(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6817364
(24)【登録日】2020年12月28日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】スクーター
(51)【国際特許分類】
B62K 17/00 20060101AFI20210107BHJP
B62K 21/12 20060101ALI20210107BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20210107BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20210107BHJP
B62K 19/32 20060101ALI20210107BHJP
【FI】
B62K17/00
B62K21/12
G03B15/00 V
G03B17/56 A
B62K19/32
【請求項の数】13
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-80674(P2019-80674)
(22)【出願日】2019年4月22日
(65)【公開番号】特開2020-90272(P2020-90272A)
(43)【公開日】2020年6月11日
【審査請求日】2019年4月22日
(31)【優先権主張番号】201811498118.6
(32)【優先日】2018年12月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】317015250
【氏名又は名称】ナインボット(ベイジン)テック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NINEBOT(BEIJING)TECH.CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100115679
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 勇毅
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】シー,ウェイニン
(72)【発明者】
【氏名】ユエン,ユービン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ズーチョン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジョンユエン
(72)【発明者】
【氏名】ジャイ,ドンイェン
【審査官】
志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第102012220011(DE,A1)
【文献】
韓国公開特許第10−2014−0108511(KR,A)
【文献】
登録実用新案第3174087(JP,U)
【文献】
国際公開第2017/217936(WO,A1)
【文献】
特開2017−091284(JP,A)
【文献】
実開昭51−055779(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0067588(US,A1)
【文献】
中国実用新案第205931066(CN,U)
【文献】
国際公開第2019/216170(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 17/00
B62K 19/32
B62K 21/12
A63C 17/01
G03B 15/00
G03B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体(10)と、
前記車両本体(10)に取り付けられる撮像部(20)と、
前記車両本体(10)に接続される駆動部(30)と、
少なくとも一部が前記駆動部(30)に可動自在に接続される車輪部(40)と、
前記車両本体(10)に接続されながら、前記撮像部(20)及び前記駆動部(30)のそれぞれに電気的に接続され、前記車輪部(40)の少なくとも一部を駆動するに連れて前記車両本体(10)が移動し障害物を避けるように、前記撮像部(20)で収集された画像信号によって、動作するように前記駆動部(30)を制御する制御部と、を含み、
前記車両本体(10)は、前記撮像部(20)が前記車両本体(10)の周囲の道路状況を撮像するように、前記撮像部(20)の撮像画角を回避するための回避空間(14)を有し、
前記撮像部(20)は、広角撮像装置であり、
前記車両本体(10)は、
ボード(11)と、
前記ボード(11)に回動可能に接続されるポール部(12)と、
前記ポール部(12)の第2端に接続されるハンドル部(13)と、を含み、
前記ポール部(12)は、
第1ポール(121)及び第2ポール(122)を含み、前記第2ポール(122)が前記第1ポール(121)に伸縮自在に設けられ、
