特許第6816903号(P6816903)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6816903
(24)【登録日】2020年12月28日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】包装装置、および、包装方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 11/50 20060101AFI20210107BHJP
   B65B 57/00 20060101ALI20210107BHJP
   B65B 9/04 20060101ALI20210107BHJP
【FI】
   B65B11/50
   B65B57/00 D
   B65B9/04
【請求項の数】6
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2019-171225(P2019-171225)
(22)【出願日】2019年9月20日
【審査請求日】2019年9月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110125
【氏名又は名称】トキワ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196003
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】梁川 浩司
【審査官】 豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−056103(JP,U)
【文献】 特開2017−105512(JP,A)
【文献】 実開昭58−088306(JP,U)
【文献】 特開昭56−057605(JP,A)
【文献】 特開平08−300463(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2019−0004910(KR,A)
【文献】 特開2001−277191(JP,A)
【文献】 特開昭59−188406(JP,A)
【文献】 特開昭60−77830(JP,A)
【文献】 特開昭58−193227(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 11/50
B65B 9/04
B65B 51/10
B65B 47/00 − 47/04
B65B 51/26
B65B 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1包材を供給する第1包材供給装置と、
第2包材を供給する第2包材供給装置と、
複数の第1凹部を有する包材支持面を備えた第1コンベヤと、
前記包材支持面に支持される前記第1包材に物品を供給する物品供給装置と、
前記物品が前記第1包材と前記第2包材との間に配置された状態の中間包装体を形成する中間包装体形成装置と、
前記中間包装体の側部にガセットを形成するガセット形成装置と、
前記中間包装体の前記側部に縦シール部を形成する縦シール部形成装置と
を具備し、
前記中間包装体形成装置は、
前記第1包材と前記第2包材とを接合する横シール部を形成する横シール部形成装置と、
前記横シール部において、前記第1包材および前記第2包材を切断する切断装置と
を含み、
前記第1包材の移送方向を第1方向と定義するとき、前記ガセット形成装置および前記縦シール部形成装置は、前記中間包装体形成装置よりも、前記第1方向側に配置されており、
前記第1コンベヤよりも、前記第1方向側に配置される第2コンベヤを更に具備し、
前記第2コンベヤは、複数の前記中間包装体を受容可能な複数の第2凹部を有し、
前記ガセット形成装置は、前記第2コンベヤに対向するように配置され、
前記第2コンベヤの隣接する2つの前記第2凹部の間隔は、前記第1コンベヤの隣接する2つの前記第1凹部の間隔よりも大きい
包装装置。
【請求項2】
第1包材を供給する第1包材供給装置と、
第2包材を供給する第2包材供給装置と、
複数の第1凹部を有する包材支持面を備えた第1コンベヤと、
前記包材支持面に支持される前記第1包材に物品を供給する物品供給装置と、
前記物品が前記第1包材と前記第2包材との間に配置された状態の中間包装体を形成する中間包装体形成装置と、
前記中間包装体の側部にガセットを形成するガセット形成装置と、
前記中間包装体の前記側部に縦シール部を形成する縦シール部形成装置と
を具備し、
前記中間包装体形成装置は、
前記第1包材と前記第2包材とを接合する横シール部を形成する横シール部形成装置と、
前記横シール部において、前記第1包材および前記第2包材を切断する切断装置と
を含み、
前記第1包材の移送方向を第1方向と定義するとき、前記ガセット形成装置および前記縦シール部形成装置は、前記中間包装体形成装置よりも、前記第1方向側に配置されており、
前記第1コンベヤよりも、前記第1方向側に配置される第2コンベヤを更に具備し、
前記第2コンベヤは、複数の前記中間包装体を受容可能な複数の第2凹部を有し、
前記ガセット形成装置は、前記第2コンベヤに対向するように配置され、
前記第2コンベヤの前記第2凹部の底面の幅は、前記第1コンベヤの前記第1凹部の底面の幅よりも小さい
装装置。
【請求項3】
前記横シール部が形成され、前記側部が開放された前記中間包装体を、前記第1コンベヤの複数の前記第1凹部のうちの1つから、前記第2コンベヤの複数の前記第2凹部のうちの1つに移載する中間包装体移載装置を更に具備する
請求項1または2に記載の包装装置。
【請求項4】
前記第1包材または前記第2包材の繰出量を増加させるために、前記第1包材および前記第2包材のうちの少なくとも一方を押圧する押圧部材と、
前記第1包材および前記第2包材のうちの少なくとも一方に付与されたマークを検出するセンサと、
前記センサから受信するマーク検出信号に基づいて、前記第1包材および前記第2包材のうちの少なくとも一方を押圧する前記押圧部材の移動量を制御する制御装置と
を更に具備する
請求項1乃至のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項5】
第1包材を供給する第1包材供給装置と、
第2包材を供給する第2包材供給装置と、
複数の第1凹部を有する包材支持面を備えた第1コンベヤと、
前記包材支持面に支持される前記第1包材に物品を供給する物品供給装置と、
前記物品が前記第1包材と前記第2包材との間に配置された状態の中間包装体を形成する中間包装体形成装置と、
前記中間包装体の側部にガセットを形成するガセット形成装置と、
前記中間包装体の前記側部に縦シール部を形成する縦シール部形成装置と
を具備し、
前記中間包装体形成装置は、
前記第1包材と前記第2包材とを接合する横シール部を形成する横シール部形成装置と、
前記横シール部において、前記第1包材および前記第2包材を切断する切断装置と
を含み、
前記第1包材の移送方向を第1方向と定義するとき、前記ガセット形成装置および前記縦シール部形成装置は、前記中間包装体形成装置よりも、前記第1方向側に配置されており、
前記第1包材または前記第2包材の繰出量を増加させるために、前記第1包材および前記第2包材のうちの少なくとも一方を押圧する押圧部材と、
前記第1包材および前記第2包材のうちの少なくとも一方に付与されたマークを検出するセンサと、
前記センサから受信するマーク検出信号に基づいて、前記第1包材および前記第2包材のうちの少なくとも一方を押圧する前記押圧部材の移動量を制御する制御装置と
を更に具備し、
前記第1包材を前記第1コンベヤの前記第1凹部に押し込む押込部材の内部に前記押圧部材が配置されている
装装置。
【請求項6】
包装装置を用いて物品を包装する包装方法であって、
前記包装装置は、
第1包材を供給する第1包材供給装置と、
第2包材を供給する第2包材供給装置と、
複数の第1凹部を有する包材支持面を備えた第1コンベヤと
前記第1包材の移送方向を第1方向と定義するとき、前記第1コンベヤよりも前記第1方向側に配置される第2コンベヤと
を具備し、
前記包装方法は、
前記第1包材供給装置によって供給される前記第1包材を、前記第1コンベヤの前記第1凹部に押し込むことにより、前記第1包材に凹部を形成する凹部形成工程と、
前記第1包材上に前記物品を供給する物品供給工程と、
前記第2包材供給装置によって供給される前記第2包材を、前記第1包材の複数の前記凹部を覆うように配置する第2包材配置工程と、
前記物品が前記第1包材と前記第2包材との間に配置された状態の中間包装体を形成する中間包装体形成工程と、
前記中間包装体の側部にガセットを形成するガセット形成工程と、
前記中間包装体の前記側部に縦シール部を形成する縦シール部形成工程と
を具備し、
前記中間包装体形成工程は、
前記第1包材と前記第2包材とを接合する横シール部を形成する横シール部形成工程と、
前記横シール部において、前記第1包材および前記第2包材を切断する切断工程と
を含み、
前記ガセット形成工程および前記縦シール部形成工程は、前記切断工程の後に実行され
前記第2コンベヤは、複数の前記中間包装体を受容可能な複数の第2凹部を有し、
前記ガセット形成工程において前記ガセットを形成するガセット形成装置は、前記第2コンベヤに対向するように配置され、
前記第2コンベヤの隣接する2つの前記第2凹部の間隔は、前記第1コンベヤの隣接する2つの前記第1凹部の間隔よりも大きい
包装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装装置、および、包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第1包材と第2包材との間に物品を配置し、第1包材と第2包材とを接合することにより、物品を包装する技術が知られている。
【0003】
関連する技術として、特許文献1には、COP包装機の裏材成形搬送バケットが開示されている。特許文献1に記載の裏材成形搬送バケットでは、裏材成形用の凹部が、両側の垂直な側面と、中央の水平な底面と、この底面の両端と上述の側面の下端とをつなぐテーパ面とで構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実願昭63−135467号(実開平2−56103号)のマイクロフィルム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の裏材成形搬送バケットを用いて物品を包装する場合、ガセットを形成する際の制約が大きい。より具体的には、ガセット形成時に、ガセットが形成される部分とその上流側の長尺帯状の包材とが切り離されていないため、ガセットの形成が、その上流側の長尺帯状の包材に影響を与える可能性がある。例えば、形成されるガセットのサイズによっては、ガセットと、包材の切断位置(あるいは横シール位置)とが干渉する可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、ガセットを形成する際の制約が小さい包装装置および包装方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
