特許第6816306号(P6816306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社PFUの特許一覧

<>
  • 特許6816306-媒体搬送装置 図000002
  • 特許6816306-媒体搬送装置 図000003
  • 特許6816306-媒体搬送装置 図000004
  • 特許6816306-媒体搬送装置 図000005
  • 特許6816306-媒体搬送装置 図000006
  • 特許6816306-媒体搬送装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6816306
(24)【登録日】2020年12月25日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】媒体搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/06 20060101AFI20210107BHJP
【FI】
   B65H3/06 350A
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-554124(P2019-554124)
(86)(22)【出願日】2017年11月16日
(86)【国際出願番号】JP2017041344
(87)【国際公開番号】WO2019097645
(87)【国際公開日】20190523
【審査請求日】2019年12月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平井 義人
(72)【発明者】
【氏名】山口 尚人
【審査官】 國武 史帆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−230687(JP,A)
【文献】 特開2008−120493(JP,A)
【文献】 特開2011−256049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00 − 3/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の媒体から第1媒体を分離する第1分離部と、
前記第1媒体を処理して第2媒体として送り出す処理部と、
非分離モードに切り替えられたときに、前記第2媒体を次工程部に搬送し、分離モードに切り替えられたときに、前記第2媒体から分離された第3媒体を前記次工程部に搬送する第2分離部と、
制御部とを備え、
前記処理部は、前記第1媒体を綴じる綴じ部材の有無を検出する綴じ部材検出センサを有し、
前記制御部は、前記綴じ部材の有無に基づいて前記非分離モードまたは前記分離モードに切り替え
媒体搬送装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記第1媒体から前記綴じ部材を除去する除去部をさらに有し、
前記制御部は、
前記綴じ部材が検出されないときに、前記綴じ部材が前記第1媒体から除去されないように前記除去部を制御し、
前記綴じ部材が検出されたときに、前記綴じ部材が前記第1媒体から除去されるように前記除去部を制御し、前記分離モードに切り替える
請求項に記載の媒体搬送装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記綴じ部材が検出されないときに、前記非分離モードに切り替える
請求項に記載の媒体搬送装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記綴じ部材を前記第1媒体から除去することが可能であるか否かを検出する綴じ部材状態センサをさらに有し、
前記制御部は、
前記綴じ部材の除去が可能であると検出されたときに、前記第1媒体から前記綴じ部材が除去されるように前記除去部を制御し、前記分離モードに切り替え、
前記綴じ部材の除去が不可能であると検出されたときに、前記第1媒体から前記綴じ部材が除去されないように前記除去部を制御し、前記非分離モードに切り替える
請求項に記載の媒体搬送装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記綴じ部材が前記第1媒体から除去されたか否かが検出されるように前記綴じ部材状態センサを制御し、前記綴じ部材が前記第1媒体から除去されたか否かに基づいて前記非分離モードまたは前記分離モードに切り替える
請求項に記載の媒体搬送装置。
【請求項6】
複数の媒体から第1媒体を分離する第1分離部と、
前記第1媒体を処理して第2媒体として送り出す処理部と、
非分離モードに切り替えられたときに、前記第2媒体を次工程部に搬送し、分離モードに切り替えられたときに、前記第2媒体から分離された第3媒体を前記次工程部に搬送する第2分離部と、
制御部とを備え、
前記第2分離部は、
前記第2媒体を搬送する搬送ローラと、
前記第3媒体に接触することにより前記第3媒体を搬送するピックローラと、
前記ピックローラを移動させる駆動部と、
前記第2媒体が所定の位置に到達することを検出する媒体検出センサと
前記第3媒体に接触することにより前記第3媒体を搬送する分離ローラと、
前記分離ローラにより前記第3媒体が搬送されるときに前記第2媒体のうちの前記第3媒体と異なる第4媒体に接触するブレーキローラと、
前記ブレーキローラが前記第3媒体と前記第4媒体とを分離させる分離力を調整するクラッチとを有し、
前記制御部は、
前記非分離モードに切り替えられたときに、前記ピックローラが前記第3媒体に接触しないように前記駆動部を制御し、前記第2媒体が前記処理部から前記分離ローラに搬送されるように前記搬送ローラを制御し、前記分離力が所定の力より小さくなるように前記クラッチを制御し、
前記分離モードに切り替えられる前で、前記第3媒体が前記所定の位置到達したときに、前記第2媒体の搬送が停止するように前記搬送ローラを制御し、
前記分離モードに切り替えられたときに、前記ピックローラが前記第3媒体に接触するように前記駆動部を制御し、前記分離力が前記所定の力より大きくなるように前記クラッチを制御する
体搬送装置。
【請求項7】
前記第2分離部は、
前記第2媒体を前記搬送ローラに押し付けるピンチローラと、
前記ピンチローラと前記搬送ローラとの間の間隙を調整する調整部とをさらに有し、
前記制御部は、
前記非分離モードに切り替えられたときに前記第2媒体が前記ピンチローラにより前記搬送ローラに押し付けられるように前記調整部を制御し、
前記第2媒体が前記所定の位置に到達した後に前記分離モードに切り替え、
前記分離モードに切り替えられたときに前記第2媒体が前記ピンチローラにより前記搬送ローラに押し付けられないように前記調整部を制御する
請求項に記載の媒体搬送装置。
【請求項8】
前記処理部は、前記第1媒体が複数の一枚媒体から形成されているか1つの一枚媒体から形成されているかを検出する重送センサを有し、
前記制御部は、前記第1媒体が1つの一枚媒体から形成されていると検出されたときに、前記非分離モードに切り替える
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。
