(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る推定装置、推定方法、及び推定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る推定装置、推定方法、及び推定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.推定処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る推定処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る推定処理の一例を示す図である。
図1の例では、推定装置100がユーザの位置情報を含む行動情報に基づいて、ユーザの職業に関する種別として、ユーザの業種や職種を推定する場合を示す。ユーザの職業に関する種別は、業種や職種に限らず、役職等の種々の種別であってもよい。例えば、ここでいうユーザの業種とは、ユーザが所属する企業の業種を意味する。また、例えば、ここでいうユーザの職種とは、ユーザが企業において所属する課や部の名称に限らず、ユーザが所属する企業におけるユーザの業務内容に応じて分類される職種であってもよい。
【0011】
〔推定システムの構成〕
図1の説明に先立って、
図2を用いて推定システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る推定システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、推定システム1は、端末装置10と、推定装置100とが含まれる。端末装置10と、推定装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示した推定システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の推定装置100が含まれてもよい。
【0012】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1は、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。また、端末装置10は、GPS(Global Positioning System)センサ等の機能を有し、ユーザの位置を検知し、取得可能であるものとする。また、端末装置10は、温度センサや気圧センサ等の種々の機能を有し、温度や気圧等のユーザの置かれている環境情報を検知し、取得可能であってもよい。また、端末装置10は、心拍センサ等の種々の機能を有し、ユーザの生体情報を検知し、取得可能であってもよい。例えば、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10と通信可能なウェアラブルデバイスを身に付けることにより、端末装置10によりユーザ自身のコンテキスト情報を取得可能としてもよい。例えば、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10と通信可能なリストバンド型のウェアラブルデバイスを身に付けることにより、端末装置10によりユーザ自身の心拍(脈拍)に関する情報を端末装置10が取得可能としてもよい。
【0013】
また、端末装置10は、推定装置100に種々の情報等を送信する。例えば、端末装置10は、ユーザに関する位置情報やユーザが検索に用いた検索クエリに関する情報を含む行動情報等を推定装置100へ送信する。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。端末装置10は、ユーザによる種々の操作を受け付ける。
図1の例では、端末装置10を利用するユーザがユーザID「U1」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU1」と記載する)である場合を示す。
【0014】
推定装置100は、ユーザの位置情報を含む行動情報に基づいて、ユーザの職業に関する種別を推定する情報処理装置である。例えば、推定装置100は、ユーザの位置情報を含む行動情報に基づいて、ユーザの職業に関する種別として、ユーザの業種や職種を推定する。
また、推定装置100は、推定したユーザの職業に関する種別に基づいて、ユーザにコンテンツを提供してもよい。なお、
図1の例では、説明を簡単にするためにユーザU1を一例として示すが、推定装置100は、多数のユーザを対象に推定処理を行ってもよい。
【0015】
ここから、
図1を用いて、推定処理の流れについて説明する。まず、
図1に示すマップ情報MP1−1、MP1−2について、簡単に説明する。
図1に示すマップ情報MP1−1、MP1−2は、ユーザU1についての位置やユーザU1の自宅HMや企業EP1の位置等を模式的に示す図である。なお、企業EP1は、企業ID「EP1」により識別される企業であるIT企業A(
図6参照)を示す。
図1に示すマップ情報MP1−1及びマップ情報MP1−2は、ユーザの行動情報が取得される時点の差を示すためのものであり、マップ情報MP1−1及びマップ情報MP1−2に示す範囲(エリア)は、同一のエリアである。また、以下では、マップ情報MP1−1、MP1−2について、特に区別なく説明する場合には、マップ情報MP1と記載する。
【0016】
まず、推定装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1の行動情報を取得する(ステップS11)。
図1では、推定装置100は、ユーザU1が企業EP1が所在する位置LC12にいることを示す位置情報を含むユーザU1の行動情報を取得する。なお、位置LC12は、企業EP1が所在する位置の所定の範囲内のエリアであってもよい。
【0017】
例えば、推定装置100は、ユーザU1の第1の時間帯において、マップ情報MP1−1に示すように、端末装置10からユーザU1の行動情報を取得する。
図1の例では、推定装置100は、日中の時間帯(9〜17時)をユーザU1の第1の時間帯として、ユーザU1の行動情報を取得する。なお、第1の時間帯は、そのユーザの労働時間に対応する時間帯であってもよい。例えば、夜間に労働を行うユーザである場合、そのユーザの第1の時間帯は、夜間(20〜4時)等であってもよい。
【0018】
そして、推定装置100は、ユーザU1の行動情報を行動履歴として格納する(ステップS12)。
図1の例では、推定装置100は、ユーザU1の行動情報を行動履歴として、行動情報記憶部122に格納する。
【0019】
なお、
図1中においては、ユーザU1の行動情報の更新に応じて、行動情報記憶部122を行動情報記憶部122−1、122−2として図示する。また、行動情報記憶部122−1、122−2は同一の行動情報記憶部122である。また、以下では、行動情報記憶部122−1、122−2について、特に区別することなく説明する場合には、行動情報記憶部122と記載する。
【0020】
例えば、
図1中の行動情報記憶部122に示す「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1中のユーザU1に対応する。また、
図1中の行動情報記憶部122に示す「行動ID」は、ユーザの行動を識別する情報を示す。また、
図1中の行動情報記憶部122に示す「種別」は、対応するユーザの行動の種別に関する情報を示す。また、
図1中の行動情報記憶部122に示す「内容」は、対応するユーザの行動において対象となった内容を示す。
