特許第6816257号(P6816257)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6816257
(24)【登録日】2020年12月25日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】NPRS送信方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20210107BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20210107BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20210107BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20210107BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
   H04W64/00 171
   H04L27/26 113
   H04L27/26 114
   H04B7/06 984
【請求項の数】15
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-507156(P2019-507156)
(86)(22)【出願日】2017年7月27日
(65)【公表番号】特表2019-533330(P2019-533330A)
(43)【公表日】2019年11月14日
(86)【国際出願番号】KR2017008115
(87)【国際公開番号】WO2018030681
(87)【国際公開日】20180215
【審査請求日】2019年2月8日
(31)【優先権主張番号】62/371,849
(32)【優先日】2016年8月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/400,626
(32)【優先日】2016年9月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/452,390
(32)【優先日】2017年1月31日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/454,057
(32)【優先日】2017年2月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62,457,180
(32)【優先日】2017年2月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】コ ヒョンソ
(72)【発明者】
【氏名】アン チュンクイ
【審査官】 齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/032308(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/093662(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0374640(US,A1)
【文献】 Ericsson,Text Proposal and Discussion on Further enhancements for OTDOA[online],3GPP TSG-RAN WG1#82 R1-153744,2015年 8月28日,Section3,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_82/Docs/R1-153744.zip>
【文献】 WI rapporteur (Ericsson),RAN1 agreements for Rel-13 NB-IoT[online],3GPP TSG-RAN WG1#84b R1-163943,2016年 4月15日,Section11,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_84b/Docs/R1-163943.zip>
【文献】 3GPP;TSGRAN;E-UTRA;Physical Channels and Modulation (Release 13),3GPP TS36.211 v13.2.0,2016年 6月,pp.116-119,146-161,URL,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.211/36211-d20.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
H04B 7/06
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
NB−IoT(Narrow Band Internet over Things)をサポートするセルラー移動通信システムにおいて、基地局からNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を送信する方法であって、
第1の式によって規定される第1のシーケンスを使用することによってPRS(Positioning Reference Signal)を送信し、
前記第1の式によって規定される第2のシーケンスの一部使用することによって前記NPRSを送信し、
前記PRS及び前記NPRSが同一のセルを介して送信される場合、UEに前記PRS及び前記NPRSを共に使用できるかどうかに関する情報を送信することを含
前記第2のシーケンスの前記一部は、前記セルがインバンドモードで動作するかスタンドアローンモードで動作するかに基づいて異なるように決定される、方法。
【請求項2】
前記セルが前記インバンドモードで動作する場合、前記NPRSは、前記NPRSのためのPRB(Physical Resource Block)の位置を使用することによって決定される前記第2のシーケンスの第1の部分を使用して送信され、
前記セルが前記スタンドアローンモードで動作する場合、前記NPRSは、前記PRBの位置を使用せずに決定される前記第2のシーケンスの第2の部分を使用して送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記NPRSは、前記第2のシーケンスの2つの成分を抽出することによってシンボル毎に送信される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記PRBの位置情報を前記UEに送信することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記セルが前記スタンドアローンモード又は保護帯域モードで動作する場合、前記NPRSは、第1のサブフレームの最初のシンボルからシンボル毎に送信され、
前記セルが前記インバンドモードで動作する場合、前記NPRSは、第2のサブフレームの最初の1つ以上の所定数のシンボルを除くシンボルから送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記NPRSが送信される周波数領域位置をkとする場合、
を満たし
は、0又は1であり、lは、前記NPRSが送信されるシンボルインデックスを示し