【請求項9】
前記第1分離部は、空気の流れを利用することにより前記複数の媒体から前記第1媒体を分離する
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。
【請求項10】
前記次工程部をさらに備え、
前記次工程部は、前記第2分離部が前記第2媒体を前記次工程部に搬送するときに、前記第2媒体の画像を読み取り、前記第2分離部が前記第3媒体を前記次工程部に搬送するときに、前記第3媒体の画像を読み取る
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、媒体搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バインダーに綴じられている複数の媒体を、スキャナ装置を用いて電子化することが広く行われている。原稿自動送り装置において、媒体を分離する分離部と、媒体の状態を検出するセンサとを備え、そのセンサの検出結果に基づいて、分離部が媒体を分離するか否かが切り替わる装置が知られている(特許文献1〜3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−184201号公報
【特許文献2】特開2012−188279号公報
【特許文献3】特開2007−302376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バインダーに綴じられていた媒体の中には、複数の一枚媒体がステープルやクリップで綴じられている綴じ媒体が含まれていることがある。このような綴じ媒体は、そのまま複数の一枚媒体に分離されると、綴じ媒体が破損したりスキャナ装置を故障させたりすることがあるという問題がある。
【0005】
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、複数の媒体を適切に分離する媒体搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の態様では、媒体搬送装置は、第1分離部と処理部と第2分離部と制御部とを備えている。前記第1分離部は、複数の媒体から第1媒体を分離する。前記処理部は、前記第1媒体を処理して第2媒体として送り出す。前記第2分離部は、非分離モードに切り替えられたときに、前記第2媒体を次工程部に搬送し、分離モードに切り替えられたときに、前記第2媒体から分離された第3媒体を前記次工程部に搬送する。前記処理部は、前記第1媒体を綴じる綴じ部材の有無を検出する綴じ部材検出センサを有している。前記制御部は、前記綴じ部材の有無に基づいて前記非分離モードまたは前記分離モードに切り替える。
【発明の効果】
【0007】
開示の媒体搬送装置は、複数の媒体を適切に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例1の媒体搬送装置を示す概略側面図である。
図2図2は、ピンチローラが荷重位置に配置され、ピックローラが離間位置に配置されたときの実施例1の媒体搬送装置を示す概略側面図である。
図3図3は、実施例1の媒体搬送装置を示すブロック図である。
図4図4は、実施例1の媒体搬送装置の動作を示すフローチャートである。
図5図5は、実施例2の媒体搬送装置の動作を示すフローチャートである。
図6図6は、実施例3の媒体搬送装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願が開示する実施形態にかかる媒体搬送装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の記載により本発明が限定されるものではない。また、以下の記載においては、同一の構成要素に同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
【実施例1】
【0010】
図1は、実施例1の媒体搬送装置1を示す概略側面図である。媒体搬送装置1は、画像読取装置として利用され、図1に示されているように、原稿台2と搬送路14とスタッカー51とを備えている。搬送路14は、原稿台2とスタッカー51とを接続し、媒体が原稿台2からスタッカー51に搬送される通路を形成している。
【0011】
媒体搬送装置1は、第1分離部52と搬送部53と処理部54と第2分離部55と第1読取部56と第2読取部57とをさらに備えている。第1分離部52は、搬送路14のうちの原稿台2の側の端に配置されている。第1分離部52は、空気の流れを利用することにより、原稿台2に載置される複数の媒体のうちの1つの媒体を搬送路14に繰り出す。搬送部53は、第1分離部52により搬送路14に繰り出された媒体を搬送路14に沿ってスタッカー51に向けて搬送し、スタッカー51に載置する。
【0012】
処理部54は、重送検出センサ61とステープル綴じ針検出センサ21とカメラ62とステープル自動除去機構22とを備えている。重送検出センサ61は、第1分離部52の下流側に配置され、すなわち、搬送路14のうちの第1分離部52とスタッカー51との間に配置されている。重送検出センサ61は、第1分離部52により搬送路14に繰り出された媒体が複数の一枚媒体から形成されているか1つの一枚媒体から形成されているかを検出する。一枚媒体は、1枚の用紙から形成されている。ステープル綴じ針検出センサ21は、搬送路14のうちの重送検出センサ61の下流側に配置され、すなわち、搬送路14のうちの重送検出センサ61とスタッカー51との間に配置されている。ステープル綴じ針検出センサ21は、搬送路14を搬送される媒体がステープルにより綴じられているか否かを検出する。カメラ62とステープル自動除去機構22とは、搬送路14のうちのステープル綴じ針検出センサ21の下流側に配置され、すなわち、搬送路14のうちのステープル綴じ針検出センサ21とスタッカー51との間に配置されている。カメラ62は、搬送路14を搬送される媒体がステープルにより綴じられているときに、搬送路14を搬送される媒体が写る画像を撮像する。ステープル自動除去機構22は、搬送路14を搬送される媒体がステープルにより綴じられているときに、搬送路14を搬送される綴じ媒体からステープルを除去する。
【0013】
第2分離部55は、搬送ローラ71とピンチローラ72と第1ソレノイドアクチュエータ73とピックローラ74と第2ソレノイドアクチュエータ75と媒体検出センサ76と分離ローラ77とブレーキローラ78と電磁クラッチ79とを備えている。搬送ローラ71は、円柱状に形成されている。ピンチローラ72は、円柱状に形成されている。搬送ローラ71とピンチローラ72とは、搬送路14のうちの処理部54の下流側に配置され、すなわち、搬送路14のうちの処理部54とスタッカー51との間に配置されている。搬送ローラ71は、さらに、搬送路14の下部に配置され、搬送路14を搬送される媒体の下側の面に接触する。ピンチローラ72は、搬送ローラ71の上部に配置されている。第1ソレノイドアクチュエータ73は、搬送ローラ71とピンチローラ72との間の間隙が調整されるようにピンチローラ72を上下方向に移動させ、ピンチローラ72を離間位置または荷重位置に配置する。
