LTE/LTE−Aのために設計されたコアネットワークによっては受容されにくい。
【0023】
したがって、いわゆる5世代移動通信ではコアネットワークの再設計が切実に要求される。
【0024】
図2は、次世代移動通信の予想構造をノード観点で表した例示図である。
【0025】
図2を参照して分かるように、UEは、次世代RAN(Radio Access Network)を介してデータネットワーク(DN)と連結される。
【0026】
図示された制御平面機能(Control Plane Function;CPF)ノードは、4世代移動通信のMME(Mobility Management Entity)機能の全部または一部、S−GW(Serving Gateway)及びP−GW(PDN Gateway)の制御平面機能の全部または一部を実行する。前記CPFノードは、AMF(Access and Mobility Management Function)とSMF(Session Management Function)を含む。
【0027】
図示されたユーザ平面機能(User Plane Function;UPF)ノードは、ユーザのデータが送受信されるゲートウェイの一種である。前記UPFノードは、4世代移動通信のS−GW及びP−GWのユーザ平面機能の全部または一部を実行することができる。
【0028】
図示されたPCF(Policy Control Function)は、事業者の政策を制御するノードである。
【0029】
図示されたアプリケーション機能(Application Function:AF)は、UEに多様なサービスを提供するためのサーバである。
【0030】
図示された統合データ格納管理(Unified Data Management:UDM)は、4世代移動通信のHSS(Home subscriber Server)54のように、加入者情報を管理するサーバの一種である。前記UDMは、前記加入者情報を統合データリポジトリ(Unified Data Repository:UDR)に格納して管理する。
【0031】
図示された認証サーバ機能(Authentication Server Function:AUSF)は、UEを認証及び管理する。
【0032】
図示されたネットワークスライス選択機能(Network Slice Selection Function:NSSF)は、後述のようにネットワークスライシングのためのノードである。
【0033】
図3aは、2個のデータネットワークを介した多重PDUセッションをサポートするためのアーキテクチャを示す例示図であり、図3bは、2個のデータネットワークに対する同時アクセスをサポートするためのアーキテクチャを示す例示図である。
【0034】
図3aでは、UEが2個のデータネットワークに多重PDUセッションを利用して同時に接続できるようにするためのアーキテクチャが示されている。2個の互いに異なるPDUセッションのために2個のSMFが選択される。
【0035】
図3bでは、UEが一つのPDUセッションを使用して2個のデータネットワークに同時アクセスするためのアーキテクチャが示されている。
【0036】
<ネットワークスライス(Network Slice)>
【0037】
以下、次世代移動通信で導入されるネットワークのスライシングを説明する。
【0038】
次世代移動通信は、一つのネットワークを介して多様なサービスを提供するために、ネットワークのスライシングに対する概念を紹介している。ここで、ネットワークのスライシングは、特定サービスを提供する時、必要な機能を有するネットワークノードの組み合わせである。スライスインスタンスを構成するネットワークノードは、ハードウェア的に独立されたノードであり、または論理的に独立されたノードである。
【0039】
各スライスインスタンスは、ネットワーク全体を構成するのに必要な全てのノードの組み合わせで構成される。この場合、一つのスライスインスタンスは、UEに単独でサービスを提供することができる。
【0040】
それに対し、スライスインスタンスは、ネットワークを構成するノードのうち一部ノードの組み合わせで構成されることもできる。この場合、スライスインスタンスは、UEに単独でサービスを提供せずに、既存の他のネットワークノードと連係してUEにサービスを提供することができる。また、複数個のスライスインスタンスが互いに連係してUEにサービスを提供することもできる。
【0041】
スライスインスタンスは、コアネットワーク(CN)ノード及びRANを含む全体ネットワークノードが分離されるという点で専用コアネットワークと異なる。また、スライスインスタンスは、単純にネットワークノードが論理的に分離されるという点で専用コアネットワークと異なる。
【0042】
<次世代移動通信ネットワークでローミング>
【0043】
一方、UEが訪問ネットワーク、例えば、VPLMN(Visited Public Land Mobile Network)にローミングした状況でUEからのシグナリング要求を処理する方式には二つが存在する。1番目の方式であるLBO(local breakout)方式は、UEからのシグナリング要求を訪問ネットワークで処理する。2番目の方式であるHR(Home Routing)方式によると、訪問ネットワークは、UEからのシグナリング要求をUEのホームネットワークに伝達する。
【0044】
図4aは、ローミング時、LBO(local breakout)方式が適用されるアーキテクチャを示す例示図であり、図4bは、ローミング時、HR(home routed)方式が適用されるアーキテクチャを示す例示図である。
【0045】
図4aに示すように、LBO方式が適用されるアーキテクチャでは、ユーザのデータは、VPLMN内のデータネットワークに伝達される。そのために、VPLMN内のPCFがVPLMN内でのサービスのためのPCC規則を生成するために、AFとインタラクションを実行する。前記VPLMN内のPCFノードは、HPLMN(Home Public Land Mobile Network)事業者とのローミング協約によって内部に設定された政策に基づいてPCC規則を生成する。
【0046】
図4bに示すように、HR方式が適用されるアーキテクチャでは、UEのデータは、HPLMN内のデータネットワークに伝達される。
【0047】
<非3GPPネットワークへのデータ迂回>
【0048】
次世代移動通信において、UEのデータは、非3GPPネットワーク、例えば、WLAN(Wireless Local Area Network)またはWi−Fiに迂回される。
【0049】
図5A乃至図5Fは、非3GPPネットワークにデータを迂回させるためのアーキテクチャを示す。
【0050】
WLAN(Wireless Local Area Network)またはWi−Fiは、信頼されない非3GPPネットワークと見なされる。前記非3GPPネットワークをコアネットワークに接続させるために、N3IWF(Non−3GPP InterWorking Function)が追加される。
【0051】
<既存4世代移動通信システムとのインターワーキング>
【0052】
UEが次世代RAN(Radio Access Network)のカバレッジを外れても、UEは、4世代(4G)移動通信システムを介してでもサービスを受けることが可能でなければならない。これをインターワーキングという。以下、インターワーキングに対して詳細に説明する。
【0053】
図6aは、UEがローミングしない場合のインターワーキングのためのアーキテクチャを示し、図6bは、UEがローミングした場合のインターワーキングのためのアーキテクチャを示す。
【0054】
図6aを参照すると、UEがローミングしない場合、既存4世代LTEのためのE−UTRANとEPCと5世代移動通信ネットワークは、互いにインターワーキングされる。図6aにおいて、既存EPCのためのPGW(Packet data network Gateway)は、ユーザ平面のみを担当するPGW−Uと制御平面を担当するPGW−Cとに分けられる。そして、PGW−Uは、5世代コアネットワークのUPFノードに併合され、PGW−Cは、5世代コアネットワークのSMFノードに併合される。そして、既存EPCのためのPCRF(Policy and Charging Rules Function)は、5世代コアネットワークのPCFに併合される。そして、既存EPCのためのHSSは、5世代コアネットワークのUDMに併合される。UEは、E−UTRANを介してコアネットワークに接続することもできるが、UEは、5G RAN(radio access network)とAMFを介してコアネットワークに接続することもできる。
【0055】
図6aと図6bを相互比較して参照すると、UEがVPLMN(Visited Public Land Mobile Network)にローミングした場合、前記UEのデータは、HPLMN(Home PLMN)を経由して伝達される。
【0056】
一方、図6a及び図6bに示すN26インターフェースは、EPCとNGコアとの間にインターワーキングを円滑にするために、MMEとAMFとの間に連結されるインターフェースである。このようなN26インターフェースは、事業者によって選択的にサポートされる。即ち、EPCとのインターワーキングのために、ネットワーク事業者は、N26インターフェースを提供してもよく、またはN26インターフェースを提供しなくてもよい。
【0057】
ローミング状況で、UEは、ネットワークにPDUセッション確立要求メッセージを送信し、これに対する応答を受けると、PDUセッションが確立されたことを知ることができる。しかし、UEは、PDUセッションがLBO(Local Breakout)方式で確立されたか、またはHR(Home Routed)方式で確立されたかを知ることができない。したがって、ハンドオーバが実行できない状況が発生できる。しかし、UEは、実際ハンドオーバが成功できるかどうかを知ることができないため、ハンドオーバを試みることができ、この場合、不要なシグナリングが発生するようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0058】
したがって、本明細書の開示は、前述した問題点を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0059】