図1中の行動情報記憶部122に示す「日時」は、対応するユーザの行動が行われた日時を示す。また、
図1中の行動情報記憶部122に示す「位置」は、対応する行動が行われた際のユーザの位置を示す。
【0021】
図1の例では、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)は、行動ID「AC11」により識別される行動(行動AC11)等を行ったことを示す。なお、
図1の例では、ユーザU1の第1の時間帯において取得されるユーザU1の位置情報には位置LC12が多く含まれるものとする。また、位置LC12は、オフィス街に対応するエリア内に位置するものとする。そのため、推定装置100は、ユーザU1の勤務地が位置LC12であると推定可能になる。
【0022】
また、以下では、行動ID「AC11」により識別される行動を「行動AC11」とする場合がある。このように、以下では、「行動AC*(*は任意の数値)」と記載した場合、その行動は行動ID「AC*」により識別される行動であることを示す。例えば、「行動AC15」と記載した場合、その行動は行動ID「AC15」により識別される行動である。
【0023】
図1の例では、ユーザU1は、検索クエリ「会計法」及び「改正」を用いた検索を日時「X月Y日12時30分」に位置LC12(勤務地)を含む所定のエリア内で行ったことを示す。例えば、行動AC11は、日時「X月Y日12時30分」に検索クエリ「会計法」及び「改正」を用いた検索がユーザU1が利用する端末装置10において行われたことを示す。
図1の例では、推定装置100は、行動AC11等を含むユーザU1の行動履歴を行動情報記憶部122に格納する。
【0024】
そして、推定装置100は、ユーザの業種を推定する(ステップS13)。例えば、推定装置100は、第1の時間帯におけるユーザU1の位置情報を含む行動情報に基づいて、ユーザU1の業種を推定する。
図1の例では、推定装置100は、企業情報記憶部123に記憶された企業情報と、ユーザU1が第1の時間帯における位置情報とに基づいて、ユーザU1の業種を推定する。
【0025】
図1中の企業情報記憶部123に示す「企業ID」は、企業を識別するための識別情報を示す。
図1中の企業情報記憶部123に示す「企業名」は、対応する企業IDにより識別される企業の名称を示す。また、
図1中の企業情報記憶部123に示す「所在地」は、対応する企業IDにより識別される企業の所在地を示す。
図1中の企業情報記憶部123に示す「業種」は、対応する企業IDにより識別される企業の業種を示す。
図1中の企業情報記憶部123に示す「職種」は、対応する企業IDにより識別される企業における業務内容に応じた種別(職種)を示す。
【0026】
例えば、
図2に示す例において、企業ID「EP1」により識別される企業(企業EP1)は、企業名が「IT企業A」であり、所在地が位置LC12であり、業種が「IT(情報技術:Information Technology)」であることを示す。また、企業EP1の業務内容に応じた種別(職種)には、「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等が含まれることを示す。
【0027】
図1の例では、推定装置100は、ユーザU1の第1の時間帯において取得されるユーザU1の位置情報には位置LC12が多く含まれるため、ユーザU1の所属企業が位置LC12に位置する企業EP1であると推定する。推定装置100は、ユーザU1の業種を、企業EP1の業種「IT」であると推定する。
【0028】
そして、推定装置100は、推定した情報に基づいて、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザU1に関する情報を更新する。
【0029】
なお、
図1中においては、情報の更新に応じて、ユーザ情報記憶部121をユーザ情報記憶部121−1、121−2として図示する。また、ユーザ情報記憶部121−1、121−2は同一のユーザ情報記憶部121である。また、以下では、ユーザ情報記憶部121−1、121−2について、特に区別することなく説明する場合には、ユーザ情報記憶部121と記載する。
【0030】
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「年齢」は、ユーザの年齢を示す。
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「性別」は、ユーザの性別を示す。
【0031】
また、
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「自宅」は、ユーザの自宅の位置情報を示す。なお、
図4に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報であってもよい。
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「勤務地」は、ユーザの勤務地の位置情報を示す。
【0032】
また、
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「所属企業」は、ユーザが所属する企業を示す。また、
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「業種」は、ユーザの業種を示す。
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「職種」は、ユーザの職業の職種を示す。また、
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「興味」は、ユーザの興味を示す。
【0033】
例えば、
図4の例では、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)の年齢は、「20代」であり、性別は、「女性」であることを示す。また、ユーザU1は、自宅が「LC11」であることを示す。また、ユーザU1の職種は、「財務」であることを示す。また、ユーザU1は「グルメ」に興味があることを示す。
【0034】
図1の例では、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−1に示すように、ユーザU1の勤務地が「LC12」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。また、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−1に示すように、ユーザU1の所属企業が「IT企業A」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。また、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−1に示すように、ユーザU1の所属する企業の業種が「IT」、すなわちユーザU1の業種が「IT」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。
【0035】
また、
図1では、推定装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1の行動情報を取得する(ステップS14)。
図1では、推定装置100は、ユーザU1がユーザU1の自宅が所在する位置LC11にいることを示す位置情報を含むユーザU1の行動情報を取得する。なお、位置LC11は、ユーザU1の自宅が所在する位置の所定の範囲内のエリアであってもよい。