前記第1ポール(121)及び前記第2ポール(122)のうちの少なくとも一方には距離センサが設けられ、前記距離センサによって、前記第2ポール(122)が縮んだ位置又は伸びた位置にあることを検出し、前記距離センサが前記制御部に電気的に接続され、前記距離センサによって前記第2ポール(122)が前記縮んだ位置にあると検出された場合に、前記制御部は、前記撮像部(20)で収集された画像信号によって、動作するように前記駆動部(30)を制御し、前記距離センサによって前記第2ポール(122)が伸びた位置にあると検出された場合に、前記制御部は、作業を停止するように前記撮像部(20)を制御する、
ことを特徴とするスクーター。
【請求項2】
前記ポール部(12)の第1端が前記駆動部(30)に接続され、
前記ハンドル部(13)が前記撮像部(20)に接続され、前記ハンドル部(13)に前記回避空間(14)が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のスクーター。
【請求項3】
前記ハンドル部(13)は、
前記撮像部(20)に接続されるハンドルバー(131)と、
第1端が前記ハンドルバー(131)に接続され、第2端が前記ポール部(12)の第2端に接続される第1リンク(132)と、
第1端が前記ハンドルバー(131)に接続され、第2端が前記ポール部(12)の第2端に接続され、第1端と前記第1リンク(132)の第1端とが間隔を置いて設けられる第2リンク(133)と、を含み、
前記ハンドルバー(131)、前記第1リンク(132)及び前記第2リンク(133)によって前記回避空間(14)が囲み形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載のスクーター。
【請求項4】
前記ハンドル部(13)は、
取付面(135)を有し、前記ハンドルバー(131)に接続されるとともに、前記第1リンク(132)と前記第2リンク(133)との間に位置し、前記撮像部(20)が前記取付面(135)に着脱可能に設けられる取付ベース(134)、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のスクーター。
【請求項5】
前記取付面(135)と水平面とが所定角度をなして設けられる、
ことを特徴とする請求項4に記載のスクーター。
【請求項6】
前記ポール部(12)は、
第1端が前記車両本体(10)の前記ボード(11)に接続され、第2端に、その長手方向に沿って延びて収容室を形成する開口が設けられる第1ポール(121)と、
第1端が前記収容室内に伸縮自在に設けられ、第2端が前記ハンドル部(13)に接続される第2ポール(122)と、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のスクーター。
【請求項7】
前記第2ポール(122)は、前記縮んだ位置にあるとき前記収容室内にあり、
前記第2ポール(122)は、前記伸びた位置にあるとき前記収容室外にある、
ことを特徴とする請求項6に記載のスクーター。
【請求項8】
前記車両本体(10)に接続されながら、前記制御部に電気的に接続される警報部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のスクーター。
【請求項9】
前記車輪部(40)は、前記駆動部(30)に駆動接続されることで、その輪軸の軸線回りに回動するように駆動され、及び/又は、転舵運動するように駆動される
ことを特徴とする請求項1に記載のスクーター。
【請求項10】
前記車両本体(10)は、取付フレーム(50)をさらに含み、前記車輪部(40)は、前記取付フレーム(50)に回動可能に取り付けられ、
前記駆動部(30)は、
前記車輪部(40)の内側に設けられ、前記車輪部(40)の輪軸に接続されることで、前記輪軸の軸線回りに回動するように前記車輪部(40)を駆動する第1駆動部(31)と、
前記取付フレーム(50)に駆動接続されることで、回動するように前記取付フレーム(50)を駆動することにより、前記取付フレーム(50)の回動に連れられて前記車輪部(40)が転舵する第2駆動部(32)と、を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のスクーター。
【請求項11】
前記車両本体(10)は、
第1端が前記取付フレーム(50)に接続されて、前記第2駆動部(32)が非作動状態にある場合に、操作されることにより前記車輪部(40)を転舵させるポール部(12)と、
前記撮像部(20)が取り付けられているハンドル部(13)と、を含み、
前記ハンドル部(13)は、
前記撮像部(20)が設けられているハンドルバー(131)と、
前記ハンドルバー(131)とで前記回避空間(14)を囲むように、両端がそれぞれ前記ハンドルバー(131)に接続され、前記撮像部(20)の少なくとも一部が前記回避空間(14)内に位置するU字形状ロッドである接続ロッドと、を含み、
前記ポール部(12)の第2端が前記接続ロッドの中部に接続される、