は、前記NPRSが送信されるセルIDに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の式は、前記セルの識別子によって初期値が決定される擬似ランダムシーケンス生成式である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
NB−IoT(Narrow Band Internet over Things)をサポートするセルラー移動通信システムにおいて、UE(User Equipment)が基地局からNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を受信する方法であって、
前記基地局から第1の式によって規定される第1のシーケンスに対応するPRS(Positioning Reference Signal)を受信し、
前記基地局から前記第1の式によって規定される第2のシーケンスの一部に対応する前記NPRSを受信し、
前記基地局から受信される、前記PRS及び前記NPRSが共に使用できることに関する情報に基づき、前記PRS及び前記NPRSを使用することによって位置推定を行うことを含み、
前記第2のシーケンスの前記一部は、セルがインバンドモードで動作するかスタンドアローンモードで動作するかに基づいて異なるように決定される、方法。
【請求項9】
前記セルが前記インバンドモードで動作する場合、前記NPRSは、前記NPRSのためのPRB(Physical Resource Block)の位置を使用することによって決定される前記第2のシーケンスの第1の部分を使用して受信され、
前記セルが前記スタンドアローンモードで動作する場合、前記NPRSは、前記PRBの位置を使用せずに決定される前記第2のシーケンスの第2の部分を使用して受信される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記NPRSは、前記第2のシーケンスの2つの成分に対応しシンボル毎に送信される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
記基地局から前記PRBの位置情報を受信することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記セルが前記スタンドアローンモード又は保護帯域モードで動作する場合、前記NPRSは、第1のサブフレームの最初のシンボルからシンボル毎に受信され、
前記セルが前記インバンドモードで動作する場合、前記NPRSは、第2のサブフレームの最初の1つ以上の所定数のシンボルを除くシンボルからシンボル毎に受信される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記NPRSが受信される周波数領域の位置をkとする場合、
を満たし
は、0又は1であり、lは、前記NPRSが受信されるシンボルインデックスを示し
は、前記NPRSが受信されるセルIDに基づいて決定される、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
NB−IoT(Narrow Band Internet over Things)をサポートするセルラー移動通信システムにおいて、NPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を送信する基地局であって、
第1の式によって規定される第1のシーケンスを使用することによってPRS(Positioning Reference Signal)を構成し、前記第1の式によって規定される第2のシーケンスの一部を使用することによって前記NPRSを構成するように構成されるプロセッサーと、
前記PRS及び前記NPRSを1つ以上のUE(User Equipment)に送信するように構成される送受信機と、を含み、
前記プロセッサーは、前記PRS及び前記NPRSが同一のセルを介して送信される場合、前記UEに前記PRS及び前記NPRSを共に使用できるかに関する情報を前記送受信機を介して送信するように構成され
前記プロセッサーは、前記セルがインバンドモードで動作するかスタンドアローンモードで動作するかに基づいて、前記第2のシーケンスの前記一部を異なるように決定する、基地局。
【請求項15】
NB−IoT(Narrow Band Internet over Things)をサポートするセルラー移動通信システムにおいて、基地局からNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を受信するU(User Equipment)であって、
前記基地局から第1の式によって規定される第1のシーケンスに対応するPRS(Positioning Reference Signal)を受信し、前記基地局から前記第1の式によって規定される第2のシーケンスの一部に対応する前記NPRSを受信するように構成される送受信機と、
前記送受信機を介して前記基地局から受信される、前記PRS及び前記NPRS共に使用できることに関する情報に基づき、前記PRS及び前記NPRSを使用することによって位置推定を行うように構成されるプロセッサーと、を含み、
前記第2のシーケンスの前記一部は、セルがインバンドモードで動作するかスタンドアローンモードで動作するかに基づいて異なるように決定される、UE
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、次世代無線通信システムにおいて、モノのインターネット(IoT)サービス支援のための狭帯域通信に関し、詳細には、狭帯域IoT通信に用いられるNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を送信する方法及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近来、モノのインターネット(Internet of Things)技術への要求が増大しており、このIoTサービス支援のためにNB−IoT(Narrow Band IoT)技術が論議されている。NB IoTにおいては、低い機器の複雑さ及び低い電力消費を有して、且つ接続する機器間に適宜な処理率が提供できることが求まれる。
【0003】
NB IoTに対する標準化のうち3GPPでは、GSM、WCDMA又はLTEのような他の3GPP技術と結合して動作できるNB IoT技術が研究されている。そのために、従来のシステムとの観点からどんなリソース構造を有すべきかについて論議されている。
【0004】
図1は、NB IoTにおいて利用可能な3つのモードを説明するための図である。
【0005】
上述した要求を満たすために、NB IoTでは、上りリンク及び下りリンクの両方で180kHzのチャンネル帯域幅を活用することを考慮している。これはLTEシステムにおいて1つのPRB(Physical Resource Block)に対応する間隔である。
【0006】
図1に示されているように、NB−IoTは、スタンドアローン動作、保護帯域動作及びインバンド動作といった3つのモードを支援することができる。特に、図1の下端に示されたインバンド配置モードでは、NB−IoT動作がLTEチャンネル帯域幅内の特定の狭帯域を介して行われてもよい。
【0007】