【0036】
例えば、推定装置100は、ユーザU1の第2の時間帯において、マップ情報MP1−2に示すように、端末装置10からユーザU1の行動情報を取得する。
図1の例では、推定装置100は、夜を含む時間帯(18〜8時)をユーザU1の第2の時間帯として、ユーザU1の行動情報を取得する。なお、第2の時間帯は、そのユーザの労働時間外に対応する時間帯であってもよい。例えば、夜間に労働を行うユーザである場合、そのユーザの第2の時間帯は、日中(9〜17時)等であってもよい。
【0037】
そして、推定装置100は、ユーザU1の行動情報を行動履歴として格納する(ステップS15)。
図1の例では、推定装置100は、ユーザU1の行動情報を行動履歴として、行動情報記憶部122に格納する。
【0038】
図1の例では、ユーザU1は、行動AC15や行動AC16等を行ったことを示す。なお、
図1の例では、ユーザU1の第2の時間帯において取得されるユーザU1の位置情報には位置LC11が多く含まれるものとする。また、位置LC11は、住宅街に対応するエリア内に位置するものとする。そのため、推定装置100は、ユーザU1の自宅が位置LC11であると推定可能になる。
【0039】
また、
図1の例では、ユーザU1は、検索クエリ「FP」及び「試験」を用いた検索を日時「X月Y日20時15分」に位置LC11(自宅)を含む所定のエリア内で行ったことを示す。例えば、行動AC12は、日時「X月Y日20時15分」に検索クエリ「FP」及び「試験」を用いた検索がユーザU1が利用する端末装置10において行われたことを示す。すなわち、ユーザU1は、ファイナンシャル・プランナー(Financial Planner)の試験に関する検索を行ったことを示す。また、例えば、ユーザU1は、資格サイトに関するサイトAの閲覧(行動AC16)を日時「X月Y日20時20分」に位置LC11(自宅)を含む所定のエリア内で行ったことを示す。
【0040】
そして、推定装置100は、ユーザの職種を推定する(ステップS16)。例えば、推定装置100は、ユーザU1の所属企業やユーザU1の各種行動情報に基づいて、ユーザU1の職種を推定する。
図1の例では、推定装置100は、企業情報記憶部123に記憶された企業情報と、ユーザU1が行動情報とに基づいて、ユーザU1の職種を推定する。
【0041】
図1の例では、ユーザU1が属する企業EP1には、職種として、「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等が含まれることを示す。したがって、推定装置100は、企業EP1における職種「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等のうち、いずれの職種であるかを推定する。
【0042】
ここで、
図1の例では、推定装置100は、ユーザU1が会計法に関する検索や、ファイナンシャル・プランナー(FP)に関する検索を行っていることを示す行動情報を収集している。そのため、推定装置100は、企業EP1における職種「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等のうち、会計法やファイナンシャル・プランナー(FP)に最も関連性が高い職種「財務」がユーザU1の職種であると推定する。
【0043】
そして、推定装置100は、推定した情報に基づいて、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザU1に関する情報を更新する。
図1の例では、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−2に示すように、ユーザU1の職種が「財務」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。
【0044】
そして、推定装置100は、推定したユーザU1の職種に応じて、ユーザU1にコンテンツを提供したり、推定したユーザU1の職種等のユーザU1の職業に関する情報を外部のサービス提供装置へ提供したりする。例えば、推定装置100は、推定したユーザU1の職種に応じて、ユーザU1にその職種に対応する求人情報を提供したり、その職種に関連する記事等のコンテンツを提供したりする。
【0045】
このように、推定装置100は、ユーザの位置情報を含む行動情報に基づいて、ユーザの職業に関する種別を推定することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。なお、推定装置100は、ユーザの職業に関する種別ごとにスコアとして推定してもよい。例えば、推定装置100は、職種「財務」がスコア「0.8」や職種「法務」がスコア「0.6」等のように、ユーザが職業に関する種別であると推定される度合いをスコアとして算出してもよい。この場合、推定装置100は、種別ごとに生成セされた各推定モデルに各ユーザの情報を入力して、各推定モデルの出力を各種別のスコアとして用いてもよい。
【0046】
〔1−1.行動情報〕
上述した例では、ユーザの行動情報として、コンテンツの閲覧や検索等の行動情報を用いる場合を示したが、行動情報には種々の情報が用いられてもよい。例えば、推定装置100は、ユーザのウェブ上における種々の行動情報を用いてもよい。例えば、推定装置100は、ユーザのネットワーク上における行動に対応するIP(Internet Protocol)アドレスを含む行動情報を用いてもよい。例えば、推定装置100は、ユーザのIPアドレスにより、ユーザの位置や所属企業等を推定してもよい。
【0047】
〔2.推定装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る推定装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る推定装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、推定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、推定装置100は、推定装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0048】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0049】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121と、行動情報記憶部122と、企業情報記憶部123と、コンテンツ情報記憶部124とを有する。
【0050】
(ユーザ情報記憶部121)
実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザ属性に関する各種情報を記憶する。
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示すユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「所属企業」、「業種」、「職種」、「興味」といった項目が含まれる。
【0051】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、ユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザの性別を示す。