前記のような目的を達成するために、本明細書の一開示は、AMF(access and mobility management function)ノードがPDU(Packet Data Unit)セッション確立手順を処理する方法を提供する。前記方法は、PDUセッション確立要求を拒絶するかどうかを決定するステップを含む。ここで、前記決定ステップは、前記PDUセッション確立要求が既存PDUセッションの識別子を含む場合に実行される。前記既存PDUセッションの識別子に基づいて、SMF(session management function)ノードの識別子が取得される。前記SMFノードの識別子に基づいて前記SMFノード及び前記AMFノードが両方とも同じPLMN(Public Land Mobile Network)に属すると決定される場合、前記PDUセッション確立要求は受諾される。前記SMFノードの識別子に基づいてSMFノード及び前記AMFノードが両方ともHPLMN(Home PLMN)に属すると決定される場合、前記PDUセッション確立要求は受諾される。前記SMFノード及び前記AMFノードが両方とも同じPLMNに属しない、またはHPLMNに属しないと決定される場合、前記PDUセッション確立要求が拒絶される。
【0060】
前記PDUセッション確立要求メッセージは、要求タイプをさらに含む。前記要求タイプは、新しいPDUセッションを設定するためのものである場合、要求タイプは“初期要求”を指示したり、前記要求タイプは、既存PDUセッションが存在する場合、“既存PDUセッション”を指示したりする。
【0061】
前記要求タイプが“既存PDUセッション”を指示する場合、3GPP(3rd Generation Partnership Project)ベースのアクセスネットワークと非3GPP(non−3GPP)ベースのアクセスネットワークとの間にPDUセッションの移動が要求される。
【0062】
前記AMFノードは、PDUセッションの識別子と前記SMFノードの識別子とを関連付けられて格納している。
【0063】
前記SMFノードの識別子は、PLMNの識別子を含んで構成される。
【0064】
前記方法は、前記PDUセッション確立要求が拒絶される場合、拒絶原因を含むメッセージを送信するステップをさらに含む。
【0065】
また、前記のような目的を達成するために、本明細書の一開示は、PDU(Packet Data Unit)セッション確立手順を処理するAMF(access and mobility management function)ノードを提供する。前記AMFノードは、送受信部と、前記送受信部を制御し、PDUセッション確立要求を拒絶するかどうかを決定するプロセッサとを含む。前記決定は、前記PDUセッション確立要求が既存PDUセッションの識別子を含む場合に実行される。前記既存PDUセッションの識別子に基づいて、SMF(session management function)ノードの識別子が取得される。前記SMFノードの識別子に基づいて前記SMFノード及び前記AMFノードが両方とも同じPLMN(Public Land Mobile Network)に属しないと決定される場合、前記PDUセッション確立要求は拒絶される。また、前記SMFノードの識別子に基づいてSMFノード及び前記AMFノードが両方ともHPLMN PLMN(Home PLMN)に属しないと決定される場合、前記PDUセッション確立要求は拒絶される。
【発明の効果】
【0066】
本明細書の開示によると、既存問題点が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】進化した移動通信ネットワークの構造図である。
図2】次世代移動通信の予想構造をノード観点で表した例示図である。
図3】〔図3a〕は2個のデータネットワークを介した多重PDUセッションをサポートするためのアーキテクチャを示す例示図であり、〔図3b〕は2個のデータネットワークに対する同時アクセスをサポートするためのアーキテクチャを示す例示図である。
図4】〔図4a〕はローミング時、LBO(local breakout)方式が適用されるアーキテクチャを示す例示図であり、〔図4b〕はローミング時、HR(home routed)方式が適用されるアーキテクチャを示す例示図である。
図5A】非3GPPネットワークにデータを迂回させるためのアーキテクチャを示す。
図5B】非3GPPネットワークにデータを迂回させるためのアーキテクチャを示す。
図5C】非3GPPネットワークにデータを迂回させるためのアーキテクチャを示す。
図5D】非3GPPネットワークにデータを迂回させるためのアーキテクチャを示す。
図5E】非3GPPネットワークにデータを迂回させるためのアーキテクチャを示す。
図5F】非3GPPネットワークにデータを迂回させるためのアーキテクチャを示す。
図6】〔図6a〕はUEがローミングしない場合のインターワーキングのためのアーキテクチャを示し、〔図6b〕はUEがローミングした場合のインターワーキングのためのアーキテクチャを示す。
図7】例示的な登録手順を示す信号流れ図である。
図8】例示的なPDUセッション確立手順を示す信号流れ図である。
図9】信頼されない非3GPPアクセスを介した登録手順を示す信号流れ図である。
図10】信頼されない非3GPPアクセスを介したUEのPDUセッション確立手順を示す流れ図である。
図11】〔図11a〕は信頼されない非3GPPアクセスから3GPPアクセスへのPDUセッションハンドオーバ手順を示し、〔図11b〕は3GPPアクセスから信頼されない非3GPPアクセスへのPDUセッションハンドオーバ手順を示す。
図12】PDUセッションを確立する時、本明細書の第1の開示によって該当PDUセッションがLBO方式またはHR方式で確立されたかを示す方案を示す流れ図である。
図13】本明細書の第2の開示によって登録過程中にUEにハンドオーバが可能かどうかを知らせる方案を示す流れ図である。
図14】本明細書の第3の開示によってハンドオーバのためのPDUセッション確立要求に対して拒絶原因値を含むメッセージを送信することによって、UEの動作を制御する方案を示す流れ図である。
図15】PDUセッションを確立する過程で該当PDUセッションがHO可能かどうかを知らせる方法である。
図16】本発明の実施例に係るUE及びネットワークノードの構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
本明細書で使われる技術的用語は、単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定するものではないことに留意しなければならない。また、本明細書で使われる技術的用語は、本明細書で特別に他の意味で定義されない限り、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者により一般的に理解される意味で解釈されなければならず、過度に包括的な意味または過度に縮小された意味で解釈されてはならない。また、本明細書で使われる技術的な用語が本発明の思想を正確に表現することができない技術的な用語である場合、当業者が正確に理解することができる技術的用語に変えて理解しなければならない。また、本発明で使われる一般的な用語は、辞書の定義によってまたは前後文脈によって解釈されなければならず、過度に縮小された意味で解釈されてはならない。
【0069】
また、本明細書で使われる単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。本出願において、“構成される”または“有する”などの用語は、明細書上に記載された多様な構成要素、または複数のステップを必ず全て含むと解釈されてはならず、そのうち一部構成要素または一部ステップは含まれない場合もあり、または追加的な構成要素またはステップをさらに含む場合もあると解釈されなければならない。
【0070】
また、本明細書で使われる第1及び第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使われるが、前記構成要素は、前記用語により限定されてはならない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を外れない限り、第1の構成要素は第2の構成要素と命名することができ、同様に、第2の構成要素も第1の構成要素と命名することができる。
【0071】
一構成要素が他の構成要素に“連結されている”または“接続されている”と言及された場合は、該当他の構成要素に直接的に連結されており、または接続されている場合もあるが、中間に他の構成要素が存在する場合もある。それに対し、一構成要素が他の構成要素に“直接連結されている”または“直接接続されている”と言及された場合は、中間に他の構成要素が存在しないと理解しなければならない。
【0072】
以下、添付図面を参照して本発明による好ましい実施例を詳細に説明し、図面符号に関係なしで同じまたは類似の構成要素は同じ参照番号を付与し、これに対する重複説明は省略する。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付図面は、本発明の思想を容易に理解することができるようにするためのものであり、添付図面により本発明の思想が制限されると解釈されてはならないことに留意しなければならない。本発明の思想は、添付図面外に全ての変更、均等物乃至代替物にまで拡張されると解釈されなければならない。
【0073】
添付図面には例示的にUE(User Equipment)が示されているが、図示された前記UEは、端末(Terminal)、ME(Mobile Equipment)などの用語で呼ばれる場合もある。また、前記UEは、ノートブック、携帯電話、PDA、スマートフォン(Smart Phone)、マルチメディア機器などのように携帯可能な機器であり、またはPC及び車両搭載装置のように携帯不可能な機器である。
【0074】
<セッション及びサービス連続性(Session and Service Continuity)>
【0075】
次世代移動通信ネットワークではセッション及びサービス連続性(SSC)をサポートするために、多様なモードを提供する。
【0076】
1)SSCモード1
【0077】
PDUセッション確立過程で、PDUセッションアンカーとして動作するUPFは、アクセステクノロジー(即ち、アクセスタイプ及びセル)にかかわらず維持される。IPタイプのPDUセッションである場合、IP連続性がUEの移動にかかわらずサポートされる。SSCモード1は、どのようなPDUセッションタイプにも適用されることができ、併せて、どのようなアクセスタイプにも適用される。
【0078】
2)SSCモード2
【0079】
PDUセッションは、一つのPDUセッションアンカーを有する場合、ネットワークは、PDUセッションの解除をトリガし、UEに同じPDUセッションの確立を指示することができる。前記新しいPDUセッションの確立過程でPDUセッションアンカーとして動作するUPFが新しく選択される。SSCモード2は、どのようなPDUセッションタイプにも適用されることができ、併せて、どのようなアクセスタイプにも適用される。