【0014】
ピンチローラ72は、離間位置に配置されているときに、図1に示されているように、搬送路14から退避することにより、搬送ローラ71から離間し、搬送路14を搬送される媒体から離間する。搬送ローラ71は、ピンチローラ72が離間位置に配置されているときに、搬送路14を搬送される媒体をピンチローラ72が搬送ローラ71に押し付けないことにより、搬送ローラ71と媒体との間に加わる摩擦力を低減させることができる。
【0015】
ピックローラ74は、円柱状に形成されている。ピックローラ74は、搬送路14のうちの搬送ローラ71の下流側に配置され、すなわち、搬送路14のうちの搬送ローラ71とスタッカー51との間に配置されている。ピックローラ74は、さらに、搬送路14の上側に配置されている。第2ソレノイドアクチュエータ75は、ピックローラ74を上下方向に移動させ、ピックローラ74を離間位置または荷重位置に配置する。
【0016】
ピックローラ74は、荷重位置に配置されているときに、図1に示されているように、搬送路14に接近し、搬送路14を搬送される媒体の上側の面に接触する。ピックローラ74は、荷重位置に配置されているときに、回転することにより、ピックローラ74に接触している1つの一枚媒体をスタッカー51に向けて搬送する。ピックローラ74は、重なった複数の一枚媒体の上側の面に接触しているときに、回転することにより、その複数の一枚媒体のうちのピックローラ74に接触している一枚媒体を含む複数の一枚媒体をスタッカー51に向けて搬送することがある。
【0017】
分離ローラ77は、円柱状に形成されている。ブレーキローラ78は、円柱状に形成されている。分離ローラ77とブレーキローラ78とは、搬送路14のうちのピックローラ74の下流側に配置され、すなわち、搬送路14のうちのピックローラ74とスタッカー51との間に配置されている。分離ローラ77は、さらに、搬送路14の上部に配置され、搬送路14を搬送される媒体の上側の面に接触する。分離ローラ77は、回転することにより、分離ローラ77に接触する媒体をスタッカー51に向けて搬送する。ブレーキローラ78は、さらに、分離ローラ77とブレーキローラ78とが接触するように、または、搬送路14を搬送される媒体が分離ローラ77とブレーキローラ78とに挟まれるように、分離ローラ77の下部に配置されている。
【0018】
電磁クラッチ79は、電磁力を用いて、駆動力をブレーキローラ78に伝達したり、その駆動力をブレーキローラ78に伝達しなかったりする。ブレーキローラ78は、電磁クラッチ79により駆動力が伝達されている場合で、ブレーキローラ78に加わる負荷が所定の値より小さいときに、電磁クラッチ79により伝達される駆動力により逆回転する。ブレーキローラ78は、電磁クラッチ79により駆動力が伝達されている場合で、ブレーキローラ78に加わる負荷が所定の値以上ときに、トルクリミッタによりにより駆動力の伝達が遮断され、分離ローラ77の回転に追従して正回転する。ブレーキローラ78は、電磁クラッチ79により駆動力が伝達されていないときに、ブレーキローラ78の回転に追従して正回転する。
【0019】
分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる複数の一枚媒体は、分離ローラ77が回転している場合で、ブレーキローラ78が逆回転するときに、分離ローラ77に接触していない一枚媒体が下流側に搬送されることが妨げられ、分離される。すなわち、電磁クラッチ79は、駆動力をブレーキローラ78に伝達したり伝達しなかったりすることにより、分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる複数の一枚媒体を分離する分離力を調整する。
【0020】
媒体検出センサ76は、搬送路14のうちのピックローラ74と分離ローラ77との間に配置されている。媒体検出センサ76は、搬送路14を搬送される媒体のうちの下流側の先端が、搬送路14のうちのピックローラ74と分離ローラ77との間の所定の位置に到達したか否かを検出する。
【0021】
第1読取部56と第2読取部57とは、搬送路14のうちの第2分離部55の下流側に配置され、すなわち、搬送路14のうちの第2分離部55とスタッカー51との間に配置されている。第1読取部56は、さらに、搬送路14を搬送される媒体の上側の面に対向するように、搬送路14の上部に配置されている。第2読取部57は、さらに、搬送路14を搬送される媒体の下側の面に対向するように、第1読取部56の下部に配置されている。第1読取部56は、搬送路14を搬送される媒体のうちの第1読取部56に対向する表面が写る画像を撮像する。第2読取部57は、搬送路14を搬送される媒体のうちの第2読取部57に対向する表面が写る画像を撮像する。
【0022】
図2は、ピンチローラ72が荷重位置に配置され、ピックローラ74が離間位置に配置されたときの実施例1の媒体搬送装置1を示す概略側面図である。ピンチローラ72は、荷重位置に配置されているときに、図2に示されているように、搬送ローラ71に接触し、または、搬送路14を搬送される媒体を搬送ローラ71に押し付ける。ピンチローラ72は、搬送ローラ71に接触しているときに、または、媒体が搬送ローラ71とピンチローラ72との間に挟まれているときに、搬送ローラ71が回転することに追従して回転する。搬送ローラ71は、ピンチローラ72により媒体が押し付けられているときに、回転することにより、搬送ローラ71とピンチローラ72との間に挟まれている媒体をスタッカー51に向けて搬送する。
【0023】
ピックローラ74は、離間位置に配置されているときに、図2に示されているように、搬送路14から退避し、搬送路14を搬送される媒体から離間する。ピックローラ74は、離間位置に配置されているときに、搬送路14を搬送される媒体から離間することにより、回転した場合でも、搬送路14を搬送される媒体を搬送することがない。
【0024】
図3は、実施例1の媒体搬送装置1を示すブロック図である。媒体搬送装置1は、図3に示されているように、制御部84をさらに備えている。第1分離部52は、制御部84に制御されることにより、原稿台2に載置されている媒体を搬送路14に繰り出す。搬送部53は、制御部84に制御されることにより、搬送路14に繰り出された媒体を搬送路14に沿って搬送してスタッカー51に載置する。
【0025】
制御部84は、コンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)85と記憶装置86と入出力装置87とを備えている。CPU85は、制御部84にインストールされるコンピュータプログラムを実行することにより、情報処理し、記憶装置86と入出力装置87とを制御する。CPU85は、そのコンピュータプログラムを実行することにより、さらに、第1分離部52と搬送部53と処理部54と第2分離部55と第1読取部56と第2読取部57とを制御する。
【0026】