いくつかの実施形態における包装装置は、第1包材(F1)を供給する第1包材供給装置(10)と、第2包材(F2)を供給する第2包材供給装置(20)と、複数の第1凹部(31a)を有する包材支持面(31)を備えた第1コンベヤ(30)と、前記包材支持面(31)に支持される前記第1包材(F1)に物品(B)を供給する物品供給装置(40)と、前記物品(B)が前記第1包材(F1)と前記第2包材(F2)との間に配置された状態の中間包装体(C)を形成する中間包装体形成装置(50)と、前記中間包装体(50)の側部にガセット(G)を形成するガセット形成装置(60)と、前記中間包装体(50)の前記側部に縦シール部を形成する縦シール部形成装置(65)とを具備する。前記中間包装体形成装置(50)は、前記第1包材(F1)と前記第2包材(F2)とを接合する横シール部(D1)を形成する横シール部形成装置(51)と、前記横シール部(D1)において、前記第1包材(F1)および前記第2包材(F2)を切断する切断装置(56)とを含む。前記第1包材(F1)の移送方向を第1方向(DR1)と定義するとき、前記ガセット形成装置(60)および前記縦シール部形成装置(65)は、前記中間包装体形成装置(50)よりも、前記第1方向(DR1)側に配置されている。
【0009】
上記包装装置は、前記第1コンベヤ(30)よりも、前記第1方向(DR1)側に配置される第2コンベヤ(70)を更に具備していてもよい。前記第2コンベヤ(70)は、複数の前記中間包装体(C)を受容可能な複数の第2凹部(71a)を有していてもよい。前記ガセット形成装置(60)は、前記第2コンベヤ(70)に対向するように配置されていてもよい。
【0010】
上記包装装置において、前記第2コンベヤ(70)の隣接する2つの前記第2凹部(71a)の間隔(L4)は、前記第1コンベヤ(30)の隣接する2つの前記第1凹部(31a)の間隔(L3)よりも大きくてもよい。
【0011】
上記包装装置において、前記第2コンベヤ(70)の前記第2凹部(71a)の底面(711)の幅(L10)は、前記第1コンベヤ(30)の前記第1凹部(31a)の底面(311)の幅(L9)よりも小さくてもよい。
【0012】
上記包装装置は、前記横シール部(D1)が形成され、前記側部が開放された前記中間包装体(C)を、前記第1コンベヤ(30)の複数の前記第1凹部(31a)のうちの1つから、前記第2コンベヤ(70)の複数の前記第2凹部(71a)のうちの1つに移載する中間包装体移載装置(80)を更に具備していてもよい。
【0013】
上記包装装置は、前記第1包材(F1)または前記第2包材(F2)の繰出量を増加させるために、前記第1包材(F1)および前記第2包材(F2)のうちの少なくとも一方を押圧する押圧部材(101)と、前記第1包材(F1)および前記第2包材(F2)のうちの少なくとも一方に付与されたマークを検出するセンサ(104)と、前記センサ(104)から受信するマーク検出信号に基づいて、前記第1包材(F1)および前記第2包材(F2)のうちの少なくとも一方を押圧する前記押圧部材(101)の移動量を制御する制御装置(107)とを更に具備していてもよい。
【0014】
上記包装装置において、前記第1包材(F1)を前記第1コンベヤ(30)の前記第1凹部(31a)に押し込む押込部材(91a)の内部に前記押圧部材(101a)が配置されていてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態における包装方法は、包装装置(1)を用いて物品(B)を包装する方法である。前記包装装置(1)は、第1包材(F1)を供給する第1包材供給装置(10)と、第2包材(F2)を供給する第2包材供給装置(20)と、複数の第1凹部(31a)を有する包材支持面(31)を備えた第1コンベヤ(30)とを具備する。前記包装方法は、前記第1包材供給装置(10)によって供給される前記第1包材(F1)を、前記第1コンベヤ(30)の前記第1凹部(31a)に押し込むことにより、前記第1包材(F1)に凹部(fa)を形成する凹部形成工程と、前記第1包材(F1)上に前記物品(B)を供給する物品供給工程と、前記第2包材供給装置(20)によって供給される前記第2包材(F2)を、前記第1包材(F1)の複数の前記凹部(fa)を覆うように配置する第2包材配置工程と、前記物品(B)が前記第1包材(F1)と前記第2包材(F2)との間に配置された状態の中間包装体(C)を形成する中間包装体形成工程と、前記中間包装体(C)の側部にガセット(G)を形成するガセット形成工程と、前記中間包装体(C)の前記側部に縦シール部(D2)を形成する縦シール部形成工程とを具備する。前記中間包装体形成工程は、前記第1包材(F1)と前記第2包材(F2)とを接合する横シール部(D1)を形成する横シール部形成工程と、前記横シール部(D1)において、前記第1包材(F1)および前記第2包材(F2)を切断する切断工程とを含む。前記ガセット形成工程および前記縦シール部形成工程は、前記切断工程の後に実行される。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、ガセットを形成する際の制約が小さい包装装置および包装方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、第1の実施形態における包装装置を模式的に示す概略縦断面図である。
図2図2は、第1の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略縦断面図である。
図3図3は、第1の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図4図4は、第1の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図5図5は、第1の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図6図6は、第1の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略縦断面図である。
図7図7は、第1の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図8図8は、第1の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図9図9は、中間包装体にガセットが形成される様子を模式的に示す図である。
図10図10は、第2の実施形態における包装装置を模式的に示す概略縦断面図である。
図11図11は、第2の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図12図12は、第2の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図13図13は、第2の実施形態における包装装置の一部分を模式的に示す概略斜視図である。
図14図14は、実施形態における包装方法の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、実施形態における包装装置または包装方法を用いて形成される包装体の一例を模式的に示す概略3面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、実施形態における包装装置1、および、包装方法について説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しの説明は省略される。
【0019】
(方向および用語の定義)
本明細書において、第1包材F1の移送方向を「第1方向」と定義する。第1包材F1が1つの直線に沿って移送される場合には、第1方向DR1は一定である。他方、第1包材F1が、曲線あるいは互いに交差する2つ直線に沿って移送される場合には、第1方向DR1は変化する。
【0020】
本明細書において、第1方向DR1に平行または概ね平行な方向に沿って形成されるシール部のことを、「縦シール部」と呼ぶ。また、本明細書において、第1方向DR1と交差する方向(より具体的には、第1方向DR1と垂直または概ね垂直な方向)に沿って形成されるシール部のことを、「横シール部」と呼ぶ。
【0021】
本明細書において、「横方向」とは、第1包材F1の一方の側端から第1包材F1の他方の側端に向かう方向を意味する。横方向は、例えば、水平面に平行な方向であって、第1方向DR1と垂直な方向である。
【0022】
本明細書において、第1包材F1の移送方向上流側を、「上流側」と呼び、第1包材F1の移送方向下流側を、「下流側」と呼ぶ。
【0023】
本明細書において、「ガセット」とは、包材(より具体的には、第1包材F1)に形成される折り込み部分を意味する。「ガセット」は、ガゼットと呼ばれることもある。
【0024】
(第1の実施形態)
図1乃至図9を参照して、第1の実施形態における包装装置1Aについて説明する。図1は、第1の実施形態における包装装置1Aを模式的に示す概略縦断面図である。図2は、第1の実施形態における包装装置1Aの一部分を模式的に示す概略縦断面図である。図3乃至図5は、第1の実施形態における包装装置1Aの一部分を模式的に示す概略斜視図である。図6は、第1の実施形態における包装装置1Aの一部分を模式的に示す概略縦断面図である。図7および図8は、第1の実施形態における包装装置1Aの一部分を模式的に示す概略斜視図である。図9は、中間包装体CにガセットGが形成される様子を模式的に示す図である。なお、図2および図6において、中間包装体移載装置80の記載は省略されている。また、図3および図4において、物品供給装置40の記載は省略されている。
【0025】
第1の実施形態における包装装置1Aは、第1包材供給装置10と、第2包材供給装置20と、第1コンベヤ30と、物品供給装置40と、中間包装体形成装置50と、ガセット形成装置60と、縦シール部形成装置65とを具備する。包装装置1Aは、凹部形成装置91、第2コンベヤ70、中間包装体移載装置80、補助コンベヤ94、仮シール装置96、側端部切断装置98のうちの少なくとも1つを具備していてもよい。