【0052】
また、「自宅」は、ユーザの自宅の位置情報を示す。なお、
図4に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0053】
また、「勤務地」は、ユーザの勤務地の位置情報を示す。なお、
図4に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0054】
また、「所属企業」は、ユーザが所属する企業を示す。例えば、「所属企業」は、ユーザが労働に従事する会社を示す。また、「業種」は、ユーザの業種を示す。例えば、「業種」は、ユーザが所属する会社の業種を示す。「職種」は、ユーザの職業の職種を示す。例えば、「職種」は、ユーザの労働に関する内容、すなわち職務の種別(職種)を示す。
【0055】
また、「興味」は、ユーザの興味を示す。すなわち、「興味」は、ユーザが関心の高い対象を示す。なお、
図4に示す例では、「興味」は、各ユーザに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0056】
例えば、
図4の例では、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)の年齢は、「20代」であり、性別は、「女性」であることを示す。また、ユーザU1は、自宅が「LC11」であることを示す。また、ユーザU1は、勤務地が「LC12」であることを示す。また、ユーザU1は、所属企業が「IT企業A」であることを示す。また、ユーザU1の所属する企業の業種が「IT」であることを示す。また、ユーザU1の職種は、「財務」であることを示す。また、ユーザU1は「グルメ」に興味があることを示す。
【0057】
例えば、
図4の例では、ユーザID「U2」により識別されるユーザ(ユーザU2)の年齢は、「30代」であり、性別は、「女性」であることを示す。また、ユーザU2は、自宅が「LC21」であることを示す。また、ユーザU2は、勤務地、所属企業、業種及び職種が「−」、すなわち未特定であることを示す。また、ユーザU2は「スポーツ」に興味があることを示す。
【0058】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、デモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報等の種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、家族構成、収入等の情報を記憶してもよい。
【0059】
(行動情報記憶部122)
実施形態に係る行動情報記憶部122は、ユーザの環境に関する行動情報に関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る行動情報記憶部の一例を示す図である。例えば、行動情報記憶部122は、行動情報として、ある時点(時刻)のユーザの位置におけるユーザの置かれている環境に関する情報を記憶する。例えば、行動情報記憶部122は、行動情報として、ある時点(時刻)のユーザの位置における気象情報を記憶する。
図5に示す行動情報記憶部122には、「ユーザID」、「行動ID」、「種別」、「内容」、「日時」、「位置」といった項目が含まれる。
【0060】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1の例に示したユーザU1に対応する。また、「行動ID」は、ユーザの行動を識別する情報を示す。また、「種別」は、対応するユーザの行動の種別に関する情報を示す。また、「内容」は、対応するユーザの行動において対象となった内容を示す。「日時」は、対応するユーザの行動が行われた日時を示す。「日時」には、「X月Y日12時30分」等のように月や日については、抽象的に図示し、年や秒については図示しないが、「2017年3月4日12時30分52秒」等の具体的な日時が記憶されてもよい。また、「位置」は、対応する行動が行われた際のユーザの位置を示す。なお、
図5の例では、説明を簡単にするために、「位置」は、「LC12」といった抽象的な記号を図示するが、緯度や経度を示す情報や「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。
【0061】
例えば、
図5に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)は、行動ID「AC11」により識別される行動(行動AC11)や行動ID「AC15」により識別される行動(行動AC15)や行動ID「AC16」により識別される行動(行動AC16)等を行ったことを示す。具体的には、ユーザU1は、検索クエリ「会計法」及び「改正」を用いた検索(行動AC11)を日時「X月Y日12時30分」に位置LC12(勤務地)を含む所定のエリア内で行ったことを示す。例えば、行動AC11は、日時「X月Y日12時30分」に検索クエリ「会計法」及び「改正」を用いた検索がユーザU1が利用する端末装置10において行われたことを示す。
【0062】
また、ユーザU1は、検索クエリ「FP」及び「試験」を用いた検索(行動AC15)を日時「X月Y日20時15分」に位置LC11(自宅)を含む所定のエリア内で行ったことを示す。例えば、行動AC15は、日時「X月Y日20時15分」に検索クエリ「FP」及び「試験」を用いた検索がユーザU1が利用する端末装置10において行われたことを示す。また、例えば、ユーザU1は、資格サイトに関するサイトAの閲覧(行動AC16)を日時「X月Y日20時20分」に位置LC11(自宅)を含む所定のエリア内で行ったことを示す。
【0063】
なお、行動情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。また、
図5では、ユーザIDごとに行動情報が行動情報記憶部122に記憶される場合を示したが、行動情報は、ユーザIDごとに限らず、例えば時刻順に記憶されてもよい。
【0064】
(企業情報記憶部123)
実施形態に係る企業情報記憶部123は、企業に関する各種情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る企業情報記憶部の一例を示す図である。
図6に示す企業情報記憶部123には、「企業ID」、「企業名」、「所在地」、「業種」、「職種」といった項目が含まれる。
【0065】
「企業ID」は、企業を識別するための識別情報を示す。「企業名」は、対応する企業IDにより識別される企業の名称を示す。また、「所在地」は、対応する企業IDにより識別される企業の所在地を示す。「業種」は、対応する企業IDにより識別される企業の業種を示す。「職種」は、対応する企業IDにより識別される企業が有する職種を示す。
【0066】
例えば、
図5に示す例において、企業ID「EP1」により識別される企業(企業EP1)は、企業名が「IT企業A」であり、所在地が位置LC12であり、業種が「IT」であることを示す。また、企業EP1業における業務内容に応じた種別(職種)には、「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等が含まれることを示す。
【0067】
なお、企業情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、企業情報記憶部123は、各企業の従業員数や売上高等の事業規模に関する情報を記憶してもよい。
【0068】
(コンテンツ情報記憶部124)
