(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
時代が進むにつれて、インターネット技術は日々開発され、変化してきた。インターネットを介して送受信される各種の情報は、知識の重要な源泉となっている。特に、そのリアルタイム性のメリットを持つインターネットは、対人関係や政治家間や企業間の通信のための必要不可欠なメディアの一つとなっている。
【0003】
情報量の急速な増加に伴い、光ファイバケーブルが開発され、伝送媒体となるインターネット設備を接続する役割を果たしてきた。インターネットの普及と共に、光ファイバケーブルは、政府の公共サービス、ビジネスを目的とする企業等の巨大組織を介して、また、個人的な使用のために採用されてきた。
【0004】
光ファイバケーブルが企業で使用されているか個人で使用されているかに関係なく、光ファイバコネクタは、光ファイバケーブルを関連するハードウェア設備と接続するために不可欠である。光ファイバコネクタの製造においては、通常、モールドが採用され、射出成形法を用いて、光ファイバコネクタが完成される。しかし、光ファイバ線は、位置決めされる際に、容易に破断されることがあり、その残骸が光ファイバ位置決め開口に残ると、光ファイバコネクタの製造の歩留まりが低下し生産性が低下する。
【0005】
上記を考慮して、本発明における光ファイバコネクタ用のフェルール、および、その位置決め型が革新的に考案され、継続的な研究及び実験を通して完遂され、光ファイバコネクタ用のフェルールにおいて、第1本体要素、第2本体要素、および、第3本体要素が採用され、組立法によって、製造プロセスの簡略化を図ることができる。薄板および仕切り板の構造上の設計により、剥き出しファイバの位置決めが支援され、また、破断した光ファイバ線を容易に取り出すことができ、光ファイバコネクタの生産性を向上させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の課題を解決するため、本発明の目的は、光ファイバコネクタの生産性を向上させる光ファイバコネクタ用のフェルール、および、その位置決め型を提供することである。
【0007】
上記目的を達成するため、第1の態様では、光ファイバコネクタ用のフェルールは、第1本体要素と、第2本体要素と、第3本体要素とを含む。前記第1本体要素は、少なくとも1つの第1支持部と2つの収容部を含む。前記第2本体要素は、前記第1本体要素上に配置され、少なくとも1つの第2支持部を含む。ここで、前記少なくとも1つの第2支持部は、前記少なくとも1つの第1支持部にそれぞれ対応する。前記第3本体要素は、前記第1本体要素および前記第2本体要素に接触配置され、少なくとも1つの位置決め貫通孔と2つの第2貫通孔を含む。ここで、前記2つの第2貫通孔は、前記2つの収容部にそれぞれ対応する。前記第1本体要素、前記第2本体要素、および、前記第3本体要素は、接着剤で、一体的に接着されている。
【0008】
本発明によれば、第1の態様では、光ファイバコネクタ用のフェルールは、前記2つの収容部にそれぞれ配置される2つのチューブ要素を更に有する。ここで、前記2つのチューブ要素は、前記第1本体要素、前記第2本体要素、および、前記第3本体要素に、接着剤で一体的に接着されており、前記2つのチューブ要素の各々は、前記第2貫通孔に対応する第3貫通孔を有する。
【0009】
更に、本発明によれば、第1の態様では、光ファイバコネクタ用のフェルールは、前記少なくとも1つの第1支持部と前記少なくとも1つの第2支持部との間に挿入される光ファイバ組立体群を更に有する。
【0010】
更に、本発明によれば、第1の態様では、前記第1本体要素および前記第2本体要素の各々には2つの凹部が形成され、前記第3本体要素には、前記2つの凹部にそれぞれ対応する2つの突起が形成されている。
【0011】
本発明によれば、第1の態様では、前記第1本体要素および前記第2本体要素の各々には2つの係合凹部が形成され、前記第3本体要素には、前記2つの係合凹部にそれぞれ対応する2つの係合部が形成されている。
【0012】
更に、本発明によれば、第1の態様では、前記第1本体要素は、2つの係合凹部を更に有し、前記第2本体要素は、前記2つの係合凹部に対応する2つの係合部を更に有する。
【0013】
更に、本発明によれば、第1の態様では、前記第1本体要素は、2つの係合凹部を更に有し、前記第2本体要素は、前記2つの係合凹部にそれぞれ対応する2つの係合部と、2つのバックル凹部とを更に具備し、前記第3本体要素は、前記2つのバックル凹部に対応する2つのバックル部を更に有する。
【0014】
本発明によれば、第2の態様では、光ファイバコネクタ用のフェルールは、第1本体要素と、第2本体要素と、2つのチューブ要素とを有する。前記第1本体要素は、少なくとも1つの第1支持部と2つの収容部を含む。前記第2本体要素は、前記第1本体要素上に配置され、少なくとも1つの第2支持部を含む。ここで、前記少なくとも1つの第2支持部は、前記少なくとも1つの第1支持部に対応する。前記2つのチューブ要素は、前記2つの収容部にそれぞれ受け入れられる。ここで、前記2つのチューブ要素の各々は、位置決めピンを受容する第3貫通孔を有する。前記第1本体要素、前記第2本体要素、および、前記2つのチューブ要素は、接着剤で一体的に接着されている。
【0015】
更に、本発明によれば、第2の態様では、光ファイバコネクタ用のフェルールは、前記少なくとも1つの第1支持部と前記少なくとも1つの第2支持部との間に挿入される光ファイバ組立体群を更に有する。