【0080】
3)SSCモード3
【0081】
SSCモード3に対するPDUセッションに対して、ネットワークは、UEと以前PDUセッションアンカーとの間の接続(connectivity)を解除する前に、同じデータネットワークに対する新しいPDUセッションを利用するUEの連結確立を許容することができる。トリガ条件が適用される場合、ネットワークは、UEの新しい条件に適当なPDUセッションアンカー、即ち、UPFを選択するかどうかを決定することができる。SSCモード3は、どのようなPDUセッションタイプにも適用されることができ、併せて、どのようなアクセスタイプにも適用される。
【0082】
4)SSCモードの選択
【0083】
UEのアプリケーションまたはUEのアプリケーショングループと関連したSSCモードのタイプを決定するためにSSCモード選択政策が使われる。
【0084】
事業者は、UEに前記SSCモード選択政策を提供することができる。前記政策は、一つ以上のSSCモード選択政策規則を含むことができる。
【0085】
<登録手順>
【0086】
UEは、移動追跡(mobility tracking)を可能にしてデータ受信を可能にして、そしてサービスを受信するために、認可(authorise)を得る必要がある。そのために、UEは、ネットワークに登録しなければならない。登録手順は、UEが5Gシステムに対する初期登録をすべき必要がある時に実行される。また、前記登録手順は、UEが周期的な登録アップデートを実行する時、アイドルモードで新しいTA(tracking area)へ移動する時、そしてUEが周期的な登録更新を実行すべき必要がある時、実行される。
【0087】
初期登録手順の間に、UEのIDがUEから取得される。AMFは、PEI(IMEISV)をUDM、SMF及びPCFに伝達できる。
【0088】
図7は、例示的な登録手順を示す信号流れ図である。
【0089】
1)UEは、RANにANメッセージを送信することができる。前記ANメッセージは、ANパラメータ、登録要求メッセージを含むことができる。前記登録要求メッセージは、登録タイプ、加入者永久IDまたは臨時ユーザID、セキュリティパラメータ、NSSAI、UEの5G能力、PDUセッション状態などの情報を含むことができる。
【0090】
5G RANである場合、前記ANパラメータは、SUPIまたは臨時ユーザID、選択されたネットワーク及びNSSAIを含むことができる。
【0091】
登録タイプは、UEが“初期登録”(即ち、UEが非登録状態にある)か、“移動性登録アップデート”(即ち、UEが登録された状態であり、移動性により登録手順を開始する)か、または“定期登録アップデート”(即ち、UEが登録された状態であり、周期的なアップデートタイマ満了によって登録手順を開始する)かを示すことができる。臨時ユーザIDが含まれている場合、前記臨時ユーザIDは、最後のサービングAMFを示す。UEが3GPPアクセスのPLMNと異なるPLMNで非3GPPアクセスを介して既に登録された場合、UEは、非3GPPアクセスを介して登録手順の間にAMFにより割り当てられたUE臨時IDを提供しない。
【0092】
セキュリティパラメータは、認証及び完全性保護のために使われる。
【0093】
PDUセッション状態は、UEで使用可能な(以前に設定された)PDUセッションを示す。
【0094】
2)SUPIが含まれ、または臨時ユーザIDが有効なAMFを示さない場合、RANは、(R)AT及びNSSAIに基づいてAMFを選択することができる。
【0095】
(R)ANが適切なAMFを選択することができない場合、ローカル政策によって任意のAMFを選択し、前記選択されたAMFに登録要求を伝達する。選択されたAMFがUEをサービスすることができない場合、選択されたAMFは、UEのために一層適切な他のAMFを選択する。
【0096】
3)前記RANは、新しいAMFにN2メッセージを送信する。前記N2メッセージは、N2パラメータ、登録要求を含む。前記登録要求は、登録タイプ、加入者永久識別子または臨時ユーザID、セキュリティパラメータ、NSSAI及びMICOモード基本設定などを含むことができる。
【0097】
5G−RANが使われる時、N2パラメータは、UEがキャンプしているセルと関連した位置情報、セル識別子及びRATタイプを含む。
【0098】
UEにより指示された登録タイプが周期的な登録更新である場合、後述する過程4〜17は実行されない。
【0099】
4)前記新しく選択されたAMFは、以前AMFに情報要求メッセージを送信することができる。
【0100】
UEの臨時ユーザIDが登録要求メッセージに含まれてサービングAMFが最後の登録以後変更された場合、新しいAMFは、UEのSUPI及びMMコンテキストを要求するために、完全な登録要求情報を含む情報要求メッセージを以前AMFに送信することができる。
【0101】
5)以前AMFは、前記新しく選択されたAMFに情報応答メッセージを送信する。前記情報応答メッセージは、SUPI、MMコンテキスト、SMF情報を含むことができる。
【0102】
具体的に、以前AMFは、UEのSUPI及びMMコンテキストを含む情報応答メッセージを送信する。
【0103】
−以前AMFに活性PDUセッションに対する情報がある場合、前記以前AMFにはSMFのID及びPDUセッションIDを含むSMF情報を前記情報応答メッセージ内に含ませることができる。
【0104】
6)前記新しいAMFは、SUPIがUEにより提供されない、または以前AMFから検索されない場合、UEにIdentity Requestメッセージを送信する。
【0105】
7)前記UEは、前記SUPIを含むIdentity Responseメッセージを前記新しいAMFに送信する。
【0106】
8)AMFは、AUSFをトリガすると決定できる。この場合、AMFは、SUPIに基づいて、AUSFを選択することができる。
【0107】
9)AUSFは、UE及びNASセキュリティ機能の認証を開始することができる。
【0108】
10)前記新しいAMFは、以前AMFに情報応答メッセージを送信することができる。
【0109】
もし、AMFが変更された場合、新しいAMFは、UE MMコンテキストの伝達を確認するために、前記情報応答メッセージを送信することができる。
【0110】
−認証/セキュリティ手順が失敗すると、登録は拒絶され、新しいAMFは、以前AMFに拒絶メッセージを送信することができる。
【0111】
11)前記新しいAMFは、UEにIdentity Requestメッセージを送信することができる。
【0112】
PEIがUEにより提供されない、または以前AMFから検索されない場合、AMFがPEIを検索するためにIdentity Requestメッセージが送信される。
【0113】
12)前記新しいAMFは、ME識別子を検査する。
【0114】
13)後述する過程14が実行されると、前記新しいAMFは、SUPIに基づいてUDMを選択する。
【0115】
14)最終登録以後にAMFが変更され、またはAMFでUEに対する有効な加入コンテキストがない、またはUEがAMFで有効なコンテキストを参照しないSUPIを提供すると、新しいAMFは、位置更新(Update Location)手順を開始する。または、UDMが以前AMFに対する位置取消(Cancel Location)を開始する場合にも開始される。以前AMFは、MMコンテキストを廃棄して可能な全てのSMF(ら)に通知し、新しいAMFは、AMF関連加入データをUDMから得た後にUEに対するMMコンテキストを生成する。
【0116】
ネットワークスライシングが使われる場合、AMFは、要求されたNSSAI、UE加入及びローカル政策に基づいて許容されたNSSAIを取得する。AMFが許容されたNSSAIをサポートするのに適しない場合、登録要求を再びルーティングする。
【0117】
15)前記新しいAMFは、SUPIに基づいてPCFを選択することができる。
【0118】
16)前記新しいAMFは、UE Context Establishment RequestメッセージをPCFに送信する。前記AMFは、PCFにUEに対する運営者政策を要求することができる。
【0119】
17)前記PCFは、UE Context Establishment Acknowledgedメッセージを前記新しいAMFに送信する。
【0120】
18)前記新しいAMFは、SMFにN11要求メッセージを送信する。
【0121】
具体的に、AMFが変更されると、新しいAMFは、各SMFにUEをサービスする新しいAMFを通知する。AMFは、利用可能なSMF情報でUEからのPDUセッション状態を検証する。AMFが変更された場合、使用可能なSMF情報が以前AMFから受信される。新しいAMFは、UEで活性化されないPDUセッションと関連したネットワークリソースを解除するようにSMFに要求することができる。
【0122】
19)前記新しいAMFは、N11応答メッセージをSMFに送信する。
【0123】
20)前記以前AMFは、UE Context Termination RequestメッセージをPCFに送信する。
【0124】
前記以前AMFがPCFでUEコンテキストが設定されるように以前に要求した場合、前記以前AMFは、PCFでUEコンテキストを削除させることができる。
【0125】
21)前記PCFは、以前AMFにUE Context Termination Requestメッセージを送信することができる。
【0126】
22)前記新しいAMFは、登録受諾メッセージをUEに送信する。前記登録受諾メッセージは、臨時ユーザID、登録領域、移動性制限、PDUセッション状態、NSSAI、定期登録アップデートタイマ及び許容されたMICOモードを含むことができる。
【0127】
前記AMFが新しい臨時ユーザIDを割り当てる場合、臨時ユーザIDが前記登録受諾メッセージ内にさらに含まれる。移動性制限がUEに適用される場合、移動性制限を指示する情報が前記登録受諾メッセージ内に追加的に含まれる。AMFは、UEに対するPDUセッション状態を示す情報を登録受諾メッセージ内に含ませることができる。UEは、受信されたPDUセッション状態で活性と表示されないPDUセッションと関連した任意の内部リソースを除去することができる。PDUセッション状態情報がRegistration Requestにある場合、AMFは、UEにPDUセッション状態を示す情報を前記登録受諾メッセージ内に含ませることができる。
【0128】
23)前記UEは、前記新しいAMFに登録完了メッセージを送信する。
【0129】