ことを特徴とする請求項10に記載のスクーター。
【請求項12】
前記第1ポール(121)の前記第2ポール(122)から離れた一端が前記取付フレーム(50)に接続され、前記第2ポール(122)の前記第1ポール(121)から離れた一端が前記ハンドル部(13)に接続され、
前記スクーターは、有人運転状態と無人運転状態とを有し、
前記スクーターが前記有人運転状態にある場合に、前記第2ポール(122)は前記伸びた位置にあることで、操作者は前記ポール部(12)を操作することで前記車輪部(40)を転舵させ、
前記スクーターが前記無人運転状態にある場合に、前記第2ポール(122)は前記縮んだ位置にあることで、前記駆動部(30)は、転舵するように前記車輪部(40)を駆動する、
ことを特徴とする請求項11に記載のスクーター。
【請求項13】
前記駆動部(30)は、転舵するように前記車輪部(40)を駆動するための第2駆動部(32)を有し、
前記制御部は、前記距離センサに接続され、
前記距離センサによって前記第2ポール(122)が前記縮んだ位置にあると検出された場合に、前記制御部は、前記撮像部(20)で収集された画像信号によって、動作するように前記第2駆動部(32)を制御して、前記車輪部(40)は前記第2駆動部(32)の駆動により転舵し、
前記距離センサによって前記第2ポール(122)が前記伸びた位置にあると検出された場合に、前記制御部は、作業を停止するように前記第2駆動部(32)を制御して、前記車輪部(40)は操作者の操作により転舵する、
ことを特徴とする請求項12に記載のスクーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体感車両装置の技術分野に関し、具体的には、スクーターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、自動走行型スクーターの撮像部は、スクーターの進行方向又は予定走行方向等の単一の方向のみを撮像でき、スクーターの周りの環境を広角撮像することができないので、周辺の走行道路状況を正確に把握することができず、スクーターの走行は不安全の恐れがあるとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主な目的は、従来技術において自動走行型スクーターは周囲環境を同時に観測することができない問題を解決するように、スクーターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した目的を達成するために、本発明の一態様によれば、車両本体と、
前記車両本体に取り付けられる撮像部と、を含み、前記車両本体は、前記撮像部が前記車両本体の周囲の道路状況を撮像するように、前記撮像部の撮像画角を回避するための回避空間を有するスクーターを提供する。
【0005】
さらに、スクーターは、前記車両本体に接続される駆動部と、
少なくとも一部が前記駆動部に可動自在に接続される車輪部と、
前記車両本体に接続されながら、前記撮像部及び前記駆動部のそれぞれに電気的に接続され、前記車輪部の少なくとも一部を駆動するに連れて前記車両本体が移動し障害物を避けるように、前記撮像部で収集された画像信号によって、動作するように前記駆動部を制御する制御部と、をさらに含む。
【0006】
さらに、車両本体は、ボードと、ボードに回動可能に接続され、第1端が駆動部に接続されるポール部と、ポール部の第2端に接続されながら撮像部に接続されポール部の第2端との間に回避空間が形成されているハンドル部と、を含む。
さらに、ハンドル部は、撮像部に接続されるハンドルバーと、第1端がハンドルバーに接続され、第2端がポール部の第2端に接続される第1リンクと、第1端がハンドルバーに接続され、第2端がポール部の第2端に接続される第2リンクであって、第1端と第1リンクの第1端とが間隔を置いて設けられる第2リンクと、を含み、ハンドルバー、第1リンク及び第2リンクによって回避空間が囲み形成される。
【0007】
さらに、ハンドル部は、取付面を有し、ハンドルバーに接続されるとともに、第1リンクと第2リンクとの間に位置し、撮像部が取付面に着脱可能に設けられる取付ベース、をさらに含む。
さらに、取付面と水平面とが所定角度をなして設けられる。
さらに、撮像部は、広角撮像装置である。
さらに、ポール部は、第1端が車両本体に接続され、第2端に、その長手方向に沿って延びて収容室を形成する開口が設けられる第1ポールと、第1端が収容室内に可動自在に設けられ、第2端がハンドル部に接続され、第2端とポール部との間に回避空間が形成されている第2ポールと、を含む。
【0008】
さらに、第1ポール及び第2ポールのうちの少なくとも一方には、制御部に電気的に接続される距離センサが設けられ、第2ポールは、収容室内にある縮んだ位置と、収容室外にある伸びた位置とを有し、距離センサによって第2ポールが縮んだ位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部で収集された画像信号によって、動作するように駆動部を制御し、距離センサによって第2ポールが伸びた位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部を制御する。