また、NB IoTにおいて無線機器に拡張されたDRXサイクル、HD−FDD(half−duplex FDD)動作及び単一受信アンテナを用いることは、実質的に電力及びコストを減少させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したようなNB IoT動作のためには、PRS(Positioning Reference Signal)の送信が望ましい。そのために、従来のLTE動作におけるPRSとNB−IoT動作のためのPRSをどのように設定するか、具体的な送信方式をどのように規定するか、NB−IoT動作のための他のRSとはどんな関係を有するようにするかに関する検討が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述したような課題を解決するために、本発明の一側面では、NB−IoT(Narrow Band Internet over Things)を支援するセルラー移動通信システムにおいて、基地局がNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を送信する方法であって、第1の式によって規定されるシーケンスを用いてPRS(Positioning Reference Signal)を送信して、第1の式によって規定されるシーケンスのうち所定部分を用いてNPRSを送信して、PRSとNPRSとが同一のセルを介して送信される場合、端末にPRSとNPRSを共に使用できるか否かを示す情報を送信することを含む、NPRS送信方法を提案する。
【0010】
セルがインバンド(in−band)モードで動作する場合、NPRSはシーケンスのうちNPRSを含むPRB(Physical Resource Block)の位置によって決定される所定部分を用いて送信され、セルがスタンドアローン(Stand−alone)モードで動作する場合、NPRSは、シーケンスのうちNPRSを含むPRBの位置に関係なく決定される所定部分を用いて送信されてもよい。
【0011】
NPRSは、シーケンスのうち2つの成分を抽出して各シンボル毎に送信されてもよい。
【0012】
さらに、NPRSを含むPRBの位置情報を端末に送信することを含んでもよい。
【0013】
セルがスタンドアローンモード又は保護帯域(Guard band)モードで動作する場合、NPRSは、第1のサブフレームの最初のシンボルから各シンボル毎に送信され、セルがインバンドモードで動作する場合、NPRSは、第2のサブフレームの最初の1つ以上の所定数のシンボルを除くシンボルから送信されてもよい。
【0014】
NPRSが送信される周波数領域位置をkとする場合、
を満たし、mは、0又は1であり、lは、NPRSが送信されるシンボルインデックスを示し、
は、NPRSが送信させるセルIDに基づいて決定されてもよい。
【0015】
第1の式は、セルの識別子によって初期値が決定される擬似ランダムシーケンス生成式であってもよい。
【0016】
一方、本発明の別の一側面では、NB−IoT(Narrow Band Internet over Things)を支援するセルラー移動通信システムにおいて、UE(User Equipment)が基地局からNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を受信する方法であって、基地局から第1の式によって規定されるシーケンスに対応するPRS(Positioning Reference Signal)を受信して、基地局から第1の式によって規定されるシーケンスのうち所定部分に対応するNPRSを受信して、基地局からPRSとNPRSが共に使用できることを示す情報を受信する場合、PRS及びNPRSを共に用いて位置推定を行うことを含む、NPRS受信方法を提案する。
【0017】
セルがインバンド(in−band)モードで動作する場合、NPRSは、シーケンスのうちNPRSを含むPRB(Physical Resource Block)の位置によって決定される所定部分を用いて受信され、セルがスタンドアローン(Stand−alone)モードで動作する場合、NPRSは、シーケンスのうちNPRSを含むPRBの位置に関係なく決定される所定部分を用いて受信されてもよい。
【0018】
NPRSは、シーケンスのうち2つの成分に対応して、各シンボル毎に受信されてもよい。
【0019】
さらに、基地局からNPRSを含むPRBの位置情報を受信することを含んでもよい。
【0020】
セルがスタンドアローンモード又は保護帯域(Guard band)モードで動作する場合、NPRSは、第1のサブフレームの最初のシンボルから各シンボル毎に受信され、セルがインバンドモードで動作する場合、NPRSは、第2のサブフレームの最初の1つ以上の所定数のシンボルを除くシンボルから各シンボル毎に受信されてもよい。
【0021】
NPRSが送信される周波数領域の位置をkとする場合、
を満たし、mは、0又は1であり、lは、NPRSが送信されるシンボルインデックスを示し、
は、NPRSが送信されるセルIDに基づいて決定されてもよい。
【0022】
一方、本発明の別の一側面では、NB−IoT(Narrow Band Internet over Things)を支援するセルラー移動通信システムにおいて、NPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を送信する基地局であって、第1の式よって規定されるシーケンスを用いてPRS(Positioning Reference Signal)を構成して、第1の式によって規定されるシーケンスのうち所定部分を用いてNPRSを構成するプロセッサーと、PRS及びNPRSを1つ以上のUE(User Equipment)に送信するように構成される送受信機と、を含み、プロセッサーは、PRSとNPRSとが同一のセルを介して送信される場合、UEにPRSとNPRSが共に使用できるか否かを示す情報を送受信機を介して送信するように構成される、基地局を提案する。
【0023】
また、本発明の別の一側面では、NB−IoT(Narrow Band Internet over Things)を支援するセルラー移動通信システムにおいて、UE(User Equipment)が基地局からNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を受信するユーザ機器(UE)であって、基地局から第1の式によって規定されるシーケンスに対応するPRS(Positioning Reference Signal)を受信して、基地局から第1の式によって規定されるシーケンスのうち所定部分に対応するNPRSを受信するように構成される送受信機と、送受信機を介して基地局からPRSとNPRSを共に使用できることを示す情報を受信する場合、PRS及びNPRSを共に用いて位置推定を行うように構成されるプロセッサーと、を含む、ユーザ機器を提案する。
【発明の効果】
【0024】
上述した本発明によれば、次世代無線通信システムにおいて、より効率的にNB IoT動作のためのNPRSを送受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】NB IoTにおいて利用可能な3つのモードを説明するための図である。
図2】PRS送信パターンを示す図である。
図3】PRS送信パターンを示す図である。