【0016】
更に、本発明によれば、第2の態様では、光ファイバコネクタ用のフェルールは、2つのワッシャーを更に有する。ここで、前記2つのワッシャーは、前記第1本体要素、前記第2本体要素、および、前記2つのチューブ要素に、接着剤で一体的に接着されている。
【0017】
本発明によれば、第2の態様では、光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型は、下部型台と、少なくとも1つの薄板とを有する。前記下部型台は、少なくとも1つの貫通孔と2つの位置決めピンとを有する。前記少なくとも1つの薄板は、前記下部型台の上方に配置され、前記少なくとも1つの薄板の各々は、少なくとも1つのファイバ位置決め開口と2つの第1ピン穴を含む。ここで、前記少なくとも1つのファイバ位置決め開口は、前記少なく1つの貫通孔に対応する。前記少なくとも2つの第1ピン穴は、前記2つの位置決めピンにそれぞれ対応する。前記少なくとも1つの薄板は、前記下部型台に固定されている。
【0018】
更に、本発明によれば、第2の態様では、光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型は、前記2つの位置決めピンが内部に挿通され、前記少なくとも1つの薄板の上方に位置する2つのワッシャーを更に有している。
【0019】
更に、本発明によれば、第2の態様では、光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型は、仕切り板を更に有する。前記少なくとも1つの薄板は、2つの薄板であってもよく、前記仕切り板は、前記2つの薄板間に挿入されていてもよい。
【0020】
本発明の他の目的、利点、および、新規な特徴は、添付の図面と併せ、以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A】
図1Aは、本発明の第1の実施形態における光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型を示す概略分解図である。
【
図1B】
図1Bは、本発明の第2の実施形態における光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型を示す概略分解図である。
【
図1C】
図1Cは、本発明の第3の実施形態における光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型を示す概略分解図である。
【
図2A】
図2Aは、本発明の第1の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図2B】
図2Bは、本発明の第2の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図2C】
図2Cは、本発明の第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図2D】
図2Dは、本発明の第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略断面図である。
【
図2E】
図2Eは、本発明の第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールとその位置決め型とによって形成された光ファイバコネクタを模式的に示す図である。
【
図3A】
図3Aは、本発明の第4の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図3B】
図3Bは、本発明の第5の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図3C】
図3Cは、本発明の第6の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図4A】
図4Aは、本発明の第7の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図4B】
図4Bは、本発明の第8の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図4C】
図4Cは、本発明の第9の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図5A】
図5Aは、本発明の第10の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図5B】
図5Bは、本発明の第11の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図5C】
図5Cは、本発明の第12の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図6A】
図6Aは、本発明の第13の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図6B】
図6Bは、本発明の第14の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図6C】
図6Cは、本発明の第15の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図7A】
図7Aは、本発明の第16の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である。