<PDUセッション確立手順>
【0130】
PDUセッション確立手順は、下記のように二つの類型のPDUセッション確立手順が存在できる。
【0131】
−UEが開始するPDUセッション確立手順
【0132】
−ネットワークが開始するPDUセッション確立手順。そのために、ネットワークは、装置トリガメッセージをUEのアプリケーション(ら)に送信できる。
【0133】
図8は、例示的なPDUセッション確立手順を示す信号流れ図である。
【0134】
図8に示す手順は、図7に示す登録手順によって、UEがAMF上に既に登録したと仮定する。したがって、AMFは、既にUDMからユーザ加入データを取得したと仮定する。
【0135】
1)UEは、AMFにNASメッセージを送信する。前記メッセージは、S−NSSAI、DNN、PDUセッションID、要求タイプ、N1 SM情報などを含むことができる。
【0136】
新しいPDUセッションを確立するために、UEは、新しいPDUセッションIDを生成することができる。
【0137】
UEは、PDUセッション確立要求メッセージをN1 SM情報内に含ませたNASメッセージを送信することによってUEにより開始されるPDUセッション確立手順を開始することができる。前記PDUセッション確立要求メッセージは、要求タイプ、SSCモード、プロトコル構成オプションを含むことができる。
【0138】
PDUセッション確立が新しいPDUセッションを設定するためのものである場合、要求タイプは“初期要求”を示す。しかし、3GPPアクセスと非3GPPアクセスとの間の既存PDUセッションが存在する場合、前記要求タイプは、“既存PDUセッション”を示すことができる。
【0139】
前記UEにより送信されるNASメッセージは、ANによりN2メッセージ内にカプセル化される。前記N2メッセージは、AMFに送信され、ユーザ位置情報及びアクセス技術タイプ情報を含むことができる。
【0140】
−N1 SM情報は、外部DNによるPDUセッション認証に対する情報が含まれたSM PDU DN要求コンテナを含むことができる。
【0141】
2)AMFは、メッセージが前記要求タイプが“初期要求”を示す場合、そして前記PDUセッションIDがUEの既存PDUセッションのために使われない場合、新しいPDUセッションに対する要求に該当すると決定できる。
【0142】
NASメッセージがS−NSSAIを含まない場合、AMFは、UE加入によって要求されたPDUセッションに対するデフォルトS−NSSAIを決定することができる。AMFは、PDUセッションIDとSMFのIDとを関連付けられて格納することができる。
【0143】
3)AMFは、SM要求メッセージをSMFに送信する。前記SM要求メッセージは、加入者永久ID、DNN、S−NSSAI、PDUセッションID、AMF ID、N1 SM情報、ユーザ位置情報、アクセス技術類型を含むことができる。前記N1 SM情報は、PDUセッションID、PDUセッション確立要求メッセージを含むことができる。
【0144】
AMF IDは、UEをサービスするAMFを識別するために使われる。N1 SM情報は、UEから受信されたPDUセッション確立要求メッセージを含むことができる。
【0145】
4a)SMFは、加入者データ要求メッセージをUDMに送信する。前記加入者データ要求メッセージは、加入者永久ID、DNNを含むことができる。
【0146】
前記過程3における要求タイプが“既存PDUセッション”を示す場合、SMFは、該当要求が3GPPアクセスと非3GPPアクセスとの間のハンドオーバに起因したと決定する。SMFは、PDUセッションIDに基づいて既存PDUセッションを識別することができる。
【0147】
SMFがまだDNNと関連したUEに対するSM関連加入データを検索しない場合、SMFは、加入データを要求することができる。
【0148】
4b)UDMは、加入データ応答メッセージをSMFに送信できる。
【0149】
加入データには認証された要求タイプ、認証されたSSCモード、基本QoSプロファイルに対する情報が含まれる。
【0150】
SMFは、UE要求がユーザ加入及びローカル政策を守るかどうかを確認することができる。または、SMFは、AMFにより伝達されたNAS SMシグナリング(関連SM拒否原因を含む)を介してUE要求を拒絶し、SMFは、AMFにPDUセッションIDが解除されたと見なされるべきことを知らせる。
【0151】
5)SMFは、UPFを介してDNにメッセージを送信する。
【0152】
具体的に、SMFがPDUセッション確立を承認/認証しなければならない場合、SMFは、UPFを選択してPDUをトリガする。
【0153】
PDUセッション確立認証/権限付与が失敗すると、SMFは、PDUセッション確立手順を終了してUEに拒絶を知らせる。
【0154】
6a)動的PCCが配布されると、SMFはPCFを選択する。
【0155】
6b)SMFは、PDUセッションに対する基本PCC規則を得るためにPCF側にPDU−CANセッション確立を開始することができる。過程3における要求タイプが“既存PDUセッション”を示す場合、PCFは、その代わりにPDU−CANセッション修正を開始することができる。
【0156】
7)過程3の要求タイプが“初期要求”を示す場合、SMFは、PDUセッションに対するSSCモードを選択する。過程5が実行されない場合、SMFは、UPFも選択できる。要求タイプIPv4またはIPv6の場合、SMFは、PDUセッションに対するIPアドレス/プレフィクス(prefix)を割り当てることができる。
【0157】
8)動的PCCが配置され、PDU−CANセッション確立がまだ完了しない場合、SMFは、PDU−CANセッション開始を開始することができる。
【0158】
9)要求タイプが“初期要求”を示して過程5が実行されない場合、SMFは、選択されたUPFを使用してN4セッション確立手順を開始し、または選択したUPFを使用してN4セッション修正手順を開始することができる。
【0159】
9a)SMFは、UPFにN4セッション確立/修正要求メッセージを送信する。そして、前記SMFは、PDUセッションに対してUPFに設置されるパケット探知、施行及び報告規則を提供することができる。SMFがCNトンネル情報を割り当てる場合、CNトンネル情報がUPFに提供される。
【0160】
9b)UPFは、N4セッション確立/修正応答メッセージを送信することによって、応答できる。CNトンネル情報がUPFにより割り当てられる場合、CNトンネル情報がSMFに提供される。
【0161】
10)前記SMFは、SM応答メッセージをAMFに送信する。前記メッセージは、原因、N2 SM情報、N1 SM情報を含むことができる。前記N2 SM情報は、PDUセッションID、QoSプロファイル、CNトンネル情報を含むことができる。前記N1 SM情報は、PDUセッション確立受諾メッセージを含むことができる。前記PDUセッション確立受諾メッセージは、許可されたQoS規則、SSCモード、S−NSSAI、割り当てられたIPv4アドレスを含むことができる。
【0162】
N2 SM情報は、AMFがRANに伝達しなければならない情報として下記のようなもの等を含むことができる。
【0163】
−CNトンネル情報:これはPDUセッションに該当するN3トンネルのコアネットワークアドレスに該当する。
【0164】
−QoSプロファイル:これはRANにQoSパラメータとQoS流れ識別子との間のマッピングを提供するために使われる。
【0165】
−PDUセッションID:これはUEに対するANシグナリングによりUEに対するANリソースとPDUセッションとの間の関連をUEに示すために使われる。
【0166】
一方、N1 SM情報は、AMFがUEに提供しなければならないPDUセッション受諾メッセージを含む。
【0167】
多重QoS規則は、PDUセッション確立受諾メッセージ内のN1 SM情報及びN2 SM情報内に含まれる。
【0168】
−また、SM応答メッセージは、PDUセッションID及びAMFがどのようなターゲットUEだけでなく、UEのためにどのようなアクセスが使われなければならないかを決定することができるようにする情報を含む。
【0169】
11)AMFは、RANにN2 PDUセッション要求メッセージを送信する。前記メッセージは、N2 SM情報、NASメッセージを含むことができる。前記NASメッセージは、PDUセッションID、PDUセッション確立受諾メッセージを含むことができる。
【0170】
AMFは、PDUセッションID及びPDUセッション確立受諾メッセージを含むNASメッセージを送信することができる。また、AMFは、SMFから受信N2 SM情報をN2 PDUセッション要求メッセージ内に含ませてRANに送信する。
【0171】
12)RANは、SMFから受信された情報と関連したUEとの特定シグナリング交換をすることができる。
【0172】
また、RANは、PDUセッションに対してRAN N3トンネル情報を割り当てる。
【0173】
RANは、過程10で提供されたNASメッセージをUEに伝達する。前記NASメッセージは、PDUセッションID、N1 SM情報を含むことができる。前記N1 SM情報は、PDUセッション確立受諾メッセージを含むことができる。
【0174】
RANは、必要なRANリソースが設定され、RANトンネル情報の割当が成功裏になされる場合にのみNASメッセージをUEに送信する。
【0175】
13)RANは、AMFにN2 PDUセッション応答メッセージを送信する。前記メッセージは、PDUセッションID、原因、N2 SM情報を含むことができる。前記N2 SM情報は、PDUセッションID、(AN)トンネル情報、許容/拒否されたQoSプロファイル目録を含むことができる。
【0176】
−RANトンネル情報は、PDUセッションに該当するN3トンネルのアクセスネットワークアドレスに該当できる。
【0177】
14)AMFは、SM要求メッセージをSMFに送信できる。前記SM要求メッセージは、N2 SM情報を含むことができる。ここで、前記AMFは、RANで受信したN2 SM情報をSMFに伝達する。
【0178】
15a)前記PDUセッションに対するN4セッションが既に設定されない場合、SMFは、UPFと共にN4セッション確立手順を開始することができる。そうでない場合、SMFは、UPFを使用してN4セッション修正手順を開始することができる。SMFは、ANトンネル情報とCNトンネル情報を提供することができる。CNトンネル情報は、SMFが過程8でCNトンネル情報を選択した場合にのみ提供すべきである。
【0179】
15b)前記UPFは、SMFにN4セッション確立/修正応答メッセージを送信することができる。
【0180】