図4】本発明の一実施例によってNPRSを送信する方法を説明するための図である。
図5】本発明の一実施例によってNB−IoTの各動作モードのNPRS構成を説明するための図である。
図6】本発明の一実施例によってUEがNB−IoT下りリンク参照信号を受信する方式を説明するための図である。
図7】本発明を実行する送信装置10及び受信装置20の構成要素を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を、添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのものであり、本発明が実施し得る唯一の実施の形態を示すためのものではない。
【0027】
以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者にとってはこのような具体的な細部事項なしにも本発明を実施できることは明らかである。場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すことができる。
【0028】
上述のように、本発明では、狭帯域IoT通信に用いられるPRS、すなわちNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)を送信する方法及びそのための装置を説明する。
【0029】
3GPP LTE標準では、様々なIoT/MTC UEの設置環境を考慮して、非常に大きいpath−loss/penetration−lossが発生するUEを支援するためのcoverage enhancement(CE)方式を支援する。代表的な方式として、一般UEに比べて最大15dB以上のcoverageを支援するために、各UEに送信するPDCCH/PDSCHなどのチャンネルと各UEが送信するPUSCH/PUCCHなどのチャンネルを複数のサブフレーム或いはRU(resource unit)にかけて繰り返し送信する方式を支援している。
【0030】
特に、LTE NB−IoTシステムは、180kHzの帯域幅(1RB:180kHz=15kHzx12RE)を用いて、Stand−alone operation、Guard band operation、In−band operation(same cell−ID、different cell−ID)などのモードで動作することができる。また、NB−IoTシステムは、Multiple PRB送信が可能であり、基地局は、Multiple PRBを同時に使用できる一方、NB−IoT端末のRFは、Narrow band(約200kHzの帯域幅)受信が可能であり、RF tunningでmultple PRBをホッピング(hopping)することができる。同期信号(Synchronization Signal)、システム情報(System Information)などが送信されるPRBのみならず、データ送信用として用いられるPRBなどがある。一般CPを有するOFDMシンボルを用いて、サブフレームは14個のOFDMシンボルからなる。
【0031】
以下では、NB−IoT動作のために新たに規定するPRSをNPRSと規定する。NB−IoT PDSCHにはNPRSが定義されてもよい。インバンド動作(In−band operation)では、サブフレームの最初の3個のOFDMシンボルは、LTEシステムのPDCCHが送信されることを仮定してNB−IoTは使用せず、LTE CRS位置にはデータが送信されないことが望ましい。インバンド動作モードではNB−IoT端末はLTE CRSを用いてもよい。
【0032】
以下に説明するNPRS送信方式では、基本的に、LTEシステムのPRS送信方式を考慮して再使用できる構造と両者の関係について規定する。
【0033】
LTE−PRS
【0034】
3GPP LTE Release−9で定義したPRS(Positioning Reference Signal)は、LTE Release−8で定義したCell−specific reference signalと同様に設計されている。一OFDMシンボルでは6RE間隔で配置され、Cell−IDによって周波数シフトされ、Cell−IDによってシード(seed)が決定されるpseudo−random QPSKシーケンスがマッピングされる。PDCCH、cell−specific reference signalが送信されるOFDMシンボルを除くOFDMシンボルに送信され、各OFDMシンボル毎に周波数ドメインでシフトされる。連続するN個のサブフレーム(N=1,2,4,6)でPRSが送信され、160、320、640、1280サブフレームの送信周期が定義される。PRS送信サブフレームの最初のサブフレームは、送信周期、PRSサブフレームオフセット、システムフレーム番号の関数で決定される。PRSバンド幅は、1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHZ、20MHzなどになり得る。160ms送信周期を仮定するとき、1.4MHz PRS帯域幅では、連続した6個のサブフレームを用いる例が挙げられる。長い送信周期はUE reponse timeを延ばすことになる。LTEはInter frequency measurementを定義する。
【0035】
図2及び図3は、PRS送信パターンを示す図である。
【0036】
具体的には、図2は一般(normal)CPを用いる場合のPRS送信パターンを、図3は拡張(extended)CPを用いる場合のPRS送信パターンを示す。
【0037】
PRSは、以下のようなpseudo−randomシーケンス生成式によって規定される。
【0038】
【数1】
【0039】
ここで、
は無線フレームにおけるスロット番号を、スロットにおけるlはOFDMシンボル番号を示し、
は最大の下りリンク帯域幅構成の場合をRB当たりサブキャリア数の倍数単位で示したものである。
【0040】
式1において、c(i)はLTE標準で規定されるpseudo−random sequence定義に従い、初期値はセルIDによって規定されてもよい。
【0041】
上述のように規定されるシーケンスは、以下のように複素変調シンボル
にマッピングされてもよい。
【0042】
【数2】
【0043】
ここで、一般CPを用いる場合は以下に従う。
【0044】
【数3】
【0045】
一方、拡張CPを用いる場合は以下に従う。
【0046】
【数4】
【0047】
ここで、PRSの帯域幅を示す
は上位層信号に従い、
を満たす。
【0048】
このような方式に従って、図2及び図3に示されたようにPRSが送信されてもよい。
【0049】
NB−IoTシステムにおいてPRS送信サブフレームを定義して、インバンド動作でLTEシステムのPRS送信サブフレームを活用する方法の案を提案する。
【0050】
NPRS送信方法
【0051】
図4は、本発明の一実施例によってNPRSを送信する方法を説明するための図である。
【0052】
NB−IoTを支援するセルラー移動通信システムにおいて、基地局がNPRS(Narrowband Positioning Reference Signal)又はNB−IoT PRSを送信するにあたって、先ず、基地局は、図2及び図3に関して上述したようにPRSを送信してもよい(S410)。また、本実施例では、NB−IoTのためのNPRSをPRSと同一の式(例えば、式1)に基づいたシーケンスを用いるものの、NB−IoT動作帯域に合わせて当該シーケンスのうち一部の成分を用いてNPRSを送信することを提案する(S420)。