実施形態に係るコンテンツ情報記憶部124は、コンテンツに関する各種情報を記憶する。
図7は、実施形態に係るコンテンツ情報記憶部の一例を示す図である。
図7に示すは、「コンテンツID」、「コンテンツ」、「カテゴリ」、「職種」といった項目を有する。
【0069】
「コンテンツID」は、コンテンツを識別するための識別情報を示す。「コンテンツ」は、いわゆるコンテンツプロバイダ等の提供元から取得したコンテンツを示す。
図7では「コンテンツ」に「Aコンテンツ」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、文字情報や文字情報と画像との組合せ、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。また、「カテゴリ」は、コンテンツの内容に基づく分類情報を示す。また、「職種」は、コンテンツに関連性が高い職種を示す。
【0070】
例えば、
図7に示す例において、コンテンツID「CT11」により識別されるAコンテンツ(コンテンツCT11)は、カテゴリ「経済」に分類されることを示す。また、コンテンツCT11に関連性が高い職種が「財務」や「営業」等であることを示す。
【0071】
また、
図7に示す例において、コンテンツID「CT12」により識別されるBコンテンツ(コンテンツCT12)は、カテゴリ「政治」に分類されることを示す。また、コンテンツCT12に関連性が高い職種が「法務」等であることを示す。
【0072】
また、
図7に示す例において、コンテンツID「CT13」により識別されるCコンテンツ(コンテンツCT13)は、カテゴリ「芸能」に分類されることを示す。また、コンテンツCT13に関連性が高い職種が「−」、すなわちコンテンツCT13が職種に関係ない内容のコンテンツであることを示す。
【0073】
また、
図7に示す例において、コンテンツID「CT14」により識別されるDコンテンツ(コンテンツCT14)は、カテゴリ「IT」に分類されることを示す。また、コンテンツCT14に関連性が高い職種が「エンジニア」であることを示す。
【0074】
なお、コンテンツ情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、コンテンツ情報記憶部124は、コンテンツを取得した日時やコンテンツが作成された日時に関する情報を記憶してもよい。コンテンツ情報記憶部124は、各提供元の評価値に関する情報を記憶してもよい。また、コンテンツ情報記憶部124は、コンテンツの提供元を識別するための識別情報を記憶してもよい。また、コンテンツ情報記憶部124は、各モデルにより算出されたコンテンツのスコアを記憶してもよい。
【0075】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、推定装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(推定プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0076】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、推定部132と、決定部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0077】
(取得部131)
取得部131は、種々の情報を取得する。取得部131は、端末装置10等の外部装置から各種情報を取得する。また、取得部131は、ユーザ情報記憶部121や、行動情報記憶部122や、企業情報記憶部123や、コンテンツ情報記憶部124等から各種情報を取得する。
【0078】
例えば、取得部131は、ユーザの行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザの位置情報を含む行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザの位置情報と当該位置情報が取得された時間との組合せ情報を含む行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザが検索に用いたクエリに関する情報を含む行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザが閲覧したコンテンツに関する情報を含む行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザのネットワーク上における行動に対応するIP(Internet Protocol)アドレスを含む行動情報を取得する。
【0079】
図1の例では、取得部131は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1の行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザU1が企業EP1が所在する位置LC12にいることを示す位置情報を含むユーザU1の行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザU1の第1の時間帯において、マップ情報MP1−1に示すように、端末装置10からユーザU1の行動情報を取得する。例えば、取得部131は、日中の時間帯(9〜17時)をユーザU1の第1の時間帯として、ユーザU1の行動情報を取得する。
【0080】
図1では、取得部131は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1の行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザU1がユーザU1の自宅が所在する位置LC11にいることを示す位置情報を含むユーザU1の行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザU1の第2の時間帯において、マップ情報MP1−2に示すように、端末装置10からユーザU1の行動情報を取得する。例えば、取得部131は、夜を含む時間帯(18〜8時)をユーザU1の第2の時間帯として、ユーザU1の行動情報を取得する。
【0081】
(推定部132)
推定部132は、種々の情報を生成する。例えば、推定部132は、端末装置10から取得される情報に基づいて、各種情報を推定する。例えば、推定部132は、ユーザ情報記憶部121や、行動情報記憶部122や、企業情報記憶部123や、コンテンツ情報記憶部124等に基づいて、各種情報を推定する。
【0082】
例えば、推定部132は、取得部131により取得されたユーザの行動情報に基づいて、ユーザの職業に関する種別を推定する。例えば、推定部132は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの職種を含む種別を推定する。例えば、推定部132は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの業種を含む種別を推定する。
【0083】
例えば、推定部132は、行動情報に基づいて、ユーザが複数の職業を兼務しているかどうかを推定する。例えば、推定部132は、行動情報に基づいて、ユーザが主婦業と他の職業とを兼務しているかどうかを推定する。なお、この点については
図9において説明する。
【0084】