【
図7B】
図7Bは、本発明の第16の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールとその位置決め型とによって形成された光ファイバコネクタを模式的に示す図である。
【
図7C】
図7Cは、本発明の第16の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールとその位置決め型とによって形成された他の光ファイバコネクタを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の第1の実施形態における光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型を示す概略分解図である
図1Aを参照して、本発明において、位置決め型1Aは、下部型台11と、薄板12と、4つの締結部材15とを有する。下部型台11は、4つの貫通孔111と、2つの位置決めピン112と、4つの第1締結穴113とを有する。薄板12は、下部型台11の上方に配置され、4つのファイバ位置決め開口121と、2つの第1ピン穴122と、4つの第2締結穴123とを含む。4つのファイバ位置決め開口121が4つの貫通孔111にそれぞれ対応し、2つの第1ピン穴122が2つの位置決めピン112にそれぞれ対応し、4つの締結部材15が4つの第2締結穴123および4つの第1締結穴113にそれぞれ対応する。そして、薄板12が下部型台11に固定されるように、4つの締結部材15がこれらの締結穴に挿入固定される。当該構造を介して、薄板12の4つのファイバ位置決め開口121は、剥き出しファイバの位置決め効果を高めることができる。
【0023】
更に、本発明の第2の実施形態における光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型を示す概略分解図である
図1Bを参照して、位置決め型1Bは、下部型台11と、2つの薄板12と、仕切り板14と、4つの締結部材15とを有する。下部型台11は、4つの貫通孔111と、2つの位置決めピン112と、4つの第1締結穴113とを有する。仕切り板14は、2つの薄板12の間に挿入される。2つの薄板12は、下部型台11の上方に配置され、2つの薄板12の各々は、4つのファイバ位置決め開口121と、2つの第1ピン穴122と、4つの第2締結穴123とを含む。各薄板12の4つのファイバ位置決め開口121が4つの貫通孔111にそれぞれ対応し、2つの第1ピン穴122が2つの位置決めピン112にそれぞれ対応する。仕切り板14は、4つの仕切り貫通孔141と、2つの仕切りピン孔142と、4つの第3締結穴143とを含む。4つの仕切り貫通孔141が各薄板12の4つのファイバ位置決め開口121にそれぞれ対応する。4つの締結部材15は、4つの第1締結穴113、各薄板12の4つの第2締結穴123、および、4つの第3締結穴143にそれぞれ対応する。そして、2つの薄板12と仕切り板14とが下部型台11に固定されるように、4つの締結部材15がこれらの締結穴に挿入固定される。当該構造を介して、2つの薄板12は、剥き出しファイバの位置決め効果を高めることができる。
【0024】
本発明の第3の実施形態における光ファイバコネクタ用フェルールの位置決め型を示す概略分解図である
図1Cを参照して、位置決め型1Cは、下部型台11と、薄板12と、2つのワッシャー13と、4つの締結部材15とを有する。下部型台11は、4つの貫通孔111と、2つの位置決めピン112と、4つの第1締結穴113とを有する。薄板12は、下部型台11の上方に配置され、4つのファイバ位置決め開口121と、2つの第1ピン穴122と、4つの第2締結穴123とを含む。4つのファイバ位置決め開口121が4つの貫通孔111にそれぞれ対応し、2つの第1ピン穴122が2つの位置決めピン112にそれぞれ対応する。2つのワッシャー13には、2つの位置決めピン112がそれぞれ挿入され、2つのワッシャー13は下部型台11に係合されるか、あるいは、後述の光ファイバコネクタ用のフェルールに係合される。4つの締結部材15は、4つの第1締結穴113および4つの第2締結穴123に対応し、これらにそれぞれ固定される。こうして、薄板12が下部型台11に固定される。当該構造を介して、薄板12の4つのファイバ位置決め開口121は、剥き出しファイバの位置決め効果を高めることができる。
【0025】
代替的に、位置決め型1Bの薄板12および仕切り板14は、1つの構造体として一体成形されてもよい。薄板12および仕切り板14が、依然としてプラスチック材料の状態である場合には、プラスチックの硬化方法が最初に適用されて、仕様に近似した寸法に加工され、その後、レーザー切断法が採用されて、実際に要求される寸法に仕上げられる。したがって、当該方法が、本発明の位置決め型の効果と同様の効果を奏することは明らかである。
【0026】
更に、本発明の第1の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図2A、本発明の第2の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図2B、本発明の第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図2C、本発明の第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略断面図である