【0053】
このように、同じ式に基づいて生成されたPRSとNPRSのメリットは、必要に応じて両者を混用して使用できるということである。これによって、本実施例による基地局は、PRSとNPRSとが同一のセルを介して送信される場合、端末にPRSとNPRSを共に使用できるか否かを示す情報を送信することを提案する。
【0054】
互いに異なるRAT又は様々なサービスのためにそれぞれ定義された物理チャンネル(Physical Channel)が同一のチャリアで多重化されることを許容するシステムにおいて、互いに異なるRAT又は様々なサービスのためにそれぞれ定義された物理チャンネルが同一のキャリアで多重化され、あるRAT又は物理チャンネルが用いる周波数リソースにおける一部を他のRAT又は物理チャンネルが占有することが許容される場合、特定のRAT又は物理チャンネルで定義した信号を他のRAT又は他の物理チャンネルで共有して用いることができる。特に、3GPP LTE PDSCHが送信される帯域のうち一部でNPDSCHの送信を許容する場合、PDSCHで送信されるPRS(Positioning Reference Signal)はNPDSCHで送信できるようにして、NB−IoT端末はPDSCHのPRSを用いることができる。
【0055】
具体的なNPRS構成方法は、以下のようである。
【0056】
本発明の一実施例において、NB−IoT PRSは14個のOFDMシンボルを含むことを仮定する。また、NB−IoT PRSサブフレームは、LTE PRSサブフレームの送信区間よりもN倍長い時間区間の間に送信されてもよい。例えば、N=6とするとき、NB−IoTシステムは、連続する6、12、24、36サブフレームにおいてNB−IoT PRSを送信することができる。
【0057】
NB−IoT PRSサブフレームが送信可能な候補PRBは多数あってもよい。候補PRBはインバンド(in−band)動作モードでは、インバンドのみならず保護帯域(guard band)でもPRSサブフレームが送信されてもよく、逆に、保護帯域動作モードでは、保護帯域及びインバンドでPRSサブフレーム送信が指示されてもよい。スタンドアローン動作モードである場合も、PRSサブフレームが送信可能な候補キャリアを指定することができる。
【0058】
NB−IoT基地局は指示した候補PRB或いは候補キャリア別にNB−IoT PRSサブフレーム送信周期を設定してもよい。NB−IoT端末は特定の時間区間では1つのPRBでNB−IoT PRSサブフレームを受信して、当該PRBで送信されるNB−IoT PRSサブフレーム送信周期の間にinter−PRBで送信されるNB−IoT PRSサブフレームを受信してもよい。
【0059】
NB−IoT端末が複数のPRB或いは複数のキャリアからNB−IoT PRSサブフレームを受信したい場合、ベースバンド或いはキャリアからインターバンド(inter−band)又はインターキャリア(inter−carrier)にスイッチング(switching)するための時間、及びインターバンド又はインターキャリアからベースバンド或いはキャリアに再び回帰するためのスイッチング時間が求められ、インターバンド又はインターキャリアから送信されるNB−IoT PRSサブフレームの長さは、ベースバンド或いはベースキャリアから送信されるNB−IoT PRSサブフレームの長さよりもNサブフレームほど短い長さ(例えば、前の一サブフレームと後ろの一サブフレーム−全部で2つのサブフレーム)NB−IoT PRSサブフレームでPRSを受信していると仮定することができる。NB−IoTシステムにおいて複数のバンド或いは複数のキャリアでNB−IoT PRSサブフレームを送信するとき、ベースバンド或いはベースキャリアで送信されるNB−IoT PRSサブフレームの数は、Nサブフレーム以上になるように設定した方が好ましい。すなわち、複数のPRB或いは複数のキャリアにおいてNB−IoT PRSサブフレームが送信され、NB−IoT端末は複数のバンド或いは複数のキャリアをスイッチングし、NB−IoT PRSサブフレームを受信する場合、ベースバンド或いはベースキャリアでは指示されたNB−IoT PRSサブフレームの長さの間にPRSを受信することができ、その後、インターバンド或いはインターキャリアにスイッチングして、ベースバンド或いはベースキャリアに再びスイッチングする各スイッチング時間はインターバンド或いはインターキャリアのNB−IoT PRSサブフレーム受信時間内に含まれると仮定して、NB−IoT端末はインターバンド或いはインターキャリアのNB−IoT PRSサブフレームが送信されると指定されたサブフレームの長さより短い時間区間の間にNB−IoT PRSを受信することを仮定する。
【0060】
スタンドアローンキャリア及び保護帯域のPRBでは、14個のOFDMシンボルでNB−IoT PRSが送信され、インバンドではLTE PDCCH(3OFDMシンボルを仮定)、LTE CRS(1Tx, 2Tx, 4Tx)との重なりを避けることを仮定する。
【0061】
NB−IoT PRSは12個のREのうち2個のREに配置され、2個のPRSは周波数において6個のRE間隔を有する(例えば、0−6、1−7、2−8、3−9、4−10、5−11など)。当該位置は、Cell−IDによって周波数シフトされる。NB−IoT PRSは7個のOFDMシンボル単位で繰り返されるパターンを有する。すなわち、周波数位置kは、k=6xm+(6−n+vshift)mod6と表示して、ここで、OFDMシンボル当たりPRS数が2である場合、m=0,1であり、スロット当たりOFDMシンボル数が7である場合、n=0,1,2,3,4,5,6であり、cell−idによって決定されるvshift=Ncell−ID mod6と表示され得る。NB−IoT PRSに用いられるシーケンスはLTEシステムにおいて定義しているpseudo−randomシーケンスを用いて、シーケンス生成(sequence generation)のシード(seed)はスロット数(ns=0,1,…,19)、OFDMシンボル数(n=0,1,2,…,6)、cell ID、CP長の関数で決定される。
【0062】
本発明の一実施例では、インバンド動作モードではPRB位置に該当するシーケンスを用いて、スタンドアローン動作モードではPRB位置が固定されていると仮定してシーケンスを用いることを提案する。
【0063】
図5は、本発明の一実施例によって、NB−IoT動作モード別のNPRSの構成を説明するための図である。
【0064】
図1に関して上述したように、NB−IoT動作はLTE帯域内に含まれて動作するインバンドモード、保護帯域モード、及びLTE帯域と独立して存在するスタンドアローンモードがある。上述したように、本実施例では、NPRSの生成式をPRSと同一の生成式を用いて構成することを仮定している。この状態において、本実施例では、NPRSを構成するにあたって、インバンドモードではNPRSが送信されるPRBの位置を考慮してシーケンスのうち一部の成分(シンボル当たり2個の成分)を用いることを提案する。このように、インバンド動作においてNPRSを送信するPRB位置を考慮することで、上述のようにPRSと共に測定に使用するときの性能向上を図ることができる。