【0026】
第1包材供給装置10は、第1包材F1(例えば、少なくとも一部が樹脂製の第1フィルム)を供給する。図1に記載の例では、第1包材供給装置10は、長尺帯状の第1包材F1が巻回されることにより形成された第1巻回体Q1を支持する第1ボビン11と、第1巻回体Q1から第1包材F1を繰り出す第1繰り出し装置12(例えば、第1駆動ローラ12a)と、第1包材F1の移送方向を変える移送方向変更ローラ13とを備える。
【0027】
第1包材供給装置10によって供給される第1包材F1は、第1コンベヤ30の包材支持面31に接触配置される。
【0028】
第2包材供給装置20は、第2包材F2(例えば、少なくとも一部が樹脂製の第2フィルム)を供給する。図1に記載の例では、第2包材供給装置20は、長尺帯状の第2包材F2が巻回されることにより形成された第2巻回体Q2を支持する第2ボビン21と、第2巻回体Q2から第2包材F2を繰り出す第2繰り出し装置22(例えば、第2駆動ローラ22a)とを備える。単位時間あたりに(例えば、1分間あたりに)、第2繰り出し装置22が第2包材F2を繰り出す繰出量は、単位時間あたりに(例えば、1分間あたりに)、第1繰り出し装置12が第1包材F1を繰り出す繰出量よりも小さいことが好ましい。
【0029】
第2包材供給装置20によって供給される第2包材F2は、第1包材F1の上面の一部に接触するように配置される。
【0030】
図1に記載の例では、第2包材供給装置20は、第2包材F2の移送方向を変える移送方向変更ローラ23を備える。移送方向変更ローラ23のうちの1つは、第1包材F1上に、第2包材F2を重ねる重ね合わせローラ23aであることが好ましい。重ね合わせローラ23aは、第1包材F1の移送方向に沿う方向にみて、後述の凹部形成装置91と後述の横シール部形成装置51との間に配置される。
【0031】
図2に記載の例では、第1コンベヤ30は、複数の第1凹部31aを有する包材支持面31を備える。第1コンベヤ30は複数の第1凹部31aを備えているため、第1コンベヤ30のことをバケットコンベヤと呼んでもよい。
【0032】
図2に記載の例では、包材支持面31には、第1コンベヤ30による移送方向に沿って(換言すれば、第1方向DR1に沿って)、第1凹部31aと第1凸部31bとが交互に形成されている。換言すれば、2つの隣接する第1凹部31aの間に第1凸部31bが配置され、2つの隣接する第1凸部31bの間に第1凹部31aが配置されている。
【0033】
図2に記載の例では、各第1凹部31aは、底面311と、第1端面312(下流側端面)と、第2端面313(上流側端面)とによって規定されている。底面311は、例えば、平坦面である。底面311は、平面視で、例えば、略長方形形状を有する。第1端面312は、例えば、水平面に対して垂直な面、または、水平面に対して傾斜した傾斜面であり、第2端面313は、例えば、水平面に対して垂直な面、または、水平面に対して傾斜した傾斜面である。図2に記載の例では、各第1凹部31aは、3つの面(底面311、第1端面312、第2端面313)によって規定されている。
【0034】
図3に記載の例では、各第1凹部31aは、両側部(換言すれば、横方向の端部)および頂部において、開放されている。図3に記載の例では、各第1凹部31aは、横方向に延在する溝部によって構成される。図3に記載の例では、第1コンベヤ30の全ての第1凹部31aのサイズは等しい。
【0035】
各第1凹部31a(より具体的には、各第1凹部31aの底面311)は、吸着孔311hを備えていてもよい。この場合、吸着孔311hの内部を負圧に維持することにより、第1コンベヤ30による第1包材F1の移送中に、第1包材F1が第1コンベヤ30によって安定的に保持される。
【0036】
図2に記載の例では、各第1凸部31bは、頂面314と、第1端面312と、第2端面313とによって規定されている。頂面314は、例えば、平坦面である。頂面314は、平面視で、例えば、略長方形形状を有する。図2に記載の例では、各第1凸部31bは、横方向に延在する。図2に記載の例では、第1方向DR1に沿う方向における頂面314の長さL1は、第1方向DR1に沿う方向における底面311の長さL2よりも短い。図2に記載の例では、第1コンベヤ30の全ての第1凸部31bのサイズは等しい。
【0037】
第1コンベヤ30が第1コンベヤ駆動装置32によって駆動されると、複数の第1凹部31aは移動する。図2に記載の例では、第1コンベヤ30が駆動されると、第1コンベヤ30の上部に位置する複数の第1凹部31aは、第1方向DR1に移動する。また、第1コンベヤ30が駆動されると、第1コンベヤ30の下部に位置する複数の第1凹部31aは、第1方向DR1と反対の方向に移動する。
【0038】
図1に記載の例では、凹部形成装置91は、第1包材F1に凹部faを形成する。凹部形成装置91は、第1包材F1を第1コンベヤ30の第1凹部31aに押し込む押込部材91aを備える。押込部材91aは、第1包材F1の一部を第1凹部31aに押し込む。こうして、第1包材F1には、凹部faが形成される。また、押込部材91aによって、第1包材F1の一部が複数の第1凹部31aのうちの1つに押し込まれる動作が繰り返し実行されることにより、第1包材F1には、複数の凹部faが形成される。
【0039】
図1に記載の例では、押込部材91aは、上下方向に移動可能である。押込部材91aが、第1凹部31aの底面に向けて下方に移動することにより、第1包材F1の一部が第1凹部31aに押し込まれる。他方、押込部材91aが上方に移動することにより、押込部材91aは、第1コンベヤ30と干渉しない退避位置に移動する。
【0040】
凹部faは、第1包材F1上に物品Bが供給されることにより形成されてもよい。例えば、物品供給装置40から供給される物品Bによって第1包材F1が第1凹部31aに押し込まれることにより、第1包材F1に凹部faが形成されてもよい。この場合、物品供給装置40が、凹部形成装置91として機能することとなる。
【0041】
第1コンベヤ30が第1コンベヤ駆動装置32によって駆動されると、第1コンベヤ30の第1凹部31aに配置された凹部faは、第1凹部31aとともに、第1方向DR1に移動する。
【0042】
包装装置1Aが備える第1コンベヤ駆動装置32は、第1コンベヤ30を間歇駆動することが好ましい。ただし、第1の実施形態において、第1コンベヤ駆動装置32が第1コンベヤ30を連続的に駆動することは、排除されない。
【0043】
図1に記載の例において、物品供給装置40は、第1コンベヤ30の包材支持面31に支持された第1包材F1に物品Bを供給する。より具体的には、物品供給装置40は、第1凹部31aに向けて(より具体的には、第1包材F1の凹部faに向けて)、物品Bを供給する。
【0044】
図1に記載の例では、物品供給装置40が第1包材F1に向けて物品を供給する物品供給位置Pは、固定された位置である。代替的に、物品供給位置Pは、第1凹部31aの移動に合わせて変更されてもよい。なお、物品供給位置Pが固定された態様は、第1コンベヤ30が間歇駆動される場合に採用されることが好ましく、物品供給位置Pが変更される態様は、第1コンベヤ30が連続的に駆動される場合に採用されることが好ましい。
【0045】
物品供給装置40は、複数の第1凹部31aのいずれかに向けて物品Bを供給するシュートを備えていてもよいし、複数の第1凹部31aのいずれかに向けて物品Bを供給する押し出し部材を備えていてもよいし、複数の第1凹部31aのいずれかに向けて物品Bを供給するマニピュレータを備えていてもよい。
【0046】
物品供給装置40は、第1方向DR1に沿う方向にみて、凹部形成装置91と重ね合わせローラ23aとの間に配置される。
【0047】
中間包装体形成装置50は、物品Bが第1包材F1と第2包材F2との間に配置された状態の中間包装体Cを形成する。図1に記載の例では、中間包装体形成装置50は、横シール部形成装置51と、切断装置56とを備える。
【0048】
図4に例示されるように、横シール部形成装置51は、第1包材F1と第2包材F2とを接合する横シール部D1を形成する。図4に記載の例では、各中間包装体Cに関し、物品Bの下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に第1の横シール部D1aが形成され、物品Bの上流側(換言すれば、第1方向DR1とは反対方向側)に第2の横シール部D1bが形成される。
【0049】
横シール部形成装置51は、例えば、ヒートシーラーまたは超音波シーラー等のシール装置510を含む。図4に記載の例では、シール装置510のシール形成面は、横方向に延在している。図4に記載の例では、シール装置510のシール形成面が、第1包材F1および第2包材F2を介して、第1コンベヤ30の第1凸部31bに接触することにより、横シール部D1が形成される。
【0050】
図4に記載の例では、シール装置510は、第1シール装置510aと、第2シール装置510bとを備える。第2シール装置510bは、第1シール装置510aの下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置される。横シール部形成装置51が、複数のシール装置(510a、510b)を備える場合、シール不良の発生率を低減することができる。なお、横シール部形成装置51が備えるシール装置510の数は、2個に限定されない。横シール部形成装置51が備えるシール装置510の数は、1個、または、3個以上であってもよい。
【0051】
切断装置56は、横シール部D1において、第1包材F1および第2包材F2を切断する。図4に記載の例では、切断装置56は、横シール部形成装置51の下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置されている。この場合、横シール部D1が形成された後、第1包材F1および第2包材F2が切断装置56によって切断される。代替的に、切断装置56は、横シール部形成装置51に配置されていてもよい。この場合、横シール部D1の形成と同時に、第1包材F1および第2包材F2が切断装置56によって切断される。
【0052】