16)SMFは、SM応答メッセージをAMFに送信できる。この過程が終われると、AMFは、関連イベントをSMFに伝達できる。RANトンネル情報が変更され、またはAMFが再配置されるハンドオーバ時に発生する。
【0181】
17)SMFは、UPFを介してUEに情報を送信する。具体的に、PDU Type IPv6の場合、SMFは、IPv6 Router Advertisementを生成し、これをN4とUPFを介してUEに送信できる。
【0182】
18)PDUセッション確立要求が3GPPアクセスと非3GPPアクセスとの間のハンドオーバに起因した場合、即ち、要求タイプが“既存PDUセッション”に設定されると、SMFは、ソースアクセス(3GPPまたは非3GPPアクセス)を介してユーザ平面を解除する。
【0183】
19)SMFのIDがDNN加入コンテキストのUDMにより過程4bに含まれない場合、SMFは、SMFアドレス及びDNNを含んで“UDM_Register UE serving NFサービス”を呼び出すことができる。UDMは、SMFのID、アドレス及び関連DNNを格納することができる。
【0184】
手順中にPDUセッション確立が成功裏になされない場合、SMFはAMFに知らせる。
【0185】
<信頼されない非3GPPアクセスを介した登録手順>
【0186】
本節ではUEが信頼されない非3GPPアクセスネットワークを介して5GCネットワークに登録する手順に対して説明する。
【0187】
図9は、信頼されない非3GPPアクセスを介した登録手順を示す信号流れ図である。
【0188】
1)UEは、信頼されない非3GPPアクセスネットワークに接続し、IPアドレスの割当を受ける。この過程で、任意の非3GPP認証方法が使われる。UEが5GCネットワークにアタッチ(attach)すると決定すると、UEは、5G PLMNでN3IWFのIPアドレスを探す。
【0189】
2)UEは、IKEv2シグナリング手順を始めてN3IWFと共にIPsec SAを設定する。2a過程後に全ての後続IKEv2メッセージが暗号化されて完全性が保障される。N3IWFは、EAP認証者として動作し、UEのネットワークアクセス識別子(NAI)を検索する。過程2dで、UEは、登録タイプ、永久ユーザIDまたは臨時ユーザID及びネットワークスライスのような登録パラメータとNSSAIを含む3GPP−固有なVID(Vendor Id)ペイロードを伝達することができる。UEが3GPPアクセスを介してPLMNに既に登録されており、過程1で選択されたN3IWFがPLMNに位置しない場合、UEは、自分の臨時IDを登録パラメータ内に含ませない。
【0190】
3)N3IWFは、受信された登録パラメータとローカル政策に基づいてAMFを選択することができる。その後、UEの代わりに登録要求メッセージを生成し、N2インターフェースを介してAMFに送信できる。前記登録要求メッセージは、登録パラメータ、EAP−RES/Identityを含むことができる。前記登録要求メッセージは、N2メッセージ内にカプセル化される。前記N2メッセージは、“信頼されない非3GPPアクセス”を示すアクセスタイプを含むことができる。UEの臨時ユーザIDが登録パラメータに含まれている場合、AMFは、他のAMFからUEのSUPI及びMM Contextを要求することができる。
【0191】
4)AMFは、AUSFを選択し、AUSFにAuth_Reqメッセージを送ることによって、AUSFにUEの認証を要求することができる。前記メッセージは、EAP−RES/Identityを含むことができる。AUSFは、EAPサーバとして動作しなければならず、UEを認証するためにEAP方法を選択しなければならない。UE加入情報及びUEのNAIに含まれている情報に基づいて決定される。AUSFは、UDMからUE加入情報を取得することができる。
【0192】
5)EAPベースの相互認証手順は、UEとAUSFとの間で実行する。選択されたEAP認証方法によって、UEとAUSFとの間に多様なEAP要求/応答メッセージが送信される。UEとN3IWFとの間でEAPメッセージは、IKEv2メッセージ内にカプセル化される。N3IWFとAMFとの間でEAPメッセージは、NAS認証要求/応答メッセージ内にカプセル化され、これは順序にN2 NAS DL/UL送信メッセージにカプセル化される。AMFとAUSFとの間でEAPメッセージは、Auth_Req/Resメッセージ内にカプセル化される。
【0193】
6a)EAPベースの相互認証手順が成功裏に完了すると、AUSFは、Auth_ResメッセージをAMFに送信する。前記メッセージは、EAP成功、セキュリティキーを含むことができる。セキュリティキーには、NASセキュリティキーと、セキュリティキー(N3IWF)を生成するためにAMFで使用する一つ以上のマスターセッションキーと、が含まれる。
【0194】
6b)AMFは、N3IWFにDL NAS Transportメッセージを送信する。このメッセージにはEAP成功メッセージ、N3IWFのセキュリティキー及びNASセキュリティモード命令(SMC)要求が含まれる。この過程後、N3IWFは、UE身元、関連N2連結などのようなUE特定情報を格納するUE Contextを生成することができる。
【0195】
6c−6d)N3IWFは、IKE_AUTH応答メッセージをUEに送信できる。それによって、UEとN3IWFとの間でIPsec SAの設定が完了する。このIPsec SA(“signaling IPsec SA”という)は、UEとN3IWFとの間にNASメッセージを安全に送信する時に使われる。NASメッセージは、IPsecを介してGREにカプセル化される。過程6c以後に、IKEv2メッセージは、シグナリングIPsec SAの設定を完了するために送信される。
【0196】
7)N3IWFは、設定されたシグナリングIPsec SAを介して過程6bでAMFから受信されたNAS SMC要求をUEに送信できる。UEは、NAS SMC完了メッセージを送信する。これはN3IWFによりN2 UL NAS送信メッセージ内で含まれてAMFに伝達される。
【0197】
8)AMFは、N2初期コンテキスト設定要求メッセージ内にNAS登録承認メッセージを含ませてN3IWFに送信する。N2初期コンテキスト設定要求は、設定されたシグナリングIPsec SAを介してUEに伝達される。最後に、UEは、N3IWFによりAMFにフォワーディングされなければならないNAS登録完了メッセージをN2初期コンテキスト設定応答メッセージ内に含ませて送信する。
【0198】
<信頼されない非3GPPアクセスを介したUEのPDUセッション確立手順>
【0199】
本節では信頼されない非3GPPアクセスネットワークを介してPDUセッションを確立する手順に対して説明する。
【0200】
図10は、信頼されない非3GPPアクセスを介したUEのPDUセッション確立手順を示す流れ図である。
【0201】
まず、UEは、信頼できない非3GPPアクセスネットワークを介して5GCネットワークに登録手順を実行完了したと仮定する。
【0202】
1)UEは、AMFにPDUセッション確立要求メッセージを送信する。前記PDUセッション確立要求メッセージは、図8を参照して詳述したように、PDUセッションのID、要求タイプ、SSCモード、プロトコル構成オプションを含むことができる。前記PDUセッション確立要求メッセージは、NAS信号のために設定されたIPsec SAを介してN3IWFに送信される。前記N3IWFは、前記メッセージを5GCネットワークのAMFに伝達する。
【0203】
2a)3GPPアクセスを介したPDUセッション確立手順が実行される。
【0204】
2b)AMFは、N3IWFにPDUセッションに対するアクセスリソースを設定するためにN2 PDUセッション確立要求メッセージを送信する。前記PDUセッション確立要求メッセージは、図8を参照して詳述したように、PDUセッションのID、要求タイプ、SSCモード、プロトコル構成オプションを含むことができる。また、前記メッセージは、要求されたPDUセッションの事前許可されたQoS規則のQoSプロファイルを含むことができる。Q−タイプQoS規則の場合、N2 PDUセッション要求メッセージは、このようなQoSプロファイルに対するQoSパラメータを含む。また、N2 PDUセッション要求メッセージは、UEにフォワーディングされなければならないPDUセッション受諾活性化メッセージを含む。
【0205】
3)以前ステップで受信したQoSプロファイルに基づいてそして政策及び設定に基づいて、N3IWFは、確立するIPsec child SA個数と各IPsec child SAと関連したQoSプロファイルを決定する。例えば、N3IWFは、IPsec child SAを設定し、全てのQoSプロファイルをIPsec child SAと関連させることができる。この場合、PDUセッションの全てのQoSフローは、一つのIPsec child SAを介して送信される。
【0206】
4a)N3IWFは、第1のIPsec child SAを確立するために、IKE CREATE_CHILD_SA要求メッセージをUEに送信する。前記要求メッセージは、3GPP−固有なVIDペイロードを含むことができる。前記VIDペイロードは、child SAと関連したQoSプロファイル、child SAと関連したPDUセッションのID、そしてchild SAと関連したDSCP値を含むことができる。IKE Create_Child_SA要求メッセージは、SAペイロードN3IWF及びUEのためのTS(Traffic Selector)のような他の情報を含むことができる。
【0207】
4b)UEが新しいIPsec child SAを受諾すると、UEは、IKE Create_Child_SA応答メッセージを送信する。IPsec child SAを確立する間に、UEにIPアドレスにまだ割り当てられない。
【0208】
4c−4d)過程3で、N3IWFがPDUセッションに対して多様なIPsec child SAを確立すると決定した場合、追加IPsec child SAが確立される。前記追加IPsec child SAは、一つ以上のQoSプロファイルと各々連結される。
【0209】
5)全てのIPsec child SAが確立されると、N3IWFは、ステップ2bで受信したPDUセッション確立受諾メッセージをNASシグナリングのためのIPsec SAを介してUEに伝達する。
【0210】
6)N3IWFは、AMFにN2 PDUセッション要求確認(Ack)メッセージを送信する。
【0211】
7)3GPPアクセスを介したPDUセッション確立手順が実行される。
【0212】
8)ユーザ平面で、
【0213】