【0065】
ただし、保護帯域モード又はスタンドアローンモードの場合、上述のようにNPRSを送信する位置を考慮する必要がないため、NPRS送信位置に関係なく、シンボル当たり2個の成分を抽出してNPRSを構成することができる。
【0066】
一方、NB−IoT PRSは、12個のREのうち4個のREに配置され、4個のPRSは周波数において3個のRE間隔を有してもよい。cell−IDによって周波数シフトしてもよい。
【0067】
このような方式に従って、本発明の一実施例では、NPRSを以下のようにリソースマッピングして送信することができる。
【0068】
まず、NB IoTがインバンドモードで動作する場合、NPRSは以下のようにリソースマッピングされてもよい。
【0069】
【数5】
【0070】
ここで、
は上位層シグナリングを介して送信されるNPRSを含むPRBの位置を示す。また、
が奇数の場合、
と規定され、
が偶数の場合は、
と規定されてもよい。
【0071】
また、NB IoTが保護帯域モード又はスタンドアローンモードで動作する場合、NPRSは以下のようにリソースマッピングされてもよい。
【0072】
【数6】
【0073】
すなわち、NB IoTが保護帯域モード又はスタンドアローンモードで動作する場合、NPRS送信シンボルを最初のシンボルから用いることができ、シーケンスはNPRSを送信するPRB位置に関係なく規定されてもよい。
【0074】
NB−IoT PRSのために基地局は端末にPRS送信関連情報を伝達し、当該情報には、サブフレーム長、サブフレーム周期、サブフレームオフセットなどが含まれてもよい。また、NB−IoT PRSのREマッピング及びシーケンスの決定に用いられるID情報は、当該NB−IoT PRBの他のチャンネルに適用されるIDとは異なってもよく、独立して知らせてもよい。
【0075】
また、基地局は隣接セルから送信するPRS送信情報をNB−IoT端末に伝達してもよく、各情報は当該Cell−IDと連係してサブフレーム長、サブフレーム周期、サブフレームオフセット及びNB−IoT PRS送信PRB位置を知らせてもよい。
【0076】
本発明の一実施例において、NB−IoT端末はLTE PRSが送信されるサブフレームにはNB−IoTのnormal subframeは送信されないことを期待してもよい。
【0077】
また、LTE PRSが送信されるサブフレームにおいて、NB−IoT PRSが送信されることを指示したり、NB−IoT PRSが送信されるサブフレームにおいてLTE PRSが送信されることを指示することができる。
【0078】
本発明の一実施例において、基地局はNB−IoT端末にLTEシステムが用いるバンド内においてNB−IoTが動作するモードを指示することができる。又は、LTEシステムのバンド内にあるPRBのうちNB−IoTのためのチャンネル及び信号のために用いられるPRBを指示することができる。このとき、基地局はNB−IoT PRSが送信可能なPRBを指示して、NB−IoT端末は当該PRBで送信されるPRSを用いて測定することができる。
【0079】
NB−IoT端末がインバンド動作(Cell−IDがLTEとは異なる場合)において、LTE PRSサブフレームではNB−IoT PRSサブフレームが送信されないことと期待することができる。特に、この方式はサービングセル(serving cell)がNB−IoT UEに同一のサービングセルではなく、隣接セル(neighbor cell)に対するLTE PRSサブフレーム情報を知らせる場合、当該サブフレームではサービングセルでNPRS(NB−IoT PRS)が送信されるように適用されてもよい。
【0080】
上述した実施例において、NB−IoT PRS送信サブフレームの数は、LTE PRS送信サブフレームの数より多くてもよく、LTE PRS送信サブフレームの一部或いは全てのサブフレームはNB−IoT PRS送信サブフレームが送信される時点と重なってもよい。基地局はNB−IoT端末にLTE PRS送信サブフレームの存否を知らせてもよい。
【0081】
また、上記実施例において、基地局は端末にLTE PRSサブフレームに関する情報を提供することができる(例えば、cell−ID、サブフレーム長、周期、オフセット、バンド幅)。また、隣接セルのLTE PRSサブフレーム情報を提供することができる。端末はLTE PRSを位置測定(positioning measurement)のために用いてもよく、基地局はLTE PRSをNB−IoT PRSと共に測定に使用できるか否かを知らせてもよい。或いは、基地局が端末にLTE PRSに関する情報を知らせると、端末はLTE PRSをNB−IoT PRSと共に測定に用いられることと認識してもよい。特に、この動作はLTE PRSとNB−IoT PRSが同一のPRS ID及び/又は同一のcell ID及び/又は同一のv_shiftからなる場合に適用することができる。このとき、NB−IoT PRBのREマッピング及び周波数軸におけるPRB位置によるシーケンス生成規則などはLTE PRSに従ってもよい。
【0082】
隣接セルNBPRS PRBに対しては、サービングセルと同様であると仮定してもよく、cell IDによってPRSがシフトされたり、サービングセルに対するPRSオフセット情報を送信する方式を用いてもよい。
【0083】
本発明の一実施例において、NB−IoT端末はCRSを測定するために活用してもよい。活用可能な条件としては、インバンド動作モードの場合、NB−IoT端末はサブフレームに含まれているlegacy LTEのCRSを用いてもよい。
【0084】
上記実施例において、intra−band(すなわち、セル間にセンターが同一の場合)の状況においてNode−BはPRSに対しては測定すべき隣接セルのCell−ID及び隣接セルのPRS情報(サブフレーム長、周期、オフセット、PRB情報)を送信するが、このとき、インバンドに含まれているLTE CRSを使用できるか否かを知らせてもよい。又は、インバンド動作モードで動作する端末は、隣接セルでも同様にCRSが送信されることを仮定した上、測定に活用することができる。
【0085】
上記実施例において、NB−IoT端末がLegacy CRSを測定に活用するとき、1つのOFDMシンボルに含まれ得る2個のCRSポート(port)のうち1つのポートを測定用途として活用してもよい。
【0086】
本発明の別の一実施例では、NB−IoTで定義している信号をPRSとして用いてもよい。
【0087】
例えば、NSSS(Narrowband Secondary Synchronization Signal)をPRSとして使用可能であれば、サービングセルのcandidate anchor PRB情報(又は、NSSSが送信されるPRB情報)及び当該NSSSシーケンス(又は、NB cell ID)及び隣接セルに対する同じ情報をUEに送信してもよい。このとき、基地局はインバンドに含まれているNSSSを使用できるか否かを知らせてもよい。
【0088】
NB−IoT動作のための様々な参照信号とこれらの関係
【0089】
一方、以下に、上述したNPRSのみならず、NB−IoT動作のために用いられる様々な参照信号及びこれらの関係について説明する。
【0090】