切断装置56が、第1包材F1および第2包材F2を横方向に切断することにより、長尺帯状の第1包材F1からシート状の第1包材F1(例えば、シート状の第1包材F1の第1方向DR1に沿う方向の長さは50cm以下である。)が形成され、長尺帯状の第2包材F2からシート状の第2包材F2(例えば、シート状の第2包材F2の第1方向DR1に沿う方向の長さは50cm以下である。)が形成される。また、切断装置56が、第1包材F1および第2包材F2を横方向に切断することにより、独立した中間包装体C、すなわち、長尺帯状の第1包材F1および長尺帯状の第2包材F2から分離された中間包装体Cが形成される。
【0053】
ガセット形成装置60は、中間包装体Cの側部にガセットを形成する。図5に記載の例では、ガセット形成装置60は、中間包装体Cの第1側部CaにガセットGを形成する第1ガセット形成装置60aと、中間包装体Cの第2側部Cb(第1側部Caとは、反対側の第2側部Cb)にガセットGを形成する第2ガセット形成装置60bとを備える。なお、中間包装体Cの一方の側部のみにガセットが形成される場合には、第1ガセット形成装置60aおよび第2ガセット形成装置60bのうちの一方は省略されてもよい。
【0054】
縦シール部形成装置65は、中間包装体Cの側部に縦シール部D2(より具体的には、サイドシール部)を形成する。縦シール部形成装置65は、例えば、ヒートシーラーまたは超音波シーラー等のシール装置650を含む。図5に記載の例では、上側のシール部材650uと、下側のシール部材650dとによって、中間包装体Cの側部が挟まれることにより、中間包装体Cの側部に縦シール部D2が形成される。
【0055】
図5に記載の例では、縦シール部形成装置65は、ガセット形成装置60の下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置されている。代替的に、あるいは、付加的に、第1方向DR1に沿う方向における縦シール部形成装置65の位置は、第1方向DR1に沿う方向におけるガセット形成装置60の位置と同一であってもよい。換言すれば、ガセットGの形成と、縦シール部D2の形成とが、略同一のタイミングで実行されてもよい。
【0056】
図5に記載の例では、縦シール部形成装置65は、中間包装体Cの第1側部Caに縦シール部D2(より具体的には、第1のサイドシール部)を形成する第1縦シール部形成装置65aと、中間包装体Cの第2側部Cb(第1側部Caとは、反対側の第2側部Cb)に縦シール部D2(より具体的には、第2のサイドシール部)を形成する第2縦シール部形成装置65bとを備える。
【0057】
図1に例示されるように、第1の実施形態では、ガセット形成装置60は、中間包装体形成装置50(より具体的には、横シール部形成装置51および切断装置56)よりも第1方向DR1側に配置されている。換言すれば、ガセットGが形成される時点で、ガセットGが形成される部分と、その上流側の長尺帯状の包材(F1、F2)とが分離されている。このため、ガセットGの形成が、他の中間包装体Cを構成することとなる包材(F1、F2)に影響を与えることはない。例えば、中間包装体Cに大きなサイズのガセットが形成される場合であっても、当該ガセットと、他の中間包装体Cを構成することとなる包材(F1、F2)とが干渉することはない。
【0058】
以上のとおり、第1の実施形態における包装装置1Aでは、ガセットを形成する際の制約が小さい。
【0059】
なお、図1に記載の例では、第1コンベヤ30は、1つのコンベヤによって構成されている。代替的に、第1コンベヤ30は、複数のコンベヤの組み合わせによって構成されていてもよい。
【0060】
また、図1に記載の例では、ガセット形成装置60および縦シール部形成装置65は、第1コンベヤ30とは異なる第2コンベヤ70に配置されている。換言すれば、中間包装体Cの形成は、第1包材F1、物品B、および、第2包材F2が第1コンベヤ30によって支持された状態で実行され、ガセットGの形成、および、縦シール部D2の形成は、中間包装体Cが第2コンベヤ70によって支持された状態で実行される。代替的に、ガセットGの形成、および/または、縦シール部D2の形成は、中間包装体Cが第1コンベヤ30によって支持された状態で実行されてもよい。この場合、第2コンベヤ70は省略されてもよい。
【0061】
続いて、図1乃至図9を参照して、第1の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0062】
(補助コンベヤ94)
図1に記載の例では、第1コンベヤ30の上方に補助コンベヤ94が配置されている。第1コンベヤ30は、第1包材F1に接触して、第1包材F1に第1方向DR1に向かう方向の力を付与する。他方、補助コンベヤ94は、第2包材F2の上面に接触して、第2包材F2に第1方向DR1に向かう方向の力を付与する。
【0063】
図1に記載の例では、第1包材F1および第2包材F2が、第1コンベヤ30と補助コンベヤ94とに挟まれた状態で、第1コンベヤ30と補助コンベヤ94とによって第1方向DR1に移送される。この場合、第1包材F1および第2包材F2を安定的に移送することができ、第1包材F1および第2包材F2に皺が生じにくい。
【0064】
(切断装置56)
図4に記載の例では、切断装置56は、切断刃57と、切断刃57を移動させる切断刃移動装置58とを備える。図4に記載の例では、切断刃移動装置58は、切断刃57を横方向(より具体的には、第1方向DR1に垂直な第2方向DR2)に移動させることができる。切断刃57が横方向に移動することにより、第1包材F1および第2包材F2が横方向に切断され、その結果、長尺帯状の包材から分離された中間包装体Cが形成される。なお、切断刃57が横方向に移動することにより第1包材F1および第2包材F2が切断される場合、切断面が綺麗になるとの効果が奏される。
【0065】
ただし、切断装置56の具体的構成は、図4に記載の例に限定されない。換言すれば、切断装置56は、第1包材F1および第2包材F2を切断することにより中間包装体Cを長尺帯状の包材から分離する切断装置であれば、どのような切断装置であってもよい。
【0066】
(第2コンベヤ70)
図1に記載に記載の例では、包装装置1Aは、第1コンベヤ30よりも下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置される第2コンベヤ70を備える。第2コンベヤ70は、複数の中間包装体C(より具体的には、中間包装体Cの中央部分)を受容可能な複数の第2凹部71aを有する。また、ガセット形成装置60は、第2コンベヤ70に対向するように配置されている。換言すれば、ガセット形成装置60は、第2コンベヤ70によって支持される中間包装体CにガセットGを形成する。
【0067】
図1に記載の例では、中間包装体形成装置50(より具体的には、横シール部形成装置51および切断装置56)が配置される第1コンベヤ30とは異なる第2コンベヤ70に、ガセット形成装置60が配置されている。この場合、ガセットGの形成が、第1コンベヤ30によって移送される第1包材F1および第2包材F2に影響を与えることはない。
【0068】
図2に記載の例では、第2コンベヤ70の隣接する2つの第2凹部71aの間隔L4は、第1コンベヤ30の隣接する2つの第1凹部31aの間隔L3よりも大きい。この場合、第2コンベヤ70によって移送される中間包装体Cの移送間隔を、第1コンベヤ30によって移送される中間包装体Cの移送間隔をよりも大きくすることができる。この場合、図5に例示されるように、第2コンベヤ70によって移送される中間包装体Cの上流端Ccと、後続の中間包装体Cの下流端Cdとが確実に離間される。換言すれば、第1コンベヤ30によって移送される中間包装体Cの上流端と後続の中間包装体Cの下流端との間の距離(典型的には、当該距離は、「ゼロ」である)と比較して、第2コンベヤ70によって移送される中間包装体Cの上流端Ccと、後続の中間包装体Cの下流端Cdとの間の距離を大きくすることができる。こうして、ガセット形成装置60によるガセットGの形成時に、中間包装体Cに形成されるガセットGと他の中間包装体とが互いに干渉することが回避される。また、縦シール部形成装置65による縦シール部D2の形成時に、中間包装体Cの上流端Ccと、後続の中間包装体Cの下流端Cdとが意図せずして連結されることが回避される。
【0069】
図6および図7を参照して、第2コンベヤ70の一例について、より詳細に説明する。図6に記載の例では、第2コンベヤ70は、複数の第2凹部71aを有する包装体支持面71を備える。図6に記載の例では、包装体支持面71には、第2コンベヤ70による移送方向に沿って(換言すれば、第1方向DR1に沿って)、第2凹部71aと第2凸部71bとが交互に形成されている。換言すれば、2つの隣接する第2凹部71aの間に第2凸部71bが配置され、2つの隣接する第2凸部71bの間に第2凹部71aが配置されている。第2コンベヤ70は複数の第2凹部71aを備えているため、第2コンベヤ70のことをバケットコンベヤと呼んでもよい。
【0070】
図6に記載の例では、各第2凹部71aは、底面711と、第1端面712(下流側端面)と、第2端面713(上流側端面)とによって規定されている。底面711は、例えば、平坦面である。底面711は、平面視で、例えば、略長方形形状を有する。第1端面712は、例えば、水平面に対して垂直な面、または、水平面に対して傾斜した傾斜面であり、第2端面713は、例えば、水平面に対して垂直な面、または、水平面に対して傾斜した傾斜面である。図6に記載の例では、各第2凹部71aは、3つの面(底面711、第1端面712、第2端面713)によって規定されている。また、図7に記載の例では、各第2凹部71aは、両側部(換言すれば、横方向の端部)および頂部において、開放されている。図7に記載の例では、各第2凹部71aは、横方向に延在する溝部によって構成される。図7に記載の例では、第2コンベヤ70の全ての第2凹部71aのサイズは等しい。
【0071】
各第2凹部71a(より具体的には、各第2凹部71aの底面711)は、吸着孔711hを備えていてもよい。この場合、吸着孔711hの内部を負圧に維持することにより、第2コンベヤ70による中間包装体Cの移送中に、中間包装体Cの中央部分が第2コンベヤ70の第2凹部71aによって安定的に保持される。
【0072】
図6に記載の例では、各第2凸部71bは、頂面714と、第1端面712と、第2端面713とによって規定されている。頂面714は、例えば、平坦面である。頂面714は、平面視で、例えば、略長方形形状を有する。図7に記載の例では、各第2凸部71bは、横方向に延在する。図7に記載の例では、第1方向DR1に沿う方向における頂面714の長さは、第1方向DR1に沿う方向における底面711の長さよりも短い。図7に記載の例では、第2コンベヤ70の全ての第2凸部71bのサイズは等しい。