UEがUL PDUを送信する場合、UEは(PDUにセッションのQoS規則を使用して)前記UL PDUと関連したQoSプロファイルを決定する。そして、前記UEは、前記UL PDUをGREパケット内にカプセル化した後、前記QoSプロファイルと関連したIPsec child SAを介してN3IWFに送信できる。GREパケットのヘッダは、UL PDUと関連したQoSプロファイルを送信する。
【0214】
−N3IWFは、N3を介してDL PDUを受信すると、N3IWFは、IPSec child SAを決定するためにQoSマーキングとPDUセッションの識別子を使用する。N3IWKは、GREパケット内にDL PDUをカプセル化し、QoSマーキングをGREパケットのヘッダに複写する。したがって、N3IWFは、UEにより使われるRIFI(Reflective QoS Indicator)をGREヘッダに含むことができる。
【0215】
<3GPPアクセスと信頼されない非3GPPアクセスとの間にPDUセッションハンドオーバ手順>
【0216】
図11aは、信頼されない非3GPPアクセスから3GPPアクセスへのPDUセッションハンドオーバ手順を示す。
【0217】
図11aを参照して分かるように、UEが3GPPアクセスに登録されていない場合、UEは、登録手順を実行する。
【0218】
そして、UEは、PDUセッション確立手順を実行する。
【0219】
図11bは、3GPPアクセスから信頼されない非3GPPアクセスへのPDUセッションハンドオーバ手順を示す。
【0220】
図11bを参照して分かるように、UEが信頼されない非3GPPアクセスに登録されていない場合、UEは登録手順を実行する。
【0221】
そして、UEは、PDUセッション確立手順を実行する。
【0222】
<本明細書の開示>
【0223】
ローミング状況で、UEは、ネットワークにPDUセッション確立要求メッセージを送信し、これに対する応答を受けると、PDUセッションが確立されたことを知ることができる。しかし、UEは、PDUセッションがLBO(Local Breakout)方式で確立されたか、またはHR(Home Routed)方式で確立されたかを知ることができない。3GPPと非3GPPとの間にハンドオーバを実行するためには基本的にそれぞれの全ての同じSMFが選択されて同じUPF/IPアドレスの割当を受けることが必要である。もし、ローミング状況でUEが3GPPアクセスを介してLBO方式でPDUセッションが確立した後、非3GPPにハンドオーバするためには非3GPPアクセスでもLBO方式でPDUセッションが作られなければならない。しかし、ハンドオーバが考慮されずに、PDUセッションが生成された場合、問題が発生できる。例えば、非3GPPアクセスのためのN3IWFの選択時、UEは、自分にサービスを提供しているVPLMN内のN3IWFでなくHPLMNにあるN3IWFを選択することができる。この場合、3GPPアクセスではLBO方式でPDUセッションが生成され、非3GPPアクセスでは非ローミング方式でPDUセッションが作られることによって、ハンドオーバが実行できない状況が発生される。しかし、UEは、実際ハンドオーバが成功できるかどうかを知ることができないため、ハンドオーバを試みることができ、この場合、不要なシグナリングが発生するようになる。
【0224】
したがって、本明細書の開示は、このような問題点を解決するための方案を提示する。
【0225】
I.第1の開示:PDUセッションを確立しながら、該当PDUセッションがLBO方式で確立されるか、またはHR方式で確立されるかを知らせる方案
【0226】
現在はUEがPDUセッションを作っても該当PDUセッションがLBO方式で作られたか、またはHR方式で作られたかを知らない。第1の開示ではネットワークノード(例えば、SMF)がPDUセッション確立受諾(PDU Session Establishment Accept)メッセージ内にPDUセッションがどのような方式で作られたかを知らせる情報を含ませることを提案する。UEは、3GPPアクセス/非3GPPアクセスを介して登録を実行する時、どのようなPLMNに登録されるかを知っているため、PLMN情報とPDUセッションが確立のために使われた方式(即ち、LBO方式またはHR方式)を知るようになると、自体的にハンドオーバが(HO)が可能かどうかを判断することができる。
【0227】
a)まず、3GPPアクセスを介して先登録された場合
【0228】
−UEは、非3GPPアクセスに登録する前にN3IWF選択を実行する。前記選択過程によって選択されたN3IWFが3GPPアクセスと同じPLMNに位置すると決定され、登録が成功裏に完了した場合、UEは、PDUセッションの確立のために使われた方式がLBO方式か、またはHO方式かにかかわらず、PDUセッションがハンドオーバされると判断できる。
【0229】
−しかし、前記選択過程によって選択されたN3IWFが3GPPアクセスと異なるPLMNに位置したと決定され、そして登録が成功裏に完了した場合、UEは、3GPPアクセスのPDUセッションがHR方式で確立された場合にのみ、PDUセッションがハンドオーバされると判断できる。
【0230】
b)非3GPPアクセスを介して先登録された場合、
【0231】
−UEが3GPPアクセスに登録する過程で、非3GPPアクセスのためのN3IWFが位置するPLMNと同じPLMNに成功裏に登録されたと知るようになった場合、UEは、PDUセッションの確立のために使われた方式がLBO方式か、またはHO方式かにかかわらず、PDUセッションがハンドオーバされると判断できる。
【0232】
−UEが3GPPアクセスに登録する過程で、非3GPPのN3IWFが位置するPLMNと異なるPLMNに成功裏に登録されたと知るようになった場合、UEは、非3GPPアクセスを介したPDUセッションがHR方式で確立された場合にのみ、PDUセッションがハンドオーバされると判断できる。
【0233】
一方、SMFは、HO方式か、またはLBO方式かを直接的に知らせる代わりに、ハンドオーバが可能であるということを示す情報またはインジケーション(例えば、HO indication)を送信することができる。例えば、SMFは、ハンドオーバを介して生成されたPDUセッションに対してハンドオーバが可能であるということを示すHO indicationを送信することができる。UEがハンドオーバ可能であるということを示すインジケーションを受信すると、3GPPアクセスを介したPDUセッションと非3GPPアクセスを介したPDUセッションが互いに同じPLMN内で確立されたか、または異なるPLMN内で確立されたかにかかわらず、ハンドオーバを実行することができる。もし、前記情報(または、インジケーション)を受信することができない場合、3GPPアクセスを介したPDUセッションと非3GPPアクセスを介したPDUセッションが互いに同じPLMN内で確立された場合にのみ、UEは、ハンドオーバを実行することができる。
【0234】
図12は、PDUセッションを確立する時、本明細書の第1の開示によって該当PDUセッションがLBO方式でまたはHR方式で確立されたかを示す方案を示す流れ図である。
【0235】
図12を参照すると、UEは、PDUセッション確立要求メッセージをAMFに送信する。前記PDUセッション確立要求メッセージは、図8及び図10を参照して詳述したように、PDUセッションのID、要求タイプ、SSCモード、プロトコル構成オプションを含むことができる。
【0236】
過程10で、SMFは、PDUセッション受諾メッセージをUEに送信しながら、PDUセッションがHR方式で確立されたか、またはLBO方式で確立されたかを示す情報またはインジケーションを含ませて送信できる。または、前記SMFは、ハンドオーバが可能かどうかを知らせるインジケーション(例えば、HO Indication)を含ませて送信できる。図12の例示は、3GPPアクセスで手順を示すが、非3GPPアクセスでも同様に適用できる。
【0237】
II.第2の開示:登録過程中に、PDUセッションをハンドオーバさせることができるかどうかをUEに知らせる方案
【0238】
前述した第1の開示によると、ネットワークがUEにPDUセッションがLBO方式で確立されたか、またはHR方式で確立されたかを知らせなければならない。しかし、これはネットワークのトポロジー情報を提供することであるため、事業者が選好しない方案である。第2の開示では、第1の開示のような情報をUEに提供しない代りに、登録過程でUEにハンドオーバが可能であるという情報のみを知らせることを提案する。
【0239】
そのために、UEは、ハンドオーバのために他のアクセスへの登録を実行する時、3GPPアクセスと非3GPPアクセスとの間のハンドオーバのために登録を実行することを知らせるインジケーションを伝達することができる。また、UEは、前記インジケーション外に、ハンドオーバさせようとするPDUセッションのIDも共に伝達できる。前記PDUセッションのIDを伝達することで、UEは、どのようなPDUセッションをハンドオーバさせるかを知らせることができる。
【0240】
また、AMFは、3GPPアクセスと非3GPPアクセスとの間のハンドオーバのために、UEが登録手順を実行する場合、前記UEから受信されたPDUセッションIDに基づいてUDMからPDUセッション情報を取得する。そして、前記AMFは、前記UDMから取得されたPDUセッション情報に基づいてハンドオーバさせようとするPDUセッションIDを探り出す。前記PDUセッションIDとマッピングされるPDUセッション情報をさがした場合、前記AMFは、コンテキスト情報に基づいて前記PDUセッションをハンドオーバさせるかどうかを判断する。そのために、SMFは、PDUセッションが作られる時、該当PDUセッションがHR方式で確立されたか、またはLBO方式で確立されたかに対する情報をUDM内に格納することができる。即ち、図12の過程19で、SMF情報とPDU情報を格納する時、該当PDUセッションがHR方式で確立されたか、またはLBO方式で確立されたかに対する情報を共に格納することができる。
【0241】