記憶装置86は、そのコンピュータプログラムを記録し、CPU85により利用される情報を記録する。記憶装置86は、例えばRAM・ROM等のメモリ、ハードディスクのような固定ディスク装置、SSD(Solid State Drive)、または、光ディスク等を用いることができる。入出力装置87は、たとえば、タッチパネルであり、ユーザに操作されることにより生成される情報をCPU85に出力し、CPU85により生成された情報をユーザに認識されることができるように出力する。
【0027】
なお、CPU85は、制御部84を統括的に制御する他の有形のコントローラから構成されてもよい。その有形のコントローラとしては、DSP(Digital Signal Processor)、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)が例示される。
【0028】
図4は、実施例1の媒体搬送装置1の動作を示すフローチャートである。ユーザは、複数の媒体から画像を読み取ろうとするときに、複数の媒体を原稿台2に載置し、入出力装置87を操作することにより媒体搬送装置1を起動する。制御部84は、媒体搬送装置1が起動されたときに、図4に示されているように、非分離モードに切り替える(ステップS1)。すなわち、制御部84は、第1ソレノイドアクチュエータ73を制御することにより、ピンチローラ72を移動させ、ピンチローラ72を荷重位置に配置する。制御部84は、さらに、第2ソレノイドアクチュエータ75を制御することにより、ピックローラ74を移動させ、ピックローラ74を離間位置に配置する。制御部84は、さらに、電磁クラッチ79を制御することにより、ブレーキローラ78に駆動力を伝達しないようにする。
【0029】
制御部84は、非分離モードに切り替えた後に、第1分離部52を制御することにより、原稿台2に載置される複数の媒体のうちの1つの媒体を搬送路14に繰り出す(ステップS2)。制御部84は、媒体が搬送路14に繰り出された後に、搬送部53を制御することにより、搬送路14に繰り出された媒体を搬送路14に沿って搬送する。制御部84は、重送検出センサ61を制御することにより、搬送路14を搬送される媒体が1つの一枚媒体から形成されているか否かを検出する(ステップS3)。制御部84は、複数の一枚媒体が搬送路14を搬送されていると検出されたときに(ステップS3、Yes)、ステープル綴じ針検出センサ21を制御することにより、その複数の一枚媒体がステープルにより綴じられているか否かを検出する(ステップS4)。
【0030】
制御部84は、ステープルにより綴じられた綴じ媒体が搬送路14を搬送されていると検出されたときに(ステップS4、Yes)、搬送部53を制御することにより、綴じ媒体をステープル自動除去機構22に搬送し、綴じ媒体が搬送されることを停止する。制御部84は、綴じ媒体の搬送が停止しているときに、カメラ62を制御することにより、ステープル自動除去機構22に搬送された綴じ媒体の画像を撮像する。制御部84は、カメラ62により撮像された綴じ媒体の画像に基づいて、綴じ媒体からステープルを除去することが可能であるか否かを判定する(ステップS5)。
【0031】
制御部84は、綴じ媒体からステープルを除去することが可能であると判定されたときに(ステップS5、Yes)、ステープル自動除去機構22を制御することにより、綴じ媒体からステープルを除去し、綴じ媒体から複数の一枚媒体を生成する(ステップS6)。ステープルは、ステップS6が実行された場合でも、綴じ媒体から適切に除去されていないことがある。制御部84は、綴じ媒体からステープルが除去された後に、カメラ62を制御することにより、ステープル自動除去機構22により綴じ媒体からステープルが除去された複数の一枚媒体のうちの最も上に配置されている1つの一枚媒体の画像を撮像する。制御部84は、カメラ62により撮像された1つの一枚媒体の画像に基づいて、ステープル自動除去機構22により綴じ媒体からステープルが適切に除去されたか否かを検出する(ステップS7)。制御部84は、綴じ媒体からステープルが適切に除去されていないと判定されたときに(ステップS7、No)、搬送部53を制御することにより、綴じ媒体を再搬送し、綴じ媒体を第2分離部55に搬送する(ステップS13)。
【0032】
制御部84は、綴じ媒体からステープルが適切に除去されたと検出されたときに(ステップS7、Yes)、搬送部53と搬送ローラ71とを制御することにより、ステープル自動除去機構22によりステープルが除去された複数の一枚媒体を搬送する。制御部84は、複数の一枚媒体が搬送されているときに、媒体検出センサ76を制御することにより、複数の一枚媒体の先端が所定の位置に到達したか否かを検出する。制御部84は、複数の一枚媒体の先端が所定の位置に到達したと検出されたときに、搬送部53と搬送ローラ71とを制御することにより、複数の一枚媒体が分離ローラ77に接触しないように複数の一枚媒体の搬送を停止し、複数の一枚媒体を所定の位置に配置する(ステップS9)。
【0033】
制御部84は、複数の一枚媒体が所定の位置に配置された後に、分離モードに切り替える(ステップS10)。すなわち、制御部84は、第1ソレノイドアクチュエータ73を制御することにより、ピンチローラ72を移動させ、ピンチローラ72を離間位置に配置する。制御部84は、さらに、第2ソレノイドアクチュエータ75を制御することにより、ピックローラ74を移動させ、所定の位置に配置された複数の一枚媒体にピックローラ74が接触するように、ピックローラ74を荷重位置に配置する。制御部84は、さらに、電磁クラッチ79を制御することにより、ブレーキローラ78に駆動力を伝達する。
【0034】
制御部84は、分離モードに切り替えた後に、第2分離部55を制御することにより、所定の位置に配置された複数の一枚媒体を1枚ずつ第1読取部56と第2読取部57とに搬送する(ステップS11)。すなわち、制御部84は、複数の一枚媒体が所定の位置に配置された後に、ピックローラ74を回転させ、分離ローラ77を回転させる。分離ローラ77からブレーキローラ78に加わる負荷は、分離ローラ77がブレーキローラ78に接触しているときに、所定の値より大きい。ブレーキローラ78は、電磁クラッチ79により駆動力が伝達されているが、分離ローラ77から加わる負荷が所定の値より大きいことにより、トルクリミッタにより駆動力の伝達が遮断され、分離ローラ77の回転に追従して正回転する。
【0035】
所定の位置に配置された複数の一枚媒体のうちのピックローラ74に接触している一枚媒体は、ピックローラ74が回転していることにより、搬送路14に沿って搬送され、分離ローラ77に搬送される。分離ローラ77に搬送された1つの一枚媒体は、分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる。分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる1つの一枚媒体は、分離ローラ77が回転することにより、第1読取部56と第2読取部57とに搬送される。このとき、1つの一枚媒体を介して分離ローラ77からブレーキローラ78に加わる負荷は、1つの一枚媒体がブレーキローラ78に接触していることにより、所定の値より大きい。ブレーキローラ78は、分離ローラ77から加わる負荷が所定の値より大きいことにより、トルクリミッタにより駆動力の伝達が遮断され、分離ローラ77の回転に追従して正回転する。