【0073】
図7に例示されるように、各第2凸部71b(より具体的には、各第2凸部71bの頂面714)は、吸着孔714hを備えていてもよい。この場合、吸着孔714hの内部を負圧に維持することにより、第2コンベヤ70による中間包装体Cの移送中に、中間包装体Cの横シール部D1(換言すれば、中間包装体Cの上流側端部および中間包装体Cの下流側端部)が第2コンベヤ70の第2凸部71bによって安定的に保持される。
【0074】
図7に記載の例では、第2コンベヤ70の第2凹部71aの底面711の幅L10(より具体的には、第1方向DR1に垂直な第2方向DR2に沿う方向における底面711の長さ)は、第1コンベヤ30の第1凹部31aの底面311の幅L9(より具体的には、第2方向DR2に沿う方向における底面311の長さ)よりも小さい。
【0075】
第2コンベヤ70の底面711の幅L10が小さい場合、図5に例示されるように、中間包装体Cの中央部分Cmが第2凹部71aに配置された状態で、中間包装体Cの第1側部Caを第2凹部71a外に突出させることができる。この場合、第1側部Caにガセットを形成することが容易になる。また、第2コンベヤ70の底面711の幅L10が小さい場合、図5に例示されるように、中間包装体Cの中央部分Cmが第2凹部71aに配置された状態で、中間包装体Cの第2側部Cbを第2凹部71a外に突出させることができる。この場合、第2側部Cbにガセットを形成することが容易になる。
【0076】
ガセットの形成を容易にする観点から、第2コンベヤ70の第2凹部71aの底面711の幅L10は、第1包材F1の幅(より具体的には、第2方向DR2に沿う方向における第1包材F1の長さ)よりも小さいことが好ましい。他方、横シール部D1の形成を容易にする観点から、第1コンベヤ30の第1凸部31bの頂面314の幅(および、第1コンベヤ30の第1凹部31aの底面311の幅L9)は、第1包材F1の幅以上であることが好ましい。
【0077】
図6に記載の例では、第2凹部71aの底面711の第1方向DR1に沿う方向の長さL6は、第1凹部31aの底面311の第1方向DR1に沿う方向の長さL5と等しい。
【0078】
また、図6に記載の例では、第1方向DR1に沿う方向における第2凸部71bの頂面714の長さL8は、第1方向DR1に沿う方向における第1凸部31bの頂面314の長さL7よりも長い。
【0079】
図6に記載の例では、各第2凸部71bは、複数のブロック(例えば、2つのブロック716、717)によって構成されている。複数のブロックは、例えば、第2コンベヤ70が備えるエンドレスチェーン(第2コンベヤ駆動装置72によって駆動されるエンドレスチェーン)に連結される。各第2凸部71bは、1つのブロック、または、3つ以上のブロックによって構成されていてもよい。
【0080】
第2コンベヤ70が第2コンベヤ駆動装置72によって駆動されると、複数の第2凹部71aは移動する。図6に記載の例では、第2コンベヤ70が駆動されると、第2コンベヤ70の上部に位置する複数の第2凹部71aは、第1方向DR1に移動する。また、第2コンベヤ70が駆動されると、第2コンベヤ70の下部に位置する複数の第2凹部71aは、第1方向DR1と反対の方向に移動する。
【0081】
包装装置1Aが備える第2コンベヤ駆動装置72は、第2コンベヤ70を間歇駆動することが好ましい。ただし、第1の実施形態において、第2コンベヤ駆動装置72が第2コンベヤ70を連続的に駆動することは、排除されない。
【0082】
(中間包装体移載装置80)
図7に記載の例では、包装装置1Aは、中間包装体移載装置80を備える。中間包装体移載装置80は、横シール部D1が形成され、少なくとも一方の側部(より具体的には、両方の側部である第1側部Caおよび第2側部Cb)が開放された中間包装体C(図5を参照。)を、第1コンベヤ30の複数の第1凹部31aのうちの1つから、第2コンベヤ70の複数の第2凹部71aのうちの1つに移載する。
【0083】
包装装置1Aが中間包装体移載装置80を備える場合、第1コンベヤ30から第2コンベヤ70に中間包装体Cを移載する動作を円滑に実行することができる。
【0084】
図7を参照して、中間包装体移載装置80の一例について、より詳細に説明する。中間包装体移載装置80は、中間包装体Cを保持可能な保持部材81と、保持部材81を移動させる移動装置83とを備える。
【0085】
図7に記載の例では、保持部材81は、中間包装体Cの上面を吸着可能な吸着部810(例えば、真空吸引部)を備える。この場合、中間包装体移載装置80の吸着部810によって中間包装体Cが保持される。
【0086】
図7に記載の例では、移動装置83は、保持部材81(例えば、吸着部810)を、第1方向DR1に沿う方向に移動させることが可能であるとともに、保持部材81(例えば、吸着部810)を、昇降移動させることが可能である。移動装置83が、第1コンベヤ30の直上に位置する保持部材81を下降させることにより、保持部材81は、第1凹部31aに配置された中間包装体Cを保持することができる。その後、移動装置83が保持部材81を上昇させ、かつ、移動装置83が保持部材81を第1方向DR1に移動させることにより、中間包装体Cは、第2コンベヤ70の直上に移動する。続いて、移動装置83が、保持部材81を下降させることにより、中間包装体Cは、第2凹部71aに挿入される。その後、保持部材81による中間包装体Cの保持が解除される。こうして、中間包装体Cが、第1コンベヤ30の第1凹部31aから、第2コンベヤ70の第2凹部71aに移載される。
【0087】
その後、移動装置83が保持部材81を上昇させ、かつ、移動装置83が保持部材81を第1方向DR1とは反対の方向に移動させることにより、保持部材81は、第1コンベヤ30の直上(換言すれば、元の位置)に移動する。
【0088】
(ガセット形成装置60および縦シール部形成装置65)
図8に記載の例では、ガセット形成装置60は、中間包装体Cの第1側部Caにガセットを形成する第1ガセット形成装置60aと、中間包装体Cの第2側部Cbにガセットを形成する第2ガセット形成装置60bとを備える。
【0089】
図8に記載の例では、第1ガセット形成装置60aは、第1折込片61と、第2折込片62と、第1折込片61および第2折込片62を移動させる第2移動装置63とを備える。
【0090】
図8に記載の例では、第1折込片61は、第2折込片62よりも下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置されている。第2移動装置63は、第1折込片61を第1方向DR1に平行な方向に移動させることができる。また、第2移動装置63は、第2折込片62を第1方向DR1に平行な方向に移動させることができる。第2移動装置63は、第1折込片61と第2折込片62との間の距離が拡大されるように、第1折込片61および第2折込片62を同時に移動させることが可能であることが好ましく、第2移動装置63は、第1折込片61と第2折込片62との間の距離が縮小されるように、第1折込片61および第2折込片62を同時に移動させることが可能であることが好ましい。
【0091】
また、第2移動装置63は、第1折込片61および/または第2折込片62を、横方向(より具体的には、第2方向DR2に平行な方向)に移動させることが可能であることが好ましい。第2移動装置63が、第1折込片61および第2折込片62を、平面視で、第2コンベヤ70に向かう方向に移動させることにより、第1折込片61および第2折込片62が、中間包装体Cの開放された第1側部Ca(図9(b)を参照。)内に挿入される。その後、第1折込片61と第2折込片62との間の距離が拡大されるように、第1折込片61および第2折込片62が移動されることにより、中間包装体Cの第1側部Caの下流側端部に第1ガセットG1が形成され、中間包装体Cの第1側部Caの上流側端部に第2ガセットG2が形成される(図9(c)を参照。)。
【0092】
続いて、後述の仮シール装置96によって、中間包装体Cの第1側部Caが仮シールされる(図9(d)を参照。)。なお、仮シールを施すことなく、第1側部Caに形成されたガセット(G1、G2)の形状を維持することが可能である場合には、当該仮シール装置96は省略されてもよい。
【0093】
その後、第1折込片61と第2折込片62との間の距離が縮小されるように、第1折込片61および第2折込片62が移動され、第2移動装置63が、第1折込片61および第2折込片62を、平面視で、第2コンベヤ70から離れる方向に移動させる。こうして、第1折込片61および第2折込片62が、中間包装体Cの第1側部Caから離脱する。
【0094】
図8に記載の例では、第2ガセット形成装置60bは、第3折込片61bと、第4折込片62bと、第3折込片61bおよび第4折込片62bを移動させる第3移動装置63bとを備える。
【0095】
図8に記載の例では、第3折込片61bは、第4折込片62bよりも下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置されている。第3移動装置63bは、第3折込片61bを第1方向DR1に平行な方向に移動させることができる。また、第3移動装置63bは、第4折込片62bを第1方向DR1に平行な方向に移動させることができる。また、第3移動装置63bは、第3折込片61bおよび/または第4折込片62bを、横方向(より具体的には、第2方向DR2に平行な方向)に移動させることが可能であることが好ましい。
【0096】
第3折込片61bおよび第4折込片62bの移動により、中間包装体Cの第2側部Cbの下流側端部に第3ガセットG3(図5を参照。)が形成され、中間包装体Cの第2側部Cbの上流側端部に第4ガセットG4(図5を参照。)が形成される。第3折込片61bおよび第4折込片62bの動きは、それぞれ、第1折込片61および第2折込片62の動きと同様である。よって、第3折込片61bおよび第4折込片62bの動きについての繰り返しとなる説明は省略する。
【0097】
(仮シール装置96)
図8に記載の例では、包装装置1Aは、仮シール装置96を備える。仮シール装置96は、中間包装体Cの第1側部Caに形成されたガセットGの形状、および/または、中間包装体Cの第2側部Cbに形成されたガセットGの形状を維持するために、中間包装体Cの第1側部Ca、および/または、中間包装体Cの第2側部Cbに仮シール部を形成する。仮シール装置96は、例えば、ヒートシーラーまたは超音波シーラー等である。
【0098】