さらに、スクーターは、車両本体に接続されながら、制御部に電気的に接続される警報部を含む。
【0009】
さらに、スクーターは、駆動部と、駆動部に駆動接続されることで、その輪軸の軸線回りに回動するように駆動され、及び/又は、転舵運動するように駆動される車輪部と、車両本体に接続されながら、撮像部及び駆動部のそれぞれに電気的に接続され、車輪部の少なくとも一部に連れられて車両本体が移動し障害物を避けるように、撮像部で収集された画像信号によって、動作するように駆動部を制御する制御部と、をさらに含む。
【0010】
さらに、車両本体は、取付フレームをさらに含み、車輪部は、取付フレームに回動可能に取り付けられ、駆動部は、車輪部の内側に設けられ、車輪部の輪軸に接続されることで、輪軸の軸線回りに回動するように車輪部を駆動する第1駆動部と、取付フレームに駆動接続されることで、回動するように取付フレームを駆動し、これにより、取付フレームに連れられて車輪部が転舵する第2駆動部とを含む。
【0011】
さらに、車両本体は、ボードと、ボードに対して回動可能に設けられ、第1端が取付フレームに接続され、第2駆動部が非作動状態にある場合に、操作されることで車輪部を転舵させるポール部と、ポール部の第2端に接続され、撮像部が取り付けられているハンドル部と、を含み、ハンドル部は、撮像部が設けられているハンドルバーと、ハンドルバーとで回避空間を囲むように、両端がそれぞれハンドルバーに接続され、撮像部の少なくとも一部が回避空間内に位置するU字形状ロッドである接続ロッドと、を含み、ポール部の第2端が接続ロッドの中部に接続される。
【0012】
さらに、ポール部は、第1ポール及び第2ポールを含み、第2ポールが第1ポールに伸縮可能に設けられ、第1ポールの第2ポールから離れた一端が取付フレームに接続され、第2ポールの第1ポールから離れた一端がハンドル部に接続され、スクーターは、人工運転状態と無人運転状態とを有し、第2ポールは、縮んだ位置と伸びた位置とを有し、スクーターが人工運転状態にある場合に、第2ポールは伸びた位置ることで、操作者はポール部を操作することで車輪部を転舵させ、スクーターが無人運転状態にある場合に、第2ポールは縮んだ位置ることで、駆動部は、転舵するように車輪部を駆動する。
【0013】
さらに、第1ポール及び/又は第2ポールには、距離センサが設けられ、距離センサによって、第2ポールが縮んだ位置又は伸びた位置にあることを検出し、駆動部は、転舵するように車輪部を駆動するための第2駆動部を有し、制御部は、距離センサに接続され、距離センサによって第2ポールが縮んだ位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部で収集された画像信号によって、動作するように第2駆動部を制御して、車輪部は第2駆動部の駆動により転舵し、また、距離センサによって第2ポールが伸びた位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部及び第2駆動部を制御して、車輪部は操作者の操作により転舵する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の技術的構成によれば、車両本体に回避空間が設けられ、撮像部が車両本体に取り付けられることで、回避空間により、撮像部は視野角が遮断されてしまうのを回避し、撮像部は周囲環境をより大きい角度で観察することができるようになる。
本願の一部を構成する明細書用図面は、本発明をさらに理解してもらうためのものであり、また、本発明における模式的実施例及びその説明は本発明を説明するものであり、本発明を不当に限定するものではない。図面において、
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明によるスクーターの実施例を示す構造模式図である。
【
図2】本発明によるスクーターの撮像部の撮像画角の実施例1を示す構造模式図である。
【
図3】本発明によるスクーターの撮像部の撮像画角の実施例2を示す構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
なお、衝突しない限り、本願の実施例及び実施例中の構成要件を組み合わせることができる。以下、図面を参照しつつ実施例を結合して本発明を詳しく説明する。
ここに使用される用語は、あくまでも具体的な実施形態を説明するためのものであり、本願による例示的な実施形態を限定することを意図していないことに注意が必要である。ここに使用されるように、文脈上、そうでないとする明確な指示がない限り、単数形が使用されていても、複数形を含むものとする。また、本明細書に「含む」及び/又は「有する」といった用語が使用される場合、特徴、ステップ、操作、デバイス、アセンブリー及び/又はそれらの組み合わせがあることを示す。
【0017】