図1の例では、推定部132は、ユーザの業種を推定する。例えば、推定部132は、第1の時間帯におけるユーザU1の位置情報を含む行動情報に基づいて、ユーザU1の業種を推定する。例えば、推定部132は、企業情報記憶部123に記憶された企業情報と、ユーザU1が第1の時間帯における位置情報とに基づいて、ユーザU1の業種を推定する。
【0085】
図1の例では、推定部132は、ユーザU1の第1の時間帯において取得されるユーザU1の位置情報には位置LC12が多く含まれるため、ユーザU1の所属企業が位置LC12に位置する企業EP1であると推定する。例えば、推定部132は、ユーザU1の業種を、企業EP1の業種「IT」であると推定する。例えば、推定部132は、推定した情報に基づいて、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザU1に関する情報を更新する。
【0086】
図1の例では、推定部132は、ユーザの職種を推定する。例えば、推定部132は、ユーザU1の所属企業やユーザU1の各種行動情報に基づいて、ユーザU1の職種を推定する。例えば、推定部132は、企業情報記憶部123に記憶された企業情報と、ユーザU1が行動情報とに基づいて、ユーザU1の職種を推定する。例えば、推定部132は、ユーザU1が属する企業EP1には、職種として、「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等が含まれることを示す。例えば、推定部132は、企業EP1における職種「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等のうち、いずれの職種であるかを推定する。
【0087】
図1の例では、推定部132は、ユーザU1が会計法に関する検索や、ファイナンシャル・プランナー(FP)に関する検索を行っていることを示す行動情報を収集しているため、企業EP1における職種「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等のうち、会計法やファイナンシャル・プランナー(FP)に最も関連性が高い職種「財務」がユーザU1の職種であると推定する。例えば、推定部132は、推定した情報に基づいて、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザU1に関する情報を更新する。
【0088】
また、推定部132は、ユーザの位置情報のみに基づいて、ユーザの職業に関する種別を推定してもよい。例えば、推定部132は、ユーザの位置情報の推移に基づいて、ユーザの職種を推定してもよい。例えば、推定部132は、1日におけるユーザの位置情報の推移に基づいて、ユーザの職種を推定してもよい。例えば、推定部132は、職種ごとのユーザの位置情報の推移の傾向に基づいて、ユーザの職種を推定してもよい。例えば、推定部132は、あるユーザが朝と夕方には、所属企業の所在地に位置する場合が多く、日中は所属企業の所在地以外の種々の位置にいることが多い場合、そのユーザの職種を営業と推定してもよい。このように、推定部132は、例えば始業の時間帯に所属企業の所在地に位置し、それ以外の時間帯は種々の位置に移動している傾向があるユーザの職種を営業と推定してもよい。例えば、推定部132は、所定期間のユーザの位置情報の推移に基づいて、ユーザの職種を推定してもよい。
【0089】
例えば、推定部132は、短期間に長距離移動(例えば100km以上等)が多いユーザの職種を、トラックドライバーであると推定してもよい。例えば、推定部132は、短期間に長距離移動が多いユーザの職種を、運送会社に所属するトラックドライバーであると推定してもよい。また、例えば、推定部132は、短期間に長距離移動が多いユーザの職種を、長距離のトラックドライバーであると推定し、短期間に所定範囲内での短距離移動が多いユーザの職種を、短距離のトラックドライバー(運送業者)であると推定してもよい。また、例えば、推定部132は、ユーザの位置情報の推移に基づいて、ユーザの業種を推定してもよい。例えば、推定部132は、所定期間のユーザの位置情報の推移に基づいて、ユーザの業種を推定してもよい。例えば、推定部132は、業種ごとのユーザの位置情報の推移の傾向に基づいて、ユーザの職種を推定してもよい。例えば、推定部132は、短期間に長距離移動が多いユーザの業種を、運送業であると推定してもよい。
【0090】
(決定部133)
決定部133は、種々の情報を決定する。例えば、決定部133は、ユーザ情報記憶部121や、行動情報記憶部122や、企業情報記憶部123や、コンテンツ情報記憶部124等に基づいて、各種情報を決定する。例えば、決定部133は、推定部132により推定された情報に基づいて、種々の情報を決定する。
【0091】
例えば、決定部133は、推定部132により推定されたユーザU1の職種に応じて、ユーザU1にコンテンツを提供すると決定する。例えば、決定部133は、推定部132により推定されたユーザU1の職種等のユーザU1の職業に関する情報を外部のサービス提供装置へ提供すると決定する。例えば、決定部133は、推定部132により推定されたユーザU1の職種に応じて、ユーザU1にその職種に対応する求人情報を提供すると決定する。例えば、決定部133は、推定部132により推定された職種に関連する記事等のコンテンツを提供すると決定する。
【0092】
例えば、決定部133は、推定部132により推定されたユーザの職業に関する種別に基づいて、ユーザに提供するコンテンツを決定する。例えば、決定部133は、コンテンツ情報記憶部124に記憶されたコンテンツのうち、推定したユーザの職種に対応するコンテンツをユーザが利用する端末装置10へ提供するコンテンツに決定する。例えば、決定部133は、ユーザU1の職種「財務」が関連付けられたコンテンツID「CT11」により識別されるコンテンツ(Aコンテンツ)をユーザU1が利用する端末装置10へ提供するコンテンツに決定する。
【0093】
(提供部134)
提供部134は、端末装置10等の外部装置に各種情報を提供する。例えば、提供部134は、コンテンツ情報記憶部124に記憶されたコンテンツを端末装置10へ提供する。また、例えば、提供部134は、推定部132により推定された各種情報を外部装置に提供してもよい。また、提供部134は、推定部132により推定された各種の情報を外部装置に提供してもよい。また、提供部134は、決定部133により決定された各種の情報を外部装置に提供してもよい。
【0094】
例えば、提供部134は、推定部132により推定されたユーザU1の職種に応じて、ユーザU1にコンテンツを提供する。例えば、提供部134は、推定部132により推定されたユーザU1の職種等のユーザU1の職業に関する情報を外部のサービス提供装置へ提供する。例えば、提供部134は、推定部132により推定されたユーザU1の職種に応じて、ユーザU1にその職種に対応する求人情報を提供する。例えば、提供部134は、推定部132により推定された職種に関連する記事等のコンテンツを提供する。
【0095】
例えば、提供部134は、決定部133により決定されたコンテンツを端末装置10へ提供する。例えば、決定部133は、コンテンツ情報記憶部124に記憶されたコンテンツのうち、推定したユーザの職種に対応するコンテンツをユーザが利用する端末装置10へ提供する。例えば、決定部133は、ユーザU1の職種「財務」が関連付けられたコンテンツID「CT11」により識別されるコンテンツ(Aコンテンツ)をユーザU1が利用する端末装置10へ提供する。
【0096】