図2D、本発明の第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールとその位置決め型とによって形成された光ファイバコネクタを模式的に示す図である
図2Eが参照される。
【0027】
光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す第1の実施形態のための
図2Aに示されるように、光ファイバ組立体群20と、第1本体要素21と、第2本体要素22と、第3本体要素23と、位置決め型1Aとが存在する。
【0028】
第1の実施形態におけるフェルールでは、あるいは、
図2Bおよび
図2Cにおいても示されるように、第1本体要素21は、第1支持部211と、2つの収容部212とを含む。第2本体要素22は、第1本体要素21上に配置され、第2支持部221を含む。ここで、第2支持部221は、第1支持部211に対応する。第3本体要素23は、第1本体要素21および前記第2本体要素22に接触配置され、4つの位置決め貫通孔231と2つの第2貫通孔232を含む(
図2Dを参照。)。ここで、2つの第2貫通孔232は、2つの収容部212にそれぞれ対応する。
【0029】
第1の実施形態におけるフェルールでは、
図2Dに示されるように、光ファイバ組立体群20は、4つの光ファイバ組立体201と、第1保護層202とを含む。4つの光ファイバ組立体201の各々は、剥き出しファイバ2011と第2保護層2012とを含む。第2保護層2012は、剥き出しファイバ2011の2つの端部が第2保護層2012から出るように、剥き出しファイバ2011を包む。また、第2保護層2012は、第1保護層202から出て、位置決め効果を奏するために第3本体要素23の位置決め貫通孔231内に挿入される。
【0030】
更に、
図2Dに示されるように、位置決め型1Aの薄板12のファイバ位置決め開口121は、剥き出しファイバ2011に、より正確な位置決め効果を与える。第1の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールにおいて、光ファイバコネクタは、光ファイバ組立体群20、第1本体要素21、第2本体要素22、および、第3本体要素23を接着剤で一体的に接着することにより形成される。
【0031】
図2Bは、第2の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す。ここで、第2の実施形態は、第1本体要素21Aに、光ファイバ組立体群20をその間に介装するための2つの支持板213が形成されている点において、第1の実施形態とは異なる。第2の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールの組立において、光ファイバ組立体群20のための搭載スペースを確保する必要がある場合、例えば、第2本体要素22と第3本体要素23とが一体的に組み立てられた後、光ファイバ組立体群20が当該搭載スペース内に挿入されて光ファイバコネクタが完成される。
【0032】
図2Cは、第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示し、
図2Dは、第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す。第3の実施形態は、2つのチューブ要素24が、2つの収容部212内にそれぞれ配置されており、2つのチューブ要素24の各々が、第2貫通孔232に対応する第3貫通孔241を有している点において、第2の実施形態とは異なる。2つのチューブ要素24は、第1本体要素21A、第2本体要素22、および、第3本体要素23に、接着剤で一体的に接着され、その後、光ファイバ組立体群20が挿入されて、光ファイバコネクタが形成される。光ファイバコネクタの使用中に、プラグ−イン、プラグ−アウト動作が実行されるに際して、チューブ要素24が金属材料によって形成されているので、チューブ要素24は、摩擦によって汚染粒子や破片が生成されることを防止し、光ファイバ信号の伝送に悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0033】
図2Eは、第3の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールとその位置決め型とによって形成された光ファイバコネクタを模式的に示す。第2保護層2012は、位置決め貫通孔231に挿入されて位置決めされている。しかし、第2保護層2012は、位置決め貫通孔231のスペースの一部を占めているだけなので、剥き出しファイバ2011を固定するためには、位置決め貫通孔内に射出されることにより形成される樹脂部25が必要である。
【0034】
本発明の第4の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図3A、本発明の第5の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図3B、および、本発明の第6の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図3Cが参照される。
【0035】
第4の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールおよびその位置決め型は、構造の観点から、第1の実施形態におけるそれらと類似し、第5の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールおよびその位置決め型は、構造の観点から、第2の実施形態におけるそれらと類似し、第6の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールおよびその位置決め型は、構造の観点から、第3の実施形態におけるそれらと類似する。換言すれば、