なお、本願の明細書及び特許請求の範囲並びに図面に言及された「第1」、「第2」等の用語は、類似した対象を区別するためのものであり、特定の順番又は前後順序を説明するためのものではない。ここで説明した本願の実施例をここで示した又は説明した順番以外の順番で実施可能なものにするために、このように使用された数字は適した場合であれば互いに取り替え可能なことは、理解されるべきである。また、用語である「含む」、「有する」及びそれらの如何なる変形は、排他的にならずに含まれたものをカバーすることがその意図であり、例えば、一連のステップ又はユニットを含めたプロセス、方法、システム、製品又は機器は、明確に示したステップ又はユニットに限定される必要がなく、これらのプロセス、方法、製品又は機器に対して明確に示していなかったり、固有であったりする他のステップ又はユニットを含むことができる。
【0018】
説明のために、ここでは空間上相対的な用語、例えば、「・・・の上にある」、「・・・の上方にある」、「・・・の上面に」、「上の」等を使うことで、図示されるようなデバイス又は特徴と他のデバイス又は特徴との空間位置関係を表すことができる。空間上相対的な用語は、デバイスの図示される方位以外の使用又は操作における方位を含むことを意図することは、理解されるべきである。例えば、図面におけるデバイスが反転される場合、「他のデバイス又は構造の上方にある」又は「他のデバイス又は構造の上にある」と記載されたデバイスは、反転された後、「他のデバイス又は構造の下方にある」又は「他のデバイス又は構造の下にある」ように説明される。このため、示例的な用語である「・・・の上方にある」は、「・・・の上方にある」と「・・・の下方にある」という2つの方位を含むことができる。このデバイスは、他の異なる方式で位置決められてもよく(90度回転するか、或いは他の方位にある)、これに応じて、ここに使用される空間上相対的な説明について解釈する。
【0019】
今、図面を参照しながら、本願の示例的な実施形態についてさらに詳しく説明する。しかし、これらの示例的な実施形態は、様々な異なる形式で実施されることができ、ここに説明される実施形態に限定されると理解してはならない。これらの実施方式を提供するのは、本願の開示を徹底的かつ完全なものにし、これらの示例的な実施形態を当業者に充分に伝えるためであり、図面において、明確にするために、層及び領域の厚さを大きくする可能性があり、また、同一のデバイスに対して同一の符号を付するため、それらに関する説明を省略することは、理解されるべきである。
【0020】
図1〜
図3に示すように、本発明の実施例によれば、スクーターを提供する。
具体的には、
図1に示すように、このスクーターは、車両本体10と撮像部20とを含み、撮像部20は、車両本体10に取り付けられ、車両本体10は、撮像部20の撮像画角を回避するための回避空間14を有し、回避空間14によって、カメラが無人ナビゲーションの場合に画像収集が最も必要とされる位置を遮蔽されないようにし、撮像部20は、車両本体10にて実際のニーズに応じてできるだけ高く取り付けられ、例えば、ポール部の頂部に設けられ、これにより、広範囲な平面視範囲を得ることができる。
【0021】
車両本体に回避空間が設けられ、撮像部が車両本体に取り付けられることで、回避空間に恵まれて、撮像部は視野角が遮断されてしまうのを回避し、撮像部は周囲環境をより大きい角度で観察することができるようになる。
図1及び
図2に示すように、スクーターは、駆動部30と、車輪部40と、制御部とをさらに含み、駆動部30が車両本体10に接続され、車輪部40の少なくとも一部が駆動部30に可動自在に接続され、制御部が車両本体10に接続されながら、撮像部20および駆動部30のそれぞれに電気的に接続され、制御部は、撮像部20で収集される画像信号によって、動作するように駆動部30を制御して、車輪部40の少なくとも一部に連れられて車両本体10が移動し障害物を避けるように駆動する。このように設けることにより、スクーターは、無人状態で、撮像部を介して周囲環境を撮像することができるとともに、制御部は、経路が遮断されたか否かを判断することで、車輪部を動かすように駆動部を制御し、車両本体が障害物のないか、或いは危険のない道路に走行するようにする。
【0022】
図2に示すように、車両本体10は、ボード11と、ポール部12と、ハンドル部13とを含み、ポール部12がボード11に回動可能に接続され、ポール部12の第1端は駆動部30に接続され、ハンドル部13はポール部12の第2端に接続され、ハンドル部13は撮像部20に接続され、ハンドル部13とポール部12の第2端との間に回避空間14が形成されている。ハンドル部13とポール部12の第2端との間に回避空間14が形成されることにより、撮像部20は、ボードの周方向を十分な高さで撮像し観察することができ、走行経路に障害物があるか否かを判断する。
【0023】
図1〜