一方、前述した通り、前記AMFは、PDUセッションIDとSMFのIDを関連付けられて格納している。したがって、前記UEから受信されたPDUセッションIDが以前PDUセッションを指示する場合、前記AMFは、前記PDUセッションIDと関連付けられて格納されているSMFのIDを探り出すことができる。ここで、SMFのIDは、PLMN IDを含んで構成される。したがって、AMFは、SMFのIDから抽出されるPLMN IDに基づいてAMFとSMFが同じPLMNにあるかまたは異なるPLMNにあるかを知ることができる。もし、3GPPアクセスでローミング中であるUEが非3GPPアクセスでHPLMNに連結されている状況に3GPPアクセスPDUセッションを非3GPPにハンドオーバ要求する状況で、前記AMFと前記SMFが同じPLMN内に位置する場合、該当PDUセッションがHR方式で確立されたと判断できる。この場合、前記AMFは、ハンドオーバが可能であると判断できる。また、前記AMFと前記SMFが全てHPLMN内に位置する場合、該当PDUセッションがHR方式で確立されたと判断できる。それに対し、前記AMFと前記SMFが互いに異なるPLMNに位置したと判断される場合、該当PDUセッションがLBO方式で確立されたと判断できる。この場合、ハンドオーバが不可能であると判断できる。
【0242】
一方、AMFは、UEから受信したPDUセッションIDとマッピングされているPDUセッションが存在することを知っている場合、前記AMFは、該当PDUセッションを担当するSMFを選択することができ、前記SMFにSM signallingを伝達することができる場合、該当PDUセッションをハンドオーバさせることができると判断できる。もし、PDUセッションに対するコンテキストが存在すると、SMFが異なるPLMN内に位置する場合にはAMFがSMシグナリングを前記SMFに伝達することができないため、該当PDUセッションをハンドオーバさせることが不可能であると判断できる。
【0243】
もし、図5Eに示すように、3GPPアクセス及び非3GPPアクセスの両方ともHPLMNでない他のPLMNに連結されている場合、PLMN情報にのみ基づいては該当PDUセッションがHR方式で確立されたか、またはLBO方式で確立されたかを判断することができない。この場合、UDMに格納されているPDUセッション情報に基づいて前記判断が実行される。または、AMFがUEのHPLMNを知っており、SMFのIDがPLMN IDを含む場合、前記AMFは、UEのHPLMN IDとSMFのIDから抽出可能なPLMN IDを比較してPDUセッションがHR方式で確立されたかどうかを判断することができる。
【0244】
または、UEがハンドオーバのための登録であることを知らせなくても、UEが初期登録(initial registration)または移動登録(mobility registration)をする場合、AMFは、UEに登録受諾メッセージを伝達しながら、DNN別及び/またはS−NSSAI別にハンドオーバが可能かどうかを知らせることができる。
【0245】
即ち、AMFは、登録受諾メッセージを送信しながら、3GPPアクセスと非3GPPアクセスとの間にハンドオーバが可能であるということを知らせることができる。UEは、AMFが送るハンドオーバ可能可否に基づいて下記の通り動作できる。
【0246】
−ハンドオーバが可能な場合、UEは、ハンドオーバ手順を実行する。
【0247】
−ハンドオーバが不可能な場合、UEは、PDUセッションのSSCモードに基づいて追加的な動作をするかどうかを決定することができる。
【0248】
例えば、UEが移そうとしたPDUセッションがSSCモード2ベースのPDUセッションに該当する場合、既存のPDUセッションを切って新しく接続したアクセスネットワークを介して新しいPDUセッションを作る。
【0249】
もし、UEが移そうとしたPDUセッションがSSCモード3ベースのPDUセッションに該当する場合、新しく接続したアクセスネットワークを介して既存のPDUセッションを維持したまま新しいPDUセッションを要求することができる。少しの間、二つのセッションを維持させることによって、前記UEのアプリケーション階層が前記新しく作ったPDUセッションにトラフィックを移ることができるようにする。一定時間が過ぎたり全てのトラフィックが新しいPDUセッションに移動すると、UEは、既存のPDUセッションを切る。
【0250】
UEが移そうとしたPDUセッションがSSCモード1ベースのPDUセッションに該当する場合、SSCモード3のような動作を実行することができる。または、ハンドオーバを中断するようにすることができる。
【0251】
AMFは、登録を許容せずに登録拒絶メッセージを送信することができる。このとき、前記登録拒絶メッセージ内の原因フィールドは、HOが不可能で拒絶されることを示す原因値を含むことができる。
【0252】
図13は、本明細書の第2の開示によって登録過程中にUEにハンドオーバが可能かどうかを知らせる方案を示す流れ図である。
【0253】
図13の過程1に示すように、UEがハンドオーバのために新しいアクセスに登録手順を実行する場合、UEは、登録要求メッセージにハンドオーバインジケーションとハンドオーバしようとするPDUセッションの情報(例えば、PDUセッションID)を含めて送る。そのとき、過程22に示すように、AMFは、前述した方案を利用してハンドオーバが可能かどうかを示す情報を含む登録受諾メッセージを送信する。前記例題は、3GPPアクセスにおける手順を示すが、前述した内容は、非3GPPでも同様に適用できる。
【0254】
III.第3の開示:ハンドオーバのためのUEのPDUセッション確立要求に対して、拒絶理由値を含む拒絶メッセージを送信することによって、UEの動作を制御する方案
【0255】
前述した第2の開示は、ネットワークがハンドオーバ可能かどうかに対する情報をUEに知らせる場合、UEは、前記情報に基づいて直接判断してPDUセッションを新しく作る等の動作を実行する。しかし、この場合、ネットワークでUEを所望の方向へ制御できない。したがって、本明細書の第3の開示は、後述するように提案する。具体的に、UEが登録手順を実行した後、ハンドオーバのために、PDUセッション確立要求メッセージを送信すると、第3の開示は、AMFがハンドオーバ可能かどうかを判断し、前記ハンドオーバが不可能であると判断されると、拒絶原因値を含む拒絶メッセージを送信するようにする。ここで、前記AMFがハンドオーバ可能かどうかを判断する方案は、第2の開示で説明した方案と同じである。もし、拒絶原因の値が再確立要求(re−establish required)を示す場合、UEは、ハンドオーバが失敗することを認知し、新しくアタッチしたアクセスネットワークを介して新しいPDUセッションの確立を要求することができる。もし、拒絶原因の値がハンドオーバがサポートされない(handover not supported)のようにハンドオーバ不可能を示す場合、UEは、ハンドオーバを中断する。拒絶原因の値は、事業者が設定した政策やDNNに基づいて決定される。例えば、IMS DNNを使用する場合、拒絶原因の値は、再確立要求(re−establish required)を示すことによって、UEがサービスを受け続けるようにすることができる。しかし、IoT DNNを使用する場合、前記拒絶原因の値は、ハンドオーバがサポートされない(handover not supported)ことを示すことによって、UEがハンドオーバを実行しないようにできる。
【0256】
図14は、本明細書の第3の開示によってハンドオーバのためのPDUセッション確立要求に対して拒絶原因値を含むメッセージを送信することによって、UEの動作を制御する方案を示す流れ図である。
【0257】
図14を参照すると、前記UEは、PDUセッション確立要求メッセージをAMFに送信する。前記PDUセッション確立要求メッセージは、図8図10及び図12を参照して詳述したように、PDUセッションのID、要求タイプ、SSCモード、プロトコル構成オプションを含むことができる。
【0258】
UEがPDUセッション確立要求メッセージを送信すると、AMFは、ハンドオーバが可能かどうかを判断する。具体的に、第2の開示で説明した通り、前記UEは、前記PDUセッション確立要求メッセージ内の前記要求タイプが“既存PDUセッション”を指示し、前記受信したPDUセッション確立要求メッセージ内のPDUセッションIDが既存PDUセッションのIDを指示する場合、前記AMFはハンドオーバが可能かどうかを判断することができる。
【0259】
より具体的に、前述した通り、前記AMFは、PDUセッションIDとSMFのIDを関連付けられて格納している。したがって、前記UEから受信した前記PDUセッション確立要求メッセージ内のPDUセッションIDが既存PDUセッションを指示する場合、前記AMFは、前記PDUセッションIDと関連付けられて格納されているSMFのIDを探り出すことができる。ここで、SMFのIDは、PLMN IDを含んで構成される。したがって、AMFは、SMFのIDから抽出されるPLMN IDに基づいてAMFとSMFが同じPLMNにあるか、または異なるPLMNにあるかを知ることができる。もし、前記AMFと前記SMFが同じPLMN内に位置する場合、該当PDUセッションがHR方式で確立されたと判断できる。この場合、前記AMFは、ハンドオーバが可能であると判断できる。また、前記AMFと前記SMFが全てHPLMN内に位置する場合、該当PDUセッションがHR方式で確立されたと判断できる。それに対して、前記AMFと前記SMFが互いに異なるPLMNに位置したと判断される場合、該当PDUセッションがLBO方式で確立されたと判断できる。
【0260】
一方、前記UEから受信した前記PDUセッション確立要求メッセージ内のPDUセッションIDが既存PDUセッションを指示する場合、前記AMFは、該当PDUセッションを担当するSMFを選択することができ、前記SMFにSM signallingを伝達することができる場合、該当PDUセッションをハンドオーバさせることができると判断できる。もし、PDUセッションに対するコンテキストが存在する場合、SMFが異なるPLMN内に位置する時は、AMFがSMシグナリングを前記SMFに伝達できないため、該当PDUセッションをハンドオーバさせることが不可能であると判断できる。
【0261】
他方、前記UEから受信した前記PDUセッション確立要求メッセージ内のPDUセッションIDに指示される既存PDUセッションに対して前記AMFが知らない場合、前記AMFは、UDMから前記PDUセッションに対する情報を取得することができる。そして、前記AMFは、前記UDMから取得されたPDUセッション情報に基づいて、前記PDUセッションをハンドオーバさせることができるかどうかを判断することができる。
【0262】
ハンドオーバが不可能であると判断される場合、AMFは、MM NASメッセージ内に拒絶原因値を含ませて送信できる。前記UEは、前記拒絶原因値によって後続する動作を決定することができる。
【0263】
具体的に、UEは、AMFが送った拒絶原因値にしたがって下記のような動作を実行することができる。
【0264】