【0036】
所定の位置に配置された複数の一枚媒体のうちのピックローラ74に接触していない一枚媒体は、ピックローラ74に接触している一枚媒体に接触しているときに、ピックローラ74に接触している一枚媒体とともに分離ローラ77に搬送されることがある。ピックローラ74により分離ローラ77に搬送された複数の一枚媒体は、分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる。分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる複数の一枚媒体のうちの分離ローラ77に接触している一枚媒体は、分離ローラ77が回転することにより、下流側に搬送される。このとき、複数の一枚媒体を介して分離ローラ77からブレーキローラ78に加わる負荷は、複数の一枚媒体が互いに滑ることにより、所定の値より小さくなる。ブレーキローラ78は、分離ローラ77から加わる負荷が所定の値より小さいことにより、電磁クラッチ79から伝達される駆動力により逆回転する。分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる複数の一枚媒体のうちのブレーキローラ78に接触している一枚媒体は、ブレーキローラ78が逆回転していることにより、分離ローラ77に接触する一枚媒体から分離され、分離ローラ77より下流側に搬送されることが妨げられる。分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる複数の一枚媒体のうちの分離ローラ77に接触していなかった一枚媒体は、分離ローラ77に接触していた1つの一枚媒体が下流側に搬送された後に、分離ローラ77に接触する。分離ローラ77に接触した1つ一枚媒体は、分離ローラ77が回転することにより、同様にして、他の一枚媒体と分離され、下流側に搬送される。
【0037】
制御部84は、綴じ媒体からステープルを除去することができないと判定されたときに(ステップS5、No)、搬送部53を制御することにより、綴じ媒体を再搬送し、綴じ媒体を第2分離部55に搬送する(ステップS12)。
【0038】
制御部84は、第1分離部52により1つの一枚媒体が搬送路14に繰り出されたと検出されたときに(ステップS3、No)、搬送部53を制御することにより、1つの一枚媒体を第2分離部55に搬送し、媒体非分離搬送を実行する(ステップS15)。制御部84は、複数の一枚媒体がステープルにより綴じられていないと検出されたときに(ステップS4、No)、搬送部53を制御することにより、その複数の一枚媒体を第2分離部55に搬送し、媒体非分離搬送を実行する(ステップS15)。制御部84は、さらに、ステップS12が実行された後に、および、ステップS13が実行された後に、媒体非分離搬送を実行する(ステップS15)。
【0039】
媒体非分離搬送では、制御部84は、非分離モードに切り替えられている状態のまま、搬送ローラ71を回転させ、分離ローラ77を回転させる。第2分離部55に搬送された媒体は、搬送ローラ71に接触し、ピンチローラ72により搬送ローラ71に押し付けられる。ピンチローラ72により搬送ローラ71に押し付けられた媒体は、搬送ローラ71が回転していることにより、搬送路14に沿って搬送され、分離ローラ77に搬送される。
【0040】
分離ローラ77に搬送された媒体は、分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれる。分離ローラ77に接触している1つの一枚媒体は、分離ローラ77が回転していることにより、下流側に搬送される。ブレーキローラ78は、分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれた媒体を介して分離ローラ77から負荷が加わり、電磁クラッチ79により駆動力が伝達されていないことにより、正回転する。分離ローラ77とブレーキローラ78との間に挟まれた媒体は、複数の一枚媒体から形成されている場合でも、ブレーキローラ78が正回転することにより、分離されることなく、分離ローラ77に接触している1つの一枚媒体とともに下流側に搬送される。
【0041】
制御部84は、媒体が第1読取部56と第2読取部57とに搬送されたときに、搬送部53を制御することにより、第1読取部56と第2読取部57とに搬送された媒体を一定の速度で搬送する。制御部84は、第1読取部56を制御することにより、その一定の速度で搬送される媒体のうちの上側の面を写し出す画像を撮像する。制御部84は、第2読取部57を制御することにより、その一定の速度で搬送される媒体のうちの下側の面を写し出す画像を撮像する(ステップS16)。制御部84は、さらに、搬送部53を制御することにより、第1読取部56と第2読取部57とにより画像が読み取られた媒体をさらに搬送し、画像が読み取られた媒体をスタッカー51に載置する。制御部84は、原稿台2に載置される複数の媒体の全部が第1分離部52により搬送路14に繰り出されるまで、ステップS1〜S16の処理を繰り返して実行する。
【0042】
[実施例1の媒体搬送装置1の効果]
実施例1の媒体搬送装置1は、第1分離部52と処理部54と第2分離部55と制御部84とを備えている。第1分離部52は、複数の媒体から第1媒体を分離する。処理部54は、第1媒体を処理することにより第2媒体を生成する。制御部84は、第1媒体を処理することにより取得された情報に基づいて非分離モードまたは分離モードに切り替える。第2分離部55は、非分離モードに切り替えられたときに、第2媒体を第1読取部56と第2読取部57とに搬送し、分離モードに切り替えられたときに、第2媒体から分離された第3媒体を第1読取部56と第2読取部57とに搬送する。
【0043】
このような媒体搬送装置1は、第1媒体から第2媒体を生成する処理により取得された情報に基づいて、第2媒体が第2分離部55により分離可能か否かを適切に判別することができる。媒体搬送装置1は、第2媒体が分離不可能であるときに、第2分離部55が第2媒体を分離しないことにより、第2媒体が分離されることによる第2媒体の破損やジャムを防止することができる。媒体搬送装置1は、第2媒体が分離可能であるときに、第2分離部55が第2媒体を分離することにより、複数の媒体が第1読取部56と第2読取部57とに重送されることを防止することができる。
【0044】
また、実施例1の媒体搬送装置1の処理部54は、第1媒体が複数の一枚媒体から形成されているか1つの一枚媒体から形成されているかを検出する重送検出センサ61を備えている。このとき、制御部84は、第1媒体が1つの一枚媒体から形成されていると検出されたときに、非分離モードに切り替える。
【0045】
このような媒体搬送装置1は、第1媒体が重送か否かに基づいて非分離モードまたは分離モードに切り替えることにより、第2分離部55で一枚媒体が分離されることが防止される。たとえば、媒体搬送装置1は、第2分離部55で一枚媒体が分離されないことにより、一枚媒体を高速に第1読取部56と第2読取部57とに搬送することができる。