図3に示すように、ハンドル部13は、ハンドルバー131と、第1リンク132と、第2リンク133とを含み、ハンドルバー131が撮像部20に接続され、第1リンク132の第1端はハンドルバー131に接続され、第1リンク132の第2端はポール部12の第2端に接続され、第2リンク133の第1端はハンドルバー131に接続され、第2リンク133の第2端はポール部12の第2端に接続され、第1リンク132の第1端と第2リンク133の第1端とが間隔を置いて設けられ、ハンドルバー131、第1リンク132及び第2リンク133によって回避空間14が囲み形成される。このように設けることにより、ハンドルバー131に撮像部20を固定することが容易となるとともに、撮像部20は、回避空間を介してボード11の後方を観察することができ、撮像部の撮像画角は、少なくとも、車輪部40の後輪位置を含むようになる。
【0024】
図1に示すように、ハンドル部13は、取付ベース134をさらに含み、取付ベース134は取付面135を有し、取付ベース134は、ハンドルバー131に接続されるとともに、第1リンク132と第2リンク133との間に位置し、撮像部20は、取付面135に着脱可能に設けられている。取付ベース134を介する撮像部20の取り付けが容易となる。
【0025】
取付面135と水平面とが所定角度をなして設けられる。所定角度は10°であり、所定角度を設けることにより、撮像部20の広角撮像は、進行方向の視野角だけでなく、後輪の視野角を観察することもでき、スクーターの走行安全性を向上させる。
本実施例において、撮像部20は、広角撮像装置である。例えば、シングル魚眼広角カメラであることができる。
【0026】
図1に示すように、ポール部12は、第1ポール121と第2ポール122とを含み、第1ポール121の第1端が車両本体10に接続され、第1ポール121の第2端に開口が設けられ、開口は第1ポール121の長手方向に沿って延びて収容室が形成され、第2ポール122の第1端が収容室内に可動自在に設けられ、第2ポール122の第2端がハンドル部13に接続され、第2ポール122の第2端とポール部12との間に回避空間14が形成されている。このように設けることにより、スクーターは、無人走行状態で、第1ポール121及び第2ポール122の位置を調整することで、スクーターの重心を下げることが容易となり、スクーターの走行安定性を向上させる。
【0027】
本実施例において、第1ポール121及び第2ポール122のうちの少なくとも一方には距離センサが設けられ、距離センサは、制御部に電気的に接続され、第2ポール122は、収容室内にある縮んだ位置と、収容室外にある伸びた位置とを有し、距離センサによって第2ポール122が縮んだ位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部20で収集された画像信号によって、動作するように駆動部30を制御し、また、距離センサによって第2ポール122が伸びた位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部20を制御する。距離センサを設けることで第1ポール121と第2ポール122との相対的な距離を検出し、さらに、スクーターが無人運転状態かそれとも有人運転状態かを判断し、無人運転状態である場合に、撮像部は作業を開始する。
【0028】
本実施例において、スクーターは、警報部を含み、警報部が車両本体10に接続されながら、制御部に電気的に接続される。このように設けることにより、無人走行状態で、歩行者に警告することが容易となり、例えば、昼では音で警告し、夜では光の点滅で警告する。
スクーターは、軟性部をさらに含み、軟性部は、撮像部20と取付面135との間に位置する。軟性部はゴムパッドであることができる。軟性部によって撮像部20を保護し、撮像部20の使用寿命を向上させる。
【0029】
以下、図面を結合して本発明のスクーターをより詳しく説明する。
図1に示すように、このスクーターは、車両本体10と撮像部20とを含み、撮像部20は、車両本体10に取り付けられ、車両本体10は、撮像部20の撮像画角を回避するための回避空間14を有し、回避空間14によって、カメラが無人ナビゲーションの場合に画像収集が最も必要とされる位置を遮蔽されないようにし、撮像部20は、車両本体10にて実際のニーズに応じてできるだけ高く取り付けられ、例えば、ポール部の頂部に設けられ、これにより、広範囲な平面視範囲を得ることができる。
【0030】
図1及び
図2に示すように、スクーターは、駆動部30と、車輪部40であって、駆動部30は、車輪部40に駆動接続されることで、車輪部40の輪軸の軸線回りに回動するように車輪部40を駆動する、及び/又は、転舵運動するように車輪部40を駆動する車輪部40と、車両本体10に接続されながら、撮像部20及び駆動部30のそれぞれに電気的に接続され、撮像部20で収集された画像信号によって、動作するように駆動部30を制御して、車輪部40の少なくとも一部に連れられて車両本体10が移動し障害物を避けるように駆動する制御部と、をさらに含む。
【0031】
図1に示すように、駆動部30は、第1駆動部31を含み、第1駆動部31は、車輪部40の内側に設けられ、第1駆動部31は、車輪部40の輪軸に接続されることで、輪軸の軸線回りに回動するように車輪部40を駆動する。