〔3.推定処理のフロー〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る推定システム1による推定処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る推定処理の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図8は、推定処理に応じたコンテンツの提供の処理を含むフローチャートである。
【0097】
図8に示すように、推定装置100は、ユーザの行動情報を取得する(ステップS101)。例えば、推定装置100は、ユーザが利用する端末装置10からユーザの位置情報を含む行動情報を取得する。例えば、推定装置100は、行動情報記憶部122(
図5参照)からユーザの行動情報を取得する。
【0098】
そして、推定装置100は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの職業に関する種別を推定する(ステップS102)。例えば、推定装置100は、ユーザが利用する端末装置10から取得した行動情報や、行動情報記憶部122に記憶されたユーザの行動情報に基づいて、ユーザの職種を推定する。
【0099】
また、推定装置100は、推定したユーザの職業に関する種別に基づいて、ユーザにコンテンツを提供する(ステップS103)。例えば、推定装置100は、コンテンツ情報記憶部124に記憶されたコンテンツのうち、推定したユーザの職種に対応するコンテンツをユーザが利用する端末装置10へ提供する。例えば、推定装置100は、ユーザU1の職種「財務」が関連付けられたコンテンツID「CT11」により識別されるコンテンツ(Aコンテンツ)をユーザU1が利用する端末装置10へ提供する。
【0100】
〔4.複数の職種の推定〕
図1の例では、一のユーザについて1つの職種を推定する場合を示したが、推定装置100は、一のユーザが複数の職種に従事している場合、一のユーザについて複数の職種を推定してもよい。この点について、
図9を用いて説明する。
図9は、実施形態に係る複数の職種の推定処理の一例を示す図である。なお、
図1と同様の点については適宜説明を省略する。
【0101】
図9の例では、職種を推定する対象となるユーザがユーザU2である場合を示す。また、
図9の例では、ユーザU2の行動情報が取得済みであり、取得したユーザU2の行動情報に基づいて、ユーザU2の職種を推定する場合を示す。
【0102】
図9の例では、ユーザID「U2」により識別されるユーザ(ユーザU2)は、行動ID「AC21」により識別される行動(行動AC21)等を行ったことを示す。なお、
図9の例では、8〜16時の間において取得されるユーザU2の位置情報には位置LC12が多く含まれるものとする。
【0103】
図9中の行動情報記憶部122に示すように、ユーザU2は、検索クエリ「ライセンス契約」を用いた検索を日時「X月Z日12時15分」に位置LC12(勤務地)を含む所定のエリア内で行ったことを示す。例えば、行動AC21は、日時「X月Z日12時15分」に検索クエリ「ライセンス契約」を用いた検索がユーザU2が利用する端末装置10において行われたことを示す。
【0104】
また、
図9の例では、ユーザU2は、行動ID「AC25」により識別される行動(行動AC25)等を行ったことを示す。なお、
図9の例では、17時前後の所定の範囲内の時間帯(例えば16時30分〜17時30分)において取得されるユーザU2の位置情報には、A幼稚園が所在する位置LC51が多く含まれるものとする。
【0105】
図9中の行動情報記憶部122に示すように、ユーザU2は、検索クエリ「天気」を用いた検索を日時「X月Z日17時00分」に位置LC51(A幼稚園)を含む所定のエリア内で行ったことを示す。例えば、行動AC25は、日時「X月Z日17時00分」に検索クエリ「天気」を用いた検索がユーザU2が利用する端末装置10において行われたことを示す。
【0106】
また、
図9の例では、ユーザU2は、行動ID「AC28」により識別される行動(行動AC28)等を行ったことを示す。なお、
図9の例では、18〜7時の間において取得されるユーザU2の位置情報には位置LC21が多く含まれるものとする。
【0107】
図9中の行動情報記憶部122に示すように、ユーザU2は、行動AC28等を行ったことを示す。例えば、行動AC28は、ユーザU2が日時「X月Z日18時20分」に料理サイトに関するサイトBの閲覧を端末装置10により行ったことを示す。なお、
図9の例では、18〜7時において取得されるユーザU2の位置情報には位置LC21が多く含まれるものとする。また、位置LC21は、住宅街に対応するエリア内に位置するものとする。そのため、推定装置100は、ユーザU2の自宅が位置LC21であると推定可能になる。
【0108】
そして、推定装置100は、上述したユーザU2の行動情報に基づいてユーザU2の職種を推定する(ステップS51)。
【0109】
図9の例では、推定装置100は、8〜16時の間において取得されるユーザU2の位置情報には位置LC12が多く含まれるため、ユーザU2の所属企業が位置LC12に位置する企業EP1であると推定する。推定装置100は、ユーザU2の業種を、企業EP1の業種「IT」であると推定する。
【0110】
また、
図9の例では、ユーザU2の職種を、ユーザU2が属する企業EP1おける職種「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等のうち、いずれの職種であるかを推定する。
【0111】
ここで、
図9の例では、推定装置100は、ユーザU2がライセンス契約等の法務に関する検索を行っていることを示す行動情報を収集している。そのため、推定装置100は、企業EP1における職種「総務」、「法務」、「財務」、及び「エンジニア」等のうち、ユーザU2の行動に最も関連性が高い職種「法務」がユーザU2の職種であると推定する。
【0112】
そして、推定装置100は、推定した情報に基づいて、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザU2に関する情報を更新する。
【0113】
図9の例では、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−3に示すように、ユーザU2の勤務地が「LC12」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。また、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−3に示すように、ユーザU2の所属企業が「IT企業A」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。また、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−3に示すように、ユーザU2の所属する企業の業種が「IT」、すなわちユーザU2の業種が「IT」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。また、
図9の例では、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−3に示すように、ユーザU2の職種が「法務」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。
【0114】
また、