図3A乃至
図3Cは、
図2A乃至
図2Cに対応し、これらの間での相違点についてのみ説明が必要である。
【0036】
図3A乃至
図3Cに示されるように、第1本体要素21B、21C、および、第2本体要素22Aの各々には、2つの凹部2aが形成され、第3本体要素23Aには、2つの凹部2aにそれぞれ対応する2つの突起23aが形成されている。このため、第1本体要素21B、21C、第2本体要素22A、および、第3本体要素23Aが接着剤でユニットとして一体的に接着されると、2つの凹部2aおよび2つの突起23aは、第1本体要素21B、21Cと、第2本体要素22Aと、第3本体要素23Aの間の係合を強化する。
【0037】
更に、本発明の第7の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図4A、本発明の第8の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図4B、および、本発明の第9の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図4Cが参照される。
【0038】
図4A乃至
図4Cが、それぞれ、
図2A乃至
図2Cに対応するという事実を考慮し、これらの間で同様な構造についての説明は省略し、
図4A乃至
図4Cと、対応する
図2A乃至
図2Cとの間で異なる構造についてのみ説明する。
図4A乃至
図4Cに示されるように、第1本体要素21D、21E、および、第2本体要素22Bの各々には、2つの係合凹部2bが形成され、第3本体要素23Bには、2つの係合凹部2bにそれぞれ対応する2つの係合部23bが形成されている。このため、第1本体要素21D、21E、第2本体要素22B、および、第3本体要素23Bが接着剤でユニットとして一体的に接着されると、2つの係合凹部2bおよび2つの係合部23bは互いに係合され、当該係合により、第1本体要素21D、21Eと、第2本体要素22Bと、第3本体要素23Bの間の係合が強化される。
【0039】
更に、本発明の第10の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図5A,本発明の第11の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図5B、および、本発明の第12の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図5Cが参照される。
【0040】
図5A乃至
図5Cが、それぞれ、
図2A乃至
図2Cに対応するという事実を考慮し、これらの間で同様な構造についての説明は省略し、
図5A乃至
図5Cと、対応する
図2A乃至
図2Cとの間で異なる構造についてのみ説明する。
図5A乃至
図5Cに示されるように、第1本体要素21F、21Gの各々は、2つの係合凹部21cを更に有し、第2本体要素22Cは、2つの係合凹部21cにそれぞれ対応する2つの係合部22cを更に有する。その結果、第1本体要素21F、21G、第2本体要素22C、および、第3本体要素23が接着剤でユニットとして一体的に接着されると、2つの係合凹部21cおよび2つの係合部22cは互いに係合され、第1本体要素21F、21Gと第2本体要素22Cとの係合が強化される。
【0041】
本発明の第13の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図6A、本発明の第14の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図6B、および、本発明の第15の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図6Cが参照される。
【0042】
図6A乃至
図6Cが、それぞれ、
図2A乃至
図2Cに対応するという事実を考慮し、これらの間で同様な構造についての説明は省略し、
図6A乃至
図6Cと、対応する
図2A乃至
図2Cとの間で異なる構造についてのみ説明する。
図6A乃至
図6Cに示されるように、第1本体要素21H、21Iの各々は、2つの係合凹部21cを更に有し、第2本体要素22Dは、2つの係合凹部21cにそれぞれ対応する2つの係合部22cと、2つのバックル凹部22dとを更に有し、第3本体要素23Dは、2つのバックル凹部22dに対応する2つのバックル部23dを更に有する。このため、第1本体要素21H、21I、第2本体要素22D、および、第3本体要素23Dが接着剤でユニットとして一体的に接着されると、2つの係合凹部21cおよび2つの係合部22cは互いに係合され、当該係合により第1本体要素21H、21Iと第2本体要素22Dとの係合が強化され、2つのバックル凹部22dおよび2つのバックル部23dは互いに係合され、当該係合により第2本体要素22Dと第3本体要素23Dとの係合が強化される。
【0043】
また、本発明の第1の実施形態乃至第15の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールおよびその位置決め型において、位置決めの目的で、位置決め型1Aが採用されている。しかし、2つの薄板12と仕切り板14とを有する位置決め型1Bも、剥き出しファイバ2011の位置決め効果を強化するために採用可能である。