図8に記載の例では、仮シール装置96は、第2コンベヤ70の一方側に配置される第1仮シール装置96aと、第2コンベヤ70の他方側に配置される第2仮シール装置96bとを含む。第1仮シール装置96aは、中間包装体Cの第1側部Caに仮シール部を形成し、第2仮シール装置96bは、中間包装体Cの第2側部Cbに仮シール部を形成する。図8に記載の例では、仮シール装置96は、上側のシール部材960uと下側のシール部材960dとを有する。上側のシール部材960uおよび下側のシール部材960dによって、中間包装体Cの側部が挟まれることにより、当該側部が仮シールされる。
【0099】
図8に記載の例では、第1方向DR1に沿う方向における仮シール装置96の位置は、第1方向DR1に沿う方向におけるガセット形成装置60の位置と同じである。
【0100】
(縦シール部形成装置65)
図5に記載の例では、縦シール部形成装置65は、ガセット形成装置60よりも下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置される。図5に記載の例では、縦シール部形成装置65は、第2コンベヤ70の一方側に配置される第1縦シール部形成装置65aと、第2コンベヤ70の他方側に配置される第2縦シール部形成装置65bとを含む。第1縦シール部形成装置65aは、中間包装体Cの第1側部Caに縦シール部D2を形成する。また、第2縦シール部形成装置65bは、中間包装体Cの第2側部Cbに縦シール部D2を形成する。図5に記載の例では、第1縦シール部形成装置65aおよび第2縦シール部形成装置65bの各々は、上側のシール部材650uと下側のシール部材650dとを有する。上側のシール部材650uおよび下側のシール部材650dによって、中間包装体Cの側部が挟まれることにより、当該側部が縦シールされる。
【0101】
中間包装体Cに縦シール部D2が形成されることにより、物品Bが密封された包装体Mが形成される。
【0102】
(側端部切断装置98)
図5に記載の例では、側端部切断装置98は、縦シール部形成装置65の下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置されている。図5に記載の例では、側端部切断装置98は、第2コンベヤ70の一方側に配置される第1の側端部切断装置98aと、第2コンベヤ70の他方側に配置される第2の側端部切断装置98bとを含む。
【0103】
側端部切断装置98は、包装体Mの側端部を、第1方向DR1に沿って切断する。包装体Mの側端部が切断されることにより、第1包材F1が第2包材F2と比較して側方に突出すること、あるいは、第2包材F2が第1包材F1と比較して側方に突出することが回避される。こうして、包装体Mの見栄えが向上する。なお、図5に記載の例では、第1の側端部切断装置98aは、包装体Mの一方側の側端部を、第1方向DR1に沿って切断し、第2の側端部切断装置98bは、包装体Mの他方側の側端部を、第1方向DR1に沿って切断する。
【0104】
(第2の実施形態)
図10乃至図13を参照して、第2の実施形態における包装装置1Bについて説明する。図10は、第2の実施形態における包装装置1Bを模式的に示す概略縦断面図である。図11乃至図13は、第2の実施形態における包装装置1Bの一部分を模式的に示す概略斜視図である。
【0105】
第2の実施形態における包装装置1Bは、第1包材F1および第2包材F2のうちの少なくとも一方の位置ずれを解消する位置ずれ解消機構を備える点において、第1の実施形態における包装装置1Aとは異なる。その他の点では、第2の実施形態における包装装置1Bは、第1の実施形態における包装装置1Aと同様である。
【0106】
第2の実施形態では、位置ずれ解消機構を中心に説明し、第1の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第2の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態において説明済みの事項を第2の実施形態に適用できることは言うまでもない。
【0107】
第1包材F1が、文字または絵柄等の印刷表示部を有する場合、第1包材F1の繰り出し量によっては、横シール部D1の位置を基準にみて、第1包材F1の印刷表示部の位置が所望の位置からずれる可能性がある。また、第2包材F2が、文字または絵柄等の印刷表示部を有する場合、第2包材F2の繰り出し量によっては、横シール部D1の位置を基準にみて、第2包材F2の印刷表示部の位置が所望の位置からずれる可能性がある。更に、第1包材F1が文字または絵柄等の印刷表示部を有し、第2包材F2が文字または絵柄等の印刷表示部を有する場合、第1包材F1の印刷表示部の位置を基準にみて、第2包材F2の印刷表示部の位置が所望の位置からずれる可能性がある。
【0108】
そこで、第2の実施形態における包装装置1Bは、第1包材F1の印刷表示部の所望の位置からの位置ずれ、あるいは、第2包材F2の印刷表示部の所望の位置からの位置ずれを解消する位置ずれ解消機構を有する。
【0109】
図10に記載の例では、包装装置1B(より具体的には、位置ずれ解消機構)は、押圧部材101と、センサ104と、制御装置107とを備える。
【0110】
押圧部材101は、第1包材F1または第2包材F2の繰出量を増加させるために、第1包材F1および第2包材F2のうちの少なくとも一方を押圧する。押圧部材101が第1包材F1を押圧すると、第1包材F1が引っ張られることにより第1包材F1の繰出量が増加する。また、押圧部材101が第2包材F2を押圧すると、第2包材F2が引っ張られることにより第2包材F2の繰出量が増加する。よって、第1包材F1および第2包材F2のうちの少なくとも一方を押圧する押圧部材101の移動量を調整することにより、第1包材F1の印刷表示部または第2包材F2の印刷表示部の所望の位置からの位置ずれを解消することができる。
【0111】
センサ104は、第1包材F1および第2包材F2のうちの少なくとも一方に付与されたマークを検出する。
【0112】
制御装置107は、センサ104からマーク検出信号を受信する。マーク検出信号は、センサ104が第1包材F1または第2包材F2に付与されたマークを検出したことを示す信号である。制御装置107は、センサ104から受信するマーク検出信号に基づいて、第1包材F1および第2包材F2のうちの少なくとも一方を押圧する押圧部材101の移動量を制御する。
【0113】
第1包材F1に付与されたマークを検出したことを示す第1マーク検出信号を、制御装置107がセンサ104から受信するタイミングを第1タイミングと定義する。この場合、制御装置107は、例えば、第1タイミングの基準タイミングからの遅れ量が大きくなる程、第1包材F1を押圧する押圧部材101の移動量が大きくなるように、押圧部材101の移動量を制御する。
【0114】
第2包材F2に付与されたマークを検出したことを示す第2マーク検出信号を、制御装置107がセンサ104から受信するタイミングを第2タイミングと定義する。この場合、制御装置107は、例えば、第2タイミングの基準タイミングからの遅れ量が大きくなる程、第2包材F2を押圧する押圧部材101の移動量が大きくなるように、押圧部材101の移動量を制御する。
【0115】
こうして、第1包材F1の印刷表示部または第2包材F2の印刷表示部の所望の位置からの位置ずれを解消することができる。
【0116】
位置ずれ解消機構の一例についてより詳細に説明する。
【0117】
図10に記載の例では、包装装置1B(より具体的には、位置ずれ解消機構)は、第1押圧部材101aと、第1押圧部材駆動装置102aと、第1センサ104aと、制御装置107とを備える。
【0118】
図11に記載の例では、第1押圧部材101aの下面は、横方向(より具体的には、第2方向DR2)に延在する細長い面である。当該下面の幅(換言すれば、当該下面の第2方向DR2に沿う方向の長さ)は、第1包材F1の幅よりも大きいことが好ましい。
【0119】
図11に記載の例では、第1押圧部材101aは、第1包材F1を第1コンベヤ30の第1凹部31aに押し込む押込部材91aの内部に配置されている。この場合、第1押圧部材101aは、押込部材91aによって第1凹部31aに押し込まれた第1包材F1を、更に、下方に押圧することができる。よって、第1包材F1に凹部faを形成する動作と、第1包材F1の位置ずれを解消する動作とを、略同一のタイミングで実行することができる。
【0120】
第1押圧部材駆動装置102aは、第1押圧部材101aを移動させる装置である。図11に記載の例では、第1押圧部材駆動装置102aは、第1押圧部材101aを、第1包材F1を押圧可能な進出位置と、第1コンベヤ30と干渉しない退避位置(例えば、第1凹部31aから完全に離脱した位置)との間で移動させることができる。
【0121】
第1センサ104aは、第1包材F1に付与されたマークを検出する。第1包材F1にマークが付与される場合、当該マークは、第1包材F1に等間隔で設けられることが好ましい。第1センサ104aは、第1包材F1に付与されたマークを検出したことを示す第1マーク検出信号を、制御装置107に送信する。第1センサ104aは、第1包材F1の移送方向にみて、第1押圧部材101aよりも上流側に配置されていることが好ましい。
【0122】
制御装置107は、第1センサ104aから第1マーク検出信号を受信する。制御装置107は、第1センサ104aから受信する第1マーク検出信号に基づいて(より具体的には、第1マーク検出信号を受信するタイミングに基づいて)、第1包材F1を押圧する第1押圧部材101aの移動量を制御する。より具体的には、制御装置107が第1マーク検出信号を受信するタイミングが基準タイミングより遅い場合、換言すれば、第1包材F1の移送に遅れが生じている場合、制御装置107は、第1押圧部材101aが第1包材F1を押圧するように、第1押圧部材101aの移動量を制御する。第1包材F1が第1押圧部材101aによって押圧されることにより、所望の位置からの第1包材F1の印刷表示部の位置ずれが解消される。
【0123】
制御装置107は、第1マーク検出信号を受信するタイミングと基準タイミングとの差が大きくなる程、第1押圧部材101aの移動量が大きくなるように、第1押圧部材101aの移動量を制御してもよい。他方、第1マーク検出信号を受信するタイミングが、基準タイミングと一致しているか、あるいは、基準タイミングよりも早い場合、制御装置107は、第1押圧部材101aが退避位置に維持されるようにしてもよい。この場合、制御装置107は、第1押圧部材101aの移動量が「ゼロ」となるように、第1押圧部材101aの移動量を制御することとなる。
【0124】