(a)拒絶原因値が、ハンドオーバがサポートされない(handover not supported)、またはハンドオーバが許容されない(HO is not allowed)またはペイロードがフォワーディングされないこと(payload was not forwarded)を指示する場合
【0265】
前記UEは、該当PDUセッションに対するハンドオーバをそれ以上要求しない。そして、前記UEは(PDUセッションが切れたり、PDUセッションが作られたPLMNに登録解除したり、N3IWKが異なるPLMNにあるノードに変わったりする時まで)下記のような動作を実行することができる。
【0266】
もし、PDUセッションがSSCモード1またはSSCモード3である場合、ハンドオーバさせようとするPDUセッションと同じDNN/N−SSAI/SSCモード/PDUタイプを有するPDUセッションを他のアクセスを介して追加で生成する。以後、UEのアプリケーション階層でハンドオーバさせようとするPDUセッションにあるトラフィックを他のアクセスに移す時まで待った後、新しいPDUセッションのみを残して以前のPDUセッションは解除できる。
【0267】
もし、PDUセッションがSSCモード2である場合、UEは、ハンドオーバしようとするPDUセッションを先に切り、新しいPDUセッションを他のアクセスを介して確立した後、サービスを要求することができる。
【0268】
UEは、SSCモードによる動作にかかわらず新しいPDUセッションを要求しながら、PDUセッションをHR方式で確立することを要求するインジケーションを送ることができる。AMFは、このような場合、事業者の政策または設定にしたがって前記UEの加入者情報にLBOが許容されていても、V−SMFとH−SMFを選択してHR方式でPDUセッションが作られるようにすることができる。この場合、選択的に、AMFは、V−SMF/H−SMFにPDUセッション確立要求メッセージを送信しながら、UEがHR方式を要求したことを知らせるインジケーションを含ませることもできる。H−SMFは、前記インジケーションを受信した場合、PDUセッション確立受諾メッセージにPDUセッションがHR方式で作られたことを示す情報を含ませることができる。前記UEは、このような方法を介して作ったPDUセッションの場合、AMFから同じDNN/S−NSSAIを有するPDUセッションに対してハンドオーバが許容されないこと(HO is not allowed indication)を示す拒絶原因値を含むメッセージを受信したとしても、再びハンドオーバを要求することができる。しかし、PDUセッションをHR方式で確立することを要求するインジケーションを送信したにもかかわらず、AMFから再びPDUセッションに対してハンドオーバが許容されないこと(HO is not allowed indication)を示す拒絶原因値を含むメッセージを受信する場合、再び該当DNN/S−NSSAIを有するPDUセッションに対してはハンドオーバを要求しないべきである。
【0269】
(b)拒絶原因値が混雑(Congestion)を指示する場合
【0270】
AMFが送信するメッセージ内の拒絶原因値が混雑を指示する場合、前記メッセージは、バックオフタイマ(back−off time)の値を共に含むことができる。前記UEは、AMFから提供を受けた拒絶メッセージのバックオフタイマの値に基づいて、バックオフタイマを駆動する。この場合は、混雑状況によって拒絶される場合であるため、バックオフタイマが満了される前までは、前記UEは、再び要求を試みない。即ち、UEは、バックオフタイマが満了される前までハンドオーバを再びAMFに要求しない。または、もし、AMFが拒絶原因値を混雑と指示したが、他のインジケーションを介してハンドオーバが許容されないこと(HO is not allowed)をUEが知るようになった場合、前記UEは、前記バックオフタイマが満了されても、再びハンドオーバを要求しない。以後の動作は、拒絶原因値がハンドオーバが許容されないこと(HO is not allowed indication)を指示した時と同じである。
【0271】
その代案として、拒絶原因値が混雑(Congestion)を指示したとしても、拒絶原因値がハンドオーバが許容されないこと(HO is not allowed indication)を指示した時と同様に、UEが動作できる。
【0272】
IV.第4の開示:UEが同じPLMNを介してネットワークに連結された場合にのみハンドオーバを許容する方案
【0273】
UEがハンドオーバのために、他のアクセスネットワークを介して登録手順を実行完了した場合、本明細書の第4の開示は、3GPPアクセスネットワーク及び非3GPPアクセスネットワークが全て同じPLMNに位置する場合にのみ、前記UEのPDUセッションをハンドオーバさせるようにすることができる。他の開示と比較して追加的なインジケーションや手順が必要でないという長所がある。しかし、状況によっては、ハンドオーバが可能であるにもかかわらず、UEがハンドオーバできない場合が発生されることもある。
【0274】
V.第5の開示:PDUセッションを確立する過程で該当PDUセッションがハンドオーバ可能かを知らせる方案
【0275】
第5の開示によると、ネットワークは、PDUセッションがHR方式で確立されたか、またはLBO方式で確立されたかに対する情報をUEに知らせない代わりに、ハンドオーバが可能かまたは不可能かを直接的に知らせる情報をUEに送信することができる。この場合、UEは、PDUセッションがHR方式で確立されたか、またはLBO方式で確立されたかを知らないまま、単純にハンドオーバが可能かどうかのみを示す情報に基づいて、ハンドオーバを実行するかどうかを判断することができる。例えば、ネットワークで同じDNNでPDUセッションを複数個確立でき、このうち、SSCモード1ベースのPDUセッションはハンドオーバが可能であると知らせ、SSCモード2/3ベースのPDUセッションはハンドオーバが不可能であると知らせることができる。この場合、UEは、SSCモード1ベースのPDUセッションのみをハンドオーバさせることができる。SSCモード2の場合は、SSCモードの定義にしたがって既存のPDUセッションを切った後、新しいPDUセッションを確立する作業をすることができる。この場合、ハンドオーバが実行されるものではなく、既存アクセスを介したPDUセッションを切って新しいアクセスを介して新しいPDUセッションを確立することができる。SSCモード3の場合、一定時間の間、平行に(parallel)複数のPDUセッションを確立することができるようにするため、以前アクセスを介した第1のPDUセッションを維持したまま新しいアクセスを介して第2のPDUセッションを確立し、トラフィックを新しく作った第2のPDUセッションを経由するように移した以後、以前の第1のPDUセッションを切る作業をする。
【0276】
または、ネットワークで作ったPDUセッションが特定スライスと連結されており、該当スライスが特定アクセスでのみ使用可能になっている場合、ネットワークは、ハンドオーバが不可能であることをUEに知らせることができる。
【0277】
この方案を使用すると、UEがあらかじめ両側アクセスを介して登録完了した場合、SMFは、ハンドオーバが可能かどうかをUEにあらかじめ知らせることができる。例えば、UEが3GPPアクセス及び非3GPPアクセスの両方ともに登録されていると仮定する。このとき、現在UEが3GPPアクセス及び非3GPPアクセスの両方ともに同じAMFを介して登録されている場合、AMFは、UEが同じ一つのAMFを介して全て登録したということをSMFに知らせることができる。SMFは、AMFが知らせた情報に基づいてSSCモードを考慮してPDUセッション確立受諾メッセージにハンドオーバが可能であると知らせることができる。もし、UEが互いに異なるAMFを介して登録完了した場合、いずれか一つのAMFは、UEが2個のアクセスに全て登録されているかを知ることができない。したがって、この場合、前記AMFは、SMFに何らの情報を送らない。前記SMFは、AMFからUEが2個のアクセスを介して登録完了したという情報を受けなかったため、PDUセッション確立受諾メッセージにハンドオーバが不可能であることを示す情報を含ませることができる。
【0278】
図15は、PDUセッションを確立する過程で該当PDUセッションがHO可能かどうかを知らせる方法である。
【0279】
図15を参照すると、過程1で、UEは、ハンドオーバのためにPDUセッション確立要求メッセージを送信する時、AMFにハンドオーバのために送るメッセージであることを知らせるために、ハンドオーバインジケーション(例えば、HO indication)を含ませる。
【0280】
前記受信したメッセージ内に前記ハンドオーバインジケーション(HO indication)が含まれている場合、前記AMFは、UEが一つのAMFを介して3GPPアクセス及び非3GPPアクセスの両方ともに同時に登録されたかどうかを知らせるインジケーション(例えば、Simultaneous access indication)を過程3のPDUセッション確立要求メッセージ内に含ませて、SMFに送信する。
【0281】
過程10で、前記SMF前記インジケーション(例えば、Simultaneous access indication)に基づいて、ハンドオーバが可能かどうかを判断することができる。または、前記SMFは、前記インジケーションがなくても、加入情報、UE能力情報などに基づいてハンドオーバが可能かどうかを判断することができる。
【0282】
以上、説明した内容は、ハードウェアで具現される。これに対して図面を参照して説明する。
【0283】
図16は、本発明の実施例に係るUE及びネットワークノードの構成ブロック図である。
【0284】
図16に示すように、前記UE100は、格納手段101、コントローラ102、及び送受信部103を含む。そして、前記ネットワークノードは、AMF、SMF、NEF、及びAFのうちいずれか一つである。前記ネットワークノードは、格納手段511、コントローラ512、及び送受信部513を含む。
【0285】
前記格納手段は、前述した方法を格納する。
【0286】
前記コントローラは、前記格納手段及び前記送受信部を制御する。具体的に、前記コントローラは、前記格納手段に格納された前記方法をそれぞれ実行する。そして、前記コントローラは、前記送受信部を介して前記前述した信号を送信する。
【0287】
以上、本発明の好ましい実施例を例示的に説明したが、本発明の範囲は、このような特定実施例にのみ限定されるものではないため、本発明は、本発明の思想及び特許請求範囲に記載された範ちゅう内で多様な形態で修正、変更、または改善される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16