図9の例では、推定装置100は、17時前後の所定の範囲内の時間帯においてA幼稚園が所在する位置LC51を含むエリア内にユーザU2が位置することを示す情報を取得している。そのため、推定装置100は、ユーザU2が、企業EP1における職種「法務」に加えて、職種「主婦」に従事しているユーザであると推定する。このように、推定装置100は、ユーザU2が、職種「主婦」と、企業EP1における職種「法務」との2つの職種に従事しているユーザであると推定する。
図9の例では、推定装置100は、ユーザ情報記憶部121−3に示すように、ユーザU2の職種が「主婦」であることを示す情報をユーザ情報記憶部121に格納する。
【0115】
このように、推定装置100は、ユーザが複数の職種に従事しているユーザであっても適切にユーザの職種を推定することができる。
【0116】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る推定装置100は、取得部131と、推定部132とを有する。取得部131は、ユーザの位置情報を含む行動情報を取得する。推定部132は、取得部131により取得されたユーザの行動情報に基づいて、ユーザの職業に関する種別を推定する。
【0117】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、ユーザの位置情報を含む行動情報に基づいて、ユーザの職業に関する種別を推定することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0118】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの職種を含む種別を推定する。
【0119】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの職種を含む種別を推定することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0120】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの業種を含む種別を推定する。
【0121】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの業種を含む種別を推定することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0122】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザの位置情報と当該位置情報が取得された時間との組合せ情報を含む行動情報を取得する。
【0123】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、ユーザの位置情報と当該位置情報が取得された時間との組合せ情報を含む行動情報を取得することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0124】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザが検索に用いたクエリに関する情報を含む行動情報を取得する。
【0125】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、ユーザが検索に用いたクエリに関する情報を含む行動情報を取得することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0126】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザが閲覧したコンテンツに関する情報を含む行動情報を取得する。
【0127】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、ユーザが閲覧したコンテンツに関する情報を含む行動情報を取得することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0128】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、ユーザのネットワーク上における行動に対応するIPアドレスを含む行動情報を取得する。
【0129】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、ユーザのネットワーク上における行動に対応するIPアドレスを含む行動情報を取得することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0130】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、行動情報に基づいて、ユーザが複数の職業を兼務しているかどうかを推定する。
【0131】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、行動情報に基づいて、ユーザが複数の職業を兼務しているかどうかを推定することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0132】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、行動情報に基づいて、ユーザが主婦業と他の職業とを兼務しているかどうかを推定する。
【0133】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、行動情報に基づいて、ユーザが主婦業と他の職業とを兼務しているかどうかを推定することにより、ユーザの職業に関する種別を適切に推定することができる。
【0134】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る推定装置100は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図10は、推定装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0135】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0136】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0137】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0138】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0139】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る推定装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0140】
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0141】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0142】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0143】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0144】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。