【0044】
本発明の第16の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールをその位置決め型と共に示す概略分解図である
図7A、本発明の第16の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールとその位置決め型とによって形成された光ファイバコネクタを模式的に示す図である
図7B、および、本発明の第16の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールとその位置決め型とによって形成された他の光ファイバコネクタを模式的に示す図である
図7Cが参照される。
【0045】
本発明の第16の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールおよびその位置決め型は、光ファイバ組立体群20と、第1本体要素21Jと、第2本体要素22と、2つのチューブ要素24と、位置決め型1Cとを有する。
【0046】
光ファイバ組立体群20は、第1支持部211と第2支持部221との間に挿入され、4つの剥き出しファイバ2011と、第1保護層202とを有する。第1本体要素21Jは、第1支持部211と、2つの収容部と、2つの支持板213とを有する。2つの支持板213は、その間に光ファイバ組立体群20を配置するために提供される。第2本体要素22は、第1本体要素21J上に配置され、第2支持部221を有する。ここで、第2支持部221は、第1支持部211に対応する。2つのチューブ要素24は、2つの収容部212内にそれぞれ受容され、2つのチューブ要素24の各々は、位置決めピン112を受容するための第3貫通孔241を有する。本実施形態において、光ファイバコネクタ用のフェルールの組立において、光ファイバ組立体群20のための搭載スペースを確保する必要がある場合、例えば、第1本体要素21Jと、第2本体要素22と、2つのチューブ要素24とが一体的に組み立てられた後、光ファイバ組立体群20が当該搭載スペース内に挿入されて光ファイバコネクタが完成される。
【0047】
なお、位置決め型1Cについて、2つのワッシャー13を配置するための2つの方法がある。最初の方法では、光ファイバコネクタについての
図7Bに示されるように、2つのワッシャー13は、第1本体要素21J、第2本体要素22、および、2つのチューブ要素24に、接着剤で一体的に接着される。すなわち、第1本体要素21Jにおいて、各収容部212は、ワッシャー13およびチューブ要素24を含み、ワッシャー13は、その後の研磨処理中に金属製のチューブ要素24が損傷することを防止できる。
【0048】
更に、2つのワッシャーの配置についての第2の方法では、光ファイバコネクタについての
図7Cに示されるように、2つのワッシャー13には、2つの位置決めピン112が挿通され、2つのワッシャー13は、位置決め型1Cに固定的に係合される。第1本体要素21Jと、第2本体要素22と、2つのチューブ要素24とを一体的に接着する際に、ワッシャー13は、第1本体要素21Jの収容部212に、リザーブ空間Eを形成する。すなわち、第1本体要素21Jにおいて、各収容部212は、チューブ要素24およびリザーブ空間Eを含み、リザーブ空間Eは、その後の研磨処理中に金属製のチューブ要素24が損傷することを防止できる。
【0049】
更に、第1乃至第16の実施形態における光ファイバコネクタ用のフェルールおよびその位置決め型によって形成された光ファイバコネクタが加工された後、研磨処理が行われる。一般的に、光ファイバ組立体201(
図2Eを参照。)の突出した端部を研削するために軟質研削ディスクが最初に提供され、次に軟質研削ディスクがちょうど研削した表面に疎水性材料の層がコーティングされ、コーティングの後、剥き出しファイバ2011の端部上の疎水性材料の層を除去する目的で光ファイバ組立体201を研磨するために硬質研削ディスクが提供され、剥き出しファイバ2011の端部が露出する。最後に、剥き出しファイバ2011にレンズ材料が噴霧され、剥き出しファイバ2011上にレンズが形成され、その後、それらは固化のために加熱される。このような作業プロセスは成熟しており、当業者には周知であり、公開された情報から関連する詳細な知識を得ることができるので、これらに関しての重複した説明は不要である。
【0050】
上記に示されるとおり、本発明における光ファイバコネクタ用のフェルールは、第1本体要素21、第2本体要素22、および、第3本体要素23、並びに、その構造についての改変を採用していることが理解される。このことは、光ファイバコネクタ用のフェルールが、スナップ−フィットおよび挿入の措置を介して、より容易に組み立てられることを可能にする。加えて、位置決め型1A、1B、1Cの薄板12およびファイバ位置決め開口121と協働して、位置決め効果が強化され、光ファイバコネクタの生産性が向上する。
【0051】
本発明は、その好ましい実施形態に関連して説明されたが、多くの他の可能な改変および変形が、以下の特許請求される本発明の範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解されるべきである。
【0052】
本出願は、2017年10月20日に出願された台湾特許出願第106136015号に基づく優先権を主張し、当該台湾特許出願に開示された事項は、参照により、本出願に組み込まれる。