【0046】
ところで、実施例1の媒体搬送装置1は、重送検出センサ61を備えているが、重送検出センサ61が省略されてもよい。媒体搬送装置1は、重送検出センサ61が省略されたときに、ステップS2の処理が実行された後に、ステップS4の処理が実行される。この場合でも、媒体搬送装置1は、ステープルが検出された複数の一枚媒体からステープルが除去されることにより、第2分離部55により複数の一枚媒体を分離し、複数の媒体を一枚ずつ第1読取部56と第2読取部57とに適切に搬送することができる。
【0047】
また、実施例1の媒体搬送装置1の処理部54は、第1媒体からステープルを除去するステープル自動除去機構22をさらに備えている。このとき、制御部84は、ステープルが検出されないときに、ステープル自動除去機構22がステープルを第1媒体から除去しないようにステープル自動除去機構22を制御する。制御部84は、ステープルが検出されたときに、ステープルが第1媒体から除去されるようにステープル自動除去機構22を制御し、分離モードに切り替える。
【0048】
このような媒体搬送装置1は、ステープルが検出されたときに綴じ媒体からステープルを除去することにより、ステープルにより綴じられていた複数の一枚媒体を1枚ずつ第1読取部56と第2読取部57とに搬送することができる。媒体搬送装置1は、ステープルが検出されないときにステープルを媒体から除去しないことにより、媒体が処理部54を通過する時間を短縮することができる。すなわち、媒体搬送装置1は、第1分離部52により繰り出されてから第2分離部55に到達する時間を短縮することができ、媒体が第1分離部52により繰り出されてから第1読取部56と第2読取部57とに到達するまでの時間を短縮することができる。
【0049】
また、実施例1の媒体搬送装置1の制御部84は、ステープルが検出されないときに、非分離モードに切り替える。このような媒体搬送装置1は、第1媒体が綴じ媒体である場合で、ステープル綴じ針検出センサ21がステープルを検出することができなかったときに、綴じ媒体が第2分離部55で分離されないことにより、綴じ媒体の破損やジャムを防止することができる。
【0050】
また、実施例1の媒体搬送装置1の制御部84は、ステープルが第1媒体から除去されたか否かが検出されるようにカメラ62を制御し、ステープルが第1媒体から除去されたか否かに基づいて非分離モードまたは分離モードに切り替える。このような媒体搬送装置1は、ステープルが適切に除去されなかった綴じ媒体が分離されることを防止することができ、ステープルが適切に除去されなかった綴じ媒体の破損を防止することができる。
【0051】
また、実施例1の媒体搬送装置1の第2分離部55は、分離ローラ77とブレーキローラ78と電磁クラッチ79とを備えている。分離ローラ77は、第3媒体に接触することにより、第3媒体を搬送する。ブレーキローラ78は、分離ローラ77により第3媒体が搬送されるときに第2媒体のうちの第3媒体と異なる第4媒体に接触する。電磁クラッチ79は、ブレーキローラ78に駆動力を伝達したり、ブレーキローラ78に駆動力を伝達しなかったりすることにより、ブレーキローラ78が第3媒体と第4媒体とを分離させる分離力を調整する。制御部84は、分離モードに切り替えられたときに分離力が所定の力より大きくなるように電磁クラッチ79を制御し、非分離モードに切り替えられたときに分離力が所定の力より小さくなるように電磁クラッチ79を制御する。
【0052】
分離ローラ77とブレーキローラ78とは、摩擦を用いて複数の媒体を分離することにより、比較的強い分離力で複数の媒体を分離することができ、重送が発生しにくい。このような媒体搬送装置1は、分離ローラ77とブレーキローラ78とが摩擦を用いて複数の媒体を適切に分離することにより、比較的強い分離力で第3媒体と第4媒体とを分離することができ、重送が発生しにくい。
【0053】
ところで、既述の電磁クラッチ79は、ブレーキローラ78に駆動力を伝達したり駆動力を伝達しなかったりすることにより複数の一枚媒体を分離する分離力を調整しているが、他の方法で複数の一枚媒体を分離する分離力を調整することにより複数の一枚媒体を分離する他のブレーキに置換されてもよい。たとえば、そのブレーキは、分離モードに切り替えられたときに、分離ローラ77の回転を制動させ、非分離モードに切り替えられたときに、分離ローラ77の回転の制動を解除する。第2分離部55は、このようなブレーキが設けられた場合でも、分離モードに切り替えられた場合で、分離ローラ77に複数の一枚媒体が搬送されたときに、複数の一枚媒体のうちの分離ローラ77に接触する1つの一枚媒体を複数の媒体から分離することができる。第2分離部55は、このようなブレーキが設けられた場合でも、非分離モードに切り替えられた場合で、分離ローラ77に複数の一枚媒体が搬送されたときに、分離ローラ77に搬送された複数の媒体を分離しないで搬送することができる。
【0054】
また、実施例1の媒体搬送装置1の第2分離部55は、搬送ローラ71とピックローラ74と第2ソレノイドアクチュエータ75と媒体検出センサ76とをさらに備えている。搬送ローラ71は、回転することにより第2媒体を搬送する。ピックローラ74は、第3媒体に接触することにより第3媒体を搬送する。第2ソレノイドアクチュエータ75は、ピックローラ74を移動させる。媒体検出センサ76は、第2媒体が所定の位置に到達したか否かを検出する。制御部84は、非分離モードに切り替えられたときに、ピックローラ74が第3媒体に接触しないように第2ソレノイドアクチュエータ75を制御し、第2媒体が処理部54から分離ローラ77に搬送されるように搬送ローラ71を制御する。制御部84は、分離モードに切り替えられる前で、第3媒体が所定の位置に到達したときに、第2媒体の搬送が停止するように搬送ローラ71を制御する。制御部84は、分離モードに切り替えられたときに、ピックローラ74が第3媒体に接触するように第2ソレノイドアクチュエータ75を制御する。
【0055】
このような媒体搬送装置1は、非分離モードに切り替えられたときに、ピックローラ74が第3媒体から離間することにより、第2媒体がピックローラ74の影響を受けないで、第2媒体を分離ローラ77とブレーキローラ78とに搬送することができる。媒体搬送装置1は、さらに、非分離モードに切り替えられたときに、ピックローラ74が第3媒体から離間することにより、搬送ローラ71と分離ローラ77とブレーキローラ78とにより第2媒体を適切に搬送することができる。媒体搬送装置1は、分離モードに切り替えられる前に、第2媒体を所定の位置で停止させることにより、ピックローラ74により第3媒体を分離ローラ77に適切に搬送することができる。媒体搬送装置1は、第3媒体が分離ローラ77に適切に搬送されることにより、分離ローラ77とブレーキローラ78とにより第3媒体と第4媒体とを適切に分離することができる。
【0056】