まず、NB IoTシステムでは、データ復調及びチャンネル測定のためにNRS(Narrowband Reference Signal)を新たに定義して、基地局はNRSに対するパワーの絶対値情報を指示してもよい。また、本発明の実施例では、モードに関係なく、常にNRSを送信することを提案する。特に、インバンド動作では、LTE CRSをNRSと共にさらにデータ復調に用いられるように規定することを提案する。このとき、NRSとLTE CRSとの電力差によって推定チャンネルのサイズが変わる問題があり得て、これを解決するためにNRSとLTE CRSとの電力比情報を指示してもよい。
【0091】
図6は、本発明の一実施例によって、UEがNB−IoTの下りリンク参照信号を受信する方式を説明する図である。
【0092】
まず、UEは下りリンクを介してNRSを1stタイプのサブフレームによって受信することができる(S610)。NRSを受信する1stタイプのサブフレームは、予め規定されたサブフレームであるか、システム情報を通じて1stタイプのサブフレームの構成情報を受信することができる。
【0093】
一方、UEは、NPRSが受信可能な2ndタイプのサブフレームに関する構成情報を上位層によって受信してもよい(S620)。これによって、UEは、2ndタイプのサブフレームにおいてNPRSを受信するものの、もし2ndタイプのサブフレームの構成情報による2ndタイプのサブフレームが上述した1stタイプのサブフレームと一部重なっても、UEは当該サブフレームでNPRSのみ受信して、NRSを受信しないことと仮定して動作することができる。すなわち、UEは、2ndタイプのサブフレームでは、NRS無しにNPRSのみを受信することを仮定して動作することができる(S630)。
【0094】
NRSはNPDCCH/NPDSCHの復調のために用いられてもよく、これによって1stタイプのサブフレームは、NB−IoT動作におけるnormal subframe又はDL valid subframeと称されてもよい。このような一般サブフレームの構成とNPRS送信のための2ndタイプのサブフレームの構成において、2ndタイプのサブフレームを優先することが望ましく、よって本発明の一実施例では、2ndタイプのサブフレームの構成情報によるサブフレームではNRSが送信されないことと規定する。
【0095】
すなわち、NB−IoT端末は、NB−IoT PRSが送信されるサブフレームにはNB−IoTのnormal subframeは送信されないことと期待してもよく、詳細な動作例は以下のようである。
【0096】
NPRS(NB−IoT PRS)が送信されるように構成されたサブフレームは、NB−IoTのDL valid subframe(NRSが送信されてNPDCCH/NPDSCHが送信され得るサブフレーム)で構成されてもNRS(或いは、NPDCCH/NPDSCH)が送信されないことが望ましい。
【0097】
或いは、DL valid subframeで構成されたサブフレームには、NPRSが送信されるサブフレームで構成されてもNPRSが送信されないことが望ましい。
【0098】
特に、上述のように、NPRSが送信されるサブフレームを含む複数のDL valid subframeを通じてNPDCCH/NPDSCHがN回繰り返し送信されるようにスケジューリングされる場合、UEはNPDCCH/NPDSCHが当該サブフレームを除くN個のDL valid subframeを通じて送信されることと理解して動作してもよい。
【0099】
NB−IoTのDL valid subframeは、NB−IoTのDL送信のために用いられるサブフレームであって、NPDCCH/NPDSCH/NRSなどが送信されるNB−IoTのnormal subframe又はNPRSが送信されるサブフレームなどとして用いられてもよい。
【0100】
また、NB−IoT端末は、NB−IoT PRSが送信されるサブフレームにはLTE CRSは送信されないことと期待してもよい。
【0101】
NRSとNPRSとの電力比
【0102】
上述のように、NPRSとNB IoTにおいて測定のためにさらに信号が用いられる場合、NPRSと当該信号とのパワーの差によって測定された値の正確度が低下する問題が発生する可能性がある。これを解決するために、NPRSと当該信号とのパワーに関する情報が求められる。
【0103】
例えば、PRS_RAを定義してもよい(PRS−to−RS EPRE ratio for the PRS in all transmitted OFDM symbols not containing CRS)。
【0104】
また、NRSとNPRSに対するpower ratioを定義して、このratioは何段階のオフセットで構成されてもよい。
【0105】
NPRSが送信されるサブフレームでは、NRS、LTE CRSなどが送信されてもよく、データは送信されない方が好ましい。
【0106】
NRS電力(又は、エネルギー)に対するNRSが送信されないOFDMシンボルに含まれたREの電力(又は、エネルギー)の比率を定義して知らせてもよい。このとき、NPRSはNRSが送信されないOFDMシンボルに送信されるため、NPRSの送信電力比を間接的に知ることができる。
【0107】
NB IoT送信のために割り当てられたPRBでLTE CRSが送信されるOFDMシンボルに含まれたREの電力は、LTE CRS及びNRSが送信されないOFDMシンボルに含まれたREの電力と同一であると仮定する。
【0108】
NPRSが送信されるOFDMシンボルにLTE CRSが送信される場合、当該OFDMシンボルにあるNPRSの送信電力は、LTE CRS及びNRSが送信されないOFDMシンボルに含まれたREの電力と同一であると仮定する。ここで、NPRS送信電力は、CRSが送信されても送信されなくても、同一の送信電力を仮定する。
【0109】
NPRSが送信される帯域又はサブフレームにNRSが送信されないことが望ましい。
【0110】
NPRSが送信されるOFDMシンボルのREに対する送信電力は、NRSが送信される帯域又はサブフレームに含まれたOFDMシンボルのNRSの電力(又は、エネルギー)に対する比率で定義してもよい。
【0111】
また、本発明の一実施例では、NPRS送信電力に対する他の信号の送信電力の比率を定義してもよい。
【0112】
NPRSと共に位置測定に用いられる他の信号、すなわちNRS、LTE CRS、NPSS、NSSS、LTE PRSなどの信号との送信電力の比率を定義してもよい。例えば、NPRSと従来のLTE PRSが共に用いられる場合、2つのチャンネルの送信電力比率が予め定義されるか(e.g. UEは2つのチャンネルの送信電力が同じであることを仮定)、基地局が2つのチャンネルの送信電力比率を通知したり各チャンネルの送信電力そのものを通知してもよい。別の例として、NB IoT端末が従来のLTE送信に用いる帯域内で送信され、ネットワークからLTE CRSに対する情報が受信できるとき、NPRSとLTE CRSとの送信電力比率を通知したり、各チャンネルの送信電力そのものを通知してもよい。
【0113】
上述したNRSの電力は、NB-IoT UEが最初接続できるanchor PRBで送信されるNRSの電力と限定してもよい。
【0114】
上述のように、power ratioを定義して、SIB或いはその他のRRCシグナリングを介してUEに伝達してもよい。