第1包材F1の位置ずれの解消を効率的に実施する観点から、図12に例示されるように、第1凹部31aの底面311には、第1押圧部材101aの先端を受け入れ可能な溝311vが形成されていてもよい。当該溝311vは、横方向(より具体的には、第2方向DR2に平行な方向)に延在する細長い溝であることが好ましい。第1凹部31aの底面311に、第1押圧部材101aの先端を受け入れ可能な溝311vが形成されている場合、第1押圧部材101aの移動量の最大値を大きくすることができる。こうして、第1包材F1の位置ずれの解消を効率的に実施することができる。
【0125】
図11に記載の例では、第1包材F1を第1コンベヤ30の第1凹部31aに押し込む押込部材91aと、位置ずれを解消するための第1押圧部材101aとが別部材である。代替的に、第1包材F1を第1コンベヤ30の第1凹部31aに押し込む押込部材91aが、位置ずれを解消するための第1押圧部材101aとして機能してもよい。換言すれば、制御装置107は、第1センサ104aから受信する第1マーク検出信号に基づいて(より具体的には、第1マーク検出信号を受信するタイミングに基づいて)、第1包材F1を押圧する押込部材91aの移動量を制御するようにしてもよい。
【0126】
図10に記載の例では、包装装置1B(より具体的には、位置ずれ解消機構)は、第2押圧部材101bと、第2押圧部材駆動装置102bと、第2センサ104bと、制御装置107とを備える。
【0127】
図11に記載の例では、第2押圧部材101bの下面は、横方向(より具体的には、第2方向DR2)に延在する細長い面である。当該下面の幅(換言すれば、当該下面の第2方向DR2に沿う方向の長さ)は、第2包材F2の幅よりも大きいことが好ましい。
【0128】
図11に記載の例では、第2押圧部材101bは、第1包材F1上に平坦に配置される第2包材F2を押圧することが可能である。第2包材F2が第2押圧部材101bによって押圧されることにより、第2包材F2には、一時的に湾曲部FWが形成される。
【0129】
図11に記載の例では、平坦な形状であることが好ましい第2包材F2に敢えて湾曲部FWを形成することにより、位置ずれの解消を行っている点で独創性が高い。なお、一時的に形成された湾曲部FWは、第2押圧部材101bが第2包材F2から離間されるとき、あるいは、第2包材F2が第2押圧部材101bよりも下流側に移送されるときに自動的に平坦な形状に戻ることが好ましい。
【0130】
図11に記載の例では、第2押圧部材101bは、第1包材F1の移送方向に沿う方向にみて、重ね合わせローラ23aよりも下流側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置されている。また、第2押圧部材101bは、第1包材F1の移送方向に沿う方向にみて、少なくとも1つの横シール部形成装置51(より具体的は、第1シール装置510a)よりも下流側に配置されている。第2押圧部材101bは、第1包材F1の移送方向に沿う方向にみて、少なくとも1つの横シール部形成装置51(例えば、第2シール装置510b)よりも上流側に配置されていてもよい。
【0131】
第2押圧部材駆動装置102bは、第2押圧部材101bを移動させる装置である。図11に記載の例では、第2押圧部材駆動装置102bは、第2押圧部材101bを、第2包材F2を押圧可能な進出位置(より具体的には、第2押圧部材101bの先端が第1凹部31a内に挿入される位置)と、第2包材F2から離間する退避位置との間で移動させることができる。
【0132】
第2センサ104bは、第2包材F2に付与されたマークを検出する。第2包材F2にマークが付与される場合、当該マークは、第2包材F2に等間隔で設けられることが好ましい。第2センサ104bは、第2包材F2に付与されたマークを検出したことを示す第2マーク検出信号を、制御装置107に送信する。第2センサ104bは、第2包材F2の移送方向にみて、第2押圧部材101bよりも上流側に配置されていることが好ましい。
【0133】
制御装置107は、第2センサ104bから第2マーク検出信号を受信する。制御装置107は、第2センサ104bから受信する第2マーク検出信号に基づいて(より具体的には、第2マーク検出信号を受信するタイミングに基づいて)、第2包材F2を押圧する第2押圧部材101bの移動量を制御する。より具体的には、制御装置107が第2マーク検出信号を受信するタイミングが基準タイミングより遅い場合、換言すれば、第2包材F2の移送に遅れが生じている場合、第2押圧部材101bが第2包材F2を押圧するように、第2押圧部材101bの移動量を制御する。第2包材F2が第2押圧部材101bによって押圧されることにより、所望の位置からの第2包材F2の印刷表示部の位置ずれが解消される。
【0134】
制御装置107は、第2マーク検出信号を受信するタイミングと基準タイミングとの差が大きくなる程、第2押圧部材101bの移動量が大きくなるように、第2押圧部材101bの移動量を制御してもよい。他方、第2マーク検出信号を受信するタイミングが、基準タイミングと一致しているか、あるいは、基準タイミングよりも早い場合、制御装置107は、第2押圧部材101bが退避位置に維持されるようにしてもよい。この場合、制御装置107は、第2押圧部材101bの移動量が「ゼロ」となるように、第2押圧部材101bの移動量を制御することとなる。
【0135】
制御装置107は、第1センサ104aから受信する第1マーク検出信号と、第2センサ104bから受信する第2マーク検出信号とに基づいて、第1包材F1を押圧する第1押圧部材101aの移動量、または、第2包材F2を押圧する第2押圧部材101bの移動量を制御してもよい。より具体的には、制御装置107は、第1センサ104aから第1マーク検出信号を受信するタイミングと、第2センサ104bから第2マーク検出信号を受信するタイミングとの差に基づいて、第1包材F1を押圧する第1押圧部材101aの移動量、または、第2包材F2を押圧する第2押圧部材101bの移動量を制御してもよい。この場合、第1押圧部材101aの移動量、または、第2押圧部材101bの移動量が制御されることにより、第1包材F1の印刷表示部と、第2包材F2の印刷表示部との間の位置ずれが解消される。
【0136】
図11に記載の例では、押圧部材101が、第1押圧部材101aと第2押圧部材101bとを含む。代替的に、第1押圧部材101aおよび第2押圧部材101bのうちの一方が省略されてもよい。また、図11に記載の例では、第1押圧部材101aの移動量を制御する制御装置107と、第2押圧部材101bの移動量を制御する制御装置107とが同一である。代替的に、第1押圧部材101aの移動量を制御する制御装置107と、第2押圧部材101bの移動量を制御する制御装置107とが互いに異なっていてもよい。
【0137】
(包装方法)
図1乃至図14を参照して、実施形態における包装方法について説明する。図14は、実施形態における包装方法の一例を示すフローチャートである。
【0138】
実施形態における包装方法は、包装装置1を用いて物品Bを包装する包装方法である。実施形態における包装方法は、例えば、第1の実施形態における包装装置1Aまたは第2の実施形態における包装装置1Bを用いて実行される。
【0139】
第1ステップST1において、第1包材F1に凹部faが形成される。第1ステップST1は、凹部形成工程である。
【0140】
第1ステップST1(凹部形成工程)は、第1包材供給装置10によって供給される第1包材F1を、第1コンベヤ30の第1凹部31aに押し込むことにより、第1包材F1に凹部faを形成することを含む。第1ステップST1(凹部形成工程)は、例えば、凹部形成装置91を用いて実行される。
【0141】
第1ステップST1(凹部形成工程)が繰り返し実行されることにより、第1包材F1には複数の凹部faが形成される。
【0142】
第2ステップST2において、第1包材F1上に物品Bが供給される。第2ステップST2は、物品供給工程である。
【0143】
第2ステップST2(物品供給工程)は、物品供給装置40を用いて行われる。物品供給装置40は、第1コンベヤ30の第1凹部31aに向けて、物品Bを供給する。第2ステップST2(物品供給工程)が繰り返し実行されることにより、第1包材F1の複数の凹部faには、複数の物品Bが、それぞれ挿入される。
【0144】
図1または図10に記載の例では、凹部形成装置91と物品供給装置40とが互いに異なる装置である。代替的に、物品供給装置40が、第1コンベヤ30の第1凹部31aに向けて、物品Bを押し込むことにより、第1包材F1に凹部faが形成されてもよい。この場合、物品供給装置40が凹部形成装置91として機能することとなる。また、上述の第1ステップST1と第2ステップST2とが同時に実行されることとなる。
【0145】
第3ステップST3において、第1包材F1の複数の凹部faを覆うように第2包材F2が配置される。第3ステップST3は、第2包材配置工程である。
【0146】
第3ステップST3(第2包材配置工程)は、第2包材供給装置20によって供給される第2包材F2を、第1包材F1の複数の凹部faを覆うように配置することを含む。より具体的には、第3ステップST3(第2包材配置工程)は、第1コンベヤ30の包材支持面31に支持された第1包材F1上に、第2包材F2を重ね合わせることを含む。第1包材F1と第2包材F2とを重ね合わせることは、例えば、重ね合わせローラ23aによって実行される。
【0147】
第3ステップST3(第2包材配置工程)の実行により、物品Bは、第1包材F1と第2包材F2との間に配置されることとなる。
【0148】
第4ステップST4において、物品Bが第1包材F1と第2包材F2との間に配置された状態の中間包装体Cが形成される。第4ステップST4は、中間包装体形成工程である。
【0149】
第4ステップST4(中間包装体形成工程)は、横シール部形成工程と、切断工程とを含む。横シール部形成工程と切断工程とは、同時に実行されてもよいし、別々のタイミングで実行されてもよい。
【0150】
横シール部形成工程では、第1包材F1と第2包材F2とを接合する横シール部D1が形成される。横シール部D1の形成は、例えば、横シール部形成装置51を用いて実行される。横シール部D1の形成は、例えば、第1包材F1と第2包材F2とが、横シール部形成装置51のシール部材と、第1コンベヤ30の第1凸部31bの頂面314との間に挟まれることによって実行される。
【0151】