図1に示すように、車両本体10は、取付フレーム50をさらに含み、車輪部40は、取付フレーム50に回動可能に取り付けられ、駆動部30は、第2駆動部32を含み、第2駆動部32は、取付フレーム50に駆動接続され、取付フレーム50を回動するように駆動し、これにより、取付フレーム50に連れられて車輪部40が転舵する。
【0032】
具体的には、第2駆動部32は主駆動輪を有し、取付フレーム50に従動輪が設けられ、主駆動輪及び従動輪に伝達ベルトが設置され、主駆動輪に連れられて従動輪が回動することで、取付フレーム50が回動する。
図2に示すように、車両本体10は、ボード11と、ボード11に対して回動可能に設けられるポール部12であって、ポール部12の第1端が取付フレーム50に接続され、第2駆動部32が非作動状態にある場合に、ポール部12を操作することで車輪部40を転舵させるポール部12と、ポール部12の第2端に接続され、撮像部20が取り付けられているハンドル部13と、をさらに含む。
【0033】
図1〜
図3に示すように、ハンドル部13は、撮像部20が設けられているハンドルバー131と、U字形状ロッドである接続ロッドとを含み、接続ロッドとハンドルバー131とが回避空間14を囲むように、接続ロッドの両端がそれぞれハンドルバー131に接続され、撮像部20の少なくとも一部は回避空間14内に位置する。ポール部12の第2端が接続ロッドの中部に接続される。
【0034】
図1に示すように、ポール部12は、第1ポール121及び第2ポール122を含み、第2ポール122が第1ポール121に伸縮可能に設けられ、第1ポール121の第2ポール122から離れた一端は取付フレーム50に接続され、第2ポール122の第1ポール121から離れた一端はハンドル部13に接続される。
【0035】
スクーターは、人工運転状態と無人運転状態とを有し、第2ポール122は、縮んだ位置と伸びた位置とを有する。スクーターが人工運転状態にある場合、第2ポール122は伸びた位置にあり、操作者はポール部12を操作することで車輪部40を転舵させる。スクーターが無人運転状態にある場合、第2ポール122は縮んだ位置にあり、駆動部30は、転舵するように車輪部40を駆動する。
【0036】
本実施例において、第1ポール121及び/又は第2ポール122には距離センサが設けられ、距離センサによって、第2ポール122が縮んだ位置又は伸びた位置にあるのを検出する。駆動部30は、転舵するように車輪部40を駆動するための第2駆動部32を含む。制御部は距離センサに接続され、距離センサによって第2ポール122が縮んだ位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部20で収集された画像信号によって、動作するように第2駆動部32を制御し、車輪部40は第2駆動部32の駆動により転舵する。また、距離センサによって第2ポール122が伸びた位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部20及び第2駆動部32を制御し、車輪部40は操作者の操作により転舵する。
本実施例において、スクーターは、警報部をさらに含み、警報部は車両本体10に取り付けられ、制御部は警報部に接続され、スクーターが無人運転状態にある場合に、制御部は、警告信号を発するように警報部を制御する。
【0037】
なお、これに加え、本明細書に言及された「1つの実施例」、「他の実施例」、「実施例」等とは、当該実施例を結合して説明された具体的な特徴、構造又は特点が本願で総括して説明した少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。明細書において複数の箇所に出た同じ記載は、必ずしも同一の実施例を指すとは限らない。さらに、いずれかの実施例を結合して1つの具体的な特徴、構造又は特点を説明する際に、他の実施例を結合してこのような特徴、構造又は特点を実現することも本発明の範囲内に含まれることを意図している。
【0038】
上述した実施例において、各実施例に対する記述はそれぞれ独自の重点があり、ある実施例について詳しく説明していない部分は、他の実施例の関連記述を参照することができる。
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定することは意図していない。当業者であれば、本発明に様々な変更や変形が可能である。本発明の思想や原則内の如何なる修正、均等の置き換え、改良なども、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0039】
10…車両本体、11…ボード、12…ポール部、121…第1ポール、122…第2ポール、13…ハンドル部、131…ハンドルバー、132…第1リンク、133…第2リンク、134…取付ベース、135…取付面、14…回避空間、20…撮像部、30…駆動部、31…第1駆動部、32…第2駆動部、40…車輪部、50…取付フレーム