【0115】
装置構成
【0116】
図7は、本発明の実施例を実行する送信装置10及び受信装置20の構成要素を示すブロック図である。
【0117】
送信装置10及び受信装置20は、情報及び/又はデータ、信号、メッセージなどを運ぶ無線信号を送信又は受信できるRE(Radio Frequency)ユニット13,23と、無線通信システム内の通信と関連した各種情報を記憶するメモリ12,22と、REユニット13,23及びメモリ12,22などの構成要素と動作可能に接続してこれらの構成要素を制御し、当該装置が前述の本発明の実施例の少なくとも一つを実行するようにメモリ12,22及び/又はREユニット13,23を制御するように構成されたプロセッサー11,21をそれぞれ備える。
【0118】
メモリ12,22は、プロセッサー11,21の処理及び制御のためのプログラムを格納することができ、入力/出力される情報を仮記憶することができる。メモリ12,22がバッファーとして活用されてもよい。
【0119】
プロセッサー11,21は、一般に、送信装置又は受信装置内の各種モジュールの動作全般を制御する。特に、プロセッサー11,21は、本発明を実行するための各種制御機能を果たすことができる。プロセッサー11,21をコントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサー(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ぶこともできる。プロセッサー11,21は、ハードウェア(hardware)又はファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合によって具現されてもよい。ハードウェアを用いて本発明を具現する場合は、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などがプロセッサー400a,400bに設けられてもよい。一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明を具現する場合は、本発明の機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアが構成されてもよい。本発明を実行できるように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサー11,21内に設けられたりメモリ12,22に格納されてプロセッサー11,21によって駆動されてもよい。
【0120】
送信装置10におけるプロセッサー11は、プロセッサー11又はプロセッサー11に接続しているスケジューラからスケジューリングされて外部に送信される信号及び/又はデータに対して所定の符号化(coding)及び変調(modulation)を行った後、RFユニット13に送信する。例えば、プロセッサー11は、送信しようとするデータ列を逆多重化、チャンネル符号化、スクランブリング、及び変調の過程などを経てK個のレイヤに変換する。符号化されたデータ列はコードワードとも呼ばれ、MAC層が提供するデータブロックである送信ブロックと等価である。一送信ブロック(transport block,TB)は一コードワードに符号化され、各コードワードは一つ以上のレイヤの形態で受信装置に送信される。周波数上り変換のためにRFユニット13はオシレータ(oscillator)を含むことができる。RFユニット13はNt個(Ntは1以上の正の整数)の送信アンテナを含むことができる。
【0121】
受信装置20の信号処理過程は、送信装置10の信号処理過程の逆となる。プロセッサー21の制御下に、受信装置20のRFユニット23は送信装置10から送信された無線信号を受信する。RFユニット23は、Nr個の受信アンテナを含むことができ、RFユニット23は受信アンテナから受信した信号のそれぞれを周波数下り変換して(frequency down−convert)基底帯域信号に復元する。RFユニット23は、周波数下り変換のためにオシレータを含むことができる。プロセッサー21は、受信アンテナから受信した無線信号に対する復号(decoding)及び復調(demodulation)を行い、送信装置10が本来送信しようとしたデータに復元することができる。
【0122】
RFユニット13,23は一つ以上のアンテナを具備する。アンテナは、プロセッサー11,21の制御下に、本発明の一実施例によって、RFユニット13,23で処理された信号を外部に送信したり、外部から無線信号を受信してRFユニット13,23に伝達する機能を果たす。アンテナはアンテナポートと呼ばれることもある。各アンテナは一つの物理アンテナに該当したり、2以上の物理アンテナ要素(element)の組み合わせによって構成されてもよい。各アンテナから送信された信号は受信装置20によってそれ以上分解されることはない。当該アンテナに対応して送信された参照信号(reference signal,RS)は受信装置20の観点で見たアンテナを定義し、チャンネルが一物理アンテナからの単一(single)無線チャンネルであるか、或いは当該アンテナを含む複数の物理アンテナ要素(element)からの合成(composite)チャンネルであるかに関係なく、受信装置20にとって当該アンテナに対するチャンネル推定を可能にする。すなわち、アンテナは、該アンテナ上のシンボルを伝達するチャンネルが同一アンテナ上の他のシンボルが伝達される前記チャンネルから導出されるように定義される。複数のアンテナを用いてデータを送受信する多重入出力(Multi−Input Multi−Output、MIMO)機能を支援するRFユニットの場合は2個以上のアンテナに接続されてもよい。
【0123】
本発明の実施例において、UEは上りリンクでは送信装置10として動作し、下りリンクでは受信装置20として動作する。本発明の実施例において、eNBは上りリンクでは受信装置20として動作し、下りリンクでは送信装置10として動作する。以下、UEに備えられたプロセッサー、RFユニット及びメモリをUEプロセッサー、UE RFユニット及びUEメモリとそれぞれ称して、eNBに備えられたプロセッサー、RFユニット及びメモリをeNBプロセッサー、eNB RFユニット及びeNBメモリとそれぞれ称する。
【0124】
上述したように開示された本発明の好適な実施例に関する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施し得るように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した者には、添付の特許請求の範囲に記載された本発明を様々に修正及び変更できるということが理解できる。したがって、本発明はここに示した実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を付与するためのものである。
【産業上の利用可能性】
【0125】
上述したような本発明は、LTEシステムをベースとしてIoTサービスを提供する無線通信システムのみならず、IoTサービスを提供するために狭帯域(Narrow Band)通信を支援する様々な無線システムに適用されることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7