また、実施例1の媒体搬送装置1の第2分離部55は、ピンチローラ72と第1ソレノイドアクチュエータ73とをさらに備えている。ピンチローラ72は、第2媒体を搬送ローラ71に押し付ける。第1ソレノイドアクチュエータ73は、搬送ローラ71とピンチローラ72との間の間隙を調整する。このとき、制御部84は、非分離モードに切り替えられたときに、第2媒体がピンチローラ72により搬送ローラ71に押し付けられるように、第1ソレノイドアクチュエータ73を制御する。制御部84は、第2媒体が所定の位置に到達した後に分離モードに切り替え、分離モードに切り替えられたときに、第2媒体がピンチローラ72により搬送ローラ71に押し付けられないように第1ソレノイドアクチュエータ73を制御する。
【0057】
このような媒体搬送装置1は、分離モードに切り替えられたときに搬送ローラ71とピンチローラ72とが離間することにより、ピックローラ74により第3媒体を分離ローラ77に適切に搬送することができる。媒体搬送装置1は、第3媒体が分離ローラ77に適切に搬送されることにより、分離ローラ77とブレーキローラ78とにより第3媒体を第4媒体から適切に分離して下流側に搬送することができる。
【0058】
また、実施例1の媒体搬送装置1は、第1読取部56と第2読取部57とをさらに備えている。第1読取部56と第2読取部57とは、第2分離部55が第2媒体を第1読取部56と第2読取部57とに搬送するときに、第2媒体の画像を読み取り、第2分離部55が第3媒体を第1読取部56と第2読取部57とに搬送するときに、第3媒体の画像を読み取る。このような媒体搬送装置1が設けられているスキャナは、複数の媒体を適切に分離することにより、複数の媒体の各々の画像を適切に撮像することができる。
【実施例2】
【0059】
図5は、実施例2の媒体搬送装置の動作を示すフローチャートである。実施例2の媒体搬送装置は、既述の実施例1の媒体搬送装置1からカメラ62とステープル自動除去機構22とが省略されている。ユーザは、複数の媒体から画像を読み取ろうとするときに、複数の媒体を原稿台2に載置し、入出力装置87を操作することにより媒体搬送装置を起動する。制御部84は、媒体搬送装置が起動されたときに、図5に示されているように、既述のステップS1と同様にして、非分離モードに切り替える(ステップS21)。
【0060】
制御部84は、非分離モードに切り替えた後に、第1分離部52を制御することにより、原稿台2に載置される複数の媒体のうちの1つの媒体を搬送路14に繰り出す(ステップS22)。制御部84は、媒体が搬送路14に繰り出された後に、搬送部53を制御することにより、搬送路14に繰り出された媒体を搬送路14に沿って搬送する。制御部84は、重送検出センサ61を制御することにより、搬送路14を搬送される媒体が複数の一枚媒体から形成されているか1つの一枚媒体から形成されているかを検出する(ステップS23)。制御部84は、複数の一枚媒体が搬送されていると検出されたときに(ステップS23、Yes)、ステープル綴じ針検出センサ21を制御することにより、その複数の一枚媒体がステープルにより綴じられているか否かを検出する(ステップS24)。
【0061】
制御部84は、複数の一枚媒体がステープルにより綴じられていないと検出されたときに(ステップS24、No)、媒体検出センサ76を制御することにより、複数の一枚媒体の先端が所定の位置に到達したか否かを検出する。制御部84は、複数の一枚媒体の先端が所定の位置に到達したと検出されたときに、搬送部53と搬送ローラ71とを制御することにより、複数の一枚媒体の搬送を停止し、複数の一枚媒体を所定の位置に配置する(ステップS26)。制御部84は、複数の一枚媒体が所定の位置に配置された後に、既述のステップS10と同様にして、分離モードに切り替える(ステップS27)。
【0062】
制御部84は、分離モードに切り替えた後に、既述のステップS11と同様にして、第2分離部55を制御することにより、所定の位置に配置された複数の一枚媒体を1枚ずつ第1読取部56と第2読取部57とに搬送する(ステップS28)。
【0063】
制御部84は、第1分離部52により1つの一枚媒体が搬送路14に繰り出されたと検出されたときに(ステップS23、No)、既述のステップS15と同様にして、搬送部53を制御することにより、1つの一枚媒体を第2分離部55に搬送し、媒体非分離搬送を実行する(ステップS30)。制御部84は、複数の一枚媒体がステープルにより綴じられていると検出されたときに(ステップS24、Yes)、搬送部53を制御することにより、その複数の一枚媒体を第2分離部55に搬送し、媒体非分離搬送を実行する(ステップS30)。
【0064】
制御部84は、媒体が第1読取部56と第2読取部57とに搬送されたときに、既述のステップS16と同様にして、搬送部53と第1読取部56と第2読取部57とを制御することにより、第1読取部56と第2読取部57とに搬送された媒体の両面をそれぞれ写し出す2つの画像を撮像する(ステップS31)。制御部84は、さらに、搬送部53を制御することにより、第1読取部56と第2読取部57とにより画像が読み取られた媒体をさらに搬送し、画像が読み取られた媒体をスタッカー51に載置する。制御部84は、原稿台2に載置される複数の媒体の全部が第1分離部52により搬送路14に繰り出されるまで、ステップS21〜S31の処理を繰り返して実行する。
【0065】
[実施例2の媒体搬送装置の効果]
実施例2の媒体搬送装置の処理部54は、第1分離部52により複数の媒体から分離された第1媒体を綴じるステープルの有無を検出するステープル綴じ針検出センサ21を備えている。このとき、制御部84は、ステープルの有無に基づいて非分離モードまたは分離モードに切り替える。
【0066】
たとえば、媒体搬送装置は、複数の一枚媒体が綴じられていないときに分離モードに切り替えることができ、このとき、複数の一枚媒体を一枚ずつ第1読取部56と第2読取部57とに搬送することができる。このような媒体搬送装置は、複数の一枚媒体が綴じられているときに非分離モードに切り替えることができ、このとき、第2分離部55により綴じ媒体が分離されることを防止することができ、綴じ媒体の破損やジャムを防止することができる。
【実施例3】
【0067】
図6は、実施例3の媒体搬送装置の動作を示すフローチャートである。実施例3の媒体搬送装置は、既述の実施例1の媒体搬送装置1からステープル綴じ針検出センサ21とカメラ62とステープル自動除去機構22とが省略されている。ユーザは、複数の媒体から画像を読み取ろうとするときに、複数の媒体を原稿台2に載置し、入出力装置87を操作することにより媒体搬送装置を起動する。制御部84は、媒体搬送装置が起動されたときに、図6に示されているように、既述のステップS1と同様にして、非分離モードに切り替える(ステップS41)。
【0068】
制御部84は、非分離モードに切り替えた後に、第1分離部52を制御することにより、原稿台2に載置される複数の媒体のうちの1つの媒体を搬送路14に繰り出す(ステップS42)。制御部84は、媒体が搬送路14に繰り出された後に、搬送部53を制御することにより、搬送路14に繰り出された媒体を搬送路14に沿って搬送する。制御部84は、重送検出センサ61を制御することにより、搬送路14を搬送される媒体が複数の一枚媒体から形成されているか1つの一枚媒体から形成されているかを検出する(ステップS43)。