切断工程では、横シール部D1において、第1包材F1および第2包材F2が切断される。第1包材F1および第2包材F2の切断は、例えば、切断装置56(より具体的には、切断刃57)を用いて実行される。第1包材F1が横方向に切断されることにより、長尺帯状の第1包材F1から、短尺シート状の第1包材F1が形成される。また、第2包材F2が横方向に切断されることにより、長尺帯状の第2包材F2から、短尺シート状の第2包材F2が形成される。
【0152】
横シール部形成工程、および、切断工程の実行により、物品Bが第1包材F1と第2包材F2との間に配置された状態の中間包装体Cが形成される。
【0153】
第5ステップST5において、中間包装体Cの側部(より具体的には、中間包装体Cの第1側部Ca、および/または、中間包装体Cの第2側部Cb)にガセットGが形成される。第5ステップST5は、ガセット形成工程である。
【0154】
第5ステップST5(ガセット形成工程)は、例えば、ガセット形成装置60(より具体的には、第1ガセット形成装置60a、および/または、第2ガセット形成装置60b)を用いて実行される。
【0155】
なお、第5ステップST5の実行前に、第4ステップST4において形成された中間包装体Cが、第1コンベヤ30の第1凹部31aから第2コンベヤ70の第2凹部71aに移載されてもよい。当該移載は、例えば、中間包装体移載装置80を用いて実行される。
【0156】
第6ステップST6において、中間包装体Cの側部(より具体的には、中間包装体Cの第1側部Ca、および/または、中間包装体Cの第2側部Cb)に縦シール部が形成される。第6ステップST6は、縦シール部形成工程である。
【0157】
第6ステップST6(縦シール部形成工程)は、例えば、縦シール部形成装置65(より具体的には、第1縦シール部形成装置65a、および/または、第2縦シール部形成装置65b)を用いて実行される。
【0158】
実施形態における包装方法では、上述のガセット形成工程(第5ステップST5)および上述の縦シール部形成工程(第6ステップST6)が、中間包装体形成工程(第4ステップST4)の一工程である切断工程の後に実行される。換言すれば、ガセットが形成される時点で、ガセットが形成される部分と、長尺帯状の包材(F1、F2)とが分離されている。このため、ガセットの形成が、他の中間包装体Cを構成することとなる包材に影響を与えることはない。例えば、中間包装体Cに大きなサイズのガセットが形成される場合であっても、当該ガセットと、他の中間包装体Cを構成することとなる包材とが干渉することはない。
【0159】
実施形態における包装方法は、第1包材F1が第1押圧部材101aによって押圧されることにより、第1包材F1の繰出量を増加させる第1の繰出量増加工程を備えていてもよい。
【0160】
第1の繰出量増加工程は、第1センサ104aが、第1包材F1に付与されたマークを検出するマーク検出工程を有していてもよい。第1の繰出量増加工程は、第1包材F1に付与されたマークが検出されたことを示す第1マーク検出信号を、第1センサ104aから制御装置107に送信する検出信号送信工程を有していてもよい。第1の繰出量増加工程は、制御装置107が、第1マーク検出信号を受信したタイミングに基づいて、第1押圧部材101aの移動量を決定する移動量決定工程を有していてもよい。第1の繰出量増加工程は、制御装置107が、決定された移動量に基づいて、第1押圧部材駆動装置102aに、第1駆動信号を送信する駆動信号送信工程を有していてもよい。第1の繰出量増加工程は、第1押圧部材駆動装置102aが、受信した駆動信号に基づいて、制御装置107によって決定された移動量だけ第1押圧部材101aを移動させる第1押圧部材移動工程を有していてもよい。
【0161】
第1押圧部材移動工程の実行により、第1押圧部材101aは、第1包材F1を押圧する。第1包材F1が第1押圧部材101aによって押圧されることにより、第1包材F1の繰出量が増加する。その結果、所望の位置からの第1包材F1の印刷表示部の位置ずれが解消される。
【0162】
実施形態における包装方法は、第2包材F2が第2押圧部材101bによって押圧されることにより、第2包材F2の繰出量を増加させる第2の繰出量増加工程を備えていてもよい。
【0163】
第2の繰出量増加工程は、第2センサ104bが、第2包材F2に付与されたマークを検出するマーク検出工程を有していてもよい。第2の繰出量増加工程は、第2包材F2に付与されたマークが検出されたことを示す第2マーク検出信号を、第2センサ104bから制御装置107に送信する検出信号送信工程を有していてもよい。第2の繰出量増加工程は、制御装置107が、第2マーク検出信号を受信したタイミングに基づいて、第2押圧部材101bの移動量を決定する移動量決定工程を有していてもよい。第2の繰出量増加工程は、制御装置107が、決定された移動量に基づいて、第2押圧部材駆動装置102bに、第2駆動信号を送信する駆動信号送信工程を有していてもよい。第2の繰出量増加工程は、第2押圧部材駆動装置102bが、受信した駆動信号に基づいて、制御装置107によって決定された移動量だけ第2押圧部材101bを移動させる第2押圧部材移動工程を有していてもよい。
【0164】
第2押圧部材移動工程の実行により、第2押圧部材101bは、第2包材F2を押圧する。第2包材F2が第2押圧部材101bによって押圧されることにより、第2包材F2の繰出量が増加する。その結果、所望の位置からの第2包材F2の印刷表示部の位置ずれが解消される。
【0165】
(包装体M)
図15を参照して、実施形態における包装装置1または包装方法を用いて形成される包装体Mの一例について説明する。図15は、実施形態における包装装置1または包装方法を用いて形成される包装体Mの一例を模式的に示す概略3面図である。図15の左上側には概略平面図が記載され、図15の右上側には概略正面図が記載され、図15の下側には概略側面図が記載されている。
【0166】
図15に記載の例では、包装体Mは、物品Bが収容される中央部分Maと、平面視で、中央部分Maを囲むように配置される鍔部Mbとを有する。鍔部Mbは、例えば、略四角枠形状を有する。鍔部Mbの第1角部CP1には、第1ガセットG1が形成され、鍔部Mbの第2角部CP2には、第2ガセットG2が形成されている。また、鍔部Mbの第3角部CP3には、第3ガセットG3が形成され、鍔部Mbの第4角部CP4には、第4ガセットG4が形成されている。
【0167】
図15に記載の例では、包装体Mの鍔部Mbは、包装体Mをフックによって支持させるための貫通孔Hを有する。貫通孔Hは、実施形態における包装方法において、穴あけ工具を、鍔部Mbに押し当てることにより形成される。
【0168】
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態にも適用可能である。さらに、各実施形態における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0169】
1、1A、1B:包装装置
10 :第1包材供給装置
11 :第1ボビン
12 :第1繰り出し装置
12a :第1駆動ローラ
13 :移送方向変更ローラ
20 :第2包材供給装置
21 :第2ボビン
22 :第2繰り出し装置
22a :第2駆動ローラ
23 :移送方向変更ローラ
23a :重ね合わせローラ
30 :第1コンベヤ
31 :包材支持面
31a :第1凹部
31b :第1凸部
32 :第1コンベヤ駆動装置
40 :物品供給装置
50 :中間包装体形成装置
51 :横シール部形成装置
56 :切断装置
57 :切断刃
58 :切断刃移動装置
60 :ガセット形成装置
60a :第1ガセット形成装置
60b :第2ガセット形成装置
61 :第1折込片
61b :第3折込片
62 :第2折込片
62b :第4折込片
63 :第2移動装置
63b :第3移動装置
65 :縦シール部形成装置
65a :第1縦シール部形成装置
65b :第2縦シール部形成装置
70 :第2コンベヤ
71 :包装体支持面
71a :第2凹部
71b :第2凸部
72 :第2コンベヤ駆動装置
80 :中間包装体移載装置
81 :保持部材
83 :移動装置
91 :凹部形成装置
91a :押込部材
94 :補助コンベヤ
96 :仮シール装置
96a :第1仮シール装置
96b :第2仮シール装置
98 :側端部切断装置
98a :第1の側端部切断装置
98b :第2の側端部切断装置
101 :押圧部材
101a :第1押圧部材
101b :第2押圧部材
102a :第1押圧部材駆動装置
102b :第2押圧部材駆動装置
104 :センサ
104a :第1センサ
104b :第2センサ
107 :制御装置
311 :底面
311h :吸着孔
311v :溝
312 :第1端面
313 :第2端面
314 :頂面
510 :シール装置
510a :第1シール装置
510b :第2シール装置
650 :シール装置
650d :シール部材
650u :シール部材
711 :底面
711h :吸着孔
712 :第1端面
713 :第2端面
714 :頂面
714h :吸着孔
716、717:ブロック
810 :吸着部
960d :シール部材
960u :シール部材
B :物品
C :中間包装体
CP1 :第1角部
CP2 :第2角部
CP3 :第3角部
CP4 :第4角部
Ca :第1側部
Cb :第2側部
Cc :上流端
Cd :下流端
Cm :中央部分
D1 :横シール部
D1a :第1の横シール部
D1b :第2の横シール部
D2 :縦シール部
F1 :第1包材
F2 :第2包材
FW :湾曲部
G :ガセット
G1 :第1ガセット
G2 :第2ガセット
G3 :第3ガセット
G4 :第4ガセット
H :貫通孔
M :包装体
Ma :中央部分
Mb :鍔部
P :物品供給位置
Q1 :第1巻回体
Q2 :第2巻回体
fa :凹部

【要約】
【課題】ガセットを形成する際の制約が小さい包装装置および包装方法を提供する。
【解決手段】包装装置は、第1包材供給装置と、第2包材供給装置と、複数の第1凹部を有する包材支持面を備えた第1コンベヤと、物品供給装置と、物品が第1包材と第2包材との間に配置された状態の中間包装体を形成する中間包装体形成装置と、ガセット形成装置と、縦シール部形成装置とを具備する。中間包装体形成装置は、横シール部を形成する横シール部形成装置と、横シール部において、第1包材および第2包材を切断する切断装置とを含む。第1包材の移送方向を第1方向と定義するとき、ガセット形成装置および縦シール部形成装置は、中間包装体形成装置よりも、第1方向側に配置されている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15