【0069】
制御部84は、複数の一枚媒体が搬送されていると検出されたときに(ステップS43、Yes)、媒体検出センサ76を制御することにより、複数の一枚媒体の先端が所定の位置に到達したか否かを検出する。制御部84は、複数の一枚媒体の先端が所定の位置に到達したと検出されたときに、搬送部53と搬送ローラ71とを制御することにより、複数の一枚媒体の搬送を停止し、複数の一枚媒体を所定の位置に配置する(ステップS45)。
【0070】
制御部84は、複数の一枚媒体が所定の位置に配置された後に、既述のステップS10と同様にして、分離モードに切り替える(ステップS46)。制御部84は、分離モードに切り替えた後に、既述のステップS11と同様にして、第2分離部55を制御することにより、所定の位置に配置された複数の一枚媒体を1枚ずつ第1読取部56と第2読取部57とに搬送する(ステップS47)。
【0071】
制御部84は、第1分離部52により1つの一枚媒体が搬送路14に繰り出されたと検出されたときに(ステップS43、No)、既述のステップS15と同様にして、搬送部53を制御することにより、1つの一枚媒体を第2分離部55に搬送し、媒体非分離搬送を実行する(ステップS49)。
【0072】
制御部84は、媒体が第1読取部56と第2読取部57とに搬送されたときに、既述のステップS16と同様にして、搬送部53と第1読取部56と第2読取部57とを制御することにより、第1読取部56と第2読取部57とに搬送された媒体の両面をそれぞれ写し出す2つの画像を撮像する(ステップS50)。制御部84は、さらに、搬送部53を制御することにより、第1読取部56と第2読取部57とにより画像が読み取られた媒体をさらに搬送し、画像が読み取られた媒体をスタッカー51に載置する。
【0073】
制御部84は、原稿台2に載置される複数の媒体の全部が第1分離部52により搬送路14に繰り出されるまで、ステップS41〜S50の処理を繰り返して実行する。
【0074】
このような動作によれば、実施例3の媒体搬送装置は、第1分離部52により複数の一枚媒体が搬送路14に繰り出された場合でも、第2分離部55によりその複数の一枚媒体を分離して1枚ずつ第1読取部56と第2読取部57とに適切に搬送することができる。
【0075】
また、媒体搬送装置1の第1分離部52は、空気の流れを利用することにより複数の媒体から第1媒体を分離する。空気の流れを利用することにより複数の媒体を分離するエア給紙は、綴じ媒体を適切に繰り出すことができるものの、分離能力が比較的弱く、重送が発生しやすい。このような媒体搬送装置1は、第1分離部52がエア給紙である場合でも、第1分離部52に重送が発生したときに第2分離部55が媒体を分離することにより、複数の媒体を第1読取部56と第2読取部57とに適切に搬送することができる。
【0076】
ところで、既述の実施例の媒体搬送装置の第1分離部52は、空気の流れを利用することにより複数の媒体から1つの媒体を分離しているが、空気の流れと異なる他の物理現象を利用して複数の媒体から1つの媒体を分離してもよい。たとえば、第1分離部52は、第2分離部55と同様にして、摩擦力を利用して複数の媒体から1つの媒体を分離する他の第1分離部に置換されてもよい。この場合でも、その第1分離部が複数の媒体を分離する分離力は、分離モードに切り替えられたときに第2分離部55が複数の媒体を分離する分離力より小さい。このため、その第1分離部は、綴じ媒体をそれ以上分離することなく複数の媒体を分離することができ、さらに、第2分離部55に比較して重送が発生しやすい。媒体搬送装置は、このような第1分離部に置換された場合でも、既述の実施例の媒体搬送装置と同様にして、複数の媒体を適切に分離することができる。
【0077】
ところで、既述の実施例の媒体搬送装置は、第1読取部56と第2読取部57とを備えているが、第1読取部56と第2読取部57とのうちの一方が省略されてもよい。媒体搬送装置は、第1読取部56と第2読取部57とのうちの一方が省略された場合でも、原稿台2に載置された複数の媒体を適切に分離し、分離された複数の媒体の片面の画像を読み取ることができる。既述の実施例の媒体搬送装置は、第1読取部56と第2読取部57とを備えているが、第1読取部56と第2読取部57とが次工程部に置換されてもよい。次工程部としては、制御部84に制御されることにより、第2分離部55から搬送される媒体に所定の画像を印刷する印刷部が例示される。媒体搬送装置は、このような印刷部が設けられた場合でも、既述の実施例の媒体搬送装置と同様にして、複数の媒体を適切に分離することができる。媒体搬送装置は、このような印刷部が設けられたときに、片面が未使用である裏紙が綴じられた綴じ媒体からステープルが除去されることにより形成された複数の一枚媒体に所定の画像を印刷することができる。既述の実施例の媒体搬送装置は、第1読取部56と第2読取部57とを備えているが、第1読取部56と第2読取部57との両方が省略されてもよい。媒体搬送装置は、第1読取部56と第2読取部57との両方が省略されたときに、複数の媒体から分離された媒体を1つずつ外部装置に供給する給紙装置として利用されることができる。
【0078】
ところで、既述の実施例の媒体搬送装置は、カメラ62により撮像された媒体の画像に基づいて、ステープルを除去することが可能であるか否かを検出しているが、他の綴じ部材状態センサを用いてステープル除去の可否を検出してもよい。綴じ部材状態センサとしては、面圧力センサが例示される。その面圧力センサは、接触面が形成され、その接触面が媒体に接触するときに、その接触面に加わる圧力の分布を検出する。制御部84は、面圧力センサの接触面を媒体に接触させたときに検出される圧力の分布に基づいて、媒体を綴じるステープルの状態(形状、向き)を検出することができ、その状態に基づいて媒体からステープルを除去することが可能であるか否かを検出することができる。媒体搬送装置は、カメラ62がこのような綴じ部材状態センサに置換された場合でも、既述の実施例の媒体搬送装置と同様にして、複数の媒体を適切に分離することができる。
【0079】
以上、実施例を説明したが、前述した内容により実施例が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、実施例の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。
【符号の説明】
【0080】
1 :媒体搬送装置
14 :搬送路
52 :第1分離部
53 :搬送部
54 :処理部
55 :第2分離部
56 :第1読取部
57 :第2読取部
61 :重送検出センサ
21 :ステープル綴じ針検出センサ
62 :カメラ
22 :ステープル自動除去機構
71 :搬送ローラ
72 :ピンチローラ
73 :第1ソレノイドアクチュエータ
74 :ピックローラ
75 :第2ソレノイドアクチュエータ
76 :媒体検出センサ
77 :分離ローラ
78 :ブレーキローラ
79 :電磁クラッチ
84 :制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6